1 : 以下、名... - 2016/08/01 11:22:21.66 uTiJ87oJ0 1/10

「さて比企谷!ご飯にするか?お風呂にするか?それともワ、タ、シ?」

八幡「とりあえず何でここに居るんですか?というか何でここに俺が住んでるって知ってる。そもそもどうやって入った」

「冷たいなキミは…せっかく高校時代の恩師が会いに来たというのに」

八幡「居酒屋でバッタリ…みたいな再会ならよかったんですがね、仕事から帰ると昔の教師が居たとかホラーだわ」

「せめてサスペンスかミステリーにしてくれ」

八幡「アンタ何するつもりだ」

八幡「で、何でここに居るんですか?」

「実は実家の両親が私の家に来ると言い出して……会いたくないから逃げてきた!」

元スレ
【俺ガイル】八幡(23)「何故ここに居る…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1470018141/

2 : 以下、名... - 2016/08/01 11:23:54.75 uTiJ87oJ0 2/10

八幡「会いたくないって…何で」

「結婚の話とかされるし…彼氏は居ないのかとかうるさいし…」

八幡(歳さえ知らなきゃ可愛いと思えたのに残念だったわ)

八幡「居留守とか使えばいいじゃないですか。何でわざわざ俺のとこに」

「居留守は前に使ったが大家さんに話を通されて鍵を開けられてしまった」

八幡「いや、出て行ってくださいよ。ネカフェとかホテルとかあるでしょ」

「うわぁぁぁぁぁん!!!!そんなこと言わないでぇぇ!!!捨てないでくれぇぇ!!!」がしっ

八幡「うわっ!!ちょっ苦しい!やめて!」

「うわぁぁぁぁぁん!!!!追い出さないでぇぇ!!!」

八幡「わかった!わかったから!離して!」

3 : 以下、名... - 2016/08/01 11:25:14.54 uTiJ87oJ0 3/10

八幡「落ち着きましたか?」

「うん…」

八幡「…それで、まぁ要は誰かに話を聞いて欲しかったと」

「うん……」

八幡「でも何でここがわかったんですか?」

「雪ノ下に聞いた…」

八幡「じゃあ雪ノ下に助けてもらえば…」

「だって…だって…都合が悪いって…比企谷の部屋教えるから…って」

八幡「わかったんで泣かないでください、近所に響くんで…」(あいつ、俺を売りやがった…)

八幡「どうやって入ったんです?」

「キミの妹に鍵を借りた…」

八幡「まぁご両親もそう長くは居ないでしょうし少しの間なら居てもいいんで…」

「ありがとぉ…ありがとね…持つべきものは教え子だな…」

八幡「鼻水出てるんで…服に着くんであんまり寄らないでください」

八幡(俺の土日が…俺の休みが…)

4 : 以下、名... - 2016/08/01 11:26:13.46 uTiJ87oJ0 4/10

「あ!そうだ!」

八幡「なんですか?」

「なんなら両親にキミを紹介していいなら今すぐ胸張って帰れるぞ!」

八幡「お断りします」

「半分は冗談だったんだが即答されると傷付くな…」

八幡(半分本気かよ…怖えよ)

八幡「とにかく居候の対価として家事はお願いしますから」

「任せろ!食事と風呂の用意も出来ている!更には掃除もしといたからな!」

八幡「助かります。じゃあまず風呂入ってくるんで」(あれ?以外と悪くない気がするぞ)

「フフフ、まさかキミがアラサー熟女モノを嗜むとはな!私は身の危険を感じるぞ?」

八幡「!!!」

八幡「パソコンは触らんでください」

5 : 以下、名... - 2016/08/01 11:28:17.82 uTiJ87oJ0 5/10

八幡「ふぅ…サッパリした」

「ご飯の用意は出来てるぞ!」

八幡「鯖の味噌煮とほうれん草のお浸しですか…1人だと野菜が不足しがちなんで助かります」

八幡「意外と家庭的ですね。いただきます」

「見くびるなよ?花嫁修業は免許皆伝だ!」

「ただ男運がなくてだな…ダメだ…結婚したい…」

八幡「先生は魅力的なんで相手はいくらでも居ますよ」

「私みたいなおばさんでいいの?」

八幡「何その誘導尋問。よくないです断ります」

「チッ……これでもまだ抱き心地は良い方だぞ…しかも30代前半とか1番食べごろだし…」ぶつぶつ

八幡「何ぶつぶつ言ってんですか。はしたないですよ」

八幡「そういえば布団出さにゃならんな」

「私のことなら構わんでいいぞ」

八幡「いや、そうはいかんでしょ」

「キミと同じベッドで構わん」

八幡「あ、間違いが起こるとアレなんで布団出します」

「心配するな。私とて教職に就く者だ」

6 : 以下、名... - 2016/08/01 11:29:43.85 uTiJ87oJ0 6/10

八幡「まぁそれもそうですか」

「避妊具はちゃんとある!」

八幡「そうですか。いざという時使ってください」

「サイズもちゃんと揃えてるぞ!どれにする?」ごそごそ

八幡「出すな出すな」

「ノリが悪いぞ比企谷」

八幡「ノリとか大学で卒業したんで」

「そうか、もう社会人なんだな」

八幡「まぁ1年目ですけど」

「もとよりキミに関しては心配はしていなかった。しっかりしていたから社会に出てもちゃんとやっていけると思っていたしな」

八幡「どうも…」

「私は嬉しいよ」

八幡「教師が良かったからじゃないですか?反面で」

「相変わらず素直じゃないなキミは」

八幡「上司にもよく言われます」

「そうか…その上司の人も大変だな」

八幡「まぁお互いそれなりに…」

「それでも上司の人が羨ましい」

八幡「?」

「キミと居ると退屈しないからな…」

「キミが後10年早く生まれてくれていたらと思うよ」

八幡「…ごちそうさま」

「味はどうだった?」

八幡「小町の料理の次に美味しかったです」

「シスコンは健在のようだな」

「お風呂を借りるぞ」

八幡「ごゆっくり」

「バレないように覗くんだぞ」

八幡「間に合ってます」

「まったく、可愛くないなぁ」

7 : 以下、名... - 2016/08/01 11:31:45.26 uTiJ87oJ0 7/10

「いいお湯だった」

八幡「布団敷いといたんで」

「お、すまんな」

八幡「そろそろ寝るんで」

「え……あ、その…やさしくしてね…」

八幡「しねぇよ」

「冗談だ」

八幡「俺明日も仕事なんで」

「そうか、ゆっくり休んでくれ」

八幡「おやすみなさい」

「おやすみ」

8 : 以下、名... - 2016/08/01 11:33:15.96 uTiJ87oJ0 8/10

「比企谷、まだ起きてるか?」

八幡「……まぁ、何か寝付けないんで」

「今日はすまないな。迷惑かけて」

八幡「今更ですよ」

「明日帰ることにするよ」

八幡「そうですか」

「あぁ、両親から逃げることは何の解決にもならないからな」

八幡「逃げちゃダメなんて社会が植え付けた独善的な考えに過ぎないですよ」

「ははは、変わらないな比企谷は」

八幡「全てから逃げるなんてまず不可能です。人間生きてる限り何かと戦ってんですよ、だから戦う相手を選ぶくらいの自由はあるし甘えだなんて思いません」

八幡「現に先生は苦しんでるでしょう」

「?」

八幡「タバコ…やめたみたいですね。あんなにヘビースモーカーだったのに臭いすらしない」

「まぁ…時代にそぐわないからな。男受けも悪いし…」

八幡「だから、帰るのは一向に構わないんですけど。逃げだと自分を追い込むのは何か違うと思うんで、それだけ言っときます」

9 : 以下、名... - 2016/08/01 11:34:04.99 uTiJ87oJ0 9/10

「ははーん、さては私に帰ってほしくないんだな?」

八幡「誤解させたみたいですね。すいません違います」

「そう照れんでいいぞ」

「なぁ比企谷…」

八幡「なんですか」

「そっち行ってもいいか?」

八幡「断ります」

「冷たいな…こういう時は女性を何も言わずに慰めるのが男の勤めだぞ」

八幡「それ下ネタ?」

「へ?」

八幡(違ったのか)

「そっちのベッドに入れてくれないならこれみよがしに自分で慰めてやる」

八幡「やっぱ下ネタじゃないですかヤダ」

八幡「ていうか、どさくさに紛れて入ってこないでください」

「私は結構強引なんだ」

八幡「結構というかかなりでしょ…」

「元とはいえ教え子に手を出そうなんて思ってない。ただ、男の背中を貸りたいこともあるんだ」

八幡「はぁ………今日だけですよ」

「ありがとう…」

10 : 以下、名... - 2016/08/01 11:34:38.07 uTiJ87oJ0 10/10

一ヶ月後

「おかえり比企谷!ご飯にするか?お風呂にするか?それともワ、タ、シ?」

八幡「何故また居るんだ」

「ふふふ、重大な報告があってな…」

八幡「報告?」

「生理が来ないんだ!」

八幡「え………」

おわった

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