1 : VIPに... - 2011/08/24 23:38:58.34 RDfvrh3R0 1/34

・初SS、初投稿です。お気づきの点あればご指摘お願いします
・比翼恋理設定を多目に導入してますが、ご容赦ください
・本編のネタバレはしてないつもりですがしてたらごめんなさい
・世界線?時間軸?んなもんしらねぇぜ!ヒャッハー!

~~~~~~

岡部「な…な、何を言っているのだ親父? この狂気のマッドサイエンティストがど、どどどDTちゃうわ、じゃない、DTなわけないでございましょう?」

岡部父「あぁ?そうなのか?だっておめぇ、今まで全く彼女がいるそぶりが無かったからよぉ、てっきり…」

岡部「か、彼女くらいいるわ!この駄目親父!!!」

岡部父「おお?そうなのか?あぁ、ラボとか言うところに寝泊りしてるんだもんなぁ。そりゃいろいろとやりたい放題か!はっはっは!」

岡部「くぬっ、駄目助平親父めが!」

岡部父「よしよし、じゃあ倫太郎、今度の日曜その彼女ちゃんとやらをつれてこい!」

岡部「なにっ?↑」

岡部父「いいか絶対だぞ?もし連れてこなかったら-…」

元スレ
岡部父「倫太郎、お前まだDTなのか?」 岡部「」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314196738/

4 : VIPに... - 2011/08/24 23:43:49.47 RDfvrh3R0 2/34

ダル「え?マジ?」

岡部「うむ…親権を行使して遊び場であるこのラボを解約させる、と言ってきたのだ。くっ、まさか駄目親父めが機関の手先に成り下がっていたとはっ!!」

紅莉栖「変な見栄張るからでしょ、馬鹿ね。でもどうするの?DTは誤魔化せても彼女のいるいないは誤魔化せないわよ?」ニコニコ

まゆり「そうだよぉ、一大事だよオカリン? はやく彼女を作らないとラボがなくなっちゃうのです!」ニコニコ

ダル「(ん?何か空気がおかしいお…)ちなみに相手の都合もあるとかで期限を延ばすとかはできないん?」

岡部「うむ、この場で日程の約束はできん、とも言ってみたのだがな」

ダル「おぉ、んでんでんで?」

岡部「即却下された。男なら四の五の言わず従わせて連れてこい、だそうだ。全く前時代的助平駄目親父め…!」

まゆり「オカリンのお父さん昔から変わってないねー♪」ニコニコ

岡部「と、いうわけでな、この数日手を尽くしては見たがどうにもこうにもなるわけがなく。期日は早明日。確かに俺の迂闊な一言が問題ではあったが、何分過去最大のラボ存続の危機だ、どうにかならんものかとラボメンであるお前たちに相談してみたわけ、だが、」

紅莉栖「そ、そうね、ラボの危機だものね、しょうがないわね、そう、しょうがなく!私が岡部の彼j ニヤニヤニヤ
まゆり「とぅっとぅるー!!!オカリン♪オカりン♪すごくいい案があるよ~。あのねあのね、まゆしぃ☆がね?オカリンの彼j ニコニコニコ

岡部「フェイリスかシャイニングフィンガーかバイト戦士の誰かに1日だけ彼女役を頼もうと思うんだが、誰がいいと思う?」

「」

5 : VIPに... - 2011/08/24 23:45:24.99 RDfvrh3R0 3/34

紅莉栖「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!なんでその3人なわけ?3択なわけ!?」

岡部「うお、何だ急に血相変えて。なんで、ってこれは俺の問題であると同時にラボの問題だろう。となればラボメンに頼るしかあるまい? ハッ!まさか助手よ、この狂気のムァッドサイエンティスト、鳳凰院凶真にナンピングなぞ軟派なことをさせ…

紅莉栖「あるあr…いやねーよ!そうじゃなく!その3人の前に!! ぅく…頼むべき!人が、いる…んじゃ…ナイカシラ?」 テレテレ

岡部「ん?」

まゆり「そうだよねー紅莉栖ちゃん♪まずオカリンは最初にまゆしぃに頼むべきだと思います! さすがオカリンの助手(笑)さん、ナイスアドバイスなのです♪」 ニコニコ

紅莉栖(ギロ)

まゆり(ニコニコ)

ダル(修羅場キマシタワー)

岡部「ん?あぁまゆりか…うむ、まゆりには彼女役は頼めんのだ」

まゆり「えっ」

紅莉栖「(ニタァー)そ、そうなの?いやいやそりゃそうよね!? 人質(笑)、だもんねwwwじゃぁ、私が頼まれてもあげないこともなくはなかったりするんだけどwティヒヒwww」

岡部「あぁ、クリスティーナにも頼めん」

紅莉栖「えっ」

まゆり(プフゥーwwwwwwwwwwwww)

ダル「オカリン…爆発しないかなーマジで」


6 : VIPに... - 2011/08/24 23:47:21.45 RDfvrh3R0 4/34

ダル「んー、でもなんで二人には頼めないん?」

まゆり「納得いかないのです…」

紅莉栖「そうよそうよ、論理的に3行で説明しなさいよ」

岡部「いや、3行は無理だが…実は親父との会話でな」

~~~~~~

岡部父「ん…?彼女ってまさかまゆりちゃんのことなのか?」

岡部「ハァ?ま、まゆりが彼女?ち、ちがうぞ、あいつは俺の幼馴染であり人質であり、そんな彼女なんていう親密なものではない!」

岡部父「なんだ、まゆりちゃんなら連れてこなくても分かってるしいいと思ったんだが違うのか。…あぁそれともあの髪の赤い女の子か?」

岡部「な!なぜクリスティーナを知っているのだ!?やはり親父も機関のエイジェンt…

岡部父「この間ラボっつートコの近くを通ったから寄ろうとしたら、偶然その娘とお前が歩いてるるのを見たんだよ! …クリスティーナってのか、その子?外人さんか?」

岡部「あ、いや、クリスティーナというのはあだ名だが…。だがクリスティーナも俺の狂気の未来ガジェット研究及び開発の助手であって、そんな彼女なぞというものでは断じてないぞ!」

岡部父「おぅそうなのか…まぁ違うなら違う子が来るって事だな。楽しみにしとくぞ」

岡部(あ、今失敗したかもしかして)
~~~~~~
ダル「あぁーなるほどね、だから二人には頼めないと」

岡部「そうだ…」


まゆり「『断じてないぞ』♪」ニコニコ

紅莉栖「『親密なものではない』(笑)」ニコニコ

ダル(うわKOEEEEEEEEEEEEEEEEE
っつーかオカリンはなんでこの二人の異常な空気を察知しないん?鈍感とかそんなレベルじゃねーだろjk)

7 : VIPに... - 2011/08/24 23:50:45.54 RDfvrh3R0 5/34

岡部「と、いった経緯もあり、先ほどの3人のうち誰がいいか、という話なのだが」ゴホン

ダル「でもそれさぁ、僕たちがどうこう言ってもしょうがなくね? 今日の明日じゃ相手の予定もあるだろうし、そもそもその頼み事そのものが嫌だーって場合もあるだろ常識的に考えて」

岡部「いや、まぁ確かにその通りなのだがな。端から見て無理な感じがしないのは誰か、とかその程度の助言でいいのだ」

ダル「じゃ言うけどー、フェイリスたんと1日とはいえ親公認カポーとか、いくらオカリンでも許せないこともあるってことを覚えておいてほしいお? 万が一そんな事になったらこのラボにあれでこれでそれな攻撃も辞さないかもしれんね…」

紅莉栖(岡部のお父さんの…)
まゆり(公認…っ!?)

岡部「う、うむ肝に銘じよう。ではシャイニングフィンガーかバイト戦士k

ダル「あ、何故だか分からないけど阿万音氏にも手を出したら許せない気がするー」

岡部「?わ、わかったぁ、では仕方が無い、マイフェイバリットライトアームの希望とあれば、捨て置けん。どれ、シャイニングフィンガーに頼むとするか。ではメールを」カチカチ

紅莉栖「待ちなさい、岡部」 チラッ(わかってるわね、まゆり)

まゆり コクン(いまは争っている場合じゃないのです…。萌郁さんをおじさんのところへ行かせては危険なのです!)

紅莉栖 コクンコクン(ええ…公認なんて…)

 コクンコクンコクン(あったことにしてはいけない…!)

岡部「?」

8 : VIPに... - 2011/08/24 23:53:49.50 RDfvrh3R0 6/34

岡部「なんだクリスティーナ、…まゆりも顔をカクカクして…」

紅莉栖「ゴホン いいから聞け!彼女役、萌郁さんに頼むなんて絶対駄目よ!」

岡部「な、何故だ?ラボメンで言えばもうシャイニングフィンガーしか選択肢が…」

紅莉栖「ハァ…いいわ、説明してあげる。まず岡部は重大な勘違いをしている」

岡部「なに?」

ダル「重大な?」

紅莉栖「そうよ、岡部のお、お義父様と岡部の約束は彼女を連れて行くこと、その前提自体は間違いないわ」

岡部「待て、何故様をつけた」

まゆり「えっへへ~、それにね、義もいらないとまゆしぃ☆は思うな~。紅莉栖ちゃんはおかしいね~♪」 ギリギリッ

紅莉栖「(これくらい役得でしょjk)いいから最後まで聞きなさい。いい?問題なのは前提のさらに前、大前提よ、そもそも『なんで岡部は彼女を連れて行くことになった』の?」

岡部「あ」

9 : VIPに... - 2011/08/24 23:59:12.95 RDfvrh3R0 7/34

ダル「はい先生!オカリンがDT疑惑をかけられたからですっ!!」

紅莉栖「はい橋田正解」

岡部「むぅ…つまり…どういうことだってばよ…?」

紅莉栖「えぇ、本当に分からないの?馬鹿なの?死ぬの? いちからか?いちからせつめいしないとだめか?」

岡部「そ、そこまでいうことはなかろう…」

まゆり「まゆしい☆でも分かる事だよ~オカリン? つまりね、萌郁さんに彼女役を頼もうとしたらね、打ち合わせでその設定も伝えなきゃいけないって事だよー」

ダル「『1日だけ、親父の前でだけでいいから俺の貞操を奪ったことにしておいてくれ(キリッ』って言わなきゃならんってことだお。言わせんな恥ずかしい」

岡部「」

岡部「うわ、ないなそれは。ない、ないない」ブンブン

10 : VIPに... - 2011/08/25 00:03:42.43 zOKBEs950 8/34

紅莉栖「ハァ…。ようやく気づいたの? それに、あんた個人としてもないだろうけどね、相手のことも考えなさい」

岡部「どういう意味だ」

紅莉栖「萌郁さんが、あ、あんたのことをどう想ってるかは知らないけど、かかか仮に、仮によ?好意を抱いていた場合! そんなこと言われたらどう感じると思うの!?」

まゆり「まゆしぃ☆ならね、きっと乙女心に大きな傷を負っちゃうと思うな~♪」ニコニコ

紅莉栖(ッ!!この娘…!サラリと告ってんじゃねーよ糞がぁぁ) ギリギリ

11 : VIPに... - 2011/08/25 00:05:41.63 zOKBEs950 9/34

岡部「いや、好意とかはありえんと思うのだが…。むぅ確かにそうだな、逆に好意を持ってない相手に言われても気持ち悪いだけであろうし、ふむ、どちらに転んだとしても女性からすればあまり好ましい頼み事ではない、というわけか」

まゆり「…」 チッ

ダル(うわーオカリンそれマジで気づいてないんスかパネェー)

紅莉栖「そ、そう!そういうことよ! というわけだからね、しょうがないけどラボのためにふつつかものですが私がお義父様に会いにいっt  アタフタ
まゆり「とぅっとぅるー!とぅっとぅるー!! オカリンオカリン!!やっぱりね!役なんかじゃなくね!まゆしぃ☆が改めておじさんにごあいさt イソイソ

ルカ子「お邪魔しますー」ガチャ

「」

12 : VIPに... - 2011/08/25 00:08:53.13 zOKBEs950 10/34

ダル「い、痛、ちょ痛い。牧瀬氏、ヒジ。ヒジ当たってるって」

紅莉栖「当ててんのよ」 ゴスゴス

ダル「ま、まゆ氏もオカリンに見えないよう死角から僕の背中サンドバッグにするのやめて貰えませんかまじで」

まゆり「とぅっとぅるー?」 ババババババ

ルカ子「皆さんこんにちは。お取り込み中のところすいません」

岡部「うむ、騒がしくてすまんなルカ子よ、どうかしたのか?」

ルカ子「あ…はい!お父さんが町内会でもらったお酒があるんですけど、お父さん、アルコールは全く飲まないので…。岡…凶真さんに持ってきました♪」

ダル「え?いやーでも」

岡部「…ふむ。せっかくの好意ありがたいがルカ子よ…このラボは全員未成年だ。萌郁は20歳だが居ないしMrブラウンの監視もあるからそのような宴会も…」

ルカ子「あ、そうでしたっけ?しまったなぁ…それじゃぁ…」ニコニコ

紅莉栖「…ハッ!(しまった!!この子…まゆりっ!!!)」
まゆり「くっ!(駄目なのです!ダル君が邪魔で間にあわな――)」

ルカ子「これ…岡部さんのお父さんに差し上げてください♪」

岡部「え?」

(くぅぅっ!!!)

13 : VIPに... - 2011/08/25 00:13:54.63 zOKBEs950 11/34

岡部「あ…待て…そうか。そうだ!この手だ!この手があるじゃないか!! なぁクリスティーナ!この策なら!!」

紅莉栖「てぃ、ティーナじゃ無いがなによ岡部。この手?この策??なに? わけがわからないよ?」

岡部「えぇい!まゆり!お前なら分かるよな!ルカ子に女物の服を作っているお前なら!!」

まゆり「え、えぇー?きょ、今日のオカリンはいつも以上にワケがわからないのでーす♪おかしいね~♪」

岡部「だぁーもう!簡単なことだ!!つまりはルカ子を女装させ!彼女役に仕立て上げるのだ!」

ルカ子「えっ、そ、そんな///ご家族公認の恋人だなんて///」

ダル(あ、これ聞いてたな)

紅莉栖(聞いてたわねこの子)ギリ

まゆり(聞いてやがったのです…)ギリギリ

14 : VIPに... - 2011/08/25 00:16:03.84 zOKBEs950 12/34

岡部「うむ、なぜ頬を赤らめているのかは追及せんが、ルカ子の見た目は女より女らしい美少女、おまけにぃ、概要を説明したところで乙女心が傷つく筈が無い! なぜなら、こいつは男でありそんなものは存在しないからだぁ!! 完璧だな!ダル、まゆり、助手ぅ!!」

まゆり(く、紅莉栖ちゃん…!)チラ

紅莉栖(駄目ね…確かに完璧よ…。これは論破できないっ…)ギリリ

ダル「まー確かに明日1日乗り越えりゃいい話だしー、ルカ氏の唯一の欠点である『男』ってことも、今回はそんなに気にしないでいいのかもなー」

 (ギロリ)

ダル(イタッ、イタタ!!) ゴスゴス バババババ

ルカ子「そっ、そんな岡部さんの初めての相手だなんて/// あの、でも、僕もその…初めてですし…はわわ///」

紅莉栖(漆原さんも漆原さんね、なんて計算高い…! だめだこの男の娘はやくなんとかしないと…!!)

15 : VIPに... - 2011/08/25 00:20:43.65 zOKBEs950 13/34

岡部「ふむん、なんだかカオスになってきたが決まりだな。ルカ子よ、女物の服は調達できるか? もし駄目ならまゆりからそれっぽいコスプレ衣装を提供してもらうが…」

ルカ子「えっ、あ、はい!お姉ちゃんがなぜか僕に用意して言ったものが数点ありますからなんとかなると思います!」

まゆり(チッ)

岡部「よし、ならば決まりだ!女装もこなしたという常勝無敗の戦の神…。雷の戦神作戦(オペレーション・トール)は明日決行する! ルカ子よ、明日は昼過ぎにラボへ集合だ、準備が整い次第作戦を開始する!」

ルカ子「は、はいっ!」

~~~~~~
「…」カチカチカチカチ

「…」ピクピク

「…」ササッ

16 : VIPに... - 2011/08/25 00:22:55.29 zOKBEs950 14/34

~翌日・ラボ内~
岡部「ふぅ…いざ当日になってみれば緊張するものだな」

ガチャッ
ダル「うぃーす…ってあれ?オカリンしか居ないの?」

岡部「おおダルか、うむ、まゆりは急にメイクイーンのバイトが入ってな…。本人はどうしても今日は無理!!って言っていたのだが、フェイリスがどうしても出られないから人手が足りないとかでな。通常の3倍自給だすからと懇願されたようでしぶしぶ出勤して行ったぞ」

ダル「へ~、3倍かぁすごいなそれ。んで牧瀬氏は来てないん?」

岡部「↓」

ダル「は?」

岡部「ブラウン管工房だ。バイト戦士が急に休んだらしくてな、ミスターブラウンが出張先から帰る夕方まで、小動物の面倒を見てほしいとさっきやって来たのだ」

ダル「小動…?あぁ綯たんね」

岡部「うむ…クリスティーナもどうしても今日は無理ですと拒否していたのだがな、ミスターブラウンが俺やダルに頼むわけにはいかねぇから何とか頼む、エアコンの取り付けも検討するからこのとおりだ嬢ちゃん、と驚くことに頭を下げだしてな」

ダル「えぇー想像つかんー…。えっ。ていうか僕らそんなに信用ないって事?」

岡部「非常に遺憾だがそういう事だな…。ま、エアコン云々の話も出たところで俺もクリスティーナに是非頼むとミスターブラウンと並んで頭を下げたしな、クリスティーナも助手として従うしかなかったのだろうフハ、フハハ!!! (今度買い物に付き合うという条件を出されて承諾したが、仕方なかろう)」

ダル「でもフェイリスたんも阿万音氏も休みだなんて珍しいよね、どうしたんかな、なんぞ病気でも流行ってるんかなー」

岡部「ん?言われてみればそうだな。あとでメールでもしてみるか?」

ガチャ
ルカ子「お、お待たせしました!」

17 : VIPに... - 2011/08/25 00:25:50.25 zOKBEs950 15/34

「」

ルカ子「あの…とりあえず家にあった服を着て来たのですが…。やっぱりおかしいでしょうか…こんな…」

(アニメ版の白いワンピースをご想像ください)

ダル「」

岡部「お…あ…うむ…。い、いいのではないか?なぁダル?」

ダル「…ぞ」

岡部「ダル?」

ダル「僕はノンケをやめるぞーっ!オカリーン!!!」

岡部「ま、待てダル!はやまるな!男だ!男なのだ!だが、男なのだぞ!? いかに見目麗しくても…それだけは!その一線だけは…越えてはならん!!」

ダル「う…うぅー、オカリン、僕は、僕はぁぁあ!!(泣」

岡部「今は耐えるのだ…生きてこそ得る事の出来る栄光をこの手に掴むまで、その命、俺が預かる!!」

ダル「閣下…!くっ!!」



ルカ子「あ、あの。大丈夫ですか?」

18 : VIPに... - 2011/08/25 00:27:11.41 zOKBEs950 16/34

岡部「うむ、取り乱したが大丈夫だ、そしてパーフェクトだルぅカ子よ、流石はわが弟子、見事な着こなしだ! よし、ではこれよりオペレーション・トールを発動する!!」

ルカ子「はい!!」

19 : VIPに... - 2011/08/25 00:28:10.65 zOKBEs950 17/34

岡部「じゃあダル、行ってくる」

ルカ子「い、いってきます」

ダル「おけー。おみやげよろー」

岡部「フゥーハハハ、、お土産と言われてもな、うちは八百屋だから野菜か果物だぞ」

ガチャッ バタン

ルカ子「えっ、そうだったんですか?」

岡部「まゆりから聞いてなかったか? うむ。うちは代々続いてる小さな店でな、親父も俺にそろそろ後を継がせる為の準備をしたがっているようなのだ、特に跡取りはまだかー、と最近五月蝿くてなぁ。結果今回のような話が出てきてしまったわけだ」

ルカ子「はぁ、あ、跡取り、ですか///」

紅莉栖「ん…?あらリア充、ご出勤?」

岡部「おお、バイトご苦労助手よ。わがラボの快適空間実装のため、今日は汗を流して小動物と戯れるが良いぞ」

紅莉栖「全く人事だと思って…約束、忘れないでよね」

岡部「買い物か?よかろうよかろう、荷物持ち位訳ないわフゥーハッハッハ!」

紅莉栖「ホントバカ…」

20 : VIPに... - 2011/08/25 00:29:48.73 zOKBEs950 18/34

紅莉栖「あ、ごめんね漆原さん?変な人が変な事お願いしちゃって」

岡部「む、変な人とは何だ変態処女」

紅莉栖「誰が変態処女か!…ってあぁもう、こんな奴だからね、ホントに嫌なら私、交代してあげてもいいのよ?」ニコッ

ルカ子「いえ、大丈夫です」 ニコッ

紅莉栖「いえいえでもそんな格好までして、いやでしょ?」 ニコッ

ルカ子「いえいえいえ、大丈夫です本当に」 ニコニコッ

ニコッ ニコニコッ ギリギリギリッ

岡部「???」

21 : VIPに... - 2011/08/25 00:31:18.56 zOKBEs950 19/34

岡部「助手は随分と小動物のお守りが嫌なようだったな…」

ルカ子「30分も店先で捕まってしまいましたね。時間…大丈夫でしょうか」

岡部「うむ、そもそも時間は決めてないから何時でも大丈夫だぞ。…というかな、今朝予定通り今日彼女を連れて行くぞと親父にメールしたのだが…」

ルカ子「かっかか、かの!!?そ、そうですよね、僕は、今日は、岡部さんの…」ポワー

岡部「うちに急に雑誌の取材依頼が来たらしくてな。取材と被っても困るから早くくることはない、といった返信が来たのだ。全く自己中親父め…」

ルカ子「えぇっ、雑誌の取材ですか?すごいですね!!」

岡部「うーむ、しかしあんなボロい店を取材とはな。一体何を考えて…。いやいや案外心霊スポットなんかの取材かも知れんな!!フハハハハ!!」

ルカ子「ふふ、でも楽しみです、おか…凶真さんのお宅♪ あ、あそこの角、でしたよね?」

岡部「うむ、みえてきたな…な!?」

鈴羽「へいらっしゃーい」

22 : VIPに... - 2011/08/25 00:33:19.20 zOKBEs950 20/34

鈴羽「あっ、岡部倫太郎じゃーん。うぃーっす」

岡部「うぃーっす、…ではないわ!! こんなところで何をやってるのだバイト戦士!」

鈴羽「な、なにって…バイトだけど」

岡部「そんなこと見れば分かる!ブラウン管工房を休んだお前が、何故我が実家でバイトに勤しんでいるのかと聞いているのだ!!」

鈴羽「え、えーっとそれは、ほら、今日一日だけやたら待遇が良いバイトがあったからって言うか、なんというか、あっ、いやスカウト!そうスカウトされたんだよ~ここの店長に~。あははー」

岡部「親父にだとぅ? 白々しい嘘をついてもこの俺の眼も耳も誤魔化せんぞぉ、白状するのだバイト戦士!事と次第に寄ってはミスターブラウンにー」

鈴羽「わぁあ、店長には内緒にしててよー!! うぅー、でも心外だなぁ、スカウトされたってのはホントのことなのに」

岡部「ん、そうなのか?」

鈴羽「うん、話してるうちに意気投合しちゃってさぁ、今日だけお手伝いする事になったんだよ」

岡部「ふむ。まぁ嘘はついていないようだな(というかそんな事は親父に聞けばすぐわかるだろうしな)」

23 : VIPに... - 2011/08/25 00:36:22.92 zOKBEs950 21/34

鈴羽「勿論だよ~。それよりさぁ、岡部倫太郎の家ってすごいねぇ! こんなに天然の食材が揃ってる店があるなんてさぁ!もう見てるだけでお腹鳴っちゃいそうだよぉ~! あ、こういう店のバイトってあれでしょ!?『まかない』っていうのがでるんでしょ?うわぁ楽しみだな~!!」

岡部「八百屋でまかないがでるか、ばかものめ」

鈴羽「えーそうなのぉ?うはー、がっかり…」


岡部「まぁそれはともかく、親父は居るんだよな?」

鈴羽「あ、うん、店長なら取材?っていうのを受けてるから奥の家の中だよ」

岡部「まだやっていたのか…、まぁいい、よしルカ子よ行くぞ」

ルカ子「あ、はい」

24 : VIPに... - 2011/08/25 00:37:40.84 zOKBEs950 22/34

鈴羽「あぁあ、ちょっと岡部倫太郎、せっかくだし何か買って行ってよー。あ、今日はコレ!このバナナが安くてお買い得だよっ!?」

岡部「アホかお前は。なにが悲しくて自分の家で買い物をしなければならんのだ」

鈴羽「そういわずにさぁ、ここ給料が若干だけど歩合制だからさ、少しでも多く売れればその分私の身になるわけよ! ひとつ、私を助けると思って!!」

岡部「お前を助けると、俺の身に何か得が生じるのか?」

鈴羽「えーっと、実験の手助け、とか?」ニヒヒ

岡部「ほぅ、ミスターブラウンへの囮役を買って出る、というわけか…。ふむよかろう、交渉にのってやるとするか。どうせダルにもなにか土産を買って来いとせがまれていたのだ。どれ、一房貰おうか?」

鈴羽「ありがとぉ~!!あ、お会計は奥のレジでね!私はここで客引きしなきゃならないから!!」

岡部「レジ?しかし、親父はまだ家の中だろう?一体誰が…」

フェイリス「ニャンニャーン、まいどありがとニャーン!」

ルカ子「あ、フェイリスさん」

岡部「」

25 : VIPに... - 2011/08/25 00:40:32.10 zOKBEs950 23/34

岡部「フェ、フェイリスよー、一応聞くが、お前ここで一体何を?」

フェイリス「ハニャ?レジうちニャ!」

ババババ!チーン

フェイリス「148円になりますニャ」

岡部「あ、はい」

フェイリス「ニャニャ、2円のお返しニャ!ありがとニャンニャーン♪」

岡部「はいどうも…ってそうではないわ!!!」

フェイリス「ニャニャ!?フェイリスは計算を間違えてないニャ!! …ハッ!さすがは凶真…!その8本に分かれたバナナの正体に気づいたのニャね! そう!そのバナナこそかつて、前世のフェイリスと凶真が封じた太古の霊獣、ヤマタノオロチの転生した姿なのニャ!! 今はまだ黄金の封がされているから安全ニャけど、この封に黒ずんだ斑点が危険信号ニャ…!! それは瞬く間に広がって、全身が染まったとき!オロチの封印が解かれてしまうのニャァァァ!!! だから、保管場所には気を使って、なるべく早く召し上がるといいニャ♪」

岡部「」

26 : VIPに... - 2011/08/25 00:42:01.24 zOKBEs950 24/34

ルカ子「えっ、でもすこし黒いほうが美味しいですよね?」

フェイリス「ニャフフ、その黒は人の欲を食らうのが目的なのニャ、そこを美味しいと感じてしまうようでは、まだ俗世の愉悦から抜け切れていない証拠なのニャ♪ ルカニャンもまだまだ修行が足りないようだニャン♪」

ルカ子「そっ、そんな…。いえ、でも未熟なのはわかっています、ですから凶真さんに修行をつけていただいてるんです! 凶真さん、これからも――って、凶真さん?」

岡部「…もういい、いくぞルカ子よ…。さっさと事を済ませてこのカオス空間から抜け出し、ラボに帰りたい…」

ルカ子「わわ、まってくださーい」 アセアセ

27 : VIPに... - 2011/08/25 00:43:39.76 zOKBEs950 25/34

ルカ子「お邪魔しまーす」

岡部「うむ、古い家で段差もあるから気をつけろよ?」

ルカ子「はい、でもあの…まだ取材されてるんですよね…? 上がっていいんでしょうか?」

岡部「普段は居ないが俺もこの家の人間だ、問題あるまい。時間がかかるようなら俺の部屋で時間をつぶしてもいいしな…っと、居間の方から声が聞こえるな、まだやっているようだ」


岡部父「…そこで遂に俺たち商店組合は一致団結して、空中百貨店の若造オーナー相手に大反抗の8割引大特売セール作戦を開始よぉ! そこからはお互い一歩も引かぬ割引合戦でウンヌンカンヌン!!」


ルカ子「なんだか随分盛り上がってますけど…」

岡部「親父…このネタ分かる人間がどれだけいると思っているのだ…。ってそうではないな、取材中であれ、一言帰っていることくらい伝えても問題あるまい、(ガラッ)おい親父」

岡部父「そして1ヶ月の無意味な時間が立ち、奴らの百貨店は遂に墜らk…
ん、おぅなんだ、倫太郎か!」

萌郁(カチカチカチカチカチ) メモメモ

萌郁「あ…」

岡部「」

28 : VIPに... - 2011/08/25 00:45:41.01 zOKBEs950 26/34

萌郁「岡部…くん」

岡部「し、指圧師よ…ここで…何を…?」 グッタリ

萌郁「ん…。取…材…」

岡部「そ、そうか。確かにバイト先はそういう会社だと言っていたな。解せぬ部分は多々あるが、まぁ、他の2人よりは合点がいくか…。しかし、こんなボロ八百屋にどういった取材なのだ?」

岡部父「コラ、ボロとはなんだボロとは」

萌郁「岡…の…と…」

岡部「は?」

萌郁「お、岡部君の、おうちの、こと」

萌郁「知りた…かった…から、」

萌郁「だめ、…だった…?」

岡部「ま、まて指圧師よ、それは会社としての取材ではなくもしかして」

萌郁「う…ん」

萌郁「…」

萌郁(カチカチカチ)ピッ  ブー、ブー、ブー

29 : VIPに... - 2011/08/25 00:47:18.80 zOKBEs950 27/34

岡部(メール?)

件名:いきなりごめんね(/_;)
岡部君の事いろいろ知りたかったし、岡部君のお父さんともお話したかったから、無断でお邪魔しちゃいました!(o≧∇≦)o
最初は取材って言ってきたんだけど、世間話でも大歓迎ってお父さん言ってくれたよ!(^_^)v

岡部「」

岡部「立て続けすぎてもう突っ込む気もせんわ…」

30 : VIPに... - 2011/08/25 00:48:33.93 zOKBEs950 28/34

岡部父「ふぅー、あらかた武勇伝も語ったし、スッキリしたわ!ワッハッハ!」

萌郁「すごく…おもしろ…かった」

岡部父「おぅ、気に入ってくれたらなによりだ!」

岡部「ハァ…、とりあえず取材(?)は終わったのだな親父…?」

岡部父「おう、もう喋ることはねぇなー」

萌郁「ありがとう…ございました…」

岡部「そうか。では、俺のほうの用事もとっと済まさせてもらおうか? この間は散々と言ってくれた我がリアル充実ぶりをとくとみるがいい! カモォン!!ルゥーカーk

岡部父「おぅ、そのことだけどな」

ルカ子「は、はい!!…って、えっ?」

岡部父「悪かったなぁ、DTなのか?なんつってよ!お前、やればできるんじゃねぇか!!!」

岡部「へっ?」

31 : VIPに... - 2011/08/25 00:50:18.83 zOKBEs950 29/34

岡部父「いやぁ、今日はよぉ、いつお前が来るのかとわくわくしてたわけよ」

岡部「う、うむ」

岡部父「そしたらよ、まずあのピンクのメイドさんが現れて、私が倫太郎さんのパートナーです、と言ってきてな」

岡部「」

岡部父「お前の姿は見えなかったけど日時知ってるのはお前だけだし、まぁ後から来るのかなぁと思って話を聞いていたら、そこにあの三つ編みの子が自転車に乗って現れてな」

岡部「お、おう鈴羽か?」

岡部父「あたしも岡部倫太郎と将来を約束した仲です!、ときてな」

岡部「」

岡部父「ちょっと俺もそこで混乱しかけたわけだけどよ、そこにさらにその取材に来るっつってたねーちゃんも入ってきてな」

岡部「萌郁…」

萌郁「…」

岡部父「私も…岡部君と、激しい一夜を何度も過ごしています…、なぁんて言ってきちゃってよ!」

32 : VIPに... - 2011/08/25 00:58:17.27 zOKBEs950 30/34

岡部「(…おいぃ?シャイニングフィンガー?)」

萌郁「(はず…かしい…)」 カァ

岡部「(なぜ頬を赤らめるのだっ!そんな事実は一切無いだろうが!!!)」

岡部父「まぁそこで俺も悟ったわけよ、お前にあんな話を持ち出してしまった結果、お前の周りに話が広がっちまって、秘密の関係がばれにばれてしまったんだってな」

岡部「ぼ、暴走するでない親父!俺はそんな何股もかけるようなスイーツ(笑)ではないわ! その女共の言ってることは事実無根!嘘八百だっ!!」

33 : VIPに... - 2011/08/25 01:00:30.35 zOKBEs950 31/34

岡部父「まぁ最後まで聞け、そんなこんなでよ、ちょっとその場は険悪な雰囲気になりかけてたもんだからこう言ってやったのよ、みんな倫太郎の事を気にかけてくれてありがとうよ、んで本当にあいつのことを第一に考えてくれるなら、この場も含めてこれから先もそれぞれ争わず、3人であいつを支えてやってくれねえか、ってな」

岡部「親父…」

岡部父「とは言ったものの、3人じゃなかったようだな、そこの綺麗な兄ちゃん」

ルカ子「!?えっ、ぼ、僕ですかっ?」

岡部「親父っ?ルカ子の性別が分かるのか!?」

岡部父「あったりめぇだろ、大人をなめてんじゃねーぞ倫太郎! …まぁでも、確かに綺麗な面してるよなぁ。で、女装してるってことは、倫太郎、お前…」

岡部「お、親父?勘違いするなよ!?ここここれは何かの間違いであって、決して俺はそのような世界に足はつっこんでおおおおおらん!」

34 : VIPに... - 2011/08/25 01:02:41.13 zOKBEs950 32/34

岡部父「何焦ってんだお前、結局周りのたくさんいる女の子から一人を選べなくて、んでついでに一人も傷つけたくなくて、男のダチに協力してもらったってことだろ?分かってるよんなこたぁ」

岡部「お、おう、そうだぁ。ば、ばれているのならば仕方が無いな」

岡部父「カワイイ子3人と女装も引き受けるダチ、それにまゆりちゃんと赤い子もいたな、いい仲間をもったな、倫太郎」

岡部「…うむ、そうだな」

岡部父「…っ、なんか、しらけちまったなぁオイ!よし、倫太郎、まゆりちゃんとクリスピーちゃん?だったか?電話で呼べ!今日は俺が寿司をとってやる!!」

岡部「な、なにっ!?」

ルカ子「えっ、そそんな、申し訳ないです!」

岡部父「いいからいいから!日ごろ倫太郎が世話になってるからよ!今日はみんなに奢らせてくれ!なっ!?」

萌郁「…よっ…ふとっ…ぱら…」

フェイリス「ニャニャー!?お寿司って聞こえたニャ!?フェイリスお魚は大好物ニャー!!」

鈴羽「えっ、なになにー?スシ?聞いたことはあるけど、どんな料理なのー!?」

ワイワイガヤガヤヤイノヤイノ!!

35 : VIPに... - 2011/08/25 01:03:50.47 zOKBEs950 33/34

~~~~~~

岡部「まゆりか?あぁ俺だ、うん、そう。そうだ、終わったら急いできてくれ」



岡部「~~駅は分かるか?、そうだ、そこまで来てくれ、あとは特別に迎えにいってやろう助手ぅ」 ガチャ

岡部「全く親父め、安売り上げの癖に無理しおって…」

岡部「…ありがとう、親父、みんな」



岡部「ん…あれ?何か忘れてるような…」

36 : VIPに... - 2011/08/25 01:07:16.39 zOKBEs950 34/34
















ダル「…で?皆で楽しんできたんだ、フーン、あっそーぅ」

岡部「…はい」

ダル「スシかぁー、僕も食べたかったなぁ、美味しかったんでしょぉ?オカリーン?」

岡部「う、うむ…回ってなかったしな、絶品だった」

ダル「あ?」

岡部「す、すまなかったぁダル!だが待ってくれ!! 侘びにならぬのは知っている!が!ちゃんと土産は用意していたのだ!!」

ダル「えっ、な、なんだぁオカリン、それ早く言ってよね、危うく僕ラボの電化製品ににありとあらゆるバグを流し込むところだったお♪ で、ど、どこにそのおみやげが?」

岡部「そこの、テーブルの上の、袋の中だ」

ダル「おぉ、これかぁ。じゃぁ早速あけてみ…」

岡部(神速で退室)ダッ!!

ダル「え…?なんぞ…この真っ黒なバナナの束…」



ダル「オカリィィィィィィン!!!」





おわり

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