1 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:07:14.40 y1vU/K660 1/13

ノリと勢いとパスタだけで書いた。
投稿三回目初心者注意。
キャラがなんか違うとか感じたらごめん。

劇場版で一番エロいとこは、会長の「プロリーグ……」の時の首の角度。

元スレ
【ガルパン】カルパッチョ「たかちゃんから電話?」【劇場版】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465265234/

2 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:08:49.80 y1vU/K660 2/13

エキシビション当日・夜

――アンツィオ学園艦女子寮:アンチョビの部屋・キッチン――

チャーラ.チャーラ.チャッチャラッチャラー♪

アンチョビ「ん、誰か携帯鳴ってるぞー」グツグツ

ペパロニ「うちら着メロお揃いだから、向こうの部屋置きっぱだと分かんないっすね。姐さんあと何分すか?」ジャッジャッ!

アンチョビ「いいだろ普段は持ってるんだから。1分20秒だ。あ、冷蔵庫にある付け合わせ出すか」ガチャ

ペパロニ「おーい、カルパッチョ。でんわ頼むー」

カルパッチョ「はーい。あぁ、私ですね。……! ちょっと外出てきます」パタパタ

アンチョビ「冷める前にな。ペパロニー、今朝のあれの残りはどうした?」ゴソゴソ

ペパロニ「あぁ、アレおいしかったっすねー! さすがドゥーチェ!」ジャッジャ!

アンチョビ「ふふん、だろ~? じゃなくてどうしたかって……あ、まさかお前ええ!!」

ペパロニ「いやー、すんません。つい!」ニコ!


3 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:10:20.44 y1vU/K660 3/13

ピ

カルパッチョ「もしもし、たかちゃん?」

カエサル『夜遅くにごめんね。今大丈夫?』

カルパッチョ「うん! 少しなら平気だよ、どうしたの?」

カルパッチョ「あ、今日エキシビションお疲れ様ー見てたよー!」

カエサル『……! あ、あぁ。ありがと、負けちゃったけどねー』

カルパッチョ「砂浜のところも惜しかったね。なぽりたーんやってくれたの嬉しかったー!」

カエサル『あっはは、おりょうも悔しがってたよー』

カルパッチョ「…………ね、たかちゃん。どうかした?」

カエサル『…………。あはは、やっぱりわかっちゃうかー』

カルパッチョ「親友、だもん。嫌なこと、あった?」

カエサル『…………』

カルパッチョ「……ゆっくり落ち着いてからでいいよ」

カエサル『いや、………………大洗が、廃校になった……』

カルパッチョ「うそ……」

カエサル『打ち上げから学園に戻ったら正門が封鎖されてて、突然文科省の役人から言い渡されたんだ』

カルパッチョ「優勝したら、廃校はなくなるんじゃ……」

カエサル『確約ではなかったそうだって、会長が』

カエサル『今、カバさんチームのみんなで退艦準備のために寮に戻ってきたところなんだ』

カルパッチョ「そんな……たかちゃん……」

カエサル『みんな廃校が告げられた時、怒っちゃってさ』

カエサル『河嶋先輩が学校にたてこもるーなんて言い出して、はは』

カエサル『エルヴィンも、バウンティ号の反乱とか言ってたっけな。私も』

カルパッチョ「……」

カエサル『そしたら……抵抗すれば住民の再就職は斡旋しないとか言われて……』

カエサル『…………』

カルパッチョ「……酷いね……」

カエサル『打ち上げの時は、もうすぐ新学期で……さ。みんな張り切って、今度はどこと試合するかなんて……』

カエサル『左衛門佐は、もう一回プラウダとやりたいなんて、言って』

カエサル『私ならやっぱりアンツィオだな、……とか……』

カルパッチョ「たか、ちゃん……っ」グッ

カエサル『……全部、かなわなくなっちゃったよ……はは』グス

カルパッチョ「たかちゃん……」


4 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:11:01.78 y1vU/K660 4/13

カルパッチョ「……!!」ハッ

5 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:11:27.93 y1vU/K660 5/13

カエサル『ごめん……こんな話……』

カルパッチョ「う、ううん、いいの。辛いよね……」

カエサル『ありがと。ひなちゃんと話せて、少し楽になったから』

カルパッチョ「うん、いつでも話、聞くよ」

カエサル『ほんと、ありがと……あ、荷物、片付けなきゃだから』

カルパッチョ「そっか……」

カエサル『ひなちゃんがいてくれて良かったよ。それじゃ……』

カルパッチョ「うん、また……」

ピ

カルパッチョ「…………」

6 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:12:04.60 y1vU/K660 6/13

ガチャ

ペパロニ「カルパッチョ、もう飯並べたからそろそろ……どうした?」

カルパッチョ「あ、ペパロニ、実は今……」

『なんだってぇ!? あんず、それ本当かっ!!』

カルパッチョ「……!」

ペパロニ「? そういや、姐さんにも電話来てたな。なんだぁ?」

カルパッチョ「戻りましょう」


7 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:13:07.95 y1vU/K660 7/13

ペパロニ「どうしたんっすか姐さん」

アンチョビ「うん、うんっ、わかった。お前も無理するんじゃないぞ……! あぁ、またすぐ連絡しろ!」

ピ

アンチョビ「くそっ! なんてことだ……」

ペパロニ「だから、どうしたんっすか?」

アンチョビ「今、大洗が廃校になると向こうの会長から連絡があった!」

カルパッチョ「やっぱり……」

ペパロニ「は、ハァッ!? なんで、だって全国、優勝したじゃないっすか!!」

カルパッチョ「私の電話もその件でした、確定された約束ではなかったと」

ペパロニ「フザッケんじゃねえぞ!!! それじゃ嘘だったってことじゃねえか!!」

ペパロニ「認めらんねえっすよそんなの!!!」ッダン!!

アンチョビ「落ち着けペパロニ!! 私も同じ気持ちだが、ここで息を巻いてもどうにも出来ん…!」

ペパロニ「姐さん……!! くっそ……なんとかなんねえのか……!!」

アンチョビ「……私もできることを考えてみる。今は、食事にしよう」

ペパロニ「ちっくしょー……」

カルパッチョ「…………」



8 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:14:52.06 y1vU/K660 8/13



【アンチョビ寝室】

ペパロニ「……姐さん」

アンチョビ「……なんだ?」

ペパロニ「……眠れないっす」

アンチョビ「……私もだ」

ペパロニ「……ちょっと外の自販機でブラッドオレンジ買ってきます」

アンチョビ「…………」チラ

ペパロニ「…………」コク

アンチョビ「……体、冷やし過ぎないようにな」

ペパロニ「うっす」ゴソゴソ

アンチョビ「……」

キィ

パタン

9 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:15:56.76 y1vU/K660 9/13

アンチョビ「…………」

アンチョビ「……カルパッチョ」

カルパッチョ「……はい」

アンチョビ「……今日の夕食は、どうだった?」

カルパッチョ「……おいしかった、です」

アンチョビ「……そうか」

アンチョビ「……風呂、熱くなかったか?」

カルパッチョ「…………大丈夫、でした」

アンチョビ「……うん」



アンチョビ「……落ち込んでる理由、聞いていいか?」



カルパッチョ「…………っ…」

アンチョビ「無理にとは言わん」

カルパッチョ「……わかりやすかった、ですか?」

アンチョビ「そういうわけじゃないさ。私は、お前たちが大好きだからな」ギュ

アンチョビ「なんとなく、気づいちゃうんだよ」ナデナデ...

カルパッチョ「…………ドゥーチェ……。はい……」ギュ

アンチョビ「大洗の件だな……?」ナデ

カルパッチョ「……たかちゃんからの電話だったんです」

カルパッチョ「廃校が決まってしまって、荷物をまとめてるって」

アンチョビ「……うん」

カルパッチョ「たかちゃん、すごく悔しそうでした……私もそれを聞いて胸が痛かった。優勝をお祝いしたとき、すごく喜んで、笑顔が眩しかったのをよく覚えていましたから」

カルパッチョ「でもそれが全部なしになってしまって……。あんなに悲痛なたかちゃんの声、初めて聞いたかもしれません」

アンチョビ「…………」ナデナデ

カルパッチョ「でも、そんな話をしてる中で、私……」

カルパッチョ「……っ…………思、っちゃったん、です…!」

10 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:16:34.13 y1vU/K660 10/13






(もしかしたら、たかちゃんがアンツィオに――――)





11 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:17:33.76 y1vU/K660 11/13

カルパッチョ「私…っ、わた、し……すごい、いやな、っ女……こんな時、なのに……っ!!」グス

カルパッチョ「また……、一緒に、なんて、考え……ぇっ!」ポロポロ

カルパッチョ「たかちゃんが、困ってる、の、に…っ!! こんな…事…ぅ……~~~っ!!」グス...グス...

アンチョビ「…………」ナデナデ...

アンチョビ「あの三突の装填手は、カルパッチョにとって親友なんだろう?」

アンチョビ「親友がそばにいるのを、嬉しいと思わない人間なんていない」ナデ

カルパッチョ「でも……私……」

アンチョビ「人間は考えちゃダメなときでも、尚更考えちゃうようなことがある」

アンチョビ「私だっていつもそうだ。試合の前なんか、また負けるかもと思ってはいけないのに、頭の片隅に時にチラつく。私でもこうなんだ、カルパッチョ。大洗がなくなってしまうのが、お前の本心からの望みなのか?」

カルパッチョ「そんなこと……ないです……!」

アンチョビ「だろ? だから大丈夫だ。お前も私も、ペパロニだって、大洗になくなってほしくない。なにか出来ることがあれば、なんだってしてやりたいよな?」ナデナデ

カルパッチョ「はい……!!」

アンチョビ「いい返事だ、カルパッチョ。さぁ、泣いて疲れただろう。目を閉じて、今日はもうおやすみ。悪い夢は、このドゥーチェ・アンチョビがすべて追い払ってやるから、安心して……」ギュ...

カルパッチョ「…………はい……ありがとう、ございます………ドゥー………ちぇ…」ウト...

アンチョビ「………良い子だ……」ナデ

カルパッチョ「…………」スゥ...スゥ...


12 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:18:25.36 y1vU/K660 12/13

ペパロニ「…………」ヒョコ

アンチョビ「………」ウィンク

ペパロニ「…………」モゾモゾ

アンチョビ(ってお前も来るのか…)

ペパロニ(カルパッチョだけズルいっすよ姐さん)

アンチョビ(まぁ、いいか…)

ペパロニ(おやすみなさい、姐さん)

アンチョビ(おやすみ、ペパロニ。いい夢を)

ペパロニ「…………Zzz」スヤッ

アンチョビ(……早っ!)

13 : ◆illjV4KnQM - 2016/06/07 11:26:41.30 y1vU/K660 13/13

以上になります。
読んでくれた方がいたら、ありがとうございました。

ドゥーチェは母性滲みすぎやばい

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