1 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:21:29.73 GLNZcs6w0 1/39





提督「ぶひひょひひぃ……」フゴッ


提督「アカンん……もう抑えられまへんでぇ……」クネッ

提督「古鷹のあのアンダータイツがあられもなく破かれ……」

提督「そこからチラァッ………と見えます、あの白く透き通った地肌の潤いをぉ」クネッ

提督「私のこの両人差し指で……」

提督「ツツーーーッとぉぉぉ……」クネクネクネクネ



提督「あぁたまりまへんっ!(裏声)」






元スレ
【艦これ】提督「中破した古鷹のお腹の素肌をこの指でなぞりたいんや……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456741289/

2 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:25:33.76 GLNZcs6w0 2/39





トボ……トボ……


古鷹「はぁ……」

古鷹(今日の作戦で無茶しちゃった……)

古鷹(私の大破のせいで今日も撤退、か)

古鷹(せっかく支給してもらった服もボロボロ……)

古鷹(提督……悲しんでるよね)





5 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:31:51.56 GLNZcs6w0 3/39





提督「……はっ!」

提督「いかんいかんっ」ブンブン

提督「皆が南方海域の攻略に力を注いでくれているこの時期にッ!」

提督「私はなんと破廉恥なことを……!」グググ



古鷹「……」トボトボ

提督「ヌッ」





6 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:37:42.38 GLNZcs6w0 4/39





古鷹(やっぱり……私みたいな旧式艦じゃ……)

古鷹(満足のいく戦果なんて……!)グスッ



提督「やぁ古鷹」

提督「ご苦労、今日はざんね……」

古鷹「!」ポロ…ポロ…

提督「!?」


……
…………
………………



7 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:41:40.29 GLNZcs6w0 5/39




コトッ

提督「茶を淹れた……」

提督「飲めるときでいいから飲んでくれ」

古鷹「……すみません」



提督「で、どうしたんだ」クスッ

提督「何があったか言ってみなさい」





8 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:49:38.99 GLNZcs6w0 6/39





古鷹「……私」

古鷹「艦娘として、自信をなくしました……」

提督「む」

提督「その原因は、今日の大破か?」

古鷹「……」コク

提督「なんだ、そんなことか」フフッ

提督「君がそんな弱音を吐くところ、初めて見たよ」

古鷹「……すみません」





9 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:54:59.64 GLNZcs6w0 7/39





提督「私としてはむしろ、感謝しているのだがな」

古鷹「感謝……ですか?」

提督「そう、感謝」

提督「最近はこうやって、君たち艦娘と面と向かった話をすることがなかった」

提督「だから、君が自分で自分を追い詰……」




提督(あれ今ならお腹さわれるんとちゃうか)






10 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:58:49.29 GLNZcs6w0 8/39





古鷹「……」グスッ


提督(……いや、泣き腫れた顔のおなご相手にそれは男が廃るやろ……)

古鷹「……提督?」

提督「……難しい話はなしだ」キリッ


提督「とにかく、君という優秀な秘書艦がいなければ、今の鎮守府は無い」

提督「一度や二度の失態がなんだ」

提督「私には君が必要だ、必ずな」


古鷹「てい……とく……」





11 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 19:59:59.56 GLNZcs6w0 9/39





古鷹「……ありがとうございます」

古鷹「なんだか、さっきまでクヨクヨしていた自分が……」

古鷹「とても、バカバカしくなっちゃいました」クスッ

提督「それはよかったよ」ニコ

提督「今日はもう疲れたろう」

提督「部屋に帰って、ゆっくり……」

古鷹「あの……すみません」



古鷹「私、今の顔で外に出るの……少し……」

古鷹「恥ずかしい……です」カァー…




提督(ん?)





18 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 21:27:24.05 GLNZcs6w0 10/39



………………
…………
……


古鷹「すみません提督……我儘を聞いていただいて……」

提督「い、いや……私は構わないのだが……」

提督「…………」チラッ



提督(今ここ、私の執務室にいるのはまさに)

提督(中破以上の損害を被り、あられもない姿となった古鷹だ)

提督(彼女は一人、しかも自分の意志でここにいる……)





20 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 21:31:22.72 GLNZcs6w0 11/39





提督(……なぁ“提督”さんよぉ)

提督(自分自身を偽るのは、もうやめましょうや)ニタァ




提督(そうだ、私はこの子の腹を触る)キリッ

提督(そうでなくては……私に、もう安息の夜は来ないだろう)

提督(今……私は)

古鷹「……提督?」

提督「うえぉ!!!」


古鷹(うえぉ……?)





21 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 21:38:30.13 GLNZcs6w0 12/39





提督「ははっ、すまん……」オロオロ

提督(いかん、こんなところでバレては……)


提督「本当になんでもないんだ、ははは……」

古鷹「?」

提督「それより、最近みんなの調子はどうだ?」

古鷹「はい、皆とても張り切っていますよ!」

古鷹「この作戦が無事に完遂されれば、提督も喜んでくれるって……」





22 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 21:47:44.04 GLNZcs6w0 13/39





提督「そうなのか……」ホロリ


提督(なんだか目頭が熱くなったよ……みんなええ子やなぁ!)

提督(この子も、そんな気持ちで尽くしてくれていると思うと……なんだか……)


提督(……だが今日、私は鬼となる)キッ

提督(隙を見て、必ずその吸い込まれるような地肌を……!)





23 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 21:58:00.71 GLNZcs6w0 14/39





提督「ふふ、私は嬉しいよ」ニコッ

提督「でも、それでもし君たちの無理が祟って……」

提督「一人でも轟沈してしまうような事があったならば」

提督「私は耐えられない……」


提督「もちろん、君もだ」

古鷹「提督……!」パァァ

提督(……これは心からの本音だ)





24 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:07:08.18 GLNZcs6w0 15/39





古鷹「古鷹は今まで……」

古鷹「提督は物静かで、もっと厳しい人だと思っていました……」

提督「ははは、失礼だなぁ」

提督(兵学校を卒業するまで、碌に女と話したことがなかったから)

提督(接し方が分からなかっただけなんだよなぁ……)ズーン



古鷹「でも、本当はお優しい方なんですね」ニコッ

提督「い、いきなり何を言い出すんだ……」





25 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:18:55.44 GLNZcs6w0 16/39





提督「まったく、私を褒めたところで……」

提督「酒くらいしか、出してやれんぞ」ニコッ

古鷹「ふふ、提督ったら……」

古鷹「では、お言葉に甘えますね」ニコ



提督(よし……いい子だ)ニタァ

提督(まずは、彼女のガードを無くす)

提督(酒に酔わせるは、古典的かつ有効な戦法なり)





26 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:37:03.89 GLNZcs6w0 17/39





古鷹「提督はいつも、お酒は一人で飲まれてるのですか?」

提督「まぁそうだな」

提督「一人酒もいいものだよ、一日の終わりをうんと堪能できる」

提督(たまに寂しくなることもあるがな……)クスッ

古鷹「……」ジーッ





27 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:40:01.58 GLNZcs6w0 18/39





古鷹「……提督」

提督「ん?」

古鷹「もし必要でしたら、必要な時だけでもいいので古鷹も呼んでください」ニコ

古鷹「お一人だと……さっきの古鷹みたいになったら」

古鷹「お酒も美味しくなくなってしまいますから」

提督「……ありがとう」





29 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:46:43.65 GLNZcs6w0 19/39





提督「古鷹はウイスキーは飲めるのか?」

古鷹「い、いえ……恥ずかしながら」

提督「そうか、なら日本酒にしようか」フフッ

提督「こちらも、いいものがあるんだ」

古鷹「提督、すみません……」シュン

提督「いや、いいんだ」

提督「酒はその時々に美味しく頂けるものを呑まないとな」トクトク…



提督「では、かんぱい」

古鷹「かんぱいっ」


キン




30 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 22:54:54.51 GLNZcs6w0 20/39





提督「古鷹、新しい砲の調子はどうだ?」

古鷹「新しい砲……ザラさんの持ってきてくれた、203㎜砲ですね」

提督「そうだ」

古鷹「そうですね、射程の伸びはいいのですが……」

古鷹「私では、なかなか上手く扱ってあげられなくて」シュン

提督「そうか……」





31 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:00:27.67 GLNZcs6w0 21/39





提督「取り回しが難しいようなら、今まで通り3号を使ってもらっても構わないぞ?」

古鷹「いえ、古鷹に使わせてください!」

古鷹「これをうまく使えれば、私が先に敵の随伴艦を減らして」

古鷹「機動部隊の皆のサポートを行うことができます……」


古鷹「私は体が小さくて、皆みたいな活躍はできないけど……」

古鷹「せめて、こうやってみんなの役に立てるなら……嬉しいです」ニコッ


提督「……分かった」





32 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:06:42.31 GLNZcs6w0 22/39





古鷹「―――♪」

提督(……しかし、なかなか酔わないな)

提督(加古あたりに鍛えられたんだろうか……)


古鷹「提督っ」

提督「ん?」

古鷹「もしよければ古鷹、なにかおつまみでもお作りしますよ」ニコ

提督「あぁ……別にかまわないよ」

提督「今日は君が客人なんだから……座ってていいんだ」

古鷹「そうですか……」





33 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:18:06.21 GLNZcs6w0 23/39





提督「古鷹たちは非番の時、どう過ごしているんだ?」

古鷹「そうですね……お部屋で読書をしたり、料理をしたり……」

提督「ほう」

古鷹「他のみんなは街におでかけしたりしていますね」

古鷹「私はほとんど、外には出ませんけど」フフッ

提督「?」

提督「どうしてだ?」

古鷹「…………」



古鷹「この“左目”が恥ずかしくて……」





34 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:21:31.24 GLNZcs6w0 24/39





提督「……あぁ、探照灯のことか」

提督「“綺麗な目”じゃないか」

古鷹「……っ」

提督「?」





35 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:31:48.54 GLNZcs6w0 25/39





古鷹「そ、そんなことよりっ」

古鷹「提督こそ、お休みの日はどうなんですか?」

古鷹「こ、恋人さんとかと……お忍びで会ったり……」

提督「あはは、そんなわけがないだろう」

古鷹「!」

提督「私も似たようなものだな」

提督「部屋でこうやって酒を飲みながら、映画を見漁るんだ」

古鷹「映画……ですか」





36 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:39:33.32 GLNZcs6w0 26/39





古鷹「提督は、どんな映画を見られるんですか?」

提督「そりゃもう、色々だなぁ」

提督「最近見たのでよかったのは、あのミュージカル映画だな」

提督「見たのが最近なだけで、昔のアメリカ映画だが……」

古鷹「アメリカの……へぇ……!」





37 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:40:48.11 GLNZcs6w0 27/39





提督(この子が酔うまで、まだ時間が必要だな……よし)

提督「よかったら見てみるか?」

古鷹「え、いいんですか?」

提督「たまには誰かと、映画の話題を共有したいんだよ」

古鷹「……はいっ!」ニコッ


……
…………
………………




38 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:53:50.47 GLNZcs6w0 28/39





古鷹「すごおくおもしろかたでしゅ!」

提督「そうか、それは良かった」ニコッ

提督「なんか、良い顔になってきたな」

古鷹「ほえぇ」トロン





提督「本当に、良い顔だよ」ニタァ





39 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/02/29 23:59:12.10 GLNZcs6w0 29/39





ガシッ


古鷹「ていとく……?」

提督「ククク……!」

提督(時は満ちた!)

提督(もうどうなってもいい!)

提督(今から私はこの子を―――)



古鷹「えへへ、てーとくの……たのしそうな顔……」ニコッ

提督「……え?」





40 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:02:31.03 cjE0ggPP0 30/39





古鷹「ていとく、じつはここ最近……」

古鷹「むずかしい顔ばかりしてしてましたよね?」

提督「……なにを言ってるんだ」

古鷹「それは……わたしたちが」

古鷹「南方海域の攻略に手間取っているからって思ってましたぁ」

提督「……そんなことは」

古鷹「でも……」

古鷹「てーとくに笑顔になってもらえて……」





41 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:07:59.92 cjE0ggPP0 31/39





古鷹「ふるたか、うれしいんです!」ニコッ

提督「っ!」




提督(……そうなんだよな……)

提督(古鷹は……こういう子……)

提督(……なんだよ……)





42 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:10:49.92 cjE0ggPP0 32/39





ガクッ

提督「古鷹……すまない……!」グスッ

古鷹「ふぇ!?」

提督「白状しよう、私は……!」

提督「君が中破した時に、タイツの破け目から見えるその地肌……」

提督「そこばかりを見ていた……!」

提督「それを、ただただ触りたかっただけなんだ……!」ポロ…ポロ…





43 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:14:24.37 cjE0ggPP0 33/39





古鷹「え?」

古鷹「え、えと……??」

提督「意味が分からないと思うが……」

古鷹「!」コクコクッ

提督「そのままの意味なのだ……!」


古鷹(いや、わかんないです!)





44 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:21:33.95 cjE0ggPP0 34/39





古鷹「えと……よく分からないですけど……」オロオロ…



古鷹「古鷹はみんなに言いふらしたりなんかしませんよ」ニコ

提督「え……」グスッ

古鷹「たしかに、わるいことなのかもしれませんけど……」

古鷹「てーとくは、古鷹の“ひだりめ”をほめてくれたただ一人のひと」

古鷹「だからわたし、うれしかったんです」ニコッ

提督「!」





45 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:31:04.29 cjE0ggPP0 35/39





古鷹「それと……てーとくなら……」



古鷹「さわっても……いいですよ……?」カァー…

提督「!!」





46 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:35:31.88 cjE0ggPP0 36/39





私はその後、なにも考えられなかったように思う。


目に映ったのは、きわめて艶やかな黒いタイツと素肌のコントラスト。
その時感じたとても良い香りが、私のこころを幸せにした。

その温かみを帯びた絹のような柔肌を、私はただただ獣のように撫でた。
彼女はそれを拒むことなく、その眩しいまでの笑顔で受け入れてくれた。





47 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:37:07.74 cjE0ggPP0 37/39





情けなくも私は涙を流し、彼女の息遣いをしっかりと耳元で感じる。
その艶やかな声は、一途に彼女の腹部を撫ぜる私の心をはげしく揺さぶった。


しかし、同時にその溢れんばかりの母性が、私に揺りかごの中にいるような心地よさを与えてくれた。

そう……
私は彼女の膝の上で、そのまま眠りについてしまったのだ……


……
…………
………………



48 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:38:13.76 cjE0ggPP0 38/39





提督「……」スー…スー…

古鷹「……ていとく……」ナデナデ


古鷹「……“さいご”まではしてくれなかったかぁ」

古鷹「ふふ、すこし……ざんねんかも」


古鷹「てーとく、こんどは楽しみにしていますよ」ニコッ



―――――――――――fin――――――――――――





49 : ◆9l/Fpc6Qck - 2016/03/01 00:40:42.89 cjE0ggPP0 39/39

なんだこの頭悪いSS!(驚愕)

でも、たまにはこういうのもいいもんですね(哲学)


ここまで読んでいただいた方、楽しく書かせていただきありがとうございました。


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