2 : 以下、名... - 2016/03/08 23:55:49.03 XtmS4XsS0 1/49

いつかの冬はずっと1人ですごした。寒くても変わりなく

いつかの春はずっと1人ですごした。暖かくても変わりなく

いつかの夏はずっと1人ですごした。暑くても変わりなく

秋も大体1人で。変わったのかな

冬は大体1人で。その間に携帯を手に入れたのだけれど

春は?どうだろう

確率的には1人だ。いや確率に頼っても

これから指数関数的に増えたりするかな

現状は対数関数にでもね

どちらでも手に負えない

負けっぱなし

1 : 以下、名... - 2016/03/08 23:54:42.89 XtmS4XsS0 2/49

化物語のssです。


【関連】

そだちコンジェクチャ
http://ayamevip.com/archives/46533463.html

そだちアクシアム
http://ayamevip.com/archives/46824832.html

3 : 以下、名... - 2016/03/08 23:56:55.05 XtmS4XsS0 4/49

ごめんなさい

私の人生良いものでなくって

本当にごめんなさい。幸福でなくって

期待はかけられていないから少しは許してほしい

家族とか知人がいれば迷惑とか心配とかされるかもしれない

してくれちゃってるかもだけど

いないからね。誰にも迷惑かけてないよ

いや

なんで私が謝るんだ。くそ

変われないのは知ってるよ

4 : 以下、名... - 2016/03/08 23:59:03.87 XtmS4XsS0 5/49

疲れているのかな

この町に戻ってきたせいだろうか

楽しそうな人が多いな

疲れているときはみんな死なないかなって思うくらいには

駄目人間だ。私が死ねばいいのにね

駄目、死なないよ。負けるか

とにかく楽しそうな人は苦手だ

何がどれくらい楽しいのか問い詰めたくなる

5 : 以下、名... - 2016/03/09 00:00:07.33 OzGeUE4Q0 6/49

私は大体のことが嫌いだと思う

口に出したら駄目だけど

やっぱり嫌いなのだろう

時間が経てば少し好きになるかなって

ならなかった

優しさが気持ち悪い

つらさが気持ち悪い

誰もかれも気持ち悪い

私が一番気持ち悪い

それを思うことを許して

強い気持ちじゃないから

6 : 以下、名... - 2016/03/09 00:01:05.57 OzGeUE4Q0 7/49

だって無理だもの。行けない

どうあっても行けない

たどり着けない

そんな風にはなれない

ならば

私はどうなるというの

間違いを見つけていくことは一個一個可能性が無くなることで

前向きなことならいいのだけれど

最後まで間違えを見つけたら

その後は?


余接「あっ育お姉ちゃん」

「はっはー、今日も楽しそうな顔してますねえ」


何かには見つけられたみたい

7 : 以下、名... - 2016/03/09 00:45:03.90 OzGeUE4Q0 8/49

「では会議を始めましょう」

余接「ねえ育お姉ちゃん」

「なあに?」

余接「何の会議なの?」

「なんだろうね?」

「おや?ご存知でない」

「うん」

「愚か者ですね」

「おい」

余接「育お姉ちゃんは愚か者なの?」

「そうなのです」

余接「そうなんだ。じゃあ仕方ないね」

「ちょっと余接ちゃん」

余接「なんだい?愚か者。いや愚か姉ちゃん」

「やめなさい」

余接「うん」

10 : 以下、名... - 2016/03/09 22:27:14.67 006pOCIE0 9/49

会うのはすごく久しぶりのこの2人と

本当になんでこんなことになったのかな

なんでこんなことをしているのかな

教室にいる

余接ちゃんと机を並べて扇ちゃんが教壇に立っている

この町に来て、この子達と会って

少し話をしたのだけど

ここって

11 : 以下、名... - 2016/03/09 22:32:03.99 006pOCIE0 10/49

「ここは懐かしい場所でしょう?」

「かつては先輩がいた場所、今は私が通っている場所です」

「懐かしいですか?思い出はまだ壊れていませんか」

「不肖、この私が場所を用意させていただきました」

「あなたのために」

「私のために」

余接「僕のために?」

「それはちょっと違うよ、余接ちゃん」

「どうです?扇さんって言ってくれても問題ありません」

「扇ちゃん」

余接「扇お姉ちゃん・・・ちょっと言いづらいな」

「期待通りですね。期待通りに期待はずれです」

「ねえ扇ちゃん」

12 : 以下、名... - 2016/03/09 22:34:48.78 006pOCIE0 11/49

「はい、愚か者なんですか?あと、発言の際には手を上げてください」

「はい」

「どうぞ」

余接「色々と受け入れたんだ」

「余接ちゃんのこと知ってるの?」

余接「いえーい」

「いえーい」

「ちょっとついていけない」

「友人の友人は知り合いです」

「たまたま町で会いまして、共通の話題で談笑する仲です」

「談笑?」

「あなたの友達は私と余接ちゃんだけですから」

「交友関係どうかしています」

「言うなあ」

13 : 以下、名... - 2016/03/09 22:40:59.72 006pOCIE0 12/49

「ではでは、早速本題に入りましょう」

「ずばり阿良々木先輩についてです」

「なんで!?」

余接「へー」

「加えて老倉先輩についてです」

「私?」

余接「へー」

「このチキンはこの町に戻ってきているのに」

「いまだに愚か者の阿良々木先輩と会っておりません」

余接「チキンだね。きちんとチキンだね」

「色々な悪口を言うのね」

「そうじゃなくて、なんで会う必要がある?」

「だって会うために来たのでしょ」

14 : 以下、名... - 2016/03/09 22:47:13.67 006pOCIE0 13/49

そんなことはない

そんなことはないはずだ

いや、やっぱりそんなことない

会ってどうする

私は何か変わっているか

いつも鬱屈して

無様に足掻いているだけだし

かなり足掻いたんだけどな

あいつを見返せるような人間になっているはずだったのに

これじゃあ

・・・それよりも心配なのは


「御二人の過去には色々なことがあり、老倉先輩はそれを気にかけられているかもしれませんが」

「愚か者は気にしていますかね?」

「大丈夫ですよ、また忘れていらっしゃるのでは?」

「死ね!阿良々木」

15 : 以下、名... - 2016/03/09 22:58:43.64 006pOCIE0 14/49

「ならば死んだつもりで会いに行きましょう」

「私じゃなくてあいつがね」

「どちらでもいいじゃないですか」

「どちらでもいいだなんて言わないで」

「ねえ余接ちゃん」

余接「・・・」

「余接ちゃん寝ないで」

余接「眠い会話しているから」

16 : 以下、名... - 2016/03/09 23:00:53.61 006pOCIE0 15/49

「あまりいい案がありませんね」

「1人は寝てるしね」

余接「死ね?」

「違うよ余接ちゃん。阿良々木は死ねばいいけど」

余接「おにいちゃんと一緒のお墓に入る?」

「死んでも入らない」

余接「なんでそんなに嫌いなの?」

「そりゃあ・・・」


一時間ほど語った

何を話したのかは憶えていないけど

それは素晴らしい演説だったに違いない


「愚か者、あなたが議長をやりなさい」

「私が?」

「話が進みませんので」

「ちょっと余接ちゃん、死なれては困ります」

余接「ちょっと死なせて、あと5分くらい」

「何なの」

17 : 以下、名... - 2016/03/09 23:18:59.01 006pOCIE0 16/49

「それでは会議を始めます」

余接「はーい」

「はいはい」


すごいな、すごい嫌な記憶が甦る

でも、今は前を見ると

なんだかおかしい


余接「何か言えよ」


口悪くなったね余接ちゃん


「あれですよ、あれ。教師が教壇の前に立って黙るという手法です」

「不安を掻き立てる手法です。そんなことして楽しいですか?老倉先輩」

「趣味が悪いですね。素晴らしいです」


相変わらずうるさいね扇ちゃん

まったく


余接「何笑ってんだよ。怖いよ」


本当に口が悪くなったね

18 : 以下、名... - 2016/03/10 00:34:16.55 NcNj8XdX0 17/49

「発言があるのなら挙手をお願いします」

余接「はい」

「はい」

「じゃあ余接ちゃん」

「ひいきですね」

「違う」

余接「僕に議長やらせて」

「後でね」

余接「うん」

「はい」

「扇ちゃん」

「何ですかその会話」

「最初は何を言おうとしたの?」

「私をもう一度議長に」

「駄目っていうか、余接ちゃんと言うこと一緒じゃない」

「またもやひいきですか」

「静粛にお願いします」

「分かりました。老倉先生」

19 : 以下、名... - 2016/03/10 06:43:38.88 NcNj8XdX0 18/49

「えーと、議題は・・・私があいつに会うためにはどうしたらいいかだっけ」

「色々とおかしい」

「そうです。頭のおかしい同士、早く会っちゃってくださいよ」

「いやいやいやいや、おかしいって」

「それにさあ、私から会いにいったら、会いたいみたいじゃない」

「頭のおかしいは否定されないのですね」

余接「すげーどうでもいい」

「あいつだって今日は近くにいないかもしれないし」

「それはご心配なく、呼んでいます」

「本当!?」

「本当ですよ」

余接「みんな暇なんだね」

「どっどこに?すぐそこいるの」

「あっ」

余接「どうしたの?」

「しまったー、失敗だー。お二人に詳細な待ち合わせ場所を言っていませんでした」

余接「それは大変だね」

「しかし、この校舎のどこかにいるはずです。探してみていただけませんか?」

余接「探さなきゃ」

「ええ、探さなければ会えません」


全て棒読みで交わされる会話だけれど

どうする?

20 : 以下、名... - 2016/03/10 23:05:13.78 Dkq340/M0 19/49

「ちょっちょっと待って」

「おや議論を進められませんか」

余接「じゃあ次、僕だ」

余接「育先生、早く退任して席に座って」

「あっはいはい」

余接「返事は1回でいいぜ」

「いいぜって」

余接「僕の言う事は少ないよ」

余接「じゃあみんな一緒に」

余接「いえーい」

「いえーい」

「・・・」

余接「育お姉ちゃん、廊下に立ってる?それとも言う?」

「もうこれいいでしょう」

余接「駄目出しかい?やらないくせに駄目出しするの?」

余接「駄目な大人だね。駄目な大人の見本だ、見本市だね。何年生きているの?」

余接「信じられない。そんなことではこれからの生活が円滑におくれないよ」


そんなことがいる生活ならこっちから願い下げだけど

21 : 以下、名... - 2016/03/10 23:10:31.13 Dkq340/M0 20/49

余接「あともう一つだけ言うよ」

「うん」

余接「先生って言ってよ、育お姉ちゃん」

「先生」

余接「もっと言って」

「先生」

余接「うるさいな」

「ええっ?」

「はい」

「何ですかその会話・・・でしょ?」

「その通りです」

余接「いい?」

「どうぞ先生」

余接「とっとと会いに行けよ」

22 : 以下、名... - 2016/03/10 23:14:19.13 Dkq340/M0 21/49

「余接ちゃん?」

余接「育お姉ちゃんは言ったよね、僕に心があるかどうか」

余接「結論から言うと、いまだにわからない」

余接「うまく言えないんだ。僕」

余接「でも行ったほうがいいと思うんだ」

余接「あるって言ってくれて。僕は」

余接「ちょっとばかり嬉しかったりもしたりしなかったりで」

余接「だって」

余接「なぜかな」

余接「心を手にしたら僕は死んでしまうような気がして」

余接「怖いんだ。死んでいるのにね」

余接「それで僕は」

余接「聞きたいことがあって」

余接「同じ質問をしてしまうのだけれど」

余接「許してね」

余接「育お姉ちゃんの心はどこにあるの?」

24 : 以下、名... - 2016/03/11 00:07:22.61 kUMV81yG0 22/49

「ごめんね」


私に綺麗な形の心はなくて

歪んでくすんだものではと思う

それも不確か

私は私の証明ができない


余接「ううん。そんなことないよ」

余接「育お姉ちゃんくらい頭が良ければ、分かるのかなって思ったんだ」

余接「難しいよね、分からないことがあって」

余接「大事なことなんだけど」

「そう・・・だね」

余接「もし分かったらさ」

余接「そっと教えて」

25 : 以下、名... - 2016/03/11 00:23:51.91 kUMV81yG0 23/49

「老倉先輩」

「迷われているのなら、ここで行かれてしまうのも手ですよ」

「時には突っ込んでしまうことも必要です」

「何もせずに全部懐かしむのもいいですけどね」

「頭がおかしいとか言ってしまっても」

「ならば、もう後は余計な思いになります」

「それでもいいですが・・・」

「その時に、あなたを笑うのは誰でしょうね」

「誰?」

「それは私です」

「おっと、ボールペンはしまって下さい」

「冗談ですよー、嫌だなー、老倉先輩」

「待って下さい。そして行って下さい」

「待っているのは愚か者です」

「会いに行くのも愚か者です」

「愚か者と愚か者ですね。戦争でもするのですか?そうではないでしょう」

「誰もかれも、いつか私達にした問いを持って待っています」

26 : 以下、名... - 2016/03/11 00:25:39.20 kUMV81yG0 24/49

「あのさ」

余接「なんだい」

「何でしょう」

「どうして私にそこまでしてくれるの?」

「さて?何のことでしょう。分かりますか余接ちゃん」

余接「お姉ちゃんにそこまでの価値は無いよ。驕るなよ」

余接「価値がないから、友達なんだぜ」

「なんだぜって変なの・・・いけるかな?」

余接「行けって」

「忘れられてない?」

「聞いてみたらいいじゃないですか」

「嫌われていたら?」

余接「・・・」

「・・・」

「・・・」

余接「がんばろう」

「頑張りましょう」

「何を?いやいいけど、行けばいいんでしょ」

「後悔しても知らないよ」

余接「お前がな」

「してればいいです」

27 : 以下、名... - 2016/03/11 23:40:13.76 xG7rgZpo0 25/49

校舎の廊下を歩く

歩く私は滑稽だ

話す私は滑稽だ

生きる私は滑稽だ

大嫌いな人に会うためにいる私はどうだ

いいよ

いいよ

いいよ

いいよ

誰も知らないから

先に進め

それから考えろ

怖くない

怖くない

28 : 以下、名... - 2016/03/11 23:41:03.43 xG7rgZpo0 26/49

「どっどう?」

「おかしいですね。先ほどこちらを通ったはず」

「嘘」

余接「隠れてどうするんだよ」

「埒が明きませんねえ」

「では、手分けして探しましょうか」

余接「そうだね」

「ええっ?」

「私はこちら、余接ちゃんはあちらに」

「私は?」

「自分で決めなさい」

29 : 以下、名... - 2016/03/11 23:50:09.38 xG7rgZpo0 27/49

1人になったって

いつもと同じ

話す相手は自分で、一番話してきた

自分と向き合うのに飽き飽きだ

自分しか向き合う相手がいないから

でも向き合うのはとても魅力的ではない私

自分で無ければ見放してやりたいと何度思った私と

何年向き合っただろう。おかげで大人にはなれないまま

可哀相だと言われたくない、言っていいのは私だけ

私が頑張ればいい

全ては未来の私に丸投げ

つらいときに助けてくれる人はいない

これからは更にいないだろう

そういつもと同じなのだから

あせっちゃ駄目だ

30 : 以下、名... - 2016/03/11 23:56:12.65 xG7rgZpo0 28/49

どこにいるんだよ

手間をとらせるなよ

3年の教室は回った

他にどこにいるのだろう

私に恐れをなして逃げたのだろうか

なら来るなと言いたい

嘘を言うなと言いたい

私に

私は

知っているけど

私は知っている

どこにいるかを知っている

あいつは嫌な奴だから、どこにいるかなんて解りきっている

居るのは嫌なことがあった嫌いな場所

31 : 以下、名... - 2016/03/11 23:58:37.59 xG7rgZpo0 29/49

もしこの中に誰もいなかったら

嬉しいのか怖いのか

なんて言えばいいのかを

何通りでも考えて

何を言われてもいいから

何通りでも考えて

動揺するな

余裕を見せてやれ

取り乱したりせずに

普通に話せればいい

扉を開けて

いた


「あっ・・・」

「おっ元気だったか老倉?」

「今度はもちろんお前のこと覚えているからな」

「死ね!」

32 : 以下、名... - 2016/03/12 22:44:10.43 yUzv70UZ0 30/49

「憶えているって・・・当たり前だろ」

「的外れなこと言って」

「この前からそんなに経ってないし」

「忘れていたらひどいし」

「常識で物を言えよ」

「いきなり死ねって言ってる奴に常識を諭された」


最悪の再会の回数を更新している

やったあ

でも駄目だ

33 : 以下、名... - 2016/03/12 22:59:11.34 yUzv70UZ0 31/49

「元気だったか?だって」

「全然大丈夫だったよ」

「全部うまくいってたから」

「まったく問題無いね。問題があるわけがない」

「おっおう。良かったじゃないか」

「心配だっ

「心配なんかするな」


そんなことを言うな

34 : 以下、名... - 2016/03/12 23:13:24.88 yUzv70UZ0 32/49

「それより何でここにいるの?」

「?それはお前に会うために」

「お前は」

「会って何をする?」

「何って話でもしようぜ。久しぶりに会ったしな」

「お前は?」

「何を話すの?」

「なんでもいいよ」

「老倉はなにかあるか?」

「うん・・・」

35 : 以下、名... - 2016/03/13 01:37:13.46 M1aZAW130 33/49

おかしいなあ。まったく話す言葉が浮かばない

あんなに考えていたのに

扇ちゃんと余接ちゃんを呼ぼうかな

そうだ


「心臓の形は解けた?」

「心臓?」

「余接ちゃんから聞かなかった?」

「ああ、あれか。解けたよ、その大きさも」

「定理を憶えていれば簡単だよね。無限の形は?」

「扇ちゃんが聞いてきたやつだな」

「うん。その長さも解るさ」

「ほんとに解けたの?」

36 : 以下、名... - 2016/03/13 01:39:48.95 M1aZAW130 34/49

「ほんとだって」

「じゃあ黒板に書いてみなよ」

「本気か?」

「早く」

「うーん・・・だから極座標の長さの公式はこれで」

「もうひとつは第一象限の4倍で」

「へえ」


解けると思った

本当に疑ったわけじゃない

綺麗な形が書かれている


「やるじゃない」

「僕からもいいか?」

「いいよ」

「星の形は?」

「楽勝だよ」

37 : 以下、名... - 2016/03/13 01:41:53.24 M1aZAW130 35/49

「・・・と縮閉線も同じようになります」

「さすがだな」

「できて当たり前でしょ。えっ?もしかしてできないの」

「もっと詳しく教えてほしい?」

「えっいいよ。自分で考えてみるからさ」

「えっ・・・そう」

「結構びっくりしたけどな、あの2人がこんなことを聞いてくるなんて」

「他に何か言ってた?」

「余接ちゃんは仲直りしなよって」

「扇ちゃんは覚悟しておいて下さいって」

「わけわかんねーよ」

「それはそうだね」

「あの子達すごい変わっているけど」

「すごくいい子達だよね」

「そういう印象を受けたのか・・・そうか」

「あの2人も変わったのかな」

「ふーん?」

38 : 以下、名... - 2016/03/13 01:49:20.22 M1aZAW130 36/49

私はどう?変わったかな・・・なんて聞いてみようかなあ


「私は・・・」

「なんだ?」


・・・聞けるか。気持ち悪い

本当にやめて

3日後くらいに死を選びたくなるから

私が聞けるわけがない

どうしようね扇ちゃん

39 : 以下、名... - 2016/03/13 13:46:08.13 M1aZAW130 37/49

「はぁ」

「なんだよ溜息なんてするなって」

「もう帰ろうかな」

「えっ!?まだ話があるんじゃないか?」

「うるさいなあ」

「私が何か話があって話をしたらおかしいじゃない」

40 : 以下、名... - 2016/03/13 13:46:55.74 M1aZAW130 38/49

「じゃあ」


きちんとさよならを言うのは初めてかもしれない

私が言いたかった言葉はこれになるのか

逃げるように言う言葉が

私はあなたのことが嫌いだってことは何回も言えたりしても

いやほんと、死なないかなあ

41 : 以下、名... - 2016/03/13 13:49:47.62 M1aZAW130 39/49

「老倉!」

「っ大きな声で・・・何?」

「お前も解けるよな?僕がやった問題」

「当たり前でしょ」

「だったら」

「心臓の形はお前にあるよ」

「永遠の形も同じくな」

「そこまで解けたならもうあとは一つしかないだろ?」

「お前は優秀だからな」

「ああ・・・そう」

42 : 以下、名... - 2016/03/13 13:50:52.75 M1aZAW130 40/49

優秀だって

笑うね

そう思うのはお前しかいないんだ

嫌いなお前しかいないんだ

昔の私を知っているのはもうお前しかいない

あとは忘れ去っている

忘れ去られている

嫌だな

なんて皮肉なんだろう

私を証明できるのはお前しかいないのだもの

くそう。そんなことを言うなって

今を思うことは難しいことだ

嫌いじゃなくなったらどうするの

大丈夫だよ私は

そんなことないから

みんなどうしているの

みんなどうかしているの

それなら私と同じになるから

43 : 以下、名... - 2016/03/13 13:57:42.62 M1aZAW130 41/49

「今日はありがとうな」

「実は僕、お前に声をかけるのが怖かったんだぜ」

「あっそう」

「臆病者だ。情けない」

「人に話しかけるのが怖いだなんて」

「そうだな。だって怖かったからな、お前」

「ふーん・・・」

44 : 以下、名... - 2016/03/13 13:59:08.92 M1aZAW130 42/49

「ははっ」

「なにが可笑しい?」

「悪い悪い」

「だって嬉しくてさ」

「嬉しいって何が?」

「お前のことだ」

「なあ解るか?僕は嬉しいよ。お前にあの頃のお前は怖かったな、なんて言えるんだぜ」

「言わせて欲しいのだけれど」

「お前はなにも変わってない。なにもかもお前だよ」

「別にいい、僕はそれが嫌いではないのだから」

45 : 以下、名... - 2016/03/13 14:00:27.68 M1aZAW130 43/49

だから嫌なことを言うなよ

嫌いなやつに嫌いじゃないとか言われたりしたら

言われたら

そういうときは悲惨な過去に負けるわけがない

負けるわけにはいかない

嫌いなお前が勇気を出した

お前が解けた問題は

私も解ける

きっとそう

勇気を出そう

勇気を出して

頬をつねる

46 : 以下、名... - 2016/03/13 14:01:32.75 M1aZAW130 44/49

「いてっ!」

「痛い?ごめんね」

「当たり前だろ!」

「人に触るのって怖いものね」


泣きそうになってしまう

泣くわけじゃないよ

そんなのできない

でもそれを我慢して触れようとしたのだから


「どう?私はまだ・・・あなたのことが嫌いでしょ?」

47 : 以下、名... - 2016/03/13 14:04:46.18 M1aZAW130 45/49

「老倉・・・」

「帰ろうか」

「えっ?」

「聞いてる?帰ろうって言っているのだけど」

「んっ?ああ」

「余接ちゃん、扇ちゃんいるでしょ!?」

「帰ろう」

余接「早く呼べよ」

「邪魔してはいけないと思いましたので」

48 : 以下、名... - 2016/03/13 14:06:13.89 M1aZAW130 46/49

余接「帰りになにか奢って育お姉ちゃん」

「私も奢られましょう」

「仲良いな」

「お前よりね」

余接「そうしたら、おにいちゃんの家で食べよう」

「それは良い考えではありませんか。ねえ老倉先輩?」

「えっええ?でも」

「僕は別にかまわないよ」

「仕方ない。扇ちゃんと余接ちゃんが言うなら」

余接「よく言うよ」

「ああ、先輩はおもしろいなー」

49 : 以下、名... - 2016/03/13 14:10:19.14 M1aZAW130 47/49

全然うまくいかなくて

間違えを見つけるたびに嫌になったとしても

だって嫌だよ、お前にそんなこと言われたら

それでも、そんなことが私を証明し続けるものならば

まだ、なんとか動いていける

指が少しでも動けば星の軌跡だって描ける

それだったら

泣きそうになってもいいよ

替わりに頬をつねってやるから

先に泣くのはお前だ

50 : 以下、名... - 2016/03/13 14:11:02.60 M1aZAW130 48/49

「じゃあ行くぞ老倉」

「うるさいなあ」

「やっぱりさっきの問題詳しく教えてくれないか?」

「僕1人じゃ解けそうにない」

「じゃあ一緒に考えようか」


まだまだ問題は山積みになっている

どうやって解いていこう

校舎を出ながら考える

かつては1人で去った校舎を

51 : 以下、名... - 2016/03/13 14:11:30.66 M1aZAW130 49/49

これで終りです。ありがとうございました。

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