【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【1】
【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【2】
【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【3】

696 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:21:45.49 k3u4QmGm0 565/670



【決勝戦の3日前 戦車倉庫】



スゲー
デケー
カッケェー


みほ「」ポカーン

優花里「さすがの西住殿も開いた口が塞がりませんね」アハハ

沙織「みぽりんだけじゃなくここにいる全員が ( ゚д゚ ) って顔だよ」

エミ「無理もないわよ…一緒に戦車探した私ですら砲身が2つもつくなんて思わなかったんだから…」


全員「」ポカーン


「黒森峰のマウス並に大きいですわね」

麻子「話によるとマウスに匹敵する装甲に、ティーガーIIに匹敵する砲が2つだったか」

麻子「いくら連盟立ち会いのもと製作が行われたとはいえ、こんなもんが出たらド肝を抜かすだろうな」

沙織「この戦車見た人の反応がちょっと楽しみだったりする~」アハッ

697 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:24:08.67 k3u4QmGm0 566/670


みほ「あはは…会長の言った通り、ものスゴい戦車が来ちゃったね」

「うしし。凄いでしょ♪」

エミ「あなたはイモ食べてただけじゃない…」ハァ

沙織「会長とエミりんが並んでると姉妹っぽく見えるの私だけ?」

優花里「わかります。初めて中須賀殿を見たとき会長のお姉様かと思ったほどです」

麻子「会長のが年上なのにな」

「会長、小さいですからね」ウフフ


「おいこら聞こえてっぞ」

698 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:26:33.89 k3u4QmGm0 567/670


沙織「せっかくだからみんなで乗ってみようよ!」

みほ「そうだね」

優花里「こんなおっきい戦車間近で見るのはクビンカ以来ですっ!」ワクテカ

エミ「見るだけじゃないわ。乗れるわよ」フフフ

優花里「ひやっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!」

みほ「あはは。優花里さん嬉しそうだね」

「8.8cm砲…早く撃ってみたいです」ドキドキ

沙織「華はこの間撃ったじゃない」アハハ

麻子「こんな鉄の塊が果たして動くのだろうか…」

エミ「大きい分クセはあるから今のうちに慣らしておかないと試合当日に不要の長物になってしまうわね」

みほ「そうだよね。今のうちに一杯練習しようね」

699 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:29:39.86 k3u4QmGm0 568/670



【大洗女子学園 練習場】


ドゥルルルルルル.....


麻子「お、重い…IV号とは全然違うぞ…」

エミ「そりゃそうよ。IV号の6倍も重量あるんだから」

麻子「何というか…力士を満載したトラックみたいな重量感だ」グヌヌ...

沙織「なっ!あたしそんなに重くないわよ!」

麻子「お前なんぞコイツ(E-100)に比べたら屁でもない」

沙織「もー!麻子きたない!」ヤダモー

エミ「ゆっくり、ね。IV号と違ってこの子は無茶するとすぐに減速機やエンジンがお釈迦になるわ」

麻子「了解だ」ガコン

優花里「重いといえば砲弾も8.8cmなので重量が…」ヌォォ

みほ「足に落とさないよう注意してね」

700 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:31:43.17 k3u4QmGm0 569/670


「早く撃ってみたいです」ソワソワ

エミ「そうね。ちょうど前方にM3 Leeがあるから試しに撃ってみる?」

優季『ふぇっ!?ウチらぁ?!』

あや『ほら!優季が沙織先輩の悪口言ったから先輩たち怒っちゃったじゃない!!』

優季『それ絶対違うよぉ!』

『た、隊長との勝負…!』ドキドキ

あゆみ『梓しっかりして!無理ゲーだから!』


みほ「え、エミちゃん…?」

エミ「冗談よ。心配しないで」

沙織「さすがに後輩にそんなイジワルしないよ」アハハ

沙織「それに弱い者いじめはモテない人のやる行為だしね!」

ウサギ『』ホッ


桂利奈『あれ?でも沙織先輩がモテないのは?』ハテ


あゆみ『ちょっ!桂利奈ちゃん!!』

沙織「華。やっぱ撃っていいよ。2発とも」シレッ

「えっ、良いのですか?!」オロオロ

ウサギ『いやああああああああああああああ!!』

麻子「沙織、そのへんにしておけ」

沙織「ぶぅ」

紗希『………』ボー

701 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:37:37.47 k3u4QmGm0 570/670



【数分後】



沙織「皆さん、聞いてください」ザザッ

沙織「E-100対空戦車の運行をテストするので」ザッ

『へ?う●こする?』

沙織「う・ん・こ・う!!!///」ザザッ


アハハハハ!

カイチョウッタラァ!!

ヤダモォォォォ!!!


エルヴィン『あまり賛同したくはないが…その、確かにそう聞こえたぞ…?』

沙織「うn…そんなこと言うわけ無いでしょっ!」ザザー

『なんかさー、そっちノイズ酷くない?』

優季『確かにザーザー言ってますぅ。なんか雨降ってるみたい』

沙織「えー?」ザザッ

ねこにゃー『なんか力尽きたサイボーグみたいだにゃー』

優花里「周波数は大丈夫ですよね?」

沙織「うん。合ってるよ?」

麻子「一応こんなでもアマチュア無線の資格所持者だ。そんなミスはしないはず」

沙織「こんなでもって何よー!」

みほ「まぁまぁ」アハハ

702 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:39:47.78 k3u4QmGm0 571/670



< オーイ! タケベサーン!!


優花里「おや?ナカジマ殿が呼んでますよ武部殿」

沙織「はーい?」カチャッ

ナカジマ「ちょっと冷泉さんに"変速機"あるかどうか聞いてみてよ」

沙織「麻子、ヘンソーキってある?」

麻子「ヘンソウ?変速機だろう?…そんなものなかったはずだが?」

沙織「無いみたいですー」

ナカジマ「やっぱりか」

沙織「???」

みほ「あっ…」

優花里「なるほど…」

エミ「マジか…」

沙織「えっ?なになに!?」

703 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:41:57.52 k3u4QmGm0 572/670



エミ「もしかして、"ガス・エレクトリック方式"ってことでしょう?」


ナカジマ「そーゆーこと!たぶん発電機の電磁波が無線機と引っかかってノイズ発生してるんだと思うよー」

沙織「えーっ!?それじゃ通信どうすんのよー!」ヤダモー

みほ「あはは」

エミ「はは…」

優花里「えへへ」

沙織「え?なによ?アタシ何かヘンなこと言った?!」


ナカジマ「あっはっは♪」


沙織「ぴぃっ?!」ビクッ



ナカジマ「ウ チ ら が 直 し た げ る ♡」ニッコリ



沙織「で、出来るの?…っていうかすんごい嬉しそう?!」ゾワーッ

みほ「出来るというか、」

優花里「ナカジマ殿たちレオポンさんの、」

エミ「ポルシェティーガーも、」

ナカジマ「ガス・エレクトリック方式だからね!!」バーン!


ツチヤホシノスズキ「イエーーーーーーイ!!!」


沙織「うわっ!いつの間にぃ?!」ビクッ

704 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:46:27.78 k3u4QmGm0 573/670


「おいホシノ見ろよ!!マイバッハHL234 V型12気筒液冷エンジンだぞ!!!」パァァァ


「うぉぉぉぉぉぉすげぇぇぇぇ!!これウチの子にも入れようぜ!!!800馬力出るぞ!!!」カチャカチャ


「これなら普通の車とレースしても勝てるっしょ!!」


「レオポンチームからチーターチームに改名だなっ!!」


「名前変わってもツチヤはライオン(ランオン)だけどなっ!」


「しつけーよバッキャロー!!!」ガァァ!


「「「ワハハハハハハハハハ!!」」」


ワイワイ ガヤガヤ

705 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:48:20.83 k3u4QmGm0 574/670


みほ「あはは…」

沙織「なんだか水を得た魚のようだね…」

優花里「さすがレオポン殿ですね。何というかこの国の自動車業界は安泰です」アハハ

「うふふ。大変結構でございます」

エミ「内部見たことなかったけど、ムッチャクチャな構造してるのね…」

麻子「zzz...」



ナカジマ「はい、直ったよ!」

エミ「早っ!?」


沙織「もしもーし?」

『お、ノイズ無くなったよーいい感じぃー!』ピースピース

優季『こっちも大丈夫ですぅ~』

そど子『良い返事よ!』

ねこにゃー『こっちもおっけーだにゃー』

706 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:54:58.68 k3u4QmGm0 575/670


沙織「それでは、こちらの無線機も改善しましたので、本題に入ります」

沙織「E-100対空戦車の運行をテストするので、これより紅白戦を行おうと思います!」

全員『』

カエサル『ちょっとまだ無線の調子悪いみたいだ。よく聞こえないな』シレッ


沙織「あ、カルパッチョさんだ」


カエサル『ヒナちゃん?!どこどこ?!』ガタッ

沙織「聞こえてんじゃない!!」

カエサル『あっ、しまっ…!』

エルヴィン『このバカタレがっ!』

『おおおお、おい!それはつまりわ、我々にそそ、ソイツの的になれってことk 『かぁーしま落ち着け』

ナカジマ『ウチらのポルシェがちっさく見えるから凄いよね…』ハハハ

妙子『私達でも根性さえあれば撃破…できるのかなぁ……』

707 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:57:21.26 k3u4QmGm0 576/670


エミ「チーム編成なんだけどさ」

みほ「うん」


エミ「私達 vs 全員で行ってみない?」


みほ「えっ!?」

優花里「いっ、1対7ですかぁ?!」

エミ「ええ。黒森峰も私達の戦車を知ったら真っ先に潰そうとしてくるわ」

みほ「確かに」

沙織「こんな戦車が試合会場に出てきたら注目の的だもんねー」

麻子「見つかったら逃げ切るのはまず無理だな」

エミ「そうよ。だから1対多数の戦闘に慣れておかないといけない」

エミ「この戦車1つで黒森峰を壊滅させるくらいにね」ニタァ...

みほ「あはは…そうだよね(またエミちゃん悪いこと考えてる顔してるよ)」

「それならたくさん撃てるので楽しみです」フフッ

708 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/24 23:58:49.16 k3u4QmGm0 577/670


沙織「あんこうチームより全車輛へ」

沙織「ただいま話し合った結果、私達あんこうチームとそれ以外というチーム分けにしようと思います」


全員『』


『くぉるぁぁ西住ぃ!!貴様やっぱり我々を的に『落ち着けかぁーしま。イモ食べろイモ』

『に、西住隊長、それはどういう…』

みほ「はい。やはり我々の対空戦車はあらゆる意味で目立つため真っ先に狙われるでしょう」

みほ「そのため、1対多数を想定した練習を行おうと思った次第です」

みほ「ですから、皆さん」


みほ「全力で私の"首"を取りに来てください!」


全員『!!!』


エミ(言うようになったじゃない…)フッ


709 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:01:35.47 N8TPxk6j0 578/670


『言うね~西住ちゃん』モグモグ

『フフフ面白い。ならばお望みどおりその首頂戴するぞ西住!!』

柚子『逆に桃ちゃんがクビにならないようにね?』

『そりゃどういう意味だっ!!』


あや『西住隊長すっごい自信だねー』

桂利奈『あんなでっかいのに乗ってたら誰でも自信ついちゃうよ!』

あゆみ『主砲はおっきいし装甲は硬いもんね…』

優季『あんな大っきいの無理だよぉ…』

紗希『………』

『でも、味方と上手く連携して接近して弱点を狙えばきっといけるっ!』

優季『ねぇ梓ぁ?』

『ん?』

優季『もしも私たちが西住隊長やっつけたらどうするぅ?』

『へ?どうするって?』

優季『きっと"さすが澤さん!私の自慢の後輩です!"って言うかも~』

『………』

あや『何かご褒美もらえるかもよー?』

『………』


『いい?!何が何でも私達が西住隊長の首とか色々もぎ取りに行くよ!!』


あゆみ(首とか色々って何だろ…)ヒソヒソ

あや(体操服とか?)ヒソヒソ

桂利奈(あい?替え持ってないの?)ヒソヒソ

優季(もぉ~梓はエッチねぇー)ヒソヒソ


『う、うるさーーーーい!!!!』ガァァァ


710 : 以下、名... - 2017/03/25 00:03:07.79 N8TPxk6j0 579/670


カエサル『シモ・ヘイヘだな』

左衛門佐『ここは上杉謙信だろう』

エルヴィン『いやオットー・カリウスだろ』

おりょう『西住小次郎しかいないぜよ』

『『『それだ!!!』』』


あけび『あのE-100って戦車、6人乗りなんですよね?』

典子『そうだな。砲が2つで装填手も2人いるみたいだよ』

妙子『となると砲塔内結構狭いんじゃ?』

典子『んー…まぁそうだろうねぇ』

『』ジー

あけび『』ジー

妙子『』ジー

典子『な、何だよお前たち…』


711 : >>710 鳥消えてるけど自分です。  ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:05:09.18 N8TPxk6j0 580/670


エミ「ふふふっ。どうやら皆やる気マンマンのようね」

みほ(あはは…そうかなぁ…)

エミ「ほら、西住隊長」ポン

みほ「えっ?あ、はい!」

エミ「号令かけちゃいなさいよ」

みほ「そうだね。…それでは皆さん、試合は5分後にスタートします」


みほ「各車輌、万全の準備をした上で私達にかかってきてください!」

みほ「こちらも一切の手を抜くことなくお相手致しますっ!!」


全車輛『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


みほ「それではご武運を!パンツァー・フォー!!」


712 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:08:25.92 N8TPxk6j0 581/670



【紅白試合  あんこうチーム】



みほ「来ましたね」

優花里「さすが綺麗な隊列を組んでますねぇ!」

みほ「うん。あれだけ速度を合わせて隊列を乱さないで動けるなんて凄い…!」

「聖グロリアーナとの練習試合を思い出しますわ」

沙織「ウチらがあんな綺麗な隊列を組めるなんてあの時は思わなかったなぁ」

みほ「うん。いっぱい練習した甲斐があったよね!」


エミ「…」←疎外感


みほ「あ、え、エミちゃんごめん…」アセアセ

エミ「…いいわよ別に」ムスッ

優花里「こちらの砲だとこの距離は届くのでしょうか?」

みほ「そこは戦術と腕かな?」


713 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:10:30.45 N8TPxk6j0 582/670


「先頭は89式、その後ろに三式とヘッツァー」

優花里「どうやら二手に分かれるみたいですねぇ」

エミ「妥当な判断ね。全車輛で攻めたとして、こちらの危険領域に達するまでにアウトレンジから壊滅できる」

沙織「そんなこと出来るの?!」

エミ「撃ってみればわかるわよ」

「いいですか?」ワクワク

みほ「うん。華さんの判断でお願いします」

「わかりました」


カチッ

ズガァァァァァァァァァァン!!!!

ズシャーーン!!


714 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:13:21.57 N8TPxk6j0 583/670


「…」

エミ「外れたわね」

「………」

麻子「らしくないな。ずいぶん見当違いな所に飛んでいったぞ?」

みほ「華さん…?」

「…全然違います」

みほ「違う?」

「はい…。何と言いますか…」


「全然落ちないのです」


みほ「落ちない??」

「砲弾は放物線を描いて飛んでいきます」

「なので、遠方の戦車を狙う時は、砲身を上に向けて山なりに撃たなければなりません」

みほ「うん」

「そのため…8.8cmということもあり、先日のポルシェティーガーの時と同じ照準合わせで狙ったつもりですが…」


「それでも弾が落ちませんでした」


715 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:15:44.85 N8TPxk6j0 584/670


沙織「それって凄いの?」

麻子「今ので砲弾が落ちないということは、少なくともポルシェティーガーの8.8cm砲よりも高いエネルギーを持っているという証拠だ」

沙織「えっ、すごいくない?!」

みほ「つまり、今の弾はポルシェティーガーの砲だったら落ちて狙ったところに命中したということかな?」

「はい」

優花里「五十鈴殿があれだけ外してしまうほど弾道に差が出るなんて…」

エミ「それがFlak41よ」

みほ「エミちゃん…?」

エミ「口径も違えば装薬量も違う」

エミ「初速も威力も何もかもがティーガーのソレとは段違い。もはや既存の砲とは別モンと考えたほうが良いわ」

優花里「そんなに凄いんですねFlak41…」


716 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:21:32.19 N8TPxk6j0 585/670


「もう1発、宜しいでしょうか?」

みほ「うん。お願い華さん」

エミ「五十鈴さん」

「はい。何でしょうか?」

エミ「"Pak43"および"KwK43"の砲口初速、被帽徹甲弾を使ったときが1,000/sで」

エミ「タングステン弾芯の合成硬核徹甲弾(高速徹甲弾)を使えば1130m/sになるわ」

「はい」

エミ「これは距離2,000mで185mmの均質圧延装甲を貫通でき」

みほ「っ…!」

エミ「1,000mも接近すれば貫通力は245mmにも達する」

「ええ」

みほ「つまり黒森峰のティーガーを正面から撃破できる」

「なっ…!」

エミ「ただ…」

「ただ?」

エミ「それはあくまで"Pak43"の数値であって、砲身長や装薬量の増えた"Flak41"なら更に貫通力は増すはず」

エミ「しかも当時の数値がそれで、現代技術で作った砲なら更に精度や性能はアップしていると見て良いわ」

エミ「そう考えるとティーガーIどころか、」


エミ「ヤークトティーガーの250mm装甲板も800m以下でブチ抜ける」


「!!!」

717 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:25:09.57 N8TPxk6j0 586/670


みほ「実際はそこまで上手くいくとは思わないね。返り討ちにあっちゃうから」

みほ「それにヤークトティーガーは側面が80mmだから、わざわざ危険を冒して正面を狙う必要は無いかな」アハハ

エミ「…う、うるさいわよ!///」カァァ

優花里「でも、黒森峰の重戦車相手に不足はないことは分かりました!」

「ええ。ティーガーやパンターをこの手でスクラップにしてみたいですわ」フフッ

沙織「あっ!相手チーム方向を変えたよ!森の方へ向かっていく!」

「かしこまりました…」キュラキュラ...


カチッ

ズガァァァァァァァァァァン!!!!!!

シュパッ!


みほ「アリクイさんの三式に命中しました!」

優花里「凄いです五十鈴殿!たった1発で弾道を修正できるなんて!」

エミ「ほら!秋山さん装填!」

優花里「あっ、り、了解でありますっ!」ガコン


エミ(ホントよね…)

エミ(たった1発撃っただけで弾道のクセを把握しちゃうなんて)

エミ(みほ、あなたの仲間たち、タダ者じゃないわよ…!)

718 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:26:52.73 N8TPxk6j0 587/670


みほ(その後、距離にして1,500mほどのアウトレンジ射撃で装甲の薄い89式やM3リー、ヘッツァーを相次いで撃破)

みほ(二手に分かれた挟撃もE-100の装甲は一切受け付けず、ポルシェティーガー、ルノーB1、三突と撃破)

みほ(結論を言うと紅白戦は私達が勝ちました。完勝です)

みほ(強力な高射砲を搭載し、強靭な装甲を纏うE-100対空戦車は、"陸上戦艦"の名に相応しい力を発揮しました)

みほ(…なお、試合後には皆さんから強すぎるだの不死身の分隊長だのチートだの非難轟々でした。その点については本当に申し訳ありません…)

みほ(同時にこの戦車のイレギュラーな性能には皆が納得しており、これなら黒森峰の猛獣を倒せると誰もが確信していました)


719 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/25 00:36:20.95 N8TPxk6j0 588/670


みほ(しかし、操縦は麻子さんはもちろん、ポルシェティーガーのツチヤさんでさえ"横着い"と言わせるほどで)

みほ(Flak41や堅牢な装甲を纏った砲塔は華さんを以てしても"扱いづらい…"と評価され)

みほ(変速機の負荷を軽減させるためのガス・エレクトリック方式は、沙織さんより"無線のノイズひどい!"という副作用をもたらしました)

みほ(…まぁこれは改善したけどね)

みほ(何にせよ、このイレギュラーな戦車は、様々な代償をと引き換えにその力を発揮しているということは誰もが理解していました)



みほ(それから私達は3日間、一 対 全員の"ボコボコ作戦"を中心に、時間の許す限り練習に明け暮れました)

みほ(その結果、麻子さんはIV号の時と同じくらい操縦技術を身に着け、)

みほ(華さんは1,500m以上の命中率が向上)

みほ(それ以外の車輌も命中精度、操縦技術、連携が向上し、ますます能力の向上を実感しました)

みほ(戦車の数や性能は他の強豪校に劣りますが、そこを戦術と腕でカバーすべく、個々の能力の底上げに努めた3日間でした)


みほ(そして、決勝戦の日がやってきました)


725 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/29 20:22:30.70 eajDXBkB0 589/670



●Tips


エミ「ねぇ、角谷さん」

「んー?」

エミ「結局、あの電話の相手は誰かわかったの?」

「いや?」

エミ「そう…」

みほ「あの、私のニセモノなんですよね…」オロオロ

優花里「信じられないですねぇ…西住殿ソックリさんがいるなんて…」

「そうそう。あまりにソックリだから中須賀ちゃんが冗談言ってるんじゃないかと思うほどだよ」

エミ「いや、明らかに違ったわよ」

みほ「えぇ…」

「で、その西住ちゃんのソックリさんに、会社紹介されて、それを連盟の児玉さんに話した結果、コイツが完成したってわけよ」


E-100 対空戦車

みほ「その会社とは?」

「砲塔の装甲がシラヌイ重厚、高射砲の砲身がツクバ製鋼所、ヒトエ技研に砲弾、高射砲の残りがシマキ金属。あと何だったっけ?」

エミ「チトセ設計よ。砲塔や砲身の設計の」

「そうそう」

柚子「そんな会社ありましたっけ?」

エミ「えっ?」

726 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/03/29 20:29:58.76 eajDXBkB0 590/670


「一応あることはあるみたいだが」

「そりゃ無かったらコイツ作れないでしょ」

みほ「………」

優花里「どうされました西住殿?」

みほ「私…電話の相手、わかりました…」

全員「えええっ!?」


シラヌイ重工
ツクバ製鋼所
ヒトエ技研
シマキ金属
チトセ設計


不知火重厚
筑波製鋼所  
 単 技研 
四万騎金属  
千歳 設計


皆は気付いてくれたよね?



●Tipsおしまい

731 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:33:30.23 AFZljjjD0 591/670



【決勝戦当日 試合会場 広場】



麻子「………夜戦と言うものがあって良いと思うのだが…」フラ...

沙織「あはは…麻子じゃなくても6時集合は辛いよね」

「お腹すきましたわね」

エミ「…さっきオニギリ食べたじゃない。5つも」ヤレヤレ

優花里「」ファァ


「ふふっ。随分大きなあくびですこと」


優花里「ほぇ?」ポケー

アッサム「御機嫌よう。大洗の皆様」

オレンジペコ「おはようございます」ペコリ

沙織「お早うございます。その……セイロンさんでしたっけ?」

アッサム「っぐ…!だからアッサムですってば!」グヌヌ

沙織「ふぁっ?!ご、ごめんなさいーっ!!」ワタワタ

オレンジペコ「どういうわけか色んな方に間違えられるんですよね…」アハハ

アッサム「笑い声じゃありませんのよ!」

(その節は大変失礼しました…)

732 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:38:29.05 AFZljjjD0 592/670


みほ「あれ?そういえばダージリンさんは?」

沙織「ホントだ。ダージリンさんいない??」

アッサム「ああ…」

オレンジペコ「あ…あの…」

みほ「?」


「ダージリン様は現在、静養中でございます」


優花里「えっ?そうなのですか!?」

アッサム「ええ。…ちょっと体調を崩されて」

オレンジペコ「何しろここ最近は忙しかったですからね…」

みほ「そうなんですか…」

沙織「だんだん寒くなって来たし、私達も気を付けないとだねー」

733 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:41:15.40 AFZljjjD0 593/670


優花里「ところであなたは…」

「確か…初めてお会いする方ですよね?」

「ご挨拶が遅れました」


ヴェニフーキ「聖グロリアーナ隊長車・砲手の"ヴェニフーキ"と申します」


ヴェニフーキ「どうぞ、お見知りおきを」

「ヴェニフーキさんですね。私、大洗女子の隊長車の砲手を務める五十鈴華です。宜しくお願い致します」フカブカ

みほ「よろしくお願いします」ペコリ


沙織「あれ?でも隊長車の砲手って確かアッサムさんじゃ?」

麻子「ダージリンさんが休養中だから配置が変わったのだろう」

沙織「麻子起きてたの?」

麻子「寝ながら聞いてた」

オレンジペコ「器用ですね」クスッ

734 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:45:26.86 AFZljjjD0 594/670


アッサム「先述の事情により、今は私がグロリアーナの車長と隊長を兼任しています」

アッサム「それ故、空いた砲手席にはこのヴェニフーキに座ってもらった次第ですわ」

「そうでしたか。同じ砲手としていつかお手合わせ出来ればです」

ヴェニフーキ「ええ。その時は是非」

優花里「ときにヴェニフーキ殿はエキシビション戦や大学選抜戦ではお会いしなかったですよね?」

ヴェニフーキ「はい。今までは家の都合でイギリスへ留学しておりました」

ヴェニフーキ「そして丁度この大会の準決勝が終わる頃こちらへ転校し、今後はこちらでお世話になります」

「まぁ。帰国子女ですのね!」

735 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:48:22.88 AFZljjjD0 595/670



アッサム「さて、大洗の皆様、朝早くのご活動でしょうから、気付けとしてお目覚めのコーヒーでも如何でしょう?」フフッ

オレンジペコ「お食事も用意してありますよ」

「お食事?!ありがとうございます!」ガタッ

エミ「わっ?!」ビクッ

麻子「おぉ…有り難い…」スピー

優花里「あはは。冷泉殿ったら寝ながら喋ってますよ」

オレンジペコ「き、器用ですね…」ハハ...

沙織「へー。聖グロもコーヒーとか飲むんだぁ」

アッサム「どういうわけか、コーヒー嫌いのダージリンが唯一飲む銘柄ですわ」

優花里「それは凄く美味しいんでしょうね!」キラキラ


エミ(COFFEE SHIRATORI…か)

エミ(良かったわね。キリマンジェロ)

736 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:54:03.79 AFZljjjD0 596/670


ヴェニフーキ「ところで、西住さん」

みほ「はい、何でしょう?」

ヴェニフーキ「先日の試合で、戦車が再起不能になったとお聞きしましたのですが」

オレンジペコ「無人機が落ちて壊れちゃったんですよね…」

みほ「はい。でもうちの生徒会長のお陰で代替車輌をなんとか手配することが出来ました」

オレンジペコ「! 良かったぁ…」ホッ

ヴェニフーキ「間に合って良かったです」

沙織「ふふふ。すっごい戦車ですからね!きっと見たら驚きますよ!」

オレンジペコ「ええ!とても楽しみです!」ワクワクペコペコ

アッサム「そういえば他の方は?」

みほ「あ、時間がくるまで自由行動としていますので、各自で朝食など取られているかと」

アッサム「そうでしたのね。てっきりここにいる人で全員かと」フフッ

オレンジペコ「そんなわけないじゃないですかぁ…」ジトッ

みほ「あははは。私達だけで試合には勝てませんよ」

737 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:55:17.79 AFZljjjD0 597/670


【グロリアーナとのお茶会の後】


優花里「ふぅ。お腹いっぱいですっ!」ポンポン

「ふふ。腹七分目といったところですね」

エミ「あなたは食べ過ぎよ。どこに入っていくのよ…」

麻子「コーヒーも美味しかった。あれなら毎朝飲めるぞ」

沙織「ミルクと砂糖ガンガン入れてたくせに」アハハ

優花里「聖グロというと紅茶ってイメージですけど、コーヒーを飲む人もいるみたいですよ」

みほ「そこは人それぞれかな」

738 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:56:26.75 AFZljjjD0 598/670


沙織「そ・れ・よ・りっ!転校生のヴェニフーキさん超カッコ良かったよねっ!!」キラキラ

優花里「そ、そうでしたか?私はちょっぴり苦手なタイプかもです…」アハハ

沙織「銀色のストレートヘアに赤い目、そしてクールっていうか冷静沈着っていうかぁ~~~」ヤダモー!

みほ「髪の色はエリカさんに似てたけど、エリカさんより上品な感じだったね」

優花里(何気に酷いこと言いますね西住殿…)

沙織「あの雰囲気たまんないよ~!あれで男だったら私落ちちゃう~~!」ヤダモー!!

「ふふ。沙織さんはヴェニフーキさんのような方が好みなのですね」

麻子「うむ。あの落ち着きは沙織に少し分けて欲しいくらいだな」

沙織「ちょっと麻子!それどういう事よ!!」

アハハハハハハ


739 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:58:05.04 AFZljjjD0 599/670


優花里「目つきも鋭かったですね。有無を言わせないオーラ放ってました…!」

沙織「あのギラリとした目が良いんだってば~!」

みほ「私はちょっと…」アハハ

エミ「あなたはお母さんによく"ギラリ"とされてるもんね…」

みほ「うん…」

「あらゆる意味で聖グロにはいないタイプでしたね」

沙織「確かに。お嬢様とはちょっと違うかな?何というか…"ゴシック"って感じ?」

麻子「なんだその例えは。…まぁわからんこともないが」


エミ(転校生かぁ…)




「また会ったわね。みほ」

740 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 18:59:01.40 AFZljjjD0 600/670


みほ「あっ、エリカさんとお姉ちゃん!」

エミ「!」ピクッ

まほ「元気そうだな。みほ」

みほ「うん。お姉ちゃんたちも元気だった?」

まほ「まぁ…そこそこn


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


全員「」ビクッ


「ナカスガエミ!?なんでアナタがここに!?」


エミ「っ!この声…!」

「ここで会ったが <ツネッ> あいでででで!!!?」

エリカ「はしゃぐんじゃない!!」



エミ「ツェスカ…!」

741 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:00:52.96 AFZljjjD0 601/670



― 会えるかもとは思ってたけど…まさかこんな形にとはねッ

― やっぱりあなたは最低ね

― ……じゃぁ私も こんなチームいらないわ


エミ(………)

エミ「そういえばあなたも黒森峰だったもんね」

ツェスカ「忘れてたのかよ!…というかエミはどうして大洗に…?」

エミ「転校よ短期の。またすぐにベルウォールに戻るわ」

ツェスカ「そう…。まぁいいわ。今回もあなたをコテンパンにしてやるから覚悟してなさい!!!」

エリカ「静かにしなさい!」ツネッ

ツェスカ「いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」ジタバタ

エミ「…相変わらずね」

みほ「エリカさんの手を焼かせるなんて凄いなぁ…」ハハハ...




742 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:02:13.01 AFZljjjD0 602/670


まほ「中須賀さんも久しぶり。前回の優勝記念杯以来だな」

エミ「ええ。お久しぶりです」

エミ「………ん?」

まほ「?」

エミ「確か、引退されたのでは?」

まほ「ああ。本来ならそうなるが、無人機の件があって、もう一度戦車に乗ることにした」

エミ「そうなんですか」

みほ「てっきりエリカさんが泣きついたのかと」アハハ

エリカ「ちょっとそれどういう意味よ!」

まほ「あはは。そろそろエリカにも頑張ってもらわないとな」

エリカ「た、隊長!私だって…!」

743 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:03:40.39 AFZljjjD0 603/670


まほ「…それで、どういうわけか戦車道に"邪魔者"が入ってきたせいで、我々も色々手を焼いてね」

エミ「無人機ですよね。私もあり得ない改定だと思っています」

みほ「お姉ちゃん達もやっぱり無人機を…」

まほ「ああ。試合となっては話は別。我々は3機の無人機をフル投入して全力で挑むつもりだ」


優花里「…あの、つかぬ事を伺いますが」

まほ「何かな?」

優花里「"スツーカ"、出ますでしょうか?」

まほ「えっ?」

優花里「スツーカです。ユンカースのJu78です」

まほ「あぁ…。そいつは準決勝では使用したが、今回は出さないつもりだ」

優花里「そうですか…」シュン

744 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:05:21.64 AFZljjjD0 604/670


みほ「それって優花里さん好きな機体とか?」

優花里「急降下爆撃機といえばJu78!Ju78といえば"カノーネンフォーゲル"ことJu78Gですっ!」

優花里「あの"ソ連人民最大の敵"とまで言わしめたルーデル閣下が!牛乳飲んで赤軍戦車をバタバタと倒していくっ!!」

優花里「くぅぅぅ!たまんないですぅ~~!!」ワシャワシャ

みほ「へ、へぇ…」

エミ「私達はバタバタ倒される側なんだけど」

みほ「やめてよ縁起でもない」アハハ...

まほ「確かに有名な機体ではあるが、それはエースが乗っていたからだろう」

まほ「実際に使った者は"操縦が恐ろしく難しい機体"と言っていた」

みほ「そうなんだ。やっぱりエースが使うから凄いんだよね」

まほ「そうだな。そしてそれは戦車でも言えること」

みほ「うん。そうだよね」

745 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:07:30.12 AFZljjjD0 605/670


まほ「そして、みほ」

みほ「ん?」


まほ「戦車道において無人機は誰も"歓迎していない"」


みほ「………」

みほ「そうだね」

まほ「だがルールである以上、私達はそれを使わなければならない……」

みほ「!」

まほ「だから…悔いのないよう全力でかかってこい」

みほ「勿論だよ」


まほ「…さて、それでは我々は準備に戻る。みほ、そして大洗の皆、試合で会おう」

みほ「うん、あとでね」

みほ「………」




みほ(お姉ちゃんも本当は無人機なんか使いたくないんだね………)

746 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:08:57.25 AFZljjjD0 606/670




「西住さん」




みほ「え、はい?」

ヴェニフーキ「…」

みほ「あ…えっと、ヴェニフーキさん…??」

ヴェニフーキ「試合まで時間があります。差し支えなければお話を」

みほ「はい?」

沙織「ヴェニフーキさんに口説かれてるのみぽりんっ?!」

ヴェニフーキ「…」

麻子「お前は引っ込んでろ」ゲシッ

沙織「痛いっ!!?」

ヴェニフーキ「…」

みほ「?」

ヴェニフーキ「場所を変えましょう」


747 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:09:59.41 AFZljjjD0 607/670



【試合会場  ???】


ヴェニフーキ「…」スタスタ

みほ「あの…お話って…?」

ヴェニフーキ「そうですね。ここでなら」

みほ(結構離れちゃったよ…一体何を話すんだろ…)


ヴェニフーキ「西住さん」

みほ「は、はいっ!?」ビクッ

ヴェニフーキ「決勝戦、勝てそうですか?」

みほ「え…。その、」

みほ「ここまで来たからには勝つつもりで臨みます」

ヴェニフーキ「そう」

みほ「…」

ヴェニフーキ「…」

みほ「あの、お話ってこれだけですか…?」

ヴェニフーキ「この試合、」






ヴェニフーキ「あなたは99%負ける」


748 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:11:30.30 AFZljjjD0 608/670


みほ「っ!!!」

ヴェニフーキ「…」

みほ「それを…」


みほ「………それをわざわざ言うために私をここへ呼んだのですか?」


ヴェニフーキ「いえ」

みほ「だったらどうしてそんなことを…!」

ヴェニフーキ「私がお話しすべきことは、99%ではなく、1%の方」

みほ「はい…?」

ヴェニフーキ「確かに99%負けるとは言いました」

ヴェニフーキ「しかし、残りの1%で成功すれば」










ヴェニフーキ「大洗は黒森峰に完勝します」

749 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:14:41.61 AFZljjjD0 609/670


みほ「なっ…」

ヴェニフーキ「…」

みほ「か、完勝って…その…」

ヴェニフーキ「読んで字の如く、圧倒的な差をつけて勝つことです」

みほ「い、言ってることの意味がわかりません!」

みほ「99%負けると言ったと思えば1%で完勝だなんて誰が信じるんですか!」

みほ「相手は優勝常連校の黒森峰ですよ?! 前回の大会でもギリギリだったのに完勝なんて!」

みほ「それに今回は無人機も出てきます!どう

ヴェニフーキ「無人機などもはや敵ではない」

みほ「えっ…!?」

ヴェニフーキ「これを」サッ

750 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 19:17:00.95 AFZljjjD0 610/670


みほ「これは試合会場の地図…ですよね…?」

ヴェニフーキ「はい」

みほ「これが何か…」

ヴェニフーキ「「この会場の中に一箇所だけ」

みほ「…?」



ヴェニフーキ「黒森峰を一方的に葬れる場所があります」



みほ「なっ!!?」

ヴェニフーキ「そこをあなたが、あなたの戦車が押さえれば、大洗女子の勝ち」

ヴェニフーキ「そうでなければ負け」

みほ「そ、その場所って…」

ヴェニフーキ「申し訳ありませんが、私の助言はここまで」

みほ「…」

ヴェニフーキ「では、時間ですので戻りましょう」











http://i.imgur.com/33eMmBk.png




みほ(この広大な会場にたった一箇所だけ………!?)

752 : 以下、名... - 2017/04/03 19:33:57.90 2pZD7kzDO 611/670


オリキャラは良いんだけど
アッサムはポジション奪われてたの?
まぁ、話に関係無いから良いんだけど

753 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/03 20:22:25.39 AFZljjjD0 612/670

>>752

アッサムのポジは>>734の通りですね。

・ダージリンが静養中なので聖グロの隊長および隊長車(チャーチル歩兵戦車)の車長が不在になる

・なのでアッサムが臨時の隊長および隊長車の車長をする(つまりダージリンの代わり)

・しかしそうなると(砲手だったアッサムが戦車長になるので)砲手席が空く

・なので謎の転校生ヴェニフーキが砲手として代役を務める

・みんな大好きペコ太郎はそのまま装填手。


と言った感じですね。分かりにくくてスマソ。

ダー様はきっと今頃自室でクシュンクシュン言ってる頃だと思います。たぶん。

760 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:23:11.53 rsGjkxxv0 613/670



【試合会場 選手待機場所】



沙織「いよいよだね…」

「ええ。私、なんだか緊張してまいりました…」

麻子「前回はギリギリ勝ったが、今回はどうなるだろうか」

エミ「今回は無人機もあるし相当厳しい戦いになるわね」

優花里「そうそう。無人機で思い出しました」

エミ「ん?」

優花里「無人機といえば先程のやり取りで一部情報に誤りがありました。すみません…」

エミ「へ?」


× Ju78

○ Ju87


優花里「不肖・秋山優花里、まだまだ修行が足りませんっ!!」

エミ「う、うん…?」


※本当は>>1が間違いました。すみませんm(__)m


761 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:24:43.36 rsGjkxxv0 614/670


みほ「…」ブツブツ


優花里「あっ、西住殿が戻ってきました」

沙織「もー!みぽりんったらこんな時に何処行ってた…の…?」

みほ「…」ジー

沙織「みぽりん…?」

優花里「西住殿が見ておられるのは試合会場の地図ですよね?」

「随分熱心に見ておられますね…」

沙織「み・ぽ・り・ん・っ!!」

みほ「ふぇっ!?あ、えっ…?」

「あの、大丈夫ですか?」

みほ「うん、ごめんなさい」

沙織「もーっ!試合前だってのにどうしちゃったのよー!」

みほ「…ちょっと、ね?」

麻子「周りに全然気付かなくなるほど地図を眺めて一体どうしたんだ?」

みほ「えっとね、どうやって攻めようかなぁって…」

麻子「そうか…。だがあまり煮詰めすぎてもいけないから程々にな?」

みほ「うん、ありがと」


762 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:26:27.59 rsGjkxxv0 615/670

みほ(確かに。1箇所だけ、怪しいところがある…)

みほ(でも本当にココだという確証は無い)

みほ(もしも間違えたら、その時点で負け…!?)

みほ(やっぱり、セオリー通り行くか。………いや、それとも…)


エミ「………」


763 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:27:30.37 rsGjkxxv0 616/670


エミ「みほ」

みほ「…」ブツブツ

エミ「みほッ!!」

みほ「ふぇぅっ!?え、エミちゃん?!」ドキドキ

エミ「話しなさいよ」

みほ「えっ?」

エミ「あの女と何を話したのか」

みほ「あはは…」


エミ「私にも話せない事なの?」


みほ「えっ……」

エミ「初対面の人間とは話せて、何年も前から友達やってきた私や」

エミ「ずっとチームやってきた皆に話せないことって何?」

みほ「…」

エミ「…」

みほ「…実はね」


764 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:28:48.29 rsGjkxxv0 617/670



あんこうチーム「…」


エミ「たった、1箇所だけねぇ…」

優花里「そしてその1箇所を見つければ"完勝"すると…」

麻子「信じがたい話だ」

「私も麻子さんと同じです。あの黒森峰を相手に完勝だなんて…」

沙織「胡散臭いよね。なんか一攫千金の儲け話みたい」

みほ「…」

エミ「で、あなたはその1箇所に心当たりはあるの?」

みほ「うん…」

みほ「私はここだと思った」ポン

全員「………?」

765 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:34:15.86 rsGjkxxv0 618/670


麻子「西住さん、そこは前線から結構離れた場所に見えるが…?」

沙織「そうだよね。私は川の周辺じゃないかなーって思ったよ」

みほ「私もこの地図だけじゃ断定は出来ない。だから行ってみないと…」

優花里「難しいですねぇ…」

みほ「うん…」


エミ「行きなよ」


みほ「ふぇ…?」

エミ「行きなよ。あなたがそう思うならそれで良いじゃない」

みほ「………」

沙織「そうだよね。私達みぽりんのおかげでいつも助かってるもんね」

麻子「仮にこの試合に敗れたとしても即廃校となるわけでもない」

麻子「以前よりかは気楽に行けるだろう」

「ええ。大船に乗ったつもりで行きましょう」

優花里「私はどこまでも西住殿についていきますよっ!」


766 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:35:41.32 rsGjkxxv0 619/670


みほ「みんな………」

エミ「ふふ。決まりね!」

みほ「うん!………スゥ」




みほ「それでは皆さん!これが最後の試合です!全力で行きましょう!!!」

みほ「パンツァー・フォー!!!」



全員「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」











エミ「び、びっくりさせないでよ…」ビクビク

みほ「…ごめん」

エミ(まったく。鋭いんだか抜けてるんだか…)


767 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:43:02.15 rsGjkxxv0 620/670



【試合開始後 あんこうチーム】



みほ「各車輌、移動しながら聞いてください」

みほ「地図を見てわかるように、北西が大洗、北東が黒森峰のスタート位置となります」

みほ「また、これは中央を流れる2つの川を挟むように西側が私達、東側が黒森峰となるため、川にかかる2つの橋の周辺が激戦区と予想されます」


http://i.imgur.com/kVBMpb9.png


みほ「しかし橋の上は長い一本道で遮蔽物も一切ありません」

みほ「そのため格好の的になるので、私達は橋を渡らず対岸からの攻撃を行います」


768 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:44:58.59 rsGjkxxv0 621/670



みほ「一方で黒森峰は厚い装甲を盾に橋を渡り、こちら側へと侵攻するでしょう」

みほ「2つ橋に2つの部隊で挟撃を仕掛けてくると予想されます」


http://i.imgur.com/E6txAY7.png


みほ「しかし、我々がこれを阻止しようと水際作戦を実行すると、今度は無人機による空からの攻撃が来ます」

みほ「なので対岸からの攻撃にはなりますが、川岸ではなく、その数百メートル手前の住宅街を遮蔽物として上手く利用して下さい」


カエサル『ポン・デュ・ガールか』

おりょう『メクロン河永久橋ことクウェー川鉄橋ぜよ』

左衛門佐『いいや、壬申の乱の決戦場となった瀬田の唐橋だろう』

エルヴィン『何を言ってるんだ!これこそまさにレマゲン鉄橋だろうが!!』


『『『それだぁぁぁぁぁぁぁ!!!』』』

769 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:47:19.85 rsGjkxxv0 622/670


みほ「そして配置についてですが」

みほ「橋が2つあるため、こちらも隊を2つに分けます」

みほ「まず黒森峰側が直進するであろう【ルート①】にウサギさんチーム、カモさんチーム、カバさんチーム」

みほ「次に迂回路となる【ルート②】はアヒルさんチーム、レオポンさんチーム、アリクイさんチームにお願いします」

みほ「そして、ルート間のギャップを埋めるためにカメさんチームには間へ入って頂きます」

みほ「カメさんチームは2つの隊だけではカバーしきれない情報の収集・伝達を中心に、」

みほ「また必要に応じて時間稼ぎとしての挑発もお願いします」

『おっけーい』


http://i.imgur.com/33d0FkX.png

770 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:51:32.27 rsGjkxxv0 623/670


みほ「なお、私達あんこうチームは皆さんとは別の場所で待機します」

ナカジマ『えっ?隊長たち一緒じゃないの?!』

そど子『それはどういうことなのかしら?』

ねこにゃー『黒森峰の戦車に対抗できる数少ない戦車なのに…』


みほ「はい。あんこうチームは戦車だけでなく無人機を叩かないといけません」

みほ「なので皆さんが配置につく市街地では上空の視界を確保できないため、少し離れた場所にある開けたエリアで攻撃を行います」

みほ「代替策として、アヒルさんチームおよびウサギさんチームに、それぞれの区間の指揮車輌をお願いします」

みほ「指揮車輌は情報収集に特化し、得た情報を素早く正確に他車輌との共有を心がけてください」


『わかりました!』

典子『了解です!気合と根性で指揮しましょう!!』

771 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 18:57:52.89 rsGjkxxv0 624/670


みほ「先にも言いましたが、大洗チームの防衛ラインは岸ではなく、その後ろの住宅街です」

みほ「ここで爆撃および砲撃を回避しながら攻撃をします」


みほ「また、戦車が橋を渡り切ったとしても、入り組んだ住宅街ならば奇襲という形で至近距離から側面を狙えます」

みほ「もちろん撃破できれば御の字ですが、距離、火力、装甲を鑑みると一筋縄ではいきません」

みほ「そのため、最初は撃破のための戦闘ではなく、侵攻を遅らせるための戦闘を意識してください」


『また履帯を狙えばいいんだねー』ウシシ

エルヴィン『ふむ。弁慶ならぬ重戦車の泣き所だな』

ナカジマ『同じ重戦車乗りとして同情するよ』アハハ...


みほ「こちらからは以上です。各車輌健闘を祈ります!」

全員『了解!!!』


772 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:09:30.93 rsGjkxxv0 625/670


エミ「向こうは任せちゃって大丈夫なの?」

みほ「うん。ウサギさんチームやアヒルさんチームはもちろん、他の皆も優秀な人たちばかりだから」

優花里「何と言ってもウサギ殿はあのヤークトティーガーやエレファントを撃破したんですからねぇ!」

エミ「ええっ!?あのM3リーで!?どうやって!!」

みほ「あはは。あとでゆっくり説明するよ」

エミ「…そう? 何にしろ、私は大洗女子についてはまだまだ分からないことだらけだから、そっち方面は任せるわよ」

みほ「うん」

沙織「じゃぁエミりんは何をするの?」

エミ「え、私?」

沙織「うん」

エミ「そうね。みほがいつオナラしても良いようにベンチレーターを作動させるわ」

みほ「ちょっとエミちゃん!!!」

沙織「あらやだぁ~無線入れっぱなしだった~ てへぺろ☆」

みほ「えええええ!!!?」

アハハハハハハハハハ












みほ(確証はどこにもない)

みほ(でも…)


みほ(恐らく、ここしかない…)





http://i.imgur.com/6jStWLT.png

773 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:14:31.22 rsGjkxxv0 626/670


典子『こちらアヒルさんチーム。配置につきました!』

『同じくウサギさんチームも準備完了です!』

『こっちもおっけーだよ。いつでもカバー入れるからねー』


みほ「了解です。私達もまもなく配置場所へ到着します」

みほ「ただ、先述の通り、現時点でそちらの状況が判別しづらいため、」

みほ「各車輌はそれぞれの前線指揮官を中心に行動判断を一任します」

全員『了解!!』


774 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:16:21.01 rsGjkxxv0 627/670



【あんこうチーム 配置場所】


沙織「これがみぽりんの言ってた場所…」

麻子「なんというか…」

「円柱状の建造物ですよね…?」

エミ「何でこんなものがココにあるのよ………」


http://i.imgur.com/xq6SvOo.png


優花里「この建物の最上階に上手く戦車を移動できれば無人機を撃墜しやすそうですね」

エミ「当たり前じゃない」

優花里「えっ?」

エミ「だってこの建物の本来の目的がソレなんだから」

「どういうことですか?」

エミ「こっちが"どういうことなの"って聞きたいわよ」





エミ「何でこんなところに"高射砲塔"があるのかって」


775 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:18:05.90 rsGjkxxv0 628/670


沙織「高射砲塔?」

エミ「ええ。名前通り高射砲や対空機関砲を全周囲に配置した塔よ」

エミ「ドイツの主要都市やヨーロッパの大都市を爆撃から守るためにつくられた防空要塞」

麻子「確かに道中の建物は西洋風のものばかりだった。ここはそういったのを模倣した都市なのかもしれんな」

エミ「だからといって高射砲塔まで再現するのかしら…」

麻子「そこまではわからん…。だが、高射砲塔なら対無人機戦闘で大いに活躍するんじゃないか?」

エミ「そうね。問題はこの馬鹿デカいE-100対空戦車が乗るかだけど」

優花里「ひとまず内部を見てみましょう」

みほ「うん。ちょうどあっちに戦車が通れそうな入り口もあるしね」


776 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:23:12.15 rsGjkxxv0 629/670


【高射砲塔 内部】


沙織「…何かちょっと気味が悪いね」

「窓のない建物の中にいる気分です」

エミ「高射砲塔は分厚い鉄筋コンクリートで造られているから、この中にいれば無人機の爆撃なんて屁じゃないわ」

麻子「しかし同時に攻撃もできないな」

みほ「ひとまずどうやってE-100対空戦車を最上階まで持っていくか考えよう」

エミ「ええ。IV号戦車よりも重たい"12.8cm Flakzwilling40"を最上階まで運搬するんだから何かしら仕組みがあるはずよ」


優花里「皆さぁーん!こちらに業務用のエレベーターがありましたー!」

777 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:33:21.70 rsGjkxxv0 630/670


エミ「一体どんな構造になってんのよこの高射砲塔…」

麻子「おそらく高射砲塔を再現して、それとは別に何かしらの都市設備を兼ねているのだろう」

麻子「災害が起きれば避難所にもなるだろうしな」

エミ「…」

沙織「そんなことより!そのエレベーターを動かせば最上階まで行けるかも!?」

エミ「戦車の重量が耐えられるといいわね」

みほ「大丈夫かなぁ…」

優花里「それでは動かしますよー!」


ガクン

ゴゴゴゴゴゴゴゴ.....


沙織「あはは。エレベーターが悲鳴あげてるね」

エミ「そりゃそうよ。いくらなんでも150トンを持ち上げるんだから」

麻子「途中で真っ逆さまにならんことを祈ろう」


778 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:35:45.18 rsGjkxxv0 631/670


【高射砲塔 屋上】


エミ「…た、耐えた…!?」

みほ「あはは…本当に頑丈なんだね高射砲塔って」

エミ「…もう深く考えるのはやめるわ。試合に集中できなくなる」

みほ「う、うん…」

優花里「さすが高射砲塔というだけあって見晴らしが良いですねぇ」

「試合じゃなくてもこういった景色のいい場所は足を運びたくなります」

麻子「ここなら全周囲見渡せるから無人機が相手でもある程度は応戦できそうだ」

沙織「そうだね。これだけ高かったらすぐ無人機の場所がわか


みほ「いや、違う」


麻子「んっ?」

優花里「西住殿…?」

みほ「ほら、あれ…」

クルッ

全員「あっ…」

779 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:38:24.98 rsGjkxxv0 632/670


エミ「………どうやら、あなたは"正解"を選んだみたいね」

みほ「うん…」



― 黒森峰を一方的に葬れる場所があります



みほ(地図を見たとき、そこそこ高いし視界も良いから無人機を叩きやすい場所だと思った)

みほ(そしていざ現物を確認したら、それは都市防衛を目的として建設された高射砲塔だった)

みほ(これを活用すれば本来の用途通りに使えば防空能力は向上する)

みほ(…そう思っていた)


みほ(でも、それは本当の目的ではなかった…)


みほ(ヴェニフーキさんはこの事を言ってたんだ…!!)



http://i.imgur.com/QxPIWvR.png

781 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/04 19:55:32.14 rsGjkxxv0 633/670


【本筋とは関係ない余談】


(レスにもあったように)試合会場はオーストリアのウィーン(高射砲塔はアウガルテン公園にあるやつ)をモデルにした"きっとどこかにある場所"です。


・巨大な戦車が入れる入口がある

・150トン超える超重戦車が持ち上げられるエレベーターがある

などなど、この世界の高射砲塔やその他もろもろは、実物のものとは違うみたいですが。。




なお高射砲塔は他にもドイツのベルリンやハンブルクにもありますが、

・戦車道の試合会場

・黒森峰に完勝する

という2点を鑑みた結果、地理的にウィーンが適していたので選んでみた次第です。

GoogleMapを起動させるとPCがパンクしそうでした。


789 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 21:59:06.68 /8gulzeI0 634/670


「ここから橋まで、おおよそ1,300~2,200mほどでしょうか」

優花里「結構な距離ですねぇ…」

麻子「普段の対戦車戦闘がだいたい500mほどだったからな」

「うふふ。ここ最近は1,000mを超える射撃ばかりですね」

沙織「サンダースの時なんて1,000mどころか10,000m近かったもんね」

エミ「え゛っ!?」

みほ「あはは。B-29落とした時のことだよ」

エミ「無理よそんなの!!」

みほ「でも実際に撃破したもんね」

エミ「うぇぇ…」

優花里「10,000m級に隠れがちですが、そのあとに2,000m超えの狙撃を2回やった点も忘れてはいけませんよ」アハハ

エミ「ふぁっ!?」


790 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:01:24.28 /8gulzeI0 635/670


沙織「そうだよねぇ。サンダース相手にあんなあっけなく勝っちゃうなんて思わなかったもんね」

エミ「…い、五十鈴さんも名門の人なの?!」

「戦車道ではなく華道ですけどね」フフッ

エミ「えっ…えええ?!」

沙織「華道やっているせいか射撃時の集中力ハンパないんだよね」

エミ「」

みほ「私も華さんの潜在能力には驚かされてるかな」

「恐縮です」フフッ

エミ「…みほ。あなたのチーム、日本代表選手になれるわよ…」

みほ「えへへ。みんな凄いもんね」

沙織「日本代表選手かぁ…やっぱりモテるのかなぁ」

麻子「持つものがなければ選ばれんだろうな」

沙織「上手いこと言わなくていいのっ!」


791 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:02:26.78 /8gulzeI0 636/670


エミ「…で、ここから橋の上までは狙えそうなの?」

「遠くを狙う機会に恵まれていたおかげで、遠距離への攻撃はだんだんとコツを掴んできました」

エミ「そ、それは頼もしいわね…」

「それに、ここからだとちょうど一直線上に位置する橋の上」

「狙いがつけやすいのはもちろん、相手は逃げられない…」


「いけると思います」


沙織「すごい華…。どんどん強くなっていくね…!」

「楽しいことに夢中になるとどんどん技術は身に付きますよ」

みほ「あはは。それじゃああまり時間もないし、狙撃の準備に入ろう」

「はい」ニコッ

792 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:04:38.24 /8gulzeI0 637/670


麻子「五十鈴さん、角度はこれくらいかな?」

「これだと砲弾が上を通り過ぎてしまいます、もう少し前方へお願いします」

麻子「わかった」ガコン

優花里「今のところ無人機は確認できません」

沙織「やるなら今のうちだよね」

エミ「黒森峰は橋を渡り始めたようね」

みほ「うん。あとは上手くこっちに来てくれるかだね」


793 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:06:28.71 /8gulzeI0 638/670


典子『こちらアヒルさんチーム!【ルート②】の中ほどに敵車両を確認!』

典子『先頭にティーガーII、その後ろにパンターが2輌、そのあとにフラッグ車のティーガーIです!」』


みほ「了解です。こちらからも【ルート②】にて複数車両を確認出来ます」

「同じく確認できました。…ただ、まだ距離は遠いので、もう少し寄せたいです」

エミ「どれくらいまで接近させるの?」

「そうですね…今のところ1,800mほどですから、これを1,500mまで縮めたいです」

エミ「それならティーガーIの正面はブチぬけるでしょうね」

ガコン

優花里「高速徹甲弾、装填完了です」

ガコン

エミ「こっちもOK」

「ありがとうございます」


794 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:08:01.66 /8gulzeI0 639/670


『こちらウサギさんチーム!【ルート①】からも先頭にヤークトティーガー、その後ろにパンター複数確認できました』

『あっ、その後ろにはティーガーIIもエレファントもいます!』

優季『橋が崩れちゃうよぉ』


みほ「わかりました!」

みほ「引き続き、"抵抗するけど全く歯が立たなくて焦ってる感じ"で防衛ラインを守ってください!」

みほ「目的は相手車両の接近です!それではオロオロ作戦開始!」


全車輌『オロオロ作戦開始!』

795 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:10:26.50 /8gulzeI0 640/670


優花里「っ! 遠方に無人機を確認。いよいよ動き出しましたよ…!」

みほ「華さん!」

「ええ」

みほ「うん!お願い!」

みほ「目標、フラッグ車 ティーガーI」

「うっ…」

優花里「ん?五十鈴殿?」

エミ「…どうしたの?」

「距離にしておおよそ1,600m…微妙ですね」

みほ「微妙?」

エミ「一応、2,000mでも153mmは貫けるから大丈夫だと思うど…」

「ええ。…ですが、確実に仕留めたいのです」

「せめて、砲塔が横を向いてくれたら…」

みほ「カメさんチーム!ティーガーIを挑発して下さい!!」


『おっけーい。小山ぁ頼んだぞ~』


796 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:11:42.43 /8gulzeI0 641/670


ズドォォォォォン!!

ガシャーーーン!!


『うっひゃぁ!めーっちゃ狙われてるよー西住ちゃん!』

柚子『あぁ…建物が…』

みほ「挑発に引っかかってる証拠です!このまま続けましょう!」

『んでも撃破は無理っぽいよ?どーする?』

みほ「構いません!そのまま続けてください!!」


『あはは。西住ちゃんもなかなか無茶を言うようになったねー』

『に、西住ぃ!!貴様私達を見殺しにするつもりかぁぁぁぁ!!!』

柚子『あぁ…やっぱり色々迷惑かけたこと根に持ってるのかなぁ…』オロオロ

みほ「ち、違うんです!ティーガーIの砲塔の向きを変えることが目的なんです!」

『わかってるって西住ちゃん。とりあえずやれるだけやってみるよ』

みほ「はい、お願いします!」


798 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:19:49.59 /8gulzeI0 642/670


『ダメだ西住ちゃん!相手もさすがに挑発だって気づいてるよコレ!』

『全ッ然見向きもしてくんない!』

みほ「っ…!」


典子『西住隊長!私達もカメさんチームに援護します!!』

典子『おそらく1輌だけじゃ挑発かもしれませんが、複数でやれば多少は反応するでしょうから!!』

みほ「はい!お願いします!!」


典子『レオポンさん、アリクイさん!カメさんチームと合流して橋へ攻撃をします!』

典子『私についてきてください!!』

ねこにゃー『了解だにゃー!』

ナカジマ『殿は任せて!』


799 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:29:59.30 /8gulzeI0 643/670


エミ「ティーガーIが停止した!!」

優花里「砲塔も動きました!これで側面を狙えます!!」

みほ「うん! 華さん、チャンスです!」

「かしこまりました…!」

麻子「車体の向きや角度は問題ないか?」

「ええ、バッチリです」

沙織「一旦無線OFFにするよ」プツッ

「お心遣い感謝します。では、いきます…!」


800 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:30:58.97 /8gulzeI0 644/670


「………」


キュラキュラキュラ


「………」

ウィーン



「………」

「………」




カチッ


ズガァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!










801 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:42:52.82 /8gulzeI0 645/670









アナウンス『黒森峰フラッグ車、走行不能』

アナウンス『よって、大洗女子学園の勝利!!』









802 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:53:12.38 /8gulzeI0 646/670


みほ(その瞬間、全てが沈黙した)

みほ(私達を除く、ほぼ全ての人が『何が起こったの!?』と唖然した)

みほ(華さんの弾は、黒森峰のフラッグ車であるティーガーIの砲塔右側面に命中し、撃破)

みほ(私達は、黒森峰を相手に、本当に"完勝"した)

みほ(高校戦車道最強といわれた黒森峰を相手に…)

みほ(今でも信じられない………)





◆ エピローグ





803 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:54:52.98 /8gulzeI0 647/670


沙織「私達、勝った…の?」

優花里「先程のアナウンスは偽装工作だったりしませんよね…?」

「いえ。砲弾は確かにティーガーIの砲塔右側面命中しました」

沙織「…冷静に考えるとそれも相当凄いけどね」

「ふふ。相手が遠ければ遠いほど狙うのが楽しくなりますわね」

沙織「へぇ~。華も追うタイプだったんだ」

麻子「…狙撃の話だろ。お前の恋愛観とはまた別だ」

エミ「みほ、いつまで沈黙してるのよ」

みほ「え…あぁ…うん…」


804 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:56:04.97 /8gulzeI0 648/670



『こちら黒森峰フラッグ車。試合の終了に伴い交信をする』


沙織「えっ?」

『西住隊長、黒森峰から通信が入りました!』

典子『こちらにも通信が入ってます』

エルヴィン『こちらカバチーム。同じく通信が聞こえる』

ナカジマ『こっちにも来てるよ』

みほ「この声…お姉ちゃん…!」

エミ「どうやら、まほさんは全車輌に通信しているようね」


805 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 22:57:08.39 /8gulzeI0 649/670



『こちらのフラッグ車であるティーガーIは、被弾により走行不能となった』

『…我々の、完敗だ』


全員「『!!!』」


エルヴィン『お、おい、今なんと?!』

ねこにゃー『ボクたち勝ったの…?!』

『西住隊長…これは相手側のダミー情報なのでは?!』

ナカジマ『ええっ、ダミーなんですか!?』

そど子『ちょっと!そんなのルール違反じゃない!』

806 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:01:11.71 /8gulzeI0 650/670


沙織「大洗全車輌へ、黒森峰側の無線は試合終了に伴い発信されたものです」

沙織「よって、この内容は試合戦術における偽装通信ではありません」

沙織「我々あんこうチームは、黒森峰女学園からの通信に対し、最大限の敬意を表しこれを受信いたします」


全員『…!』


『ご理解いただき感謝する』

『大洗女子の隊長にお尋ねしたい。我々はどの位置から撃たれただろうか?』


807 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:05:37.20 /8gulzeI0 651/670


沙織「…」チラッ

みほ「…」

みほ「XXX-YYY地点にある高射砲塔…高台からです」

みほ「今から上空に向かって撃ちます」

『…』

みほ「ゆかりさん、エミちゃん。対空砲弾をお願い。信管の設定はお任せします」

優花里エミ「了解」

ガコン ガコン

優花里「装填完了」

エミ「同じく装填完了」

みほ「…華さん、お願いします」

「かしこまりました」


ズガァァァァァァァァァン

ズガァァァァァァァァァァン


みほ「………」


『こちら黒森峰フラッグ車。砲撃を確認。射撃位置を特定した』



『見事だ………!』



808 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:10:39.97 /8gulzeI0 652/670



【戦車を降りて...】


まほ「確かに、この高射砲塔からだと見下ろす形で橋の上を狙える」

みほ「…」

まほ「対してこちらのいかなる攻撃も届かないだろう」

みほ「…」

まほ「こんな場所があったとはな…」

みほ「どうして、無人機を使わなかったの?」

まほ「はは。もっと早く投入すればよかったかな」

みほ「…使いたくなかったんだね…やっぱり」

まほ「そうかもしれん。だが、仮にあの状況で無人機を使ったとしても」

まほ「恐らくみほがいた場所ではなく、対岸の防衛ラインを崩すことに専念していた」

みほ「で、でも!そこに私達がいないってわかれば…!」

まほ「あぁ。もっと広域を偵察しただろう。だが、その段階で既に手遅れだっただろうな」

まほ「いずれにせよ、高射砲塔はノーマークだった」

みほ「そっか……」


809 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:11:41.27 /8gulzeI0 653/670


まほ「みほ」

みほ「はい…」

まほ「おめでとう」

みほ「う、うん…ありがと」

まほ「どうした?お前は我々に勝って優勝したんだぞ」

みほ「うん…。未だに勝ったって実感が湧かないんだ…」

まほ「それは我々も同じだ」

まほ「まさか1輌も撃破することなく敗れるなんて思いもしなかった」

みほ「………」



みほ「実は………」


810 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:12:34.95 /8gulzeI0 654/670


みほ(私はお姉ちゃんに全てを話しました)

みほ(試合が始まる前に勝敗が決まっていたこと)

みほ(そしてそれは私の考えではなかったこと)


811 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:16:06.46 /8gulzeI0 655/670



まほ「………」

みほ「………」


まほ「………さすがだな」


みほ「えっ…?」

まほ「確かに、みほに助言した者は恐ろしいほど観察力・洞察力に長けた人物だろう」

まほ「しかし、その助言から実際に"答え"を導き出したのは、他でもないみほだ」

みほ「!」

まほ「どの相手と、どこの会場で試合をしても、同様な『完勝』を実現できる条件は必ず存在すると私は思っている」

まほ「だから誰だって『こうすれば完勝できる』と言うことは可能だ」


みほ「で…でも…」

まほ「だが、そう宣告するのと実際にその条件を見つけ、遂行するのとでは話は全く違う」

まほ「そして、お前は確かに自分の経験をもとにそのポイントを見つけた」

まほ「みほだから見つけられた」

まほ「だから、さすがだよ。みほ」

みほ「…」



812 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:17:27.49 /8gulzeI0 656/670



みほ「…まだ……終わってないから」


まほ「えっ?」

みほ「……こんな試合……ナシだから……」ポロポロ

まほ「みほ…!」

みほ「無人機なんて…余計なものがあったから…まともに戦えなかった………」

みほ「だから……だから………もう一度…今度は無人機ナシで………」

まほ「あぁ…わかった」ギュッ

みほ「…ヒッグ……」

まほ「泣くな。隊長がそんな顔では皆が浮かばれんだろう」ナデナデ

みほ「…だって………」


813 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:19:18.23 /8gulzeI0 657/670



まほ「この試合はお前の勝ちだ。だが、我々もまだ終わったわけではない」

まほ「今度は私の意思を受け継いだエリカが隊長となって、またみほたちの前に立ちはだかる」

まほ「その時、私はまたみほと戦える」


みほ「……ッ…」

まほ「その時が来るまで私はエリカや他の隊員をしっかり育てよう」

まほ「だから、みほも次の世代を育てろ」

みほ「お姉ちゃん……!」


814 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:20:37.44 /8gulzeI0 658/670


エミ「へへ…いい話じゃない」

優花里「ええ…目頭が熱くなりますねぇ!」

エミ「何にせよ………これで私の役目も終わったかな」

沙織「えっ?」

エミ「私は短期転校だから、試合が終わってからはまたベルウォール生よ」

エミ「…ちょっと寂しいけれど、私にも帰る場所があるからね」

「エミさん」ダキッ

エミ「わっ!?ち、ちょっと五十鈴さん!?」ギュゥゥゥ

「楽しかったですわ!とーっても!!」ウフフフ

沙織「あ!華ばっかりずるい!私も!」ムギュッ

エミ「ごぶッ!?」

815 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:22:14.81 /8gulzeI0 659/670


優花里「中須賀殿もすっかりあんこうチームですねぇ!」

麻子「全くだ。短期転校というのが惜しい」

エミ「私もよ。あの時はこうやってみほたちと一緒に戦車が乗れるなんて思いもしなかった」

エミ「なんていうか…運命なのかな。色んな所で繋がってる」

麻子「あぁ。運命というのは本当にわからん。なにせ私が西住さんに代わって隊長をやる事もあったのだから…」

沙織「あのときは私も『麻子でいいの!?』ってなったよ」

麻子「まぁお前がやるよりは100万倍マシだがな」シレッ

沙織「ちょっとそれどういう意味よ!!」

優花里「まぁまぁ」アハハ

816 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:23:36.99 /8gulzeI0 660/670


みほ「みんなごめんね。待たせちゃって」

エミ「良いわよ。こういう時くらい」

みほ「えへへ」


「ミホーシャぁ!!」


みほ「ふぇっ!?」

カチューシャ「どういう事か説明しなさいっ!あの黒森峰をコテンパンにしちゃうなんて!!」

みほ「え、えっとぉ…」


817 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:24:50.53 /8gulzeI0 661/670



「まぁまぁ。ミホが困ってるじゃない」


みほ「あっケイさ

ケイ「Congratulationsミホぉ~~~!凄かったよさっきの1発ぅ!」ギュゥゥゥッ

みほ「んがががぐごががががギブギブ…!」ミシミシ

カチューシャ「ちょっとケイ!あんたこそミホーシャ困らせてるじゃない!」

アハハハハハ!


「優勝おめでとう!こりゃぁ盛大にお祝いしないとなっ!」


みほ「あ、アンチョビさんも観てたんですね!」ミシミシ

アンチョビ「おうよ!何しろ大洗女子の試合だからな!」

818 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:27:05.42 /8gulzeI0 662/670


みほ「えへへ。いつもありがとうございます」

アンチョビ「うむうむ。勝利を祝って盛大にパーティだ!」

みほ「ええっ!良いんですか?!」

アンチョビ「おうよ、遠慮するな!い、いや、ちょっとは遠慮してくれ…。いや、やっぱ気にするな!こういう時はケチケチせずパーッとやるのが一番だ!」

ケイ「あははっ。ウチからもお祝いするよ!…あの時のお詫びも兼ねてねっ!」

カチューシャ「だったらカチューシャたちも盛大に振る舞うわよ!ノンナが!!」

819 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:27:56.69 /8gulzeI0 663/670


まほ「本当に強くなったな、みほ」

みほ「お姉ちゃん…」

まほ「気づいたらお前の周りには多くの仲間がいる」

まほ「黒森峰を去ったときは心配だったが、今はもう大丈夫だろう」

みほ「うん…」


しほ「ええ。強くなったわね。みほ」



みほ「げぇぇっ!!お母さん!!?」

しほ「げぇっとは心外ね」

みほ「ど、どうしてこんなところに?!」


820 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:29:42.73 /8gulzeI0 664/670


しほ「娘たちが戦う決勝戦を、親である私が見に行くのはそんなに珍しい事かしら?」

みほ「い、いやそんな事はないけど!そんな事はないけどっ!」オロオロ

しほ「先程の戦い、実に様々なことを考えさせられたわ」

みほ「え」

しほ「なので、ゆっくり話を聞かせてもらいましょう」

みほ「お、お姉ちゃん…!」

まほ「ははは。良いじゃないかこういう時くらい」

みほ「はぅ…」

まほ(何だかんだいって、お母様もみほと過ごす機会を探しているからな)

821 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:32:09.92 /8gulzeI0 665/670



「ふふ。一家お揃いで微笑ましいです」


みほ「あ、アッサムさん!?」

アッサム「おめでとうございます。みほさん」

オレンジペコ「凄かったです!さっきの遠距離射撃!」

みほ「あ、ありがとうございますの!」

まほ("の"…?)

アッサム「あなたの戦い方は常に計算外なので、私達も多くのことを学ばさせて頂います」

オレンジペコ「今回の試合もものすごく勉強になりました」

みほ「い、いえいえそれほどでも…!」

アッサム「ふふっ。早起きして会場に来た甲斐がありました」

オレンジペコ「はい!眠気なんて吹っ飛んじゃうほど熱い試合でした!」

822 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:33:48.23 /8gulzeI0 666/670


みほ「あの。ところで…ヴェニフーキさんは?」

沙織「そういえばヴェニフーキさんがいない?!」

アッサム「あぁ、ヴェニフーキでしたら、みほさんたちの戦車が射撃をした直後に帰りましたわ」

みほ「そうですか…」

アッサム「どうかされまして?」

みほ「あ。いえいえ、何でもないです」

オレンジペコ「そういえばヴェニフーキ様より伝言があります」

みほ「ふぇ?ヴェニフーキさんから?」

沙織「………」

オレンジペコ「はい。みほさんへ "おめでとうございます" と」

みほ「あ、ありがとうございます…!」


823 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:37:56.58 /8gulzeI0 667/670



みほ(こうして、各校の皆さんに祝福されながら、私達の"対空"戦車道は優勝という形で無事に幕を閉じた)

みほ(無人機というイレギュラーなルール改変から始まり、それに抗う形でIV号対空戦車の投入)

みほ(メーベルワーゲンから始まった対空戦闘と、そこから学んだ搭乗員の安全性)

みほ(次のヴィルベルヴィントが教えてくれた航空機の圧倒的優位)

みほ(気が緩みかけた私達を軌道修正してくれたオストヴィント)

みほ(常識に囚われない新たな戦い方を模索するきっかけとなったクーゲルブリッツ)

みほ(そして…)

みほ(イレギュラーなルール改変に対抗する形で誕生したE-100対空戦車というイレギュラー)


824 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:38:49.46 /8gulzeI0 668/670


みほ(一言に対空戦車といえど、そこには色んな思惑があった)

みほ(多くの困難が立ちはだかり、その度に乗り越えてきた)

みほ(別に無人機じゃなくてもいい。対空戦車じゃなくてもいい)

みほ(確かに言えることは)


みほ(私達はどんな困難が訪れても、きっとまた乗り越えていける)


みほ(それが私達の戦車道だから)





                   おしまい


825 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/06 23:59:45.75 /8gulzeI0 669/670




● Tips


「…私です」

「ええ。たった今試合が終わりましたよ。大洗の完勝です」

「そうですね。やはり西住さんたちは凄いです」

「それで、今からそっちに行ってもいいですか?」

「ありがとうございます。すぐに向かいますね」

「ん?こちらですか?」

「残念ながら、振り出しに戻ってしまいました」

「アッサムさんだと思っていたのですが…」

「…ええ。ご心配なく。必ず突き止めますので」

「はは。あなたが納得しても、私の腹の虫が収まらないでしょうね」

「ええ。続きはそっちへ行ってからにしましょう」


ヴェニフーキ「ダージリン」






  もう一つの戦いが静かに始まろうとしている。




                   おしまい  ?

826 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/04/07 00:08:00.21 BGbonNeG0 670/670


対空戦車が好きだから50レス程度でガルパンSS書こうと思ったらこんなに長くなってしまった。

ガバガバ設定だけど読んでくれた人にありがとう

レスしてくれた人にもありがとう

きっとツッコミどころ満載だけど、ひとまずこのSSはここで完結させて、HTML化依頼をします。


ちなみに過去に書いたSS↓

【ガルパン】みほ「猛特訓です!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1474376201/
http://ayamevip.com/archives/48491961.html






続き
【ガルパン】西「四号対空戦車?」

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