《1つ前》
第16話<強くなりたい!>

《最初から》

第1話<呪い>

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少女勇者「エッチな事をしないとレベルがあがらない呪い…?」


746 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 14:23:46.96 qnOY2kZRo 954/3213



第17話<潮風吹く街へ>



コンコン

隊長「ソル殿。朝食の準備が出来ました」

隊長「…?」

隊長「ソル殿」コンコン

盗賊「まだ寝てるんじゃないの。昨日は結構飲んでたからさぁ」

隊長「…む」

盗賊「いいじゃん。入っちゃおうよ」

隊長「しかし男性の寝室に無断で」

勇者「いいよいいよ」ガチャ

盗賊「そうそ、あたしの貸してる部屋なんだから」

隊長「あ…。まぁ…あなた達がそう言うなら…」

勇者「ソルー。起きてよー朝だよー」

僧侶「朝ですよ~?」

748 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 14:31:55.37 qnOY2kZRo 955/3213



勇者「…寝てるや」

僧侶「ですね」

隊長「ソル殿の寝顔…」

僧侶「そういえばマナちゃんは一体どこにいるんでしょう?」キョロキョロ

勇者「えへへ。最近はベッドでぐっすり眠れるようになったんだね。よかったよかった」

僧侶(ん…あれ? これは…)ピラリ

勇者「ねー起きてよ~」ゆさゆさ

僧侶(なんでベッドの側に下着が…? もしかして…)

勇者「ねぼすけはお布団めくっちゃうよー。起きろー」

僧侶「わあああユッカ様だめぇええ」

勇者「えーい♪」バサッ


勇者「……あ!」

傭兵「……? ん、ぁ、朝か…」

魔女「…zzz」ギュ

隊長「 な゛っ」 

僧侶「やっぱり中にいたんですね…しかもそんな格好で…うう」

749 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 14:38:49.89 qnOY2kZRo 956/3213


傭兵「ん゛ーー…ん? うおあっ! なんでお前らっ!」

傭兵「キャーしかも俺裸じゃねぇか! ふざけんな!」

勇者「こっちがふざけんなだよ! びっくりしたじゃん!」

盗賊(きゃーって…)

傭兵「お前が急にめくるからだろっ!」

勇者「だって裸なんて知らないし! し、しかもマナまで!!」

僧侶ちょ、ちょっ、早く隠してください」パサッ

隊長「…なにを…なにをしていたのですか」ワナワナ

隊長「あなたは…こんな幼気な少女と一晩裸で…抱き合って…」

盗賊「酔っぱらいでもさすがに擁護できないよ…」

傭兵「おいマナ起きろっやばいから助けて」ペシペシ

魔女「zzz…? ん…ぅ?」

傭兵「お前が弁明しろ」

魔女「おしっこまだ飲む…?」

傭兵「 」

勇者「……ん?」

750 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 14:45:33.00 qnOY2kZRo 957/3213



  ・  ・  ・



妖狐「おお戻ってきたか。はよう食べようぞ」

僧侶「…いただきます」

勇者「…いただきまーす」

妖狐「何を怒っておるんじゃ?」

隊長「幻滅しました。幻滅しました…やはり男など」

魔女「…」もぐもぐ

妖狐「あの小僧はどうした?」

僧侶「ソル様は罰として朝ごはん抜きです」

妖狐「罰?」

盗賊「それで済むのか…優しいな」

妖狐「ふむ…なにがあったかあとでのぞいてみるか」


傭兵「無実だ! 俺はなにもしていない!」ドン ドン

傭兵「マナ! ちゃんと疑いを晴らせ! おい!」 ドン ドン

751 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 14:53:45.02 qnOY2kZRo 958/3213



  ・  ・  ・


妖狐「ほれ、魚の干物じゃ。こっそり持ってきてやったぞ」

魔女「これも食べて」ピッ

傭兵「悪いな…」ガジ

妖狐「仲間をずいぶん怒らせたようじゃな」

傭兵「くっ…」

妖狐「……」ジー

妖狐「なるほど。昨夜のことはだいたいわかった」

傭兵「ぐうっ、また心の中を…」

妖狐「こっちの娘は全く読めんからの」

魔女「…」

妖狐「やれやれ。酒が入ってたとはいえそれはよくないのぉ…」

傭兵「で、でもな。マナだって喜んでくれたし」

魔女「それはあなたのほう。あなたが悪い」

傭兵「お前が寝ぼけて口滑らすからだろおお!」ゆさゆさ

魔女「…」ガックンガックン

752 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:01:54.62 qnOY2kZRo 959/3213


妖狐「ま、まぁ一夜限りの過ちじゃ。そうヤケになるな」

傭兵「たのむ酔っぱらっていただけだと伝えてくれないか…」

妖狐「うむ。ワシが小娘たちに口裏を合わせておいてやる」

妖狐「それでええな?」

魔女「…」コク

魔女「私も寝ぼけていただけ…ということにしておく」

傭兵「ありがとうございます」

魔女「そのかわりもう変なことはしないでほしい」

傭兵「しません」

魔女「人のおしっこは飲まないで欲しい」

傭兵「飲まない…飲まないから…」

魔女「ユッカとヒーラの誤解を解いてくる」スタスタ

753 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:06:00.36 qnOY2kZRo 960/3213


妖狐「ところで」

傭兵「なんだよ」

妖狐「どんな味がしたんじゃ?」

傭兵「苦味のある海水…かな…」

妖狐「人間は馬鹿なことをする」

傭兵「それがよぉ、飲んだ直後は割りと口の中スースーしてたんだが」

傭兵「ベッドで寝付こうとしたくらいから、すげぇ匂いというかえぐみが胃の底から登ってきてさ」

傭兵「眠れなくなって、ちょこちょこ起きて水飲んだりしてたらつい寝過ごしちまった」

傭兵「いやぁ、いくらマナのでも小便には違いないな」

妖狐「それ以上は聞きとうない。まだ酔っとるじゃろ貴様」

傭兵「後悔してる」

妖狐「後悔よりも反省をせい」

754 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:14:07.12 qnOY2kZRo 961/3213



   ・  ・  ・


兵士「これで盗品の運び入れは完了しました」

隊長「よし。待機中の部隊に帰還命令を」

兵士「はっ」

隊長「ではソル殿。私達はこれで任務終了といたします」

傭兵「おう。お疲れさん」

隊長「また会えて嬉しかったです。今後の旅のご武運を祈っています」

盗賊「死ぬんじゃないよ」

勇者「うん! バザにはまた遊びにいくからね」

盗賊「その頃にはしっかり刑期を終えて待ってるよ」

隊長「失礼します」

盗賊「あっ、そうだ。あんたらに一つ渡しておきたいものがあったんだ」

隊長「む。盗品じゃないだろうな」

盗賊「違うって。この山で見つけたもんだよ」

傭兵「なんだ?」

755 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:21:35.87 qnOY2kZRo 962/3213



盗賊がポーチから取り出したのは金色に鈍く光る鶏卵のような形状をした物だった。

手に平に受け取るとわずかに重みを感じる。

俺はそれをユッカに手渡して様子を見る。


勇者「これなぁに?」

隊長「金塊…?」

盗賊「いや。ぎゅっと握ってみな」

勇者「なんだかちょっとあったかいような」

僧侶「私も触っていいですか? …わぁ、ほんとですね」

盗賊「不思議だろ? それにすごく堅いんだ」

隊長「卵じゃないのか? 堅いのか」

盗賊「いやぁ一回うっかり落としちゃってさ。あ、やばって思ったんだけど殻にヒビ一つ入ってなくてびっくりしたよ」

妖狐「ふむ」

傭兵「なにかわかるか?」

妖狐「いや。この殻が全てを遮断しておるようじゃ。中に命が宿っているのかどうかもわからん」

魔女「魔力を感じない」

756 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:27:13.54 qnOY2kZRo 963/3213


盗賊「あたしが山で湯巡りをしていたら、たまたまこれがちょこんとお湯に浸ってたんだ」

盗賊「もうずっと前さ。ドラゴンの卵をみつけるより前」

妖狐「ふむ…」

僧侶「そんなに前からあるのにまだ孵化していないというのは妙ですね」

盗賊「そうなんだよ。死んじゃってるのかな。けどそれだとまだ暖かい理由がわからないし…」

盗賊「もしただの金塊なら街で売りさばけるかもっておもったけど、機会がないままに例の事件が起きちゃって」

盗賊「だからもうあんたたちにあげるよ」

勇者「いいのー?」

盗賊「あんたたちなら不思議な出来事に縁がありそうだし、きっとこれが何かわかるかもしれないね」

勇者「ありがとう。大事にするね」

魔女「…」ツンツン

勇者「だめだよ割れちゃう」

魔女「堅い」

盗賊「そう! ほんとに堅いんだよ壁におもいっきり投げてぶつけても壊れないよ」

傭兵「したのか」

盗賊「し、してないし…」

757 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:32:21.41 qnOY2kZRo 964/3213



隊長「行きましょう」

盗賊「じゃあね」

傭兵「あぁ。また」

勇者「さようなら! 元気でね」


  ・  ・  ・


傭兵「行っちまったな。もうしばらく会うことはないだろう」

勇者「卵かぁ、ボクあっためてみようかな」スリスリ

勇者「……」コンコン

勇者「……」コツコツ

勇者「うわ、ほんとに堅いね?」

傭兵「やめろって」

僧侶「私達もそろそろ出発の準備をいたしましょうか」

傭兵「そうだな」

妖狐「行くのか。また厚い雲が立ち込め始めておる。急いだほうがええな」

759 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:40:17.05 qnOY2kZRo 965/3213


勇者「キュウちゃん…」

妖狐「そんな顔をするな。お主のいいたいことは心を読まんでもわかる」

妖狐「じゃがワシはこの地へ湯治へ来たのじゃ。すまんがこの身が癒えるまで旅への同行はできん」

勇者「…そうだよね。ごめんね」

妖狐「他人を心を配ることができる優しい子じゃな」

妖狐「よしおぬしたち、皆ちょっとこっちへ来い」

僧侶「なんですか?」

妖狐「ワシも、いいものをやろう」

傭兵「お前もくれるのか」

妖狐「なに、ただの飾り気じゃよ」


キュウが手渡してきたのは4つの無色透明の小さな玉だった。

それをユッカから順にそれぞれの手のひらに1つずつ丁寧に置いていく。

760 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 15:50:36.63 qnOY2kZRo 966/3213



その途端、ユッカの手の中で玉に色が灯った。
炎のような眩しい赤色に輝くその玉をユッカは不思議そうに見つめている。

妖狐「これはワシの国では虹の珠と言ってな」

妖狐「持ち主の妖力に感応して色を灯す」

妖狐「おぬしらのところでいうと、魔力の属性とやらじゃな」

勇者「属性…」

妖狐「これを見るに、ユッカは炎や光に縁がありそうじゃな」

勇者「そうなんだ」

僧侶「もしかして、魔宝石ですか?」

妖狐「おお。こっちではそう呼ぶのか」

僧侶「例えば私の杖など、魔法具に魔力を伝える媒介として純度の高い魔宝石が使われていたりします」

僧侶「しかし、私が知っているものはこんなに透明なものではありません」

僧侶「ましてや人の秘める魔力を映し出すなんて…すごい純度…」

妖狐「次はおぬしにやろう。手を」

僧侶「は、はい!」

761 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:00:49.17 qnOY2kZRo 967/3213


玉はヒーラちゃんの手の中で輝きながら青みを帯びていった。
その清涼な色合いはまさしくヒーラちゃんにふさわしい色だと思った。


僧侶「蒼くなりました」

傭兵「水か? 空か?」

妖狐「水じゃな」

僧侶「水…ですか。私泳げないんですけど」

勇者「綺麗な青色だね」

妖狐「うむ。そしてこの輝き方は聖性もかなり秘めておるな」

勇者「そっちはだいぶ扱えるよね? 結界とか回復魔法とか!」

僧侶「そ、そうですねまだまだですが…」

妖狐「精進するのじゃぞ」

勇者「これがあればマナが前に言ってた魔法の適正も簡単にわかるね!」

僧侶「そうですね! 水かぁ…水の魔法がんばってみようかな…」

妖狐「次はおぬしじゃ」

魔女「…」コク

妖狐「ほれ」

762 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:12:17.07 qnOY2kZRo 968/3213



マナの手に玉が置かれる。
玉はぐにゃりぐにゃりと様々な色への変貌を経て、最後は混じり合い深い紫色へと落ち着いた。


魔女「…汚い」

傭兵「そ、そんなことないぞ! かっこいい闇っぽい色だろ!」

魔女「…黒魔法。闇の魔術…」ブツブツ

妖狐「そこに到るまで虹のように色が移り変わっていったじゃろう?」

妖狐「それはおぬしがさまざまな才能に満ち溢れている証明じゃ。誇ってええんじゃぞ」

妖狐(虹色でとどまるのが良かったのかもしれんがな…混じって黒くなるのは初めて見た)

勇者「ねぇねぇ。赤色のボクは炎だけしか才能ないってこと!?」

勇者「ねぇねぇキュウちゃん!」ゆさゆさ

妖狐「……」ニコ

勇者「え~~、なんだよそれぇ。マナの玉頂戴!」

魔女「うん」スッ

妖狐「交換してもどうにもならんぞ」

傭兵「お、俺は!? 俺俺! くれよ」

妖狐「おぬし要るのか?」

傭兵「いるだろ!! くれよ!」

763 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:18:54.27 qnOY2kZRo 969/3213



いよいよ俺の手に虹色の玉とやらが乗せられた。


傭兵「おお!」

勇者「ソルは何色になるのかな。ピンク色だったりして」

傭兵「おいおいなんの冗談だ」

勇者「だってエッチだから!」

傭兵「お前なぁ」

僧侶「気になりますね」

魔女「真っ黒になって欲しい」

妖狐「無駄じゃとおもうんじゃが…」


しかし玉は依然無色透明なまま、輝きはじめることすらなくだんまりを続けている。

傭兵「お、おい? 玉? 玉様…何色でもいいから」

妖狐「妖力を持たないものには反応せんのじゃ」

傭兵「あぁ…そうだよな…わかってたよ」

勇者「…」なでなで

傭兵「お前の玉くれよ」

勇者「やだ」

魔女「私のあげる」

妖狐「だから交換しても意味はないと言っとるじゃろ…」

764 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:25:27.22 qnOY2kZRo 970/3213



妖狐「返してもらっていいか?」

傭兵「そんな…わかっていたがやっぱり結構堪えるな」

妖狐「ええじゃろう。別に死んだわけでもあるまいに」

妖狐(それに、おぬしの意思はしっかりと灯っておるよ)


傭兵「光れー!」ぐりぐり

勇者「往生際が悪いよ! 才能なしってこと!」

傭兵「うるせー! 玉コラなんとか言ってみろ」

勇者「そんなにしたら割れちゃうよぉ!」

魔女「私の玉でよければ」

傭兵「お前のはいらない」

魔女「…ッ!」べしべしっ

傭兵「俺の玉が光らなきゃ意味ねぇんだよお!!」ぐりぐり

勇者「そんなことしてるから玉が嫌がって光らないんだよぉ」

僧侶「もうっ、玉玉玉玉ってうるさいです!」

妖狐「あげんかったら良かったかの…」

765 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:32:30.58 qnOY2kZRo 971/3213



  ・  ・  ・


妖狐「さて。これで義は果たしたの」

妖狐「雲行きも徐々に怪しくなってきておる。立ち往生する前にそろそろここを経ったほうが良い」

妖狐「おぬしらの旅はまだまだ続くのじゃろう?」

勇者「うん!」

傭兵「あぁ。気つかわせてしまって悪かったな」

傭兵「これはみんなで大事にするよ」

妖狐「いらなくなったら売ると良いぞ」

僧侶「キュウさんから頂いたこんな綺麗な物売ったりしませんよ」

勇者「そうだよ!絶対売らないよ! 肌身離さずもっておくよ!」

妖狐「まぁ、すでに色が定着してしまったものは大した値打ちにはならんがの」

妖狐「せいぜいその玉ひとつで山が2つ3つ買えるくらいの値しかつかんの」

僧侶「……え?」

勇者「こ、この玉が…?」ぶるぶる

傭兵「た、玉様…壊れてないよな!?」なでなで

766 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:41:16.47 qnOY2kZRo 972/3213



傭兵「そんな高いものもらっていいのか?」

妖狐「ワシは人里で暮らすことは少ないからの。宝の持ち腐れじゃ」

妖狐「長く生きていれば珍しいものなどいくらでも手に入る、気にせんでええぞ」

妖狐「大事にするならそれで良し。売ってもよし。おぬしらの旅に役立ててくれ」

傭兵「ありがとうキュウ!」がばっ

妖狐「う、うにゅ…現金なやつじゃの、くふ」

勇者(これ一つでハンバーグ何回食べられるかな)


妖狐「では達者での」

妖狐「旅の成就を心より祈っておるぞ」

勇者「うん…ありがとう」

妖狐「みな振りかかる災いと、自らの運命に負けぬように」

妖狐「そして人として力の使い方を間違えぬように」

妖狐「とはいえ…余計なお世話じゃの?」

妖狐「ワシを救ってくれたおぬしたちならきっと大丈夫じゃ」

妖狐「この玉は、その恩義だと思っておくれ」

魔女「…」コク

767 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:50:12.36 qnOY2kZRo 973/3213



勇者「さようなら。またね」


こうして俺達は名残惜しさを感じつつ旅の妖狐キュウと別れて、いよいよ山越えへと手綱をとった。
馬車を走らせて山を下ればもうまもなく港町が見えてくるはずだ。

ユッカは俺の隣で盗賊にもらった卵を撫でている。
ときどき視線をおくると、嬉しそうに笑顔を返してくれた。


勇者「そういえばさ」

傭兵「んー…?」

勇者「レベル」

傭兵「…っ」ギク

勇者「港町につくまでに20にしたいって言ったのに! 足りてないよ!」

ユッカは卵をポッケにしまい俺の膝の上にのしかかり抱きついてきた。

傭兵「邪魔。おりろ危ない」

勇者「どうせ昨日はマナとお楽しみだったんでしょ!」

傭兵(まだ疑われていたのか…)

768 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 16:55:24.49 qnOY2kZRo 974/3213


傭兵「してないから! というかマナはまだ出来ない」

勇者「…」ジー

傭兵「あっ…」

勇者「ふーん。じゃあやっぱりするつもりなんだ」

勇者「いいけどさ。ボクのレベルアップ…ますます遅くなっちゃうよ」


ユッカはそうつぶやいて俺の唇をうばい体温を伝えてきた。
どうやら昨夜は欲求不満なままもんもんと過ごしたようだ。

傭兵「ぷはっ、お前に黙って悪いことをしたとは思う」

傭兵「だけど俺の体はひとつしかないから我慢してくれ」

勇者「じゃあ今はボクのものってことでいいよね?」

傭兵「あのなぁ」

勇者「はむ……ちゅー」

傭兵「んく、こら危ないから。前が見えない」

769 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 17:01:14.00 qnOY2kZRo 975/3213


傭兵「わかった。お前のレベル上げは街についてからだ」

勇者「ほんと…? してくれる?」

傭兵「あぁ。約束する」

勇者「やった。レベルあげて炎の技おぼえたいんだ! なに覚えるだろー」

勇者「マナに何か教えてもらおっかな!?」

傭兵(楽しそうだなぁ)

勇者「それでさーソル…」

傭兵「まだなにかあんのか」

勇者「ここ…おっきくなってるケド、どうする?」ぎゅむっ

傭兵「あっ、こら」

勇者「チューしてエッチなこと考えちゃった? ソルも我慢してるんだね」

勇者「ねぇねぇ、ボクが隣で手コシコシ…ってしてあげよっか…?」

傭兵「…」ゴク

770 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 17:08:32.68 qnOY2kZRo 976/3213


勇者「したいよね? ボクの経験値稼ぎにはならないけど…えへへ」

傭兵「……」

勇者「じゃあさっそくー♪」

傭兵「ヒーラちゃーん? ユッカひきとってー」

< はぁーい

勇者「えっ!」

ガラガラッ

僧侶「はい邪魔しちゃだめですよー私とお勉強でもしましょうねー」

勇者「あっ! あー~~っなんでぇ」

僧侶「経験値稼ぎなら私がお手伝いしますって言ってるじゃないですか」グイグイ

勇者「やだよぉ~!!」

傭兵「がんばれよー」


魔女「…ねぇ」ひょこ

傭兵「うわっ、お前まで。何しに出てきたんだ。道ガタガタで危ないから中にいろって」

魔女「ユッカとだけ約束するのはずるい」

771 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 17:14:58.23 qnOY2kZRo 977/3213


魔女「別け隔てなく」ぎゅむ

傭兵「わかったからそこ握るな。レバーじゃないぞ」

魔女「…」ぐにぐに

傭兵「離して?」

魔女「…おもしろかったのに」パッ

魔女「街についたらいよいよアレをはじめるから。そのときは手伝って」

傭兵「あ、あぁ……アレって?」

魔女「それじゃ」

ガラガラ


傭兵「なんだったんだ…」


日々少女達に翻弄される俺は、行く先の不安を抱えどんよりとした気分のまま港を目指して馬を走らせ続けた。



第17話<潮風吹く街へ>つづく

778 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 23:36:21.85 qnOY2kZRo 978/3213

第17話<潮風吹く街へ>つづき


<その夜>


勇者「ついた~~」

傭兵「だいぶ遅くなっちまったな」

勇者「港町だぁ…すんすん。海の匂いがする!」

魔女「これが海のにおい?」

勇者「マナは海をみたことないの? じゃああとで海辺に一緒に」

傭兵「もう暗くなってきたから散策は明日にしろ。今夜は宿を探しておわりだ」

勇者「はぁい」

僧侶「大きな街ですね」

警備隊「お前たち。旅人か」

傭兵「あぁ。そうだ」

警備隊「荷馬車の積み荷をあらためさせてもらう」

傭兵「なに?」

779 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 23:42:40.32 qnOY2kZRo 979/3213


僧侶「どうしました?」

勇者「手荷物検査だって…」

警備隊「すぐに終わる」

傭兵「街に持ち込めないものでもあるのか」

警備隊「近頃商船が襲われる事件が多発していてな」

警備隊「こうして検問を行っている」

傭兵「俺たちは山側から来たんだけどな…」

勇者「付き合ってあげようよ。ボクたちやましい事なんてしてないし、何ももってないんだから」

傭兵「そうだな」

僧侶「で、でも下着とか…」

警備隊「失礼。婦人の私物は女性隊員が行う」

僧侶「そういうことなら…」


  ・  ・  ・


警備隊「協力感謝する。この街への立ち入りを許可しよう」

傭兵「どうも」

780 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 23:49:06.68 qnOY2kZRo 980/3213


警備隊「それにしてもずいぶんと大きな馬車だな」

傭兵「長旅なんでね」

傭兵「そういや俺達着いたばかりで右も左も分からないんだが、この街に宿はあるか」

傭兵「できれば格安の」

勇者(すぐお金ケチろうとするんだから)

警備隊「渡航者用の大きい宿屋通りならあるが、格安となると…そうだな」

警備隊「地図をやろう。この辺りに小さな宿屋ならいくつかある」

警備隊「だが空いている保証はない。近頃の騒ぎで、港を出られずに街に滞在している来訪者が多いのだ」

傭兵「商船がどうとか言ってたな」

警備隊「沖に海賊が出るようになってな。かなりの数の貿易船や客船が襲われている」

警備隊「沈んだ船もある」

警備隊「ゆえに現在は船舶の出港を禁じ、貿易が停滞しているのだ」

傭兵「海に出られないだと!?」

781 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/24 23:56:31.44 qnOY2kZRo 981/3213


勇者「ど、どうしよう…」

警備隊「現在は我々オクトピア海上警備隊が全力で対応にあたっている」

勇者「オクトピア…?」

警備隊「この街の名前だ」

警備隊「申し訳ないが問題が解決するまでは滞在してもらうことになる」

傭兵「…しかたないか」

警備隊「なに、広い街だ。初めて来たのならゆっくり観光でもしていけばいい」

傭兵(って言われても滞在費がねぇんだよ!)



【宿屋通り・外れ】


傭兵「というわけで一番安い宿を探します」

僧侶「はぁ…ふかふかのベッド…広くて暖かいお風呂…豪華なお食事…」

傭兵「一泊や二泊程度ならそれができたんだけどな」

勇者「うう…」

魔女「気にしない。どこでもいい」

782 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:04:11.66 Ap5INE0ro 982/3213


勇者「あっちもダメ。こっちもダメ…」

傭兵「出港出来ずに足止めを食らっている奴らが多すぎるな」

僧侶「今晩中に見つかるでしょうか。街の中で馬車泊なんて嫌です…」

傭兵「でもその辺にテント張ってる奴らもちらほらいるし」

僧侶「 い や で す ! 」

傭兵「はい」

傭兵「お、ここなんてすごく安いな。いいんじゃないか」

魔女「ボロボロ」

傭兵「ほら、よその7割くらいの宿泊費だぞ」

勇者「怪しいよ。それにほんと…風が吹けば壊れそう…」

傭兵「平気平気。宿には違いねぇ。入ろうぜ」

勇者「え~~っ」

僧侶「ソル様、とりあえず一泊だけにしましょ? ね?」

傭兵「そうだな。明日また本格的に探そうか」

ガラガラ

宿屋の少女「! い、いらっしゃいまし…ましぇ!」

宿屋の少女「お、お、おきゃお客様ですか!?」

783 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:11:00.53 Ap5INE0ro 983/3213


傭兵「おう。一泊さがしててな」

宿屋の少女「~~~っ! しゅ、宿泊ですか!」

傭兵「そうだけど」

宿屋の少女「ど、ど、どうぞ! 早速ご案内いたします!」

傭兵「えっと…従業員?」

宿屋の少女「は、はいっ!」

勇者「キミが?」

宿屋の少女「宿屋ローレライにようこそ!」

宿屋の少女「わたしはここのオーナーのローレです!」

傭兵「…えっと、1人か?」

宿屋の少女「…!」コクコク

傭兵「よし、別のとこ探すか」

僧侶「ですね」

宿屋の少女「あぁぁぁ…ま、まってくださいぃぃ」

784 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:17:57.56 Ap5INE0ro 984/3213



宿屋の少女「商売がしたくてこの宿を買ったのですが…お客様がだれもいらっしゃらなくて」

勇者「そりゃこんなボロボロじゃ…寄り付かないよ」

宿屋の少女「うう…そうですよねぇ」ウルッ

傭兵「それに従業員が1人ってのもな…」

魔女「不便」

宿屋の少女「そうですよね゛ぇぇぇ」ビェェ

傭兵「あと女1人だと客に支払い踏み倒されて逃げられたりするんじゃないか?」

宿屋の少女「……」ブワッ

僧侶「ソル様」

傭兵「悪い…」

傭兵「じゃあ一泊だけ。ベッドはあるんだろ?」

宿屋の少女「あります! あります! いらっしゃいませ!!」

宿屋の少女「他にお客様はいらっしゃいませんので、どうぞ全室ご自由にお使いくださいませ!」

傭兵「全室って…そんなに使わねぇよ」

宿屋の少女「いえ、4つしか部屋ないので」

傭兵「は? 結構奥行きあるのに?」

785 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:22:45.95 Ap5INE0ro 985/3213


宿屋の少女「ちなみにひとつはわたしの寝室です」

傭兵「しれっと言うなよ」

勇者(ダメははずだよこの宿…)

宿屋の少女「この際わたしはこのフロントルームで寝泊まりします! ですからなにとぞ…お好きに」

傭兵「わかった3つでいいから! 3つ使わせてもらうって!」

宿屋の少女「ありがとうございます…本日貸し切りに致します」

宿屋の少女「お名前記帳していただけますか」

宿屋の少女「ソル様とユッカ様とヒーラ様とマナ様ですね」

宿屋の少女「それでは皆様のお荷物をお部屋まで…んしょ…うぐ、重゛」

傭兵「……」チラ

僧侶「…はぁ、この子大丈夫でしょうか」

勇者「あはは、ボクたち自分で持つから大丈夫だよ」

宿屋の少女「す、す、すみませぇん……」

786 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:29:59.09 Ap5INE0ro 986/3213


宿屋の少女「お部屋は階段をあがって2階です」

勇者「ねぇ1階はなにがあるの? 結構ひろいよね?」

魔女「謎」

僧侶「食堂とキッチンだとしてもまだかなり空きがありますよね」

宿屋の少女「……え、えっと…」

傭兵(森の館であんなことがあったばかりだからな。疑い深くもなるか)

勇者「見てきていい?」

宿屋の少女「ど、どうぞ…たいしたものはありませんが」

勇者「じゃあボクみてくる!」

僧侶「私も!」

タッタ

傭兵「どうでもいいけどさ、床ぺとぺとしてない? 掃除してるのかこれ」

宿屋の少女「申し訳ないです…」


<わぁ~~~!
<きゃ~~っ!


傭兵「なんだ? うるせぇな」

787 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:36:37.10 Ap5INE0ro 987/3213



ダダダッ


傭兵「お、戻ってきた。なんだいまの声」

勇者「お風呂!!」

僧侶「お風呂でした!!」

傭兵「あぁそう。それだけ?」

勇者「それだけって! すっごく広いんだから!!」

僧侶「はい! 3つもおっきな湯船がありました! 3つもですよ!」

傭兵「お。そ、そうか……。なんで?」

宿屋の少女「そうなんです…宿を買い取ったのですがお風呂だけ大きくて」

宿屋の少女「私はそれでも気に入っているのですが」

傭兵「…なぁそれって。ココもともとは浴場じゃないのか?」

宿屋の少女「えう!?」

勇者「あーやっぱり。ボクも内装みてなんとなくそうおもってたんだ」

僧侶「…ですね」

宿屋の少女「そ、そうなんですか!? 私の宿は宿屋じゃなかった…?」

788 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:41:52.74 Ap5INE0ro 988/3213


宿屋の少女「そ、それでも今夜は泊まってくださいますよね!?」

宿屋の少女「どうかお泊りください! 朝まで不便はかけませんので!!」ビェェ

勇者「……えへへ」

宿屋の少女「…? あの」

僧侶「…はい、こんなに広いお風呂がついてるなら喜んで♪」

僧侶「この値段で素敵なお風呂がついてくるなら何泊だってできちゃいます! ね?」

勇者「うん!」

宿屋の少女「……! ほ、ほんとですか…?」

宿屋の少女「うぇぇええん」

傭兵「なぜ泣く」

宿屋の少女「…ローレライは汚い宿だとか…サービスの悪いおんぼろだとか言っていままで誰も褒めくれなかったので」

宿屋の少女「ありがとうございます」

傭兵「まぁそれは部屋を見てからだけどな」

宿屋の少女「えっ、そ、そんなぁ泊まってくださいよぉ」

勇者「なんかソル意地悪だ」

僧侶「きっとからかいたくなっちゃうんですよ」ボソボソ

勇者「むぅ」

789 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:48:21.60 Ap5INE0ro 989/3213



【ローレライ2階・大部屋】


傭兵「とりあえずここに荷物置かせてもらうか」

勇者「ふえーベッドがない!?」

宿屋の少女「こ、こ、ここに、敷布団がありますので…どうかこれでご勘弁ください」

宿屋の少女「お休みの際は人数分ご用意いたします」

魔女「ふかふか」ボフボフ

勇者「ほんとだー。じゃあこれでいいね」

傭兵「……」

宿屋の少女「い、いかかでしょうか…」

傭兵「じゃあ。とりあえずこの宿しばらくの拠点にさせてもらう」

宿屋の少女「ほんとですか! あ、あ、ありがとうございます!」

傭兵「本当にあの値段でいいのか?」

宿屋の少女「も、もちろんですっ! 精一杯サービスいたしますっ!」

790 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:50:57.84 Ap5INE0ro 990/3213


傭兵「おう。よろしくな。えっと」

勇者「ローレさんだよ」

傭兵「よろしくローレ」

僧侶「よろしくお願いします」

魔女「よろしく」

宿屋の少女「こちらこそよろしくお願いいたします!」

宿屋の少女(やったぁあお客様だお客様だお客様ぁ~♥)

宿屋の少女「さっそくお布団を」ずるっ

宿屋の少女「あだっ。いたたた…」

勇者「大丈夫?」

宿屋の少女「はい…滑りやすいので気をつけてください」

勇者「そうかなぁ…」

791 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 00:57:38.93 Ap5INE0ro 991/3213



 ・  ・  ・


宿屋の少女「それではわたしは向かいの部屋にいますので。なにかあればお気軽に声をお掛けください」

宿屋の少女「お風呂は温めておりますので、0時くらいまでなら冷めないかと思います」

勇者「ありがとう。おやすみなさい」

宿屋の少女「はい。ごゆっくり」


傭兵「よし。とりあえず…」

勇者「お風呂!」

傭兵「打ち合わせを…おい」

僧侶「お風呂入りましょう!」

傭兵「あの。街についたらまず情報をまとめてだな…今後の対策と準備を」

勇者「そんなのあがってからでいいじゃん!」

僧侶「ねー♪ ユッカ様タオルそっちに入ってますよ」

勇者「お風呂お風呂♪」ゴソゴソ

傭兵(あ、ダメだ完全にくつろごうとしてるな)

792 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 01:04:29.35 Ap5INE0ro 992/3213


勇者「ねぇ…それともぉ、ソルも一緒に入る? そしたらすぐ打ち合わせできるよぉ」

僧侶「もうユッカ様ったらぁ。街でのお風呂は混浴じゃないんですよ」クスクス

傭兵「知らん!もう早く行け!」シッシッ

勇者「はぁい」ケラケラ


傭兵「はぁ…最近めっきり立場が弱くなった気がする」

魔女「…」

傭兵「あ、まだいたのか」

魔女「…」

傭兵「なぁ、マナは俺の気持ちわかってくれるよな?」

傭兵「俺は怠けたいという誘惑をふりきって旅の義務と責任を果たそうと―――」

魔女「お風呂行く」のそり

傭兵「あぁっ、お前まで!」

魔女「それと。今夜寝る前に2人きりになりたい」

傭兵「…は」

魔女「すこしでいいから。お願い」

魔女「待ってる」スタスタ


傭兵「それは何だ…お誘い…?」



第17話<潮風吹く街へ>つづく

804 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 23:33:38.45 Ap5INE0ro 993/3213

第17話<潮風吹く街へ>つづき



  ・  ・  ・



傭兵「おーマナもう上がったのか。お前だけ?」

魔女「…」コク

魔女「私はあんまり長湯しない…」

魔女「ユッカとヒーラは…くつろいでる」

傭兵「俺が入る時間なくなるじゃねーか…」

魔女「…」

傭兵「えっと、さっき言ってた…お誘いはなんだったんだ?」

魔女「…すぐに終わらせる。その前に」

傭兵「?」

魔女「頭を拭いて」

傭兵「お、おう…魔法で乾かせば早いのに」

魔女「便利なものに頼り過ぎたら人間がダメになってしまう」どさっ

傭兵「そうね…うんお前の言うとおりだ……」

805 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 23:42:18.74 Ap5INE0ro 994/3213


わしゃわしゃ

魔女「……」

傭兵(気に入ってんのかな)

わしゃわしゃ わしゃわしゃ

傭兵(表情みえないからわかんねーな。いや見てもわからんけど)

魔女「ねぇ…」

傭兵「どうした。もう少し弱めたほうがいいか」

魔女「今日から。例のアレを始めようと思う」

傭兵「例の? アレ…?」

魔女「あなたには伝えたはず」

傭兵「…なんだっけ」

魔女「…っ!」べしべしっ

傭兵「なっ、なんだよ。いきなり怒るなよ」

髪を乾かしている途中だったのだがマナは俺の手を払い、部屋の隅に置かれた荷物を漁りに行ってしまった。
4つ足で布団の上を歩くと小さなお尻が左右にちょこちょこと振られ、その姿は妙に愛らしく、俺はついフッと笑い出しそうになってしまった。

807 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 23:50:24.89 Ap5INE0ro 995/3213


魔女「これ」

そして戻ってきたマナは俺に見覚えのある大きめの箱を差し出す。

魔女「接収されなくてよかった」

傭兵「これって確か…」

魔女「…」コク

いそいそと蓋を開けると、中に陳列しているのは5本の男性器。を模した木製の棒。

それはまさしくマナがどこぞの怪しい女から手に入れたという淫具だった。

むかって右から2番目のモノには小さく『ヒーラ』と墨で名前がいれてあった。

傭兵「……」

魔女「今日は…1号の初陣。私にとっても大切な日」

傭兵「あぁ…アレか。開発がどうたらいってたな」

魔女「全てはあなたと」

魔女「セッ○スするため」

傭兵「!」

ふいに見上げてきたマナの瞳は恐ろしく真面目で、俺の胸は一瞬ドキリと鼓動した。

808 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/25 23:57:34.75 Ap5INE0ro 996/3213



ゆるく着こなしたネグリジェの隙間からは見えてはいけない小さな淡い蕾がちらちらと覗き見える。

傭兵「マナ…」

本気なのか、と尋ねるのはやめた。
マナは他人をからかうような子ではないし、この真剣なまなざしを見ていまさら彼女の気持ちを疑うことはできない。

魔女「1号」

マナが指差した棒をおそるおそる手にとる。
太さも長さも俺の小指ほどしかない。
しかし指とはちがって当然柔らかさはない。
中に入れたら痛いかもしれない。

傭兵「これを…入れるんだよな?」

魔女「私のアソ…膣の中はすごく狭いから、すぐに狭まってしまう」

魔女「これではあなたを受け入れることは無理」

魔女「だからこれを入れたまま生活して、少しずつほぐしていく」

魔女「きっと、この3号が入るくらいに拡がれば…」

魔女「あなたに抱いてもらえるはず」

傭兵「…っ。わかった。けど無理はしないからな」

魔女「…」コク

マナは素直に頷いて、俺に身を預けた。

809 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:04:15.18 WdO2dTeIo 997/3213


魔女「背中をあずけたほうがいい?それとも向かい合わせ?」

傭兵「なら…すこし足をひろげて俺の膝の上に向かい合わせで乗ってくれ」

魔女「…」

傭兵「よく見えないと危ないだろ?」

魔女「わかった」

マナは履いていた真っ白なパンツを脱ぎ、ぴっちり閉じた恥部を晒す。
足を開くと陰裂は自然にうっすらと左右に拡がり、中の薄いピンク色が顔をのぞかせた。

マナは少し俯いたまま何も言わない。
恥ずかしがっているのだろうか。
男にこうして恥部を見られるのは恥ずかしいにきまっている。

傭兵「入れるだけならすぐだから」

俺はマナが動かないように細いふとももをしっかりと抑え、恥裂へと1号と呼ばれる木棒の先端を持っていった。

つん


魔女「…っ!」

810 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:09:45.46 WdO2dTeIo 998/3213


魔女「入るかな」

傭兵「大丈夫。俺の指が入るんだからこれくらい平気さ」

傭兵「それに風呂あがりで体はゆるゆるだし、なんてことないから心配そうな顔するな」

魔女「…」コク

傭兵「念のため…濡れてるか確認していいか?」

魔女「えっ」

俺は木棒の先で恥裂を上下にさすり、ときにはぐっと押し付けたりしながら、
マナのあそこに準備をするよう促した。


魔女「んっ…ん。くすぐったい」

次第にとろりと粘性の強い汁が棒の先に付着する。

傭兵「よし。ちゃんとエッチな気分になってるんだな」

魔女「あ、あなたの前で…こんな格好をして…ならないわけがない」

傭兵「そうか。俺にココをさすられてマナは興奮してるんだな」

すり すり…

魔女「んっ…あっ、い、いれてほしい」

812 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:17:08.04 WdO2dTeIo 999/3213


傭兵「いれようか。その前に」

俺はマナを軽く抱き寄せたあとに、首筋をさすりながら小さく口付けを与えた。

唇を離すとマナの熱い吐息が顔にかかる。
うるんだ瞳をのぞき込むとこの先の不安よりも期待の色が勝っているように見えた。

そして木棒を膣口にあてがい、粘液をたっぷりとまぶす。


傭兵「いれるぞ」

魔女「…」コク


指をそっと倒すと木棒はマナの中へと沈んでいった。
思ったよりもずっとスムーズに、何の抵抗もなく入っていく。
マナの小さな膣はあっという間に1号を根本まで飲み込んだ。

魔女「んっ…あっ、堅い…」

傭兵「動いちゃだめだ。傷ついちゃう」

魔女「…1号が…入ってる…?」

魔女「私の…膣のなかに」

傭兵「そうだよ。痛くなかったか」

魔女「うん…平気。異物感があるだけ」

魔女「あなたの指のほうがすこし太かった気がする」

814 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:22:36.14 WdO2dTeIo 1000/3213



木棒の根本についたハート型の取っ手をほんの少しだけ左右に動かし、中を揺さぶってみる。

ひちゅりと陰液がかきまわされる音がし、マナはぴくんと身体を跳ねさせた。


魔女「うあ…何」

傭兵「どれくらい余裕があるのかなって」

傭兵「もしかしたら…2号いけるかもしれないな」

魔女「そ、そうなの…?」


ふたりして箱の中の2号に視線を移す。
1号に比べて2周りほど大きいそれは、だいたい俺の親指くらいの太さをもっている。
だが弾力は一切ないのでいざ入れてみると実際の太さ以上の圧迫感があるだろう。

傭兵「これだと…すこし太いか?」

魔女「やってみたい…」

傭兵「いややめとこう。マナに傷をつけてしまったらダメなんだ」

魔女「挑戦! するだけ…ダメそうなら諦める」

傭兵「うーん…そうだな。入り口にあてがうくらいなら」

815 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:29:09.29 WdO2dTeIo 1001/3213


木棒をとりだすと竿部分全体がねっとりと濡れていた。
糸をひきながら名残惜しそうにマナの穴から離れていく。


魔女「1号…」

傭兵「結構濡れてるな。これ木だから早く拭かないと染みこむよな」

俺はおもむろに1号と呼ばれるそいつを口へ運び味わった。

魔女「!!」

魔女「なにしてる…の」

傭兵「マナの味がする」

魔女「っ!!」

魔女「勝手にそんなことしないで」

傭兵「あ、わり…」

魔女「変なことをするのは禁止…」

816 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:35:02.35 WdO2dTeIo 1002/3213


傭兵「怖い顔するなよ…ちょっと緊張をほぐそうかと思っただけだ」

魔女「嘘。…2号とって」

傭兵「おう」

魔女「これが入れば…一歩前進する」

傭兵「自分でやってみるか? 俺にはマナの痛みはわからないからさ」

魔女「…」フルフル

魔女「あなたがして。痛かったら言うから」

傭兵「…わかった」


2号ともなるとカリの部分がしっかりと作りこまれている。
もし入れてしまったとしたら、次は引き抜く時に慎重を要される。

俺は一抹の不安を抱えながら、そっと膣口に2号の丸い先端をあてがった。

魔女「…」

マナは少し緊張した面持ちで、自らの恥部の行方を見守っている。

817 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:41:33.02 WdO2dTeIo 1003/3213



じゅぷ…

様子を見ながらすこしだけ突き進める。
すぐそこに傷つけてはいけないひだがあるので、かなり精神が削がれる作業だった。

傭兵「…」ゴクリ

じゅぷり…

魔女「んっ…ぁ」

傭兵「あっ、ダメそう?」

魔女「わ、わからない…拡げられていく感じ」

傭兵「血、出てないよな? …あぶねー」

魔女「裂けるほど痛くはない…けど、これ以上はどうなるかわからない」

傭兵「なるほど。なら中止だ」

魔女「…」

傭兵「残念そうな顔するな」

魔女「…1号と2号の間のサイズがあればいいのに」

傭兵「あるだろ」

魔女「どこに」

傭兵「これ」

俺はマナの手をとり、自分の中指を握らせた。
マナは一瞬考えた顔をしたあとすぐに気づき、照れくさそうに目を逸らした。

818 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:46:55.09 WdO2dTeIo 1004/3213


魔女「何の解決にもならない」

魔女「あなたの指を切断して日中ずっと入れていてもいいの?」

傭兵「いやそれはさすがに…お前の発想怖い」

傭兵「けど指で少しずつでもほぐしておくとそのうち2号もすんなり入ってくれるさ」

魔女「…なら。毎晩…してくれる?」

傭兵「時間が取れたらな」

魔女「……」

傭兵「ほら、マナ」

指先でマナの可憐な陰唇をこちょこちょとくすぐる。

魔女「…んっ、ぁ、ぁ」

傭兵「指なら痛くないよな。入れよう。ついでに気持ちよくしてやるぞ?」

傭兵「このままなにもしないで寝るのは難しいだろ?」

傭兵「マナはオ○ニー大好きだもんな」

魔女「そ、そんなことない! してない、あまり」

ちゅく ちゅく

魔女「んぅ、んぅ…んっ」

819 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 00:52:49.25 WdO2dTeIo 1005/3213



そして気づいたころにはマナのきつきつの膣は俺の指をすっかりおいしそうに咥えこんでいた。

俺は声を殺すマナにキスをしたり、乳首をさわってあげたりしながら興奮を高めていく。


ちゅくっちゅくっ ちゅくっちゅくっ
 ちゅくっちゅくっ ちゅくっ

魔女「んっ、はぁは、はぁ…はっ」

傭兵「お前は可愛いな。もっと素直に気持ちよくなっていいんだぞ」

魔女「ゆび…がっ、あなたのゆびが…中で、うっ、うっ、あ…ぐりぐり」

傭兵「ここがきもちいいな?」

 ちゅくっ ちゅくっ 
 こしこし…すりすり

魔女「はぁっ、はっ♥」

魔女「んぁっ、はぁぁ、うっ♥」コクッ

傭兵「マナのおま○こ。おいしいおいしいって俺の指を食べてるよ」

傭兵「この狭くてかわいい穴がそのうち俺のあれを求めるんだな」

傭兵「ここに俺のおち○ちんが入るんだぞ? 入るかな」

 ちゅくっ ちゅくっちゅくっちゅくっ
  ちゅくっちゅくっ

魔女「んんぅっ♥」

820 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/26 01:03:34.30 WdO2dTeIo 1006/3213


傭兵「あいかわらずトロトロだな」

傭兵「ほらマナ、口あけて」

やや蕩けはじめたマナの顎をもちあげ、とびっきり激しいキスをした。
逃げるマナの舌を捕まえて、じゅばじゅばと下品に吸って粘液をからませあい、息苦しくなるまで続ける。

その行為に興奮したマナの膣内はきゅんきゅんときつく締まって、しっかりと反応を返してくる。
指が根本から食いちぎられそうだ。

魔女「…んっ、んっ、ちゅ…♥」

傭兵(お?)

魔女「ちゅ…ちゅむ、んっ、は、れろ♥」

次第にマナは自分から舌をつきだして絡めてくるようになり、
淫らな水音はしばらく部屋の中に響き続けた。



【廊下】


勇者「入れないよ…」

僧侶「ですねぇ…はぁ。なんだか私まで欲求不満に」チラ

勇者「…ボクを見ないでよ…お風呂でさんざん触ったでしょ」

僧侶「ユッカ様♪ 空き部屋いきましょっか?」

勇者「はぅぅ…」



第17話<潮風吹く街へ>つづく

835 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:05:43.37 JJz7N9iHo 1007/3213

第17話<潮風吹く街へ>つづき



魔女「はっ♥ あっ…はぁっ♥」

ぴゅくっ ぴゅくっ


魔女「はぁー…♥ ハァ…♥」

傭兵「よーしマナいい反応だ」

魔女「…ぁ、ぅ」

傭兵「だいぶ指が馴染んできたな」

魔女「も、もうそこ…擦っちゃ…ダメっ♥」

魔女「はぁはぁっはっ♥ だめっ、ダメッ」

傭兵「限界か?」

魔女「…」コクン

傭兵「わかった。今日はここまでにしておこうか」

ぬちゅり…

魔女「んっ…ぅ」

836 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:13:59.66 JJz7N9iHo 1008/3213


傭兵「マナの汁はすごく…粘っこいな。見ろ、糸引くくらいベタベタだ」

魔女「…そんなの見せなくてもいい」


マナの穴をかき回してねとねとになった中指を見せつけると、マナは不機嫌そうに顔を逸らした。

傭兵「さて。成果を確認しないとな」

魔女「…?」

傭兵「見せてくれ。っと、この体勢じゃ見えづらいな」

魔女「…え」

俺は膝の上に向かい合って座るマナの肩を掴み、そのまま上半身を押し倒した。
マナの頭が羽毛の柔らかい枕へと着地して弾む。

魔女「…!?」

そしてマナの腰をつかんで持ち上げて、天地がひっくり返ったような体勢を無理やり取らせる。

魔女「や、やめ…」

傭兵「おとなしくしてろな。おーこれならよく見える」

魔女「…っ」

837 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:25:06.73 JJz7N9iHo 1009/3213


ぬちゅり

先ほどまで指でかき回していた恥穴をこじあけて、中の広さを確認する。
中ではピンク色の粘膜が依然荒い呼吸をくりかえし、物欲しそうに蜜を垂らしている。
純潔の証がしっかりと残っていることに俺は安堵した。

傭兵「うーん」

魔女「はぁうっ、やめっ…見ないでほしい」

魔女「そ、そんな風に観察されたら…っ、は、恥ず」

傭兵「やっぱこう見るとまだまだ幼くて狭いよなぁ」

魔女「……」

傭兵「本当に広がるのかコレ…」

魔女「くっ」げしっげしっ

傭兵「こら、暴れるなっ、危な…危ねーだろ!」

魔女「見ないで欲しい!」

傭兵「わかったわかったよ。じゃあこれ入れて最後にするから」

俺は1号と呼ばれる細い木の棒を取り出し、マナの幼穴に深く沈めて行く。
すでにトロトロに蕩けた穴はこの程度の細さならたいした抵抗もなく簡単に受け入れていく。

魔女「んっ…んっ♥ なっ」

傭兵「何か入れとかないとすぐ元に戻っちゃうからな。今晩はこれを入れたまま寝るんだぞ」

838 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:31:44.55 JJz7N9iHo 1010/3213



こうしてマナの拡張訓練の一日目が終わった。


魔女「……異物感」

魔女「1号がずっと私のなかに入っていて、変な感じ」

傭兵「ごめん。やりすぎた? 痛くないか」

魔女「……しらない。痛くない」

傭兵「ごめんな。でもきっとこれ続けていくうちに2号が入るようになるからな」なでなで

魔女「早くお風呂入ってきたら」

魔女「私は寝るから。おやすみなさい」

傭兵「おう…おやすみ」



【大浴場】


傭兵(また怒らせてしまった気がする…)

傭兵(一体何がダメだったのか。最後が余計だったか…くそ)

傭兵「はぁ~~…」

勇者「はぁ~~…」

839 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:37:20.77 JJz7N9iHo 1011/3213



傭兵「うおあっ!? お、お前…」

勇者「ん…気づいてなかったの」

傭兵「…」

勇者「最近さぁ。キミ鈍くなってない? 油断しっぱなしっていうかさー」

傭兵「な、な…何ィ」

傭兵(いやそうかもしれないな…。まずい鍛え直さないと)

傭兵「というかお前がなんでここにいるんだ!! 男湯だぞ!!」

勇者「べつに男湯じゃないよ。みんなのお風呂だよ」

傭兵「うるさーい今は俺の時間なの! 男湯の時間なの!! 女は出てけ!」

勇者「…?」

傭兵「あーむかつく顔するな」

勇者「やんっ、ソルのエッチ! そうやってボクの裸ジロジロ見ないでよぉ」

傭兵「……」イラッ

勇者「じょ、冗談だよぉ。怒らないで?」なでなで

傭兵「で、なんでここに居るんだよ。お前さっき入ったんだろ」

勇者「えー…だって。ヒーラがさぁ」ゴニョゴニョ

840 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:44:56.35 JJz7N9iHo 1012/3213


傭兵「ヒーラちゃんとなんかあったのか」

勇者「…け、経験値が増えた。増やされた」

傭兵「あ、そう。ヒーラちゃんも好きだなぁお前のこと」

勇者「それで…いっぱい変な汗かいちゃったからもう1回お風呂入ろうって」

傭兵「あー…ならしかたないか。出て行かなくていいぞ」

勇者「ソルは…マナのこと、どうだった」

傭兵「えっ」

勇者「えっじゃないよ。ボク知ってるんだから」

傭兵「……」

勇者「…むぅ、ほんとに知ってるんだから!」

傭兵「…隠し事は出来ないか。マナは順調だよ」

勇者「ん、そっかぁ…。あのマナがソルにあんなお願いするなんて思わなかったよ」

勇者「ちゃんとマナのことリードしてあげてね。キミは大人なんだから」

傭兵「わ、わかってる…その日が来たらな」

勇者「…」ぷくぷく

傭兵「妬いてるのか」

勇者「…」コク

勇者「…ちょっとね。だってつい最近までボクだけのソルだったもん」

841 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/27 23:53:05.98 JJz7N9iHo 1013/3213


勇者「ソルが3人いたらいいのに…」

傭兵「無茶言うな」

勇者「もっと相手してほしいよ」

傭兵「…あ、あぁ」

傭兵(俺なりにみんなに別け隔てなく気を配っているつもりだったけど…まだ足りてないのか)

勇者「だからさ…こうしてふたりきりの時くらいは…」


ユッカがお湯から立ち上がって俺に抱きついてきた。
俺の目の前で張りのある肌が水を弾いてなまめかしく煌めいている。

傭兵「ユッカ…お前」

勇者「ねぇ、いいでしょ…? ダメ…?」

勇者「さっき無理やりスッキリさせられたばっかりだけど…また、うずうずしてきちゃったな…」

勇者「ソルのここもかちかちになってるよ? ねぇ、マナにスッキリしてもらってないの?」

勇者「ここ、辛くない? 男の人ってこんな状態のままで眠れるの?」

勇者「ボクがしていい? ね、ボクとしよ?」


ねぇねぇとユッカは矢継ぎ早に言葉を紡ぎ、俺に反論の間を与えずに身体を重ねてきた。

843 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:03:27.31 6Eabhmmxo 1014/3213


傭兵「ゆ、ユッカっ」

勇者「入っちゃった…えへ」

勇者「ソルのカチカチおちんぽ、中でヒクヒクしてるよ」

傭兵(お前の中のほうがヒクヒクしてるぞ)

勇者「ボク今日は…すっごくエッチな気分。どうしてだろ」

勇者「こんなに欲しくなっちゃうなんて。ヒーラとしたばっかりなのに!」

傭兵「だからそれは嫉妬してるんじゃないのか」

勇者「うん…そうかも。いまはボクだけの物…♥」

勇者「んっ、ちゅ…ちゅう♥ ちゅう~~♥」

傭兵「ぶはっ、いきなりはやめろ」

勇者「のぼせないようにしなきゃね?」

傭兵「はぁ…入れてしまった以上最後までするしかないな…」

勇者「…ソルだってしたいくせに♥」

傭兵「なにをー…!」

勇者「早くぅ…レベル上げしよ?」


こうして俺はユッカに求められるままに腰を振った。
行為を終える頃には湯船のお湯は冷め始めていた。

844 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:09:40.33 6Eabhmmxo 1015/3213



<翌朝>

【ローレライ2階・大部屋】


傭兵「あーみんなおはよう。ゴホン、それでは今回の作戦会議をはじめる」

勇者「…」モグモグ

僧侶「ユッカ様ぁ、レベル19にあがっちゃってますよ?? あれ、昨夜あがりましたっけ?」

勇者「…えへへ。さぁなんでだろうねー」

僧侶「…むぅもしかして」

魔女「……」もぞもぞ

魔女(1号のせいで座りにくい)もぞもぞ

傭兵「あー聞いてる? 聞いてるよな?」

勇者「ずずずっ、このスープお魚のだしがきいてておいしー」

僧侶「ですね! ローレさんお料理お上手なんですね」

宿屋の少女「お口にあって良かったです」

傭兵「…お、おい」

傭兵(俺の威厳がなくなっているのか…?)

845 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:15:16.99 6Eabhmmxo 1016/3213


傭兵(食べ終えてからにするか…)

宿屋の少女「ミルクのおかわりどうぞ」

魔女「んく、んく」

勇者「毎日こんな朝ごはん食べられるなんてうれしー」

勇者「お布団もふかふかだしお風呂は広いし、安いし!」

勇者「ずっとここに泊まっていたいくらいだよ。ねー?」

宿屋の少女「そ、そうしていただけると助かりますっ! ぜひぜひウチに根をはってください!」

傭兵「いやいや、俺達にも旅があるから」

勇者「それでさっきソル何か言おうとしてたよね? 早く」

傭兵(こいつ…マイペースさには慣れてきたがやっぱ後でグリグリの刑だな)

傭兵「ええとな。この街で俺たちがしなきゃいけないことを話し合うぞ」

傭兵「たまにはお前が仕切るか? なぁそうしろ、お前が一応チームのリーダーなんだからな。おら早くしろ」

勇者「なに怒ってんの」もぐもぐ

勇者「まぁまかせて!」

846 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:21:11.14 6Eabhmmxo 1017/3213


勇者「みんな! 昨日はお疲れ様!」

勇者「ええと、新しい街についたから、ええと、ねぇ街の名前なんだっけ」

傭兵「オクトピア」
僧侶「オクトピアですよ」
宿屋の少女「ようこそオクトピアの港へ」

勇者「あーそうそうオクトピア!」

勇者「由来はタコなんだよね。ボクの嫌いな。歯ごたえがぶにぶにしててさ」

宿屋の少女「お客様はタコが苦手なんですか? わかりましたお食事を作る際はレシピを考えてみます」

勇者「うん。ありがとう」

勇者「さて、ご飯もたべたし…運動でも」

傭兵「お前の頭はスカスカなのか!!! ここに何が詰まってる!」グリグリ

勇者「う゛あーー痛いっ痛いっ!!」

傭兵「話を脱線させるんじゃない」グリグリグリグリ

勇者「ごめんなひゃっ、いだっい゛だいってばあ」

僧侶「ユッカ様…」

847 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:26:35.20 6Eabhmmxo 1018/3213



勇者「ま、まずは…さ、作戦会議をします…」チラッ

傭兵「…そう」コクン

勇者「ほっ…。ボクたちがこの港町でしなきゃいけない事をまとめるよ!」

傭兵「よし。ペンを回すから何をすべきかこの紙に順に書いてみろ」

勇者「まずボクからね。まるいちっと」


①レベルを上げたい!


傭兵「お、おう…優先順位一番低いのから来たな。いいか」

勇者「次マナが書いて! はい」

魔女「…まるに」


②開発して2号と3号を入るようにする


傭兵「…」ビリッ

魔女「!!?」

848 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:33:42.25 6Eabhmmxo 1019/3213


勇者「なんで破ったの?」

魔女「ひどい。私には必要なこと」

傭兵「うるさいお前らもう座って見てろ。俺が最初から書く」

勇者「うん…? じゃあそうしたらいいじゃん!!」

傭兵「こっちはお前に経験を積ませてやろうとおもったのになぁ」

僧侶(もうグダグダです)


傭兵「まず俺たちが海を渡るためにしなきゃいけないことは」

①船を入手or渡航費を得る

傭兵「これだろ」

勇者「うんそうだね!そのためにはお金を稼がなきゃ!」スッスッ

②お金をかせぐ!

傭兵「おう。お前字下手だな…」

僧侶「そうなりますと…どこでお金稼ぎをすればよいでしょうか」

僧侶「マオさんの時のようにお店を手伝ってというわけにはいかないでしょうし」

傭兵「この街にもギルドがある。そこで俺たちにできる仕事を受注すればいい」

勇者「まるさん…ギルドに行く…っと」

851 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:39:46.96 6Eabhmmxo 1020/3213



魔女「ユッカの呪いのことも調べなくちゃいけない」

勇者「そうだね。街の人に聞いてみよう」

傭兵「そしてもう一つ大切なことがある」

勇者「…うん? なに」

傭兵「おい! 何、じゃないぞ大丈夫か!」ゆさゆさ

勇者「…??」カックンカックン

傭兵「ユッカ。いや勇者! 俺たちは何のために旅をしている!」

傭兵「旅行じゃないんだぞ!! 旅の目的を思い出せ!!」

勇者「…あ」

僧侶「あ…って……」

勇者「まるよん。魔王の復活を阻止する…っと」

傭兵「…それこの街でできたらいいけどな。現実は情報収集だけだぞ」

勇者「訂正まるよん。魔王について情報収集…っと」

傭兵「あとは自由に思いついたの書いていいぞ」

勇者「わーい。ヒーラとマナも書こうよ」

傭兵「個人的な用事は横に名前も書いといてくれ」

勇者「わかったー」

宿屋の少女「わぁ楽しそう」

852 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:49:24.05 6Eabhmmxo 1021/3213


【作戦行動inオクトピア】

①船を入手or渡航費を得る
②お金をかせぐ!
③ギルドに行く!
④魔王についてじょうほう収集
⑤呪いについてじょうほう収集
⑥レベルあげ!ま法のとっくん!(ユッカ)
⑦新しい杖を探します(ヒーラ)
⑧開発する (マナ)
⑨己を鍛え直す(ソル)
⑩たくさん人助けをする!(ユッカ)
⑪海賊騒動の早期解決に助力する(ソル)


勇者「ざっとこんなもんかな!」

傭兵「…これ読みやすいと思う人」

勇者「……」

魔女「…字下手」

勇者「ううう…気にしてることを」

僧侶「あとで綺麗にまとめておきます…」

傭兵「よろしくな」

853 : 1 ◆PPpHYmcfWQaa - 2015/05/28 00:53:46.26 6Eabhmmxo 1022/3213


宿屋の少女「わ、わたしも書いていいですか!」

傭兵「ん?」

勇者「いいよー」

傭兵「いいのか? いいか…」

宿屋の少女「やった」

⑫ローレライの経営を立て直します!

勇者「できるかなー」

宿屋の少女「えっ!?」

傭兵(それは言ってやるな)


勇者「とにかく、みんなやることはいっぱいだよ!」

傭兵「これらの期限は港が開かれて出港が可能になるまでだ」

傭兵「それぞれ時間を無断にしないように」

勇者「あーそれボクが言おうとした!」

傭兵「はいはい」なでなで

勇者「よーしやるぞー! ご飯片付けたら早速行動開始だよ!」

僧侶「がんばりましょー」

魔女「…」

魔女(やっぱり座りづらい)もぞもぞ


第17話<潮風吹く街へ>おわり



《次話》
第18話<オクトピア>


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