【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【1】

294 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:48:14.55 C8PFdwjq0 216/670

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……

シュパッ!!!




アナウンス『大洗チーム、IV号対空戦車 走行不能!』






みほ「……みんな大丈夫?」

麻子「お、おぉ…なんとか…」

沙織「やだもぉ…いくら男の子からでもあんな強烈アタック受け止められないよぉ…」

「ジンジン来ます……」

優花里「ゲホッ…」

みほ「良かった…全員無事…だよね…?」

295 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:49:05.67 C8PFdwjq0 217/670

西「………」

砲手「くぅ……あ!隊長殿!大洗の西住殿を倒しました!!」

装填手「やりました!我らが知波単魂はあの大洗の将をも撃破することが証明されました!!」

西「………」

操縦手「隊長殿!我々の戦車はまだ走行可能です!」

通信手「このまま次の戦車を撃破しましょうぞ!!」


西「………」


砲手「……隊長殿…?」


ポタ…ポタ…


砲手「ん?何かこぼれているでありま……」

西「………」

ポタ...ポタ...

砲手「!!! ちっ、血が!!隊長殿!!しっかりしてください!!隊長殿ぉぉぉぉ!!!」

296 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:49:46.89 C8PFdwjq0 218/670



モニター『隊長殿!!しっかりしてください!!隊長殿ぉぉぉぉ!!!』



オレンジペコ「うわぁ…顔が血で真っ赤に……」

オレンジペコ「突撃の衝突でぶつけちゃったんでしょうか…」

オレンジペコ「ダージリン様、この場合は残った戦車が多い方が勝ちですか?」クルッ



オレンジペコ「あれ…ダージリン様?」


297 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:50:23.52 C8PFdwjq0 219/670


― 大洗です!停戦を申し出ます!沙織さん!全車両に攻撃停止命令と停戦命令をお願いします!

― わ、わかった!全車両、攻撃停止!繰り返します!全車両攻撃停止!!!

― あぁぁぁ…血が…血がぁぁぁぁぁぁ!!!

― ごめんなさい隊長殿…ごめんなさい…ごめんなさい…!!



西(………)


298 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:50:52.00 C8PFdwjq0 220/670


― 血が全然止まらないでありますっ!!

― 左腕が変な向きに曲がってるよぉ…

― 落ち着いてください!今は手当を!

― 医療班です彼女を担架に乗せます!

― 道を開けてください!


西(………)

299 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:51:20.37 C8PFdwjq0 221/670


― 知波単の隊長さん、まるで泣いてるみたい

― ち、ちょっと桂利奈ちゃん!!

― だって血なのに目から溢れる涙みたいだよぉ

― 優季ちゃんまで!!不謹慎だよッ!!!


西(………)

300 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:51:46.27 C8PFdwjq0 222/670


― あの時の約束…覚えてくれたのね…?


西(………)






西(………ダージリン…さん……)



301 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:52:35.41 C8PFdwjq0 223/670


試合は西さんの負傷によって急遽中止に。

後に2対1で生存車両が知波単学園を上回り、私たち大洗の勝利が決定しました。

"辛勝"の文字通り、あらゆる意味で辛い勝利でした。

勝ちを喜ぶ人がいなければ、負けを悲しむ人もいない。

あとに残ったのは虚無感だけ。



そして…西さんは………

302 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:53:21.03 C8PFdwjq0 224/670


【同日 病院の待合室】


福田「隊長殿はまだ意識が戻られないのであります…」

みほ「そうですか…」

細見「私達が…隊長を…追い詰めたせいで……」ポロポロ

「そんなに自分を追い詰めないでください…!」

玉田「お医者様によると、頭部の強打、左腕と左足、肋骨の骨折に加え、疲労で相当衰弱していたとのことであります…」

優花里「無茶苦茶です…!」

福田「それに砲手殿によると、突撃前には既に意識が無かったとのことであります…」

「それではあの衝撃をモロに受けてしまったのでは!?」

沙織「そんなことしたら死んじゃうよ!」

麻子「沙織」

沙織「あ…その、ゴメンなさい…」

303 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:54:02.26 C8PFdwjq0 225/670


玉田「隊長殿は聖グロリアーナ戦よりも以前から疲れたような顔をしておられました…

玉田「最初はただの疲れかと思ったのですが、徐々に…やつれたような表情になって………」グスン

みほ「一体何が西さんをそんなに追い詰めたんですか?」

玉田「私たちが尋ねても…"大丈夫だよ"と言うだけで……答えてくれませんでした……」ポロポロ

みほ「そうですか…」

304 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:54:49.80 C8PFdwjq0 226/670


その後、私達を含め、各高校の隊長たちがお見舞に訪れたようです。

色とりどりの花束

西さんが好きだった和菓子

ぬいぐるみ

メッセージカード

西さんの病室はお見舞品で埋め尽くされ、病院の一室とは思えないくらいとても華やかになりました。


いつ西さんが戻ってきてもいいように…。

305 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:56:11.62 C8PFdwjq0 227/670


まほ「あの時は私達が勝ったけれど、みほをも破った今のあなたと戦ったらどうなっているだろうか」

まほ「出来ればもう一度、あなたとお手合わせ願いたかった…」

エリカ「みほに続いて西絹代…また手強い相手が増えましたね…」

小梅「これはウカウカしていられません」



西「………」



306 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:56:57.63 C8PFdwjq0 228/670

カチューシャ「ばっかみたい。試合で無茶して死にでもしたら元も子もないじゃないの」

ノンナ「…」

カチューシャ「いーい?戦車道は競技であって戦争じゃないんだからね!隊長ならぜーったいに忘れちゃダメな事なんだから!」

カチューシャ「…」

カチューシャ「………でも見直したわ。あの突撃バカの知波単がダージリンやミホーシャ相手に大したものよ?」

カチューシャ「…このカチューシャ様が褒めたんだから感謝しなさいよね!」

カチューシャ「また来るわよ。キヌーシャ」

ノンナ「До свидания」フカブカ



西「………」

307 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:57:27.23 C8PFdwjq0 229/670

ペパロニ「キレイな顔してるっすね…」

アンチョビ「あぁ…顔の傷も残らなければ良いんだが」

ペパロニ「ちゃんと生きてますよね?寝ているだけっすよね?」

アンチョビ「当たり前だろ。こんな良いヤツが簡単に死ぬわけないだろ」

カルパッチョ「本当に綺麗な寝顔ですよね…西さん」

カルパッチョ(でも、なんだか悲しそうな顔…どうしてだろ?)



西「………」

308 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:58:02.24 C8PFdwjq0 230/670

アキ「この病室は風通しが良いね」

ミカ「風が彼女に会いたがっているのかもしれないね」ポロロン

ミッコ「どゆこと?」

ミカ「さぁね。風にでも聞いてごらん」ポロロン

アキ「相変わらずだねミカは…」

ミカ「でも、彼女にとっては向かい風だったのかもしれないね」

ミッコ「???」



西「………」

309 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:58:35.58 C8PFdwjq0 231/670

ケイ「キヌヨ、試合お疲れ様。最ッ高にエキサイトな試合だったわ」

アリサ「…私も彼女みたいになればタカシも振り返るかな」

ナオミ「根底にある考え方から見直す必要がありそうね」

アリサ「そんなぁ…」

ケイ「今はゆっくり休んでちょうだい」

ケイ「目が冷めたら今度はウチにも遊びにおいでよ。ね?」



西「………」

310 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:59:15.07 C8PFdwjq0 232/670


「まっさかウチの西住ちゃんが倒されるなんてねぇ…」

「いつもながらギリギリな戦いでした」

柚子「負けてもおかしくなかったくらいですからね…」

「きっと西ちゃんも何かデッカイもん背負ってたんだと思うよ…」

「そうなんですか?」

「詳しいことはわっかんない。…んだけど、何となくそんな気がするんだよねぇ」

「うちらも同じ経験してるしさ」




西「………」

311 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 22:59:48.17 C8PFdwjq0 233/670


【数日後】


みほ「失礼します…あっ」

ダージリン「あら、みほさんじゃない」

みほ「お久しぶりですダージリンさん」ペコリ

ダージリン「ええ。何日ぶりかしら?」

みほ「というと…試合、見ていらしたんですね?」

ダージリン「ええ。もちろんよ」

みほ「なんというか…勝ったのに素直に喜べない試合でした…」

ダージリン「あら?それは負けた私に対する嫌がらせかしら?」

みほ「えっ?ち、違います!」

312 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:00:23.25 C8PFdwjq0 234/670


ダージリン「シーッ。お静かに。ここは病室よ?」

みほ「あ、ごめんなさい…」

ダージリン「ふふ。勝ったからにはね、先に進むしかないわ」

みほ「そうですね。ここで負けるわけには行かないですから」

みほ「西さんの為にも…」

ダージリン「そうね…。そうしてくれると私も…そして彼女も喜ぶと思うわ」

みほ「はい。…あ、お見舞の品持ってきたのですが、置き場所は…」

ダージリン「空いているスペースに置けば良いわよ」

ダージリン「…といっても"お友達"がたくさん置いて行ったからあまり置き場所が無いかもしれないけど」クスッ

313 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:01:17.57 C8PFdwjq0 235/670

みほ「すごいですね。有名人みたいです」

ダージリン「ええ。彼女はすっかり有名人よ。……ところで、花やお見舞品はわかるれど」
みほ「ん?」

ダージリン「そのツギハギだらけのテディベアは一体何かしら?」


みほ「コレですか?ボコって言うんです!」キラキラ


ダージリン(うっ…急に目が輝き出したわね…)

みほ「あっ、ボコっていうのはボコられグマのボコのことでして」

みほ「ケンカは弱くて毎回負けてしまうんですけど、諦めずに何度も何度も相手に立ち向かうんですよ」

みほ「アニメやCD、映画化もしていて今度は実写ドラマ化するんです」

みほ「それでもし良かったらダージリンさんや西さんとも一緒に観に行きたいなぁって…」


ダージリン「…いつか、気が向いたら…ね…」

みほ「はい」ニコニコ

ダージリン(彼女の意外な一面を知ってしまったわ……)

みほ「…西さんもきっと、ボコみたいにまた立ち上がって元気になってくれるって、私信じてますから」

ダージリン「ご心配なさらずとも、絹代さんはすぐ元気になりますわ」

みほ「はい…!」


みほ(もう一つボコが…彼女も来てくれたんだね)


314 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:04:19.44 C8PFdwjq0 236/670


みほ「あ、あとコレを」ヨッコイショ

ダージリン「…砲弾?」

みほ「はい。最後の最後で私達のIV号を走行不能にした西さんの一撃です」コトン

ダージリン「ふふ。彼女もあなたを落とした数少ない一人ね」

みほ「あはは、西さんには私達の弱点を突かれちゃいましたから」

ダージリン「…弱点?」

みほ「はい。砲塔の右側面をやられました」

ダージリン「あら?IV号の砲塔とてそう簡単に貫けないはずでしてよ?」


みほ「確かに、H型仕様だった頃なら砲塔の装甲やシュルツェンがあるので決定打ではなかったかもしれません」

みほ「でも今はオストヴィントとして砲塔の装甲板がかなり薄くなってます」

ダージリン「なるほどね。でも反撃はしたのでしょう?」

みほ「反撃も試みましたが、攻撃が奇襲によるもので対応が遅れてしまったのと、オストヴィントの砲塔が手動旋回だったために間に合いませんでした」

ダージリン「あら。それは残念ですわね」

みほ「…以上のことから西さんには完全に私達の弱点を突く形でやられてしまったわけで」

みほ「試合は辛うじて勝てましたが、今思うと私は西さんには負けちゃったんだなぁって…」

ダージリン「そう…」


ダージリン(あなたの最後の一発は、この大会で最も大きな意味を持つ一発になるかもしれないわね…)


315 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:05:24.66 C8PFdwjq0 237/670

みほ「聖グロとの戦いもあって、一切の油断はしませんでしたが、それでもこういう結果になったので本当に知波単学園の変化には驚いています」

ダージリン「私も彼女の豹変には恐怖すら覚えたわ」

みほ「一体何があったのでしょう…」

ダージリン「それはわからないわ」

ダージリン「でも、彼女の顔色を見る限り、あまり良いお話ではなさそうね…」

みほ「そうですか…」

ダージリン「彼女も貴方と似たような立場だったからなのかもしれないわ」

みほ「えっ?」

ダージリン「人の上に立つ者として色んなものを抱えてたって事よ」

みほ「…」


ダージリン「貴方は貴方の戦い方で大洗を引っ張っていきなさい」

ダージリン「次の試合もあるでしょうからね」

みほ「はいっ!」

ダージリン「…さて、そろそろ面会時間が終わるから行きましょう」

みほ「そうですね。あ、ティーセット、そのままで良いんですか?」

ダージリン「ええ。ちゃんと洗浄してあるからこのままで良いわ」

みほ「持って帰らないのですか?」

ダージリン「明日もお見舞いに行くつもりですもの」

みほ「もしかして、ダージリンさん…」

ダージリン「…」


みほ「試合終わって退屈だったりします?」ハテ


ダージリン「………言ってくれますわね…」ワナワナ

316 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:06:13.62 C8PFdwjq0 238/670

【翌日 大洗女子学園 会長室】


沙織「次の相手はどこなのみぽりん?」モグモグ

みほ「えーっと、ヴァイキング水産高校とサンダース大付属のどちらか勝った方だね」パクパク

麻子「ヴァイキング水産高校は知らないが、サンダースとなればまた強豪校じゃないか」モソモソ

「一難去ってまた一難ですわね…」ズズ

優花里「ケイさんが『正々堂々戦うよ』って無人機ナシで来てくれたら良いんですが」ガリガリ

みほ「どうかなぁ…」ゴクゴク


「……キミたちココで何してんのさ」

317 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:07:13.07 C8PFdwjq0 239/670


優花里「あれ?会長殿こそこんな所でどうされたんです~?」

「そりゃコッチのセリフだよ。腐ってもココ生徒会長室だよ?」

みほ「あはは…ごめんなさい。最近はここに居る時間が長いせいですっかり…」

「生徒会長室はどことなく居心地良いですもんね」ウフフ

「んー、ここを気に入ってくれるのは嬉しいけどさー」

「無断使用は良くないね~ってのと、」


「花の女子高生がホームレスよろしく地べたに段ボールや新聞紙広げて食事するのってどうかと思うよ?」

318 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:07:56.41 C8PFdwjq0 240/670


沙織「やっぱり会長の言う通りだよみぽりん!こんなの絶対おかしいよ!」

みほ「えぇ…そうかなぁ。絨毯が汚れたらいけないからと思ったんだけど…」

「ランチマットやナフキンを使えば良かったのでは…?」

優花里「あるいはドイツ軍が使ったようなハーフテントとかですね」

麻子「いや、それはちょっと違うと思うが…」

「人のこと言えないけど、もう少し女の子らしく生きた方がいい思うなぁー。特に西住ちゃんは」

沙織「みぽりん試合に勝って少し気が抜けてるんだよきっと」

みほ「えっえっ!?そんなに私たるんでる?!」アタフタ

(戦車降りればどことなく抜けてるのは前からだけどね…)

麻子「どちらかというとたるんでるのはお前の方だろ」ブニッ

沙織「ちょっと!お腹摘まないでよ!」

「あらあらうふふ」

319 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:08:26.19 C8PFdwjq0 241/670


「…それでさ、」

沙織「どうしたんですか?」

みほ「ご、ごめんなさい!すぐ片付…!」


みほ「………また悪いニュースですか?」


沙織「えっ?みぽりん?!」

「ありゃりゃ。顔に出ちゃったか。こういうところは鋭いもんね西住ちゃん」

みほ「…車長を集めましょうか」

「その必要はない。私達が招集した」

柚子「みんな昼食中に呼び出しちゃってゴメンね?」

320 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:09:58.38 C8PFdwjq0 242/670


「わかっちゃいたけどさ、イジワルな変更だよねぇー」ハァ

エルヴィン「会長、今度は一体何があったし」

「変更ってことは私達にとって不利なルール変更でもされたのですか…?」

「そゆことだね。端的に言うと」



「対空戦車が全部使用禁止になった」



全員「!!!」

321 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:10:44.81 C8PFdwjq0 243/670


ナカジマ「何それ!ウチらの改造がいけなかったってこと!?」

エルヴィン「冗談ではないぞ会長!何で我々の対空戦車が認められないんだ!!」

優花里「エルヴィン殿の言う通りです!悪意があるにも程があります!!」

「こんなの酷すぎますよ会長!!」

「ちょい待ち。ルールを変えたの私じゃないから。私に怒んないで欲しいな」

優花里「…も、申し訳ありません」

エルヴィン「感情的になってしまった。かたじけない」

「すみませんでした…」

ナカジマ「すいません…」

322 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:11:45.58 C8PFdwjq0 244/670


「うん。…で、どーやらウチらは知波単学園に勝って色々浮かれてたらしいね」

そど子「そんな!風紀が乱れてたってことですか?!」

麻子「あのギリギリの試合で浮かれる要素なんて何一つ無いと思うが?」

沙織「麻子の言う通りですよ会長。全ッ然余裕なんてなかったんだから!」

「…というより、無人機が導入されてからずっと浮かれてたと思うんだ」

優花里「えっ?」


「なにしろ戦車道のルールを根本的に理解してなかったんだからねぇ」


全員「?!」


みほ「…ルールですか?」

「うん。ルール」

みほ(戦車道のルール…無人機…対空戦車………)

323 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:12:55.61 C8PFdwjq0 245/670




------------------------------------

「勝つも大事かもしれませんが、皆さんの安全があってこそですものね」

麻子「全くだ。あんなオープントップなところに砲弾が飛んで来ると思うと気が気でない」

みほ(…………ん?)

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324 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:16:10.34 C8PFdwjq0 246/670


みほ「…あっ!」

「西住ちゃんは気付いたみたいだけどさ」

「そもそもウチらが使ってる対空戦車は本来なら競技で使用が認められないモノだったんだよねぇ」

「えっ…」

優花里「どういうことですかっ?!」

「"協議(競技)に参加する戦車には連盟が公認する判定装置を搭載しなければならない"」

「"また、競技者保護のため、乗員室は連盟公認の装甲材で覆い安全対策を施すことを条件とする"」

「…戦車道のルール "3-02追加装備" ね」

325 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:18:05.47 C8PFdwjq0 247/670


エルヴィン「つまりIII号対空戦車やオストヴィント、38(t)対空戦車は安全面で不備があるが故に本来は使用禁止だというのか」

「そういうことだねぇ」

「でも使用禁止なら許可が降りないわけですから試合でも使えなかったはずです」

「だから本当にダメなら知波単学園との試合で使用出来なかったのでは?」

ナカジマ「澤さんの言う通りですよ。承認されたからこの間の知波単戦で使えたわけですよね?」

「うん」


「だから"ルールが変わった"って事」


ナカジマ「えっ!?」

「覚えてるかなー?」

「今回の試合は公式戦だけど、同時に無人機に関する問題点・改善点を見つけて、ルールの改定の目安にするという目的もあるって」

みほ「つまり知波単学園との試合を経てオープントップ車輌、私達の対空戦車が安全性に欠けると判断された…という事ですね?」

「残念ながらそういう事だねぇ…」

「ウチらにとっちゃピンポイントで叩かれたようなルール改変なんだけどさぁ」

「冷静になって考えてみると納得できちゃうからタチ悪いんだよねー」

326 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:19:50.71 C8PFdwjq0 248/670


典子「これじゃ後出しジャンケンです!」

ねこにゃー「こんな弱い者イジメみたいなルール改定のどこに納得出来るところがあるにゃー…」

ナカジマ「ちょっと納得出来ないなぁ…」

「じゃあ考えてみてよ?」


「"無人機が投下した爆弾が車輌の砲塔に着弾した"」


「普通の戦車ならまだしも、これが天蓋が無いオープントップな車輌だったらかなりヤバいことだと思わない?」

典子「あっ…」

エルヴィン「た、たしかに…」

麻子「ほぼ間違いなく大惨事になるだろうな」

ねこにゃー「それで爆弾が炸裂したら砲塔にいた人ミンチになっちゃうよぉ…」

沙織「うわぁ…」


327 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:21:21.46 C8PFdwjq0 249/670


「さすがにそこまでグロい事にはならないと信じたいけどさ、搭載してる爆弾って何十キロ何百キロって重量なわけじゃん?」

「そんなカタマリが数百メートル上空から落下して頭のてっぺんに直撃したら」


「間違いなく死ぬよ?」


全員「」ゾワッ

「それに安全面だけでなく、着弾時のダメージ判定も天蓋によって計測されるわけだしねぇ」

「そういった諸々の事情を鑑みると、理不尽と言っちゃ理不尽だけど、妥当な変更だと思うわけよ」

みほ「…悔しいですけど、私も会長と同じ考えです」

みほ「戦車道は選手が安全であるべきですから…」

典子「…確かに」

ねこにゃー「もしも死傷者が出たら戦車道そのもののが無くなっちゃうかも…」

そど子「ルールは守らないと風紀が乱れてしまいますもんね…」

328 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:22:46.13 C8PFdwjq0 250/670


エルヴィン「ふむ…。ルールだから守らねばならないのは良くわかった」

エルヴィン「…が、そのルールを守った上で今後はどう無人機に対抗すべきか」

ナカジマ「対空戦車はウチらが元に戻すから良いとして、問題はそこですよ」

「無人機への対抗策が無くなっちゃいますもんね‥」

「うん。自動車部には毎度毎度悪いけど、まず38(t)対空戦車はヘッツァーに、III号対空戦車はIII号突撃砲に戻して」


「西住ちゃん達あんこうチームはそのままIV号対空戦車として使おう」


全員「!?」


典子「ですが、対空戦車はオープントップだから規定に反するって…」

そど子「まさかルールを破れなんて言いませんよね?!」

「もちろんルールは守るよ。その上で対空戦車も使用する」

「しかし、対空戦車はオープントップですから…」

「だからさ、オープントップじゃない対空戦車を作るのよ」

全員「!」


「また、"西住流家元"に助けてもらったよ」


みほ「………」

みほ「まだ"IV号対空戦車はある"ということですか?」

「そゆことー」

329 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:24:52.14 C8PFdwjq0 251/670


「会長、小山より機材が届いたと連絡が入りました」

「さっすが。対応が早いねぇ~」

「今度は一体どんなのに変わるのでしょうか?」

麻子「オープントップじゃないというのだからちゃんと天蓋付きの対空戦車なのだろう?」

沙織「でも、今まで無人機狙うときって砲身を上に向けてたじゃない?天蓋があると砲身上に向けられなくならない?」

「それに上空の様子も確認しづらくなりますね」


優花里「だから砲塔ごと上下左右に動かしちゃうんですよ」

沙織「えっ?そんなこと出来るの?!」

優花里「最後に残ったIV号対空戦車なら出来ますね」

みほ「最後のIV号対空戦車?」

優花里「そうです。メーベルワーゲン、ヴィルベルヴィント、オストヴィントのような"つなぎ"の対空戦車ではなく」


優花里「ドイツの対空戦車の"本命"と言われた対空戦車です」


あんこう「!」

330 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:26:37.31 C8PFdwjq0 252/670


エルヴィン「アレか…!」

「アレ?!"アレ"って何です?!」

沙織「本命って、相当スゴいんじゃない!?」

優花里「会長殿がいう次のIV号対空戦車はもちろん…」


優花里「"クーゲルブリッツ"ですよねっ!」


「うん。そんなような名前だったよ」

331 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:27:55.63 C8PFdwjq0 253/670


「クーゲルブリッツ?」

沙織「ゆかりん!いつもの!!」

優花里「はい!クーゲルブリッツは新規に設計されたIV号戦車ベースの車体に、ドイツの潜水艦"Uボート"に搭載予定だった3cm連装対空機関砲塔をベースに新規設計した砲塔を搭載した対空戦車です」

優花里「この砲塔は二重構造になっていて、外側の砲塔で左右に旋回し、内側にある円形状の砲塔で上下の俯仰を行います」

優花里「砲塔が丸い形状をしていることから"クーゲルブリッツ(球電)"という名前がつけられました」

優花里「そして、搭載する3cm機関砲は航空機関砲である"Mk103"を対空機関砲にしたFlaK103/38です」

エルヴィン「対航空機および対戦車兵器としてFw190やHs129の一部のバリエーションに搭載されていたヤツだな」


優花里「さすがですエルヴィン殿!…ただ、銃身の加熱を考慮して航空機搭載型より発射数は抑えられていますけどね」

優花里「それでも毎分420~850発という驚異的な発射速度を誇ります」

優花里「1発の威力は3.7cmのオストヴィントより劣りますが、発射速度が圧倒的に勝っているので火力は格段に向上していますっ!」

全員「おおーっ!!」

麻子「つまり、ヴィルベルヴィントの連射速度とオストヴィントの威力、それぞれの利点を両立したような戦車だな」

優花里「まさにその通りです冷泉殿ぉ!」

332 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:31:02.35 C8PFdwjq0 254/670


優花里「また、ヴィルベルヴィントやオストヴィントは砲塔の旋回も手動だったために、航空機に追いつかないという欠点がありました」

「旋回の遅さには何度も悩まされていました」

みほ「知波単学園の時それがやられた原因でもあったよね」

優花里「なので改善策としてクーゲルブリッツは機械式旋回装置が搭載されています!」

「まぁ!それは有り難いですわね」

沙織「ところで"新規に設計されたIV号戦車"というののは?」

優花里「実は、元のUボート用の砲塔はそのままでは搭載出来ないので、それをベースに新規設計されたものをIV号戦車の車体に搭載を予定していたのですが」

優花里「それでも砲塔が大きいために、既存のIV号戦車の砲塔リングを拡大する必要がありました」

333 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:32:08.84 C8PFdwjq0 255/670




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「君たちが乗ってるポルシェティーガーのターレットリングってまだ予備ある?」

ホシノ「ええ、うちらのポルシェはあちこち壊れるんでパーツは余分に用意していますけど、それが何か?」

「IV号のも結構摩耗してたからさ、車体を元に戻すついでにポルシェちゃんのヤツ組み込んで欲しいのよ」

自動車部「えっ?!」

ツチヤ「なんでまた?」

スズキ「ウチらが見た時はそんなに摩耗してませんでしたよ?」


「後々のために…ね?」

ツチヤ「?」

ナカジマ「交換と言いましてもティーガーのリングはIV号のより大きいから結構な加工が必要ですよ?」

ナカジマ「そのまま組み込むとまずハッチに干渉しますし」

「うん知ってる。だからさ、リングの拡大に伴ってハッチや他の部分も適応させてほしい」

ツチヤ「会長…?」

「だから頼んだよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



334 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:33:47.55 C8PFdwjq0 256/670


ナカジマ「そうか!だからポルシェティーガーの砲塔リングを!」

優花里「!!…よくご存知ですねナカジマ殿!」

優花里「IV号戦車の砲塔リングでは小さいので、砲塔リングはティーガーのサイズを採用しました」

優花里「ですが、もちろんそのままでは取り付けられないので、適用させるために車体も新規設計したのです」

優花里「そしてリング拡大に伴って干渉するハッチの位置も変更しました」



~~~~~~~~~~~~~~~~~


沙織「…あれ?ハッチが斜めになってる?」

麻子「というより少し前方にシフトしたようだな」

ツチヤ「砲塔を乗っける関係で少し前に移動させたよ」


みほ「…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~



みほ「なるほど…操縦手席と通信手席のハッチの位置が変わってたのはそのためだったんだ…!」

ナカジマ「でもさ、ウチらが砲塔リング交換したのって、ヴィルベルヴィントに改造する時だったんだよね」

335 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:34:58.86 C8PFdwjq0 257/670


みほ「ということは、あのとき既に会長はこの事態を予測してたってこと?!」

「さすがです会長…!」

ねこにゃー「人工知能も真っ青の先読みだにゃぁー」

典子「ところでその会長はどこへ?」

ナカジマ「あれ?さっきまでいたのに…?」


ヤーッテヤルヤーッテヤルヤーーーッテヤルゾ♪


みほ「ん?」ピッ

みほ「はいもしもし」


『西住ちゃーん、IV号出来たよー。倉庫にあるからおいでよー。んじゃ』


ツー ツー ツー

みほ「あ、ちょっと会長!?」

みほ「………」


みほ「あの…IV号対空戦車の改造終わったそうです…」


全員「!?」ガタッ

336 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:36:02.96 C8PFdwjq0 258/670



【戦車倉庫】


優花里「おおお!これこそ紛うことなきクーゲルブリッツです!!」キラキラ

麻子「近未来的な形をした砲塔だな」

優花里「このSFチックな砲塔こそがクーゲルブリッツの醍醐味なのですよ!」

沙織「あはは。砲塔以外はほぼIV号だからね」

「オストヴィントと比べるとやや車高が低くなりましたね」

優花里「砲塔の半分は車体に隠れているのでその分車高を抑えられたということですね」

沙織「でもさー、さっき機材届いたって報告あったのに改造するの早すぎじゃない?!」

「まぁ、砲塔取っ替えるだけだったからねぇ~。楽勝だったよ!」

柚子「作業は私がやったんですけどね…」

ホシノ「副会長がやったのは掛け声だけでしょう」

ツチヤ「クレーン動かしたり装置組んだのはウチらだしね。毎度ながら」

スズキ「旋回装置組むの楽しかったから良いけどね」

ナカジマ「いいなぁ、私も組みたかったよ…」

337 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:37:22.19 C8PFdwjq0 259/670


「ま、そういうわけだからいつも通り乗ってみてよ」

優花里「そうですね!お言葉に甘えて乗ってみましょうよ西住殿!」キラキラ

みほ「わかったから落ち着いて優花里さん」アハハ

「本当に戦車がお好きなのですね」ウフフ


優花里「いかがです乗り心地は?」

みほ「うん、悪くないと思うよ」

「砲身を上下に動かすのはこれですね」クイッ

 ウィーン!

みほ「わっ!」

優花里「左右はもちろん、上下の動きも砲塔ごと行われるので、砲身が上を向いているときは私達も上を向くようになってます」

みほ「ビックリしたぁ…」

「なんだかジェットコースターに乗ってるような気分ですね」

優花里「あはは。あのカタンカタンって登ってる時の体勢ですよねー!」

338 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:38:39.44 C8PFdwjq0 260/670


「自動車部いわく、砲塔旋回の装置も弄ったそうだから、砲塔の旋回も早くなってるらしーよ」

みほ「そうなんですか…わわっ!」ウィーン

「本当ですね!これなら無人機にも追いつけそうです」ウィーン

優花里「実物のクーゲルブリッツが360度回転するのに14秒ほどでしたが、これなら7秒くらいで一周できそうですね」ウィーン

みほ「華さんストップ!すとウグッ!」ウィーン

優花里「わっわっ!!こんなところで吐いちゃダメですよ西住殿ぉ!?」ウィーン

「なかなか楽しいですわねうふふ」ウィーン

沙織「あはは。砲塔がタイムショックの回転椅子みたいになってる」

麻子「見てるこっちが酔いそうになる…」


339 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:39:54.12 C8PFdwjq0 261/670



「ごめんなさい。やりすぎました」


みほ「はぅぅ…目が回る…」フラフラ

沙織「ちょっとみぽりん大丈夫…?」

優花里「あ、あそこまで堪能して貰えれば…クーゲルブリッツもさぞ満足でしょうね……」フラフラ

「ええ。それはもう。気持ち良いくらいに砲塔の旋回がスムーズでして」

みほ「私は気持ち悪い…」フゥ…フゥ…

優花里「クイズタイムショックの回転イス状態でしたね…」フラフラ

麻子「戦車に乗り慣れた西住さんを酔わすなんてどれだけ無茶したんだ…」



「どうよ西住ちゃんクーゲルブリッツは?」


みほ「気持ち悪いです……」ウップ


「うぇっ?!」ガーン



「会長さん、撃墜されちゃいましたね…」

優花里「西住殿に嫌悪感あふれる顔で"気持ち悪い"なんて言われたら首吊るレベルのショックですからね…」

「ショックで会長がますます小さくなっちゃいましたね…」

みほ「はふぅ…」

優花里「ほぉーら大丈夫ですよぉー西住殿~」スリスリ サスサス

みほ「……どさくさに紛れてお尻触らないでよぉ…」

340 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:42:30.57 C8PFdwjq0 262/670


「あれ…ところでこの機関砲は二人で操作するのですか?」

優花里「実を言うとそうなんですよ」

優花里「今までは砲手一人、装填手一人でしたが、こちらは砲手2人で運用します」

優花里「ベルトリンク式の砲弾が左右それぞれ600発ありますので、今までの対空戦車と違って弾幕が途切れにくいのも特徴ですね」

「チマチマとリロードする必要が無いのは有り難いですわね」

みほ「ゲームセンターのガンシューティングゲームを2人で協力するみたいだね」

優花里「ですので次回からは私も五十鈴殿のお手伝いをさせていただきます!」ビシッ

沙織「一人を二人で狙うなんてやだも~!」

麻子「おまえは何を言っているんだ」

341 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/01 23:43:32.54 C8PFdwjq0 263/670



みほ(そんなこんなで日時は経過し、第二戦目となりました)

みほ(相手はサンダース大学付属高校…)

みほ(今度はどんな航空機が出てくるのでしょうか………)



347 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 19:21:18.43 NLPiCYys0 264/670


【大会当日 試合会場】

ケイ「ミッホぉ~!」ダキッ

みほ「わっケイさん!?お、お久しぶりですっ!」ドキドキ

ケイ「お久しぶりねー!元気してた?」

みほ「ええ、それはもう毎日毎日ハッスルしてました」アハハ

ケイ「あっははは!それはGoodね!やっぱ楽しまなくっちゃ」グッ

みほ「えへへ。今日はよろしくお願いしますね」

ケイ「こちらこそっ!」グッ

348 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 19:22:49.57 NLPiCYys0 265/670


「こんにちは。ナオミさん」

ナオミ「ハロー。ハナ、久しぶり」

「また貴女とお手合わせ出来る日が来ること、心よりお待ちしておりました」

ナオミ「奇遇ね。私もだ」

「あの一戦、とても刺激的でしたわ。今思い出してもとてもジンジンするほどです」

ナオミ「ハナの狙撃こそ最高にクールだった。だからこうしてまた戦えるのが嬉しい」

「ええ。同じ砲手として全力でお相手いたします」

ナオミ「ああ、本当に楽しみだ。ゾクゾクする」

「うふふ」

349 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 19:27:33.82 NLPiCYys0 266/670


ケイ「それじゃ、試合でね~ See you again~!」フリフリ

みほ「はい!」



みほ「…さてと」


「試合が楽しみねミホーシャ」

「こんにちは。西住さん」


みほ「あっ、カチューシャさん、ノンナさん。来てたんですね」

カチューシャ「ええ。ルール改定じゃしょーが無いけど、サンダース相手に1輌の対空戦車じゃ厳しいわね」

カチューシャ「でも、ミホーシャなら何とかするわよねぇ~?」ニヤリ

みほ「はい。かなり不利な状況に変わりないですが、やれることは全力でやるつもりです」

カチューシャ「それでこそミホーシャよ。頑張りなさい」

カチューシャ「カチューシャたちはシッカリ観ているから楽しませてちょうだい」

みほ「はい、頑張ります!」

カチューシャ「それじゃぁね~ピロシキ~」フリフリ

ノンナ「ダスビダーニャ」ペコリ

350 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 19:28:58.60 NLPiCYys0 267/670


スタスタ

ノンナ「この試合、どう思いますか?同志カチューシャ」

カチューシャ「………無理ね」

ノンナ「そうですか…」

カチューシャ「残念だけど、あの対空戦車じゃケイ達の無人機は落とせない」

ノンナ「………」

カチューシャ「残念だけど、ミホーシャ達もここまでよ…」

351 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 19:59:58.00 NLPiCYys0 268/670

【そして試合が始まり】


キュラキュラキュラキュラ

ガタッ ゴトッ

沙織「わっ!ま、麻子!もうちょっと丁寧に運転してよぉ!」

麻子「木が多いから仕方ない。我慢しろ」

みほ「無人機がどう出るかわからない以上、迂闊に開けたところは走れないけど、その分振動も大きいから…」

沙織「お尻痛いよぉ…」

「あら、クッションを敷いていませんでしたっけ?」

沙織「あのクッション、優季ちゃんが『これ可愛いぃ~!先輩下さい~!』って取られたよぉ…」

352 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:01:02.99 NLPiCYys0 269/670


麻子「…確かアレって座るとブゥゥって音しなかったか?」

優花里「そんな危険なクッションがあるんですか?!」

沙織「ちょっと前にUFOキャッチャーで取った景品なんだけど、かわいい見た目に騙されてヒドイ目にあったクッションなんだよねぇ…」

沙織「アレのせいで麻子ったら私が本当にしたっていうし…」

「よほど本物にソックリな音なんですね」

麻子「というよりは沙織の日頃の行いだな」

沙織「なによ!アタシがいつそんな事したって言うの?!」

みほ「まぁまぁ…」アハハ…


ブゥゥゥゥゥ!!!


あんこう「!!?」

353 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:01:47.73 NLPiCYys0 270/670


麻子「……おい、沙織」

沙織「今の私じゃないよっ?!」

「ですが音は沙織さんの方から…」

みほ「あの…出来れば外で出して欲しい…かな…」

優花里「車内でBC兵器の使用はちょっと…」

沙織「違うって!…あっ、ウサギさんチームだ!あの子たちまた無線入れっぱなしにしてる!」

「無線越しでも聞こえるなんて相当大きな音なのですね…」

優花里「あはは…」

354 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:03:02.52 NLPiCYys0 271/670


【ウサギさんチーム】

ブゥゥゥゥゥ!!!

優季「ふぇぇっ!?」

あゆみ「ち、ちょっと今オナラしたの誰?!」

桂利奈「あいぃ!?私じゃないよぉっ?!」

あや「私も違うよ!」

あゆみ「私も違うし梓のはこんな音じゃないから!」

「ええっ?!」


あや「………優季ぃ」ジトー


優季「ち、違うよ!このクッションだよぉ!!」ブゥゥ!ブゥゥ!

あゆみ「何度もお尻でブチブチやってると本当にしてるみたい…」

優季「違うってば!沙織先輩から貰ったこのクッションだってばぁ!」ブゥゥ!!

355 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:04:18.15 NLPiCYys0 272/670

桂利奈「そっち見えないから音だけしか聞こえないけど、"ホンモノ"の音だよソレ」

あや「うん。優季がオナラしてるみたい。というかオナラしたと思ってる。今でも」

優季「何度も違うって説明してるのに理解しないあやはホントばかだねぇ」イライラ

あや「うるさい!オナラっ娘!!」ガァァァ

優季「うるさくないもん!沙織先輩のオナラだもん!」キィィッ

あゆみ「いやいや、沙織先輩のオナラじゃなくてクッションだよね」

「み、みんなその辺にしてそろそろ…」





優季「沙織先輩だって人のいない所でこれくらい豪快にやってるよぉ!!」



356 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:06:02.64 NLPiCYys0 273/670


あや「うっ……想像したらちょっと…ヤダ」

あゆみ「でも実際有り得そうだから怖いよねー」

桂利奈「沙織先輩ってオナラするの?」ハテ?

優季「するもん!『やだもぉ///』とか言いながら ブゥゥブチィィ!! みたいな感じでしてるもん!多分!!」

あや「うわぁ…」

あゆみ「くさそう…」

桂利奈「あぃぃ…」





沙織『 マ セ ガ キ さ ん チ ー ム 状 況 報 告 を お 願 い し ま す 』





ウサギ『きゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!?』

(だから言ったのに。というかマセガキって…)

357 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:13:51.54 NLPiCYys0 274/670


沙織『無線入れたまま私のウワサ話をするなんていい度胸ねぇ?』

あや「ち、違うんです!オナラしたのは優季なんです!」

優季「オナラじゃないって言ってるでしょぉ!このクッションだってぇ!!」ブゥゥゥゥ!!

あゆみ「だからお尻動かして鳴らすとホンモノみたいだってば」

優季「うるさいっ!このクッションが悪いんだもんっ!」


沙織『お黙りィッ!!!!』キィィィン


マセガキ「ひゃいっ!!!!」

358 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:14:58.38 NLPiCYys0 275/670


沙織『無線入れたままくっちゃべってるヒマがあンなら状況報告入れなさいっ!!!!!』ガオォォォ!!

優季「うわぁぁぁぁぁぁんごめんなさぁぁぁぁぁい!!」

あや「もうしないから許してぇぇぇぇぇ!!」

紗希「………」ボーッ

あゆみ「紗希も『もうしません』って言ってますっ!!」


沙織『あとアタシはそんな下品なオナラしないっ!!!!』

みほ『まぁまぁ沙織さん落ち着いて…』

優季「でもでも!したくなった時はどうすればいいんですかぁ!」

沙織『そん時は誰もいないところでコッソリすればいいのっ!!!』

あゆみ「ブゥゥブチィィッ!! なんてでっかいのしたらバレちゃいません?」

沙織『だからそんなおっきな音でしないってーのっ!!!!』ガァァァァ!!

359 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:16:40.13 NLPiCYys0 276/670


【あんこうチーム】

優花里「お、落ち着いてください武部殿…」

沙織「ダメだよ!あの子達ちょっと甘やかすとすぐにだらしなくなるんだから!!」

沙織「それにあの子たち盛大な勘違いしてるし!!!」

麻子「そっちか…」

「まるで肝っ玉母さんとドラ息子ですね」ウフフ

麻子「嫁の貰い手が無いのに"母さん"は疑問の余地があるけどな」

沙織「あるもん!男の子たちと会う機会が無いだけだもん!!」

みほ「ま、まぁまぁ………」アハハ


みほ(………)

360 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:18:12.73 NLPiCYys0 277/670


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


みほ「現時点でサンダース側がどんな無人機を使ってくるかは不明です」

みほ「なので私達は陸空問わず全方向から攻撃が来るものだと思い、十分な車間距離と厳重な警戒で臨みます」

みほ「移動についてはなるべく上空から捕捉されにくい森林を中心にお願いします」

みほ「ただし、相手もそれを見越した上で森林に車輌を配備している可能性もあります」

みほ「なのでウサギさんチーム、アヒルさんチームには偵察車両として先導してもらい、それに続く形で他の車輌も移動します」

みほ「そして今回はレオポンさんチームのポルシェティーガーをフラッグ車に指定します」

『了解』

みほ「こちらからは以上です」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


みほ(無人機、戦車、どちらにしても手強いことには変わりない…)

361 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:21:22.55 NLPiCYys0 278/670


典子『西住隊長!無人機を発見しました!!』

みほ「! アヒルさんチーム、出来るだけ詳しく無人機の位置・特徴をお願いします」

典子『私たちの前方からゆっくりこっちに向かってきています!』

みほ「えっ…ゆっくり??」

典子『何と言えば良いのかわからないけど、こっちに気づいてないのか、何の警戒もしてないかのように飛んでます!』

みほ「…? 了解しました。引き続き監視をお願いします」

みほ「全車両、先頭のアヒルさんチームより無人機出現の報告がありました」

みほ「いわく"ゆっくり"向かってきているとのことですが、こちらを確認できていない、あるいは罠の可能性も考えられます。一切油断しないでください」

全車両『了解!』


みほ(ゆっくり…気になるなぁ)

362 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:23:17.88 NLPiCYys0 279/670


『西住隊長!こちらも無人機を確認できました!確かにゆっくり飛んでいます!』

みほ「了解です!」

沙織「…さっきからみんな"ゆっくり"飛んでいるって言うけど一体どういうことなの?」

みほ「わからないけど、油断は出来ないよね」

ねこにゃー『隊長、ボクたちからも無人機が見えるよ。…でも』

みほ「はい?」

ねこにゃー『アレは本当に試合に参加している無人機なのかなぁ…?』

みほ「えっ?どういうことですか??」

ねこにゃー『なんかあまりにノンビリ飛んでいるから試合で使う無人機とは関係ないような気がして…』

みほ「はぁ…。他に何か特徴はありますか?」

ねこにゃー『んー…遠いからよくわからないけど、戦闘機というより旅客機みたいだにゃー』

みほ「…?」

363 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:28:04.73 NLPiCYys0 280/670


エルヴィン『旅客機だと…?』

みほ「エルヴィンさん?」

エルヴィン『アリクイさんチーム、それは間違いないか?』

ねこにゃー『え…うん、戦闘機って感じじゃないかな…多分』

エルヴィン『隊長、至急防空体制を取ったほうが良いぞ』

みほ「えっ!?」


エルヴィン『グデーリアン!聞こえるか!あちらはのんびり飛んでるかもしれないが、我々はのんびりしてる暇はない!』

優花里「ど、どういうことですかエルヴィン殿!?」


エルヴィン『"スーパーフォートレス"だぞ!』


優花里「なっ…!」

364 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:35:44.55 NLPiCYys0 281/670


優花里「武部殿っ!全車輌に今すぐ隠れるよう指示してくださいっ!!」

沙織「落ち着いてゆかりん!私たちは一応無人機から確認できない森林地帯にいるから」

「優花里さん、そのスーパーフォートレスとは…?」


優花里「B-29ですよっ!!」


全員「!!!」

麻子「おい…B-29って日本を焼け野原にした…!」

優花里「そうです…日本各地への大空襲、広島・長崎への原爆投下で使われた戦略爆撃機です…!」

麻子「おばぁが子供の頃、雨みたいに降ってくる焼夷弾から逃げてたって………」サーッ

「恐ろしい…」

沙織「そ、そんなの来たら試合会場焼け野原になっちゃうじゃない!!」

365 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:37:32.41 NLPiCYys0 282/670


みほ「みんな落ち着いて! 試合のルールで使用出来る爆弾は1機3つまでだから」

優花里「た…確かに…大空襲のようにはならないかと思います…」

麻子「となれば爆弾を搭載出来る数が限られているのに何故B-29なんだ?」


典子『こちらアヒルチーム!もうまもなく無人機が到達します!』


みほ「了解しました!各車両は引き続き全周囲警戒をお願いします」

みほ「これよりあんこうチームは無人機撃墜のための対空攻撃を行います!」

『了解!!』

366 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:40:06.34 NLPiCYys0 283/670


みほ「麻子さん、なるべく車体が見えない程度に上空の射界が確保できる場所まで移動お願いします」

麻子「…わかった」ガコン ブロロロ...


「射撃準備、完了しています」

優花里「こちらも準備オッケーです西住殿!」

みほ「わかりました。目標・B-29。撃て!!」


ダダダダダダダダダダ!!!

ダダダダダダダダダダ!!!


『おー、1輌なのになかなか弾幕張るねぇ』

『機関砲身が2つなのでオストヴィントよりは強力な弾幕を張れるはずです』

柚子『あとは当たってくれれば良いけど…』

367 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:47:03.09 NLPiCYys0 284/670

ダダダダダダダダダ

ダダダ

「優花里さん、止めて下さい!」

ピタッ

優花里「…どうされましたか五十鈴殿?」

「…」

みほ「華さん…?」


「こちらの攻撃が…一切届いておりません…」



368 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 20:50:15.92 NLPiCYys0 285/670


みほ優花里「!!」

「移動速度を読んだ上での射撃をしているつもりなのですが…」

「無人機の高度が高すぎるせいで、こちらの砲弾が届かないのです………」

みほ「そんな…」

優花里「………西住殿」

みほ「はい?」

優花里「クーゲルブリッツの3cm連装対空機関砲(3cm Flakzwilling103/38)の有効射程は5,700m…」

優花里「オストヴィントに搭載された3.7cm Flak43でも最大射程6,500mです…」

みほ「うん…?」

優花里「それに対してB-29は飛ぼうと思えば高度10,000mを飛ぶことが可能です」

みほ「!! ということは…」

優花里「ええ。五十鈴殿のおっしゃる通り」




優花里「我々の攻撃は届きません…」





369 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 21:56:36.86 NLPiCYys0 286/670


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

優花里「それでは東京大空襲みたいにB-29で絨毯爆撃も可能になったってわけですね…」

沙織「えーっ!?そんなの勝てっこないよー!」

柚子「あっ、でもね、1試合で使える航空機は3機までだし、搭載できる爆弾は3つまでになっているからそこまで酷くはないと思うよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


みほ「………」

麻子「なるほど…B-29を選んだ理由は"高度"か…」

370 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 21:58:34.87 NLPiCYys0 287/670


沙織「攻撃届かないんじゃどうしようもないじゃない!」

優花里「ええ。実際に日本では陸上におけるB-29への対抗手段は一部の大口径の高射砲を除いて皆無でした」

みほ「でも、あの高さから爆弾を落として戦車に命中させるのはまず無理だと思う」

麻子「こちらの攻撃は届かないが、向こうも攻撃を命中させられない…ということか」

みほ「うん。だから相手は必ず高度を落としてくるか、別の無人機を使ってくるはず」

優花里「確かに、絨毯爆撃時は高度は1500m~3000mだった言われています。その時を狙えば…!」

みほ「なのでひとまず今はB-29は無視し、ほかの戦車・無人機への警戒へ変更します」

沙織「わ、わかった!」

優花里「了解です…!」

「………」

371 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:27:12.04 NLPiCYys0 288/670


みほ「隊長車より全車輌へ。いま上空に見える無人機は現時点で対空戦車の攻撃が当たらないため保留とします」

みほ「ただ、無人機が攻撃する場合は高度を落とすはずなので、そのタイミングを狙って攻撃をするつもりです」

みほ「なので引き続き無人機・戦車の警戒は続けると同時に次の目標を探します」

全車両『了解!!』


『こ、こちらウサギチーム!!平原から戦車が14輌こっちに向かって来ています!!』

みほ「っ!!」

優花里「フラッグ輌だけ残して全投入ですかっ!」

『距離としてはまだまだ遠いですが、どうしま』


バキューン!!

ズガァァァン!!!


あや『えっ、うそ!?発見された!!?』

『うっ!?』

優季『このままじゃ森林ごとなぎ倒されちゃうよぉ!』

みほ「ウサギさんチーム、後退して味方と合流してください!」

372 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:29:38.18 NLPiCYys0 289/670


【サンダース側】

ズガァァァァン

ドガアァァァン


ケイ「あ゛ぁぁぁぁぁも゛うっ!!!」ウガーッ!!


アリサ『た、隊長?!』

ケイ「こんなの全然フェアじゃ無いじゃない~!!!」ウガァァァァ

アリサ『えっ?!』

ケイ「だって相手は無人機持ってないんだよ?!なのにこっちは無人機使って!」

ケイ「しかも唯一の対抗手段の対空戦車も攻撃が届かないような高度を飛んでるって卑怯にも程が有るわよっ!!」

アリサ『で、ですが…』

ケイ「こんなので勝ったってちっとも嬉しくない~~~っ!!」ジタバタ

アリサ『ま、まぁそうですけど…これもルールの範疇ですし…』

373 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:31:54.12 NLPiCYys0 290/670


ケイ「NO!! ルールだからって何でもかんでもやって良いってわけじゃないよっ!!」

アリサ『うっ…』

ケイ「相手は無人機に対抗できない!なのにこっちはほぼ全車両で一斉攻撃なんて完全にイジメっ子の考えだよっ!!」ジタバタ

アリサ『い、いやでもフラッグ車残して全車両で進撃しろって言ったの隊長じゃ…』

ケイ「うぐ…。そうだけど!そうなんだけど!やっぱこんなのフェアじゃないわよ!」

ケイ「もっとこう…最ッ高にCOOLでHOTでEXCITINGな試合をしたいの!!」

アリサ『は、はぁ…(COOLでHOT…どっちなんだろ??)』

ケイ「ちょっと新しい作戦考えるまで全車両待機っ!!」

『Yes Mam!』

アリサ(あはははは…)

374 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:33:39.05 NLPiCYys0 291/670


ナオミ『Hey mam. 私に考えがある』

ケイ「んー、言ってごらん」ジトー

ナオミ『………(説明中)』

ケイ「………」

ケイ「…ナオミ……あなた……」

アリサ『えっ?ちょっとそんなの良いの?!』

ナオミ『隊長がご満悦なんだ。悪くない』

アリサ『そ…そうなの…?(ご満悦なのかな??)』

ナオミ『それじゃ行ってくる。ちょっとの間ハニーのお守りを頼む』スタッ

ナオミ『Hey パーティー会場まで送ってくれないか』



ブロロロロロロロロ

アリサ『…アタシもナオミみたいになればタカシ振り返ってくれるかな…』

ケイ「アリサはアリサのままで良いのよ」

375 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:41:24.10 NLPiCYys0 292/670



【大洗側】


『あれ…? サンダースの攻撃が止まりました…?』

みほ「えっ?」

『さっきまでの袋叩き状態がウソみたいです』

みほ(どういうこと…?)

『隊長、私達でもう一度森を出る手前まで進んで様子を見ようと思うのですが』

みほ「…そうですね。お願いします」

みほ「ただ、相手の行動が読めないので注意してください」

みほ「もしかしたら本隊へ誘い込むための"エサ"を撒いている可能性もあります」

みほ「なので少しでも違和感があったら深追いせず即座に連絡をお願いします」

『了解しました!』

376 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 22:52:48.07 NLPiCYys0 293/670


みほ「全車輌で攻めてくるのか、それともいくつかの小隊に分かれて来るか」ウムムム…

優花里「どちらにせよウサギさんチームの情報次第ですねぇ」

「無人機も攻撃することなく私達の上空をずっとグルグル回っているだけですし…色々気味が悪いですね…」

麻子「さっきの攻撃でおおよその位置は特定できただろうしな」

377 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:00:33.06 NLPiCYys0 294/670


~数分後~


『こちらウサギさんチーム。前方から戦車が1輌だけ接近してきます』

みほ「了解。おそらく我々を誘い出すための罠でしょうから、挑発には乗らず有効射程に入った場合のみ攻g

あや『あれ?なんか戦車の上に人が乗ってる?』

みほ「えっ…?」

優花里「戦車の上…タンクデサント?」


桂利奈『ホントだぁー!砲身に座ってるねー』

『あっ!あの人ファイアフライに乗ってた…!』

あや『よく見たら何か掲げてる?』

紗希『………はた…』

桂利奈『ホントだ!片手に白旗持ってるよ!』


みほ「わかりました。攻撃はせずに相手の話を聞いてあげて下さい」

『了解です』

378 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:02:53.39 NLPiCYys0 295/670

【ウサギさんチーム】


「ちょっと行ってくるね」

あや「梓一人で大丈夫?」

「大丈夫…だと思う」

紗希「………」

379 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:11:29.02 NLPiCYys0 296/670


スタッ

ナオミ「Hey お嬢さんちょっと良いかい?」

「これは一体どういうことでしょう…?」

ナオミ「警戒しなくていい。こちらに攻撃の意思はない」

「えっと…」

ナオミ「サンダースの砲手ナオミだ。よろしく」

「あっ、大洗の澤梓です。ウサギチームの戦車長です」

ナオミ「オーケイ。ここに来たのは他でもない。これからのことについて話し合おうと思って来た」

「これからのこと…ですか?」

ナオミ「ああ。キミたちの隊長と話がしたい」

「えっ…隊長とですか?」

ナオミ「そう。だからトランシーバーを借りれないかな?」

「…ちょっと待っててください」タタタッ

380 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:28:56.17 NLPiCYys0 297/670


「こちらウサギチーム。先程やってきたナオミさんから隊長たちと話がしたいそうです」

「それでM3リーの無線機を使いたいとのことですが…」

みほ『わかりました。無線機の使用を許可します』

「了解しました」


「ナオミさん、隊長から許可がおりたのでこちらへどうぞ」

ナオミ「ありがとう」

381 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:30:14.06 NLPiCYys0 298/670


ナオミ「ハロー。こちらサンダースのナオミ。聞こえるかい?」

みほ『こちら大洗の西住です。ナオミさん、聞こえています』

ナオミ「OK。サンダースより"ラブレター"を渡しに来た」

みほ『ラブレター?』

『ラブレター?!やだもーみぽりんったら~!』

『ちょっと黙ってろ』

みほ『その"ラブレター"の内容というのは?』




ナオミ「これよりサンダースは最長で1時間、攻撃をせず待機する」





382 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:32:22.60 NLPiCYys0 299/670


みほ『どういうことですか?!』

ナオミ「私たちの可愛い"天使"が飛んでいるのがわかるだろう?」

みほ『B-29、無人機のことですよね』

ナオミ「あぁ。私達は彼女の"恋"の行方を見守ることにした」

みほ『…』

ナオミ「人の"恋路"を邪魔するのはナンセンスだからね」

みほ『…』

ナオミ「彼女の恋の行方が決まった時、私たちは改めてパーティーを開催する」

383 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:34:10.00 NLPiCYys0 300/670


みほ『つまり、無人機を撃墜するかあるいは撃墜できず1時間が経過したら行動を再開するということですよね?』

ナオミ「その通り。タイムリミットは最大で1時間」

ナオミ「無人機から上がる白旗か、無人機が落とす爆弾の炸裂音…このどちらかが合図だと思って欲しい」

みほ『わかりました』

ナオミ「オーケイ。何か質問は?」

みほ『この作戦は、ケイさんが考えたのですか?』

ナオミ「答えはNoだ。隊長からの許可は貰っているが、この作戦の立案と責任は全て私にある」

みほ『…?』


『無線、少し良いですか?』

みほ『ん…どうぞ』

384 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:36:33.40 NLPiCYys0 301/670


『こんにちはナオミさん。IV号戦車・砲手の五十鈴華です』

ナオミ『ハロー、ハナ。ナオミだ。また話ができて嬉しいよ』

『私もです。…つかぬ事をお伺いしますが、なぜこのような作戦を考案されたのでしょう?』

ナオミ「理由は2つある」

ナオミ「1つは攻撃の届かない無人機と戦車で相手を蹂躙するアンフェアな戦いは望まないという、我々サンダースの"総意"」

『ではもう一つは?』


ナオミ「砲手としての個人的な"興味" だ」


『!』

ナオミ「さっきも言ったが、この作戦の責任はすべて私にある」

ナオミ「批判も罵声も全て私が受けよう」

『なぜそこまでして…』

ナオミ「言っただろう。砲手としての"興味"だと」

『興味…あの無人機がどうなるかという事でしょうか?』

ナオミ「ああ。私は見てみたい。1万メートルの"遠距離恋愛"の行方をね」

『………』

『わかりました』

385 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:39:20.86 NLPiCYys0 302/670


ナオミ「もう一つ。」

『?』


ナオミ「"一途"だ」


あんこうチーム『???』

優花里『えええええ!!それじゃ他の無人機出てこないんですかぁ?!』

みほ『優花里さん?!』

ナオミ「その通りさ。さすがだ」

優花里『ヘルキャットは?サンダーボルトは?!ムスタングは!!?』

ナオミ「ない」キッパリ

優花里『そんなぁ…見てみたかったのにぃぃ…』ショボン

みほ(今は見たくないなぁ…)

ナオミ「ウチに遊びに来たらいくらでも見せてあげるさ。オッドボール軍曹」

優花里『その呼び名はやめてくださいよぉ…』メソメソ

386 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:41:34.90 NLPiCYys0 303/670


ナオミ「…さて、こちらからは以上だ」

みほ『わかりました』

ナオミ「それじゃ通信を切るよ。See you again」

ブツッ



ナオミ「待たせたねお嬢さんたち」

「いえ、色々驚いて開いた口が塞がりませんでした」

ナオミ「たまにはこういう方法も悪くはないだろう?」

「ええ…」

優季「本当に無人機ってあの子だけなんです?」

ナオミ「この試合で使うはB-29のみだ。これは断言する」

ナオミ「それにスクラップになると判っていながら残りを投入するのはナンセンスだ」

あゆみ「え…どういう事ですか?」

ナオミ「わからないのかい?」


ナオミ「"ハナ"がいるだろう?」


ウサギ「!!」

「五十鈴先輩が…」

387 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:42:44.97 NLPiCYys0 304/670


桂利奈「あぇ…?お話終わったの?」ウトウト

優季「桂利奈ちゃん寝てたの?!」

桂利奈「…アニメ見てたら夜が明けてて」ファァ

あや「試合の前日くらい早く寝ないとダメだよ~!」

ナオミ「待たせてしまってすまない」

桂利奈「んぅ…じゃぁ降りよっか」ネムネム

388 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:44:15.11 NLPiCYys0 305/670


あや「え?どうして??」

桂利奈「だって試合終わったんだもん。みんな待ってるよ」ノビー

優季「え?」

あゆみ「え?」

ナオミ「え?」

桂利奈「あい?」

「まだ終わってないよ?」

桂利奈「え…でもサンダースの人が白旗もってきたってことは…」




桂利奈「降参しまーす!!」




桂利奈「…って事じゃないの?」

ナオミ「…」

「…」

あや「…」

紗希「…」

桂利奈「…あり??」ハテナ

389 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:46:00.70 NLPiCYys0 306/670



【あんこうチーム】


麻子「西住さん、どう思う?」

みほ「そうですね…喜んで良いのか悪いのか複雑な心境です」

沙織「無人機は1つだけというのと、1時間サンダースは攻撃しないというのは助かるけれど」

「かといって、あの無人機(B-29)に現時点で手も足も出ない事には変わりありません」

みほ「………麻子さん」

麻子「どうした?西住さん」

みほ「航空機の飛行速度や高度を割り出すための計算って出来ますか?」

麻子「…出来ないこともないと思うが、どうして?」

沙織「仮に割り出したとしても、クーゲルブリッツの砲弾届かないんでしょう?」

みほ「………」

390 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:48:22.30 NLPiCYys0 307/670


みほ「沙織さん」

沙織「ひゃいっ!?ごごごめんなさいっ!!」ビクッ

みほ「え…?あっ、そ、その、ごめんなさい…無線を…」オロオロ

沙織「え?あ、あははそうだよね!無線だよね!」カチャカチャ

優花里「お、落ち着きましょう二人とも…」

「同じチームとはいえ会話が噛み合わないこともありますもんね」ウフフ

麻子「…ここ最近特に噛み合わなくなってる気がするのは私の杞憂か?」

391 : ◆MY38Kbh4q6 - 2016/12/26 23:52:19.35 NLPiCYys0 308/670


みほ「あんこうチームより全車両へ」

みほ「先ほど、サンダースのナオミさんより伝達がありました。内容は次の通りです」

みほ「1、サンダース側は最大で1時間攻撃をせず待機する」

みほ「2、あるいは1時間以内に無人機が撃墜された場合、行動を再開する」

みほ「3、サンダース側が投入した無人機は現在飛行中のB-29のみ」

みほ「以上です。そのためこれより保留していた無人機の迎撃を再開します」


エルヴィン『あいつはクーゲルブリッツの射程外を飛んでいるのだろう?』

典子『一体どうやって迎撃を?!もしかして竹槍ですか?!』

そど子『いくらなんでも竹槍じゃムリよ!』



みほ「一つだけ、方法があります…!」


全車『!』

399 : 鳥ミス ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 02:57:23.09 z7bTaq9n0 309/670


『西住隊長!それは本当なのか?!』

みほ「はい…上手くいくかはどうかわかりませんけど、一つだけ」

典子『可能性があるならやってみるだけやってみましょうよ!!』

そど子『私も磯辺さんに同意です!あんなフラフラ飛んでるのがいつまでもいたら気が揉めるわ!』

カエサル『して、どのように?』

みほ「そうですね。まず全車両、私達がいるAA地点に集合してください」

全員『了解!』

400 : 鳥ミス ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 02:58:03.88 z7bTaq9n0 310/670


【AA地点】


みほ(残り時間は50分)


みほ「みんな集まりましたね」

典子「それで、無人機を落とす方法というのは?!」

みほ「はい、これからあの無人機を落とす作戦について説明します」

全員「…」ドキドキ

みほ「簡単に言うと、」



みほ「戦車の弾をあの無人機に命中させます」



全員「?!」

401 : 鳥ミス ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 02:59:14.20 z7bTaq9n0 311/670


ねこにゃー「西住さん…?」

そど子「さっき対空戦車の弾が届かないって言ってたじゃない!」

「そりゃ面白そうだねぇ」モグモグ

みほ「違うんです。対空戦車ではなく"戦車で"です」

「そんなこと出来るんですか?!」

典子「対空戦車で当てるよりもっと根性いると思います!」

ナカジマ「さすがに戦車でアレ狙うような改造はしてないよ?」

402 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:00:32.00 z7bTaq9n0 312/670


エルヴィン「…」チラッ

ナカジマ「えっ…なに?」ザッ..

沙織「ちょっとこんな時にケンカはやめ……??」

エルヴィン「なるほど…"コレか"」

ナカジマ沙織・その他全員「???」

みほ「はい」



みほ「ポルシェティーガーを即席の対空戦車として運用します」



全員「!!?」

403 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:02:22.13 z7bTaq9n0 313/670


優花里「いくら何でもそれは………あ!」

エルヴィン「思い出したかグデーリアン」ニヤリ

優花里「ええ…お恥ずかしながら」エヘヘ

「こらっ!お前たちだけで納得してないで説明しろっ!」

エルヴィン「説明して差し上げるのだグデーリアン」フフッ

優花里「あはは。たまにはエルヴィン殿からご説明を~」エヘヘ



みほ「………」



エルヴィン「! ぽっ、ポルシェティーガーの主砲はだな、56口径8.8cmKwK36ってのは知ってるよなみんなっ?!」オロオロ

優花里「ち、ティーガーIと同じ戦車砲ですっ!」ビクビク

ナカジマ「うん、それは知ってるよ」

ホシノ「自慢じゃないけど、大洗の戦車の中では一番強力なヤツだ」

スズキ「ちゃんと当たれば大抵の戦車は倒せるよね」

あけび「羨ましい……」

「砲だけ交換してほしいかも…」

妙子「それちゃんと走れるのかな…」

典子「そこは根性だ」

404 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:03:54.63 z7bTaq9n0 314/670


エルヴィン「ならば、その8.8cm戦車砲が"高射砲"を車載用に改設計されたものというのは知っているか?」

ツチヤ「えっ、そうなの?」

優花里「連合軍を恐れさせた"アハトアハト"の異名をもつ『8.8cm Flak18/36/37』が元となります」

「つまり、ポルシェティーガーをその8.8cmの高射砲みたいに扱って無人機を落とせということですね?!」

優花里エルヴィン「それだぁっ!!!」ビシッ

(おお…なんかちょっと爽快)

405 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:05:42.12 z7bTaq9n0 315/670


みほ「今のお二人の解説でこれからやろうとする事は大体わかったかと思います」

エルヴィン「ただ、いくら元が高射砲だからといって、高射砲と戦車砲では幾分と事情が違うぞ」

みほ「ええ」

優花里「恐縮ですが、それについてはエルヴィン殿の言う通りです」

優花里「まず戦車砲は高射砲のような仰角がつけられません」

優花里「つぎに、戦車砲で使う徹甲弾の命中はまず無理でしょうし、軟目標や陣地破壊で使われているような榴弾も命中しないと炸裂しません」

エルヴィン「高射砲の弾は予め決めておいた時間で作動する『時限信管』がついたモノを使うからな」

優花里「そして何より高射砲部隊が使うような着弾観測装置もありません」

みほ「それらについても順を追って説明します」

406 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:08:42.35 z7bTaq9n0 316/670


みほ「まず仰角の問題ですが、確かにポルシェティーガー、もとい戦車は高射砲のような仰角を取ることはできません」

みほ「なので砲ではなく車体を傾けることで仰角を稼ぎます」

ツチヤ「一体どうやって?」

みほ「対戦車壕のように地面を掘り下げて、そこにポルシェティーガーを落とし込みます」

ホシノ「なかなかえげつないな…」

みほ「もちろん作戦終了後は皆で牽引して引き上げるつもりなので、その点は安心してください」

みほ「つぎに着弾の観測ですが、これはコンピュータの代わりに麻子さんにお願いします」

407 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:10:46.66 z7bTaq9n0 317/670




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


みほ「………麻子さん」

麻子「どうした?西住さん」

みほ「航空機の飛行速度や高度を割り出すための計算って出来ますか?」

麻子「…出来ないこともないと思うが、どうして?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



麻子「…さっきのアレはそういうことだったのか」

みほ「はい。麻子さんには無人機の飛行高度、飛行速度から砲弾が無人機まで到達する時間を算出してもらいます」

そど子「冷泉さんそんな事できるの!?」

麻子「出来んこともないはずだ」

そど子「一体どうやって!」

麻子「やれば出来る」


※もちろん筆者はそんな算出方法知りません。

408 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:12:46.69 z7bTaq9n0 318/670


優花里「でも…最後の砲弾については…」

ナカジマ「砲弾なら一応あるけど…」

優花里「えっ!?」

ツチヤ「会長が入れといてって言ったから一応持って来たんだよね」

優花里「会長!これは一体…??」

「まぁまぁ。念のためってことでねぇー」

オー!!
サスガデス カイチョウ!!
ヤッパタヨリニナルネ!
アイー

409 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:14:07.52 z7bTaq9n0 319/670


【回想 自動車部】


ナカジマ「…よし。38(t)もようやく終わった」

ツチヤ「一度作ったものを戻すのはちょっと残念だけどねぇ」

スズキ「仕方ないよ。ルールだもん」

ホシノ「おーい弁当買ってきたぞ」

ツチヤ「今日は何買ってきたの?」

ホシノ「のり弁」

ツチヤ「またかよ…」

ホシノ「仕方ないだろ予算カッツカツなんだから」

ツチヤ「カツ食べたいよぉ…」

ナカジマ「まぁこれでも回ってる方だと思うよ」

ホシノ「回ってるってか回してるんだよ。無理させて」

スズキ「ははは…」

410 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:17:11.61 z7bTaq9n0 320/670


ナカジマ「まぁ、学園艦中に放置された戦車を回収して、乗り回せるようにしろって指示に比べればコレくらいマシだよ」モグモグ

ツチヤ「IV号や38(t)、三式はまだいいさ。他の戦車なんて酷いったらありゃしない」パリッ

ツチヤ「M3はウサギ小屋を解体しないと出せなかったし、八九式に至ってはバラして何度もクレーンで崖から回収して組み立てて…」

ホシノ「アレは酷かったわ」

ナカジマ「で、それらを1日でやれっていうんだからねぇ。ブラック企業も真っ青だよ」

ホシノ「なんでまたあんな所に放置したのか、前に乗ってた人に小一時間問い詰めたくなるね」

スズキ「それらはまだ良いよ。回収して多少整備すればいいだけなんだから」

スズキ「問題はB1や3突っしょ。川に沈んだままずっと放置されてたから」

ホシノナカジマツチヤ「あぁー…」

411 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:18:29.95 z7bTaq9n0 321/670


スズキ「放置するにせよせめて草むらとかに置いとけばいいものをねー」

ホシノ「水の中に沈んだまんまだから電装系やバッテリーもみんなパー」

ツチヤ「パーツのチェックもネジ1本単位でやらなきゃいけなかったもんね」

ナカジマ「寺田さんの気持ちが何となく分かるよ…」

ホシノ「正直あのスクラップを戻せたのが不思議だな」

スズキ「まぁウチらのポルシェも大概だけどね…」

ホシノ「ツチヤのセッティングは雑だからなぁ」

ツチヤ「いや!あれは走らせないとわかんなかったじゃない!」

ナカジマ「レオポンなのにライオン(ランオン)だったもんねー」

アハハハハハハハ!!!

412 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:19:53.02 z7bTaq9n0 322/670




「やぁやぁごっくろうさ~ん♪」



レオポン「げぇっ!!!?」

「…いや、さすがに満場一致で"げぇっ!!!?"はヘコむよキミたち」

ツチヤ「だって会うたびに無茶な要求するじゃないっすかぁ!」

「あん時ゃ廃校の危機に瀕してたからねぇ。コッチも必死だったよ」

ナカジマ「それで今回はどんなご用で?」

「うん、砲弾が届いたからね。渡しとこうと思って」

スズキ「砲弾?不備はなかったと思いますけど?」

「いんや、普段使う弾とはちょいと違うやつなんだ」

レオポン「?」

413 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:21:37.39 z7bTaq9n0 323/670


「君らレオポンが使う8.8cm砲弾なんだけど、入れておくだけ入れておいてよ」

「使わないならそれでもいいからさ」

ナカジマ「一体どんな弾なんです?」

「西住ちゃんから頼まれた砲弾だよ」

ツチヤ「隊長から?」

「うん、頼んだよ」


「校門前に置いといたからね~」


ツチヤ「え?倉庫まで持ってきてくれたんじゃ…?」

「あはは。なんか『時間外配達だ』って配達員さん怒って帰っちゃった」

スズキ「えっ…えっ?」

「んじゃそーゆーことで」ヒラヒラ

ナカジマ「」

スズキ「」

ホシノ「」

ツチヤ「」




ホシノ「やっぱ無茶な要求してンじゃねーか!!!」ガァァァァ



414 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:23:57.13 z7bTaq9n0 324/670


【そして再び試合会場 AA地点】


全員「………」


「あの…会長……」

あや「一瞬すごいって思ったけど、会長ただ注文しただけですよね…」

妙子「特大サーブ打とうとしたら思いっきり空振ったような気分です…」

「その持ち上げて落とすみたいなのやめようよ。結構来るから…」

ツチヤ「あのあと雨降り出してさぁ、ビショ濡れになりながら砲弾運んだんだよねぇ」

ホシノ「さすが"雨のナカジマ"だなぁって笑うしかなかったなぁ。笑えなかったけど」

スズキ「しかも砲弾が入ってる木箱も開封するのに時間かかったし」

ナカジマ「おまけに砲弾そのものが重いから足腰がねぇ」

全員「」ジトー

「…その…悪かったよ。ホント」スマンガナ

415 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:28:10.09 z7bTaq9n0 325/670


ナカジマ「それで隊長、これは一体どんな砲弾なのかな?」

みほ「はい。先程少し話にも出てきたように、予め設定した秒数で作動する信管を搭載した榴弾です」

みほ「つまり無人機が飛行している高度まで到達したら炸裂するよう設定することで、破片によって無人機を攻撃・撃破するのが目的です」

全員「おおおお!!」

みほ「ただ、無人機に近い場所で作動させないと撃墜には至りません」

みほ「なので、砲弾の到達秒数を出すために無人機の高度や速度をより正確に算出すること、無人機のそばに砲弾を飛ばすことがカギとなります」

麻子(なかなか責任重大だな…)

416 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:29:46.64 z7bTaq9n0 326/670


みほ「なのでまずこれから行うことは、ポルシェティーガーを傾けるための対戦車壕を作ります」

みほ「あんこうチーム・レオポンさんチーム以外の皆さんには、車載のスコップを用意して穴を掘っていただきます」

みほ「塹壕が完成次第、ポルシェティーガーはただちに塹壕に入り射撃準備をします」

みほ「そして攻撃・撃墜を確認したらすぐにポルシェティーガーを引っ張り出し、行動を再開するサンダース車輌を迎え撃ちます!」

みほ「作戦については以上です」


みほ「それではこれよりディグダグ作戦の開始です!!」


全員「うおおおおおお!!!」

417 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:36:33.06 z7bTaq9n0 327/670


ガシガシガシ ガシガシガシ

「根性で掘り進めぇぇぇぇぇぇぇ!!」ホル

「連続スマッシュだぁぁぁぁぁぁぁ!!」モットホル

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」サラニホル



ザクッ ザクッ ザクッ

「掘って、破裂させて、引っ張る…確かにディグダグだっちゃ」

「西住隊長ってレトロゲーム好きもも?」

「アーケード好きかもしれないにゃー」



ザッ ザッ ザッ ザッ

「きゃぁぁぁ!!ミミズ出てきたぁ!!」

「えぇぇぇぇぇぇ!!!?」

「スコップで土ごとすくってポイしようよ!」

「桂利奈ちゃん任せた!」

「あぃぃぃぃ!?」

「………」トントン

「どうしたの紗希ちゃん?」

「………むかで」ビローン

「「「「「ぎゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」

418 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:39:14.41 z7bTaq9n0 328/670


ザクッ グサッ ザシュ ズガッ

「まるでプラトーンのような陣地構築だな」

「穴掘りといえば硫黄島からの手紙ぜよ」

「それならランボー2 怒りの脱出の序盤だろう」

「いいや大脱走だ!」

「「「「それだぁ!!!」」」



サクサク モグモグ サクサク モグモグ

「いやぁ~泥ンコプロレス大会以来だねぇ」

「…あれはもう当分やりたくないです…」

「プフッ…桃ちゃんったら…フフ…会長にフェイスロック食らって…アハッ…たもんねー」

「ほぉー。柚子はあのフェイスロックの怖さを知らんようだな」ギチギチ

「ちょっと!桃ちゃんやめ・・・やめて痛い痛いやめ…ぐぐぐ…!」ジタバタ

「時間ないんだから早く穴掘りしろよお前ら…」


419 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:41:08.81 z7bTaq9n0 329/670



みほ(残り時間はあと30分…)


みほ「レオポンさんチームには大変申し訳無いんですが、搭乗員の交代をお願いしたいのです」

ナカジマ「なーんだそんなことか」ハハハ

みほ「えっ?」

ナカジマ「会長みたいに無茶なこと言うのかと思って少し身構えたけど、それくらいならお安い御用だよ」

ツチヤ「会長だったら『今すぐポルシェティーガーを対空戦車にカスタマイズしろ』とか言いかねないもんねー」

スズキ「会長なら言うだろなぁー」

ホシノ「うんうん」

みほ「うーん確かに言いそう…」ハハ

(失礼な!あたしだってこの状況でそんなこと言わんよ!)サクサクホリホリ


420 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:42:40.50 z7bTaq9n0 330/670


ホシノ「それで、ウチらはどうすれば良いの?」

みほ「簡単に説明すると、操縦手のツチヤさん以外はあんこうのクーゲルブリッツへ移動をお願いします」

ツチヤ「えっ?私は残るの?」

みほ「はい。操縦をお願います」

ナカジマ「確かにポルシェは他の人にはなかなか扱えないもんね」


みほ「そしてあんこうチームからポルシェティーガーへ移動するメンバーは華さん、優花里さん、麻子さんです」

みほ「ポルシェティーガーでのそれぞれの担当は、


・操縦手…‥…ツチヤさん
・砲 手………華さん
・装填手………優花里さん
・観測手………麻子さん


…といった形になります」


421 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:45:07.22 z7bTaq9n0 331/670


ナカジマ「ポルシェティーガーの装填手ならスズキの方が適任じゃないのかな?」

スズキ「8.8cm砲弾は重たいよー?」ハハハ

みほ「本来ならそうしたいのですが、今回は時限信管を設定する上で、砲弾に詳しい優花里さんを抜擢しました」

ナカジマ「あぁーなるほどね!」

優花里「砲弾については任せてください!」ビシッ


みほ「そして、無人機の高度・位置の算出、そこから砲弾の到達時間の割り出しは麻子さんにお願いします」

麻子「こんなのは初めてだが、やってみるだけやってみよう」

みほ「そしてこれら全ての条件が揃ったとき、華さんに射撃をお願いします」

「承知いたしました」


422 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:46:46.60 z7bTaq9n0 332/670


みほ「作戦は以上です。質問はありますか」

全員「…」

「はい!質問!」

みほ「はい」

沙織「あたしは何をすればいいの?」

みほ「あっ!…忘れてました」

沙織「も~っ!ひどいよみぽりん!」プクー

アハハハハハハハ!!

みほ「では沙織さんもクーゲルブリッツの方で今までと同じように通信手として作戦終了後の指示伝達をお願いできるかな?」

沙織「おっけーい」


423 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:47:47.05 z7bTaq9n0 333/670


みほ「さて、一通り説明をしましたので私達も穴を掘るのを手伝います」

優花里「了解ですぅ!」つ[スコップ]

沙織「あれ。そんなスコップ戦車についてたっけ?」

優花里「いえ、これは私の自前品ですよ?」

麻子「普段からそんなの持ち歩いてるのか…?」

優花里「ええ。ドイツ軍御用達のスコップです!」

優花里「これさえあれば塹壕構築だけでなく白兵戦で武器として使うことも出来ます!」

麻子「さすがに戦車道で白兵戦は勘弁だけどな」


424 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:50:50.49 z7bTaq9n0 334/670


エルヴィン「ふはははは!甘いなグデーリアン!」

優花里「なんですっt…あああーっ!!?」

エルヴィン「ドイツ軍のスコップと言ったらクラップ・シュパーテンだろう!」ジャーン

優花里「おおおおおおお!!高コスト故に生産中止となった折りたたみ式スコップではありませんか!!よく手に入れましたね!!」キラキラ

エルヴィン「はっはっは!コイツはなかなか高かったぞ!それだけに良い仕事をしてくれる!!」

優花里「羨ましいですぅ~!90度に固定すれば鍬みたいな使い方も出来るんですよねぇ!!」キラキラ

エルヴィン「そうとも!塹壕掘りには欠かせないアイテムさ!」

優花里「どこで手に入れたんですかぁ!?」キラキラ


425 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:52:06.55 z7bTaq9n0 335/670


エルヴィン「オークションで払い下げ品を見つけたんだ。もう1つ出品されてたから今がチャンスだぞ!」

優花里「いやっほおおおおおい!!ちょっと入札してき…」


みほ「…」ニコニコ


優花里「あっ、ごご、ごめんなさいっ!塹壕掘り終えてから入札しますーっ!!」ザッザッザッザッ

エルヴィン「も、申し訳ない隊長!すぐに取り掛かるっ!!」ガサッガサッガサッ

みほ「あ、うん…」


みほ("みんなと仲良く楽しく戦車道出来て良かったなぁ~"って思ってただけなのに……)ズーン

沙織(みぽりんの笑顔はたまにものすごく怖い時があるんだよね…)


426 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:55:09.00 z7bTaq9n0 336/670



【残り25分】


「西住隊長!ポルシェ埋められるくらいの穴が出来ました!」

典子「結構掘りましたよっ!」

みほ「皆さん、本当にお疲れ様でした」ペコリ

みほ「ではポルシェティーガーを塹壕へ移動させますので、先程のメンバーは乗ってください」

麻子「わかった」

優花里「行きましょう!」

「いよいよですね」


みほ「ツチヤさん、準備できたら運転お願いします」

ツチヤ『おっけーい!』

ブロロロロロロ...

みほ「オーライ オーライ そのまま真っすぐ下がってください!」


427 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:57:13.13 z7bTaq9n0 337/670


ブロロロロロロロロ

ツチヤ『いよぉーし…ゆっくり…ゆっくりだぞぉ…』

ツチヤ『にしてもこんな車庫入れは初めてだなぁ~』

ツチヤ『…って、うぉっ!?なんかすんごい傾いてる?!』

みほ「はい。その角度で対空射撃を行います」

ツチヤ『うぇぇ!隊長たちこんな角度でクーゲルブリッツ乗ってたの?!』

優花里『慣れればどうってことありませんよー!』

『空を見上げての射撃は開放感がありますわよ』ウフフ

ツチヤ『えぇーマジかぁ…』

麻子『まぁツチヤさんのそれが普通の反応だ』


428 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 03:58:40.86 z7bTaq9n0 338/670



【残り20分 ポルシェティーガー】


みほ『よし…ポルシェティーガーの準備も出来たので、ツチヤさん、華さん、優花里さん、麻子さん、あとはお願いします』

麻子「わかった」

「かしこまりました」

優花里「了解ですっ!」

ツチヤ「りょーかい!」


429 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:00:29.93 z7bTaq9n0 339/670


麻子「この角度でずっと待機はさすがにしんどいな…」

優花里「私や五十鈴殿は射撃をしてたのでこの角度は慣れっこですが、そうでない方にはちょっとキツいかもですねぇ」

麻子「そうだな。この体勢はなかなか辛い。私もなるべく早く戻せるよう善処する」

ツチヤ「お願いするよ…結構背中がつらいんだコレ…」


「ちょうどこの位置なら無人機も確認できますね」

麻子「その無人機なんだが、先程から様子を見ていた限り、特に高度を上げたり下げたりはしていないようだ」

優花里「と言いますと?」

麻子「輪を描くようにここら一帯をずっとグルグル旋回している感じだな」

「つまり、私達の様子を伺っていると?」

麻子「恐らくはな」

ツチヤ「なんかずっと監視されている感じで気味が悪いね…」

麻子「ああ。…だが高度が一定ならばその分狙いやすくもなる」


430 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:03:48.04 z7bTaq9n0 340/670


みほ『皆さん、聞こえますか?』

麻子「聞こえているぞ西住さん」


みほ『タイムリミットまであと17分です!』


Pティーガー搭乗メンバー「!」

みほ『こちらは作戦終了後すぐ動けるよう牽引の準備が終わりました』

ツチヤ「了解…!」

みほ『これより麻子さんは無人機の高度・速度から砲弾到達予想時間を算出』

麻子「おう」

みほ『優花里さんは算出結果に従い、砲弾の時限信管を設定し装填』

優花里「了解でありますっ!」

みほ『最後に華さんは目標・無人機に砲撃を行ってください』

「わかりました」

みほ『目標撃破後は速やかに引き上げます。坂道発進になりますが、お願いします』

ツチヤ「おっけーい…!」


ナカジマ『あ、ツチヤ、この間みたいにベタ踏みはやめたほうがいいよ』

スズキ『すぐエンジン火ぃ吹くからねー』

ホシノ『ゆっくりでいいよ~』

ツチヤ「だぁぁ!わぁってるってーの!!」

レオポン(ツチヤ除く)『あっはははははは!』

ツチヤ「アイツら好き放題言いやがってぇぇぇぇ!!!」


431 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:06:34.59 z7bTaq9n0 341/670


麻子「それでは秋山さん、まずは砲弾について教えて欲しい」

優花里「はい。使用弾薬は----で重量--kg、初速は秒速---mです」

麻子「ありがとう。次にB-29の速度についてだが、わかるだろうか?」

優花里「B-29は最大速度が時速576km、巡航速度が時速350kmとのことです」

麻子「ふむ…。B-29の全長は?」

優花里「全長が30.2mで幅43.1mです」

麻子「あと、今日の気温と湿度出来ればお願いしたい」

優花里「えーとですね………気温が--度、湿度は--%ですね」ケータイポチポチ


432 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:08:13.67 z7bTaq9n0 342/670


麻子「………ふむ」

麻子「秋山さん、まずは--秒後に信管が作動するように設定してほしい」

麻子「おそらく速度は---km/h、高度が-,---mだろう」

優花里「了解です…あ」

麻子「どうした?」

優花里「ヒューズセッターが…」

麻子「ヒューズセッター?」

優花里「信管を設定するための工具です…あれがないと信管が…」


ツチヤ「お、その工具なら砲弾ラック近くの雑具入れに置いてあるよー」

優花里「本当ですか?!」

ツチヤ「うん。砲弾と一緒に入ってたからねー」

ガサゴソ…

優花里「あ!見つかりました!これですっ!!……ではさっそく」キリキリ


※余談ですが、アハトアハトでお馴染みの高射砲『8.8cm Flak』と、ティーガーIなどの戦車砲『56口径8.8cm KwK36』は発火方式が異なるため砲弾の互換性は無いそうです。

※その他構造がおかしい・設定がおかしい等ありますが、そこは各自脳内補完でお願いします。


433 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:10:48.32 z7bTaq9n0 343/670


優花里「いよいしょー!」ガコン

優花里「装填完了です」フゥ

麻子「こちら冷泉。射撃準備が整った」

みほ『了解です。射撃は麻子さん或いは華さんのどちらかの判断でお願いします』

みほ『残り時間はあと10分!お願いします!』

麻子「了解」

麻子「先程言ったとおり、速度は---km/h、高度は-,---mほどだ。偏差射撃については五十鈴さんに任せる」

麻子「砲撃は五十鈴さんの判断でお願いする」

「かしこまりました」ウィーン

「………」クイックイッ




「………いきます」カチッ

ズガァァァァァァァァァァァァン!!!!


434 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:13:03.34 z7bTaq9n0 344/670


麻子「…」

ツチヤ「…」

優花里「…」



「…申し訳ありません…」



麻子「気にしないでくれ。1発で命中させろと言う方がおかしいのだから」

優花里「気を落とさず次、行きましょう!」

「はい…!」

麻子(確かにポルシェティーガーなら砲弾は届きそうだ)

麻子(問題は正確に無人機へ砲弾を近づけられるか…)

麻子(それにしてもこちらが攻撃したにもかかわらず、無人機の航路に変化が無い…)

麻子(サンダースは無人機から地上の監視はしていないのか?)


435 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:15:46.35 z7bTaq9n0 345/670


麻子「高度・速度ともに変化なし。先ほどと同じ設定で行こう」

優花里「了解です」キリキリ…ガコン

「………」


優花里「装填完了!」

「………」

麻子「五十鈴さん、準備オッケーだ」

「………」


ウィーン

麻子「………」


キュラキュラ…

「…………………」


キュラキュラ

「…………………」


麻子(あと5分…まだか五十鈴さん…!)


「……………………………っ」

カチッ

ズガァァァァァァァァァァァァン!!!



436 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:16:50.19 z7bTaq9n0 346/670


「………………ハァ……」ガクッ

麻子「くっ…ダメだったか……」





「………疲れましたわね」ニコッ




麻子「え…?」



アナウンス『サンダース大付属高校 B-29・飛行不能!』



437 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:18:33.27 z7bTaq9n0 347/670


麻子「おおお!!」

優花里「やりました!!やりましたよ五十鈴殿っ!!!」

ツチヤ「すげぇ!本当に当てちゃったよ!!」

麻子「ははは……すごい…!!」ボーゼン

優花里「西住殿ぉ!やりま


西住『至急迎撃態勢に入ってください!』


優花里「っ!」

麻子「気を抜くのはまだ早い。迎撃と同時にサンダースが行動を再開する」

ツチヤ「了解!! 動くよ!つかまって!」ブルルルルルル

みほ『これよりサンダース戦車の迎撃を行…!!! みんなつかま


ガシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!

ザザーッ


438 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:20:20.11 z7bTaq9n0 348/670


麻子「西住さん?…おい!どうした?!」


アナウンス『大洗女子チーム IV号対空戦車クーゲルブリッツ 走行不能』


麻子「西住さん!!!」

エルヴィン『隊長、一体何があった!!?』

ねこにゃー『こ、こちらアリクイさんチーム…西住さんたちの戦車にB-29の主翼が…』

『ええっ!?さっき撃ち落とした無人機が落ちてきたんですか?!』

優花里「砕けたB-29の一部が落ちてきたみたいですね…」

「そんな…!」

典子『それより炎上してる!早く消化しないと!!』

麻子「西住さん!沙織!聞こえるか!?応答してくれ!!!」


439 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:22:16.56 z7bTaq9n0 349/670


ザザッ

みほ『こちら…ザザッ…西住です…ザッ…全員無事です』

麻子「良かった…全員無事で…」ホッ

優花里「西住殿…」グスッ

みほ『すみません…ザッ…あとはお願いします…』





みほ『…冷泉さん』





麻子「えっ?」


ザーーーッ


440 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:24:38.66 z7bTaq9n0 350/670



【観客席】


カチューシャ「うそ………」

ノンナ「………неимоверный」

カチューシャ「あの子たちB-29落としちゃったわよ!一体どうやって!!」

ノンナ「ここからでは遠すぎてよくわかりません」

ノンナ「…が、B-29は爆発に巻き込まれて機体を損傷した結果、飛行不能になったようです」

カチューシャ「何よそれ…」

ノンナ「爆発…………っ!!」

カチューシャ「クーゲルブリッツの攻撃じゃ爆発なんてしないでしょうし、そもそも攻撃は届かないわよ」

カチューシャ「戦車の砲弾で狙うなら話は別だけど」

ノンナ「それです」


441 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:26:46.26 z7bTaq9n0 351/670


カチューシャ「はぁ?」

ノンナ「彼女たちはまさに戦車の砲弾でB-29を撃墜したのです………」

カチューシャ「はぁーっ?!そんなこと出来るわけないじゃない!」

ノンナ「えぇ…普通だったらまず無理でしょう…」

カチューシャ「だったらどうしてそんなこと言うのよ…!」

ノンナ「だから驚いているのです…」

カチューシャ「っ…!」

カチューシャ「………もし、実現できるとしたら…一体誰が」

ノンナ「私が知る限り、恐らく五十鈴さんです」


442 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:31:14.24 z7bTaq9n0 352/670


カチューシャ「五十鈴…ミホーシャのところの砲手だった子かしら?」

ノンナ「はい」

カチューシャ「そう言われてみると納得できちゃうのが不思議ね…」

ノンナ「………


ノンナ(私のライバルはナオミさんだけだと思ってた…思い込んでいた)

ノンナ(しかし、今ではそれ以上に強敵が…)

ノンナ(私は…この2人に勝てるのでしょうか………)カタカタ

カチューシャ「ノンナ…?」

ノンナ「…………забавно…!」カタカタ

カチューシャ「ノンナ!」

ノンナ「! どうしましたか同志カチューシャ?」

カチューシャ「トイレなら我慢しないで早く行きなさい…」

ノンナ「…いえ、武者震いです。トイレを我慢してるわけではありません」


443 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:32:55.89 z7bTaq9n0 353/670



【サンダース側】

アリサ『ひぇぇぇぇ!落としちゃったよB-29を!!』

ナオミ『Unbelievable......』

ケイ「ほらアナタたち!行くわよ!!」

アリサ『行くってどこにですかぁ?!』

ケイ「忘れたの?無人機が撃墜されたと同時に行動を再開するって言ったじゃない」

アリサ『あ…そうでしたね!』

ケイ「ここからが本番よ!Go Ahead!!」

アリサ『隊長…どうして…』

ケイ「ん?」

アリサ『どうしてB-29が撃墜されたというのにそんなに冷静でいられるんですかぁ!!』

ケイ「んー、だってさぁ」



ケイ「相手にはミホや優秀な選手がいっぱいいるんだよ?」



444 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:34:08.66 z7bTaq9n0 354/670


アリサ『っ!!』

ケイ「だから私としては"落としちゃうよね"って感じよ?」

アリサ『そんな…!』

ケイ「相手を過小評価しちゃダメよ!」

アリサ『そ、そうですけど!』

ケイ「ホラホラ!わかったなら出撃準備する!」

アリサ『あ、アイアイサー!』


ナオミ『………おい、アリサ』


アリサ『ひぃっ!?な、何よぉ…』ガタガタ

ナオミ『"彼女"は…どれくらいの高度を飛んでた?』

アリサ『こ、高度ぉ!?大体9,200mくらいだったと思うわよっ!』

ナオミ『そうか………』


445 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:35:46.64 z7bTaq9n0 355/670


アリサ『…ナオミ?』

ナオミ『さすがだハナ…素晴らしい…!』

アリサ『ナオミ…!?』

ナオミ『紛れもなく彼女はプロだ。それも超S級の!』

ケイ「アナタがそこまで言うなんて相当ね!」

ナオミ『あぁ…砲手としてのプライドを引き裂かれた悔しさと、超人的な狙撃を見ることができた喜びで頭がどうかしてしまいそうだ!』

ケイ「わ~お!最高にExcitingしてるわねー!」

アリサ『そんな…大丈夫なの?』

ナオミ『ただ一つ言えることは……』



ナオミ『この作戦を立案して本当に良かった………!!!』



446 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 04:36:51.73 z7bTaq9n0 356/670


ケイ「ふふっ。満足したようね!」

ナオミ『あぁ。もはや勝敗なんてどうでもいい。早くハナに会いたい…!』

ケイ「あっははは!彼女に首ったけねー!それじゃぁ、行っくわよー!!」

「「「「「Yeah!!!」」」」」


アナウンス『大洗女子チーム IV号対空戦車クーゲルブリッツ 走行不能』


ケイ「…あれ?」


449 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:20:45.60 utHvKE5h0 357/670



【大洗女子 Pティーガー】


麻子(マズい…。無人機撃破の代償に西住さんたちを失ったのはあまりに痛すぎる…)

麻子(それに…)


麻子(何故西住さんは最後に私に『お願いします』と言ったのだ?!)



典子『冷泉さん!私達はどうしましょう?』

『もうまもなくサンダース車両が到達するかと思います!』

麻子「つ、つまり私が西住さんの代役を務めろと?!」

『急だけどこういうこともあるからねぇ…』

そど子『悔しいけど命令違反は風紀を乱すから今はあなたに従うわ!』

カエサル『もちろん各車両でも個々の判断はする!だが司令塔は必要だ!頼む冷泉さん!!』


450 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:23:28.14 utHvKE5h0 358/670


麻子(お、おのれB-29…とんでもない置き土産を…)カタカタ...

「ふふ…心配はいりませんよ」

麻子「えっ?」

「冷泉さんはあのB-29を落としたのですから」

麻子「い、いや、落としたのは五十鈴さんじゃないか」

「冷泉さんの指揮がなければ無理でした」

麻子「し…しかし私は…」

「もちろん、優花里さんもツチヤさんも、私だって、あれだけ困難な相手に打ち勝つだけの実力はありますわ」

「でも、それらは冷泉さんの指揮からスタートしたものです」

「ですから、心配は何もいりません」ニコ

優花里「五十鈴殿の仰る通りですよ冷泉殿!」

ツチヤ「私はチームは違うけどさ、全然やれる自身あるよ。冷泉さんのおかげだね」

麻子「そ、そうか…みんな頼むぞ…!」

優花里「はいっ!」

「ええ!」

ツチヤ「りょーかい!」


451 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:24:25.73 utHvKE5h0 359/670



麻子「こちら冷泉、西住さんに代わり、臨時の隊長をすることになった」

麻子「西住さんのようにはいかないが、やれる限りのことをやる。どうか皆、頼む」ペコッ

全車輌『了解!!』

そど子『上手くやりなさいよ!れま子!!』

麻子「ああ…やってみる。あとれま子はよせそど子」


452 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:26:09.91 utHvKE5h0 360/670


麻子「おそらくサンダースは、先程のポルシェティーガーの砲撃で、こちらのおおよその位置は把握したと思う」

麻子「だから各車両はなるべくここから離れる形で散開して欲しい」

麻子「アヒルさんチーム、ウサギさんチームは先頭を走り、森林を抜ける一歩手前まで進み、偵察をお願いしたい」

麻子「無人機はもういない。残るは戦車だけだ…頑張ろう!」


全車輌『了解!!』


麻子「では、パンツァー・フォー!」


453 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:27:37.67 utHvKE5h0 361/670


麻子「さて…」

麻子(ああは言ったものの、車長なんて初めてだ。どうしたものか…)

麻子(しかもよりによってポルシェティーガーはフラッグ車。私の采配ミス1つで即終了なんてことも十分あり得る……)

麻子(こんな胃に大穴が開きそうなことをずっとやってきたのか西住さんは…)

麻子(手腕もさることながら、責任能力も相当のものだ…)


ツチヤ「それで、どうしようか?」

麻子「あ…あぁ。我々はなるべく遮蔽物に隠れながら他の味方車両の後を付いていこう」

ツチヤ「あいよー!」ブロロロ


454 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:30:41.57 utHvKE5h0 362/670


ズガァァァン
ズドォォォン

『こちらウサギさんチーム!先程のような一斉射撃をまた受けています!』

麻子「こちら隊長車。了解した!窪みや岩陰などを利用して砲弾の回避を優先してくれ」

『わかりまs ズガァァァァァン!!! ポシュッ!


アナウンス『大洗女子チーム M3リー 走行不能!』


麻子「っ!! ウサギさんチーム!ケガは無いか?!」

『なんとか全員無事です!すみませんが後はお願いしますっ…!』

麻子「了解した。無事で何よりだ…」

麻子「こちら隊長車。最前線のウサギさんチームより、サンダースによる一斉砲撃を確認とのこと」

麻子「距離はまだ近くないため、挑発行為の可能性もある。遮蔽物に隠れるなど流れ弾の回避をお願いする」

『了解しました!』


455 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:36:18.99 utHvKE5h0 363/670


麻子(くそっ…後輩が私よりも前線で奮闘したというのに…)

『うっひゃー!こりゃぁまるで花火大会だよ!サンダースは弾を惜しまずに撃ってくるねぇ!』

麻子「どうやらそのようだな。だが、向こうと違いこちらは闇雲に撃つものなら居場所を教えることになると思う」

麻子「砲撃は慎重に、そして撃ったら速やかにその場を離れてくれ」

『了解。一番先頭の車両を狙ってみる』

ズドォォォン!


アナウンス『サンダース大学付属高校 M4シャーマン 走行不能!』


『やった…!』

『よくやったかーしまぁ』

柚子『すごい!桃ちゃんが当てた…!』

『よし次は…』

ズガァァァァァァァァン!!!

ポシュッ!

アナウンス『大洗女子 ヘッツァー走行不能!』


456 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:38:26.36 utHvKE5h0 364/670


『…冷泉ちゃん、本っ当にゴメン!!』

麻子「構わない。それよりみんな無事か?」

『なんとかねー。しかし河嶋が当てるとはねぇ』

『できるのならば1輌いきたかった……』

柚子『冷泉さん、あとはお願いします…!』


457 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:39:29.39 utHvKE5h0 365/670


麻子(今度は生徒会の御三方か…)

麻子(このままじゃ他のチームも餌食になってしまう)

優花里「冷泉殿!」

麻子「お、おう?」

優花里「今の2輌が撃破された時ですが、音からしてシャーマン・ファイアフライです」

「!」

麻子「シャーマン・ファイアフライ…確か前回の大会のサンダース戦で撃たれた車輌だったな?」

優花里「ええ。搭載してる17ポンド砲はティーガーIの正面装甲すらも貫通できるほどです!」

優花里「ただ、強力な砲弾なため火薬量が多く、音や煙がすごいのと、装填速度に時間がかかるのが難点ですけどね」

麻子「なるほど。ならば…」

優花里「"当たらなければどうということはない"と言いたいところなのですが…」


458 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:41:10.31 utHvKE5h0 366/670


麻子「っ…!」

「ファイアフライの砲手はナオミさんです」

麻子「ナオミさん…先程交信してきた人か」

「はい。サンダースが誇る名砲手です…!」

麻子「厄介な戦車に厄介な砲弾。厄介だ…!」


ズバァァァァァァァン!!

ズガァァァァァァァン!!!


「!!!」

ツチヤ「っ!こっちまで飛んで来たか!」

麻子「外れたものの至近弾だ。危なかった…」フゥ...

優花里「今の音!やっぱりファイアフライですよっ!」

麻子「なっ…ということは…」

「結構な距離からの攻撃ですが、偶然ではなく、確実に狙われています…!」


459 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:43:22.92 utHvKE5h0 367/670


麻子「ぐっ…!」

麻子「ポルシェティーガーより冷泉。全車輌に聞いて欲しい」

麻子「先程よりサンダース側から断続的な攻撃を受けているが、その中でシャーマン・ファイアフライと思われる攻撃は、より正確に私達を狙ってきている」

麻子「だから常に射程内にいるものだと思い、地形や遮蔽物を最大限利用して回避に徹してくれ!」

全車輌『了解!』


460 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:45:00.19 utHvKE5h0 368/670



麻子「…って、しまった!ここじゃロクな遮蔽物がない!」


麻子「迂闊だった…私の判断ミスだっ…!」

優花里「落ち着いてください。砲弾が飛んできた位置を確認し、車体を傾けることでダメージを軽減させられます」

麻子「わかった、やってみる…!」

麻子(砲弾は確かあちらから飛んできた。…となれば)


麻子「ツチヤさん。車体を左に30度傾けてほしい」

ツチヤ「あいよ任せて!」グイッ ガコン

麻子「くそっ…私としたことが…!」

優花里「大丈夫です!まだやられたわけじゃありません!」

麻子「っ…そうだな。済まない」

「………」


461 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:46:07.68 utHvKE5h0 369/670


ズガァァァァァァァァァァァァン!!!

ガコーーーーン!!!


麻子「うわぁっ!!」

優花里「大丈夫です!命中こそしましたが決定打にはなってません!!」

優花里「100mmの装甲と避弾経始が助けてくれましたよ!」

麻子「そ…そうか…!」

ツチヤ「大丈夫だよ!この子やったら頑丈だからさ!」

優花里「ですよねー!黒森峰戦ではお世話になりましたよ!」

「………」

麻子「ど、どうした、五十鈴さん…?」


462 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:47:09.46 utHvKE5h0 370/670


「見えましたわ…」

麻子「見えた…?」

「シャーマン・ファイアフライです」

麻子「!!」

優花里「徹甲弾、装填完了です!」

麻子「遠方に戦車がたくさんいるのは私にも確認できた」

麻子「だが、ファイアフライがどこにいるかまではわからない…」

優花里「ファイアフライは他のM4A1シャーマンよりも砲身が長いヤツです!」

麻子「長いやつ?ここからだとどれも同じに見えるぞ…?」


463 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:48:28.32 utHvKE5h0 371/670


優花里「あ…ひょっとしたら砲身に迷彩塗装してるのかもしれないです!」

麻子「迷彩塗装?」

優花里「ええ。ファイアフライはティーガーを撃破できる数少ない戦車だけに、ドイツにとって要注意戦車だったわけですよ」

優花里「そのため真っ先に狙われるから、砲身の下半分にカウンターシェイドという迷彩塗装を施して背景と同化することで砲身が短く見えるように偽装したのです」

麻子「な、なるほど…!」

「ご安心ください。私にはもう見えてます。距離は2,200mほどでしょう…!」キュラキュラ…

優花里「ティーガーの砲弾Pzgr40は射程2000mで110mmの装甲板を貫通すると言われています。これならいけるかもしれません!」

麻子「なるほど。五十鈴さんの方は行けそうか?」

「10,000mの後だとすごく近く感じますね」

優花里「さすがです…!」

麻子「隊長なのにこんな体たらくで申し訳ない…。五十鈴さん、砲撃を頼む!」

「承知いたしました…!」

麻子(おそらくラストチャンスだ…ここで外せば終わる!)


ズガァァァァァァァァァァァァン


464 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:49:14.96 utHvKE5h0 372/670


シュポッ!

アナウンス『サンダース大付属 シャーマン・ファイアフライ 走行不能!』




優花里「いやっほぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!」

麻子「やった…!」

ツチヤ「おーさっすがぁ!」




「いえ、まだです!!」




465 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:50:41.36 utHvKE5h0 373/670


麻子「っ!」

「目標、フラッグ車」

麻子(確かにフラッグ車の旗が見える。…だが、その前に複数の戦車が護衛でついている…いけるのか…?)

ガコン

優花里「次弾装填完了!」


「………」


カチッ

ズガァァァァァン



466 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:51:22.02 utHvKE5h0 374/670



シュポッ!


アナウンス『サンダース大付属高校 M4A1シャーマン 走行不能!』

アナウンス『フラッグ車走行不能により、勝者・大洗女子学園!』



467 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:52:32.71 utHvKE5h0 375/670


優花里「お、お見事です…五十鈴殿っ…!」

「うふふ。やりました」ニコッ

麻子「………勝った…」

麻子「…勝った………勝った……!」ヘナヘナ

優花里「ええ!私たち勝ちましたよっ!!!」

「ふふっ。麻子さんの采配のお陰ですわ」

麻子「そんな……私は何も………」

麻子「それどころか危うく窮地に追いやるところだった…」


「そんなことはありません」


468 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:55:05.66 utHvKE5h0 376/670


麻子「えっ…?」

「この位置からでないとファイアフライとフラッグ車は狙えませんでしたわ」

麻子「そ…そうなの…か?」

「ええ。遮蔽物に隠れながらだとどうしても攻撃範囲が狭まってしまいます」

「マゴマゴしている間にほかの味方車両が撃たれていたかもしれません」

「それにファイアフライもフラッグ車も他の車輌に隠れるような位置でした」

「ですが、この位置からだといずれの車輌も狙える"隙間"がありました」

麻子「そうなのか…」


ツチヤ「そう考えると被害を最小限に押さえて、同時に危険車両と最重要目標を同時に倒すことに貢献したわけだよねー」

「ええ。そうですわね」フフッ

優花里「西住殿の代役、しっかり果たせてましたよ冷泉殿!」

麻子「そ、そうか」ヘナッ

優花里「おぉっと!」ガシッ

麻子「す、すまん…体に力が…」

優花里「えへへ。お疲れ様です冷泉殿」

麻子「あ、あぁ…本当に疲れた。眠い」ウトウト


469 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:56:00.20 utHvKE5h0 377/670



「皆さぁーーーん!お疲れ様でしたーー!!」



優花里「お、西住殿ですよ! おーーーーい!!」ヒラヒラ


470 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 13:57:37.11 utHvKE5h0 378/670


みほ「麻子さん!本当にありがとうございましたっ…!」フカブカ

麻子「いや、私は皆に助けられた側だ。例を言うべきは私のほうだ」

麻子「秋山さん、ツチヤさん、そして五十鈴さん、本当にありがとう」

「ふふふ」

優花里「えへへー冷泉殿にもお礼言われちゃいました~!」ワシャワシャ

ツチヤ「普段と違うメンツもなんだか新鮮だったよ!」


471 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:03:59.95 utHvKE5h0 379/670


ナカジマ「ウチのツチヤがご迷惑おかけしてなかったかな?」

麻子「とんでもない。むしろ助けられた方だ」

スズキ「ならいいけど、ツチヤ一旦スイッチ入ると暴走すっからねー」

麻子「どちらかというと暴走しかけたのは私の方だった」

ホシノ「エンジンよりも熱しやすいもんなーツチヤ」


ツチヤ「お前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!」


ナカジマ「うわっ!オーバーヒートだ!!」

ホシノ「こりゃいかん!熱暴走してる!」

スズキ「またレオポンなのにライオンか!」


「こんの野郎ォォォォォォ!!!」ガァァァァァ


ホシノ「うわっ!暴走車両がコッチ突っ込んでくるぞー!」アハハハ

スズキ「逃げるしかないっしょー!」スタコラサッサ

ナカジマ「戦略的撤退ー!」ハハハハ


ツチヤ「お前らなんか嫌いだーっ!私ゃ明日からあんこうチームの操縦手やるっ!!」ダダダダ

麻子「まて、それじゃ私が困る…!」

ワッハハハハハハッハッハ!!!


472 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:04:39.51 utHvKE5h0 380/670


優花里「自動車部の皆さんもなかなか個性的ですねぇ~」

「あらあら。私達も負けてませんわ」

麻子「張り合うところなのか…それ?」

みほ「麻子さん」

麻子「ん?」

みほ「麻子さんがいなかったらこの試合は負けてたと思う。だから…」


みほ「本当に、ありがとう…!」



473 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:06:21.57 utHvKE5h0 381/670


麻子(これが屈託のない笑顔ってやつだな。なかなか良いものだ)

優花里(羨ましいですぅ冷泉殿ぉ…)


麻子「まぁ…その、西住さんと比べると全然だが、勝てて今ではホッとしている」

麻子「ただ…」

みほ「?」

麻子「西住さんはあんな心臓に悪い事を今までやって来たんだなぁ…と思った」

みほ「えへへ。私は黒森峰の時からの事もあったし、大洗の皆は良い人ばかりだから、それで助けられてたかな」

麻子「なるほど…。ただこんな心臓に悪いのは当分カンベンだ」

麻子「だからこれからは操縦手として西住さんが倒れないよう全力を尽くそう」

みほ「えー。また私が倒れたらお願いしようと思ってたのに…」ショボン

麻子「なっ!か、勘弁してくれ…。あのような役はおしゃべりな沙織の方が向いている」

みほ「そういえば沙織さんは…?」

「沙織さんでしたらあちらにいますよ」


474 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:11:50.97 utHvKE5h0 382/670


沙織「いーい?試合中は周囲の状況確認や報告することに専念する!」

沙織「浮気性なオンナは男運さがるんだからねっ!!」

優季「はーい沙織先輩!質問!」

沙織「なーに優季ちゃん?」

優季「沙織先輩は浮気性じゃないのにどうして男運悪いんですかぁ?」

沙織「男運が悪いんじゃない!!男がいないだけッ!!!」

紗希「………」ツンツン

沙織「ん?どうしたの紗希ちゃん?」

紗希「……………むかで」ビローン

沙織「いっやぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!」

あゆみ「紗希ちゃんその子まだ持ってたの!!?」

桂利奈「沙織先輩もムカデ苦手なんだぁ」

「いや、誰だって苦手だと思うよ…」




麻子「…いじられキャラだな」

優花里「わりかし性に合っているような気もしますけどね」

みほ「あははは」

「しっかり先輩してますわね」ウフフ




475 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:13:14.68 utHvKE5h0 383/670


「ミッホーーー!」


みほ「あ…ケイさん!」

ケイ「ん~~~Congratulations!!!」ムギュゥゥゥ

みほ「んごがっがあが…!」ミシミシ

麻子「なんかすごい音がしてるぞ…」

「あらあらうふふっ」


ケイ「やっぱミホすごいよー!Strong womanだよっ!」

みほ「えへへ。そうですか?」

ケイ「そりゃもう!!なんてったって戦車で無人機落としちゃうんだもん!最っ高にCoolよ!!!」

みほ「でも、実際に落としたのは私ではなく華さんや、麻子さん、優花里さん達なんですよ」

ケイ「へ?そうなの?」


476 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:14:08.62 utHvKE5h0 384/670


みほ「ええ。種明かしをすると、麻子さんが無人機の速度と高度を算出して、砲弾が到達するまでの時間を割り出して」

ケイ「ほほう?」

みほ「優花里さんが砲弾の信管をセットして」

ケイ「ふむふむ」

みほ「そして最後に華さんが狙い撃つ」

ケイ「…」

みほ「…といった感じですね」

ケイ「ちなみにそれを提案したのは」

みほ「…一応私です」エヘヘ


ケイ「やっぱミホ凄いじゃない~!!」ムギュゥゥゥ


みほ「んごがっがあが…」ミシミシグキッ


477 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:15:46.47 utHvKE5h0 385/670


ケイ「…あれ?でも信管ってセットするだけで準備オッケーなんじゃないの?」

みほ「え?」

ケイ「え?」

みほ「???」

ケイ「ホラ、高周波発振機から出る電波の反射を利用したやつがあるでしょう?」

ケイ「あれなら砲弾が無人機に接近するだけで自動的に作動してくれるじゃない」

みほ「そんなのあるんですか?」

ケイ「ええっ?!」

優花里「それはアメリカが開発した"近接信管"ですよね」

ケイ「そうそう!それよ!」


478 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:23:36.38 utHvKE5h0 386/670


みほ「あっ、私達が使ってたのはゼンマイで作動する時限式のものなんですよ」

ケイ「Whats'?!!!」

みほ「なので、無人機の速度や距離から砲弾到達秒数を出して、それで信管を設定する…という流れだったんです」

ケイ「…」

みほ「ですから、本当にすごいのは、やっぱり皆さんなんですよね」ニコッ


ケイ「Greeeeat!!!!!」ムギュウ!!!!!!



みほ「んごがっがあがごげっんががっ…ぐ、ぐるじ…しぬぅ…」パンパン

ケイ「ミホも大洗も最高すぎる!!こんなExcitingな試合ホント初めて!!戦車道やっててホント良かったわっ!!」ギュウウウウ

みほ「えへへへ…」ミシミシ


479 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:24:22.05 utHvKE5h0 387/670


ナオミ「ヘイヘイ隊長。感動したら抱きつくクセはそろそろ直すべきだ」

ケイ「えー。だってぇ」

アリサ「だってもヘチマもありません!西住さんクチャクチャになってますよ!」

ケイ「ほぉーアリサ?さては嫉妬してるなぁ?」ニヤニヤ

アリサ「し て ま せ ん っ !」

ケイ「ミホは私のものだもんねー」ニシシ


優花里「ちょっと待ってください!西住殿は私達大洗のものです!」グイッ

みほ「あう…」

ケイ「あっズルいぞオッドボール軍曹!学校が同じだからって独り占めは反則よ!」グイグイ

みほ「はう…」

優花里「だーめーでーすぅ!西住殿がいなくなったら大洗ピンチになっちゃいますぅ!」グイッ

みほ「ふぇ…」

クシャクシャ ギュウギュウ ワシャワシャ


麻子「大丈夫なのだろうか西住さん…」

アリサ「私も西住さんみたいになればタカシ振り向いてくれるかなぁ…」

麻子「タカシ?コーラのことか?」

アリサ「それはペプシよ!!」

480 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:25:37.56 utHvKE5h0 388/670


ナオミ「ハナ…」

「! ナオミさん…」

ナオミ「私の完敗だ。あの砲撃、本当にお見事だった…!」

「私も、あのような砲撃が成功するとは思ってもいませんでした」

ナオミ「私もだ。無茶な要求をしたとは重々承知だが、それでも対抗手段がなければ"無敵"の無人機を、戦車だけの学校がどうすべきか…知りたかった」

ナオミ「そして君がそれを教えてくれた」

「もう一度やれと言われて成功できる自信はありません」

「ですが、0パーセントではありませんので、これでまた一つ無人機への対抗手段が見つかりましたわ」

ナオミ「あぁ、そうだな。そして…その…済まなかった」


481 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:27:24.38 utHvKE5h0 389/670


「えっ?」

ナオミ「私の興味とは言え、君や大洗女子を試すような真似事をしてしまった」

「私も最初あのような提案をされた時は驚きましたわ」

「でも、無人機を持たない、つまり明らかに戦力差のある相手に対等に戦おうという意思表示として受け取らせて頂きました」

「そこには純粋に戦車道をする者としての、直向きな心があります」

「それはまるでまっすぐ茎を伸ばすヒマワリのように」

ナオミ「ありがとう…ハナ」

「ただ、一つ気になったのですが」

ナオミ「何かな?」


482 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:30:13.22 utHvKE5h0 390/670


「もしも私達が無人機を撃破できず、1時間が経過してしまった場合、どうなっていたのかと思いまして」

ナオミ「たらればの話になってしまうが、恐らくは無人機はそのまま放置して、そのまま戦車のみで戦っていたはずだ」

「えっ、そうなんですか?」

ナオミ「ああ」

ナオミ「これら一連の試合が無人機の性能や今後の改善点を洗い出すために設定されたという事情もあり、無人機を保有する学校は必ず無人機を参戦させないといけない」

ナオミ「だから、私達は無人機を使った」

「…」

ナオミ「だが、無人機を持たない学校相手に無人機を使うのはアンフェア」

ナオミ「それが隊長の考えだ」

「そうなのですね…!」


グゥゥゥゥゥ


「はぅ…////」

ナオミ「ははは。いい砲撃音だ」

「神経を使いすぎたのでお腹が空いてしまいましたわ…」

ナオミ「それはいい。隊長がパーティーを企画したからたらふく食べて行ってくれ」

「本当ですか!」パァァ


483 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:31:13.28 utHvKE5h0 391/670



みほ(こうして、私達はサンダース戦も何とか勝つことができました)

みほ(対空戦車の攻撃が届かない無人機への新たな対抗手段も見つかり)

みほ(…次も同じことが出来るかというと、保証はできませんが、それでも道は開けたことには変わりありません)

みほ(麻子さんの高精度な演算、優花里さんの膨大な知識、華さんの職人技とも呼べる砲撃)

みほ(大会が進むにつれて欠点が見え、そして改善し、新しい可能性を生み出す)

みほ(戦車道は私達に様々なことを教えてくれました…!)




「おしまいっ!」



484 : ◆MY38Kbh4q6 - 2017/01/02 14:34:15.67 utHvKE5h0 392/670



みほ「ええーっ?!」

「ん?」

みほ「まだ決勝戦残ってるじゃないですか!」

「あっ、そうだったごめんごめん~」ニャハハ

みほ(全くもう会長ったら…)ヤレヤレ

柚子「それで、決勝戦はどこと対戦なんだっけ?」

「プラウダ高校と黒森峰女学園がこれから戦う。その勝者とだ」

みほ(カチューシャさんか、それともお姉ちゃんか…)



【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【3】

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