ガヴ「もっと早く気付くべきだったな。とりあえず学校行くのやめてネトゲしてよ」ゴロン
元スレ
ガヴリール「あれ?私って特に必要ないんじゃね?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1487433660/
そのころの学校
ヴィーネ「……」ポツン
ガララッ
サターニャ「なーはっはっは!気持ちの良い朝ね、ガヴリール。だけど間抜けな顔していられるのも今のうちよ!なぜならこのサターニャ様が――…ってあれ?ガヴリールは?」
ヴィネ「今日は来てないみたい」
サタ「あら、そうなの…まぁ来てないんじゃ仕方ないわね」
『ホームルーム始めるぞ~』
ヴィネ「……」
サタ「……」
昼休み
キーンコーン カーンコーン
ヴィネ「ふぁぁ……」
ヴィネ「……」
ヴィネ「(平和だ…)」
サタ「……」ソソクサ
ヴィネ「…待ちなさいよ、サターニャ」
サタ「!」ビクッ
ヴィネ「ガヴもいないことだし、一緒にお昼食べましょうよ」
サタ「クックック…甘いわね、ヴィネット」
ヴィネ「……」
サタ「私レベルの大悪魔ともなると、いつ天使に付け狙われているか分からないのよ…それなのに下民どもにまじって食事をとるなんて油断も隙も――」
ラフィエル「例えばこんな風に…ですか?」ヌッ
サタ「ほらー!言わんこっちゃない!!」
ヴィネ「あ、良かった。ラフィはちゃんと来てたのね」
ラフィ「?」
ラフィ「あら~ガヴちゃんお休みだったんですか」
ヴィネ「そうなのよ~…なんだか平和過ぎて調子が狂うのよね」ハァ
ラフィ「まぁまぁ、平和なのは良い事じゃないですか」
ヴィネ「それはそうなんだけど……」
サタ「……」イソイソ
ラフィ「ところでサターニャさん、お弁当広げてますけど…下民どもにまじって食事はとらないんじゃなかったんですか?」
サタ「!?」ギク
サタ「これはその…アレよ!ガヴリールがいないとラフィエルが天使一人で可哀想だから仕方なく付き合ってあげるだけよ!感謝しなさい」フフン
ラフィ「そうでしたか…では私はヴィーネさんと食べますので大丈夫です。お邪魔してごめんなさい」
サタ「へっ?」
ラフィ「ヴィーネさん、学食に行きませんか?私お弁当持ってないので……」
ヴィネ「え?う、うんいいけど…サターニャも来る?」
サタ「い、行かないわよ!言わなかったかしら?我こそは胡桃沢=サタニキア=マクドウェル……いつ命を狙われてもおかしくない大悪魔なのよ」
ヴィネ「でも他に天使いないじゃない」
サタ「うぐぐ……」
学食
ヴィネ「良かったの?サターニャ連れてこなくて」
ラフィ「大丈夫です。サターニャさんには刺客を送っておきましたから」
ヴィネ「刺客……?」
ラフィ「まあまあ。それよりもヴィーネさん、ガヴちゃんがいなくてずいぶん寂しそうですね」
ヴィネ「なっ…!そ、そんな事ないわよ」
ラフィ「うふふっ、冗談です♪」
階段
サタ「……」モシャモシャ
サタ「(ラフィエルはヴィネットと学食に行ったはずだし…)」
サタ「……」キョロキョロ
サタ「(犬もいない…よし)」
サタ「(ついに食べる時が来たのね、究極メロンパン……!)」パァァ
サタ「結果的には一人になれて正解だったわ。いただきま~っ……」
『あーっ!見つけましたよ!!』
サタ「ひぁっ!?」ポロ
タプリス「こんな所に隠れていたんですね!人目を忍んで悪さをしようだなんて、そうはさせませんよ!」
サタ「……」orz
タプ「…ってあれ?お昼食べてたんですか?どうしてわざわざ階段に座って一人で」
サタ「…いいじゃない別に」ジワ
タプ「わ、それにメロンパンポイ捨てしてるじゃないですか!しかも食べかけ!さすが悪魔…やることが汚いです」
サタ「誰のせいだと思ってるのよーっ!!」ブワッ
サタ「そんな事より!どうしてくれるのよ私のメロンパン!!」
タプ「え、ポイ捨てしたんじゃないんですか?」
サタ「あんたが急に話しかけてくるからビックリして落としちゃったんじゃない!はは~ん、分かったわ…どうやらこのサターニャ様を本気で怒らせてしまったようね」
タプ「(はわわ…すごく怒ってる……このまだと悪魔的行為の餌食になってしまうかもしれません)」
タプ「(こ、こここんな時はどうすれば……あっ、そうだ!)」
タプ「私、聞いたことがあります!人間界には『3秒ルール』なるものがあると!」
サタ「はぁ?3秒ルール?何よそれ」
サタ「…で、あんた何しに来たのよ」←結局食べた
タプ「そんなの決まってます!あなたみたいな悪魔から天真先輩を守るために見張りに来たんです!」
サタ「ガヴリールなら学校来てないわよ」
タプ「え?そうなんですか?」キョトン
サタ「まあせっかく来たんだから、このサターニャ様が圧倒的な力の違いというものを思い知らせてあげてもいいわ。さあどこからでもかかってきなさい!」
タプ「天真先輩いないんだったら帰りますね。ではまた」スタコラ
サタ「あ…ちょ、ま」
サタ「……ホント何しに来たのよ」
午後の休み時間
委員長「(私は1-Bのクラス委員長。趣味は人間観察)」
委員長「(今日は天真さんが来ていないせいか、胡桃沢さんはともかく…月乃瀬さんはなんだか元気がないような気がする)」
委員長「(クラスメイトに楽しい学校生活を過ごしてもらうのも委員長としての役目。…よし、ここは私が何とかしなくちゃ)」
ヴィネ「……」ボーッ
委員長「あの、月乃瀬さん?」
ヴィネ「へ?ああ…委員長」
ヴィネ「はっ、何か出してない提出物とかあったっけ…?」アセアセ
委員長「ううん、そういうんじゃなくて…というか私ってやっぱり取り立て屋のイメージなのね」ズーン
ヴィネ「あはは、ごめんね…そんなつもりじゃ」
委員長「今日はなんだか月乃瀬さんが元気ないみたいだから、どうしたのかな~って」
ヴィネ「そ、そう?そんな事ないと思うけど……」
委員長「やっぱり天真さんが来てないから?」
ヴィネ「Σ!!?」
委員長「(分かりやすい……)」
ヴィネ「…でさ、ガヴってば部屋も散らかしっぱなしで――」
委員長「くすっ、そうだったのね」
委員長「(なんだ…話してみたら普通にいい人じゃない。今まで変な人だと思ってたけど、勘違いだったみたいね)」
ヴィネ「なんだか久々に普通の会話ができて嬉しいわ…ありがとう、委員長」
委員長「ええっ?あ、うん…こちらこそ」
サタ「……」
サタ「ツッコミ同士だから何のオチもないじゃない!!」
2人「「わ、悪かったわねっ!」」
そんなこんなで放課後
サタ「ふぃ~…今日も一日疲れたわね」
ヴィネ「あんた何もしてないじゃない…」
サタ「ガヴリールという不愉快な天使もいないし、こんな日はさっさと帰るに限るわ。そうねヴィネット…なんだったら今日は特別にサターニャ様と一緒に帰る権利を――」
サタ「……」チラ
サタ「…ってもういないし!」
サタ「……」下駄箱パカッ
ラフィ「あらサターニャさん。今から帰りですか?」
サタ「で、出たわねラフィエル!悪いけど私は孤高の大悪魔、胡桃沢=サタニキア=マクドウェル……孤独かつ優雅なひとときを邪魔しないでもらいたいものね」
ラフィ「ごめんなさいサターニャさん。私も今日は用事がありますので…お先に失礼しますね」
サタ「ま、まあどうしてもって言うなら一緒に帰ってあげなくも――……」
ラフィ「(早くヴィーネさんのあとをつけなくてはっ)」ササッ
サタ「ちょっ…まだ最後まで言ってないじゃない!」
サタ「…なによ、このサターニャ様の地獄より深い慈悲の心を無視するとは2人して分かってないわね」
ヴィネ「……」スタスタ
ラフィ「……」
ラフィ「(早足で向かう先は、やっぱりガヴちゃんの家でしょうか)」
ラフィ「(いの一番に教室を出て行くところを見ましたが…そこまでして早くガヴちゃんに会いたいんですね、ふふっ)」
犬「ワン!」
ラフィ「あら、あなた。ごめんなさいね…今日はおもちゃは一緒じゃないの」
犬「クゥ~ン…」
ラフィ「また今度遊びましょうね」ヨシヨシ
ガヴ宅
ピンポーン
ヴィネ「おーいガヴ、いるんでしょ?開けるわよ~」
ガチャ
ヴィネ「まったく、学校まで休んでゲームしてたの?本当だらしないんだから――」
シーン・・
ヴィネ「……あれ?いない……」
ラフィ「あら~…せっかく会えると思ったのに残念でしたね」クスッ
ヴィネ「ひぃっ!?」
そのころのガヴ
マスター「天真くん、シフトに長く入ってくれるのは有難いんだけど…学校は大丈夫なのかな?」
ガヴ「ええ、まあ」
マスター「でも…お友達だってきっと心配してると思うよ?」
ガヴ「してないっすよ。多分」
ガヴ「一人いなくなったくらいで簡単に社会は変わんねーっすよ」
マスター「そ、そういうスケールの問題!?」
ガヴ「それに学校よりこの店のほうが人もいないし静かで好きっす」
マスター「あ、あはは…天真くんに喜んでもらえて私も嬉しいよ……」
バイト帰り道
ガヴ「はぁ~あ…かったるかったなぁ」
ガヴ「まあでも学校行かないぶん課金する機会も増えるわけだし、必要経費として仕方ないか」
ガヴ「にしても、やっぱ一人だと楽でいいわ~」
ガヴ「誰とも話さなくていいし、何かにつけて気を遣う必要もないし……」
(マスター『お友達だってきっと心配してると思うよ?』)
ガヴ「……」
ガヴ「…やべっ、20時からイベントあるんだった。早く帰らないと」
ガヴ「やれやれ、ただいま~っと…」ガチャ
サタ「なーはっはっは!我が大悪魔囲いの前に手も足も出ないようね!!」
タプ「ひ、卑怯ですよこんなの!白羽先輩~なんとかしてください~…」ウルウル
ラフィ「ピーッ!サターニャ選手、タプちゃんを泣かしたのでマイナス2ポイント!」
サタ「はぁ!?なんでよ!そんなルールさっきまで無かったじゃない!!」
ラフィ「私がルールブックです!逆らったのでマイナス2ポイント!」
サタ「ぐぬぬ……っ」
ガヴ「……は?」
ヴィネ「あ!やっと帰ってきたの?ガヴ…遅かったじゃない」
ガヴ「……」
ヴィネ「もう待ちくたびれたわよ…掃除と洗濯はやっておいたからね。ほら早く着替えて!もうすぐご飯できるから」
ガヴ「いや、あの……皆さん人の家で何やってるんですか?」
タプ「あっ、天真先輩おかえりなさい!それより聞いてくださいよぉ~っ!」
タプ「天真先輩が学校にいないって言うから直接お家に遊びに来たら、なぜか悪魔がいて一方的に襲ってくるんです!」
タプ「天真せんぱぁい…助けてくださぁい……」グズ
ガヴ「いや助けてほしいのはこっちだよ……」
ヴィネ「ちょっとガヴ!いつまでもボーッとしてないの!」
タプ「今の結果じゃ納得いかないです!もう一回私と勝負してください!!」
ヴィネ「あ、それと今日配られたプリント委員長から預かってきたから。あとで確認しておいてよね」
サタ「フッ…何度やっても結果は同じよ。タプリス程度では大悪魔である私に勝つ事は不可能……それが分かったらガヴリール!今日こそあんたを倒し私が悪魔界の頂点に立つのよ!!」
ラフィ「ピーッ!ガヴちゃんの着替えが遅い、マイナス2ポイント!」
ギャー ギャー
あーだ こーだ
ガヴ「はぁ……」
ガヴ「(学校に行こうが行くまいが、結局こうなるのか……)」
ガヴ「(……ま、これはこれで)」
ガヴ「悪くは、ないのかもな」
おわり
31 : 以下、\... - 2017/02/19 02:45:09.958 A7jvSP0Z0.net 25/25全キャラ出して書きたかった、ただそれだけ
山なし谷なしだけど以上です