1 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:15:02.06 Kr4rc5gH0 1/26

東京都某区

人の往来が激しい都心の一角

ここに一つの高級ホテルが建っている

プロラボメン牧瀬紅莉栖氏の宿泊地である



日本有数のプロラボメン

彼女の仕事は決して世間に知らされるものではない



我々は牧瀬氏の一日を追った




元スレ
ナレーター「プロラボメンの朝は早い」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1322914502/

2 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:15:57.14 Kr4rc5gH0 2/26

朝、6:30分

牧瀬氏は既に身だしなみを整え、完璧な装いでカメラの前に姿を現した

Q.おはようございます。朝、早いですね?

紅莉栖「そうでしょうか。幼い頃から研究第一だったので、あまり長く睡眠をとる習慣がないんですよね」

その言葉に違わず、牧瀬氏はさっそくPCを起動して、作業を始めた

Q.今はどんな研究をなさっているのですか?

紅莉栖「私の専攻は脳科学なんで、そこらへんは変わりませんね」

牧瀬氏の最近の研究は2chでの情報収集が主であるらしい

3 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:18:23.23 Kr4rc5gH0 3/26

紅莉栖「やはり面白いですね。ここには様々なサンプルがそろっていますから」

世間ではアンダーグラウンドの場所として忌避される2chのような場所でも、牧瀬氏は研究者の目線として純粋に利用価値を見出している

その偏見やこだわりを持たない態度を、我々も見習いたいものである

紅莉栖「おっと……新参が釣れてますね(笑)」

6 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:23:26.64 Kr4rc5gH0 4/26

紅莉栖「はぁ?安価実行する気ないなら最初から建てんなっつの」

紅莉栖「最近ニコ厨増えたよなホント」

紅莉栖「またバカ発見器にひっかかったか……日本終わってんな」

気になったスレッドに的確で鋭いレスをつけていく牧瀬氏の表情はまさにプロそのもの

中でも牧瀬氏は、一つの科学談義スレッドに強い関心を示した

Q.「やはりその手のスレッドは気になりますか?」

紅莉栖「気になるっていうか、ほっとけないっていうか、そういう性分なんですよね」

紅莉栖「うわ、穴だらけの論証……低学歴乙」

牧瀬氏は怒涛の勢いで書き込みを重ねていく

相手のレスを完膚なきまでに叩き潰していく牧瀬氏に、スレ住民の攻撃が集中するが、彼女は歯牙にもかけない様子だ

紅莉栖「はい論破、と」

8 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:27:39.50 Kr4rc5gH0 5/26

午前9:00

牧瀬氏はPCをシャットダウンし、おもむろに出勤の準備を始めた

紅莉栖「遅すぎず、早すぎず、これくらいが一番ですね」

Q.「どうしてこの時間が最適なのでしょうか?」

紅莉栖「遅すぎると当然みんなと過ごせる時間が少なくなりますし、早すぎると必死な感じになるでしょう?」

天才科学者としての体面を保つことも忘れない

ささいなところにもプロ精神はかいま見える

紅莉栖「本当は一刻も早く会いたいんですけど……まぁ、そこは我慢ですね(笑)」

10 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:31:46.89 Kr4rc5gH0 6/26

午前10:00ごろ、牧瀬氏は秋葉原某所の仕事場に到着する

未来ガジェット研究所だ

Q「あまり立派な研究室には見えませんが?」

紅莉栖「えぇ、まぁ大学や企業のものと比べてしまうとそうですね」

ためらうことなく研究室に入っていく牧瀬氏に、我々も続く

その時、突然かけられた声に、スタッフたちは面食らうことになった

「おーう、助手ぅ。今日も早いではないか」

紅莉栖「助手って言うな!」

Q「今のは?」

紅莉栖「まぁ、スキンシップみたいなものですね。他意はありません」

11 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:35:12.89 Kr4rc5gH0 7/26

牧瀬氏に声をかけたのは、未来ガジェット研究所長の、岡部倫太郎氏だった

どうやら一連のやり取りは岡部氏と牧瀬氏にはかかせないものであるらしい

他にも、『セレブセブンティーン』や『ザ・ゾンビ』、『臀部に蒙古斑』などの種類があるようだ

Q「嫌ではないのですか?」

紅莉栖「最初は辟易してましたが、今では毎日一回はやらないと気がすみませんね」

Q「牧瀬氏は助手ではないのですか?」

紅莉栖「正直に言うと助手ですね(笑)」

Q「失礼ですが、いまだに蒙古斑が?」

紅莉栖「どうでしょうかね(笑)」

ますます謎が深まるプロラボメンの実態

我々は取材を続けた

12 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:39:11.34 Kr4rc5gH0 8/26

「トゥットゥル~!まゆしぃです!」

背後からの奇怪な音声に、我々は驚愕した

紅莉栖「ハイ。まゆり」

冷静に対応する牧瀬氏

我々はいまだ激しく鳴り続ける鼓動を抑えながら尋ねた

Q「彼女は?」

紅莉栖「私と同じく、プロラボメンの一人ですね」

Q「少し変わった挨拶をする方ですね」

紅莉栖「まぁ、あれには正直まだ慣れませんね。彼女自体はいい人なんですけど」

さすがに牧瀬氏と肩を並べるプロラボメンである

一筋縄ではないかないようだ

15 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:43:18.43 Kr4rc5gH0 9/26

プロラボメンの椎名氏はそのまま岡部氏のもとに歩み寄っていく

仲むつまじく会話を始める二人を、牧瀬氏は真剣な表情で見つめる

Q「なにか気になることでも?」

紅莉栖「ライバルの動向はしっかり把握しておきたいですからね」

Q「ライバルとは、仕事の上で、ということでしょうか?」

紅莉栖「そうですね。プロラボメンとして、彼女には負けられません」

やはりプロラボメン同士の間にも切磋琢磨の関係があるようだ

平穏な日常の裏に激しい火花を感じさせるエピソードである

16 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:46:36.39 Kr4rc5gH0 10/26

正午

在籍する研究員たちも集まり、全員でランチの時間にすることになった

僭越ながら、我々も同席させてもらう

Q「何をお召し上がりに?」

紅莉栖「別に決まってませんよ。各自好きなものを持ち寄って食べてます」

椎名氏や、後からやってきた橋田氏などのプロラボメンたちは、コンビニで購入したお弁当を食べるようだ

17 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:50:03.77 Kr4rc5gH0 11/26

一方、牧瀬氏は、

紅莉栖「カップラーメン、ですね」

驚いたことに彼女の昼食はインスタントラーメンで済まされることが多いらしい

Q「なにかカップラーメンにこだわりが?」

紅莉栖「いえ、実はマイフォークが使えればなんでもいいんです」

Q「マイフォーク……お気に入りの品でしょうか?」

紅莉栖「まぁぶっちゃけて言うと、使ってるのをアピールしてるんです、所長に(笑)」

上司のご機嫌取りも忘れない

プロラボメンとしての牧瀬氏は万事ぬかりがない

20 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:54:25.50 Kr4rc5gH0 12/26

昼食後、プロラボメンたちの間で、会議が始まった

次の発明のコンセプトを話し合うようだ

会議の主導権を握るのは、当然牧瀬氏であった

Q「次の発明のヴィジョンは?」

紅莉栖「特に決まってませんが、どうせやるならいいものを作りたいですね」

たとえ所長からの提案であっても気に入らなければ次々と切って捨てていく

地位や権力に従わず、自分の意思を貫き通す不屈の精神を、彼女は持っているのだ

紅莉栖「妥協は絶対しません」

紅莉栖「研究者としての意地がありますから」

21 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 21:57:18.56 Kr4rc5gH0 13/26

午後2:00

橋田氏と椎名氏がバイトなどの関係で退出する

にわかに牧瀬氏の視線が鋭くなった

紅莉栖「ここからが本番ですね」

研究所は所長と牧瀬氏の二人きり

そうなってからがプロラボメンの本領が試されるのだ、と牧瀬氏は言う

22 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:02:35.18 Kr4rc5gH0 14/26

Q「どういったところに気をつけていますか?」

紅莉栖「まずは場所とりですね。ソファの片側を空けて座ります」

その際、備え付けの『うーぱクッション』を抱え込むと、魅力がアップするらしい

紅莉栖「ない胸を隠す効果もありますしね……ってやかましいわ(笑)」

常にユーモアも忘れない

牧瀬氏の気さくな人柄に、我々も穏やかな気持ちで取材を行うことができた

23 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:07:10.17 Kr4rc5gH0 15/26

Q「岡部氏はパソコンの前に座ってしまいましたが?」

紅莉栖「あせる必要はありません」

牧瀬氏は冷静に携帯電話を取り出して、朝のように2chを開いた

Q「何をやっているのですか?」

紅莉栖「所長の書き込みに粘着します」

驚くことに岡部氏と牧瀬氏は同じ空間にいるのにもかかわらず、ネット上で論争を繰り広げていた

Q「どうして直接話さないのですか?」

紅莉栖「まぁ……見ててくださいよ」

26 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:12:55.23 Kr4rc5gH0 16/26

しばらくすると岡部氏はいらいらが極まったようにPCを後にし、牧瀬氏の座るソファにやって来た

紅莉栖「計算どおり、ですね」

この展開はすべて牧瀬氏の予想のうちだったのだ

紅莉栖「はい、岡部」

それだけではない

牧瀬氏の手には事前に所長の好みの飲みものが握られていた

紅莉栖「これくらいはできて当然でしょう」

過度に自分の能力を誇ることもしない

その謙虚さに、我々は感服するばかりであった

28 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:16:47.80 Kr4rc5gH0 17/26

ぽつぽつと牧瀬氏と岡部氏の会話が始まる

ここに来て、さらに牧瀬氏の集中力は高まる

Q「なにか、コツのようなものはありますか?」

紅莉栖「……ちょっと待って。今は話しかけないで下さい」

鬼気迫る表情で牧瀬氏は我々を驚かせた

力を入れる時は入れる、まさにプロラボメンの本領発揮である

幸いにも岡部氏がお手洗いに向かった隙に、話をうかがうことができた

30 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:22:01.92 Kr4rc5gH0 18/26

紅莉栖「そうですね。少し古典的なくらいのツンデレが有効ですかね」

紅莉栖「怒り方が重要なんです。ただ怒るんじゃなくて、愛のある怒り、ですね」

常に温故知新の態度を忘れない牧瀬氏

たとえ楽しみにしていたプリンを食べられたとしても、巧みなダンスで表現の仕方を工夫しているという

Q「プリンダンスは某動画サイトで人気になったようですが?」

紅莉栖「そんなつもりではなかったんですけどね(笑)」

紅莉栖「まぁ、努力はきちんと報われるということでしょうか」

33 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:27:13.47 Kr4rc5gH0 19/26

午後6:00ごろ

牧瀬氏はおもむろに立ち上がり、岡部氏に夕食を外で食べてくる、と告げた

足早に研究室を後にしてしまう牧瀬氏を我々は慌てて追いかけた

Q「夕食はご一緒しないのですか?」

紅莉栖「ちょっと待って……」

牧瀬氏がそう制止したその直後、岡部氏が何気ない様子で研究室から姿を現した

夕食のお誘いのようだ

紅莉栖「もしあの場に残り続けた場合、またインスタント食品で済ませてしまいますから」

紅莉栖「時には引くことも大事です」

去り際に含蓄のあることばを我々に残し、岡部氏と牧瀬氏は一軒の定食屋に消えていった

34 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:34:01.36 Kr4rc5gH0 20/26

午後7:30

椎名氏と橋田氏が研究所に戻ってくる

牧瀬氏はその前に、ソファから立ち上がっている

紅莉栖「弱みは見せられません」

二人きりのときとは対照的に、牧瀬氏は岡部氏から距離をとっている

どうしたのだろうか

紅莉栖「いつまでも私のターンだとフェアじゃないでしょう?」

紅莉栖「今は彼女たちに譲ります」

牧瀬氏は厳しいプロラボメンの世界でも、フェア精神を忘れない

その公明正大さは、見るものに自然と頭をたれさせる

36 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:39:34.26 Kr4rc5gH0 21/26

Q「牧瀬氏は一度、椎名氏に勝利を譲ったことがあるそうですが?」

紅莉栖「あのときですか」

紅莉栖「ちょっと格好をつけすぎましたね、正直」

紅莉栖「もう心の中では『私を選んで!選んで!』って絶叫してたんですけど(笑)」

そう言って牧瀬氏は茶目っ気たっぷりに笑う

紅莉栖「まぁでも、今はリセットされているので」

紅莉栖「あの時は好きな人の幸せを第一に考えよう、と思っていたんですけど」

紅莉栖「関係ありませんね。自分の幸せが第一です」

37 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:44:27.03 Kr4rc5gH0 22/26

午後11:00

橋田氏と椎名氏も既に帰宅済みだ

しかし、牧瀬氏だけはいまだ帰らない

Q「ずいぶん遅くまで残りますね」

紅莉栖「どうやら今日は所長が泊っていくみたいですから、できるだけねばりますよ」

さりげなく帰宅をうながす岡部氏の発言をさらりとかわす牧瀬氏の手腕は見事なものだ

Q「牧瀬氏も泊まっていくおつもりですか?」

紅莉栖「一つの手段ではありますね。例えば午前中に疲労がたまるようなことがあれば、思わず眠ってしまった、ということにすれば可能です」

紅莉栖「でもこれ、地上波ですよね?……じゃ、遠慮しておきます(笑)」

39 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:49:36.81 Kr4rc5gH0 23/26

深夜

ようやく牧瀬氏は帰宅の準備をする

岡部氏が送っていかれるようだ

紅莉栖「今日はなかなか上手くいきました」

彼女なりの謙遜かもしれないが、我々の前に見せてくれた鮮やかな仕事ぶりは、いつも成功するわけではないらしい

紅莉栖「プロラボメンは他にもいますから。強力なライバルたちがたくさんいるんです」

紅莉栖「まだまだ力が及ばないな、と思うときもありますけど」

紅莉栖「もちろん、負けるつもりはありません」

力強く語る牧瀬氏の瞳には、闘志の炎が燃えている

常に向上心を持ち続ける彼女の姿勢を、我々は見習いたいと思う

41 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:53:15.49 Kr4rc5gH0 24/26

午後2:00過ぎ

ホテルの一室でPCの明かりに向かう牧瀬氏の姿があった

Q「いつもこんなに遅くまで研究を?」

紅莉栖「開いた時間があると、どうしても打ち込んでしまいますね」

紅莉栖「職業病ってやつかな(笑)」

牧瀬氏は化学、VIP、恋愛相談などの板をよどみない手つきで巡回していく

彼女のコテハン『栗悟飯とカメハメ波』は今日も様々なところに足跡を刻んだ

紅莉栖「はい論破、と」

44 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:55:57.00 Kr4rc5gH0 25/26

就寝の意を告げられた我々は、最後にいくつかの質問を許された

Q「プロラボメンとしてつらく思うときはありますか?」

紅莉栖「ありません。今の私は充実していますから」

Q「アメリカ時代の研究室が恋しくなることはありませんか?」

紅莉栖「ない、と言ったらウソになりますかね」

紅莉栖「それでも今の研究所には、かけがえのないものがあります」

紅莉栖「たとえ立派な発明ができなくても、私にはそれで十分ですね」

Q「最後に、あなたにとってプロラボメンとはなんですか?」

紅莉栖「私が私でいられる居場所、です」

46 : 以下、名... - 2011/12/03(土) 22:58:51.61 Kr4rc5gH0 26/26

ベッドに入った牧瀬氏は、すぐに眠りに就かず、今日の仕事ぶりを反省していく

決してたゆまない精神

彼女のプロラボメンとしての地位はそうした目に見えない努力によって裏打ちされているのだ

稀代の天才科学者

みずからの才能におごることなく、鍛錬を怠らない

牧瀬紅莉栖

彼女は明日も6:30に起床する       end

次回のプロフェッ○ョナルはプロラボメン椎名まゆり氏に、密着取材

記事をツイートする 記事をはてブする