シンジ「僕が?」【1】

183 : 以下、名... - 2017/02/19 17:01:20.97 qixoa+vO0 174/697

- ネルフ本部 発令所 -

オペレーター「警戒レベル移行します。浅間山の観測データは、可及的速やかにバルタザールからメルキオールへ、ペーストしてください」

冬月「――……これではよく分からんな」

シゲル「しかし、浅間山地震研究所の報告通り、この影は気になります」

冬月「もちろん、無視はできん」

リツコ「――マヤ。MAGIの判断は?」

マヤ「フィフティーフィフティーです」

冬月「ふぅむ。現地へは誰が行っている?」

シゲル「報告のあったヒトヒトマル時に出発して、すでに、葛城一尉が到着しています」

冬月「……忙しくなるかもしれんな。パイロットは?」

リツコ「待機させております」

冬月「よろしい。では、葛城一尉からの報告を待つこととする」

184 : 以下、名... - 2017/02/19 17:08:47.98 qixoa+vO0 175/697

- 浅間山 山頂 地震研究所 -

所員「も、もう限界ですっ!」

ミサト「……いえ、後500、お願いします」

アナウンス『深度1200、耐圧隔壁に亀裂発生』

所員「葛城さん! か、勘弁してくだ――」

ミサト「――壊れたらうちで弁償します。日向くん、後200」

マコト「っ! モニターに反応!」

ミサト「……解析開始」


ピピピ


アナウンス『――観測機圧壊、爆発しました』

所員「…………あ………あぁ…………」

ミサト「どう? 解析は?」

マコト「ぎりぎりで間に合いましたね。パターン青です」

ミサト「………ビンゴ。使徒だわ」

185 : 以下、名... - 2017/02/19 17:25:53.46 qixoa+vO0 176/697

- 2時間後 浅間山 山頂 地震研究所 -

ミサト「――A.17の発令ぃ⁉」

リツコ「碇司令の指示よ」

ミサト「それって……生け捕りにするってことじゃない……」

リツコ「現資産の凍結。すなわち、そういうことになるわね」

ミサト「わけのわからないモノを生け捕りって……大丈夫なの?」

リツコ「使徒は休眠状態にあるわ。で、あるならば生態系を解明するサンプルとして理由は充分よ」

ミサト「…………」

リツコ「ミサト、あなたの個人的な復讐の為に必要な試みを潰すことはできない」

ミサト「………わかってるわ」

リツコ「…………」

ミサト「…………了解。エヴァは?」

リツコ「戦略自衛隊が空輸中。――そろそろ着く頃じゃないかしらね」

186 : 以下、名... - 2017/02/19 17:37:44.23 qixoa+vO0 177/697

- 空輸中 エヴァ初号機 弐号機 プラグ内通信 -

アスカ「結局、使徒がきたのね」

シンジ「そうだね……」

アスカ「……はぁ。なんで毎回待ちの姿勢ばっかりなのよ。こっちから攻めてしまえばいいのに」

シンジ「…………」

アスカ「シンジ? なに考えてるの?」

シンジ「今回の使徒、なんか……気をつけた方がいい気がする」

アスカ「……?」

シンジ「作戦はまだわからないけど、僕が先行してもいいかな?」

アスカ「――だめよっ! それはだめ!」

シンジ「アスカの活躍を邪魔しようってわけじゃ――」

アスカ「違うのっ! シンジを守れなくなる!」

シンジ「…………アスカ?」

アスカ「――っ! と、とにかく私が先行! いいっ⁉ わかったら返事は⁉」

シンジ「…………わかったよ」

187 : 以下、名... - 2017/02/19 17:59:17.78 qixoa+vO0 178/697

- 30分後 浅間山 山頂 地震研究所 -

ミサト「今回の作戦内容は使徒の捕獲よ」

アスカ「捕獲ぅ?」

ミサト「できうる限り原型をとどめ、生きたまま回収すること。……赤木博士、お願い」

リツコ「作戦は浅間山、頭部より開始してマグマの中で行われます」

シンジ「マグマの中って、エヴァはフィードバッグがあるのに大丈夫なんですか?」

リツコ「安心して。暑さに耐えられるように対局地用装備を用意してあるわ」

レイ「…………」

リツコ「ただし、潜るのは1人のみ。他のエヴァは万が一に備えて待機してもらうことになるけどね」

アスカ「…………」

リツコ「……パイロットは、シンジくん。あなたにお願いできるかしら?」

シンジ「わかり――」
アスカ「私がでるわっ!」

リツコ「あなたは待機をお願いしたいのだけど?」

アスカ「シンジじゃ不安でしょ? 私の方がシンクロ率が高いし、作戦成功率は高いわよ」

リツコ「…………シンジくんのシンクロ率でもなにも問題はありません。アスカはサポートをお願い」

アスカ「…………私がサポートにまわる明確な理由がなければ、どっちでもかまわないでしょ? それとも理由があるの?」

リツコ「…………」

アスカ「…………」

リツコ「…………今回に限り、作戦の変更を許可します。次があるとは思わないことね」

アスカ「そっちこそ。次はちゃんと理由まで用意しておきなさい。詰めが甘いのよ」

シンジ「あ、アスカ……」

リツコ「この前の話、覚えてるわよね?」

アスカ「その台詞、そっくりそのままお返ししてやるわ」

188 : 以下、名... - 2017/02/19 18:10:35.83 qixoa+vO0 179/697

- 浅間山 山頂 地震研究所 ロビー -

ミサト「……アスカとなにかあったの?」

リツコ「いいえ」

ミサト「そう? そんな風には見えなかったけど」

リツコ「……弐号機と初号機の会話ログ、回収させてもらうわよ」

ミサト「それはかまわないけど。でも空輸中はエヴァの電源もろくにないし、たいした会話してないと思うわよ」

リツコ「予備を使い切ってあるのはどうにも腑に落ちないからよ」

ミサト「…………ふぅん」

リツコ「なにか問題があれば提出するわ」

ミサト「……わかったわ」

リツコ「ミサト」

ミサト「……?」

リツコ「あの子たち、そろそろ一度考えた方がいいかもしれないわね」

ミサト「…………」

189 : 以下、名... - 2017/02/19 18:33:02.10 qixoa+vO0 180/697

- 浅間山 山頂 弐号機前 -

アスカ「あ、あたしの弐号機がぁ! いやぁー! 何よ、これぇ!」

リツコ「あなたが言い出したことでしょ? 耐熱・耐圧・耐核防護服。局地戦用のD型装備よ」

アスカ「こんなのダルマじゃない! ネルフの技術力でなんとかしてよぉー!」

リツコ「……プラグスーツの右手首を押してみて」

アスカ「……?」カチッ


モコモコモコッ


アスカ「いっ⁉ いやぁあぁああっ!」

シンジ「……うわぁ、風船みたいだ」

アスカ「し、シンジぃ! たすけてぇ~~!」

リツコ「ご覧の通り、プラグスーツも耐熱仕様になってるわ」

アスカ「こんなのただの[ピザ]みたいじゃなぁい!」

リツコ「全てあなたが言い出したことよ」

アスカ「ぐ、ぐぬぬっ」

シンジ「アスカ、やっぱり代わろうか?」

アスカ「い、いや! 私がでる!」

レイ「…………私がでます」

アスカ「……ふ、ファースト?」

リツコ「レイの零号機は装備が規格外なのよ」

レイ「…………それなら、私が弐号機で」

アスカ「――っ⁉ あんた何言い出してんのよ!」

レイ「…………シンクロできれば問題ないわ」

アスカ「悪いけど! あんたには私の弐号機に触れてほしくないの!」

レイ「…………」

リツコ「あまり時間的な猶予はない。問題ないのならはやく弐号機に搭乗してちょうだい」

190 : 以下、名... - 2017/02/19 19:24:26.19 qixoa+vO0 181/697

- マグマ内 弐号機 プラグ通信 -

アスカ「現在、深度170、沈降速度20。各部問題なし。視界は……ゼロ。何にも分かんないわ。CTモニターに切り替えます」

アスカ「(これでも透明度120か)」

マヤ『深度、400、450、500、550、600、650、900、950、1000、1020、安全深度、オーバー』

マヤ『深度1300、目標予測地点です』

ミサト『聞こえたわよねーアスカ、何か見える?』

アスカ「反応なし。……いないわよ?」

リツコ『思ったより対流が早いようね』

マコト『目標の移動速度に誤差が生じています』

ミサト『再計算、急いで。作戦続行。再度沈降、よろしく』

アスカ「…………了解」

マヤ『深度、1350、1400』

オペレーター『第2循環パイプに亀裂発生』

アスカ「……っ!」ミシミシ バコンッ

オペレーター『弐号機。プラグナイフ消失』

アスカ「あっ……!」

マヤ『深度、1480、限界深度、オーバー! 危険です!』

ミサト『……アスカ? 目標とまだ接触していないわ。続けて』

アスカ「…………」

ミサト『近くにいい温泉があるわ。終わったら行きましょ。もう少しがんばって』

マヤ『限界深度、プラス120。も、もうこれ以上は……!』

アスカ「――――…………いたっ!」

191 : 以下、名... - 2017/02/19 19:33:43.28 qixoa+vO0 182/697

第8使徒サンダルフォン「…………」

アスカ「なに? あれ……繭?」

リツコ『まだ孵化してないのよ。つまり、まだ卵の状態』

アスカ「だから捕獲ってわけね。――……ちょ、ちょっとまって? 動いてない?」

ミサト『……え? なんで――』

オペレーター『マグマ内で異常な膨張を感知!』

ミサト『――まさかっ⁉』

リツコ『ありえないわっ! 計算よりも全然はやい!』

アスカ「ど、どうするのよ? こんなの聞いてないわよっ!」

第8使徒サンダルフォン「…………!」ググッ

マヤ『――使徒! 完全に覚醒しました!』

ミサト『まずいっ! 日向くん! アスカを引き上げて! 大至急!』

アスカ「プラグナイフもなにもないわよ――きゃあ⁉」ドカンッ

第8使徒サンダルフォン「………!」

192 : 以下、名... - 2017/02/19 19:44:18.31 qixoa+vO0 183/697

ミサト『初号機っ! プラグナイフ投げて!』

マヤ『――待ってください! 初号機! 既にマグマ内部へ潜水!』

リツコ『なんですって⁉ 装備をなにもつけていないのよ⁉』

アスカ「――シンジィッ⁉」

ミサト『どうなってるの! 初号機と回線繋いで!』

シゲル「初号機! 回線遮断! こちらからの信号受け付けません!」

アスカ「ちょっと! ミサト! ――きゃああっ⁉」ドカンッ

第8使徒サンダルフォン「…………」シュルシュル

アスカ「――このっ! スルメがぁ!」

ガキンッ

第8使徒サンダルフォン「…………!」ヒョイ

アスカ「はやいっ!」

第8使徒サンダルフォン「…………」スイーッ

アスカ「チッ…………ミサト! どうなってるのよ! シンジはどうしちゃったのよ! 回線をこっちにもまわして!」

ミサト『つながらないのよっ! シンジくんがそっちに向かってるのはたしかよ!」

アスカ「なんですってぇ⁉ 装備は⁉ 今でサウナみたいなのに! 死ぬわよっ!!」

ミサト『アスカ! ちょっと黙って!』

アスカ「どういうことなのよ! あんた達の仕事しっかりやりなさいよっ!!!」

193 : 以下、名... - 2017/02/19 19:52:19.13 qixoa+vO0 184/697

リツコ『マヤ! 初号機の位置は⁉』

マヤ『震度1000! 尚も降下中! パルス異常! プラグ内の温度がみるみる上昇しています!』

ミサト『シンジくん! 死ぬ気っ⁉』

マコト『――生体反応グラフがっ! プラグ内温度上昇! とても生身で耐えられる温度ではありませんっ!』

リツコ『だめっ! それ以上の深度は火傷じゃすまなくなるっ!』

アスカ「ちょっとあんたたち! 慌てまくってんじゃないわよ! LCL濃度を――ぐっ!!」ドゴン

第8使徒サンダルフォン「…………」

マヤ『弐号機! 3番ケーブル断線!』

ミサト『厄介ごと起こるならひとつにしてよっ!』

194 : 以下、名... - 2017/02/19 20:06:06.63 qixoa+vO0 185/697

マヤ『初号機! 装甲板が第7まで融解! まもなく弐号機と邂逅します!」


ミサト『………潜行速度がはやすぎる! まさかっ!』

リツコ『――マグマの中を泳いでる⁉』


アスカ「…………シンジ」

マコト『初号機! 生体反応に異常! こ、これはっ――』

第8使徒サンダルフォン「…………!?」

マヤ『初号機! 使徒と会敵! そんなっ⁉ シンクロ率! 上昇しています!』

初号機「――――…………」

アスカ「…………もういいよぉ、シンジ。逃げて」

第8使徒サンダルフォン「…………!」

リツコ『まさかっ!本来なら動けるはずないのよ!』

シゲル『プログナイフ! 展開!』

初号機「…………ヴゥ」ガキンッ

アスカ「………うぐ………ぅぐ………な、なんでここまですんのよぉ」

ミサト『使徒は弐号機を追っているわ! 今のうちにはやく引き上げて!』

マコト『し、しかし初号機は……⁉』

ミサト『弐号機が上がればついてくるっ! 弐号機を救うことが先決なのよ!』

マコト『り、了解!』

195 : 以下、名... - 2017/02/19 20:24:51.30 qixoa+vO0 186/697

シンジ「――……アスカ、熱膨張だ」

アスカ「……………え? し、シンジ? 回線? だ、大丈夫なの⁉」

シンジ「うぐぅぅうぅぅッッッッ! もう持ちそうにない! はやくッッ!」

第8使徒サンダルフォン「………!」

アスカ「まって! えーとえーとえーとえーとえーとえーと……! 熱膨張!! わかったわ!」

ミサト『アスカ⁉ シンジくんからなにか回線きたの⁉ ――極秘回線ね⁉』

アスカ「今はそんなことよりシンジが危ない! 冷却液の圧力を全て2番にまわしてッ! いそいでよ!」

ミサト『なにをするつもり⁉』

アスカ「熱膨張よ! ここまで言ってわからないなら中学校からやりなおして二度と顔見せないで!」

リツコ『…………っ! 急いで言われた通りにして!』

マヤ『了解!』

第8使徒サンダルフォン「…………!」グイッ

シンジ「アスカァ! プログナイフを――!」

アスカ「――キャッチ! シンジはもう上がって! さぁっ! 来なさいッ!」

196 : 以下、名... - 2017/02/19 20:43:27.39 qixoa+vO0 187/697

マヤ『深度700! 引き上げ作業順調です!』

レイ『…………私も行きます』

ミサト『――はぁ⁉』

レイ『…………碇くん、守るって約束したから』

ミサト『レイ⁉ ちょっと待ちなさい!』

アスカ「優等生ぃ⁉」

マヤ『ぜ、零号機。マグマに突入』

ミサト『なんなのよこの子たち!』

第8使徒サンダルフォン「……………!」ドゴンッ

アスカ「――っ! このっ! くらいなさいよぉっ!」

第8使徒サンダルフォン「……………⁉」

アスカ「よくもっ! このっ! この! シンジになにかあったら焼きイカにして食ってやる!」プシュー


第8使徒サンダルフォン「…………!」ボコボコ

第8使徒サンダルフォン「」


シゲル『――使徒、活動停止!』

ミサト『やった⁉ アスカ! シンジくんに回線開くようにいって!』

アスカ「シンジ! はやく上がりましょ! 先にいっていいからはやく!」

マヤ『初号機! シンクロ率低下! 生体反応が――』

マコト『微弱です! このままでは、自力であがれませんっ!』

アスカ「――ちょっと⁉ シンジ⁉ 回線は⁉ 」

レイ『碇くんは私が助ける。あなたははやく上がって」

アスカ「…………っ!」

レイ『……………』

アスカ「貸し1よ! …………シンジのことお願い! なんでもいいから助けだして!」

197 : 以下、名... - 2017/02/19 22:28:39.25 qixoa+vO0 188/697

- 1時間後 第三新東京都市 総合病院 -


ガラガラッ


看護師「――道を開けてくださいっ! 碇さん! 聞こえますか? 碇さん、返事できますか?」タタタッ

医師「URに連絡を。患者は二度、30%の全身火傷とみられる」タタタッ

看護師「碇さん? 反応できますか――」タタタッ



リツコ「…………」

ミサト「…………」

リツコ「――あの子は?」

ミサト「アスカは暴れるのを取り押さえて鎮静剤を投与してあるわ」

リツコ「そう。シンジくんの結果によっては自殺しないように拘束具つけといた方がいいわよ」

ミサト「……っ! 碇司令からなにか連絡は?」

リツコ「初号機の修繕を最優先させるそうよ」

ミサト「――まさか第7装甲板まで融解するなんてね」

リツコ「泳いだせいね。水流を搔き回したから」

ミサト「…………こんなことになるなんて」

リツコ「プラグ内の温度まではどうしようもないもの。後遺症…………残らないといいけどね」

リツコ「……さて」

ミサト「どこ行くの?」

リツコ「仕事よ。ここで待つつもり?」

ミサト「――……いえ。私も仕事に戻るわ」

198 : 以下、名... - 2017/02/19 22:42:48.67 qixoa+vO0 189/697

- ネルフ本部 独房室 -

アスカ「んむぅーっ! (シンジ、シンジ、シンジ、シンジ、シンジィッ!)」ジタバタ

アスカ「ふぅーっふぅーっ(拘束具……っ! こんなのっ!)」ギチギチッ

アスカ「むぐぐぐぅっ!(このぉおぉっ)」ギチギチッ


カシュ


アスカ「…………っ!(まぶしっ! 誰かきた?)」

マリ「やっ!」

アスカ「………ふ、ふむっ?(だ、だれ?)」

マリ「にゃはは。みの虫みたいだね」

アスカ「ふむっふむっーふぅ!(外して!)」

マリ「え? なに? なに言ってるかわかんないにゃー」

アスカ「…………ふぅーっふぅーっ」

マリ「姫ぇ。こんなことでつまづいてちゃだめだよー? 計画がパァーじゃん!」

アスカ「……ふむぁ?(はぁ?)」

マリ「まぁ、ワンコくんは頑張ったみたいだからいいけどさぁ」

アスカ「むぐっむぐっ(犬なんかどうだっていいのよ!)」

マリ「…………とってほしい~い?」

アスカ「――……っ⁉」

199 : 以下、名... - 2017/02/19 23:08:10.61 qixoa+vO0 190/697

- ネルフ本部 -


タタタッ


アスカ「…………はぁっはぁっ」

マリ「ほらほらぁっ! もっと急ぐ! 安全なところなんてないよー!」

アスカ「……ぜぇぜぇ、な、なんなのよ、あんた。あ、あたし、体力には、自信あんだけど」

マリ「王子様に会いたいんでしょー? だったら急ぎなよー!」

アスカ「……王子様って」

マリ「第7装甲板まで融解したんだってぇ?」

アスカ「な、なんで――」

マリ「――エヴァってさぁ、そんなにヤワな作りじゃないんだよねぇ」

アスカ「…………ど、どういうこと⁉」

マリ「NASA顔負けの特殊装甲なんだよぉ? ジワジワ溶けていくっていってもそんなに損害でるわけないじゃん!」

アスカ「……?」

マリ「……もし融解した理由を赤木博士から聞いてもそれは嘘ついてるかも。なぁーんちゃって」

アスカ「…………あ、あんた、いったい」

マリ「おっと、いけないいけない。ついついサービスしちゃった。あとはセルフサービスね」

アスカ「…………」

マリ「休憩おわり! いくよー! 姫が寝てた間に2日たってるんだからね!」

アスカ「――ふ、ふつかぁ⁉」

200 : 以下、名... - 2017/02/19 23:34:18.42 qixoa+vO0 191/697

- ネルフ本部 車両駐車場 -

アスカ「……ぜぇぜぇっ」

マリ「――んーと、あ、いたいた」

加持「よっ」

マリ「加持く――」
アスカ「加持さん⁉」

加持「いろいろと事情が立てこんでてね。乗ってくかい?」

アスカ「……まって! シンジは無事なの?」

加持「一命はとりとめているよ。全身火傷だから油断はできないが」

アスカ「ど、どういうこと? 危ないの?」

加持「火傷でこわいのは時間経過でもあるのさ。皮膚の感染症とかね……詳しくは車で話そう。どうする?」

アスカ「――乗るに決まってるわ!」

202 : 以下、名... - 2017/02/20 13:06:45.84 JsiGhyiM0 192/697

- 第三新東京都市 車内 走行中 -

加持「――シンジくんは、後遺症が残るようだ」

アスカ「後遺症⁉ なに⁉ どういうこと⁉」グイッ

マリ「うわわっ、ちょっと落ち着きなよー」

加持「痺れがあるようでね。麻痺とまではいかないが日常生活にちょっとした支障をきたすかもしれない」

アスカ「そ、そんな……私のせい」

加持「…………」

アスカ「私が守るって言ったのに……見てることしかできなかった」

マリ「…………」

加持「くやしいかい?」

アスカ「決まってるじゃない……こんなに自分で自分が許せないのは久しぶりだわ」

加持「シンジくんを支えるつもりは?」

アスカ「聞かれるまでもないわね。私がシンジの手足になって全部やる」

マリ「あれぇ? そんなに落ちこんでない?」

アスカ「やることがわかってるなら、落ちこんでもいられないのよ」

マリ「ふぅ~ん。恋する乙女は強いねぇ」

加持「なんにせよ、シンジくんは心配なさそうでなによりだ」

アスカ「……加持さんはどうしてここに?」

加持「アスカ達が浅間山にいっている時からこの2日間に色々とあってね。密度の濃い時間だったよ」

アスカ「……?」

加持「すまない。詳しく話せないんだ。話せば、アスカを危険に晒すことになる。エヴァパイロットだろうとな」

アスカ「加持さん、なにやって……」

加持「アルバイトがバレてたらしい。心配しなくていいよ、俺はシンジくんとアスカの味方さ。あと、ついでにマリも」

マリ「はぁ~い」

加持「俺は姿を消す。これからはマリがサポートにはいるから仲良くやってくれ」

アスカ「……サポートってなに?」

加持「……アスカ。よく聞いてくれ」

203 : 以下、名... - 2017/02/20 13:17:35.22 JsiGhyiM0 193/697

加持「――五年前。俺はヨーロッパのある国で内偵調査を行なっていた。スパイってやつさ。その時にマリと知り合ってね」

アスカ「…………」

加持「そこで、マリからゼーレと碇司令にシナリオがあることを知った。セカンドインパクトの真実も」

アスカ「真実って、巨大隕石の衝突じゃないの?」

加持「――全ては仕組まれていたのさ。人類にとって必要な試練であるというバカげた理由でね」

アスカ「…………」

加持「俺はそんなことは許せない。そこでマリと協力して秘密裏に準備にはいった」

アスカ「…………」

加持「君たちチルドレンの運命も仕組まれている。全ては点と点だよ。いつかは線で繋がっていく」

マリ「そゆこと♪」

アスカ「…………大人の都合なんてどうでもいいわ」

マリ「あっ! ひめぇー! 気が合うね!」

加持「……全ての鍵は初号機に集約する。ゼーレのシナリオも碇司令のシナリオも初号機をトリガーとしているからね」

アスカ「…………」

加持「アダム。そしてリリス。人類はノアの方舟に乗るつもりなのさ」

アスカ「…………神話?」

加持「あくまでも呼称と考えてくれていい。これから、シンジくんには辛い出来事が待っている」

アスカ「――っ! 私が守ってみせる!」

加持「頼もしいな」

204 : 以下、名... - 2017/02/20 13:27:03.82 JsiGhyiM0 194/697

アスカ「なんだかよくわからないけど、シンジになにかあっても私はシンジの味方よ!」

加持「…………強くなったな、アスカ」

アスカ「子供でいることを認めただけよ。もう背伸びなんかしなくてもいい」

加持「リッちゃんには注意をしておいてくれ」

アスカ「赤木博士?」

加持「立ち位置が曖昧だったんだが、どうやら、碇司令につくことを決めたらしい」

マリ「加持くんがこうなったのもそのせいだしねー」

加持「女ってのは難儀なもんさ」

アスカ「……わかったわ。ちょうどやりあった後だったし。要するに陰謀があるってことよね」

加持「理解がはやくて助かる」

マリ「………おっ! そろそろ着くよー」

アスカ「あ! 私を逃したの……大丈夫なの?」

加持「心配ない。俺の置き土産ってことにしておくさ。――元気でな」

205 : 以下、名... - 2017/02/20 14:47:20.30 JsiGhyiM0 195/697

- 総合病院前 -

ブロロロロッ

アスカ「……加持さん。大丈夫なの?」

マリ「心配?」

アスカ「当たり前でしょ」

マリ「すぐ死ぬようなタマじゃないっしょ。それに仕込んでたモノもあるし」

アスカ「……あんた、何者なの?」

マリ「むっふふ~♪」

アスカ「加持さんは、あんたから聞いたって言ってたわよね。そんなに歳変わらないように見えるけど」

マリ「いっぺんに知っちゃうと混乱しちゃうだろうから、今はそれでいいじゃん?」

アスカ「…………」

マリ「ワンコくんのとこ行かなくていいのー?」

アスカ「ワンコくんってシンジのこと?」

マリ「そ。ネルフのワンコくん」

アスカ「……信用できない」

マリ「信用する、しないじゃなくて私しか頼れる人いなくなっちゃったんだよ~」

アスカ「…………」

マリ「全て明らかになるよ。最後にね♪」

アスカ「…………」

マリ「本当はまだまだだったんだけど、こうなっちゃったから」

アスカ「…………いいわ」

マリ「……それじゃ私ももう行くから、また今度ね♪ 王子様とお姫様でごゆっくり♪ 脇役の小人は退場することにするよ」

206 : 以下、名... - 2017/02/20 14:59:42.77 JsiGhyiM0 196/697

- 総合病院 病室 -

バタンッ

アスカ「――シンジッ!」

レイ「…………」

シンジ「あ、あれ? アスカ?」

アスカ「ファースト? あんたなんでここに――シンジッ! 大丈夫なの⁉」

シンジ「あぁ。うん、大丈夫だよ」

アスカ「――でも、包帯ばっかりじゃない!」

シンジ「火傷が少し、ひどかったらしくて化膿しないようにこうなってるだけだよ」

アスカ「ご、ごめんねっ! シンジ! 私のためにごめんなさい!」

シンジ「アスカのこと守るって約束したから。それに、なんだかあの時――」

レイ「…………碇くん」

シンジ「――ん?」

レイ「……もうすぐ、抗生剤の時間」

アスカ「……ファーストはどうしてここに?」

レイ「…………碇くんの世話。葛城一尉から頼まれたから」

アスカ「――ミサトが?」

シンジ「そういえば、アスカこそ体、大丈夫なの? ミサトさんからは調子が悪くて自宅療養してるって聞いたけど」

アスカ「(……どいつもこいつもっ!)」ギリッ

レイ「…………」

アスカ「ファースト、ちょっと席はずしてくれる?」

レイ「…………それはできない」

アスカ「――なんで⁉」

レイ「さっき、連絡があったから」

207 : 以下、名... - 2017/02/20 15:12:01.84 JsiGhyiM0 197/697

アスカ「……っ! ……お願い」

レイ「…………」

アスカ「癪だけど、あんたには貸しがあるからきつく言いたくない」

シンジ「…………綾波、僕からもお願いできないかな」

レイ「…………わかったわ」

アスカ「あんたにも、少し話があるから部屋の前で待っててもらえる?」

レイ「…………」


スタスタ
バタン

208 : 以下、名... - 2017/02/20 15:21:44.76 JsiGhyiM0 198/697

アスカ「――シンジッ」ダキツキ

シンジ「うわぁっ⁉ ど、どしたの?」

アスカ「お願い。お願いだからもうあんなことしないで」ギュウ

シンジ「え、でも――」

アスカ「次にああいうことになったら見捨ててほしいの」

シンジ「…………」

アスカ「私はエヴァのパイロットよ。死ぬ覚悟はできてる。だから――」

シンジ「それはできないよ。もし、次があっても僕はそうする」

アスカ「…………」

シンジ「守るって約束したから。違う、僕がそうしたいんだ」

アスカ「…………シンジィ」

シンジ「痛いのは嫌だけど。こわいけど、そうしなくちゃって、思うから」

アスカ「……うっ……ぅぐ……」ゴシゴシ

シンジ「それに、なんだろう。あの時、いや、作戦が始まる前からなんだか、こうなることがわかってたような気がするんだ。だから躊躇なく飛び込めたのかもしれない」

アスカ「……?」

シンジ「……アスカ、もしかして、僕たちって前に――」


バァンッ


ミサト「――アスカァ⁉」

シンジ「…………み、ミサトさん?」

アスカ「…………」

ミサト「あ、あら? なんだか邪魔しちゃ悪い雰囲気?」

209 : 以下、名... - 2017/02/20 15:28:00.83 JsiGhyiM0 199/697

ミサト「シンジくん。アスカをちょぉっと借りてもいいかしら?」

アスカ「…………」

シンジ「えーと、僕はかまいませんけど」

アスカ「大切な時間を邪魔されるほど暇じゃないんだけど。話ならここでできないの?」

ミサト「……懲罰対象になるわよ?」

アスカ「――っ⁉」

シンジ「……え? アスカはなにも」

アスカ「シンジ。ちょっとミサトと話してくるね」

シンジ「あ、うん」

ミサト「ごめんねぇ~シンちゃん。すぐ済むから」

シンジ「(なんだろう。なにかおかしいな)」

210 : 以下、名... - 2017/02/20 15:37:27.42 JsiGhyiM0 200/697

- 総合病院 通路 -

ミサト「…………それで、あんたを逃した加持は今どこ?」

アスカ「知らないわ」

ミサト「知らないわけないでしょ⁉」

レイ「…………」

アスカ「本当に知らないのよ。なんなら自白剤でも投与してみる?」

ミサト「そ、そんなこと……できるわけ……」

アスカ「2日も昏睡させておいて今さらなに言うのよ! おまけに起きたら拘束具! やってくれたわね!」

ミサト「必要な処置よ! 職員を3人も気絶させて、あのままだとあなた、なにするかわからなかったから」

アスカ「これ以上ない裏切り行為だわ!」

ミサト「――シンジくんの経過が落ち着いたら、会わせるつもりだったのよ!」

アスカ「必要なことならなんでもやるってことでしょう⁉ はっきり言いなさいよ! あんた達の勝手な言い分はもうたくさんっ!」

ミサト「…………っ!」

アスカ「人類のためぇ? はんっ!そんな大義名分を掲げて! 結局はやりたいようにやる! 押しつける! そうじゃないの⁉」

ミサト「……………」

アスカ「言っておくけど、私はもうエヴァだけの女じゃないわ。いいえ。エヴァが一番じゃない」

ミサト「……………」

アスカ「人類の未来も、あんた達の都合も! 全部どうだっていい! 私にも守りたいものがあるのよ」

ミサト「…………エヴァには乗るのね」

アスカ「そうしなければ、守れないものがあるならば、エヴァにだってなんだって、悪魔にだって魂を売ってやるわよ!」

211 : 以下、名... - 2017/02/20 15:52:36.60 JsiGhyiM0 201/697

ミサト「…………」

アスカ「…………」

ミサト「…………いいわ。ただし、あなたにはこれから24時間、監視の目がつくことになる。忘れないで」

アスカ「自白剤はしないの?」

ミサト「私たちは、これまで一緒に暮らしてきたわ。短い期間だけど。それはしたくない」

アスカ「パイロットとして機能しなくなったら困るからじゃなくて?」

ミサト「…………」

アスカ「…………」

ミサト「………先に家に帰ってる。――遅くならないうちに、帰ってくるのよ」

アスカ「…………待って」

ミサト「……なに?」

アスカ「シンジの処置は? 命令違反、独断専行。なにかあるでしょ?」

ミサト「シンジくんには、何もない。碇司令が処置なしと判断したわ」

アスカ「……?」

ミサト「私にもわからないのよ。親子の情ってことはないと思うんだけど、碇司令がそう発令した以上は彼のことは、心配いらない」

アスカ「…………そ」

ミサト「レイはどうする? 帰るなら送っていくけど」

レイ「…………まだ、ここにいます」

213 : 以下、名... - 2017/02/20 16:11:20.06 JsiGhyiM0 202/697

- 総合病院 ロビー -

アスカ「…………あんたとこうやって落ち着いて話するのもはじめてね」

レイ「…………」

アスカ「――お願い。力を貸して」

レイ「…………」

アスカ「シンジになにかあるのが嫌なのよ」

レイ「…………なぜ?」

アスカ「なぜって、その、大切な人だから」

レイ「命をかけて助けてもらったのが、嬉しいの?」

アスカ「う、嬉しくない女なんかいるの?」

レイ「……あなたは、人に褒められるために乗ってると言ってたわ」

アスカ「…………」

レイ「……人に褒められなくてもいいの?」

アスカ「……何事も優先順位よ。そりゃぁ褒められるにこしたことはないけど。それでシンジがいなくなるならいらない」

レイ「…………」

アスカ「私ができないとき、シンジを守ってほしいの。あのバカ、きっとまた無茶するかもしれないから」

レイ「…………」

アスカ「あんたが碇司令のお気に入りなのは知ってる。だけど、シンジのことも気にかけてやって」

レイ「…………」

アスカ「あんたは、なんのためにエヴァに乗ってるの?」

レイ「…………絆、だから」

アスカ「……誰との?」

レイ「…………人と人との」

アスカ「……ほんと、変わってるわ」

レイ「あなたに、言われたくない」

アスカ「……な、ななっ⁉」

レイ「…………碇くんに守られたのはあなただけじゃない。碇くんは、私が守る」

214 : 以下、名... - 2017/02/20 16:18:06.26 JsiGhyiM0 203/697

アスカ「守られたぁ? あんたが?」

レイ「……ヤシマ作戦の時、少し」

アスカ「ヤシマ作戦……っていうと私がネルフに配属になる少し前……」

レイ「家で裸を見られたわ」

アスカ「――な、なななぁっ⁉」

レイ「あなたも知らない碇くんがいるということ」

アスカ「………っ! ふ、ファーストっ! こいつ!」

レイ「碇くんに、幻滅した?」

アスカ「べ、別になにもなかったんでしょ⁉ ヘタレなあいつがそんな度胸あるわけないし」

レイ「…………そう」

アスカ「あ、あんた。意外といい根性してるわね」

レイ「…………別に」

220 : 以下、名... - 2017/02/20 22:48:58.00 JsiGhyiM0 204/697

- 総合病院 病室 -

バタン

シンジ「あれ? アスカは?」

レイ「…………帰ったわ」

シンジ「あぁ、そうなんだ(前に会った感じがするって言いそびれちゃったな)」

レイ「…………碇くん」

シンジ「ん?」

レイ「…………女って、なに?」

シンジ「んん?」

レイ「恋したほうがいいの?」

シンジ「ど、どうしたの?」

レイ「わからない。弐号機の人を見ているとそう感じたから」

シンジ「…………僕もよくわからないんだ」

レイ「…………」

シンジ「人それぞれペースがあるんだと思う」

レイ「…………」

シンジ「綾波もそう思える人ができたらいいね」

レイ「……相手を見つけるの?」

シンジ「うぅん。見つけるとか、巡り合わせとかよくわからないけど、そう思える人」

レイ「…………」

シンジ「見つけようと思って、見つかるものじゃないと思う。たぶん」

レイ「…………碇くんは、そう思える人がいるの?」

シンジ「僕は、どうかな」

レイ「…………そう」

シンジ「アスカは、きっと今は勘違いしてるだけだよ」

レイ「…………リンゴ、食べる?」

シンジ「……うん。ありがとう」

レイ「…………」サクサク

シンジ「――綾波ってお母さんみたいだね」

レイ「…………な、なにを言うのよ」

222 : 以下、名... - 2017/02/20 23:05:33.68 JsiGhyiM0 205/697

- 夜 ミサト宅 -

アスカ「こ、これが夕食?」

ミサト「や、やっぱ、まずい?」

アスカ「ピザ、ポテト、ナゲット、これ全部デリバリーよね…………」

ミサト「だ、だぁって今までは家事全般シンちゃんが作ってたんだもの」

アスカ「シンジの入院期間は?」

ミサト「一応ニ週間ってことになってるけど。それ以降は通院ね」

アスカ「はやくない? それで大丈夫なの?」

ミサト「ネルフの医療スタッフが面倒を見るわ。リツコも協力的だし、本当なら一ヶ月はかかるんだけど」

アスカ「それもエヴァパイロットだから?」

ミサト「…………弁解はしないわ」

アスカ「…………ふん」

ミサト「それにしても、よく帰ってきたわね」

アスカ「なにが?」

ミサト「家出するんじゃないかと思ったから」

アスカ「はぁ? 根にもつタイプじゃないわよ。それにお互いに方針が決まってるなら日常生活ぐらいはできるでしょ」

ミサト「ドライなのね」

アスカ「いいえ。これはゆずらないものはゆずらないというはっきりとした意思表示よ。ミサトもそうでしょ」

ミサト「…………」

アスカ「だったら、これ以上、やり合うつもりはないわ。また変なこと言いだしたらやり合うけど」

ミサト「…………アスカ、変わったわね」

アスカ「別に。ミサトとだって今まで生活できてたから。それだけよ」

ミサト「――拘束具については」

アスカ「あぁ、もういいって。それよりこんなの食べてたら、太るか高血圧で死ぬわよ?」

ミサト「うぅん。でも、お給料日前だしぃ」

アスカ「……私が作ってあげるわ」

ミサト「いぃっ⁉ アスカがぁ⁉」

アスカ「包丁の握り方だけ覚えたから、なんとかなるわよ」

ミサト「だ、大丈夫かしらん?」

223 : 以下、名... - 2017/02/20 23:13:14.29 JsiGhyiM0 206/697

――――
―――

ミサト「アスカ、カレーって緑だった?」

アスカ「…………」

ミサト「おまけに匂いがリポビタン○みたいなんだけど」

アスカ「…………」

ミサト「新しい発見。ほら見て。スプーンからルーが落ちない。これっていれすぎなんじゃない?」ブンブン

アスカ「う、うるさいわねっ! 食べればおいしいのよ!」

ミサト「これを食べろとアスカは言うのね?」

アスカ「うっ……そ、それは」

ミサト「――ピザ、チンしましょっか」





ペンペン「クエー」

224 : 以下、名... - 2017/02/20 23:25:26.47 JsiGhyiM0 207/697

- 翌日 第三新東京都市第壱中学校 昼休み -

アスカ「ヒーカリっ!」

ヒカリ「うん?」

アスカ「料理、教えてくれない?」

ヒカリ「いいけど、あっ、碇くんに食べさせたいの?」

アスカ「そ、それもあるけど、シンジが今は入院してるから台所事情が」

ヒカリ「碇くん……怪我、大丈夫?」

アスカ「うん。後遺症は残るみたいだけど――」

トウジ「――後遺症ってそらほんまかいな?」

ケンスケ「なんでそこまで怪我したんだよ?」

ヒカリ「鈴原、相田くん」

アスカ「心配ない。あんた達もシンジのこと心配してるの?」


トウジ「そりゃあったりまえやないか」
ケンスケ「そりゃあたりまえじゃないか」


トウジ「シンジはワシらの友達やで?」

ケンスケ「そーそー。友達を心配するのは当たり前だろ?」

アスカ「…………そっか。そうよね」

ヒカリ「鈴原たちは、碇くんのお見舞いに行くの?」

トウジ「明後日ぐらいに行こうかなと思うてる」

アスカ「シンジも喜ぶと思うわ」

ケンスケ「おいおい、すっかり嫁さん気取りかぁ?」

アスカ「……ゆくゆくはそうなるかもね」

ケンスケ「……開き直ってて面白くないね」

アスカ「認めてしまえば強くなれるのよ!」ゲシッ

ケンスケ「――いっつ⁉」

ヒカリ「……鈴原、あの、お弁当どうだった?」

トウジ「あぁ、うまかった。ごっそさん」

ヒカリ「なにか、リクエストとかある? よかったらつめるけど」

トウジ「あぁ、そやなぁ…………な、なんや?」

アスカ「…………いえ?」

ケンスケ「…………なぁんにも?」

ヒカリ「あ、アスカァっ!」







225 : 以下、名... - 2017/02/20 23:32:58.60 JsiGhyiM0 208/697

ケンスケ「――それより聞いたか?」ガタガタ

トウジ「そうそう。にひひ。とっておきの特ダネがあんねん」

アスカ「ちょっとあんた達、私達まだご飯食べてるんだけど? なに机ひっつけてんのよ」

ケンスケ「まぁまぁ」

アスカ「それに、そんなに仲良くなった覚えも――」

トウジ「ま、ま、ええやないか」

アスカ「…………はぁ」

ヒカリ「なにかまた悪巧みしてないでしょうね?」

ケンスケ「してないっ! 神に誓って!」

アスカ「安い神様な気がするわ」

トウジ「おい! ケンスケ!」

ケンスケ「……そうだった。さっき職員室の前で聞いたんだけど転校生が来るらしいぞ」

アスカ「転校生ぃ?」

ヒカリ「この時期にめずらしいね」

ケンスケ「クラスはどこになるんだろうなぁ。かわいい女の子かなぁ」

トウジ「めっちゃかわいい子やったらワシどないしよ」

ヒカリ「す、鈴原ぁっ!」

アスカ「(転校生……ね)」

226 : 以下、名... - 2017/02/21 00:01:59.35 edjWwc+q0 209/697

- ネルフ本部 ??? -



『霧島 マナ:14歳。O型。身長――』



冬月「やれやれ、今度は戦略自衛隊か」

ゲンドウ「…………」

冬月「人質をとってまで送りこんでくるとは、奴らも手がこんでるな」

ゲンドウ「…………」

冬月「加持はまだ消息がつかめんのだろう?」

ゲンドウ「……あぁ」

冬月「老人達へはどう報告する」

ゲンドウ「始末した。それだけだ」

冬月「しかし、生きているとしたら――」

ゲンドウ「出てきた瞬間を狙えばいい」

冬月「…………ふぅ。また忙しくなるかもしれんな」

227 : 以下、名... - 2017/02/21 00:09:30.34 edjWwc+q0 210/697

- 夕方 洞木宅 -

ヒカリ「あ、アスカァ! それ塩じゃなく砂糖!」

アスカ「え? えっとこれね!」ドバァ

ヒカリ「握りこぶしで掴んでどうするのよ! 指先でつまむの!」

アスカ「あぁ、えっと? こう?」

ヒカリ「今さらいれたって遅いわよ! わ、私が味整えるからアスカは人参切って」

アスカ「ご、ごめん! 包丁の使い方なら覚えたから――」ザクッ

ヒカリ「アスカ? 野菜はまず洗うのよ? そして人参は皮をむくの」

アスカ「き、切るだけじゃだめなのね?」

ヒカリ「……アスカ。本当に料理したことないんだね」

アスカ「レトルトなら、まだあるんだけど」

ヒカリ「それ料理って言わないわよ…………」

228 : 以下、名... - 2017/02/21 00:16:21.17 edjWwc+q0 211/697

ヒカリ「碇くんの苦労が改めてわかった気がする」

アスカ「そ、そう?」

ヒカリ「――アスカ! そんなんじゃお嫁に行けないわよ!」ビシッ

アスカ「べ、別に私は料理じゃなくても、働けばいいじゃない。男が料理したっていいし。時代錯誤――」

ヒカリ「食べさせたいんでしょ⁉ だったらつべこべ言わないっ!」

アスカ「は、はい……」

ヒカリ「ほら、包丁が扱えるのはわかったから、次は食材の取り扱い方ね」

アスカ「ヒカリって意外とスパルタ……?」

ヒカリ「(ひ、ひどすぎるからなんて言っちゃだめかな)」

アスカ「あ、あの……」

ヒカリ「……はぁ。ううん。ゆっくりやりましょ」

アスカ「ありがと……」

237 : 以下、名... - 2017/02/21 13:12:14.79 edjWwc+q0 212/697

- 夜 ミサト宅 リビング -

ミサト「今日はシンジくんのお見舞いに行かなかったの?」

アスカ「あぁ、うん。行かなかったわよ」

ミサト「へえぇ~。意外。アスカなら、毎日通いつめると思ったんだけど」

アスカ「ちょっと、熱中しちゃうことがあって気がついたら面会時間が終わってたの。明日からは行くわ」

ミサト「……そ。あなたはまだ若いんだもの。やりたいことはなんでもやっていいのよ」

アスカ「……ババくさ」

ミサト「今のは私に対する宣戦布告と捉えていいわね?」

アスカ「な、なによ。見たまんまじゃない」

ミサト「女に歳は厳禁よ! あんただっていつかは歳をとるんだからね!」

アスカ「はっはぁ~ん。羨ましいの? 私のお肌が」

ミサト「ぐっ! 私だって言い寄ってくる男は星の数ほどいるのよ⁉」

アスカ「……強がりね」

ミサト「…………爆破させてやる」

アスカ「はぁ?」

ミサト「ここにN2をぶち込んで無理心中してやるぅっ!!」

アスカ「ちょ! ――ちょっと⁉」

238 : 以下、名... - 2017/02/21 13:24:18.01 edjWwc+q0 213/697

- 深夜 ミサト宅 -

アスカ「(ミサトも悪いやつじゃないのよね。冗談に乗るし……)」コソコソ

アスカ「(……エヴァさえなければ、言い争うこともないのかな……)」コソコソ


ガチャン


アスカ「(――っと、そんなことよりも………あ、あった。やっぱりまだ洗濯してなかったんだわ)」

アスカ「(あぁ、シンジ、シンジ、シンジ、シンジ、さみしいよぉ。……いけないいけない。えーーーと)」ゴソゴソ

アスカ「(……シャツと、あっ、こ、これってパンツ。まだ洗ってないってことは……。だ、だめよ。アスカ。これはだめな気がするわ)」

アスカ「…………」ジィー

アスカ「(……まぁ、まぁまぁ、一応匂いは確認しておかないと、け、健康のチェックもあるし! そうよ! これは必要なこと!)」スンスン

アスカ「(……こ、これってシンジのあ、あぁ~~なんか癖になる)」スンスンスンスン

アスカ「(すぅー……はぁーっ……顔埋めてたい。シンジのアソコの匂いってこんな匂いなのかな?)」ハァハァ

アスカ「(――っ⁉ い、いけない。ミサトに見つからない内に……部屋に持って帰らないと………)」

アスカ「(シンジって、その、1人で処理してるかな。ちょ、ちょっとシンジの部屋行ってみようかな……?)」

239 : 以下、名... - 2017/02/21 13:44:53.78 edjWwc+q0 214/697

- 深夜 シンジ部屋 -

アスカ「(シンジがいない部屋にくるのってはじめてかも)」

アスカ「(な、なんだか、いけないことをしてるんだけど、背徳感があるわね……)」

アスカ「(――そういえば、シンジ、鈴原達のエロDVDの時少しあるって言ってたし……)」


ソォーッ


アスカ「(目標はゴミ箱よね……)」

アスカ「(う、ううんっ……ゴホンっ! あ、そーだ! そういえば明日はゴミの日だったわ! ゴミ回収しなくちゃ!)」ガサゴソ

アスカ「(――……あ、あれ? ない? ちょ、ちょっと、ないの?)」

アスカ「(ここにないってことは、うーん、どこかしら。考えて。考えるのよ。アスカ。IQが高いんだから私ならこの部屋の配置も――)」

アスカ「(…………ありきたりたりなのは布団?)」ゴソゴソ

アスカ「(――あった。コンビニの袋。……結んである。ええい、まどろっこしいわねぇ!)」ガサゴソ

アスカ「(…………こ、これって。使用済みのティッシュ)」

アスカ「(ついに、ついに見つけてしまった)」


ガタガタッ


アスカ「――や、やばっ⁉ 本がっ!」


ミサト「……アスカ? まだ起きてるの?」

トタトタ

アスカ「(ミサトがこっちにくる⁉ ま、まずい! こんなとこ見つかったらなんて言われるか!)」

240 : 以下、名... - 2017/02/21 14:07:59.95 edjWwc+q0 215/697

ミサト「………アスカ? 起きてるのね?」ピタッ

アスカ「(も、もう部屋の前に……っ! そんなに広くないから当たり前だけど!)」ドッキンコドッキンコ

アスカ「(こ、こうなったら……このティッシュ食べてしまえば……!)」

ミサト「……開けるわよ?」

アスカ「(……うっ! ま、間近にあると匂いがすごいっ! 男のってこんな匂いなのぉ⁉)」

アスカ「(でもでも、シンジのなら汚くない)」スンスン

ミサト「……(開けるのはやめとくか)……アスカ、この間はごめんなさい」

アスカ「(まずはちょっと、舐めるところから……)」ペロッ

アスカ「(しょっぱっ! ……ん? でもなんか……)」

ミサト「シンジくんもアスカも私は、私は、家族だと思ってるわ」

アスカ「(………うぅんもうちょっと)」あむあむ

ミサト「だから、できれば仲良くやっていきたい」

アスカ「(……シンジィ……シンジ……これ、汚くなんかないよ……)」トロン

ミサト「私達、ゆずれないものがあるけど、それだけは忘れないで」

アスカ「(…………はぁっはぁっ……シンジがだした精液……もっと、もっとほしい………)」

ミサト「――それじゃ、おやすみ。アスカ」

アスカ「(……………っ! あ、だめ! なんか、やばいかもっ!)」

トタトタトタ

アスカ「(……はぁ、はぁ。あ、あれ?ミサト、なんか言ってたけど、私の部屋、開けないでいっちゃったのね)」

アスカ「(……まぁ、いいか。このまま、もうちょっと――)」

241 : 以下、名... - 2017/02/21 14:23:12.68 edjWwc+q0 216/697

- 翌朝 ミサト宅 -

アスカ「はぁ………」ゲッソリ

ミサト「……アスカ、平気?」

アスカ「――へぇっ⁉ な、なにがっ⁉」

ミサト「疲れてるように見えるけど」

アスカ「な、なんでもないわよ!」

ミサト「……そう?」

アスカ「(昨日、あ、あたし、あのまま――)」

ミサト「トースト焼いてあるから、それ食べたら支度しなさい。あと、シンジくんなんだけど――」

アスカ「――っ! シ、シンジにはなにもしてないわよ⁉」

ミサト「……まだなにも言ってないけど」

アスカ「あっ⁉ そ、そう! な、なに?」

ミサト「経過は良好みたいよん。今日はお見舞い、行くんでしょ?」

アスカ「も、もちろん!」

242 : 以下、名... - 2017/02/21 14:49:10.89 edjWwc+q0 217/697

- レイ 自宅 -

レイ「…………」シュルシュル パサッ

レイ「(――朝。1日のはじまり。朝は憂鬱)」


シンジ『笑えばいいと思うよ』


レイ「碇くん……」


シンジ『綾波ってお母さんみたいだ』

アスカ『――お願い。力を貸して』


レイ「私、どうしたいの?」


レイ『碇くんは、私が守る』


レイ「…………」眼鏡ケースパカッ

レイ「…………守りたいのね」

レイ「――………っ!」バキッ

243 : 以下、名... - 2017/02/21 15:15:05.88 edjWwc+q0 218/697

- ネルフ本部 発令所 -

リツコ「あら、副司令。おはようございます」

マヤ&シゲル「おはようございます」

冬月「ああ、おはよう」

リツコ「今日はお早いですね」

冬月「碇の代わりに上の町だよ」

リツコ「ああ、今日は評議会の定例でしたね」

冬月「下らん仕事だ。碇め、昔から雑務はみんな私に押し付けおって、MAGIがいなかったらお手上げだ」

リツコ「そう言えば、市議選が近いですよね。上は」

冬月「市議会は形骸に過ぎんよ。ここの市政は事実上MAGIがやっとるんだからな」

マヤ「MAGI……3台のスーパーコンピューターがですか⁉」

冬月「最も無駄の少ない、効率的な政治だよ」

マヤ「さすがは科学の町、まさに科学万能の時代ですね!」

シゲル「ふーるくさいセリフ」

冬月「そう言えば、零号機の実験だったかな、そっちは」

リツコ「ええ、ヒトマルサンマルより第2次稼動延長試験の予定です」

冬月「レイは問題ないだろうな?」

リツコ「なにも問題ありませんわ」

冬月「……ふぅ。最近はいろんなことが起こりすぎてな。歳には堪える。朗報を期待しとるよ」

244 : 以下、名... - 2017/02/21 15:22:18.38 edjWwc+q0 219/697

- ネルフ本部 ??? -

ゲンドウ「…………」モソモソ

レイ「…………」モグモグ

ゲンドウ「…………うまいか」

レイ「…………はい」

ゲンドウ「……そうか」

レイ「……碇司令」

ゲンドウ「…………なんだ」

レイ「碇くんの、経過は気になりますか」

ゲンドウ「…………」モソモソ

レイ「…………」

ゲンドウ「……もうすぐ起動実験だったな」

レイ「…………はい」

ゲンドウ「体調に何かあれば赤木博士に言えばいい」

レイ「…………はい」

ゲンドウ「…………」モソモソ

レイ「…………」モグモグ

245 : 以下、名... - 2017/02/21 15:35:53.95 edjWwc+q0 220/697

- ネルフ本部 零号機 テスト中 -

リツコ「実験中断、回路を切って」

マヤ「回路切り替え」

オペレーター「了解。電源、回復します。回路オールグリーン」

リツコ「……問題はやはりここね」

マヤ「はい、変換効率が理論値より0.008も低いのが気になります」

オペレーター「ぎりぎりの計測誤差の範囲内ですが、どうしますか」

リツコ「もう一度同じ設定で。相互変換を0.01だけ下げてやってみましょう」

マヤ「了解。再実験、スタンバイ」

リツコ「レイ、気分はどう?」

レイ『問題ありません』

リツコ「気分が悪くなったら言うのよ」

レイ『はい。……赤木博士』

リツコ「なに?」

レイ『人って、なんですか?』

リツコ「…………」

マヤ「…………」

レイ『…………』

マヤ「め、めずらしいですね。レイがそんなこと」

リツコ「どうして、そう思うのかしら?」

レイ『わかりません』

リツコ「(…………ありえないわ)」

オペレーター「再実験。回路接続完了。いつでもいけます」

246 : 以下、名... - 2017/02/21 15:44:40.22 edjWwc+q0 221/697

リツコ「(考えられるのは、周囲の多干渉? レイが引っ張られてる?)」

マヤ「……………」

リツコ「(いえ。そんなことはありえない。器でしかないはず。人工的に人を生み出せない。私達は、神ではないのよ)」

マヤ「……先輩。あの?」

リツコ「――レイ。問題ないなら実験、はじめるわよ」

レイ『……はい』

リツコ「テストスタート」

マヤ「り、了解。再実験プログラム。開始します」

247 : 以下、名... - 2017/02/21 15:58:14.70 edjWwc+q0 222/697

- 零号機 プラグ内 -

レイ「(私、私、私。ここにいるのは、私)」

マヤ『パルス接続、正常。テスト、ヒトヒトヨンマルまでクリア』

レイ「(ワタシは誰? 綾波、レイ。ワタシはなに? 人じゃない。私と繋がりがあるのは……なに?)」

オペレーター『問題のポイントまで想定時間はおよそ30秒です』

レイ「(ワタシはなに? 繋がりはなに?)」

アスカ「……あんた、人形みたい」

レイ「(……違う。私は人形じゃない)」

アスカ「人形よ! 人形だわ! アンタナンカヒトジャナイ!」

レイ「(私は人形じゃない。私は……っ!)」

アスカ「感情のない人形じゃない! 反応もない! シンジに近づかないで!」

レイ「…………ひっ⁉」




ビービーッ

マヤ「……っ! パルス逆流! 精神グラフ、乱れています!」

リツコ「な、なんですって⁉ 実験中止!」

オペレーター「実験中止! 回路強制遮断!」

248 : 以下、名... - 2017/02/21 16:17:19.83 edjWwc+q0 223/697

- ネルフ本部 ??? -

ゲンドウ「……レイの様子はどうだ」

リツコ「問題ありません。一時的な錯乱状態が見られますが」

ゲンドウ「零号機の凍結は今はまずい」

リツコ「……はい」

ゲンドウ「ダミーの件はどうなっている?」

リツコ「そちらも、滞りなく。順調ですわ」

ゲンドウ「……君には期待している。赤木博士」

リツコ「(……レイの再調整。どうするべきかしらね)」

249 : 以下、名... - 2017/02/21 16:24:45.20 edjWwc+q0 224/697

- 夕方 総合病院 -

シンジ「…………」

レイ「…………」サクサクッ

シンジ「…………」

レイ「…………はい」スッ

シンジ「ありがとう」

レイ「りんご、好きなの?」

シンジ「ううん。好きでも嫌いでもないかな」

レイ「どっちでもないの?」

シンジ「うん。あったら食べるぐらいだけど……あっ、せっかく切ってもらったのに、ごめん」

レイ「…………碇くん」

シンジ「……うん?」もぐもぐ

レイ「どういう時、笑ったらいいの?」

シンジ「えっ」

レイ「どうしたいのか、よくわからない」

シンジ「…………」

レイ「…………」

シンジ「……嬉しい時や、楽しい時、前に見せてくれた綾波の笑顔は綺麗だったよ」

レイ「……綺麗?」

シンジ「そう、優しい笑顔だった」

250 : 以下、名... - 2017/02/21 16:33:06.17 edjWwc+q0 225/697

レイ「…………」

シンジ「どっちかなんてなくていいんだと思う。リンゴの話じゃないけど、笑いたい時笑えばいいんじゃないかな」

レイ「どっちかじゃなくていいの?」

シンジ「うん……綾波とこうして静かにしてる時間も、僕は心地いいから」

レイ「…………あ、ありがとう」

シンジ「ううん、いいんだ」

レイ「(……ありがとう。感謝の言葉。あの人にも言ったことなかったのに)」

シンジ「…………食べる?」スッ

レイ「……いいの?」

シンジ「綾波に切ってもらったんだから、いいんだよ」

レイ「…………」シャリ モグモグ

シンジ「……どうかな?」

レイ「……おいしい」ニコ

シンジ「うん。今みたいに笑ったらいいよ」

レイ「……笑った?」

シンジ「……あ。えーと、笑ってたけど?」

レイ「…………そう。笑えるのね。私」

251 : 以下、名... - 2017/02/21 16:42:25.55 edjWwc+q0 226/697

レイ「……碇くん。はい」スッ

シンジ「ありがとう。……あの、置いててくれればいいから」

レイ「手、まだ不自由だから」

シンジ「えぇ⁉」

レイ「…………」ジーッ

シンジ「だ、大丈夫だよ! わりと動けるし! わ、悪いよ!」

レイ「…………いらないの?」

シンジ「で、でも、これって、あーんってやつじゃ?」

レイ「…………あーん?」

シンジ「や、やぶへびだ!」


ガチャ


アスカ「ハロ~ゥ………シン………ジィ……⁉」ボトッ

252 : 以下、名... - 2017/02/21 16:55:33.09 edjWwc+q0 227/697

――――
―――

アスカ「それでぇ~? 今のはどういう状況だったのかしら~?」

レイ「……碇くんの手が不自由だから。食べさせようとしてただけ」

アスカ「ふ、ふぅ~ん。そう。ファースト、いつもこんなことやってんの?」

レイ「……あなたには、なにも関係ない」

アスカ「ぐっ! あんたねぇ! 貸しがあるからってなんでもかんでも私が許すと思ったら大間違いよ!」

レイ「……別に。あなたに許される必要ない」

アスカ「つっかかってくるじゃない!」

シンジ「あ、あの。ちょっと2人とも……」

アスカ「だいたいさぁ! あんたシンジにまとわりつきすぎなのよ!」

レイ「……あなたも同じ」

アスカ「私はいいのよ! お互いに了承の上なんだから! あんたはそうじゃないでしょ⁉」

レイ「…………なぜ、碇くんと話してはいけないの?」

アスカ「話しちゃいけないなんて言ってない!」

レイ「……碇くんはあなたのモノじゃない」

アスカ「――っ⁉ 言ったわね! じゃあシンジはあんたのモノだって言うの⁉」

レイ「……誰のものでもない(そう。私は私)」

アスカ「シンジになにかしたら許さないわよ」

レイ「……なにもしない。なにかするのは、あなた」

アスカ「なんですって⁉ このっ!」ブンッ

レイ「……そういうところ。私は碇くんを傷つけたりしない」

アスカ「――……っ!」ピタッ

レイ「碇くんはあなたの人形じゃない(私は、人形じゃない)」

シンジ「ふ、2人ともやめてよ!」

アスカ「ファースト。ちょっと席はずしましょうか」

レイ「…………」

アスカ「……ふぅ。シンジ。大丈夫。ちょっと話してくるわ」

シンジ「…………大丈夫?」

アスカ「うん。信じて」

シンジ「……わかったよ」

253 : 以下、名... - 2017/02/21 17:34:16.25 edjWwc+q0 228/697

- 総合病院 屋上 -

アスカ「この時間は肌寒いわね」

レイ「…………」

アスカ「ファースト。あんたにも私の考えをはっきりさせとく」

レイ「…………」

アスカ「私は、シンジの為ならなんだってやるわ」

レイ「…………そう」

アスカ「あんたもパイロットだから、前に言ったように協力してほしいってのはかわらない――」

レイ「…………」

アスカ「シンジに手をだすなら話は別。このままここから突き落とすわよ」

レイ「…………」

アスカ「私は本気よ。誰であろうと、容赦なんかしない。泣いてすがっても許しなんかしないわ」

レイ「…………話はそれだけ?」

アスカ「………それは、つまり、そういう意味捉えていいのね?」

レイ「…………」

アスカ「………今後、あんたは私の敵とみなすわ。シンジの味方であっても」

レイ「…………」

アスカ「――っ! シンジは私の全てなのよ⁉ 全てになっちゃったのよ!! どうして邪魔するの⁉ 応援してくれないの⁉」

レイ「…………」

アスカ「…………」

レイ「…………別に」

アスカ「……仲良くできるかもと思ったのに」

レイ「それは、あなたの勝手な都合」

アスカ「――あんた! 感情あるんじゃない!」

レイ「…………」

アスカ「なんとか言いなさいよっ! こうまでやってくるんだからムカついてるんでしょ⁉ 私に!」

レイ「…………」

アスカ「シンジに、シンジに、次あんなことしてたら頭かちわってやるっ!」


スタスタ

キィー バタンッ!!!


レイ「………私、対抗してるのね」

254 : 以下、名... - 2017/02/21 18:01:48.21 edjWwc+q0 229/697

- 総合病院 病室 -

アスカ「…………」

シンジ「アスカ、大丈夫?」

アスカ「シンジ。お願いがあるの」

シンジ「……なに?」

アスカ「これから、私が身の回りのこと全部やるから、もうファーストとは――……!」

シンジ「綾波?」

アスカ「(だめ! あいつを殺したら私がこの前みたいな時誰がシンジを守れるの⁉)」

シンジ「綾波とやっぱり、喧嘩したの?」

アスカ「(でも、シンジにさっきみたいなこと許せない! 殺してやる! 殺してやる! 殺して――)」

シンジ「………アスカ?」

アスカ「――あ。ううん、やっぱりいい。忘れて」

シンジ「……きっと2人は仲良くできるよ」

アスカ「(できるわけないじゃない! あんなことしておいて仲良くできるわけない! 私のシンジに――っ!)」

シンジ「綾波も、いい子だから――」

アスカ「…………そうね」

シンジ「よかった。なんともなくて」

アスカ「(シンジに気がつかれないように――)」

シンジ「…………その袋なに?」

アスカ「これ? 鈴原達からお見舞いのお菓子。私が預かってきたの」

シンジ「トウジたちが? 嬉しいな」

アスカ「みんな心配してんだから。はやく治しなさいよ?」

アスカ「(あの女――ッ!!)」

255 : 以下、名... - 2017/02/21 18:15:50.41 edjWwc+q0 230/697

- 夜 ミサト宅 -

シャーコ シャーコ

アスカ「…………」

シャーコ シャーコ


ミサト「ただいま~ん………アスカ、あんたなにやってんの……?」

シャーコ シャーコ

アスカ「見てわからない? 包丁研いでるのよ」

シャーコ シャーコ

ミサト「と、砥石なんてうちにあったっけ?」

シャーコ シャーコ

アスカ「私が買っておいた」

ミサト「そ、そーなんだー。ちょっと? あんた目からハイライト消えてない?」

シャーコ シャーコ

アスカ「…………」

ミサト「……ご、ごほんっ……ペンペンは?」

アスカ「――……あぁん?」

ミサト「あ! あっちにいそうねー!」

シャーコ シャーコ

アスカ「………ミサト」ピタッ

ミサト「は、はい?」

アスカ「私、明日は遅くなるから」

ミサト「あぁ。また、えーと、ヒカリちゃん? のとこ」

アスカ「……うん」

256 : 以下、名... - 2017/02/21 21:12:26.68 edjWwc+q0 231/697

- 翌日 第三新東京市立第壱中学校 -

男子生徒「おい、聞いたか。あの話」

男子生徒「転校生だろ? 聞いた聞いた」

男子生徒「めっちゃくちゃかわいいって話?」

トウジ「おーおー男子どもがザワつきよる」

ケンスケ「みんな退屈してるからなぁ」

トウジ「……で? どうなんや? 実際のところ」

ケンスケ「なんでも親の転勤で引っ越してきたんだってさぁ」

トウジ「あほっ! こういう場合はかわいいかに決まっとるやろがっ!」

ケンスケ「それは――あぁ、えっと用事思い出した」

ヒカリ「――……」

トウジ「あ? もうすぐホームルームはじまるのにどこ行くねん! ――おいっ!ちょっと――」

ヒカリ「すぅ~~ずぅ~はぁ~らぁ~~」

トウジ「い、い、い、イインチョ。な、なんでここに――」

ヒカリ「~~っ! 問答無用っ!」ブンッ

257 : 以下、名... - 2017/02/21 21:21:01.52 edjWwc+q0 232/697

- 第壱中学校 ホームルーム -

先生「あ~。それでは、みなさんに、転校生を紹介します。霧島さん、どうぞ」

マナ「マナですっ! 霧島マナっていいます! よろしくお願いしますっ!」ペコッ


男子生徒「「「おぉ~~。かわいい~~」」」


ケンスケ「おぉ~。かわいいな」

トウジ「…………さよか」

ケンスケ「トウジ。傷は男の勲章だぞ」

トウジ「お前もいっぺんやられてみぃ!」

ケンスケ「今度は元気っ子かぁ。アスカと綾波の二大巨頭。割れるかもしれないね」

トウジ「……ふぅむ」

ケンスケ「おい! トウジ! ちゃんと聞けよ! ブロマイドの売り上げに影響するんだぞ!」

トウジ「……はぁ、わかったわかった。して、相田参謀。実際のところどうなんや?」

ケンスケ「ツンツン娘のドイツ人ハーフ! 対してクールビューティのアルビノ娘! そしてぇっ――あだっ!」ドタン

アスカ「――……チッ、ヤレなかったか」

トウジ「………ワシらに自由はないんかのぉ」

258 : 以下、名... - 2017/02/21 21:32:42.87 edjWwc+q0 233/697

- 第壱中学校 昼休み -

アスカ「ヒカリ、今日は屋上で食べない?」

ヒカリ「……?」

アスカ「ちょっと話したいことがあるのよ」

ヒカリ「……わかった。今用意するね」ガタガタ

マナ「――……あの、アスカ・ラングレーさん、ですよね」

アスカ「……え、えっと」

マナ「私、今日転校した霧島マナって言います。あの、転校してきたばかりで何もわからないので、よければ仲良くしてください」

アスカ「……あぁ。かまわないけど」

マナ「よかったっ! 本当は言いだすまで不安でっ!」

アスカ「…………」

ヒカリ「………あの、私たち今からお昼なんだけど……」

マナ「あっ……ごめんなさいっ。邪魔しちゃいましたね」

ヒカリ「う、ううん。そうじゃないの。こっちこそ、ごめん。私は洞木ヒカリ。できれば、私も仲良くしてほしいな」

マナ「もちろんっ! 私こそ仲良くしてっ!」

ヒカリ「……えへへ」

アスカ「わかった。でも、ごめんね。ちょっと今日はヒカリに相談があって、できれば2人で食べたいの。……いい?」

マナ「うんっ。それじゃ、私は向こうで食べるから」

アスカ「ありがと」

ヒカリ「それじゃまた後でね。霧島さん」





ケンスケ「むむっ! あれはなんだかヒト波乱あるような気がする!」

トウジ「はぁ、こりんやっちゃのーお前も」

ケンスケ「いいか! ネタがあるところに俺はいる!」

トウジ「尊敬したくないけど、凄いと思うわ」

259 : 以下、名... - 2017/02/21 21:39:11.69 edjWwc+q0 234/697

- 第壱中学校 昼休み 屋上 -

ヒカリ「霧島さん、いい人そうだったね」もぐもぐ

アスカ「……あぁ。まぁ、そうね」

ヒカリ「転校してきたばかりだから、私達も仲良くしてあげましょ」

アスカ「…………うん」

ヒカリ「……? アスカ? 悩み事?」

アスカ「ヒカリ、鈴原とはどう?」

ヒカリ「……別に、なんともないよ。お弁当渡してるだけ」

アスカ「そうなんだ」

ヒカリ「うん。……なんにも気がついてくれないみたい」

アスカ「……鈍感ね。弁当なんか作ってくるわけないじゃない」

ヒカリ「う、うぅん。私がついだって言ったから……」

アスカ「そこも含めてでしょ? 女から言わせるなんてサイテー。男だったらわかりなさいよ」

ヒカリ「あ…………うん」


260 : 以下、名... - 2017/02/21 21:45:21.24 edjWwc+q0 235/697

アスカ「――……昨日、シンジの病室に行ったんだけど」

ヒカリ「碇くんの? 大丈夫そうだった?」

アスカ「うん。怪我自体はそんなに不自由じゃないみたい」

ヒカリ「そっか。なら安心だね」

アスカ「――……だけど、そこでファーストに食べさせてもらってた」

ヒカリ「えっ?」

アスカ「私のシンジなのに。私の。なのにファーストが食べさせてたの。見た時目を疑ったわ。あいつ……あいつ……なにも感情のない人形のようなフリして感情がちゃんとあったのよ。
シンジのことはパイロット同士だから大目に見ようって思ってたのに。だけどあれはやりすぎよ。
ふざけるんじゃないわよ。なんであんなことまで――」

ヒカリ「あ、アスカァ!」

アスカ「――えっ?」

ヒカリ「えっと、碇くんに食べさせてただけなんでさょ?」

アスカ「――……だけですって?」

ヒカリ「ごめん。言い方が悪かった。食べさせてたの?」

261 : 以下、名... - 2017/02/21 21:52:25.69 edjWwc+q0 236/697

アスカ「……そうよ」

ヒカリ「え、えっと。我慢できなかったの?」

アスカ「我慢できるわけない!」

ヒカリ「あ、アスカ。落ち着いて。そんなことで取り乱してたらこの先辛いよ?」

アスカ「そんなことなんかじゃない。私には、私には――」

ヒカリ「…………アスカ、前に加持さんって人しかいなかったって言ってたよね」

アスカ「…………」

ヒカリ「碇くんがそこに入ってるの?」

アスカ「違うの! シンジは違うのよ! 加持さんの代わりなんかじゃない!」

ヒカリ「…………ごめん。私、碇くんにやっぱり一度話す」

アスカ「なに話すの?」

ヒカリ「このままじゃいけないと思うから。ね? いい?」

アスカ「……わかった」

ヒカリ「……今日の放課後、鈴原達も誘ってお見舞いに行きましょ!」

アスカ「…………」コクリ

262 : 以下、名... - 2017/02/21 21:59:29.92 edjWwc+q0 237/697

- 総合病院 病室 -

トウジ&ケンスケ「いよっ!」

シンジ「――トウジ? ケンスケ?」

ヒカリ「あの、碇くん、大丈夫?」

シンジ「あ……みんな、お見舞いに来てくれたんだね。ちょっと待って今、お茶――」

ヒカリ「あっ! いいの! 気にしないで!」

トウジ「センセはあいかわらずやのー。そんなミイラみたいな包帯しよっても」

ケンスケ「はぁ。ま、そこが憎めないんだけどさぁ。ゆっくりしておけよ」

シンジ「うん。ありがとう」

アスカ「シンジ、具合は?」

シンジ「特に変わらず、かな。熱もさがってきてるし化膿はしてないみたいだよ」

アスカ「よかった」

263 : 以下、名... - 2017/02/21 22:05:37.90 edjWwc+q0 238/697

ケンスケ「碇にハッピーサプライズ! 今日転校生がきたぞ!」

シンジ「そうなんだ?」

ケンスケ「喜べ! なんと席は碇の隣だ!」

シンジ「…………へぇ」

トウジ「今度は元気っ子! ハーレムになるんちゃうか! ぬふふっ!」

シンジ「はぁ? ハーレム?」

トウジ「だってシンジ、そうやろ。綾波にゴリラに元気っ子とくれば……」

アスカ「フンッ!」ボキッ

ケンスケ「鈍感系主人公は流行らないと思うぞぉ?」

アスカ「こっちもね!」バキッ

ケンスケ&トウジ「……………な、ナイスキック」

ヒカリ「…………はぁ」

264 : 以下、名... - 2017/02/21 22:10:44.40 edjWwc+q0 239/697

シンジ「……あいかわらずみたいだね」

ヒカリ「碇くんがすごく大人に見える」

シンジ「そんなことないよ。トウジ達はわざとふざけてくれてるんだ」

アスカ「こ、こいつらが……?」

シンジ「うん。場が明るくなるから」

アスカ「まぁ、そういうことにしておくわ」

シンジ「……? 本当だよ」

ヒカリ「――碇くん、なにか変わった?」

シンジ「えっ?」

ヒカリ「なんだか、落ち着きすぎじゃない?」

シンジ「そ、そうかな」

アスカ「シンジは元からこんなんじゃないっけ?」

ヒカリ「うーん、私はアスカほど知らないけど……」

265 : 以下、名... - 2017/02/21 22:20:51.10 edjWwc+q0 240/697

トウジ「……ま、まぁ。センセやからな。ゴリ、そうりゅうサンと知り合った時は感情的になってたが」

ケンスケ「いつつ……」

アスカ「だいたい、鈴原は好きな人とかいないの?」

トウジ「わ、ワシ?」

アスカ「シンジばっかり言うけど。あんた、自分のことちゃんとしなさいよ」

ヒカリ「あ、アスカ……」

トウジ「ワシは今はそんなことにうつつを抜かしとる暇はない。妹のことがあるしな」

ヒカリ「あっ……」

アスカ「あんたの妹ってそんなに悪いの?」

トウジ「……入院費の支払いがバカにならへんのや」

シンジ「トウジ……ごめん」

トウジ「……あぁ。ちっ……シンジはなんも悪くない。悪いのは使徒や」

シンジ「僕でできることあるなら――」

トウジ「……シンジ。ワシ達は友達やろ。もう終わったことや」

アスカ「……悪かったわ」

トウジ「しみったれた話は好かんからのぉ! というわけでワシは今は色恋沙汰はない!」

ケンスケ「……僕もカメラかなぁ」


266 : 以下、名... - 2017/02/21 22:25:41.27 edjWwc+q0 241/697

トウジ「シンジがうまくいくなら、ワシ達は応援しとるで」

ケンスケ「隠し撮りはさせてくれよなぁ~」

シンジ「2人とも……ありがとう」

アスカ「…………」

ヒカリ「…………」

トウジ「なんや? 黙りこんでどないしたんや?」

アスカ「みんな、それぞれ生活があんのね」

ケンスケ「……はぁ?」

ヒカリ「アスカ、言いたいことわかるかも」

アスカ「私たちって、恋ばっかりなのかな」

ヒカリ「…………うん」

シンジ「……?」

ケンスケ「まぁ、いいんじゃないかぁ? 僕たち、青春なんだしさ!」

267 : 以下、名... - 2017/02/21 22:31:55.38 edjWwc+q0 242/697

ガチャ

レイ「…………碇くん」

シンジ「あ。綾波」

トウジ「おいおい、綾波もここにお見舞いかぁ?」

シンジ「うん。ミサトさんに頼まれて……」

レイ「…………」

ケンスケ「こりゃマジでハーレム形成するつもりなんじゃないのかぁ?」コショコショ

トウジ「どないするんやろなぁ。ゴリラはさすがにワシでもわかるぞ」コショコショ

ケンスケ「碇が気がついてないってことないと思うんだけど……」コショコショ

トウジ「どっちかに決めなまずいんちゃうんか?」コショコショ

アスカ「……そこ、なに喋ってるの?」

トウジ「いや、なぁ~んにも」

ケンスケ「…………はぁ。どうするんだよ」

268 : 以下、名... - 2017/02/21 22:38:18.25 edjWwc+q0 243/697

ヒカリ「…………あのね、碇くん、少し話できる?」

シンジ「……? かまわないけど」

ヒカリ「……少し席、はずせる?」

トウジ「い、委員長もか⁉」

ケンスケ「えぇ⁉ だって委員長は――」

ヒカリ「あんた達! なに勘違いしてるか知らないけど相談するだけよ!」

シンジ「わかった……少し散歩したかったから。ちょうどいいよ」

レイ「……碇くん、平気?」

シンジ「そんな。普通に歩けるから大丈夫」

ヒカリ「ご、ごめんね。碇くん」

アスカ「…………」

トウジ「お、おぉ。なんじゃあの女どもは」

ケンスケ「………こっちもこっちで気がついてないんだけどねぇ」

269 : 以下、名... - 2017/02/21 22:52:07.38 edjWwc+q0 244/697

- 総合病院 ロビー -

ヒカリ「……あの、話っていうのは、アスカのことなんだけど」

シンジ「アスカの?」

ヒカリ「うん。アスカ、また思い詰めてるみたい」

シンジ「…………」

ヒカリ「アスカから、だいたいの話は聞いてるの。その、碇くんを監禁したことも」

シンジ「……そっか」

ヒカリ「お願い、アスカをラクにさせてあげて。見てられない時があるの」

シンジ「…………」

ヒカリ「アスカがどう思ってるのか、碇くんはもう気づいてるはずでしょ?」

シンジ「僕は……どうしたいのかよくわからないだ」

ヒカリ「えっ。アスカのこと好きじゃないの?」

シンジ「守りたいと思う。だけど……」

ヒカリ「そ、そんなっ! アスカがそれ知ったら、碇くん! アスカには絶対に言っちゃだめ!」

シンジ「嫌いなわけじゃないんだ。でも……」

ヒカリ「だけど! アスカはもう碇くんのことが!」

シンジ「今は、パイロットだから勘違いしてるだけだよ」

ヒカリ「そ、そんなわけないじゃないっ! アスカがどんな気持ちでいるかわかる⁉」

シンジ「…………」

ヒカリ「守るなら責任を持たなくちゃだめよ!」

シンジ「……っ! 僕に! 僕にどうしろって言うんだよ!」

ヒカリ「――っ!」

シンジ「守りたい! だから守ってみせる! 僕だって一生懸命やってるんだ!」

ヒカリ「い、碇くんっ。だけど、アスカは!」


270 : 以下、名... - 2017/02/21 23:18:00.62 edjWwc+q0 245/697

ヒカリ「(こ、こんなの。少女漫画じゃない。昼ドラよ)」

シンジ「……洞木さんは、アスカのことが大事なんだね」

ヒカリ「…………」

シンジ「心配しなくても、アスカは守ってみせるよ」

ヒカリ「(……だけど、気持ちは⁉)」

シンジ「ごめん。今はそれしか言えない」

ヒカリ「…………。私こそごめん」

シンジ「トウジとうまくいくといいね」

ヒカリ「あっ。うん。でも、無理かもしれないけど」

シンジ「トウジなら、大丈夫だよ」

ヒカリ「(アスカに、なんて言おう)」


マナ「――あれ? 洞木、さん?」


ヒカリ「……えっ?」

マナ「あっ! やっぱり洞木さんだーっ!」

ヒカリ「霧島さん⁉ どうしてここに⁉」

マナ「お父さんがここで働いてるのっ! だからその迎え!」

シンジ「えっと……邪魔しちゃ悪いから……僕は」

マナ「あぁん! 待って待って! えぇと、もしかして碇シンジくんだよね⁉」

271 : 以下、名... - 2017/02/21 23:26:14.50 edjWwc+q0 246/697

シンジ「……そうだけど」

マナ「私、霧島マナ。よろしくねっ。碇くんの席の隣に転校してきたの」

シンジ「あ……キミが」

マナ「マナって呼んで! ねぇねぇっ! パイロットなんだよね⁉ ……怪我痛そうだけど、大丈夫?」

シンジ「うん。見た目よりは痛くないんだ。包帯も感染症のためらしくて」

ヒカリ「…………」

マナ「あ、洞木さんは碇くんのお見舞い?」

ヒカリ「あの……うん」

マナ「もっと碇くんと話したいなっ。……だめ?」

シンジ「えぇと。かまわないけど」

ヒカリ「(ど、どうしよう! まだ増えるの⁉)」

シンジ「病室に友達がいるから。みんなに紹介……は、必要ないのかな」

マナ「あっ! 嬉しいっ! ――お邪魔じゃないかなぁ?」

シンジ「洞木さんも知り合いみたいだし、どう?」

ヒカリ「…………ふぅ。いいよ。行こう?」

272 : 以下、名... - 2017/02/21 23:33:48.04 edjWwc+q0 247/697

- 総合病院 病室 -

トウジ「はぁ~~~」

ケンスケ「どうすんだよ、コレ」


アスカ「……………」むっすぅ

レイ「……………」

マナ「……あの、お邪魔でした?」


トウジ「センセはほんま、どえらい男やなぁ」

ケンスケ「転校生はさっき会ったばかりだろ~? なんでこんな空気になるわけ?」

ヒカリ「あ、あんた達、余計なこと言わないで」


シンジ「みんな、どうしたの?」


トウジ「ワシ、もしかして伝説の男と友達になっとるのかもしれん」

ケンスケ「はぁ。もういいよ。なるようになれってやつだ」

273 : 以下、名... - 2017/02/21 23:58:01.02 edjWwc+q0 248/697

- 帰宅中 -

アスカ「シンジとなに話してたの?」

ヒカリ「そ、その。碇くんにアスカのことどう思ってるかって………」

アスカ「――っ! そ、それで⁉」

ヒカリ「あの、アスカのこと、守るって言ってたよ…………」

アスカ「ほんとっ⁉」

ヒカリ「うん…………(言えないよぉ)」

アスカ「まぁ、そーよね! あったりまえじゃない!」

ヒカリ「(少女漫画が現実に起こると昼ドラと大差ないだなんて……)」

アスカ「他には⁉ なにか言ってた⁉」

ヒカリ「えーと、そのぉ、うーんと、アスカのことちゃんと考えてるって」

アスカ「え⁉ ……それって……」

ヒカリ「(う、嘘は言ってないよね。今はって言ってたし)」

アスカ「こ、告白じゃない……」

ヒカリ「――え、えぇ⁉」

アスカ「そっか。シンジもちゃんと……あぁ、私ってバカね。なにを焦ってたんだろ。シンジも同じ気持ちなのに」

ヒカリ「――え、ちょ、ちょ、あす」

アスカ「ヒカリッ! ありがと! やっぱ私たち親友ね!」

ヒカリ「(ど、どどどうしよ~~⁉)」

278 : 以下、名... - 2017/02/22 00:49:58.81 pu4UfFe80 249/697

- 夜 ミサト宅 -

アスカ「ふ~んふふ~んふ~ん」

ミサト「…………」

アスカ「ふんふ~ん」

ミサト「昨日はなんかおかしかったのに。わからないわ」

アスカ「あ、ミサト?」

ミサト「……なによ」

アスカ「シンジと2人で住むってできないの?」

ミサト「できるわけないでしょう」

アスカ「そっか。残念。でも、これからは、あぁそっか。ミサトも大変ね」

ミサト「……なにが?」

アスカ「だってさぁ、シンジが退院してきたら……ふんふ~ん」

ミサト「日本語で喋ってほしいわ……」

アスカ「シンジと私、相思相愛なのよ。両想いってやつ」

ミサト「……頭痛がする。シンちゃんがそう言ったの?」

アスカ「えぇ。そうよ。だからこれからのルール決めておいた方がよくない?」

ミサト「…………」

アスカ「ミサトも監督責任があるんでしょ。セッ○スしたらどうするの?」

ミサト「セッ……まぁ、あなた達もお年頃だしね。なくはないか」

アスカ「もちろんよ。そこで、ルールなんだけど」

ミサト「避妊はちゃんとしなさい。あと、勉強も。のめりこみすぎたらすぐ引き離すわよ」

アスカ「意外にあっさり許すのね」

ミサト「実は、前にリツコから避妊をするなら問題ないって言われてるのよ。中学生にはまだ早すぎると思うんだけど」

アスカ「それなら問題は倫理上のことだけね。私たちは同じ歳なんだから、法律上問題ないってこと」

ミサト「でも! ちゃんとしなさいよ⁉」

アスカ「わかってるって。私がそんなにガッつくように見える? シンジが寝かせてくれないかもしれないけど」

ミサト「女同士といえど、生々しいわね」

アスカ「ミサトもやることやってんでしょ」

ミサト「…………はぁ」

アスカ「私も声は聞かれたくないし、セッ○スしてる時はなにか音楽でも聞いてて」

ミサト「…………そうなるのね。やっぱり」

279 : 以下、名... - 2017/02/22 01:13:21.25 pu4UfFe80 250/697

- 翌日 ネルフ本部 ラボ -

リツコ「――問題ないわよ」

ミサト「や、やっぱり、そうこたえるかぁ」

リツコ「断ってほしかったの?」

ミサト「だ、だぁってぇ……」

リツコ「盛りのついた中学生同士なら、かなりの頻度でヤるかもしれないわよ?」

ミサト「アスカのそういう所、イメージできないのよね」

リツコ「あの子は女よ。初体験で相当嫌なイメージさえつかなければ、求められればこたえる。女とはそういう生き物ではなくて?」

ミサト「…………」

リツコ「……しかし、シンジくんがOKとは意外ね。事後の精神でいい実験データがとれるかも」

ミサト「リツコにとってはシンジくんが意外?」

リツコ「えぇ。あの子、受け身だもの」

ミサト「そうね。アスカからって可能性もあるけど」

リツコ「――なんにせよ、アスカのトラウマ、解消できるかもしれないわね」

ミサト「…………」

リツコ「ミサトも資料は読んだんでしょう? 初体験がきっかけでまた変わるかもしれないわよ」

ミサト「……そうね、そう思うことにするわ」

リツコ「いずらかったら、たまにうちに遊びにいらっしゃい。寝る所ぐらいは、貸すわよ」

ミサト「そうするぅ……」

280 : 以下、名... - 2017/02/22 01:23:02.13 pu4UfFe80 251/697

リツコ「あぁ。それと、ミサト」

ミサト「……?」

リツコ「このことは、碇司令にも報告しておくわよ」

ミサト「いぃっ⁉ 大丈夫なの?」

リツコ「気にすることないわ。息子について干渉しないのはあなたもよく知ってるでしょ」

ミサト「だけど、ヤッてからとか……」

リツコ「形式上な報告だけよ。後から報告して、まずかった、なんてならないようにね」

ミサト「はぁ………」

リツコ「浅間山で言ったあの子達のことを考えるって話は忘れていいから」

ミサト「……わかったわ。でも一応、理由聞いていい?」

リツコ「エヴァとのシンクロとデータが第イチ。それ以外になにもありはしないわよ」

ミサト「わかりやすい。……りょーかい」

285 : 以下、名... - 2017/02/22 17:08:40.86 pu4UfFe80 252/697

- ネルフ 本部 ??? -

リツコ「……報告は以上です」

ゲンドウ「…………」

冬月「ふぅむ……セカンドチルドレンとサードチルドレンの関係は事実なのかね?」

リツコ「はい。監督者である葛城一尉からの情報ですわ」

冬月「碇。どうする? シナリオを書き直さなばらんぞ」

リツコ「……えっ」

ゲンドウ「……シナリオの書き換えはしない。赤木博士」

リツコ「はい」

ゲンドウ「サードチルドレンを面会謝絶とし、セカンドチルドレンを近づけるな」

リツコ「し、しかし……」

ゲンドウ「葛城一尉には感染症の疑いが出たと言えばいい」

リツコ「病院関係者には?」

ゲンドウ「勤務者は我々の手の内にある」

冬月「(霧島マヤ、の父親以外はな)」

リツコ「り、了解しました。シナリオは……」

ゲンドウ「初号機の覚醒にセカンドチルドレンは不要だ」

リツコ「……はい」

冬月「(息子であろうと容赦なしか……。ユイくん、すまないな)」

ゲンドウ「……レイを呼べ」

286 : 以下、名... - 2017/02/22 17:15:37.13 pu4UfFe80 253/697

――――
―――

レイ「…………」


ゲンドウ「……レイ。シンジと寝ろ」


リツコ「――っ! い、碇司令!」

冬月「いいのか? 拒絶のきっかけになるかもしれんぞ」

ゲンドウ「シンジには抗生剤と偽って興奮剤を投与すればいい」

レイ「…………」

冬月「しかし、強引すぎるのではないか?」

ゲンドウ「いずれそうなるのであれば早めに対処する」

リツコ「で、ですが……っ! それはあまりに危険では!」

ゲンドウ「異議は認めない。……レイ。赤木博士からレクチャーを受けろ」

リツコ「……………」

レイ「…………はい」

冬月「(碇め、レイと覚醒させることに執着しすぎてるな)」

287 : 以下、名... - 2017/02/22 17:27:44.78 pu4UfFe80 254/697

- ネルフ本部 通路 -

冬月「必要なことがあればなんでも言いたまえ。根回しはできる限り万全であればいい」

リツコ「……はい」

レイ「…………」

冬月「今回の決定にいささか憮然としたものを感じるのは私も認めるよ。固執しすぎているからな」

リツコ「…………」

冬月「あれもあれで不器用な男だ。わかってやってくれとは言わないが、命令には従ってもらう」

リツコ「……了解、いたしました」

レイ「…………」

リツコ「レイ。行くわよ」

レイ「…………はい」

288 : 以下、名... - 2017/02/22 19:36:39.37 pu4UfFe80 255/697

- ネルフ本部 地下 -

リツコ「はじめるわよ。学校の授業で生殖行為のおおまかな概要は学ぶからそこは説明省いていいわよね?」

レイ「……はい」

リツコ「机の上にバイブを用意したわ。手にとってみて」

レイ「…………」コトッ

リツコ「日本人の平均的な陰部大きさは12cmと言われている。シンジくんは成長期にあるからもう少し小さいかもしれない」

レイ「…………」ニギニギッ

リツコ「……あまり乱暴に扱わないで。男性にとって性器は内蔵なのよ。痛がられるわよ」

レイ「…………」

リツコ「優しく、ね。少しツバを含んでたらしてみなさい」

レイ「………んっ」ニチュ

リツコ「……そうすると滑りがよくなるわ。上下にこすってあげて」

レイ「………」シコシコ

リツコ「唾液はすぐにかわくから注意して。そのまま、舌先で先端部分を舐め回してあげるの」

レイ「……ふぁ、ふぁい……んっ……ちゅ……」

リツコ「いい感じよ。口の中にいれて上下に、歯は立てないように」

レイ「……んっ、んっ、んっ。はぁっ…んっんっ……」

リツコ「……そう。基本的に男性器は擦ることで刺激を得られる。様々な方法があるけど、擦るということには変わりがない」

レイ「………はあっ………はい」

289 : 以下、名... - 2017/02/22 19:42:06.56 pu4UfFe80 256/697

リツコ「シンジくんには興奮剤、つまり媚薬を点滴で投与するからあなたから積極的にいくことはないはずよ」

レイ「…………」

リツコ「子供ができる心配はないし、存分にやらせてあげなさい」

レイ「………あの、赤木博士」

リツコ「なに?」

レイ「弐号機の人は?」

リツコ「……あなたが考えることではないわ」

レイ「…………はい」

リツコ「次は、体位について教えるわね――」

290 : 以下、名... - 2017/02/22 19:50:56.78 pu4UfFe80 257/697

- 第三新東京都市立 第壱中学校 -

アスカ「ふんふふ~ん♪」

トウジ「朝からずっとあの調子で気持ち悪いわ~」

ヒカリ「……はぁ」

ケンスケ「こっちはため息ばっかりだしなぁ~」

ヒカリ「(……アスカには言えないし、誰に相談したらいいんだろう)」

アスカ「あ! そういえばあんた達!」

トウジ&ケンスケ「な、なんや(だ)?」

アスカ「私とシンジ、付き合うことになりそうだから!」

トウジ&ケンスケ「は、はぁ⁉」

ヒカリ「あ、アスカ! あのっ! それはっ!」

トウジ「付き合うってシンジがそう言うたんかいな?」

ケンスケ「昨日はそんな素振りなかったはずだけど?」

アスカ「だからあんた達は鈍感なのよ! 私とシンジにしかわからない世界があるの!」

トウジ&ケンスケ「は、はぁ?」

アスカ「あぁ、はやく退院してこないかなぁ~」

ケンスケ「まぁ、付き合うなら――」

トウジ「――ワシたちはええけどなぁ?」

ヒカリ「……す、鈴原。相田くん。ちょっと、いい?」

291 : 以下、名... - 2017/02/22 19:58:26.01 pu4UfFe80 258/697

- 体育館裏 -

トウジ「――な、なんやとぉ⁉」
ケンスケ「――勘違いぃ⁉」

ヒカリ「そ、そうなの……」

トウジ「ど、どないなっとんねん⁉」

ヒカリ「私の言い方がまずかったせいで、アスカ、勘違いしちゃって」

ケンスケ「ありゃ有頂天って感じじゃないけど。天にも昇るっていうか」

ヒカリ「ど、どうしよう⁉ アスカに今さら言い出せないのよ!」

トウジ「けど、昨日の今日やろ? 軽い感じで言ってしまえばええんやないか?」

ヒカリ「そ、そんな話じゃないの!」

ケンスケ「けど、このままにしとくのも、なぁ?」

ヒカリ「……うん。それは、わかってるんだけど」

トウジ「ほんまのところ、シンジはなんて言うとったんや」

ヒカリ「まだ、わからないって。きっと碇くんも色々整理したいんだと思う」

ケンスケ「転校してきてまだそんなにたってないしな~」

トウジ「煮えきらんのー」

ヒカリ「し、仕方ない部分もあるわよ。アスカ、すぐ好きになっちゃったし」

292 : 以下、名... - 2017/02/22 20:10:19.14 pu4UfFe80 259/697

- 第壱中学校 屋上 -

アスカ「……シンジに会いたいな」



シンジ『アスカ。実は前から僕、アスカのことが……』

アスカ「(な、なによ。シンジ。どうしたの?)」

シンジ『アスカ。もう僕、我慢できないんだ……』

アスカ「(だ、だめよ。バカ。ミサトが帰ってくる)」

シンジ『だけど、アスカを見てるだけで、僕もう、こんなに……』

アスカ「(……あっ……シンジ。シンジのコレ……)」



アスカ「こぉーんなことになったりするわよねぇ~っ!」バンバンッ


マリ「――ひめぇ? トリップしてるところ悪いんだけど、ちょっといい?」ポリポリ


アスカ「う、うわぁ⁉」ビクゥ

293 : 以下、名... - 2017/02/22 20:19:54.54 pu4UfFe80 260/697

アスカ「……ゴホンッ……いつからそこに?」

マリ「発情期のメスの顔してるところからかにゃ?」

アスカ「……結局いつからなのよ」

マリ「そういう顔ってとこは否定ないんだね」

アスカ「用件を言いなさい。用件を」

マリ「……うん。なんかちょっと不穏な動きがあるからさぁ~」

アスカ「……っ! シンジになにかあるの?」

マリ「まだわかんないけど、とりあえず、あの霧島マヤって子、戦略自衛隊の子みたい」

アスカ「……どういうこと?」

マリ「有り体に言えば、スパイってやつかにゃ。ワンコくんに取り入ろうとするはずだよ」

アスカ「あいつがっ……!」

マリ「でも、ワンコくんに対して危害をくわえる理由はないから心配いらないと思うけど」

アスカ「近づくのは許せないわ」

マリ「りょ~かい。あぁ、そうそう。姫のブロマイド、一枚買っちゃったんだ」

アスカ「あぁ……なんか、出回ってるやつね」

マリ「そ。でかでかとハーフドイツ人って書いてあるけど、姫ってクォーターだよね?」

アスカ「なんであんたがそこまで知ってるのよ……シンジも知らないのに」

マリ「細かいことは気にしなぁ~いのぉ~♪」

アスカ「……帰国子女でドイツの血が混ざってるって言ってあるだけだから、ハーフだと勘違いしてるんでしょ。どうでもいい」

マリ「そっか。これ貰っとくね♪」

アスカ「女の写真なんか貰ってどうする気?」

マリ「目の保養は必要っしょ。私はワンコくんよりも姫の味方だし」

294 : 以下、名... - 2017/02/22 20:31:51.41 pu4UfFe80 261/697

- 放課後 学校 校門前 -

アスカ「さてと、それじゃヒカリ――」

トウジ「これから見舞いか?」

アスカ「そうよ?」

ケンスケ「僕たちも一緒にいくよ。な? 委員長」

ヒカリ「うん……」

アスカ「あんた達も暇ね」

トウジ「まぁ、シンジに話したいことがあるからのー」

アスカ「……?」

ケンスケ「まぁまぁ、それじゃ! ご一緒しましょう!」



ブロロロロッ キキーッ



トウジ「うぅーげほっ! げほっ!どこのアホンダラやっ!」

アスカ「……けほっけほっ……砂が目にはいるぅ……」


バタンッ


ミサト「アスカ……。よかった。まだ学校にいたのね。みんなも」

アスカ&トウジ&ケンスケ&ヒカリ「ミサト(さん)⁉」

ミサト「シンジくんの体にちょっち異常が見つかったらしいの――」

アスカ「――ど、どういうことっ⁉」

295 : 以下、名... - 2017/02/22 20:50:11.07 pu4UfFe80 262/697

- 車内 移動中 -

トウジ「感染症って大丈夫なんですか?」

ミサト「たいして心配はいらないけど、大事をとってお見舞いは控えてくれると助かるわ。といってもリツコの指示で面会謝絶だけど」

ケンスケ「火傷、やっぱりひどかったんだなぁ」

ミサト「皮膚の再生中が一番敏感らしいのよ」

アスカ「退院がのびたりするの?」

ミサト「どうかしら。少しのびるかもしれないけど、抗生剤を点滴するって話だから」

ヒカリ「……やっぱり、大変なんですね」

ミサト「そうね……。アスカもレイもそうだけど、パイロットは命をかけてるわ」

トウジ&ケンスケ&ヒカリ「…………」

アスカ「少しも会えない? 私、心配なのよ」

ミサト「シンジくんの為を思うなら、今は医師にまかせておくべきよ。心配な気持ちもわかるけど」

アスカ「…………」

ミサト「アスカ? シンジくんと両想いなんでしょ? だったら、焦ることないじゃない」

アスカ「そうね……。でも、シンジになにかあったらすぐに教えて」

トウジ「あ、あの。ミサトさん」

ヒカリ「アスカと碇くんが両想いって……」

ミサト「あぁ。アスカから聞いたわ。まぁ、いつかはこうなると思ってたし」

ケンスケ「あっちゃあ~~……」

ミサト「……?」

296 : 以下、名... - 2017/02/22 20:55:40.07 pu4UfFe80 263/697

ミサト「後部座席、狭いでしょ? 元々そういう車だから」

トウジ「あぁ、まぁ、大丈夫です」

ケンスケ「それより、あの~……」

アスカ「……どうしたの? あんたたち」

ヒカリ「あ、あのねっ? アスカ、あの、実は」

アスカ「ヒカリも?」

ミサト「――あ! そーだ! シンジくんが帰ってきたら、快気祝い! パーっとやりましょっか?」

アスカ「いいわね。ヒカリ達ももちろん来るでしょ?」

トウジ&ケンスケ&ヒカリ「あぁ……はい」

297 : 以下、名... - 2017/02/22 21:01:09.73 pu4UfFe80 264/697

- 夜 総合病院 病室 -

シンジ「はぁ……暇だな」


コンコン ガチャッ


看護師「碇さん。点滴のお時間です」

シンジ「はい、わかりました」

看護師「点滴は1時間ほどで終わりますから、終わったらナースコールを押してください」

シンジ「はい」


プスッ


ヒカリ『アスカがどんな気持ちでいるかわかる⁉』

シンジ「(……アスカ。今、なにしてるんだろう……)」

298 : 以下、名... - 2017/02/22 21:08:26.99 pu4UfFe80 265/697

- 総合病院 病室 2時間後 -

シンジ「な、なんだか、暑いな……」

シンジ「(エアコン、はついてるし。なんだこれ。なんか、内からこみあげてくるような)」

シンジ「……はぁっはぁっ……」

シンジ「……あれ、なんで勃ってるんだろ……はぁっはぁっ……」

シンジ「(ナースコール押すべき、かな。でも、こんなとこ見られたら……)」


シンジ「…………っ……」モゾモゾ

シンジ「……はぁっはぁっ……ぅっ……」シコ シコ



ガチャ



シンジ「はぁっはぁっ……」シコ シコ


スタスタ


シンジ「……あっ⁉」

レイ「――……碇くん」

299 : 以下、名... - 2017/02/22 21:16:31.34 pu4UfFe80 266/697

シンジ「あ、綾波っ⁉」

レイ「なに、してるの?」

シンジ「あっ、これはっ、あのっ」

レイ「……苦しい?」

シンジ「……いや、大丈夫だよ……だから……」

レイ「碇くん。私、手伝ってあげる」

シンジ「え、えぇ⁉ いいよ!」

レイ「…………」シュルシュル

シンジ「あ、綾波……?」

レイ「…………」パサッ

シンジ「……っ!」ゴクリ

レイ「男の人は、我慢できない時があるんでしょ?」パサッ

シンジ「だ、だめだよ! 僕たちは、そんなんじゃ!」

レイ「――碇くん。見て。私、もうなにも着けてない」

シンジ「…………っ」

レイ「…………」スッ ギシギシ

シンジ「綾波! ベットにのったら」

レイ「……なに?」ゴソゴソ

シンジ「感染症が……っ⁉」

レイ「大丈夫。こわがらなくていい」ニギッニギ

300 : 以下、名... - 2017/02/22 21:23:34.36 pu4UfFe80 267/697

レイ「どうして、我慢するの?」ニギニギッ

シンジ「…………そこは……僕のっ……」

レイ「気持ちいい?」シコ シコ

シンジ「うあぁっ……はぁっはぁっ……」

レイ「そう。気持ちいいのね」シコ シコ

シンジ「や、やめて。綾波。やめてよ……」

レイ「こんなに勃起してるのに?」ゴソゴソ


ボロンッ


レイ「碇くん。好きにしていいのよ?」

シンジ「だ、だめだよ。……はぁはぁっ……」

レイ「………んっ………」ニチャァ

シンジ「綾波っ⁉ なにしてっ――⁉」

レイ「んっ……ちゅ……はぁっ……んっんっんっんっ………はぁっ……」

シンジ「(アスカぁ……)」ビクゥ

レイ「んっんっんっ……裏筋、舐められるの好き?………」

301 : 以下、名... - 2017/02/22 21:31:45.58 pu4UfFe80 268/697

シンジ「(意識が朦朧としてきた……これ、夢なんじゃないかな)」

レイ「………はぁっ……うんっ……んっ……」

シンジ「(綾波がこんなことするはず。上目遣いで僕のをくわえてるなんて)」

レイ「んっ……ちゅ……ちゅ……」

シンジ「(綾波の唾液が暖かくて、舌がすごくて)」

レイ「はぁっ………」シコシコ

シンジ「あやなみっ! 僕、もう!」

レイ「ん、らひて。ちょうらい。舌にだひて」あーん

シンジ「…………くっ!………」ビクンビクン

レイ「…………ちゅ……んっ…んっ……」コク

シンジ「……はぁはぁっ……そんな、僕、まだ……」

レイ「碇くん………」クパァ

シンジ「………っ!」

302 : 以下、名... - 2017/02/22 21:37:48.27 pu4UfFe80 269/697



バターーンッ!!


マリ「ちょぉ~~~っと待ったぁぁぁっ!!!」



シンジ「………え?」

レイ「………」

マリ「ええぃっ!」タタタタッ

シンジ「だ、誰? ――うわぁ⁉」

マリ「――よっと!」バシュ

シンジ「いつっ⁉ ……な……な……(なにか、打たれた)……(意識が)……」

レイ「…………」

シンジ「あ……ぁ……」パタッ

303 : 以下、名... - 2017/02/22 21:45:16.06 pu4UfFe80 270/697

マリ「…………はぁ~~~。ワンコくんの貞操は間一髪セーフ!」

レイ「…………」

マリ「まぁ、一回だしてるみたいだけど、口だからノーカンってことで」

レイ「…………あなた、誰?」

マリ「……3人目の綾波レイね。私は自己紹介するほどでもないよ」

レイ「…………」

マリ「どうする? ワンコくん今日は起きないよ」

レイ「…………」ニギニギ

マリ「なにしてるの……?」

レイ「………確認」フニャァ

マリ「おおー、見かけによらずビックだねー」

レイ「……だめ」

マリ「うんうん。何事も諦めが肝心」

レイ「…………」

マリ「ゲンドウくんも無茶するなぁ。みんな道具なんだね」

レイ「…………」ギシギシ スタスタ

マリ「ちょっと! 服着なくていーのー?」

レイ「……いい。赤木博士が待ってる」ガチャ

マリ「そ。それより、これからどうしたもんかなぁ~」

304 : 以下、名... - 2017/02/22 22:02:03.14 pu4UfFe80 271/697

- 翌日 ネルフ本部 ??? -

冬月「失敗に終わったか」

リツコ「はい……。私も眠らされておりました、申し訳ありません」

ゲンドウ「…………」

冬月「しかし……何者だ?」

リツコ「調べておりますが、あの後すぐに姿を消したようで、いまだ……」

ゲンドウ「赤木博士。ご苦労だった」

冬月「サードチルドレンはどうする?」

ゲンドウ「……機会はまたある」

冬月「しばらく時間をおくのか? それでは、セカンドチルドレンと」

ゲンドウ「そうはならない。あの2人は引き離す」

リツコ「賛同できません……。セカンドチルドレンは精神的にサードチルドレンに依存しています。パイロットとして支障をきたすおそれが」

ゲンドウ「…………」

冬月「やれやれ、厄介なことになってしまったな」

ゲンドウ「……しばらく、様子を見る。葛城一尉のマンションに監視カメラを設置しておけ」

305 : 以下、名... - 2017/02/22 22:23:00.35 pu4UfFe80 272/697

- 登校中 -

アスカ「――まったく!なんでミサトはアラームかけないのよ!」タタタタッ

マリ「姫っ! ちょっとまった!」

アスカ「あっ!――っと!」キキッ

マリ「姫ってば!」

アスカ「……あん? どこ?」キョロキョロ

マリ「こっちこっちぃ~」チョイチョイ

アスカ「なんでそんな細道から……?」

マリ「そのまま喋って。尾行してたのはあっちでのびてるけど念のため」

アスカ「……なに?」

マリ「ワンコくん、わりとやばいかも」

アスカ「ど、どういうことよ⁉ そんなに悪いの⁉」

マリ「あぁ、違う違う! 体のことは嘘だったの!」

アスカ「……え?」

マリ「昨日、逆レイプされかかってたよ」

アスカ「――はぁ⁉」

マリ「まぁ、興奮剤投与されてるから。あのままいけばワンコくんから襲ってたんだろうけど」

アスカ「ど、どうなってるの⁉」

マリ「ゲンドウくんがでばってきてるのがちょっとシャレにならないのよ」

アスカ「ゲンドウくん? 碇司令? シンジのお父さん――⁉」

マリ「ゲンドウくんは味方じゃない。自分の息子だろうと、なんだって利用するよ」

アスカ「シンジは大丈夫なの⁉」

マリ「大丈夫。監視の目がきついからもう行かないと。代わりがすぐにくる――」

アスカ「……ど、どうしたらいいのよ⁉」

マリ「ワンコくんとはやくヤッちゃいなよ! ただし! マンションはだめ!」

アスカ「えぇ……?」

マリ「初体験なんかどーでもいいけど。姫の場合は精神安定剤っしょ!」

アスカ「そ、そーいう問題?」

マリ「それじゃ! こっちに注意引きつけとくから! また今度ね♪」

306 : 以下、名... - 2017/02/22 22:39:25.93 pu4UfFe80 273/697

- 総合病院 病室 -

シンジ「…………昨日の、なんだったんだろう」

シンジ「夢、なのかな」

シンジ「でも、あんな生々しい夢、見るかなぁ」


ガチャ


レイ「――……碇くん」

シンジ「あ、綾波っ⁉」

レイ「…………体調はどう?」

シンジ「あの、少し体がダルいけど、なんともない」

レイ「そう。抗生剤。効いたって話だから」

シンジ「そうなんだ。……あの、綾波」

レイ「なに?」

シンジ「昨日の、ことなんだけど」

レイ「…………」

シンジ「僕のとこにきた?」

レイ「…………学校、もう行かなくちゃいけないから」

シンジ「あ……。そっか」

シンジ「(夢だったのかなぁ)」

307 : 以下、名... - 2017/02/22 22:55:14.69 pu4UfFe80 274/697

- 第三新東京都市第壱中学校 昼休み -

アスカ「(あぁ~~~~イライラするぅ!)」

アスカ「(シンジが襲われたってどういうことよ⁉ 誰よ相手は!! 聞きそびれちゃったじゃない!)」

アスカ「(相手が分かればそいつ殺して海の藻屑にしてやるのに!!)」

ヒカリ「――あの、アスカ?」

アスカ「(使えないやつね。マリって言ったっけ? なんか色々含みがあるけど! 私にはシンジが全部なのよ!)」

ヒカリ「アスカ? アスカってば」

アスカ「なによっ!!」バン

ヒカリ「――ひっ⁉」
マナ「――わぁっ⁉」

アスカ「……あれ?」

ヒカリ「……あの、霧島さんも、一緒にご飯食べたいって」

アスカ「はぁ?」

マナ「あ、あのっ。だめ、ですか?」

アスカ「……ちゃあ~んす」

ヒカリ&マナ「へ……?」

アスカ「(こいつ、スパイだったわね。エヴァのパイロットじゃないし。こいつで憂さ晴らししよ。シンジに近づくメス豚はデストロイよ)」

ヒカリ「いいかな……?」

アスカ「どーぞ」

マナ「よ、よかったぁっ!」

308 : 以下、名... - 2017/02/22 23:06:21.53 pu4UfFe80 275/697

マナ「――うわぁ。洞木さんのお弁当すごいね! 自分で作ってるの⁉」

ヒカリ「ヒカリでいいよ。うん。私、お姉ちゃんと妹のもあるから。えへへ」

マナ「えらいんだねっ! おかず、取り替えっこしない⁉」

アスカ「…………」ジトー

ヒカリ&マナ「…………」

アスカ「はぁ。演技って疲れない?」

ヒカリ「え?」

マナ「……っ!」

アスカ「私もちょぉっと前まで演技しまくってたからあんまり人のこと言えないけど」

マナ「…………」

アスカ「――あんた、気に入らないわ」

ヒカリ「アスカ? どうしたの?」

アスカ「友達になれそうにない」

ヒカリ「ちょ、ちょっとアスカ」

マナ「……いいんです。いきなり馴れ馴れしくした私が悪いですよね」

アスカ「……はん。よくもまぁぬけぬけと。何枚舌があるの?」

マナ「……そんな、私はただ……」

アスカ「なにもかも騙せると思わないことね」

マナ「…………」グスッ

アスカ「今度は泣きの演技?」

ヒカリ「アスカっ! 言い過ぎよ!」

アスカ「ヒカリ。ちょっと黙ってて」

マナ「私、転校してきたばかりだから、仲良くなれたらと思って……」

アスカ「そうなんだー? でも無理ね。私はあんたが無理」

マナ「…………」

309 : 以下、名... - 2017/02/22 23:15:18.52 pu4UfFe80 276/697

アスカ「シンジに手を出したら、後悔させてやる」コショコショ

マナ「――……っ⁉」

アスカ「あんた、男子達に輪姦させてやるから」コショコショ

マナ「――っ!」

ヒカリ「……アスカ! よく聞こえない! なに言ってるの⁉」

マナ「い、いいんですっ! お邪魔しました!」ガタタッ

ヒカリ「え? でも……」

マナ「私が全部悪かったの! だから洞木さんも気にしないで!」

アスカ「(ふぅ。ちょっとスッキリした)」


タタタタッ


ヒカリ「アスカ……。今のはひどいわよ」

アスカ「ん~? そうね。ヒカリ、ごめんなさい」

ヒカリ「私じゃなくてあの子に謝らなくちゃ」

アスカ「ヒカリも嫌な気分にさせたでしょ? だから、謝ってるの」

ヒカリ「んもうっ!」

310 : 以下、名... - 2017/02/22 23:32:20.26 pu4UfFe80 277/697

レイ「(碇くんを守るって言ったのに)」ぼーっ

レイ「(でも、碇くん、口では嫌って言ってたけど気持ちよさそうだった)」

レイ「(守らなければいけないのは、なに?)」

レイ「(繋がること、それはとても気持ちいいことなのね)」

レイ「…………」スンスン

レイ「碇くんの、匂いがする」

329 : 以下、名... - 2017/02/23 14:45:42.96 pxeg2dfK0 278/697

- 1週間後 総合病院前 -

シンジ「どうも、お世話になりました」

看護師「いえいえ、こちらこそ。お大事にしてくださいね」

シンジ「はい」



ブロロロ キキッ

バタンッ


ミサト「おっまたせぇ~~っ!」

シンジ「ミサトさん、どうも」

ミサト「1週間ぶりね! シンジくん! 私と会えなくてさみしかった?」

シンジ「からかうのはやめてください。部屋の掃除できてたんですか?」

ミサト「うっ……。ま、まぁ、とりあえず行きましょうか。アスカも首をなが~くして待ってるし」

330 : 以下、名... - 2017/02/23 15:14:52.62 pxeg2dfK0 279/697

- 車内 移動中 -

ミサト「身体の具合はどぉ?」

シンジ「だいぶいいです」

ミサト「みんなから聞かれるから答え飽きちゃってるか」

シンジ「いえ、そんな」
.
ミサト「ネルフの医療スタッフ達が万全の状態で待機してるから、サポートはまかせといて」

シンジ「すみません」

ミサト「あらぁ? なんだか元気ない?」

シンジ「そ、そんなことないですよ。いつも通りです」

ミサト「シンジくんとこうやって2人なのも久しぶりになるわね。アスカが来てからは」

シンジ「そう、ですね。あの、ミサトさん。学校はどうなりますか?」

ミサト「本来なら入院していなきゃいけないところを無理に退院させてるんですもの。シンジくんにおまかせするわ」

シンジ「はい」

ミサト「シンちゃんは学校行きたいの?」

シンジ「……そうですね。みんなお見舞いに来てくれたし。お礼も言いたいから」

ミサト「わかった。放課後はネルフに通ってもらうことになるけどいい?」

シンジ「はい、わかりました」

ミサト「まったく~、もうちょっと気楽にやんなさいよっ!」ウリウリ

シンジ「う、うわ、ちょ、ミサトさん」

ミサト「アスカを惚れさせるなんて! そんなスケコマシ野郎だとは思わなかったわよ!」ウリウリ

シンジ「や、やめてくださいよっ! ……っ! ミ、ミサトさん! 前っ!」

ミサト「ん……? ――っ⁉」キキーッ



プーップーッ



ミサト「なに……渋滞……事故?」

シンジ「……なんだか、おかしいですよ。信号のランプが消えてる」



パタパタパタッ


ミサト「上に飛んでるあれは? 戦自のヘリ? ――っ!」

シンジ「…………」

ミサト「シンジくん! 飛ばすわよ! しっかり掴まっててっ!」

331 : 以下、名... - 2017/02/23 15:21:23.79 pxeg2dfK0 280/697

- 戦自 基地 -

戦自「索敵レーダーに正体不明の反応あり! 予想上陸地点は旧熱海方面!」

副司令官「おそらく、8番目の奴ですか」

司令官「ああ、使徒だろう。一応、警報シフトにしておけ。決まりだからな」

副司令官「どうせまた奴の目的地は、第3新東京市ですね」

司令官「そうだな。俺達がすることは何も無いさ」

副司令「なんでいつもネルフばかり……」

司令官「お上の決定だ。仕方ないさ」

332 : 以下、名... - 2017/02/23 15:29:45.45 pxeg2dfK0 281/697

- ネルフ本部 発令所 -

冬月「――どうなっている⁉」

マヤ「だめです! 正・副・予備の三系統、完全に落ちています!」

冬月「同時に落ちるとは考えられんな……」

ゲンドウ「と、すればやはり――」

冬月「――落とされた。と考えるべきだろうな」

ゲンドウ「…………」

冬月「ネルフの中枢はすべてMAGIに頼りっぱなしだ。電気が使えないとなると、外部から完全に孤立してしまうぞ」

ゲンドウ「……通信手段の確保は必要だ。モールス信号に切り替えろ」

シゲル「も、モールス信号ですか?」

冬月「どうした? はやくやりたまえ」

シゲル「り、了解!」

333 : 以下、名... - 2017/02/23 15:36:52.05 pxeg2dfK0 282/697

- 戦自 基地 -

司令官「――どうしたっ⁉ なぜネルフは沈黙している⁉」バンッ

戦自オペレーター「原因不明! ――使徒! 以前進行中! 第二防衛ライン突破されます!」

司令官「あらゆる通信手段を使って連絡を試みろ!」

副司令「俺たちの出番ですかね?」

司令官「それもありうる! 第壱師団から順次、戦闘警戒態勢! 準備を急がせろ!」

副司令「了解!」

司令官「それと、情報もかき集めろ! 潜入しているものも全て使え!」

戦自オペレータ「了解。緊急警報。緊急警報。警戒レベル最大。これは訓練ではない。繰り返す――」

334 : 以下、名... - 2017/02/23 15:47:06.29 pxeg2dfK0 283/697

- ネルフ本部 ゲート前 -

カシュ

アスカ「……?」

カシュ

アスカ「あ、あれ?」

カシュ カシュ カシュ

アスカ「もぉ~! なんで反応しないのよ! ぶっ壊れてんじゃないのぉこれぇ⁉」


『皆様の、皆様の、よい街づくりを提案し、住みやすい社会を――』


アスカ「うっさいなぁ! 市議選とか他所でやりなさいよ!」

アスカ「…………。どうしよう」


ブロロロッ キキーツ


ミサト「――とうちゃくっ! アスカ! ちょうどよかった!」

アスカ「ミサト? ――シンジッ⁉」

335 : 以下、名... - 2017/02/23 15:56:14.81 pxeg2dfK0 284/697

シンジ「……う、うっぷ」

ミサト「シンちゃん、ちょっと胃が弱ったんじゃない?」

アスカ「シンジっ! よかった! 退院できたのね!」

ミサト「アスカにサプライズしようと思って言わなかったのよ」

アスカ「ちゃんと言いなさいよ! でも、よかった……」

シンジ「……アスカ、面会謝絶になってたから、1週間ぶりだね」

アスカ「あ……。うん(あ、あれ? なんだか、まともに顔見れない)」

ミサト「感動の対面はあとあと! アスカ、ゲートはどうなってる?」

アスカ「あ、そうだった。IDカードが反応しないのよね」

ミサト「やっぱり! 異常事態だわ! レイは⁉」

アスカ「学校は終わってるからこっちに向かってると思うけど」

ミサト「よしよし! アスカとシンジくんは非常用通路から先におりて! レイが来たら私も急いで後を追うわ」

336 : 以下、名... - 2017/02/23 16:03:38.15 pxeg2dfK0 285/697

- 非常用 通路 -

シンジ「アスカ、暗いから気をつけて」

アスカ「う、うん」

シンジ「どうしたの? 暗いのだめだったっけ?」

アスカ「そ、そんなわけないじゃない! ちょっと、慎重に進んでるだけ」ドッキンコドッキンコ

シンジ「そっか。……いつっ」ガンッ

アスカ「……? ――シンジッ⁉ 大丈夫⁉」

シンジ「ごめん。少し右手に痺れが残ってて」

アスカ「そ、そうなの? ご、ごめんなさい。私、気がつかなくて」

シンジ「気にすることないよ。アスカと会えて嬉しいよ」

アスカ「…………」ドサッ

シンジ「あ、アスカ⁉」

アスカ「……不意をうたれて、ちょ、ちょっと力が、膝に力が入らなかっただけ」

シンジ「大丈夫⁉ どこか悪いの⁉」

アスカ「シンジ、いつからそんなこと自然に言えるようになったの?」

シンジ「えっ?」

アスカ「……な、なんでもないっ!」

337 : 以下、名... - 2017/02/23 16:12:06.50 pxeg2dfK0 286/697

アスカ「……あの、シンジ」

シンジ「うん?」

アスカ「ドイツ語でありがとうってなんて言うか知ってる?」

シンジ「うぅん、なんだろう」

アスカ「……ダンケ。Danke schÖn」

シンジ「……」

アスカ「浅間山のお礼。まだちゃんと言えてなかったから」

シンジ「あぁ、こちらこそお見舞いありがとう」



カランカラン



アスカ「……? 誰? 誰かいるの」

シンジ「……ミサトさん?」



シーン



アスカ「シンジ。隠れて」ヒソヒソ

シンジ「えっ、でも」

アスカ「いいから。言う通りにして」

338 : 以下、名... - 2017/02/23 16:21:31.93 pxeg2dfK0 287/697

シンジ「……アスカ、急がないと」

アスカ「しっ。黙って。誰かいる」

シンジ「えっ?」



スタスタスタ



シンジ「ほんとだ。誰かくるっ」

アスカ「…………」ジー

シンジ「アスカ。もうちょっとそっち詰めて」

アスカ「……えぇっ⁉ ちょ、ちょっとシンジ、や、やだ」

シンジ「このままじゃ向こうから見られるよ」グイグイ

アスカ「ぁ……っ」

シンジ「………なんだろう。あたりを警戒してるね」

アスカ「ぁ……ぅん……(シンジの胸に、シンジの胸に、顔うずめてる)」

シンジ「…………」ジー

アスカ「すぅー……はぁー……(消毒液の匂い。包帯の匂いもする)」トロン



スタスタスタ



アスカ「(ちょ、ちょっと舐めてもいいかな)」

シンジ「アスカ。くるよ」ギュウ

アスカ「あ、ぁん……だめっ……こんなとこで……はぁはぁ……」

シンジ「……アスカ?」

アスカ「ふぁ……シンジぃ……」



339 : 以下、名... - 2017/02/23 16:30:59.83 pxeg2dfK0 288/697

シンジ「……ど、どうしたの? アスカ?」

アスカ「シンジぃ……シンジ……シンジ……シンジ……」ギュゥ

シンジ「ちょ、ちょっと?」

アスカ「…………だめ……匂い嗅いでると……だめなの……」

シンジ「あの」

アスカ「内股の奥がジンジンするの……シンジ……」

シンジ「うわっ……んんっ……⁉」ブチュウ

アスカ「んっ………」

シンジ「……………っ」

アスカ「……っ……ちゅ……」

シンジ「……ぷはぁっ…あ、アスカ……んっ」

アスカ「……はぁっ……シンジっ……もっと……舌絡ませ……んっ………」

シンジ「ん……ちゅ……んっ………」



スタスタスタ



ネルフ作業員「あれー。ナットここらへんで落としてなかったかなー」

340 : 以下、名... - 2017/02/23 16:39:22.20 pxeg2dfK0 289/697

- ネルフ本部 ゲート前 -

レイ「…………」スタスタスタ

ミサト「レイっ! 待ってたわよ!」

レイ「……?」

ミサト「なんだか様子がおかしいの! シンジくんとアスカは非常用通路から降りてるから私たちも行きましょう!」

レイ「……はい」


ブロロロッ


マコト「ミサトさぁ~~~んっ!」スピーカー


ミサト「……? 日向くん⁉ 選挙カーに乗ってなにやってるの⁉」

マコト「戦自より通達あり! 現在! 使徒接近中!」

ミサト「――やっぱりね!」

341 : 以下、名... - 2017/02/23 16:49:18.64 pxeg2dfK0 290/697

- 非常用通路 -

アスカ「……んっ……ちゅ……」さすさす

シンジ「……んっ⁉……アスカっ……そこは……」

アスカ「だ…だまっ…んっ……て……ちゅ……」ジィー

シンジ「……ぷはっ……ズボンのチャックおろしたら……んっ……」

アスカ「……んっ……もっとぉ…あむっ……シンジの唾飲ませて……私の飲んで……ちゅ……」シコシコ

シンジ「……ちゅ……んっ……ぼ、ぼくたち……」

アスカ「……はぁっ……はぁっはぁっ……」

シンジ「あ、アスカ。はやすぎるよ……」

アスカ「停電してるんだよ。きっと」

シンジ「えっ?」

アスカ「……今なら、機能がマヒしてるはず」

シンジ「だ、だから急がないと……」

アスカ「違う。今しかないんだわ……。シンジ……」


342 : 以下、名... - 2017/02/23 16:55:25.20 pxeg2dfK0 291/697

シンジ「どうしたんだよ……」

アスカ「シンジ……」スッ

シンジ「――っ⁉(アスカの胸に手が……や、やわらかい)」

アスカ「シンジ、私もシンジのことが大好き。好き。好き。好き。ねぇ、心臓ドキドキいってるのわかるでしょ」

シンジ「……っ」

アスカ「――シンジだけにしかこんなことしない。ねぇ、シンジぃ……ここで抱いて……」

343 : 以下、名... - 2017/02/23 17:04:26.81 pxeg2dfK0 292/697

- ネルフ本部 発令所 -

シゲル「マヤちゃん、そっち、氷ない?」

マヤ「もう全部溶けてるわよ」

ゲンドウ「……………」

シゲル「しっかし、たまんないね、この暑さ」

マヤ「碇司令と副司令を見ならいなさい」

シゲル「ん~?」

マヤ「お二人とも暑いはずなのに、いつも通りなのよ。さすがね」




ゲンドウ「…………暑いな。水バケツの水をかえるか」

冬月「……そうだな」

344 : 以下、名... - 2017/02/23 17:20:09.75 pxeg2dfK0 293/697

- 非常用通路 -

シンジ「アスカ……でも、僕、アスカを傷つけたくないんだ、もっとゆっくり……」

アスカ「女の私が抱いてって言ったのよ……? 恥、かかせる気?」シコシコ

シンジ「……うっ……だ、だけど……アスカを軽く……」

アスカ「……シンジ……シンジならいいの……わかってる……軽くなんかないってわかってるから……」シコシコ

シンジ「(な、流されちゃ……)」

アスカ「……シンジの見せて……っ⁉」ボロン

シンジ「……っ!」

アスカ「……シンジ。あんた顔に似合わずおっきいのね……」

シンジ「アスカ! や、やめよう!」

アスカ「……はじめては私、シンジがいい。シンジ襲われかけたんでしょ」

シンジ「なっ何言って――」

アスカ「………たべちゃう」あ~む

シンジ「……っ」

アスカ「……あむっ……ちゅっ……んっ……おいひぃっ……シンジの……んちゅぅ……」

シンジ「あ、あすかぁ」

アスカ「もっと? ……もっと舐めてほしい? ……んっちゅ……んっ、んっ、んっ……」ジュポジュポ

シンジ「……だめだよ。こんなの絶対だめだっ!」ビクンビクン

アスカ「んっ、んっ、んっ」

シンジ「――あ、アスカ。でるっ!」

アスカ「――っ⁉」

シンジ「………はぁはぁ、僕って最低だ」

345 : 以下、名... - 2017/02/23 17:34:36.72 pxeg2dfK0 294/697

アスカ「んっ。んっ……」コク

シンジ「あ、アスカ? 飲んだの?」

アスカ「……ん。ティッシュと味違うのね」

シンジ「ティッシュ?」

アスカ「…………」シュルシュル パサッ

シンジ「……っ」

アスカ「ねぇ、シンジ。さわって」

シンジ「…………(き、綺麗な胸だ)」

アスカ「ここ……私の胸、どう?」スッ

シンジ「…………」ゴクリ

アスカ「つまんで……ぅんっ……あっ……だめぇっ」

シンジ「…………(アスカ、少しさわっただけで背筋が伸びてる)」

アスカ「シンジ。好き。好き。もっと……もっとしてぇ……」トロン

シンジ「あ、アスカぁ」ぱくっ

アスカ「ひゃん⁉ 舐めちゃ……ぁあんっ! ばかっ! そんなに……がっつかない……でぇっ……⁉」

シンジ「……ちゅ……んっ……」

アスカ「……そんなに舌で転がしたら……感じすぎるからぁっ……シンジぃ……あっ……あっ……」

347 : 以下、名... - 2017/02/23 17:51:40.92 pxeg2dfK0 295/697

アスカ「……だめぇっ……やばいぃっ……私……シンジに触られてると……やばいっ」

シンジ「アスカ、アスカ……」

アスカ「はぁっはぁっ……シンジ……私さっきから小さくイッてる…………」

シンジ「(あの夢よりも、我慢ができない)」

アスカ「――……クスッ。そんなにしたいの? いいわよ。シンジ。ひとつになろう」スルスル

シンジ「アスカぁ……」

アスカ「シンジはまだ病み上がりだから。私が上になる」

シンジ「…………」ドッキンコドッキンコ

アスカ「……私も濡れすぎちゃってる。パンツに染みできちゃった……」

シンジ「…………(はやく、はやく)」

アスカ「んっ……いくよ。んっ……ちょ、ちょっとこわい……先、あたってる?」

シンジ「う、うん」

アスカ「……ふぅふぅ……エヴァに比べれば……んっ……あっ――……」ミチミチ

シンジ「うわ、アスカ、なんだか、暖かくて」

アスカ「~~~っ! ごめん、シンジっ……いまかえせる余裕ないっ……!」

シンジ「はいってってるっ」

アスカ「……もう少しぃっ!」プチュン

シンジ「アスカ。……大丈夫?」

アスカ「ぜ、全部はいったわよ。どう? 気持ちいい? ぜーぜーっ」

シンジ「アスカの中あったかくて……でも大丈夫?」

アスカ「んっ、ちょ、ちょっとまって今動くから……いつっ」

348 : 以下、名... - 2017/02/23 17:58:34.53 pxeg2dfK0 296/697

シンジ「う、うん。でも、無理しなくても」

アスカ「せっかく繋がったんだから……。あ、あんたも気持ちよくなりたいでしょ」

シンジ「アスカ……」

アスカ「痛っ」

シンジ「…………」スッ

アスカ「シンジ⁉ ちょ……やっ……そこクリ……」

シンジ「アスカ。僕も手伝うよ」グリグリ

アスカ「ちょ、ちょっと……まってっ……だめ……」

シンジ「――動くよ。アスカ」

アスカ「……あっ、あっ、あっ……だめ、突き上げっ、シンジ、なんか変……」

349 : 以下、名... - 2017/02/23 18:07:41.49 pxeg2dfK0 297/697

- ネルフ本部 発令所 -

冬月「――それで、今使徒はどこだ?」

マコト「到達推定時刻は不明ですが、近いのは間違いありません」

ゲンドウ「エヴァ、発信準備。急がせろ」

ミサト「シンジくんたちはまだ来てない?」

マヤ「まだ見てません。非常用通路ならもうついてないとおかしいんですけど――」

ミサト「迷ってるのかしら……」

ゲンドウ「……葛城一尉、サードチルドレンとセカンドチルドレンの捜索チームをすぐに編成しろ」

ミサト「了解!」

冬月「何事もなければいいがな。あの年頃の男子はすぐに恋慕にハマりやすい」

ゲンドウ「…………そうなったら考えがある」

冬月「碇。……息子とセカンドチルドレンでもかまわんのではないか?」

ゲンドウ「冬月。何度も言わせるな。初号機の覚醒はレイと行ってもらう」

冬月「しかし、レイ以上の存在がサードチルドレンにできれば事実上、困難だろう」

ゲンドウ「……心配は無用だ」



350 : 以下、名... - 2017/02/23 18:17:22.46 pxeg2dfK0 298/697

冬月「レイに固執しすぎではないか? 私達の目的がなんなのか忘れちゃおるまいな」

ゲンドウ「……理由がある」

冬月「それで納得しろというのかね」

ゲンドウ「冬月。レイは器だ。器には器の役目がある。近く、アレの移植手術を行う」

冬月「ま、まだ早すぎるのではないか⁉」

ゲンドウ「遅かれ早かれだ。初号機の覚醒。そして魂の解放。レイは必要なピースなのだよ」

冬月「――君の息子もかね」

ゲンドウ「アレはおまけにすぎん。初号機のパイロットとしての役目だけだ」

冬月「わかったよ。この老いぼれでよければ付き合おう」

351 : 以下、名... - 2017/02/23 18:30:29.96 pxeg2dfK0 299/697

- 非常用通路 -

シンジ「――はぁはぁっ……アスカ、大丈夫?」

アスカ「………う、うん……シンジ……凄かった……」

シンジ「あ、ごめん。途中から夢中で動いちゃったから」

アスカ「気失いかけたわよ……でも、すごく、幸せだった……気持ちよかった……」

シンジ「僕も。気持ちよかったよ」ムクムクッ

アスカ「もぉ……まだしたいの?」

シンジ「う、ううん。……みたい」

アスカ「シンジが好きなだけさせてあげる。でも次はゴムするわよね」

シンジ「あ、うん」

アスカ「まだタレてきてる……」

シンジ「あっ、その」

アスカ「3回も中だししたこと、ミサトには内緒よ」

シンジ「アスカ。……先にこんな関係になってしまったけど、僕、ちゃんと責任とるよ」

アスカ「バカね。中学生に責任なんてとれるわけないじゃない」

シンジ「アスカのことは、守ってみせる」

アスカ「ん……。でも、服きましょ。そろそろ行かないと本当にやばいかも」

352 : 以下、名... - 2017/02/23 18:37:48.72 pxeg2dfK0 300/697

- 非常用通路 移動中 -

アスカ「シンジ? 大丈夫?」

シンジ「身体のことなら心配ない。アスカこそなんか歩き方変だけど平気?」

アスカ「うぅ~! まだ入ってる気がするぅ~」

シンジ「えーと」

アスカ「嫌じゃないんだけど。なんかゴワゴワするってゆーか」

シンジ「……な、なんて言ったらいいか」

アスカ「なにも言わなくていいの。またしたいんでしょ?」

シンジ「う、それはまぁ」

アスカ「――私も」

シンジ「うん?」

アスカ「私もしたいって言ったの! バカシンジ!」

353 : 以下、名... - 2017/02/23 18:49:38.87 pxeg2dfK0 301/697

- ネルフ本部 発令所 -

ミサト「――アスカたちまだぁっ⁉」

シゲル「発進準備、完了しています!」

マヤ「レイだけ、先に行かせますか?」

ミサト「う~ん。電気が回復していないから通信手段がないのよね~。3人揃って個々の判断にまかせようと思ったんだけど」

リツコ「……はぁ」

ミサト「リツコ⁉ 今までいないと思ってたらどこに行ってたのよ⁉」

リツコ「エレベーター」

ミサト「はい?」

リツコ「閉じこめられてたのよ」

ミサト「あぁ~。なるほど」



タタタタッ


アスカ「――ミサト! ごめん迷っちゃった!」

シンジ「…………あの、すいません」

ミサト「待ってたわよ! すぐにエヴァに乗って! 人力で準備してあるから!」

アスカ「やっぱ、使徒?」

ミサト「レイはすでにエヴァ内で待機してる。急いで!」

アスカ「了解!」


シンジ「あの、アスカ」コショコショ

アスカ「ん? どうしたの?」

シンジ「あの僕の精子とLCL大丈夫かな」

アスカ「あぁ」

シンジ「なんで、アスカはそんな堂々としてるの?」

アスカ「女は演技者なのよ。シンジこそビクビクしてちゃだめ。私を守ってくれるんでしょ」

シンジ「……っ!」

アスカ「いこっ!」

354 : 以下、名... - 2017/02/23 19:02:20.63 pxeg2dfK0 302/697

ミサト「エヴァとの起動バイパスは?」

マヤ「ノートパソコンから接続します」

オペレーター「マイクテスト、マイクテスト。聞こえますか?」

作業員「聞こえてるよ! うっせーな!」

オペレーター「了解。手動でハッチ開け。パイロットは速やかに搭乗してください」

作業員「いよーいしょ! いよーいしょ!」

オペレーター「――パイロットの搭乗を肉眼で確認」

リツコ「全機補助電源で起動開始」

オペレーター「了解。起動開始。シンクロスタート」

マヤ「………あれ?」

リツコ「どうしたの? マヤ」

マヤ「こ、これはっ⁉ し、信じられません! 弐号機&初号機ともにシンクロ率75%を超えています!」

リツコ「――機器の故障?」

シゲル「いえっ! こちらでも同等の数値を示しています!」

リツコ「…………(この変化は……)」

ゲンドウ「……赤木博士。今は発進を急がせろ」

355 : 以下、名... - 2017/02/23 19:09:15.04 pxeg2dfK0 303/697

- 第三新東京都市 市街地 -

マナ「――なんで⁉ 必要な情報は渡したじゃない! ムサシッ! ケイタァッ!」


ブロロロッ


マナ「………うっ……うぐっ……」ゴシゴシ

マナ「助けなきゃ! 泣いてる暇なんてないっ!」



タタタタッ





マリ「ふむふむ。にゃるほど~。そういうことね」

356 : 以下、名... - 2017/02/23 19:20:52.40 pxeg2dfK0 304/697

- 初号機 プラグ内 通信 -

シンジ「LCLって火傷にも大丈夫なんだな」

アスカ『なに呑気なこと――シンジっ! あんた! 顔っ!』

レイ『どうしたの? ………っ」

シンジ「どうしたの? 2人とも」

アスカ『顔半分! 皮膚の色が違うじゃない!』

シンジ「あぁ。エヴァに乗るために包帯をはずしたから。えっと色素がまだ回復してないらしいよ」

アスカ『回復するのっ⁉』

シンジ「後は残るから、完全には回復しないみたいだけど」

アスカ『――ご、ごめん。シンジ。私のために』

レイ『…………』

シンジ「いいよ。それでよかったって思えるから」

357 : 以下、名... - 2017/02/23 19:30:59.95 pxeg2dfK0 305/697

- ネルフ本部 発令所 -

オペレーター「第1ロックボルト、外せ」

作業員「いよーいしょ! いよーいしょ!」

オペレーター「2番から36番までの油圧ロック、解除」

マヤ「圧力ゼロ。状況フリー」

ミサト「使徒は?」

マコト「戦自よりモールス信号を受信! 現在、この真上にて停止の模様!」

ミサト「くっ! 間に合わないわよ!」

リツコ「――作業急いで!」

ゲンドウ「かまわん。各機、自力でハッチを開けろ」

リツコ「補助バッテリーは⁉」

オペレーター「――搭載完了」

リツコ「ミサト!」

ミサト「ようやくね! 発進!」

358 : 以下、名... - 2017/02/23 19:40:08.53 pxeg2dfK0 306/697

- 弐号機 プラグ内通信 -

アスカ「なぁ~にが発進よ。この四つん這い歩行が発進なんてダサすぎる」ズシンズシン

シンジ『アスカ、仕方ないよ』

レイ『……目標は真上にいるって話だったわ』

アスカ「てことは、こっちね。よっと」バコン

シンジ『気をつけて』

アスカ「ううん、心配いらない。なんだかいつもの弐号機と違う気がするの。優しく、包み込んでくれてるみたいな。今ならなんでもできる気がする」

レイ『…………』

シンジ『わかった。もうすぐ、縦穴にでるよ』

アスカ「(本当に、暖かい。ママを思い出す……)」

アスカ「(なんだろう、ママのこと思い出すのこわかったのに、不思議)」


シンジ『アスカ! 危ないっ!』


アスカ「――えっ?」

359 : 以下、名... - 2017/02/23 19:49:09.70 pxeg2dfK0 307/697

シンジ『くっ! 間に合えっ!』

第9使徒マトリエル「…………」デロデロデロ


ジュウッ

パキーーーーンッ!


アスカ「………あれ?」

シンジ『は、はじいた? す、すごい。アスカがやったの?』

アスカ「わ、私じゃない。シンジがやったの?」

レイ『目標は、強力な溶解液で本部を直接攻撃するつもりね』

アスカ「……なに。この感じ。………ママ? ママなの?」

360 : 以下、名... - 2017/02/23 19:53:41.23 pxeg2dfK0 308/697

シンジ『どうする? フォーメーションを組んだ方がいいかな』

レイ『背中の予備電源は3分を切ってる』

アスカ「2人とも。……私にやらせてくれない……」

シンジ『アスカ? 危ないよ』

アスカ「確かめたいことがあるの。お願い」

レイ『…………』

シンジ『…………わかった。僕はいいよ』

アスカ「ファースト。あんたとも色々あったけど、今はお願い」

レイ『自信、あるの?』

アスカ「あったりまえよ」

レイ『……了解。バックアップにまわる』




アスカ「……ありがと! さぁ! いくわよ! 私の弐号機!」

361 : 以下、名... - 2017/02/23 20:09:36.65 pxeg2dfK0 309/697

- ネルフ本部 発令所 -

マヤ「――っ! そんなバカなっ! 弐号機!シンクロ率が……ひゃ、100パーセント⁉」

リツコ「なんですって⁉」

ミサト「どうなってるの⁉」

シゲル「数値の変化が凄まじすぎますっ! この端末では追いつけません! 解析不能!」

冬月「データはたしかなのか⁉」

マヤ「ま、間違いありませんっ!」

冬月「まさか……⁉」

ゲンドウ「…………」

冬月「碇! 弐号機とパイロットが覚醒してるんじゃないのか⁉」

362 : 以下、名... - 2017/02/23 20:33:41.74 pxeg2dfK0 310/697

冬月「いかん! いかんぞこれは! 我々にもゼーレにもないシナリオだ!」

ゲンドウ「…………使徒の殲滅を最優先とする」

マヤ「シンクロ率、いまだ上昇を続けています!」

リツコ「モニタリングは⁉」

シゲル「電力がないのでできません!」

ミサト「……アスカっ!」




ガガーピピッ





加持「耳いてぇ~。この盗聴器、感度悪いなぁ。………しかし、これで俺たちのシナリオはようやく軌道にのったと言えるかな」

マリ「まだスタートラインって感じけどねー。ヤッちゃったらすぐって姫ったらゲンキンだねぇ」

加持「精神安定的なものが大きいんだろう。ヤるだけじゃ意味ないさ。充実してないとな」

マリ「……ワンコくんのお手柄ってやつかな」

加持「あぁ……たいしたもんだよ。シンジくんは」

マリ「でも、なんでワンコくんに興奮剤投与したんだろ、ゲンドウくん」

加持「ん?」

マリ「別に興奮剤投与しなくても、あの年頃だと流されちゃうもんじゃん?」

加持「シンジくんの性格を考慮したんだろう。興奮剤と幻覚。それに伴う恋愛感情を引き出そうとしたのかもな」

マリ「…………」

加持「あの歳には、恋愛なんてものは偶像なのさ。周囲の影響やちょっとしたきっかけで好きだと感じる。思いこむ。俺たち大人も人のことは言えないがね」

マリ「まぁ、なんにせよ、これでゼーレと碇司令が黙っちゃいませんな」

加持「……そうですか」

363 : 以下、名... - 2017/02/23 20:50:47.36 pxeg2dfK0 311/697

- 弐号機 プラグ内 通信 -

アスカ「――わかる! こうすればいいのね!」

第9使徒マトリエル「…………」デロデロデロ


ジュウジュウ

パキーーーーンッ!


アスカ「ATフィールドの使い方! こんなに近くにママを感じるなんて! ずっと! ずっと一緒にいたのね!」ダンダンダンッ

シンジ『か、壁を』

レイ『……駆け上がってる』

アスカ「ママ! 私はここよ! うんっ! そっちにやればいいのね!」


第9使徒マトリエル「…………」

アスカ「邪魔っすんなゴルァァッ!」グシャ

第9使徒マトリエル「」


シンジ『ナイフも、ライフルも使わずに、パンチだけで……』

レイ『…………』



アスカ「はぁはぁっ……」



弐号機「…………ヴゥウウ………」

364 : 以下、名... - 2017/02/23 21:05:42.19 pxeg2dfK0 312/697

- ネルフ本部 発令所 -

シゲル「し、使徒、活動を停止」

マヤ「エヴァの補助電源、切れました」

リツコ「――弐号機の最終的なシンクロ率は?」

マヤ「…………」

リツコ「マヤ、報告して」

マヤ「に、250%、です」

リツコ「はやめに使徒を殲滅できたのが幸いね。あのまま上昇を続ければ人に戻れなくなるところだった」

ゲンドウ「……赤木博士、後は頼む」

リツコ「セカンドチルドレンはどのようにいたしますか?」

ゲンドウ「追って知らせる。それまでは現状維持だ。冬月。行くぞ」

冬月「…………」

ミサト「リツコ! これってどういうことなのよ⁉」

リツコ「…………」

ミサト「エヴァのシンクロ率に上限はないの⁉ アスカはなんであそこまで⁉」

リツコ「わからないわ」

ミサト「あ、あんた。私になにか嘘ついてない?」

リツコ「なにもついてないわよ」

ミサト「ならなんでそんなに冷静でいられるのよ! 一歩間違えばアスカが!」

リツコ「私にだってわからないことはあるのよっ!」バンッ

367 : 以下、名... - 2017/02/24 20:04:32.53 etwe8kYs0 313/697

- ネルフ本部 医務 -

医療スタッフ『メディカルチェック異常なし』

医療スタッフ『脳波、及び主要な器官に異常は確認できません』

リツコ「…………」カキカキ

アスカ「もーっ! なんともないってばぁ!」

リツコ「あなたのシンクロ率は異常よ。必要な検査は受けてもらいます。それとも、理由、説明できる?」

アスカ「……はぁ」

リツコ「次、エコーかけて」

医療スタッフ『了解』

368 : 以下、名... - 2017/02/24 20:12:34.98 etwe8kYs0 314/697

- ネルフ本部 ラボ -

アスカ「それでぇ? 今度はなに?」

リツコ「ヒアリング。当時の状況を詳しく話てちょうだい」


加持『リッちゃんには少し気をつけておいてくれ』


アスカ「ん……なんかフワッとした感じがしたから。それに身を任せただけ」

リツコ「フワッと、ねぇ。空中に浮いてるような浮遊感。それとも眠気を感じたの?」

アスカ「よく、覚えてない。無我夢中だったから」

リツコ「ふん……記憶の混乱が見受けられるということね」カキカキ

アスカ「はぁ……ねぇ、もう帰っていい? 疲れてるのよ」

リツコ「まだよ。シンジくんとはなにか進展があった?」

アスカ「――なにも。シンジはまだ私の気持ちに気がついてない」

リツコ「どうして言わないの?」

アスカ「私からは、言いにくいわよ。それに、そんなのガラじゃない」

リツコ「そうかしら? アスカ、シンジくんに対して冷たくなってない?」

アスカ「そんなことない。シンジは私にとって大切な人だもの。話はそれだけ?」

リツコ「――ひとつ、話をしておくわ」

アスカ「なに……? めんどくさいのはパスよ」

リツコ「心理学の初歩的なことなんだけれど、なにかを隠したい時は冷たくするのよ」

369 : 以下、名... - 2017/02/24 20:16:50.98 etwe8kYs0 315/697

アスカ「どういう意味……?」

リツコ「いいえ。なにも思い当たる節がないのならかまわないわ」

アスカ「そう。それなら問題ないわね」

リツコ「えぇ、そうね。今日はお疲れ様」

アスカ「リツコ」

リツコ「なに?」

アスカ「私こう見えて大卒なのよ。だから初歩的な心理学なら学んでる」

リツコ「……そうだったわね」

アスカ「お疲れ様とか普段言わないくせに。人が優しくする時は、なにを引き出したい時かしらね」

リツコ「ふぅ……。さがっていいわ」

370 : 以下、名... - 2017/02/24 20:26:40.49 etwe8kYs0 316/697

- ネルフ本部 ??? -

冬月「まったくどうなっている! エヴァ全機のドライブレコーダーはどこにいったんだ!」

リツコ「技術班が回収しようとした時には既に持ち去られていました」

冬月「だからそれが誰の仕業かと聞いているんだ!」バンッ

リツコ「……おそらくではありますが、思い当たる人物が1人おります」

冬月「誰かね?」

リツコ「……加持リョウジ」

冬月「ちっ、まったく! こんなことならもっと早めに始末しておくべきだった!」

ゲンドウ「……セカンドチルドレンの様子はどうだ?」

リツコ「外傷など身体的損傷は見られません。精神もかなり安定しております」

冬月「弐号機のコアに気がついたんじゃないのか?」

リツコ「可能性としては高いかと。しかし、一時的な暴走状態にあったと考えられなくもありせん」

冬月「他のパイロット達はなんと言ってる」

リツコ「レイやシンジくんはアスカが興奮していたということだけ」

ゲンドウ「…………」

冬月「気がついたと考えるのが妥当だろうな。しかし、これは厄介だぞ。今はまだ弐号機は必要な戦力だ」

ゲンドウ「……あぁ。残りの使徒も多い」

冬月「コアの書き換えはどうかね?」

リツコ「候補は何名かおりますが、すぐにというわけには……」

371 : 以下、名... - 2017/02/24 20:34:55.60 etwe8kYs0 317/697

冬月「あの男、電力が切れた時を狙ってきおって!」バンッ

リツコ「…………」

冬月「奴からはシナリオがあるとしか聞いていないのだろう?」

リツコ「はい、申し訳ありません。元々、言葉遊びをする間柄だったのでそれ以上のことは……」

冬月「ちっ……」

ゲンドウ「……とりあえず、様子を見る」

冬月「しかし、電力を落としたのもやつの根回しではないのか?」

ゲンドウ「冬月。手はまだある。万策尽きたわけではない」

冬月「はぁ……。委員会にはどう報告する」

ゲンドウ「ありのままだ。こちらにとっても想定外の出来事だった」

372 : 以下、名... - 2017/02/24 20:46:31.91 etwe8kYs0 318/697

- 翌日 ミサト宅 -

ピピピッ

シンジ「ん……朝か。うぅー、まだ眠い」


ピピピッ カチ


シンジ「……あれ? 目覚まし、僕、止めてないのに――」


アスカ「グッモーニン! シンジ!」


シンジ「ふぁ?」

アスカ「なに寝ぼけてんのよ! もう朝よ」

シンジ「あれ? アスカ? 今何時……?」

アスカ「まだ5時30分」

シンジ「……あぁ、今日は早起きなんだね」

アスカ「ほら、しゃきっとしなさい」

シンジ「え? あの?」

アスカ「着替え! 制服そこに畳んでおいてあるから」

シンジ「はぁ……」

アスカ「着替えたら顔洗ってリビングにきなさい」

シンジ「あぁ……はい……」

アスカ「私、キッチンでやることあるから」

トタトタトタ

シンジ「はぁ……なんだぁ……?」



373 : 以下、名... - 2017/02/24 20:51:14.58 etwe8kYs0 319/697

- ミサト宅 リビング -

シンジ「ふぁ~ぁ……」

トタトタトタ

シンジ「アスカ……なにやって……えぇ?」


コトコトコト タンタンタン


アスカ「シンジ。もう顔洗ったの?」


シンジ「……まだ、です……」

アスカ「はやく顔洗ってきなさい。朝、お味噌汁でいいわよね」

シンジ「はい……」ぼけー

アスカ「まだ寝ぼけてるの?」

シンジ「あ……いえ……顔、洗って、って、僕顔洗えないんで、手洗ってきます」

アスカ「あぁ、ごめん。そうよね。それじゃ手洗って。なにか手伝うことある?」

シンジ「いえっ! ぜんぜん!」

374 : 以下、名... - 2017/02/24 20:57:50.70 etwe8kYs0 320/697

- ミサト宅 リビング -

ミサト「…………」

シンジ「…………」

アスカ「どうしたの? 2人とも。さ、食べるわよ」

ミサト「あの、これ。アスカが作ったの?」

アスカ「そうよ。他に誰がいるっていうのよ」

シンジ「アスカ、料理、作れたんだ?」

アスカ「いいえ。ヒカリに教わったの。1週間通いづめちゃったから」

ミサト&シンジ「そ、そうですか」

ミサト「……っは! いけない、危うく現実逃避しそうになったわ!」

アスカ「どういう意味?」

ミサト「いや、あははっ。――シンちゃんの為?」

アスカ「それもあるけど、途中からは楽しくなっちゃって」

シンジ「……そっか。よかったね。アスカ」

アスカ「そうじゃないでしょ! 味みてよ!」

シンジ「あぁ、ごめん。……いただきます」

ズズズッ

シンジ「――うん。お味噌も塩加減もちょうどいい。おいしいよ」

ミサト「あらっ! どれどれぇ? ――ほんとぉ! おいしいじゃないアスカぁ!」

アスカ「まぁ、当たり前よね」

375 : 以下、名... - 2017/02/24 21:02:58.04 etwe8kYs0 321/697

- ミサト宅 リビング 30分後 -

アスカ「シンジ、私教科書忘れたのあるから、あんた少し玄関で待ってて」

シンジ「うん。わかったよ」

アスカ「それと、鞄は私が持ってあげるから」

シンジ「えぇ? そんな。そこまでさせちゃ悪いよ」

アスカ「怪我人なんだから当たり前でしょ。なに遠慮してんのよ」

シンジ「でも、アスカ女の子だし」

アスカ「持てる人が持てばいいの。そういうもんなのよ」

ミサト「シンちゃん。アスカの好意に甘えておきなさい。まだ痺れ、残ってるんでしょ」

シンジ「あぁ……はい」

376 : 以下、名... - 2017/02/24 21:11:33.14 etwe8kYs0 322/697

- ミサト宅 アスカ部屋 -

アスカ「ええと……」ゴソゴソ

ポトッ

アスカ「……あっ」

人形「……」

アスカ「けっこう汚れ、ひどいね。あ、糸もほつれてる」

アスカ「……もう少ししたら綺麗になおしてあげるから。待ってて。ママ」



コンコンッ



アスカ「ん……? 窓?」

マリ『やっほー! ひぃめぇー!』フリフリ


ガラガラッ


アスカ「あんた。ここ何階だと思ってんのよ……いつからベランダにいたの?」

マリ「ついさっき。それよりも、ここ監視されてるから、はいこれ」

アスカ「……なに? イヤホン」

マリ「そそ。有効範囲は狭いんだけど、私が喋ってる声は聞こえるから。つけてね♪」

アスカ「はぁ……。わかった」

マリ「それじゃ、はやく行って。怪しまれない内に」

377 : 以下、名... - 2017/02/24 21:21:04.08 etwe8kYs0 323/697

- 登校中 -

マリ『感度はどうかにゃー? 問題なかったら髪さわってもらっていい?』

アスカ「……シンジ、歩き大丈夫?」サワッ

マリ『おっけーおっけー♪ それじゃ報告したいことがあったのでそのことなんだけど』

シンジ「うん……。大丈夫だよ、ありがとう」

マリ「いやー、実は、あの転校生の霧島マナって子なんだけど、どうやら友達が人質にされてるみたいだよー』

アスカ「それじゃ、行きましょうか」

シンジ「うん」

マリ『それで、パイロットの情報を渡すことが友達の解放に繋がると信じてるみたい。泣けてきちゃうなぁー』

アスカ「…………」スタスタ

マリ『私達ができることと言ったらたいしてないんだけど、できないこともないんだよねぇー』

シンジ「まだ時間には余裕があるね」スタスタ

マリ『でも! ちょっと味方に引きこんでおいた方が後々助かるかなーって打算もあったり! なんだけどー? 姫どうしたい?』

アスカ「そうね。ゆっくり行きましょ」スタスタ

マリ『コンタクトとるかは姫にまかせるね! それじゃまた今度♪』

アスカ「……はぁ」

378 : 以下、名... - 2017/02/24 21:34:59.79 etwe8kYs0 324/697

- 第三新東京都市第壱中学校 昼休み -

トウジ「シンジ、あらためまして、退院おめでとさん」

シンジ「トウジ、ケンスケもお見舞いありがとう」

ケンスケ「いいっていいって」

ヒカリ「鈴原達、なんか一緒に食べるのが普通になってない?」

トウジ「なんや、細かいこと言いなさんな! 委員長!」

ケンスケ「そーそー。大人数で食べた方がおいしいじゃないか!」

シンジ「僕が休んでる間に仲良くなったの?」

アスカ「気がついたら、いつのまにかこいつらがいただけ」

トウジ「女ばっかりじゃ寂しい思うてなぁ!」

アスカ「はぁ。はいはい」

ケンスケ「そ、それよりシンジ、後で話たいことが」

シンジ「ん? なに?」

トウジ「まぁまぁ。後で話するから」

シンジ「……?」

アスカ「もう1人、呼んでもかまわない?」ガタガタッ

ヒカリ「え? アスカ? 誰呼ぶの?」


スタスタ


トウジ「なんや? どこ行く――って」



マナ「…………あの、えっと」

アスカ「お昼休み中にごめんね」

マナ「いえ……」

アスカ「よかったら、一緒にお昼どう?」

マナ「え……でも、この前……」

アスカ「あれは私が悪かった。言いすぎよね。ごめん」

マナ「あ……」

アスカ「友達から、またやり直さない?」

379 : 以下、名... - 2017/02/24 21:40:10.84 etwe8kYs0 325/697

マナ「あの……本当にお邪魔じゃないですか?」

トウジ「あぁ、かまへんかまへん! なぁ! シンジ」

シンジ「うん、僕は休んでたし」

ケンスケ「そこに座りなよ」

ヒカリ「アスカ……」

マナ「どうもありがとうございますっ」

アスカ「敬語もやめやめ!」

マナ「あっ……うんっ!」

アスカ「私のことはアスカって呼んで」

マナ「私っ、マナでいいよ!」

ヒカリ「えへへ……」

380 : 以下、名... - 2017/02/24 21:47:32.36 etwe8kYs0 326/697

アスカ「シンジ、フォークつけておいたからこれ使って」

シンジ「ありがとう」

アスカ「あと、これお茶」スッ

シンジ「あ、うん」

アスカ「飲める?」

シンジ「大丈夫」

ヒカリ&トウジ&ケンスケ&マナ「…………」

アスカ「口元ご飯粒ついてるわよ」

シンジ「え? どこ?」

アスカ「そっちじゃない。こっち」ヒョイ パク

ヒカリ&トウジ&ケンスケ&マナ「お、おぉ」

トウジ「――お前らなんか雰囲気が変わってないか?」

アスカ「そう?」

シンジ「いつも通りだと思うけど」

ケンスケ「介護、なのかなぁ?」

381 : 以下、名... - 2017/02/24 21:51:34.38 etwe8kYs0 327/697

トウジ「ゴリラ女がこんなに世話をするとは……ってやば!」バッ

ヒカリ「(鈴原もこりないわねー)」

ケンスケ「(殴られにいってるんじゃないのかなぁ?)」

マナ「……ご、ゴリラ女?」

シンジ「あ、これおいしい」もぐもぐ

アスカ「うん。これもヒカリに教えてもらったの。ね? ヒカリ」

トウジ「――あ……あれ?」

ヒカリ「へぇっ? あ、あぁ! うん! そうだね!」

ケンスケ「…………な、なにがどうなってるんだぁ?」

382 : 以下、名... - 2017/02/24 21:57:56.10 etwe8kYs0 328/697

アスカ「あんたも、ガキみたいなこといつまでも言ってるんじゃないわよ」

トウジ「は、はぁ……」

ヒカリ「アスカ? 熱ない?」

アスカ「ん? ないわよ?」

シンジ「どうしたの? みんな」

ケンスケ「こ、これが……シンジパワーだとでも言うのか……」

マナ「あの……あはは……」

アスカ「――それはそうと、マナって親の転勤だったわよね」

マナ「そうだよ?」

アスカ「こっちはもう慣れた?」

マナ「……うん。少しだけ。あ、そうだ! アスカと碇くんってパイロットなんだよね⁉」

シンジ「そうだけど?」

マナ「かっこいいなぁーっ! 憧れちゃう!」

383 : 以下、名... - 2017/02/24 22:06:15.29 etwe8kYs0 329/697

シンジ「そうかな? 憧れることなんて何もないよ」

マナ「でも、みんなを守ってるから、そういうのってかっこいいよ」

シンジ「そうかな」

マナ「碇くん、今、怪我してるんだよね? 私もなにかあったら協力するから言ってねっ」

シンジ「シンジでいいよ。霧島さん」

マナ「……あ、うん。私もマナでいいから」


ヒカリ「…………」ゴクリ

トウジ「今度こそ雷が落ちるで」

ケンスケ「さて、避難避難――」ガタッ



アスカ「助かる。シンジもなにかあったらマナに――」


トウジ「――だ、誰やお前はっ!!」ビシッ

アスカ「はぁ?」

トウジ「そこはシンジに近づくのは! とか言うんちゃうんかい!」

アスカ「なんでそんなこと言わなきゃいけないのよ?」

ケンスケ「はぁ……?」

ヒカリ「どうなってるの……」

384 : 以下、名... - 2017/02/24 22:17:06.75 etwe8kYs0 330/697

ヒカリ「アスカ……。なにか悪いものでも食べたんじゃ?」

ケンスケ「もしかしてこれは……っ!」

トウジ「相田参謀! なにかわかったんか!」

ケンスケ「いかりぃ! 辛いな! 女心と秋の空って言うよなぁ!」

シンジ「……?」

ケンスケ「きっと心変わりしたんだよ! な⁉ そうだ――ぐへっ」ドサッ

アスカ「今のは殴るべきとこよね。……はぁ。なんだそんなこと。シンジのことは好きよ」

トウジ「す、好きってお前、シンジの前で……」

シンジ「あぁ、うん。ありがとう。アスカ」

ヒカリ「――えっ? 碇くん?」

アスカ「この話はこれでおしまい」

ヒカリ「えっ? でも、ちょっとっ」

アスカ「ま、ヤキモチばかりも妬いてられないしね」

385 : 以下、名... - 2017/02/24 22:41:20.44 etwe8kYs0 331/697

- 第三新東京都市 市街地 -

加持「ちょっと慌ただしくなってきたな」

マリ「そぉ? そんなこと感じないけど。平和な日々は心安らぐねぇ」

加持「刺激は好きだろう?」

マリ「むふふ。だぁいせぇかい♪」

加持「もう少し面白くしてやろうじゃないか?」

マリ「わぁぉ! それは誰に? ゲンドウくん? それともゼーレ?」

加持「さて、戦自なんてのはいかがな?」

マリ「なぁるほど~!」

加持「ちっと荒くなるかもしれないが」

マリ「――……面白いなら、いいっ!!!」

386 : 以下、名... - 2017/02/24 23:29:47.57 etwe8kYs0 332/697

- 第壱中学校 屋上 放課後 -

マナ「……はい……はい……あの、今日、登校してきました……はい……」

マナ「了解しました」

プツ

マナ「私がやらなくちゃ――」



マリ「なにを?」ヒョイ



マナ「わきゃぁっ⁉」

マリ「あれぇ~? そんなに驚かせちゃった?」

マナ「あ、あなた、い、いつから……」

マリ「いつからがい~ぃ? いや、それにしても名前が1文字違うだけって紛らわしいね」

マナ「……?」

マリ「どうしよっかなぁ~。なんて呼ぼう?」

マナ「――っ!」チャキ

マリ「おぉー。それ戦自の支給品かにゃ?」

マナ「う、動かないで! 動いたら撃つわよ!」

387 : 以下、名... - 2017/02/24 23:37:51.61 etwe8kYs0 333/697

マリ「……君、おもしろいね」

マナ「あなた! 一体何者! 名を名乗りなさい!」

マリ「それはちょっとできないな~。少年兵のお友達はいいのー?」

マナ「――な、なんでそれを知ってるの⁉」

マリ「ネタバラシってギリギリまで引っ張った方が面白くない?」

マナ「ふざけないでっ!」

マリ「父親は病院勤務ってことになってるけどそれはウソ。転勤もウソ。あれもこれも……」

マナ「う、撃つわよ!」

393 : 以下、名... - 2017/02/25 15:47:11.77 r4kmnMXP0 334/697

マリ「それ、USPだよね?」スタスタ

マナ「……動かないでって言ったわよ!」カチャ

マリ「40口径モデルかな。携行するにはちょっと大きすぎない? いつもどこに隠してるの?」

マナ「……っ」カチリ

マリ「手! 震えちゃってるじゃん! 肘はちゃんとあげてもっとよく狙わないとぉ~ブレちゃうよー」

マナ「な、なにを……ち、近づかないで」

マリ「手伝ってあげるよ」ヒョイ

マナ「(そんな、銃口を手で……⁉)」

マリ「狙うのは心臓? それとも頭かな? 確実性がほしいなら、ここ。苦しめたいなら、ああ、そんなことはどうだっていいね」

マナ「撃たないとでも思ってるのっ⁉」

マリ「ぜんぜん? しっかり撃って。狙うのは眉間にしておこっか♪  ――はい、どうぞ。後は引き金を引くだけ。あ、弾き方はわかる?」

マナ「くっ……あなた、な、なんなの……」

マリ「落ち着いてちょっと話したいだけなんだけどにゃー。どぉ?」

マナ「……わかった。だから、銃から、はやく手を離して」

マリ「ふふん♪ 協力してくれて嬉しいよー」

394 : 以下、名... - 2017/02/25 15:56:56.40 r4kmnMXP0 335/697

マナ「――……」ジー

マリ「そんな警戒しなくってもいいってぇ。ここから見る景色、綺麗じゃない?」

マナ「…………」

マリ「第三新東京市。別名、使徒迎撃専用都市。使徒がくるのわかってて人が住んでるって正気とは思えないけど♪」

マナ「…………」

マリ「独り言は得意だからいいけどさぁ。もうちょっと反応があってもいいんじゃん?」

マナ「……目的はなに?」

マリ「おぉー。単刀直入にきたねー。それじゃ、こっちも誠意を持って答えましょう♪ ズバリ、情報交換、しない?」

マナ「情報交換……?」

マリ「協力してくれるなら、お友達。なんとかしてあげてもいいよ?」

マナ「――ほ、ほんと?」

マリ「焦らない焦らない♪ まずはお互いの条件から提示しましょっか♪」

395 : 以下、名... - 2017/02/25 16:06:03.79 r4kmnMXP0 336/697

- 第三新東京市 市街地 -

加持「――やはり、ここもダミー会社か」

「ええ……。これで何社目?」

加持「木を隠すなら森の中、と言うだろ。こちらの目を欺いてるのさ」

「こちらの動きもかなり制限されてる。下手には動けない」

加持「ま、第三新東京市に住んでるのはほぼネルフ関係者だからな。まわり中敵だらけさ」

「…………」

加持「直接、戦自に潜入する。仲間達にも伝えておいてくれ」

「次のコンタクトは――」

加持「追って連絡する。銃を忘れるなよ」

「了解」スタスタ




加持「――ふぅ。戦自もいいが、アスカが乗り越えたなら、次は、シンジくんだな」

396 : 以下、名... - 2017/02/25 16:25:44.65 r4kmnMXP0 337/697

- ネルフ本部 -

マヤ「シミュレーションプラグ。準備完了しました」

リツコ「はじめて」

マヤ「了解。テスト開始します」

オペレーター「A10神経接続、完了」

リツコ「――……これは?」

ミサト「どうしたの?」

マヤ「……? 01番。シンクロ率が上昇しません」

ミサト「居眠りしてるんじゃ?」

リツコ「シンジくん? ちゃんとリラックスして」

シンジ『はい』

リツコ「――マヤ?」

マヤ「駄目です。シンクロ率、25.3%。起動指数、ギリギリです」

ミサト「ちょっと、まずいんじゃないの?」

マヤ「昨日の使徒の時は75%だったのに……」

ミサト「どうなってるの? 火傷のせい?」

リツコ「いいえ。外傷は関係ない。……他の子は正常に計測されてる。シンジくんだけというのがおかしいわね」

ミサト「…………」

マヤ「あっ、待ってください! 01番、シンクロ率45%まで上昇!」

リツコ「……バグかしら」

ミサト「不安定なのは困るわ。原因。突き止めて」

397 : 以下、名... - 2017/02/25 16:50:27.46 r4kmnMXP0 338/697

- ネルフ本部 第三通路 自販機前 -

シンジ「ふぅ……」

アスカ「シンジ、どこか体調でも悪いの?」

レイ「…………」

シンジ「いや、そんなことはないんだけど」

アスカ「まぁ、そういう日もあるわよ」

シンジ「――最近、なんだか、デジャヴを感じることが多いんだ」

アスカ「……?」

シンジ「頭の中がモヤモヤしてるような、うまく言えないんだけど……そんな――うっ!」ズキンッ

アスカ「……シンジ? ちょっと! どうしたの⁉」


アスカ『バカシンジ!』


シンジ「(な、なんだコレ。アスカ? 早送りされてるみたいに景色が浮かびあがってくる……!)」


アスカ『加持さん。私、汚されちゃった。汚されちゃったよぅ……』

レイ『ひとつになりたいのは、私?』

○○○『……そうしなければ、人類が滅ぶことになる。さぁ、ボクを殺してくれ』


シンジ「――あ、アスカっ! 綾波っ! か、カヲ――!」


アスカ「……な、なに?」

レイ「……?」


シンジ「はっ、え――……?」

アスカ「シンジ、具合が悪いならミサトに――」

シンジ「いや、なんでも、なんでもない」

398 : 以下、名... - 2017/02/25 17:16:11.97 r4kmnMXP0 339/697

- ネルフ本部 ラボ -

リツコ「シンジくん、具合はどう?」

シンジ「あ、いえ。なんとも」

リツコ「……そう。エヴァとのシンクロが不安定だったみたいだけど、なにか考え事?」

シンジ「…………」

リツコ「アスカのこと考えてたのかしら?」

シンジ「あぁ、いえ。そんなことは……」

リツコ「アスカから何か聞いたりはしてない? 例えば、エヴァのこととか」

シンジ「なにも、聞いてません……」

リツコ「質問を変えましょうか。アスカと寝た?」

シンジ「え、えぇ⁉」

リツコ「シンジくんはアスカと違って年頃の男の子ですもの。そういう欲求があるのは理解してるわ」

シンジ「そ、そんなことするわけないじゃないですか!」

リツコ「……そう?」

シンジ「そんなこと聞くの、おかしいですよ」

リツコ「シンジくん。いずれまわりにもわかることなのよ? だったら自分から言ってしまった方がいい」

シンジ「アスカとは……そんなんじゃ、ないですよ」

リツコ「……(口裏を合わせてるのかしら? なにかがあったのは間違いない。人の言うことを素直に聞くのが処世術だと思ってたけど)」

シンジ「……(なんで、こんなに、言いたくないんだろう)」



シンジ&リツコ「……(どうなってるのかしら(だろう))」

399 : 以下、名... - 2017/02/25 17:27:07.54 r4kmnMXP0 340/697

- 夜 ミサト宅 -

コトッ

アスカ「はい、シンジ」

ミサト「いやぁ~! アスカったらもう付きっきりじゃなぁ~い! シンちゃん、嬉しい?」

シンジ「あぁ、そうですね」

アスカ「――ミサト」

ミサト「もしかして2人はもうエッチしちゃったりしたのかしらぁ~? それともまだチューまで?」

アスカ「ミサト、それセクハラ」

ミサト「だっはっはっ! お姉さんにも聞かせないよ! 酒の肴にちょーどいいじゃない?」

アスカ「……はぁ。素直に言えば? シンジのシンクロ率の低下の原因。私たちにあると思ってるんでしょ?」

シンジ「そ、そうなんですか?」

ミサト「あらぁ~。バレてた?」

アスカ「遠回しにやるのが大人のやり方よね。それ、傷つけない配慮なのかもしれないけど、不信感を抱くだけよ?」

ミサト「……ごみん。でも、実際のところどうなのか思い当たるとこなら教えてほしいのよ」

アスカ「たった1度のことでしょう⁉ 次はうまくいくかもしれないじゃない⁉」

ミサト「使徒が来た時に起こってしまえば、1度が命取りになるわ」

シンジ「…………」

ミサト「エヴァに乗るのは子供の玩具でも、遊びでもないのよ」

アスカ「詰問するのが効果的とは思えないって言ってんのよ」

ミサト「…………アスカ、なんだか余裕ができたのね」

アスカ「そう? 今度は私を攻めることにしたの?」

400 : 以下、名... - 2017/02/25 17:43:30.49 r4kmnMXP0 341/697

シンジ「ちょっと、考え事をしてただけです」

ミサト「……その言葉に、嘘はない?」

シンジ「はい、だから、アスカを責めないでください」

ミサト「次のシンクロテストの結果、うまくいくといいわね」

アスカ「ミサトっ! いい加減に――!」ガタッ

シンジ「アスカ。いいんだ」

アスカ「…………」

ミサト「ごめんなさい。シンジくんはアスカが来るまではエースだった。だから、期待も大きいのかもしれない」

アスカ「私が倒してあげるわよ」

ミサト「アスカのシンクロ率は高いわ。前回の出撃の時はヒヤッとしたけど今日も安定してたしね」

アスカ「……(まぁ、あれでもシンクロしすぎないようにおさえてるんだけど)」

ミサト「だけど、一人で対処できない状況になった時、シンジくんの助けは必要よ。浅間山のこと、忘れてないわよね?」

アスカ「またそれ? 過去のことに過敏になりすぎよ」

ミサト「防衛本能はそれぐらいがちょうどいいのよ」

アスカ「はぁ、はいはい」

ミサト「とりあえず、この話は次のシンクロテストの結果がでるまでは忘れましょう。もしかしたら、本当にそういう日だっただけなのかもしれないし」

シンジ「…………」

ミサト「シンジくん。私は、私はあなたにはじめて会った時、あなたが初めてエヴァに乗った時、感動すら覚えたわ」

シンジ「………」

ミサト「何もわからない中学生が、よくわからないモノに乗ったんだもの。勇気も、そして守ってくれたことも賞賛してる」

シンジ「……はい」

ミサト「――私は、シンジくんのこと信じてるからね」

401 : 以下、名... - 2017/02/25 18:02:57.46 r4kmnMXP0 342/697

- ミサト宅 シンジ部屋 -

アスカ「はぁ。ミサトの言い方ってもうちょっとなんとかならないのかしら?」

シンジ「…………」

アスカ「まぁ、私たちはパイロットなんだし、言いたいこともわからなくないんだけど、いかにもプレッシャーかけてますって感じすんのよね」

シンジ「アスカ、なんだか、本当に変わったね」

アスカ「……本当は、シンジにいっぱい話たいことあるの」

シンジ「うん?」

アスカ「だけど、今は(誰が見てるかわからないから)話せない。ごめん」

シンジ「うん。いいよ」

アスカ「……シンジ、耳かして」

シンジ「なに?」


アスカ「今度は、どこでしよっか?」コショコショ


シンジ「……っ! あっ、あの……」

アスカ「ま、私はそう思ってるからってこと!」

シンジ「そ、そっか」

アスカ「だけど、意外。シンジ、私達のこと隠してるの? 私から言わないでって言ってなかったのに」コショコショ

シンジ「うん。なんとなく。アスカのことが大切だからかな――いつっ⁉」バチン

アスカ「だからさぁ! どうしてそういうこと言えるようになってんのよ!」

シンジ「し、仕方ないだろ! 本当にそう思ってるんだから!」

アスカ「な、な、な、な……(だ、だめ! ここで押し倒しちゃ! た、耐えるのよ!)」

402 : 以下、名... - 2017/02/25 19:45:06.28 r4kmnMXP0 343/697

- ネルフ本部 ??? -

委員会02「いかん。いかんよ。これは。由々しき事態だ」

委員会05「弐号機の覚醒はシナリオにない」

ゲンドウ「……これは不慮の事故です。電力が第三者に故意に落とされており、我々の制御下にありませんでした」

委員会06「君はコトの重大さがわかっているのかね。計画にどの程度の時と金をかけたか見当もつかん」

ゲンドウ「ご心配なさらずとも、弐号機は所詮デッドコピーです。オリジナルの初号機にはとるにたりません」

委員会03「しかし、ネズミは始末したのではなかったのか」

ゲンドウ「……想定外でした。背後に誰かついている可能性があります」

委員会02「弐号機の凍結は今はまだできない。量産計画が間に合わないからね。この責任、どう取るつもりかね?」

キール「――もうよい。碇。これまでの功績を評価し今回の失態は許そう。しかし、次はないぞ」

ゲンドウ「…………」

キール「命の選択を迫られているのは貴様も同じだ」

ゲンドウ「…………」






冬月「ふぅ……。これで我々も背水の陣というわけか」

ゲンドウ「わかっていたはずだ。世界を敵にまわすのは容易ではない」

冬月「全面的にぶつかり合うのは避けたいものだな」

ゲンドウ「やむを得ぬ場合は、それも仕方ない」

403 : 以下、名... - 2017/02/25 20:09:11.67 r4kmnMXP0 344/697

- 翌日 ミサト宅 -

アスカ「ふ~ふんふ~ん、よっと」

シンジ「アスカ、もうフライパンの扱いもお手の物なんだね」

アスカ「まぁね。もともと器用な私が凄いんだけど」

ミサト「臆せず自分を褒めるのはシンちゃんも見ならったら?」

シンジ「……そうですね」

アスカ「まぁ、シンジはシンジだし。なかなか変わらないところもあるんでしよ」

ミサト「おーおー。熱い熱い。なんだか部屋の温度が上がった気がするわー」

アスカ「またセクハラオヤジ化してる。ミサト、はやくネルフに行っちゃいなさいよ」

ミサト「もうちょっとしてから行くわよん。あ、それとシンジくんは少し学校遅れていくから」

アスカ「……シンクロテストさせるつもり?」

ミサト「まぁ、その、ね」

アスカ「私にも我慢の限界ってもんがあんのよ。ちょっとしつこすぎない?」

ミサト「安心できれば、もう口にはださないわ。今回だけは我慢して」

アスカ「……シンジ、大丈夫?」

シンジ「僕なら大丈夫だよ。シンクロできれば問題ないんだし。アスカ、先に学校行ってて」

アスカ「……わかった……」

404 : 以下、名... - 2017/02/25 20:19:39.90 r4kmnMXP0 345/697

- ネルフ本部 ラボ -

リツコ「いらっしゃい、シンジくん、あとミサトも」

シンジ「……どうも」

ミサト「また徹夜?」

リツコ「まぁね。原因を特定できない限り、またいつ起こるとも限らないもの」

シンジ「あの、僕のせいで、すみません」

ミサト「シンちゃんは機械じゃないんだもの。リツコの仕事なんだし、そんなに気にしないで」

リツコ「ミサト? あなたもいい加減な人ね」

ミサト「シンジくんのことは、私が1番よくわかってるわ。昨日はちょっと体調が悪かっただけよ」

リツコ「医療スタッフでもないのに?」

ミサト「あら? シンちゃんと一緒のお風呂にもはいってるし、一緒のご飯だって食べてるわよん」

リツコ「今は彼、お風呂にはいれないでしょ? まさか、いれてるんじゃないでしょうね?」

ミサト「ものの例えよ」

リツコ「軽率な言動を碇司令が聞いたら、左遷されるわよ」

ミサト「なんでそこで碇司令がでてくるのぉ?」

リツコ「……っ! とにかく! 真面目にやって!」

405 : 以下、名... - 2017/02/25 20:38:53.72 r4kmnMXP0 346/697

カシャ


ミサト「リツコのラボに来客? めずらしー。マヤ――」

ゲンドウ「…………」

ミサト「い、碇司令っ⁉」ガタッ

ゲンドウ「…………」

シンジ「と、父さん」

リツコ「はぁ。申し訳ございません。テストは今から行います」

ミサト「す、すぐにとりかかりますっ!」ビシッ


ゲンドウ「…………シンジ」


シンジ「な、なに?」

ゲンドウ「昨日はシンクロが不安定だったと聞いたが」

シンジ「……あぁ、うん」

ゲンドウ「……やる気がないならば、エヴァから降りろ」

シンジ「――っ!」

ゲンドウ「そんな者は必要ない」

シンジ「……な、なんだよそれ。父さんが僕を呼びつけたんじゃないか」

ゲンドウ「…………」

シンジ「昨日はたまたま調子が悪かっただけだよ!」

ゲンドウ「不服ならば出ていけ。目障りだ」

シンジ「……くっ!」

ミサト「あ、あの、碇司令」

ゲンドウ「――葛城一尉。本日付けで三佐へ昇進だ。書面化して通達になる」

ミサト「えっ⁉ は、はっ! 了解いたしました!」

ゲンドウ「……以上だ」

406 : 以下、名... - 2017/02/25 20:53:29.21 r4kmnMXP0 347/697

- ネルフ本部 -

オペレーター「初号機パイロットエントリー準備完了しました」

リツコ「テストスタート」

オペレーター「テストスタートします。オートパイロット、記憶開始」

マヤ「了解。シミュレーションプラグを挿入」

オペレーター「システムを、模擬体と接続します」

マヤ「シミュレーションプラグ、MAGIの制御下に入りました」

リツコ「どう? シンジくん、なにか違和感はある?」

シンジ『……いえ、なにもありません』

ミサト「さっきの碇司令とのやりとり、影響がないといいけど」

リツコ「この親子はいつものことでしょ」

ミサト「だけど、精神面に関与してるなら影響ないの?」

リツコ「そうね……とりあえず、結果を見ましょう。マヤ、プロセスは?」

マヤ「問題ありません。測定解析、進んでいます。シンクロ率の上昇も順調です」

リツコ「やっぱり、バグだったのかしら」

ミサト「理由は機械じゃ、シンジくんになんだか申し訳ないわね」

リツコ「確定したわけではないわよ。ブラックボックスはまだまだ不特定な部分が多い」

マヤ「シンクロ率、52.3%」

リツコ「昨日のテストよりはいいけれど、70%には届きそうにない?」

マヤ「まだはじまったばかりですから……」

リツコ「では、検証を続けて――」

407 : 以下、名... - 2017/02/25 21:07:12.15 r4kmnMXP0 348/697

- 第三新東京市立第壱中学校 昼休み -

アスカ「……はぁ」

ヒカリ「アスカ? どうしたの?」

アスカ「うん? なんだか、エヴァパイロット、やめたくなっちゃってさぁ」

マナ「――え?」

アスカ「だってさぁ、事あるごとに言われるのよ? 私達の年齢わかってるのかしらね」

トウジ「まぁ、ミサトさん達も苦労があるんやろ」

アスカ「でもしわ寄せがきてるのは私達なのよ? 子供だからってことだけじゃないのはわかってるけどさ」

ケンスケ「……まぁ、たしかに、そうだよなぁ」

マナ「……アスカたちも色々、あるんだね」

アスカ「マナだってそう思う時ないの?」

マナ「え? わ、私は――」

アスカ「子供に何を背負わせてるのって。そう思うことないの?」

マナ「――っ⁉ あ、アスカ⁉」

ヒカリ「……?」

アスカ「みんな、いろいろ、あるわよね」

マナ「……っ!あの、アスカ。少し話したい」

アスカ「私も話さないといけないと思ってたわ」

トウジ&ケンスケ「…………はぁ?」

408 : 以下、名... - 2017/02/25 21:31:11.46 r4kmnMXP0 349/697

- 第壱中学校 屋上 -

マナ「――アスカは、この間の人と知り合い?」

アスカ「(ここは話を合わせておいた方がいいわね)……そうだけど?」

マナ「確認をとるように言われたの?」

アスカ「直接言われたわけじゃない。ただ、どう思ってるのか確認したかったのよ」

マナ「そんなに簡単な決断じゃないよ」

アスカ「…………」

マナ「ムサシもケイタも救いたいっ! だけど、危険が大きいじゃないっ!」

アスカ「…………」

マナ「うまく逃げられたとしても私達の今後の生活はどうなるの⁉」

アスカ「後ろ盾があれば、いいってこと?」

マナ「不安なんだもん! ケイタやムサシが死んじゃったらって!」

アスカ「(いまいち見えてこないわね)」

マナ「……シンジくんは信用できるの?」

アスカ「シンジ? もちろん、信用できるわよ」

マナ「本当にシンジくんが守ってくれるの⁉」

アスカ「(――はぁ?)」

マナ「シンジくんなら、できるって話だったじゃない⁉」

アスカ「……そうね。シンジなら、可能だわ」

マナ「――……わかった。戦略自衛隊の人達は信用できない。あなた達に賭けてみる」

アスカ「それで?」

マナ「もうすぐ、ロボットは、試運転にはいります」

アスカ「(ロボット?)」

マナ「パイロットには――ッ」



ゴオォォォォッ――



アスカ「うるさっ! なに? 戦闘機?」

マヤ「そんなっ⁉ まだ早すぎる!」

アスカ「えっ――?」

409 : 以下、名... - 2017/02/25 21:49:43.41 r4kmnMXP0 350/697

- ネルフ本部 発令所 -

マコト「厚木基地方面より、正体不明のアンノウン体が出現!」

ミサト「使徒⁉」

シゲル「パターン照合! 違います! 使徒ではありません!」

冬月「……また、厄介ごとか」

ゲンドウ「…………」

ミサト「使徒じゃないなら、私達の出番ではない、わね」

リツコ「そうも言ってられないみたいよ?」

ミサト「――え?」

マコト「戦自より出撃要請が来ました!」

ミサト「なんですって――⁉」

ゲンドウ「……初号機をただちに出撃させろ」

ミサト「し、しかし、我々の管轄外では⁉」

ゲンドウ「構わん。貸しは作っておいた方がいい」

ミサト「りょ、了解!」

410 : 以下、名... - 2017/02/25 21:58:36.63 r4kmnMXP0 351/697

- 初号機 エントリープラグ内 通信 -

ミサト『シンジくん、アスカもレイも学校に行ってて間に合わないわ。今回は1人だけで出撃になる』

シンジ「了解。目標は?」

ミサト『情報が錯交しているの。とりあえず、現場に向かって、進行を止めて。できる?」

シンジ「進行を止めるって、ただ、止めればいいんですか?」

ミサト『そうね。できれば無力化してほしいとこだけど、あとは現場の判断で臨機応変にいきましょ』

リツコ『シンジくん。目標は御殿場市方面に向かっている。エヴァの電源はそこまでは届かないのよ』

シンジ「……それじゃ、どうすれば」

ミサト『目標の位置ははっきりとしている。だから迷うことはないわ。電源供給ラインを超えたらアンビリカルケーブルを切断して最速で走って』

シンジ「了解」

リツコ『マヤ、初号機のシンクロ率は?』

マヤ『55%! 行けます!』

ミサト『さあ、シンちゃん、ひさびさの1人舞台よ!』

シンジ「(今は……余計なことは考えずに……)」

411 : 以下、名... - 2017/02/25 22:08:52.32 r4kmnMXP0 352/697

- 第壱中学校 屋上 -

マナ「そんな! ケイタァっ!」

アスカ「ちょ、ちょっと、なにがどうなって!」


『緊急警報、緊急警報、住民の皆さんは直ちにシェルターに避難してください』


アスカ「なんで⁉」

マナ「………うっ………ぐすっ……」

アスカ「ちょっとあんた! 泣いてちゃわからないじゃない! ってそんなこと言ってる場合じゃなかった、ネルフに急が――」

マナ「シンジくんが助けてくれるんでしょ⁉ 本当なのよね⁉」ガシッ

アスカ「ちょ、離しなさいってば――」


ガチャ


レイ「……あなた、何してるの」

アスカ「ファースト?」

レイ「緊急招集。碇くんが、初号機でもう出てる」

アスカ「シンジが⁉ シンクロは問題なかったのね!」

レイ「……先、行くから」

アスカ「わかったわ! 私もすぐにって! ちょっと!いい加減離して!」

マナ「――私もっ! 私もネルフに連れてって!」

412 : 以下、名... - 2017/02/25 22:35:32.68 r4kmnMXP0 353/697

- ネルフ本部 発令所 -

マコト「目標は高速で移動中! 移動速度は、マッハを超えています!」

ミサト「市街地への進入は被害拡大に繋がるわよ。シンジくん。目標の位置をデータで送るわ」

シンジ『了解!』

リツコ「急いでシンジくん。エヴァでも追いつけなくなる」

マヤ「初号機、電源供給ラインを超えます」

ミサト「アンビリカルケーブル切断」

シゲル「アンビリカルケーブルの切断を確認! 内部電源に切り替わります!」

ミサト「加速、開始」

マコト「初号機! 加速状態にはいりました! 速度上昇中! 目標を追跡中!」

シンジ『ミサトさんっ!! これじゃ追いつけない!』

シゲル「目標の速度がはやすぎます! 到達予定時刻、内部電源では間に合いません!」

ミサト「………くっ!」

マコト「厚木基地より再度入電! 目標はできるだ現状維持してほしいとのこと!」

ミサト「なに勝手なこと言ってんのよ! 戦自は!」

シンジ『ぐぅううぁぁぁっ!!』

マヤ「初号機の速度上昇! 初号機もマッハを超えました!」

ミサト「間に合う⁉」

リツコ「間に合った所で、電源もなしにどうやって止めるの?」

ミサト「手詰まりじゃない!」

ゲンドウ「……初号機は一旦停止。戦自には現状をそのまま伝えろ」

ミサト「しかし、よろしいんですか?」

ゲンドウ「出撃したという事実があればいい」

ミサト「了解! シンジくん――」

413 : 以下、名... - 2017/02/25 22:45:57.61 r4kmnMXP0 354/697

- 初号機 エントリープラグ内 通信 -

ミサト『シンジくん? 聞こえる? 残念だけど、追いつけそうにないわ!』

シンジ「――えっ⁉」

ミサト『初号機は戻って。また要請があれば、手を考えましょう!」

シンジ「そんな⁉ だってまだ、なにもしてないじゃないですか!」


ドクンッ


シンジ「(うっ、頭が……っ)」ズキンッ


ミサト『アスカ達も合流するから! きっと手はあるわよ!』


ドクンッ


シンジ「(なんだ、コレ。なんなんだよコレ)」ズキンッズキンッ


ミサト『シンジくん? 止まって!』

マヤ『初号機! さらに加速!』

ミサト『シンジくん⁉ どうしちゃったのよ⁉ シンジ――』


ドクンッ


シンジ「なんでいつも僕たちばっかりこんな目に」

シンジ「…………アスカを、綾波を、カヲルくんを………」

シンジ「みんなを、返せッッ!!!」

414 : 以下、名... - 2017/02/25 23:02:56.39 r4kmnMXP0 355/697

- ネルフ本部 発令所 -

シゲル「初号機! 通信切断!」

ミサト「どうなってるの? おかしいところなんて特になかったわよ!」

ゲンドウ「ただちに停止信号をおくれ」

マヤ「了解! 停止信号……ダメです! 受けつけません!」

マコト「初号機! シンクロ率が上昇しています!」

リツコ「なんですって⁉」

ゲンドウ「プラグを強制射出しろ」

マヤ「――そんな⁉ こちらからの指揮系統を全て拒否⁉」

リツコ「そんなこと! ありえないわ!」

マコト「凄まじい速度です! 初号機、アンノウン体と接近! みるみる距離を縮めています!」

冬月「……暴走か?」

ゲンドウ「…………」

マヤ「初号機、活動限界まで1分を切りました! これ以上の追撃は危険です!」

ミサト「まったく! 浅間山からの復帰戦がコレ⁉ 」

リツコ「あの時とは状況が違うわ! こちらからの操作を全て受けつけないなんて!」

マコト「――目標と間もなく接触します!」

ミサト「どうするつもり? ――シンジくん」

マヤ「初号機⁉ 速度緩めません!」

リツコ「なるほど、体当たりするつもりね」

マヤ「し、しかし、マッハを超える速度で体当たりすれば衝撃が……!」

415 : 以下、名... - 2017/02/25 23:22:45.50 r4kmnMXP0 356/697

シゲル「初号機からATフィールドの発生を確認!」

ミサト「ATフィールド⁉ 相手が使徒じゃないと有効じゃないんじゃ⁉」

リツコ「……そんなことはないわ。無機物にも有効よ」

シゲル「こ、これまでにない! 強力な磁場が発生!」

ゲンドウ「発生源は……」

冬月「初号機だろうな」

マヤ「初号機! 目標と接触!」

ミサト「ど、どうなるの?」

マコト「――初号機に強い衝撃がくわわりました!」

ミサト「それだけ⁉ 目標は⁉」

シゲル「目標、速度低下! 推進力を失った模様!」

マヤ「初号機! 活動限界まで5.4.3.2――」

ミサト「――どうちゃったのよ、シンジくん」

リツコ「今回は、処置なしとはいかないわよ」

416 : 以下、名... - 2017/02/26 00:23:10.42 FmKNp9rU0 357/697

タタタッ

アスカ「はぁっはあっ……ミサトッ! シンジは⁉」

レイ「……ふぅ……ふぅ……」

マナ「………はぁ……はぁ……」

ミサト「アスカ、レイ? 部外者を勝手に発令所に――」

アスカ「私が連れてきたのよ! 目標は⁉ シンジはどうなったの⁉」

ミサト「……目標は停止したわ。シンジくんは、初号機は活動限界で停止してる」

マナ「あのっ! 目標は、大丈夫なんですよね?」

ミサト「日向くん、どう?」

マコト「信号が消えていないことからも、おそらくはたいして損害はないと見受けられます」

マナ「よ、よかったぁ」

ミサト「あなた、どちら様?」

アスカ「私の友達」

ミサト「へぇ……」

リツコ「ミサト、今はそっちよりもシンジくんよ」

ミサト「回収班をすぐに派遣して。戦自はなにか言ってきてる?」

シゲル「管制塔より連絡あり。協力を感謝する、正体不明機は我々で回収するとのことです」

ミサト「ふざけてるわね。こっちには一切情報をよこすつもりないの……」

ゲンドウ「無人機を飛ばせ」

ミサト「了解。UAVをすぐに手配して、それと衛星からの地上写真も」

アスカ「ちょっと待って……シンジになにかあったの?」

ミサト「少なくとも営倉入りになる命令違反はあったわね」

アスカ「はぁ⁉ なんでそんなことになってんのよ⁉」


続き
シンジ「僕が?」【3】

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