先日
ガヴリール「いやーヴィーネに切ってもらうようになってから課金に使える金増えたよ」
ヴィーネ「私素人なんだからね?いつか失敗しても知らないわよ……」チョキチョキ
ガヴリール「まあまあ。どうせ癖っ毛になるんだからそれでもいいさ」
ヴィーネ「もう……もうちょっと身だしなみ整えても……クチュンッ!!」
バッサリ...
ヴィーネ「あ」
ガヴリール「え。今なんかすごいやばいこと起こった気がするんだけど」
元スレ
ガヴリール「髪の毛短くしたらサターニャに弟扱いされた」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1494335573/
ヴィーネ「ご、ごめんなさい!!!!」
ガヴリール「あー……こりゃまた随分ばっさりいったなー……」
ヴィーネ「も、もしかしたら魔界通販に髪の毛生える薬とかあるかも……」
ガヴリール「そうか……とりあえず今はこの長さに合わせてくれ」
ヴィーネ「い、いいの……?反対側もバッサリ切っちゃって……」
ガヴリール「中途半端なのは嫌だ」
ヴィーネ「わ、わかったわ……」チョキチョキ
ガヴリール「……」
ヴィーネ「……あ、はは」
ガヴリール「確かに私は反対側も切ってって言ったよ。でもさ、なんでこんなに短くなるの」
ヴィーネ「ほんっとにごめんなさい!!!左右対象に合わせるのが難しくて……!!」
ガヴリール「なんかこれもう……男の子って感じじゃないか……」
ヴィーネ「で、でも似合ってるわよ!!かわいいと思う!」
ガヴリール「……」
…………
……
ヴィーネ「ガヴ!見つけたわ髪を元に戻す薬!!」
ガヴリール「薄毛症の人にあげたい便利なアイテムそうだが……副作用とかはないのか?」
ヴィーネ「大丈夫!」
ガヴリール「そうか」ゴクッ
ヴィーネ「ただ生えるのは明日になるから」
ガヴリール「そうか……今日はあんまり誰かと出会わないようにするか……特にラフィエルには見られたくない」
現在 ガヴリール宅
ガヴリール「お、アイテムゲット!またレアアイテムだ……これは金になるぞ……」カタカタ
ガヴリール「ん……誰だ」
サターニャ「ガヴリールー!サタニキア様が遊びに来てあげたわよー!!」
ガヴリール「うるさいな……」
ガチャッ
ガヴリール(……あ!髪の毛のことすっかり忘れてた!!)
サターニャ「あ、れ?もしかしてガヴリールの弟……かしら?」
ガヴリール「は?なわけ……」
ガヴリール(いや、これは乗ったほうが面白いことになるかもしれん……!)
ガヴリール「あ、ああはい。何か姉さんに用ですか?」
サターニャ「遊びに来たんだけど……いつ帰ってくるかとかわかる?」
ガヴリール「んーわかんないです。あ、もしよかったら中で待っててもいいですよ」
サターニャ「そう?じゃあお邪魔するわね」
ガヴリール(こなれてるな……。そういえばこいつに弟がいるとかヴィーネから聞いたことがあるな)
ガヴリール「……」
ガヴリール(さて、どうするか。下手にアクション起こしてすぐばれたら面白くないしな)
サターニャ「ちなみにー……あー……名前なんていうの?」
ガヴリール「え、あ、あー……えーと……んー……ミハエルです」
サターニャ「ミハエルね!ミハエルはどうして下界に?修行はまだよね?」
ガヴリール「え゛っ、あ、あー社会科見学ってやつです」
サターニャ「なるほどーそれで一人でガヴリールのところに来たのね。すごいじゃない!」ナデナデ
ガヴリール(くそーやっぱ高校生に見えないか。子供扱いされるのは気に入らないが、バレたくないしなー……)
ガヴリール(でも……子供に優しいんだな……こいつ)
ガヴリール「べ、別に大したことでは……。姉さんもいますから」
サターニャ「へえ。ガヴリールのこと信頼してるのね」
ガヴリール「……まあ」
ガヴリール(くそ、自分を持ち上げるのなんかムズムズするな)
サターニャ「じゃあ幻滅したんじゃない?昔のガヴリールはすっごくしっかりしてたって言うじゃない」
ガヴリール「まあ、そうですね……」
サターニャ「部屋もこんなにするとか想像できなかったでしょ」
サターニャ「実は普段はもーっと汚いのよ!」
ガヴリール(まあ昨日ヴィーネが片付けしてくれたからなー……)
ガヴリール「そうなんですか……」
サターニャ「ほんとあいつは天使らしくないし学校よくサボるしほんとひどい奴だけど……」
ガヴリール(くそぐうの音も出ない)
サターニャ「でも……一緒にいたら楽しくなれるのよねー」
ガヴリール「!」
ガヴリール「そう、なんですか」
サターニャ「ふふ、ガヴリールには内緒よ」
ガヴリール(そのガヴリールが目の前にいるぞ)
サターニャ「今のガヴリールを見て幻滅したかもしれないけれど……」
サターニャ「あいつは駄目天使でも根は良い奴だから……嫌いにならないであげてね」
ガヴリール「はあ……」
サターニャ「私にも弟がいるんだけど、最近冷たくなってるというか、姉離れが進んでてね……」
ガヴリール「弟さんいるんですか」
サターニャ「ええ。ミハエルと同じくらいでねーノリが悪いというか、冷めてるというか……そんな気がするのよねー」
ガヴリール(現実的ってことか……こいつの弟はまともそうだな)
サターニャ「姉離れされると寂しくてね……だからミハエル、ガヴリールのこと嫌いにならないであげてね」
ガヴリール(……たしかに、私もハニエルに姉離れされたら寂しくなるかもしれん……)
サターニャ「あ、そうそうお菓子持ってきたの。食べる?」
ガヴリール「いいんですか?」
サターニャ「ええ!人間界のお菓子って美味しいのよ!ジュースもあるわ!」
サターニャ「これとかすごいのよ!水みたいな色なのにしっかり味がついてるの!!」
サターニャ「それにこれも……あとこれなんて……」
ガヴリール「い、いっぺんに渡されても困ります……」
サターニャ「あ、それもそうね……ごめんなさい」
ガヴリール「いえ、お気持ちは嬉しいですから」
ガヴリール(なんか……いつもと違う感じのサターニャだなー……これは……)
サターニャ「その、この前の帰省のときもあんまり遊べなかったし……」
サターニャ「ちょっと新しい弟ができたみたいではしゃいじゃったわ」
ガヴリール「そうですか」
サターニャ「……ほんと、ガヴリールにそっくりね」
ガヴリール「!」ドキッ
サターニャ「……よしっ!勝負よミハエル!ガヴリールに変わって私と戦いなさい!」
ガヴリール「た、戦うって……」
ガヴリール(姉と遊ぶ……か。そういえば昔からゼルエル姉さんに躾けられてきてあんまり遊んだ記憶ないな……)
ガヴリール(なんか新鮮な感じがする)
ガヴリール「じゃあこれとか」
サターニャ「将棋!」
ガヴリール(この前ラフィエルが忘れていったやつ。まあある程度手加減すればいいゲームにはなるだろう)
サターニャ「いいわよ!やりましょう!」
ガヴリール「あ、先行どうぞ」
サターニャ「いいのー?遠慮せず勝ちにいっちゃうわよ!」
ガヴリール(サターニャが姉、か……)
サターニャ「や、やるわね……でも……まだ……」
ガヴリール「もうそれ詰みですよ」
サターニャ「うぐ……さすがね……ガヴリールの弟なだけあるわ」
ガヴリール(本人だぞ)
ガヴリール「まあ、こういう遊びばかりやって育ったので……」
サターニャ「将棋勝負はミハエルの勝ちでいいわ!さあ、次よ!」
ガヴリール「次ですか……じゃあベイゴマとか」
サターニャ「コマ!いいじゃない!」
ガヴリール(確かこの辺に天界から持ってきた玩具が……あったあった)
ガヴリール「これです」
サターニャ「……よしきた!」
ガヴリール「僕の勝ちですね」
サターニャ「ぐ、ぐぐ……もう一回!三本勝負にしましょう!今ので回し方のコツがわかったから!」
ガヴリール(子供相手に必死だなー)
ガヴリール「まあ、いいですよ」
サターニャ「よーし……いくわよっ!」
ガヴリール(お、上手くなってんじゃん)
サターニャ「ふふんっ!これで私の勝ちね!」
ガヴリール(急に三本勝負にして……まったく大人げないな)
ガヴリール「じゃあ次はお姉さんが選んでいいですよ」
サターニャ「じゃあ……これ!」
ガヴリール「花札ですか。いいですよ」
サターニャ「今度こそ勝つわよ……!」
ガヴリール「はい猪鹿蝶。あ、種もつきました」
サターニャ「こいこい!こいこい!!」
ガヴリール「しないです」
サターニャ「こぃぃぃぃぃい……」
ガヴリール「これで花札勝負は僕の勝ちですね」
サターニャ「ぐ、むむ……ええい次よ!」
…………
……
ガヴリール「ふぅ……これで僕の勝ち越しですね」
サターニャ「ぐぅぅ……やるわね!流石ガヴリールの弟!」
ガヴリール(もう暗いな……流石に私が帰ってこないと怪しまれそうだ)
ガヴリール「あの、もう時間も時間なので帰ったほうがいいかと……」
サターニャ「え?でもガヴリールがまだ帰ってきてないじゃない」
ガヴリール「きっとどこかで遊んでるんですよ」
サターニャ「弟を留守番させて!?許せないわね!」
ガヴリール(しょうがないだろ)
サターニャ「いいわ!今日はこのサタニキアお姉ちゃんがとことん遊んであげる!」
ガヴリール「え、いや」
サターニャ「一人じゃ寂しいでしょ?」
ガヴリール「……ええと、じゃあ……お願いします」
ガヴリール(なんか……断れない)
サターニャ「よーし、そうと決まればさっきの勝負の続きをするわよ!」
ガヴリール「……はい」
ガヴリール(楽しそうにゲームするなぁ……こいつ)
ガヴリール(私はハニエルにこういう風に接してなかったよな……。私も姉さんにこういう風に接してもらえなかった……)
ガヴリール(心から楽しんで一緒に遊んでくれるお姉ちゃん……か)
サターニャ「やった!これで王手よ!」
ガヴリール「あ、それ二歩です反則です」
サターニャ「えぇっ!?」
ガヴリール(なんかいいな……こういうの……)
サターニャ「な!ミハエル!あんたゲームも上手いわね!」
ガヴリール「昨日姉さんにみっちりしごかれたので」
サターニャ「あああああ!また落ちた!!ぐぬぬスターロードめぇ……!!」
ガヴリール「じゃ次はこれやりますか。この棒でテニスできるんです」
サターニャ「なにそれ面白そうじゃない!」
ガヴリール(楽しくなってきたぞ)
サターニャ「とりゃあ!!ふんっ!!!」
ガヴリール「よっ……と」
サターニャ「なんでそんな軽く振ってるのに私より強く返せるのよ!!」
ガヴリール「軽くやったほうがいいですよ」
サターニャ「そうなの?こうかしらっ」
ガヴリール「そうですそうです」
サターニャ「よし、コツを掴んだわ!ここから逆転よ!」
ガヴリール「ふふ、望むところです」
…………
……
サターニャ「はー遊んだ遊んだ……まさかガヴリールの奴本当に帰ってこないなんて……」
サターニャ「帰ってきたら文句言ってやるわ!」
ガヴリール「いいんですよ。きっと姉さんも忙しいんです」
サターニャ「でも……」
ガヴリール「それに、サターニャ姉さんがいるから平気です」
サターニャ「そっそう?ふふ……強い子ね」ナデナデ
サターニャ「もうこんな時間だし……お風呂に入っちゃいましょ!」
ガヴリール(それは……まずいだろ……)
ガヴリール(私を男だと思ってるのにか!?おいここ脱衣場ないんだぞ!)
ガヴリール(それに……バレるかもしれん……!)
ガヴリール「あ、あの……それは流石に……その、僕……」
サターニャ「ん?大丈夫よー昔弟と一緒に入ってたし気にしないわ。あ、なんなら一緒に入る?」
ガヴリール「い、いえ!流石にそれは!!」
サターニャ「まあ本当は家主に言ったほうがいいんだろうけどー……弟を放ったらかしにするガヴリールが悪いんだから」
ガヴリール「ね、姉さんには僕から言っておきますから!一人ずつ入りましょう!一人ずつ!」
…………
……
サターニャ「あがったわよー」
ガヴリール(こいつなんで前隠してないんだよぉおおおおお)
ガヴリール(同性だけど思わず目逸しちゃっただろうが!!)
ガヴリール「は、はい……」
ガヴリール(ああああああ!!お前が無防備で破廉恥すぎるからこっちが恥ずかしくなるわ!!)
ガヴリール(いや、落ち着け……落ち着け……問題はこれからだ)
ガヴリール(さて……身体を洗い終わった。いよいよだ……)
ガヴリール(ここには脱衣場がない。服を着替える前に身体をきっとにサターニャに見られる)
ガヴリール(胸を出したらバレる……でも男という設定で胸までバスタオルで隠すのは……)
ガヴリール(ええいままよ……!!)
ガラッ
ガヴリール(腰に巻いて速攻で着替える!!)
ガヴリール(ジャージなら早着替えも余裕だ!!)
ババッ
ガヴリール「なっ!」
ガヴリール(チャックが引っかかった……くそっくそおお!!)
サターニャ「何慌ててんのよー」
ガヴリール(見られた……くそぉ……)
サターニャ「ほら、外してあげるから……はい」
ガヴリール(……ん?バレてないのか?)
ガヴリール(……ああ。そういうことか)
ガヴリール(私の胸が男みたいに小さいからか……)
ガヴリール(くっそぉぉぉぉ……!!!!)
サターニャ「それにしても姉弟揃ってジャージなのねー」
ガヴリール「あ、いや……その、これ結構着心地よくて」
ガヴリール(これ以外に着るもんないんだよ!)
ガヴリール「あ、あの!それよりもう一戦しませんか!」
サターニャ「……わかったわ!!!!」
サターニャ「はー疲れたっ。でも楽しかったわ!」
ガヴリール「はい。僕もです」
ガヴリール(サターニャとここまで遊んだのは初めてだな……なんか……子供の頃に戻ったというか……本当にサターニャが姉みたいな……)
サターニャ「もう寝ましょうかー……まったくもうガヴリールったら弟が来るっていうのに来客用の布団すら準備してないなんて」
ガヴリール「あ、あー姉は床で寝てたといいますか……そもそも寝ないといいますか……」
サターニャ「ああなるほど……ミハエルが来ても生活は変わらないのね……」
サターニャ「じゃあ寝ましょう。何かあったら遠慮せず私に言いなさい!」
ガヴリール「あの、床で寝るんですか……?」
サターニャ「そのつもりだけど……」
ガヴリール「……その、あの」
サターニャ「どうしたの?もしかして……」
ガヴリール「一人じゃ怖いから……一緒に……」
ガヴリール(いいよな……今日くらい。お前に甘えても……)
サターニャ「ふふ、ガヴリールの弟にも可愛いところがあるじゃない!」
サターニャ「ふふ……」ナデナデ
ガヴリール(くそー……こいつ胸……柔らかいなぁ……身体も……)
ガヴリール(落ち着く……)
ガヴリール「おやすみなさい……」
サターニャ「……ええ、おやすみなさい」
…………
……
翌日
ガヴリール「……」
サターニャ「……zzz」
ガヴリール「髪の毛は……元に戻ってるな。ぼさぼさ通り越してサラサラに……」
ガヴリール「あの時間はもうおしまい、か……」
ガヴリール「楽しかったぞ……サターニャお姉ちゃん」
ガヴリール「だが……起きろー!」
ゲシッ
サターニャ「んがッ!?」
サターニャ「なっガヴリール!?」
ガヴリール「おはよう。昨日は弟がお世話になったな」
サターニャ「ど、どこ行ってたのよ!」
ガヴリール「この髪見ればわかるだろ。急に呼び出しくらって天界に行ってたんだよ」
サターニャ「で、でも連絡くらいしてあげても」
ガヴリール「そんな暇もなかったんだよ」
サターニャ「あ、あと……その、勝手に泊まってごめんなさい……その、心配だったから……」
ガヴリール「……いや、いい。弟もすごく楽しかったって言ってたぞ」
ガヴリール「あれは……サターニャの事が好きになっちゃってたなー」
サターニャ「そ、そう?照れるわね……ところでミハエルは?」
ガヴリール「もう帰ったよ。さっき送ったところだ」
サターニャ「そうなの……挨拶したかったわ……」
ガヴリール「あまりにもぐっすり眠ってたから起こすのもあれだと思ってな」
サターニャ「なのに蹴り起こすなんて……で、次はいつ来るの!?」
ガヴリール「え!?さ、さあなあ……」
サターニャ「また来たら教えなさいよ!まだあの子との勝負は決着がついてないんだから!」
ガヴリール「……そうか。ああもちろん。また遊んでやってくれ」
サターニャ「よーしそうと決まればガヴリール!特訓するわ!勝負しなさい!」
ガヴリール「しょうがないなぁ……特別だぞ」
ラフィエル(はあ……とてもいいものを見させていただきましたよ……)ウットリ
END