「ヴィーネ、話したいことがあるんだ」
ついに来た
私は意気揚々と返事をする
「どうしたの?ガヴリール」
元スレ
ヴィーネ「聞きたい言葉」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1496060133/
「私は……」
「私は?」
「……いや、ごめん、なんでもない、忘れてくれ」
そういうと、彼女は私に背を向けて帰っていく
「……そう、分かったわ」
私はその彼女の後ろ姿に返事をした
「……待ってるからね」
…………………………………………………
……………………………………………………
【先日】
ヴィーネ「もう!ガヴ!」
ヴィーネ「また部屋をこんなに汚くして!」
ヴィーネ「少しは整理整頓をしなさいよ!」
ガヴリール「やってるじゃん……」
ヴィーネ「どこがよ!端によせてるだけじゃない!」
ヴィーネ「ほら、ガヴも手伝って!」
ガヴリール「ちょっと待って今いい所だから!」カチカチ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「あ!ん!た!の!部屋でしょーが!!!」
ヴィーネ「あんたが綺麗にしなくってどうするのよ!」
ガヴリール「……分かったよ」
ヴィーネ「分かればよろしい」
ヴィーネ「ほんとにガヴはしょうがないわねぇ」
ガヴリール「聞こえてるぞ~」ガサゴソ
ヴィーネ「聞こえるように言ってるのよ」
ヴィーネ(……ん?)
ヴィーネ(ガヴにしては珍しくゴミ箱に紙がいっぱい入ってるわね)
ヴィーネ(宿題でもしようとしたのかしら……)ペラッ
ヴィーネ(……!)
ヴィーネ(これは……)
…………………………………………………
……………………………………………………
ガヴが去ったのを確認し、ポケットからくしゃくしゃになった紙を取り出し
そして、その紙を眺める
何度も試行錯誤したのだろうか
書いては消し、書いては消しを繰り返し
シワだらけな上に所々黒く汚れている
……でも、そんな汚れた紙でも
大切な、私の宝物
そこに、書かれてあるたくさんの言葉を心の中で反芻する
「好きです、ヴィーネ」
「ヴィーネ、好きだ!」
「……付き合ってくれ、ヴィーネ」
たとえどれだけ時間が経とうとも
私はその時を待ち続ける
彼女が、自分の口でその言葉を、直接私に伝えるその時を
その時が来たら
……私は彼女のすべてを受け入れるつもりだ
たとえそれが、自分では何もできない駄天使だろうとも
自分でも思う
なぜあんなに彼女に尽くせるのだろう
いつまでも彼女の事を待っていられるのだろう
答えは簡単に出てきた
……なぜなら、私も彼女のことが好きだから
彼女の自堕落なところ
彼女の強気なところ
そして、普段強気な癖に、肝心の所では臆病になって私に告白出来ないところ
そういうところも含めて、私は彼女のすべてが好き
好きだからこそ、こんなにも尽くせる
「好きです!ガヴリール!」
「だから……だから!」
「あなたからの告白をずっと、待ち続けています!」
おわり
13 : 以下、\... - 2017/05/29(月) 21:22:14.944 40QEIWdz0NIKU 12/12ガヴィーネを書きたかったんです
ありがとうございました!