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金剛「ふんふんふーん」
霧島「あ、お姉様。何をしているのですか?」
金剛「oh! 霧島! meは今提督に出すランチを作ってるネー!」
霧島「何を作ってるんですか?」
金剛「鰻のゼリー寄せネー!」
霧島「?!」
元スレ
金剛「提督にうなぎのゼリー寄せを作るネー!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495960016/
霧島「う、鰻のゼリー寄せ…」
金剛「ん? 霧島は食べた事あるノー?」
霧島「い、いえ…」
金剛「提督は鰻が大好きって言ってたヨ! だからきっと喜んでくれるネー!」
霧島「あ、あはは………」
霧島(ど、どうしましょうか……きちんとお伝えした方が……いやでもお姉さまが………)
金剛「よし、そろそろ固まったから持ってくネー!」ガチャッバタン
霧島(うーどうしましょうか)グルグル
霧島(……やはり伝えましょう)
霧島「姉様あの……………あ。……行ってしまいました……」
金剛「HEY、提督ぅー! 今日のランチはうなぎのゼリー寄せネ!!」
提督「?!」
提督(つ、ついに来てしまったか……。金剛が着任して以来、いつ来るかと思っていたが……)
提督(不評な料理が多い英国料理の中でも、一際不味いとされるうなぎゼリー………はたして俺に耐えれるのか)
提督(に、逃げるか? いや、これから金剛とやって行くには避けられない事だ。ここは逃げずに受け入れなければならないだろう……)
金剛「提督? どうしたノ? さあ早く食べるデースー!」
提督「あ、ああ悪い。じゃあ、いただこうかな」スッ
提督(うっ……改めて見るとこの料理ヤバいな……。日本人なら鰻のぶつ切りをゼリーで固める事のヤバさが食べなくても分かる筈だ。とてもじゃないが食べたくない)
金剛「提督ぅー?」
提督(ええい南無三!)パクッ
提督「?!」
金剛「どう? おいしいデスカ?」
提督(口内に鰻そのままの風味が広がる! そのままの風味というのは、臭み取りなどをしていない臭みという意味で、川魚独特の泥臭さが口内を暴れまわる。………いや待て。上にかけられたチリビネガーの酢っぱさが鰻の臭みを相殺できて………ねえよ!! 泥臭さとチリビネガーのスパイシーな風味が喧嘩し暴れまわり非常に新鮮で、非常に不味い!)
提督「あばっ?!」ガハッ
金剛「て、提督?! 大丈夫?! しっかりするネー!」
提督「うな……ぎの……蒲焼きが……食べたかった………」ガクッ
提督「」
金剛「提督うぅぅぅ!!」
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金剛「…………」
鳳翔「あら、こんな所でどうしたんですか?」
金剛「鳳翔サン……」
鳳翔「?」
金剛「…………」グスッ
金剛「鳳翔さあああん!!」
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鳳翔「……うなぎゼリーですか…」
金剛「私の得意料理だったのデース。でも食べた提督が……提督が……」
鳳翔「ああ……成る程」
鳳翔「その……ですね。金剛さん」
金剛「ん?」
鳳翔「非常に言いにくい事なんですが……うなぎのゼリー寄せは日本人の口に合わないんです」
金剛「what's ?! ど、どうしてデース!?」
鳳翔「まあ、臭いですかね。鰻はそのままだと泥臭さや川臭さがありますから」
金剛「??」
鳳翔「え、えーと。金剛さんにとっての初めての納豆みたいなものを思い浮かべてもらえれば……」
金剛「な、納豆……oh」
金剛「そ、それじゃあもう無理デース……」ズ-ン
鳳翔「………金剛さんはどうやって納豆を食べれる様になった?」
金剛「エ? どうやって………それは…………あ!?」
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金剛「HEY、提督ぅー! 今日のランチはうなぎのゼリー寄せネ!!」
提督「?! こ、金剛……わ、悪いがその………」
金剛「こ、今度は絶対大丈夫ヨー!!」
提督「え、ええ………」
金剛「お願い……ネ?」
提督「う、うう……」
提督「………」ゴクリ
提督「南無三!」パクリッ
提督「…………!!」
提督「あれ……悪く…無いな。いやむしろ美味しい…」
金剛「ほ、ホント?!」
提督「な、なんか臭さがいい感じに……何をしたんだ?」
金剛「え、エート。私、気付いたネ。smell……臭いが悪いって」
提督「うむうむ……」
金剛「でも臭いは完全に消せないから……それを包む様にvinegarとBouillonを足したネー」
提督「あー、成る程。洋風の方向にリカバリーしたんだな」
※酢とブイヨン足して再凝固させるとマジでいい感じになります
提督「ありがとうな。わざわざ調べてくれて……」
金剛「そ、それ程でもナイヨー! こ、これでケッコンしたら毎日ゼリー寄せを作れるネ!」
提督「……普通にフィッシュアンドチップスとか作ってくれよ」
金剛「ア……確かにそうネ……。そもそも最初からチップスの方が良かっタ?」
提督「ああ」
金剛「………」
提督「………」
ーー完ーー
おまけ
ウォースパイト「Admiral。今日の朝食は私が作ったわ」
提督「ひっ」
ウォースパイト「な、何をそんなに怯えてるの?」
金剛「アハハ……」
ウォースパイト「そんな鰻ゼリーとかは出さないわよ。口に合わないのはわかってるわ」
金剛「うっ….」
ウォースパイト「私が作ったのはフル・ブレックファストよ!
提督「お、これは美味そうだ!」
ウォースパイト「My countryの伝統的な料理よ! きっとAdmiralの口に合うはずだわ!」
提督「本当か! じゃあいただきます………お、美味いな!」
金剛「ぐぬぬ……」
提督「うーん、ボリュームがあって中々。それに朝はパンも中々悪く無いな………お、珍しいペーストだな」
ウォースパイト「それはトーストに塗るのよ」
提督「へー、チョコみたいだ………な?!」パクッ
提督「し、しょっぺえええええああああ?!」
ウォースパイト「え?!」
金剛「あー……マーマイトネー……」
鳳翔「食文化は難しいですね……」
おわり