362 : VIPに... - 2010/04/21 23:59:59.08 TRHaj1c0 1/35ちょっとだけ投下します
明らかな矛盾点が多々ありますが気にしない方向で
元スレ
打ち止め「ちょっと、アンタ」一方通行「はァ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1271339730/
もしも、
もしも、この力を使って実験を止めていれば
もしも、死の道へと突き進む妹達を押さえつける事ができていれば
もしも、・・・・・・・・・
もしも、・・・・・・・・・・・・
一方通行(・・・・・・夢か)
一方通行(今更なンて夢見てンだよ、もォやり直すことなンざ出来ねェのに、前へ突き進むと決めたのによォ)
一方通行「・・・・・・あン?ここは」
一方通行(俺が以前住ンでたところじゃねェか。なンでこンなところに)
一方通行「!ガキ!」
一方通行(昔使ってた携帯じゃねェか。って今はそれよりクソガキに連絡を)
一方通行「・・・・・・」prrprr
「おかけになった電話番号は、現在使われておりませピッ
一方通行(・・・どォいう事だ?)
一方通行「・・・クソったれが、今何時・・・」
一方通行(・・・どォいうことだ?なンで?・・・この日は)
一方通行(・・・とりあえず行ってみるか)
研究員「やあ、待っていたよ」
一方通行「・・・・・・」
研究員「君にどうしても付き合ってもらいたい実験があってね?君はレベル6に興味はないかね?」
一方通行「・・・・・・」
天井「樹形図の設計者の演算によると、この学園都市で唯一、君がレベル6に進化できるという結論が出た」
研究員「絶対能力者進化計画。君にとっては簡単な実験だ。それだけで君は誰にも寄せ付けない、真の最高の能力者となれる。どうかね?」
一方通行「・・・興味ねェ」
天井「何故だ!?こんなチャンスはもうないんだぞ?」
一方通行「あン?俺が何しよォが俺の勝手だろ」
天井「しかし!」
ドン
天井「ひっ!」
一方通行「俺に指図ずンじゃねェ。なンならミンチにしてやろォか?」
研究員「と、ともかく興味があれば連絡をくれ。それでは」
一方通行「チッ!次見掛けたら壊すぞ、ゴミクズ共」
一方通行(・・・そォいやあのメルヘン野郎妙な事いってやがったな。『第二候補』がどォとか)
一方通行(・・・総括理事長の企みがどっからどこまでかは知らねェが放っておくわけにはいかねェか)
数日後
一方通行「よォ、探したぜ」
垣根「テメェは第一位か。何か用か?」
一方通行「オマエみてェな三下に用もねェのに訪ねるかよ。俺はそこまで暇じゃねェ」
垣根「・・・噂通りムカつく野郎だな」
一方通行「そォか?俺はオマエに噂なンざいちいち覚えてねェがな」
垣根「テメェの噂は嫌でも耳にはいるんだよ。で、何しに来た?」
一方通行「あァ、実は頼みてェことがあってよ?」
一方通行「とりあえず死ンでくれねェか?」
垣根「・・・余裕だな。テメェ本気で俺に勝てるつもりか?」
一方通行「あン?この俺が三下相手に遅れを取る訳ねェだろ」
垣根「ハッ。いってくれるな。そんなに死にてえなら望み通りに潰してやるよ」
――――――――
垣根「テメエ、何で俺の能力を・・・」
一方通行「さァな。オマエが弱すぎンだろ。クソメルヘン野郎。今のオマエに恨みはねェが、死ンどけ」
垣根「くそ・・・・・・、」
一方通行(絶対能力者進化で使われていた施設は一通り調べたが使用された形跡はねェ。まァ、メルヘン野郎以外に俺の代理は務まらねェだろォが)
一方通行(しかしメルヘン野郎を殺して3日ほど経つがお咎めはなしか。何考えてンだ?)
一方通行(相変わらず元に戻る方法も分からねェし、そもそもこの世界の事も全く分からねェ)
一方通行(時間が戻ったのか、平行世界に飛ばされたのか、それとも長い夢かァ?)
一方通行(クソ!全く分からねェ)
小萌「こんな時間に何をやってるんですか?」
一方通行(あン?いつぞやのミニ教師か。無視だ無視)
小萌「聞いてますか?」
一方通行「・・・・・・」ムシムシ
小萌「あの、無視しないで欲しいのですよー」
一方通行「・・・・・・」スタスタ
小萌「ちゃんと答えて下さい」ウルウル
一方通行「・・・・・・」チクチク
一方通行「・・・・・・はァ、なンだ?」
小萌「やっと答えてくれましたねー。こんな時間に出歩いちゃ危ないですよー」
一方通行(ウソ泣きかよ)
一方通行「オマエに言われたくねェンだよ」
小萌「お名前は?」
一方通行「知るか」
小萌「どこの学校ですか?」
一方通行「さァな」
小萌「どこに住んで」
一方通行「関係ねェだろ!話しかけンな!」
小萌「そういう訳にはいかないのですよ」
一方通行「なンでだよ。面倒臭ェ」
小萌「あなたが大事な生徒さんだからですよー」
一方通行「オマエの生徒になった覚えはねェが」
小萌「いえいえ、もうあなたはもう立派な生徒さんなのですよ」
一方通行「意味分からねェ。つーか学校にさえ通ってねェよ」
小萌「そうなのですか?」
一方通行「あァ、研究所通いだ」
小萌「ほうほう、研究所は楽しいですか?」
一方通行「・・・何処の世界に愉快に楽しく実験動物になる生き物が居ンだよ」
小萌「それじゃあ先生の学校に来るのですよ」
一方通行「なンでそォなるンだ?」
小萌「楽しいと思いますよ?」
一方通行「誰が行くか」
一方通行(俺にンな資格ねェよ)
小萌「では決定です。研究の合間でもいいので顔を出して下さい。いろいろ学べることもあると思うのですよ」
一方通行「なンだそりゃ?意味分かンねェ」
小萌「そろそろお名前を教えて欲しいのですよ」
一方通行「・・・・・・一方通行だ」
小萌「一方通行って第一位さんですよね?先生びっくりです」
一方通行「そォかよ。俺はオマエみてェな説明不明のミニ教師の方がビックリだと思うが」
小萌「と、ともかく先生の学校に来るのですよ。しかし一方通行って名前は不味いですね」
一方通行「なンで行くこと前提なンだよ」
一方通行(っつてもこの学園都市に居る以上、学生やってた方が都合がいいのも事実だ)
一方通行(超能力者が学園都市の外にだされる事ァねェだろうが、また学園都市に良い様に使われる気にもなれねェしよ)
一方通行(書類上だけでも置かせてもらうのもアリかと思ったが)
小萌「はーい、では転校生ちゃんどーぞー」ガラガラ
一方通行「す、鈴科です・・・」
小萌「こんな半端な時期ですが仲良くしましょうね」
クラスメイト「ハーイ」
一方通行(やっぱ来るンじゃなかったな)
小萌「席は土御門ちゃんの隣でいいですね」
一方通行(よりによって三下と土御門の近くかよ。悪意を感じずにはいられねェ)
上条「鈴科君、上条だ。よろしくな」
土御門「土御門元春だ。よろしくにゃー」
一方通行「あ、あァ・・・」
青髪「ねえねえ!君どこの学校いってたん?」
上条「お、おい!青髪!」
一方通行(オイオイ、これじゃ新しい学校に入ったはいいが自分に全く合わず、入学早々やめちまった生徒みてェじゃねェか)
小萌「では授業を始めまーす」
上条「鈴科君は学園都市にいたのか?」
一方通行「・・・あァ」
上条「そ、そうか」
上条(あんまり聞いて欲しくないのか?)
一方通行(面倒臭ェ)
青髪「鈴やんは能力持っとるん?」
一方通行「まァ、一応な」
青髪「友達に可愛い子とかおる?」
一方通行「いねェよ」
上条「ところでさ」
一方通行「うるせェ、話しかけンな」
上条「・・・・・・」
青髪「カミやん、鈴やんになんかした?」ヒソヒソ
上条「いや、全く心当たりが」ヒソヒソ
青髪「ま、まさかカミジョー属性が・・・・・・」ボソッ
土御門「さすがはカミやんだにゃー」
一方通行「オマエ等さっきから何いってンだ?」
小萌「はーい。今日はこれでおしまいです。気を付けて帰って下さいねー」
一方通行(だりィもう二度と来ねェよ)
上条「おーい!鈴科、途中まで一緒に帰ろうぜ」
一方通行「何でオマエと仲良く学園生活送らなきゃいけねェンだよ」
上条「まあまあ、そういわず」
一方通行(・・・そォいやこいつ)
一方通行「オイ、オマエの右手の能力って何なンだ?」
上条「俺は完璧な無能力者だぞ。ただ異能の力であればどんな能力も打ち消す右手がってなんで知ってんだ?」
一方通行(どんな能力でも打ち消す・・・か)
一方通行「触ってみていいか?」
上条「あん?別にいいが」
一方通行(こいつは俺の能力さえ無効化したンだ。もしこれが何者かの能力だとするとこれで何か分かるかも知れねェ)
一方通行「・・・・・・」ニギニギ
一方通行(駄目か・・・、ま、そりゃそォか)
上条「あ、あのー」
一方通行「あン?」
上条「見られてるんですけど・・・」
青髪「んもう!あの子ったら!」ヒソヒソ
土御門「さすがカミやんだにゃー」ヒソヒソ
一方通行「・・・クソ」スタスタ
上条「お、おい!」
一方通行「いつまで付いて来ンだ?」
上条「少しくらいいいだろ?せっかく同じクラスになったんだからよ」
一方通行「うるせェ。何でオマエと仲良くする必要あンだよ」
上条「それはほら?これも何かの縁だし?」
一方通行「そォかよ。さっさと消えろ」
上条「へー、ここがお前の住んでる寮か。うちの学校の寮には来ねえのか?」
一方通行「誰が行くか。つーか帰れ」
上条「そう邪険にするなよ」
一方通行「クソ。本気でうぜェ」
上条「そういうことは口には出すなよ。上条さん傷ついてしまいますよ」
一方通行「うぜェ。本気でうぜェ。さっさとくたばれ三下が」
上条「上条さん何かしましたっけ?」
一方通行「今!まさにしてンだろォが!」
上条「いや、そうじゃなくてだな。初めて会ったときからやけに突っかかって来てる気がするわけでせう」
一方通行「オマエが気に入らねェンだよ」
上条「それ答えになってないぞ」
一方通行「うるせェ」ガチャン
上条「おじゃましまーす」
一方通行「・・・・・・またか」
上条「お、おい、元からこんな部屋でしたって落ちじゃないよな?」
一方通行「どこの世界に家具をボロボロにした状態で生活する人間がいンだよ」
上条「何というか冷静だな」
一方通行「慣れてるだけだ」
上条「お前も苦労してんだな。俺の不幸が少し軽いものに思えてきた」
一方通行「うるせェ」
上条「それでこれからどうするんだ?」
一方通行「さァな。しばらくはその辺のホテルにでも泊るか」
上条「それなら家来いよ」
一方通行「はァ?」
上条「お前一人くらいなら住むスペースあるぞ」
一方通行「・・・オマエなァ、分かってンのか?俺を近くに置くって事はオマエもここの家具みてェにバラバラにされるかもしれねェってことだぞ?」
上条「これをやったのはスキルアウトだろ?俺はよく絡まれてるし、大差ねえだろ」
一方通行「そォいう問題じゃねェだろ」
上条「上条さん不幸には慣れてますから。それにお前一人危険な目にあわせらんねえし」
一方通行「危険だァ?オマエ俺を誰だと思ってンだ?」
上条「誰って鈴科だろ?」
一方通行「・・・・・・いいからさっさと帰れ」
上条「だから嫌だって」
一方通行「消えろ」
上条「いいから黙って来い」
上条「おーい、さっさと起きろ」
一方通行(うぜェ。反射)
上条「・・・・・・!!」
一方通行「・・・・・・」
上条「・・・減起きろって!」グイ
一方通行「な!?」
上条「やっと起きたか。急がねえと遅刻するぞ」
一方通行(そォいやこいつの家に泊ってたンだったな)
上条「まだ寝惚けてんのか?」
一方通行「・・・うるせェ」
上条「ほれ、朝飯お前の分だ」
一方通行「食欲湧かねェ」
上条「さっさと食え」
一方通行「チッ」
上条「転校早々サボろうとはいい度胸だな。小萌先生泣くぞ」
一方通行「知るか」
上条「おいおい、見た目小学生の少女が泣いても良心が痛まねえのか?」
一方通行「ロリコンかよ」
上条「いやいや、人としてだな」
青髪「ロリ!最高やん!」
上条「どっから現れたんだよ」
青髪「細かい事は気にせんといてえな。それより二人とも仲ええな」
一方通行「どォ見ればそォみえンだ?」
土御門「またまた。知ってるぜい。昨日カミやんの家に泊まったの」
青髪「えー!ほんまに!?さすがカミやんやね」
一方通行「死にてェならそォいえよ」
上条「相手にすんな」
小萌「ではみなさん、気を付けて帰って下さいね」
上条「鈴科ー、ゲーセン行こうぜ」
一方通行「何が楽しくてオマエとゲーセンなンざ」
上条「まあまあ、いいだろ少しくらい」
一方通行「よくねェ」
小萌(どうやら上手くやっているようですね。先生も安心したのです)
――――――――――――――
小萌「明日からの夏休み、みなさん羽目を外しすぎないように。では解散」
上条「もう夏休みか。神の見えざる手を」
一方通行「細けェこたァいいンだよ」
上条「これからどうするんだ?」
一方通行「寝る」
上条「またかよ。まあいいわ、気を付けてな」
一方通行「こっちの台詞だ」
一方通行(・・・またか)
スキルアウト「今までは相手にならなかったが今の俺達ならお前なんざ敵じゃねえ。今度こそ最強から引きずり降ろしてやるよ」
一方通行(無視無視)
数秒後
スキルアウトs「あがが」
一方通行(にしても最近能力者が増えてねェか?今までも能力者に襲われることはあったがここまで頻繁に強能力者以上が来ることはなかったしよォ)
一方通行(こりゃ本当にあるのかもな、幻想御手。まあ、どォでもいいか)
数日後
一方通行(今日も収穫はなしか)
「おかけになった電話番号は現在」ピッ
一方通行(・・・こっちもか)
一方通行(あの野郎がそう簡単にくたばるとも思わねェが何か気になンだよな)
一方通行(・・・メシでも食うついでに寄って行くか)
一方通行(あン?なンだこの違和感は?)
一方通行(人の流れがおかしいのか?まるで見えない壁でもあるみてェだ)
一方通行(・・・行ってみるか)
一方通行「オイオイ、なンですかァ?このザマは」
神裂「・・・どうやってここに?」
一方通行「あン?」
神裂「人払いをしていたはずですが」
一方通行「知るか」
神裂「まあいいでしょう。それより私は彼と話があるので、ここで見たことは忘れて大人しく下がってもらえると助かりますが」
上条「・・・・・・」
一方通行「・・・消えンのはオマエの方だろ。オマエ何者だ?」
神裂「自己紹介が遅れましたね。神裂火織と申します」
一方通行「こいつになンの用だ?」
神裂「あなたに答える義理はありません」
一方通行「そォかよ。まあいい、さっさと死ンどけ」
神裂「できれば一般人に危害を加えたくはないのですが」
一方通行「あン?オマエ、ナニサマ?」
神裂「魔術師ですが」
一方通行「魔術師?オイオイ、勘弁してくれよ。まさかその年で魔法少女とかいっちゃうわけじゃねェよな?さすがの俺もリアクションに困ンだろォが」
神裂「・・・・・・」
一方通行「いい大人が俺みてェなガキ相手に何いっちゃってンだよ。あンまり人様を困らせるもンじゃねェぜ?」
神裂「――――うるっせえんだよ、ド素人が!!」
一方通行「チッ。来いよ、綺麗なスクラップにしてやるよ。ゴミクズが」
一方通行(とはいえ三下の、特に右手の出血が尋常じゃねェ。こいつの場合俺じゃ対処出来ねェ以上、さっさと片付けねェと)ドン
神裂「ッ!?」
一方通行(にしても何だ?こいつの動きは。肉体強化の能力者か?それもかなり高レベルな)
一方通行(これじゃあ埒があかねェ。気が乗らねェがここは)
神裂「な!?」ドン
神裂(吹き飛ばされた?一体なぜ何の準備もなくこれほどの強風を)
神裂「・・・逃げられましたか」
――――――――――
一方通行(あの露出狂をミンチにすンのは後だ。とりあえずこいつをカエル顔の医者ンとこにでも運ばねェと)
上条「・・・・・・」
一方通行(チッ、なンで俺がこンな野郎のために)
冥土帰し「ではこの子を預かればいいんだね?」
一方通行「あァ」
冥土帰し「出血が酷いがこの程度なら問題ないだろう。しかし昼間じゃなくて幸いだったね。今日は忙しかったからさ」
一方通行「そォかよ。ともかくそいつの事は頼ンだ。俺は先約があるからよォ」
冥土帰し「ああ、君、名前は?」
一方通行「知るか」タン
冥土帰し「困った子だね」
―――――――――――
一方通行(・・・やっぱりいねェか)
一方通行「・・・あン?」
禁書目録「・・・・・・」
一方通行(あン時の白シスターじゃねェか。何やってンだ?)
一方通行(・・・まあいい、今絡まれると面倒だ。さっさと帰るか)
冥土帰し「おや?早かったね」
一方通行「・・・まァな」
冥土帰し「彼の治療は終わったよ。じきに目を覚ますだろうね」
一方通行「そォかよ」
一方通行(・・・とりあえずは一安心だがまたあのクソ野郎が来ねェともいえねェ。こいつが意識を取り戻すまでここに居るか)
―――――――――――
一方通行(・・・書庫で調べても大能力者以上に『カンザキカオリ』という人物に該当者はなしか)
一方通行(幻想御手の件に関しても、俺があいつと遭遇する前に治療プログラムが流されたと記述がある以上その可能性は低い)
一方通行(となると)
一方通行(魔術・・・か、馬鹿らしい)
上条(・・・ここは?)
一方通行「やっと起きたか?」
上条「鈴科?」
一方通行「ここは病院だ。ったくよォ、手間かけさせやがって」
上条「!俺はどれくらい寝てた?」
一方通行「あン?三日くらいじゃねェか?」
上条「・・・・・・」
一方通行「どォかしたのか?」
上条「・・・いや、なんでもない」
一方通行「何もないはずねェだろ。あの露出女はなンだァ?どォして斬られてた?」
上条「・・・・・・」
一方通行「・・・チッ、もォいい。勝手にしろ」バタン
上条「・・・すまん、鈴科」
一方通行「・・・・・・あン?電話か、こンな時間に」
一方通行「なンだ?」
冥土帰し『君の友人の上条君だっけ?彼が病室を抜け出した』
一方通行「そォかよ」
冥土帰し『治療は終わっているから心配はいらないがね。万が一ってこともあるし見掛けたら連れて来てピッ
一方通行(・・・こォなるとは思っていたが)
一方通行(これは三下の問題だ。俺がどうこうする事じゃねェ)
一方通行(・・・・・・クソ!あのクソ女をバラしてェだけだ。それには上条と行動を共にするのが手っ取り早い)pipipi
一方通行「土御門か?」
―――――――――――
ガシャン
上条「!誰だ!?」
一方通行「よォ」
上条「鈴科・・・か」
一方通行「何時化たツラしてンだ?俺が来てやったのによォ」
上条「入口に誰かいなかったか?」
一方通行「あン?」
上条「いや、それよりもお前の成績って学校でぶっちぎりのトップだよな?脳医学や完全記憶能力について知ってるか?」
一方通行「はァ?オイオイ、俺を誰だと思ってンだ?超能力者の中でも頂点とされている一方通行だぜ」
上条「!あの第一位?まあいいともかく聞いてくれ!」
一方通行「・・・なるほどな」
上条「ああ!それでお前の能力でなんとか
一方通行「オマエおかしいと思わねェのか?」
上条「何がだ?」
一方通行「本当に1年で15%も消費すると思ってンのか?」
上条「・・・!そうか、もし本当にそれくらいの勢いで記憶するなら、完全記憶能力を持つ人間は」
一方通行「多く見積もっても10年程度しか生きられねェだろォな。だが実際はそンな人間もちゃンと生きてる。それに10万3000冊を記憶だァ?その程度で脳の85%も埋めるわけねェだろ。人間が生涯でどの程度脳味噌使ってるか知ってンのか?」
上条「・・・つまり完全記憶能力によって一年周期で記憶を消さなきゃならないっていうのは」
一方通行「ウソだろォな」
上条「・・・そうか。だがそれならどうしてこいつはこんなに苦しんでるんだ?」
一方通行「話を聞いてる間にこのシスターの体を逆算したがこれといって異常はみられなかった。少なくともこいつの体に異常がある訳じゃねェ」
上条「・・・そうか。ありがとう、鈴科」
一方通行「チッ、礼いうならこの大食いシスターを助けてからにしろ。解決策はねェンだぞ」
上条「いや、心当たりはある」
一方通行「あン?」
上条「・・・・・・」ペタペタ
一方通行「・・・・・・」
上条「・・・ん?」
一方通行(何してンだ?こいつ)
バキン
上条「がっ・・・・・・!?」
一方通行「・・・!」
一方通行「・・・病院?なンで」
冥土帰し「おや?目覚めたようだね」
一方通行「俺はなンでここに居んだ?」
冥土帰し「おかしな二人組が連れてきたんだよ。それにしても彼を連れてくるように頼んだのにまさか君も入院とはね」
一方通行「・・・あいつは」
冥土帰し「元気にしてるよ。記憶を失っているようだがね」
一方通行「・・・はァ?」
冥土帰し「いや、あれは破壊と言った方が適切かもしれないね。本当は誰にも言わない約束なんだけど君には伝えておいた方がいいと思ってね」
一方通行「・・・そォかよ」
冥土帰し「彼なら隣の病室に居るから、後で話でもするといい」
一方通行「・・・・・・」
一方通行(・・・何も出来なかった。俺に出来たのはせいぜいあの露出女と長身の男の足止めを手伝っただけだ)
一方通行(これで学園都市最強かよ。クソったれが)
冥土帰し「では気を付けるんだよ。もう来ないのが一番だけど、もし次に来る事があれば勝手に外を出歩かないように。お大事に」
一方通行(まさか10日も入院するは羽目になるとはなァ)
一方通行(妹達の件は相変わらず手がかりなし、おそらく完全に中止したンだろ)
一方通行(樹形図の設計者も破壊されたよォだし、当面の心配事はなくなった)
一方通行(となると後は元に戻る方法か・・・)
一方通行(魔術・・・か、)
ピンポーン
一方通行「・・・・・・・・・・・・」
一方通行(・・・・・・オイオイ、せっかく来たのに外出中って落ちじゃねェだろォな)
禁書目録「は、はい、どちらさま?」ガチャ
一方通行「・・・あン?」
禁書目録「とうまのお友達?」
一方通行「そンなところだ。あいつはいねェのか?」
禁書目録「うん、さっきまでいたけど一足遅かったね」
一方通行「そォかよ・・・。オマエ、10万3000冊の魔道書を記憶してるっていうのは本当か?」
禁書目録「本当なんだよ。誰に聞いたの?」
一方通行「誰でもいいだろ」
禁書目録「誰に聞いたの?」
一方通行「・・・上条だ。オマエを助けるために協力するよォいわれて」
禁書目録「そっか。ありがとうなんだよ。それでとうまに何か用?」
一方通行「あァ、オマエに用があってな」
禁書目録「私に?」
禁書目録「なるほど。つまり気がつけば時間が巻き戻っていたと」
一方通行「あァ、電波な話で自分で話してて気持ち悪ィがな」
禁書目録「一応10万3000冊の中に時間移動や平行世界の概念はあるんだけど、それには最低でも天使クラスの力が必要だからあなたには無理かも」
一方通行「あン?どォいうことだ?」
禁書目録「あなたにものすごい力と、強い思念があればありうるかもしれないってことなんだよ」
一方通行「ハイハイ、分かりやすい説明をありがとー。それでもし、仮に俺に天使クラスの力があるとすればどォすれば戻れる」
禁書目録「うーん、あなたはどうして時間を戻したいと思ったのかな?」
一方通行「・・・オマエには関係ねェだろ」
禁書目録「いいたくないならいいけど、もしあなたにそれと同じくらい大きな想いや思念があるなら、それを持ち続けていれば近い内に戻れると思うんだよ」
一方通行「なンだそりゃ」
禁書目録「もしあなたに天使の力があると仮定すれば、だけどね」
一方通行「もし元に戻れたとして俺とこの時間の俺はどォなる」
禁書目録「どうにもならないかな。あなたは元の時間に戻るけど、この時間のあなたはあなたと干渉した事によって考え方に影響を及ぼすかも」
一方通行「随分俺にとっては都合のいい世界だな。それでここの俺は今どォいう状況なンだ?」
禁書目録「今はあなたと一つになってる状況じゃないかな」
一方通行「そンなことありえンのか?」
禁書目録「そもそも時間移動や平行世界自体、普通はありえないんだよ」
一方通行「そォかよ」
禁書目録「これで話は終わりかな?さっきからその袋からする匂いが気になるんだよ」
一方通行「あァ、話聞いてもらうだけってのもシャクだからなァ」
禁書目録「お安いご用なんだよ!」
一方通行「そォかよ。邪魔したな」
一方通行(にわかには信じられねェが他に考えがあるわけでもねェ)
一方通行(俺はいつまでもこンな世界にいるわけにはいかねェしよ)
一方通行「・・・にしても」
一方通行(近い内に戻れるって何カ月ここにいると思ってンだよ、クソ)
―――――――――――
数日後
黒子「ちょっとよろしいですの?」
一方通行「あン?オマエは?」
黒子「わたくし白井黒子と申しますの。失礼ですがあなたが一方通行ですの?」
一方通行「だったらなンだ?」
黒子「実はあなたとお話したい人物がいますの。少しお時間をいただけて?」
一方通行「取り込み中だ。他あたれ」
黒子「!お願いします!少しだけでよろしいので」
一方通行「・・・チィッ。その相手ってのはどこのどいつだ?」
黒子「常盤台中学の超電磁砲、御坂美琴お姉さまですの」
一方通行「・・・・・・ナニ?」
黒子「ご存知ありませんの?」
一方通行「・・・・・・」
美琴「あなたが一方通行ね。私は
一方通行「さっさと用件をいえ」
美琴「・・・あなたは絶対能力進化計画について何か知ってる?」
一方通行「・・・なンでオマエがソレを知ってンだ?」
美琴「その様子だと何か知ってるようね」
一方通行「オマエはどの程度まで知ってンだ?」
美琴「レベル6になれる可能性があるのはあなたと垣根帝督のみ。そしてそのためには」
一方通行「大勢の妹達を殺害する必要がある、か?」
美琴「・・・・・・」
一方通行「知ってる事を全部話せ」
―――――――――――
一方通行(どォいうことだ?レベル6に進化出来ンのは俺だけのはずだ。なのに何であいつが、いや、それ以前になンであのメルヘン野郎がいきてンだ?)
一方通行(それになンで超電磁砲は実験の事を知ることができた?俺がどれだけ調べても全く、片鱗すら現わさなかったのによ)
一方通行(わざとこいつに情報を与えた?何のために・・・)
美琴「あ、あの・・・、聞いてる?」
一方通行「オイ、次に実験の行われる場所を教えろ」
美琴「え?」
一方通行(・・・分からねェことは腐るほどあるが今はどォでもいい。まずはあのクソメルヘン野郎を今度こそ完全に潰す。そォしねェとこの気持ちが静まらねェ)
一方通行「実験を止めンだよ。あンなメルヘン野郎百万回戦っても負ける気がしねェしよ」
一方通行「久しぶりだなカキネくんよ」
垣根「またテメェか。何しに来た?」
一方通行「オイオイ、せっかく会いに来てやったのにその態度はねェンじゃねェか」
垣根「テメェ俺に何したか忘れたのか?マジでムカつく野郎だな」
一方通行「ハッ、そォかよ。それでなンでオマエは生きンだ?」
垣根「知るか。ひょっとすれば俺達が理解してねえ技術や力があるのかもしれねえな」
一方通行「チッ、役にたたねェな」
垣根「第一位はムカつきぶりも第一位かよ。それで結局何しに来た?」
一方通行「決まってンだろ」
垣根「そうかよ」
一方通行「尻尾巻いて逃げねェのは褒めてやるよ」
垣根「誰が逃げるかよ。テメェがどうやって俺の能力を解析したかは知らねえが何度も同じ手が通じると思ってんじゃねえよ」
一方通行「あン?小者臭がすげェなァオイ」
垣根「うるせえよ。いつまでもいきがってんじゃねえ」
一方通行(どォいうことだ?この世界に来てすぐの頃に始末した時より能力が跳ね上がってやがる)
垣根「ハッ。御自慢の反射はどうした?」
一方通行「うるせェ」
一方通行(今この羽を受けて反射できるかは分からない以上、もう一度こいつの能力を解析しなおして潰すのが一番確実か。面倒臭ェ)
一方通行(ってあいつは)
御坂妹「・・・・・・」
一方通行(チッ、あいつまだいやがったのか。これなら超電磁砲も一緒に連れて来ンだったな)
垣根「おいおい、随分余裕だな。他人の心配かよ」
一方通行「あン?何いってンだ?」
垣根「もしかしてテメェが俺を潰したがってる理由はあの乱造品のためか?」
一方通行「・・・・・・」
垣根「ハッ。マジかよ。似合わねえな。テメェは俺と同じだと思ってたのによ」
一方通行「オマエみてェな三下と一緒にすンじゃねェ、胸クソ悪ィ」
垣根「大したムカつきぶりだ。まあいい、それなら」ゴア
一方通行「な!?」
御坂妹「がっ、は」
垣根「ハッ。相変わらず脆いもんだな」
一方通行「く、垣ィィ根ェェェえええええええええ!!」ブワッ
垣根「な、んだ?その黒いのは・・・」
垣根「答えろよ!!」
一方通行「vsd殺pq」
上条「なんだよ、あれは」
上条(いや、いまはそれよりも)
上条「やめろ!一方通行!」
グシャ
一方通行「・・・・・・・・・・・・」
上条「・・・たしかにこいつは大勢の人を殺してきた。それは許されることじゃないかもしれねえ。だけど、だからってこいつが殺されていいはずはねえだろう!」
一方通行「」ガキィィ
上条(周りにあるものを壊し始めた!?一体こいつは何を考えて)
上条「やめろ!それ以上やると妹達にも攻撃が」
御坂妹「・・・・・・」グダー
一方通行(さっきから何いってンだ?)
上条「お前はその子を守りたいんじゃねえのか!?」
一方通行(俺が本当に守りたかったのはガキだけだ。・・・打ち止めはどこにいンだ)
上条「お前が何に苦しんでいるか知らねえ!だがそれがお前を苦しめて大事なものまで見えなくしているっていうなら」
一方通行(そォか。ガキは元の世界にいるのか。ならなンで俺はここに残っているンだ?)
上条「まずはその幻想をぶっ壊す」
一方通行(やり直すことができれば、光の世界に、打ち止めと同じ場所に立てると思ったからか?)
一方通行(・・・馬鹿げてやがる)
一方通行(たとえ何度やり直したとしても俺はガキとは同じ場所に立つことはできねェってのによ。いや、そもそも俺は・・・)
一方通行(あいつの笑顔が見れれば、それだけでよかったはずじゃねェか)
一方通行(なのにいつからこンなこと考え始めたンだ?)
一方通行(・・・・・・クソガキに会いてェ)
一方通行(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
―――――――――――
一方通行(・・・・・・ここは)
打ち止め「おはよーってミサカはミサカはねぼすけなあなたを叩き起こすべく乗っかかってみる」
一方通行「痛ェ!何すンだクソガキ!」
打ち止め「もう、今何時だと思ってるの?ってミサカはミサカは時計を指さしつつ問い掛けてみたり」
一方通行「あン?4時だろ」
一方通行(・・・戻って来たのか)
打ち止め「お昼からずっといるのになかなか起きないから暇だったんだよ!ってミサカはミサカは文句を言ってみる」
一方通行「そォかよ」
一方通行(・・・もう振り返りはしねェ)
打ち止め「どうかした?ってミサカはミサカはまだ寝惚けてるあなたを茶化しつつ質問してみる」
一方通行「何でもねェよ」
一方通行(打ち止めのこの笑顔を守り抜くために)
~おわり~
417 : VIPに... - 2010/04/24 00:26:54.08 C/QxZkQ0 35/35ここまで読んでくれてありがとうございました
最後は自分で書いてて寒い気がしたけど気にしない方向で
ていとくんの扱いが酷いけど別に彼が嫌いってわけじゃないよ
ついでに上条さんをたたせてるのは彼が主人公だからでそこまで好きってわけでもない
時間軸は原作と同じだけど最後だけは普通より早い感じです
今のところネタ切れなんでネタくれると嬉しいです