1 : 以下、名... - 2016/09/24 15:22:30.10 hfP9cAsl0 1/52

島風「えいっ! えいっ!」ブンブン

雪風「雪風は沈みませんっ!」ヒラリッ

時津風「カンチョー! カンチョー!」キャッキャッ

雪風「沈みませんっ!」ヒラリッ

ドタバタ……

提督「またおかしなことを……」

2 : 以下、名... - 2016/09/24 15:24:04.58 hfP9cAsl0 2/52

提督「しかし懐かしいな」

提督「私も子どもの頃はよくしたものだ」

提督「あの頃の友人は元気にしているだろうか……」シンミリ

島風「隙ありっ!」

ドスッ!

提督「うおっ!?」

4 : 以下、名... - 2016/09/24 15:27:39.10 hfP9cAsl0 3/52

島風「提督、おっそーい!」

雪風「防御が間に合っていませんよ!」

時津風「そんなんじゃ戦場で通用しないんだから」ケラケラ

提督「むむっ、勝手に巻き込んでおいてその言い様……」

提督「どうやら反撃せねばならんようだな!」

三人娘「きゃー♪」

5 : 以下、名... - 2016/09/24 15:30:44.06 hfP9cAsl0 4/52

提督「ははは、待て待て!」

提督「浅草寺のキツツキと呼ばれた私からは逃げられんぞ!」

島風「そんなんじゃ私には追いつけないんだから!」ダダーッ

提督「――それはどうかな?」シュバッ!

島風「おうっ!?」

提督「喰らえっ!」

提督「カンチョー!」



ずんっ!!

7 : 以下、名... - 2016/09/24 15:35:37.18 hfP9cAsl0 5/52

――それは奇跡のインサートだった。

速度、角度、指の形から括約筋の緩みまで。

全てが合致し、その結果生じたスムースな挿入だった。

島風「かっ……!?」

少女の小ぶりな尻、その谷間に深々と突き立てられた二本の指。

その剛直が根元まで呑み込まれるまで、およそ抵抗感と呼べるものはなかった。

8 : 以下、名... - 2016/09/24 15:39:29.36 hfP9cAsl0 6/52

提督「………………!?」

驚きを顔に浮かべたまま、倒れ伏す島風。

そのでん部から自然と引き抜かれた指を、提督は信じられないとばかりに見つめている。

雪風「し、しれぇ……?」

様子がおかしい提督に、おずおずと声をかける雪風。

しかし、今の提督には、その愛らしい声も届いてはいなかった。

9 : 以下、名... - 2016/09/24 15:48:16.57 hfP9cAsl0 7/52

提督「ハァ……ハァ……ハァ……」

あの感覚――非現実的にも思える、渾身の一撃。

あの小気味の良さはなんだ。自分は白昼夢でも見ていたのか。

あれは本当にあったことなのか。あの奇跡のような瞬間は。

提督「ハァ……ハァ……ハァ……!」

いくら考えども答えは出ず、残されているのはカンチョーの余韻だけ。

その消え行く感触を惜しむかのように、提督はゆっくりと雪風たちに視線を向け――。

10 : 以下、名... - 2016/09/24 15:51:14.31 hfP9cAsl0 8/52

~鎮守府 三階廊下~

キャー バタバタ

龍田「あら~?」

天龍「なんだ、やけに騒々しいな」

龍田「おちびちゃんたちが鬼ごっこでもしているのかしら?」

天龍「まったく、しょうがねえな」

11 : 以下、名... - 2016/09/24 15:54:36.68 hfP9cAsl0 9/52

雪風「ひーっ!?」バタバタ

雪風「ひぐっ!」バフッ

天龍「あっ、こらっ!」

天龍「魚雷みてーに突っ込んでくるんじゃねーよ」

龍田「そーよ? 廊下は走っちゃ駄目だって……」

雪風「そんなことより大変なんです!」

天龍「あん?」

12 : 以下、名... - 2016/09/24 15:57:37.05 hfP9cAsl0 10/52

雪風「しれぇが! しれぇがおかしくなって!」

天龍「おいおい、落ち着けよ」

龍田「提督がどうかしたの?」

雪風「島風、時津風だけじゃなくて……」

雪風「手当たり次第にカンチョーを!」

天龍「いや、訳わかんねえよ」ハハ

14 : 以下、名... - 2016/09/24 16:01:36.88 hfP9cAsl0 11/52

天龍「提督がカンチョーして回ってるって?」

天龍「そりゃお前、変な夢でも見たんだろ」

天龍「あんまり昼寝なんてするもんじゃないぜ?」

天龍「なあ、龍田?」

龍田「…………」

天龍「……ん?」

天龍「おい、どうしたん……」

龍田「天龍ちゃん……」

龍田「逃げて……!」ガクッ

提督「……」ヌッ

天龍「……っ!?」

16 : 以下、名... - 2016/09/24 16:05:49.14 hfP9cAsl0 12/52

果たして、龍田の後ろから立ち上がったのは、件の提督であった。

天龍「てめえ……!?」

彼が何をしたか。それは明々白々だ。

組まれた両手。伸びた両人差し指。崩れ落ちた龍田の尻は、穿ったかのようなしわが出来ている。

天龍「何のつもりだ!!」

状況を理解し、瞬時に激昂する天龍。

しかし、提督はその怒りを意にも介さず、今度はその指を天龍に向けるではないか。

17 : 以下、名... - 2016/09/24 16:08:44.57 hfP9cAsl0 13/52

――いや、正確には、天龍の尻穴にだ。

その思惑を察知した天龍は、得物の刀に手をかけた。

天龍「野郎……!」

提督にどんな意図があるのかは知らない。

彼が何をしようとしているのか、天龍には知りようがない。

しかし、今はそのようなことはどうでもいいことだ。

――とりあえずぶん殴って、話は後で聞く。

それが彼女の出した結論だった。

18 : 以下、名... - 2016/09/24 16:12:00.43 hfP9cAsl0 14/52

天龍「多少の怪我は覚悟しとけよ!」

雪風を背中に守りながら、鞘に入った刀を振り上げる天龍。

それを強かに提督に打ちつけ、まずはその動きを止める。

――そう考えての行動は、しかし、



ずんっ!



天龍「かはっ……!?」

間違いだったのだ。

20 : 以下、名... - 2016/09/24 16:17:35.95 hfP9cAsl0 15/52

天龍「く、は……!?」

刀を振り上げたまま、驚愕の表情で振り返る天龍。

彼女の背後には提督がいて――そして、彼は二本の指を天龍の尻穴に突き立てていた。

天龍「……!」

過ちだった。天龍がすべきは尻穴を隠すことで、決して刀を振り上げることではなかった。

このように両手を高く上げてしまっては――胴体が、いや、尻穴がガラ空きになってしまうではないか!

天龍「ぐ、う、ぅ……」

それが分からなかったがゆえに、彼女は敗北を喫してしまった。

姉妹仲良く鎮守府の廊下に倒れ伏し――。

雪風「わ、わ、わあああーっ!?」

獲物を仕留めた提督は、しかし、物足りなげに雪風の後を追うのであった。

21 : 以下、名... - 2016/09/24 16:22:52.63 hfP9cAsl0 16/52

加賀がその報告を受けたのは、事件発生から二十分も経ってのことだった。

加賀「提督が艦娘にカンチョーを……?」

にわかには信じられない話だ。

あの品行方正な提督が、野獣のように婦女子の尻穴を狙うなど――。

しかし、私室を出てすぐに目にした光景に、加賀は認識を改めることとなった。

22 : 以下、名... - 2016/09/24 16:28:30.91 hfP9cAsl0 17/52

提督「フシュル……フシュ……」

加賀「……なんてこと」

鎮守府の中庭に横たわる艦娘たち。

その中心には、カンチョーの形に手を組んだ提督の姿があり――。

飢えた獣のように目をギラつかせる彼は、次の獲物を探している様子だった。

加賀「放ってはおけないわね」

窓からその光景を目にした加賀は、

珍しくも急ぎ足で、現場に向かうことになった。

23 : 以下、名... - 2016/09/24 16:33:07.12 hfP9cAsl0 18/52

加賀「そこまでよ」

提督「……!」

奇跡の一撃を再現すべく、艦娘を手にかける提督。

悪漢と成り果てた彼の前に、正規空母、一航戦の要が立ち塞がる。

加賀「観念しなさい」

加賀「今なら内々に事を収めてあげます」

提督「ふーっ!」

説得にかかる加賀。しかし提督は、彼女の言葉を振り切って――。

加賀「……仕方ないわね」

25 : 以下、名... - 2016/09/24 16:35:47.75 hfP9cAsl0 19/52



――ガキィッ!!!!


提督「っ!?」

信じられない音がした。

まるでイメージになかった感触があった。

なんだ――なんだ、この硬いアヌスは――!?

呆然と座り込む提督に、加賀が冷たい声をかける。

26 : 以下、名... - 2016/09/24 16:38:55.52 hfP9cAsl0 20/52

加賀「残念だったわね」

加賀「でも、私にとっては想定内だったわ」

加賀「来ると分かっていれば、防御を固めることも――」

加賀「十分に可能よ」

提督「……!?」

つまり、加賀は、加賀のアヌスは――!

12万5000馬力の出力で、固く締め付けられているのだ――!

30 : 以下、名... - 2016/09/24 16:42:30.89 hfP9cAsl0 21/52

提督「ギイッ! ギイイッ!」ガッ! ガッ!

加賀「無駄よ。諦めなさい」

提督「ギイイイッ!」ガッ! ガッ!

加賀「諦めなさいと言っているのに……」フゥ

提督のカンチョーなどどこ吹く風で、加賀は涼しげな顔をしていた。

しょせん人間の膂力、艦娘の装甲を貫くことなど出来はしない。

ましてや、意識的に固めている場所を突破するなど――。

まさに夢物語、無駄な抵抗だと、



そう、思われたが。

31 : 以下、名... - 2016/09/24 16:44:24.45 hfP9cAsl0 22/52

ガッ! ガッ! ガガッ! ガガガッ!

加賀「……?」

ガガガガッ! ガガッ! ガガガガガッ!

加賀「これは……!?」

半狂乱になったかのような、闇雲な乱打。

そうとばかり思っていたカンチョーが――徐々に速さと鋭さを増していっている。

32 : 以下、名... - 2016/09/24 16:47:41.30 hfP9cAsl0 23/52

ガガガッ! ガガガガガッ! ガガッ!

加賀(これは……!)

――まずい。

悪寒が加賀の体を震わせ、強い危機感が彼女に回避運動を取らせようとしたが、

ガガガガガガッ!!!!

加賀(なんてこと……!)

気がついた時にはすでに遅く、猛烈な突き上げに、彼女は身動きひとつ取れなくなっていた。

33 : 以下、名... - 2016/09/24 16:52:37.35 hfP9cAsl0 24/52

ガガガガッ! ガガガガガッ! ガガガガガガガッ!

加賀(……!)

嵐のような指先の連打は、対空機銃の一斉射撃を思わせる。

それも単銃身のものではない。集中配備された機銃のそれだ。

加賀(提督に対空機銃が集中配備されていたなんて……!)

夢にも思わなかった。

いや、予想出来ていなかった。

35 : 以下、名... - 2016/09/24 16:58:04.72 hfP9cAsl0 25/52

ガガガガガッ! ガガガガガガガッ!

加賀「~~~~~っ!!」

猛烈な突き上げに押され、徐々に加賀の体が浮き上がる。

ゆっくりと、しかし確実に爪先立ちになっていき、更にその先へと追いやられようとしている。

その果てに待つのは、明々白々な結末だ。提督による情け無用の串刺しの刑だ。

加賀(赤城さん、貴女を残して逝くわけには……!)

唯一無二の存在を頭に浮かべ、必死に耐えようとする加賀。

しかし、現実は非情であり――。



ずんっ!!



加賀「…………っ!」

わずか十秒の後に、加賀の船尾は穴を穿たれた。

36 : 以下、名... - 2016/09/24 17:03:32.27 hfP9cAsl0 26/52

瑞鶴「か、加賀、さん……?」

翔鶴「そんな……」

赤城「いやぁぁぁぁぁっ!?」



提督「ふぅぅぅぅ……!」



遅れて駆けつけた正規空母たちが見たのは、カンチョーを受けた加賀だった。

加賀「……」グッタリ

百舌の速贄のごとく、アヌスを串刺しにされた加賀は――。

提督の手によって、トロフィーのように高らかに、誇らしげに掲げられた。

37 : 以下、名... - 2016/09/24 17:07:56.78 hfP9cAsl0 27/52

提督「……ふっ!」

しかし、すぐに提督は加賀アヌスから指を引き抜いた。

情が湧いたのではない。もっと別の感情によるものだ。

それはすなわち、欲求不満――。

彼が求めているものは、あくまで奇跡の再現だ。

あのような力業など――スムースな挿入にはほど遠い。

提督「ふっ、ふおっ、ふおおおおおっ!!」

まだだ。まだ続けなければならない。

再び奇跡に巡り合える、その瞬間まで――。

提督はますます狂乱し、固く引き絞った指先を赤城たちに向けるのであった。

38 : 以下、名... - 2016/09/24 17:11:00.76 hfP9cAsl0 28/52

~半日後、間宮前にて~

もうすぐ日が暮れようとしていた。

水平線に太陽が近づき、晩夏の海は紅く染まりつつある。

蝉の声はすでになく、代わりに鈴虫の音が響く夕暮れに――。

篭城する艦娘たちと、さ迷い歩く提督の姿があった。

39 : 以下、名... - 2016/09/24 17:15:11.97 hfP9cAsl0 29/52

提督「フゥン、フゥ~ン……」

ガリガリ、シュリシュリ……

「ひっ!?」

「ま、また穴を開け始めたわ!」

大淀「鋼材で補修を! 穴を覆い隠すのです!」

間宮店内に避難した、二十名足らずの艦娘たち。

彼女らは持ち込んだ木材、鋼材を使い、一種のバリケードを作っていた。

40 : 以下、名... - 2016/09/24 17:18:19.89 hfP9cAsl0 30/52

しかし、状況は芳しくない。

なぜなら、いくら窓を塞いでも、壁を補強しても――。

提督「フゥ~ン……」

シュリシュリシュリシュリ……

間宮「今度はこちらが!」

大淀「急いで!」

駆逐艦を、軽巡を、そして正規空母を――。

数々の艦娘を貫き、その過程で磨き上げられた提督の指は、鋼材に容易く穴を空ける。

41 : 以下、名... - 2016/09/24 17:22:07.15 hfP9cAsl0 31/52

生半可なドリルよりも高性能なその指先が――。

バリケードを突破されたが最後、自分の尻穴に向けられるのだ。

青ざめた艦娘たちは、絶望的な状況下の中、必死に防衛戦を続けていた。

しかし――。

提督「フゥ~ン!!」

ズボォッ!!

痺れを切らした提督の一撃。

それは最も分厚い正面扉に容易く穴を空け、それを支えていた艦娘たちの体をも震わせた。

43 : 以下、名... - 2016/09/24 17:25:13.96 hfP9cAsl0 32/52

提督「クゥ~ン……♪」

雪風「あ、あ、あ……!?」

貫通した穴からのぞく、愉悦に染まった提督の顔。

それを目にした雪風は、とうとう命運尽きたかと、観念しそうになり――。



??「待たせたな」



雪風「あ、あ、あああ……!?」

艦娘「「「武蔵さん!!」」」

46 : 以下、名... - 2016/09/24 17:30:07.66 hfP9cAsl0 33/52

夕日を背に現れたのは、大日本帝国海軍が誇る、超々々ド級戦艦。

言わずと知れた大和型、その改良二番艦――!

提督「武蔵ぃ……!」

武蔵「おうよ」

戦艦武蔵、その人であった!

47 : 以下、名... - 2016/09/24 17:37:30.87 hfP9cAsl0 34/52

ワアアアアアア……!

間宮から上がる大歓声。

そこに込められたのは、安堵、歓喜、涙が出るほどの安心感。

これで助かった、自分たちは助かったのだと、そう確信出来るほどの信頼が武蔵にはあった。

武蔵「演習から帰ってみたら、随分と面白いことになってるじゃないか」

悠然と歩を進める彼女は、艤装のひとつも身につけていない。

武蔵「ご乱心と言うには、ちょっとばかしはしゃぎ過ぎじゃないか……ええ?」

彼女は提督を前に、身構えるようなこともしていない。

武蔵「これは少し、おしおきが必要だな」

彼女は言葉とは裏腹に、捕縛用の道具さえ持っていないのだ。

しかし、この安心感は――この安心感は何だ――!

49 : 以下、名... - 2016/09/24 17:42:23.27 hfP9cAsl0 35/52

提督「シュウウ! シャアア!」

アナル探究に我を忘れ、正気を失った提督でさえも、武蔵を相手に攻めあぐねていた。

提督「シャアアアア!!」

あの加賀にも臆せず立ち向かった提督が、今は威嚇するばかりで立ち向かう様子も見せない。

大和型とは、武蔵とは、それほどの存在なのだ。

大日本帝国海軍の象徴にして、日ノ本の守護神そのものなのだ。

50 : 以下、名... - 2016/09/24 17:45:53.93 hfP9cAsl0 36/52

武蔵「どうした……?」

提督「フシャアアアア!!」ビクッ!

武蔵「かかってこいよ……?」

提督「シャアアア! シャアアア!!」

武蔵「好きなんだろう、この尻穴が!!」クワッ!

提督「クワアアアアアアア!!!!」



ずんっ!!!!



52 : 以下、名... - 2016/09/24 17:49:28.04 hfP9cAsl0 37/52

果たして、追い詰められたのはどちらだったのか――。

それは間違いなく提督だ。武蔵に気圧されていたのは、間違いなく彼の方だった。

しかし、ああ、しかし――なぜ、武蔵は自ら弱点をさらしてしまったのか!

艦娘「………………!?」

事態の推移を見守っていた艦娘たちは、自分の目が信じられなかった。

あの武蔵が、敵に背を向けるだなんて――。

そして、彼女の分厚い装甲に、提督の指が突き刺さるだなんて!

54 : 以下、名... - 2016/09/24 17:55:54.82 hfP9cAsl0 38/52

提督「ミュ~ン……♪」

棚から落ちてきたぼた餅に、提督は思わずほくそ笑んだ。

なんて愚かな艦娘なんだ。この指の威力も知らず、みすみす失敗を犯すなど――。

やはり慢心こそが艦娘を沈める。

それをたしなめるためにも、武蔵のアヌスを味わうためにも、提督は指先にグッと力を込めた。

――己の装甲厚、そして性能を過信した報いを受けるがいい!!

声ならぬ声で雄たけびを上げ、武蔵の船尾に突入を図った提督。

しかし――。

56 : 以下、名... - 2016/09/24 17:57:23.29 hfP9cAsl0 39/52

提督「……?」

武蔵「……」

提督「……!?」

武蔵「…………」

提督「ギイイイイ!! ギイイイイイ!?」

武蔵「……フッ」

57 : 以下、名... - 2016/09/24 18:03:36.81 hfP9cAsl0 40/52

――動かない。

否、ピクリとも動かせない。

提督の両人差し指は第二関節の部分で止まり、そこから前にも後ろにも動かせない。

絶対的な力で締め付けられ、自分の意思ではどうにもならない――!

武蔵「かかったな、提督よ」

提督「ギイッ!?」

武蔵「貴様は意を決して虎穴に飛び込んだつもりだろうが……」

武蔵「そこは虎口、虎の口の中だったわけさ」

59 : 以下、名... - 2016/09/24 18:08:04.86 hfP9cAsl0 41/52

全ては罠だったのだ。

挑発的な態度で近づいたことも、あえて弱点をさらしたことも。

いや、もしかすると、普段からパンツをはいていないことさえも――。

今、この状況を作り出すための、深慮遠謀だったのかもしれない。

武蔵「虎は前門にしかいないと考えた貴様の負けだ」

武蔵「私の肛門には……生憎、飢えた虎がいるんだよ!」グッ!

提督「ギェェェッッッ!?」

61 : 以下、名... - 2016/09/24 18:15:35.34 hfP9cAsl0 42/52

脅威の出力、15万馬力!

世界最大級の巨躯を走らせる動力が、今、武蔵の括約筋に集結する!

提督「アアアアッ!! アアアアアッ!?」ブンブン

提督は飛び跳ね、身を捩り、全身を使って抵抗するが、中途半端にアヌスに埋まった指は、1ミリたりとも動かない!

このままでは、このままでは、カンチョーを完遂するどころか――!

武蔵「畏れ多くも菊の御紋に手をかけるとは……」

ますます高まる出力。臨界の時が迫る。

押し潰されそうなほどのケツ圧。提督の指はもう限界だ。

しかし、元より「そのつもり」の武蔵は、容赦なく括約筋に力を込め――。

武蔵「提督、貴様……」

武蔵「恥を知れ!!!!」


――ギュンッ!!!!


62 : 以下、名... - 2016/09/24 18:18:36.10 hfP9cAsl0 43/52

………………。

世の中とはままならないものだ。

望んだものの多くは手に入らない。

成功者など両の指で数えられるほどしかいない。

しかし、極稀に、天啓が舞い降りることがある。

窮地を脱するための知恵が。火事場で沸き立つ行動力が。

今、提督に、新たな活路を見出させていた。

63 : 以下、名... - 2016/09/24 18:20:50.70 hfP9cAsl0 44/52

武蔵「………………」

武蔵「…………なん、だと」

提督「………………」

提督「…………ワァオ!!」

ギュン!

武蔵「ううく!?」

提督「ワアアアオッ!」

ギュンギュン!!

武蔵「ぐうう!」

提督「ワオオオオオオオオオオ!!!!」

ギャルルルルルルルルルルル!!!!

64 : 以下、名... - 2016/09/24 18:25:15.00 hfP9cAsl0 45/52

提督が見出した道、それは「横」。

前でもなく、後ろでもなく、横道に逸れることで、提督は九死に一生を得た。

いや、それだけでは留まらず、本来の目的まで――。

提督「オオオオオオオオオオ!!!!」

武蔵「ぐあああああああ!?」

前後ではなく、横に働く力。

すなわち回転により、提督は武蔵の拘束を振り切った。

間宮「ああ! 武蔵さんが! 武蔵さんが!」

一転して不利になったのは、艦内に提督を誘い入れた武蔵だ。

提督の指を破壊し、「おいた」が出来ないようにする――。

そうした欲、あるいは遊び心が、武蔵の鉄壁に穴を空けたのだ。

65 : 以下、名... - 2016/09/24 18:30:21.77 hfP9cAsl0 46/52

武蔵「しかし負けん!」

武蔵「この武蔵、決して負けるわけには……!」

ドリルのような回転に対抗すべく、武蔵は手をつき、四肢に力を入れる。

しかし、這い蹲り、尻を高く掲げた姿勢は、まるで提督に生贄(アヌス)を差し出しているようにも見え――。

「負けないでーっ!」

「武蔵さーん!」

武蔵「うううううううっ……!」

提督「ワオオオオオオオオオオッ!!!!」ギュンギュン!

躍動する提督の肉体。

捻りに捻りを加え、加速度を増していく回転は、そのうちネジのような効力を持ち始め――。

66 : 以下、名... - 2016/09/24 18:34:00.50 hfP9cAsl0 47/52



――ずんっ!!


当たり前のことのように、深々と武蔵のアヌスを貫いた。

武蔵「――――――」

彼女なりの矜持なのだろうか。

直腸の最奥を突かれた武蔵は、声も上げずにその場に倒れた。

腐っても大和型、散れども見事な桜なり――。

――しかし、今の提督に、それを賞賛する心など残されてはいなかった。

67 : 以下、名... - 2016/09/24 18:37:18.08 hfP9cAsl0 48/52

提督「シュルルルルルル……」

「ひっ!? き、来たっ!?」

大淀「逃げて! みんな逃げてーっ!」

武蔵との戦いを経て、回転力さえ我が物とした提督に、もはや敵はいない。

ずんっ!

「う゛っ!」

ずんっ!!

「あ゛っ!」

バリケードを容易く突き破り、目につく艦娘から手にかける提督――。

もはやここは鎮守府ではない。

地上に現出した地獄。アヌスを貪り喰らう餓鬼の住む、無間尻穴地獄であった――。

68 : 以下、名... - 2016/09/24 18:42:10.63 hfP9cAsl0 49/52

~半日後 鎮守府前~

あれから一夜が明けた。

提督は鎮守府に住まうアヌスというアヌスを貫いて、もはや敵無しの浣腸提督となった。

艦娘たちは抵抗する意思さえ無くし、浣腸提督に媚びへつらい、望まれれば自ら尻を向けた。

――だが、これでは駄目だ。

お膳立ての中から奇跡は生まれるか? 条件さえ整えれば、奇跡は再現出来るとでも?

答えは否だ。あの奇跡の一撃は、偶発的にしか生じえない。

70 : 以下、名... - 2016/09/24 18:45:55.23 hfP9cAsl0 50/52

やるかやられるか、その緊張感の中でフッと現れる刹那の時。

そこを突くことこそ、提督の望みだったはずだ。

提督「フシュルルルル……!」

強者に屈服し、望まれれば門戸を開く弱虫アナル共に用はない。

必要なのは敵対者。自分のアヌスを守り通す、意思ある者たちだけだ。

72 : 以下、名... - 2016/09/24 18:52:01.88 hfP9cAsl0 51/52

そうと分かれば、もうここに用はない。

目の前に広がる大海原、その先にこそ奇跡の時が待っている。

提督「フオッ! フオッ!」

敵は強大、深海棲艦。

未だ底が知れない敵の中に、可能性という名のアヌスが眠っている。

提督「フオオオオオオオオオッッ!!!!」

雄たけびを上げ、自らを鼓舞し、海に飛び込んでいく提督。

尻穴を探究する彼の長い旅は、今ここに、船出の時を迎えたのだ。

行く手に待ち受けるは、いかなるアヌスか――提督の胸は、期待と冒険心とでときめいていた。

73 : 以下、名... - 2016/09/24 18:55:38.74 hfP9cAsl0 52/52

――しかし、彼は大事なことを失念していた。

奇跡は再現できないから奇跡と呼ばれるのだ。

島風を貫いた、きっかけのあのカンチョー。

あれは果たして、本当に二度も味わえるものなのだろうか――?

それを知る者は誰もなく、そもそも深海棲艦にアヌスがあるかどうかも、提督には分かっていなかった――。

~完~

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