1 : 以下、名... - 2016/03/03 19:22:50 0eQ.HRUI 1/18

※狂ってます

元スレ
男「愛してた。愛してる。だから、さようなら」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1457000570/

2 : 以下、名... - 2016/03/03 19:24:33 0eQ.HRUI 2/18

※薄暗い部屋。

prrrrr...


「…はい。ああ…。うん。」

「…またその話?」

「嫌だって言ってるじゃないか。」


「…え? …うるさいな! ほっておいてくれよ!」

「わかってるよ! 大丈夫だから気にしないでくれ!!」


「…やめろ! そんなことしてみろ!どうなるか…っ」


「…………っ。」

3 : 以下、名... - 2016/03/03 19:25:18 0eQ.HRUI 3/18


「スー…はぁ…。 …やめてくれ。わかってるから…。」

「…うん。うん。………うん、大丈夫。……またね」


pi.


「………ああ。ごめん、心配させたかな」ナデナデ

「大丈夫だよ。君は僕のそばにいてくれていいんだ。」


「………可愛いね。君は最初からずっと可愛い。」

「好きだよ。ずっと僕のものでいてね。」


「…………」


「やっぱり返事はしてくれないんだね。少し寂しいよ。」

「いいんだ。……別に、僕は言葉なんか望んで無いから。」


「……」ナデナデ

5 : 以下、名... - 2016/03/03 19:25:52 0eQ.HRUI 4/18

※夜


「今日は……なんだか、疲れたね。もう、寝ようか。」

「動けないよね。大丈夫だよ。ちゃんと僕が、連れてってあげるから。」

ゴソゴソ…

「これでいいかな。ほら、布団をかけて…ああ。脚は伸ばして。うん、そう。」



「おやすみ。愛してる」

6 : 以下、名... - 2016/03/03 19:26:22 0eQ.HRUI 5/18

※翌日


「おはよう。今日も可愛いね。」


「髪を、梳かしてあげよう。」

シュ、シュ…

「ほら、綺麗になった。今度、花でも買ってこようか。君に似合うよ。」


「じゃあ、僕は出掛けてくるから。…ちゃんと、待っていてね。」


「行ってきます。」

7 : 以下、名... - 2016/03/03 19:26:52 0eQ.HRUI 6/18

※夕方


「ただいま。」


「ほら、ちゃんと君のもとに帰ってきたよ。大丈夫。」

「………」


「あ。そうだ、暑くなかった? もうそろそろ、春も終わるね。」

「窓を開けようか。ああ、いい風だ。わかる?」


「気持ちよさそうだね。気に入ったかな」

「うん。また窓は開けてあげる。」


「……少し、寒いかな。っていっても、君にはわからないか。」


「…………ううん。きっと、わかるよね」

8 : 以下、名... - 2016/03/03 19:27:23 0eQ.HRUI 7/18

※季節が経過して


「大型連休か。君はどこかに行きたい?」

「あはは。うん、君は家の中がいいかもね。」


「…………」


「でも、きっと君は海でも山でも川でも…花畑でも星空でも、なんでも似合うよ。」


「一緒に、見に行きたい。そんな君を、見てみたいんだ。」


「だから、だから僕ねーー…」


ヒュウウ………


「あ……風で、髪が。待って。」

9 : 以下、名... - 2016/03/03 19:27:59 0eQ.HRUI 8/18


パタン

「……髪が乱れちゃったね。梳かしてあげるから安心してね。」


「……綺麗だね。やっぱり君はとても可愛い。大好きだよ……」


「愛してる。」


prrrr


「っ」ビクッ

10 : 以下、名... - 2016/03/03 19:28:31 0eQ.HRUI 9/18


「あ……びっくり、した。電話か。」

「ごめんね、待ってて。」


「はい……。え? あ、はい、そうです。いえ……。」

「…… そうですか。はい。」

「……わかりました、その……いつまでに……?」


「……ああ、ええ。わかりました。……はい、…はい。」

「…はい、すぐにお伺いします……。」


pi.

11 : 以下、名... - 2016/03/03 19:29:03 0eQ.HRUI 10/18


「ごめん。急に出かけなくちゃいけなくなったんだ。」

「あは……いつもの電話じゃなくて安心してる。うん、君にはバレバレだね。」


「えっと……ここで、待っててね。」

「……帰ったら、髪を梳かす続きをしてあげるね。そうだ、花も買ってくるよ。」


「大丈夫。……じゃあ、行ってくるね。」


バタバタ…… ギィ、バタン。

12 : 以下、名... - 2016/03/03 19:29:37 0eQ.HRUI 11/18

※夜

「ただいま。今、帰ったよ。お待た……せ……?」


「………………っ!!」


キョロキョロ


「待って。何処?」

「なんで……。 ……っ!!」


「窓が……。っそうか、僕、鍵を………」



「嘘だろ……?」

13 : 以下、名... - 2016/03/03 19:30:10 0eQ.HRUI 12/18


「花も、買ってきたんだよ……?」

「帰ったら……髪を梳かす続きをしようって言ったのに。」

「さっきだって……君と出掛けるために、車の免許を取るために必要だったから行ったのに……。」


「大丈夫だって………言って聞かせたのに………こんなの……。」

「どうして………。」


シーン……


「……僕が遠くに行こうなんて思わなければ………まだ、君といられたのかな」

「僕がやっぱり何処にも出掛けずに……君とだけ居れば……!」

14 : 以下、名... - 2016/03/03 19:31:14 0eQ.HRUI 13/18


「…………っ」グッ


「スー、はぁ。 ……違う。ごめん。僕のせいだよね。大丈夫。わかってる。それじゃいけないんだ。」


「………でも……………っ。」


「……」

「……何処に行ったのかな……。」


「ああ、そうか」

「そうなんですね、ゼペットおじいさん。」

「貴方と彼が女神様から授かった幸運を、僕たちも貰えたんですね。」


「だって、彼女は居なくなったんです。」


「きっと……魔法の力で動き出したんです。それだけ、ですよね?」

15 : 以下、名... - 2016/03/03 19:32:21 0eQ.HRUI 14/18


「そっか……うん。なら仕方ない。」


「女神様の魔法なんて人には言えないから……迎えに行けないよ。」

「ああ、ごめん………迎えに来て欲しかったのなら……ごめんね…。」


「…………っ、ごめん……」


「ごめん……愛していてはいけないと、わかってたんだ。今のは言い訳だ。ごめん。逃げた。」


「………せめて……素直に、あの電話で言うことを聞いておけば、こんなことには……。」ギリ…


「スー、はぁ。………違う…そうじゃない。大丈夫…考えるな……。」

16 : 以下、名... - 2016/03/03 19:33:26 0eQ.HRUI 15/18


「ああ……そうだ。まずは部屋を、片付けなくちゃ。」


「…………………通帳まで、持ってったのか。」

「……足跡。大きな、足跡」


「………っ」グッ…


「……彼女は魔法の力で本物になって、出て行ったんだ。そうだろう。そのはずだ。そう、僕たちは幸運を授かっただけ。」

「そうだ、彼女は自分で出て行ったんだ。 ただ、僕が彼女にフラれただけの話なんだ。大丈夫……」

17 : 以下、名... - 2016/03/03 19:34:43 0eQ.HRUI 16/18

「大丈夫…大丈夫…大丈夫…。」

「……」グッ


「~~~っ気にするな! 大丈夫だ! 」

「違う……違う、違う、違う!!」

「大丈夫なんだ!! ◯◯◯てなんかいない!! ◯◯◯たりしない!! そうだろう! 大丈夫だ!!」


「…………」はっ

18 : 以下、名... - 2016/03/03 19:38:06 0eQ.HRUI 17/18


「…………僕……何、言ってるんだろう。」


「………泥だらけの部屋を見れば、一目瞭然だよね。 泥棒だ。彼女は盗まれたんだ…。」

「…いっそ、妹の言うとおり。預けてしまえば…よかったのかな…」


「そうすれば…彼女は…。 少なくとも、今頃、ひどい、目、に…は…・・・ っぐ」


うえっ、げぇっ! げぇっ!!


「はぁ… はぁ・・・っ」


「だめだ…。 いや、最初からだめだった」

「家族の説得すら聞かずに、強情にこんな生活を何年も……どっちみち、続くわけなかったんだ。」

19 : 以下、名... - 2016/03/03 19:40:26 0eQ.HRUI 18/18


「だけど……愛してしまったんだっ! 自分でも、どうしていいのか…っ!」

「……………っ」


「だめだ……君が居ないのが、辛くて……っ」

「君の今の現状を……考えたりするのでさえ……耐えられない……っ」


……スッ、カチャカチャ……


「………愛してたよ。愛してるよ。」


「……………うん。大丈夫。僕ならもうすぐ、楽になる」


「ああ。君といられた日々は、幸せだったな…。」


ザク。


※おわり

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