ダル「フヒヒ、まゆ氏今のもう一回よろ、できれば恵方巻きを咥えながら上目遣いで頼むお」
まゆり「ん~?はむっ、ふぁふふんの…ぷはっ、咥えながらじゃ喋れないよ~、とっても太いもん」
ダル「とっても太いキターーーーーーーー!!!」
岡部「止めろこのアルティメット超ド級HENTAIがっ!!」 ドグワシッ!
ダル「あべし!へへっ、オカリン、あんたいいパンチ持ってるじゃねえか……」
岡部「というかまゆりに今のセリフを言わせたいがためだけに恵方巻きを買ってきたのかお前は!!」
ダル「サーセン、だが反省はしていない」
岡部「そもそもそんなのは彼女とやればいいだろうがこのリア充めが!!」
ダル「やだなぁオカリン、大事な由季たんにそんないやらしいことさせられないに決まってるだろ(キリッ
えっ?それとも超リア充のオカリンは牧瀬氏とそういうプレイが当たり前なん?いや~敵いませんなぁ」
岡部「この男……殴りたい……!!」
紅莉栖「許可するわ、殴ってよし」
岡部「よし!!ふんっ!!」 ドボゥ!!
ダル「ひでぶ!!」
まゆり「あ、紅莉栖ちゃんも来たんだ!トゥットゥルー☆」
元スレ
まゆり「ダル君の恵方巻きおいしいね~」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359907586/
紅莉栖「来てそうそうなんなのよこの地獄絵図は」
ダル「さすがに言い過ぎじゃね?まあ確かに僕もやりすぎたお、サーセン」
岡部「まったく……HENTAIも度を過ぎると笑えないからな」
ダル「でもこの恵方巻きをおみやげに持ってきたのはそういう不順な動機からじゃないお」
まゆり「うん!今日はメイクイーンNyan×2で『愛情注入萌恵方(もえほう)ロール』を限定で出したんだよ~」
ダル「持ち帰りも可だったから店で3本たいらげてここにも7本持って来たんだお。一人一本どうぞ」
岡部「買いすぎだ!!」
紅莉栖「ていうかメイドカフェで巻き寿司っていうのもなんかシュールね……」
ダル「いつもはフェイリスたんの“目を見て混ぜ混ぜ”が炸裂するけど、今日に限っては逆にフェイリスたんを見つめながらの“目を見てもぐもぐ”が許されているんだお!!そりゃ張り切るだろ常考」
岡部「なんだその頭の悪そうなイベントは……そもそも恵方巻きとは今年の恵方を見ながら食べなければ効果が無いだろうが」
ダル「僕達にとっての恵方はフェイリスたんだお!」(キリッ
紅莉栖「駄目だこいつ、早くなんとかしないと」
ダル「というわけで僕以外のラボメンプラス由季たんの分はあるからどうぞもらってほしいお」
まゆり「まゆしぃはもういただいちゃってるのです☆ もう一本も代わりにフェリスちゃんに渡しておくね」
岡部「というかフェイリスは自分の店で出してるものをもらって嬉しいか?」
ダル「分かってないなぁ、こういうのは贈るモノが何か、じゃなくて贈るという気持ちが大事なんだお」(キリッ
紅莉栖「今日の橋田、いつにも増してウザいわね」
ダル「はぁはぁ、もっと言ってください」
紅莉栖「だが断る。そもそも男のほうから女に恵方巻きをプレゼントするってどうなの?」
岡部「ん?まあそうだな、プレゼントとしては珍しいな」
紅莉栖「ん?いや、プレゼントとして珍しいっていうんじゃなくて、男から女へ、っていうのがね」
岡部「……? その言い方だと女から男へプレゼントするのは普通のように聞こえるが」
紅莉栖「……? え? そうでしょ?」
岡部「え?」
まゆり「ほぇ?」
ダル「なんぞ?」
紅莉栖「は?え?」
~~数日前・@ちゃんにて~~
なんかやたら恵方巻きのCMやってるけどなんなの?
1 名前:栗ご飯とかめはめ波 ◆KUrisoCave 投稿日:2011/01/31(月) 01:01:30.73 ID:cHr1stNA0
そんなブームあったっけ
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/01/31(月) 01:02:02.11 ID:SErndistp0
糞コテ氏ね
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/01/31(月) 01:03:49.65 ID:YondCeei0
釣りだよな?
4 名前:栗ご飯とかめはめ波 ◆KUrisoCave 投稿日:2011/01/31(月) 01:04:50.70 ID:cHr1stNA0
>>3
いやマジでわからん
家庭の事情で数年間海外にいて去年帰ってきたんだが前はなかったよな?
・
・
・
56 名前:栗ご飯とかめはめ波 ◆KUrisoCave[] 投稿日:2011/01/31(月) 01:21:02.96 ID:cHr1stNA0
なるほど、要するに電○のせいでバレンタインチョコの代わりに節分に恵方巻きを渡すのが常識になったわけか
やっと分かったわ お前らありがとな
紅莉栖「くそっ……くそっ……こんなにおもいっきり釣られるなんてっ……ううっ!」
岡部「フゥーハハハ!!助手よぉ、何ちゃんねるの何速VIPでなのかは知らんがすっかりニセ情報に踊らされたらしいな?」
ダル「おっ、検索かけたらそのスレハケーン、弱小アフィブログに拾われてるお」
紅莉栖「うわああぁぁ!!見るな!!やめろおおぉぉ!!」
岡部「ヴィクトルコンドリア大学の天才少女がVIPごときで豪快に釣られる情弱とはとんだお笑いだな!!」
紅莉栖「ああっ……もう……なんであんなにあっさり信じたあの時の自分!!何なのよっ!!」
岡部「案ずるなクリスティーナよ。人は誰しも過ちを繰り返すことで一回りも二回りも大きくなるもの……そう、このマッドサイエンティスト鳳凰院凶真でさえもそうなのだから、な」
紅莉栖「微妙にまともな事言ってるのがかえってムカつく……!」
まゆり「あーっ!なるほどぉ!まゆしぃ分かっちゃったのです☆」
岡部「どうしたまゆり?助手のドジっ娘っぷりを再発見したか?」
まゆり「ううん、そうじゃなくて、さっきから紅莉栖ちゃんが手に持ってる箱のことだよ~」
ダル「そういえばラボに来た時からずっと大事そうに持ってるけど何が入ってるん?」
紅莉栖「あ、いや、これはその、もういいのよ、何でもないのっ!!」
岡部「?」
まゆり「ずばり!その箱の中身はぁ……」
紅莉栖「いいのよ!まゆり!なんでもないから!つまらないものですから!!」
岡部「構わん、まゆりよ、答えてみろ」
紅莉栖「ううっ」
まゆり「オカリンへプレゼントする恵方巻きで~す!そうでしょ、紅莉栖ちゃん?」
岡部「なっ!?……そう、なのか、紅莉栖?」
紅莉栖「……(コクリ)」
ダル「うはー、リア充爆発しろ!」
紅莉栖「も、もう、いいわよ……自分で食べる、から……冷静に考えたら変よね、チョコの代わりに恵方巻きって。でも……チョコはパパにプレゼントするのに作って大失敗したことあるから……。酢飯の元混ぜて具を巻くぐらいの巻き寿司なら私でも、って思って……」
ダル「ちょ、もしかして牧瀬氏の手作りなん?」
紅莉栖「だ、だからもうこの話はおしまい!!ね?お、岡部にはその、後日何かチョコ的な何かを買ってやらないでも無い気もしないでもないからな!ないからな!」
まゆり「ツンデレじゃなくてデレデレなのです」
岡部「……その恵方巻き、俺がありがたくいただこう」
紅莉栖「えっ!?」
岡部「正しい風習?バレンタイン?そんなものはもとより狂気のマッドサイエンティストであるこの俺には関係ない。こういうのは、何を贈るかではない。紅莉栖がこの俺のために作ってくれたということが大切なんだ」
紅莉栖「岡部……」
ダル「なんで恵方巻ききっかけで固有結界作り出してるん?さすがの僕もそろそろイラ壁」
まゆり「アツアツだねぇ~☆」
岡部「では早速いただくとしようか……」
ダル(オカリン、オカリン、でも大丈夫なん?だって牧瀬氏の調理スキルは……) ヒソヒソ
岡部(大丈夫だろう。紅莉栖自身も行った通り、巻き寿司なんて簡単だ。唯一心配なのは酢飯の配合だが、先ほどの紅莉栖の言葉によれば酢飯のもとを使ったようだしその心配も無い) ヒソヒソ
岡部「ではいざ、オープン・ザ・セサミ!!」 パカッ
岡部「」
紅莉栖「ど、どうかしら?」 テレテレ
ダル「Oh……」
まゆり「え、えっとね……オカリンはどう思う?」
岡部「えっ!う、うむ、感想を述べる前にだな、いくつか質問をしたいのだが……。この、海苔の側面に埋め込んであるマーブル模様は何だ?」
紅莉栖「チョコレートよ。ほ、ほら、最初はバレンタインの代わりだと思ってたから」
岡部「この触覚のように刺さっているのは……」
紅莉栖「パクチーよ。海苔巻きって黒ばっかりだけど、緑を足すと彩りが良くなるでしょ?」
岡部「そ、そうだな……で、中には何を巻いている……?」
紅莉栖「まず、定番の玉子焼き……は、ちょ、ちょっとだけ焦がしちゃってるけど、大丈夫だと思うわ! きゅうりはたまたま手元になかったから、代わりにセロリを入れたの。あとね、その、やっぱりチョコをと思ってキットカットを入れたの。食感が変わって楽しいでしょ? で、なんだか全体がバラバラになっちゃうからバターにはちみつを混ぜたペーストで具をまとめたわ」
岡部「う、ううむ」
紅莉栖「それとね」
岡部「まだあるのか!?」
紅莉栖「岡部、前に白子が好物って言ってたわよね?それもたっぷり入れたのよ!生だからなめらかだと思う」
岡部「…………」
まゆり「……うわぁ……」
ダル「オカリン……骨は拾うぜ……」
紅莉栖「……ど、どうかな?」
岡部「そ、そうだな……カラフルで、その、見た目が楽しいというか、びっくり箱的というか……。助手のことだから、うまく巻けずにぐちゃぐちゃになるのではないかと思ったが」
紅莉栖「うん、正直言って最初はすぐ崩れそうになっちゃったんだけど、ネットで『食品用スプレーのり』ってのを見つけて、それを使ってみたらうまくいったの!」
岡部「ああ、そう……海苔に糊をね、うん、ははは、面白い、面白い……」
紅莉栖「あっ、い、今のはそういうダジャレのつもりじゃなくて!偶然だからな!本当よ!!」
ダル「ていうかもったいぶってないでさっさと食えよオカリン」
岡部(ぐっ……さっき骨を拾うと言ったのはどの口だ!!)
岡部「そうだな……では……」
スゥ~ ハァ~ スゥ~ ハァ~ ……グッ!
岡部「いただきます!!!」 ガブッ!
岡部「……~~~~~~~~ッ!!!」 ジタバタジタバタ
ダル「ちなみに今年の恵方はオカリンから見て今牧瀬氏のいる方角だから、牧瀬氏を見つめながら食べるといいのだぜ」
岡部「~~~~~ッ!!!こっ……」
まゆり「し~っ、オカリン!恵方巻きは食べ終わるまでしゃべっちゃだめなのです!」
岡部「………………~~~~!!」
紅莉栖「お、岡部……どう、かな……?」
岡部「…………」
岡部「……」
岡部「(ニコッ)」
紅莉栖「おいしい?おいしいのね?よかったぁ」 ホッ
岡部「…………んぐぐ…………」
岡部(なんだか香ばしくて…油っこくて…甘くて…しょっぱくて…サクサクしてて…カリカリしてて…草くさくて…生臭くて…)
岡部(こ、これはまるで……味の地獄絵巻やぁ~~!!)
~~十数分後~~
岡部「はぁ、はぁ……び、び、美味だった、ぞ、紅莉栖よ……」
紅莉栖「そっか、よかった……岡部が喜んでくれて……」 グスッ
ダル「オカリン、すぐにドクペ持ってきてやるから待ってるお」
岡部「ま、待て!水に、水にしてください……」
まゆり「なんていうか……二人の愛を見せつけられちゃったのです☆」
紅莉栖「も、もう、やめてよまゆりったら♪」
ダル「ほいオカリン、水だお」
岡部「よし!んぐっ、んぐっ、んぐっ……ぷはぁ!ふぅ……」
ダル「なんだか賢者モードを通り越した顔してるけど大丈夫なん?」
岡部「あ、ああ……ふ、フゥーハハハ、これも助手を籠絡するための、ゴホッ!ゴホッ!」
紅莉栖「ああもう!あんなに勢い良くがっついて食べるからむせちゃうのよ」
岡部(勢いをつけないと完食は無理だあんなモノ!!)
紅莉栖「お、岡部がどうしても、っていうなら……ま、また作ってあげるのもやぶさかではない、わよ?」
岡部「」
岡部「ま、まあ、その話はまた今度に……」
<ガチャッ
ブラウン「おう、岡部は…うん、いるな?」
岡部「うおっ!な、なんですかミスターブラウン!いくら貴方といえどノックも無しに神聖な我がラボへ」
ブラウン「うるせぇ!ガタガタ抜かすと家賃上げるぞ」
まゆり「あれぇ?店長さん、ちょっと顔色悪いかも」
ブラウン「ああ、いや……そんな事はないぞ?それより、今日は岡部にいいモノをおすそ分けに来てやったんだ」
岡部「は?ミスターブラウンが、俺に?」
ブラウン「おうよ。ほ~ら綯、こっちにおいで?」
綯「……お、オカリンおじさん、こんにちは」
岡部「シスターブラウンよ。何度も言うように、俺の名は鳳凰――」
ブラウン「あぁ?」
岡部「岡部倫太郎です。それで、シスターブラウンがどうしたんです?」
綯「あのね、私、この前家庭科の時間にね、太巻きのお寿司の作り方を習ったの」
岡部「太ま…寿…司……」
綯「それでね、節分の日に、いつもお仕事がんばってるパパに作ってあげようと思ったの」
ダル「イイハナシダナー」
綯「それでお寿司を作ったんだけど、パパ今日は食欲が無くてちょっとしか食べられなかったの。それで、残りはオカリンおじさんに分けてあげたらどうだ、ってパパが」
ブラウン「そういう訳だ。本来ならお前なんぞに綯の手料理を恵んでやる機会は未来永劫訪れねぇんだぞ?感謝するんだな」
綯「だから、その……オカリンおじさん、このお寿司、食べてください!」
岡部「」
ブラウン「なぁ岡部……綯の真心のこもった手料理、当然おいしくいただけるよな?」
岡部「あ、あの……」
ダル「いっけね!今日はこの後メイクイーンNyan×2で雷ネットの試合があるんだお!今すぐ行かなくちゃ!」 タタッ
まゆり「あ!まゆしぃもバイトのシフトが入ってたのです!じゃあねオカリン、トゥットゥルー☆」 タタッ
紅莉栖「そ、そうだ!私もホテルへ戻って論文をまとめないと!またね岡部!」 タタッ
岡部「あ、ちょ、おま!!」
綯「ど、どうぞ、オカリンおじさん……」
岡部「うう……そ、そういえば指圧師は!?桐生萌郁には食べさせないのですか!?」
綯「萌郁お姉ちゃんもちょっと食べたけど、やっぱり食欲ないみたいで……」
<ティンティロリンッ♪(メール着信)
『件名:走馬灯って
本文:とっても綺麗なんだね……鼻から息をしないのがコツだよ!岡部くん、死なないでね(XoX)」
ブラウン「食べなかったら……分かってんだろうな?」
岡部「…………」
―― その日、我がラボに降臨したのは紛れもなく『鬼』であった。俺はそれから数日間、白衣のポケットに大豆を常備しながら何かに怯えて過ごす羽目になったのだった……
~おわり~