関連
幼馴染「それでボクを頼ってきたの?めんどくさいなあ」【前編】
次の日
幼馴染「夏休み最終日。流石に今日は家で大人しく宿題追込みしてるかな」
幼馴染「……行ったら邪魔になるよね」
幼馴染「………いつもいつも宿題貯め込みやがってもう。とっとと終わられてっての」
幼馴染「毎年そう言ってるのに…」
幼馴染「…はぁ」
幼馴染母「そんなに独り言言ってどうしたの?」ニヤニヤ
幼馴染「知らない」
ピンポーン
幼馴染母「んー?彼氏君じゃないの?」
幼馴染「彼氏って誰だよっ!///」
幼馴染母「早く行ってきなよぉ?」
幼馴染「あいつは今日来ないと思うよ。別の人でしょ」
幼馴染母「そう?じゃぁ私が出てくるわね」
幼馴染「…はぁ…男」
男「呼んだか?」
幼馴染「呼んでないっ、何でいるんだ」
男「つまりこういうことだ」ドッチャリ
幼馴染「ノートと問題集とプリントの山…山、やま…」
男「宿題お願いします」ドゲザ
幼馴染「君の土下座なんか何度見たことか。そろそろ飽きたよ?」
男「全然終わってないんだぁあああ!」
幼馴染「めんどくさいなぁ…」
男「お願いします」
幼馴染「うるさい死ね」
男「お願いします!」
幼馴染「だいたい毎年言ってるだろ。早めに終わせろと。分かってる?明日から学校だよ?」
男「すんませんでした…」
幼馴染「ま・い・と・し・言っているじゃないか!」
男「そんなこと言って、俺と二人でいられる口実ができたじゃないか」
幼馴染「こんな大量の宿題があって忙しかったら意味無いんだけど…」
男「今度埋め合わせるので…」
幼馴染「そう言う問題じゃない。埋め合わせは貰おうけど」
―――――
―――
―
男「ふいー、終わったぁ」
幼馴染「終わってない!」
男「…」ジー
幼馴染「な、何さ///」
男「膝枕してほしい」
幼馴染「っっ///」
幼馴染「な、何を言い出すかと思えば///」
男「してくれたら頑張れる気がする」
幼馴染「むしろ全部終わらせたらしてあげるからとっとと終わらせろ」
男「だめだ。今、今してもらわないと頑張れないー」
幼馴染「子供かっ!」
幼馴染「しょうがないなあ…ちゃんと宿題するんだよ?」
男「イエス!」
幼馴染「…はぁ…もう…あぁもう…///」カァァ
パーカーのフードを被り、少しスカートを捲る
男「うぉぉ!」
幼馴染「興奮しているとズボンに履き替えてくるよ」
男「精神統一します」
幼馴染「…本当に、恥ずかしいんだからね///」
男「堪能させていただきます」プニ
幼馴染「ん…///」
柔らかくて暖かい幼馴染の膝に頬をつけて寝る
男「良い匂い~」クンカクンカ
幼馴染「嗅ぐなぁぁっ///」
幼馴染「あ、ダメ、やめろ、うつ伏せになるなぁっ///」
うつ伏せになって股間に顔をうずめようと…
幼馴染「いいかげんにしろぉっ!///」バシン
男「ごめんなさいっ!」
再び横向きになって頬で幼馴染の太ももを堪能する
男「スベスベないい肌だなぁ」
幼馴染「そ、そう?///」
仰向けになるとフードの陰に紅潮してる幼馴染の顔が見える
幼馴染「あまりボクの顔を見ないでくれ///」モジモジ
男「可愛いなあ幸せだなぁあ」スリスリ
幼馴染「スリスリするなぁ///」
ああ…甘い香りと多幸感と優しさに包まれて…
幸せなまどろみの中…ああ、堕ちてゆく…
幼馴染「寝てんじゃないっ!」バシンッ
男「オキマシタァッ!」
幼馴染「さ、宿題再開するよ」
男「ああ、世界一素敵なぬくもりが」
幼馴染「またいつかね。いつか…///」
男「ぐぅ…」
幼馴染「ほらそこまた間違ってる」
男「え、えと?」
幼馴染「134pの公式。例題4の応用」
男「お、おうありがとう」
幼馴染「…ふぅまったく」
幼馴染「ふぁ…」
男「お、可愛い欠伸」
幼馴染「る…さい」
欠伸を噛み殺す幼馴染
幼馴染「それよりもう夜だよ?宿題まだ終わってないでしょ」
男「まあな…すまない」
幼馴染「謝るぐらいなら次はもっと早く終わらせてね」
男「夕ご飯作ってほしいなあ」
幼馴染「ダメ。家に帰って宿題とっとと終わらせろ」
男「手料理食べたら頑張れる!」
幼馴染「帰れ!」
一言で完全に拒絶された
家にて
男「追い込み…追い込み…猶更追込みじゃぁあああ」
頭に鉢巻を巻いて精一杯追い込む
コーヒーと栄養ドリンクで何とか…何とか今日中にぃぃいい
男「今も幼馴染は俺のことを想って応援してくれているんだ。俺も頑張らなければ!!」
―――――
―――
―
その頃
幼馴染「ふぁ…布団気持ちいいなあ」マッタリ
幼馴染はまどろみの中にいた
次の日
幼馴染「…朝だね」
男は宿題を終えられただろうか
心配する気はさらさらないがわざわざ手伝ってあげた手前気にならないでもない
幼馴染「終わってなかったらお仕置きかな」
幼馴染「…」ピンポーン
男の家のインターホンを押す
男「おはよう!」
幼馴染「で、終わった?」
男「いやあ良い天気だなぁ」
幼馴染「終わったの?ねえ」
男「今日はぐっすり眠れたぜ」
幼馴染「終 わ っ た の ?」
男「急がないと遅刻だぜー」ダダダッ
幼馴染「ねえ、終わったんだよね?ちょっと!」
学校
友「宿題終わらせたかー?」
幼馴染「君たちは?」
友「無論、やってない!」
女「やる必要ないし?」
男「同じく!」
幼馴染「君はやる必要あるんだよ!というかやっぱり終わらなかったのか!」
男「幼馴染様お願いします…」
幼馴染「様はいらない」
男「幼馴染ちゃん」
幼馴染「キモい」
幼馴染「自業自得だろ。友と揃って怒られてしまえ」
男「そんなー」
幼馴染「ふん、ボクの努力を無意味にしてさ。知らないからね」
男「怒ってる幼馴染も可愛い」
幼馴染「そんなんで許されると思っているのか」
先生「はい回収します」
男「終わらなかった…」
幼馴染「バーカ」
友「バーカ」
女「やははは」
―――――
―――
―
男「結局居残り言い渡された…」
幼馴染「当たり前だね」
友「くそ…俺もか」
女「二人とも頑張れー」
幼馴染「毎度のことながら何で君だけ御咎め無しなんだ」
放課後
男「ぐぬぬぬぬ」カキカキカキカキ
友「」グテー
幼馴染「ほらほら男、頑張って」
男「帰るなよ。今すぐ終わらせるから」
幼馴染「ん、飽きたら帰るから早く早く」
男「そんなこと言って本当は一緒にかえりt―
幼馴染「会話に使う頭を宿題に集中させろ!」
男「はいぃっ!」
男「終わったー」
幼馴染「はいよく頑張りました」
男「ハハハ、ナントカナッタヨ」
幼馴染「目が死んでるよ。大丈夫?」
男「だいじょばない…」
幼馴染「仕方ないなあ。労ってあげるよ。君は良く頑張った」ナデナデ
男「あ、これきもち…い…」
幼馴染「寝るな寝るな!ほら帰るよ」
男「友は?」
幼馴染「ほっといてもいいんじゃないかな」
別の日
幼馴染「なんか急に寒くなってきたね」
男「お前にとっては嬉しいんじゃないか?」
幼馴染「そうだね、これで厚手のパーカーを着られる」フフ
男「お、珍しい笑顔」
幼馴染「これはパーカーへの笑顔。君にじゃない」
男「はいチーズ」
幼馴染「えっ」
―カシャ―
男「よし、可愛い笑顔ゲット。永久保存版だな」
幼馴染「消せっ!」
男「嫌だ!宝物にするんだいっ」
幼馴染「何が『だいっ』だ。よこせ。消してやる」
男「はっはっは、渡さないぞ」
幼馴染「このっ!」
男「うわっ」
幼馴染「…」
男「…」
幼馴染「…///」カァァ
写メを撮ったスマホを取られないようにと手を後方に伸ばし、それを奪おうとする幼馴染
そして体勢を崩し、幼馴染が男を押し倒すような形になってしまった
幼馴染「わ、これは…あの…その…///」
男「今日の幼馴染は大胆だな」
幼馴染「そんなんじゃないから///」
幼馴染「まったく、なんでそういう発想になるかな///」
男「今のはお前が悪いと思う」
幼馴染「事故じゃないか///」
男「事故だって思うなら堂々としてればいいのになんでそんなに顔隠しているんだ?フードで」
幼馴染「………ただの気まぐれ///」
男「じゃあ見ても問題無いな。フードをめくってもらおう」ニヤニヤ
幼馴染「や、やめろ。近づくな。また事故が起こるだろ///」
また別の日
男「秋と言えば!」
幼馴染「読書の秋」
男「…」
幼馴染「…」←読書中
男「…」
幼馴染「…」ペラ
男「…暇」
幼馴染「…あそ」
男「…」
幼馴染「…」
男「…」
幼馴染「君も読めば?」
男「…あ、どうも」
幼馴染物の恋愛小説を渡された
ラブコメラノベならともかく少女向けの恋愛小説を読めというか…
男「…」ペラ
幼馴染「…」ペラ
男「…」ペラ
幼馴染(会話も無い静かな空間に男と二人…悪くない)
男「…」ペラ
幼馴染(むしろ。良い…)
男「…読み終わった」
幼馴染「どうだった?」
男「男に恋愛小説勧めて感想求められても困る」
幼馴染「じゃあいいよ」
男「ところでこれのヒロインの性格お前に良く似てるよな。影響受けたか?」
幼馴染「初版発行日見てみ」
男「あ、つい最近だ。なんだ偶然か」
幼馴染「そ。似てると感情移入しやすいのからいいけどね」
男「感情移入…この彼氏がするようなことしてほしいのか?かなり恥ずかしいことしてるぞこいつ」
幼馴染「そ、そんなことしなくていいから///」
また別の日
男「昨日の記憶がない。宿題出されたことも覚えていない…これは、まさか…」
男「そうか!俺は昨日別の人の体に―
幼馴染「宿題から現実逃避するな」ペシッ
男「あの子の名は!」
幼馴染「やかましい」ペチン
男「うう、この言い訳でいけると思ったのに」
幼馴染「先生に向かってそれを言った度胸は認めるよ。流石のボクも予想外だった」
男「結果宿題に上乗せで居残り出された…」
幼馴染「バーカ」
幼馴染「そろそろ色付いてきたね」
男「紅葉か?」
幼馴染「そう。ほら、校庭の木々」
男「綺麗だな。夕焼けと紅葉のセットか」
幼馴染「…」
男「それに幼馴染も―
幼馴染「いいからとっとと進めて」
男「あ、はい」
幼馴染(まったく、周りに人もまだいるってのに…)
幼馴染「ねえ、男」
男「ん?」
幼馴染「…時間は有限なんだよ」
男「…はい?」
幼馴染「…だからさ、今こうして大きな問題もなく学校で緩く過ごしている時間は無限じゃないんだ」
幼馴染「むしろ、もう終わりはすぐそこまで来ている」
幼馴染「バカやって騒いで。そんな君たちを見て笑って。ただただ好き勝手過ごして。好きな人と一緒にいるだけで幸せな」
幼馴染「そんな、時間は…貴重で…貴重で……」
幼馴染「…一度過ぎ去ったら、もう戻れないんだよ。こんな、緩く楽しい学生時代は……」
男「幼馴染………俺、俺は…」
幼馴染「だからとっととそれ終わらせてよ!ボクの時間を削るな!」
男「だったら手が止めるような話しないでくれる!?」
男「…幼馴染」
幼馴染「何?」
男「俺は…お前をずっt」
幼馴染「タンマ」
男「え?」
幼馴染「その先を今ここで言うつもりかい?他に人がいる教室で、居残り勉強中に」
男「…そうだな、じゃあ先送りに」
幼馴染「でもその言葉、いつか言ってね。もう一度、最後まで」
男「ああ」
幼馴染「…終わりそうかい?」
男「もう少し…かかるかな」
また宿題の手を止める
男「ふいー、宿題終わりー」
幼馴染「宿題終わった?」
男「ああ、職員室に提出しにいかなきゃ」
幼馴染「ボクも一緒に行くよ。荷物も持っていってそのまま帰ろう」
男「…また説教される…」ガクブル
幼馴染「ボクも隣にいてあげるから」
男「…手、握っててくれる?」ウルウル
幼馴染「…君って奴は」グリグリ
男「いでででで、冗談だって。足踏むな踏むな」
男「説教終わった…」
幼馴染「そう?じゃあ帰ろうか」
男「説教中隣にいてくれるって言ったのに…」
幼馴染「先生が説教中に心の休まりを隣に置くのは禁止とか言ったから仕方ないね」
男「おのれ極悪教師」
幼馴染「君の自業自得だよ」
男「体罰だ!訴えてやる!」
幼馴染「これ以上まだ恥を晒す気か君は」
男「もう暗いな」
幼馴染「紅葉を見ながら帰るってことのできる時間帯ではないね」
男「春なら夜桜を楽しめたのに」
幼馴染「それは来年の楽しみに取っておこうか」
男「だな…秋、秋か…」
女「秋と言えば紅葉狩りだよ!」
友「焼き芋食おうぜ!キノコ採りも捨てがたい!」
幼馴染「うわぁどっから沸いた!」
男「まさかお前ら学校終わってからずっと電柱の陰にいたのか…?」
幼馴染「流石にそれは無い…よね」
女「シルバーウィークがあるよね!山の日だってあるんだよ!」
友「つまりだ」
女「つまり」
友「山行こうぜーっ!」
女「いぇーい!」
男「相変わらず勝手に決めよる」
幼馴染「でもま、いいじゃない。バカ騒ぎ出来る貴重な時期なんだし」
―――――
―――
―
女「や~ま♪」
友「やーまっ」
幼馴染「紅葉綺麗だね」
男「幼馴染のほうg」
幼馴染「せっかくの素敵な雰囲気を壊さないでくれるかな?」
男「スイマセン…」
幼馴染「臭いセリフを吐くべき時と吐くべきでないときは分けてね?ボクだって嬉しくないわけじゃないんだから」
男「そこは嬉しいって言っておいてほしいなぁ」
幼馴染「断る」
男「声は喜んでるじゃないか」
幼馴染「いつもボクのトーンは平坦のはずなんだけどな」
男「お前のことはよく知っているからな。ちょっとの違いを聞き分けるぐらいは出来る」
幼馴染「…それは、嬉しいかな…」
男「聞き分けるのが?」
幼馴染「その前」
男「ちょっとの違い?」
幼馴染「わざとか」
男「お前のことはよく知っているからな。って部分だろ?」
幼馴染「ん…そう」
男「長い間一緒にいるってだけだが―いたっ、何故叩く」
幼馴染「一言余計」
幼馴染「…ふぅ…ふぅ…」
男「幼馴染大丈夫か?そろそろ休む?」
幼馴染「いや、いい。君なんかに負けてられないよ…ふぅ」
男「無理すんなよ。普段運動なんてほとんどしてないんだから、休み休み行こう」
幼馴染「でも…あの二人はとっとと先行っちゃうよ…」
男「あいつらにペース合わせてたら身が持たんぞ」
さっきも竹藪の中に「タケノコ探しだー」とか言って突撃して行ったし
マジでタケノコ採ってきたし
男「地図は貰ってあるしゆっくり行こう」
幼馴染「…ありがとう」
男「せっかくの二人きりだしな」ナデナデ
幼馴染「頭撫でるな///」パサ
フードを被る
幼馴染「…ふぅ」
男「水飲むか?」
幼馴染「ん」
リュックの中に入っているものではなく男の手にあるペットボトルを奪って飲む
幼馴染「ゴク…ゴク…プハ、ありがとう」
男「何故俺のを」
幼馴染「だって、リュックから取り出すの余裕も無かったし」
男「嘘つけ。俺と間接キスしたかったとかそんなとk―
幼馴染「」ゴクゴクゴク
男「だー!悪かった、悪かったから全部飲むな!」
男「マジで全部飲みやがった…」
幼馴染「はい。代わりにボクのをどうぞ」
男「…間接キス返しいただきます」
幼馴染「実際にキ…ス、したことあるのに、何を今更…間接程度で…///」
男「じゃあ何で顔が赤いんだ?」
幼馴染「覗き込んでこないで///」
幼馴染「ああもう、とっとと行こう。ボクは回復したよっ///」
男「無理すんなよ」
幼馴染「だから無理してないってば///」
男「でもここら辺の土ぬかるんでるから転びかねないし…ほら、俺が手を繋いでいてやるから」
幼馴染「……分かったよ。君の手を貸してもらうよ///」
男「急に素直になったな」
幼馴染「転んで服を汚したくないだけだよ///」
―――――
―――
―
男「この地図だとこの辺に…」
幼馴染「あのログハウスじゃないかな」
男「おお、あれだあれだ。女の持ち別荘…でかい」
幼馴染「毎年違うところに連れて来られるし…全部大きいし…本当謎の経済力だね」
男「…その割にはあいつの親は特別な仕事しているわけじゃないし…謎すぎる」
幼馴染「うん、気にしないでおこうか」
女「二人とも遅ーい」
友「待ちくたびれたぜー」
男「お前らが早すぎるんだよ」
幼馴染「いつものことだけどね」
友「いいから中に入れー」
女「入れー!」
男「へいへい」
幼馴染「ま、確かに疲れたからね。さっさと荷物置いて寛がせてもらうよ」
男「幼馴染、足疲れてないか?揉み解してやるよ」
幼馴染「君マッサージなんか出来たの?」
男「任せろ!」
幼馴染「じゃ、頼むよ」
男「…靴下脱いで」
幼馴染「え///」ドキ
男「ほら、早く」
女(男の声真似)「早く脱いで、脱いだのくれ」
友(男の声真似)「そしたら靴下しゃぶらせろ」
女(男の声真似)「素足も指もペロペロさせろ」
幼馴染「外野うっさい///」
男「黙ってろお前ら!」
男「幼馴染綺麗な足してるな」
幼馴染「…褒められても、足じゃあんまり嬉しくないなぁ///」
男「褒めてるんだから素直に受け取ってほしいなぁ」
幼馴染「知らないよ…///」
男「足スベスベだな」
幼馴染「そ、そうかな?///」
男「さてマッサージ」
幼馴染「……ん…ふ…ぅ、ん、んぅ…///」
女「そんな息を漏らすほど気持ちいいの?」
幼馴染「そう…ん、だ、ね…ぇ。ん…声、漏れ…る…///」
男「そう感じてくれると嬉しいなぁ」
幼馴染「感じる…言うな、ぁ///」
男「さて、こんなもんでどうだ?」
幼馴染「ん…良かった、よ///」
女「そんなに気持ち良かったの?」
幼馴染「…ぅ、ん…///」
友「喘いでたもんな」
幼馴染「喘いでない!///」ゲシッ
友「うげぇっ」
女「おお、珍しい男くん以外へのお仕置き」
女「そんなに気持ちいいならあたしもやってもらおうかなー」
幼馴染「だ、ダメッ///」
友「何でお前が言うんだー?」
女「言うんだー?」
男「だー?」
幼馴染「…何でも、ダメ///」
女「独占欲?」
友「だな」ウンウン
幼馴染「うるさいっ!///」
女「さてそろそろ夕食だねぇ」
友「材料はさっき採ってきた山菜とキノコとその他諸々だぜ」
男「食えるの?」
幼馴染「怪しい…」
女「流石のあたしたちも毒食べさせるなんていたずらはしないよぉ」
友「流石にそれくらいは信じてほしいもんだぜ」
男「まあ、信じるけど」
幼馴染「あ、料理ならボクもするよ」
男「暇だなぁ」
友「暇だぜぇ」
男「まさかキッチンに出禁食らうとは」
友「『台所は女性の専用場なのだー』とかっぁ」
友「そういやどうだったんだ?幼馴染の生足は」
男「最高にスベスベしてた」b
友「俺も後で女にやっかなー」
幼馴染「…君が思ったより料理できるのに驚きだよ」
女「ふふーん、あたしは何をするのもできる万能っ子なのですよ」
幼馴染「それでもボクのほうが上手だからね」
女「何々?女子力自慢?」
幼馴染「君には無いものだよ」
女「言うねえ?じゃあ勝負だよっ!」
幼馴染「望むところだ」
―――――
―――
―
幼馴染「はい完成だよ」
女「完成なのだー」
男&友『待っておりましたっっ!!』
幼馴染「どっちの方が美味しそうに見えるかな?」
女「もちろんあたしでしょ?」
幼馴染「ボクだよね?」
男「見た目と匂いは…」
友「甲乙付け難し…」
女「はい、あ~ん」
友「うん、1点+」
幼馴染「おい」
女「男くんにもあーん」
幼馴染「ちょちょ、ちょっと待った!」
男「ふぇ?」
幼馴染「『ふぇ』じゃないっ」
女「じゃああたしがするからー」
幼馴染「ダメ、女は友にだけやってろ」
男「じゃあ俺には?」
幼馴染「ボクがやってあげるわけないじゃないか」
男「やってほしいな」
幼馴染「うるさい」
男「幼馴染がやってくれなきゃ女n」
幼馴染「分かった分かった、ボクがやるよ…たく///」
幼馴染「ほ、ほら…あ…///」カァ
幼馴染「あー…ん///」
男「あーん」パク
幼馴染「ど、どど…ぅ?///」
男「やっぱ幼馴染の方が美味しいなぁ」
幼馴染「ほら///」ドヤ
女「真っ赤な顔でドヤってるー」
友「あーん出来るか対決になってるじゃないか」
幼馴染「うっさい///」
女「で、で?」
幼馴染「ど、どっちのほうが…美味しい、か…な?///」
男「そりゃ」
友「もちろん」
男「幼馴染!」
友「もち女!」
男「…幼馴染だろ!」
友「何を言う女だろ!」
男「俺の嫁が作った料理が一番美味い!」
友「俺の妻の料理が不味いというか貴様!」
幼馴染「誰が嫁だよっ///」
女「いいぞーもっともっとぉ」
んで
友「結局決めらんないということでFA!」
男「そうなるな」コクコク
幼馴染「な、何だよそれ。ちゃんと決めてよ」
幼馴染「あ、あんな恥ずかしい事まで…させて、おいて…///」カァァ
女「全然恥ずかしくないよ?あーん」
友「」アーン
幼馴染「君たちみたいな恥も外聞も無い人種と一緒にするな///」
女「あんなこと言ってるよー」
友「親友二人に対して失礼だよなぁ」
幼馴染「本当に何で君たちと親友なんてやってるんだろうね」
女「あー、酷いんだー」
友「泣いちゃうぞー泣かせちゃうぞー」
男「いっけないんだーいっけないんだー」
幼馴染「悪かった悪かった、冗談だから」
女「じゃあもう良い時間だし…」
幼馴染「確かに夜d―
友「肝試しじゃー!」
女「じゃーっ!」
幼馴染「」
男「これは楽しみだな」
幼馴染「だ、ダメ。やめ、やめよう」
男「」ニヤニヤ
幼馴染「ニヤニヤするなっ!///」
幼馴染「ね、ねえ…君は嫌だよね?」
男「いや、楽しそうじゃないか」
幼馴染「…ぼ、ボクは不参加で…」
女「一人だけここに残るつもり?」
幼馴染「ぅ…」
友「ここだって出ないとも限らないし
幼馴染「何が!?」
男「大丈夫だいじょうぶ。ロクでもない悪戯はしても命の危険になるような悪戯をするような二人じゃないし」
幼馴染「…そ、ういう、問題…じゃ、無いんだけ、ど…」
女「ということでついて来いなのだー」
友「だー」
幼馴染「………ぅぅ」
男「大丈夫だよ、俺が手を繋いでいてやるから」ボソ
幼馴染「た、頼んでないよ…でも、ありがと」ボソ
女「肝試し会場までもう少し歩くよー」
幼馴染(ど、どうせ墓場とかだろう…墓場ならご先祖様の墓参りに何度も行ったから怖くない。怖くない)
男(この二人のことだからそんな簡単にいくわけが…)
友(無いんだな。それが)
―――――
―――
―
女「はい着いたよー、森の洋館の廃墟なのだっ!」
幼馴染「 」
男「うっわ、雰囲気ばっちし」
幼馴染「む、無理。無理無理!」
女「聞こえないよー」
友「抵抗しても無駄なのだー」
幼馴染「お、男!止めて!」
男「止める理由が無いな」
幼馴染「は、廃墟は危険だよ。床が抜けたり瓦礫が落ちてきたりするから!」
女「ふふん、あたしに抜かりはないんだよ。これ作りものだから」
幼馴染「…え?」
女「パパが綺麗な洋館を買い取ってわざと廃墟っぽく仕上げたんだよー危険なんてあるわけなーい」
男「相変わらず意味不明な財力だな」
幼馴染「ま、まあ…それなら問題無い、かな…」
幼馴染(作りものと分かれば怖くなんてない。ただのお化け屋敷にビビるボクじゃない。ただのお化け屋敷にビビるボクじゃない)
女「でもここは元はきちんと旅館として使われていた洋館なんだよー」
幼馴染「へ、へえ…」
女「昔々、大量殺人が起きた、ね」
幼馴染「」
女「最初は犯人が見つからず、大量殺人は3度、20名を軽く超える惨劇!そして旅館は廃業!」
幼馴染「ちょ…」
女「旅館の主やスタッフはアリバイがあり、泊まりに来た客に同じ人はいなかった」
女「なんと!主曰く『死んだ曾爺さんが言っていた。この洋館には隠し部屋が存在する』」
女「『親から子だけに受け継がれるその秘密は曾爺さんが教える前に不幸な事故で死んでしまったために自分はその場所や数すら見当すらつかない』」
女「『もしかしたら殺人鬼は1回目の殺人以降ずっとその隠し部屋に潜んでいたんじゃないか!』」
女「裏手にある作物畑は今も誰かが手入れしていてしかも誰かに食べられているのだ!」
幼馴染「何でそんな現実的なの…殺人鬼じゃなくて普通お化けとかでしょ…」
男(現実的か?)
女(ふふふ、怖がってるこわがってるー)
女「ということでー、男くんと幼馴染ちゃんペアーとあたし&友くんペアーなのだー」
幼馴染「…ほ、本当にやるの?」
友「一人で帰ってもいいんだよ?」
幼馴染「ぅ………わ、分かったよ」ギュ
幼馴染が痛いぐらい手を握ってくる
女「1階、2階、3階にあるお札を探してきてねー」
―――――
―――
―
男「幼馴染、大丈夫か?」
幼馴染「ぃっ…お、男?だ、大丈夫…こ、怖くない…怖くないからぁ」
声が震えているけど指摘しないでおこう
でも可愛いので頭を撫でる
『バァァアアアア!!!』
幼馴染「ひゃぁっぁぁぁ!!」ギュゥ
男「大丈夫だよ、大丈夫」ナデナデ
幼馴染「だって、だってぇ…」ナミダメ
男「…やばい可愛い」
幼馴染「こんな時に言われても嬉しくないよぉ…」
男「普段なら嬉しいのか?」
幼馴染「ふ、ふだんなら…ってボクは何を言っt―
『ギェェエエエエエ』
幼馴染「男ぉぉっー」ギュゥ
―――――
―――
―
男「戻ってきたぞー」
幼馴染「」
女「お疲れちゃーん」
幼馴染「」
友「大丈夫か?」
幼馴染「」
男「幼馴染?」
幼馴染「」
男「幼馴染!」
幼馴染「ひゃぁぁっ」
男「おい、もう終わったぞ」
幼馴染「ほ、本当?もう怖いの無い?」ギュゥ
男「大丈夫、終わったからな」ナデナデ
その後、女の持ち別荘
幼馴染「なんかすっごい恥ずかしいこと言ってた……///」
女「あははー、幼馴染ちゃん座布団に顔埋めてるー」
友「でも耳が真っ赤になってるのは見えてるぜー」
幼馴染「うっさい出てけ!」
女「男くん置いて?」
友「じゃあ大将、後は頼んだぜ」
男「お、おう?」
幼馴染「………///」
幼馴染「男…」
男「どうした?」ナデナデ
幼馴染「あ、あいつら…行った?」
男「行ったよ」
男(聞き耳立てていそうだけど)
幼馴染「うぅ…さっきは君に恥ずかしいところを…見せたね///」
男「むしろ眼福だったが」
幼馴染「うっさいっ///」カァァ
ブン
男「うおっ…クッション投げるくらいなら俺は出て行っていいかな」
幼馴染「そ、それは困るっ///」
幼馴染「…んしょ///」
真っ赤な顔はそのままに男の隣に座り、パーカーを羽織ってフードで顔を隠す
男「今更フードで顔を隠す必要あるか?さっきから見放題だったぞ。赤い顔」
幼馴染「うるさい。ボクの気分の問題なの///」
部屋の外
友「」b グッ
女「ふっふっふ、効いたようだね」
友「あれ結構よくできてたもんな、俺も包丁持って徘徊してるおっさんを見たときビビったもん」
女「そうでしょ?あんなの用意した覚えないけど」
友「え」
女「幼馴染ちゃーん、お風呂一緒に入ろー」
幼馴染「ひゃっ。い、いきなり入ってくるな///」
女「お取込みちゅーでしたかー」
幼馴染「分かってて入って来ただろっ///」
女「にぱー☆」
幼馴染「にぱーじゃないっ///」
女「ということでお風呂行こー」
幼馴染「後で一人で入る」
女「だーめ♡」
幼馴染「良いから一人で行って来い!」
女「じゃあお風呂入らせない。お湯抜いちゃうもんねー」
幼馴染「ひ、卑怯だ…」
女「やははー」
お風呂
女「わー、幼馴染ちゃんおっぱいおっきー、きょにゅー、ばくにゅー」
幼馴染「わざと言ってるだろっ殴るよっ///」
胸の大きさ:女>幼馴染
女「モミモミー♪」
幼馴染「触るなっ、こっちに来るなっ///」
―――――
―――
―
女「良いお湯だったねー」
幼馴染「のぼせそう…///」
女「そんな長い間入ってないじゃーん」
幼馴染「誰のせいだと…///」
男「あがったのか」
女「二人も入っておいでよー」
友「一緒に入るか?」
男「ふざけんな」
―――――
―――
―
女「しょーとーじかーん」
幼馴染「…遊んでいると時間が過ぎるのは早いね」
男「寝室は?雑魚寝か?」
女「部屋を二つ用意してあるよー」
幼馴染「別に全員で一つの部屋に寝てもいいと思うけどね」
女「部屋割りはあたしと友くん。男くんと幼馴染ちゃんだよー」
幼馴染「ちょっと待て」
幼馴染「ふ、普通男女で割るだろ。何故ボクと男なんだ」
女「だって。ねー?」
友「ねー?」
幼馴染「ねーじゃないっ!」
女「男くんと二人きりだよー?まんざらでもないくせにー」
友「くせにー」
幼馴染「そんなわけあるか///」
男「じゃあ女と一緒に寝るのか?絶対寝てる間にイタズラされるぞ」
幼馴染「た、確かに…」
女「にぱー☆」
幼馴染「部屋が二つしかないなら仕方ない…仕方ないね…うん…///」
友「俺と大将と女の三人で寝て姐御一人だけ別室ってのもありだぜ?」
女「あたしが真ん中で両手に花ー」
幼馴染「絶対ダメっ!」
男「予想はしていたけど…」
幼馴染「だ、ダブルベッド…///」
男「これ見ろよ。ローションとコンド○ムだ」
幼馴染「よこせっ。こうしてやる///」バッ
それらをまとめて窓の外に捨てる
男「てことは今頃あいつらはしっぽり…」
幼馴染「考えるのはよそう…///」
幼馴染「………で///」
男「で?」
幼馴染「ほ、本当に寝るの?…このダブルベッド……で///」
男「俺はそこのソファで寝てもいいが」
幼馴染「ぼ、ボクは…男がどうしてもというのなら…一緒に寝たって、いい…ん、だよ…///」カァァ
男「俺と寝たいのか?」
幼馴染「…男がどうしてもというなら、ね///」
男「幼馴染がどうしてもというなら一緒に寝てやるよ」
幼馴染「…ボクに言わせる気?///」
男「」ニヤニヤ
幼馴染「…こういうのは、男性である君に言ってほしい…な///」ウワメヅカイ
男「っ!一緒に寝よう!…はっ」
幼馴染「勝った………でも、思ったより恥ずかしい…///」
男「幼馴染良い匂いする」スンスン
幼馴染「シャンプーの匂いだよ…ん、鼻息くすぐったい…///」ドキドキ
幼馴染(…ベッドの中で抱きしめられるのって…普通に抱きしめられるのより…ドキドキする…///)
幼馴染(ちゃんと寝られるかな…///)
―――――
―――
―
幼馴染(ぜ、全然寝られないよ…///)ドキドキ
幼馴染(ああもう、動悸がうるさいっ///)
幼馴染(それなのに君は気持ちよさそうに寝ちゃって…///)
幼馴染(寝ちゃって…///)
幼馴染「お、起きて、る?」ヒソヒソ
幼馴染「寝てる?本当に起きてない?」ボソボソ
幼馴染「おーい、バーカ…好きだよー…」
幼馴染「…うん、寝てる」
幼馴染「…///」ドキドキ
幼馴染「…///」ツンツン
幼馴染「…男♡///」ギュゥ
幼馴染(これは練習…いつか自然にボクから出来るように…練習、だから///)
幼馴染「…男……す…す、好き…好き…♡///」チュ
幼馴染(言えた……この間の夏祭りの時みたいに…いつも自然に言えれば、いいのに…///)
幼馴染「……男ぉ///」スリスリ
幼馴染(男の匂い…)
朝
男「んー、良く寝た。おはよう」
幼馴染「お、おはよう」
男「昨日良い夢見たよ」
幼馴染「へ、へえ…どんな?」
男「幼馴染から積極的にイチャついてきてくれる夢」
幼馴染「」ドキッ
男「でもあれ夢だったのかなぁ。なんか寝ぼけている間に起きた現実のような気も…」
幼馴染「ゆ、夢だよ夢。ボクがそんなことするわけないじゃない」
男「それもそうか」
幼馴染「…まだあの二人は起きてないみたいだしもう少しベッドの中でゴロゴロしていようよ」
男「それもいいな。あいつらが起こしに来るまでは」ギュ
幼馴染「わ、だ、抱きしめろとは言ってない///」
―――――
―――
―
女「メリークリスマース、いぇーい!」
幼馴染「まだイブですらないんだけど。今日23日だよ」
女「そんなあたしは慌てん坊のサンタクロースっ」
幼馴染「友のところに行ってこい」
女「まぁまぁそう言わず。今日は幼馴染ちゃんにプレゼントなんだよ~」
幼馴染「…ボクに?」
幼馴染「って、なんなのこれっ///」
女「見ての通りミニスカサンタコスだよ~」
幼馴染「えーっと、次のゴミ出しの日は…」
女「悲しいなあ。せっかく高ーいお金出して買ったのになー」
幼馴染「全然悲しんでいるようには見えないけど。むしろ笑顔だけど」
女「にぱー☆」
幼馴染「にぱーじゃない。君が着ればいいだろう、持って帰れ」
女「あたし既にあるからー」
幼馴染「まあ、だろうと思ったよ」
女「着れば男くん喜ぶよー」
幼馴染「その手はもう食わないよ。絶対着ない」
女「男くん喜ぶよー」
幼馴染「今回は自前で用意してあるもんね。こっちを着るって決めてあるもの」
女「そりゃあぬかったなあ」
女「じゃああたしがこれ着て男くん誘惑しーちゃお」
幼馴染「どうやら君を縛り付けておく必要がありそうだね…」つロープ
女「あははー、掴まえてごらーん。にぱー」
幼馴染「ちょっと!これ持ってけ」
幼馴染「結局置いていって…」
幼馴染「…い、いやいや今回はこのサンタ風パーカーを買ってあるんだ。ミニスカコスなんて着てたまるか…」
プルルル
幼馴染「電話?」
女『下にミニスカ履いて上にパーカー着ればいいんだよ~男くんも見たいって言っていたよ~』
幼馴染「嘘つけ!盗聴器でも仕掛けてんのか君は!」
女『にぱー☆』
ブツッ
幼馴染「あ…男が見たい?…嘘だね。絶対嘘だよ」
幼馴染「いやでも本当だったら…いやそんなまさか…」
―――――
―――
―
12/24
ピンポーン
男「はーい」
インターホンが鳴ったので玄関に出る
幼馴染「…や」
男「サンタっぽい恰好したミニスカの顔隠した不審者だ!」
幼馴染「ボクだバカっ!///」
男「あ、なんだ幼馴染か」
幼馴染「声で分かってよ///」
男「で、何でフードで顔隠してるんだ?」
幼馴染「……それより、この恰好、どう…なの?///」
男「エロ可愛い」b
幼馴染「頭に余計な言葉付けるな///」
幼馴染「で、入っていい?」パサ
男「あ、フード脱いだ」
幼馴染「治まったからね」
男「赤面がか?」ニヤニヤ
幼馴染「まあ…そうだよ」
男「赤面したことは否定しないのな」
幼馴染「見られなければ…どうということは無いよ」
男「見たいなぁ」
幼馴染「やだ」
男の部屋
幼馴染「ねえ、悪いんだけど暖房付けてくれないかな」
男「そんな格好してるから」
幼馴染「一応君のため…なんだよ」
男「さては女に唆されたか」
幼馴染「我ながら本当何で何度でも引っかかるんだろうね」
男「俺に喜んでほしいからだろ?」
幼馴染「…で、喜んでる?」
男「幼馴染が自発的に。だったら喜びすぎて昇天してたな」
幼馴染「昇天までされたら困るから一生自発的にはやらないね」
男「とりあえず暖房はつけたぞ」
幼馴染「ありがとう。んー、ぬくぬく」
男「こたつ入ったらミニスカで来た意味無いじゃないか」
幼馴染「さっき見せたからいいじゃないか。日本でサンタにミニスカはダメな組み合わせだね。足が寒くて仕方ない」
男「じゃあオーストラリアにでも行って一緒に暮らすか?」
幼馴染「クリスマスのためだけにオーストラリアに行く気は無いね」
幼馴染「何してんの?君も早く入りなよ」
男「それ客の言う言葉じゃないだろ」
幼馴染「ボクは君にとってただの客人?」
男「そんなわけないだろ。嫁だな」
幼馴染「いきなり段階跳び過ぎだよ///」パサ
男「じゃあ彼女?」
幼馴染「…………返答保留///」
男「赤面してたら肯定と受け取るが」グググ
幼馴染「ダメ、フード取ろうとしないで///」グググ
男「今日はこうやって部屋でゆっくりしていいのか?」ス
幼馴染の対面に座る男
幼馴染「そっちに座るの?」
男「ん?隣に来てほしいか?そうかそうかそこまで言うならそうしよう」
幼馴染「い、言ってない。そこでいいから」
男「ちょっと詰めて」
幼馴染「いいって言ってるのに…やっぱり少し狭いよ」
男「密着できるからいいんじゃないか」ギュ
幼馴染「…もう///」
―――――
―――
―
幼馴染「…///」
男「あれ?心なしか体重が俺の方に…」
幼馴染「…今甘えたい気分になったってだけ。察してよ///」パサ
男「脈絡もなく無言で寄りかかられたら鈍感ラノベ主人公でなくても察しにくいんだよ」
幼馴染「ボクは男を信じていたのになぁ…///」
男「悪い悪い」ギュゥ
幼馴染「ん……頭も、撫でて///」
男「じゃあこのフード取っていいのな?」
幼馴染「……フードの中に手を入れて///」
男「えー」
幼馴染「いいでしょ?///」
男「はいはい。じゃあ珍しく甘えて来てくれた幼馴染の要望にお応えしよう」ナデナデ
幼馴染「ん…///」
男「っと隙あり!」バァッ
幼馴染「わっ…///」
男「確かに見たぞ。幸せそうな顔を」
幼馴染「あぁもう…見られた…///」
男「可愛いなぁ」ナデナデ
幼馴染「少しだけだよ…すぐまたフード被るからね///」
―――――
―――
―
男「もうこんな時間か」
幼馴染「そろそろケーキでも食べたいね」
男「ああ、冷蔵庫に入れたの持ってくるよ」
男「よいしょっと」
幼馴染「おい、流石にケーキは隣に座られると食べにくい」
男「本当は隣にいたいんだろ?」
幼馴染「これは本当。食べにくい」
男「残念。じゃあ対面で」
幼馴染「ん」
男「じゃ」
幼馴染「メリークリスマス」
男「メリークリスマス」
男「イブだけどな」
幼馴染「余計なひと言だっての」アム
男「あーん」
幼馴染「え?あ、ぁ…あーん…///」
男「俺にもやってくれるか?」
幼馴染「え…///」
男「ダメか?」
幼馴染「いい…けど…///」カァァ
幼馴染「は、はい…ぁ…ん///」
男「あむ。美味しいな」
幼馴染「うん///」
男「ところで」
幼馴染「何?」
男「イブにメリクリ言ってケーキも食べて、明日何すんだ?だいたいやっちゃったが」
幼馴染「…そうだ、ね…えと…そ、その…///」パサ
男「何故フードを被る」
幼馴染「…‥と///」
男「ん?」
幼馴染「君と…イルミネーション……見に行きたい、かな…///」モジモジ
男「可愛い!」
幼馴染「だ、抱きしめるな、頬ずりするな、言葉にするんじゃなかったよ、もう…///」
幼馴染「ボクそろそろ帰るね」
男「泊まっていきゃいいのに」
幼馴染「クリスマス当日に改めて会うことに意味があるんだよ」
男「分からん」
幼馴染「君が分かる必要は無いね。じゃ」
次の日
男「あれ?ミニスカサンタコスは?」
幼馴染「あるわけないだろう。こんな寒い中にミニスカなんて着て来れるわけがないじゃないか」
男「そりゃ残念。でもその厚着も可愛いぞ」
幼馴染「…うん、ありがとう」パサ
男「フードももふもふなんだな」
幼馴染「真冬仕様だよ」
男「すごい人の数だな」
幼馴染「そうだね。こんなに素敵なイルミネーションだからね」
男「お前から『素敵』なんて言葉が出てくるとはな」
幼馴染「何さ…」
男「何でも無いさ」クック
幼馴染「もう」ス
幼馴染が何となく身を寄せてくる
頭を撫でつつ腕を組んだ
幼馴染「やっぱり……少し、恥ずかしいね」
男「やめるか?」
幼馴染「この人ごみだ。知り合いに見られる心配は考えなくて良さそうだ///」ギュ
男「実は今日はこんなのを持ってきてある」
幼馴染「何それ、マフラー?」
男「ああ、マフラーだ」
幼馴染「それにしては長くない?」
男「二人用だからな」
幼馴染「え///」カァァ
幼馴染「や、やだ。しないよ。そんな‥恥ずかしいの///」
男「周りの目は気にしないんだろ?」
幼馴染「いや…でも…その…///」
男「腕は自分から組んでいるのにこれはダメか?」
幼馴染「…分かったよ。うん…///」
男「うん、暖かい」
幼馴染「ボクは暑いよ…顔が///」
男「すごく大きなクリスマスツリーだな」
幼馴染「そうだね。このイルミネーションの中心にはふさわしいと思うよ」
男「ではこれを渡すにもふさわしいな」
幼馴染「え?」
男「メリークリスマス、幼馴染」
幼馴染「…こ、これって…え、その…///」
男「ただのネックレスだよ。それとも大人びすぎてたか?もっと子供っぽいデザインの方が良かったか?」
幼馴染「…その余計なひと言は君の照れ隠し…かな///」
男「ぅ…」
幼馴染「ふふ、互いに恥ずかしいばかりの贈り物だね」
幼馴染「ありがとう。そして今年二度目のメリークリスマス。好きだよ、男」
チュ
唇に柔らかい感触が訪れた
自然に視界を閉じ、口を開ける
互いの舌がお互いを求め、お互いに絡み合う
幼馴染「ん…んちゅ…ちゅぷ…れろ…ぷは…長い、よ…///」
男「幼馴染からしてきてくれたんじゃないか」
幼馴染「ディープなんか…するつもりはなかったよ///」
男「本当か?」
幼馴染「本当///」
男「ま、どっちにしても俺からも言わせてもらうよ。好きだよ幼馴染」
幼馴染「ん…///」
12/31
幼馴染「や」
男「おう」
幼馴染「上がらせてもらうよ。今日親は?」
男「今日もいない」
幼馴染「今日は休みだったんじゃないの?」
男「二人だけで過ごしたいってさ」
幼馴染「なるほどね」
男「逆に親がいたらどうしてた?」
幼馴染「ボクの家で過ごそうかと」
男「じゃあそうしようかな。幼馴染の家に行きたい」
幼馴染「えー」
男「ダメか?」
幼馴染「…」
幼馴染の家・部屋
男「良い匂いするなぁ」スンスン
幼馴染「嗅ぐな///」
男「幼馴染のベッド!」
幼馴染「ダイブするな変態っ!///」
男「幼馴染、おいで」
幼馴染「それは本来ボクが言う台詞…というかまだ明るい時間から寝ようとするな///」
男「ところで幼馴染」
幼馴染「何?///」
男「顔真っ赤」
幼馴染「っ」パサ
フードを被って顔を逸らす幼馴染
男「幼馴染は可愛いなぁ」
幼馴染「うるさいよもう///」
男「今年の終わりに幼馴染の真っ赤な顔を見られるなんて嬉しいなあ」
幼馴染「どうせ明日も『初恥ずかしがり』なんて言ってやってくる癖に」
男「それ良い考えだな」
幼馴染「やらないでね。絶対///」
男「よっしゃ勝った」
幼馴染「壁ハメとは卑怯な…」
男「出来るんだから正攻法だもんね」
幼馴染「ぐぬぬ…」
男「ところでそろそろお腹すかないか?」
幼馴染「ああ、ボクが作ってくるよ。蕎麦は冷たいのでいいんだよね?」
男「つけ蕎麦な。冷たい」
幼馴染「はいはい。ネギは多めにね」
男「ズルル…うん、美味しい」
幼馴染「そう?ふふ、誰が作っても茹るだけじゃあまり変わらないと思うけどね」
男「そんなこと無いぞ。ところで零時にはまだ早いが」
幼馴染「もちろんお代わりも作ってあるからね。そっちは零時寸前に食べよう」
男「なるほどな」
男「あの二人も今日ぐらいはゆったりしてるかな」
幼馴染「どうだろ…あの二人だし」
男「クリスマスにハロウィンのかっこうしたり正月の格好してたらしいぞ。ほら、写メ」
幼馴染「クリスマスツリーの前でジャック・オー・ランタンがサンタに抱きついてる…」
男「反対側からは正月の格好して七五三のちとせ飴咥えた女が」
幼馴染「サンタ困惑していそうだね」
幼馴染「ふぁ…」
男「可愛い欠伸だ。眠いのか?」
幼馴染「…るさい、除夜の鐘聞くまで…は…」
男「もうすぐだぞ。俺がひざまくらしてやろうか?」
幼馴染「猶更寝ちゃう…だろ…」
男「じゃあ」チュ
幼馴染「ん!?んー!、ん…んちゅ、ちゅぷ…んちゅ、ちゅ…れろ…///」
幼馴染「ぷはっ、な、ななな、何するんだ君はっ///」
男「ほら、目が覚めただろ?」
幼馴染「そんなことのためにキスするな馬鹿!///」
幼馴染「そろそろだね」
男「ああ、蕎麦用意して…あ、テレビも消して窓開けておこう」
幼馴染「…」
男「…」
ゴ~…ン‥ゴ~…ン‥
男「…」
幼馴染「…寒い」
ゴ~…ン‥ゴ~…ン‥
男「…おいで」
幼馴染「…ん」
ゴ~…ン‥ゴ~…ン‥
男「…」ギュ
幼馴染「…温‥かい///」ギュ
ゴ~…ン‥ゴ~…ン‥
幼馴染「男、今年もよろしくね」
男「ああ、今年もよろしく…あけおめは?」
幼馴染「それは夜が明けてから初日の出と共に言おうじゃないか」
男「二人とも寝坊して初日の出見逃したら?」
幼馴染「頑張って起きよう」
男「マジか」
男「幼馴染」
幼馴染「何?」
男「初キスなんていかが?」
幼馴染「………まったく君は………いい、よ///」カァァ
男「」チュ
幼馴染「ん…んちゅ…ちゅぷ…れろ…くちゅ…ちゅ、ぷ…///」
幼馴染「ぷは…♡男、頭…撫でて///」
男「ああ。可愛いよ、幼馴染」ナデナデ
幼馴染「ん…///」
幼馴染「ん……眠い…」
男「そうだな。寝るか?」
幼馴染「ん…君も…」
男「え?」
幼馴染「君も…帰んの面倒だろう?一緒に…寝よ?」
男「っ!?」♂
幼馴染「何想像してんだバカ!///」カァァ
幼馴染「ほら…おいで///」
男「おう」
幼馴染の寝るベッドに一緒に入る
幼馴染「目覚まし、かけたよね?」
男「ああ」
幼馴染「じゃあ…おやすみ」ギュ
男「おやすみ」
幼馴染(ドキドキして…眠れるかな…いや、眠いし…すぐ…寝ちゃ…う…)
―――――
―――
―
幼馴染「スー、スー」
男「幼馴染、幼馴染幼馴染」
幼馴染「ん…んにゃ…む…な、に…?」
男「愛してるよ」
幼馴染「ボク…も…好き…」
男「録音完了…じゃなくて起きろ。初日の出もうすぐだぞ」
幼馴染「え?あ、うん、起きる…っていま録音とか言ってなかった!?」
男「ほらこっちの窓から見えるはず」
幼馴染「ちょっと、録音してないよね?」
男「まっさかー」
幼馴染「…ボクのこと好き?」
男「もちろん。大好きだ」
幼馴染「うん、こっちも録音貰ったからね」
男「!?卑怯だ!」
幼馴染「君と同じことをしたまでだよ。ふふ」
男「あ、きた」
幼馴染「本当だ…きれいな夜明けだね」
男「幼馴染」
幼馴染「男」
男&幼馴染『あけましておめでとうございます』
男「そろそろ初詣行こう」
幼馴染「めんどくさい」
男「初詣ぐらい行こう」
幼馴染「えー」
神社
男「やっぱりすごい人だかりだな」
幼馴染「そうだね」
男「またロングマフラーするか?」
幼馴染「しない」
男「クリスマスの頃はしたじゃないか」
幼馴染「だって、明るいし…見られたくない///」
男「可愛いなぁ」ギュゥ
幼馴染「こんな明るい頃にはダメだって言ってるだろ///」グギギ
女「何手押し相撲してるのー?」
幼馴染「してないよっ///」
友「うっすお二人さん、初詣か?」
男「そりゃもちろん」
幼馴染「まあ、ね」
女「大晦日はイチャイチャしてた?」
幼馴染「君たちには関係ないだろ///」
友「おやおやぁ?」ニヤニヤ
女「おやおやぁ?」ニマニマ
男「おやおやぁ?」ニコニコ
幼馴染「何で君もそっち側に回っているんだっ///」
男「でだ、ここをどう攻略しようか」
友「そりゃもう眼前から敵をバッサバサ」
幼馴染「敵じゃない、参拝者だ。きちんと並べ」
女「暇だよー」
友「待ちたくないぜー」
幼馴染「順序も守れない人に神の施しは与えられないよ」
友「えー、幼馴染ちゃん神様なんて信じてんのー?」
女「やー、時代遅れー」
幼馴染「初詣に神社に来ておいて何をほざいているんだ君たちは!」
男「酷いやりとりだ」
女「はいはーい、提案」
幼馴染「何?」
男「お?」
女「今年の冬休みスキー行きましょー」
友「お、いいねいいねえ」
男「賛成」
幼馴染「スキー…か」
男「どうした?」
幼馴染「分かっているだろ、ボクはスポーツ全般…その…そんなに、上手…じゃないし…スキーも、やったこと…ない…し」
女「じゃあ男くんに教えてもらえばいいよー」
友「そうそう」
幼馴染「いや…そう、だけど…」
男「大丈夫だいじょうぶ、俺が手取り足取り教えてやっから」
幼馴染「それが一番不安なんだよっ!」
女「ということでもう断れないからねー」
幼馴染「…分かったよ。絶対にうまくなってやるからね」
男「そのコーチは俺が!」
幼馴染「ボクは独学でやるもんね」
友「さてはて?」
女「どうなるかな?」
チャリンチャリン、カランコロン
幼馴染(男といつまでも幸せに過ごせますように)
男(幼馴染と一生幸せに過ごせますように)
友(マカデミアンナッツ食べたい)
女(いあいあ にゃるらとほてぷ いあ にゃるしゅたん にゃるがしゃんな)
―――――
―――
―
男「何願ったんだ?」
幼馴染「ふふ、多分君と同じじゃないかな」
男「お前も一生栗きんとん食べて生活したいのか…」
幼馴染「何を願ったんだ君は!」
―――――
―――
―
ピンポーン
幼馴染「や」
男「おう。覚悟はできたか?」
幼馴染「覚悟って何さ…」
男「ほら、スキーで大怪我とか大恥とか」
幼馴染「どっちも無いと思うよ」
男「ほう?自信満々だな?」
幼馴染「え?スキーってそんなに難しいの?」
男「初心者は必ず足を捻る。運が悪けりゃ捻挫する」
幼馴染「…ちょっと待ってて。湿布持ってる」
幼馴染「お待たせ」
男「ああ。じゃあ行くか」
―――――
―――
―
女「幼馴染ちゃん大怪我と大恥をかく準備はいいのー?」
幼馴染「言ってろ。ボクは簡単にマスターしてみせるよ」
友「男に手取り足取り教えてもらうのか?」
幼馴染「…さあ、ね」
車で移動中
男「で、どこのスキー場に行くんだ?」
女「あたしんちの別荘アーンドゲレンデなんだよー」
幼馴染「本当に君のお家の経済力はどうなっているんだ…」
女「普通のサラリーマンと専業主婦だよ~」
男「信じられん。まあ今更だが」
幼馴染「…こんなところまでくると流石に寒いね」
男「俺が抱きしめて暖めてやろうか?」
幼馴染「鳥肌が立つくらい寒いこと言うのやめてくれないかな」
男「問答無用っ!」ギュー
幼馴染「や、やめろっ、ひっつくなっ///」カァ
男「狭い車だから逃げ場はないぞ?」
幼馴染「っ///」パサ
男「フードを被っても無駄だっ」
幼馴染「だ、ダメ、脱がそうとしないで///」
友「そういやお前らってラッキースケベとかないよな」
幼馴染「必ずボクは避けるからね。させないよ」
男「あれ?以前事故チューを」
幼馴染「む…あれは…その…別に…事故j…いや、ジコ…だね///」
女「お熱いにゃー」
友「もっといちゃつけよー」
幼馴染「うっさい!///」
幼馴染「そういう君たちだってラッキースケベけっこうしていそうだけど。ドジだし」
女「ラッキーしなくても友君がさせってって言えば何でもするけどー?」
友「女は何でもしてくれるもんなー」
女「ねー?」
友「なー?」
幼馴染「こいつらに聞いたボクが馬鹿だった…///」
男「幼馴染は寒いところでも熱そうでいいなあ」
幼馴染「やかましいよっ///」
女「着いたー」
幼馴染「うわ…広い」
友「この山全部女の家の持ち物なんだってよ」
男「え」
幼馴染「…うわぁ」
別荘
女「じゃあそれぞれの部屋に荷物を置いてきてねー」
幼馴染「ちなみに部屋は」
友「俺と女、男と幼馴染が相部屋で2部屋わけなんだな」
幼馴染「や…やっぱ、り…///」
男「今夜が楽しみだな」
幼馴染「な、何も無いからねっ///」
―――――
―――
―
荷物を置いたのちにスキーウェアを着て集まった
幼馴染「…」
男「不安か?スキー」
幼馴染「や、やってみなきゃわからないからね」
女「にぱー☆」
幼馴染「やめろ、君の笑顔は不安になる」
女「男くーん、なんか酷いこと言われてるよー」
男「いや、確かに不吉な笑みだった」
幼馴染「これはこうやって付ければいいのか」
男「そうそう。それでいい」
幼馴染「じゃあさっそくレクチャーを」
女「にぱー?」
男「さあどっちに?」
幼馴染「…レクチャー頼むよ、男」
友「やっぱり男がいいんだな」
幼馴染「女に頼むほうが心配なだけだから…///」
幼馴染「ま、まだ、まだ手を放さないでね男」
男「可愛い」
幼馴染「うるさい///」
幼馴染「そ、そもそも…ね、ここちょっと急すぎない?」
男「大丈夫、初心者でもこの程度ならそんな酷いことにならなない」
幼馴染「うぅ…」
男「ほら、放すぞ」
幼馴染「だ、ダメダメ、まだ駄目」
男「…可愛い。このまま遊んでいたい」
幼馴染「ぐ…後で覚えていろ…」
男「基本フォームはこうでブレーキかけたいときはちょっとずつ足を八の字に開くんだぞ」
幼馴染「う、うん…」
男「じゃ、放すぞ」
幼馴染「だ、ダメ、ダメダメ」
男「そろそろ滑ってみるべきだ。ここならそんなスピード出ないっ」パッ
幼馴染「ダメ、ダメだってぇぇええ」
スイー
幼馴染「ひぅっ―」
幼馴染「…す、滑れた!滑れたよ!!」
男「よしよし、よく頑張ったな」ナデナデ
男(ほとんど滑ったって言えない距離だけど)
幼馴染「うん、うん。ボクもコツを掴めたよ」フフン
幼馴染「ほら見て。ボクもそれほど運動音痴じゃなかったんだよ」スイー
男「そうだな、すごいすごい」
女「じょーずだねー」ニヤニヤ
幼馴染「このくらい軽い軽い」
友「じゃあもっと急なところ行くか?」
幼馴染「望むところだよ」
幼馴染「いやいや、急すぎるって」
女「さっきもそう言ってて大丈夫だったでしょー?」
幼馴染「い、いや、そうだけど…そうだけどっ」
女「そーれいっ☆」
幼馴染「わぁーっっ!」
幼馴染「わっ、たたっ、無理、無理っ、男!」
幼馴染(そ、そうだ八の字っっ!)
男「あっ、急に開いたら」
幼馴染「ぅわっ!!」
幼馴染「ーっ――」
男「だ、大丈夫か?」
幼馴染「足捻ったよ…」
男「大怪我にならなくて良かった」ナデナデ
幼馴染「言っておくけど君たちのせいだからね…特に女」
女「にぱー☆」
女「男くんおぶってあげて~」
男「おう」
幼馴染「ま、待って。いい、そんなことしなくていいから///」
男「じゃあ歩けるのか?」
幼馴染「よ、よゆ…ゥ」
男「ほらやっぱり」
幼馴染「で、でもゆっくり行けば…」
女「やだ」
友「早くしねえと夜になっちまうからな」
男「夜の雪山とか遭難必至だからな」
幼馴染「………はぁ、なんでこうなるかな…」
幼馴染「いや、ないっ、このかっこだけは絶対無いっ!///」
※お姫様抱っこ
女「ひゅー、ひゅー」
友「結婚おめでとうご両名!」
幼馴染「やめろバカどもっ///」カァァ
男「ほら、フード被れば問題無いだろ?」
幼馴染「こ、今回ばかりはフードの問題じゃないから///」
―――――
―――
―
別荘
幼馴染「…恥ずかしくて死ぬかと思ったよ///」ギロ
女「や~、眼福眼福ぅ」
友「ありがたやありがたや」
幼馴染「男、さっさと部屋に…っ―」
男「だ、大丈夫か?」
幼馴染「も、問題無い…から」
男「いや、足首見せてみろ」
幼馴染「え…いや、そ、それは…」
男「?」
幼馴染「あのバカがいるし、からかってきそうな奴もいるし」
友「」ニヤニヤ
女「にぱー?」
男「しょうがない、個室に連れて行く」
幼馴染「お、お姫様抱っこはもういいっ、やめろっ///」
男「じゃあ一人で行くか?」
幼馴染「……………………」
幼馴染「…肩、貸して///」
幼馴染「こ、これはこれで…///」
男「『良い』か?」
幼馴染「っ………恥ずかしいの方だよ///」
男「そうかな?」
幼馴染「そ……そう、だよ///」
幼馴染(顔が…近い…///)
個室
男「さて、足を見せて」
幼馴染「ん…ん、ぅ」
男「…腫れてるな」
幼馴染「誰のせいだか…」
男「悪かったって…ほら、シップ」
幼馴染「ん…つめ、た…」
男「また明日やるか?」
幼馴染「絶対やだ」
男「まあやりたくてもその足じゃなあ」
幼馴染「言っておくけど君に教えてもらえなくて残念とかそんなこと思ってないからね」
男「じゃあ来年―
幼馴染「絶対来ないっ」
幼馴染「それで?これからどうするの?」
男「どうするも何もないだろ。ゆったりまったりだ」
幼馴染「…悪かったね」
男「何がだ?」
幼馴染「…スキー、あまり、楽しめなかった…でしょ?」
男「いいんだよ。お前の怪我の方が心配だからな」ナデナデ
幼馴染「ん…怪我ってほどのものじゃないよ。ただの捻挫だって///」
女「なーにいちゃついてんのかなー?」
幼馴染「いちゃついてないっ///」
幼馴染「―ったぁっ///」
立ち上がろうとして足の痛みに再びソファに倒れ込む幼馴染
女「その様子じゃお風呂入れなさそうだねえ」
幼馴染「ま、まぁ…いや、風呂くらい…」
女「男くん、入れてあげて~」
幼馴染「はぁぁああ!?!?///」
女「もー恥ずかしくなるような関係じゃないでしょー?」
幼馴染「無理だよっ///」
女「無理じゃないよ~あたしだってよく友君と一緒に入ってるよー?」
幼馴染「君みたいな淫乱と一緒にするなっ///」
女「言っちゃったねー?言っちゃいけないこと言っちゃったね~」
幼馴染「え」
女「男くんは幼馴染ちゃんを大事にするけどヘタレじゃないよねぇ?」
幼馴染「ちょ、ちょっと…」
男「…いいだろう。俺も男だ」
幼馴染「だ、ダメッ、思い直してっ///」
幼馴染「絶対、ダメだってぇぇ///」
脱衣所
幼馴染「………///」
男「……」
幼馴染「……///」
幼馴染「ねえ///」
男「なあ」
男&幼馴染『な、何(だ)?』
幼馴染「…///」
男「…」
幼馴染「き、君…どう、ぞ///」
男「え?あ…あぁ…えと…」
男「お、お前が嫌というなら…その、今なら…引き返せる、ぞ?」
幼馴染「……そ…///」
男「そ?」
幼馴染「そんなこと、いまさら言わないでよ…決心鈍る、から…///」
男「え、いいのか?」
幼馴染「もう、仕方ない…でしょ…///」
幼馴染「どうせあの女のことだよ。ボクが逃げようとしてもドアの向こうで待機しているだろうし///」
男「まあ、確かに」
幼馴染「それに…あれはなんだかんだでボクたちのことを考えて、してくれてるんだよ…///」
男「6割程度は自分が楽しむためにだろうけどな」
幼馴染「いや、6割5分はあるね」
幼馴染「と、とにかく。そういうこと…だよ///」
男「お前がいいって言うなら…とめない、が」
幼馴染「…ちが、うでしょ///」
男「え?」
幼馴染「き、君は…どうなの…その…入り、たい?///」カァァ
男「…………」コク
幼馴染「こ、言葉で…言ってよ///」
男「幼馴染と、一緒に入りたい」
幼馴染「…わ、分かったよ///」
幼馴染「…入ろう///」
幼馴染「こ、こっち向かないで。脱ぐから///」
男「この後風呂入るんだろ?」
幼馴染「でも脱ぐの見られるのは恥ずかしいの///」
男「そ、そういうものなのか?」
幼馴染「そういうものなの///」
幼馴染「言っておくけど一緒に風呂入るだけだからね。それより先は無いからね///」
男「……」
幼馴染「返事は!///」
男「は、はい。分かりました」
幼馴染「ちょっと、前、前隠して///」
男「えー、バスタオル付けたままお風呂に浸かるのはないだろー」
幼馴染「さ、最大限の譲歩がこれだから。限界だから///」
男「残念だ」
幼馴染「一緒に入るだけだっていったでしょ。早く隠せ///」
男「…」
幼馴染「…」
男「い、いい湯…だな」
幼馴染「う、うん…///」
銭湯のような広い浴槽に少し離れて浸かる二人
幼馴染「ね、ねえ…もう少し、こっち、きて…よ///」
男「お、おう」ス
幼馴染「…もっと…///」
男「…」パチャ
幼馴染「もっとってのっ///」ギュ
男「!?」
横から幼馴染が抱きついてくる
タオルが湯の中に沈み、柔らかい小さなふくらみが男に押し当てられる
男「い、いいのか?///」
幼馴染「み、見えてない…から。うん///」
幼馴染「ぼ、ボクのドキドキ…聞こえちゃって…る?///」
男「いや、でも…俺もドキドキしてるよ…」
幼馴染「ふふ…一緒、だね…///」
幼馴染「な、なんで君の…下…大きくなってるの…///」
男「し、仕方ないだろ。男なんだから。生理現象だ生理現象」
幼馴染「は、早く治めてよ…///」
男「無理。その柔らかい感触がある限り無理」
幼馴染「…じゃ、じゃあ…一旦…うん、出て…体洗ってきなよ…///」
男「分かった」
幼馴染「///」
何気に目で追っている幼馴染であった
男「洗ってきた」
幼馴染「じゃあ次はボクが洗うから…その…うん…///」
男「?」
男に背を向けて体を洗う
男に自分を見るなとは言わなかった。見てと言うつもりもない
そして鏡で男がこっちを見ていることを確認しつつ何も言わない
幼馴染(気づかないふり…気づかないふり…///)ワシャワシャ
―――――
―――
―
脱衣所
幼馴染「…どう…だった?///」
男「え?あ、あぁ…えと、ドキドキした」
幼馴染「うん…ボクも…///」
女「おかえりー、どうだった?シた?」
幼馴染「なにもしてないよっ///」
友「どうだった?」
男「…返事に困る」
幼馴染「…///」ポカッ
男「ーって、何で殴るんだよ」
夜
幼馴染「何で当然のように同じ部屋でダブルベッドなの…///」
男「そりゃしょうがないだろ。あいつらだし。それに、これが終わったら春休みまではこういうことも無いだろうし」
幼馴染「無い……か」
男「幼馴染?」
幼馴染「…」ギュ
男「…どうした?」ナデナデ
幼馴染「いや…その…おやすみ…///」
男「…ああ、おやすみ」
幼馴染「…そ、その前に…こっち、向いて…///」
男「ん?」
幼馴染「」チュ
幼馴染「こ、こんどこそおやすみ///」
女「やー楽しいスキー旅行は終わりだねーもう帰る時間だよー」
幼馴染「結局ボクは何も進展なかったけどね」
女「そんなこと言ってぇ。男くんとは進展したんでしょ~?」
幼馴染「うっさいっ///」
友「ところで大将、冬休みの宿題はどうだい?」
男「わが友よ、貴殿はどうだい?」
友「できてるわけねーじゃーん」
男「俺もだぜ!あっはっはぁ」
幼馴染「男、絶対に手伝わないからね」
男「信じております」土下座
幼馴染「今から土下座するぐらいなら終わらせる努力をしようよ」
男「幼馴染と一緒にやりたいんだ!」
幼馴染「ボクがいたら進まないだろ。一人で頑張って終わらせて」
男「ぐぬぬ…」
幼馴染「そんな顔してもダメ。女も余計な手出ししないように」
女「わからないなー」ヤハハ
幼馴染「す・る・な・よ」
女「にぱー?」
数日後、幼馴染の自宅
ピンポーン
幼馴染「ん?男かな」
窓から顔を出す
男「宿題教えてくだs―
―ピシャン!
幼馴染「さて、アニメでも見ようかな。今期はスーパーラb―
ピンポンピンポンピンポンピンポン―
幼馴染「うるさいっ!教えないって言っただろっ」
男「たのむよぉぉぉぉ」
幼馴染「情けない声を出すなっ、早く終わらせて来い!」
ピシャン
幼馴染(まったく…冬休みは、もうほとんどないってのに…馬鹿)
次の日
ピンポーン
<幼馴染ー宿題終わらせてきたぞー
幼馴染「男っ?」ガバッ
ガチャ
幼馴染「全く君は、もっと早く終わらせられないの?」
男「とりあえず中にいれてくれよ」
幼馴染「分かってるよ。ほら入って」
―――――
―――
―
男「じゃあ宿題をっ!」
幼馴染「帰れっ!」
男「ふははは、もう遅いぞ!お前は俺を部屋にあげた!」
幼馴染「ああもう…君を信じたボクが馬鹿だったよ…」
男「さあ、俺に宿題を教えるんだ!」
幼馴染「帰れ」
男「お願いします教えてください」
幼馴染「帰れ」
男「土下座しますから!」
幼馴染「帰れ」
男「何でもしますから」
幼馴染「帰れ」
男「それしか言えないのか!」
幼馴染「君が宿題やらないうちはね!」
幼馴染「というかね、君は昨日から今日にかけての1日に何をしていたんだい?それだけの時間あれば終わってもおかしくないはずだよ?」
男「その発想は無かった…」
幼馴染「じゃあ君は無駄に時間を浪費したのか!?」
男「本当に申し訳ない」
幼馴染「バカ!っ、見せてみろ」バッ
男「お?」
幼馴染「ぅゎ…真っ白オブ真っ白…」
男「綺麗だろう?」
幼馴染「頭が痛くなってきた…」
男「大丈夫?結婚する?」
幼馴染「今の君を見てるとそんな気持ちは遠くなっていくね…」
幼馴染「早く帰って進めろ」
男「嫌です助けてください」
幼馴染「それこそ嫌だね」
男「頼むよ幼馴染~」ギュゥ
幼馴染「やめっ、離せ。こんな時に抱きしめるなぁっ///」ジタバタ
男「幼馴染可愛いよ幼馴染」
幼馴染「そんなことっ、ふんっ///」ゲシッ
男「ぐはぁっ!」
男「おま…腹蹴りはねえだろ…中身出る…」
幼馴染「この程度でどーにかなる君では無いって信じてるよ」ジトー
男「その割にジト目なんだな!」
幼馴染「いいから宿題進めろ。ここでやってもいいから」
男「本当か!?」
幼馴染「宿題終わるまでボクにはお触り厳禁。手を動かさない私語も厳禁ね」
男「 」
幼馴染「ほら手止まってる!」バシンッ
男「ひぃっ、そんな鞭どっから!?」
男「幼馴染~」
幼馴染「手を止めるな!」
男「はいっ!」
幼馴染「そこ違う。代入する値はこっち!」
男「いいじゃないか間違いぐらい!形だけでも終わらせれば提出できるんだから!」
幼馴染「ボクが手伝うなら手抜きは許さないよ。絶対に」
男「えー」
幼馴染「えーじゃない!」
男「あーやる気潰えた―」
幼馴染「もうすぐ終わるだろ。頑張れ」
男「なんかご褒美が欲しいよー」
幼馴染「はいはい、終わったら夕食作ってあげるから」
男「手作り!?」
幼馴染「そうだよ。それでいいよね?」
男「膝枕もお願いします」
幼馴染「…よくばりが過ぎるよ」
男「頼むよー」
幼馴染「うわ、ウッザ」
男「」
幼馴染「分かった分かった。膝枕もしてやるからとっとと終わらせろ」
男「ほんとか!?」
幼馴染「ただしこのタイマーが切れるまでにね。じゃなきゃ膝枕なし」
男「ちょっと待って!」
幼馴染「はい、スタート」
男「くっ、ぁあっ!!」
幼馴染「ほらほらがんばれ」
男「っっ」カリカリカリカリ
幼馴染(…うん、それでいい)
男「できたーっ!」
幼馴染「ふふ、やればできるじゃないか」
男「あー、頭使い過ぎた―」
幼馴染「子供か君は」
男「ダメだ、寝る」
幼馴染「まだそんな時間じゃないだろ」
幼馴染「そ、それに…その、さっき膝枕って…どうせ…寝る…な、ら、さ…」モジモジ
男「」スピー
幼馴染「」イラッ
―――――
―――
―
男「ん…ん、ぅ?あれ…膝枕…してる…」
幼馴染「起きたかい?そろそろ足が痺れそうだからどいてほしいね」ナデナデ
男「俺確かあのまま眠りこけたはずなんだが」
幼馴染「そうかい?ボクの膝の上に倒れ込んできてたけど?」
男「そうだったかなぁ…」
幼馴染「そうだよ。これは君に頼まれてやっていることだからね…///」
男「スベスベだなぁ」
幼馴染「頬ずりなんて許可してないんだけど…///」
男「」スンスン
幼馴染「嗅ぐなバカっ///」
幼馴染「そろそろどいて」
男「お断りだ!」
幼馴染「いや、足痺れてきたから」
男「あ、すまん」ス
幼馴染「じゃ、夕食作ってくるよ」
男「え?もうそんな時間?」
幼馴染「そうだよ。君が眠りこけていたせいでね」
幼馴染(もう冬休みもほとんどないってのに…)
幼馴染「わ…」フラ
男「おっと」ガシ
幼馴染「はは…やっぱり足痺れていたみたい…///」
男「大丈夫か?」
幼馴染「か、顔見ないで…///」
―――――
―――
―
幼馴染「お待たせ」
男「頂きます」
幼馴染「ふふ。召し上がれ」
男「うむ」パク
幼馴染「美味しい?」
男「すっごく美味しい!」
幼馴染「それは良かった」
冬休み最終日
幼馴染「…」
時間を見る
来るならもう来るような時間
少し…寂しく思う
幼馴染「」スッ
―――――
―――
―
男「ん?」
ラインで幼馴染からメッセージが来た
<今何してるの?
と
明日の用意とか>
そう送ると、十分ほど経ってから
<来ないの?
と返ってきた
来てほしいのか?>
と送る
20と数分後
<来い
何で命令口調なんだよw>
<いいから
男「…まあいいか。行こう」
<来い
また来たので「分かった、行くよ」と送っておいた
―――――
―――
―
幼馴染「まったく…察しがいいんだか良くないんだか…日で変わるのかな。スイッチでもあったりして」
ピンポ~ン
幼馴染「男っ」
跳ね起きるように立ち上がって玄関に行く
扉を開ける前に一呼吸入れる
幼馴染(よし)
ガチャ
幼馴染「やあ、遅いじゃないか」
幼馴染「やあ、遅いじゃないか」
男「呼んでおいてその言いぐさは無いだろ」
幼馴染「君が悪い」
男「えー」
幼馴染「で、スイッチはどこ?」
男「何の話だよ」
幼馴染の部屋
男「で、何で呼んだんだ?」
幼馴染「……」
男「どうした?」
幼馴染「それ、聞く?」
男「そりゃ呼び出されたわけだしな」
幼馴染「君だってくだらない理由でボクを呼ぶことあるじゃないか!」
男「くだらない理由じゃない!宿題だ!」
幼馴染「尚悪いよ!」
男「じゃあ何だ?特に理由は無いのか?」
幼馴染「…に」
男「え?」
幼馴染「きみ、に…会いたいってだけじゃ…だめ、なの…?」
男「…」
幼馴染「…///」
男「可愛い」
幼馴染「うるさいよっ///」
男「そうかそうか、俺に会いたいだけだったかぁ」
幼馴染(…うぅ、言うんじゃなかった…///)
男「幼馴染は可愛いなぁ」ニヤニヤ
幼馴染「うるさいうるさい、忘れろっ///」
ギュ
幼馴染「っっ///」カァァ
男「好きだよ幼馴染」ギュゥ
幼馴染「…………もう、何なの今日の君は…///」
―――――
―――
―
夜
男「最後に一日中一緒にいられて満足か?」
幼馴染「最後ってわけじゃないでしょ…」
男「じゃあ不満足なのか?」
幼馴染「…もちろん、満足してるよ」
そう言って男の肩に寄りかかる幼馴染
頭を撫でると「ん…」と心地よさそうな声を出した
幼馴染「…もう、少し…」
男「はいはい」ナデナデ
幼馴染「~♪」
始業式当日
幼馴染「おはよ」
男「おう」
幼馴染「寒いね」
男「そうだな。お前フード完全に被ってるもんな」
幼馴染「ついでに萌え袖」
暖かそうなモコモコの袖から指だけチョコンと見せる幼馴染
男「可愛い」
幼馴染「ふふ」
男「ところで手袋はしてないのか?」
幼馴染「してないことに意味があるんだよ」
そう言って男に手を差し伸べてくる
男「…」
幼馴染「ほら、早く」
男「言ってくれないと分からないなー」
幼馴染「いいから早くしろバカ」ギュッゥゥ
男「あいだだだだ」
力いっぱい両手で手を握りしめられた
骨が!骨がきしむ!
幼馴染「改めて」ス
握りしめられた手が離され、再び差し出される
男「これでいいのか?」
幼馴染「…いや、こう…だね」
握った手を変え、指を絡めてくる幼馴染
男「今日は積極的だな」ニヤニヤ
幼馴染「…」ギュゥゥ
男「あいだっだだ!」
男「今きっとおまえは顔真っ赤―
幼馴染「」ギュゥゥゥゥゥゥゥ
男「いだだだだだだだだだ!!!」
―――――
―――
―
始業式後
先生「おら宿題集めるぞ。言った通り忘れた奴は居残り勉強な」
先生「冬休み前に言ったから忘れる奴はいないだろうがな」
男「」ドヤァ
友「調子良さそうじゃねえか大将!」
男「ああ、今回はやってきたからな!」
幼馴染「ボクのおかげでね」
女「流石幼馴染ちゃんだよ~」
男「違う!俺が100%頑張ったのだ!」
幼馴染「女、そのバカのプリント破いていいよ」
女「わーい!たーのしー!」
男「やめろっ!頼むから!」
先生「とっとと宿題持って来い!」
男「くっくっく…あれ…」
幼馴染「…どうしたの?」
男「…」
男「………」
男「!!!!!!!!!」
友「…どんまいだぜ旦那」
女「やははー、忘れてやーんの!」
幼馴染「ボクの苦労…ご褒美…」
男「す、すまん幼馴染」
幼馴染「最低。死ね」
男「ぐはぁ!」
男「あ、あのー…」
先生「そうかそうか、忘れたか…」ゴゴゴゴゴ
男「」ガクブル
先生「たった一人で居残りだなぁ。せっかく始業式の日はすぐ帰れるはずだったのになぁ」
男「あ、明日まで待って」
先生「ダメだ。今日やるなんて許さんぞ」
男「信じてください!持ってくるのを忘れてしまっただけなんです!やったんです!」
先生「知るか。持ってきてない。これが全てだ」
男「」チラ
女「幼馴染ちゃーん、男くんが捨てられた子犬みたいな目で見てくるよー?」
幼馴染「そのままドブ川に流しちゃってもいいんだけどね…」
幼馴染「先生、ちょっといいですか?」
先生「何だ?」
幼馴染「男の宿題はボクが確認しています。忘れたのは間抜けでもやっていたのは本当です」
男「幼馴染ぃ…」ウルウル
幼馴染「黙れゴミ」
男「」
先生「だから何だ?忘れたことには変わりないのだろう?」
幼馴染「自分で言うのもなんですがボクは成績優秀でずっと良い生徒だったはずです」
先生「まあそうだな。だから自分に免じて見逃せと?」
幼馴染「はい。ボクが証言します。男はきちんとやっていたと」
先生「…ふむ」
先生「わかった。そこまでいうからには一度だけチャンスをやろう。次の宿題では絶対にしないからな」
幼馴染「ありがとうございます。…ほら、君も頭を下げろ。ボクにも土下座しろ。感謝しろ。敬え」
男「ははー」
先生「言っておくが明日の朝一番だからな。朝のHR始まる前にもってこいよ」
男「いやもうありがとうございます幼馴染様!」
幼馴染「様付けするな」
男「これで今日はアニメ見れるぜ」
幼馴染「許さないよ」
男「え」
幼馴染「ボクが助けてあげたんだから今日は放課後ボクと過ごしてもらうからね」
男「いや見たいアニメが」
幼馴染「ちょっと先生にさっきのを無しにする交渉を」
男「ごめんなさい幼馴染様に付き従わせていただきますぅ~」ギュゥゥ
幼馴染「やめろこんなところでひっつくな!///」
女「こんなところでいちゃついてる~」
友「お熱いにゃ~」
幼馴染「いちゃついてなんかない!///」
次の日:朝
幼馴染「おはよ、男」
男「ああ」
幼馴染「ちゃんと宿題持ってきた?」
男「もちろんだぜ!」
幼馴染「見せて」
男「そんなことしなくたってなぁ」
幼馴染「見せろ」
男「はい」
幼馴染「やっぱりプリント抜けてる!取ってこい」
男「はい!」
幼馴染「まったく、少し早めに起こしに来てよかったよ…」
―――――
―――
―
学校
友「うっす姐御、どうだった?」
幼馴染「三度往復させた…」
女「流石幼馴染ちゃ~ん」
友「わざとだな?大将」
男「まっさかー」
幼馴染「わざとだったら殺してやるから」
~2月
幼馴染「よし、施錠確認」
幼馴染「絶対あいつには邪魔も手伝いもさせない」
毎年毎年自分でチョコレートを作ろうとすると女が邪魔しに来る
最終的には色々アドバイスしてくれて手伝いまでしてくれる…が
幼馴染「それで完成してもなんかモヤモヤする。自分で作ったように思えない」
幼馴染「だから今年こそは…」
女「今年こそは?」
幼馴染「ひゃぁっ!」
幼馴染「な、なな、何で…」
女「やははー、あたしだからねー☆」
幼馴染「帰れっ!」
女「さあ今回も邪魔しまくって挙句アドバイスしまくってあたし流チョコレートにしてあげるよー」
幼馴染「帰れって言っているだろ!」
女「もったいないなぁ。あたしのアドバイスあった方が上手に作れるのになぁ」
幼馴染「そ れ が 嫌 な ん だ」
女「失敗してもいいのぉ?」
幼馴染「そのために今日から作り始めるんだよ。何度失敗しても良いようにね」
女「幼馴染ちゃんもつまらなくなったなー」
幼馴染「女からの評価なんてどーでもいいの」
女「大好きな男くんからの評価さえあればいいって?」
幼馴染「そこまで言ってない!///」
幼馴染「お願いだから帰ってくれないかな…いや本当に」
女「幼馴染ちゃん、親友を邪険にするの…?」
幼馴染「そ、その言い方はズルいよ…」
女「じゃあ一緒にチョコ作りだよー」
幼馴染「お断りだよ!親友というなら邪魔するな!」
女「おー、いい返し」
幼馴染「早く帰れ!」
女「しょーがないなー、帰ってあげるよー」
幼馴染「元から来るな」
女「これ置いていくねー」
幼馴染「余計なことするなー」
女「お断りー」ピョンッ
幼馴染「結局変な袋置いてった」
幼馴染「お菓子作りの本…男子が喜ぶトッピングの仕方…飾りすぎて引かれないプレゼント…」
幼馴染「あいつは遠まわしにボクを不器用とでも思っているのか。でもま、ありがたいと言えばありg…」
「失敗して引かれたときのためのフォロー術百選」
幼馴染「…やっぱり馬鹿にされてる」
「熟読必須 by女ちゃん」と付箋づけられたその本だけをゴミ箱に放り投げて台所へ向かう
幼馴染「よし」
片手に料理本、頭に今までの知識と経験、心に男を思い浮かべて挑む
幼馴染「美味しくしなきゃね。男のために…ふふっ」
―――――
―――
―
幼馴染「よし、こんなものd―ブルルルルッ―ん?」
スマホが鳴っている。見ると女からだった
幼馴染「もしもし?何?」
女『チョコ作りはどー?』
幼馴染「ボクにできないわけ…いや、あの菓子作り本は役に立ったよ。順調」
女『幼馴染ちゃん素直になったねー』
幼馴染「うるさい。それだけ?」
女『あれ忘れてないかなーってさー』
幼馴染「あれ?」
女『女の子なら唾液と血も混ぜなk―ブツッ
幼馴染「さて、仕上げに入ろうかな」
幼馴染「ラッピングも…良し、あんまり気合い入りすぎてるように…うん、見えないね。よし」
幼馴染「あまり舞い上がらないように…そう、あくまでボクはクーデr…クールに、ね」
ゴミ箱に捨てたあの本が脳裏をよぎるが思考の外にうっちゃっておく
幼馴染「あとはその日が来るのを待つだけだ。ふふ」
2月14日
幼馴染「お、男…その…」
男「おう、チョコか!」
幼馴染「さっさと言うなバカ!///」
男「何だよ焦らされたかったのか?」
幼馴染「もういいよ。はい」
男「おぉぉぉお!」
幼馴染「なんだかなぁ…」
男「」モグモグ
幼馴染(今回は一切女の手を借りてない自作…ちゃんと作れているかな…)
幼馴染(男の反応が気になってしまう…聞き、たい…)
幼馴染「ね、ねえ男…」
男「ん?」
幼馴染「ど、どう…おい、しい?」
男「ああ、とっても甘くて美味しいよ」
幼馴染「ほんと?良かった…」パァァ
男(とても珍しく満面の笑みを浮かべる幼馴染。可愛い)
幼馴染「まあボクだからね。失敗は無いよ」
男(いつものクールな表情に戻りやがった…)
幼馴染「精々感謝してたべるk―ん!?
チョコを口に含んだままキスをする
幼馴染「ん!?んー、ん…んぷ‥ちゅ、ちゅぷ…んちゅ…ちゅ、ちゅぷ、パキ、くちゅ…れろぉ…///」
幼馴染「ぷ、ぷはっ、な、ナニ…な、何、を、するんだ///」カァァァ
男「美味しいかどうか気にしてたっぽいから分けてやろうかと思って」ニヤニヤ
幼馴染「だ、だからって…何で、口移し…///」
男「で、どうだったんだ?自分で食べた感想は?」
幼馴染「あ、甘すぎる…よ♡こんな、甘くしたつもり……ないんだけど、な…///」カァァ
男「そうか?俺の口にはちょうど良かったけどな」
幼馴染「ど、どうでもいいから、こっち見ないで…///」パサ
男「フード被るとむしろ見たくなる!剥ぎたくなる!赤くなってるんだろ!」
幼馴染「やめろ、離せ、ダメ、今は絶対ダメェェエ////」
幼馴染「あ」パサァ
男「やっぱり可愛いなぁ」
幼馴染「うるさいうるさい、見ちゃダメって言ったのにぃぃ///」
幼馴染「き、君は人の気持ちとか考えないのか///」
男「幼馴染が俺のことを好きだってk―グハァッ
言い終わる前に殴り飛ばされた
幼馴染「察しがいいのはいいけどズレてるんだよ!///」
男「いいじゃん可愛い顔なんて隠さなくて」
幼馴染「分かっているなら見ようとするな///」
男「ところで俺のことが好きだということに否定は―
幼馴染「今更聞くなバカ!今更言わせようとするなバカ!」
男「フード被られてちゃ怒られてるのも迫力ないなあ。怒りには顔がついてないと」
幼馴染「…そんな顔してないんだよ///」
幼馴染「…バレンタインだしついでに言うよ」
男「うん?」
幼馴染「男、好き。以上///」
男「…」
幼馴染「………///」
男「え、それだけ!?」
幼馴染「チョコと顔と言葉でこれ以上何を望むっていうんだ!///」
男「ハグ」
幼馴染「…………む、ムリ…///」
男「えー」
幼馴染「ぼ、ボクからじゃ…無理…///」
男「じゃあ俺からなら良いのか?」
幼馴染「‥…………後ろ、から…なら///」
男「」ギュ
幼馴染「ヒゥッ///」
男「好きだよ、幼馴染」ギュゥ
幼馴染「み、耳元で………言わない、で…///」
幼馴染「ボクも、す…好き」
次の日:学校
友「へい相棒!嫁からチョコはもらったかい?」
幼馴染「誰が嫁だ」
男「あらー?友は幼馴染のことだとはいってないはずだが?」
女「あーららー?」
幼馴染「くっ、ぅ…」
男「で、もらったっけ?」
幼馴染「あげただろバカ」
男「ということだ。お前は?」
女「もちろんあげたよー」
友「ああ、イチゴジャムの入ったチョコだったな」
幼馴染「え」
友「ちょっと味が妙だった気もするけど美味しかったぜ?」
幼馴染「………女、まさか本当に…」
女「にぱー?」
放課後
幼馴染「いつまで経っても成長しないねえ君は。また居残りとは」
男「うるせー、成長しなくても前には進んでんだよ」
幼馴染「そこ、その式だと答えがマイナスになっちゃうよ」
男「やべっ」ケシケシ
幼馴染「ふう、やっぱり前に進んでないね。むしろ後退してる」
男「答えを間違ってマイナスにしただけだろ!」
幼馴染「君の進歩もマイナスだってことを暗示しているね」
男「ちがうわっ!」
幼馴染「でもまあ…進歩しなくたって時間は過ぎ去っていくよ。自覚すらしない内に…」
まだ日が落ちる時間は早い
今は、美しい夕焼けが夜に変わろうとしてるそんな頃
男「いや、それだけはない」
幼馴染「え?」
男「俺が進歩しなくても…いや、してるけど」
幼馴染「してない」
男「うるさい」
男「俺が進歩しててもしてなくても、俺たちの仲は進歩してる。そうだろ?」
幼馴染「な、何をこっぱずかしいこと言っているかな…君は///」
男「顔紅いぞ」ニヤニヤ
幼馴染「うるさい。えと、ボクのパーカーは…あった///」パサ
ホワイトデー近日
女「もーすぐ白い日だねー」
幼馴染「ホワイトデーね」
女「男くんどんなプレゼントしてくるかなー?」
幼馴染「いつも通りでしょ。安定を期待しているよ」
女「さー?もしかしたら今年は嵐が吹くかもよー?」
幼馴染「嵐が吹くホワイトデーって何だ」
女「なんだろねー?」
幼馴染「ま、まさか何か変なこと吹きこんでないだろうね!」
女「何も言ってないよー?」
幼馴染「本当に?」
女「うん、何にも」
幼馴染「怪しい…」
女「気のせいだよー」
幼馴染「怪しいなぁ」
女「してないってぇ」
3/14:朝
男「よう」
幼馴染「ん」
学校に向かって歩き出す
幼馴染(ほ、ホワイトデー今日、だよね…)
男「―それでさあ昨日の友の奇行が」
幼馴染(女、何も吹き込んでないよね…)
男「幼馴染?」
幼馴染(いつ渡してくれるのかな…)
男「何そわそわしてるんだ?」
顔を覗き込む
幼馴染「ぅわっ、な、何でもないから」
幼馴染(で、でも…渡すなら早く…)
男「」ニヤニヤ
幼馴染「分かってやってるだろ君は!」ギリギリ
男「痛い痛い痛い、放課後、放課後まで待て」
幼馴染「そう?」パッ
男「くっ、驚かす作戦が」
幼馴染「だったら顔に出すな」
学校
女「幼馴染ちゃんそわそわしてるねー?」
幼馴染「べ、別にしてないけど?」
友「してるしてる。ほれ女」
女「ありがとー」
幼馴染「ボクの前で渡すな!」
放課後
幼馴染「男、そ、その…///」
男「分かってる分かってる。焦らして悪かったよ」
幼馴染「思ったよりこじんまりしてる…焦らしまくった癖に///」
男「大事なのは気持ちだよ」
幼馴染「それ渡す側の言うことじゃないから///」
男「あ、食べる前に」
幼馴染「ん?」
男「この間さ、俺たちの仲は進歩してるって言っただろ?」
幼馴染「君自身は進歩してないとも言ったね」
男「………ごほん。俺はこの日常が続けばいいと思ってる」
幼馴染「…うん」
男「でも、それでも進みたいとも思ってる。前へ」
幼馴染「…進んでいるよ、時間は…むしろ進ませたくなくても」
幼馴染「現に…ボクと君は別々の大学に行く。家が隣同士でも、確実に会える時間は減っていくんだ」
幼馴染「それでも、進みたいと…思う、かい…?」
男「…ああ、進みたい」
幼馴染「そう…なん、だ…」
男「…」
幼馴染「…」
男「でも、どうせ進みたくなくても先に進んでしまうなら、俺たち自ら歩みを進めてやりたいんだ」
幼馴染「それはどう、いう…?」
男「…そのクッキーをいれてある袋、奥の方を見てみてくれ」
幼馴染「クッキーということはばらすのか…」
ガサコソ―
幼馴染「……これ、は…」
男「見ての通り、指輪だよ」
幼馴染「っ///」パサ
幼馴染「こ、ここ、ん…なもの渡して、どうする、つもり…///」
男「どうするもなにも」
幼馴染「た、確かにその…うん、もうすぐ結婚できる年齢だけど、その…今渡されても…どっちも仕事とかしてないし、大学行くし…///」モジモジ
男「誰が結婚指輪なんて言ったよ?」
幼馴染「え……」
男「婚約指輪、じゃだめなのか?」
幼馴染「そ、それ…は、えと…///」
男「婚約指輪を渡すにしても早いかもしれない。でも渡したいんだ。俺たちの仲を、一歩進めたいんだ」
幼馴染「…///」
男「受け取って、くれないか?」
幼馴染「ま、まったく、しょうがないな…君は…///」
幼馴染「これで、いいだろ?…君に、予約されてあげるよ…///」
そして指輪をつけた後に…パーカーのフードをとった幼馴染
幼馴染「やっぱり…恥ずかしいな…///」
男「どっちが?」
幼馴染「指輪も、君を真正面から見るのも」
男「だったら、いつも通りフードを被ればいいじゃないか」
幼馴染「君は剥がしに来るだろう?それに…今日だけは特別に、君の顔を見たいんだ///」
男「別々の大学に行っても終わったら毎日会おう」
幼馴染「休日にはどっかに遊びに行こう」
男「大型連休には4人で旅行でも行って」
幼馴染「いつまでも幸せに」
男「いつまでも一緒に」
幼馴染「ずっとね」
男「ずっとな」
幼馴染「大好きだよ。男」
そう言ってクッキーを口に入れる
幼馴染「うん、美味しい」
男「お前のことを想いながら作ったからな」
幼馴染「ふふ、今日はちゃかさないであげるよ」
―――――
―――
―
数年後
男「式あげる会場が決まらない!」
幼馴染「それでボクを頼ってきたの?めんどくさいなあ」
男「だから二人で決めようぜ?」
幼馴染「この間『一人で決めてびっくりさせてやるぜ』とか言ってなかった?ま、君らしくていいけどね」フフ
~完~
973 : クーデレパーカーボクっ娘幼馴染は至高 ◆CmDoy6mPY2 - 2017/03/19 22:30:39.82 bOmWkHJ1O 483/492これにてこのスレは完結になります
最後のが蛇足になってないか不安ではあるけれど
次スレは「幼馴染」「ボク」のワードが入っているスレタイにするのでそんなSSを見かけたら覗いてみてください
書き溜めてからになるので少し時間がかかるかもしれません
このスレと次スレは繋がっておらず続きとかではありません
明日になったらHTML化依頼出すのでHTML化されるまで感想くれるととても嬉しいです
最後に、このスレを最後まで見てくれてありがとうございます
クーデレパーカーボクっ娘幼馴染SSが増えますように
974 : 以下、名... - 2017/03/20 00:04:36.05 V9PtpjvD0 484/492乙です、最後まで幼馴染みが可愛いSSだった
978 : 以下、名... - 2017/03/20 07:08:59.29 8kdR3jn4O 485/49210ヶ月間お疲れ様でした!
面白かった、次回作も期待
982 : 以下、名... - 2017/03/20 13:35:22.66 M4YBydPr0 486/492あえて言おう盛大に乙であると
私がずっとアーダコーだ言ってた結婚までやってくれて感謝の極みです
983 : クーデレパーカーボクっ娘幼馴染は至高 ◆CmDoy6mPY2 - 2017/03/20 18:08:49.61 wyDuVWPNO 487/492HTML化依頼出してきました
そして沢山の感想レスありがとうございます。これは次回へのやる気の燃料にさせていただきます
>>982
実は本当に結婚するENDを入れようかどうかは最後の最後まで迷っていました。何度書いても蛇足にしかならず
最後にスレタイと絡めたネタを思いついてこれならばと書いた次第ですが蛇足にならず喜んでもらって良かったです
改めて一年近くこのスレに付き合っていただきありがとうございました。また新作にてお会いしましょう
705 : 以下、名... - 2016/12/09 06:53:19.21 n+nWcBAu0 489/492前作はわかるけどその前がわからん
誰か教えてー
706 : 以下、名... - 2016/12/09 09:30:33.14 kAcznqPIo 490/492前々作
男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362493577/
http://ayamevip.com/archives/33834415.html
前作
男「俺はお前が好きだ」幼馴染み「ボクは君が嫌いだよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381322446/
http://ayamevip.com/archives/40406808.html
こうだったはず
805 : 以下、名... - 2017/01/30 19:22:47.21 ZZaP9BFUO 491/492この作者さんの作品ってこれが3作目?
他にも書いておられますか?
糖分が欲しいんです!
814 : クーデレパーカーボクっ娘幼馴染は至高 ◆CmDoy6mPY2 - 2017/01/31 22:05:55.72 9cV/A4KGO 492/492>>805
これいれて3作
それ以外にも二つ書いてたけどそれらはエタったので読んでももやもやするだけだと思う
現行だとこれ
糖分たっぷりだけどブラック成分もあるので見るのは自己責任で
女勇者「さあ魔王、人間を滅ぼそうよ」魔王「何を言っているんだ貴様は」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438598471/
どうしたらこんなに可愛く書けるんですか?