ヴィーネ「タプちゃん、今日この後、用事とかある?」
タプリス「えっと、特にないですけど……何か御用ですか?」
ヴィーネ「私ね、タプちゃんに相談ごとがあるの」
タプリス「月乃瀬先輩がわたしにですか?」
ヴィーネ「そう。だからその、私の家に来てくれたら嬉しいなぁって」
タプリス「わかりました! わたしでお力になれるのでしたら、ぜひ!」
ヴィーネ「ありがとうね、タプちゃん。それじゃあ、さっそく行きましょうか」
元スレ
ヴィーネ「千咲ちゃんシンドローム」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1491912121/
タプリス「すみません、お茶とお菓子までいただいてしまって」
ヴィーネ「ううん、気にしないで。私が招待したんだから」
タプリス「ありがとうございます、月乃瀬先輩。それで相談というのは……」
ヴィーネ「ああ、そうだったわね」
タプリス「わたしにできることでしたら、何でもしますから」
ヴィーネ「ありがとうね、タプちゃん。それでなんだけど」
タプリス「は、はい」
ヴィーネ「私のこと、タプちゃんはどう思ってる?」
タプリス「へっ、月乃瀬先輩のことですか?」
ヴィーネ「そう」
タプリス「えっと……その……、月乃瀬先輩は悪魔ですけど」
タプリス「優しくて、親切で、わたしのことをいつも気にかけてくれていて」
タプリス「とても素敵な先輩、だと思います」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「私ね、タプちゃんのことが好きなんだ」
タプリス「えっ、本当ですか!?」
ヴィーネ「うん」
タプリス「えへへ、嬉しいです」
ヴィーネ「タプちゃんは?」
タプリス「わ、わたしも月乃瀬先輩のこと好きですよ!」
ヴィーネ「そっか。じゃあ私たち、両想いだね」
タプリス「えっ? えっと……」
ヴィーネ「タプちゃん? どうしたの?」
タプリス「い、いえ! な、なんでもないです……」
ヴィーネ「じゃあ、私たち両想いだし。ぎゅってしていい?」
タプリス「えっ、ぎゅっですか?」
ヴィーネ「うん」
タプリス「えっと、それはその……」
ヴィーネ「あ、嫌だったらいいの、ごめんね」
タプリス「い、いえ! 嫌とかではなくて……」
ヴィーネ「タプちゃん?」
タプリス「は、はい、大丈夫です」
ヴィーネ「じゃあ、ぎゅってするね?」
タプリス「ど、どうぞ」
ぎゅぅ
ヴィーネ「タプちゃん……あったかい」
タプリス「は、はい」
ヴィーネ「タプちゃん震えてる。大丈夫? やっぱり嫌なんじゃ」
タプリス「あ、だ、大丈夫です。嫌じゃないですから!」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「タプちゃん」
タプリス「な、なんでしょうか、先輩」
ヴィーネ「こうやって抱き合ってね、嫌悪感がないのって」
タプリス「は、はい」
ヴィーネ「普通の関係じゃなくて、特別な関係なんだよ?」
タプリス「えっ、そうなんですか?」
ヴィーネ「うん。だから私とタプちゃんは、特別な関係だね」
タプリス「えっと、それは……」
ヴィーネ「私と特別な関係は嫌?」
タプリス「い、いえ! 嫌では……ないです」
ヴィーネ「そう、よかった」
ヴィーネ「タプちゃん、頭撫でていい?」
タプリス「えっ、頭ですか?」
ヴィーネ「うん」
タプリス「は、はい、大丈夫ですけど……」
ヴィーネ「ありがとうね、タプちゃん。なでなで」
タプリス「……」
ヴィーネ「なでなで」
ヴィーネ「ねえ、タプちゃん」
タプリス「は、はい」
ヴィーネ「私たち、特別な関係で両想いよね?」
タプリス「え、えっと……そ、そうですね」
ヴィーネ「キスしていい?」
タプリス「えぇっ!? そ、それはさすがに……」
ヴィーネ「嫌?」
タプリス「い、嫌といいますか、そういうのは、その……恋人同士じゃないと」
ヴィーネ「恋人同士って、両想いで特別な関係よね?」
タプリス「えっ、そ、そうですね」
ヴィーネ「タプちゃんと私は、両想いで特別な関係よね?」
タプリス「それは、そうですが……」
ヴィーネ「じゃあ、タプちゃんと私は、キスしても大丈夫よね?」
タプリス「えっと、その……」
ヴィーネ「あ、嫌だったらいいの、ごめんね」
タプリス「い、嫌では……ないですけど」
ヴィーネ「じゃあ、キスするね?」
タプリス「えっ、あっ……」
ちゅっ
タプリス「……」
ヴィーネ「キス、しちゃったね」
タプリス「……は、はい」
ヴィーネ「どうだった?」
タプリス「えっと……その……、は、初めての体験でした」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「タプちゃんの初めては、私が貰っちゃったんだね」
タプリス「あぅ……」
ヴィーネ「初めての相手って、たいてい相手は好きな子よね」
タプリス「えっ、そ、そうですかね」
ヴィーネ「だからタプちゃんは、私のことが好きなんだと思う」
タプリス「そ、そうなんでしょうか……」
ヴィーネ「それにキスができる間柄って、つまり恋人同士ってことだし」
タプリス「それは……そうですね」
ヴィーネ「私とタプちゃんは、キスができる間柄だよね」
タプリス「は、はい」
ヴィーネ「じゃあ、恋人同士だね」
タプリス「そ、それは……」
ヴィーネ「えっ、私とキスをしたのに、タプちゃんは私の恋人じゃないの?」
タプリス「えっと……」
ヴィーネ「タプちゃんはもしかして、私と遊びでキスしていたの?」
タプリス「あ、遊びだなんてそんな!?」
ヴィーネ「そっか、私とは遊びだったんだ」
タプリス「ち、違います! 遊びなんかじゃありません!」
ヴィーネ「じゃあ、私とはどうだったの?」
タプリス「えっと、その……ほ、本気でした!」
ヴィーネ「本気っていうことは」
ヴィーネ「私のこと、恋人のように想ってくれてた?」
タプリス「えっと……、は、はい」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「じゃあ、もっとキスしても大丈夫?」
タプリス「えっ」
ヴィーネ「私たち恋人だし……しても、いいよね?」
タプリス「えと……は、はい」
ちゅ んちゅ ちゅぅ
タプリス「……」
ヴィーネ「タプちゃん、どうだった?」
タプリス「ふぇ? えっと……なんか、頭がふわふわして……」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「タプちゃん、それはきっと、気持ちいいんだと思うの」
タプリス「き、気持ちいい?」
ヴィーネ「そう、タプちゃんはキスをして気持ちよくなってるの」
タプリス「そ、そんな……」
ヴィーネ「それでね、キスで気持ちよくなってしまう理由は一つだけ」
タプリス「えっと、それは……」
ヴィーネ「相手のことを愛している時だけ、なの」
タプリス「あ、愛して、いる?」
ヴィーネ「そう」
ヴィーネ「だからタプちゃんは、キスをした相手を愛している」
タプリス「わ、わたしが……先輩を……」
ヴィーネ「タプちゃんは自分の感情が信じられない?」
タプリス「そ、それは……」
ヴィーネ「私は、何があってもタプちゃんを信じるよ」
タプリス「せ、先輩……」
ヴィーネ「私は、タプちゃんの味方だから」
タプリス「えっと……なんだか少し自信が湧いてきました」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「タプちゃんだけじゃないよ」
タプリス「えっ」
ヴィーネ「私もキスして気持ちよかったの。だから、仲間だね」
タプリス「あ……」
ヴィーネ「タプちゃん、私に、この気持ちを気づかせてくれて、ありがとうね」
タプリス「い、いえ、そんな! わたしこそ……」
ヴィーネ「本当に嬉しい。ねぇ、ぎゅってしてほしいな」
タプリス「あ……わかりました」
ぎゅぅぅ
ヴィーネ「タプちゃん、あったかい」
タプリス「はい、先輩もあたたかいです」
ヴィーネ「タプちゃんにぎゅってされるの、好き」
タプリス「わたしも、なんだかとても幸せな気分です」
ヴィーネ「そっか」
ヴィーネ「私も、とても幸せだよ」
タプリス「えへへ」
ヴィーネ「ねぇ、タプちゃん」
タプリス「なんですか、先輩」
ヴィーネ「私、タプちゃんのこと、もっと知りたいの」
タプリス「えっと……それは」
ヴィーネ「寝室に行きましょう?」
タプリス「……はい」
ヴィーネ「タプちゃん、おはよう」
タプリス「ふぁ……お、おはようございます」
ヴィーネ「昨日はありがとうね」
タプリス「わ、わたしこそ……あ、ありがとうございました」
ヴィーネ「タプちゃん、本当にかわいかった」
タプリス「うぅ……」
ヴィーネ「私、幸せよ」
タプリス「はい……わ、わたしもです」
ヴィーネ「二人だとちょっとベッドが狭かったかな」
ヴィーネ「大きめのを買って……あ、引っ越しもしないとね」
ヴィーネ「今日、一緒に部屋、見に行こっか」
タプリス「わかりました」
ヴィーネ「タプちゃん」
タプリス「なんですか?」
ヴィーネ「ずっと一緒にいようね」
タプリス「はい、先輩っ」
おしまい