1 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 20:58:01.77 jZKfbZlJo 1/2638

~ 始まりと終わりのプロローグ♀ ~

2010年7月28日水曜日
ラジ館8階会議室


倫子「ドぉぉぉクぅぅぅターぁぁぁっ!」プルプル

まゆり「(ひざが震えてる……頑張って、オカリン)」

中鉢「なんだね君は?」

倫子「オ、オレが誰なのかはどうでもいい! この"ジョン・タイター"のパクリめっ!」

中鉢「誰か、その美少女をつまみ出せ!」

倫子「お、大きな声を出すなぁ!」ウルウル

まゆり「(涙ぐんでる……あとで良い子良い子してあげるからね)」

紅莉栖「ちょっとあなた」

ガシッ

倫子「ヒィッ、すいませ……ん?」

紅莉栖「……(この子、よく見るとかわいい)」


※シュタインズゲートゼロの重大なネタバレを含みます。未プレイの人は注意


2 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 20:58:29.95 jZKfbZlJo 2/2638

ネットで拾ったオカリン女体化画像
hira091393


元スレ
岡部倫子「これがシュタインズ・ゲートの選択……!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444823881/
岡部倫子「これがシュタインズ・ゲートの選択……!!」その2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1452430092/
岡部倫子「これがシュタインズ・ゲートの選択……!!」その3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1465028256/
岡部倫子「これがシュタインズ・ゲートの選択……!!」その4
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1467634451/

3 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 20:59:38.81 jZKfbZlJo 3/2638


紅莉栖「(色白の肌、ピンクの唇……女の私でもドキッとしちゃう)」

紅莉栖「(ボーイッシュなショートヘアの黒髪がキレイ……でもどうして前髪オールバック?)」

紅莉栖「(それにヨレヨレの白衣、もっとかわいい服着ればいいのに)」

紅莉栖「(一人称はオレ……声はキレイなのに、残念ね)」

紅莉栖「(だけど科学者としてはこの残念な感じがたまらん……ってか私の大好きな先輩にこの辺が似てる)」

紅莉栖「(背は高い……膝が震えてるからよくわからないけど、結構高身長?)」

紅莉栖「(胸は控え目、私と同じくらいかしら。全体的なバランスはスレンダーね……)」

5 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:01:31.61 jZKfbZlJo 4/2638


紅莉栖「こっちに来てくれない?」

倫子「き、貴様、"機関"の人間かっ!?」ウルッ

紅莉栖「だ、大丈夫よ! 怖くないから、一緒に行こう?」ニコッ

倫子「オ、オレを、狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真と知っての狼藉かぁ!」ガタガタ

まゆり「あの、オカリンが心配だからまゆしぃもついていくね」

紅莉栖「(この子もかわいいわね……)」

6 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:02:16.11 jZKfbZlJo 5/2638

ラジ館7階踊り場


倫子「オレだ。"機関"のエージェントに捕まった……ああ、牧瀬紅莉栖だ、あの女には気を付けろ……」

紅莉栖「……」ヒョイ

倫子「あ、何をする! オレのケータイを返せぇ!」ジタバタ

紅莉栖「……って、電源入ってないじゃない」

倫子「小癪な真似を! 卑怯だぞぉ!」ジタバタ

紅莉栖「……こっちだぞー」プラプラ

倫子「か、返せよぉ……」ウルッ

紅莉栖「(かわいい)」

7 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:04:16.92 jZKfbZlJo 6/2638


まゆり「えっと、オカリンはドキドキを抑える時にね、そうやって機関の人と連絡を取るのです」

倫子「何を言うかっ! ドキドキなどしてないもんっ!」

紅莉栖「スポーツ選手のルーティンみたいなものね。効果は脳科学的にも証明されてる」

倫子「だから違うと言っとるだろーがぁ!」

紅莉栖「ところで、さっき私になにか言おうとしてたわよね? すごく……悲しそうな顔をして」

倫子「ヒィッ! な、な、な、なんのことだっ!?」

紅莉栖「まるで、今にも泣き出しそうで、それにすごく辛そうだった」

紅莉栖「……どうして? 私、前にあなたに会ったこと、ある?」

倫子「何この人、怖い」

まゆり「オカリンより電波さんなのかな……」

紅莉栖「ぐはぁ!」

倫子「フン! 天才脳科学者よ、次会う時は敵同士だなっ!」プルプル

まゆり「(オカリン震えてる……この人のことが怖いんだ)」

倫子「さらばだっ、ふぅーはははぁ!」ダッ

まゆり「あ、待ってオカリン」

紅莉栖「嫌われちゃったかな……」

8 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:08:25.29 jZKfbZlJo 7/2638


倫子「何か変なムービーメールまで来た。もうイヤ、帰りたいよぉ……」

まゆり「うん、もう帰ろう……あーっ!」

倫子「ど、どうしたまゆり!?」

まゆり「メタルうーぱがいなくなっちゃった……」

倫子「落としちゃったの?」

まゆり「たぶん……」

倫子「……ふぅーははは! オレの人質から許可なく脱走するとは卑劣なやつめ! 見つけ次第火あぶりにしてくれるわっ!」

まゆり「オカリン、無理しなくていいよ?」

倫子「なに、たかがうーぱではないか。一緒に探せばすぐに見つかるだろう」

まゆり「……オカリン、大好きだよ」

倫子「ん? 何か言ったか」

まゆり「う、ううん! オカリンありがとおーって!」

9 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:09:40.34 jZKfbZlJo 8/2638


倫子「全然見つからないよぉ……まゆり、ごめんねぇ……」グスッ

まゆり「気にしないで。オカリンが探してくれただけですっごく嬉しいのです」


??「きゃぁぁぁぁあああああ!!!!!!」


倫子「ビクッ! い、今の……」

まゆり「女の人の悲鳴……かな? なんだか怖かったね……」

倫子「……まゆり、ここにいて」

まゆり「えっ」

倫子「オ、オ、オレの人質を怖がらせるとは、全くもって許せん! しょ、正体を見破らなければ!」プルプル

まゆり「……一緒に行こう? 手を握ってあげるから」

倫子「……うん」

12 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:11:13.00 jZKfbZlJo 9/2638

従業員通路奥の倉庫


倫子「嘘……なんで……」

まゆり「そんな……」



紅莉栖「」



まゆり「死ん……でるの……?」

倫子「い、いやああああああああっ!!!!!!」ガクッ

まゆり「オカリン!! 大丈夫!?」

司会者「何があった……!? け、警察! 誰か! 救急車も呼べ!」

13 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:12:39.68 jZKfbZlJo 10/2638


司会者「誰か、止血を!……君たちはここから離れたほうがいい!」

倫子「こ、腰が……」

まゆり「うん、ゆっくりでいいからね。まゆしぃが支えてあげるから」

倫子「あ、ありがとうまゆり。……あっ」シャー

まゆり「……先にトイレ、行こうね」

倫子「……ごめん」ウルッ

倫子「そ、そうだ。こういう時はダルに連絡しなきゃ」



To ダル
Sub ヤバい

牧瀬紅莉栖が男に刺されたみたいだ。
男が誰かはしらないけどさ。
ヤバいかも。大丈夫かな。



まゆり「……きっと、救急隊員の人が助けてくれるよ」

倫子「うん……送信するね」



ピッ



14 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:14:26.66 jZKfbZlJo 11/2638


―――――――――――――――――――
    1.13024  →  0.52074
―――――――――――――――――――


15 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:16:35.52 jZKfbZlJo 12/2638


第1章 時間跳躍のパラノイア♀


倫子「うっ……あ、頭が、痛い……」

倫子「あ、あれ、さっきまでラジ館の中に居たはずなのに、ここは中央通り……?」

倫子「誰も、いない……!?」アワアワ

倫子「そんな……何が、どうなってるの……」ワナワナ

まゆり「どうかしたー?」

倫子「ま、まゆりっ!! よかったぁ……まゆりが居るぅ……!!」ダキッ

まゆり「変なオカリン。まゆしぃがオカリンのそばから離れるわけないのです」ヨシヨシ

倫子「グスッ……えっと、それで、どうしてみんな消えちゃったの?」

まゆり「消えちゃった?」

倫子「うん。ここを歩いてる人たちが一斉に……」

まゆり「うーん? 最初からこの辺には誰もいなかったよー。もしかしてオカリン、熱中症……?」

倫子「そ、そんなバカな!? オレは幻を見ていたというのか……!?」

16 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:17:47.69 jZKfbZlJo 13/2638


倫子「下着も乾いている……?」

まゆり「オカリンの体調が心配だから、もうラボに帰ろう?」

倫子「……そうだ。牧瀬紅莉栖はどうなったん……だ……なぁっ!?」

倫子「ラジ館に巨大な何かが突き刺さっている……だと……!?」

警官「そこの君たち! ここは立ち入り禁止だ、すぐに出て行きなさい」

倫子「な、なぁ制服警官さん! 牧瀬紅莉栖は、ラジ館で刺された少女は無事なのかっ!?」

警官「なにを言っているんだ? 迷い込んでしまったなら、案内してあげよう」

倫子「ひ、必要ない! 触るな、汚らわしい! まゆり、すぐにラボへ帰るぞっ!」

まゆり「あ、うん。待って、オカリーン」

17 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:20:08.92 jZKfbZlJo 14/2638

未来ガジェット研究所


倫子「……一体何が起こっているんだ」カタカタ ッターン

まゆり「なにかわかったー?」

倫子「ラジ館に謎の物体が墜落した以外の情報がない。ドクター中鉢の発表会はどうなってしまったんだ?」

ダル「それなら中止になったってオカリン言ってたっしょ」

倫子「中止?……ククク、そうか、そういうことか!」

倫子「これもすべて"機関"の隠ぺい工作だな! 警察すら屈するとは、国家規模か……」

倫子「だが、オレの目はごまかせんぞ。いつか必ずヤツらの所業を暴き、その支配構造に終止符を打ってやる……」

まゆり「はい、ドクペ♪」

倫子「わーい♪……じゃなかった。ごくろう、まゆり」

18 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:22:51.39 jZKfbZlJo 15/2638


倫子「ごく、ごく、ごく」

まゆり「(飲み方がかわいいのです)」

倫子「くーっ、頭脳労働の後のドクトルペッパーは相変わらずうまいな!」

ダル「オカリンの飲みかけのドクペ……昔はよくハァハァしてたっけ」

倫子「ダル。計画は順調に推移しているか」

ダル「え、計画ってなんぞ?」

倫子「8号機の調整以外になにがあると言うのか」

ダル「ああ、それ。なにかとおもた」

倫子「そろそろお前がオレの相棒となって3年半ほどになる。いい加減オレの会話についてこられるようになってくれ」

ダル「……ごめんお、オカリン」

倫子「…………」グスッ

倫子「司令官と副官の"思わせぶりで意味深に聞こえる会話"をするのが夢なのに……」ウルッ

まゆり「ダルくん? まゆしぃはがっかりなのです」

ダル「いやあ、僕にはハードルが高すぎるっつーか」

ダル「その分、マシンの調整は任せてくれなのだぜ!」

倫子「う、うむ! さすが我が頼れる右腕<マイフェイバリットライトアーム>!」キラキラ

まゆり「(かわいい)」

ダル「(かわいい)」

20 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:26:49.63 jZKfbZlJo 16/2638


倫子「それで、8号機『電話レンジ(仮)』の不調の原因究明は進んだか?」

ダル「うーん、一応実験繰り返して統計取ってるけど、なにか変数が足りないかもしらんね」

倫子「電話レンジ(仮)に入れたまゆりの大好物の冷凍からあげが、解凍されるどころか逆に冷凍されるとは」

まゆり「もうまゆしぃは気にしてないよ?」

倫子「オ、オレが気にしているのだっ! 目の前で発生している未知の現象を解き明かせずしてなにがマッドサイエンティストかっ!」

まゆり「ふふっ。頑張ってね、負けず嫌いのマッドサイエンティストさん♪」

倫子「まゆりっ! バナナを持ってこいっ!」

まゆり「はーい! またゲルバナを作るんだねー」

倫子「そして、オレの携帯から電話レンジ(仮)の携帯の番号に電話をかける……」プルルルル

まゆりの声『こちらは電話レンジ(仮)です―――#ボタンを押した後、温めたい秒数をプッシュしてください』

倫子「ここであえて"120#"と誤った入力を行う。そうするとターンテーブルが逆回転を始めるんだったな」

ウィーン

チン♪

まゆり「ゲルバナのできあがり~」

倫子「うぅ……気持ち悪い……ダ、ダルよ! これをテーブルへ移動させろ!」

ダル「はいはい」

23 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:37:32.73 jZKfbZlJo 17/2638


まゆり「ゲルバナは、デロデロでぶにゅぶにゅだったよー」

倫子「た、食べたのかぁ!? まゆり、すぐうがいをするのだっ!」

まゆり「い、今じゃないよー」

ダル「まゆ氏、"あなたのバナナ、ぶにゅぶにゅだね……"って言ってみて」

まゆり「んーっとね、あなたのバナナ、ぶにゅぶにゅ……」

倫子「って、言わせるなHENTAI!」ポカッ

ダル「我々の業界ではご褒美ですっ!」

まゆり「ダルくん役得だねー」

倫子「ダルよ、お前がHENTAIなのは構わんが、オレのことを女として性的な目で見たら切り落とすからな」

ダル「僕ニハ虹嫁トフェイリスタンガ居ルオー(棒)」

24 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:39:46.86 jZKfbZlJo 18/2638


ダル「んじゃそろそろATF行こうず、オカリン」

まゆり「オカリンオカリン、今くらいはおめかしして行ってもいいんじゃないかなー?」

倫子「フン、この狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真が化粧だと? 笑わせてくれる」

まゆり「いつも前髪を後ろにべとーってさせるのはあんまり良くないのです。毛先もくしゃくしゃだし……」

まゆり「それに服もよれよれのTシャツと白衣にチノパンで……もう夏休みだし、オシャレしてみない?」

倫子「だが断るっ! オレのこの姿は世を忍ぶ姿、いつ何時オレを襲ってくるヤカラが居るともわからんしなっ!」

まゆり「ダルくんが守ってくれるよー」

倫子「ダルはオレの右腕だ。仲間を危険にさらすわけには行かない」

ダル「あ、いや、僕も素のオカリンのことは知ってるわけだが、あれはまぶしすぎて直視できない罠」

ダル「なので今の格好のほうが助かるっつーか」

まゆり「まゆしぃは諦めないのです!」

倫子「フン、好きにしろ。ゆくぞ、ダル!」

25 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:41:09.34 jZKfbZlJo 19/2638

大ビル5階 エレベーターホール


倫子「ダルよ、電話レンジ(仮)は運命石の扉<シュタインズ・ゲート>を開く鍵だと思うのだが」

ダル「イミフ杉ワロタ」

??「きゃっ」ドンッ

倫子「おっと、すまない。大丈夫か?」

倫子「あ……!?」

倫子「あ……あ……!!」

??「あの、なにか?」

倫子「牧瀬ぇ……紅莉栖ぅ……!!」ダキツ

紅莉栖「うわあっ!」

倫子「よかったぁ……生きてたんだぁ……」グスッ

紅莉栖「(な、なんぞーっ!? 突然残念系美少女に泣きながら抱きつかれるとか、これなんてエロゲ!?)」

26 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:43:48.03 jZKfbZlJo 20/2638


倫子「ケガはもう、大丈夫なの?」ウルッ

紅莉栖「う、うん! 全然大丈夫よ!? (なんのことかわからんけど役得!!)」

ダル「あれ、その話1週間前に僕にメールで送らなかったっけ?」

倫子「メール? なんのこと?……あ、いや、一体なんのことだダル。説明しろ」

ダル「なんか、牧瀬紅莉栖が何者かに刺されたとかなんとか」

紅莉栖「ちょっと、勝手に殺さないでくれますか? 私ピンピンしてますんで」

ダル「そいや、あのメール、送信日時が1週間後になってたお」

紅莉栖「未来から来たメール……興味深いわね」

倫子「このオレ、鳳凰院凶真の送りし時空超越メールが牧瀬紅莉栖の命を救った、ということだな! 感謝するのだ、ふぅーははは!」ドヤァ

紅莉栖「(かわいい)」

27 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:45:25.92 jZKfbZlJo 21/2638


教授「牧瀬さん。そろそろ時間ですし、始めましょう」

紅莉栖「え? あ、はい……っ」

紅莉栖「あ、あの、講義にあなたたちも出席されます?」

倫子「無論だ。そのためにここまで来たのだからなっ」

紅莉栖「(よ、よかったー! ならまだアドレス交換のチャンスはあるわね!)」

紅莉栖「じゃ、また後で会いましょ!」

ダル「えっと、オカリン。いつの間に天才脳科学者と知り合いになったのだぜ?」

倫子「……どういう理屈かは全くわからんが、しかし、それでも」

倫子「あの子が生きていて、よかった……」

28 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:46:25.78 jZKfbZlJo 22/2638

会議室


倫子「なっ、牧瀬紅莉栖が講師だったのか……」

紅莉栖「こういうのは初めてなので緊張してますが、ガチガチなのは大目に見てください。どうぞよろしく」

パチパチパチ

紅莉栖「」チラッ

倫子「(睨まれている……!?)」ドキッ

紅莉栖「(かわいい……よし、がんばらなきゃ!)」

倫子「(『今度あったら敵同士』……そうだった。今、オレとあいつは敵同士なのだ!)」

紅莉栖「今回、『タイムマシン』をテーマに話してほしいと言われまして。正直、専門外なのですが、頑張って話してみようと思います!」

紅莉栖「最初に結論を言ってしまうと、タイムマシンなんていうのはバカらしい代物だということです」

紅莉栖「(う、うまく言えたかな……)」チラ

倫子「(なるほど、それが貴様の宣戦布告というわけか……受けてたとう!)」

倫子「異議ありっ!」

紅莉栖「ふぇっ!?」

30 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:48:26.89 jZKfbZlJo 23/2638


倫子「タイムマシンが作れないと決めつけるのは早計だっ!」プルプル

ダル「オカリン、膝が震えてるお……ムチャしやがって」

紅莉栖「(えっと、これって、私とディスカッションしたいってこと?)」

紅莉栖「……いいですよ。そのほうが話も弾むでしょうし」

紅莉栖「(鳳凰院ちゃんとお話できるチャンスktkr!)」


・・・

紅莉栖「……どうです、鳳凰院さん。宇宙ひも理論でのタイムトラベル、挑戦できると思いますか?」

紅莉栖「ところで鳳凰院さん。ワームホールって、どんなものか知ってますか?」

紅莉栖「その理論だと、こっちの理論を否定しちゃいますけど。鳳凰院さん?」

紅莉栖「ふふ」ドヤァ

紅莉栖「(私の能力、認めてもらえたかしら?)」

・・・


31 : >>29牧瀬の血は罪深い ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:51:00.36 jZKfbZlJo 24/2638


倫子「うわぁぁぁぁぁん……うぅ……ひぐっ……ぐすっ……」ボロボロ


モブA「おいおい、女の子泣かせるかよ普通……」

モブB「名指しでいじり倒すとか、容赦ねぇな……」

モブC「俺に白羽の矢が当たらなくてよかった……」


ダル「(こりゃガチ泣きだな)……す、すみません。ほら、オカリン、ちょっと外で待ってような?」

倫子「ひぐっ……ぐすん……」ポロポロ


紅莉栖「…………」

紅莉栖「…………」

紅莉栖「…………」

紅莉栖「(やっちまったーっ!?)」

32 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:53:16.58 jZKfbZlJo 25/2638


・・・

倫子「うぅ……ぐすっ……」

ダル「おまた~。こっちは終わったお。そっちは落ち着いた?」

倫子「う、うん。いつもありがとう……」

ダル「ちょ、しおらしいのは胸がときめいちゃうので勘弁なのだぜ」

倫子「わ、わかっている……! ダルよ、今回の働き、ご苦労であったぞ」

ダル「調子戻ったっぽいね」

倫子「オレはこれから柳林神社へ行く。まゆりに時空超越メールのことを相談したら、『お祓いしてもらったほうがいいよー』と言われてな」

ダル「神社まで送るお」

倫子「……うむ、ごくろう」

33 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:56:06.98 jZKfbZlJo 26/2638

柳林神社


まゆり「オカリン、トゥットゥルー♪」

るか「岡部さん、こんにちは」

倫子「ルカ子はいつ見ても大和撫子だな(だが男だ)」

るか「そ、そんな、ボク、恥ずかしいです……」

倫子「仮にルカ子が女の子だったら、このオレでさえその色香に惑わされていたかも知れない」

るか「そ、そんな……!」

まゆり「女の子のるかくんかー。きっとかわいいんだろうなー♪」

るか「まゆりちゃんまで……」

34 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:57:13.31 jZKfbZlJo 27/2638


倫子「修行は欠かさずしているか?」

るか「は、はい。あんな素敵なものをプレゼントしていただいて、感謝しています」

倫子「自衛は女の必須スキルだからな。お前は男だが、辻斬りや拐かし(かどわかし)はそうは思ってくれない」

倫子「くれぐれも妖刀五月雨の素振りを忘れるでないぞ」

るか「はい、岡部さん」

倫子「オレは岡部ではない。鳳凰院凶真だ」

るか「ご、ごめんなさい、凶真さん」

倫子「わかればよろしい。では、合言葉を」

るか「(ここでわざと間違えて……)」

るか「エル……プサイ……コンガリゥ……?」

倫子「違うっ! コンガリゥではなく、コングルゥだっ!」

るか「(そして正しく言い直すと……)」

るか「はいっ! エル、プサイ、コングルゥ……」

倫子「うむっ」ニコッ

るか「!!」ドキッ

るか「(岡部さんの貴重な笑顔が見れるんですよね……!!)」グッ

まゆり「美しい師弟関係だねー。まゆしぃは百合厨じゃないけど、ちょっとドキドキしてきちゃうよー」

るか「ボ、ボクは男だよ、まゆりちゃん!」

35 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 21:59:10.93 jZKfbZlJo 28/2638


倫子「それで、ルカ子よ。実は、お、お、お祓いを頼みたいのだが、例のアレを持ってきてくれ」

るか「例のアレ、ですか」

倫子「そうだ、例のアレだ」

るか「え……と……?」

倫子「……棒に白い紙がふさふさーっと付いていて、それをわさわさーっと振るやつだ」

まゆり「今のオカリンの説明、かわいいねー」

るか「あっ、大幣<おおぬさ>ですね。わかりました」トテトテ

まゆり「じゃ、まゆしぃはこれからバイトだからもう行くね」

倫子「(まゆりはあの時、ラジ館で紅莉栖の亡骸を見たことを覚えているだろうか)」

倫子「(……いや、聞くべきではないな。あんな怖い思いは二度とごめんだ)」

倫子「そうか、気を付けて行けよ」

まゆり「うん! また明日ねー。トゥットゥルー♪」

36 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:00:29.32 jZKfbZlJo 29/2638


るか「大幣、借りることができました。よかったです」

倫子「では、お、お、お祓いを今すぐ始めるのだ」プルプル

るか「(本当はお祓いが怖いんですよね、岡部さん……)」

るか「えっと、何に対するお祓いを……?」

倫子「な、なんでもいいっ! 早くやっちゃってくれ! このままではっ!」ガクガク

るか「え、えいっ。えいっ」フリフリ

倫子「ひぃぃ……!!」

るか「あ、悪霊よ……! おかべさ――じゃなくて、凶真さんから、出て行ってくださいぃ」ウルウル

倫子「うぅ……も、もう大丈夫だっ! 悪霊は去ったようだ、よくやったぞ、ルカ子」フーッ フーッ

るか「お、お役に立ててよかったです……(無理してる岡部さんかわいい)」ドキドキ

37 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:01:44.91 jZKfbZlJo 30/2638

未来ガジェット研究所


倫子「今帰還したぞ」

ダル「お帰りー。オカリンオカリン、テレビの調子がちょっと悪いんだぜ」

倫子「なに? あのハゲ、不良品をつかませやがったな」

ダル「タダでもらい受けたわけだが」

倫子「ちょっと修理依頼ついでに文句言ってくるっ!」

ダル「僕が直そうか?」

倫子「わざわざ我が右腕の能力<チカラ>を発動させるまでもないわ!」

ダル「(オカリン優しいな)」

ダル「はいはい。テレビは僕が持つお」

38 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:03:11.48 jZKfbZlJo 31/2638

ブラウン管工房


天王寺「おう、どうした岡部」

倫子「ミスターブラウン! 貴方からもらったテレビが壊れたのです」

天王寺「……そうか。貸して見ろ」

ダル「(この人、オカリンには優しいんだよね……まるで自分の娘みたいに扱って)」

倫子「今日は遅くまでやっているんですね。普通だったら夜7時までには閉めるでしょう」

天王寺「今日は客が来るんでな」

倫子「客? 例の小動物ですか」

天王寺「お前の身長からしたら小動物かもしれんが、二度とその名で呼ぶなよ」

天王寺「まぁ、姉妹みたいに仲良くしてやってくれ」

倫子「タダ働きを強要するとは、地に落ちたな! それ相応の対価をいただこう」

天王寺「だからこうしてブラウン管を直してやってんだろ」

倫子「……クッ、仕方ない。本望では無いが、今度綯と遊んでやろう」

天王寺「ああ、よろしく頼むわ」

39 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:03:57.94 jZKfbZlJo 32/2638


??「おっはー」

倫子「お……おっはー?」

天王寺「…………」

ダル「…………」

??「あ、あれ……えーっと、さっき電話した者です。バイトの面接に来ました」

天王寺「俺が店長の天王寺だ。で、名前は」

鈴羽「阿万音鈴羽です」

天王寺「歳は」

鈴羽「18」

天王寺「なんでウチで働きたいんだ」

鈴羽「かわいい女の子が好きだから」

天王寺「採用。明日から来い。子守りも頼むわ」

倫子「ちょっ!? これはコントか!?」

40 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:07:26.07 jZKfbZlJo 33/2638


鈴羽「ところで、君は誰?」

倫子「オレか?……やめておけ。それを知ることでお前にも災厄が降りかかるかもしれん」

天王寺「アホな妄想垂れ流してんじゃねーよ。この変な姉ちゃんは、2階に間借りしてる岡部倫子だ」

倫子「岡部ではない。オレは鳳凰院――」

天王寺「うるせぇ。家賃1000円上乗せするぞ」

鈴羽「……ほ、鳳凰院!!」ガタッ

倫子「む?」

鈴羽「あ、いや、あの、もしなにか困ったことがあったらあたしに相談して! 力になるよ!」

ダル「はい?」

鈴羽「キ、キミと出会えたのはきっと運命なんだ! あたしは、キミを守る戦士になりたい!」

天王寺「は?」

鈴羽「キミみたいなキレイな女の子を狙うやつが居たら、拷問や洗脳で廃人にしてあげるから!」

倫子「ミスターブラウン。彼女は採用しない方がいいと思う」

天王寺「騒ぎ起こしたらクビにするからな」

41 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:15:54.01 jZKfbZlJo 34/2638

◆◆◆
2010年7月29日木曜日
ヨドダシカメラ


倫子「ジョン・タイター? どうして今更……。ここは日本の@ちゃんだぞ?」



343 名前:JOHN TITOR :2010/07/28(水) 20:47:42 ID:0A4nAofm0
タイムマシンはSERNによって独占されています。
一般人も、国家も、企業も、手に入れる事は出来ません。
彼らはそれを自身の利権の為だけに用いて、世界にディストピアをもたらしました。
そこでは同性愛も百合もレズも禁止され、人間の生産調整が行われています。
争いは完全に消えましたが、それは偽りの平和に過ぎません。


347 名前:栗悟飯とカメハメ波 :2010/07/28(水) 20:51:00 ID:Yhdly4Ep0
ジョンタイターさんはょぅι゛ょの可能性が微レ存


476 名前:JOHN TITOR :2010/07/28(水) 22:07:41 ID:0A4nAofm0
私は現在を(あなたがたから見れば未来ですね)変えるという崇高な使命の為にやって来ました。
ワルキューレの女騎士(この時代の表現ではテロリストのリーダーです)を保護すること。
それによって、SERNのディストピアを破壊し、再び自由を手にする為です。

ょぅι゛ょとは何でしょうか。


481 名前:栗悟飯とカメハメ波 :2010/07/28(水) 22:12:15 ID:Yhdly4Ep0
タイターたんかわいいよタイターたん


523 名前:JOHN TITOR :2010/07/28(水) 22:43:19 ID:0A4nAofm0
私のタイムマシンは、SERNの技術を盗んで作ったプロトタイプと言うべきでしょう。
あまり性能は良くありません。

2036年を例えるならば、独裁者によって地球が支配されたようなものです。
世界の支配構造を破壊できるのは、ワルキューレの女騎士その人だけです。
私は命に変えてでも彼女を守らなければならない。


525 名前:栗悟飯とカメハメ波 :2010/07/28(水) 22:44:51 ID:Yhdly4Ep0
え、なにそれSERN=独裁者とか言いたいの?
SERNがどんな機関か知らないとかこの幼女可愛いhshs




倫子「なんだこの栗悟飯とかいうクソコテ……さっきから気持ち悪いな」

42 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:18:40.05 jZKfbZlJo 35/2638



689 名前:JOHN TITOR :2010/07/28(水) 23:31:58 ID:0A4nAofm0
所謂、祖父のパラドックスと言うものですね。
しかしそれは発生しない事が証明されています。

勿論、過去の自分に会う事は出来ます。
たとえ自分とレズ[ピ--]しても何も起こらないと言うのが2036年における主流の考え方です。


692 名前:栗悟飯とカメハメ波 :2010/07/28(水) 23:34:26 ID:Yhdly4Ep0
「素粒子物理学の研究機関」なんかより可愛い女の子が世界征服を成し遂げるべきだろw


807 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU :2010/07/29(木) 00:50:57 ID:4Co5c6io0
>>692それには同意します。

世界線は、無数に並行して流れる川のようなものです。
途中で幾つにも分岐していきます。
あなたがノーマルから百合に目覚めた場合は世界線変動率が変化します。
と言っても、ほんの0.000002%程度でしょうけれど。
戦争や大きなテロ等が起きれば、その数値の幅も大きくなります。

今日は少し疲れてしまったので、また後日。


692 名前:栗悟飯とカメハメ波 :2010/07/28(水) 23:34:26 ID: OGj/ui2d0
おやすみタイターたん



倫子「……というか、どうして誰も10年前のジョン・タイターについて言及しないんだ?」

倫子「"ジョン・タイター"でググってみるか……え、たった12件!? しかも全部ニセモノについての情報じゃないか!」

倫子「これも"機関"による陰謀か……!?」

43 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/14 22:21:00.05 jZKfbZlJo 36/2638


倫子「(とにかく、困った時はダルに電話だ!)」プルルル

ダル『どしたん』ピッ

倫子「オレだ。状況は?」

ダル『……もうちょっとヒントくんないと対応に困るわけだが』

倫子「今どこにいるのかと聞いている」

ダル『今は"メイクイーン+ニャン2"にいるお』

倫子「……内密に話がある。オレが行くまでそこを動くなっ!」

ダル『来るの? いいけど』

倫子「あと、オレが入店する時フェイリスたちを引きつけておくように!」

ダル『あぁそれ……うん、オーキードーキー』

ピッ



61 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:07:53.04 NFKvM7RTo 37/2638

ラジ館前


女性レポーター「謎の人工衛星墜落から一夜明けた秋葉原です。警察による規制は解除され、駅前にはものすごい数の人が集まっています!」

女性レポーター「墜落した人工衛星がどこの国のものなのかについては、現在も調査中とのことで、詳しいことが分かるまで撤去ができない状態です」

倫子「すごい人の数だな……。あの人工衛星、今、爆発とかしないよね……」

??「…………」パシャ

倫子「っ!? いきなり人の写真を撮るとは、し、し、失礼ですよ!」ガタガタ

盗撮女「…………」

倫子「ちょ、そこの貴女! 待って! 待ってくださいっ!」

堂々と写真を撮る女「……?」パシャ

倫子「やめてぇ! 撮らないでぇ!……まさか、"機関"の差し金かぁっ!?」ウルッ

スパイの可能性がある女「…………」

倫子「違うとしても問題がありますっ! オレの写真を持っていると"機関"に知られれば、貴女にもヤツらの魔の手が伸びるかもしれない……」

倫子「オレのせいで人が傷つくところは、もう2度と見たくない……」

スパイじゃないらしい女「……"オレ"?」

倫子「とにかく、即刻削除してくださいお願いします」

ノーリアクションの女「不快にさせたなら、謝る」

62 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:10:50.33 NFKvM7RTo 38/2638


観光に来たらしい女「……証明。自分が今日、どこを歩いたか」

倫子「証明……」

変な女「桐生、萌郁」

倫子「は、はい。オレの名は鳳凰院凶真だ」

萌郁「聞きたいことがある」

萌郁「幻の、レトロPC。秋葉原のどこかにあるらしくて」スッ

倫子「このケータイ画面に映し出されたPCは……」

萌郁「『IBN5100』」

倫子「ああ、ジョン・タイターが手に入れようとしたやつか」

萌郁「っ!! 見たことがある……?」

倫子「いや、名前を聞いたことがあるだけだ」

萌郁「詳しい人、知らない?」

倫子「ダルなら知っているかも……あ、いや、なんでもない」

63 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:13:21.58 NFKvM7RTo 39/2638


倫子「ではオレは行く。お姉さん、メディア・スクラムもほどほどにな」

萌郁「あ……」

ガシッ

倫子「な、なにをする!?」ゾワワッ

萌郁「メルアド……教えて」

倫子「はぁっ!?……なにが狙いだ」プルプル

倫子「(オレのメルアドを聞いて来るやつにはロクなやつがいない)」

萌郁「詳しい人に、会わせてほしい」

倫子「(ダルが狙いだと言うならなおさらだ)」

倫子「(もう、あんな思いはしたくない……)」

倫子「だ、だが断るっ! さらばだっ!」ダッ

萌郁「…………」

64 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:16:48.83 NFKvM7RTo 40/2638


倫子「ちらっ。……あの女、ついてきている!?」

萌郁「…………」スタスタ

倫子「(こわいっ!! こわいよぉっ!!)」タッタッ

萌郁「……(私より少し背が高いのに足が遅い)」タッタッ

倫子「ま、回り込まれてしまった……」ガクガク

萌郁「あなたの写真……メルアド、教えてくれたら削除する」

倫子「貴様ぁ、脅そうというのかぁ!?……うわぁぁぁぁん……誰か助けてぇ……ぐすっ」ボロボロ

萌郁「えっ!? な、泣かないで……」

警官「キミ、そこで何をやっている」

萌郁「っ!! これ、私のアドレス……見つけたら、メール頂戴」タッタッタッ

警官「お嬢ちゃん、大丈夫か? 怪我はないか?」

倫子「さ、触るなっ!……ありがとう、ございます」

65 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:21:50.42 NFKvM7RTo 41/2638

メイクイーン+ニャン2


倫子「(オレが来店すると、その場にいた常連客どもが同時に注文を開始し、オレを出迎えるメイドは一人もいなかった)」

倫子「(ダルの作戦が成功したようだ。こうでもしないとフェイリスの奴、オレを客席に座らせずに延々と厨二トークを垂れ流し続けるからな)」

倫子「それにしても、ひどい目にあった」

ダル「僕のこと売らなかったんだろ? ありがとな、オカリン」

倫子「当たり前だ。オレはお前を失いたくない」

ダル「嬉しいこと言ってくれるじゃん」

ダル「けど、オカリンの写真は消してもらえてないんしょ?」

倫子「お、おそらく……」

ダル「その女とは僕がやりとりしとくからさ」

倫子「それでは本末転倒ではないかッ!」

ダル「あ、そっか。うーん、携帯端末にハッキングして画像消去はやったことないけど、今度挑戦してみるお」

倫子「アドレスしかわからんが、可能か?」

ダル「僕をあなどってもらっちゃ困るのだぜ」

倫子「さすが、我が頼れる右腕<マイフェイバリットライトアーム>だ」

66 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:25:53.37 NFKvM7RTo 42/2638


フェイリス「凶真、よく来たニャン。ゆっくりしていってね♪」

まゆり「ご注文はニャににしますか、お嬢様、ご主人様♪」

ダル「あ、いつもので」

フェイリス「今日も"機関"打倒のための極秘会議かニャ?」

倫子「そんなところだが、フェイリス……」

フェイリス「わかってるニャ。凶真からダルニャンを奪ったりしないニャ」

倫子「勘違いするような言い方はやめろ。別にこの童貞ピザメガネがどこの馬の骨と性交渉しようが知ったことではない」

ダル「ふぉっ!?」

倫子「それよりもオレはお前が心配なんだ。悪い虫がつかなければいいんだが……」

フェイリス「凶真ってフェイリスのママみたいな心配をするんだニャー。大丈夫、虫なんて、ハニー・トラップで一撃だニャ!」

倫子「自信家なのは良いことだが……なにかあったらオレに連絡してくれよ」

フェイリス「ニャゥ~! 凶真が男の子だったらフェイリス、今堕ちてたニャ!」

67 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:31:11.58 NFKvM7RTo 43/2638


倫子「何度口説かれてもオレは貴様のモノになるつもりはない」

フェイリス「あ、あの時は悪かったニャ~。凶真が素敵すぎるのがいけないんだニャ!」

まゆり「でもね、お金にモノを言わせて女の子を買収しようとしたのは、まゆしぃドン引きですニャン」

フェイリス「でも凶真を執事に仕立て上げたい気持ちはわかるニャン?」

まゆり「うん、すっごく」

倫子「オレは誰のモノにもならん。もちろん執事にもメイドにもな」

フェイリス「それはもう諦めたニャ~。だから、こうしてたまにお客さんとして来てくれるだけでも、フェイリスは嬉しいニャ♪」

倫子「別にフェイリスのことは嫌いではない。普通に友達として付き合えばいいではないか」

フェイリス「と、友達……! なんだか恥ずかしいニャァ///」

68 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:36:56.40 NFKvM7RTo 44/2638


ダル「で、僕になんの用事だったん」

倫子「……ジョン・タイターについて、知っているよな」

ダル「誰ぞ?」

倫子「アメリカに10年ほど前に現れた、自称未来人だ。お前とは以前、こいつの話題をしたはずだぞ」

ダル「またオカリンのいつもの"設定"?」

倫子「設定とか言うなぁ! オレが言う事はいつも真実だぁ!」

フェイリス「(かわいい)」

ダル「まーいいけどさ、そのタイターってのが未来人であるソースは?」

倫子「待て、なんで初耳のような言い方をするのだ」

ダル「事実初耳だもん」

倫子「……忘れちゃったの?」ウルッ

ダル「うっ。ちょ、ちょっと待つお。今思い出すから。うーむむむ……」

倫子「そういえばラボにタイターの本があったはずだ。それを見れば記憶力に難があるお前でも思い出すに違いないっ!」

ダル「……この間本棚整理したけど、そんな本はなかったと思われ」

倫子「くっ、ブックオフに売ってしまったか……」

69 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:40:36.86 NFKvM7RTo 45/2638


倫子「あと、『IBN5100』について、なにか知っているか?」

ダル「へぇ、オカリンがそんなPCを知ってるなんて」

倫子「知っているのか?」

ダル「知ってるもなにも、1か月ぐらい前にネットで話題になってたお」

ダル「ただ、捜索班が出たけど発見されなかったって」

倫子「本当にアキバのどこかにあるのか……?」

ダル「ごめんお、あんまり力になれんくて」

倫子「そんなことはどうでもいい。それで、1つだけ確認したいのだが、IBN5100は世界が滅亡する超危険アイテムなのだな?」

フェイリス「世界滅亡しちゃうのかニャ? ご注文の品、お持ちしましたニャン♪」

ダル「フェイリスたんのオムライス最高だお!」

   『 凶真LOVE♡ 』

倫子「なぜオレのオムライスだけ……」

フェイリス「世界滅亡の前に、どうぞ召し上がれ♪」

70 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:42:45.82 NFKvM7RTo 46/2638

未来ガジェット研究所


倫子「@ちゃんにまたジョン・タイターが現れているな……」


229 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU :2010/07/29(木) 15:04:29 ID:4Co5c6io0
タイムトラベルは重力を変える事で行います。
基本的概念は双子のパラドックスを用いていると考えてもらえれば良いです。
しかしそれだけでは時間を逆行は出来ません。


234 名前:鳳凰院凶真:2010/07/29(木) 15:06:39 ID:1kz7Z7Sn0
>>229
ティプラー・シリンダーとカー・ブラックホールを使っているのだろう?
やはり10年前に現れたときとまったく同じだな!
そしてお前が乗っているタイムマシンは1970年代製のシボルエだ!


264 名前:栗悟飯とカメハメ波:2010/07/29(木) 15:19:38 ID:0WM1H5LT0
>>234
ティプラー・マシンのことを言ってるんでちゅか?
シボルエにそんなもん乗せるより鳳凰院ちゃんと一緒にドライブしたいお

タイターたんはどう思う?


265 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU :2010/07/29(木) 15:20:29 ID:4Co5c6io0
これは驚きました。
鳳凰院凶真は別の世界線で私を見たと言う事だと思います。
少なくとも私はまだ2000年へは行っていません。
是非機会があれば私も鳳凰院凶真とドライブしたいものです。


271 名前:栗悟飯とカメハメ波:2010/07/29(木) 15:25:34 ID:0WM1H5LT0
ちょwww否定しないとかwww
鳳凰院ちゃんの話に乗ってあげるタイターたんマジ天使



倫子「栗悟飯……大丈夫か、こいつ」

71 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:48:24.88 NFKvM7RTo 47/2638


ダル「オカリン。ゲル化について大学で調べてきたお。分子レベルでズタズタになってた」

倫子「……オレだ。計画は第2段階を迎えた。……ああ、これも運命石の扉<シュタインズ・ゲート>の選択だ。エル・プサイ・コングルゥ」ドキドキ

ダル「(オカリンってグロに免疫ないんだよな……)」

ダル「マシンの接続の方も終わったぜぃ」

倫子「バナナは用意してある。まゆりには感謝しなければな」

ダル「(まゆ氏も人がいいよな。気持ちはわからんでもないけどさ)」

ダル「ケータイからタイマー入力よろ」

倫子「『120#』っと……」

チン

ダル「お……おお!?」

72 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:53:02.67 NFKvM7RTo 48/2638


倫子「何をしている」

ダル「いや、えっと……消えた……」

倫子「な、なにっ!? バナナが、消えた……!?」アワアワ

倫子「オ、オレだ! えーっと、何が、どうなってしまったんだ! バナナはどこに行った!?」

ダル「お、おちけつ! ケータイ耳に当てるの忘れてるお!」

倫子「残りのバナナでも食って落ち着こ……う……な、なに……?」

ダル「バナナが房に戻ってる……!? このゲルバナ、完全にくっついてるな……」

倫子「テレポー……テーション……!?」


??「ふーん。興味深い実験してますね」

73 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 20:57:35.45 NFKvM7RTo 49/2638


倫子「だ、誰だっ!?」ガクガク

紅莉栖「ノックはしたんですけど」

倫子「ま、牧瀬紅莉栖っ!? 一体どういうことだ!! 何が目的でここへ!!」ブルブル

ダル「(完全に怯えてる……そりゃトラウマもんだろうし)」

紅莉栖「あなたに会いに来たの、岡部倫子さん。じゃなくて、鳳凰院ちゃん、だった?」

倫子「な、な、な、なぜオレの本名を!? 貴様、やはり"機関"のエージェントだな……!」

紅莉栖「女の子に限ってペンネームとかコテハンを男っぽい名前にしちゃうのよね。私も経験あるわ」

倫子「(というか、さっきからダルが驚いていない……!?)」

倫子「ダル、まさか、オレを裏切ったのかぁ!?」

倫子「牧瀬紅莉栖に弱みを握られたかっ!? それとも色香に惑わされたかっ!?」

倫子「オレの右腕を、よくも……!! 牧瀬紅莉栖ッ!!」ギロッ

倫子「許さん……絶対に許さんぞぉ、このヴィッチがぁぁぁぁぁうわぁぁぁん!!!」ポロポロ

紅莉栖「あっ……ち、違うの! 落ち着いて!」アセッ

74 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:01:19.38 NFKvM7RTo 50/2638


紅莉栖「この場所のことは、昨日橋田さんから聞いたの。あなたの名前もね」

倫子「うわぁぁぁぁぁん……ダルが、ダルがぁぁぁぁ……グスッ……」ボロボロ

ダル「ちょ、オカリン泣くなって。僕はオカリンのこと、裏切ってないお」

倫子「ふぇ?」

紅莉栖「(かわいい……じゃなくて!)」

紅莉栖「あなたに昨日のことで直接謝りたくて……。本当にごめんなさい」

紅莉栖「私はあなたにひどいことをしてしまったから……それで、その、お詫びと言ってはなんだけど、コレ」スッ

倫子「これは?」

紅莉栖「ドクトルペッパーが好きだって橋田さんから聞いたから、ペットボトル5本を差し入れようかと思って……」

倫子「ふ、ふん! このオレ、鳳凰院凶真がそんなもので買収されるわけが……」

倫子「…………」

倫子「ホントにくれるの?」

紅莉栖「(かわいい)」

75 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:06:06.88 NFKvM7RTo 51/2638


倫子「謝罪の機会を作ってあげたというわけか。さすがオレの右腕、優しい巨漢だ」ゴク、ゴク

ダル「いや正直牧瀬氏をオカリンに会わせるのもどうかと思ったけど、あんまり必死だったからさ」

紅莉栖「そ、そう! 別にあなたから橋田さんをとろうとか、そういうつもりは一切ないから」

倫子「貴様は何を勘違いしているのだ、この脳内お花畑め」

倫子「ダルはオレの男ではないし、オレを裏切る男でもない」

紅莉栖「へ……?」

ダル「僕らはただの友達だお」

紅莉栖「だ、男女の間で友情が芽生えるわけないでしょ!? 馬鹿なの、死ぬの!?」

ダル「ルイスちゃんの名台詞ktkr!」

倫子「お前、友達いないだろ」

紅莉栖「ぐっ……!?」

76 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:10:00.54 NFKvM7RTo 52/2638


紅莉栖「改めまして、牧瀬紅莉栖です。よろしく」スッ

倫子「握手か。まあいいだろう」

ギュッ

紅莉栖「(手、やわらかい……!)」

倫子「鳳凰院凶真。今年で19歳だが、敬語は不要だ」

紅莉栖「う、うん」

倫子「こいつはオレの右腕、ダル。橋田至だ」

ダル「オカリンとは高校の時からの付き合いなんだお」

紅莉栖「一体どんな関係なのかしら……」

77 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:12:18.43 NFKvM7RTo 53/2638


紅莉栖「……それにしても、このバナナ、本当に興味深いですね」ブスッ

倫子「あっ!? だ、大丈夫か触って……?」

紅莉栖「ビビりすぎ。……味は無しか、まっず」ペロッ

倫子「ひぇぇ……」ワナワナ

ダル「ま、牧瀬氏。オカリンの目の前でグロは勘弁だお」

紅莉栖「えっ……あっ、ご、ごめんなさい」

倫子「べ、別に!? 気にすることはないぞ!?」

紅莉栖「……詳しく教えて」

倫子「電話レンジ(仮)についてか?」

紅莉栖「いや、倫子ちゃんについて」ネットリ

倫子「はぁっ!?」

78 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:14:36.86 NFKvM7RTo 54/2638


倫子「貴様ッ!! 女のくせに、女に欲情するとはHENTAIだなッ!?」

紅莉栖「へ、HENTAIちゃうわ! ただ、ちょっと倫子ちゃんがかわいいなって思っただけで……」モジモジ

ダル「さすがにドン引きなのだぜ、牧瀬氏」

倫子「今後一切オレのことを『リンコちゃん』などと、某革新的恋愛ゲームのヒロインのような名前で呼ぶことを禁じる!!」

紅莉栖「ぐはっ!!」

ダル「(そのせいで僕はマナカちゃんとネネちゃんしか攻略できなかったお……)」

79 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:16:40.57 NFKvM7RTo 55/2638


倫子「クリスティーナと言ったか」

紅莉栖「言っとらん……ううん、りん……岡部さんが呼びたいように呼んでいいわ」

倫子「さんづけもやめろ。呼び捨てでいい」

紅莉栖「わかったわ、岡部……」

倫子「それで、クリスティーナよ。このレンジやバナナの実験、そしてオレのことを詳しく知りたいというHENTAI的欲求を満たしたくば、オレと取り引きしてもらおう」

紅莉栖「乗ったわ」

ダル「まだ条件すら提示されてないわけだが」

80 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:22:14.23 NFKvM7RTo 56/2638


倫子「まず1つ。貴様にはラボメンとなってもらう」

紅莉栖「ラボ……メン? 研究所のメンバーに迎えてくれるってこと?」

倫子「うむ」

紅莉栖「イヤッホォォォォォォ……うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

ダル「ちょ、歓喜したと思ったら泣き出した件について」

紅莉栖「わ、私、8月中にアメリカに帰らなきゃいけないの……グスッ……」

倫子「期間限定で構わん。他者に秘密を漏らさないと誓えばな」

紅莉栖「誓う誓う!! イエスにでもブッダにでも誓うわ!!」

ダル「うわぁ……」

倫子「ラボメンとなった暁には、帰国するまでその頭脳を我がラボのために役立ててもらって結構だ」

紅莉栖「それでそれで、2つ目の条件は!?」

82 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:25:32.15 NFKvM7RTo 57/2638


倫子「このオレが貴様に対して行った行為について、すべて不問にすることだ」

紅莉栖「……へ?」

ダル「なんのことだお?」

倫子「……大ビルのエレベーターホールで、初対面なのにいきなり飛びついて悪かった」

紅莉栖「あぁ、そのこと……」

ダル「オカリン、人としての器がおっきいお! しっかり謝れる子はポイント高いっつーか」

紅莉栖「別に気にしてないわよ、ラッキースケベだったし」

倫子「……頼むからHENTAI度はもう少し控え目にしてくれないか。お前の個性は否定しないが」

紅莉栖「……以後、気を付けます」

83 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:30:51.18 NFKvM7RTo 58/2638


紅莉栖「そう言えばあの時、私が生きてるとか殺されたとか言ってたわよね。あれってなんだったの?」

倫子「……気にするな。オレの妄想だ」

紅莉栖「あなたは自分の妄想をわざわざメールに書いてまでヒトに送信する人間なの? それも不謹慎な内容で」

倫子「……わかった。正直に話そう」

倫子「だが、あまりにも荒唐無稽なのだ。オレが幻覚を見たに過ぎない可能性がある」

紅莉栖「幻覚だろうと、岡部の脳が認識したのなら、それは脳内においては現実よ」

紅莉栖「脳科学的な見地から何かアドバイスできるかも知れない。だから、言って」

倫子「……オレは確かにラジ館の8階で―――」

倫子「―――お前が刺されて死んでいるのをこの目で見たんだ」

84 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:35:08.59 NFKvM7RTo 59/2638


・・・

紅莉栖「……なるほど。だいたいわかった」

ダル「うーん、なんかいつものオカリンの設定にしては妙にリアルっつーか」

紅莉栖「橋田さん。さっきも言ったけど、こういうのは視た人にとっては現実なの。否定しないであげて」

ダル「あぅ……ごめんな、オカリン」

倫子「いい。そう思われて当然だろう。それに、やはり現実でなかったのだから考察するだけ時間の無駄だ」

紅莉栖「いいえ、そうとも限らないわ。あなたが体験したのは、脳が見せた世界だったのかもしれない」

倫子「脳? 白昼夢だと言いたいのか」

紅莉栖「日常的非病的乖離症状ね。そうなると心因性の可能性が高い」

ダル「『夢の中で逢った、ような……』ということですねわかりません!」

85 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:39:40.26 NFKvM7RTo 60/2638


紅莉栖「わからないけど、もし岡部の身体や脳に少しでも異変があるようなら言って。HENTAI抜きにしても心配よ」

倫子「フン、貴様に心配される筋合いなど無い。せいぜいラボでの研究に励むがよい」

紅莉栖「……ふふっ。わかったわ」

倫子「オレへの下心は丸見えだからな。馬車馬のようにこき使ってやろう、クリスティーナよ!」

紅莉栖「ティーナじゃないけど、岡部がそう呼びたいなら別に……」モジモジ

ダル「(下心は否定しないんすな……)」

倫子「貴様はこの時をもってラボメンナンバー004だ。歓迎しよう、蘇りし者<ザ・ゾンビ>よ!」

紅莉栖「……私が蘇ってて、良かった?」

倫子「……意地の悪い質問をするな、バカモノっ」プイッ

ダル「(かわいい)」

紅莉栖「(かわいい)」

86 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:44:33.59 NFKvM7RTo 61/2638


倫子「(その後、ダルから電話レンジ(仮)実験についてクリスティーナに説明してもらい、天才の脳をして分析、実験させた)」

ダル「あっ! 房にゲルバナが戻ったお」

倫子「ヒィッ……」

紅莉栖「104秒経過した時に、消えちゃった……」

倫子「……やはりテレポートなのだっ! 人類史上初のなっ!」ワナワナ

紅莉栖「結論ありきで考えるのは危険よ!」

倫子「ならば天才少女よ、今の現象はなんだと言うのだ」

紅莉栖「……とっかかりが欲しい。この電話レンジについて何か他に情報は無い?」

ダル「あ、そうだ。1度、こいつからすごい放電が起きたお」

倫子「なにっ!? そんな話は初耳だぞっ!?」

ダル「オカリンが居ない時だったからね。オカリンがドクター中鉢の発表会を見に行った時」

紅莉栖「(ドクター中鉢……)」

倫子「そう言えば、オレはその時例のメールをダルに送ったんだったな。着信は1週間前だったか」

紅莉栖「送信履歴はどうなってるの?」

倫子「ちょっと待て……。あ、あれ、無い……どこにも、どこにも送信履歴が無い……!?」ガタガタ

87 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:47:34.23 NFKvM7RTo 62/2638


紅莉栖「1週間前にメールを送信し、履歴を削除した事実を忘却して、それを今になって思い出した……? でも、そうするとメールの内容との整合性が……」

倫子「オ、オレはいつも真実しか言わん! 信じてくれぇ!」ウルッ

紅莉栖「ごめんね、疑ってるわけじゃないの。あくまで可能性だから」

ダル「送受信のタイムスタンプ、放電現象のタイミング、メールの内容……なにがどうなってるん?」

倫子「……ククク、なるほどな。"そういうこと"だったのか」

倫子「やはりオレは、天才マッドサイエンティスト、自分の才能が恐ろしい……!」

ダル「ここでスイッチ入っちゃったかー」

紅莉栖「な、なに?」

倫子「オレが送った不可思議な現象と、放電が起きたことには……ッ!」

倫子「なにか関係があるッ!!!!!!!!!」

ダル「…………」

紅莉栖「……わ、わー! すごい! 鳳凰院ちゃん天才!」

倫子「フフン、そう褒めるな。あと"ちゃん付け"はやめろ」

ガチャ バタン

まゆり「ただいまー。はふー、外は暑いねー」

88 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:52:20.09 NFKvM7RTo 63/2638


まゆり「あれれ? お客さ~ん? まゆしぃ☆です。よろしくねー」

紅莉栖「牧瀬です。ラボメンになったみたいです」

まゆり「えー? 本当? 女の子のラボメンだー」

紅莉栖「あれ、岡部も女の子じゃ……?」

まゆり「あー、オカリンはねー、"女の子"として扱われるのが嫌いなのです」

紅莉栖「ふぅん……(トラウマでもあるのかしら?)」

倫子「まゆりっ! ジューシーからあげナンバーワンを電話レンジ(仮)の中へ!」

まゆり「みんなもからあげ食べる? 1個ずつならあげてもいいよー」スッ

倫子「(今度はPCから……120#……っと)」カタカタ ッターン

ブーン……


89 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 21:55:32.81 NFKvM7RTo 64/2638


倫子「そこに突っ立っている助手!」

紅莉栖「……私? 私のこと、"助手"って呼んでくれたの!?」キラキラ

倫子「めんどくさいやつめ。いいから、オレのケータイになにかメールを送れ」

紅莉栖「えっと、その、岡部のアドレスを教えて欲しいわけだが……」モジモジ

倫子「……ダル。オレのケータイにメールを送れ」

紅莉栖「ぐはぁ!」

ダル「でもなんて送るん?」

倫子「『じょしゅはHENTAI』、これで送れ」

紅莉栖「ぐぅ……私、M属性は無いんだけど……」

倫子「なぜ貴様の性癖に合わせねばならんのだ」

90 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:00:37.24 NFKvM7RTo 65/2638


紅莉栖「で、でも、私、岡部が望むならM属性も開発するから……っ!」

まゆり「まゆしぃはドン引きなのです」

紅莉栖「とか言いながら、まゆしぃさんも岡部のかわいさに堕ちた側の人間でしょ?」

まゆり「もちろんだよー」

倫子「嫌な分類をするなっ!」

まゆり「オカリンをぎゅーって抱きしめるとね、なんだか幸せな気分になるのです」

紅莉栖「だ、だきっ!? まゆしぃさん、そんな高レベルなことを既に……!」

紅莉栖「わ、私も是非、岡部の抱き心地を試させていただきたいっ!」ワキワキ

倫子「やめろぉ! 近づくなぁ! こっちへ来るなぁ!」

紅莉栖「ダイジョウブよぉ、イタくしないからぁ」ウフフフフ

ダル「送信送信ポチッとな」ピッ

倫子「おわっ!? こ、転ぶーっ!!」


ガシッ(電子レンジの取っ手をつかむ音)


バキッ(電子レンジの扉が開く音)


バチバチバチバチッ!


倫子「ふおわぁ!?」


91 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:04:23.06 NFKvM7RTo 66/2638


紅莉栖「放電してる!」

まゆり「っ!! 危ないオカリンっ!!」


ドォォォォォォォン……


倫子「ゴホッ、ゴホッ。ぜ、全員ケガはないか……?」

ダル「だいじょぶだおー」

紅莉栖「いの一番に仲間の安否確認をする優しい鳳凰院ちゃん……」

倫子「貴様は元気そうだな」

まゆり「オ、オカリン、なにが起きたのかな……?」ギューッ

倫子「大丈夫か? オレをかばってやけどとかしてないか?」

まゆり「うん……どこも痛くないからヘーキだよ」ギューッ

紅莉栖「(この混乱に乗じて身長差を利用した二の腕ギューだと!? まゆしぃさん、中々やるわね……!)」

92 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:09:41.15 NFKvM7RTo 67/2638


紅莉栖「って、なにこれ!? テーブルが壊れてる!?」

ダル「うおっ!? いくら電子レンジでも床に穴を空けるほど重くはないっしょ……」

倫子「な……なに、これ……」ガタガタ

ダル「(オカリンが震えてる……ここはスイッチ入れて凌ぐか)」

ダル「まさか、これがオカリンの言ってた、シュタインズ・ゲートの選択かお……ッ!?」

倫子「ハッ……!?」

倫子「ク、ククク、ふぅーははは! す、すべて計算通り!」

倫子「……あっ、ケータイ、電話レンジ(仮)に刺しっぱなしだった……エル・プサイ・コングルゥ」ボソッ

紅莉栖「……落ち着いた?」

倫子「う、うん……」

93 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:14:01.10 NFKvM7RTo 68/2638


倫子「そうだ! 受信履歴を確認しなければ……お、おおっ!?」

ダル「どうだった?」

倫子「......7月24日、ダルから、『じょしゅはH』」

紅莉栖「おい橋田こら」

ダル「ちょ」

倫子「内容はどうでもいい! やはり、5日分の時間遡行メール……!」

倫子「……すべてが繋がった。この電話レンジ(仮)に隠された機能の真実……っ!」

倫子「メールは過去へと送られた」

倫子「溶けかけたからあげは冷凍状態に戻った」

倫子「房から千切られたバナナは房へと戻った」

紅莉栖「……まさか」

倫子「そのまさかだ……この電話レンジ(仮)は……」



倫子「―――タイムマシンだっ!!!!!!!!!」





94 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:18:20.70 NFKvM7RTo 69/2638

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


倫子「すぅ……すぅ……」

まゆり「今日は色んなことがあったから疲れて眠っちゃったね」

紅莉栖「はぁ……なんて癒される寝顔なのかしら……」

ダル「ってか牧瀬氏、どうして素のオカリンを見たことないのにそんなにベタ惚れしてるん?」

紅莉栖「そりゃ、初めて会った時に運命感じたから……って、ちょっと待って。"素の岡部"ってなに!?!?」

まゆり「寝る前にシャワー浴びた時とかは、髪の毛サラサラで着ぐるみパジャマ(※まゆり作)のもっとかわいいオカリンになるのです」

紅莉栖「なん……だと……!?」

紅莉栖「というか、岡部ってどうしてこんな不思議ちゃんになっちゃったの?」

ダル「あー、確かに説明しないとわからん罠」

まゆり「じゃー、まずはまゆしぃからオカリンの昔話するねー」

紅莉栖「わくわく」

95 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:23:58.94 NFKvM7RTo 70/2638


・・・


まゆしぃとオカリンはご近所さんでね、物心ついた時からの幼馴染だったんだー。

オカリンはその頃からすっごく可愛い女の子でね、小学校ではみんなのアイドルだったのです。


まゆり「女の子のまゆしぃでもドキッとすることがあるよー」

倫子「そうかな……」

まゆり「うん、すっごくキレイ! 色白の肌、信じられないほど美しいストレートヘアー、ピンクの唇……」

倫子「それ、少女漫画のセリフだろ」


それで、男の子みんながオカリンのトリコになっちゃって……

オカリンは、困るからって全部断ってたんだけど、女の子たちがそれ見て怒っちゃってね。

……それから、学校の雰囲気は最悪だったのです。

○○ちゃんの好きな男の子を振った、とか、オカリンのせいでみんな恋ができない、とか。

それで、オカリンはいじめられるようになっちゃって……

まゆしぃはね、ずっとオカリンのお友達で居たかったんだけど、

オカリンがね、自分の側に居るとまゆしぃまでいじめられちゃうからって言って、

まゆしぃを守るために、自分を犠牲にしようとして、

1年くらい、まゆしぃとお話してくれなくなっちゃったのです。

98 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:32:03.37 NFKvM7RTo 71/2638


その年にまゆしぃのおばあちゃんが死んじゃって……

まゆしぃね、おばあちゃん子だったから、すっごく落ち込んじゃったの。

失語症みたいになっちゃって、最初は周りも慰めてくれたんだけど、

半年も続いたらみんなまゆしぃのこと気味悪がっちゃった。

たぶん、オカリンはまゆしぃを励ましたかったんだと思うんだけど、

でも、まゆしぃに話しかけたら、今度はまゆしぃがいじめられるかもって葛藤しててね。

それでもオカリンはまゆしぃを助けてくれたの。

『まゆりは人体実験の人質だ』って言って。

自分が"鳳凰院凶真"っていう悪役になれば、まゆしぃがいじめられることは無いって考えたんだと思うなー。

実際にね、学校だと『オカリンがまゆしぃをいじめてる』って話になって、まゆしぃはいじめられなかったのです。

つらかったし、悲しかったけど、オカリンとまたお話できるようになって本当によかったなー。


・・・


99 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:35:23.96 NFKvM7RTo 72/2638


まゆり「今はね、オカリンに守られてばかりのまゆしぃじゃなくて、オカリンを支えてあげたいなーって思う人質なのです」

ダル「オカリンはちっちゃい時からずっと大切なモノを守るために戦ってきたんだお」

まゆり「そのために長くてキレイだった髪もバッサリ切っちゃって……」

紅莉栖「そうだったの……グスッ……」

ダル「それで、鳳凰院凶真を名乗ったり、ダサダサファッションをするようになったのは中学の途中かららしい」

まゆり「私服の学校だったんだよー」

紅莉栖「そっか……男の子に好かれないように」

ダル「だけど、途中からだったから周りは素のオカリンのこと知ってたし、体育の時とか研修旅行でどうしてもオカリンの魅力があふれ出ちゃってさ」

ダル「それに、今じゃ信じられないけど、表向きには言動もそこまで厨二病じみてなかったっぽいし。設定だけは考えてたらしいけど」

ダル「だから、男子は『自分好みの女に開発してやる』って息巻いて、ストーカーまがいの行為までされて」

ダル「んで、結局女子全員からいじめられるっていう小学校の二の舞になっちゃったってわけ」

紅莉栖「壮絶ね……」

まゆり「でも女子高には進学しなかったんだよね」

ダル「それだけは負けた気がするって。オカリン、負けず嫌いでいつも無茶するからひやひやもんだお」

紅莉栖「レズの巣窟に行かなくてよかった……」

ダル「その後、遠くの高校に入学して、僕と出会うことになるんだお」

まゆり「言動をマッドサイエンティストにすれば、男の子は自分に興味を無くすかもって言ってたなー」

ダル「あれは入学式の日だった……」

100 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:37:11.09 NFKvM7RTo 73/2638


・・・

2007年
□△高校 入学式
昇降口


タッタッタッ ドンッ

ダル「痛っ! な、なんだお」

倫子「待って! いや、違った、えっと、貴様、待てぇ!」

ダル「そんな前髪垂らして顔隠してるから前見えなくて人に当たるんだお」

倫子「そんなことはどうでもいい!」

倫子「貴様、いかにもな風体だが、趣味はなんだ? どうせPCゲーかガンプラあたりのオタクだろう!」

ダル「オ、オタクをバカにすんな! いずれオタク文化は世界に羽ばたくんだお!」

ダル「(なんなんこの言葉も見た目も汚らしい女子……いくら女子とまるで縁が無い僕でもちょっと頭に来ちゃったのだぜ……)」

倫子「そんなことはどうでもいい! 貴様のその見るからに女にモテなさそうな肉体が気に入った!」



倫子「オレの、右腕になれっ!!!!」



101 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:40:53.19 NFKvM7RTo 74/2638


ダル「はいィ?」

倫子「具体的にはいついかなる時もオレの側に居てくれるだけでいい! いや、それこそが崇高な任務だと言っても過言ではない!」

ダル「何言ってるん」

倫子「……オレは常に某国の女スパイどもから命を狙われているのだ。故に、女子が生理的に話しかけたくない男ナンバーワンの貴様こそ、オレの仲間にふさわしい!」

ダル「つかさ、まともに顔を見せて話さないようなやつの偉そうな頼みをこの僕が聞くと思ってるん? バカにするのもいい加減にしろっつーか」

倫子「……貴様の言う事も一理ある。ほら、前髪を上げてやるから、オレの顔を見ろ」

倫子「これならオレの顔を男どもに見られずに済むと思ったが、思いのほかうっとうしかった……明日からはやめよう……」ボソボソ

倫子「その代わり、その瞬間から貴様はこのオレ、狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真の右腕になるのだぁ!」ファサッ

ダル「……ぬぁぁぁぁっ!?!?!?!?」

倫子「ククク……オレの恐ろしいスカーフェイスの恐怖に身悶えるがいい……」

102 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:42:19.41 NFKvM7RTo 75/2638


ダル「ってこれ、傷かと思ったらシールじゃん」ビリッ

倫子「ひゃん!」

ダル「……ん? き、君って、もしかして、超美人……!?」

倫子「バ、バカなことを言うな! オレは、狂気のぉ……」

ダル「もしかして、エロゲ的展開キタコレ……? 我が世の春がきた……?」

倫子「お、おい。話を聞け……」

ダル「お、お、お、オッケーだお! 右腕でも左腕でもなんでもやるおっ!!」

倫子「……まあいい。一応言っておくが、オレはこれから3年間貴様と常に一緒に居るつもりだが、男女関係には死んでもならん!」

ダル「ぐはぁ!……だ、男女関係はなくてもギャルゲーのイチャラブ展開が……」

倫子「では選ばせてやろう。このオレと3年間ともに過ごすがオレを性的な目で見ない、あるいはオレにずっと無視され続ける。さあどっちだ」

ダル「一生ついていきます! ムッハー」

倫子「これだから男は……」

103 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:45:30.76 NFKvM7RTo 76/2638


倫子「鳳凰院凶真だ、よろしく」

ダル「橋田至だお」

倫子「ならば、貴様のコードネームは『ダル』だな」

ダル「いきなりニックネーム呼びとか……もしかして、彼氏のフリをしろってこと? 某少女漫画的展開?」

倫子「断じて違う。いいか、オレは一切男に興味が無く、貴様のような残念な人間にしか興味が無い残念な子なのだ。そういうことにしろ」

ダル「イマイチわからんのだが……どうしてそんなにかわいいのに、女の子らしさ皆無なん?」

倫子「オレが目立つと、"ヤツら"がオレを狙ってくる……」

ダル「(神は二物を与えず、ってことなんかな)」

倫子「……もう、友を失うのも、友に裏切られるのも、こりごりだ」

ダル「ん……なんだかよくわからんけど、君が真剣に悩んでるってのだけはわかったお」

ダル「僕でいいなら、力になってあげるのだぜ?」

倫子「ダル……!!」

ダル「そ、そ、そ、その代わり、鳳凰院氏のリコーダーをペロペロさせて欲しい件」ハァハァ

倫子「オレが貴様にHENTAI行為を強要されたと校長に直訴したらどうなるかな、ククク……」

ダル「じょ、冗談だお……」


・・・



104 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:47:00.30 NFKvM7RTo 77/2638


紅莉栖「HENTAIは死ね」

ダル「それブーメランっしょ」

まゆり「ようやくオカリンは楽しい学校生活を手に入れたのです。2人は学校のみんなが暖かい目で見守る名コンビだったんだよねー」

紅莉栖「なるほどね……それで今の岡部が出来上がった、と。納得した」

紅莉栖「ところで橋田さん。本当に岡部にHENTAI行為はしなかったんでしょうね?」

ダル「しなかったし、これからもしないお」

ダル「ホント言うとさ、僕、こんなアレだから、いついじめられてもおかしくなかったんだよね」

ダル「それがなかったのはやっぱりオカリンのおかげなんだお」

ダル「オカリン、仲間思いだから、僕になにかあるとすぐ助けようとしてくれたし。助けられたことはほとんどないけど」

ダル「だから、オカリンは仲間なんだお。もう性的な目で見ることもないお」

まゆり「あれれー? でもこの間、タケコプカメラーさんが背の高い木に引っかかっちゃった時……」

倫子「ダル……肩車……ムニャムニャ」zzz

紅莉栖「それで? 岡部のふとももの感触は良かったかしら?」ゴゴゴ

ダル「……正直たまりませんでした」

105 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/16 22:48:14.54 NFKvM7RTo 78/2638


紅莉栖「そして今ではこの発明サークルをやってると」

まゆり「多分だけど、オカリンは信頼できる仲間が欲しかったんじゃないかな」

ダル「それでいて、友達が居ないような人には自分と同じ思いをさせたくないとも思ってるのだぜ」

紅莉栖「あっ……それで私、ラボメンに……」

まゆり「ク、クリスティーナちゃんが友達少ないとか、そういうことじゃ……」

紅莉栖「私の名前、"紅莉栖"ね。ううん、実際私に友達と呼べるような人は居なかった。少なくともこの7年は」

紅莉栖「唯一仲良い先輩が居るけど、どこかでライバル視されてて、親友っていう感じじゃないし……」

紅莉栖「だから、メンバーに入れてくれるってだけでも嬉しかった」

ダル「ま、ラボはオカリン中心に回ってるからさ、オカリンの魅力が伝わってるなら僕たちも仲良くなれると思われ」

紅莉栖「正直タイムマシンなんて信じたくないけど……これからよろしく、2人とも」

まゆり「もちろんだよー♪」




倫子「どこにも……行かないで……グゥグゥ」zzz




115 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:36:33.01 eILJOQKko 79/2638

第2章 空理彷徨のランデヴー♀

2010年7月30日金曜日
未来ガジェット研究所


倫子「んぅ……寝てしまったのか。ふぁぁ、ダルしか居ないしシャワー浴びよう」

シャー

倫子「(昨日はあれから色んなものをスーパーで買ってきて実験したが全部変化は無かった)」

ゴシゴシ

倫子「(火事対策も、質量増大対策も施した。ラボメンに危害が加わってはいけないからな)」

ワシャワシャ

倫子「(紅莉栖がタイムマシン実験そのものに否定的だったのには少し驚いた)」

倫子「(オレが『ダメか?』というと手伝ってはくれたが、あまり無理強いするのも良くないな)」

キュッキュッ フキフキ

倫子「ダルー。上がったぞー。こっち見たら切り落とすー」

ダル「ぐごぉぉっぉぉ……んぐぁっ」zzz

116 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:37:59.13 eILJOQKko 80/2638


倫子「ポストは相変わらずゴミ広告ばかり……ん? なんだこの手紙の束? 15通は同じのが投函されているな……」


――――――――――――――
横暴飲今日まちゃんへ♪

萌郁だよ♪ ごめんね、昨日跡をつけちゃった(^^;)
今日まちゃんはこのビルで暮らしてるの?
どうしても私、ダルさんっていう人のことと、ジョンさんのこと、教えてもらいたいなv(^.^)v
画像は削除した(気づいたら消えてた!?)から、お願い♪
・・・
――――――――――――――


倫子「…………」ゾワワァ

倫子「ダルっ! 起きろ、ダルっ! "奴"に、殺されるぅ!!」ガタガタ

ダル「な、なんぞっ!?」

117 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:41:13.51 eILJOQKko 81/2638


ダル「これはひどい」

倫子「今までもストーカーされたことはあったけど、まさかラボに来るなんて……」ウルウル

ダル「うーん、一度正面切って話し合ってみた方がいいんじゃね? 相手は女性だし、なんなら僕も同席するお」

ダル「ただIBN5100について知りたいだけっぽいから普通に話してもいいし」

倫子「我がラボを守るためには致し方なしか……こうなったら軍門に下らせてやるっ!」

倫子「今に目にモノを見せてくれよう! この鳳凰院凶真を挑発したことを後悔するがいいっ! ふぅーはははっ!」

ダル「待つおオカリン。こういうのは時間を置いて、ホームで交渉するのに限るお」

ダル「2日後にメイクイーンにメールで呼び出すけどおk? その間、連続ポストはアク禁って伝えとくから」

倫子「う、うむ。店側に迷惑がかからなければいいが……」

ダル「(フェイリスたん、オカリンのことなら喜んで協力してくれるんだよね)」

118 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:42:45.78 eILJOQKko 82/2638


倫子「そう言えばダル、PCで何を見ていたのだ?」ピョコン

ダル「ああこれ? LHC<ラージハドロンコライダー>たんだお。SERNが持つ粒子加速器なのだぜ」

倫子「SERN……」

ダル「建設当初はブラックホールが生成されて地球がヤバイ! みたいな話もあったけど、ブラックホール生成はできなかったってSERNが公式で発表してる」

倫子「(10年前の書き込みでは、タイターのタイムマシンはミニブラックホールを使ったものだったはず)」

倫子「(そして2034年にタイムマシンを完成させたのはSERN……火の無いところに煙は立たない……)」

倫子「(それに、なぜオレの周りの奴らは揃いも揃って10年前のタイターを忘れている?)」

倫子「(SERNは何かを隠している……一流の研究機関がふざけた真似を……)」

倫子「……ククク、オレを誰だと思っている。すべては運命石の扉<シュタインズ・ゲート>の選択だよ。エル・プサイ・コングルゥ」

ダル「(このスイッチは……)」

倫子「SERNにハッキングしろ」

ダル「あーはいは……はぁっ!?」

119 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:46:08.53 eILJOQKko 83/2638


ダル「それはひょっとしてギャグで言ってるん?」

倫子「オレはいつも本気<マジ>であるっ!」ドヤァ

ダル「(このドヤ顔には逆らえないお……)」

ダル「それで、報酬は?」

倫子「助手のムレムレ黒タイツを心ゆくまでくんかくんかさせてやろう」

ダル「うはwwwみwなwぎwっwてwきwたwww」

バターン!!

紅莉栖「ムレてないからっ!! ってゆーか勝手にそんなわけのわからん取り決めを……」

倫子「おーっと助手よ、今ダルはスーパーハカーモードなのだ。オレたちは席を外そう」

ダル「ハカーじゃなくてハッカーな」

紅莉栖「えっと、それって、もしかして私たち2人でお出掛け……!?」トゥンク

倫子「いちいちオレにときめくんじゃない……」

120 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:49:12.60 eILJOQKko 84/2638

芳林公園


倫子「クリスティーナ、これを見て欲しい」スッ

紅莉栖「これって、@ちゃんじゃない」

倫子「今、ジョン・タイターを名乗る自称未来人がオカルト板に降臨してるわけだが、これについて助手の意見を聞きたい」

紅莉栖「ふむん……まず、ダイバージェンスとかいうものの変動を認識できない点がイミフ。だったらそもそもどうやって計算してるのって話だし」

紅莉栖「それに、この議論はタイムマシンの存在前提で話してるけど、そこが嘘でしたってなったらただの思考実験になっちゃうわ」

倫子「やはり助手はタイムマシンには否定的か」

紅莉栖「もう少し考えさせて……自分の中で色々整理してから前に進みたいの」

倫子「……もし嫌なら無理をしなくてもいいのだ」

倫子「ただの友達で居てくれてもいいのだから、我がラボのタイムマシン研究に関わる必要は……」

紅莉栖「だから、もう少し考えさせてって言ってるでしょ!! あっ……」

倫子「……」

紅莉栖「ご、ごめん、そんなつもりじゃ……」

121 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:50:53.36 eILJOQKko 85/2638


倫子「ふぅーははは! オレは知的好奇心を満たしたいだけだっ!」

倫子「だが、それは同時に危険を孕んでいる……無論、"機関"にやられる鳳凰院凶真ではないがな」

倫子「故にっ! オレは、いつまでもお前を待つ! この記憶のある限りな……」

紅莉栖「岡部……」

倫子「さらばだ。いずれまた、運命が2人を導くだろう……」スタスタ

紅莉栖「あっ……」

紅莉栖「(この後特に予定ないから岡部とおしゃべりしてたかったけど今ここで呼び止めたら格好がつかなくなるだろうから声がかけづらい……!!)」

122 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:51:45.34 eILJOQKko 86/2638

大檜山ビル前


鈴羽「あっ! ちょーどいいところに! 鳳凰院凶真!」

倫子「オレの真名を呼ぶとは……貴様は一体……?」

鈴羽「修理頼まれてたテレビ、直ったよ。今持っていこうと思って」

倫子「ああ、自称女好きのレズビアンか」

鈴羽「レ……ッ!? 違うよ! あたしは戦士だよっ!」

倫子「戦士? ネコとかタチとかいうそっち系の隠語か?」

鈴羽「隠語じゃなくて、そのままの意味だってば! もう、失礼しちゃうな」

倫子「ではなんの戦士なのだ」

鈴羽「もちろんっ! ワルキューレの女騎士を守護する、約束されし時空の戦士ッ!」

倫子「(こいつもフェイリスタイプか……)」

123 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:54:35.68 eILJOQKko 87/2638


倫子「バイト戦士よ、お前、友達居るか?」

鈴羽「それ、あたしのこと?……仲間なら居た、かな。遠いところに、だけど」

倫子「上京してきたのか」

鈴羽「まあ、そんなところ」

倫子「(そういう状況ならば、心細く思う時もあるだろう)」

倫子「どうせこんな寂れた店のバイトなどヒマなはずだ。時間を持て余すようだったら2階に遊びに来てもいいぞ。今はダメだがな」

鈴羽「え、いいの? これでヤツラからワルキューレの女騎士――レジェンド――を守りやすくなった……」

倫子「誰から何を守るって?」

鈴羽「闇の機関、SERNは唾棄すべき連中だよ! キミみたいなかわいい子を常に狙ってるんだから!」

倫子「(う゛っ、こいつ、相当に面倒くさいぞ!)」

124 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:55:24.18 eILJOQKko 88/2638


鈴羽「それじゃ、テレビ運ぶね。うんしょ……おっとっと!」

倫子「お、おい! 大丈夫かっ」ダキッ

鈴羽「ひゃああ/// あ、ありが、ありがとう、ございます、鳳凰院様……」カアアッ

倫子「無茶をするな。あと敬語はやめろ」

鈴羽「レジェンドと抱擁しちゃうなんて……」ドキドキ

倫子「(さっきからレジェンドとは何のことだ、と質問しかけてオレはやめた。どうせ"設定"なのだろう、聞いたところで話が長くなる)」

倫子「一応言っておくが、オレに好意を寄せるのは構わん。オレだって同姓からだろうが嬉しいものは嬉しい」

倫子「(人間関係の問題から言えばむしろ同姓からの方が嬉しい)」

鈴羽「えっと……?」

倫子「だがな、それは自己責任だ。何かあったとして、オレのせいにされてはたまったものではない」

鈴羽「あ、いや、そんなつもりじゃ!」

倫子「無茶をするなと言っている。一緒にテレビを持とう。元々持ってもらうのも申し訳ないくらいだ」

鈴羽「あ……」

倫子「ほら、そっちを持て。せーのっ」

鈴羽「う、うん。ありがとう……///」

125 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:57:13.84 eILJOQKko 89/2638

未来ガジェット研究所


鈴羽「はい、これで取り付け完了」

倫子「配線まで悪いな」

鈴羽「キミの力になれるなら……って、何この手紙の束?」

倫子「ああ、それか。オレは今粘着質ストーカーに追われているようでな……」

鈴羽「ス、ストーカー!? ワルキューレの女騎士の情報を引き出そうとするなんて、SERNの犬め……許さないッ!!」

倫子「待て待て! こいつはIBN5100について知りたいだけらしい! オレとは関係ない」

鈴羽「IBN5100ッ!?」

倫子「知ってるのか?」

鈴羽「あ……ええっと、ほら、掲示板で話題になってたじゃん? それでさ……」

倫子「なんだそれでか。しかし、どうしてレトロPCなんかを欲しがるものか」

鈴羽「そりゃ、隠された機能があるからでしょ?……って知り合いが言ってたんだけどさ、あはは」

倫子「……そう言えば2000年のタイターもそんなことを言っていたな。プログラミング言語がどうとか」

鈴羽「何かあったらすぐに言ってね! あたしがキミを守るから!」

126 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 21:58:40.23 eILJOQKko 90/2638

2010年7月31日土曜日
未来ガジェット研究所


倫子「(あれからダルは夜通しPCと向かい合っている)」

倫子「(少し休んだらどうだ、と声をかけたが)」

ダル『がんばれ♡ がんばれ♡ って言ってくれたらもっと頑張れるお』

倫子「(とほざいたので耳をつねってやった)」

倫子「(SERNの陰謀を暴いた暁には何か褒美をやらねばならんな)」フッ

倫子「それはそれとして、例のタイターが掲示板上でオレにメールを送るよう求めてきた……」

倫子「オレのメルアドを聞く奴にろくな奴はいなかったが、これは今までとは毛色が違う気がする」

倫子「奴はオレの正体を知らない。ならば、純粋に10年前の書き込みの情報が知りたいだけなのか?」

倫子「……@ちゃんでメルアドを晒すという危険行為に及んでまでオレと連絡を取りたいと言うのだ。これは奴からの挑戦と受け取るべきだろう」

倫子「さて、なんとメールを送るか……」

127 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 22:02:02.21 eILJOQKko 91/2638


To ジョン・タイター
Sub 10年前の件

ジョン・タイター様

初めまして、鳳凰院凶真と
申します。
この度はご連絡ありがとう
ございました。

未来人の件で、いくつかご
質問があります。
IBN5100の隠された機能
・・・
等々、10年前のジョンの予
言は、いくつか的中しませ
んでした。
それはなぜでしょうか。

長文失礼致しました。何卒
よろしくお願いいたします。

鳳凰院凶真




倫子「これなら失礼はないよな……」ドキドキ

128 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 22:03:27.51 eILJOQKko 92/2638


まゆり「トゥットゥルー♪ お風呂上がりのオカリン、いい匂いだねー♪」ダキッ

倫子「入ってくるなり抱き着くなっ!」

まゆり「やっぱり髪下ろしてる方がかわいいよー」クンカクンカ

倫子「ええい、嗅ぐな! そんなことより、こんな朝早くからどうしたのだ?」

まゆり「2人が2日連続でラボに缶詰ってスズさんから聞いたからね、差し入れ買ってきたよー」

まゆり「じゃーん! おでん缶。まゆしぃからのプレゼントだよー!」

倫子「おおっ! ごくろうまゆり! さすがラボメンナンバー002、その名に恥じぬ活躍だな」ヨシヨシ

まゆり「えっへへー。オカリンに撫でられると幸せいっぱいになるのです♪」

倫子「お前はご飯を腹いっぱい食べても幸せそうだが?」

まゆり「腹が減ってはなんとやらだよーオカリン」

倫子「まゆりはどれだけ食べても太らないからな」

まゆり「そ、そんなことないよー」

倫子「すべて胸に行っているのだろう! 羨ましいやつめ!」ワシッ

まゆり「ひやあっ! 急に、揉むのは、だめだよぅ……」アワアワ

ダル「ビクン! ビクビク……」

倫子「ダルが百合フィールドに反応して痙攣している……」

129 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/21 22:06:04.04 eILJOQKko 93/2638


まゆり「でもハッキングって悪いことなんだよね? あんまり危ないことはしてほしくないのです……」

倫子「スーパーハカー、いやハッカーとしての腕前を使わなければ、ダルはダルではなくなってしまうからな」

まゆり「そっか……ダルくんがダルくんじゃ無くなるのは嫌だなぁ……」

ダル「おほっ、キタキタキター、いいよいいよ、おら、観念して俺の前に全部晒しやがれっつの、素っ裸にされてる気分はどうだよ、ヒャッハー」

まゆり「ダルくん全開だねー」

倫子「ダル、やったのか?」

ダル「ミッションコンプリート」キリッ

倫子「そ、そうか! さすが我が右腕! 褒美として、マユシィ・ニャンニャンに『あーん』してもらっておでん缶を食べる権利をやろう」

ダル「マジで? なにそれ勝ち組すぐる」

まゆり「ダルくんおつかれさまー♪ はい、あーん」

倫子「ラボメンには常に仲良くあってほしいからなっ」エヘン

135 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:01:21.22 JmjnxdPWo 94/2638


倫子「それで、世界滅亡計画の証拠は見つかったか?」

ダル「まだ繋がっただけ。ここまで来れば後は楽勝だけど」カタカタ

倫子「ならば、疲れているところ悪いがさっそく調べてくれ。きっとあるはずなのだ、陰謀の影がっ!」キラキラ

ダル「倫子ちゃんに期待の眼差しを送られたら断れるわけないのだぜっと」カタカタ ッターン

倫子「倫子ちゃん言うなっ!」

まゆり「あのね、他人のメールを勝手に見るのって、すごくごめんなさいって気持ちになる……」

倫子「……オレはとっくに悪の道に踏み込んだマッドサイエンティスト、なんの良心の呵責も感じないのだ、ふぅーははは!」

倫子「責任はすべてこのオレが取る。ダルやまゆりに罪を被せるつもりはない」

ダル「うほっ。僕、オカリンになら掘られてもいい」

倫子「どんな状況かわからんが、それは死んでもお断りだ」

まゆり「オカリンが捕まっちゃうの、嫌だよ……」

倫子「法という正義は所詮国家の暴力。自分を守るのは結局自分自身でしかない」

倫子「(オレは警察が大嫌いだ。助けを求めたところで鼻の下を伸ばすことしかできない無能……ッ!)」

倫子「鳳凰院凶真は悪であり、法を隠れ蓑にする世界の巨悪と戦わなければならないのだ。オレを信じろ、まゆり」

まゆり「うん……」

136 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:02:21.97 JmjnxdPWo 95/2638


ダル「LHCの実験レポートが見つかったっぽい」

倫子「タイムマシンのヒントはあるか?」ピョコン

ダル「……んー、どのメールにも"タイムマシン"って単語は出てこないけど、"Zプログラム"って単語がこの数か月で100カ所以上も使われてる」

倫子「ブラックホールの生成実験か?」

ダル「添付ファイル開くお……『なお、ミニブラックホール生成ミッションはすでに確立しているため報告は省く』……んん?」

倫子「やはりSERNはLHCを使ったミニブラックホール生成に成功していたのだっ! その先はっ!」

ダル「えっと……『実験結果:エラー。ヒューマンイズデッド、ミスマッチ』」

倫子「……どういう意味だ」

ダル「……人が死んだ、って意味じゃね」

倫子「人が……死んだ……!?」

137 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:03:13.15 JmjnxdPWo 96/2638


倫子「(お、落ち着け鳳凰院凶真。奴らに恐れを気取られでもしたらそれこそ一大事だ)」プルプル

倫子「(そもそも、ここまで来たらもうどこまで行こうとも変わらぬはず。ならばSERNの悪事を暴くのが先ではないか)」ドキドキ

ダル「……オカリン。今ならまだ引き返せるお」

倫子「気休めを言うな。そうでないことぐらいはオレでもわかる」

ダル「う、うん」

倫子「オレはお前の腕を信じている。足がつくヘマなどしていないのだろう?」

ダル「なんだか照れるのだぜ」

ダル「ちなみにさ、今見てたのがSERNの一番でかいサーバーなんだけど、実はもう1個、妙なデータベースがあったんだよね」

倫子「妙、とは?」

ダル「バグってた……いや、バグっつーか、一応プログラムのコードらしきものは出てくるんだけど……」

ダル「そもそもプログラムとして成立してないんだよね。ただ、そんな誰にも見れないものがなんで置いてあんのかは気になる」

倫子「たしかに、気になるな」

ダル「ちょっと解析してみるお」カタカタ

138 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:04:16.84 JmjnxdPWo 97/2638


・・・

ダル「ここまで来れば余裕だと思ってた時期が僕にもありますた……orz」

倫子「一度しっかり休め。ほら、シャワーも浴びろ。臭うぞ」

ダル「げっ、マジで? さすがに頭働かんくなってきたし、身体洗ったら寝るわ」

pppppp

倫子「ん? タイターからメールか……」



From ジョン・タイター
Sub あなたは本物ですか?

あなたは非常に興味深い存在です。
特にIBN5100に隠された機能があ
る事は私は誰にも話していません。
もちろん、SERNに狙われる前にワ
ルキューレの女騎士には教えるつも
りですが・・・

139 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:07:21.74 JmjnxdPWo 98/2638


倫子「かなりの長文メールで、その大半は自分の使命についてうっとうしく書かれていた……」

倫子「そう言えば下のバイトも似たような話をしていたな。ちょっと窓から声をかけてみよう」


倫子「おーい、バイト戦士。ホントにIBN5100の隠された機能を誰にも話していないかー!」

鈴羽「もちろん! メールにだってそう書いたじゃん! あたしが鳳凰院凶真を裏切るわけないよ!」


倫子「アヤツのメルアドをオレは知らんのだが……まんまとオレのカマかけ<サイズハング>に引っかかったな、おっちょこちょい未来人め」

倫子「このジョン・タイターが阿万音鈴羽なのはほぼ確定だが、そんなことはともかく……」

倫子「とりあえずプログラムコードを写メってタイター(自称)に送っておこう」ピッピッ

倫子「ダルっ! 今シャワー室か!? 開けるぞっ!」ガラッ

ダル(全裸)「いやん! っつか誰得だよこの状況!」

倫子「もしかすると例のプログラムの正体、判明するかもしれん!」

ダル「ど、どうやって?」クルッ

倫子「ま、ま、ま、前を隠してから振り返れバカモノっ///」

ダル「おっと、タオルタオル……」

ppppppp

倫子「……丁度メールの返信が来た。これを見ろ!」

140 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:08:33.60 JmjnxdPWo 99/2638


From ジョン・タイター(たぶん阿万音鈴羽)
Sub それをどこで?

それは、1975年以前に使われていた
IBN独自のとても古いプログラム言語
であり、解読するにはIBN5100を使
うしかないでしょう。



ダル「……わかったけど、あのバイトの子の言葉を信じるん?」

倫子「ダルよ、わかっていないな。奴は未来から送られたエージェント」

ダル「自称な件」

倫子「つまりこれは、時空操作の因果が生み出した必然……ッ! これこそが運命石の扉<シュタインズ・ゲート>の選択だっ!」

ダル「いやさすがにありえないっしょ。それじゃタイムマシンが存在することになっちゃうわけで……あっ」

倫子「ククク……タイムマシンなら、"そこ"にあるではないかっ。いや、正直タイムトラベルだの未来人だのはこの際関係ないのだ」

ダル「うーん……でもSERNが独自のデータベースを構築してる意味もわからん罠」

倫子「外部からのクラッキングに対する最高のセキュリティ方法はなんだ?」

ダル「そりゃスタンドアロンだろ―――ハッ」

141 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:11:22.15 JmjnxdPWo 100/2638


倫子「そこに眠るのは、SERNにとって最重要機密のはずだっ!」

倫子「まゆり、ダル、2人とも聞けっ! これより未来ガジェット研究所は緊急極秘作戦を発動させる!」

まゆり「なにかななにかなー」ワクワク

ダル「ちょ、今パンツ履くから待ってほしい件」

倫子「これは世界を陰から操る巨大な闇との戦いの第一歩となるだろう! 敵はSERN! 世界的な研究機関でありながら邪悪に魅入られた連中!」

倫子「ヤツらに先んじられる前に我らが出し抜いてやろうっ!」

『おおーっ!!』

まゆり「……外からスズさんの声が聞こえたね」

ダル「で、具体的には?」

倫子「……IBN5100を手に入れる。このアキバのどこかにあるというレトロPCだっ」

倫子「ダルは寝てろ。まゆりは……」

まゆり「ごめんね、オカリン。まゆしぃはバイトとコス作りがあるから」

倫子「む、そうであった。ならばやる気満々のバイト戦士と共に探すか」

142 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:12:45.39 JmjnxdPWo 101/2638

大檜山ビル前


鈴羽「おっはー、鳳凰院凶真♪」

倫子「楽しげだな。何か良いことでもあったのか?」

鈴羽「えっへへー、あたしの戦士としての使命が1つ達成された、って感じかな」

倫子「(こいつ、自分からジョン・タイターだと正体をバラしてしまったことに気付いてないのか……仕方ない、しばらく付き合ってやろう)」

倫子「少し話があるんだが、いいか?」

鈴羽「いつでもいいよ、キミと接触する時間を確保するのは特級の任務だからね」

倫子「一応言うが、オレのために無理だけはするなよ」

鈴羽「う、うん。わかってるよ。それで、話って?」

倫子「IBN5100はどこにある」

鈴羽「…………」

鈴羽「…………」

鈴羽「うぐぅぅっ……ひっく……ぐすん……失敗したぁぁぁ……」ポロポロ

倫子「なッ!?!?」

143 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:15:06.08 JmjnxdPWo 102/2638


鈴羽「ごめんねぇ、鳳凰院凶真ぁ……あたし、この時代に寄ってる場合じゃないよねぇ……」ウルウル

倫子「なんの話だ!? というか何故泣く!?」オロオロ

鈴羽「一応ね、時間を見つけてはこのMTBに乗ってIBN5100、というかIBN5100について知ってる人を探して回ってるんだけど……全然見つからなくて……」

倫子「(こいつも未来のためにSERNの陰謀を暴きたいんだよな……本当かどうかはわからんが)」

倫子「そうとは知らず、済まなかった」

倫子「オレも今日からIBN5100を探すことにした。つまりそれは、必ず見つかるという事だ」

倫子「だから泣くな、バイト戦士よ」

鈴羽「うん……見苦しいところを見せちゃってごめんね」

倫子「そう言えば、お前の知り合いに例の隠し機能について知っている人物が居るんだったな? そいつに連絡は取れないのか?」

鈴羽「……無理」

倫子「何故?」

鈴羽「もう死んじゃった」

144 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 22:17:46.95 JmjnxdPWo 103/2638


鈴羽「死んじゃった……何年も前に……」ウルッ

倫子「……重ねて詫びよう。済まなかった。大切な人だったのか?」

鈴羽「……」コクッ

倫子「……オレでよければ胸を貸そう」

鈴羽「鳳凰院凶真ぁ……」ダキッ

倫子「つらい時は泣け。泣き止んだら、また自転車を漕ぎ出せばいい」ヨシヨシ

鈴羽「キミって、良いやつだね……」グスッ





紅莉栖「ああーーーーーーーーッ!!!!!!!」


倫子「」ビクッ!!



145 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:11:34.04 JmjnxdPWo 104/2638


紅莉栖「は な れ な さ い よ ッ!!!」

鈴羽「ちょっと!? いきなり何すんのさ!」

倫子「お、おい、落ち着け助手」オロオロ

鈴羽「助手って、鳳凰院凶真の助手……? そんな人、居たかな……」

紅莉栖「白昼の往来で何抱き合ってるのよ!! 百合なの!? ねぇ百合なの!?」

倫子「嫉妬は見苦しいぞ、クリスティーナよ!」

紅莉栖「ええ、どうせ嫉妬ですよ! で、この娘は誰なの!?」

鈴羽「あたしは阿万音鈴羽、鳳凰院凶真を守る戦士だよっ!」

紅莉栖「厨二病乙! ラボメンでも無いのにちょっかい出さないでくださいー!」

倫子「小学生か」

鈴羽「そういうキミはだ……れ……ッ!?」

倫子「あー、この百合女はだな……」

鈴羽「その顔……マキセクリスッ!!!!!!」ギロッ

倫子「ヒィッ!?」ビクッ

紅莉栖「ッ!?」

146 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:12:29.41 JmjnxdPWo 105/2638


倫子「コワイコワイコワイ」ガクガクブルブル

紅莉栖「あなたが私の名前を科学雑誌読んで知ってくれてるのは嬉しいけど、そんな親の仇に会ったみたいな顔しないでよ……」

鈴羽「どうしてコイツがラボに……まさか、スパイ……鳳凰院凶真に近づいて、暗殺……」ブツブツ

倫子「バイト戦士は急にどうしてしまったというのだ……」ワナワナ

紅莉栖「バイト? いや、私にもわからないわ……」

天王寺「おうこらおめえら! 営業妨害してんじゃねぇ! 散れ散れ! バイトは仕事しろ!」

倫子「ひぇっ、ミスターブラウン! 助かった、クリスティーナ、ここは退散するぞっ!」ギュッ

紅莉栖「えっ、あっ、そんな、私の手を握って走り出すなんて……///」

鈴羽「マキセコロスマキセコロスマキセコロス……」ブツブツ

147 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:13:39.71 JmjnxdPWo 106/2638

ラジ館前


倫子「ふーっ、ふーっ……ここまで来れば大丈夫だろう」

紅莉栖「なんなの、あの人。私も大概だってのは自覚してるけど」

倫子「貴様と鉢合わせるまでは元気いっぱい健康的でジョン・タイターな少女だったのだが……」

紅莉栖「よくわからんが。ってことは私のせいってこと? 2人が抱き合ってるのを邪魔しただけであそこまで怒るかな……」

倫子「……もしかしたらお前が忘れているだけで、鈴羽になにか嫌な思いをさせたことがある、とか」

紅莉栖「な、無いわよ……って言い切れないのがつらいところね」

紅莉栖「仮にあの人のお父さんが科学者だったとして、私の論文のせいで学会を追われた、って可能性も無くはないし」

倫子「……貴様は修羅の世界で戦っていたのだな」

紅莉栖「物のたとえだけど……まあ、実際大変よ。私みたいな若い女が先進的な論文を書いて、何人の恨みを買ってるかわからない」

紅莉栖「嫌がらせもいっぱいされたしね。でも、そんなことでへこたれる私じゃない」

倫子「強いのだな」

紅莉栖「そんなこと、ないけど……」

倫子「強い女はオレは好きだぞ」

紅莉栖「きゅ、急に口説かないでよ……ドキドキしちゃうじゃない……///」

倫子「(そんなつもりはこれっぽっちも無かったが……こいつの前では偉そうにしている方が良さそうだ)」

148 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:20:01.29 JmjnxdPWo 107/2638


紅莉栖「そういえば、例の電話レンジはどうなった?」

倫子「かっこかり」

紅莉栖「へ?」

倫子「だから、(仮)をつけろと言っている」

紅莉栖「……ああ、ごめん。そうよね、岡部がせっかくつけた名前だもの、ちゃんと呼ばないともったいないわよね」

倫子「助手にはヤンデレ属性があるかも知れないな……」ボソッ

紅莉栖「え、なに?」

倫子「い、いや!? なんでもないぞっ!?」

149 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:21:57.62 JmjnxdPWo 108/2638


倫子「実験に進展はない。助手の天才的頭脳があれば、あるいは……」

紅莉栖「…………」

倫子「……なぁ、オレに話してくれないか。お前がタイムマシンについて、何を悩んでいるのか」

紅莉栖「たいしたことじゃないの。ただ、トンデモ科学には抵抗がある……父と同じ失敗は繰り返したくない」

倫子「父?」

紅莉栖「父はタイムトラベル研究に執着するあまり学会から追放に近い扱いを受けた……ッ!」ギリリ

倫子「ヒッ……お、落ち着け、顔が人殺しのソレだぞ……」

紅莉栖「……ごめん。感情的になった」

倫子「……父親想いなのだな」

紅莉栖「別にそんなんじゃないわよ……」シュン

倫子「(この顔……父親との間に何かあるのか?)」

倫子「……無理にラボメンに誘って迷惑かけたな。もう二度とラボに来なくていい」

倫子「ラボメンナンバー004は永久欠番としておく。この番号は、ずっとお前のものだ」

紅莉栖「えっ……」

紅莉栖「…………」

紅莉栖「…………」





紅莉栖「な゛ん゛て゛そ゛ん゛な゛こ゛と゛い゛う゛の゛ぉ゛ぉ゛っ゛!!!!!」ポロポロ


倫子「」ビクッ!!

150 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:24:26.19 JmjnxdPWo 109/2638


紅莉栖「待ってくれるってぇ……待ってくれるって言ったのにぃ……」グスッ

倫子「い、いや、家族の問題があるならオレが無理強いさせるわけには……」

紅莉栖「私は倫子ちゃんと一緒に研究したいぃぃぃぃっ!!」ダキッ

倫子「倫子ちゃん言うなっ! あと離れろっ!」ンググ

紅莉栖「同世代の日本人のかわいい女の子で理系で話が合っておもしろそうな研究やってるラボで研究したいぃぃぃぃっ!!」ギュゥ

倫子「わ、わかった!! 気が済むまでラボに居てくれ!! 貴様はラボメンなのだからな!!」

紅莉栖「ホ、ホント!? 私、ラボに居ていいの!?」パァァ

倫子「良いと言っている! だからひっつくなーっ!!」ジタバタ

151 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:25:46.78 JmjnxdPWo 110/2638


萌郁「あっ……今日ま、さん……(こんなところで会えるなんて偶然だね!)」

倫子「はなれ……ひぃぃっ!? ストーカー女っ!?」プルプル

紅莉栖「えっ、ストーカーですって! ちょっと、あなた岡部に何したんですか!」

萌郁「岡部……? (あれ、本名は岡部さんって言うのかな?)」

倫子「明日ケリをつけるまではコンタクトを取ることを禁じたはずだ!」

倫子「それを自ら破るとは……貴様、わかっているのだろうな!?」ガタガタ

萌郁「ここに来たのは偶然……(なんか私嫌われてるっぽいー><。)」

紅莉栖「明日ケリをつけるって、どういうこと?」

倫子「情報取引を明日、メイクイーン+ニャン2で極秘に行う密約を交わしたのだが……」

紅莉栖「私も行く」

倫子「即決か!」

紅莉栖「早くここから離れましょ。何されるかわからないわ」ギュッ

倫子「あ、おい、ちょっと、手を離せっ!」タッタッタッ

萌郁「…………(行っちゃった。明日、教えてくれるかなー?)」

152 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:28:02.87 JmjnxdPWo 111/2638

2010年8月1日日曜日
メイクイーン+ニャン2


紅莉栖「なにこの店……これがメイド喫茶か……」

まゆり「お帰りにゃさいませお嬢様♪ お連れ様がお待ちですにゃん」

倫子「今日はやけに客が多いな」

ダル「午後からフェイリス杯、えっと、雷ネットABのイベントがあってさ」

ダル「ここに居るのはその待機組ってわけ。みんなオカリンの味方だお」

倫子「それでこの日を選んだのか! さすが我が右腕!」

フェイリス「待つニャ! 凶真はホントに無血開城するつもりニャ!?」

フェイリス「フェイリスの魔力はいつでも解放限界180%だニャ!」

倫子「お前の手を汚させるような真似はしない。ただ、オレが帰らなかったら……その時は、頼んだぞ」

フェイリス「凶真ァ~! 帰らないなんてイヤだニャ! 絶対、ぜ~ったい生きて帰って来てほしいニャァ~!」ウルウル

倫子「なに、その時は地獄の門番と交渉してでもお前の元に戻って来てやるさ。だから心配するな」

フェイリス「ニャウゥ~///」

紅莉栖「…………」チッ

ダル「(オカリンの売り言葉に買い言葉癖、なんとかならんかな……)」

153 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:29:08.95 JmjnxdPWo 112/2638


萌郁「…………(知らない人が多くて怖いなぁ)」

倫子「待たせたな、ストーカー。まず言っておくが、ここに居るのは全員オレの仲間だ。妙な真似をしたら……」

萌郁「あなたが……ダルさん……? (うわ、すごいソレっぽい)」

ダル「あ、はい」

倫子「お、おい。オレの話を……」

萌郁「…………(FBの指令だから頑張らなくちゃ!)」ポチポチポチポチ ピロリン♪

倫子「なんと素早いケータイさばきなのだ……その動き、閃光の指圧師<シャインイング・フィンガー>の名がふさわしい……」

ダル「ん、メール? 『IBN5100について知ってることを教えてほしい』?」

倫子「教えろと聞かれて教えるアホがどこに居るか。貴様は交渉術のコの字も知らんようだな」

萌郁「…………(この人、せっかく美人なのにどうしてこんなしゃべり方なんだろう。って、モエカもヒトのこと言えないぞ^^ おいおい♪)」

倫子「そもそもお前はなぜIBN5100を探しているのだ。まずはそこを話せ」

萌郁「…………(正直には言えないよー><。)」ポチポチ ピロリン♪

154 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:30:38.30 JmjnxdPWo 113/2638


ダル「またメール? えー、『編プロの仕事で、秋葉原の都市伝説を追ってるから』……?」

フェイリス「嘘ニャ」

萌郁「っ!? (な、なんでわかったの!?)」

倫子「ふん、二流め。動揺し過ぎだ」

萌郁「……ッ!! (かまかけられたぁー! がーん!(´;ω;`) )」ギロッ

ダル「うおっ、急に目つきが怖いお!」

フェイリス「お嬢様~? ここはみんなの憩いの場ですニャン」

フェイリス「和を乱そうとするなら、それなりの対応をするのでよろしくニャン♪」

萌郁「…………(可愛いメイドさんだけど、只者じゃないオーラがすごいなぁ^^; )」

倫子「さあ、観念して本当の理由を話せ。でなければ貴様は永遠にIBN5100の情報を手に入れることはできない」

155 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:31:50.55 JmjnxdPWo 114/2638


萌郁「…………(一応FBに本当の理由言っていいか聞いてみよっ)」ポチポチポチポチ

倫子「さっきから一体誰にメールしているのだ?」

ダル「誰かに確認取ってるって感じだけど……」

萌郁「(やっぱりダメでした><; )……理由は、言えない」

紅莉栖「いい加減虫が良すぎるわよ、あなた。それとも何、IBN5100の情報が手に入らないと家族でも殺されるの?」

萌郁「家族は……居ない……(FBが本当のお母さんだったらよかったけど)」

紅莉栖「あっ……ごめんなさい」

倫子「ふむ……理由は言えない、か。だが、貴様も相当に差し迫った状況のようだ」

倫子「ならば選択肢をやろう」

倫子「一つ目は、我が軍門に下り、IBN5100の情報を外部へは報告しない。すべて己の知的好奇心のためだけに行動するというなら、教えてやらないこともない」

萌郁「…………(軍門って、仲間になるってこと?)」

倫子「二つ目は取引だ。オレが知りたいのはタイムマシン研究やSERNに関する情報。その機密を持って来れば、取引に応じないこともない」

倫子「さあ、どうする」

萌郁「…………(大学生のサークルかー、青春って感じだね!)」ポチポチポチ ピロリン♪

156 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:34:27.18 JmjnxdPWo 115/2638


ダル「えっと……」

『両方対応すれば絶対教えてくれるよね♪ 私、岡部さんの仲間になりたいなー。もちろん、内部情報は守るよ! それから私、SERNについてすごいウワサ知ってるんだー……』

倫子「なんだと!? ケータイ貸せ!」

『……SERNは「ラウンダー」っていう名前の非公式で私設の特殊部隊を持っててね、メールでメンバーを募集したりしてるんだよー……』

倫子「なぜそんなことを知っている!?」

萌郁「……私にも、メールが来たから(ここは秘密ってわけじゃないから大丈夫だもん!)」

紅莉栖「なんだ、イタズラか。迷惑メール、不幸の手紙の亜種ね」

倫子「助手よ、そう決めつけるのは早計だ。火の無いところに煙は立たない……」

倫子「ククク、やはりSERNはそこまでして知られたくない秘密を保有しているようだな」

倫子「無論、その情報をバラしたということは、指圧師はそのラウンダーの募集に応じなかったのだな。まあ、そういうことだろう」

萌郁「しあつ……? 私は……岡部さんの……仲間になりたい……」

萌郁「(もし友達になれるなら……ううん、私みたいな女の子じゃ嫌われちゃうよね……今までもそうだったし……)」

フェイリス「…………」

倫子「素晴らしい情報だ、桐生萌郁! その功績を讃え、貴様をラボメンナンバー005に任命するッ!」

萌郁「……っ! (ホント!? やったー!! \(^o^)/ )」

紅莉栖「ちょ、ちょっと! ホントにこの人信頼して大丈夫なの!?」

倫子「……ヤツの寂し気な目を見ろ。オレはあいつを放っておけない」ボソッ

萌郁「…………(でも、今までラウンダー以外に仲間なんて居なかったから、ちょっと不安だなぁ(+o+) )」

紅莉栖「……もう、何があっても知らないわよ」

158 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:37:38.58 JmjnxdPWo 116/2638


倫子「ほら、ラボメン同士、握手だ」スッ

萌郁「…………(仲間だもんね!)」スッ

ギュッ

萌郁「……ッ!? (な、なにこの感じ! やわらかいっ!)」ドキッ

萌郁「…………(そう言えば私、もう何年も人間の肌に触れたことなかったんだった)」

倫子「よし、次はまゆり!」

まゆり「よろしくねー、萌郁さん」ギュッ

萌郁「よろ……しく……(まゆりさんはドキドキしないのに、どうして岡部さんの時だけ?)」

倫子「ダルを飛ばしてクリスティーナ」

ダル「3次元に希望を持っていた時期が僕にもありますた……」

紅莉栖「牧瀬です。私のナンバーは004、よろしくね」ギュウッ!!

萌郁「い……痛い……(なんでこの人強く握ってくるのー!? ><。)」

159 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:46:54.14 JmjnxdPWo 117/2638


萌郁「それで……IBN5100は……」

ダル「んじゃ教えるけど、どうもIBN5100はSERNのデータベースにあったイミフなコードを解析できるっぽい。ソースはジョン・タイターなんだけどさ」

倫子「そこには間違いなくタイムマシン研究に関する何かが隠されている……ッ!」

萌郁「タイター……タイムマシン……(そうだったんだ! 私、末端だからSERNのこと全然知らないなぁ><。 )」

紅莉栖「えっ、嘘、あんたたちハッキングしてたの!?」

ダル「足がつくようなヘマはしてないのだぜ」

紅莉栖「そういう問題じゃ……でもそれ、根拠はあるの?」

倫子「IBN5100を入手すれば、すべてが解明される」ドヤァ

紅莉栖「結果主義ですかそうですか……ハァ」

萌郁「まだ、手に入れてない……?」

倫子「目下捜索中だ。もっとも、もはや鳳凰院凶真の手の届くところまで来たがな! ふぅーははは!」

萌郁「手に入れたら……教えて……(岡部さんって頼りになるお姉さんって感じがする(^^♪ )」

倫子「いいだろう」ドヤァ

160 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:48:51.03 JmjnxdPWo 118/2638


萌郁「メルアド……教えてくれて……ありがとう…… (これでいっぱいお話できるね♪)」

倫子「だが、できるだけメールではなく直接話す練習をするのだぞ」

ピロリン♪

倫子「言ったそばから……」

『頑張るね(^^♪ それじゃ、かわいいラボのリーダーさんのためにも早速探しに行ってきまーす! 待っててね♪ 萌郁』

倫子「……この二重人格ぶりだ」

紅莉栖「私でさえ岡部のメルアドを教えてもらってないのに……ぐぎぎ……」

倫子「……後で教えるから、ハンカチを噛むのをやめろ?」

萌郁「それじゃ……(みんなー、バイバーイ! (@^^)/~~~ )」

倫子「外を出歩く時は気を付けろ。機関に狙われている可能性があるからな」

萌郁「…………(心配性だなー、岡部さん。なんだかFBみたい……FBじゃないよね?)」

161 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:49:51.70 JmjnxdPWo 119/2638


フェイリス「いってらっしゃいませ、モエニャンお嬢様♪……」


フェイリス「……凶真、ちょっと耳を貸すニャ」ヒソヒソ

倫子「どうした? 異世界の電波でも受信したか?」ヒソヒソ


ダル「オウフ……またフェイリスたんとオカリンの固有結界が出来上がってるお」

紅莉栖「なにあれ」

まゆり「厨二病耐性の無いクリスちゃんは近づかない方がいいと思うにゃー」

紅莉栖「くっ……岡部と楽しく会話するためには厨二病を発症せねばならんのか……!」

162 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:52:41.11 JmjnxdPWo 120/2638


フェイリス「実は……凶真にだけ特別に教えるけど、フェイリスが子どもの時、柳林神社に奉納したのニャ」

倫子「は? 何を」

フェイリス「……世界を混沌に陥れるマスターアイテム、IBN5100」

倫子「なん……だと……!!」

フェイリス「ホントはあんまり人に言いたくニャいんだけど……戦友<とも>の凶真を信じて教えるニャ」

フェイリス「パパの遺言……ううん、パパの大学時代の先生の遺言だったんだニャ」

倫子「遺言?」

フェイリス「遺言には続きがあったニャ……『いつかこれを必要とする若者が現れるから、それを快く貸してあげてほしい』」

フェイリス「小さい頃のフェイリスにはニャんのことかわからなかったけど……これって、モエニャンか凶真のことだと思うニャ」

倫子「……ククク、まさに女神の導き。これこそ運命石の扉<シュタインズ・ゲート>の選択だっ!」

フェイリス「だけど……モエニャン、たぶん、どこかで嘘を吐いてたニャ」

倫子「なに?」

フェイリス「モエニャンが凶真と仲良くなりたいってのは本当みたいニャけど……気を付けた方がいいニャ」

倫子「ふむ……わかった。他でもないフェイリスの忠告だ、心しておこう」

フェイリス「ふニャァ~、マジな話をすると疲れるニャ」

倫子「台無しだっ!」

163 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:58:35.79 JmjnxdPWo 121/2638

柳林神社


倫子「(IBN5100を求め、フェイリス杯に出場するダルとバイト中のまゆりを残し、助手と2人で神社を訪ねた)」

るか「あ、岡……凶真さん。こんにちは。こちらの方は……?」

倫子「助手だ」

紅莉栖「鳳凰院ちゃんの助手、牧瀬紅莉栖です。あなたは?」

倫子「ちゃん付けするなっ!」

紅莉栖「私のことまともに紹介しなかったお返しよっ」ウフフ

倫子「助手のくせに生意気だぞっ!」

紅莉栖「(かわいい)」

るか「喧嘩は……やめてください……」グスッ

紅莉栖「(この娘もかわいい)」

るか「えっと……ボクは、凶真さんの弟子……漆原るかです」

紅莉栖「弟子?……ギリギリ勝った」ッシ

倫子「全方向に喧嘩を売っていくスタイルをやめろ?」

164 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/22 23:59:24.33 JmjnxdPWo 122/2638


倫子「ルカ子、父上に伝言があるのだが、いいか」

るか「あ、はい。ちょうどお父さんもいるので」

紅莉栖「だったら直接話せばいいじゃない」

倫子「それが出来れば苦労はしない……ルカ子の父上は、悪い人ではないのだが、オレとまともに会話ができないのだ」

紅莉栖「えっ、それってどういう……」

栄輔(ルカパパ)「やあ、鳳凰院さん。いつもるかが世話になっていますね。ところで巫女服に興味は無いかな?」

倫子「あ、生憎ですが、オレはこの白衣が気に入っているので……」

栄輔「そうですか。では忍者服はどうですか? もちろんくノ一仕様ですよ」

倫子「い、いえ、だから、あの……」

紅莉栖「HENTAIだ……」

栄輔「おや、あなたもるかのお友達ですか? ふむ、ブレザーもいいですが、セーラー服も似合うかもしれませんね」

紅莉栖「ひっ!?」ゾワワァ

るか「お、お父さん、やめてよぉ……」グスン

166 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 00:04:19.45 rESYi6jFo 123/2638


・・・

栄輔「……なるほど。それでうちの神社に来たのですか」

倫子「そ、そういうことです」ゼーッ ゼーッ

紅莉栖「二言目にはコスプレの話……もう、疲れた……」

栄輔「秋葉さんから預かっていますよ。今持ってきましょう」

倫子「よかった……倉庫に取りに来てくださいと言われたとして、オレはあの人と共に暗がりに行く自信がなかった」

紅莉栖「生物的に危機を感じるわね……」

るか「本当にすみません……」

栄輔「よいしょ。重たいですが、このダンボール箱に入っていますよ」

倫子「どれ……これが、IBN5100っ!」

紅莉栖「ホントにあるなんて……」

倫子「ふぅーははは! 我、ついにアキバの都市伝説を解明せりっ!」

栄輔「ふむ。ドロンジョ様も似合うかもしれない……」ブツブツ

紅莉栖「お、岡部! こんなとこ早くずらかりましょう!」

167 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 00:05:35.50 rESYi6jFo 124/2638

万世橋


紅莉栖「急いでたから手で運ぶことになっちゃってごめんね……」フーッ フーッ

倫子「い、いや、むしろ助かった。あの場は戦略的撤退が最善策だ」フーッ フーッ

紅莉栖「(腕がもう限界だけど、お見合い状態で接近しててラッキーかも……)」ニヘラ

倫子「顔が緩んでいるぞ。運ぶことに集中しないとオレまで転んじゃうからやめろ?」

紅莉栖「(ああ、腕の感覚がなくなってきて、神経が岡部と一体になってるような錯覚が……)」デヘヘ

倫子「お、おい! 助手! しっかり歩け! 転んじゃうからーっ!!」

181 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:44:52.06 rESYi6jFo 125/2638

大檜山ビル前


鈴羽「あっ……」

紅莉栖「げっ……」

倫子「お、お前ら、今はやめろ……むしろバイト戦士よ、オレを助けてくれっ」プルプル

鈴羽「わかった。牧瀬紅莉栖を殺せばいいんだね?」

倫子「うぇいうぇい! 何をどうしたらそうなった! コレを運ぶのを手伝ってくれぇ!」

天王寺「ったくうるせぇやつらだ……俺が運んでやるから引っ込んでろ」

紅莉栖「あっ、店長さん! ありがとうございます」

倫子「正直、腕が限界だ……ミスターブラウン、頼みます」

天王寺「よっと。全く重てぇなぁ、何が入ってんだ?」

倫子「聞きたいか? ククク……そのパンドラの箱の中には、世界に変革をもたらす封印されしチカラが……」ドヤァ

天王寺「やっぱり聞くんじゃなかった。取りあえず2階に運び入れとくぞ」

182 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:49:35.36 rESYi6jFo 126/2638


鈴羽「……それで、あのダンボール箱の中には何が入ってるの?」

倫子「IBN5100だ、と言ったらどうする?」フフン

鈴羽「あいび……嘘ッ!?!?」

紅莉栖「目の色が変わった?」

鈴羽「どこっ!? どこにあったの!?」ガシッ

倫子「お、落ち着け。柳林神社だ」

鈴羽「じん……じゃ? なんたってそんなところに……」

鈴羽「でも、よかった……IBN5100はあったんだ……"あたし"は、成功したんだ……」ウルウル

鈴羽「ってことは、多分"あたし"も成功する……うぐぅぅぅっ……」ポロポロ

紅莉栖「今度は泣き出した!? ど、どうしたの、バイトさん?」

鈴羽「……これを見つけたのは君たち2人なんだよね。あたし、牧瀬紅莉栖のこと、勘違いしてたかも」

紅莉栖「へっ?」

183 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:52:49.68 rESYi6jFo 127/2638


鈴羽「このままいけばSERNの野望は砕かれる……なら、この世界線の牧瀬紅莉栖はタイムマシンの母になることもない……」

鈴羽「あとはワルキューレ初期メンバーの生命の確保だけ考えれば……いや、牧瀬紅莉栖が寝返る可能性も……ブツブツ」

倫子「おい、鈴羽? 大丈夫か?」

鈴羽「う、うん! 大丈夫大丈夫!」

紅莉栖「意味がわからない……あなたが私に何を勘違いしてたのか、説明してほしいのだけど」

鈴羽「んー……えっと、君が鳳凰院凶真を独り占めしようとしてたのが許せなくてさ、あはは」

紅莉栖「はあ?」

鈴羽「ホントそれだけなんだ! 深い意味はないよ」アセッ

倫子「オレを取り合って仲たがいなどもってのほかだ。そんなこと、このオレが許さんっ」ムッ

紅莉栖「……ごめんね、岡部。阿万音さん? もごめんなさい、確かに私の行動は良くなかった」

紅莉栖「はい、仲直りの握手」スッ

鈴羽「あー……」

紅莉栖「ん? ほら、これで喧嘩は終わりにしましょ」ズイッ

鈴羽「ひっ!」ビクッ

184 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:55:01.58 rESYi6jFo 128/2638


倫子「安心しろバイト戦士。クリスティーナは確かにクソレズだが見境なしに手を出したりはしない。無論、鈴羽だって可愛い女の子であることは違いないが――」

紅莉栖「クソレズ言うなっ!! さすがに泣くわよっ!?」

鈴羽「い、いや、その、なんていうか……牧瀬紅莉栖は、生理的に無理」

紅莉栖「生理的に……」ガクッ

鈴羽「ち、違うんだ! えっと、顔を見ただけで吐き気がする、というか……」

紅莉栖「あは、あはは……」

鈴羽「あ、あのね! 今の牧瀬紅莉栖は悪くないよ! 悪いのは将来性であって……」

紅莉栖「orz」チーン

鈴羽「ああもう! なんて言ったらいいの!?」

倫子「これはひどい……」

185 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:57:30.35 rESYi6jFo 129/2638

未来ガジェット研究所


紅莉栖「私ってヒトに嫌われて当然よね……生理的に無理よね……だからパパにも、アハハ……」

ダル「心ここにあらずって感じで帰ってきたと思ったら、ソファーに体育座りして独り言をつぶやき始めた件」

まゆり「クリスちゃん、元気出して」ギュゥ

紅莉栖「うぇぇ……ぐすっ……まゆりぃ……」

倫子「今はただ抱きしめてやれ……バイト戦士の奴も悪気は無さそうだったが、何故あんなことを……」

まゆり「でもね、まゆしぃそろそろ帰らないとだから、オカリンがバトンタッチしてあげて?」

紅莉栖「(えっ……ってことは、岡部が私を慰めてくれる!?)」ドキドキ

倫子「勿論、そういうことならやぶさかではない。クリスティーナは大事なラボメンだ、落ち込まれていては研究が捗らんしな」

紅莉栖「(まさか、そんな、ホントにっ!?!?)」ワクワク

186 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 20:59:01.68 rESYi6jFo 130/2638


~~~~~

倫子『紅莉栖、お前は強く美しい女性であり、可憐な少女でもある』ギュゥ

紅莉栖「(初めて名前で呼ばれた……はわわわわ……///)」

倫子『バイト戦士のアレは何かの間違いだろう。少なくともオレは、お前のことを嫌いになったりはしない』ナデナデ

紅莉栖「(わふぅ……///)」

倫子『今日は2人で重いものを持って疲れたな。今はゆっくり休むといい』

倫子『せっかくだ、膝枕をしてやろう。こういうのが好きなんだろう?』

紅莉栖「(いやっほぉぉぉっ!!!!!!)」

~~~~~

187 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:00:17.54 rESYi6jFo 131/2638


紅莉栖「えへへ……おかべぇ……」zzz

倫子「まゆりに抱きしめられて寝落ちするとは、かなり体力を消耗していたらしい。今はうーぱクッションを枕にソファーで寝転んでいるが」

ダル「なんか知らんけど、幸せそうな夢を見てるっぽい?」

倫子「悲しい夢よりよほど良い」フッ

ダル「つかさ、オカリンも結構そっちのケあるよな。いや? 僕は一向にかまわんのだが?」

倫子「ち、違うっ!! オレは盛った男が嫌いなだけであって、女が好きって訳じゃないもん!」アタフタ

ダル「ちょ、声でかいって。牧瀬氏起きちゃうお」

倫子「……それで、IBN5100の首尾はどうだ?」

ダル「電源と配線は取りあえず終わったけど、こいつの使い方覚えるのに時間かかりそう」

倫子「ふむ。ならばサーバ管理者のID探しを優先させてくれ」

ダル「オーキードーキー」

倫子「む? クリスティーナのやつ、寝返りをうってソファーから落ちそうになっているな……」

紅莉栖「むにゃむにゃ……」zzz

188 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:02:09.61 rESYi6jFo 132/2638


~~~~~

紅莉栖「岡部……私もその、まゆりや阿万音さんみたいに、抱きついてもいい? いいよね!」

スカッ

倫子『…………』

紅莉栖「あ、あれ? どうして避けるの……?」

倫子『貴様、オレのことを"岡部"と呼んだか』

紅莉栖「えっ……で、でも、敬語とかさん付けはしなくていいって岡部が……」

倫子『違うッ!!』

紅莉栖「っ!?」ビクッ

倫子『オレは岡部ではないッ! 鳳凰院凶真だッ!!』

紅莉栖「お、大きい声出さないでよ……嫌いにならないで……」ウルウル

~~~~~

189 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:05:03.23 rESYi6jFo 133/2638


紅莉栖「凶真ぁ……凶真ぁ……」ジタバタ

倫子「泣きながらオレの真名を連呼するとは、どんな夢を見とるんだこいつは」

倫子「そうだ、指圧師に連絡を入れておこう。『ブツは手に入れた。我がラボを訪ねてこい』……と」ポチポチ

ドテーン!!

紅莉栖「ふごっ!? あ、あれ? 凶真は?」パチクリ

倫子「オレはここだ。思いっきり床に身体を打ちつけたようだが、大丈夫か?」

紅莉栖「……もしかして、夢?」

倫子「脳科学者のくせに夢と現実の区別がつかんとは滑稽だな。ほら、手を貸すから起き上がれ」スッ

紅莉栖「夢でよかった……ありがとう、岡部」

倫子「そこは真名で呼ぶべきではないのか?」

紅莉栖「別になんでもいいでしょ、鳳凰院ちゃん」

倫子「ちゃん付けするなぁ!」

190 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:06:04.88 rESYi6jFo 134/2638


紅莉栖「ってもう夜!?」

倫子「今日はもう遅い。また明日ラボに来い」

紅莉栖「……今SERNにハッキングしてるんでしょ? 1マイクロ秒でも早く真実を知りたい」

ダル「とかなんとか言ってオカリンと寝泊まりしたいだけなんしょ? わかります」

紅莉栖「っさいわね! あんただってそうでしょ!? 羨ましいのよ男のくせに岡部と寝泊まりするなんて!」

倫子「オレの寝込みを襲わないと約束するなら構わん」

紅莉栖「そんなに信用されてないか私……この白衣借りるわよ」バサッ

倫子「おお―――」

紅莉栖「やっぱり落ち着くなー、白衣」ニコッ

倫子「素晴らしいっ!!!!!!!」ギュッ

紅莉栖「ちょっ―――!? (急に両手を握られた!?)」

191 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:06:57.82 rESYi6jFo 135/2638


倫子「まゆりもフェイリスもルカパパも、揃いも揃って白衣を否定することしか無かったが、助手は白衣の良さをわかっているのか……っ!!」ウルウル

紅莉栖「(か、かわいすぎる……なんだこの天使……)」

倫子「ダルに何度言ってもヤツは着てくれなかったっ! しかし助手は、オレが言う前に自分から着てくれたっ!」キラキラ

倫子「その白衣はお前にプレゼントしよう。あるいは、お前に巡り合うべくして巡り合ったのかもしれないっ」

倫子「やはりオレの目に狂いはなかったっ! クリスティーナ、お前は、最高の―――助手だっ!」ダキッ

紅莉栖「(あっ、やばい、また意識が……これも夢かな……)」ポーッ

倫子「……お、おい。どうした? 起きてるか? 帰ってこーい」ペチペチ

192 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:08:44.37 rESYi6jFo 136/2638


倫子「(意識を取り戻した助手は一通り電話レンジ(仮)実験に挑んだ、が、芳しい成果は得られなかった)」

倫子「ここに泊まるのはいいが、親に連絡しなくていいのか?」

紅莉栖「……父親とはかれこれ7年は会ってない。母親はアメリカ。私は今は御茶ノ水でホテル暮らし」

倫子「ホテル暮らしだとぉ!? お前、セレブだったのか……」

紅莉栖「そういう訳じゃないけど」

倫子「では、父親の件について聞こう。何度も引き合いに出すからには相談に乗ってほしいのだろう? そうだろう?」

倫子「お前はオレの助手だ。助手の悩みには乗ってやらねばなっ」フッ

紅莉栖「……無意識のうちに助けを求めてたのかな。気づいてくれてありがとう、岡部」

紅莉栖「私は7年間、この問題を独りで抱え込んでた。なんとかしようと思っても、自分ではどうにもできな――――」

ダル「キターーーーーーーッ!!!!!!」

紅莉栖「」ビクッ!!

倫子「」ビクッ!!

193 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:09:55.11 rESYi6jFo 137/2638


倫子「ダル、やったのかっ!?」ピョコン

ダル「ミッションコンプリート。これで視姦し放題だぜひゃっほう!」

倫子「早速タイムトラベル理論についての情報があるか調べてくれっ!」キラキラ

ダル「オーキードーキー……うほっ、見つけた! って、jpegかよ、翻訳ソフト使えねーじゃん!」

ダル「こっちのゼリーマンズレポートってのも気になる罠……うーん、どうしよう」

紅莉栖「……『時空の支配とそれに基づく歴史の破壊、言い換えれば過去から未来までを含む"委員会"による完全なる理想郷を実現することは、21世紀に向けてのSERNの存在意義となるだろう』」

ダル「あそっか! 牧瀬氏英語できるんじゃん!」

倫子「わーい♪ でかした助手っ! お前がアメリカに留学したのも、すべて今日このときのためだったのだなっ!」ピョンピョン

紅莉栖「私は運命論者じゃないけど……そういう運命もあっていいかも」ニヘラ

194 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:11:30.14 rESYi6jFo 138/2638


紅莉栖「なになに……『Zプログラムは極秘共同プロジェクトであり、電磁波研究と同じく"300人委員会"から承認を受けた最優先研究事項である』」

倫子「Zプログラムの具体的な内容は書かれていないのか?」

紅莉栖「ん……っと、あった。これは……ッ!?」ガタッ

倫子「ど、どうした?」ビクッ

紅莉栖「……『Zプログラムでは、高エネルギーの陽子・陽子衝突を用いた、時空間転移実験を行う』」

倫子「それはつまり―――タイムトラベル実験っ!!」

ダル「ちょ……とりあえず窓閉めるお」

紅莉栖「40年近く前から、世界中の科学者を欺いてきたって言うの?……パパが学会から追放された理由って……ッ!!」

倫子「世界はあらゆる欺瞞で満ちている。お前たちが思っているほど、美しくはないのだよ」

ダル「オウフ……子どもの頃から見えない敵と戦ってたオカリンが言うと説得力が違うぜ……」

195 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:17:18.79 rESYi6jFo 139/2638


紅莉栖「……『プログラム第4段階、人体実験』」

ダル「……マジで?」

倫子「…………」ゾクッ

ダル「な、なあオカリン。前に書いてあったのは、実験結果エラー。ヒューマンイズデッド、ミスマッチ」

倫子「そ、そ、そ、それって……」ワナワナ

紅莉栖「岡部……」

ダル「オカリン……」

倫子「……だからと言って、この陰謀に見て見ぬふりをするのも後味が悪い」

倫子「ダル、ゼ、ゼリーマンズレポートを、さ、探してくれ……」ブルブル

ダル「オ、オーキードーキー……」

倫子「た、ただし、クリスティーナ。お前はもう帰れ」

紅莉栖「えっ―――」

196 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:18:16.77 rESYi6jFo 140/2638


倫子「ゼリーマンズレポート……イヤな予感がする。お前はその若さで『サイエンス』誌に論文が載るほどの天才、有望な将来を捨てる必要はない」

紅莉栖「もしかして心配してくれてる?」

倫子「当たり前だっ! お前はオレの助手だからな」

紅莉栖「岡部……」トゥンク

紅莉栖「気遣ってくれてありがと。でも帰らないわよ、この事実を世間に告発しないと」

倫子「ダメだっ! それは危険すぎる!」

紅莉栖「ここまで来てビビらないでよ! 私はSERNが許せない……」

倫子「これは遊びじゃないのよっ!……じゃないのだぞ」

紅莉栖「……分かった。告発はやめる。でも帰らないから。気になって眠れない」

倫子「後悔しないな?」

紅莉栖「しない。そういうあんたは震えてるじゃない。ほら、手」ギュッ

倫子「う、うむ……」

197 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:19:22.85 rESYi6jFo 141/2638


倫子「ダルはどうする? 覚悟はできているか?」

ダル「ま、僕はスーパーハッカーだし。このラボを守るくらい余裕っつーか」

倫子「よし、決まりだ。本作戦名は"業火封殺の箱<レーギャルンのはこ>"とする」

紅莉栖「なんで北欧神話?」

倫子「……カッコイイからだ」ボソッ

紅莉栖「(かわいい)」

ダル「(かわいい)」

倫子「ええい、まじまじとオレの顔を見るなぁ! ダル、作戦開始っ!」

198 : ◆/CNkusgt9A - 2015/10/23 21:20:24.73 rESYi6jFo 142/2638


ダル「それじゃ開くお……なんだろこれ、履歴書?」

紅莉栖「被験者リストね……それと、新聞の切り抜き?」

倫子「まさか、ゼリーマンズレポートの、ゼリーマンと言うのは……」

紅莉栖「……『超重力による無限圧縮、及びカー・ブラックホール内の特異点通過に耐えられなかったと思われる』」

紅莉栖「『身元不明の男の死体は全身がブヨブヨのゼリー状になっていた』……」

倫子「ゲル……バナ……ッ!?!?」フラッ

紅莉栖「ちょっと、大丈夫!? 岡部―――おか―――お―――……」





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岡部倫子「これがシュタインズ・ゲートの選択……!!」【#02】


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