《1つ前》
第30話<マナ>

《最初から》

第1話<呪い>

《全話リンク》
少女勇者「エッチな事をしないとレベルがあがらない呪い…?」


2 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/23 23:27:42.71 Du68Kut/o 2161/3213


-主な登場人物
※現行未読の方にはネタバレ含


 勇者<ユッカ>
15歳。天真爛漫で正義感溢れる少女。
栗色の髪に元気な跳ねっ毛と明るい笑顔が特徴。
魔王の復活を阻止すべく仲間と共に旅に出る。
淫魔の呪いを受け、性的行為をしなければ経験値があがらない体質。
また朔の夜には淫魔の力が強まり、理性が崩壊し発情してしまう。
幼いころの記憶が一部欠落している。
主な装備:【太陽の兜】【兵士の剣】【太陽の指輪】

 僧侶<ヒーラ>
16歳。大聖堂に務める大神官の一人娘。
輝くような金髪と豊満な身体をもつ、育ちのよい少女。
ユッカの幼馴染で彼女のことを心から愛している。
高貴な身分でありながらも親しみやすい性格。
聖魔法、防御魔法が得意。パーティの家事担当。
主な装備:【蒼珠の腕輪】【海鳴りの杖】

 魔女<マナ>
15歳。ユッカの昔馴染み。
透き通るような銀髪と色白の肌をした美しい少女。喜怒哀楽がやや希薄。
黒魔術と薬術が得意。
近くにいる相手の魔力を吸い取ってしまう生まれ持った体質に苛まれている。
人に忌避された過去があり人付き合いが苦手であるが、ユッカたちには心をひらいている。
魔力を持たないソルとの出会いに運命を感じ、仲を深めようと熱を上げる毎日。
主な装備:【闇珠の首飾り】【魔導の杖】

 傭兵<ソル>
25歳。勇者のガードを務める青年。元・王国騎士。
体には歴戦の勲章が多く残っている。
剣術体術といった武芸に秀でているが、ある事件をきっかけにユッカに全ての魔力を譲り、今は自身で魔力を一切操る事ができない。
想い人の忘れ形見であるユッカの事を人一倍気にかけている。
長く戦いに身をおいてきたため、女性の扱いを心得ておらず、デリカシーを欠く事が多い。
時には少女たちに翻弄されながらも、今の暮らしを気に入っている。
主な装備:【騎士の剣】

3 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/23 23:29:31.04 Du68Kut/o 2162/3213


-敵①


 淫魔<サキュバス>
ユッカに呪いを与えた張本人。呪いを通して心を交信させることが出来る。
呪術・占星術・黒魔術の扱いに長けている。
子を宿しづらい自らの肉体を憂い、一族の再興のために勇者の体を手に入れる。
朔の夜に淫魔としての力を増す。

 闇の魔剣士<レヴァン>
三魔人の1人として魔王復活の野望を果たすべく暗躍する魔剣士。ソルの好敵手。
仮面には大きな十字傷が刻まれており、普段外すことはない。
銀色の長髪に整った顔つきの色男。しかし本人の女の趣味は悪い。
生まれたてのマントルドラゴンを使役する。

 闇の呪術師<クロノ(弟)>
三魔人の1人として魔王復活の野望を果たすべく暗躍する魔法使い。
古の賢者の一族クロノ家の血を引く人間であったが、闇魔術にのめり込み邪道に堕ち人間を憎む。
現代では禁忌とされる時魔術を扱う。
戦いの中でユッカの炎に魂を浄化され、最期は姉に見送られて静かに天へと昇っていった。

 闇武将<オーグ>
三魔人の1人。
表向きは魔王復活に協力しているが、裏では自身が魔界の頂点に立つために暗躍している。
現在の実質的な魔界の支配者。
レヴァンの実力を認めているがゆえに邪魔な存在だと忌み嫌っている。
 
 幼竜<マントルドラゴン>
本来は火山帯に生息し灼熱を操る翼竜種。
街の中で孵化し人々を恐怖に陥れるも、ユッカたちの手によって撃退された。
その際にユッカから分け与えられた魔力の味をいまでもはっきりと覚えている。

4 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/23 23:30:54.83 Du68Kut/o 2163/3213


-敵②


 狼魔人
ソルの因縁の相手である魔獣。
7年前に起きた聖地侵攻事件の際、太陽の村に現れてユッカの母親の命を奪った。
戦闘で右腕を失ってからは呪術師により竜の腕を移植されている。
時が経ち力を手に入れたソルと再戦し敗れ去った。

 館の少女<アリス>
薄暗い森で古びた宿屋を営むブロンドヘアーの美しい少女。
その正体は100年以上生きる魔法使いの老婆で、訪れた旅人の魔力を吸い殺し、魂を人形へと閉じ込めていた。
ユッカ達一行を襲撃するも、マナ1人に返り討ちにあい全ての力を奪われた。

 大蛸<クラーケン>
オクトピア近海に現れた大蛸の魔物。
闇の呪術師の邪悪な魔力を受けて、心を闇に染めて暴走してしまう。
超大な体躯で船を襲い、人々に甚大な被害を与えていた。
最後はヒーラの聖なる魔法陣で浄化され、心おだやかに棲家へと戻っていった。

 蟲魔人
オーグの忠実な部下の魔物。単独での飛行能力、転移術を有しているエリート。
魔界蟲を召喚し相手を攻撃する。
麻痺効果のある毒粉でヒーラを苦しめた。

5 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/23 23:33:09.78 Du68Kut/o 2164/3213


-その他の人物①


 獣の商人<マオ>
商業の街バザで薬店を営む獣人の少女(猫)
業突く張りであるが、ゆえにいつも明るく楽しく生きている。
馬車の故障で立ち往生しているところをユッカたちに助けられる。
一行に宿泊する部屋を貸し与え、マナに薬術を伝授し笑顔で新しい旅立ちを見送った。

 妖狐<キュウ>
遥か遠い島国より湯治の旅に出た獣人の少女(狐)
子供のような容姿でありながらも、老獪で古めかしい喋り方。
その正体は魔力を得た狐であり、古の災厄の一つを身に宿すと自称する。
秘術の暴走により巨大な神獣へと変化したが、マナのドレイン能力によりその力を失った。
別れ際にユッカたち一人ひとりに虹の珠と呼ばれる希少な魔宝石を与え、旅の無事を祈った。
 
 宿屋の少女<ローレ>
港町オクトピアにて潰れかけの宿屋『ローレライ』を営む少女。
おっちょこちょいではあるが何事も一生懸命。
その正体は邪気の蔓延る魔物の世界から逃げ延びてきた美しい人魚。
魔物仲間のサキュバスとは古くからの知り合いで、一方的に友達だと思っている。
ユッカたちに宿を貸し与え、ヒーラのクラーケン対峙の際にも尽力した。

 蛸娘<スキュラ>
オクトピアで語り草となっていた下半身が蛸足の女型の魔物。
知能が低くあまり人間の言うことを理解していない様子。
繁殖相手にヒーラを選び、巣である入江の洞窟へとさらっていった。
ヒーラの活躍により、暴れていた友達の大蛸クラーケンが正気にもどり、
最後はヒーラとの友情を確かめ海のなかに姿を消した。

 時の魔術師<クロノ(姉)>
歯車の街ピニオンの大時計台の管理人を務める女性。
古の賢者の一族クロノ家の血を引く。闇の呪術師の姉。
瞑想によって高めた膨大な魔力を用いて、毎年行われる魂流しの儀式において天への道を架ける役目を果たしている。
ユッカの手によって、邪道に堕ちた弟の魂が浄化されたことを深く感謝した。

 女剣士<サマンサ>
魔法大国グリモワで剣士として賞金を稼いで暮らしている女性。
祖父が太陽の国出身の人物と接点があり、協力者としてユッカたちを匿う。
長年伴侶に恵まれず、異性にモテないのは鍛え上げた筋肉のせいだと思って悩んでいる。
武闘大会でベスト16に入る程の実力者。

 魔法国王
魔法大国グリモワを統める若き王。
古の大魔導師の血を引き、秘術である魔法障壁を用いて国を護っている。
魔術に関して天才的な才能をもち、鋭い魔覚で瞬時にマナの本性を見抜き拘束した。
普段は底意地が悪く昼行灯であるが、その圧倒的な能力ゆえ有事の際に国民は王のことを信用している。
古より続く知の継承者であり、魔術の管理者を自称し、この世の秘術を収集するのが趣味。

6 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/23 23:34:59.16 Du68Kut/o 2165/3213



-その他の人物②


 母親<ユイ>
勇者ユッカの母親。故人。
優しくも気丈で芯の通った性格。
体格にはあまり恵まれていない上に幼い顔つきで、年齢より若くみられる。
太陽の村で普通の女としてうまれ育ち、成人してから王宮でメイドとして働いているところを第一王子と出会い、のちにユッカを授かる。
王子とは身分不相応ゆえ王宮を追放されたが、その後も女手ひとつで娘を育ててきた。
ある雪の日、森のなかで倒れている傭兵ソルを見つけ家に連れ帰り、幼いユッカのガードとして働くよう新しい人生を与えた。
その翌年起きた聖地侵攻事件で魔物の手にかかり死亡。
最期は恋仲であったソルにユッカの未来を託した。
現在は魂だけの状態でマナの中に宿っている。

 司祭
勇者ユッカの祖父。
太陽の村で司祭兼村長を務めている。
聖地侵攻事件で最愛の娘を失い深く悲しんだが、その後はユッカの親代わりとなり旅立ちを見届けている。

 魔導師
魔女マナの後見人で元・王宮付きの大魔導師。
マナの呪われた体質を不憫に思い、王宮を離れ人里離れた深い森へと共に身を隠した。
幼少期のユッカの魔法の師であり、忌まわしい過去の記憶を封印した張本人。

 大神官<ホーリィ>
僧侶ヒーラの父親。
誰にでも心優しく、聖職者の規範となる良き神官。
娘のこととなると立場を忘れて取り乱すことがある。
聖地侵攻事件の際、重症を負ったソルを手厚く看護した。

 王子<グレイス>
太陽の国の王子。
古の勇者の直系であるが、次代の勇者としての資質である魔覚には恵まれず、幼い頃より兄に対して劣等感を抱いていた。
スマートな痩身から繰り出される剣撃はすさまじく、武芸者として国内でも突出した力を持っている。
嫌味な性格からソルと激突するが引き分けに終わり、以降は彼の実力を認めている。
後に王位を継承し、ソルを直属の騎士として王宮に迎え入れている。

 傭兵<ソラ>
ソルが素性を隠すために女装した姿。
ピチピチの服と露出した筋肉が街行く人々に気味悪がられているが、本人は様になっていると自画自賛気味。
そのたくましさから魔剣士レヴァンに見初められた。

13 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:20:29.40 yM4R/7ouo 2166/3213



第31話<因縁>



僧侶「……ついに闘いがはじまりましたね」ゴクリ

僧侶「…ユッカ様大丈夫かな…頑張ってください」モグモグ

僧侶「あぁっ! 早速脱落者が……」


大男「くそっ、なんだこいつら! 剣が効かねぇ」

岩石兵「……」ゴゴゴ

武芸者「剣士しか出られない大会で、こりゃねぇぜ陛下!」



傭兵(…硬い。切れないことはないが、剣へのダメージが大きすぎる)

女剣士「ソル! どんどん囲まれていくよ」

傭兵「わかってる」

勇者「どこを攻撃したらいいの!」

15 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:25:41.35 yM4R/7ouo 2167/3213


勇者「魔法で攻撃してる人もいるけど、ちっとも効いてないよ!」

傭兵「……岩石の兵隊か」

傭兵「こいつのほうがよっぽど魔物じゃねぇか」

女剣士「全身が岩石なんて、まともにやりあったら剣士は不利だ! あの性悪陛下!」

傭兵「全身か…」

傭兵「いや、だとしたらあの関節はどうやって動いてる」

勇者「見てくる!」ピョン

傭兵「おいっ」

女剣士「ユッカはりきってるね」

傭兵「まぁ…気持ちはわからねーでもないが、飛ばし過ぎるとバテるぞ」


勇者「泥だ! 関節の部分は泥になってて、自由に動かせるんだ!」

勇者「でも泥だから切断できない!」

傭兵「……ッ」

16 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:33:10.45 yM4R/7ouo 2168/3213


魔法国王「どうした。まだ一体も倒せてないじゃないか。みな他力本願はよくない」

魔法国王「ちなみに時間経過と共にさらに数が増えていくからね」

魔法国王「防戦一方じゃ、首を絞めるだけだよ」


参加者「ひぃぃ! 俺は嫌だぁ!! ここから出してくれぇ!!」

大男「逃げられるわけねぇだろ!! 戦って生き延びるしかねぇ!」

傭兵(阿鼻叫喚地獄だな。まともな神経じゃ突如現れたバケモンの大軍とやり合うなんて無理か)

傭兵(そういやあいつは何してる。どこ行きやがった)


闇剣士「国王の傀儡か。だがこんなものこけおどしにすぎん」

闇剣士「魔力でつくられた生命体ならば、その動力をすべて食らうのみ!」

岩石兵「グォォォ…――」

闇剣士「たいした量も込められていなかったか」


魔法国王「最初に攻略したのはやはりきみだったか」

17 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:39:36.61 yM4R/7ouo 2169/3213


闇剣士(この程度、私一人で掃討できないこともないが)

闇剣士(ソル。貴様達はどう出る)


女剣士「くっ! こいつら、元から命なんてないから切っても手応えがなさすぎる!」

傭兵「あぁ、毛ほどもダメージになっちゃいない」

傭兵「どうにかして動きを止める手段を考えねーとな」

女剣士「なにか考えある?」

傭兵「例えば…魔力を吸い尽くすとか、魔力の流れを断ち切るとか」

勇者「……それボクらの能力じゃできないよ」

傭兵「……なら、少々危険だが。ユッカに頼みたいことがある」

勇者「うん?」

傭兵「あいつの腕と足の関節部分の泥を、固めることはできないか」

勇者「あっ、炎で? けど、分厚い岩の装甲に包まれてて、ファイアボールを当てるのは無理だよ」

傭兵「剣に炎をまとって、装甲の隙間から突き刺せばいい。できるか」

勇者「……わかった。やる」

18 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:44:37.27 yM4R/7ouo 2170/3213


傭兵「接近するまで俺が援護する。まずは一体仕留めるぞ」

勇者「うん!」


俺たちは岩石兵の大軍の中めがけて跳躍した。

全長ゆうに2mを越える化け物は、分厚い岩の装甲を全身に纏い、手にはご丁寧に剣とシールドを持っている。
動きは緩慢で武芸の素人以下だが、単純に手足を振り回すだけでもかなりの威力がでるだろう。
攻略法が見つからない現在、参加者はみな及び腰になって回避や防御に専念していた。


傭兵「いいか、正面から受けるなよ。攻撃は全部流せ!」

勇者「わかってる…この一週間、ずっと特訓したんだ!!」

勇者「はぁぁぁ!」

ユッカの剣が熱を帯びて真っ赤に染まっていく。
ユッカは小柄な体で敵の懐に潜り込み、膝に突き刺した。

勇者「これでどうだ!!」

岩石兵「!!」ゴゴゴ

19 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:50:16.28 yM4R/7ouo 2171/3213


勇者「はぁぁあ!」


そして真横に振りぬいた。
岩の破片をまき散らしながら岩石兵は崩れ落ちて動きを止めた。

勇者「やった! 泥が固まって動きがとまったよ!」

傭兵「まだそいつの上半身は動く! 油断するな!」

勇者「…!!」

岩石兵「グォォォ」

勇者「火が効くってわかれば…こんなやつに負けるもんか!!」

勇者「マナを返してもらうんだあ!!!」

▼勇者は全身に炎をまとった。


傭兵「ユッカ…」

20 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 22:55:55.39 yM4R/7ouo 2172/3213


岩石兵の巨大な拳がユッカに迫る。
ユッカはとっさに剣を放り出し、両手で上から敵の拳をおさえつけ、勢いを利用して宙へ跳んだ。

勇者「はぁ!!」

そして燃え盛る足に魔力を集め、岩石兵の頭を鋭い踵落としで蹴り砕いた。


岩石兵「ゴ…ゴ――」

勇者「どうだ!」


女剣士「あの子…すごい」

傭兵「前々から身体能力が高いのはわかっていたが…あれほどとはな…」

傭兵(生き物じゃない岩石兵には、手加減無用というわけか)

傭兵(お前は優しいやつだな)


僧侶「きゃーーユッカ様ーー!!♥」

21 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:02:40.41 yM4R/7ouo 2173/3213


その後もユッカは鬼神の如く暴れまわった。
四方八方から襲いかかる岩石兵を華麗な身のこなしでさばき、的確に剣を突き刺し関節部を破壊していく。

5体。10体。20体と機能を停止した岩の塊が増えてゆく。

俺とサマンサは専ら動けない岩石兵の破壊を任されるだけだった。

勇者「来い!! 全部ボクが相手だ!!」


僧侶「すごい……旅立ちの日、私を助けてくれたときのこと思い出しちゃいました…」

僧侶「ユッカ様…あの時よりさらにたくましくなられましたね」モグモグ

サキュバス「ふあーー、なによぉ。もうはじまってるじゃない」

サキュバス「ねー隣空いてる?」

僧侶「え? どうぞ空いてますよ……って。ゲッ! サキュさん…」

サキュバス「ゲッって何よ。グッモーニン」

僧侶「…隣すわるんですか」

サキュバス「空いてますよって言ったのあんたでしょ」

22 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:09:04.08 yM4R/7ouo 2174/3213



サキュバス「あら、勇者のチビちゃんがんばってるじゃない」

僧侶「すごいでしょ!? ユッカ様が本気だすと強いんですからね!」

サキュバス「あの力がいずれあたしの物に…!」

僧侶「ぜっっったいダメです!」

サキュバス「うふふ。ま、もうただの保険になっちゃいそうなんだけどねー」ニコニコ

僧侶「どういうことです?」

サキュバス「内緒♪」チョイッ パク

僧侶「あっ私のポップコーン!」

サキュバス「いいじゃない。朝食べずにすぐ来たもの」モグモグ

サキュバス「乳、あんたキャラメル派?」

僧侶「勝手にたべないでください! 乳って呼ばないでください」

取り巻きの男A「アネさん! アネさんのご友人の分もいますぐ買ってきやす!」ダダッ

取り巻きの男B「飲み物なににいたしましょう!! コーラですね!!」ダダッ


僧侶「ゆ、友人……ないですないです」ブンブン

サキュバス「何アレ。あんたの性奴隷達?」

23 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:14:23.32 yM4R/7ouo 2175/3213


僧侶「知りません…。ホテル通りでたまたま出会って、正しい道へ導いたらなぜか皆さんこうなってしまって」

サキュバス「ホテル通りって、あんたついに売春でもしてたの?」

僧侶「な゛っ!!」

サキュバス「勇者とあいつがラブラブ真っ盛りだからこの淫らな体をもてあましちゃったのね~」ムニュリ

バチバチッ

サキュバス「あいたたっ! あいかわらずあんたの体さわると痛いわ……」

僧侶「別に持て余してなんていません」

サキュバス「そう? 一週間指くわえてみてたんじゃないの?」

僧侶「ソル様はこころの広いお方なので、私にも良くしてくださいます!」

僧侶「あなたの妄想でいい加減な事いわないでください」

サキュバス「そういやあんた、呪い薄まってるわねぇ」

サキュバス「そっか、毒に冒された時に結構出しちゃったからだ!」

24 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:19:22.59 yM4R/7ouo 2176/3213


僧侶「もっ、もうあんな呪いかけちゃイヤですよ!」

僧侶「ほんとに迷惑してたんですからね!」

僧侶「毎日毎日、余計な洗濯物が増えて…」ブツブツ

サキュバス「えーせっかくあいつとラブラブできるきっかけ与えてあげたのに何よその言い草」

サキュバス「それにあたしの呪いがなければあんた蟲の毒で死んでたわよ」

僧侶「そ、それは…その節はどうも」

サキュバス「サキュ様ありがとうございました。是非このいやらしい身体をした私を淫魔の仲間に加えてください。でしょ?」

僧侶「……」モグモグ

サキュバス(無視なのね)

サキュバス「さーて彼はどこにいるのかなー」

僧侶「ソル様とサマンサさんなら近くにいますよ。ほらあそこ」

サキュバス「あーそいつらじゃなくって」

25 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:23:51.67 yM4R/7ouo 2177/3213


サキュバス「あっ、いたいた。がんばれーー」

僧侶「?」

僧侶「誰に手ふってるんですか」

サキュバス「ダーリンよ」

僧侶「……は」

サキュバス「ダーリン」

僧侶「あの、もしかして魔剣士の人ですか…?」

サキュバス「うん。そうよ」

僧侶「じゃ、じゃああの時ホテルに入っていったのは、せ、せせ、セック――」

僧侶「はっ、むぐ…私ったらなんてはしたない言葉を」

サキュバス「くすくす。セッ○スしたけど」

僧侶「!!? やっぱりそういう関係なんですね!?」

サキュバス「何びっくりしてんのよ」

26 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/24 23:30:44.56 yM4R/7ouo 2178/3213


僧侶「知らなかったです。いつのまに相思相愛の仲になってたんですか!」

サキュバス「なってないけど?」

僧侶「え……じゃあただれた関係ってやつですか」

サキュバス「どっちかっていうと、利害一致なのかなーあいつ的には。愛なんてこれからこれから♪」

僧侶「???」

僧侶「ど、どういうことですかー。またなにか悪い事企んでるんでしょ!」ゆさゆさ

バチバチッ

サキュバス「痛い痛い痛いっ! バチバチするから触んないで!」

サキュバス「だいたい敵であるあんたに説明する必要ないし!」

僧侶「敵だからこそ気になってしかたないですよ!!」

サキュバス「ほら、勇者応援しなくていいの?」

僧侶「っ!! ゆ、ユッカ様がんばってー! ソル様ー! サマンサさーん」

サキュバス「レヴァン! 倒した数で勇者達に負けたら承知しないわよー!」


取り巻きの男A「ポップコーン買って来ました! いやぁしかしアネさんにこんな仲いいお友達がいたなんて」

僧侶「よくないです!!」

サキュバス「くすくす」




第31話<因縁>つづく


  

40 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:21:41.56 e9nu7qqPo 2179/3213

第31話<因縁>つづき



実況「1時間が経過し闘いは佳境に入りました! 参加者達は疲労の色を隠せなくなってきています」

実況「しかし8人に絞られるまで決して終わることはありません」

実況「撃破されてはまた1体また1体と岩石兵は姿を現します」

実況「さぁフィールドの戦士達はこの状況をどう打開するのか!」


傭兵「ユッカ大丈夫か」

勇者「とばしすぎたぁ…まだ魔力は平気だけど体力が…」

傭兵「もうひっこんでろ」

勇者「だってぇ、あの人達あんな闘い方じゃ危なっかしいよ」

女剣士「参加者はみんな危険は承知の上さ。やられるのは自己責任!」

女剣士「それよりもこの闘いの真の意図」

傭兵「あぁ。あの野郎、ゴーレムが参加者をぶちのめすとは微塵も考えてねぇ」

傭兵「残り8人に入りたきゃ、乱戦にまぎれて参加者同士潰し合えってことだ」

41 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:26:36.11 e9nu7qqPo 2180/3213



魔法国王(そう。ある程度の実力者が揃えばぼくの創りだした玩具なんて相手にならない)

魔法国王(さぁ。8人になるまで殺しあうんだ)

魔法国王「そのフィールドは強者だけが立つことが許される死地」

魔法国王(金魚の糞はいらないんだよ)


武芸者「くそ、どうする」

大男「こうなったら、あっちのガキと女連れのやつらをやろうぜ」

武芸者「まじかよ。あのガキさっき1人で無双してたの見てなかったのか」

大男「だがもうガス欠だろうよ」

大男「オレらだって、仮面野郎の後ろでこそこそするの限界があるぜ」

武芸者「確かにあいつもいつまで戦ってくれるかわかったもんじゃないしな」

大男「勝ち抜けるためにはやるしかねぇ!!」


闇剣士「……」

42 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:29:49.56 e9nu7qqPo 2181/3213



武芸者「おっと、兄ちゃんあぶねぇ!」ブォン

傭兵「うおっ、どこ狙ってやがる」

武芸者「へへ。わりぃな手元が狂っちまった」

傭兵「…!」

勇者「参加者同士で戦うしかないの…?」


女剣士「うっ、こいつら!!」

大男「へっへ! こんな美人さんとヤレるなんて光栄だぜ!」ガギィン

女剣士「気絶じゃすまないよ」

大男「そりゃこっちのセリフだぜ! ここはルール無用だ!」

大男「てめぇをボコったあとガンガンに犯したってかまわねぇんだぜ!」

女剣士「ふざけるな下衆が!」

43 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:35:12.96 e9nu7qqPo 2182/3213



血みどろの乱戦は激しさをましてゆく。
背を預け合っていた参加者同士でついに争いがはじまり、その隙をついて岩石兵の巨体が猛威を振るった。

俺は消耗気味のユッカをかばいながら、目の前の狂気に染まった男たちと対峙する。


勇者「ソル! 死なせたらだめだよ!?」

傭兵「わかってるが、戦闘不能にしたところで結局ゴーレムにやられちまうぞ」

勇者「ゴーレムの手の届かないトコ…応援席に投げ飛ばしてよ!」

傭兵「無茶言うな」

勇者「だってぇ…やだよこんなの」

武芸者「へへっ、敵の心配とは優しいねぇお嬢ちゃん!!」

傭兵「よけろっ!」

勇者「ううぐっ! …敵…敵なの?」




僧侶「な、なんで人間同士で戦っているんですか!!」

サキュバス「試合が長引いてるからじゃないの」もぐもぐ

44 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:40:13.28 e9nu7qqPo 2183/3213


僧侶「あの人たち、さっきユッカ様に助けられていたくせに!」

サキュバス「くふふ。趣味悪いけどおもしろい余興ね」

僧侶「こんなのひどいです…」

コツコツ

魔法国王「特別招待席はお気に召さなかったかな」

僧侶「!」

魔法国王「まさか一般客のスタンドにいるとはおもわなかったよ」

僧侶「あ、あなた…」

取り巻きの男A「うおっ陛下だ」

取り巻きの男B「なんでこんなところに…」


魔法国王「よく見ていたまえ。これが人間のもつ浅ましさだよ」

魔法国王「ひとびとは彼らの闘いをみて、日頃の自分の行動を振り返り、自戒するんだ」

魔法国王「あのような醜い人間になりたくないからね」

45 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:45:39.04 e9nu7qqPo 2184/3213


僧侶「浅ましさですって! そうなるように、すべてあなたが仕組んだことでしょう!」

僧侶「いますぐ闘いを止めてください!!」

僧侶「死傷者がたくさん出ているんですよ!」

魔法国王「ふふ…あたりまえじゃないか、お気楽なスポーツ観戦じゃないんだからね」

魔法国王「目の前で人が全力で闘い、血を流し死んでいく……この平和なグリモワではめったに見られる光景じゃない」

魔法国王「だからこそ、代々この大会は人気の興行として存続しているんだよ」

僧侶「…!」ギリッ

魔法国王「柔和な顔つきをして、気の強い娘だ」

サキュバス「そうなのよねぇ。乳って案外闘争心あるのよ」

僧侶「……私がとめてきます」

魔法国王「ほう。どうやって。観戦席とフィールドの間には強固な結界が貼ってある」

魔法国王「きみの攻撃力じゃ、破って中に入ることはできないよ」

僧侶「……」

47 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:48:54.51 e9nu7qqPo 2185/3213



僧侶「サキュさん。ポップコーンとジュースあずかってください」

サキュバス「う、うん…どこいくのよ」

僧侶「特別席とやらに行ってきます。チケットはいただいてるので問題ありませんよね?」

魔法国王「まぁね」

僧侶「お高い場所はさぞや見晴らしがよいのでしょうね!!」ダッダッ

魔法国王「……やれやれ」



岩石兵「グォォオ!!」

傭兵「ちぃっ、ユッカなしじゃどうしても後手に回るな」

勇者「ご、ごめん。そろそろ反撃するよ」

傭兵「いや、いい。まだしのげるから俺から離れるな」

武芸者「きゃっほぅ!! その隙もらったぁ」

ザシュッ――

武芸者「がっ…っ!?」

闇剣士「邪魔だ」

48 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 22:55:24.55 e9nu7qqPo 2186/3213


傭兵「レヴァン!」

闇剣士「何をしている。敵を切ることに躊躇は必要ない」

傭兵「てめぇと俺で立場も物の見方もちげぇだろ」

闇剣士「貴様にくだらんことで敗退してもらいたくはない」

傭兵「そのときゃそこまでの奴だったってことでいいぜ」

闇剣士「ふ…そうか」

傭兵「余裕ぶっこきやがって。その仮面の下じゃ汗ひとつかいてないのか」

闇剣士「女2人を同時にかばいながらでは、貴様は重いハンディを背負うことになるな」

闇剣士「フェアではない。私のプライドが許さん」

傭兵「は…」

闇剣士「そこの筋肉の女。私に付け」

女剣士「えっ! レヴァンさん!」

傭兵「まわりくどいやつ…」

50 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:01:04.47 e9nu7qqPo 2187/3213



闇剣士「ソラさんのご友人の危機を見過ごすわけにもいかんのでな」

女剣士「…え、えっと。ありがとう」

闇剣士「ソラさんは参加していないか。あれからしばらく探しているのだが」

女剣士「うーうん、参加して……ないね、あはは」

闇剣士「そうか……行くぞ。私から離れるな」

女剣士「はい!」


勇者「ソル、あいつに任せて大丈夫なの?」

傭兵「心底むかつく野郎だが、約束はやぶらねぇ」

傭兵(俺と決着をつける時を待っている…そうだろレヴァン)

傭兵(だがここは俺たちの決戦の舞台にはなりえない。お前はそれをわかっているはずだ)

傭兵(なぜ俺に協力するような真似をする)


大男「ひぃっ」

岩石兵「グォォォ」

参加者「もうだめだぁあ! 殺される!!」

52 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:07:05.32 e9nu7qqPo 2188/3213



参加者「た、たすけて。神様女神さま…っ」

勇者「だめだっ! あの人やられる!! ソル!!」

傭兵「無茶言うな…ここからじゃ…」


ザァァァ…


傭兵「…!」

雨粒が頬を打つ。
突如、雲ひとつない晴天から大粒の雨が降り始めた。

雨が岩石兵の岩肌を濡らし、またたく間に体内へと染み渡り、動きを鈍らせていた。
そして1体また1体と、崩れ落ちるように動きを停止させていった。

岩石兵「…ゴ…ゴ」ズシャ

参加者「…? た、助かった…」

大男「岩石兵が壊れていく…」

傭兵「これは…」

勇者「雨じゃないよ。ヒーラの魔力を感じる」

傭兵「ま、まさか…」

53 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:13:38.92 e9nu7qqPo 2189/3213


魔法国王「……やってくれるねぇ」

魔法国王「なるほど。結界は攻撃魔法は通さなくても、害意のない自然物なら通す」

僧侶「はい。この身をもって経験したことです」

魔法国王「これほどまでの海神の力を宿していたか…」

僧侶「関節部の泥が流れ落ちてしまったら、あなたの岩石兵は動くことはできません」

僧侶「おわりです」

魔法国王「大会に勝手に横槍をいれてどうなるかわかってるのかい」

僧侶「大雨がふっただけです」

魔法国王「くく…ははは。いいだろう、きみの勝ちだ」

魔法国王「天に立ち上る、美しい水流だよ」


僧侶(ホーリーシャワー…これがみなさんの癒やしとなりますように)

54 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:18:48.40 e9nu7qqPo 2190/3213



参加者「不思議だ…身体の傷がすこしずつ癒えてやがる…」

武芸者「げほっ…げほっ…俺、生きてる…生きのびたのか…」

大男「おぉい無事か」

武芸者「あぁ…まるで神の救いだ…」


闇剣士「戦いは終わった。ひとびとの狂気と戦意が失われてゆく…」

女剣士「まだ結構参加者残ってるけど」

勇者「…どうなるんだろ?」

傭兵「さぁな。あいつの性格考えりゃ、8人になるまで仕切りなおしとか平気で言いだしそうだがな…」


魔法国王「………ということにしておいてくれ」

司会者「わかりました」

司会者「予選競技終了!!! 参加者の皆様お疲れ様でした!!」

傭兵「…!」

55 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:26:39.64 e9nu7qqPo 2191/3213


魔法国王「諸君。熱い戦いだった」

魔法国王「とんだハプニングで戦いは中断されたが、諸君の勇姿はみなの目に焼き付いたことだろう」

魔法国王「ではこれより、決勝トーナメント進出者を発表する」

司会者「生存者25名のうち、決勝トーナメントにすすめるのはたった8名!」

司会者「その選出方法は……陛下おねがいします」

魔法国王「ゴーレムソルジャーの討伐数だ」

魔法国王「大会記録員からすでに個々の結果を受け取っている」

司会者「では私から発表いたします!」

司会者「栄えある第1位。なんと1人で28体討伐!エントリーNo.29番の勇者ユッカちゃん15歳です」

勇者「! ぼ、ボク!?」


僧侶「きゃーユッカ様ー♥」

観客「うおおおお!!!」

56 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:32:52.19 e9nu7qqPo 2192/3213


魔法国王「見事な戦いぶりだった。弱き者を助け、決して折れぬ心の強さを我々に見せてくれた」

魔法国王「おめでとう」

勇者「……」

傭兵「気持ちはわかるがここは素直に喜んどけ」


司会者「続きまして第2位! 25体討伐! エントリーNo.30番、不屈の傭兵ソル!」

女剣士「す、すごいじゃん! 二人して予選1位2位突破だよ!」ゴスゴス

傭兵「俺に関しちゃユッカのおこぼれみたいなもんだけどな…」

司会者「第3位! 誰と協力することもなく、悠々と21体討伐! エントリーNo.9番! 謎の大剣使い、仮面のレヴァン!」

闇剣士「…そうか」

傭兵「惜しかったなぁ。本気出しておけば俺を抜けたのに!」

闇剣士「…貴様」

57 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:39:16.01 e9nu7qqPo 2193/3213



こうして、決勝トーナメントへ進む8人と組み合わせの山が決まった。


①━┓              ┏━②
   ┣━┓        ┏━┫
⑤━┛  ┃   ☆    ┃  ┗━⑥
      ┣━━┻━━┫
③━┓  ┃        ┃  ┏━④
   ┣━┛        ┗━┫
⑦━┛              ┗━⑧



①勇者ユッカ
②傭兵ソル
③剣士レヴァン
④元王国騎士A
⑤ローブの男
⑥元王国騎士B
⑦女剣士サマンサ
⑧武芸者


勇者「…なるほど、上位の人はわかれるんだ」

女剣士「…あう。どうしよ」

58 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:44:31.74 e9nu7qqPo 2194/3213


傭兵「サマンサ。悪いことはいわねぇ。仮面野郎相手はリタイアしろ」

女剣士「で、でも…マナを取り戻すために少しでも協力したいんだ」

傭兵「あいつは敵に対して容赦しねぇぞ」

女剣士「……」


闇剣士「ソル…貴様とあたるのは決勝か」

傭兵「あぁ」

闇剣士「勝ち抜いてこい」

勇者「待て! その前にボクが準決勝でお前を倒す!」

闇剣士「貴様が?」

勇者「負けないんだからね…決勝にいくのはボクとソルだ!!」

勇者「それでっ、マナと聖剣を両方手に入れる!!」

闇剣士「そうか。ならば1位突破の貴様に敬意を表して、全力で挑もう」

勇者「ひうっ」

傭兵「ほらな…」

女剣士「はぁ…」

59 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/25 23:50:54.96 e9nu7qqPo 2195/3213


僧侶「みなさん!! ご無事でしたか」

サキュバス「組み合わせきいたわよー」

勇者「あ、ヒーラ! さっきはありがとう。みんな助かったよ」

僧侶「いえいえ。私にできることをしたまでです」

サキュバス「あ、そうだ。いーぃレヴァン?勇者のこと殺しちゃだめだからね?」

闇剣士「貴様に指図される覚えはない」

サキュバス「嫁の言う事が聞けないの?」

闇剣士「…ッ貴様」

傭兵「…は? は?」

勇者「?」

僧侶「それがですね」

闇剣士「ええいっ、戦いは明日だ。今夜は養生し、万全を期して臨むがいい!」


サキュバス「逃げた」

僧侶「逃げましたね」

勇者「なんかヒーラとサキュっていつの間にか仲良くなった?」

サキュバス「同じポップコーンを分け合う仲よ。ねー?」

僧侶「そーですねーー」

傭兵「おい淫魔!! 嫁がどうたらって話詳しくきかせろ!!」ガシッ

女剣士「レヴァンさん……さよならあたしの恋」ブワッ



第31話<因縁>つづく

72 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:13:00.79 INrpiAwNo 2196/3213



第31話<因縁>つづき



<事情説明中>


サキュバス「――というわけなのよ。だからレヴァンとしばらく子作りするの」

勇者「そっかぁ…」

女剣士「ふ、不純だ。恋愛関係ですらない相手と、交尾だと…」

女剣士(レヴァンさんと交尾…ってことは生で…裸!?!)

サキュバス「不純かしら。むしろ生物的に正しいんじゃないの? ねぇ」

僧侶「軽々しく私に同意をもとめないでください…」

傭兵「~~っひっ、ひっ、ひひゃはは」バンバン

勇者「さっきから笑いすぎ…」

傭兵「だ、だってよぉ…ひひひゃ、あいつがコレを嫁にとるって、あひゃははっ」

僧侶「なにがそんなにおかしいんですか」

73 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:17:21.71 INrpiAwNo 2197/3213


勇者「人の恋路を茶化しちゃだめだよ!! そんなやつスレイプニルに蹴られて死ぬといいよ!」

傭兵「あぁ心配するな。わざわざ邪魔はしない、好き勝手やってくれ」

傭兵「にしても…ぷぷ、はははっ、あのむっつり仮面が淫魔にあっさり籠絡されるなんてよぉ!」バンバン

サキュバス「むしろー、堕とされたのはあたしっていうか」

勇者「え?」

傭兵「は?」

サキュバス「あんたの名刀も所詮は人間サイズってことね…ふぅ」

サキュバス「それに比べてレヴァンってば、超激しくてぇ超魔力たっぷりでぇ♥」

傭兵「……え」

傭兵「ま、まじ…? あいつそんなだったっけ」

勇者「……ねぇソル」クイクイ

傭兵「なんだ」

勇者「サキュとエッチしたの?」

僧侶「うそ!? しちゃったんですか!!?」

傭兵「してねーーよ!!」バンッ

女剣士(すごくここに居づらい…)

74 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:24:38.93 INrpiAwNo 2198/3213


傭兵「淫魔! こいつらに誤解させること言うな!」

サキュバス「はいはい、そうね」

サキュバス「じゃ、あたしそろそろ帰るわね」

勇者「まって」ガシッ

僧侶「まちなさい」ガシッ

サキュバス「まだ用があるの?」

勇者「サキュは自分の目的の目処がたったんだよね?」

サキュバス「うん。まぁまだわかんないけど、子孫が残せるとしたらあいつが最有力かなーって」

勇者「じゃあ… ボ ク の 呪 い も う い ら な い よ ね?」ギリギリ

僧侶「解いてもらえませんかね」バチバチ

サキュバス「…っ、そ、それとこれとは別よ!!」

勇者「別じゃないでしょ! サキュが子孫を残すためにボクに呪いをかけたってさっき言ったじゃん!」

傭兵「言ったな」

勇者「子供は自分で産みなよ!!」

75 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:29:58.61 INrpiAwNo 2199/3213


サキュバス「……」

勇者「なにその嫌そうな顔! 早く解いて!」

僧侶「迷惑してるんですよ!」

傭兵「そうだぞ」

サキュバス(っていうか、厳密には呪いじゃなくて悪魔の最上級契約だし…)

サキュバス(人間一人の命を救うほどの契約を…)

傭兵「…なんだよ。いますぐユッカの呪いを解け」

サキュバス(そんな簡単に解除できるかっての!!)

勇者「ねぇサキュ???」

勇者「ボクがサキュの代わりに淫魔にならなくても、サキュならきっと元気な赤ちゃんうめるよ」

サキュバス「……」

サキュバス(実はあたしが無事野望を達成するまで解けません♪)

サキュバス(…っていったら殺されそー……)

勇者「ねぇ聞いてんの」ミシミシ

女剣士「机は壊しちゃだめだ」

76 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:36:19.53 INrpiAwNo 2200/3213


勇者「これでやっと解き放たれる…」

僧侶「よかったですねぇ」

女剣士「そんなに長く…呪いってやつに苦しめられていたの?」

勇者「そうだよ。呪いを解こうにもヒーラの魔法陣でもダメ、マナでも無理」

勇者「もうほんと参っちゃったよ…月のない日には身体の自由がきかないし」

勇者「突然うずうずきて修行も手に付かないし…

サキュバス「楽しんでたくせに」

勇者「はあ?」

サキュバス「くすくす。ごめんなさい、あんたのことはまだ利用させてもらうから」

サキュバス「呪いは解いてあげ…ない♪」

勇者「な゙っ!」

サキュバス「忘れたの? あたしたちは敵同士。慣れ合いなんてしないわよ」

サキュバス「勘違いしちゃだめよ!!」ビシッ

僧侶「はい。してませんよ」

サキュバス「ということで」パチンッ

勇者「ひぅっ!?」ゾク

勇者「や、やめ…ひぇ」

サキュバス「グッナーイ♪」パチンッ パチンッ パチンッ

勇者「やだぁぁぁぁあ♥♥」

77 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:43:41.04 INrpiAwNo 2201/3213


傭兵「ぐっ、あんにゃろう」

勇者「はー♥ ハァー♥ たすけ…たしゅけてぇ」

僧侶「いつにもまして最低な逃げ方ですね」

傭兵「期待だけさせやがって…」

僧侶「はぁ、やっぱり直接サキュさんを打ち倒すしかないんでしょうか」

傭兵「だがそうなると厄介だな。淫魔の話を要約すると、あいつはレヴァンと完全に手を組んだってことだ」

傭兵「淫魔を殺ろうにもガードに出てくるレヴァンを倒す必要がある」

僧侶「ですが仮面の人と戦うとしたら、サキュさんがユッカ様を苦しめる…」

傭兵「くそっ、まさかこんな形で先手を打たれるとは思わなかった」

僧侶「どうしましょう…」

傭兵「いや、いまはマナが最優先だ。余計なことは考えない…後回しでいい」

僧侶「いえ、これ…」

勇者「おちんぽぉ、おちんぽちょうらい♥ はぁーハぁー♥」ペロペロ

傭兵「試合明日だよな?」

僧侶「はい…」

傭兵「今夜眠れるといいが…」

勇者「ベッドきてぇ♥♥♥」グイグイ

78 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:50:11.46 INrpiAwNo 2202/3213



腰をふりながらユッカのことを考えた。
なぜこいつはこんなに根の深い呪いをかけられてしまったのか。
滅亡の危機に瀕する程度の淫魔に、そのような呪いをかける能力があるのだろうか。

誰も彼もが簡単にそれをできるなら、滅亡なんてしないはずだ。

傭兵(俺は何かを見落としているのか?)

勇者「んっ、んぅっ♥」

勇者「そ、そるぅ…」

傭兵「わかんねぇよなぁ」なでなで

勇者「うん? えへへ、ボク淫魔になって一生ソルとエッチするんだぁあ…えへへへ♥」

勇者「エッチだいすき、もうエッチのためにいきるよぉ♥」

傭兵「こらっ、しっかりと意識を保て!」

 ずちゅっ ずちゅっ ずちゅっ

ユッカは日を追うごとに淫乱になってゆく。
もはや何をしても歯止めがきかないことは明白だった。

79 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 22:54:58.45 INrpiAwNo 2203/3213


傭兵(なにか状況を打開する術があればいいが…)

 ずちゅっ ずちゅっ ずちゅっ


勇者「ああぁう♥ そこっ、奥っ、ずんずんしてっ♥」

勇者「あああんっ♥ しゅき、すきなのぉ」

傭兵(エロいしかわいいから、男としては悪くないんだがな…)

傭兵(って俺もだいぶ毒されてるな…呪いが感染したりしないよな…?)

傭兵「ユッカ。出すぞ」
 
 ずちゅっ ずちゅっ ずちゅっ
  ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ


勇者「きてぇ、きてぇっ♥ 中出しがほしいのっ」

勇者「ボクの赤ちゃんのお部屋にいっぱいだしてぇっ♥ なかだししてっ」

傭兵「ぐっ…うあっ」


今日もユッカの幼い膣内を汚した。
激戦のあとで疲労は残っている。おそらくユッカもだろう。
俺たちはくちづけを交わし、抱き合って泥のように眠った。

80 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:00:42.92 INrpiAwNo 2204/3213




<翌朝>


【闘技場】


実況「さぁついに決勝トーナメントの開幕です」

実況「残された8名のうち、栄光を手に入れるのは誰だ!」

実況「場内実況は私、マイクがお届けします」

実況「戦闘解説には、なんと陛下直属の騎士様がおいでになりました」

実況「7年前の大会で見事優勝し、その実力を買われて騎士として登用されました」

実況「皆さんご存知、我が国のエースです!!」

観客「うおおおお!!!」

騎士「よろしくお願いします」


僧侶「この席見やすそうですね」

傭兵「じゃあここでいいか」

僧侶「ソル様お時間は大丈夫ですか?」

傭兵「あぁ。俺は第3試合だから、サマンサの第2試合が始まる前くらいに控室に移動するよ」

傭兵「いまいくと第2試合のあいつと鉢合わせしちまうからな」

僧侶「ではしばらくふたりっきりですね!」

傭兵「おう」

81 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:06:20.58 INrpiAwNo 2205/3213


僧侶「うふふ」

傭兵(なんだかウキウキしてるな)

傭兵「こういうの観戦するの好き?」

僧侶「い、いえそういうわけじゃないですけど…」

傭兵「ヒーラちゃんと来るなら、戦いじゃなくてスポーツがよかったかな」

傭兵「しかし、ここからの眺めは圧巻だな」

傭兵「この何万もの観衆の前で1対1で戦うのか…王宮でやってた演習試合どころじゃないな」

僧侶「ソル様ほどの方でもやっぱり緊張しますか?」

傭兵「いや…むしろ雑音が多いほうが冷静になれる」

傭兵「必ずマナを取り戻す。俺にできるのはそれだけだ」

僧侶「…。あっ、そうだポップコーンどうぞ! いっぱいあるので!」

傭兵「おう悪いな」もぐ

僧侶「ソル様…」ピト

僧侶「信じてますからね」

傭兵「あぁ…まかせろ」なでなで

傭兵「まずはユッカを応援しよう」

82 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:09:39.95 INrpiAwNo 2206/3213



騎士A「いいですねぇこの割れんばかりの大歓声」

騎士A「私が大会に出た時のことを思い出しますよ」

騎士A「あの時もいまと変わらず、たくさんのお客さんが戦いを見につめかけてくれました」

実況「古くから伝わる伝統ある競技でございます」

実況「ところでkしい様、その包帯はどうなさいましたか」

騎士A「いえ…これは先日、賊が城内に侵入したときに、戦闘で受けた傷です」

騎士A「なぁに浅いですよ心配はご無用」

騎士A「賊は我々が全力を持って排除いたしました。現在民衆への危険はありません」

実況「さすがグリモワの誇る精鋭です。どのような敵に対してもひるむことなく立ち向かいます」

実況「そして今年はなんとその騎士級の兵士が2人決勝トーナメントへと勝ち進んでおります」

歓声「うおおお!!!!」

騎士A「彼らは私の元同僚ですが、退役するにはまだ惜しい逸材でしたよ」

騎士A「実力は現役とかわらず申し分ないので、勝ち進むのは当然です」

実況「しかし予選では更にその上を行く戦果をあげた謎の3人がおります」

83 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:13:16.58 INrpiAwNo 2207/3213


実況「これは波乱の予感ですね?」

騎士A「そうですね。今年は良い戦いがたくさんみられそうです」

実況「えー、また現在グリモワ騎士団は一般団員募集中です。実力と気概のある方は是非騎士団兵舎へと足をお運びください」

騎士A「人材不足ゆえ、よろしくお願いします」

魔法国王(使えない雑魚をぼくがクビにしてるだけなんだけどね)


実況「フィールド整備が終わり次第、第一試合を開始いたします」


僧侶「きゃーユッカ様きましたーー!! がんばってー!!」

傭兵「ユッカ、遠慮なくやっちまえ!!」


実況「フィールドの左右の門から2人の戦士が入場します!!」

勇者「…」

ローブの男「…ククク」

84 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:17:50.82 INrpiAwNo 2208/3213



審判「両者、前へ」


ローブの男「ふぅはははは! 小娘が相手とはな。シードのようなものか!」

勇者「ボクをなめるな」

ローブの男「予選で動きは見させてもらった」

ローブの男「剣の腕はそこそこのようだが、ガキのお前は誰かに護ってもらわないとまともに戦うことはできない」

勇者「!」

ローブの男「肉体!腕力!脚力!体力! すべてにおいて俺に劣っているからだ!」

ローブの男「そう、この俺の! 鍛え上げた肉体の前には多少のすばしっこさなどもはや無意味!」

実況「おおっとここでついにローブを脱ぎ捨てた!!」

実況「中からはなんと! すさまじい筋肉です!!」


僧侶「きゃっ、あの人パンツ一枚ですよ…」

傭兵「このギャラリーの中であの姿…あいつ、なかなかの強者だ…」

85 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:21:02.93 INrpiAwNo 2209/3213


実況「あまりもの体格差! 身長150cm程度の少女と、ゆうに2m20cmを越える巨漢との不釣合いなデスマッチ!」

騎士A「ローブの裏側に暗器をたくさん装備していますね」

騎士A「あれほどの種類を扱えるということは、相当な剣術家でもあるのでしょう」

実況「彼はあのローブを身にまといながら、予選を5位で通過しています! さぁ勝負の行方は如何に!?」


半裸漢「どうだ? 俺の全身凶器は!」ミキミキ

勇者「ボク、男の人と1対1でも負けないよ」

半裸漢「ふぅはははは! ぬかしおる!」

半裸漢「だがわかっているのだろうな。試合が始まればフィールド内はルール無用」

半裸漢「貴様が降参を口にしないかぎり戦いは続く!!」

半裸漢「喉笛を切り裂き、素っ裸にひんむいて、この大観衆の面前で陵辱の限りを尽くすことも可能なのだ!!」

観客「うおおおお!! やれやれぇえ!!」

観客「チビガキ! さっさと降参しねぇとしらねぇぞ!!」


僧侶「さ、最低ですっ…」

86 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:25:33.00 INrpiAwNo 2210/3213


傭兵「にしてもでっけぇな。あの筋肉の塊でうごけんのか?」

僧侶「な、なんだか悠長ですね…ユッカ様の心配してないんですか」

傭兵「ユッカは負けない。俺が一番よくわかる」

傭兵「ヒーラちゃんも昨日見てたろ。吹っ切れた時のあいつの強さは尋常じゃない」

傭兵「おそらく、全盛期の俺ですら…」

傭兵(あれが、昔グレイスの言っていた選ばれた勇者の才能ってやつか)

傭兵(ユッカの親父は病弱じゃなければとてつもなく強かったのだろうか)


半裸漢「恐怖で言葉もでねぇかガキ」

勇者「……好きに言いなよ。ボクは降参なんて絶対にしない」

勇者「必ず勝ち取らなきゃいけないんだ」

半裸漢「ほぅ。いい目をしている。たいした覚悟だ」

半裸漢「貴様に敬意を表して、先手をくれてやろう」

半裸漢「俺はこう見えても紳士だからな。2倍も体格差がある相手を早々にいたぶるような真似はせん」

半裸漢「さぁどこからでもこい!」

実況「いま審判の宣言とともに試合開始ぃー!!」

87 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:28:36.37 INrpiAwNo 2211/3213


勇者「先制させてくれるの?」

半裸漢「おう、ワンサイドゲームじゃ観衆が冷えちまうからなぁ」

勇者「…じゃあ遠慮なくいくよ」スタスタ

半裸漢「小娘の細腕から繰り出される攻撃など、俺の鋼のような筋肉を前に――」

勇者「えいっ」

ズジョメキョッ

▼勇者は目の前のもっこりとしたふくらみを蹴飛ばした。

半裸漢「!? が――ぁ」

半裸漢「  」

実況「会心の一撃がきまったぁあああ!!」ガタッ

騎士A「すさまじい音が響きましたね」

実況「これは相当なダメージでしょう!!!」

騎士A「予選では蹴りだけでゴーレムソルジャーの頭を砕いてましたからね…」


傭兵「あ゙ああああ!!あいつなんてことをおぉぉ」キュン

僧侶「そうです! あんなとこキックしたらばっちぃですよ!!」

傭兵「そういう話じゃなあああい」ゾワワッ

88 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/27 23:33:31.27 INrpiAwNo 2212/3213



実況「半裸漢立ち上がることができません」

騎士A「これは痛いですよ」

実況「審判が側にかけよります」

審判「×」

実況「あーーっとここで意識不明のサインができました! 半裸漢選手、戦闘不能です」

実況「試合終了! 勝者は勇者ユッカ!」

実況「小柄な身体でありながらも一撃で勝負を決めました!」

観客「……」

実況「しかし、スタンドからは当然のごとく拍手も歓声もありません」

実況「あぁっと、あろうことか男性客からの激しいブーイングだ! フィールド内に物を投げ込まないでください!!」

騎士A「躊躇なく蹴飛ばしましたからねぇ。人間としての良心が欠如しているかもしれませんね」

実況「予選に加えてのこの戦い様、勝利のみに執心するその姿はまさに鬼神です」

実況「いま360度のブーイングに笑顔で手をふりながらフィールドをあとにしました」


魔法国王(ぼくはとんでもない子を敵にまわしちゃったのかもねぇ)


傭兵「…」ブルルッ

僧侶「ソル様、おしっこですか? どうしたんですか?」

傭兵(…あいつとエッチするのやめよかな)



第31話<因縁>つづく


 

105 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:13:24.92 uS3tYbSXo 2213/3213

第31話<因縁>つづき



【応援席】


勇者「やっほー。ソル、ボクと席かわって」

傭兵「……」

勇者「どうしたの。第3試合の出場者はそろそろ控室いったほうがいいよ」

傭兵「お前はやっちゃいけないことをした…」

勇者「? あっ、キックのこと?」

勇者「あのね、蹴った瞬間なにかが弾ける感触が――」

傭兵「いやぁぁぁあやめろやめろやめろ!!」

僧侶「弱点が外側についてるほうが悪いんです」もぐもぐ

傭兵「ヒーラちゃんまでそんなこという」

サキュバス「ねぇねぇ」

僧侶「わっ、びっくりしました。どうしてここにいるんですか」

サキュバス「もちろんレヴァンの応援に来たのよ」

サキュバス「隣いいでしょ?」

僧侶「そういう意味じゃなくてですね…はぁ、いいですけど」

傭兵(昨日慣れ合いなんてしないって豪語したのはどいつだよ)

106 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:18:33.61 uS3tYbSXo 2214/3213


勇者「むー、サキュは別のとこ座ればいいじゃん」

サキュバス「あたしってほら、どう見ても絶世の美女でしょ?」

僧侶「……」

傭兵「あぁ」

僧侶「!?」

サキュバス「あたしが1人でポツンと座ってたら目立ってしかたないのよ。ナンパがすごくってさー」

勇者「聞いてないよ」

傭兵「うちのヒーラちゃんほどじゃないな」

取り巻きの男達「アネさんが最高です!!」

傭兵「ほら、行く先々でこうして舎弟を増やして」

僧侶「もういいですっ! その話はしないでください」

サキュバス「乳は見た目"は"いいからね」

僧侶「…」イライライラ

勇者(この2人仲いいのか悪いのかどっちなのぉ…)

108 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:23:13.88 uS3tYbSXo 2215/3213


サキュバス「ところでさ」ツンツン

勇者「?  ボク?」

サキュバス「さっきの戦いみてたわよ」

勇者「あー、うんありがと。楽勝だったー」

勇者「ボクさ、これでようやく男の人の攻略方法がわかったような気がす――」

サキュバス「うちのダーリンにあれしたら殺すわよ」ぐにっ

勇者「うぎゅ…しませんっ、しま゙せんっ、苦しぃよ」

サキュバス「そうね。正々堂々剣をとって戦いなさいね?」

傭兵(同意だ。俺はあんな外道教育をした覚えはない、悲しいぞユッカ…)

勇者「けほっ」コクコク

傭兵「よし、俺はそろそろ」

僧侶「もしあの状況でもしキックじゃなくて剣をつきさしてたらどうなってたんでしょう」

傭兵「い゙っ!? ぃ、いってくるからな!!」

僧侶「はい! 応援してますがんばってくださいね!!」

勇者「がんばれ!!」

109 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:27:46.21 uS3tYbSXo 2216/3213



【選手控室】


女剣士「あっ、ソル。やっときたんだ」

傭兵「お前の試合いまからだな」

女剣士「うん…行ってくるよ」

傭兵「いいか、無茶はするな」

女剣士「大丈夫さ。あたしはあなたたちほどの無茶はしない」

傭兵「奴はあれでも武人だ。定められたルールには従うはずだ」

傭兵「やばくなったらすぐに降参しろ。命を取られはしないだろう」

女剣士「レヴァンさんのことよく知ってるんだね」

傭兵「…あぁ。クソムカつく、因縁の相手さ」

女剣士(む……)

女剣士「もしかしてソルあなた、あたしが勝てるってちっとも思ってないでしょ!」

傭兵「えっ、あ、いや」

女剣士「見ててよ。こう見えても今年は大会にあわせて調子がいいんだからね」

110 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:32:12.67 uS3tYbSXo 2217/3213


女剣士「あなたたちの決勝戦、無いかもね!」

傭兵(それならそれでいいんだがな)

傭兵(俺と奴が決勝にすすんでも、剣を交えることは決してない)

傭兵「サマンサ」

女剣士「ん?」

傭兵「ファイト。自分のためにもな」

女剣士「あぁ! あたしがソラなんかより強くてイケてる剣士だってレヴァンさんに教えてやるんだ」



勇者「サマンサ来たよ!」

僧侶「サマンサさーーん!」

勇者「がんばれー! やっつけろー!」

観客「うおおお! 殺れ! つぶせ!! ぶちのめせ!!」

勇者「やれ!! つぶせー!! ぶちのめせー!!」

僧侶「影響されちゃダメですよ」

112 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:37:03.10 uS3tYbSXo 2218/3213


実況「それでは第2試合、両選手向い合って…」

実況「試合開始!!」


女剣士「よろしくお願いします」

闇剣士「あなたが相手でも手加減はしない」

闇剣士「この戦い、必ずソラさんが見ているはずだ」

闇剣士「私はあなたを切ることで、私自身の強さを彼女に証明しよう」

女剣士「…! やってみなよ!!」

実況「サマンサ選手、果敢にも先制攻撃を仕掛けました!」

女剣士(幼いころからずっと剣技を磨いてきたんだ!!)

女剣士(相手がどんな人でも負けるわけにはいかない!!)


実況「激しいラッシュ! 土煙の向こう側では一体なにが起きているのでしょうか!」

113 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:42:59.49 uS3tYbSXo 2219/3213


僧侶「やった!?」

勇者「ううんダメ、あいつの魔力がどんどんみなぎっていく…」

サキュバス「あんなへなちょこ剣技でレヴァンを倒せるわけないじゃない」


女剣士「うそ……全力で叩き込んだのに」

闇剣士「人間という種族の限界をしるがいい」


実況「全くの無傷! すさまじい防御力です

騎士A「いえ、あれはおそらく、受け流したのでしょう」

騎士A「彼は開始地点から一歩も動いていませんよ」

実況「なんということだ。サマンサ選手の渾身の一撃をすべて微動だにせずいなしてしまった」


女剣士「…レヴァンさん。くっ」

女剣士「反撃される前にっ! ミドルレンジで行く!」

女剣士「サンダービュレット!」

▼女剣士は無数の雷撃の弾丸を放った。

114 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:48:05.69 uS3tYbSXo 2220/3213



実況「出た! サマンサ選手必殺の雷撃魔法!!」

騎士A「…だが」


女剣士「あたった!!」

闇剣士「……」バチバチ

女剣士「えっ」

女剣士「うそ…剣でガード!? あ、ありえない」

女剣士「例えガードしたとしても、雷撃属性なら感電するはず」

闇剣士「ガードしたのではない」


騎士A「あの大剣で、吸い尽くしたのでしょうね」

実況「どういうことでしょうか」

騎士A「グリモワでは当たり前となった魔法具の中には、相手の魔力を吸う能力のある物も存在します」

騎士A「あれはその一種でしょう。使い手の力と合わさって、効力は数倍にも増しているようですが…」

騎士A(やはり奴はあのときの賊か…!)

115 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:53:27.64 uS3tYbSXo 2221/3213


実況「なるほど、遠距離の魔法攻撃を無効化するわけですね」

騎士A「いえそれだけではありません」

騎士A「おそらくある程度は自身の魔力に還元できるはずです」

騎士A「使い手が限界値をひきだせば、あれはまさしく魔剣と呼べる代物です…」

実況「サマンサ選手、遠近共に早くも手詰まりか!?」

騎士A「彼の前に小細工は通用しない」

騎士A「倒す方法はただひとつ、彼を剣技で圧倒することです」

騎士A(そしてそのような人物はおそらくこの世にいない…)


女剣士「魔法攻撃が効かない……レベルはあがっているのに!」

闇剣士「私を失望させないでくれ」

女剣士「!」

▼闇剣士のカウンター。

▼女剣士の剣は砕け散った。

116 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 22:59:44.30 uS3tYbSXo 2222/3213



女剣士「魔法剣がっ」

闇剣士「終わりだ」

女剣士「…くっ、くそ」

女剣士「まだだよ! 剣が折れてもあたしの心は折れていない!」

女剣士「ソルやユッカ達役に立つんだ。無様に降参なんてできない!」

女剣士「サンダービュレット!!」

▼女剣士は無数の雷撃の弾丸を放った。

闇剣士「…!」

▼闇剣士の大剣はすべての攻撃を吸い尽くした。

女剣士「なんて奴!」

闇剣士「…私は、このようなまがい物の力しか持っていない。才能なき戦士だ」

闇剣士「私に彼女の力が備わっていれば、どれほど良かったか」

闇剣士「彼女を苦しませずに…済んだというのに」

女剣士「…え」

闇剣士「ゆえに、一族の悲願! もはや誰にも邪魔はさせん!」

女剣士「!」

▼闇剣士は薙ぎ払った。

117 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:03:55.31 uS3tYbSXo 2223/3213



女剣士「うくっ、ああああああっ」

実況「あぁぁっとサマンサ選手、大剣の直撃で簡単に吹き飛ばされた!」

実況「そのまま勢いおさまらず内壁へと一直線!!」

女剣士「ぁぁああ!!」

バチッ バチバチ


実況「おや空中で跳ね返りましたね」

騎士A「観客席を護る魔法障壁にぶつかりましたね。あれは触ると痛いんですよ」

女剣士「ああああああっ」バチバチ


実況「サマンサ選手、たちあがれません」


勇者「そんな…」

サキュバス「あちゃー、あれ死んだんじゃないの…」

僧侶「わたしっ、治療にいってきます!!」

118 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:10:08.07 uS3tYbSXo 2224/3213


闇剣士「…」

女剣士「…ぁ…ぅ」

闇剣士「私の一撃をうけて息があるか」

闇剣士「それでこそ、ソラさんの友人にふさわしい」

女剣士「…ぅ」パタリ

審判「×」

実況「サマンサ選手戦闘不能! 第2試合勝者は剣士レヴァン!」

実況「担架がフィールド内に運ばれます」

騎士A「しかし、面による攻撃だったので吹き飛ぶだけですみましたが」

騎士A「あれが刃だったらとおもうと…」



【場内・通路】

傭兵「…手を抜いたな」

闇剣士「胴体真っ二つをご所望だったか」

傭兵「いや…サマンサを見逃してくれて感謝する」

119 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:15:57.80 uS3tYbSXo 2225/3213


闇剣士「不必要に命を摘み取ることはしない」

闇剣士「私の目指す理想の世界に、強者は必要なのだ」

闇剣士「彼女はそうであると信じている」

傭兵「…」

闇剣士「次は貴様の試合だな」

傭兵「さっくり終わらせてくるぜ。こんな茶番はよ」 コツ コツ


勇者「…ボク、次はあいつと戦うんだよね」

サキュバス「そうよ。あらら怖気づいちゃった?」

勇者「ううん。怖くないよ」

勇者「でも、戦いづらい相手だよ」

僧侶「どうしてですか」

勇者「はっきりとはわからないけど、あいつ…誰かのために戦ってるんじゃないかなって時々思うんだ」

勇者「だからあんなに強いんだよ」

120 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:22:42.55 uS3tYbSXo 2226/3213


サキュバス(そうよ)

サキュバス(ソルが8年間あなたのために戦い続けたのと同じく)

サキュバス(レヴァンもマナのために8年間ずっと1人で戦い続けた…)

サキュバス(思いの強さは同じ。いえ、マナに関してはレヴァンのほうがずっと上)

サキュバス(だからあたし、悲しいんだ)

サキュバス(だってレヴァンは、勝っても負けてもマナを失っちゃうんだもの)

サキュバス(レヴァン、あなたにとって魔王って何?)

サキュバス(そんなに大切なものなの?)


<8年前>


【魔族領】

サキュバス「ちょっと。そろそろ出撃よ」

青年「あぁ」

サキュバス「あれ、そのちっこいの」

魔女「…」ジー

青年「妹だ」

サキュバス「連れて行く気!? いまから聖地に攻め込むっていうのに何やってんのよ」

121 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:28:10.52 uS3tYbSXo 2227/3213


サキュバス「や、やばいって! 大事な器巫女なんでしょ? なにかあったらどうする気よ」

青年「……あぁ」

サキュバス「あぁって…いいレヴァン。あたしたちの目的は何」

青年「魔王様復活に先駆けた、勇者の一族の根絶だ」

サキュバス「わかってるのに戦場に妹を連れていくなんて感心しないわね」

青年「戦場に連れて行くわけではない」

サキュバス「え……」

サキュバス「ま、まさかあんた…逃がす気!?」

魔女「?」

青年「魔族領内は人間界以上の動乱が起きている」

青年「魔王様の器巫女であるマナの存在を抹消しようとするものも出てくる」

青年「ふがいない私のこの手で、この子を守り切ることが出来ない」

青年「だから…せめてマナが独り立ちできる時がくるまで、最も安全な場所へ逃す」

サキュバス「それが人間界だって言うの!?」

122 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:33:15.55 uS3tYbSXo 2228/3213


青年「このことは黙っていてもらおう」

サキュバス「…もらおうって…もー」

サキュバス「ま、あたしは今回の作戦で獲物をゲットしたらしばらく魔族領とはお別れだから」

サキュバス「べっつにいいんじゃない? 聞かなかったことにしてあげるー」

青年「すまない」

青年「行くぞマナ」

魔女「お兄様?」


狼魔人「おい、出撃すんぞ。飛行型に乗れ」

狼魔人「っとレヴァンよぉ、いま誰かとしゃべってなかったか?」

青年「いや。私しかいない」

狼魔人「次の作戦でどっちがより多くの人間を狩るか勝負しようぜぇ」

青年「あいにくだが、無用な血を流す気はない」

狼魔人「けっ、あめーやつ。人間なんざ狩ってなんぼだろうがよ」

123 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:42:19.99 uS3tYbSXo 2229/3213


狼魔人「オレやオーグ様が王になったら、人間食い放題にするんだがね」

青年「……」

狼魔人「オメェがいくら古くから続く血統でも、いまの世の中力がすべてだ。小賢しいこと考えてっとぶっ殺すからな」

青年「ならばいずれ貴様を従わせるほどの力を手に入れてみせよう」

狼魔人「おうやってみろ半端モン。そんときゃ這いつくばって靴でもなめてやるっての」

闇の呪術師「なにをしている」

闇の呪術師「おや剣士殿も一緒でしたか。私の部下が無礼を」

狼魔人「行きましょうぜ。いいかレヴァン、オメェを三魔人の座からひきずりおろすのは俺だ。覚えとけ」


魔女「お兄様」

サキュバス「しーー! この陣から出ちゃだめよ」

魔女「…」コク


青年「行ったか。出撃するぞ」

サキュバス「はいはい。どこまでも従うわよ、時期魔王の片腕様」

青年「片腕ではない。剣であり盾だ」

124 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:45:46.40 uS3tYbSXo 2230/3213


青年「私たち一族の命は魔王様のためだけにある」

サキュバス「そんなつまんない生き方やめときなってー」パシパシ

青年「貴様ほど単細胞ではないのでな」



サキュバス(そしてレヴァンはマナを手放した…)

サキュバス(そのマナが、奇しくも後のライバルの手にわたるなんて)

サキュバス(思いもしなかったでしょうね)

勇者「やったーソル勝ったー!!」

勇者「いえーい。これで準決勝だ!!」

女剣士「さすがだな…」

僧侶「まだおきちゃだめですよ」

女剣士「この大歓声で寝てろっていうのは無理だ」

125 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/28 23:52:01.78 uS3tYbSXo 2231/3213

実況「さぁこれで初戦は全試合終了!」

実況「準決勝進出者はこの4人だ!!」


①━┓              ┏━②
   ①━┓        ┏━②
⑤━┛  ┃   ☆    ┃  ┗━⑥
      ┣━━┻━━┫
③━┓  ┃        ┃  ┏━④
   ③━┛        ┗━④
⑦━┛              ┗━⑧

①勇者ユッカ
②傭兵ソル
③剣士レヴァン
④元王国騎士A


騎士A「順当に予選上位4人が勝ちあがりましたね」

実況「えぇ。しかし次からはわかりませんよ」

実況「準決勝第1試合、勇者ユッカvs剣士レヴァン!」

実況「観客のボルテージがあがってまいりました!!」

実況「両者、東西のゲートから割れんばかりの歓声あふれるフィールドへ!!」


勇者「……お前なんかにマナも聖剣も渡さない」

闇剣士「…貴様が真の勇者であるなら、武をもって私を制してみせろ!」

勇者「いくよ!!」



実況「試合開始!!」



第31話<因縁>つづく


 

141 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:03:19.69 uLh1UELwo 2232/3213


第31話<因縁>つづき




両者の戦いは熾烈を極めた。
ユッカの素早い反応からくりだされる猛撃をレヴァンはしのぎつつ反撃を加える。
しかしユッカはそれを軽い身のこなしで回避し、さらに追撃を加えた。

弾かれた斬撃が地面を切りつけ土煙をあげる。


勇者「はあああああっ!!」

闇剣士「…!」

まだお互いにまともなヒットは出ていない。
だがレヴァンはサマンサ戦にくらべると遥かに余裕がなさそうに受け身に回っていた。


傭兵「ユッカ。お前はいつの間にそこまで…」

スタンドから眺める目の前の光景に息を呑んだ。
ユッカは間違いなく稽古以上の実力を引き出している。
ごうごうと燃え盛る真っ赤な魔力を身にまとい、ユッカは鬼神のごとくフィールドを縦横無尽に駆けた。

142 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:09:45.69 uLh1UELwo 2233/3213


実況「なんとも激しい攻撃!! ユッカ選手全く止まることなく、攻撃を繰り出し続けています!」

騎士A「すさまじいスタミナですね」

実況「さすがのレヴァン選手もこれには防戦一方か!」

騎士A「ときどき反撃を繰り出そうとしているんですが、予備モーションの段階でつぶされていますね」

騎士A「つまり攻撃のための魔力を練ることが非常に難しいというわけです」

騎士A「あのユッカという少女、反応速度が人間じゃないですよ」

実況「なるほど、しかし前試合でみせた大剣による魔力の吸引はどうなのでしょうか」

実況「あれほど近接して刃を交えていると、サマンサ選手の比でないほどに吸われてしまうのではないですか?」

騎士A「それは…」



傭兵「…」

魔法国王「まるで底なしの貯水槽だ」

傭兵「グリモワ王…」

魔法国王「こんなところで1人で見てないで、控室にいったらどうだい」

143 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:16:16.95 uLh1UELwo 2234/3213


傭兵「この試合、てめぇはどうみる」

魔法国王「言うまでもない。勇者くんの圧勝だろう」

魔法国王「感じるかい…見ているだけで全身を焼きつくされそうな彼女の放つ熱気」

魔法国王「あれが覚醒した勇者のちからだよ」

魔法国王「まさに…天賦の才能だね」

傭兵「才能か…」

傭兵(資質を受け継がないグレイスが旅に出ることを許されなかった理由がわかる気がする)

傭兵(動きも魔力の扱いもなにもかも比較にならない…)

傭兵(圧倒的な戦いの才能…)

傭兵「あいつは誰かに学ばなくても、すべて本能で理解している…ということか」

魔法国王「そう。自らの力を余すこと無く全て、彼女は引き出すことができる」

魔法国王「ま。ぼくもだけどね」

魔法国王「惜しむらくは彼女は体が小さいことかな」

144 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:23:10.12 uLh1UELwo 2235/3213


魔法国王「これでわかったろう。凡夫が世の中を動かす力など、持つことは許されない」

魔法国王「あの仮面の魔物は、試合の後で秘密裏にぼくが処分しておこう」

傭兵「…!」

傭兵「凡夫だと…あいつがか…」

魔法国王「なにか? 本当のことじゃないか」

魔法国王「天に選ばれた才を前に、半端な力しか持たない彼がこれ以上どう太刀打ちする」

傭兵「……」

魔法国王「なにか言いたげだが、これでよかったじゃないか」

魔法国王「このまま君たちふたりが決勝にすすめば、マナの支配権は必ずどちらかが手に入れることができる」

魔法国王「おめでとう、言っておくよ」

傭兵「あ、あぁ…」

145 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:27:33.10 uLh1UELwo 2236/3213


傭兵(確かに状況的に見てユッカの優位は揺るがない)

傭兵(あれほどの猛攻をいつまでも紙一重でガードできるわけもない)

傭兵(だがなんだ、この釈然としない気持ちは)

傭兵(俺は奴と戦いたがっているのか…?)ギリ

傭兵(それともユッカの力に嫉妬を…?)

傭兵「まさかな…」

傭兵「ユッカ!! たたみかけろ!!!」


勇者「はあああああっ!!」

闇剣士「…ッ!!」


実況「血しぶきが徐々にフィールドを赤く染めていきます!」

騎士A「ユッカ選手の攻撃を完璧には防ぎきれなくなってますね」

実況「レヴァン選手ついにスタミナ切れか!?」

146 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:33:08.70 uLh1UELwo 2237/3213



僧侶「ユッカ様ーー!!」

サキュバス「レヴァン…なんでずっと受けてばっかりなのよ」

サキュバス「もっと反撃しなさいよ! やられちゃうわよ!!」


勇者「はあああっ! これでえ!!」

闇剣士「…!」

勇者「終わりだ!!」

▼勇者は激しく切りつけた。


ピキ…


勇者「え…」

闇剣士「ここまでよくやったが、根比べは私の勝ちだ」

闇剣士「次はより優秀な武器を手に取るといい」

勇者「う…そ…」

勇者「ボクの剣が…ッ」

闇剣士「はぁ!」

▼勇者の剣は砕け散った。

147 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:37:59.05 uLh1UELwo 2238/3213



魔法国王「なに!」

傭兵「ユッカ!!」


実況「あぁっと! これはどうしたことか」

実況「さきに悲鳴をあげたのはユッカ選手の剣でした」

騎士A「ゴーレム戦の消耗に加え、あの激しい攻撃。無理もないですね」

騎士A「むしろここまでよくもったとおもいます」

実況「ユッカ選手、攻撃の手をとめて呆然としています」


勇者「……ぁ、ぁ」

闇剣士「私にこれほどの手傷を負わせたのは貴様がひさしぶりだ」ゆらり

勇者「そんな…ボクの剣…」


傭兵「逃げろユッカ!」

勇者「!!」

闇剣士「ここで貴様を仕留め、後顧の憂いを断っておく!!」

148 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:42:24.27 uLh1UELwo 2239/3213


勇者「剣がなくったって!!」

勇者「ファイアボール!!」

▼勇者は炎の弾丸を放った。

闇剣士「魔法は効かん!」

勇者「そ、そうだった…」

勇者「だったら素手ででもー!」


ドゴッ

▼闇の魔剣士は大剣をおおきく振り払い、勇者の腹部を殴りつけた。

勇者「きゅう~~!?」



僧侶「あ…。あー…」

女剣士「あれは痛いな」

サキュバス「ちょっとレヴァン! いちおうあたしの保険なんだから殺しちゃだめよ!」

149 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:46:52.55 uLh1UELwo 2240/3213



観客「いいぞ仮面野郎! 外道なメスガキに報復しちまえ!!」

観客「犯せ! 犯せー!」

観客「半裸漢の仇をとってくれー!!」

観客「悪魔に制裁を!!」


勇者「…う…ぅ」よろり

闇剣士「降参はしないというのか」

勇者「だれが諦めるもんか…マナを取り返すんだ!」

闇剣士「…」

闇剣士(あるいは、貴様と共にいればマナは幸せなのだろうな)

勇者「ボクは負けない!!!」

闇剣士(許せ)


実況「あーっと、これはひどいタコ殴りだ」

実況「ユッカ選手、おきあがっては殴り飛ばされて吹き飛んでいきます」

実況「体勢を立て直す間もなく、完全にレヴァン選手のペースになってしまいました」

150 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:51:34.63 uLh1UELwo 2241/3213



傭兵「ユッカーーー!!」

傭兵「やめさせろ!!」

魔法国王「降参しないのは勇者くんの意思じゃないか」

魔法国王「きっと反撃の機会をうかがっているんだろう」

傭兵「んなわけあるか!」

傭兵「死んでしまうぞ」

魔法国王「…はぁ、まったく。ぼくの誤算だったよ」

魔法国王「彼女の能力に武具がついていけないなんてね」



勇者「…ぅ、あぅ」

闇剣士「まだ立ち上がるか」

勇者「はぁ…はぁ、マナを」

闇剣士「次は平打ちではすまんぞ」

闇剣士「私はいつでも刃で貴様を両断することができる」

闇剣士(なぜためらう必要がある。この娘はいまや私にとって最大の脅威であるというのに)

勇者「……」

151 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 22:57:02.50 uLh1UELwo 2242/3213



勇者「…」よろっ

勇者「マナ…」

勇者(ごめんね…ボク、負けちゃったよ…)

勇者「悔し…――」

どさりっ


審判「×」

実況「試合終了!! ユッカ選手前半の猛攻実らず! しのぎきったレヴァン選手が最後は見事逆転勝利をおさめました!」

実況「決勝進出です!!」

騎士A「見どころのある試合でした」



傭兵「ユッカ!!」

勇者「ごめ…ん、ね…」

傭兵「しゃべるな」

僧侶「いま治療します…ぐすっ。ユッカ様ぁっぁぁ」

152 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:02:52.13 uLh1UELwo 2243/3213



サキュバス「おつかれ。でもさ」

サキュバス「あそこまですることなかったんじゃないの」

闇剣士「…」

サキュバス「聞いてるの?」

闇剣士「折れなかった」

サキュバス「ポッキリ砕け散ったじゃん」

闇剣士「奴の心のことだ。私ごときでは、勇者の真の強さには届かないということか」

闇剣士「惨めだ…武道とは程遠い、あまりに惨めな戦いを見せた」

サキュバス「…届いてたよ」ギュ

闇剣士「…」

サキュバス(マナを想う気持ちであんたが少しだけ勝った。お兄ちゃんだもんね…)

サキュバス(どんな泥臭くても、こんなに血みどろになってでも、確実に勝ちたかった…そうでしょ?)

サキュバス(こんなの、いつもスカしてクールなあんたのやることじゃないよ…)

闇剣士「サキュ…」

サキュバス「よし、傷の手当してあげる! こっち来なさい」

153 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:10:12.40 uLh1UELwo 2244/3213



僧侶「ソル様、試合の時間が迫ってます。行ってください」

傭兵「…あぁ。大丈夫だユッカ。マナは俺が取り返す。お前は休んでいろ」

勇者「…うん」

傭兵「よくがんばったな。強くなった」なでなで

勇者「…えへへ。ソルのおかげだよ」

傭兵「俺の? いや、これはお前の才能が飛び抜けているから」

勇者「ううん…ずっとソルがボクに教えてくれたから」

勇者「ずっとちっちゃいころから……あれ…ボクなに言ってんだろ…」

勇者「あたま…いたい」

勇者「ごめんね、ちょっと…つかれちゃって眠たいんだ……zzz」

傭兵「……」なでなで


 
   ・   ・   ・


実況「ソル選手! 元・騎士級を2者連続で圧倒です!!」

実況「この男は一体何ものなんだ!?」

傭兵「…」ジャキ

154 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:13:46.81 uLh1UELwo 2245/3213



実況「さぁこれで準決勝戦が終了!」

実況「はれて決勝へと進むのはこの2人だ!!」


①━┓              ┏━②
   ①━┓        ┏━②
⑤━┛  ┃   ☆    ┃  ┗━⑥
      ③━━┻━━②
③━┓  ┃        ┃  ┏━④
   ③━┛        ┗━④
⑦━┛              ┗━⑧

②傭兵ソル
③剣士レヴァン


騎士A「波乱はありましたが、順当とも言えますね」

騎士A「しかし私の同僚があっけなくやられるとは」

実況「はい、まるでお伝えするところがありませんでした」

騎士A「…」

実況「運命の決勝戦は午後5時から開始します」

実況「観客はみなさんはお手洗いや休憩をすませておいてください」

155 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:19:26.73 uLh1UELwo 2246/3213


【控室】


サキュバス「レーヴァンッ♪ 売店でお弁当かってきたけど食べる?」

サキュバス「あれ…」

闇剣士「……」

サキュバス「ねー、ねーってば聞いてる?」

サキュバス「…おやおや? まさかこの仮面の下は」パカッ

闇剣士「――」

サキュバス「わぁお。ぐっすり寝てる…珍しー」

サキュバス「あんたといえど、さすがに疲れちゃったのかぁ」

サキュバス「くすくす。なんか描いちゃおうかなー」

サキュバス「…」

サキュバス「…この仮面…ボロボロね」

サキュバス「あんたも澄ました顔して苦労してきたのね」つんつん

闇剣士「…ぐ」

サキュバス(やばっ、起こしちゃう…退散退散♪)

156 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:23:20.84 uLh1UELwo 2247/3213




  ・    ・    ・



マナを手放して幾年かが経った。
私はたびたび政務を放り出して、魔族領を抜けだし、彼女を放した太陽の国を内密に訪れていた。



青年(マナ、いまどうしている)

青年(マナ…お前の無事な姿がひと目でもいいから見たい)

青年(誰かに拾われたのか…自らの力で生きているのか)

青年(…監禁されてはいないだろうか)

青年(私の選択は正しかったのだろうか)



傭兵「よぉ、そこのあぶねー気配ビンビンの野郎」

傭兵「てめぇ…なにもんだ」

青年「……」

傭兵「わりぃがここから先は太陽の国。俺たちは国境守備隊だ」

青年「……そうか」

157 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:26:26.53 uLh1UELwo 2248/3213


兵士「およそ2年前、我が国は魔物の大軍の襲撃をうけてこのように国境を固めることになった」

兵士「不審者はお引取り願おう。入国は正規の手続きを踏むといい」

傭兵「つーわけだ。はい、回れ右」

青年「私は…正面からこの国に入ることはできない」

青年(マナ、どこにいる。情報を得なくては…)

傭兵「なに」

青年「…私は」

闇剣士「魔族だからだ」ズズッ

闇剣士「邪魔立てをするな!」

傭兵「ッ全員戦闘態勢!」

兵士「はっ!」

傭兵「…なんて殺気だ。こんなドス黒い殺意ひさしぶりだぜ」

闇剣士「通してもらおう」

傭兵「バカ言え。なんの用があって魔物がこんな田舎くんだりまで来やがる」

兵士「勇者様は私達が護る!」ジャキン

158 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:28:38.64 uLh1UELwo 2249/3213



傭兵「かかってきやがれ!!」

闇剣士「…参る!!」ジャキ


私はその日、1人の戦士に出会った。
奴とは数年に渡り、幾度も衝突し、しのぎを削った。
体は傷だらけになった。
同じ魔族から正体を隠すためにつけていた仮面には、いつのまにか巨大な傷跡ができていた。

だがそこまでしても、ついに私は太陽の国の地を踏むこと無く、マナの行方もつかめずに―――



【とある渓谷】


傭兵「――――とどめだ!! あああっ!!」

闇剣士「――…ッ! がはっ」


太陽の騎士A「やったぞソル! 谷底へ真っ逆さまだ」

太陽の騎士B「これで仲間の仇をうてた…」

傭兵「あばよ仮面野郎…」

太陽の騎士A「とりあえず勇者様が旅立つ前の不安の種を一つ解消することができたな」

傭兵「あぁ……これで終わってりゃな」

159 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:33:42.69 uLh1UELwo 2250/3213




 
    ・   ・   ・



闇剣士(マナ……どこにいる…)


神か悪魔のしわざか。それとも野望への執心か。
深手を負いながらも私は一命を取り留めた。



また数年が経ち、

次に奴と邂逅した時、私の求めていた少女の姿が側にあった。




【商業の街バザ・広場上空】


闇剣士(マナ…そこにいるのか)

傭兵「闇の魔剣士…! 生きていたのか」

闇剣士「久々の再開だな」

傭兵「なぜだ。お前は俺たちが葬ったはず」

闇剣士「つくづく詰めの甘い男だ」

勇者「し、知り合い…? って雰囲気じゃなさそうだね…」

魔女「誰」

闇剣士(そうか。まだ施した封印は解けていないか。己が誰かもわからないのだろう)

闇剣士(お前の目からまるで邪な気を感じない。1人の人間としてまっとうに育てられたか…)

闇剣士(ならばマナ。お前はもはや私の妹ではない)

闇剣士(成熟した魔王様の器として、その生命、我が野望のために正しく使わせてもらう)

闇剣士「……」

闇剣士「お初にお目にかかります」

闇剣士「私は闇の魔剣士。先祖代々魔王様に仕える剣」

闇剣士「以後お見しりおきを」



   ・   ・   ・

160 : ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/08/30 23:40:44.17 uLh1UELwo 2251/3213



【控室】


闇剣士「……」

サキュバス「あ、起きた? まだ少しだけ試合まで時間あるわよ」

闇剣士「なぜここにいる」

サキュバス「なぜって…側にいちゃダメ?」

サキュバス「お腹すいてない? なにがあるかわからないんだから、コンディションばっちりで挑まないとだめよ」

サキュバス「あいてはあいつなんだから」

サキュバス「はい、あーん」

闇剣士「…」

サキュバス「は? 食べなさいよ。あーんは?」

闇剣士「私を何歳だとおもっている」

サキュバス「えっと…もうっ、いいじゃない。肉体の年齢はともかく、あたしと魂齢はそんなかわんないでしょ」

サキュバス「あんたのこと…ず~っと昔からしってるけど」

サキュバス「思ったより、いい男じゃん♪」

闇剣士「…」

サキュバス「あれれー、試合前の元気づけは、ご飯じゃなくてエッチがよかった? くすくす」

闇剣士「貴様。いいかげんに…おいっ傷の上に乗るな」

サキュバス「うふふ。いただきま~す♥」




第31話<因縁>おわり

 



《次話》
第32話<目醒め>


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