~~~~ 廃病院 ~~~~
TV『きゃああああああああああああああああ!!!!!!』デデーン
幼女幽霊「...」
DQN幽霊「...」
幼女幽霊「このホラー映画くっそつまんないな」
DQN幽霊「完全にハズレっスね」
幼女幽霊「はぁ~...やっぱりアイドル物は駄目だな。下手くそな演技にお粗末なシナリオ、糞映画マニア以外に誰が見るんだこんなの」
DQN幽霊「やっぱりそのアイドルのファンとかじゃないっスか?」
幼女幽霊「いやぁ...それでも糞つまんないよこれ、拷問レベルだよ。とてもじゃないけど金払って見るもんじゃないね」
DQN幽霊「でも俺ら幽霊スから、金払ってないっスけどね」
幼女幽霊「HAHAHAHAHAHA!!!ナイスゴーストジョーク!!」
元スレ
幼女幽霊「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!」DQN幽霊「!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466012540/
幼女幽霊「ということでDQN、お前これTSUTAYAに返してきて。あとついでにスターウォーズ借りてきて」スッ
DQN幽霊「えぇ...たまには先輩が返してきてくださいよ」
DQN幽霊「誰にも見られずに返却ボックス戻したり、DVD借りてくるってかなり大変なんスよ?」
幼女幽霊「うるせぇ。元々このテレビもPCもカメラも私がパクって来たやつなんだからな」
幼女幽霊「それに私は幽霊としての格がお前とは違うんだよ。ほら見ろ、幽霊なのに足付いてんだぞ足」ピョンピョン
DQN幽霊「年下なのに人使いが荒いんスから...はいはい行って来ますよ」フワフワ
幼女幽霊「見た目はアレでも実年齢は高校生ぐらいだからな!お前とそんなに変わんないよバーカ!」
幼女幽霊「はぁ~...10年も幽霊やってると、さすがに目が肥えてくるな」カタカタ
幼女幽霊「ホラー映画は当たりハズレが激しくてキツいよほんと。人のオススメが信用できないジャンルだね」カタカタ
幼女幽霊「あ、ひき子さんちゃんのTwitter更新してる」
『世間では貞子vs伽椰子が注目されてるが「ひき子さんvs貞子」の映画はガチで誰も知らない説』
幼女幽霊「...あったな。そんな映画」
幼女幽霊「ひき子さんちゃんは映画に恵まれないなぁ...全部は見てないけど大体微妙だった記憶があるよ」
幼女幽霊「まあわりと新参の方だし、仕方ないよね。むしろ昔からいるのにもっと酷い惨状の人もいるし...」チラッ
幼女幽霊「...相変わらず口裂け女さんのTwitter病んでるなぁ」
『車で轢き逃げされて、バットを持った男に追いかけられるとかいくらなんでも酷くない?死にたい』
『こっくりさんと対決することになった。なんでどいつもこいつもvs物やりたがるんだろ...死にたい』
幼女幽霊「...」
幼女幽霊「い、一応口裂け女系は良作はいくつかあるんだけどなぁ...如何せん知名度の割に打率が低いよね」
幼女幽霊「まあでも、それを言ったら都市伝説系は大体酷いか。海外で例えるならサメとかゾンビ映画的な立ち位置?」
幼女幽霊「...いつか口裂けシャークとか作られそう」ゾクッ
DQN幽霊「DVD借りてきたっスよ~」フワフワ
幼女幽霊「お、来たか。じゃあ早速見るぞ」
幼女幽霊「...ん?お前も何か借りてきたのか?」
DQN幽霊「」ビクッ
DQN幽霊「ウ、ウス...ちょっとアニメを...自分ジブリ好きなんで...」
幼女幽霊「なんだAVか、肉体がないのによくやるわ」
DQN幽霊「なっ...!?」
幼女幽霊「やるなら向こうの部屋で見ろよ。あとイカ臭いからこっちに来るな」
DQN幽霊「うぅぅ...少しは察してくださいよ...」フワフワ
幼女幽霊「さーて、私は念願のスターウォーズ見よっと」ポチッ
幼女幽霊「この近くは映画館がないから不便だよなぁ...気になる新作もDVDになるまで見れないもん」
幼女幽霊「あぁ...一度でいいから4DX体験してみたいわぁ。あれ席とか揺れるんでしょ?絶対楽しいじゃん」
ピー
幼女幽霊「!!!!」ピクッ
幼女幽霊「チッ...これから見ようって思ってた時にこれか。えーっと本日のお客様は...」チラッ
女『ねー!やめようよー!絶対ここ出るってばー!』イチャイチャ
男『大丈夫だって!幽霊なんて俺がワンパンで倒してやるからw』イチャイチャ
幼女幽霊「...カップルか」ニヤァ
TV『アーンイヤーン』
DQN幽霊「...」
DQN幽霊「むなしい」
DQN幽霊「はぁ...やっぱり借りてくるんじゃなかった。肉体がないのにAVなんて見ても仕方ないな...」
DQN幽霊「あーあ、せめて先輩みたいに足付きの幽霊だったらなぁ...あれなら自分の肉体を呼び出すことだって出来たのに」
DQN幽霊「...俺も強がってないでさっさと童貞卒業しておけば良かった...なんでバイクで事故っちまったんだろ」
幼女幽霊「おいDQN!!!!客だ!男女のカップルだぞ!!!!」バンッ
DQN幽霊「!?」ビクッ
DQN幽霊「ちょっ...ノックしてくださいよ!!!!プライバシーの侵害っスよ!?」
幼女幽霊「うるせぇ!てめえは思春期の男子中学生か!んなことよりカップルだカップル!」
DQN幽霊「今晩も誰か来たんスか?最近、何だか多いっスね」
幼女幽霊「もうすぐ夏だからな!アホな若者共が刺激を求めて不法侵入する季節だ!」
幼女幽霊「さあ!頭の中がSEXとドラッグしかない歩く肉塊共を恐怖のどん底に陥れようじゃないか!」バーン
DQN幽霊「...何かテンション高いっスね」
幼女幽霊「えーっとあいつらは...あ、居た。5番カメラに映ってるな」
幼女幽霊「ということは1階の診察室か。パターン通りだな」
DQN幽霊「こんだけ隠しカメラと盗聴器を設置してよく気付かれないもんっスよね~。あそこの壁にくっ付けてるやつとか、絶対にバレると思ってたのに」
幼女幽霊「この病院は私達がいる部屋以外は電気を通らないようにしてるからな。懐中電灯だけじゃ細かいところまでは分からんよ」
DQN幽霊「ん...?動きがありましたね。どうやら写真を撮ってるみたいっス」
幼女幽霊「写真か、あそこの診察室ってオーブちゃん何匹居たっけ?」
DQN幽霊「えーっと確か...10匹くらいじゃないっスか?」
男『うわっ!?何だこれ!?』
女『ちょっと...これってオーブってやつじゃないの?テレビ見たことあるよ...』
幼女幽霊「どうでもいいけど、テレビでよく見るオーブってあれ絶対偽物だよね」
DQN幽霊「あれなんなんスかね?ホコリっぽいスけど合成?」
幼女幽霊「何かどっかの記事で読んだけど、ホコリがカメラのフラッシュに反射してるらしいよ。詳細は知らんけど」
DQN幽霊「あー...なるほど」
幼女幽霊「んじゃ、そろそろオーブちゃんに指令でも送ってみるか」
幼女幽霊「あー...あー...聞こえる?こちらリーダー、どうぞ」
『ヒョオオオオオオオオオオ』
幼女幽霊「うんうん、元気な返事ご苦労、とりあえず適当に物とか落としてくれる?」
幼女幽霊「んー...最初はあんまり大きくない方がいいね。本とかでいいよ、それじゃよろしくぅ」
DQN幽霊「...念波って便利っスよね。あのオーブ達に直接指示が出せるんスから」
幼女幽霊「これも足付きの特権だからね。そこらの雑魚霊とはスペックが違うのよ、スペックが」ドヤァ
ガタンッ
女『!?』ビクッ
男『な、なんだ...本が落ちただけか...』
幼女幽霊「...それにしてもこいつらイラつくな。カップルで心霊スポットに肝試しに来るとか舐めてんの?」イライラ
DQN幽霊「そっスか?結構ありがちな展開だと思いますけど」
幼女幽霊「はぁ?お前ホラー映画のルール知らんの?」
幼女幽霊「男女でイチャつくの禁止、酒やドラッグも駄目、すぐ戻るは禁句、常識だろ」
DQN幽霊「あー...確かにそういうのって真っ先に殺されるような」
幼女幽霊(幽霊ならスクリームぐらい見とけよ)イライラ
女『もう帰ろうよぉ...』シクシク
男『大丈夫だって、俺が付いてるから』ギュッ
DQN幽霊「言ってる側からイチャついてるっスね。何かもう、今にでもキスしそうな勢いじゃないっスか」
幼女幽霊「...駄目だわ、もうキレた。天罰を食らわせてやる」
幼女幽霊「もしもし?オーブちゃん?今すぐプランBお願い。うん、よろしく」
DQN幽霊「プランBってちょっといきなり過ぎないっスか?まだ一階なんスから、もっと軽めのジャブの方が...」
幼女幽霊「いいんだよ。今日はスピーディーにやりたい気分だから」
ガタガタッ...
女『』ビクッ
男『な、なんだっ!?』
ガタタタタタタッ
女『うぇぇん...もうやだぁ...』ブルブル
男『だ、大丈夫!大丈夫!ただの風の音...』
ハハハハハハハハハハッ...ハハハハハハハハハハッ...
ドンドンドンドンドン!!!!!!!!!
幼女幽霊「子供の声と廊下を何かが凄いスピードで走る音...突然こんな音が聞こえてきたら、そりゃ人間パニックになるよね」
DQN幽霊「オーブって便利っスよね~あの声も出してるとか、ちょっと信じられないっス」
幼女幽霊「オーブちゃんは万能だからね。とりあえずオーブちゃんのせいにしとけば大体当たってるから」
DQN幽霊「お、部屋から飛び出して二手に別れたっスね」
幼女幽霊「あまりの恐怖でまともな思考が出来なくなったんだろうね。孤独になるほどの死亡フラグはないのに」
DQN幽霊「男の方は正面玄関、女の方は2階に逃げましたけど...どっちから先に行くっスか?」
幼女幽霊「ならまず先に女を捨てた男の方から行こうか。一応出口は封鎖してるけど、万が一壊されたら面倒だしね」
男「クソッ!どうなってんだよこれ!なんでドアが開かねぇんだッッ!!」ガチャガチャ
男(ンだよ...!せっかく噂の心霊スポットであの女をビビらせて、ホテルに連れ込んでヤるつもりだったのに...!)
男(本物が出てくるなんて冗談じゃねえぞ!!さっさとこんな場所から出て行ってやる!!!!)
男「何か扉をぶっ壊せる物...何か...」キョロキョロ
男「!!!! あった!あの椅子だ!」ダッ
男「へへへ...これならあのガラス扉をぶち破って外に出られるはずだ...!」グッ
『889』
男(...なんだこの椅子?でかでかと"889"って書いてあるが...何かの番号か?)
男「って!今はそんなことどうでもいい!これでここからおさらばだっ!!!」ガンッ
シーン
男(なっ...ビクともしねぇ...)
男「ク、クソッ!!クソッ!!」ガンガン
シーン
男(ハァ!?このくらい叩けば普通ならヒビくらい割れるはず!一体どうなって...)
『ね...ね...ね...ね...』
男「」ビクッ
男「...な、なんだ?今、何か聞こえたような」
『ね...ね...ね...ね...』
男(げ、幻覚じゃない...確かに「ね」って聞こえたぞ...)
男「ぐっ...クソォ!!!!クソォ!!!!」バンバン
シーン
男「壊れろぉ!!!!壊れろよぉ!!!!」ガンガン
『ね...ね...ね...ね...』
男(声が段々大きく聞こえる...なんだよ「ね」って!意味分かんねぇ!!!)バンバン
男「ハッ...!ハァッ!!!!」ドンッ
バキッ
男「!?」ボキッ
男(い、椅子が...壊れ...)
『ね...ね...ね...ね...』
男(...よ、よく聞いてみたらこの声...ねが4つ聞こえる...)
男(『ねが4つ』...『4つのね』...『四のね』...『しね』...死ね!?)
男「ハ、ハハハ...んだよそれ...」ブルブル
男(...そ、そういえば椅子にも889って書いてあったな...889...『はち』と『や』と『く』で...)
『早 く 死 ね』
男「」バタッ
幼女幽霊「ふっー...気付いてくれて良かった。でも、あれだけヒントがあったら余程のアホじゃない限り気付くか」フワァ
DQN幽霊「ちょっと分かりやす過ぎないっスか?自分はもうちょっと抑え気味の方が好きっス」フワァ
幼女幽霊「あんまり分かりにくいと、ただ『ね』を馬鹿みたいに言ってる意味不明な幽霊になっちゃうからね。このくらいがちょうどいいんだよ」
幼女幽霊「ほら、よく言うでしょ?ホラーとギャグは紙一重だって」
DQN幽霊「なるほど...ホラーって難しいっスねぇ~...」
幼女幽霊「んじゃ次は女の方に行こっか。何かあの男の思考を聞いてたら同情しちゃったから、今度はあんまり怖くないやつで」
DQN幽霊「うっす」
............................................................
................................................
バタン
女「はぁ...はぁ...」ゼェゼェ
女「うぅ...な、なんだったの...さっきの音..幻覚じゃないよね」ヘナッ
女「...ど、どうしよう。急いで部屋から出てから男くんとはぐれちゃった...」キョロキョロ
女「それにここ...入る時は気付かなかったけど、よく見たらトイレだ...」
コツン...コツン...
女「ひぃっ!?」ビクッ
女(だ、誰か来た...!とにかく個室に隠れよう!)バタン
コツン...コツン...
女(まさか男くん?いやでも足音が軽いような...まるで子供みたい...)
コツン...コツン...
コツンッ
女(足音が止まった...音の距離からすると止まった場所は...)
女(このトイレの前...)ゾォー
ギィー...
女(は、入ってきた...で、でもまだ男くんが探しに来たって可能性も...)
ドンドンドンドンドンッッッ!!!!!!!!!!
女(ひぃっ!?や、やっぱり違ったぁ!!)
ドンドンドンドンドンッッッ!!!!!!!!!!!
ガチャ
女(あわわ...あわわわわ...)ガクガクブルブルブル
女(ひ、一つ一つ前から順にトイレの扉を叩いてる...私が入ったのは一番奥だから...あ、あと3つ...)ブルブル
ドンドンドンドンドンッッッ!!!!!!!!!!
ガチャ
女(お、お願い...早く出てって...!私はここには居ないからっ...!)
ドンドンドンドンドンッッッ!!!!!!!!!!!
ガチャ
女(あっ...あっ...も、もう駄目だ...つ、次で私が入ってる扉...)
女「...っ!」ギュッ
ドクンッ...ドクンッ...
女「ぃっ...ぃっ...」ブルブル
ドクンッ...ドクンッ...
女(...あれ?)バクバク
女(こ、来ない...?なんで?)
女(まさか居ないと分かって帰った?は、はは...嘘でしょ...)
女(あ、あと5分待って何もなかったら外に出よう。うん、うん...大丈夫、きっと何も起こらないはず...大丈夫...)
ゴンッ
女(えっ?上から音が...)クイッ
『ミ ツ ケ タ』
女「」バタッ
DQN幽霊「...どこがあんまり怖くないんスか。めちゃくちゃ怖いじゃないっスか」
幼女幽霊「え?そう?こんな使い古された手法でビビるやつなんて居るの?」
DQN幽霊「いやまあよくある手っスけど...よくあるってことはそれだけ効果があるってことじゃないっスか?」
幼女幽霊「そうかなぁ?私なんてこんな場面になったら、あまりにもベタで笑っちゃうと思うけど」
DQN幽霊「...伊達に人間より幽霊をやってる期間の方が長いだけあるっスね。ちょっと引くレベルっス」
幼女幽霊「ははは、もっと褒めろ」
男「」
女「」
DQN幽霊「...で、この二人どうするっスか?」
幼女幽霊「うーん...そうだねぇ、じゃあまずは財布を拝借っと」ガサゴソ
幼女幽霊「ほー...男の方は意外と金持ってんじゃん。よし、カード以外全部貰おっと」スッ
幼女幽霊「女の方は...半分で許してやるか。せめてもの情けだ」スッ
DQN幽霊「毎回思うんスけど、なんで財布の中身を盗る必要ってあるんスか?俺らには要らないものじゃないっスか」
幼女幽霊「そりゃあ...こいつらは不法侵入っていう立派な法律違反を犯してるわけだからね。それなりの罰は必要っしょ」
幼女幽霊「それに、お金が貯まっていくのは見てるだけでも楽しいからね。ぐふふ...もう500万くらいあるんじゃないかな?儲かる商売ですわ」グヘヘ
幼女幽霊「まあいつかどこかで役に立つ日も来るかもしれないしぃ...来ない可能性の方が高いけど」
DQN幽霊「...不良の俺が言うのもなんスけど、先輩ってかなりの"ワル"っスよね」
幼女幽霊「命を取らないだけマシってもんよ。どっかの家に入ったら絶対殺すウーマンより、よっぽど良心的でしょ」
幼女幽霊「さて後は記憶処理だな。うーん...そうだな...病院からの記憶は消して、女の方は男に嫌悪感でも持たせとくか」スッ
DQN幽霊「人の記憶にまで干渉できるって、本当に足付きってスゴいっスよね~...もう幽霊のレベル越えてないっスか?」
幼女幽霊「そう?足付きじゃなくても大体のやつは持ってるって聞いたけど」
幼女幽霊「だって記憶を消さないと、噂を過剰に広めないためには口封じで殺すしかないからね。でも殺しちゃったら余計に面倒なことになる確率がほぼ100%だし」
幼女幽霊「あんまり目立つと人が殺到して、その生気で幽霊は成仏しちゃうからね。これは私達が持ってる防衛機能みたいなもんよ」
DQN幽霊「ってことは...俺の力が弱いってだけっスか。はぁ...自信なくすっス」ズーン
幼女幽霊「よし、終わりっ!男は公園の方に、女は駅の方に飛ばしとくか」ピッ
男「」シュンッ
女「」シュンッ
DQN幽霊「...地味にそれもスゴくないっスか?ワープさせてるじゃないスか...」
幼女幽霊「ふふーん!私くらいになると空間操作から時間操作、はたまた時空を歪めることすらできるからね!」ドヤァ
幼女幽霊「ま、これは足付きの特権ってやつだよ。相当強力な霊じゃないとここまではムリムリカタツムリ」
DQN幽霊「いやほんと...何でもアリっスね...敵じゃなくて本当に良かったっス」
幼女幽霊「ははは!もっと褒めろ!」
幼女幽霊「さっ、もう今日は誰も来そうにないしスターウォーズでも見るか。お前も見るか?」
DQN幽霊「い、いや俺は遠慮させて頂いて...」
幼女幽霊「あー...そっか。ふーん...」
幼女幽霊「ほれ、これやるよ。部屋を汚すなよ」スッ
DQN幽霊「...幽霊にティッシュはいらないっスよ」
幼女幽霊「んじゃこれ」スッ
DQN幽霊「...ローションってどっから持って来たんスか。一応、見た目は幼女なんスからちょっとは自粛してくださいよ」
幼女幽霊「ならこれは?」ウィンウィンー
DQN幽霊「...もろアウトっす」
~~~~ 翌日 ~~~~
幼女幽霊「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ~♪」
DQN幽霊「....」
幼女幽霊「楽しいな♪楽しいな♪お化けにゃ学校も~♪」
幼女幽霊「試験も何にもない♪」
DQN幽霊「...何かご機嫌っスね」
幼女幽霊「いやぁ~!もうすぐ私が見たかった映画の続編が公開するんだよね~!」
幼女幽霊「一応続編の企画はあって、予告まで作られたんだけどさ!何かポシャったみたいで何年も続報がなかったんだよ!」
幼女幽霊「前作とはちょっと違う感じになりそうなんだけどさ!やっぱり楽しみなんだよね!公開したら、初日に見に行こうと思ってるんだ!」
DQN幽霊「...この近くに映画館ないっスから、最低でもレンタルになるまで半年近く待たないと駄目っスよ」
幼女幽霊「あっ...」
幼女幽霊「あークソ!!何それ!?ファッキューサノバビッチ!!」
幼女幽霊「なんでこの近くに映画館ないの!?あり得なくない!?今時どこにでもあるでしょ普通!」
幼女幽霊「ファックファック!ファーーーーーック!!!!」
DQN幽霊「人に取り憑いて見るとか出来ないんスか?」
幼女幽霊「できないことはないけど...あれ人間側にかなり負担がかかるから、最悪死んじゃうんだよね」
幼女幽霊「まあ無理矢理に身体を乗っ取るんだから当たり前なんだけどさ...そこまでしてやるのはちょっと可哀想っていうか...」モジモジ
DQN幽霊(幽霊のくせにそういうところは気にしてるんだよなぁ...この人)
DQN幽霊「ならあの例の"肉体"を出して行くのはどうっスか?あれなら誰にも迷惑かからないと思うっスけど」
幼女幽霊「あー...あれね。確かにあれは元々私の身体だからいいんだけどさ...」
幼女幽霊「格好が格好だからね...あんなので街を出歩いたら、職質からの現行犯逮捕されちゃうよ」
DQN幽霊「...確かにあの姿だと厳しいっスね。コスプレのレベルをはるかに越えてるっス」
幼女幽霊「クソ~ッ!!!!ファーック!ファーーーーーーーック!!!!」
幼女幽霊「...はぁ、今何時?」
DQN幽霊「夜の10時っス」
幼女幽霊「なら今日も来るとしたらこのぐらいの時間だな。最近は夏が近くて客が多いから準備しとくか」スッ
DQN幽霊「そんなに毎日来るもんっスかね~?冬場とか数週間に一組のペースだったじゃないっスか」
幼女幽霊「...お前死んでからどのくらい経った?」
DQN幽霊「えーっと...10月くらいに逝ったから...8ヶ月くらいっスね」
幼女幽霊「なら幽霊になってから初めての夏ってことか。じゃあ知らんのも無理ないな」
幼女幽霊「...幽霊の夏はヤバイぞ?まさに飛んで火に入る夏の虫状態だ」
DQN幽霊「...そんなにっスか?」
幼女幽霊「あぁ、毎日のように客が来て、下手をすると十数人も集まる時がある」
幼女幽霊「それに空気も読めないガキ共が昼間にも来るからな...幽霊が成仏する一番の季節が夏だし」
幼女幽霊「マジで休む暇がないからな。歴戦の私でも毎年夏には身を構えるレベル」
DQN幽霊「...」ゴクリ
幼女幽霊「まあ逝かないように注意するこったな。もう一度死んだら線香くらいはあげてやる」
DQN幽霊「ちょ、ちょっと脅かすのやめてくださいよ...不安になってきたじゃないっスか...」
幼女幽霊「ところで話変わるけどさ、私この前『キャビン』って映画見たんだよね」
DQN幽霊「...本当に突然話が変わったっスね」
DQN幽霊「で、どんな映画なんスかそれ」
幼女幽霊「簡単なあらすじを言うと、ホラー映画に出てくる怪物達を管理してる組織があって、その組織のシナリオ通りに監視されてる若者がコロコロされるんだけど...あーここから先はネタバレだね!」
幼女幽霊「いやー面白かった!特に後半の怪物共が解放されるシーンとか最高だったよ!」
DQN幽霊「へー...そうなんスか。面白そうっスね」
DQN幽霊「...ん?」
DQN幽霊「何か俺らのシチュエーションって、その映画に似てないっスか?」
幼女幽霊「」ギクッ
幼女幽霊「そ、そそそそそそんなことねぇよ!!!!まったく似てねぇよ!!!!」
DQN幽霊(この反応...まさか...)
ピー
幼女幽霊「ハッ!?客か!ほら来たじゃん!私の言った通りだ!」
DQN幽霊「二日連続なんて久しぶりっスね。今日はどんなやつらだろ」
不良共『『『ウェーーーーーーイwwwwwwwww』』』』
幼女幽霊「うわぁ...」チラッ
DQN幽霊「...こっち見るのやめてもらっていいっスか」
37 : ◆gqUZq6saY8cj - 2016/06/16 03:19:53.02 esx7lQsEo 36/356今日はここまで
こんな感じでホラー映画ネタとかを挟みつつ進みます
今考えるとスレタイの幼女幽霊は半分詐欺みたいなもんですねごめんなさい
幼女幽霊「不良とかマジでないわ...金髪とかマジでないわ」チラッ
DQN幽霊「...」
幼女幽霊「何あの格好...かっこいいと思ってんの?ダサッ」チラッ
DQN幽霊「...」
幼女幽霊「回りからどう思われてるか、客観的に判断できない悲しい人達なんだな...可哀想に」チラッ
DQN幽霊「...すんません」
幼女幽霊「はぁ...私ああいうタイプって苦手なんだよね。ゴミは片付けずに散らかして行くし、スプレーで落書きはするし」
幼女幽霊「ほんとマジで勘弁してほしいよ。人間だけならともかく、幽霊にまで迷惑かけるとか」
DQN幽霊「か、返す言葉もないっス...」
幼女幽霊「いや、DQNくんはいいよ?一応真面目にパシリしてくれるしさ、私はむしろ気に入ってるくらいだし」
幼女幽霊「でも不良は論外だな。うん、ないわ」
DQN幽霊「も、もう許して...」
幼女幽霊「しかし数が多いな。六人組とか舐めてんのか」
幼女幽霊「心霊スポットに来るなら最高でも三人組が限度だろうが...多人数で来るとかお祭りじゃねえんだぞコラ」
DQN幽霊「...ん?」ピクッ
幼女幽霊「どした?知り合いでも居たか?」
DQN幽霊「...いえ、何でもないっス」
DQN幽霊(アイツは...まだあんなことやってんのか...)
幼女幽霊「ああいう輩はすぐにでもご退場を願いたいね。もう今から直接脅かしに行っちゃダメかな」
DQN幽霊「さすがに開幕1分で出てくる幽霊は前代未聞っスよ」
幼女幽霊「...む、あいつら何か変な動きしてない?」
DQN幽霊「どれどれ」
不良A『うっひゃーwwwwwここすげぇよwwwww花火の勢いやべぇw』パチパチ
不良B『お前ら下がってろwwwww打ち上げ花火やるからwwww』
幼女幽霊「」ポカーン
DQN幽霊「は、花火っスか...さすがにここでやるのは非常識っスね」
幼女幽霊「いや、おま...花火って。心霊スポットで花火って...」プルプル
幼女幽霊「...ちょっと試してみるか」スッ
DQN幽霊「な、何するんっスか?」
幼女幽霊「...私も鬼じゃないからね。仏の顔も三度まで、あいつらに最後のチャンスを与えてやるよ」
幼女幽霊「やつらの目の前に、明らかにお供え物と分かる花とお菓子とジュースを置く」
幼女幽霊「もしあいつらが自分の行いを反省して、手でも合わせれば今回のことは見逃してやるよ...」プルプル
DQN幽霊(せ、先輩久しぶりにキレてるな)
シュンッ
不良A『ウェーーーーーーイwwwwwww...ん?』
不良A『...おい、誰かここに菓子とジュースを置いたか?』
不良B『あぁ、それ俺が持って来たやつだわ』
不良A『なんだよwwwwwならちょっと貰うわwwww』ゴクゴク
不良B『うwwwwそwwwwだwwwwよwwww』
不良A『って嘘かーーーーいwwww』
幼女幽霊「...」
DQN幽霊「...」
幼女幽霊「マジかあいつら」
DQN幽霊「マ、マジみたいっスね」
幼女幽霊「いくらなんでも罰当たり過ぎるだろ...限度ってもんがあるぞ、限度が」
DQN幽霊「いやぁ...いくら俺でもあそこまではやらないっスよ。幽霊なんてこれっぽっちも信じてないっスね...」
幼女幽霊「怒りを通り越して呆れるわ...非常識ってレベルじゃねえぞ」
幼女幽霊「ちょっとこれはキツいお仕置きが必要だな...プランJで行くぞ」
DQN幽霊「J...かなりエグいやつっスね。確か限界を越えた恐怖を与えると、記憶を消しても強烈なトラウマが残るみたいっスけどいいんスか?」
幼女幽霊「まあ大丈夫だろ、あいつら馬鹿っぽいからすぐ忘れそうだし」
幼女幽霊「よし、まずは私の肉体を出すか。久々だから上手く行くといいんだけど」ポキポキ
幼女幽霊「スゥー...セイッ!!!!!」
ボンッ
長髪白装束娘「」
幼女幽霊「よっしゃ出た!」
DQN幽霊「黒髪で長髪で白装束...何か女の幽霊って全員こんな感じっスよね」
幼女幽霊「あとはこの肉体に入れば...」スゥ
長髪白装束娘「」ピクッ
長髪白装束娘「じゃんじゃじゃーん!物理攻撃もできる最強の幽霊の完成!この状態の私なら、どんな相手でも勝てる!」
DQN幽霊「おぉ...いいっスね。身体があるってどんな感じっスか?」
長髪白装束娘「やっぱり自分の身体っていいね!こう...馴染み方が違うって感触?」
長髪白装束娘「ちょっとモヤシ気味なのは気になるけど...まあ許容範囲内!ポップコーン食ってれば太るでしょ」モグモグ
DQN幽霊「あぁ...何で部屋の中に大量のポップコーンが閉まってるのかと思ったら、そのためだったんスね」
長髪白装束娘「で、どう?この身体って成長した私なんだけさ、可愛い?」
DQN幽霊「うーん...可愛いかどうかって言われても...」
DQN幽霊「その髪で、毎回顔が隠れて見れないから分かんないっスよ」
長髪白装束娘「ほら、髪上げたぞ。これならどうだ」ファサ
DQN幽霊「いやそれでもまだ隠れてるっス...どんだけ髪の量多いんスか」
長髪白装束娘「やっぱりダメか。何か知らんけど、私この髪のせいで一度も自分の素顔見たことないんだよなぁ...」
長髪白装束娘「目まではギリギリ見えるんだけど...むむむ」
長髪白装束娘「まっ、いいや。私のことだからきっと仲間由紀恵似のすごい美人だと思うし」
DQN幽霊(ポジティブだなぁ...)
長髪白装束娘「さて後は...あった!このホッケーマスクを被って.. 」カパッ
長髪白装束娘『フハハハ!どうだ?すっごい怖いだろ!』
DQN幽霊「あー...うっす。和と洋のコラボレーションって感じでイカすっス」
長髪白装束娘『フフフ...そうだろ、そうだろ。最後に武器の山刀を持てば完璧だ!』ジャキッ
DQN幽霊「武器ならチェーンソーとかの方がいいんじゃないっスか?あっちの方がインパクトありそうスけど」
長髪白装束娘『確かに恐怖心を煽るならあっちの方がいいけど、あれ音が反響するから病院内では向かないんだよね』
長髪白装束娘『それにジェイソンと言ったら素手か山刀だからね。チェーンソーは一度も使ったことないし』
DQN幽霊「あー有名な話っスね。それぐらいなら俺でも知ってるっス」
長髪白装束娘『お前は念波使えないんだっけ。なら監視カメラであいつらの場所をマイクを使って教えて』
長髪白装束娘『このマスクの下にイヤホン付いてるから』コンコン
DQN幽霊「うす、了解っス」
長髪白装束娘『さあ...恐怖の惨劇の始まりだよぉ!!!!』
DQN幽霊「...」
DQN幽霊(...迷走してるなぁ)
ピピピッ
『テストテスト...先輩、聞こえるっスか?』
長髪白装束娘『ん、ばっちり聞こえるよ』
『今、あの不良グループは二人組になって離れて行動してるっス』
『例の花火してた馬鹿共が一階、金髪の男女が二階...ピアスをしてる男と派手な格好をしたギャルが三階に居るっス』
長髪白装束娘『ってことは...私が居るのが地下だから、一番近い一階から順番に潰していくか』
長髪白装束娘『OK、分かった。一階のやつらはどの部屋にいる?』
『えっーと9番カメラだから...救急処置室っスね』
長髪白装束娘『りょーかいっと、んじゃそこまでワープするか』シュンッ
~~~~ 1F 救急処置室 ~~~~
不良A「うぇぇ...なんだよここ、蜘蛛の巣がすげぇな」
不良B「まさに廃墟って感じだな。うっ...くっさ、なんだこの臭い」
ガタンッ
不良A「ん?なんだ今の音、部屋の外から聞こえたが」
不良B「風の音だろ。ここつまんないし、俺らも上の方に探索に行こうぜ」
不良A「そうだな...ってやべ、ちょっとションベンしたくなって来た」ブルッ
不良B「おいおい、こんなところで立ちションはやめとけよ。イチモツがかぶれるぞ」
不良A「しねーよバーカwwwwちょっとトイレ行ってくるから待っててくれや」
不良B「ここ水流れないと思うから、うんこはやめとけよwwwwww」
不良A「うんこじゃねーよwwwwwすぐ戻るわwwwwww」ダッ
バタンッ
不良B「ふーっ...しかし、こんな薄気味悪いところで一人ぼっちはちょっと気持ち悪いな」キョロキョロ
不良B「幽霊なんて信じないが...こういうところは不安になるっつーか、本能的にヤバいと感じるんだよな」
不良B「まっ、キチガイが住み着いててもおかしくはないからな。映画だったら真っ先に殺人鬼が出てきそうな場所だし」
ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!
不良B「」ビクッ
不良B「な、なんだ今の叫び声...あいつの声に聞こえたが」
不良B「...」
不良B「さてはトイレでゴキブリでも出てビビったなwwwwwからかいに行ってやろwwwww」
コツンッ...コツンッ...
不良B「おいどしたwwwwwwうんこでも漏らしたかwwwwww」ヒョイッ
シーン
不良B「あれ、居ないのか?」キョロキョロ
不良B「おっかしいな...一階のトイレはここしかないと思ったんだが」
不良B「先に二階に行ったのか?ったくあの野郎...行くなら一言くらい声かけろよ」ブツブツ
『~~~♪~~~♪』
不良B「ん?なんだ...?何かの音楽...どこから流れてるんだ、このキッキッキって音は」クルッ
ボカッ!!!!!!
不良B「」バタッ
長髪白装束娘『まったく...こいつらアホか、なんで一人で行動してるんだよ。死にたいのか』
『あの先輩、さすがに効果音はマズいっス』
長髪白装束娘『え?ダメなの?これかけるとモチベ上がるんだけど』
『いやいや...普通に不審がられるっス。流すなら自分の脳内だけにしてください』
長髪白装束娘『ちぇっ...うるせえなぁ。分かったよ、止めればいいんでしょ』
長髪白装束娘『オーブちゃん、効果音ダメだって。止めていいよ』
オーブ「」ションボリ
長髪白装束娘『私も流したいんだけどねぇ...あのファッキンヤンキーがダメだって言うから』
長髪白装束娘『さて次は二階か。サクサクっと行きましょうかね』スタスタ
~~~~ 2F 病室 ~~~~
金髪男「ひゃー...んだよここ、気味悪いなぁ」
不良女「ウチ、こういうところマジで無理だって...絶対出るよここ」ギュッ
金髪男「なーに言ってんだよ、幽霊なんて出るわけねぇだろ。そんなことより...」
金髪男「なぁ、ここで一発ヤらないか?」
不良女「ハァッ!?マジで言ってんの!?」
金髪男「マジマジ、大丈夫だって。先輩なら3階だし、不良AB共もまだ探索に夢中だろうし」
不良女「でも...いや普通に駄目っしょ、こんなところで...」
DQN幽霊「...」ジー
DQN幽霊「マジかこいつら」
DQN幽霊「いやいや...さすがにないわ。不謹慎って言葉を知らないのか、こいつら」
DQN幽霊「というかよくこんなところでヤろうと思えるな。幽霊の俺でも夜の廃病院は怖いのに」
DQN幽霊「何か先輩の気持ちが分かる気がする。確かにこれはムカつくわ、さっさと先輩に知らせて...」チラッ
DQN幽霊「...」ジー
DQN幽霊「も、もうちょっとだけ様子を見てみるか」
金髪男「なぁ?いいだろぉ...なぁなぁ」サワサワ
不良女「ちょ、ちょっと...さすがにヤバいって...」
DQN幽霊(もうちょっと...もうちょっと)
ピピピッ
DQN幽霊「」ビクッ
『おいDQN、いつまで待たせるの?早く次の獲物の位置教えろよぉ』
DQN幽霊「えっ...あっ...そ、そうっスね。えーっと場所は...」
DQN幽霊「あ、あれれ~?おかしいなぁ、どこのカメラにも写ってない...死角かどっかに入り込んだんスかね?」
『は?何言ってんの?そこの監視カメラは病院内ならどこに居ても見つかるように設置してるから、死角なんてないんだけど』
DQN幽霊「」ギクッ
DQN幽霊「そ、そうっスね...ちょっと待っててください。すぐ見つけますから」
『まったく早くしろよなぁ...こっちは狩りたくてウズウズしてるんだから』
DQN幽霊(クソッ!もう時間を稼げそうにない...早く脱げ!おっぱい見せろ!)
金髪男「いいだろ?なぁ...」
不良女「あんっ...もう、本当にちょっとだけだからね...」
DQN幽霊「!!!!!」
DQN幽霊「よっしゃ!イエス!ナイス!」グッ
『おいまだ見つけられないの!?本当お前は無能だな!さっさとしろよ!』
DQN幽霊「うるせぇ!!!!今大事なところだから少し黙ってろッ!!!!」イラッ
『ああんっ!?おい!お前今なんてった!?ぶっ殺すぞこの下級霊が!!!!』
不良女「...」ヌギッ
DQN幽霊(み、見えたああああああああああああ!!!!!ふぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!)
DQN幽霊「先輩スンマセン!見つけました!2階の病室、番号は201号です!」
『...お前さっき私に暴言吐いただろ。忘れてないからな』
DQN幽霊「いやマジでちょっと見つけられなくてイライラしてたんス!本当ごめんなさい!」
『...まあいいや。201号室な、すぐ行くわ』
DQN幽霊「何かあいつら部屋で一発ヤろうとしてるっスよ!早く行かないと先輩が来る頃にはギシアンかも!」
『マジでっ!?あの野郎共...ぶっ殺してやるわ!!!!』
シュンッ
金髪男「へへへ...どうだ?雰囲気出るだろ」
不良女「...ちょっと悪趣味じゃない?」
金髪男「それがいいんだよ、じゃあさっそく...」
カンカンカンッ
金髪男「...なんだ?」クルッ
長髪白装束娘『ハロー、アイムチャッキー』フリフリ
金髪男「...」
金髪男「えっ」ポカーン
長髪白装束娘『きるゆうううううううううううううううう!!!!!!』ダッ
金髪男(な、なんだこのホッケーマスクを被った女!?手に持ってるのは...刃物っ!?)
ザクッ
金髪男「グハッ...」バタッ
長髪白装束娘『』チラッ
不良女「ひっ...」ビクッ
不良女「う、うわああああああああああああああああ!!!!!!!」ダッ
シュンッ
不良女(な、何が起こったの!?アイツが...斬られた!?)
不良女(と、とにかく逃げないと...一刻も早くここからっっっ!)
長髪白装束娘『♪』フリフリ
不良女「!?」
不良女「な、なんで...さ、さっきまで後ろにいたのに...」ブルブル
長髪白装束娘『』スタスタ
不良女「あっ...あっ...」ビクビク
長髪白装束娘『...』サワッ
不良女「!?」ピクッ
不良女(な、なに...髪を撫でて...)
ボキッ
不良女「」プラーン
長髪白装束娘『まったく...人んちで堂々とよくヤれるな!恥ってもんはないのか!』
『せ、先輩...普通に一刀両断したり、首を折ったりしてましたけど大丈夫ですか?』
長髪白装束娘『あぁ、カメラ越しにもそう見えたのか』
長髪白装束娘『安心しろ、あれは私とオーブちゃんの力で見せた幻だよ。私がやったのは山刀を振り上げたり、髪を撫でただけだ』
『えっ...どういう意味っスか?』
長髪白装束娘『あの最後はあいつらが想像したイメージ、それを私達の力で現実にしただけに過ぎないってことよ』
長髪白装束娘『もうすぐ幻覚も解ける頃だと思うけど』チラッ
金髪男「」スゥ
不良娘「」スゥ
『うぉぉ...スゴいっスね。そんなことまで出来るんスか』
『それにしても先輩、普通に目の前にワープしたりしてたんスけど...あれも大丈夫っスか?一応、幽霊じゃなくて実物の殺人鬼って設定だと思うんスけど』
長髪白装束娘『いいんだよ、本物だってワープしてるんだし』
長髪白装束娘『さて残りはあと二人だ。このままガンガン行こうか』
81 : ◆gqUZq6saY8cj - 2016/06/18 21:39:45.80 qfLcrSYuo 61/356今日はここまで
そういえば今日6/18(土)からあのJホラーの二大看板『リング』シリーズの貞子と『呪怨』シリーズ伽椰子が対決する『貞子vs伽椰子』が公開されましたね
監督はあの『ノロイ』『オカルト』『カルト』『コワすぎ』と独自の世界観を持つ数々の名作を生み出した白石晃士監督
一部の映画館では4DXにも対応してて絶賛全国ロードショー中だそうです
これは是非見たいですね!(ダイレクトマーケティング)
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ガタンッ
ギャル「」ビクッ
ピアス男「...」スゥー
ギャル「ね、ねぇ...今さっき何か下から変な音しなかった?」
ピアス男「...」スゥー
ギャル「...よくこんなところでキメられるね、アタシなら絶対無理」
ピアス男「...ハァー」ピクッ
ピアス男「あぁ...気持ちぃ...やっぱ辞めらんねぇわこれ」
ピアス男「今の俺ならなんでも出来るわぁ...どんな相手にも負ける気がしねぇ」
ギャル(...幽霊よりアンタの方がヤバイよ)
長髪白装束娘『よいしょ、よいしょっと』ズルズルー
『先輩?誰運んでるんスか?』
長髪白装束娘『あぁ、これ?人じゃなくて人形だよ、人形』
長髪白装束娘『この中にはたっぷりの血糊とソーセージが入っててね、それをこの山刀で切ると殺人シーンの完成ってわけよ』
長髪白装束娘『ついでに私の力で手足の部分を動かして、オーブちゃんの叫び声のおまけ付き』
長髪白装束娘『フフフ...暇な時に作っておいて正解だったな。これはインパクトあるぞぉ~』ニヤニヤ
『何か海外のドッキリ動画みたいっスね』
長髪白装束娘『で、最後の一組は今どこ?』
『えーっと...三階のリハビリ室っスね。ん?これは...』
長髪白装束娘『どした?何かあった?』
『...先輩、もしかしたらあいつらここでヤクやってるかも知れないっスよ』
長髪白装束娘『ヤク?ヤクってあの...ヤクルト?』
『違うっスよ...麻薬、クスリの方っス』
長髪白装束娘『ああっ!?麻薬だ?
とっ!!?』
『先輩声大きいっス!聞こえるっスよ!』
長髪白装束娘『マジ?確証あんの?』
『...多分間違いないと思うっス。ストローにあの粉っぽいもの、男の方の様子も少しおかしいし、それに...』
長髪白装束娘『それに?』
『...いえ、何でもないっス』
『とにかくやってるのはほぼ100%間違いないと思うっスよ。どうするんスか?』
長髪白装束娘『んー...どうっすっかな~だって不良からの女連れからのドラッグコンボでしょ?ちょっとやり過ぎでしょ。なら...』
長髪白装束娘『これはこっちもやり過ぎなくらいがちょうどいいな』ニヤァ
ギャル「へっくしゅん!」ブルッ
ギャル「な、なに...?急に寒気が...」
ギャル「ねぇ、もう帰らない?ここ気味が悪いよ」
ピアス男「なーに言ってんだ。最高じゃねえかここ」
ピアス男「カビの臭いに薄汚い床にこの冷たい空気、まさに俺にピッタリだ。...決めた!明日から集会はここでするぞ」
ギャル(勘弁してよ...)
ガタン
ギャル「」ビクッ
ギャル「...なに?部屋の外から物音が」
ピッ
ジャンガジャンガ!!!!!ジャジャーン!!!!!
ピアス男「ん~やっぱりこのバンドはいいな。いつ聞いても最高にロックだ」
ギャル「さっきまた音が聞こえなかった?今度は部屋の外から...」
ピアス男「ああん?聞こえねぇよ。俺のビートの邪魔すんな」
ピアス男「YEAH...いいねいいね、やっぱりここは俺に合ってる。いつも以上にノれるぜ」コクコク
ギャル「...そ、そう。ならいいや」
長髪白装束娘『...なぜ誰も部屋から出てこない』
『先輩、あいつら部屋の中で大音量で流してるっスよ』
長髪白装束娘『...は?』
長髪白装束娘『クソがッ!私の外で物音を鳴らして誘き寄せ作戦が失敗じゃねえか!!!』イライラ
長髪白装束娘『あーもう...お前らがその気ならこっちも容赦しないからな。もっと怖い方法でやってやる』
長髪白装束娘『DQN、音楽が出てるのってスマホ?それとも別のやつ?』
『スマホっスね』
長髪白装束娘『よし分かった。オーブちゃん、あいつの再生リストに例の曲入れて流して来て』
オーブ『』コクリ
ヒュンッ
『...オーブに機械操作なんて出来るんスか?』
長髪白装束娘『お前オーブちゃん舐めたらダメだぞ。あの子達って結構現代っ子だからな』
長髪白装束娘『この前なんて私のPCで勝手にプログラミングとかしてたぞ』
『...ヤバイっスね』
ジャンジャーン!!!!!ジャジャンジャーン...ピッ
ピアス男「...あ?なんだ?急に止まったぞ」
ピアス男「んだよバグったのか?クソが...」ポチポチ
ギャル「ちょっ...それってまさか幽霊の仕業じゃ...」
ピアス男「んなわけねぇだろ。スマホを弄くる幽霊なんてどこにいんだよ」
ピアス男「...よし、これでいい、戻ったはずだ。まったく水差しやがって」ピッ
テン♪
チャンチャンチャンチャン♪チャンチャンチャンチャン♪チャンチャンチャンチャン♪チャンチャンチャンチャン♪
DQN幽霊「うわすっごいベタなやつ流れた」
ギャル「!?」ビクッ
ギャル「ちょっ...何やってんの!?やめてよ!!!!」
ピアス男「あ?なんだこれ...こんなやつ入れた覚えねぇぞ」ポチポチ
ギャル「これあの着信がある映画のやつじゃん!!アタシをおどかそうとしてんのっ!?」
ピアス男「だから知らねぇっつってんだろ...止まんねぇな、なんだこれ」ポチポチ
ギャル「...ッ!もう無理!アタシ先帰るっ!!!!」ダッ
ガチャ
ギャル(無理!無理!無理!もうぜっっっっったいに無理!!!!!)
ギャル(金持ってるからアイツと付き合ってたけど、クスリはやってるしヤクザとも繋がってるし、予想以上にヤバいやつだった!その上すごい悪趣味!)
ギャル(もう別れてやる!ふんだ、キープは何人もいるからそいつらからまた金を吸えば...)
ギギギ...ギギギ...
ギャル「」ピクッ
ギャル(なに...前から金属音が...)
ギギギ...ギギギ...
ペタッ...ペタッ...
ギャル(足音っ!?)
長髪白装束娘『...』ギギギ
ギャル(...えっ)
ギャル(ジェイソ...貞...どっち?)
DQN幽霊「先輩...やっぱりその格好はギャグっスよ...」
ギャル「そ、そっか...そういうことか...」ブツブツ
ギャル「アンタら、アタシをビビらせようとドッキリ仕掛けてたんだ...てっきり本物かと思った...」ホッ
長髪白装束娘『...』
DQN幽霊「...そりゃ死の着信メロディの後に、ホッケーマスクを被った白装束の女が出てきたら普通ドッキリ疑うよな」
ギャル「分かった、分かった...もう充分驚いたよ。これで満足した?もうやめようよ」
長髪白装束娘『...』ブンッ
ドサッ
ギャル「え?何その袋...」
袋『ンーーーーーー!!!!!!ンン~~~~~~~!!!!!』バタバタ
ギャル「」ビクッ
ギャル「えっ...ちょっ、何入ってんのそれ」
長髪白装束娘『...』スッ
ギャル「なっ!?やめっ...」
長髪白装束娘『...ッ!!!!!!!』ブンッ
グチャーーーーーン!!!!!!!
袋『アッ...アッ...』ピクピク
DQN幽霊「うわっ...グロ!」
ギャル「あっ...あっ...」ブルブル
ギャル「そ、それ...まさか入ってるの人...な、なにそれ」
長髪白装束娘『...』ギロッ
ギャル「ひぃ!?た、助けてぇっ!!!!」ダッ
長髪白装束娘『...』
長髪白装束娘『...どう?完璧だった?』
『いやぁ...迫力ハンパないっスね。さすがに目の前で人間が叩き斬られるのを見たらダメージヤバいっスよ』
長髪白装束娘『フハハ...そうかそうか。よし、あのギャルの後ろまでワープしてから最後の獲物を仕留めるとするか』シュンッ
ギャル「はぁっ...!はぁっ...!」ダダダッ
ギャル「な、なんだよアイツ...!ヤバイよ!早く逃げないとっ...!!」
ピアス男「ヒュー♪ヒュー♪なんだここ。すっげえ口笛が響くな」
バンッ
ギャル「ねぇっ!!!大変だよっ!!!!」
ピアス男「あ?なんだお前、帰ったんじゃねぇのか」
ギャル「そんなこと言ってる場合じゃない!!ここヤバいやつが居るんだって!!!早く逃げないとヤバいよ!」
ピアス男「ヤバいヤバいうっせぇんだよ、何言ってるか全然分かんねぇ」
ピアス男「んなことよりお前の後ろにいる、ハロウィンみたいな格好してる女誰だよ」
ギャル「えっ、何それ...」クルッ
ザンッ!!!!!!
ブシューーーーーー!!!!!!!!
ギャル「」バタンッ
ゴトッ
ピアス男「...おぉ、首が飛んだ」
長髪白装束娘『』ギロッ
ピアス男「なんだお前?廃病院に住む不審者ってやつか?ハハッ、映画みてぇ」
長髪白装束娘『...』
長髪白装束娘(なんであんまりビビってないんだこいつ)
長髪白装束娘(ねぇ、なんでだと思う?こんなパターン初めてなんだけど)
(クスリでハイになって感覚が麻痺してるんじゃないっスか?)
長髪白装束娘(うわマジかよ...薬中ってやりにくいな)
長髪白装束娘(ならあんまりビビらせること出来ないじゃん。勿体ないけどチャッチャと終わらせるか)
ダッ
長髪白装束娘(ん?何の音...)
ピアス男「オラァ!!!!!」ブンッ
長髪白装束娘『!?』ドゴォ
DQN幽霊「...」ポカーン
DQN幽霊「せ、先輩が殴られた...」
長髪白装束娘(へぶちっ!?)ズサー
ピアス男「結構細いな。体重軽すぎだろ」ブンブン
長髪白装束娘(な、なにこいつなにこいつなにこいつ!?な、殴りやがった!この私に腹パンしやがった!!!!)
長髪白装束娘(普通殴るかぁオイィ!?この格好したやつを殴るなんてかなーり少数派だぞ!?普通やらねぇよ!!!!)
長髪白装束娘(というかめっちゃ痛い!お腹めっちゃ痛い!!よく考えたら私の生涯って今までまともに殴られたことなかった!幽霊だけど!)
長髪白装束娘(ああああああああああぁぁっっっ!!!!!クソがぁ!!!!一旦退却じゃボケェ!!!!)
シュンッ
ピアス男「...あ?消えた?」キョロキョロ
ピアス男「成仏したか?でもアイツ殴れたから人だよな?」
ドサッ
長髪白装束娘「あああああああああっっっ!!!!お腹痛いよおおおおおおおおおおお!!!!!」ゴロゴロ
DQN幽霊「ちょっ!?先輩大丈夫っスか!?」
長髪白装束娘「大丈夫なわけないだろうがぁっ!!!!腹パンされたんだぞ!めっちゃ痛いわ!!!!」ゴロゴロ
DQN幽霊「そ、そっスよね...全然大丈夫じゃないっスよね」
スゥ
幼女幽霊「クソォォォ!まさかあんなやつに実体の弱点を突かれるとは思わなかった!!!!ムカつくぅ!」
DQN幽霊「弱点?先輩に弱点なんてあるんスか?」
幼女幽霊「私のあの肉体は普通に物理攻撃が効くんだよぉ!痛みもダメージも霊体の方にフィードバックされるんだ!」
DQN幽霊「え、えぇ...普通そういうのって効かないんじゃないっスか?」
幼女幽霊「私は元は幽霊(ゴースト)!怪物(モンスター)と違って耐久力は脆いんだよ!」
幼女幽霊「攻撃は道具や能力を使えばある程度カバーできるけど、防御は無理!不死身の肉体じゃないんだぞ!こっちは!」
DQN幽霊「そ、そうなんっスか...」
幼女幽霊「ぐぉぉ、久々の痛みで何か気持ち悪い...吐きそう...」
DQN幽霊「いや、今の先輩じゃ吐けないっスよ」
幼女幽霊「...」
DQN幽霊「ん?先輩?どうしたんスか?」
幼女幽霊「うぇぇ...ぐすっ...いたいぃぃ...」シクシク
DQN幽霊(泣いてるっ!?いや涙出んの!?)
幼女幽霊「もうやだぁ...後はお前がやって来てぇ...」シクシク
DQN幽霊「え、えぇ...俺がっスか?でも俺、幽霊の経験はまだほぼ素人なんスけど」
幼女幽霊「お前あのピアス着けてる男と知り合いなんだろぉ...いいじゃん別にぃ...」
DQN幽霊「」ドキッ
DQN幽霊「ど、どうしてそのことを...」
幼女幽霊「あんな思わせ振りな態度取られたら誰だって気付くわアホぉ...」
幼女幽霊「分かったら早く行けよぉ...もう一人にさせろ...」
DQN幽霊「...うす、じゃあ行ってくるっス」フワフワ
DQN幽霊「...」フワフワ
DQN幽霊(あの男は...生きていた頃の先輩だった)
DQN幽霊(まあ先輩と言っても...今の先輩とは違って、正真正銘の人間のクズだったんだけど)
DQN幽霊(ヤクザの親戚が居るとかで、ここら辺では誰もあいつに逆らえなかった)
DQN幽霊(それをいいことに好き放題やってて...死んで当然の人間ってやつはああいうやつのことなんだと思う)
DQN幽霊(まっ、今ではどうでもいいことだけどな。俺はもうあいつらとは関係ないんだし)
DQN幽霊「しっかしどうやって気絶させるか。先輩と違って俺は肉体ないから、反撃を食らう心配はないけど...こういうのってシチュエーションが大事だよな」
DQN幽霊「...それに生前の仕返しも少しはしたいしな」
DQN幽霊「方法はとりあえず移動中に考えるか。あーワープが使えるって楽なんだろうなぁ」フワフワ
............................................................
.............................................
ピアス男「...飽きてきたな、ここ」
ピアス男「ヤクも切れてきたしそろそろ帰るか。にしてもあいつらはどこに行ったんだ?」
ピアス男「この俺を置いていくなんていい度胸してるわほんと、後でシめてやるか」スタスタ
「おーい!せんぱーい!」
ピアス男「...あん?」クルッ
DQN幽霊「もうどこ行ってたっスか?探したっスよ!」
ピアス男「...誰だお前」
DQN幽霊「忘れるなんて酷いっスね~...自分はあんたに散々こき使われたのに」
ピアス男「は?」
ピアス男「...おいお前、何か透けてねぇか?それに足がないぞ」
DQN幽霊「そりゃそうっスよ。だって幽霊スからね」
DQN幽霊「ということで先輩、早速で悪いんスけど死んでくれないっスか?」
ピアス男「...は?」
ドンッ!!!
ピアス男(っつ!!何かに突き飛ばされた!?)バタッ
ガシッ!!!
ピアス男「!?...ぐ、ぐびが...」バタバタ
DQN幽霊「そんなに暴れないでくださいよ。余計苦しいっスよ?」
ピアス男「誰だよ...!でめぇ...離しやがれ...!!」ググッ
DQN幽霊「嫌っスよ。今までずっとあんたにこうしたかったんスから」グイッ
DQN幽霊「先輩、人に恨まれる行為はやめた方がいいっスよ?そういうのはいつか自分に帰ってくるもんス」
DQN幽霊「この世界には呪いも祟りもある、今まで先輩は運がよかっただけっス」
ピアス男「がっ...がっ...」ブンブン
DQN幽霊「これも因果ってやつっスかね~...まさか死んでから報復出来る日が来るなんて」
DQN幽霊「先輩、あんたは今から死ぬっス。今どういう気分っスか?」
DQN幽霊「このままずっと馬鹿やって、自分だけ幸せに暮らせると思ってたっスか?さすがにそれは虫がよすぎるっスよ」
ピアス男「誰が...誰が...ごんなとごろで...!!!!」ジタバタ
DQN幽霊「惨めで醜い最後っすね。じゃあそろそろこの辺で終わりにしてあげるっス」グッ
DQN幽霊「俺からの手向けの言葉は一言だけ、ずっと言いたかった言葉っス」
DQN幽霊「死ね」
ピアス男「あガッ...!?」ピクッ
ピアス男「」シーン
DQN幽霊「...ふっー、終わった」
幼女幽霊「あんまり無茶すんなよ、さすがに首絞めて落とすのは危ないぞ」
DQN幽霊「あっ、先輩居たんスか、どうでした?俺の劇は」
幼女幽霊「...恐怖は恐怖でもお前がやったのは死に対する心理的な恐怖だな」
幼女幽霊「悪くはなかったけど殺気が漏れてたぞ。プロなら私情を挟むな」
DQN幽霊「プロって...俺らただの幽霊っスよ?」
幼女幽霊「...正直ちょっと心配した。お前があのピアスの男を本気で殺すように見えたから」
DQN幽霊「...本当のこと言うと、生前は本気でこいつを殺したいと思ってましたよ」チラッ
DQN幽霊「俺や俺のダチもこいつに恐喝されたり、いじめられたりしてました...でも今はそこまで気にしてないっス」
DQN幽霊「なんてったって今の自分はもう死んでるんスからね。死者の自分が生者のこいつを殺したら、まるで生に嫉妬してるみたいで気持ち悪いっスもん」
DQN幽霊「こんなゴミみたいな人間に嫉妬する要素なんてないっスからね。そこら辺のラインはちゃんと分かってるつもりっスよ」
DQN幽霊「...まあ私情があったのは否定しないっス」
幼女幽霊「...そっか、安心した」
DQN幽霊「で、こいつらどうするっスか?」
幼女幽霊「麻薬は犯罪だからね。証拠品も含めて警察署の前に送ってやるよ」
幼女幽霊「あと更正するように、これから犯罪行為をする時は今日の夜のことを思い出すように深層心理に恐怖を植え付けておく」スッ
シュンッ
幼女幽霊「さて今日の夜は終わりだな。私は適当にネットでもしてよっと」
DQN幽霊「...あの、先輩。もしかして俺に仕返しのチャンスを与えるためにわざと殴られてくれたんスか?」
幼女幽霊「...」ピクッ
DQN幽霊「わざわざ俺のために痛い目に遭ってくれたなんて...先輩は本当に優しいっス!先輩の鑑っス!」
幼女幽霊「あー...うん、そうだな。バレちゃったら仕方ない」
DQN幽霊「さすが先輩っス!幽霊なのに人間が出来てる!」
DQN幽霊「あっ!この前見たいDVDがあるって言ってましたよね!?俺ちょっと借りに行ってくるっス!」フワフワ
幼女幽霊「...」
幼女幽霊(何か勝手に勘違いしてるけどまあいいか)
続き
幼女幽霊「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!」DQN幽霊「!?」【後編】