1 : 以下、名... - 2016/08/05 11:11:45.14 qoJf4JEV0 1/291

「独自設定+誤字たっぷりだ!」

「今回からは展開が原作と大分違ってくる」

「以上の点があっても校則を貫き通したいという人は続きを読んでくれ!」

「更に向こうへ!PLUS ULTRA!!!」

「…?ん、あ、前作とか読んでない?」

悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466998511/
http://ayamevip.com/archives/47915047.html

悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」「No.2」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469447431/#footer
http://ayamevip.com/archives/48163420.html


元スレ
悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」八百万「No.3」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1470363104/

2 : 以下、名... - 2016/08/05 11:50:52.73 qoJf4JEV0 2/291

緑谷(職場体験)

緑谷(ヒーロー達の日頃の活躍…人を救ける意味…)

緑谷(誰にとっても様々な事を教えられた一週間だった)




爆豪「」ガタガタガタ…

切島「お、おいなんだあれ、爆豪か…」

瀬呂「完全にマナーモードかしてるな」

爆豪「ッハイ!」ビクッ

切島「れ、礼儀正しく挨拶だとォォ!?」

瀬呂「こんなの爆豪じゃねーよ」

瀬呂「何があったんだ職場体験で…」

芦戸「えー!敵退治までやったんだ!うらやましいなぁ!」

耳郎「つっても避難誘導とか後方支援で実際に交戦はしなかったけどね」

芦戸「それでもすごいよー!」

蛙吹「私もトレーニングとパトロールばかりだったわ」<後は一度隣国の密航者を捕えたくらい

芦戸「ヤバス!!!」

蛙吹「お茶子ちゃんはどうだったの?一週間」

麗日「」フフフフ

麗日「とても」

麗日「有意義だったよ」
蛙吹「目覚めたのねお茶子ちゃん」

耳郎「バトルヒーローん所行ってたんだっけ」

ブブブンッ

上鳴「た、たった一週間で変化すげえな…」

峰田「変化?違うぜ上鳴」

峰田「女ってのは元々悪魔のような本性隠し持ってんさ…!」ガタガタ…

上鳴(Mt.レディのとこで何見た)

上鳴「んま、俺は割とチヤホヤされてたから楽しかったんだけどさ」

上鳴「一番変化したっつっーか大変だったのは…」

上鳴「緑谷達だよなぁ」

瀬呂「そーそー!ヒーロー殺し!」

瀬呂「命あって何よりだぜマジでさ」

八百万「心配しましたわ…」

瀬呂「エンデヴァーが救けてくれたんだろ?さすがNo.2っていったとこだよな!」

「………そうだな、救けられた」

緑谷「うん…………」

尾白「俺ニュースとか見たけどさ」

尾白「ヒーロー殺し、敵連合とつながってたんだろ?」

尾白「もしあんな恐ろしい奴がUSJに来てたらと思うとゾッとするよ」

3 : 以下、名... - 2016/08/05 12:14:19.18 qoJf4JEV0 3/291

上鳴「でもさ、確かに怖えけどよ」

上鳴「尾白動画見た?アレ見ると一本気っつーか執念っつーか…」

上鳴「かっこよくね?て思っちゃったわね?」

緑谷「上鳴君!」

上鳴「え…あ、飯…ワリ…」

飯田「…いや、いいさ…」

飯田「確かに信念の男ではあった」

飯田「クールだと思う人がいるのも分かる」

飯田「ただ奴は信念の果てに『粛清』という手段を選んだ」

飯田「どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ」

飯田「俺の様な者をこれ以上出さぬためにも!!改めてヒーローへの道を俺は歩む!!!」ドンッ!

緑谷「飯田君…」

飯田「さぁそろそろ始業だ!皆席に…
常闇「それ緑谷の役目だぞ」

飯田「……」

飯田上鳴「なんか、すいませんでした」

緑谷「2人に謝られた!?」






オールマイト<ハイ私が来た(シュタッ

オールマイト「ってな感じでやっていくわけだけどもねハイヒーロー基礎学ね!」

オールマイト「久しぶりだ少年少女!元気だったか?」

<ヌルッと入ったな
<久々なのにな
<もうパターン尽きたのかしら

オールマイト「職場体験直後って事で今回は遊びの要素を含めた…」<尽きてねーよ無尽蔵だっつーの💧

オールマイト「救助訓練レースだ!!」

飯田「救助訓練ならばUSJでやるべきではないのですか!?」ゴッ!

緑谷<黄金時代コスだー

オールマイト「あすこは災害時の訓練になるからな」

オールマイト「私はなんて言ったかな?」

オールマイト「そう!レース!!」

オールマイト「ここは運動場γ!」

オールマイト「複雑に入り組んだ迷路の様な細道が続く密集工業地帯!」

オールマイト「5人4組に分かれて1組ずつ訓練を行う」

オールマイト「私がどこかで救難信号を出したら街外で一斉スタート!」

オールマイト「誰が一番に私を助けてくれるかの競争だ!」

オールマイト「勿論建物の被害は最小限にな?」チョコンチョコンチョコン…
爆豪「解せね」

4 : 以下、名... - 2016/08/05 12:44:31.97 qoJf4JEV0 4/291

オールマイト「じゃあ初めの組(割愛)は位置について!」

緑谷尾白飯田芦戸瀬呂(ツッコむなツッコむなツッコむな…)

砂藤(あ、今回はちゃんと書いたのな)

峰田「飯田まだ完治してねえんだろ?見学すりゃいいのにな」<スーツだってねえよ

切島「クラスでも機動力いい奴固まったな」

耳郎「誰が一番になるか…」

八百万「やっぱり緑谷さんじゃありませんの?」

切島「俺ァ瀬呂に1票だな」

上鳴「いや尾白もワンチャンあるぞ?」

峰田「俺は芦戸だなぁ、あいつの運動神経半端ねえぞ?」

爆豪「デクが最k
麗日「怪我のハンデはあっても飯田君な気がするなぁ」



オールマイト「START!!!」

ダダッ…

ギャルルッ!

瀬呂「あらよっと」タッ

切島「ホラみろ!こういうごちゃついたとこは上行くのが定石!!」

障子「という事は滞空性能が高い瀬呂…」

瀬呂「ちょーっと今回は俺にうってつけ過ぎ…」

オールマイト「お、緑谷少年もうゴールインか」

瀬呂「る」

瀬呂「……え?」

尾白芦戸「えええええっ!?」

飯田「また前の…」

「言われてみりゃあの速さは…」

麗日「今までより…なんか…速…」

爆豪(……デクの野郎…こっちが道草食ってる間にまた出し抜きやがった…「

爆豪(またっ……!)ギリッ



オールマイト「5人共お疲れっ!」

オールマイト「一番は緑谷少年だったが皆入学時より個性の使い方に幅が出てきたぞ!」

瀬呂(緑谷の個性ビーム砲なんだよな?な?)

オールマイト「この調子で期末テストへ向け準備を始めてくれ!」

緑谷(あ、そっか、期末もうすぐだっけか…)<復習せんと

ポンポン…

緑谷「?」

オールマイト(………)

オールマイト「放課後、私の所に来てくれるかな緑谷少年」

緑谷「え?」

オールマイト「話したい事がある…」

オールマイト「ワン・フォー・オールについてもね」ボソッ

緑谷「!?」

5 : 以下、名... - 2016/08/05 13:05:58.40 qoJf4JEV0 5/291

ガチャ…

緑谷(……ワン・フォー・オール…)

緑谷(グラントリノも言ってた…聞こうと思った…)

緑谷(けど…何か…聞きたくない…なんでだろう…)

緑谷(聞いてしまったら…)

青山「久々の授業汗かいちゃった」フキフキ

切島「俺機動力課題だわ…」ヌギヌギ…

常闇「情報収集で補うしかないか…」ギュッ

上鳴「それだと後手にまわんだよなぁ…お前とか瀬呂が羨ましいぜ」

峰田「おいヤベエ緑谷!とんでもねえ事が発覚した!こっちゃ来い!!」

緑谷「?」

峰田「見ろよこの穴ショーシャンク!!」ペラッ

峰田「恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!」

峰田「隣は?そうさ!分かるだろ!」

峰田「女子更衣室!!」

上鳴瀬呂砂藤「な、なんだってー!?」

飯田「峰田君やめたまえ!ノゾキは立派なハンザイコウイだ!」

峰田「うるせえ!俺のリトルミネタはもう立派なバンザイコウイなんだよ!!」

峰田「八百万のヤオヨロッパイ!芦戸の腰つき!葉隠の浮かぶ下着!麗日のうららかボディに蛙吹の意外おっパァァ…」

「クズがぁ…」

峰田「ダニィ!?」

ブスッ!

峰田「んにゃあああ!目が!メガァァァー!」

緑谷「耳郎さんのイヤホンジャック…正確さと不意打ちの凶悪コラボが強み…」

蛙吹「ありがとう響香ちゃん」

蛙吹「穴が小さいから舌が入らなかったわ…もう大きければ…」

耳郎「困るわ」

八百万「なんて卑劣な…すぐにふさいで…」




緑谷『わ、わぁぁ…八百万さんのおっきい…』モミモミ…

八百万『ふふ…緑谷さんのもですわ…』シュコシュコ…




八百万「ハンマーで壁壊しましょう」

葉隠「やめてええええ💧!?」

耳郎(……ウチだけ何も言われなかったな…)

上鳴「耳郎は貧乳の割に脚綺麗」

A組「……」

耳郎「///……っ!」

耳郎「後でぶっ殺す…」

7 : 以下、名... - 2016/08/05 13:18:52.78 qoJf4JEV0 6/291

緑谷「……」

コンコン……

オールマイト「いいよ」

ガチャ…

オールマイト「掛けたまえ」

緑谷「…」

緑谷(いつもと雰囲気が…)ボフ…

緑谷(…それに、笑ってない…)

オールマイト「……」

オールマイト「単刀直入に言おう」

緑谷「…」

オールマイト「…」

ブチッ

オールマイト「この髪の毛食って!!!」ドンッ!!!

緑谷「…………」

オールマイト「…………」

オールマイト「さあ食え!」

緑谷「唐突すぎるぅぅうううう!?」

緑谷「なんですか!?ワン・フォー・オールについて話すって聞いたから来たんですよ!?」

緑谷「何故いきなり髪の毛出して食えって…」

オールマイト「……」

オールマイト「君には…継ぐ権利がある」

緑谷「…?」

緑谷(このあいだの…譲渡についてか?)

オールマイト「だが私は継がせる義務があるんだ、君でなくとも」

オールマイト「…最後にまた聞く」

オールマイト「まず、これまでこの事を黙っていた事をお詫びしたい」

オールマイト「本当に…すまなかった…!」

緑谷「……」

オールマイト「私にはもう…時間がないんだ…」シュゥゥ…

緑谷「け、煙…?」

オールマイト「ホーリーシットだよ…」

ボンッ!

オールマイト「……これが本当の私…トゥルーフォームだ」

緑谷「………えっ?」

緑谷(やせ細くなった…なんだよこれ…一般人かそれ以下ぐらいだぞ…?)

緑谷(こ、こんなのがオールマイト…)

オールマイト「……」

緑谷(…この眼…分かる…)

緑谷(これは…正義の魂…)

緑谷(正真正銘オールマイトの眼だ…)

緑谷「……一体…どういう事なんですか…」


8 : 以下、名... - 2016/08/05 14:08:20.09 qoJf4JEV0 7/291

オールマイト「…」ピロッ

緑谷「そ、その傷は…!」

オールマイト「5年前、敵の襲撃で受けた傷さ」

オールマイト「呼吸器官半壊胃袋全摘」

オールマイト「度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね…」

オールマイト「私のヒーローとしての活動限界は今や1日約2時間程度…」

オールマイト「しかも、日に日に短くなっている…何回も無茶をし続けてきた罰さ」

緑谷「5年前って…毒々チェーンソーと戦った時…?」

オールマイト「詳しいな…でもあんなチンピラにこんな傷もらわんさ」

オールマイト「勿論これは世間に公表しないでくれと私から頼んだ」

オールマイト「人々を笑顔で救い出す平和の象徴は…」

オールマイト「決して悪に屈してはいけないんだ…」

オールマイト「私が笑うのはヒーローの重圧そして内に湧く恐怖から己を欺くため」

緑谷「……とりあえず、今あなたがおかれている状況は分かりました」

緑谷「でもっ…なんで今しかもましてや僕に…」

オールマイト「だから髪の毛渡したろ!?」

緑谷「その話もよく分かんないし!」

オールマイト「……でだ。私の腹部にこの穴をブチ開けた奴…」

オールマイト「…緑谷君。ワン・フォー・オールを素直に訳してごらん」

緑谷「……1人は…皆の為に…?」

オールマイト「実はその逆もいるんだ」

緑谷「…皆は1人の為………」

緑谷「オール…フォー・ワン…?」

緑谷「それって…」

オールマイト「大体話が理解できてきたんじゃないか?」

オールマイト「OFAはそのAFOから派生している個性…」

オールマイト「いわばAFOに対して優一無二の対抗戦力だ」

オールマイト「オール・フォー・ワン、それは他者から個性を奪い己がものとし…」

オールマイト「ソレを他者に与える事の出来る個性…」

緑谷「……そ、そんな恐ろしい個性が…」

オールマイト「…これは超常黎明期…まだ社会が変化に対応しきれてない頃の話になる」

オールマイト「かつて、突如として人間という規格が崩れ去った」

オールマイト「たった…たったそれだけで法は意味を失い文明が歩みを止めたまさに『荒廃』」

緑谷「超常が起きてなければ今頃人間は恒星間旅行を楽しんでいただろう」

緑谷「昔の偉い人も言ってます」

オールマイト「そう…そんな混沌な時代にあって一早く人々をまとめ上げた人物がいた」

オールマイト「君も聞いた事はあるはずだ」

オールマイト「彼は人々から個性を奪い、圧倒的な力でその勢力を拡げていった」

オールマイト「計画的に人を動かし思うままに悪行を積んでいった彼は…」

オールマイト「瞬く間に悪の支配者として日本に君臨した」

9 : 以下、名... - 2016/08/05 14:49:58.98 qoJf4JEV0 8/291

緑谷「ネットとかで噂話はよく聞きますけど…」

緑谷「創作じゃないんですか?教科書にも載ってないですし」

オールマイト「ヤクザの所業を教科書に載せんだろうよ」

オールマイト「力を持っていると人は使える場を求める」

緑谷「さっき…ワン・フォー・オールはオール・フォー・ワンから派生しているって聞きましたけど…それってどういう…」

オールマイト「AFOは個性を『与える』個性と言ったろ」

オールマイト「彼はソレを与える事で信頼…屈服していった」

オールマイト「だが与えられた人の中にはその負荷に耐え切れず物言わぬ人形のようになってしまう者も多かったそうだ」

緑谷(…個性の複数持ち…改造人間…)

緑谷「まさか…脳無も…?」

オールマイト「一方与えられた事で個性が変異し混ざり合うというケースもあったそうだ」

オールマイト「AFOには無個性の弟がいた」

緑谷「!?」

オールマイト「彼は体も小さくひ弱だったが正義感の強い男だった…!」

オールマイト「兄の所業に心を痛め抗い続ける男だった」

オールマイト「そんな弟にAFOは『力をストックする』という個性を無理矢理与えた」

オールマイト「それが優しさ故か…はたまた屈服させるためかは今となっては分からない」

緑谷「力をストックする…」

緑谷「あっ」

オールマイト「そう…実は宿っていたんだ…無個性だと思った彼にも…」

オールマイト「個性を与えるという無意味な個性が!!!」

緑谷「超絶パワー…そしてそれの譲渡…」

緑谷「つまりそれが…混ざり合った?」

オールマイト「……皮肉な話さ」

オールマイト「正義はいつも悪より生まれ出ずる」

緑谷「って事はワン・フォー・オールの正体って…」

オールマイト「力を譲渡する個性…」

オールマイト「これが私が受け継いだ個性」

緑谷「……?」

オールマイト「私も無個性だったんだぜ?」

オールマイト「君と同じように」

緑谷「!?な、なんで知って…」

オールマイト「君のお師匠様から話は聞いてる」

オールマイト「この1年間、ひたすら特訓してきたってね」

ダキッ…

オールマイト「……よく…頑張った…」

オールマイト「辛かっただろう…馬鹿にされ、見下され…」

オールマイト「夢を…否定されて…」

緑谷「……」

オールマイト「もっと早く…あの時声をかけていれば…」

緑谷「…オール…マイト…」

オールマイト「……」

12 : 以下、名... - 2016/08/05 15:39:05.42 qoJf4JEV0 9/291

オールマイト「1人が力を培い、その力を1人に渡しまた培い次へ…」

オールマイト「そうして救いを求める声と義勇の心を紡いできた力の結晶!!」

オールマイト「それが、このワン・フォー・オールの所有者にもたらす効果…」

緑谷「…つ、つまりそのDNAを取り入れる為に…?」

オールマイト「髪の毛!!!」

緑谷「……」

オールマイト「あ、爪がいいか!それとも血か!?好きなものを選んでくれ!」

緑谷「い、いや…最後に聞くって言ったじゃないですか…」

オールマイト「おっとすまないすまない」

緑谷「でも…僕は無個性ですよ?半冷半熱の轟君や爆発のかっちゃんとかの方が相応しいような…」

緑谷「なんで…僕なんかに…」

オールマイト「…それさ、その君の心が大事」

オールマイト「受け取る者の運命…それがどれだけ重い使命なのか…」

オールマイト「君は理解している。そして力もある」

オールマイト「ワン・フォー・オールが発動できれば爆発的に力が上昇する」

緑谷「…」

緑谷「後こう言うのもなんですけど…まだ…オールマイト引退…の時期にしては…」

緑谷「まだ活躍できる位の範囲内だと思うんですよ…」<現状そうだし

緑谷「なんでわざわざ今こうして…」

オールマイト「…」

オールマイト「さっき…AFOについて話したろ」

緑谷「ああ…はい…」

オールマイト「言ったよな?どんな個性も奪えるって」

緑谷「…」

オールマイト「何でもアリだ。成長を止める個性…そういう類を取ったんだろう」

オールマイト「半永久的に生き続けるであろう悪の象徴…」

オールマイト「覆しようのない戦力差と当時の社会情勢…」

オールマイト「敗北を喫した弟は後世に託す事にしたんだ」

オールマイト「今は敵わずとも…少しずつその力を培って…」

オールマイト「いつか奴を止めうる力となってくれ…!と」

オールマイト「そして、私の代で討ち取った…」

オールマイト「筈だった!!!」ググッ!

緑谷「っ!」

オールマイト「奴は生き延び…敵連合のブレーンとして再び動き始めている」

オールマイト「………」

オールマイト「恐らく、あの大怪我では奴も全盛期のパワーは出せんだろう…」

オールマイト「だが…AFO…衰えた所も補って再び私の前に現る」

オールマイト「今の私ではとてもじゃないが太刀打ちできん…」

オールマイト「……だから…」

オールマイト「お願いだ…君しかいない…!」

オールマイト「我々…先代達の無念を晴らしてくれ…!」

緑谷「………」


13 : 以下、名... - 2016/08/05 15:54:50.05 qoJf4JEV0 10/291

緑谷「でも…オールマイト、悟空さんは…」

オールマイト「相手もソレを熟知している」

オールマイト「悟空さんはほぼ無敵に近いが弱点がないという訳じゃない…」

緑谷「……」

緑谷(💧確かにあの性格からしてちょっと抜け目があるよなぁ…)

緑谷(やろうと思えばやれるかもしれない…)

オールマイト「それに…これは若い世代に託すべきなんだ…」

オールマイト「30~40そこらの人間に渡すよりかは…まだ時間が有り余っている君達に…」

緑谷(いやもう50~60位やん)

緑谷「………」

緑谷「話は…理解もしたし…納得もしました」

オールマイト「ね!?ね!?んじゃ早速髪の毛を…」

緑谷「断ります」

オールマイト「…………」

緑谷「……そりゃ…とっても嬉しいですよ」

緑谷「憧れの人から認められ、そして今その地に立とうとしている…」

緑谷「こんな…もう…あり得ない…夢…みたいな事は一生…」

緑谷「…でも」


悟空『無個性がヒーローになれねえんなら…』


緑谷「約束…したんです」



悟空『《無個性でもヒーローになれる》個性を作りゃいいだろ』


緑谷「無個性でも…貴方の様な立派なヒーローになるっ…て」

緑谷「……」

緑谷「ごめんなさい…本当に…」

緑谷「ごめんなさい……!」ポタポタ…

オールマイト「……」

オールマイト「…酷な話になる…」

オールマイト「が…」

オールマイト(言うんだオールマイトよ…)

オールマイト(言わねば!)

オールマイト(緑谷少年…私は…)

オールマイト「……っ…」

オールマイト(私は……!)

オールマイト「……」


オールマイト「分かった…」ポンッ

オールマイト「それが君の決心…だな」


オールマイト(きっともうじき…君のそばに居られなくなるんだよ…)




14 : 以下、名... - 2016/08/05 16:09:41.98 qoJf4JEV0 11/291

オールマイト「……」

オールマイト「だが…他の者にこれは話さない…」

スッ…

オールマイト「今じゃなくていい…もし…嫌ならば誰かに渡してしまっても構わない…」

オールマイト「………考えてくれ…時間は…まだある」

緑谷「……」



ガチャ…

バタン…



オールマイト「……」

フッ…

悟空「……緑谷、どうだった…」

オールマイト「…やはり、駄目でした」

悟空「……」

悟空「オラが退治すれば済む話なんだがな…」

悟空「それに…何故か…」

悟空「おめえの細胞を入れても個性が起こらねえ」

オールマイト「……死の世界を超え生物という概念ではなくなってしまったからか…」

オールマイト「或いは…」

悟空「…力になれなくてすまねえ」

オールマイト「せめて…奴の居場所でも突きとめられれば…」

悟空「…」

悟空「ドラゴンボール…」

悟空「神龍さえいてくれりゃ…」





~数日後~

悟空「そろそろ夏休みが始まんだけど…」

悟空「残念ながら30日間フルで休む事はできねえ」

切島「まさか…」

悟空「夏休み林間合宿やっからな!」

「キタァァッッッ!」

芦戸「肝試そ!」

峰田「風呂!」

蛙吹「花火ね」

峰田「風呂!」

飯田「カレーだな」

峰田「行水!!」

蛙吹「あ、岩盤浴させるの忘れてた」

峰田「ヒィィイ…」

15 : 以下、名... - 2016/08/05 16:31:07.42 qoJf4JEV0 12/291

八百万「自然環境ですとまた活動条件が変わりますわね」ワイワイ…

常闇「いかなる環境でも正しい選択を…か、面白い」ワイワイ…

葉隠「寝食皆と!!ワクワクしてきたぁ!!!」

悟空「ははは!そりゃそうだ!」

悟空「あ、でも期末赤点取ったらそん間学校で補習だぞ?」

「…………」

切島「皆頑張ろーぜ期末ぅっ!!」

爆豪「クソ下らねー…」

緑谷(……)

ギュッ…

緑谷(あんな凄い話…誰が信じる…?)

緑谷(……)

緑谷(いや…今迷う必要はない)

緑谷(こうしている間にもこんな日常は続いていくわけで)

緑谷(結局の所僕がやるべき事に変わりはないんだ)

緑谷(これは…後々ゆっくり考えていく事としよう)








ピーピー…

「……ヒーロー殺し」

「捕まるとは思わなかったが概ね想定通りだ」

「暴れたい奴、共感した奴…」

「様々な人間が衝動を解放する場として敵連合を求める」

「死柄木弔はそんな奴らを統括しなければならない立場となる!」

ドクター「……」

ドクター「果たしてできるのか?あいつに…」

ドクター「お前が前に出た方が事が進む筈だ」

「ハハ…では早く体を治してくれよドクター」

ドクター「超再生を手に入れるのが後5年早ければな…」

ドクター「傷が癒えてからでは無意味の期待外れの個性だったよ」

「いいのさ!彼には苦労してもらう!次の僕となるために」




AFO「あの子はそう成り得る歪みを生まれ持った男だよ」

AFO「今の内に謳歌するといいさオールマイト」

AFO「仮初の平和を……ね」

ドクター「………」

ドクター(……見ていろ…孫悟空…)

ドクター(今すぐにでも相手にしてやるさ…)

ドクター(貴様に受けた屈辱的なこの…)

ドクター(傷の借りを返してやる…!)

ドクター「ククククク…」

19 : 以下、名... - 2016/08/05 17:53:06.35 qoJf4JEV0 13/291

緑谷(時は流れ6月最終週)

緑谷(気付けば期末試験まで一週間を切っていた)

上鳴「全く勉強してねええええ!」
芦戸<ダヨネー

上鳴「体育祭やら職場体験やらで全然準備してなかったあああ!」
芦戸<シャーンナロー

常闇「確かに」

砂藤「中間はま…入学したてで範囲も狭いし特に苦労なかったんだけどな」

砂藤「行事が重なったのもあるけど…やっぱ期末は中間と違って…」

中間9位の奴「演習試験もあるのが辛えとこだよな」

芦戸上鳴「……」

峰田「ん?」

芦戸「あんたは同族だと思ってた!」

上鳴「お前みてえな奴はバカで初めて愛嬌でるんだろうが…」

上鳴「何処に需要あんだよ…!」

峰田「世界かね」

「芦戸さん上鳴君!が、頑張ろうよ!」

中間4位のM氏「やっぱ全員で林間合宿行きたいもん!ね!」

中間2位のI氏「うむ!!」

中間5位のT氏「普通に授業受けてりゃ赤点なんて取らねえだろ」

上鳴「表記には気をつけろ!!」

緑谷飯田「ん?」

八百万「お二人共!そう落ち込まず!」

八百万「私…座学なら何かお力添えできるかもしれませんわ」

上鳴芦戸「ヤオモモサマ!!」

耳郎(…)

瀬呂「なぁ八百万!頼むよ…俺古文苦手なんだ」

瀬呂「2人じゃねえが教えてくんね?」

八百万「え?」

尾白「俺も理数が…」

耳郎「………あたしも二次関数」

八百万「良いデストモ!!」

切島「この人徳の差よ」ポンポン

爆豪「俺にもあるわ!」

爆豪「てめえ教え殺したろかっ!!」

切島「おう!頼むわ!」


20 : 以下、名... - 2016/08/05 18:48:57.40 qoJf4JEV0 14/291

メシ処

<イタダキマス!

緑谷「普通科目なら授業範囲内からでまだなんとかなるけと…」

緑谷「演習試験が内容不透明で怖いなぁ」

飯田「突飛な事はしないんじゃ」

麗日「普通科目はまだなんとかなるんやな…」

葉隠「一学期でやった事の総合的内容」

蛙吹「とだけしか教えてくれないもの、悟空先生」

麗日「戦闘訓練、救助訓練…後基礎トレぐらい?」

緑谷「試験勉強に加えて体力面でも万全
緑谷「アイダッ!?」ドンッ

物真「ああごめん…頭大きいから当たってしまった」

緑谷「B組の!えっと…」

緑谷「物真君!よくも!」

物真「君らヒーロー殺しに遭遇したってね」

物真「体育祭に続いて注目を浴びる要素ばかり増えくよねA組って」

物真「ただその注目って決して期待値とかじゃなくてトラブルを引きつける的なものだよね」

「!!」

物真「あー怖い!いつか君達が呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかもしれないなあ!ああ怖
物真<ぶゃっ!?(ドゴッ

ドサッ…

物真<ワレワレノギョウカイデハゴホウビデス…(ピクピク…

緑谷「?…ああっ!」

緑谷「拳藤さん!」

拳藤「ったく…シャレにならん。飯田の件知らないの?」

拳藤「あ、デク。しばらく振り!」

拳藤「また一段と逞しくなってんじゃん!」パシッ

緑谷「ま、まあ…」

八百万(またしても…)ギロッ…

麗日(ゴキブリが入ってきてしもた)ゴゴゴ…

葉隠(麗日ちゃんがうららかじゃないよー!)

拳藤「いや~ごめんな。こいつ心がアレでさ…」

緑谷(心…)

拳藤「あんたらさ…さっき期末の演習試験が不透明とか言ってたね」


21 : 以下、名... - 2016/08/05 18:59:14.40 qoJf4JEV0 15/291

拳藤「入試ん時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

緑谷「え?本当!なんで知ってるの?」

拳藤「私先輩に知り合いいるからさ」

拳藤「ちょっとズルかもしれないけどね…」

緑谷「全然ズルじゃないよそうだきっと前情報の収集も試験の一環に練り込まれてたんだそっか先輩に聞けばよかったんだなんで気付かなかったんだ」ブツブツ…

(やばい逃げろ拳藤)

拳藤「いやそれが聞いた話なんだがどうやら年によって出る仮想敵が違うらしいんだよほら毎年私達と同じレベルの奴が入ってくる訳じゃないしその先輩も上級生から情報収集したんだけど結局話とは違う仮想敵が出たんだって」モゾモゾ

緑谷「へーそりゃ大変だとなると必ずしもインフェルノが出るわけじゃないって事なのかあれが一般入試用の仮想敵だとしたらまさかもっと上の仮想敵出すのかなぁやっぱり今年の一年は異例だし…あ、でもB組との差も考慮すると」ブツブツ

飯田(会話が成立している…だと)

麗日(何が起こっているん…)

緑谷拳藤「」ペラペラ…

八百万(な、何を喋っているのか分からない)

物真「馬鹿なのかい拳藤…折角こっちの情報アドバンテージを…」

物真「今こそ憎きA組を出し抜くチャンスだったのに…」

拳藤「憎くないわい」ドゴッ
物真<アリガトウゴザイマス!

拳藤「大体アドバンテージある状態で出し抜いたって気すまないだろ」

緑谷「!?」

拳藤「言っとくけど負けっぱなしのままは嫌だから」

拳藤「期末試験でリベンジさせてもらうぞ」ニヤッ

緑谷「…」

スタスタ…

緑谷「宣戦布告受けちゃった」

八百万「麗日さん、貴方の分の弾」

麗日「」ズドドドッ…

耳郎「とりあえずやめろ」




上鳴「んだよロボかよラクチンだぜ!!」
芦戸<ヤッター

障子「お前らは対人だと個性の調整大変そうだからな…」

上鳴「ああ!ロボならぶっぱで楽勝だぜ!」

瀬呂「後は勉強教えてもらって…」

芦戸「これで林間合宿はバッチリだー!!」

緑谷「…」

緑谷(…いつかAFOみたいな巨悪と戦う事になるかもしれない…)

緑谷(備える意味でもこれからの全てを糧にしなきゃ…)グッ


22 : 以下、名... - 2016/08/05 19:10:58.66 qoJf4JEV0 16/291

爆豪「人でもロボでもぶっ飛ばすのは同じだろ何がラクチンだ阿呆が」

上鳴「阿呆とはなんだアホとは!」

爆豪「うるせえな!調整なんて勝手にできるもんだろ!」

爆豪「アホだろ!!」

爆豪「なあ!デク!!」

緑谷「…?」

爆豪「個性の使い方…ちょっと分かってきたのか知らねえけどよ」

爆豪「てめえはつくづく俺の神経逆撫でするなオイ」

麗日「あれか!前のデク君…」

砂藤「入学時よりかなり速くなったよな!」

爆豪「体育祭の時みてえな半端な結果はいらねえ…!」

爆豪「次の期末なら個人成績で否が応にも優劣がつく…!」

爆豪「完膚なきまで差ァつけてテメェブチ殺してやる!!」

爆豪「轟っ!テメェもだ…!」ギロッ…

「…」

ガンッ!

切島「久々にガチなバクゴーだな…」

常闇「焦燥…あるいは憎悪か」

上鳴「んだよー体育祭の成績悪かったからって八つ当たりか?」

緑谷「…」



スタスタ…

爆豪「クッソ…ナードが…」

悟空「…」

悟空(思ってた以上にこじれてんな…)

悟空(まるでベジータじゃねえか…いやまだベジータの方が易しかったかも)

27 : 以下、名... - 2016/08/05 19:47:09.70 qoJf4JEV0 17/291

オールマイト「終わりッッッ」

悟空「ええ!?今日期末試験入らねえんか?」

オールマイト「だって意外と長いもんっ!」

悟空「でも結構短えぞ今日…」

オールマイト「むむ…一理ある…」

オールマイト「よし!今日は特別にリクエストを3つ叶えよう!」

悟空「3つ!?本場の神龍みてえじゃねえか!太っ腹~…」

オールマイト「HAHAHA!」

オールマイト(これぐらいしておかないと、後で怒られそうなんだよねあそこ…)

オールマイト(…?何のことか?聞くのは野暮さ!)

オールマイト「さあ!こっからは安価SSだ!たまには息抜きも必要だぜ少年少女!」

オールマイト「自覚するんだ!今日から自分は読者なんだと!!」

悟空(…なんでそれ使ったんだ…?)







緑谷「…」

緑谷(期末試験前最後の休日だ…)

緑谷(そりゃ勿論勉強ばっかりしてたらストレス溜まっちゃうけど…)

緑谷「何しよう」

ピッ

オールマイト「さあこっからは君達の自由に動かすんだ!」

悟空「本当に何でもいいんかぁ?」

オールマイト「……」

オールマイト「ここの掲示板がどこなのかよく見てから書いてくれよ」<最近変わったからな相場が

オールマイト「では再生!」

ピッ…

緑谷「うーん…」

行動 >>29

28 : 以下、名... - 2016/08/05 19:50:11.92 gy+cFQWmO 18/291

八百万さんがテストの事での話と言う名目でデクの所に遊びに来る

29 : 以下、名... - 2016/08/05 19:54:19.41 oGmjBXhA0 19/291


32 : 以下、名... - 2016/08/05 20:06:05.94 qoJf4JEV0 20/291

緑谷「ぬ」ピンポーン

緑谷(ん?誰だ…母さん…なわけないよなぁ)ヒョコッ…

緑谷(さっき買い物行ってたんだから…)ガチャ…

緑谷(悟空さんならテレパすればいいし…)ドダダダ…

ガチャ…

緑谷「どなた様です…」

八百万「おはようございます、緑谷さん」

緑谷「八百万さん?」

八百万「すみません、急に貴方の家に参りまして…」

八百万「実はテスト勉強の事で少し教えていただきたい所がありまして…」

緑谷「あ、ああ…!いいいいんだよ!?別に!?」

緑谷(な、何~!?じょ、女子が僕の家に~!?)

緑谷(麗日さんとかならまだ…)

麗日『勉強分からない!から!教えて!』

緑谷(的な雰囲気で来るの分かるけど…)
緑谷(って分からねえよ!なんで麗日さん例に挙げたんだ自分ちくしょう!)

八百万「では…お邪魔します…」

緑谷(にゃ~!?まだこ、心の準備がぁ…)


33 : 以下、名... - 2016/08/05 20:18:14.25 qoJf4JEV0 21/291

緑谷「ご、ごめんね…こんな質素な部屋だけど…」

八百万「いえ…私の家のお手洗いと同じ位の大きさはありますわ」

緑谷(トイレ=僕の部屋なの?💧)

緑谷「…じゃ、じゃあ台所からお茶と菓子持ってくるから…」

緑谷「ちょっと待ってて!」スタスタ…

八百万「……」

八百万<ドア閉めてと(バタン

八百万「…………」

ゴソゴソッ…

ガサガサ…

八百万<あ、ありましたわ

八百万<(クンカクンカ

八百万<どれにしましょう

八百万<オールマイトが書いてあるのは邪魔だから

八百万<あ、これがいいかな

八百万<ポケットに入れてと

スタスタ…

八百万<あ、そろそろ戻ってきそうですわ

八百万<?な、なんとっ!体毛ですわ!?

八百万<ど、どうしよう…お持ち帰りしたい!

八百万<ああもういい食べちゃえ!(パクッ

緑谷「お待たせ~」ガチャ
八百万<~!?(ゴクン

緑谷(ドア閉めたっけ)

緑谷「八百万さん?」

八百万「あ、ありがとうゴザイマス!有難くいただきますわ!」

緑谷(なんで散らかってんだろ…)


35 : 以下、名... - 2016/08/05 20:32:48.52 qoJf4JEV0 22/291

八百万「ここについてなのですが…」

緑谷「あ、ここは~」

八百万「成る程…勉強になりますわ」



八百万「お、おいしい!」

八百万「ほっぺた落ちそうですわ!」

緑谷「そんな大げさな…」



八百万「ええと…かめはめ…」

緑谷「違う…もうちょっと肩落として…」

八百万「かめはめ…」

緑谷「うーん…顎引いて」グイッ

緑谷(って何ボディタッチしてる僕)

八百万(死ぬ)





八百万「お忙しい中お付き合い頂きありがとうございました」ペコッ

緑谷「大丈夫?まだ1時間しか居座ってないけど…」

八百万「これ以上試験勉強の妨げになってしまうのも困りますでしょうし…」

八百万「私はこれで失礼いたしますわ」

ダダダッ…

緑谷「……走って帰ってったよ…」



ダダダッ…

八百万(危ない危ない…気付かれる前に帰る事に成功しましたわ)

八百万(でもぅぅ…もうちょっと楽しみたかったぁ…)

ダダダッ…


ピッ

オールマイト「……見てはいけないものを見てしまったな」

悟空「オラもあんなプレイしたことねえぞ」

オールマイト「…………」

オールマイト「誤解を生むような言い方やめてください」

悟空「お?」

オールマイト「では二つ目の願いを聞こうか!」

ピッ


緑谷「にしても…なんとか凌いだぞ…」

緑谷「途中3回ぐらい気絶しそうな時あったからな…」<いわゆるラッキースケベ

緑谷「気をつけないと」

緑谷(……というか母さん遅いなぁ…何してるんだ…)

緑谷(1時間半もどこ行ってるんだろ)

緑谷「ま、いっか…この後は…」

行動 >>36

31 : 以下、名... - 2016/08/05 20:03:54.81 59tRZzX80 23/291

拳藤さんが空飛びたいというからデクが背中におんぶして空中遊泳する

36 : 以下、名... - 2016/08/05 20:34:55.09 59tRZzX80 24/291

>>31

37 : 以下、名... - 2016/08/05 21:00:59.34 qoJf4JEV0 25/291

緑谷「ん?あれは…」

ダダッ…

拳藤「あ、デク!マジでいた!?」

緑谷「拳藤さん…どうしたの?」

拳藤「いや…さっき道端でデク達の担任と会ってね…」

悟空『お?緑谷ん家ならあっちにあっぞ?』

拳藤「って訳」

緑谷(悟空さーーーん!?)

緑谷「え…それで僕ん家何しに来たの?」

拳藤「空飛ぶ方法教えてくれ!」

緑谷「…………」

緑谷「うん、あれ個性」
拳藤「とは言わせんぞ」ビシッ

拳藤「あんたの個性は光線でしょ?あれ、かめはめ波っての」

緑谷「って言ってもなぁ…」



悟空『浮け!とにかく浮くイメージ!!』

緑谷『ふんぎぎぎ…』



緑谷(って軽い感覚でやったら出来たんだよなぁ八百万さんも…)

緑谷「あ、そ、そうだ!八百万さんはどう!?」

緑谷「あの人の方が説明力あるし…」

拳藤「ああ…声はかけたんだけど…」

八百万『い、今は急ぎの用事がありますの!ごめんあそばせ!!』ダダダ…

拳藤「って断られたよ」

緑谷(オワタ…)

緑谷「うーん…」

緑谷「教える事はできないなぁ…」.

拳藤「そうなんだ…」

緑谷「……」

緑谷「なんで空を飛びたくなったの?」

拳藤「…う、うーん…なんというかその…」

拳藤「気分転換に!」ドンッ!

緑谷「……………」

緑谷「そ、そう…」

拳藤「あー…でも無理なら仕方ない…」

拳藤「すまん!時間とらせ…
緑谷「待って」

拳藤「……?」

緑谷「教える事は…できないけど」

緑谷「その…」モジモジ…

緑谷「気分転換はさせてあげられる」

拳藤「え?」

緑谷(………ってなんでまた出しゃばってんだ僕のバカヤローーーーッ!!)

38 : 以下、名... - 2016/08/05 21:20:18.66 qoJf4JEV0 26/291

緑谷「……」

拳藤「……いや…無理しなくていいんだよ?💧」

緑谷「💦……」

緑谷「いやっ…折角来てもらったんだから…」

緑谷「まぁこれ位おやすい御用だよ」

拳藤「……大丈夫?私振り落とされたりしない?」

緑谷(心配は自分のかよ)

緑谷「大丈夫大丈夫…最悪落ちてもすぐ助ける」

拳藤「いや…落ちない様にね?💦」

緑谷「行くぞっ…」

ゴオオッッ!




麗日「オッモチモチモチモッチモチー…」スタスタ…

麗日「私の癒しのモッチモチー…」

麗日「朝昼晩もモッチ…」

ゴオッ…

麗日「ん?」

緑谷「…」ゴォッ…

麗日「デク君…空飛んどる…」

麗日「どうしたのかな…」

拳藤「ひゃっほー!!」

ゴォッ

麗日「………」

麗日「今…なんか…女子の声がした…」

麗日「加えてなんかデク君おんぶしてた…」

麗日「…」ピキピキ…


麗日『で、デクきゅん!///そ、そんなっおんぶせんでもっ!///』

緑谷『?怪我させたの僕だから当然じゃないか』

麗日『い、いやそりゃそっだけど…』


麗日「待てゴラ確信犯ーーー!!」ゴオオッッ!



ネコ<なんか飛んでったニャン

ネコ<何も見ニャかった事にするニャン




41 : 以下、名... - 2016/08/05 21:38:13.99 qoJf4JEV0 27/291

緑谷「あ、あんまり騒がないでよ?変な目で見られるから…」

拳藤「大丈夫大丈夫!分かってるって」ニコッ

緑谷(零距離での女子の笑顔…)

緑谷(な、なんて眩しいんだ…)

拳藤「いい眺めー…」

緑谷「…」

緑谷「どこか止まろうか」



シュタッ…


拳藤「…綺麗…」

緑谷「本当そうだね」

緑谷(というか塔のてっぺんに立っていいのかこれ…)

緑谷(後面積狭い!み、密着して…)

緑谷(密着!?💧)

拳藤「ん?」

緑谷「あばばばばば」

拳藤「あ、ごめんごめん…くっついちゃ…」

スカッ

拳藤「あ…」ガクッ…

拳藤(踏み外し…)

緑谷「あっ!」

ガシッ

緑谷「ぶなっ!」ギュッ

緑谷「だ、大丈夫?拳藤…」

緑谷(あ)

拳藤「~」

緑谷(やべえ!抱きかかえちゃった!!)

緑谷(くそ~さ、更に悪化した!マズイ!)

拳藤<掌底! 緑谷<ぐはぁぁ!?

緑谷(なんて事になりかね…)

拳藤「っ!!」ジタバタ…

バッ…

拳藤「はぁ…はぁ…」

緑谷「だ、大丈夫…?」

拳藤「……ごめんなさい」

緑谷「え…なんで君が謝って…」

拳藤「……」

カクッ…

緑谷「?」

ヒュゥゥ…

緑谷「…………はあああ!?」


42 : 以下、名... - 2016/08/05 21:58:01.86 qoJf4JEV0 28/291

ゴォォッ…

ガシッ

緑谷「…っとと…」

拳藤「…」

緑谷「……気絶しちゃってるよ」


シュタッ…

緑谷「大丈夫…?かな…」

拳藤「…」

ペシペシ…

拳藤「…」

緑谷「…」

ペシペシペシペシ…

拳藤「…」

ペシペシペシペシペシペシ

拳藤「痛えわ!」ガバッ!

緑谷「わっ起きた…」

拳藤「おいちちち…」

緑谷「一体どうしたの…?」

拳藤「あーうん?気絶してた?あたし」

拳藤「…多分貧血じゃない?」

緑谷「嘘ぉおおっ!?」

拳藤「嘘じゃないない」

拳藤「事実体育祭で何回もクラクラしてたわ」

緑谷(貧血ハンデの相手に互角に戦ってたのか僕は…)

拳藤「……」

拳藤「なんかその…」

拳藤「迷惑かけてごめん…」

緑谷「だからなんで君が…」スッ…

ペチッ!

拳藤「触らっ…!」

緑谷「…え…」

拳藤「ふぇ…」

拳藤「あ、ああ!い、いきなり叩いたりしてごめん…」

緑谷(さっきから何なんだこの子…)

緑谷「な、なんかせっかくの気分転換だったのに…こっちが…」

拳藤「気にしないでくれよ…私も気まずく…」

拳藤「とりあえず、ありがと。楽しめた」

緑谷「え?行っちゃうの?」

拳藤「うん。もう十分気分転換できたし」

拳藤「んじゃ、また学校で」

緑谷「え、体は大…」スタスタ…

緑谷「行っちゃった…」

43 : 以下、名... - 2016/08/05 22:04:06.27 qoJf4JEV0 29/291

緑谷「…それより…」クルッ…

緑谷「………麗日さん…は?」




麗日「…な、何や今の…」

麗日(今何起こった!?なんかデク君が誰か抱きしめたと思ったらそこから突き落とした(?)と思ったら助けて…)

麗日(な、何が何やらさっぱり…)

麗日「……」

麗日(楽しそう…だったなぁ…)





悟空「なんか、八百万との差が…」

オールマイト「いや、その…これ位しかおもいつかなかった」

オールマイト(安心してくれ…こ、この代わり本編で活躍するから…)ガタガタ…

オールマイト「さあ!最後の願いだ!!」




緑谷「…うーん…分からん」

緑谷「いつの間にか拳藤さんと別れちゃったな」

緑谷「これでまた暇になったぞ…」

緑谷「何しよう」<てか家帰ろうかな

行動 >>44

44 : 以下、名... - 2016/08/05 22:16:29.81 f+DQCdoLO 30/291

葉隠が成長著しい緑谷にアドバイスを求めに来る

45 : 以下、名... - 2016/08/05 22:43:30.30 qoJf4JEV0 31/291

緑谷「とりあえず帰るか…」

スタスタ…

緑谷「…」スタスタ…

「…」スタスタ…

緑谷「…」スタスタ…

「…」スタスタ…

緑谷「…」

緑谷「葉隠さん…どうしたの?」

葉隠「ふえっ!?何故ばれたっ!」

緑谷「何故って…いやその」

緑谷「…?」

葉隠「……」



緑谷「アドバイス?」ギィ…ギィ…

葉隠「うん!」ギィ…

葉隠「緑谷君滅茶苦茶強いじゃん!」<波ー!

葉隠「私にも強くなれるコツ教えて欲しいんだ!」

緑谷(……)

緑谷(そういえば…)

緑谷(葉隠さんって言ってしまえばただの透明人間)

緑谷(だから身体能力は素の力で補わなきゃならない)

緑谷「…そりゃあ…」

緑谷「うーん…トレーニングしかないなぁ…」

葉隠「💦……」

葉隠「うーん…やっぱり分かんないか」

葉隠「困ったなぁ…」

緑谷(僕からじゃ困っている様には見えないけど?)

緑谷(………待てよ…)

緑谷(そういえば葉隠さんの素顔ってなんだ…)

緑谷(ってか姿ってなんだ)

46 : 以下、名... - 2016/08/05 23:45:43.30 qoJf4JEV0 32/291

緑谷(葉隠さんっていつも個性発動してるけど…)

緑谷(わざわざ皆の前で姿隠す必要ってないんじゃ…)

緑谷「……」

緑谷「…」ブンッ

緑谷「……」

緑谷「…」ブンッ

葉隠「……」

緑谷「」ブンッブンッブンッブンッブンッ

葉隠「い、いきなりなにしてるの緑谷君!!」

緑谷「あ、いやごめん…」

葉隠「ま、まさかハラセク的行為を…」

緑谷「ち、違う違う!断じて違う!」

緑谷「いや…そういえば入学してから君の素顔見てないなって」

葉隠「ええっ…つまりそれって…」

緑谷「あ、うんまぁ…早い話見てみたい」

葉隠「……」

緑谷(…っ!)

緑谷(何やってんだ自分…今まで誰にも見せてなかったって事は…)

緑谷(何かしら重い事情があるに違いない…!)

緑谷(また出しゃばってしまったぁぁぁ!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!)

葉隠「……見せたくないよ…だって…」

緑谷(ひいいい!言わないで!)

葉隠「そばかすがあるからっ!」ドンッ!

緑谷「…」

葉隠「…」

緑谷「…え…」

緑谷<存在…否定された…

葉隠「い、いやいやいや!違うの!別にそばかすがあるからって緑谷君嫌いじゃないんだよ!?」

葉隠「……」

葉隠「…そもそも見られるのが嫌なだけなんだよ…」

葉隠「どんな綺麗な顔でも…」

緑谷「?」

葉隠「ほらっ…皆って2人で会話する時って相手の顔見るでしょ?」

葉隠「真剣に…相手が今何思ってるのかって…」

葉隠「私…昔友達にね…」

『お前ってさ感情顔に出すよなぁ』

『ほら見ろ、俺笑ってるだろ?』

『でも内心怒ってんだよねー』バチバチッ…

緑谷「……!?」ゾッ…

葉隠「それから顔でも自分の感情をどう表現すればいいか分からなくって…」

葉隠「人に…顔見せて…会話するのとか…」

葉隠「嫌に…なっちゃって…」

緑谷「………」

47 : 以下、名... - 2016/08/06 00:04:02.92 dYofoKSR0 33/291

緑谷「そっか…」

葉隠「………」

葉隠「くぅぅっ…結局のとこらどうしよう…」

葉隠「いっつも皆に抜かされてばかりだからなぁ…」

緑谷「…」

緑谷「………わっ…」

緑谷「笑ったら…」

葉隠「?」

緑谷「…困った時は、笑ったらいいと思うよ」

緑谷「世の中笑ってる人が1番強いからね」ニッ

緑谷「あの人だって…」

葉隠「…」

緑谷「あ…あんまりアドバイスにならなかった気がするけど…」

緑谷「ごめんねあまり力になれなくて…!」

緑谷「そ、それじゃあ…」

葉隠「待って」

緑谷「え?」クルッ…




葉隠「笑うって…こんな感じに?」

ニッ

緑谷「………」


オールマイト<おい何してる!私にも見せて!

悟空<やべえ…なんか太陽の光が差して…見えねえ…


緑谷「…かわいい…」

葉隠「え///」

緑谷「ぶぶ!?」

緑谷(な、何言ってんだ自分!いやまぁ確かにそうだが!)

緑谷(ボソッと心の声漏らしてんじゃねえええ!)

シュン…

緑谷(あ、透明になった)

葉隠「……ふふ…」

葉隠「ありがと緑谷君、解決したよ」

葉隠「じゃあねっ!」

緑谷「………」

ダッ…

緑谷「実際には…見えねども」

緑谷「今…君はきっと…」

緑谷「とびっきりの笑顔でいるんだろうな」

48 : 以下、名... - 2016/08/06 00:06:08.24 dYofoKSR0 34/291

オールマイト「……」

オールマイト「まあ、つまり青春万歳ってわけだな!」グッ!

悟空<いい話みたいに終わらすなよ…







八百万「緑谷さんの下着の性質はっと」カキカキ…

悟空「…」

54 : 以下、名... - 2016/08/06 13:40:52.28 dYofoKSR0 35/291

緑谷(そして演習試験当日)



悟空「そんじゃ演習試験始めっぞ」ザッ…

悟空「当然こっちにも赤点はある」

悟空「学校でお留守番が嫌だったら全力でかかってこい!」

耳漏「先生多くね?」<2…5…

悟空「おめえらなら事前に情報仕入れて大方何すっかは把握してると思うんだけど…」

上鳴「入試ん時みてえなロボ無双だろぉぉ!?」
芦戸<花火カレー肝試ーーー!!

校長「残念!!諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ!」

上鳴芦戸「……」

上鳴芦戸「もう駄目だ…おしまいだぁ…」

瀬呂「こ、校長先生!?」

八百万「変更って…」

校長「それはね…」




スナイプ『敵活性化のおそれ…か』

スナイプ『勿論それを未然に防ぐことが最善ですが…』

スナイプ『学校としては万全を期したい』

スナイプ『これからの社会現状以上に対敵戦闘が激化すると考えれば…』

スナイプ『ロボとの戦闘訓練は実戦的ではない』

スナイプ『そもそもロボは「入学試験という場で人に危害を加えるのか」等のクレームを回避する為の策』

悟空『そんなつけたケチ無視すりゃいいと思うけどなぁ…』




校長「これからは対人戦闘・活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視するのさ!」

校長「というわけで諸君らにはこれから…」

校長「2人1組でここにいる教師1人と戦ってもらう!」

麗日「……せ、先生…方と?」

校長「尚ペアの組と対戦する教師は既に決定済み」

校長「動きの傾向や成績、親密度…諸々を踏ませて独断で組ませてもらった」

悟空「まず…」

悟空「轟と八百万」

八百万「……!」

悟空「オラとだ」ニヤッ

悟空「次、緑谷……」

悟空「そして爆豪」

爆豪「デッ…」

緑谷「かっ…!?」

悟空「んで、肝心のお相手は…」

ザッ…

オールマイト「私がする!!」

緑谷爆豪「っ!!!」

オールマイト「協力して勝ちに来いよ!お二人さん!!」

55 : 以下、名... - 2016/08/06 13:57:07.55 dYofoKSR0 36/291

悟空「……以上だ」

悟空「ステージはそれぞれ用意されてる」

悟空「皆一斉にスタートだ」

悟空「他の詳しいルールは担当の先生に聞いてくれ」

悟空「移動はここのバス…」

悟空「さあ早速始めっか!」



オールマイト「……」ブロロロ…

オールマイト「しりとりとか…する?」

緑谷爆豪「…」

オールマイト(端と端!!!)

オールマイト「……」



悟空『ペアの案についてだけど…』

悟空『まず上鳴と芦戸は単純に行動する事が多い…」

悟空『そこを校長のじっちゃんに突いてほしい』

校長『オッケー』

悟空『次、轟だが…申し分のねえ成績だけど何かと個性でゴリ押しする事が多い…』

悟空『対して八百万は個性は万能だけど咄嗟の判断力が欠けてる』

悟空『どちらも近接じゃ対応しきれねえ個性だろうからオラが相手をする』

『異議なし』

悟空『じゃあ…緑谷と爆豪』

悟空『オールマイトに任せてえんだけど』

オールマイト『?』

悟空『こいつらは特に成績や能力じゃ付けてねえ』

悟空『単に仲が悪い』



オールマイト「……」




キキィ…



オールマイト「ここが我々が戦う場所だ」

緑谷「あの…戦うってまさかオールマイトを倒す…とかじゃありませんよね?」

緑谷「どうあがいてもムリだし…!」

オールマイト「消極的なせっかちさんめ!」

オールマイト「ちゃんと今から説明する」

56 : 以下、名... - 2016/08/06 14:30:03.59 dYofoKSR0 37/291

校長「制限時間は30分さ!」

校長「君達の目的は『このハンドカフスを私に掛ける』or『どちらか1人がこのステージから脱出』!」

上鳴「戦闘訓練と似てんな…」

芦戸「逃げてもいーんですか?」

校長「うん!」




マイク「何しろ戦闘訓練とは訳が違うからな!」

マイク「相手は」

マイク「ちょーーーーーーー格上」

耳郎「格……上?」

耳郎「イメージないんスけど…」

マイク「ダミッ!ヘイガールウォッチャウユアマウスハァン!?」




13号「今回は極めて実戦に近い状況での試験」

13号「僕らを敵そのものだと考えて下さい」




スナイプ「会敵したと仮定しそこで戦い、勝てるならよし」

スナイプ「だが」




悟空「相手との差が大きい場合逃げて応援を呼んだ方が利口な時もある」

悟空「轟、おめえらならよく分かっているはずだ」

「…!」

ネイティヴ『応戦するより逃げた方がいいって!』




飯田(……もう…間違えない…)グッ…

飯田(つまり…この試験は…)





緑谷「戦って勝つか…逃げて勝つか…」

オールマイト「そう!君らの判断力が試される!!!」

オールマイト「けど、こんなルール逃げの1択じゃね!?って思っちゃいますよね!」ゴソゴソ…

オールマイト「そこで私たちサポート科にこんなの作ってもらいました!」

オールマイト「超圧縮おーもーりー!」テテテテン!

オールマイト「体重の約半分の重量を装着する!ハンデってやつさ!」

オールマイト「古典だが動き辛いし体力は削られる!」<あ、ヤベ意外と重💧

爆豪「戦闘を視野に入れさせる為か」

爆豪「ナメてんな」

オールマイト「HAHA!どうかな…?」


悟空<うぃ…オラの場合は体重の10べえだからなぁ…

轟 八百万<……

57 : 以下、名... - 2016/08/06 14:47:45.76 dYofoKSR0 38/291

リカバリーガール「……さてと、今日は激務になりそうだ」



常闇「受験者…我々はステージ中央からスタートか」

蛙吹「逃走成功には指定のゲートを通らなきゃいけないのね」

蛙吹「となると…?」

常闇「奴らはゲート付近で待ち伏せか」

リカバリーガール<皆位置についたね

芦戸「リカバリーガール?」

上鳴「始まりの合図か…!」

上鳴「やったるぜ…」ピリッ…

リカバリーガール<それでは雄英高一年期末テストを始めるよ!

リカバリーガール<レディィィ…

リカバリーガール<ゴォッ!!

ズリュッ…

常闇「なっ…エクトブラズム!」

蛙吹「いきなり分身っ…」

エクトブラズム「言イ忘レタガ…我々教師陣モ…諸君ラヲ」

エクトブラズム「本気デ叩キ潰ス所存」




悟空「……っと…」

ダダッ…

「この試験…どちらが先に相手を見つけるかだ…」

「視認出来次第俺が引きつける…そしたらお前は脱出ゲートまで突っ走れ」

「俺から離れるなよ」

八百万(くっ…気の感知ができれば…)






常闇「咥えろ黒影!!」

ガシッ

ブンッ!

エクトブラズム「味方ヲ投ゲタ?」

蛙吹「よっころせっと」ベタッ!

常闇「蛙吹!逃げる!!」

蛙吹「勿論よ」ギュオッ!!

常闇(頼んだぞ…)グルグルッ

蛙吹「そらっ」グイッ

ゴォッ…

シュタッ

常闇「流石、舌の扱いは一流だ」

蛙吹「褒めても何も出ないわよ常闇ちゃん」ピョンピョン…

エクトブラズム「ウマイナ…ヤハリ戦闘ヲ避ケルカ…」

58 : 以下、名... - 2016/08/06 15:23:04.35 dYofoKSR0 39/291

リカバリーガール「コミュニケーション能力…」

リカバリーガール「この社会…ヒーローとして地味に重要な能力」

リカバリーガール「特定の相棒と抜群のチームプレイを発揮できるより…誰とでも一定水準をこなせる方が良しとされる」

リカバリー(となると…あの2人は…)







爆豪「ついて来んな!」

爆豪「ブッ倒した方が良いに決まってんだろ!!」

緑谷「せっ…戦闘は何があっても避けるべきだって…」

爆豪「終盤まで翻弄して疲弊したとこ俺がブッ潰す!」

緑谷「ぅぅ…」

緑谷(やっぱりどうしてもかっちゃんには苦手意識が…)

緑谷(でも今はそんな事言ってらんない!)

緑谷「オールマイトを…な、何だと思ってんのさ…」

緑谷「いくらハンデがあってもかっちゃんがオールマイトに勝つなんて…」

ビキ…

ドゴオッ!

緑谷「っ!」

ドサッ…

爆豪「これ以上喋んな」

爆豪「ちょっと調子いいからって喋んなムカつくから」

緑谷「ごっ…試験合格する為に僕は言ってるんだよ…」

緑谷「聞いてよかっちゃん…!!」

爆豪「ダァカラ!テメェの力なんざ合格に必要ねえっつってんだ!!!」

緑谷「怒鳴らないでよ!!!それでいつも会話にならないんだよ!!!」



リカバリーガール(最悪のチームだねえ…)


ドゴオオオッ!!

緑谷爆豪「!?」

オールマイト「さて…」

オールマイト「脅威が行くぞ!!」



59 : 以下、名... - 2016/08/06 15:35:59.82 dYofoKSR0 40/291

緑谷「はっ……は…」

オールマイト「街への被害などクソ食らえだ」

緑谷(…何だ…何だ!!)

爆豪(何だこの…)

オールマイト「試験だなんだと思っていると痛い目みるぞ」

オールマイト「私は敵だヒーローよ」

オールマイト「真心込めてかかってこい」

緑谷爆豪(威圧感は!?)

ダンッ!

緑谷「しょ、正面戦闘はまずい!逃げよう!」

爆豪「俺に指図すんな!」ガチャ…

緑谷「かっちゃん…!」

爆豪「『閃光弾』!!!」

ボオオッ!

オールマイト「ぬお…」

爆豪「オールマイト!」

爆豪「言われねえでも最初から…」ダンッ!

オールマイト「おっとストップ」ガシッ

爆豪「~」ジタバタ…

爆豪「…」

爆豪「そおつぉいあよ」

オールマイト「あ痛タタタタタ!?」ボボボボボッッ!

オールマイト(普通顔掴まれたら反射で引き剥がそうとするもんだろ!!?)ボボボボボ…

オールマイト(私をマジで倒す気…)ガシッ…

オールマイト「しかないようだな!」ブンッ!

ズドッ!!

爆豪「かっ…」

オールマイト「まぁそんな弱連打じゃちょい痛いだけだが!」

オールマイト「そして…」シャッ…

緑谷「っ…」ダダッ…

オールマイト「君も君だ!緑谷少年!」フッ

緑谷「っそだろ…!?」キキーッ…

オールマイト「チームを置いて逃げるのかい?」

緑谷「!」ゾオッ

緑谷(な、なんでヒーロー殺しを思い出す!)

緑谷「界王拳!!!」ボオオッ!

緑谷(くっ…反射で出しちまった!)

緑谷(だが気を開放してるから実質3倍…)

緑谷(とりあえず後ろっ!)ダンッ

オールマイト「おっとそいつは…」

オールマイト「よくない」

60 : 以下、名... - 2016/08/06 15:48:09.82 dYofoKSR0 41/291

ボォッ!

爆豪「バッ…退け!!」

緑谷(かっちゃん…いつの間…)

ドゴオッ!


リカバリーガール(片や打倒オールマイト…片や逃げの一手…)

リカバリーガール(後者は憧れが強すぎるせいだね)

リカバリーガール(緑谷出久にとってオールマイトは神にも等しい)

リカバリーガール(一方この子についてはよく知らないが)

リカバリーガール(成績だけ見れば素晴らしい才能の持ち主…)

リカバリー(なのに何を焦っているのかね…)

緑谷「だっだから正面からぶつかって勝てるはずないだろ!?」
爆豪「喋んな」

爆豪「勝つんだよ…それがヒーローなんだから…」



緑谷「……」


爆豪『やっぱカッケーよオールマイト!』



緑谷「なら尚更ここでの戦闘は…」ガシッ

爆豪「離せ触ん…」

「とりあえず」ゴォッ

緑谷爆豪「!?」

オールマイト「逃げたい君にはこれをプレゼントだ」ドスッッ!

緑谷(が、がーどれーるぅぅ!?)

爆豪「てんめ…」クルッ

シャッ…

爆豪「消え…」

爆豪「がっ!!」ズボォォッ!!

爆豪「お、おぇぇぇ…」ドバッ…

ヒュゥゥ…

ズザザ…

緑谷「かっちゃん…!!」



61 : 以下、名... - 2016/08/06 16:01:52.07 dYofoKSR0 42/291

爆豪『ホラ見ろ!見たか今の!?』

爆豪『オールマイトってやっぱカッケーよな!!』

爆豪『4対1!絶対負ける!って思っちゃうだろ!?』

爆豪『でも見ろ!ホラここ!』

爆豪『こー避けてパンチ!と見せかけて…』

爆豪『ホラ!!勝っちゃった!』

爆豪『どんだけピンチでも…最後には絶対勝つんだよなあ!』





<おぇぇぇ!ゲェェ…

オールマイト「……分かるさ。緑谷少年の急成長だろ?」

オールマイト「でもさ、レベル1の力とレベル50の力、成長速度が同じなハズないだろ?」

オールマイト「もったいないんだ君は!分かるか?分かってるんだろ!?」

オールマイト「君だってまだいくらでも成長できるんだ!」

オールマイト「でもそれは力じゃない…」


爆豪『どんだけピンチでも…最後には絶対勝つんだよなあ!』


緑谷(……嫌な奴さ…!)

緑谷(でも…そうだ!)ググッ…

緑谷(どんな事だろうと絶対…)

緑谷(勝者であろうとするんだ!)

緑谷(僕の憧れた君は…!!)グッ…

爆豪「黙れよ…オールマイト…」フラフラ…

爆豪「あのクソの力ぁ…借りるくらいなら…」

爆豪「負けた方が…まだ…マシだ…!」

緑谷「…」

オールマイト「…………」

オールマイト「そっか」

オールマイト「後悔のないようにな」スッ…

爆豪「っそが…!」




ドゴォォッッ!!

緑谷「っ!!!」

爆豪「!?」

オールマイト「み、緑谷少年…!」

緑谷「負けた方がマシだなんて…」

緑谷「君が言うなよ!!!」

62 : 以下、名... - 2016/08/06 16:17:37.26 dYofoKSR0 43/291

爆豪「ってえ…」ヒュゥゥ…

ガシッ

オールマイト「!?」

ダダンッ!!

オールマイト(しまった…!逃がした…)

爆豪「ってめ離せっ…」

緑谷「いいから!!」ダダッ…

緑谷「僕には…オールマイトに勝つ算段も逃げ切れる算段も」

緑谷「とても思いつかないんだ」

爆豪「あ!?」

緑谷「諦める前に…僕を使うくらいしてみろよ!!」

緑谷「負けていいなんて言わないでよ!」

緑谷「勝つのを諦めないのが…君じゃないか…!」




『ヤロー!一年のくせに!』

『上級生にぶつかったら謝れよ!!』

『よっちゃんに言いつけたる!よっちゃん超ツエーんだ!!』

爆豪『あ?』スッ…

『ひっ!ああ、明日覚えとけよ!!』

爆豪『俺がお前らにぶつかったんじゃない』

爆豪『お前らが俺にぶつかったんだろ…』ズズッ…

『スッゲーかっちゃん!小四2人とケンカして勝っちゃった!』

緑谷『わぁぁ…』

爆豪『…………いちばんすげえヒーローは』

爆豪『最後に必ず勝つんだぜ』ズズッ…




ダダッ…

オールマイト「あそこで緑谷少年が来るとは…油断した…」

オールマイト(姿をくらませたという事は出口ゲートに向かったのかな?)

ボオオッ!

オールマイト「!」

爆豪「どこぉ見てんだあ!?」

オールマイト「爆…」

爆豪「っ…」

オールマイト(なんだ…顔が…)

爆豪(ムカつくんだよ!誰がテメェなんかと!!)

爆豪「デク!!!」

爆豪(誰がテメェなんかと!!!)

緑谷「……」

オールマイト「!?」クルッ

爆豪「撃てっ!!!」

シュコン…

63 : 以下、名... - 2016/08/06 17:35:07.19 dYofoKSR0 44/291

爆豪『二度は言わねえぞクソナード』

爆豪『あのバカみてえなスピード相手じゃどう逃げ隠れても戦闘は避けらんねえ』

緑谷『でも戦いになんてならないよ…』

緑谷『あのオールマイト相手に…』

爆豪『テメェ黙ってろブッ殺すぞ!』

爆豪『半端な威力じゃビクともしねえのはさっきの連打で分かった』

爆豪『じゃあ零距離で最大威力だ』

爆豪『ダメージを与えつつ…距離を取る唯一の手段』

オールマイト「成る程」

緑谷「ごめんなさいオールマイト!!!」

ボオオオオッッ!!!

緑谷「っだ!?」ゴッ…

緑谷(肩いった…かっちゃんこんなの使ってたのかよ!)

爆豪「走れやアホが!」ダンッ!

緑谷「あっうん!」

爆豪「…」


緑谷『負けた方がマシだなんて…』

緑谷『君が言うなよ!!!』


爆豪「っ…」

緑谷爆豪「…!」ダダッ…


オールマイト「ってて…」

オールマイト「やられた…」

オールマイト「『逃げ』と『戦闘』の折衷案…」

オールマイト「即席にしちゃいいじゃないか」

オールマイト(街への被害も既に私が破壊した軌道上にに重ねた事で軽減している)

オールマイト(確か初の戦闘訓練時に指摘したっけか…)

オールマイト(そうさ、2人共本来ならクレバーな男達…)フラ…

オールマイト(なのに互いの事となると途端に破綻してしまう)<ゲホッ

オールマイト(羨望、嫌悪、追走…)

緑谷「…」ダダッ…

オールマイト(畏怖、拒否、自尊心…)

爆豪「…」ダダッ…

オールマイト(話を聞く限り)<ゴホッゴホッ

オールマイト(お互い様々な思いが積もり重なったまま…)

オールマイト(どう接していけばいいのか分からなくなったんだろう)<ゲホッ…

ビチャ…

オールマイト(すぐに解消できるものでもあるまいが…)

オールマイト(きっと…この『協力』がいつかの将来…)

オールマイト(必ず『大いなる一歩』となる筈だ)

オールマイト「さてと…」

オールマイト「先生頑張っちゃうぞ!」

65 : 以下、名... - 2016/08/06 17:55:34.45 dYofoKSR0 45/291

八百万「」ポコポコ…

「…なんか出せっつったが…」

「なんだそれ」

八百万「ミサイルランチャーですわ」

(ああうん知ってた)

「そうか。とりあえず辺り見回しているかどうか確認してくれ」

八百万「さすがですわね…轟さん」

「何が」

八百万「悟空先生への対策をすぐ打ち出せるのもそうですが…」

八百万「ベストを即決できる判断力です」

「普通…だろ」

八百万「……普通…ですか」

八百万「雄英の推薦入学者…スタートは同じ筈でしたのに…」

八百万「ヒーローとしての実技において、私の方は特筆すべき結果を何も残せてません」

八百万「それどころか外部生にも劣っている」

八百万「騎馬戦では緑谷さんの指示下」

八百万「トーナメントでは拳藤さんに為す術なく敗退しました…」

「……」

(為す術なくねえ…)

悟空「んまあ、そんなカリカリしなくてもいいだろ八百万」

八百万「えっ!?」

「上かよっ!」

八百万「すみまっ…」

悟空「と思うなら行動に移せ」

「ちっ!」ボオオッ!

悟空「あちちちっ!」

悟空「うう…やっぱ半冷半熱は厄介だなぁ…」

ダダッ…

悟空「…」

「さっさと来いよ」

悟空「でもここは回避を選択するのが無難だぜ?」シュルル…

「それは…」


相澤『貴方相手では生徒らにも被害が出得る』

悟空『ちゃんと手加減すっから安心しろって…』

相澤『無理です』


悟空「相澤先生から借りてきたんだよ!」

悟空「たんそ!」

64 : 以下、名... - 2016/08/06 17:43:21.79 GPCURkm5o 46/291

鍛えてるはずなのに反動くるのか……

66 : >>64い、いや鍛えてるのは原作と変わらねえし…? - 2016/08/06 18:19:39.43 dYofoKSR0 47/291


ギュッ…

(くっ…武器ありだなんてマジかよ…)

グイッ

「こ、こんな所に吊るした所で燃や…」

「!?」

(なんだよあれ…マキビシ…?)

悟空「いや~おめえらが話してる間に瓦礫で作っててよ…」<逃げらんねえ様に

悟空「結構難しかったんだぞ?ここまで綺麗に磨くの…」

(うん…すっごい尖ってる💧)

悟空「ヒーロー殺しの時とは違え」

悟空「ヒーローの個性も人数も全部分かってる」

悟空「か弱え女の子庇ったのはかっけえけど」

悟空「もう少し話し合っても良かっただろ」

(話し…)




八百万「…」ダダッ…

八百万(早く行かないと…轟さんの為にも…)

八百万「…で、でも…脱出ゲートまであとどの位…」

八百万「ここの構成はまだ把握し切れてない…!」

八百万(もっと最短ルートがあるのでは!?)

八百万(これでいいの!?)

八百万(轟さんは無事!?)

八百万(時間を犠牲にしてでも移動用アイテムを作るべき!?)

八百万(見られるの覚悟で舞空術を使って逃げるべき!?)

八百万(これでいいの!?)

八百万(私はこのまま逃げ切れる!?)

八百万(私…どこ走ってる…!?)

八百万(ダメ!なんで!!考えが…)

八百万(これでいいの…!?)

ダンッ…

悟空「数回訓練した後自分の自信を失っちまってる」

悟空「体育祭で克服したと思ったけどまだ引きずってんのか」

八百万「!?」

悟空「っと」シュッ!

八百万(先生相手では私に勝ち目は…)

ギュッ…

八百万(こ、これは…?)

悟空「いいぞ八百万、今日の修行と行くか!」グイッ

八百万「創造!!」ボコッ!

悟空(なんだありゃ…輪っか?)

八百万「っ!」ダダッ…


67 : 以下、名... - 2016/08/06 18:42:25.96 dYofoKSR0 48/291

悟空「轟んとこに行ったか…」

悟空(八百万は轟をあくまで自分より上って決めつけちまってる)

悟空(良くも悪くも…迷いがない轟を見て…自信がなくなったってとこか…)

悟空(何とかしてやりてえとこだが…)

悟空(それをやるのはここじゃねえ…)ダンッ!





(……)

(そういえば…何か言いたげだった)

八百万「轟さっ…」

「八百万!!」

八百万「すみません私…やっぱり…!」

「あ、オイ悟空先生来てるぞ!」

八百万(轟さんを助ける!?逃げる!?どうしたら…)

「八百万!!何かあるんだな!?」

八百万「!!」

「悪い一言これでいいかって聞きゃよかった!」

「何かあるんだよな?」

八百万「でも…轟さんの策が通じなかったのに…私の考えなんて…」

「いいから早くしろ!そういうのは…」






『八百万…俺と一緒に組まないか?』

八百万『え…』

『お前の個性なら騎馬戦で1000万もとれる』

『策もある』

八百万『………』

八百万『ごめんなさい…その…』

『…?』

八百万『待っていてくれてる人が居るんです…』

八百万『……誘ってくれたのはとても嬉しいですわ…』

八百万『でも…』




(あの後だった、緑谷に誘われたのは…)

(待っていなかったんだ…誰も)

(あの時断られなかったら?)

(……)


68 : 以下、名... - 2016/08/06 19:09:19.68 dYofoKSR0 49/291



「……八百万!」

八百万「!?」

「前学級委員決めたろ」

八百万「え、ええ…」

八百万(…確か轟さんと麗日さんがゼロだった筈…)

「あれ…」

「緑谷が挙げたんだ!!」

八百万「えっ…」

「おかしいと思ったんだ…緑谷…自分に1票入ってる事を不思議がってた…」

「だから聞いたんだよ!」

「あいつは推薦していた!ただ偶然その所に麗日が推薦していただけ!」

「俺は飯田を推薦したんだ!お前のもう一人は…」

「緑谷なんだよっ!!」

八百万「っ…」



緑谷【君が好きな様に考えてみて!多分こういう作戦練りは僕より八百万さんが得意だと思うんだ!】

八百万『…で、でも…』

緑谷【きっと八百万さんならできる!自分を信じろ!】



八百万「緑谷っ…さん…」

「お前は正しい!お前は騎馬戦で俺の誘い断ったんだから最終種目行けたんだ!」

「だからっ…言ってくれよ!策!!」

「副委員長!!」

ダンッ

悟空「すまねえ、時間切れ」

八百万(っ…みっともないみっともない…!)

八百万(けれど…)

ブンッ

八百万「轟さん目を閉じて!」

悟空「お?」

カッッッ!!!

悟空「ぐあっ…!?」

悟空(眩しっ!?)

八百万「あります…轟さん!」シュル…

八百万「私…ありますの!」シュタッ…

八百万「悟空先生に勝利するとっておきのオペレーションが!!!」

轟<サンキュ八百万

悟空「……まじか」ニッ


69 : 以下、名... - 2016/08/06 19:31:59.03 dYofoKSR0 50/291

「とっておきの…オペレーション?」

八百万「ええっ!本当は私考えてましたの!最初から!」

八百万「ほら一回ピンチになってから言った方がカッコいいみたいな」

「とりあえず言ってくれ早く」

悟空「八百万…甘えぞ?オラは気で場所が分かんだからな」

悟空「すぐにでもおめ」

ドガッ

悟空「いて!電柱あったんか!」

悟空「って見えねえな…何も…」

八百万「今すぐ行きましょう!」

「…」ダダッ…

八百万「悟空先生…恐らくあの捕縛武器でしか戦う気ないんじゃ…」

「ああ…舐めきってる」

「ああ言ってる所を見ると俺達が何処にいるか分かってる」

「俺らの強さに合わせて戦おうとしている…」

(ある意味武器持ちは気遣いっていったとこか…)

「…で、その策ってのは?」

八百万「この状況下であれば使える策…視界から外れて…」

八百万「時間さえあれば私達の勝ちですわ」

「…視界から外れるって…厳しくねえか…?」

悟空「んん…視力が戻ってきた…」ゴォッ…

八百万「アレで!!」

「アレか」

悟空「?」

パキパキ…

悟空(氷結…?オラ飛んでるから関係…)

バキィッ!

悟空「いい!?」

ドガッ!

悟空「いっち…」

悟空「ま、また氷壁かよ…やだなぁ!」

悟空(……まあこんぐれえの厚さなら1発でぶっ壊せるが…)





70 : 以下、名... - 2016/08/06 19:49:15.96 dYofoKSR0 51/291

「よし…とりあえずこれなら見えねえしすぐ壊される事もねえだろ」

「この隙に体温調整…」ボボボボ…

「ん」チラッ…

ドルドルドル…

「……」プイッ

(でけえ///)

「そっそれって相澤先生の…?」

八百万「ええ、捕縛武器ですわ」

八百万「とは言っても詳しい材料等が分かりませんので実質ソレの私verですわ」

八百万「その代わりにある物質を入れてますが」

「?」

八百万「ここは住宅街。できる限り被害は最小限に抑えなければなれません」

八百万「恐らくこのまま逃げ切るのも難しい…」

八百万「ですから………」





八百万「私の策はこうです」

「…これなら悟空先生の不意を突けられる…」

八百万「……よろしいですか?」

「ああ………文句なしだ」






悟空(その事が分かっててわざわざ凍らすような事はしてこねえだろう…)

悟空(っつう事は何かしら策がある筈…)

悟空(今も逃げずに…)

悟空(ん?もう出てきた…?)

チラッ…

ズザズザ…

悟空「…」

「……」

悟空「ゴミ袋か」プイッ

ズザズザ…

悟空「って誤魔化せる訳ねえだろ布で!!!」ゴォッ!

「!!」

悟空「っ!」ヒュッ

ギュッ!

ドゴッ!

「いって!!」

悟空「2人の頭捕らえっ…」

八百万「っ!」バッ!




71 : 以下、名... - 2016/08/06 19:57:00.71 dYofoKSR0 52/291

悟空(え?マネキンかよ!)

悟空「何しに1人で来た?八百万」

八百万「…!」

スカッ…

八百万(やばっ…掴み損ね…)

悟空(なんだありゃ…オラの捕縛武器…?)

悟空「離れるに越した事は…」ダンッ

八百万「させますか!」ガチャ…

ゴオッ…

悟空「…撹乱か?」

八百万「轟さん!」

「応」

八百万「地を這う炎熱を!!」

ボオオッ!!

悟空(なんで当てに来ねえ…その気がねえならこれ破って…)

八百万「個性で先生に決め手…というのは極めて不安でした…」

悟空「?」

八百万「ニチノール合金…ご存知ですか?」

悟空「え?にちのお?」

八百万「加熱によっては瞬時に元の形状に復元する…」

悟空(元の形状…って…)

悟空「まさっ…逃げ」

ギチッ!!!

悟空「ぬ、ぬああ…」

八百万「遅いですわ…先生」

悟空「……」

悟空「はは」

悟空「八百万の知識にゃ敵わねえなこりゃ」

八百万「…」

73 : 以下、名... - 2016/08/06 21:04:19.97 dYofoKSR0 53/291

ガチャン

「こうもすんなり行くか」

八百万「いえ…しかし…」

八百万「……」

八百万「私、カタパルトの発射でミスを犯してしまいました…」

八百万「でも…悟空先生は気づいた上で距離をとった」

八百万「あの隙に防げた筈…」

八百万「私には故意に策に乗ったように見えました」

悟空「…いや、オラは隣の轟を警戒してただけさ」

悟空「凍らされるかもしれないし距離を置いた方がいいかもって」

悟空「それに八百万が何をしてるかよく分からなかったからな」

悟空「反応が1、2秒遅れちまった」

八百万「…」

悟空「八百万の策に負けただけさ」

「ああ本当…時間さえありゃ、だ」

「ありがとな」

八百万「……ぅぅ…」

(……)

(可愛い)





リカバリーガール「なんだかんだ甘い男だこと…」



リカバリーガール<報告だよ条件達成最初のチームは…

リカバリーガール<轟・八百万チーム!!

峰田「こんな放送あんのかよ!ああやべええええ!」

峰田「おーいちょっとー?おーーい瀬呂!!」

峰田「オイラを1人にしないでくれええ!」ユサユサ…

瀬呂「」<スピー…

カツカツ…

峰田「ふおおっ!?」

ミッドナイト「拘束力には長けていてもそれだけじゃ私は捕らえられないわよ!?」

峰田「伝説の…超エロ教師…!」



72 : 以下、名... - 2016/08/06 21:03:03.45 qG0Htwde0 54/291

悟空弱すぎ、しかも地球人に遅いとか言われてるし

74 : >>72 弟子に甘いもの…シャーンナロー(汗) - 2016/08/06 21:17:30.78 dYofoKSR0 55/291

マイク「YEAHHHHHHHHHHH!!!!!!」

ビリビリッ

耳郎「うっさ…!」<HHHHHH

耳郎「口田!!あんたの個性で鳥葬にでもしちゃってよ!」

耳郎「動物操れるんでしょ!?」

口田<命令出したくても…

口田<プレゼント・マイクの声で動物達が逃げてっちゃう…

耳郎「耳を塞いでも鼓膜破けそう!」

耳郎「格上どころの話じゃなかった…!」

耳郎「完っ全に上位互換…」

耳郎「近づけもしない!」







オールマイト「素晴らしいぞ少年達!!」

オールマイト「不本意ながら協力して敵に立ち向かう…」

オールマイト「ただ2人共!!」




オールマイト「それは今試験の前提だからねって話だぞ」

グイッ…

緑谷「は、離っ…」

メキメキ…

爆豪「ってえ…」

オールマイト「あと20分程かな」

オールマイト「…さてこの暴れ馬達どうしたものか…」

爆豪(な、何をされたか…)

爆豪(さっぱり分からねえ…!)

緑谷(見えた…見えはするが…)

緑谷(あんな動き捉えられないだろっ!)

オールマイト「……」

77 : 以下、名... - 2016/08/06 21:48:29.00 dYofoKSR0 56/291

緑谷『もうすぐだ!もう!すぐそこ!』ダダッ…

緑谷『なんか無駄に可愛いけど1人でもアレくぐればクリアだ!!』

爆豪(建物や舗装がこんなとこまでぶっ飛んでやがる…)ダンッ

爆豪(ほぼゲート前から俺らがいた中央まであの爆風を届かせたのか…)

爆豪『ッザケやがって…』

緑谷『オールマイト追ってくる様子ないね…』

緑谷『もしかして気絶した?』

爆豪『テメェ散々倒せるワケねえっつっといて何言っとんだアホが』

爆豪『あれでくたばるハズねえだろクソ』

緑谷(…!!)

爆豪『次もし…』

緑谷『かっちゃん!後ろ!!』

爆豪『あ!?何言ってんだ居ねえ…』

オールマイト『わけないんだよなコレが』ダダッ…

爆豪『っだよゴラ…』スッ…

オールマイト『おっともう片方の籠手壊さないとな』バキィッ!

爆豪『え…』バキバキ…

緑谷(は、速い…!)

緑谷(フィールドの大体中央の所からここまで2秒位しかかかってない…!)

オールマイト『何を驚いている?』

オールマイト『これでも重りのせいで全然トップギアじゃないんだぜ?』

オールマイト『さぁ…くたばれヒーロー共!!』



リカバリーガール<報告だよ条件達成最初のチームは…

リカバリーガール<轟・八百万チーム!!

オールマイト「うおっ!?もう悟空さんやられてしまったのか!」

オールマイト「私もうかうかしてられんな」

オールマイト「…よし、埋めるか!」

爆豪(圧倒的な速度…)ググッ…

オールマイト「踏み台が立つのは良くない」ズンッ!!

爆豪「うっ!」

爆豪(耐久力も!パワーも!圧倒的に!シンプル!)

爆豪(シンプルな強さ!)

爆豪(対峙して改めて分かる!!)

爆豪(そうだよこの男は…)

爆豪(世界一高い壁だ!!!)

ググッ…

緑谷「離せえええ!」

緑谷「か、界王拳5倍!!!」ボオオッ!

緑谷「ぬぬ…!」グググ…

オールマイト「ほう…痛いな…ここまでのパワーとは」

オールマイト「本気出さないとまずそうだ」ギュッ!

緑谷「いったあああっ!?」

78 : 以下、名... - 2016/08/06 22:06:02.58 dYofoKSR0 57/291

ブンッ!

ズザザ…

緑谷「はぁ…はぁ…」シュン…

オールマイト「なんて顔だよ少年」

オールマイト「最大火力で私を引き離しつつゲートをくぐる」

オールマイト「これが君達の答えだった様だがその『最大火力』も消えた」

オールマイト「おまけに君の最骨頂の界王拳を持ってしてもせいぜい私の動きについていけるかどうか」

オールマイト「ただ体力消耗しただけだ」

オールマイト「終わりだ!!」

爆豪「うるせえ……」ピク…

オールマイト「?」

ボオオオオッッ!

オールマイト「ぬうううっ!!?」

緑谷(オールマイトからふっとんだ!)

オールマイト(地面にっ…穴開ける気かよ爆豪少年!)

ガシッ

爆豪「吹っ飛ばす…」

緑谷「え?」

爆豪「スッキリしねえが今の実力差じゃあ」

爆豪「こんな勝ち方しかねえ…」

緑谷「え、ちょまさ…」

爆豪「っ死ねえ!!!」ボオオオンッッ!!

緑谷「シニマス!!!」ヒュゥゥ…

緑谷(人間大砲かよ…なんたる無茶を…)

緑谷(でもオールマイトが浮いた!着地までの一秒や二秒…)

緑谷(今…)

オールマイト「New Hampshire…」

ズドオオオッ…

爆豪(パンチの爆風を利用して…!?)

オールマイト「SMASHHH!!!」ドゴオッ!!

緑谷(腰ですか!?)

オールマイト「いやいや!甘いぞヒーロー共!!」

ズザザッ!

緑谷「いだだだ!」

オールマイト「終わりだっ!」

爆豪「籠手は最大火力を『ノーリスク』で撃つためだ」

オールマイト「?」

爆豪「馬鹿だったぜ」ダンッ!

オールマイト「轟少っ…!」

スッ…

爆豪「リスクも取らずあんたに勝てるわけなかったわ」ズキズキ…

79 : >>78シュールに轟と間違えてしもた… - 2016/08/06 22:25:36.45 dYofoKSR0 58/291

爆豪「行けデク!!!」ボボボボオオッ!!!

緑谷(さっきの最大火力!二度も…)

爆豪「早よしろ!にわか仕込みのテメェよか俺の方がまだ立ち回れんだ!!」

緑谷(は、ハッタリを…!)

緑谷(もう限界だろっ!)

爆豪「役に立てクソカス!!!」

緑谷(くっ…ゴールまで…5秒かそこら…)

緑谷(走れ…!そうさ、ゴールに近い僕をオールマイトは無視できない…!)

緑谷(かっちゃんならそこを…!)ダダッ…

ダンッ…

ドゴオオオッッッ!!!

緑谷「……え」

ミシミシ…

オールマイト「寝てな爆豪少年」

オールマイト「そういう身を滅ぼすやり方は…」

オールマイト「悪いが私的に少しトラウマもんでね」

ピクピク…

ガシッ!

オールマイト「んなっ…!」

爆豪「早よいけや…クソ…ナード!!!」

緑谷「!」

爆豪「折れて…折れて…」

爆豪「自分捻じ曲げてでも選んだ勝ち方で…」

爆豪「それすら敵わねえなんて…」

爆豪「……嫌だ!」

緑谷(かっちゃん……!)





緑谷「……」

オールマイト「っと!行かせんぞ緑谷しょ…」

シャッ…

オールマイト「消えたっ!?」

緑谷「っ!!!」

オールマイト「何!?」

緑谷「退け……オールマイトォォォッッ!!!」ゴオオッッ

オールマイト「………!!!」ビリビリッ…

ォォォッッッ…

オールマイト(…今のは…)

オールマイト(まさかあの時の…!)

ドゴォオオオオッッッ!!!!!

オールマイト「っおおおっ!!」

緑谷「……」

オールマイト(いつ…その技を…!?)

80 : 以下、名... - 2016/08/06 22:42:05.48 dYofoKSR0 59/291

ヒュゥゥ…

ズドオオオオオオッッッ!!!

緑谷「……」

ドサッ…

緑谷「はぁ…はぁ…」

緑谷「……い、今…何がおこっ…」ググッ…

緑谷「あ、あっちにいるのは……」



ミシミシ…

オールマイト「……」



緑谷「…オール…マイト…?」

緑谷(な、何だ…今ここにいるのはゲート前…だよな?)

緑谷(は、端から端まで吹っ飛ばしたってのか…?)

緑谷(どうやって…?)

緑谷「あ、そ、そうだ…ご、ゴール…」スクッ…

ガシッ…

緑谷「こんなボロボロなるまで…!」

グッ…

緑谷「っ!」ダンッ!

オールマイト「………」




リカバリーガール「……」

悟空(……また…前のヤツ…)

悟空(しかも今のは…ほんの一瞬だけど…!)

悟空(……りゅ、龍が…!)

悟空(嘘だ…まだそれを修得できる程の領域にまで達していねえ筈だ…!)

悟空(精々…界王拳使ってもオラが超神水飲む前ぐらいの強さだった…)

悟空(何がおこってんだ…!)





切島「キリねーよ!オイオイ…」

切島「ブッ壊してもブッ壊しても…」

切島「壁生えてきやがる!」ドバァッ…

砂藤「うう…ねむい…だるい」

切島「おおい!頑張れ!」

セメントス「消耗戦に極端に弱い」

セメントス「いいかい、戦闘ってのはいかに自分の得意を押し付けるかだよ」

81 : 以下、名... - 2016/08/06 23:57:47.34 dYofoKSR0 60/291

緑谷「……」

緑谷「あ、ありがとう…ございますリカバリーガール…」

リカバリーガール「このっ」ゴンッ

オールマイト「あいたっっ!?」

リカバリーガール「あんた強く打ちすぎだよ!」

リカバリーガール「後ちょっとでも手加減間違えたらこの子ら堕ちてたわ!!」

オールマイト「す、すみません…」

リカバリーガール「特にコレ!緑谷の腰!バキバキに折れそうだったんだ!」

リカバリーガール「……まぁ今更ぐちぐち言うのもあれか…」

リカバリーガール「爆豪の方はしばらく目え覚めない」

リカバリーガール「2人共校舎内のベッドで寝かしときな」

オールマイト「は、はいっ!」

リカバリーガール「…治療後の消耗激しいからね…」

リカバリーガール「轟たちもそっちで休んでもらってる」

緑谷「あの…リカバリーガール、僕…ここで見てちゃダメですか?」

リカバリーガール「フラフラだろう。しっかり寝とかんと…」

緑谷「あ、いや…!でもっ…その、大丈夫です!」

緑谷「こんなじっくりプロや皆との戦い見れる機会あまりないので…」

リカバリーガール「ん―…、まァ駄目とは言わんが無茶なさんな」<てか機会はわりとあるだろう

緑谷「あ、ありがとうございます!」



オールマイト「ぬうう…またやってしまった…」スタスタ…

悟空「よっ!お疲れ!大変だったなぁ!」

オールマイト「あ、悟空さん!」

悟空「おっめえもボロボロんなって帰ってきたなあ!」

オールマイト「ええ…緑谷少年の…」

悟空「……ありゃどういう事だ?もうワン・フォー・オール貰ったのか?」

オールマイト「いえ…そしたらわざわざあんな終盤で使う必要は…」

悟空「わっからねえなぁ…」

オールマイト「……」

オールマイト(何にせよ…まったく…強くなるよ君は…)

オールマイト(そしてそれ以上にこの子ら…)

オールマイト(爆豪少年…!何故なら君も、壁を前にしてよく笑う…!)

85 : 以下、名... - 2016/08/07 01:22:17.39 wmeLB/MG0 61/291

緑谷「あの…今回テストと言いつつも意図的に各々の課題をぶつけてるんですよね?」

リカバリーガール「そうさね」

緑谷「何となく分かる組もあるんですが…」

緑谷「何が問題なんだろうって組も…」

緑谷「例えばその…常闇君と蛙吹さんのペアとか…」

緑谷「エクトプラズム先生の個性が二人に天敵だとも思えないし…」

リカバリーガール「いや…天敵さ」

リカバリーガール「常闇踐影にはね」




常闇「……」

ゴォッ!

エクトブラズム「チッ…」

常闇「プロ…流石に簡単には行けないか…!」

ゴォォッ…

常闇(なっ…後ろ…)

蛙吹「ケロッ!」ギュオッ!

ズドッ!

エクトブラズム「ぐっ…」

常闇「すまん!黒影!!」

ズオオッ!

エクトブラズム「ぬおっ!?」

蛙吹「キリないわね」



リカバリーガール「彼の強みは間合いに入らせない射程範囲と素早い攻撃ね」

リカバリーガール「けれど裏を返せば、間合いにさえ入れば脆い…」

緑谷「なる程…それで数と神出鬼没のエクトプラズムか…」

緑谷「殆ど無敵だと思ってた…」

リカバリーガール「一方で蛙吹梅雨」

リカバリーガール「課題らしい課題のない優等生さね」

リカバリーガール「故にあんたが今言ったように…」

リカバリーガール「強力な仲間の“わずかな弱点”をもサポート出来るか否か」

リカバリーガール「あの子の冷静さは人々の精神的支柱となりうる器さね」

緑谷「精神的支柱…」

緑谷(思えばUSJの時も彼女が冷静に対処してくれたお陰で助かった…)




ダダッ…

蛙吹「常闇ちゃん、見えたわ」

蛙吹「ゴールと…恐らく御本人」

86 : 以下、名... - 2016/08/07 01:37:56.22 wmeLB/MG0 62/291

エクトブラズム「アノ数ヲ、ヨクゾ凌いイダ…」

エクトブラズム「ダガ…コレナラ、ドウダ?」

ゴォォッ…

蛙吹「えっ…」

常闇「なんだあれは…」



『強制収容 ジャイアントバイツ』

エクトブラズム「……」

常闇「避けっ…」

ゴオオッ…


緑谷「あ、ああっ!飲み込まれた…」


ボコッ…

常闇「くっ…どこだここは…」

蛙吹「見た感じ、巨大先生の背中そうね」

エクトブラズム「数ハ出セナクナルガ…我ガ視認出来レバコノ一体デ事足リル」

エクトブラズム「分身ノ解除ハ我ノ意志デノミ…」

エクトブラズム「サァドウスル?」

常闇「なんたる万能個性…!」

「俺もダヨ」

蛙吹「ゲコッ…」

常闇「黒影!お前だけでもゲート通過しろっ!」

「アイヨ!」

ゴオッ…

エクトブラズム「サセルカ、本体モイルコトヲ忘レルナ!」

バキィッ!!

「キャンッ!」

常闇「くっ…」

ドガガガ…

「っっ!!!」

常闇「プロ相手に正面からは凌げんか…!」

蛙吹「でも届くのならチャンスはあるわ」

蛙吹「黒影ちゃんにコレを持たせて…常闇ちゃん」

常闇「何を…」

蛙吹「あんまりゲコッ…見ないでね」

蛙吹「先生に気付かれるわ」

蛙吹「それに…」ゲコッ

蛙吹「とっても醜いから。」ゲコッ

87 : 以下、名... - 2016/08/07 01:56:43.14 wmeLB/MG0 63/291

緑谷「え、えええ!?」




常闇「………」

常闇「コレか」


ドガッッ!!

「っ…」

エクトブラズム「アト10分弱程…コレヲ続ケルカ?」

エクトブラズム「我ガ欲スハ逆境ヲ打チ崩ス、ヒーローノ瞬キ…」

蛙吹「落ち着いて、大丈夫よ」

蛙吹「常闇ちゃんと黒影ちゃんは…強いもの」

「トリャアアアッ!」

エクトブラズム「オオオオッッッ!」

ガッッッ!!!


蛙吹「身動きを封じられたら…勝機がこっちのみになっちゃうから」

蛙吹「咄嗟に飲んだのよ」

蛙吹「私の胃袋は出し入れ出来るのよ」


ガチャン…

エクトブラズム「………ナル程…」



緑谷「か、カフスがエクトブラズム先生の足に掛かった!」

緑谷「黒影と蛙のの双方の個性をうまく使いあった!」

緑谷「て事は…」




リカバリーガール<蛙吹・常闇チーム条件達成!!

芦戸「マジかぁ!」

芦戸「上鳴~!放電で何とかできないの!?」

上鳴「どこにいるか分からねえし無駄撃ちするわけにゃいかんだろ!」

上鳴「おまけに超秘は10秒が限界だ!」

上鳴「足手まといが欲しいか!?」

ヒュゥゥ…

上鳴芦戸「ん?」

ズドオオオッッッ!

上鳴「んだよこれっ…」

芦戸「建物が落っこったーー!?」

89 : 以下、名... - 2016/08/07 02:15:46.35 wmeLB/MG0 64/291

校長「当たりさ!」

校長「どこをどう壊せばどう連鎖していくか…」

校長「そんな計算お茶を淹れるくらい簡単な事さ!」ジョボボ…

校長「そして君らは気付かない!はは!」

校長「脱出ゲートへの道は着々と封鎖されている事に!」

校長「頭脳派敵は高みの見物さ!」<HAHAHA!



緑谷「上鳴君と芦戸さんも大丈夫か…?相当キッツイぞ…」

リカバリーガール「うーん…」

リカバリーガール「根津は昔人間に色々と弄ばれてるからねえ…」

リカバリーガール「こういう時、うっかり素が出るね」






マイク「早く終わらしてくれよ~」

マイク「俺ったらこういう森モリしたとこ好きじゃないワケ」




緑谷「耳郎さんと口田君のところは分かりやすい!」

緑谷「2人共音にまつわる個性…だけどそれをかき消す個性…」

緑谷「どう攻略するか…」



耳郎「大回りしてちょっと近付けた」

耳郎「けど手錠かけるにしろゲートくぐるにしろ…」

耳郎「ゲート前にいるだろうから対峙は不可避…」

マイク「マァダァデェスカァァアアア!!!」

ビリビリッ…

耳郎「なのにっ…コレッ…」

耳郎「もう…無理」

耳郎「これ以上は鼓膜やられる…!」

耳郎「どうしよう…」

口田「…」

耳郎「……!」

耳郎「そうだ…あんたの個性って動物に命令して操れるんだよね!?」

口田「」コクッ

耳郎「虫いた!あんた虫は操れるの!?」<アリンコ!

口田「キャアアア!!!」

ダダダダ…

耳郎「あ…虫、ダメなんだ」

90 : 以下、名... - 2016/08/07 02:31:18.48 wmeLB/MG0 65/291

マイク「ソコカァァアアアア!!!??」

耳郎「痛っ…」ズキッ…

耳郎「ダメ…とりあえず!」

耳郎「嗚呼呼呼呼呼!!!!」

キィィンッ!!


マイク「……やっすい音だなぁ?」

耳郎「まっじ…?」

耳郎「こ、口田!何か作戦ない?」

口田「…」フルフル…

耳郎「時間ももうない…!」

耳郎「打開策を!このまま近付けもしないなんてフサけてる!」ビリビリッ…

耳郎「口田…虫操れるかどうかだけ教えてくれよ…」

口田「……」

口田「可能」

耳郎「ならっ!」

ズドォッ!!

口田(ひいいい!?壊した岩の下にムカデとかムカデとかムカデとかぁああ!?)

スタスタ…

耳郎(くっ…なんとかならないか…)

マイク「おおおおいっ!!!」

耳郎「痛っ……!!」ビリビリッ

口田「!!」

耳郎「…口田…ごめん!怖いだろうけど!」

耳郎「先生が強過ぎる!他に思いつかないんだよ!」

耳郎「あんたがやれりゃ勝てるかもなの」

耳郎「時間が少ない!!やれるよ!だってヒーロー志望でしょ!?」

耳郎「そんなはクリアしようよ」

耳郎「…っ」

口田(じ、耳郎さん…耳から血が…)

口田(僕が退いてしまったばかりに…)

口田「…」




口田ママ『雄英合格~!?』

口田ママ『母ちゃん嬉しいよ…』

口田ママ『甲司ィすごいよぉ!』

口田『…!』





91 : >>90耳郎さんすんません… - 2016/08/07 02:41:04.16 wmeLB/MG0 66/291

口田(そうだ…憧れの雄英に入ったんだ…!)

口田(前進してこその雄英さ!そうさ心はいつでも…)

口田(Plus Ultraさ!)

ガタガタガタ…

口田<お行きなさい、小さな者どもよ…

口田<騒音の元凶なるその男、討ちとるは今です

口田<いいですか?

耳郎(超喋るやん)





マイク「そろそろタイムアップだぜえ…」スタスタ…

ボコッ…

マイク「ん?」

ザワザワ…

マイク「うお?」

マイク「うおおおおおっ!?」

マイク(音の伝わり辛い地中を…!)

マイク(これだから森は嫌いなんだァァァァッ!)






緑谷「…あれはプロでもキツイよ…」<アリンコわっさわさって…

緑谷「口田君エグいなぁ…」

リカバリーガール「虫程度で情けない!」

緑谷「にしてもすごいや…着々とクリアしていく…」

緑谷「皆決して諦めない…立派な雄英生徒なんだ…」

リカバリーガール「……いや」

リカバリーガール「めっちゃ諦めとるよあいつ」





峰田「やってられっかこんなクソ試験ーーー!?」




緑谷「峰田君…!」

92 : 以下、名... - 2016/08/07 02:56:39.18 wmeLB/MG0 67/291

パワーローダー「くけけ…足場の悪い中よくやった…」

飯田(ふう…尾白君は無事着いたようだ)

リカバリーガール<飯田・尾白チーム条件達成!

リカバリーガール<残り5分ってとこさね






麗日「あと少しだったのにぃぃいい!!」グオオッ…

グイッ…

13号「危ない危ない…逃がさないぞー…」

13号「僕は戦闘は苦手だけど捕り物なら一家言あるんだ!」ゴォォッ…

青山「フフ…吸引力の変わらない唯一つの個性…!」

麗日「言いたいだけやん!ピンチだよこれ!?」

青山「僕のレーザーっておヘソから伝導してるんだよね…」

ギュルル…

麗日(膝…?)

青山「つまり…」

青山「こんなのピンチでもなんでもないんだよね」ボオオッ
13号「光も吸い込むぞ!」

青山「…」

ゴォォッ…

13号「分子レベルで崩壊するぞ!」

青山<ムッ

青山「シャレにならない☆」

麗日「本当何なん青山君!」

青山「僕は僕さ」

麗日(あかん…捕まる!考えろ…考えろ!)

麗日(考えろ…こんなピンチな時…デク君だったら…)

青山「ねえ…ちょっと待って今…」

青山「緑谷出久ならっ…て思ったろ」

青山「君彼の事好きなの?」

麗日「は!?」バッ…

青山(あ、手すりから手離した)

麗日「へあ!?」

13号「わ!?」カボッ



リカバリーガール<報告…

リカバリーガール<障子・葉隠チーム条件達成!!

緑谷「葉隠さん達は対スナイプ先生…」

緑谷「索敵対決…かくれんぼって感じだったのかな」

リカバリーガール「残るはビリビリ君とねむいだるい君とシャレにならない☆君…さね」

緑谷「でもまだ全然チャンスありますよね!」

リカバリーガール「どうかねえ…」

リカバリーガール「やる気が途切れぬ者ならまだしも…」

100 : 以下、名... - 2016/08/07 10:59:32.74 wmeLB/MG0 68/291

峰田「逃げるんだぁ…勝てるわけがない!」

峰田「あいつは伝説の超エロ教師なんだどぉ!?」

峰田「絶対になぁぁ!」

ダダッ…



リカバリーガール「ああなると厳しいかもねえ」

緑谷「そんな…あんなに林間合宿楽しみにしてた峰田君が…」

リカバリーガール「…まぁあんたらのとことマイク、セメントス…」

リカバリーガール「そしてミッドナイトは特に難易度が高いからね…」

リカバリーガール「人によっちゃ詰む…『詰んだ』と認識しても仕方ないよ」




ミッドナイト「ウフフ…」

ミッドナイト「グレープジュース…そっちはゲートと逆よ」

峰田「瀬呂ぉぉおお!くそっ羨!!後でぶっ殺してやる!」

峰田「チクショおおおお!」ダダッ…

瀬呂<危ねえ峰田寄んな!

峰田「ってテメェがやらねば今頃俺は…」

瀬呂「」<zzz

峰田「膝枕ぁぁあああ!しかも置き土産にテープ置いてきやがったぁあああ…」プラプラ…



緑谷(なんて刹那的なんだ峰田君…)

リカバリーガール「ああいう子はここで生き抜くには辛いかもねえ」

緑谷「?」

リカバリーガール「雄英は絶え間なく壁を用意し、それを超えさせるって方針」

リカバリーガール「そこを息切れせず乗り越えていくには」

リカバリーガール「『具体的な目標』を見据えている必要がある」

リカバリーガール「『なんとなくヒーローやりたい』で登れる程易しい道じゃないんでね」

リカバリーガール「仮にヒーローになれたとしても」

リカバリーガール「『ヒーローになること』がゴールの人間に先は無い」

リカバリーガール「果たしてあの子の心に見据える目標はあるのか…」




峰田「女体触りたい…」

峰田「モテたい…!」
リカバリーガール「直球だね」


101 : 以下、名... - 2016/08/07 11:22:08.71 wmeLB/MG0 69/291

リカバリーガール<あっと…ここで麗日・青山チーム…

麗日(ガンヘッドさんトコで学んだ事が偶然にも今…!)

ガチャン…

麗日(敵のフィールドでなく己のフィールドで戦うべし…!)

リカバリーガール<条件達成ー!




峰田「っだよ…ギリギリのとこでどんどこクリアして行きやがって…」

峰田「…何故オイラの試験だけこんな…」

峰田「一嗅ぎすりゃ眠らされて強制終了って…」

峰田「ったくよぉ…!」


蛙吹『峰田ちゃん本当にヒーロー志望で雄英来たの?』


峰田「…うっせえ…悪いかよ…!」


ブチッ…

峰田(モテたいから…ヒーローになりたかったんだよ!)スッ…

峰田(ヒーローになれりゃ…)

峰田(なんとなくモテると思ったんだよ!!)グッ…

峰田(…思ってたんだよ…!)

カツカツ…

峰田「っ!」

ビシィッ!

峰田「ほおっ!?」

ズザザ…

ミッドナイト「時間いっぱいゲート前で鎮座…」

ミッドナイト「と思ったけどやっぱりそれじゃあんまりだよね…」

ミッドナイト「ピーピー喚いて逃げられちゃうとあたし…」

ミッドナイト「嗜虐心がうずいちゃって仕方ないの」

峰田「はっはぁ…これか…敵を精神的に追いつめる捕食者の眼…」

峰田「やっぱギリギリだぜミッドナイト…!」

ファ…

峰田「っべ!!」ププ…

ミッドナイト「そう…鼻でも口でも…一呼吸しちゃえば貴方は終わり」

ミッドナイト「でも貴方に口を塞ぎながらできる攻撃ってあるのかしら?」

ミッドナイト「その状態で…何ができるのかしら?」

ダダッ…

ミッドナイト「そうよねー逃げちゃうよねえ!」ビシィッ!


102 : 以下、名... - 2016/08/07 11:41:33.37 wmeLB/MG0 70/291

峰田(違えんだよなぁ…なんとなく分かった気がする…!)

峰田(雄英に入ってから直に死ぬ思いして…)

峰田(俺は今までヒーローは全員かっけえと思ってた…)

峰田(いや…それ自体は間違っちゃねえ…)

峰田(でも違うんだ!ヒーローだからカッコいいんじゃねえんだよ!)

ビシィッ!

ミッドナイト「…後2分とちょっと…」

ミッドナイト「息止めて頑張るつもりかしら…?」

峰田「……」

峰田「違えんだよなぁ…」

ミッドナイト「…!」

峰田「俺があんたみたいなドスケベヒーローのファンじゃ無い訳ねえんだよなぁ…」

峰田「奥まで逃げたのも…ぶちまけた弱音も…!」

峰田「あんたの嗜虐心煽ってここまで引っ張ってきたのも!!」

峰田「全っっ部…」

峰田「カッケェ男になる為なんだよなぁぁあっっ!!!」

峰田(カッコいいからヒーローなんだろ?)

峰田(なぁ緑谷!!!)

ミッドナイト「手の内ってこと…?」

ミッドナイト「いいよさせたげない!!」ビシィッ!

峰田「あんたの香りもこれなら効かねええ!」

ダダッ…

ミッドナイト(瀬呂君のテープ…?)

峰田(そん代わり苦しいし喋りにきい!)

ミッドナイト「そんな窒息状態で戦えるのしら!?」

ビシィッ!

峰田「戦う必要はねえ!」

峰田「何故なら…」

峰田「だだだだだっ!!!」ボボボッ!

ミッドナイト「何をしたいのかしら!?がむしゃらに撃ったって無駄…」

ブニュッ

ミッドナイト(なっ…)

ミッドナイト(嘘でしょ!?握っている手とムチを同時にくっ付けた…!?)

ビシ!

ミッドナイト(おまけにムチも地面に着くときに峰田君の玉に当たってついてしまった…!)

ミッドナイト「っちゅうコントロールよ…!」

ギチギチ…

ミッドナイト「…動けない…!」


104 : 以下、名... - 2016/08/07 12:21:29.60 wmeLB/MG0 71/291

緑谷「や、やった!ミッドナイトを封じ込めた!」

リカバリーガール「器用な子だ…」

リカバリーガール「あたしゃ騙されちまったよ!」

リカバリーガール「『モテたい』突き詰めれば見据えるべき一つの目標ね…」


峰田「はぁ…はぁ!」ベリッ…

峰田「ったく…手間ぁ…かけさせやがって…」

峰田「勘違いするんじゃないぞ、お前を助けに来た訳じゃない…」ガシッ

峰田「貴様を連れていかないと成績に影響が出てしまうかもしれんのだからなぁ…」

ズルズル…

峰田「んまぁ…」

峰田「今回ばかりはおっぱいお預けだぜ!」



リカバリーガール<峰田・瀬呂チーム条件達成だよ!

リカバリーガール「そして…」

ピリリリリ…

リカバリーガール「タイムアップ!!!」

リカバリーガール「期末試験これにて終了だよ!!」





緑谷(……一歩進んだ人…壁に阻まれた人…)

緑谷(悲喜交交の中期末実技試験が終了する一方…)




緑谷(奴らが三度…動き出そうとしていた…)





死柄木「…」

コンコン

死柄木「ん?」

「死柄木さん死柄木さん」

ガチャ…

「こっちじゃ連日あんたの話題で持ちきりだ」

「何かでけえ事が始まるんじゃねえかって」

死柄木「で?そいつらは?」




荼毘「生で見ると気色悪いな」

トガ「わあ!手の人!ステ様の仲間だよねえ!ねえ!?」

トガ「私も入れてよ!敵連合!!」



緑谷(退ける度に力を増して)

105 : 以下、名... - 2016/08/07 12:41:14.67 wmeLB/MG0 72/291

死柄木「……黒霧…こいつらトバせ…」

死柄木「俺の大嫌いなもんがセットできやがった…」

死柄木「餓鬼と…」

トガ「♪」

死柄木「礼儀知らず…!」

荼毘「…」

トガ「はぁ?」

黒霧「まぁまぁ…せっかくご足労いただいたのですから…」

黒霧「話だけでも伺いましょう死柄木弔」

黒霧「それに…」

黒霧「あの大物ブローカーの紹介」

黒霧「戦力的に間違いはないはずです」

大物「……」

大物「だからってこの表記はどうよ…」

大物「…まぁ、何でもいいが手数料だけは頼むよ?黒霧さん」

大物「とりあえず紹介だけでも聞いてやってよ」

大物「まずこの可愛い女子高生」ポンッ

大物「名も顔もしっかりメディアが守ってくれちゃいるが…」

大物「連続失血死事件の容疑者として追われている」

トガ「トガです!トガヒミコ!!」

トガ「生きにくいです!生きやすい世の中になってほしいものです!」

トガ「ステ様になりたい!ステ様を殺したい!」

トガ「だから入れてよ弔君!」

死柄木「意味が分からん」<破綻者か

大物「会話は一応成り立つ。きっと役に立つよ」

大物「次、こちらの方は目立った罪は犯してないが」

大物「ヒーロー殺しの思想にえらい固着している」

荼毘「不安だな…この組織本当に大義はあるのか?」

荼毘「まさかこのイカレ女入れるんじゃねえよな?」

死柄木「おいおい」

死柄木「そこの破綻JKすらできる事がお前は出来てない」

死柄木「まずは名乗れ。大人だろう」

荼毘「今は『荼毘』で通している」

死柄木「通すな…本名だ」

荼毘「出すべき時になったら出すさ」

荼毘「とにかく…」

荼毘「ヒーロー殺しの意志は…俺が全うする」



106 : 以下、名... - 2016/08/07 13:01:53.14 wmeLB/MG0 73/291

死柄木「…聞いてない事は言わなくていいんだ…」

死柄木「どいつもこいつもステインステインと…!」ガタッ…

黒霧「いけない死柄木…」

死柄木「良くないなぁ…気分が良くない」

荼毘(会って早々殺る気かよ…)

トガ(面白そっ)

死柄木「駄目だお前ら」ブオッ!

ゴオッ…

死柄木「黒霧っ…!」

荼毘「んだこいつ…ワープゲート?」

トガ「あっちゃ…刺そうと思ったのに…」

黒霧「落ち着いて下さい死柄木弔」

黒霧「貴方が望むままを行うなら組織の拡大は必須」

黒霧「奇しくも注目されている今が拡大のチャンス」

黒霧「排斥ではなく…受容を」

黒霧「死柄木弔」

黒霧「利用しなければ…全て…」ヒソヒソ…

黒霧「彼の残した思想も全て…」ヒソヒソ…

死柄木「…うるさい」ズボッ!

スタスタ…

ガチャ…

大物「どこに行く」

死柄木「うるさい!!」

バタン!

大物「取引先にとやかく言いたかないが…」

大物「若いね、若過ぎる」

トガ「殺されるかと思った!」ズボッ

トガ(まぁ私もだけど!)

荼毘「…」ズボッ…

荼毘「気色悪い…」

黒霧「返答は後日でもよろしいでしょうか?」

黒霧「彼も自分がどうすべきか分かっている筈だ」

黒霧「分かっているからこそ、何も言わず出ていったのです」

大物「…」

黒霧「オールマイト…ヒーロー殺し…」

黒霧「もう二度鼻を折られた」

黒霧「必ず導き出すでしょう…」

黒霧「貴方方も、自分自身も…納得するお返事を」

107 : 以下、名... - 2016/08/07 13:23:40.06 wmeLB/MG0 74/291

赤点四天王「……」

芦戸「…皆…土産話…っひぐ…楽しみに…ううっ…してるっ…から…」

緑谷「ま、まだ分からないよ!どんでん返しがあるかもしれないよ!?」

上鳴「人はそれをフラグと言う」

上鳴「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄!!」

上鳴「俺らは実技クリアならず!」

上鳴「そして悪意しか感じられない最初の表記!!」

上鳴「これでもまだ分からねえなら貴様らの偏差値はラディッシュ以下だ!!」

緑谷「ええ…」

瀬呂(ラディッシュ可哀想)

瀬呂「分からねえのは俺の方もさ」

瀬呂「峰田のお陰でクリアは出来たけど眠っちまったまま終わっちゃったし」

瀬呂「とにかく採点基準が明かされてない以上は…」

上鳴「同情するならグミくれよぉっ!」

瀬呂(何故っ!?)

悟空「オッス皆!おはよう!」ガラッ!

<オハヨーゴザイマス!

悟空「早速期末テストの話について…」

悟空「赤点出した奴が数人」

赤点四天王「」

悟空「よって…」



悟空「林間合宿は皆で行っか!!」

赤点四天王「どんでん返しだあああっ!!!???」

悟空「実技で切島、砂藤、芦戸 、上鳴…後瀬呂が出ちまった」

悟空「でもペーパーで誰もいなかったのはすげえぞ!」

瀬呂「た、確かにクリアしたら合格だなんて一言も言ってないからなぁ…「

瀬呂「これクリア出来ずの人よりハズいぞ…」

悟空「今回の試験はクリア出来るかじゃなくてオラ達敵側とどう戦うかが重要なポイントだからな」

緑谷(じゃなきゃ悟空さんここの生徒全員相手でも片手で足りるだろうからなぁ💦)

緑谷(体重の1万倍の重りしないと意味ないよ…)

悟空「そもそも林間合宿はいわば修行すっための場たからな」

悟空「むしろ悪い奴は来ねえといけねえ」

悟空「ごーりてききょぎってやつさ!」

<ゴーリテキキョギ!!!

緑谷(悟空さん言うと説得力ない!)

悟空「まぁただ…約束は約束だ…」バキバキ…

赤点四天王「え?」

悟空「赤点の奴にはたっぷりオラがしごいてやっから…」<皆寝てる時とかに

悟空「正直…いつもの10べえくれえキツイぞ…?」ゴゴゴ…

赤点四天王 + 瀬呂「………」

悟空「んじゃ、しおり配るから後ろ回してくれ!」

<…………はい…

108 : 以下、名... - 2016/08/07 13:36:35.93 wmeLB/MG0 75/291

尾白「……まあ、何はともあれ皆で行けることになってよかったね」

飯田「一週間の強化合宿か…」

緑谷「けっこうな大荷物になりそうだね」

峰田<暗視ゴーグル!

上鳴「水着とか持ってねえわ」

上鳴「色々買っておかねえとな」

葉隠「あ、そだ!明日休みだし!テスト明けだし!」

葉隠「って事で…」

葉隠「A組皆で買い物行こうよ!!」ニコッ

緑谷「…」

葉隠「💦」

緑谷「」グッ!

葉隠「」グッ!

瀬呂「何やってんのあの2人」

上鳴「でもいいじゃん!?つか何気にそういうの初めてじゃね?」

切島「おい爆豪!お前も来い!」

爆豪「行ってたまるかかったりい」

緑谷「轟君も来る?」

「休日はお見m
八百万「み、緑谷さんっ!私もお供しますわ!」

緑谷「おおっ…結構な人数になってきた!」

「やっぱり行く」

緑谷「え?今お見m
「行く」

峰田「ノリ悪いなぁ!空気読めよこのKY男共ぉ!!」

「……カメラ」

峰田「お前は優しいなぁ…!轟!」

111 : 以下、名... - 2016/08/07 17:56:42.80 wmeLB/MG0 76/291

緑谷「ってな感じでやってきました!」

緑谷「県内最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端…」

緑谷「木椰区ショッピングモール!!」

「腕が6本の貴方にも!ふくらはぎ激ゴツな貴方にも!」

「きっと見つかるオンリーワン!!!」

緑谷「個性の差による多様な形態を数でカバーするだけじゃないんだよねティーンからシニアまで幅広い世代にフィットs
常闇「幼児が怖がるぞよせ」

緑谷「はい…」

「お!?あれ雄英生じゃね!?一年?」

「体育祭ウェーーーイ!!」

麗日「うおおっ…まだ覚えてる人いるんだ…」

耳郎「ウチ できれば大きめのキャリーバッグ買いたいな」

麗日「あ、じゃあ私と行こ?」

上鳴「俺アウトドア系の靴ねえから買いてえんだけど」

葉隠「あ、私も私も~!」

飯田「靴も履き慣れた物としおりに書いっ…あ、いや成る程…用途に合った物を履くべきなのか…?」

峰田<ピッキング用品と小型ドリルってどこ売ってんだ?

(八百万の私服はレアだ)

切島「目的バラけてっし時間決めて自由行動にすっか!」

「異議なし!」





緑谷「皆行動早いなぁ…」

八百万「……」

「八百万はどこ行くんだ?」

八百万「え、わ、私はそうですね…」

八百万「…」チラッ…

緑谷「ウェイトリストどこかなぁ…」キョロキョロ…

八百万「わっ私ウェイトリストが欲しいですわ!」

「ならこっちだ」ガシッ…

八百万「えっちょっ轟さっ!?」

ダダダ…

緑谷「…孤立しちゃった…」

緑谷「折角皆で来たのになぁ」




120 : 以下、名... - 2016/08/07 19:40:59.75 wmeLB/MG0 77/291

緑谷(これまではただ漠然と)




スタスタ…

「お、雄英の人だスゲー!」

「サインくれよ!」

緑谷「え?」

ガシッ…

「たしか体育祭でボロボロんなってた奴だよな?」

緑谷「わ、わああはい…」

緑谷(さ、流石雄英だ…やっぱりたくさんの人に見られて覚えられてるんだ…)

「そんで保須事件でヒーロー殺しに遭遇したんだっけ?」

「すげえよなあ!」

緑谷(………)

緑谷「よくご存知ですね…」

「いやほんと信じられないぜ!またここで会うなんて」

緑谷「奇遇ですね…」

緑谷(一瞬思い出せなかった…!くそ…)

緑谷(なんで…!?)

「ここまでくるとなんかあるんじゃって思うよ」

「運命…因縁めいたものが…」

ヒタ…

緑谷(も、もうロックオンされた!)

緑谷(思えば焦ってて気づいてなかったけど保須でもそれみたいな気は感知してた…!)

緑谷(なんで気づかなかった…!)


死柄木「…まあ、お前にとっては雄英襲撃以来になるか…」

緑谷(死柄木弔…!!!)


121 : 以下、名... - 2016/08/07 20:11:59.43 wmeLB/MG0 78/291

ステイン『信念なき殺意に何の意義がある』



死柄木(見てみろよヒーロー殺し)

死柄木(大多数の人間は対岸の火事と…)

死柄木(いや…そうとすら思っちゃいないぞ)

死柄木(どこで誰がどういう思いで人を殺そうが)

死柄木(こいつらはヘラヘラ笑って生きてるぜ)

『うっわ…コレいいのかよ…!?』

『ヒーロー殺しだ!絶対問題になるっしょコレ!』

『超不謹慎じゃん!』

『ハハハ!かっけえ!』パシャパシャ…

死柄木(一方で…)

死柄木(お前の思いとはおよそ程遠いところでお前のシンパが生まれてる)

死柄木(何なんだ?)

死柄木(やってる事は同じだろう)

死柄木(俺もお前も)

死柄木(結局気に入らないものを壊していただけだろう?)

死柄木(何なんだ…一体何が…)






死柄木「……自然に…旧知の友人の様に振る舞うべきだ…」

死柄木「決して騒ぐなよ?落ち着いて呼吸を整えろよ?」

死柄木「俺はお前と話がしたいんだ」

死柄木「それだけさ」

死柄木「少しでもおかしい挙動を見せてみろよ?」

死柄木「簡単だ、俺の五指が全てこの首に触れた時…」

死柄木「喉の皮膚から崩れ始め…1分と経たない内にお前は塵と化すぞ」

緑谷「こっ…こんな人混みで…やったらすぐにヒーローが…」

緑谷「…ヒーローが来て捕まるぞ?」

死柄木「だろうなぁ…でも」

死柄木「見てみろよこいつらを」

死柄木「いつ誰が個性を振りかざしてもおかしくないってのになんで笑って群れている?」

死柄木「法やルールってのはつまるところ個々人のモデルが前提だ」

死柄木「『する訳ねえ』って思い込んでるのさ」

死柄木「捕まるまでにそうだなぁ~」

死柄木「20、いや30人は壊せるかなぁ…?」

緑谷(っ!!)

緑谷(お、落ち着け…そうだ!テレパシー!)

緑谷(流石にな、何もせずにクラスメイトが来たら偶然って思うしかないだろ…!)

122 : 以下、名... - 2016/08/07 21:58:39.76 wmeLB/MG0 79/291

死柄木「そうそう…さっき…何人かクラスメイト居たよなぁ?」

死柄木「どこか見覚えのある…」

緑谷「!?」

死柄木「皆楽しく買い物してんだろうなぁ…」

死柄木「ねえとは思うけどまさか助けに来たりしないよなぁ…」

死柄木「だって皆買い物に集中してるんだもん…この事は知らない筈だ…」

死柄木「お前の同級生が来るのはどう考えてもおかしい…」

緑谷(…ま、まずい…)

緑谷(テレパシーで呼んだ所でこいつに殺されるだけ…!?)

緑谷(方法云々の前に仲間が来た場合呼んだと解釈するのかよ!)

緑谷(見境いなしかよ!くそっ…)

緑谷「…」

緑谷(誤魔化すっ…と言っても時間がない…)

緑谷「話っ…てなんだよ…」

死柄木「ハハハ、良いね」

死柄木「せっかくだ。腰でもかけてまったり話そうじゃあないか」



死柄木「大体なんでも気に入らないんだけどさ」

死柄木「今一番腹立つのはヒーロー殺しさ」

緑谷「仲間…じゃないのかよ」

死柄木「俺は認めちゃいないが世間じゃそうされている」

死柄木「問題はそこだ」

死柄木「ほとんどの人間がヒーロー殺しに目が行ってる」

死柄木「雄英襲撃も…保須で放った脳無も」

死柄木「全部奴に喰われた」

死柄木「誰も俺を見ないんだよ」

死柄木「何故だ?」

死柄木「いくら能書き垂れようが結局奴も気に入らないものを壊していただけだろう」

死柄木「俺と何が違うと思う?」

死柄木「緑谷」

緑谷「……!」ゾッ…





八百万「……」

「あ、これとかいいんじゃないか」

「結構種類あるぞ」

八百万「え、ええ…」

八百万(…緑谷さん…あれから来ない…)キョロキョロ…

八百万(どうしたのかしら…)

八百万(…)

八百万(まぁ…あの方なら…大丈夫…かな?)

123 : 以下、名... - 2016/08/07 22:29:48.25 wmeLB/MG0 80/291

緑谷「……な、何が違うかっ…て」

緑谷「……」

緑谷「僕は…」

緑谷「お前の事は理解も…納得もできない…」

緑谷「ヒーロー殺しは…納得はできないけど…」

緑谷「理解はできたよ」

死柄木「?」

緑谷「僕もヒーロー殺しも…」

緑谷「始まりは…オールマイト…だったから」


ステイン『全ては正しき社会の為……!!!』


緑谷「僕はあの時救けられた」

緑谷「少なくとも…あいつは壊したいが為に壊してたんじゃない」


死柄木『うーん…もう少し早く来てほしかったな…』

死柄木『仕方ない…退くか…』


緑谷「徒に投げ出したりもしなかった」

緑谷「やり方は間違ってても…理想に生きようとしていた…」

緑谷「…んだと思う」

死柄木「…」

死柄木「!」ゴゴ…

緑谷「!?」ゾッ…

死柄木「ああ…何かスッキリした」

死柄木「点が線になったような気がする」

死柄木「何でヒーロー殺しがムカつくか…」

死柄木「何でお前が鬱陶しいか…」

死柄木「分かった気がする」





死柄木「全部…オールマイトだ」ニコッ






126 : 以下、名... - 2016/08/07 23:09:07.84 wmeLB/MG0 81/291

緑谷「…!!」

死柄木「ハハッ」

死柄木「そうか…そうだよなぁ…」

死柄木「結局そこに辿り着くんだ」

死柄木「ああ…何を悶々と考えていたのだろう俺は…!」

死柄木「こいつらがヘラヘラ笑って過ごしているのも」

死柄木「あのゴミがヘラヘラ笑ってるからだよなぁ…!?」

ギチッ…!

緑谷「う、ううっ!」

死柄木「救えなかった人間などいなかったかのように…」

死柄木「ヘラヘラ笑ってるからだよなあ!!」




八百万「…」

轟<ん…八百万に会う柄…

轟<んん…

八百万「轟さん」

八百万「私少しお手洗いに行ってきます…!」

「えっちょっ…八百万!」

ダダッ…

八百万(…何やら緑谷さんの気に変化が…)

八百万(お願い…間に会って…!)




緑谷(まずっ…!誰か近づいてきた…!?)

死柄木「ああ!話せて良かった!」

死柄木「良いんだ!」

死柄木「ありがとう緑谷!」ギチチ…

緑谷「くっ…!」

死柄木「俺は何ら曲がる事はない!」

死柄木「っと…暴れるなよ…死にたいのか…?」

死柄木「民衆が死んでも良いってことか?」

緑谷(れ、冷静になれ…!だ、誰が近づいてる…)

緑谷(早く手を打たないと…!)ギチチ…

死柄木「皮肉なものだぜ、ヒーロー殺し」

死柄木(対極にある俺を生かしたお前の理想、信念…)

死柄木(全部俺の踏み台となる!!)

緑谷(た、頼む!来ないでくれぇええ…)





拳藤「ん…?」

緑谷「っ!!」

緑谷(け、けっ拳藤…さん?)


131 : 以下、名... - 2016/08/07 23:29:18.72 wmeLB/MG0 82/291

死柄木「…?」

拳藤「知り合い…じゃなさそうだな」

拳藤「…手ぇ離せよ」

緑谷(しめた!拳藤さんは…まだ死柄木は知っていない!)

緑谷(もし情報で知っているにしてもさっきのメンバーの中にはいない…!)

緑谷(よしっ!)

緑谷「な、なな何でもないっ!だだだから大丈…」

死柄木「連れがいたのか…すまないすまない」

死柄木「じゃあ行くわ」

死柄木「追ったりしてきたら分かるよな?」

緑谷「げえっほっげほっ!」

拳藤「緑谷!」


八百万(…な、何が起こっていますの…)

八百万(今…緑谷さん…誰かに襲われた…?)

八百万(幸い…いや不幸?にも拳藤が向こうにいる…)

八百万(こっちには気づいていないようですし)

八百万(とりあえず警察に…)ピッピッ…



緑谷「待て…!死柄木!」

緑谷「オール・フォー・ワンは…何が目的なんだ?」

拳藤「…え?し、死柄木?オール…?」

死柄木「知らないな」

死柄木「それより気をつけとけな」

死柄木「次会う時は殺すと決めた時だから」




ステイン『信念なき殺意に何の意義がある』

死柄木(信念も理想も…最初からあったよヒーロー殺し)

死柄木(何も変わらない!しかし)

死柄木(これからの行動は全てそこへと繋がる…!)

死柄木(『オールマイトのいない世界を創り、正義とやらがどれだけ脆弱か暴いてやろう』)

死柄木(今日からそれを信念と呼ぼう)




ステイン『俺を殺していいのはオールマイトだけだ!!!』




緑谷「げほっ…げほっ」

拳藤「緑谷、大丈夫?」

緑谷「はぁ…」




死柄木『全部…オールマイトだ』ニコッ


緑谷「はぁ…はぁ…」

132 : 以下、名... - 2016/08/08 00:05:29.57 Wag8gvOi0 83/291

八百万「緑谷さん!」ダダッ…

緑谷「や、八百万さん…」

緑谷(そっか…もう一つの気は八百万さん…だったか)

緑谷(拳藤さんのお陰で助かった…)

八百万「な、何があったんですか!?」

拳藤「あの黒男…死柄木って…」

八百万「死柄木…!?それって敵…連合!?」

拳藤「えっ…敵連合!?」



緑谷(…ショッピングモールは一時的に閉鎖)

緑谷(区内のヒーローと警察が緊急調査にあたるも結局見つからず)

緑谷(僕はその日のうちに警察署へ連れられ事情聴取を受けた)

緑谷(雄英襲撃、保須事件)

緑谷(警察は既に敵連合に対し特別捜査本部を設置し捜査にあたってるらしい)

緑谷(その捜査に加わっている塚内さんに)

緑谷(主犯、死柄木弔の人相や会話内容等を伝えた)


塚内「ふむ…聞く限り」

塚内「連中も一枚岩じゃないみたいだな」

塚内「オールマイト打倒も変わらず…といったところかな」

塚内「………うん、よし」

塚内「とりあえずありがとう、緑谷君」

緑谷「あ、いえ…僕が引き止められていれば…良かったんですけど」

塚内「いやいや!むしろ自分と市民の命を握られながらよく耐えたよ!」

塚内「普通なら恐怖でパニックになってもおかしくない」

塚内「犠牲者ゼロは君が冷静でいてくれたお陰だ」



塚内「お、良いタイミングに」

オールマイト「緑谷少年!塚内君!!」ダダッ…

緑谷「お、オールマイト!?てかトゥルーは…」

塚内「僕はもう彼の事知ってるから良いんだよ」

緑谷(え…あ、そっか。旧友だからワン・フォー・オールについても知ってるはずか)

緑谷「にしても何で来たんですか?」

オールマイト「個人的な話があってね」

オールマイト「良かった。無事で何よりだ」

オールマイト「助けてやれなくてすまなかったな…」

緑谷「いえ…」


死柄木『救えなかった人間などいなかったかのように…』

死柄木『ヘラヘラ笑ってるからだよなあ!!』


緑谷「…」

オールマイト「?」

緑谷「オールマイトも…助けられなかった事はあるんですか?」

133 : 以下、名... - 2016/08/08 00:52:41.66 Wag8gvOi0 84/291

オールマイト「……」

オールマイト「あるよ、たくさん」

オールマイト「今でもこの世界のどこかで誰かが傷つき倒れてるかもしれない」

オールマイト「悔しいが私も人だ」

オールマイト「手の届かない場所の人間は救えないさ」

オールマイト「だからこそ笑って立つ」

オールマイト「『正義の象徴』が人々の、ヒーロー達の、悪人達の…」

オールマイト「心を常に灯せるようにね」

塚内「…」

塚内「死柄木の発言を気にしてる」

塚内「多分逆恨みかなんかだろうさ」

塚内「彼が現場に来て救えなかった人間は今までに1人もいない」

塚内「さぁ、遅くなってしまった」

塚内「お迎えだ」

緑谷「?」

デクママ「出久…もうやだよ」

デクママ「お母さん心臓もたないよ…」グスッ

緑谷「ごめんね…大丈夫だよ、何ともないから泣かないでよ」

緑谷「ヒーローと警察がしっかり守ってくれるよ…」

塚内「三茶、送迎の手配を」

三茶「はっ」





ブロロロ…

デクママ「…うぅ…」

緑谷「……」

緑谷(……そういえば拳藤さん…)

緑谷(今日僕の事緑谷って…)

緑谷(………)

緑谷(何でもないか)<つーかただの誤植だろ


135 : 以下、名... - 2016/08/08 01:51:16.61 Wag8gvOi0 85/291

塚内「…」

塚内「今回は偶然の遭遇だったようだが」

塚内「今後彼…ひいては生徒が狙われる可能性は低くないぞ…」

塚内「勿論引き続き警戒態勢を敷くが学校側も思い切った方がいいよ」

塚内「強い光ほど、闇も大きくなる」

塚内「雄英から離れる事も視野に入れた方がいい」

オールマイト「教師生活…まだ3カ月とちょっとだぜ?」

塚内「ははっ。だから前にも言ったろ?向いてないって」

塚内「オール・フォー・ワン、今度はちゃんと捕らえよう」

オールマイト「うん…今度こそ」

オールマイト「またよろしくな、塚内君」

塚内「おう!」




悟空「……っちゅう事があったんで」

悟空「しおりに書いてある宿の予約はキャンセルして」

悟空「その日まで泊まる場所は内緒っつう事になった」

瀬呂「もう親に言っちゃってるよ…」

八百万「故にですわね…」

八百万「話が誰にどうやって伝わっているのか学校側が把握できませんもの」

上鳴「合宿自体キャンセルしねえのは英断だなオイ!」<マァウレシイケド!!

爆豪「テメェ…骨折してでも殺しとけよ」

緑谷「ええっ…」

葉隠「ちょっ!爆豪君!?緑谷君の状況聞いてなかったの!?」

爆豪「後公共の場での個性使用は禁止でしょ!」

爆豪「知るか、とりあえず骨が折れろ」

葉隠「ちょっと後で表出ろ」

爆豪「のぞむとこじゃああん!?」

緑谷「ええ…」






緑谷(結果)

爆豪「」プシュゥゥ…

葉隠「」カンカンカン!

緑谷「瞬殺…」

爆豪「ッソが…だから女は嫌いなんだよ…!」プクッ…

爆豪「ちっ」ガラッ!

葉隠「バーカバーカ」

緑谷「あ…それじゃあ僕ももう帰るから」

上鳴「えー合宿あるとはいえ1学期最後の日だぜ?」

上鳴「もうちょい遊んどこうぜ?」

緑谷「あ…うん。でも荷物確認とかしたいから…じゃあ!」ダダッ…

切島「…行っちまったなぁ…」

139 : 以下、名... - 2016/08/08 02:25:02.66 Wag8gvOi0 86/291

切島「っにしてもあっという間に1学期終わっちまったなぁ」

芦戸「ホントホント!色々ありすぎて4か月なんて感覚なかったよ!」

麗日「まぁでも林間合宿あるからねえ…」

麗日「ほぼほぼ特訓メインだけどキャンプファイヤーとか肝試しとか楽しみだあ!」

峰田「オイラ達は写真集作りだなぁ…」

上鳴「(逃げる時の為に)超秘の練習しとくかぁ…」

「写真の撮り方も極めておかないとな」

蛙吹「」

葉隠「まぁでも…邪魔者もいなくなったしいいかな?」

「?」

葉隠「皆…合宿っていつあるか知ってるよね?」

瀬呂「え…いやそりゃあ15~22日じゃねえの?」

葉隠「そう!実は1日目の7月15日…」

葉隠「緑谷君の誕生日なのだぁああっ!」

切島「うおっ!マジか!」

常闇「だが何故知ってるんだ?」

葉隠「こないだねスーパーで会ったんだよ」<偶然

葉隠「したら誕生日パーティーの買い出ししてたっぽいんだけど」

葉隠「忙しいし前日中途半端にパーティーするのもアレだから…」

葉隠「林間合宿から帰ってきた後やるんだけど…」

葉隠「皆もやらない!?サプライズ!!!」

飯田「おお!それは面白そうだ!」

上鳴「1学期最後を飾るに相応しいイベントじゃねえかオイ!」

葉隠「あ、爆豪君は抜かすよ」
上鳴「うん分かってた」

耳郎「え、勝手に参加していい様なプログラム?それ」

葉隠「許可はもうとった!」グッ

耳郎「流石策士」

切島「じゃあ俺達でプレゼント用意しようぜ!」ワイワイ…

「リストバンド」ワイワイ…

障子「それは地味だろ…」ワイワイ…

常闇「……ん?」ゴゴゴ…

葉隠(ふふふ…この機会を利用して緑谷君との距離を縮めたるわ!)

麗日(これはデク君にアピール……?する絶好のチャンス!)

八百万(一気に好感度を上げれば2学期からより良い学校生活を送れますわ!)

葉隠麗日八百万(そして何より…!)

拳藤『デクー』

緑谷『一佳ちゃーん』

葉隠麗日八百万(邪魔者がいない!)キラーンッ!

常闇「……」

常闇「三角関係か…?分からん…」

青山「三角どころか…おぞましいね☆」

140 : 以下、名... - 2016/08/08 02:44:46.12 Wag8gvOi0 87/291

緑谷「…」スタスタ…

緑谷(もうこの校舎とも一ヶ月おさらばかぁ…)

緑谷(今はもう踏み慣れた土地だけど…憧れの場所だったもんなぁ…)

緑谷「…」スタスタ…

緑谷(……でも…)

緑谷(なんだろう…)

緑谷(……この感触は…)ギュッ…

緑谷(胸が…苦しい…)

緑谷(なんで…帰りたくないんだろう…)

緑谷(………)

スタスタ…






マイク「……」

リィィ…

マイク「ったく都会だってのに虫虫すんなぁおい」

マイク「なんで終業日までこんな深夜近くまで残業せにゃならんのか…」

スタスタ…

マイク「そう思わね?」

マイク「内通者」

「!?」

バッ…

マイク「何驚いてんだ?」

マイク「誰もテメェらの存在に気付かないとでも思ってたのかよ?」

マイク「……不思議だった…」

マイク「あのマスコミ共が起こした事故の時…」

マイク「時間としちゃ10分~20分だったってのに…」

マイク「教師達の資料は盗まれた」

マイク「誰にも気付かれる事もなく…!」

「…」

マイク「こりゃ明らかに黒だよなぁおい?」

マイク「校舎内の構造を完全に把握しないでも限りそんな事は出来ねえ」

マイク「要は…学校関係者に裏切り者がいるって訳だ」

マイク「まぁ…でもまさかそれが生徒らだとは思わなかったぜ?」

「…」

マイク「確かにそりゃ教師陣にそんな奴ぁいなさそうだったがなぁ…」

マイク「逆にがっかりだ」

マイク「どういう過程でお前が敵連合に入ったかは知らねえが…」

マイク「いや…今は知りたくもねえな」

マイク「今すぐそんな物騒なモンこっちにやれ」

マイク「…今ならまだ引き返せる…!」

141 : 以下、名... - 2016/08/08 03:10:08.58 Wag8gvOi0 88/291

「……」

「フフフ…」

マイク「ハァン?」

「ハハハハハハハハッッ!!」

「ハハハッ…」

「言いたい事はそれだけか?」

マイク「…」

「いや非常に残念だった」

「出来れば先生にこんな姿見られずに別れたかったよ…」

マイク「…10秒やる…」

マイク「最後のチャンスだ、俺に渡せ」

マイク「でなきゃ力ずくでも…」

「でも…ばれてしまったなら仕方ないよなぁ…」

マイク「…7…6…」

「これ失敗するとボスに怒られちゃうからなぁ…」

マイク「…4…3…」

「おっと…そろそろ時間だ」

マイク「いっ…
ドゴオオオッッッ!!!

マイク「……がっ…」

ズザザ…

「ハハッ!あれ?10秒経ったがなぁ」

「逆にやられてるなぁ」

マイク「ち…ちぃっ…」

「…最初から手の内を全て見せると思うか?」

「誰がいつお前らに勝てないって言った?」

「プロなのに力量も測れないなんてがっかりだよこっちが」

「ほら、邪魔しないで…後でゆっくり遊んでやるから」

マイク「……クソが…」

ググッ…



マイク『…ほんっとにココァ白けた学校だよなぁ…』

マイク『何の面白みもない』

相澤『学校に茶番なんていらないだろ』

マイク『馬鹿、学んで理解するだけじゃあ通う意味なんてねえんだよ』

マイク『学んで楽しいって気持ちが無きゃ自分の得になんねえ』

マイク『俺はいつかここの教師になって皆が笑って楽しいって思えるような…』

マイク『ここの学校に来て良かったなぁって思えるような高校生活をさせてやりたいんだ…!』




142 : 以下、名... - 2016/08/08 03:21:23.33 Wag8gvOi0 89/291

ガガッ…

マイク「おいおい…ウェィタァモォメント…」

「…?」

マイク「テメェは何とも思ってねえかもしれねえがなぁ…」

マイク「それか…めっちゃくちゃ恨みがあるのかもしれねえがなぁ…」

マイク「ここはなぁ…皆の憧れの場所なんだよ…!」

「…」

マイク「皆必死になって勉強して…あの人みたいな立派なヒーローになりたいってよぉ!」

マイク「死ぬ気で頑張ってんのにお前…」

マイク「誰が許せるかよこんなの!!」

「…ああ、そう」

「あまり自分には関係ない話だな」カチャカチャ…

マイク「……っ…」



相澤『…でも…』

相澤『この学校のシステムが合理的じゃないってのは確かだな』



マイク「お前には…」ググッ…




マイク『なら2人で変えようぜ!この学校!』

相澤『お前となんてヤダ』

マイク『ハァン!?』



マイク「お前には…」

マイク「何を言っても分からねえみてえだなああああ!!」ダダダッ…

「…」

マイク「アァユゥレディ!?」ダダダッ!

「………」

マイク「答えは聞かないけどなぁあああっ!!!」ダンッ…

「………」

「うるさいなぁ…」


続き
悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」八百万「No.3」【中編】

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