岡部「ラボで昼寝をしていたと思ったら、女になっていた」
岡部「催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなものじゃあ断じてない」
岡部「もっと恐ろしいものの片鱗を…ではない!」
岡部「ポルっている場合ではないぞ鳳凰院凶真よ!」
岡部「俺の体に何が起きたというのだ。こんな…」サワサワ
岡部「無い…」フルフル
岡部「……」ペタペタ
岡部「…こっちも無い」ショボン
岡部「……」
岡部「…いやいや胸のある無しなど今は関係ないだろう!助手か!」
紅莉栖「あら、ハロー岡部」
岡部「おお、助手か!!助手に聞きたいことがある。どうして俺は女になっているのだ!?」
紅莉栖「はぁ!?あんた何言ってるの?またいつもの中二病ですか?」
岡部「俺はさっきまで男だったろう助手よ!それがどうして女になっているのだ!?これは冗談で言っているのではない!」ドンッ
紅莉栖「ビクッ…何よもう、そんなに大声で話しちゃって……冗談にしては悪質よ、岡部」
岡部「これが落ち着いていられるかッ!!はっまさか…」
岡部「なあ、紅莉栖、俺のフルネームを教えてくれ」
紅莉栖「今紅莉栖って言った!?…あなたの名前は岡部倫子よ。学生証にもそう書いてあると思うけど」
岡部「まさか」ガサゴソ
岡部「ウソだろ、おい…」
岡部「俺の本名が…岡部倫子だと…!?」
岡部「どうなっている?誰かがDメールを送って実験をした?いや、ラボには俺しかいなかったはずだが……」
岡部「この場合いつDメールを送ったのかは重要でないな。今重要なのは誰がどんな文面で誰に送ったかだ」
紅莉栖「ちょっと、さっきから何を一人でぶつぶつ言ってるのよ」
岡部「助手よ。俺が寝ている間にDメールを送ったか?」
紅莉栖「送ってないわ、それと助手ゆーな」
岡部「そりゃそうだよな…俺が女になってるって事はDメールを送った事実が無かったことになっているということだろうし」
バタン
ダル「うひーあちー。脂肪が溶けてゲルになるレベル」
岡部「おお、ダルよ。丁度いいところに来た!!携帯を見せてくれ」
ダル「いきなり倫子ちゃんの嫉妬イベントキター!!度重なるフラグクラッシュによく耐えてここまで来たかいがあったお」
岡部「何を訳わからんことを言っているのだ!!未来からメールが来てるか確かめるだけだ。助手もそういったのは届いているか?」
ダル「なんだ。また、実験かお。どんなメール送ったん?」
岡部「それが俺にも分からないんだ」
紅莉栖「分からない()とか、ラボ創設者()のくせに管理がなってないwww」
岡部「煽るなネラーが!!そんなことよりメールは届いていないのか!?」
紅莉栖「ネ、ネラーじゃねぇし。…そういったメールは届いてないわよ」
ダル「僕も届いてたとしたら真っ先に倫子ちゃんに報告しますし、はい」
岡部「そうか…、じゃあ一体誰に届いているんだ?」
紅莉栖「どんなメールを送ったか分からないって言ってたけど、送る前と送った後でどんな変化が起きてるの?もしかしたらその変化からメールの内容と人物を特定できるかもしれない」
岡部「気がついたら女になってた」
紅ダ「は?」
岡部「だから、ラボで寝てて気がついたら倫太郎が倫子になってたんだ」
ダル「いやいやいや、それは冗談がすぎるってばよ。体は女、頭脳は男とかこれにはバーローも苦笑い」
紅莉栖「つ、つまり、俺があいつであいつが俺で、アポトキシンを服用したと」
岡部「落ち着け、クリスティーナ」
ダル「厨二病の男とか誰得。そんな世界線僕は認めないお」
岡部「お前の意見なんかしるか!!」
紅莉栖「すぅーはぁー、よし落ち着いた。そうね、もし岡部が男の世界線から女の子になってる世界線に移動したんだとしたら因果となるメールは岡部が生まれてくる前に送られてないと辻褄は合わないんじゃないかしら?」
岡部「な、なるほど。るか子の時と同じという訳か…フゥーハハハハ。分かったこの灰色の脳細胞にイナズマのごとく解決策が流れてきたぞ」
岡部「作戦名:お父様に聞きましょう(オペレーションリーディングオイディプス)を発動させる。各自両親のポケベルに未来からの連絡は入ったかを聞いてくること」
ダル「そんな…もったいないこと僕には出来ない!!そんなことしたらせっかくの比翼連理のダールン、ハーレムルートが台無しだお」
紅莉栖「語呂悪いし、橋田は比翼連理ってよりも肥沃連理って感じね」
ダル「ちょっ、牧瀬氏酷いお」
Ahahahahaha
岡部「ええい、話を聞け!!全く、俺の一生がかかってるんだぞ!!」
紅莉栖「冗談よ。とりあえず聞いてはみるけど、あんたはDメールを打ち消す内容を考えなさいよ」
岡部「うむ、わかっている。それとダルは聞き出した暁にはフェイリスとるか子の手料理を振る舞ってもらうよう取り計ろうではないか」
ダル「その中に倫子ちゃんとまゆ氏もキボンヌ」
岡部「俺はともかくまゆりはやめといた方がいいと思うが」
ダル「何をいってるんだお?ラボの中で料理から劇物を創れるのは牧瀬氏だけじゃん」
紅莉栖「あれは、科学者的な知的探求心を満たしていったらああなっただけで、まともなのも作ろうと思えば作れるはず…」
岡部「お湯入れて三分待つのは料理に入らないからなインスタント処女」
紅莉栖「あんたも処女でしょ、ブーメランよブーメラン」
ダル「女の子達が目の前で処女発言。二次元にいかなくても桃源郷はここにあったんだお」
岡部「俺は男だ!いや、そうじゃなくてまゆりも相当酷かったような気がするが…」
バタン
まゆり「トゥットゥルー、おはよーみんな」
紅莉栖「ハローまゆり」
ダル「まゆ氏、まゆ氏、倫子ちゃんがまゆ氏の料理食べない方がいいとかって」
まゆり「えー、ひどいよオカリン。オカリンがまゆしぃに料理を教えてくれたのに」
岡部「なん…だと…俺がまゆりに料理?」
まゆり「家事を教えるのは姉の役目だーって言って教えてくれたの忘れちゃったの?」
紅莉栖「それがね、まゆり…」
まゆり「ええーオカリンは実は男の子だったの?じゃあお姉ちゃんじゃなくてお兄ちゃんだねー、えっへへ」
岡部「まゆり、そのお姉ちゃんと言うのは何なのだ?」
まゆり「そっかぁ、オカリンはリーディングシュナイゼルさんが出てるから分からないんだっけ?」
岡部「シュタイナーだ!!」
まゆり「オカリンはまゆしぃがお婆ちゃんにしごかれて大変だったときに、女の子は筋肉を鍛えるものじゃない。私がお姉ちゃんになって、家事とかを教えるから鍛えるのは止めろって抱きしめて言ってくれたんだよー」
岡部「そうか…お婆ちゃんにしごかれてるときに…えっ!?」
まゆり「だからオカリンはまゆしぃのお姉ちゃんなのです」
紅莉栖「可愛くて、家事も出来て、オマケに強いなんてチーターよチーター」
まゆり「紅莉栖ちゃんだって可愛くて頭も良いからまゆしぃうらやましいって思うなー」
ダル「牧瀬氏とまゆ氏と倫子ちゃんの百合展開はぁはぁ」
岡部「ああ、そうだ。機関の工作により今までで一番酷い敵地に送り込まれてしまった。今回ばかりは生きて帰れそうに無い。そうだな、俺に何かあったら彼等に伝えてくれ…最期まで強く戦ったと…エル・プサイ・コングルゥ」
岡部「ゴホン、話が逸れてしまったが、まゆりにももう一度説明する。両親にポケベルに未来からの連絡があったかどうか確認してくれ」
岡部「今日のところは以上で解散とする」
バタン
岡部「精神的に疲れた。こんな世界線は早くなかったことにしたいのだがな」
翌日
岡部「昨日は何が何だか分からなく取り乱してしまったが、紅莉栖の前で父親の話は良くなかったな」
岡部「それにしても、両親に聞いてもそんな連絡は無かったと言うことらしく八方塞がりになってしまった」
バタン
ダル「グーテンモルゲン、あれ?倫子ちゃん一人なん?」
岡部「ああ、二人はまだ来ていない。それと倫子ちゃんと言うのはやめろ。寒気がする」
ダル「いいお、その冷たい目でもっと罵ってくれても」
岡部「昨日の説明を聞いてなかったのか?今の俺は男だぞ」
ダル「そんなものは関係ないんだお。可愛いは正義」キリッ
岡部「なにがキリッっだ。それより聞いてきてくれたか?」
ダル「聞いたけどその前にやることがあるよね。倫子ちゃん」
岡部「ああ、料理のことか?それならばまゆりが来てからにしようと思うのだが」
ダル「違うお。人に頼んだときはそれ相応の対価を支払うものだってばっちゃが言ってたお」ハアハア
岡部「息を荒げてこっちに来るな!!いや、マジでやめてくださいお願いします」
ダル「もう遅いお」
岡部「いやー」
バタン
まゆり「トゥットゥルー、あれダル君。オカリンに何やろうとしてるのかな?」
岡部「た、助けてくれまゆり!ダルが俺のことを襲おうとして」グスッヒッグッ
ダル「ち、違うお。毎回やってるミニコントみたいなものだお。ちょっとしたジョークだお」ブルブル
まゆり「ダル君。冗談でも女の子を泣かせるのはいけないのです」
まゆり「だから覚悟してね」
ダル「…ああ、オワタ。分子レベルでズタズタにされる未来しか見れない」ガタガタ
アッ―――!!!
まゆり「大丈夫だったオカリン?」
岡部「ああ、ありがとな。まゆり」グスッ
まゆり「いいんだよ。ダル君も一回懲らしめないとダメなのです」
岡部「しかし今になって思えば、いやーって女子か!俺は」
まゆり「今オカリンは女の子なんだから良いんだよ。それにオカリンに何かあったらまゆしぃが守ってあげるのです」
岡部「まゆり…」
バタン
紅莉栖「ハロー、あれ?あそこに転がってるのは新作ガジェットの部品?」
岡部「いや、あれはダルだったものだ」
まゆり「大丈夫。壊さないようにお仕置きしたから、まだダル君だよ」
紅莉栖「相変わらず、えげつないわね…」
岡部「皆揃ったところで昨日の作戦の報告を聞こうではないか」
紅莉栖「…岡部、…その事なんだけど」
岡部「そうだったな、すまなかった紅莉栖」
紅莉栖「なんで謝ってるのよ?」
岡部「だって、紅莉栖はあまり父親との仲は良くなかったんだろう?」
紅莉栖「いえ、普通に仲良いですけど?」
岡部「バタフライエフェクトか…」
紅莉栖「それが、岡部の女体化がバタフライエフェクトの可能性があるの」
岡部「どういうことだ?」
紅莉栖「それが、パパのポケベルに不思議な連絡が来てたらしいのよ」
岡部「なら紅莉栖がDメールを送ったのは確定したのか」
紅莉栖「そうらしいわ、内容は直接言いたいって、今こっち向かってるわよ」
岡部「な、なに!?助手の父さんがこっちにくるだと!!」
紅莉栖「そう。ここの場所を教えたからもうちょっとしたらつくと思うわ」
コンコン
紅莉栖「パパかも」
岡部「取りあえず、そこにあるダルらしき物体をシャワー室に押し込め。警察を呼ばれては適わん」
まゆり「ダル君、ちょっと直るまでここでまっててね」ブンッ
まゆり「どうぞー」
中鉢「お邪魔します。おおー、ここが紅莉栖が言っていた未来ガジェット研究所か」
紅莉栖「パパ!!ずいぶん早かったのね」
岡部「なっ、中鉢だと!!」
中鉢「そこにいる人達はラボの皆さんか?紅莉栖がいつもお世話になってるね」
岡部「いや、こちらこそ。…じゃなくて紅莉栖の父さんがドクター中鉢…」
中鉢「私を知っているのかい?お嬢さん」
岡部「お嬢さんではない!!我が名は鳳凰院凶真だ!!ラジ館でタイムマシンの発表会を開こうとしていたろ、それを見に行こうとしてたんだ」
まゆり「紅莉栖ちゃんのお父さんかぁ。トゥットゥルー、まゆしぃです」
中鉢「まゆしぃさんと鳳凰院さんか…フェニックスの如く蘇る、凶悪な真実…いい名前だね」
岡部「分かるのか?この良さが」
中鉢「もちろんだよ、私の中鉢という名前も8という数字を中に入れる事によって永遠や無限をあらわしているのだからね」
岡部「なるほど、貴様もなかなかいい名前をしているな」
中鉢「紅莉栖はいい友人をもったな」
紅莉栖「そこで共感しあうってどうよ…それに鳳凰院じゃなくて岡部倫子だから」
岡部「しかし、なぜあなたほどの男がジョンタイターの理論をパクったのだ?」
中鉢「酷い言いぐさだな、あれは私と鈴さんや皆で作った理論だからあんな奴とは一緒にして欲しくは無いのだがね」
岡部「鈴さんって橋田鈴のことか!?」
中鉢「そうだよ、鳳凰院さんは鈴さんを知っているのかい?」
岡部「ええ…古い…古い友人ですよ。彼女と一緒に作ったのならきっと正しいと思います」
中鉢「そうか…思っていたよりも世界は狭いんだな」
岡部「そうだ、せっかく来たんだ。我がラボの発明品を見てゆくかドクター」
中鉢「いいのかい?なら少し拝見していこうかね」
紅莉栖「今はその話じゃなくてポケベルに入った内容でしょパパ」
中鉢「そうだった。あの時のことはよく覚えてるよ」
――――
――
中鉢「なんだ?差出人不明?むすめうまれたらなかよくしろ?」
中鉢「間違いか?いや、それではつまらんな。きっとこれは宇宙人が送ってきた信号に違いない、もしくは未来人とか。鈴さんに意見でもきいてみるか」
ヤスイヨーヤスイヨー
中鉢「八百屋か…何時もお世話になっているし、たまにはメロンでも買っていくのもいいな」
中鉢「すいませんメロン一つください」
八百屋「はいよ毎度あり。嬉しそうな顔してるけど良いことでもあったのかい?」
中鉢「もしかしたら未来か宇宙と交信出来る発明ができるかもしれないんだ」
八百屋「それは景気のいい話だね。家は嫁と産まれてくる子供食わすので精一杯になりそうだよ」
中鉢「子供ですか、それは良いことですね」
八百屋「まあな、これからもっと忙しくならなくちゃ食わせるのに苦労しそうだけどな」
中鉢「でも、生まれて来る子供はきっと健康に育ちますよ。野菜食べると元気な子産めるって言いますし」
八百屋「なら嫁にも野菜をたんまり食べてもらわないとな。はいよお釣り。また来てくれよ」
中鉢「ええ、また来させて貰いますよ」
中鉢「話してるうちに結構時間がたってしまったな急がないと」ドンッ
中鉢「申し訳ない、大丈夫か?」
不良1「いったいのー。ああ、これ骨折してるわ」
中鉢「いや、それはない」
不良1「なんだとこら、この炎の絶対零度、0℃になにいちゃもんつけてくれてんだ」
中鉢「炎の癖に絶対零度は可笑しいだろ。絶対零度は0℃じゃなくて0Kだし」
不良2「てめぇ痛い目見ねぇと分からないらしいな」
中鉢(つい反応してしまったが、逃げた方が良さそうだな)
ダッ
不良3「まてやわれぇ」
中鉢(ヤバい、追いつかれる。日頃の不摂生がたかったか)
「なんか楽しそうなことをしてるねぇ。私も混ぜてくれよ」
不良2「うっせぇな。誰だよ」
「あんまり大勢で男を追いかけてるのは見ててみっともないよ」
不良3「ああ!?怪我したくなけりゃ引っ込んでろババア」
お婆さん「全く酷い言い草だ。これは少しお仕置きが必要かねぇ」ヒュン
不良2「ガハッ」バタッ
不良3「なんだこの婆さん。動きが人間じゃねぇぞ、ヘブッ」バタッ
お婆さん「全く、この程度で粋がるなんて百年早いよ坊やたち」
不良1「この婆さんやべぇよ。逃げんぞ、お前ら」
不良2、3「ま、まってくれよー」
中鉢「ありがとうございます。助かりました」
お婆さん「お前さんもお前さんだよ。自分の身は自分で守れないんじゃ男として失格だよ」
中鉢「すいません」
お婆さん「たまたま私が見かけたから良かったけど、こういうこともあるんだから気をつけなさいよ」
中鉢「は、はい。本当にありがとうございました」
お婆さん「…最近の若い者はこれだから、うちの息子も貧弱で困ったものだわ。やっぱり孫が生まれたら私が鍛えてあげなきゃダメなのかもしれないねぇ」
――――
――
中鉢「と、その日はこんな風に色々あったから記憶に有ったんだろうね。紅莉栖にポケベルに連絡が来たかどうか聞かれたとき、すぐ思い出したよ」
岡部「き、貴様の仕業だったのかぁぁ!!」
中鉢「いきなりどうしたんだね。大声なんか出して」
岡部「あなたが会った八百屋は俺の父だろう。そして助けてくれたお婆さんはまゆりのお婆ちゃんに間違いないだろうな!!」
まゆり「まゆしぃのお婆ちゃんはやっぱりすごいのです」
岡部「あなたが野菜を食べろといったから俺は女になって、あなたが不良に絡まれたからまゆりは人間離れした筋力を手にしてしまったんだ」
中鉢「話はよくわからんが、やはり世界は狭いと言うことがよくわかったよ」
バタン
ダル「やっと直ったお。僕の凄まじい生命力に感謝。あれ、そこにいるおじさんはどちらさん?」
紅莉栖「あ、橋田が居るの忘れてた。私のパパよ」
ダル「お義父さん。娘さんと健全な交際をさせて頂いてます。橋田至ともうします。」キリッ
中鉢「それは本当か紅莉栖?」
紅莉栖「んなわけなかろーが。誰が好き好んで橋田と付き合わなきゃいけないのよ」
中鉢「良かった。こんな奴と付き合ってるなんて言われたら、父さん3日は寝込むからな」
ダル「なんで、僕の周りにはおにゃのこが多いのに1人も落とせないの?教えてエロい人ー」
岡部「いつかお前にも彼女が出来るから安心しておけ」
ダル「それは、倫子ちゃんが彼女になってくれるって事でFA?」
岡部「何度も言っているが今は男だ!」
まゆり「ダル君はまだお仕置きが足りなかったのかな?」
ダル「すいません。調子に乗りすぎました」ドケザ
中鉢「意外と長居してしまったから、私はそろそろ帰るよ」
紅莉栖「えっ、パパもう帰っちゃうの?」
中鉢「紅莉栖がどんな所でどんな友人と過ごしているかが気になっただけだからな。紅莉栖が楽しそうな所にいることがわかって良かったよ」
岡部「ドクター、一つ聞いてもいいか?」
中鉢「なんだね?」
岡部「もし、あなたが紅莉栖の才能に嫉妬して、紅莉栖につらく当たってしまう世界があったらどうする?」
中鉢「そんな自分がいたら、そんな事はくだらないと説教をしてしまいたいね」
岡部「そうか…」
中鉢「じゃあ私はもう行くよ。これからも紅莉栖の事をよろしく頼むよ」
岡部「任せてください」
中鉢「ただしピザ、てめーはダメだ」
バタン
ダル「牧瀬氏の父さん、最後とんでも無いこと言ってなかった?」
岡部「全面的にお前が悪いだろ。それにしても助手は純血のネラーだったとはな」
岡部「そして、お前がDメールを送った犯人だったとはな助手よ」
紅莉栖「そうみたいね。岡部、前の世界線での私とパパの仲ってそんなに悪かったの?」
岡部「ああ、お前から聞いた話だと相当悪かったっぽいな」
紅莉栖「そう…」
岡部「どうする?Dメールを送るか?」
紅莉栖「だって、そうしないと岡部は女の子のまんまになっちゃうでしょ」
岡部「そうなんだが…いいのか?過去を変えることに反対していたお前がDメールを送るほど悩んでいたんだぞ」
紅莉栖「そうだけど…それでも…」
岡部「考えればいい、俺はお前の気持ちを尊重するぞ」
岡部「それに、この世界線ではまゆりは死にそうにないしな」ボソッ
紅莉栖「わ、私は――――」
1、Dメールを送る
2、Dメールを送らない
>>58まで
54 : 以下、名... - 2012/10/24(水) 02:48:51.69 ge97/82p0 33/402
55 : 以下、名... - 2012/10/24(水) 02:49:40.21 4gkgfVNq0 34/402
57 : 以下、名... - 2012/10/24(水) 02:59:49.14 NXklX/oW0 35/402
紅莉栖「ごめん岡部、やっぱり送れないよ」
紅莉栖「パパと仲の悪かった世界に戻るだけなのに、それが恐いの…」
岡部「…それが紅莉栖の選択なら俺は否定しない」
岡部(俺の性別一つでまゆりが助かり、紅莉栖も苦しむことの無い世界に来れたのだから安いものだ)
紅莉栖「なんで…なんで岡部はそんなことが言えるの?性別が変わっちゃったのよ」
岡部「俺はルカ子に、そんなものは関係ないと言ってきている。実際に我が身に降りかかったらそんなことは言えないというのが本音だが…」
紅莉栖「じゃ、じゃあ」
岡部「いいんだ、好きな人の気持ちを変えてまで俺は戻りたいとは思わん」
紅莉栖「えっ!?」
岡部「気付いたんだよ。普通ならば迷うことなんか無くDメールを送るはずなのに、俺は迷って、結局紅莉栖に決断してもらった」
岡部「それ程、紅莉栖の気持ちが大切だったんだろうな」
紅莉栖「おかべ…」
岡部「お前はどうなんだ?」
紅莉栖「と、言いますと?」
岡部「お前は俺が好きかと聞いているんだ」
紅莉栖「で、でも岡部は女の子だし…」
岡部「体は女だが心は男だ。それに今更野郎なぞ好きになれる訳ないだろう」
紅莉栖「そ、そうよね。岡部を女の子にしちゃったのは私だし、責任を取るのが筋ってもんよね」
岡部「責任感などは無くてもいい。紅莉栖が俺の事を好きかどうかが知りたいんだ」
紅莉栖「私も岡部のことが…好き…だよ」
ダル「キター!!!本物の百合展開!!!これで勝つる!!!」
まゆり「もー、ダル君!二人を邪魔しちゃうのはまゆしぃあんまり好きじゃないなー」
ダル「ご、ごめん、まゆ氏。だから引っ張ってかないで」ズルズル
まゆり「じゃあ、まゆしぃはダル君とメイクイーンに言ってくるのです」
バタン
紅莉栖「…邪魔があったけど伝わったよ…ね?」
岡部「まだ伝わらないな」
紅莉栖「そっか…なら」チュッ
紅莉栖「これなら伝わった?」
岡部「ああ、伝わったよ。紅莉栖」
岡部「これが二人の選択だってことがな」
おわり
62 : 以下、名... - 2012/10/24(水) 03:14:17.19 RF6pMEcBO 40/40支援、保守、読んでくれた人
昨日この名前でスレ立てしてくれた人
ありがとニャンニャン