1 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:07:47.57 Grqn/7DQo 1/147

「だからもう、男くんとは一緒ではいられないんだ…」

「…ごめんね」

ピピピピピピ…

「…!!」ガバッ

「…夢か」

「幼馴染がイケメンと付き合うようになってもう3ヶ月かぁ…」

元スレ
女「私、今日からイケメンくんと付き合うことになったの…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451408867/

4 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:18:14.16 Grqn/7DQo 2/147


学校 教室

「ねぇ、イケメンくん、今日は天気いいから屋上でお昼食べない?」

イケメン「悪い!今日の昼はちょっとコーチから呼び出しかかってんだ」

「えー。じゃあ一緒に食べられないの?」

イケメン「ホントごめん!県選抜の話だから抜けられないんだよ」

「ぶー。…まぁいいよ。帰りは?」

イケメン「練習。今日から夏メニューになるから、それなりに遅くなるよ?」

「ん…待ってる」

イケメン「悪いな」

「平気。待ってるの好きだよ、私」

「…」ガタッ

ガラガラガラ

教師「おい、男。一限からサボりか?」

「腹痛いんでうんこしてきます」

クラス「ザワザワ…」

教師「何で朝の内にしてこなかったんだ。早く行け」

「すんません」

教師「全く…おい!授業始めるぞ」


屋上

「ハァハァ…うぅっ…!!」シコシコ

「うっ…イクっ!イクよ!!イクよぉぉぉおおおおお!!!」ドピュドピュ

「ふぅ…うっ…くっ…うぅっ…うわあぁぁぁぁぁぁん!!!!幼馴染いいいぃぃぃ!!」

「うぅっ…なんでなんだよぉ…幼馴染いぃ…なんで…」

「…」

「グズッ…」

(精子拭かなきゃ…)

(もういいや…このまま寝ちゃおう)

ムスコ「refreshed!」

×××

「…」ムクッ

(もう四限目終わる頃か…混む前に購買行こ)

「幼馴染はどこで飯食うんだろ…」

5 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:22:11.40 Grqn/7DQo 3/147

購買

おばちゃん「なんだい、あんた。またサボってんのかい?」

「違いますよ。今日はたまたま早めに授業終わっただけ」

おばちゃん「今日'も'の間違いじゃないの?」ニヤニヤ

「おばちゃん、そんな笑うと化粧崩れるよ」

おばちゃん「失礼な奴だねまったく…まだそんな厚化粧するような歳じゃないよ」

「とりあえず、テリ玉サンドとおかかのおにぎりちょうだい」

おばちゃん「はいよ。調整豆乳つけるかい?」

「ん、お願い」

おばちゃん「はいよ。450円」

「…30円高くない?」

おばちゃん「前は20円まけてやったろ?今日は機嫌いいから上乗せしてやったのさ。いいからさっさと払いな」

「ぼったくりだ…」チャリーン

おばちゃん「はいよ。お姉さんのことおだてたくなったらまたおいで」


廊下

キーンコーンカーンコーン

(どこで食べようかなぁ…)

(夏祭りのポスター…もうそんな時期か…)

(幼馴染は…やっぱりイケメンと行くのかな…)

「…」

(…幼馴染はどこで昼飯食べるんだろ)トボトボ

女友「……なんだってぇー」

「えっー?それホントにー?」

女友「ホントだってばー。そういえば今日はいいの?イケメン君とお昼食べなくて」

「んー…なんか、部活のことで職員室に呼ばれてるみたい」

女友「そういえば、県選抜に選ばれたんだってね!おめでとう!」

「ははは…ありがと」

女友「あれー?女はあんま嬉しくない感じなの?」

「んーん…嬉しいんだけどね…」

女友「そっかぁー。遊ぶ時間無くなっちゃうもんね」

「それよりもね、なんかイケメン君がどんどん遠くにいっちゃう感じが嫌なんだ…私ってちゃんと釣り合った彼女でいれるのかなぁーって…」

女友「それはダイジョブだよ。女は凄い可愛いし、頭もいいんだから!…あ」

「えっ?」

女友「男君がこっちみてる…早く行こ」スタスタ

「…うん…」トテトテ

「…」

「屋上行こ…」ボソッ

6 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:23:05.43 Grqn/7DQo 4/147

屋上

(さっきの精子、もう乾いたかな…)

?「ぎゃーっ!!なにこれ!?うっわベタベタ…最悪…」

(あそこはさっき俺が居た…)スタスタ

「大丈夫?」

?「何!?」

「いや…何か叫んでたから」

?「全然ダイジョブじゃない!何か変なの触っちゃうし!ビックリしてお弁当ひっくり返したし!最悪!!何なのこれ!?」

「…」

「スカート染みになっちゃったらどうしよ…」

「…そこに座ったの?」

「ちょっと見てくれない?」

「やべぇ…なんかエロいわ。(紺色だからそんな目立ってないけど、確かに染みになってるね。洗えば落ちんじゃない?)」

「は?」

「紺色だからそんな目立ってないけど、確かに染みになってるね。洗えば落ちんじゃない?」

?「今、なんかエロいとか言わなかった?」

「お漏らしみたいになってるよ」

?「最低。それ、普通初対面の女子に言う?」

「言わない」

?「まぁ、いいや。ごめん、ちょっと私のクラスまで行ってジャージ取ってきてくれない?」

「は?」

「今のセクハラ発言は聞かなかったことにしてあげる。だから、ジャージ取ってきて」

「チッ…分かったよ。お前、何年何組?」

?「えっ?私のこと知らないの??」

「当たり前だろ。お前だってさっき初対面っていってたじゃんかよ」

?「ホントに知らない?キミ、何年生?」

「2年」

「何組?」

「3組」

「えっ!?ウソ?ホントのホントに知らないの?同学年なのに!?クラス隣なのに!?」

「しつこいな。誰だよ」

「4月に可愛過ぎる転校生が来たって話題にならなかった!?」

「…ああ、何かあったなそんなの」

?「それ、私!!ホントに知らない?」

「知らねぇよ。興味無かったし。(その日は幼馴染みとイケメンが付き合う事になった日だからな…)」

転校生「うわぁ…本人前にしてそーゆーこと言うかな?ちょっとショックなんですけど…」

「お前、自意識過剰だろ。いいから何組だよ」

転校生「軽く流されたし…2組よ」

「分かったからちょっと待ってろ」スタスタ

7 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:25:41.81 Grqn/7DQo 5/147

2組教室

(とは言ったものの…男の俺が女子のジャージ取りに来たってどうなんだ?大丈夫なのか?)

同級生A「あれ?男じゃん。どうかした?」

「…わりぃ、ちょっと頼み辛いんだけど…」

同級生A「ん?」

「…いや、いいわ。誰でもいいからテキトーに女子呼んで貰えない?」

同級生A「?ちょっとまって」

×××

同級生B「男くん?どうかしたの?何かAくんに呼ばれたけど…」

「あ、ああ…ごめん、ちょっと事情があってさ…転校生さんがジャージ取ってきてって…」

同級生B「男くんに?」

「うん…まぁ…」

同級生B「どういうこと?何かあったの?」

「お…」

同級生B「お?」

「お漏らしした」

同級生B「…転校生ちゃんが?」

「…まぁ、そんな感じ」

同級生B「…ちょっとまって。今、転校生ちゃんに電話してみるから…」

「あ…うん(んだよ、最初からその手があったんじゃん。最悪だ。完全に変態だと思われてるよ…もう行こう…)」トボトボ

「俺の昼飯、屋上じゃん…」

8 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:26:17.75 Grqn/7DQo 6/147

屋上

ガチャッ

転校生「うんうん、いやだからホントに違うから。お漏らしじゃないから、ダイジョブだよ。ごめんね。あ…男くん来た。うん、よろしくね。ありがと」ピッ

「…」

転校生「…」ジトー

「ええっと…俺の昼飯はどこかなぁ…」キョロキョロ

転校生「ちょっと、男くん!ふざけないでよ!」

「ジャージはBさんが届けてくれるんだろ?感謝しろよ」

転校生「Bちゃんにはね。キミ、私がお漏らししたって言ったでしょ」

「お漏らしみたいな感じっていっただけだよ。厳密には違う」

転校生「意味わかんないし。ホント、最低。あり得ない。後、男くんのお昼ごはんもうないから」

「は?」

転校生「あ、調整豆乳なら残ってるよ。私、これ苦手なんだ」

「なっ…どういうことだよバカ野郎…」

転校生「だって、私のお昼ごはんなくなっちゃったんだもん。それに男君からは辱しめ受けるし」

「バカバカ!俺の昼飯どうすんだよ!?」

転校生「知らない。後、私、男くんよりは頭良いと思うよ。中間試験1位だったし」

「中間1位の奴が人の昼飯無断拝借すんのかよ…」

転校生「男くんがわるいんじゃないのー」

ガチャッ

転校生「あ!Bちゃん来た」

同級生B「転校生ちゃん、ジャージ持ってきたよ」

転校生「ありがと!ごめんね?わざわざ」

同級生B「ううん、大丈夫だよ。でもこういうのって男子に頼まない方がいいよ?私に話す前にAくんに言ってたら多分、クラス中に言いふらされてただろうし…」

「…」

同級生B「男くんも、変なこと言っちゃダメだよ?」

転校生「ホント、男くんサイテー」

同級生B「下だけジャージだと変だから、トイレで着替えよ?…それで、結局、何に座っちゃったの?」

転校生「わかんない…」テクテク

バタン

「…」

「…昼飯どうしよ」

「つかあの女、弁当忘れてんじゃん…」パカッ

「中身グチャグチャだけど、全然食えるし…」モグモグ

「あー。調整豆乳マジうめぇわ」

「…」

(幼馴染みはもう食べ終わった頃かな…)

9 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:28:50.10 Grqn/7DQo 7/147

通学路

(今日の夕飯は何にしよ…)テクテク

(コンビニ弁当はもう飽きたし…たまには自炊してみようかな)

(…少し遠いけどマク○ナルド行こ)

×××

「ふぅ…」ノットシコシコ

「やっぱ久々に食べると上手いな」

「もう7時か…(商店街の方寄って帰ろう)」

10 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:29:20.41 Grqn/7DQo 8/147

商店街

(そういや、ここの喫茶店のケーキ、幼馴染みが好きなんだよな)

(ケーキ買ってこうかな…)

キィー

「あっ…」

「あっ…(幼馴染み!)」

「男くん…」

イケメン「どうしたの女?早く出ようよ」ヒョコッ

「…」

「あっ…うん…」

イケメン「あれ?男?」

「…」

「い…行こ!イケメンくん!男くん、じゃあね!」スタスタ

イケメン「あぁ…」テクテク

「…」

店員「お客様?お決まりでしたらこちらでお伺いしますよ」

「…ブレンドのレギュラーサイズ、テイクアウトで」

店員「かしこまりました……」

×××

店員「ありがとうごさいましたー」

キィー

「はぁ…最悪だ」テクテク

イケメン「何が最悪なの?」

「!?」

イケメン「何が最悪なの?」

「イケメン…女…さんと帰ったんじゃなかったのかよ…」

イケメン「ちょっとお前に言っておきたいことがあってさ。申し訳なかったけど先帰ってもらった」

「もう暗くなってきてんのに一人で帰らせてダイジョブなのかよ…」

イケメン「家近いし、この辺は人も多いから問題ねぇだろ。ってか、お前が心配することじゃなくね?」

「…俺に何の用だよ」

イケメン「女のことだよ。いい加減、アイツに付きまとうのやめてくんねぇかな。お前が女のこと、どう思ってるかは知らねぇけど、今は俺の彼女なんだよね。」

「…別に、付きまとってなんかねぇだろ…」

イケメン「女友も言ってたぜ?女と居るとしょっちゅうお前から見られてるって。キモいんだよね、そういうの。マジやめてくんね?」

「…女…さんがそう言ったのかよ…」

イケメン「お前それ、判ってて聞いてるだろ?あいつはそんな事言わないよ。そういう性格じゃねぇからな。でも、言わないからって思ってないわけじゃない。迷惑してんだよこっちは」

「…何かの勘違いだろ。俺は別に何もしてない」

イケメン「あっそーかよ。まぁ、俺も女もお前も同じクラスだし、これ以上ゴチャゴチャしたくねぇから今日はもう言わねぇけど、次に何かあったらただじゃおかねぇから」スタスタ

「…最悪だ」

11 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:30:19.58 Grqn/7DQo 9/147

男宅

「ただいまー」ガチャッ

「って、誰も居るわけないか…」

(一人暮らしもだいぶ慣れたな…)

「いって!!なんだ?」

(…夏祭りのときの指輪…こんなところにあったのか…)

(…料理と掃除も早く出来るようになんないとな)

×××

「はぁ…はぁ…幼馴染ぃ…」シコシコ

(幼幼馴染「ねぇ、むこうに射的があるよ!わたしあれやりたい!」)

「うぅっ…幼馴染みぃい!!」シコシコシコ

(幼幼馴染「えーっとね…あ!あれほしい!!あのキラキラしたゆびわ!」)

「はぁ…はぁ…はぁ…幼馴染ぃ…幼馴染ぃ…うっ…」シコシコシコシコ

(幼幼馴染「やったー!!すごい!!じょうずだね!…うん!ありがとう!大切にするね!!」)

「幼馴染ぃ…幼馴染ぃ…はぁはぁ…」シコシコシコシコシコ

(幼幼馴染「ううん、うれしい!ゆびわもらったからわたしのことお嫁さんにしてくれるんだよね!」)

「うっ…うっ…イクよっ!イクよっ!幼馴染っ!!」シコシコシコシコシコ

(幼幼馴染「うんっ!やくそく!おとなになったらわたしのこと、ぜったいにお嫁さんにしてね!」)

「あぁっ…イク!イクイクイクっ!!」ドビュッドビュッ

「ふぅ…」ムスコビクンビクン

「くずっ…寝よう。もう起きなくっても、いいや」

ムスコ「(´・ω・`)」

12 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:32:28.17 Grqn/7DQo 10/147

学校

(授業受ける気しないな…)テクテク

「あっ…」

(幼馴染み!?)

「おっ…おはよう…」

「あっ…ああ…おはよう(昨日の事があったから気まずいな…)」

「今日、イケメンは一緒じゃないの?」

「えっ?…うん…朝練行ってるから…」

「そっか…」

「昨日、あの後、イケメンくんと会った?」

「えっ?…なんで?(幼馴染みは昨日のこと、どこまで知ってるんだ?)」

「…何か喫茶店出たあと、用事思い出したって言ってすぐ戻っちゃったから…」

「そうなんだ…」

「うん…男くん、何か知らない?」

「いや…知らない…」

「そっか…」

「…」テクテク

「…」テクテク

(気まずいな…)

(このまま一緒に教室入るのも嫌だ。…仕方ない。二日連続になるけどまたサボるか)スタスタ

「?男くん?教室こっちだよ?」

「ちょっと、トイレ」スタスタ

13 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:35:42.32 Grqn/7DQo 11/147

屋上

「ふぅ…」ノットシコシコ

「っていっても、ここ来たってやることないんだよなぁ…」

「あぢぃ…」

転校生「あ、居た。男くん!」

「!?…ああ…何?」

転校生「いやぁ、何か気まずそうな雰囲気出して歩いてたねぇ。一緒にいた子、女さんだよね?仲いいの?」

「見てたのかよ…」

転校生「何かアヤシイカンケイに見えたよ?」ニヤニヤ

「別になんもないよ。ていうかお前こそ何だよ。それ言うためにわざわざ来たのか?」

転校生「そんな訳ないでしょ。…男くん、私のお弁当知らない?昨日、忘れたと思って取りに来たんだけど…見付かんないんだよね」

「ああ…」ガサゴソ

「はい。ごちそうさま。弁当箱は一応洗っておいたから」

転校生「…食べたの?男くんが??」

「俺の昼飯はお前が食ったんだからおあいこだろ。ってか、中身グチャグチャになってただけで全然食えたぞ」

転校生「…だってお弁当箱に変なの着いちゃったんだもん…ってかさ、これ、水洗いしかしてないでしょ?」

「ああ…悪い。家に帰ってちゃんと洗おうとしたんだけど、スポンジも洗剤も無くてな」

転校生「…スゴいお家に住んでるのね…え?何それ?そんな家初めて聞いたんだけど…」

「一人暮らしなんだよ俺。自炊とかしないから食器も使わない訳」

転校生「それにしたって、それくらいなきゃダメでしょ…後これ、一応洗ったとは言わないから。カビになったら男くんのせいだよ?」

「カビが生えたらそれは調整豆乳の恨みだな」

転校生「意味わかんないし…」

「いや、俺もあんま好きじゃないんだよ。調整豆乳。どうせ俺の飯奪うならあいつも一緒に奪って欲しかった。」

転校生「…だったら何で買ったのよ…ホントに意味わかんないよねキミ…」

「購買のおばちゃんが押し付けてくんだよ。いつも売れ残るから買ってくれって」

転校生「そんなの断ればいいだけじゃない…」

「こっちにも色々あるんだよ…(授業サボって早めに買ってるの見逃してもらってるからな)」

転校生「あっそ。ま、どうでもいいけど。そう言えば昨日のお昼ごはん、いくらだったの?」

「…2,000円位」

転校生「高っ?!んな訳ないでしょ!真面目にいくらかって聞いてんのよ!」

「昨日はあの後、マックで夕飯食って喫茶店でコーヒー飲んだからな。昼飯をお前にとられたせいだと考えればこれらの出費は昼飯の延長だろ」

転校生「フツーに夜ご飯だから…しかも、私のお弁当食べてんだからお昼は関係ないじゃん」

「…まぁ、そういう事だ」

転校生「は?」

「いや、昼飯代返そうとしてくれてたんだろ?お前の昼飯食っちゃったからチャラでいいよ」

転校生「…ちっ、違うわよ!私のお弁当代から男くんの昼飯代を差し引いた差額を徴収しようとしてんのっ!いくら?」

「お前、マジで性格悪いよな…確か300円くらいか?」

転校生「300円ね。はい」チャリーン

「え?いや、マジでいいって。これもらったら俺も何か返さないとじゃん」

転校生「私の気持ちの問題だからいいの!…それで…さ…」

「ん?」

転校生「…ホントに食べたの?…その…お弁当……ダイジョブだった?」

14 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:36:22.01 Grqn/7DQo 12/147

「ああ…うん。これ、ぜってぇー返すときに言ってやろうと思ったんだけど…玉子焼きに殻入ってて口の中、ジャリっていた。あれはないわー」

転校生「…うそ?」

「あと、ウインナーすげぇ焦げてただろ。一本はほとんどケシズミ状態だったし。あれもないわー」

転校生「…うっ…」

「あれ、お前が作ったのか?まぁ、確かにあんな悲惨な弁当、教室で友達と。なんて無理だわな。屋上で一人こそこそ食べたくなる気持ちも分かるわ」

転校生「…ひっ…ひどっ!そこまで言うことなくない!?…た…確かに、見た目悪かったし、ちょっと…失敗しちゃってたから美味しくはなかった…かもしれないけど…」

「見た目の悪さに関してはグチャグチャにシェイクされてたからなおさらだな」

転校生「うぅっ…」タジッ

「…あ、でも唐揚げは上手かったな」

転校生「それ、冷凍のやつだし…!」

「だと思いました(あれ…なんか顔赤い…怒ってんのか?)」

転校生「…だいたい、キミが勝手に食べちゃうのが悪いんだからね!?私、料理得意なんて言ってないし!そもそも誰かに食べさせようと思って作った訳じゃないし!!朝はいつも時間ぎりぎりだから仕方ないし!!…それにそれに…」

「…いや…そう…か…なんかすまんな…」

転校生「…うっ…うるさいばかっ!ホントに信じらんない…普通そこは、ウソでも美味しかったって言うところじゃないの!?空気読みなさいよっ!」

「いや…ごめん…まぁなんだ?…そんな落ち込むなよ」

転校生「…べっ…別に落ち込んでないし!ぜんっぜん気になんないしっ!!」

「そうか…すまん…」

転校生「…うぅ~…」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…男くん、こんな可愛い子に恥かかせてただで済むと思ってる?」

「…それ、自分で言ってて恥ずかしくないの?」

転校生「うっ…うるさいなぁ!…私、これでも男子からは結構人気あるんだからね!…転校してきてからも色んな人に付き合って下さいって言われたんだから!」

「…今度はいきなり自慢かよ…」

転校生「私が男くんに辱め受けたって言ったら、男くんたいへんだよ?色んな男子から恨まれて、報復されるかも…」

「んな、マンガみたいな話があるかよ!辱めなんて受けさせてねぇし!!…てかもう戻んねぇと授業始まんぞ?」

転校生「えっ?ウソ?HRは!?」

「もう終わってんね」

転校生「そんな…私まだこっち来てから一度も遅刻してなかったのに…」

「そりゃご立派だわ」

転校生「ホント、キミに関わってるとロクなことないよ!サイテー!」

「またえらい言い掛かりだなおい!お前が勝手に絡んできたんだろ?」

転校生「言い掛かりじゃないですー、事実ですー!」

「マジでめんどくせー。いいからさっさと行けよ…」

転校生「言われなくても行きます!男くんなんて大っ嫌い!!フンッ!」スタスタ

「小学生かよ…」ボソッ

転校生「…ていうか、男くんは戻らないの?」

「まぁな…」

転校生「ふぅ~ん…やっぱ女さんと何かあるから気まずいんだぁ」ニヤニヤ

「関係ねぇよ。俺はいつもこうなんだ」

転校生「…あっそ。まぁ、どうでもいいけど。じゃあまたね」バタン

「はぁ…あいつマジめんどくせぇ。モテるとか絶対嘘だわ…」

15 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:38:15.55 Grqn/7DQo 13/147

購買

(寝過ごした…この時間は混んでるから来たくないんだよな…)

(…どうしよ)

転校生「あ。男くんだ」

「?…ああ、なんだ。今日は購買なのか?」

転校生「誰かさんが私のお弁当箱持って帰っちゃったせいでね」

「…悪かったな」

転校生「男くんはいつも購買なの?」

「基本な。だから昨日は正直久々の手作り弁当で感動したんだぜ?…まぁ、内容はアレだったけど」

転校生「うるさいなぁ。私みたいな可愛い女の子のお弁当食べれたんだからそれだけで幸せだと思ってよね」

「…今日も屋上で食うのか?」

転校生「何?来てほしいの?」ニヤニヤ

「んな訳あるか。お前が来んなら俺がどっか行かなきゃと思っただけだよ」

転校生「あっそ。残念だけど今日は普通に友達と食べるから。私、男くんと違って友達多いし!」

「そうかよ…」

転校生「そうですぅ~…じゃあ私、もう行くから。またね」スタスタ

「…」

「…男くん?」

「!?…何?」

「…今の転校生さんだよね?仲良いの?」

「…別に…」

「そう?でもなんかお弁当の話してたし…」

「そんなことよりイケメンは?一緒じゃないの?」

「…男くん、私と会うとすぐイケメンくんのこと聞くよね…なんか部活のことで職員室に呼ばれてるみたい」

「そっか…」

「それより、男くん凄いね。あの転校生さんと仲良いなんて…」

「…何で?」

「知らないの?あの人、すっごい人気あるのに全然男子と仲良くしないんだよ」

「…」

「何かね、転校してからもう10人以上の人に告白されてるみたい…でも、全部断ってるって…」

(モテるってマジだったのか…)

「でも、いいと思うよ転校生さん。可愛いし、性格も優しそうだよね」

「(性格はクソ悪いけどな。っつか何で俺は幼馴染とこんな話してんだよ…)…別に関係ないだろ。俺もう行くわ」スタスタ

「あっ…」


屋上

「…昼飯買い忘れた」

(まあ、いいか…午後もこのままフケっちゃお…)

16 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:39:06.43 Grqn/7DQo 14/147

×××

キーンコーンカーンコーン

「…」ムクッ

「…ふぁ…」

「…」

「…明日こそは真面目に授業受けよう」

「…帰るか」ムクッ


階段 踊り場

(あれ?転校生…と、ありゃ5組の優男か?…邪魔だな)

転校生「…だから、無理って言ってるでしょ。あなたのこと全然知らないし…」

優男「お互いを知るのは付き合ってからでもいいと思う。とりあえず1週間だけでもいい。僕と付き合ってくれないかな」

転校生「…ごめん、やっぱり無理。あなたを好きになる可能性ないもの」

優男「それは付き合ってみなきゃ分からないと思うよ?僕、本当にキミが好きなんだ」

転校生「知りもしないくせによく好きとか言えるよね。私のどこを好きになったの?私のなにを知ってるの?」

優男「…やっぱりキミはイケメンが好きなの?」

(…!!)

転校生「はぁ!?なんでそうなるのよ!!」

優男「知らないの?転入した日、イケメンとキミが怒鳴り合いのケンカしてたって…結構なウワサになってたんだよ?」

転校生「っ…!」

優男「…やっぱりそうなんだ。でもね、キミの為にも言わせてもらうけど、諦めた方がいい。イケメンは女さんと付き合ってるんだからね」

転校生「知ってるわよそんなこと!それと私があなたを振ったのとイケメンは何の関係もないから!!変なこと言わないでよね!!」タッタッタ…

優男「…」

「…」

(すげぇ所見ちまった…)

17 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:40:27.06 Grqn/7DQo 15/147

廊下

(…しかしマジかよ…まさか、あいつがイケメンのこと好きだったなんて…)

(何であいつばっかそんな人気あんだよ…)

(やっぱ顔か…)

「…」

「おい」

転校生「!?」クルッ

「なんか、よく合うな」

転校生「…うん…そうだね…」グズッ

(目が赤いな…泣いてたのか?やっぱりそれほどイケメンのことが…)

転校生「…男くんは今、帰り?」

「そうだな…」

転校生「そっか…じゃあさ、一緒に帰らない?もし嫌じゃなかったら…」

「別に構わんぞ」

転校生「良かった…ありがと」ニコッ

「…(///)」

18 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:41:07.00 Grqn/7DQo 16/147

通学路

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…」

「…あ」

転校生「そうだっ!!」

「!?…どうした?」

転校生「ね、男くん!この後暇?」

「まあ…用事はないけど…」

転校生「ホント?じゃあさ、一緒にご飯食べない?昨日、不味い料理食べさせちゃったから、私の奢りでさ!ね?行こ?」

「…いや、悪いって。昼飯代も返してもらってんのにそんな甘えらんねぇよ…」

転校生「…ダメ?」

「お前に悪いからな。俺のプライドが許さん」

転校生「そっか…」トボトボ

「…」テクテク

転校生「…」トボトボ

「…と、思ったけど行く。うん、行く。腹減って死にそうだわ。これ、このままだと家着く前に餓死しそうだわ。ヤバいわコレ」

転校生「…いいの?」

「家着く前に死にたくないしな」

転校生「えへへ…男くんってどうしようもない奴だけど、良い奴だね…」

「…言ってろ」

転校生「うん…」


商店街 ファミレス

店員「せー。お客さま何名さますかー」

「二人です」

店員「すねー。どぞー」

「…」

転校生「…」

店員「メニュー決まりましたらっせねー」スタスタ

「…」

転校生「…」

19 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:42:49.85 Grqn/7DQo 17/147

×××

店員「以上でおそろすねー。ごゆっくりどぞー」スタスタ

「…」

転校生「…」

「…」モグモグ

転校生「…いただきます…」

「…」モグモグ

転校生「…」

「モグモグ」

転校生「…男くんさ…」

「ん?」

転校生「…女さんと仲…良いの?」

「…何で?」

転校生「朝、何か深刻そうな話してたじゃん…?」

「あれは別にそういうのじゃないよ。昨日放課後にたまたま会ってさ…そん時の話をしてただけ」

転校生「…同じクラスにイケメンって人いるよね?」

「…ああ」

転校生「女さんと付き合ってるって知ってる?」

「知ってるよ」

転校生「その人とは仲良い?」

「俺がイケメンとってこと?」

転校生「うん…」

「…別にだな。ほとんど話したこともないし」

転校生「…そっか…」

「…どうかしたのか?」

転校生「…どうして?」

「いや…いきなりそんなこと聞いてきたから…」

転校生「うん…」

「…」

20 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:43:15.17 Grqn/7DQo 18/147

転校生「…何か私、イケメンって人のこと好きって勘違いされちゃってるみたい」

「…」

転校生「…迷惑な話だよね…私は全然そんな風には思ってないのに…」

「…」

転校生「…男くんから伝えてもらえないかな?女さんに…このままだと向こうにも迷惑かけちゃう…」

「…」

転校生「…お願い、出来ない?」

「…4月にさ、イケメンっと言い合いしてったっての…ホントなのか?」

転校生「…あはは…知ってたんだ…男くんも…」

「噂程度でな…」

転校生「…うん、ホント…ちょっと色々あって…まあ…私がカーッとなちゃってそれで…」

「そか…」

転校生「でもね、ホントに好きとかそういうのじゃなくて…それは全然関係ないことなの…」

「わかったよ」

転校生「え?」

「よく分かんないけど、何か事情があんだろ?伝えとけばいいんだろ?女さんに」

転校生「…うん…ありがと…ごめんね」

「いいから食おうぜ。冷めたら不味くなっちまう」モグモグ

転校生「うん…」モグモグ

転校生「おいしい…」

21 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:45:17.67 Grqn/7DQo 19/147

商店街

転校生「…ごめんね?結局、私が奢ってもらっちゃって」

「いんだよ。そういうときは素直にありがとうで」

転校生「うん…ありがと…」

「まぁ、弁当貰ったしな。これでチャラだろ」

転校生「そんな訳ないじゃん!私のお弁当がファミレスのオムライス一個で清算されるなんて思わないでよ」

「…おまっ…まだ何か奢らせる気か?」

転校生「えへへっ、どうだろうね?」

「言っとくけど、俺すげえ貧乏だから多分二度と奢ることなんてねぇぞ」

転校生「うわっ…甲斐性なしだ」

「なんでお前に甲斐性見せなきゃいけねえんだよ」

転校生「うーん…美少女だから?」

「また自分で言ってるし…マジで恥ずかしいからな、それ」

転校生「事実なんだからしょうがないじゃん!」

「ホント、どこまで本気なんだよ…」

転校生「…ねぇ、私ってそんなに魅力ない?」

「…は?」

転校生「男くんから見ると私って、そんなに可愛く見えない??」

「…なんだそれ?」

転校生「ね?どうなの?…それとも男くんに他に好きな子いるからとか?」ジー

「…」

転校生「…」ジー

「…あ」

転校生「ん?」クルッ

キィー

イケメン「それにしてもお前、そんなにケーキばっか食ってたら太るぞ?」

「好きなものは仕方ないの!こんなに美味しいのが悪いんだもん!あっ…」

イケメン「?どうした?あっ…」

「…」

転校生「…」

「…」

イケメン「…」

「お…」

転校生「行こっ!男くん!」グイッ

「おっ!?うわっ…ちょっと待てよ!引っ張んな!」ズルズル

転校生「…」スタスタ

「…おい!」ズルズル

転校生「…」スタスタ

「おい!」ズルズル

22 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:47:00.04 Grqn/7DQo 20/147

転校生「…」スタスタ

「おいってば!」グイッ

転校生「あっ…ごめん…」

「…ダイジョブかよ、お前…」

転校生「え…うん…」

「そうか?…俺、向こうだからもう帰るな」

転校生「あっ…う、うん…ありがと…なんかごめん…」

「…ああ。じゃあな」

転校生「うん…バイバイ…またね…」


男宅

「ふっ…うっ…」シコシコ

「幼馴染ぃ…幼馴染ぃ…」シコシコシコ

「うっ…うっ…幼馴染ぃ…」シコシコシコシコ

「出るっ…出るよっ…幼馴染ぃ!…」シコシコシコシコシコ

「ううぅぅぅっ!!!…」ドッピュンコ☆

「うっ…ふぅ…」フキフキ

「…」

「寝よ」

ムスコ「…」

23 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:48:10.90 Grqn/7DQo 21/147

学校

「はぁ…」トボトボ

イケメン「…おい」

「…ん?ああ…なんだよ」

イケメン「お前、転校生と仲良いのか?」

「…は?」

イケメン「昨日、一緒に居ただろ。お前は女のこと好きなんだと思ってたんだが…転校生と付き合ってんのか?」

「んな訳ねえだろ。」

イケメン「…転校生からなんか話しされてるか?」

「何がだよ」

イケメン「…」

「ああ。何かお前らがケンカしてたって話か?別になんも。興味ないし」

イケメン「…ホントだな?」

「気になるなら転校生に直接聞いたらいいだろ」

イケメン「うるせえな。あいつに余計なこと言うんじゃねえぞ」スタスタ

「…なんなんだよ」


教室

教師「お。今日はちゃんと男がいるじゃないか」

「…」

教師「不思議なもんだよな。教室以外では見かけるのに授業の時間にはいないんだから」

「…」

教師「今日は当てまくるからな」

「…」

クラス「クスクス…」

×××

(やっと昼か…)

(購買はもう混んでるだろうし…どうすっか)

(面倒だし寝てようかな)

「…」

クラス「ワイワイガヤガヤ」

「うるせえな…」ボソッ

(…屋上行こ)ガタッ

25 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:50:14.54 Grqn/7DQo 22/147

屋上

「…」

(幼馴染はまたイケメンといるのかな)

「…」グゥー

ガチャッ

転校生「あっ!やっぱり男くんここにいた。こんなに暑いのによく毎日毎日こんなとこにいられるよね」

「…なんだよ」

転校生「なんだとは何よ。ホントキミって失礼だよね」

「何か用?」

転校生「うん…一緒にお昼食べようと思って…」

「俺と?何で?」

転校生「…別に何でもいいじゃん…って言うか男くん、もっと喜んだら?こんな可愛い子とお昼一緒できるんだから」

「…何回も言ってると思うが、お前その可愛い子って自分で言うのやめろよ。痛々しいぞ」

転校生「う…うるさいなあ…別にいいでしょ!」

「いや…あんま良くないと思うけど。かなり恥ずかしいぞ」

転校生「そ、それより一緒にお昼食べようよ!」(///)

「残念ながら俺、今日は飯ないんだ。だから一人で食ってくれ」

転校生「え?…どうして?」

「今日は真面目に授業に出たんだ」

転校生「…うん」

「…」

転校生「…」

26 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:51:13.83 Grqn/7DQo 23/147

「…」

転校生「…それで?」

「は?」

転校生「いや、真面目に授業出て、それでなんでお昼ご飯なくなるの?」

「購買が混むじゃん」

転校生「はぁ…」

「いや、男子から絶大な支持を誇り学校ヒエラルキーのトップに君臨するようなお前には分からないかもしれんがな、購買というのは本来、俺みたいな底辺ぼっちが行けるような場所じゃねえんだよ」

転校生「…は?」

「だから、要はあそこはリア充の巣窟で、輝く青春を謳歌せんと地肉を削る若人が集う戦場な訳。俺みたいな人種が本来立ち入ってはいけない聖域なの」

転校生「…何言ってんのかはさっぱり理解出来ないけど、普段は授業サボって早めに行くから買えるけど授業出ちゃうと混むから行きたくないってこと?」

「みなまで言うなばかやろう」

転校生「…男くんってホントどうしようもない奴だよね」

「ほっとけ」

転校生「…私のお弁当、半分食べる?」

「…はい?」

転校生「うっ…い、いやなら別にいいんだけど…そのままじゃ午後の授業でお腹鳴って恥ずかしくなっちゃうよ…」

「いやだってお前の弁当ってお前…」

転校生「…っ!…今回はお母さんに手伝って貰ったからダイジョブです!!ちゃんとキレイな美味しいお弁当です!!」

「…ならいいんだが…お前はいいのかよ?」

転校生「うーん…昨日のお礼ってことで?」

「…お前、何かにつけて俺に何か食わせようとするよな」

転校生「わっ…悪い!?」

「いやまあ、悪かねえけど…」

転校生「じゃあ、食べようよ。…あ」

「ん?」

転校生「お箸、ひとつしかないね」

「だろうな」

転校生「どうしよ…」

「俺は気にしなくていいから、お前が普通に食えよ」

転校生「いい。これ、男くんにあげる!私は購買行ってくる」

「いやそりゃ流石に悪いだろ。もともとお前のなんだからお前が食えよ」

転校生「いいの!男くんが食べて!じゃないと私の評価が料理下手な女のままで終わっちゃう…」

「お前、それが理由かよ…」

転校生「いいから食べて。美味しいから!」ズイッ

「…まぁ、そこまでいうなら…」

転校生「じゃあ、私購買行くね。お弁当箱はちゃんと洗わないなら今日中に返してね」スタタタタ…

(…あの女は結局、何がしたかったんだ…)

「…」

「いただきます」カパッ

27 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:52:31.59 Grqn/7DQo 24/147

2組 教室

「…」

同級生B「男くんだ。また転校生ちゃんがお漏らししたの?」

「…まだ言ってんのかそれ。転校生は?」

同級生B「そういえば帰りのHRにはもういなかったかな…何か用だった?」

「まあ…(あの女、弁当箱のこと忘れてやがるな)」

同級生B「なんか二人って仲良いよね。付き合ってたりするの?」

「そんなんじゃないよ」

同級生B「そう?でも確かに男くんって転校生ちゃんみたいな子はタイプじゃなさそうだよね」

「…??俺が転校生のタイプなんじゃなくて?」

同級生B「さあ?それはどうなんだろうね?」

「…」

28 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:57:09.69 Grqn/7DQo 25/147

商店街 スーパー

(久々に入ったが、相変わらず安いな…)

(これからはコンビニとかじゃなくてこっちで飯買うか)

「…ん?」

(転校生だ)

「おい」

転校生「?」クルッ

「お前、弁当箱のこと忘れてただろ。何先に帰ってんだよ」

転校生「…男くんか…」

「なあに?学校のお友達?」

転校生「えっ…う、うん。同級生の男くん」

「あら。転校生のお友達なんて珍しいわね。しかも男の子だなんて」

転校生「もう、そういうのじゃないから…茶化さないでよ」

「こんにちは。男くん、わ…」

転校生「男くん!この人は私のお母さん!!」

「…ども…同級生の男です…」

転校生母「…はじめまして。転校生の母です。…私なんだか邪魔みたい。先帰ってるわね」スタスタ

転校生「…もう…」

「若いお母さんだな」

転校生「キレイでしょ?」

「まあな」

転校生「…男くんは年上が好み?」

「そうだとしてもお前のお母さんは狙わないから安心しろ」

転校生「当たり前じゃない。お母さんと男くんじゃ全然釣り合わないもの」

「…仲良いんだな」

転校生「うん。お母さん大好きだもん。私」

「そっか…」

転校生「それより一旦出ましょ。何か私に用なんでしょ?」

29 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:57:55.18 Grqn/7DQo 26/147

帰り道

転校生「にしてもびっくりした。まさかあんな所で男くんに合うなんてね…」

「誰のせいだと思ってんだよ…」

転校生「?誰のせいなの?」

「お前が弁当箱受け取る前に帰ったからだろ。そのせいで洗剤とスポンジ買う羽目になったんだよ」

転校生「ああ!ごめん!忘れてた。…でも、洗剤とスポンジくらいこんなことが無くても持っておくべきだと思うよ…」

「あんまり無駄な出費はしたくねえんだよ」

転校生「無駄な出費って…ホント男くんってどういう生活してんのよ…確か一人暮らしなんだっけ?」

「ああ」

転校生「生活費は?仕送り?」

「それもあるけど、あんま使わない。4月位まではすげえバイトしてたから今はそれの貯金切り崩して生活してる」

転校生「へえー。偉いんだね。でもそれならちゃんと自炊したほうが安上がりなんじゃないの?」

「食器や調理器具、それに調味料やら何やら揃えんといけないことを考えると実はそうでもない。切り詰めた食生活してれば外食の方が安上がりなんだ。光熱費なんかも全然違うぞ」

転校生「そんなもんなの?」

「ああ。(俺はあんまり切り詰めてないからどっこいどっこいって感じだが…)…あ、それと忘れんうちにこれ。ありがとな」

転校生「うん…で、今回はどう?ちゃんと美味しかったでしょ?」

「ああ。びっくりする位マトモだった。」

転校生「でしょ!?ちゃんとやれば出来るんだから!」

「お母さんに手伝って貰っといてよくそこまでえばれるな…」

転校生「…っ…お母さんに手伝って貰ったのはせいぜい2割くらいだしっ!実質はほとんど一人で作ったんだからいいの!!」

「そうかよ。…ってか、お前、完全に弁当箱忘れてただろ。学年一位が聞いて呆れるぜ」

転校生「…今日は、たまたまよ…たまたま、お母さんが仕事早く終わったから久々に夜ご飯一緒に食べようって連絡きて…」

「そんでHRバックれて急いで帰ったのかよ…どんだけお母さん好きなんだよお前…」

転校生「どれだけだって好き。恩人だもん」

「…」

30 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 02:59:22.85 Grqn/7DQo 27/147

転校生宅

転校生「着いた。ここが私ん家」

「…」

転校生「…良かったら、上がってく?」

「迷惑だろ。遠慮するよ」

転校生「…そう?でもどうせ夕飯も一人なんでしょ?家で食べてけば?」

「久々にお母さんと食べるんだろ?家族水入らずに俺が混ざったら気まずいだろ…それにお前の親父さんだっていい気分じゃないだろうし…」

転校生「お父さんいないよ。母子家庭だから。家」

「あ…悪い。失言だった」

転校生「ううん、そうじゃなくって、だから気にしなくても大丈夫だよってこと…」

「いや、それにしたって悪いって。昼飯まで貰ってるのに…いきなり来たらお前のお母さんだって困るだろ」

転校生「そっか…ちょっと待って。聞いてくる」タッタッタ…

「あ…」

×××

転校生「お母さん、大歓迎だって!!入って入って!」グイグイ

「…お邪魔します」

転校生母「いらっしゃい。また会ったわね」

「はぁ…どうも」

転校生母「狭いけどゆっくりしていってね!」

「おかまいなく…」

転校生「お母さん!私も手伝う」

31 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:00:07.45 Grqn/7DQo 28/147

×××

転校生「ホントに送ってかなくて平気?道分かる?」

「来た道戻ればいいだけだろ。小学生じゃあるまいし」

転校生「そう…今日はありがとね…」

「そりゃ、俺の台詞だろ。ありがとな。なんか久々にすげえ楽しかった」

転校生「ホント?…だったら良かった」

「ああ。お前の母さんの料理、最高だったし」

転校生「私だって手伝ったんだからね!」

「そうだったな。まあ、頑張って一人でちゃんと弁当作れる位にはなれよ」

転校生「男くんに言われたくないし。…でも、そしたらまたお弁当食べてくれる?」

「俺は基本貧乏だかんな。貰えるもんはもらいます」

転校生「うん…じゃあ頑張ろうかな…」

「そうしろ。お母さんも喜ぶだろ」

転校生「そだね…」

「ああ…」

転校生「…」

「じゃあ、そろそろ帰るわ」

転校生「うん…」

「じゃあな」

転校生「…男くん…」

「ん?」

転校生「やっぱり私も、今日はありがとうなんだ…私、ホントは転校してからあんまりクラスに馴染めてなくって…そのことでお母さんに心配かけちゃってたから…だから…」

「…」

転校生「だから、お母さん、凄い安心してくれたと思う。ありがとうね、男くん…」

「…お前は友達多い奴かと思ってたわ。てか、前に自分でそう言ってたよな」

転校生「友達多い奴が屋上で一人でお昼食べようとなんてする訳ないじゃん」

「それもそうだな」

転校生「そうだよ…ね、今度は男くんの家に行ってもいい?」

「はあ?家なんてなんもねえし狭いだけだぞ?」

転校生「家も十分狭かったでしょ?別に気にしないよ」

「…確かに俺の部屋と比べても遜色ない狭さだったな…」

転校生「ひどっ!?…でも、だったらいいでしょ?ね?」

「…まあ、気が向いたらな」

転校生「うん、約束。…そろそろ戻るね」

「ああ。じゃあな。ごちそうさん」

転校生「うん…バイバイ。またね」

32 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:00:59.84 Grqn/7DQo 29/147

男宅

「…」シコシコ

「はぁ…はぁ…」シコシコシコ

「…うっ…幼馴染ぃ…幼馴染ぃ…」シコシコシコシコ

「幼馴染、幼馴染、幼馴染ぃ!」シコシコシコシコシコ

「…うぅっ!!…イキそうだよっ…」シコシコシコシコシコシコ

「…はぁ…はぁ…うっ…イく!イくよ!!幼馴染ぃ!!」シコシコシコシコシコシコシコ

「うぅっ…ああぁぁぁあぁぁあぁ!!!」シコシコシコシコシコシコシコシコ

「…」シコシコシコシコシコシコシコシコシコ

「…あれ?」シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ

「…い…かない…」シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシ…

「…」

「…そういう日も…あるか。…うん…もう寝よう」

ムスコ「WTF!?」

33 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:03:31.43 Grqn/7DQo 30/147

×××

プルルルルルル…

「…」ピッ

「…あれ?…もう…10時半…学校…」

「…」

「…あ?…今日休みじゃん…」

プルルルルルルル…

「…」ピッ

プルルルルルルル…

「…」ピッ

プルルルルルルル…

「…」ピッ

「…何?」

転校生「あ、男くん?良かった全然出ないから番号間違ってるんじゃないかと思っちゃったよ」

「出ないというか、切ってたんだけど…」

転校生「だろうね。ちょっと酷くない?」

「お前がこんな非常識な時間に電話掛けてくるのが悪い」

転校生「非常識って…もうお昼なんだけど…」

「休日の午前中は深夜の延長なんて学生の常識だろ。で、なんの用だよ」

転校生「…男くん、今日は暇なのかな?」

「…暇じゃない」

転校生「…そか…何するの?」

「お前に奪われた貴重な睡眠時間を取り戻すのに忙しい」

転校生「…それって、暇ってこと?」

「お前は俺の話しを聞いてなかったのか?忙しいんだよ…」

転校生「だったらさ、今から男くんの家行ってもいい?」

「…え?なんだって?」

転校生「うわぁ…その台詞、ホントに言う人いるんだね。ちょっと引くわ…ね?ダメ?」

「…家来て何すんの?」

転校生「テスト勉強一緒にしようよ!男くん、授業サボりまくってて勉強全然ダメだって昨日言ってたでしょ?私が教えてあげるから!ね!」

「…気が進まん」

転校生「なんだったらご飯も作るよ?一人でもちゃんと出来るとこ見せてあげる!男くん、何が好き?」

「…天丼」

転校生「分かった!材料買って行くから待っててね!」ピッ

「…あいつホントはすげえ馬鹿だろ」

「…部屋片さねえと…」

(とりあえず、ゴミまとめてベランダにポイしよう)

34 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:04:30.16 Grqn/7DQo 31/147

×××

プルルル…

「…」ピッ

to:転校生
題名:今スーパー(T‐T)
本文:家の場所知らなかった(T‐T)

「…アホだ」

×××

転校生「おじゃまします…」

「まぁ、なんもないけどな」

転校生「…ホントだ…家とあんまり広さ変わらないね…モノがなにもない分、家より広く感じるかも…」

「しかし、ホントに来るとわな…」

転校生「…ごめんねいきなり…迷惑だった?」

「だいぶ」

転校生「…ごめん…でも、そこは嘘でもそんなことないよって言うのが男子の礼儀じゃないの?」

「そんな礼儀は知らん。後俺、教科書、ノート、筆記具、全部学校に置きっぱだから」

転校生「…だろうと思った…よくそんなんで2年生に進級できたよね…」

「…その頃はまだちゃんと勉強してたんだよ…」

転校生「へえー。なんかちょっと以外…」

「あのな、根は真面目なの俺」

転校生「そっか…ちなみにちゃんと勉強してたときは何位くらいだったの?」

「…100位前後?」

転校生「中の下…いや、下の上くらいじゃん…それ、ちゃんとやってたって言うの?」

「うるせえな。元々そんなに好きじゃないんだよ。」

転校生「まあ、今回は私がしっかり見てあげるから、ちゃんと頑張りなさいよね?」

「…とりあえず、先に飯にしないか?何か買ってきたんだろ?」

転校生「…と、思ってたんだけど…ホントに何もなさ過ぎて自炊諦めるレベル…」

「お前…まさか食材買い込んだのか?」

転校生「ううん、なんにもないって聞いてたからお弁当買っておいた」

「賢明な判断だ…と、言いたい所だが残念。この家には電子レンジすらないぜ」

転校生「…ホント、どうやって生活してるのキミ」

「電気ケトルならある」

転校生「…」

35 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:05:56.60 Grqn/7DQo 32/147

×××

転校生「…ごちそうさまでした」

「…お前、食うのすげえ遅いよな」

転校生「…その分、よく噛んで食べてるんだからいいの!さ、勉強しよ!」

「うげ…でも、俺何も勉強道具ないぞ…」

転校生「一緒にやるんだから私の使えばいいでしょ?」

「…まさかガチでテスト勉強する羽目になるとは…つかお前、ホントよく来たよな」

転校生「なにが?そんなに嫌だった?」

「…っていうか、だって同級生の男が一人暮らししてる部屋だぜ?普通だったら警戒して来たがらないだろ?」

転校生「…警戒?」

「お?なんだお前、普段は自分可愛い可愛いって言いまくってる割にはこういうことには無頓着なのか?…要は襲われないかとか心配しないかってこと」

転校生「…襲うの?」

「…は?」

転校生「男くんは私を襲う気なの?」

「そんな気はないけど」

転校生「じゃあダイジョブじゃん」

「…」

転校生「私だってちゃんと相手選ぶよ?それくらい分かる。男くん、私に興味ないでしょ?」

「なんかその言い方だと俺が酷い奴にならないか…」

転校生「その通りじゃん。…本当に興味ないよね。態度見てると凄いよく分かるよ」

「…ホントに興味なかったら、一緒に飯食ったり部屋に呼んだりしねえんじゃねの?」

転校生「あはは、男くん、誰に向かってフォローしてるの?変なの」

「い…いいから、さっさと勉強始めようぜ」

転校生「うん、そだね。男くん何の教科が得意?」

「得意じゃないが点数一番取れてたのは国語だな。中間は70点位だったはず…」

転校生「一番低かったのは?」

「数学も悪かったけど英語かな。10点も取れてない」

転校生「それは流石に酷い…reading?writing?」

「…どっちも…」

36 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:07:39.66 Grqn/7DQo 33/147

×××

「ふぅ…」ノットシコシコ

転校生「もう8時か…今日は終わりにしようか…」

「疲れた…全然頭に入ってこねえ…」

転校生「それは男くんが勉強できないのに授業サボってるのが悪い」

「…」

転校生「高校の勉強なんて容量なんだから…要はやることやってれば点数とるのなんて簡単だよ」

「それは出来る奴の見解だろ…」

転校生「私だって最初からこんなに出来たわけじゃないよ?いっぱい勉強したし…」

「俺には真似出来ん…」

転校生「頑張んなきゃ留年しちゃうかもよ?」

「…それは嫌だなぁ…」

転校生「じゃあ、やっぱり頑張らないとね…さて、私はそろそろ帰るね」

「ああ。てか、こんな遅くまでダイジョブだったのか?お母さん心配しない?」

転校生「まだこの時間じゃ帰って来てないよ。いつも日が変わる位まで働いてるから…」

「そっか…大変なんだな」

転校生「ホントは私もバイトして少しでも楽してもらいたいんだけど…学生は勉強しなさいって…」

「いいお母さんじゃねえか」

転校生「うん、大好き…」

「なんかいいよな。そういうの」

転校生「何が?」

「親子でちゃんと互いを支え合ってるっていうの?ちゃんとお互いが必要としてる感じがさ…」

転校生「…そうかな?確かに私はお母さんが必要だけど…お母さんに私は必要ないと思うな…」

「そうか?お前のお母さんはお前が立派にお母さんの期待に答えて頑張ってるからこそ、一生懸命働いて、お前に勉強に集中出来る環境を作ってやってるように思うけどな」

転校生「…えへへ…だとしたら嬉しいな…」

「もっと誇れよ。お前は偉いよ」

転校生「うんっ!」ニコッ

37 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:09:36.43 Grqn/7DQo 34/147

帰り道(※)

転校生「ごめんね?送ってもらちゃって…」

「別に。夕飯も食いたかったし、流石に時間も遅いしな」

転校生「早い日だとお母さん、この位には帰ってきてるんだよね…」

「そっか…だとしたら心配させてるかもな」

転校生「一応、男くんと一緒に夕飯食べてるって連絡はしたから大丈夫だと思うけど…」

「それは果たして大丈夫というのか、俺にはわからん」

転校生「…?なんで?」

「まぁ…なんでもない」

転校生「ふーん…」

「あ」

転校生「え?」

「あそこの人影、ありゃお前のお母さんじゃないか?あの自転車押してる人…」

転校生「あ…」

「…隣に居るの誰だ?」

転校生「…」

「…あれ、イケメンじゃねえか?」

転校生「…っ!!」タッ…

「おいっ!」


公園

「はあ…はあ…っ!」

転校生「…」

「ぜぇっ…お前…脚も速いのな…」

転校生「…」

「…どうしたんだよ、いきなり…」

転校生「…男くん、今日ちょっと帰りたくないかも…」

「…は?」

転校生「…ね、今日泊めてくれない?」

「何言ってんだお前…」

転校生「ダメ?」ジワッ

「ダメも何も、んなこと…」

転校生「ね、お願い…」ポロポロ

「…」

39 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:32:32.67 Grqn/7DQo 35/147

男宅

「はい。はい。そうです。今は俺ん家にいます…」

「ええ。なんか帰りたくないって…はい。お母さんには謝っといてくれって…本人は今は話したくないっていってます…」

「分かりました。明日の朝には帰らせますんで。はい…すいません、失礼します」ピッ

「…」

転校生「…お母さん、なんて?」

「お前のこと、心配してた。そんでなんかちゃんと話がしたいって…」

転校生「…」

「明日、仕事休むからちゃんと話そうって言ってたぞ。今からでも帰ってやったらどうだ?」

転校生「…」

「本気で家に泊まるつもりか?」

転校生「ごめん…迷惑なら出てく…」

「今出てっても家には帰らないんだろ?」

転校生「…」

「はぁ…明日の朝にはちゃんと帰れよ?」

転校生「うん…」

「…風呂入るか?何か飲み物でも買ってくるか?」

転校生「ううん…ダイジョブ…ありがとう」

「何かしてほしいことあったら言えよ」

転校生「へへ…なんだか男くんが優しい…嬉しいな…」

「気持ちわりいこと言うんじゃねえよ。俺はいつも優しいだろ…」

転校生「そうかもね…聞かないんだ、さっきのこと」

「お前のお母さんとイケメンのことか?聞いて欲しいなら聞いてやるよ」

転校生「あ…やっぱりいつもの男くんだ。イジワルだ」

「お前、落ち込むとキャラ変わるよな」

転校生「そうかな…自分じゃよくわかんない…」

「実はすげえ打たれ弱いだろ…」

転校生「…それは、そうかも…だからあんなことでもすぐ不安になっちゃう…」

「…何があったんだよ」

転校生「知りたい?」

「聞いてやるから話せよ」

転校生「…ホント、イジワルな言い方するよね男くん…」

「悪かったな」

転校生「…でも、取り繕おうとしないところ好きだよ」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…」

「…風呂でも入るか?」

転校生「うん…」

「…タオルとってくる…」

40 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:35:26.92 Grqn/7DQo 36/147

転校生「私のお母さんね…」

「え…」

転校生「私のお母さん、本当のお母さんじゃないんだ…本当のお母さんとは私が中学に上がった頃に別れたの。それっきり連絡もとってない。今はどうしてるかも全然知らないんだ…」

転校生「本当のお父さんには会ったこともない。私は会ってみたかったんだけど…向こうは会いたくないみたい…」

転校生「…なんか、難しいね…こうやって話すのって…上手く出来ないや。ごめんね…」

「ゆっくりでいいよ」

転校生「うん…それでね、私の本当のお父さんっていうのがイケメンのお父さん。異母兄弟なんだ、私たち」

「…」

転校生「…で、今のお母さんはイケメンのお父さん、私のお父さんの妹さん…つまり本当は叔母さんなんだ」

転校生「本当のお母さんが私を産んだ頃にはもうお父さんはイケメンの家庭に入ってて、家族の反対を押し切って一人で私を育てたの」

転校生「…でも、すぐその後に再婚して…私が小学生になる位にはその再婚相手の人との間に子供が出来てた」

転校生「その子が産まれたあとの私はもう本当に惨めだった。学校ではイジメられてたし、家に帰れば空気のように扱われてた…私の分のご飯だけ用意されてないこともあったかな…」

転校生「…でもね、それでも親だったから…親だと思いたかったから私は一生懸命空気を演じてた。だってそれが私に望まれた役割だったから」

転校生「やっぱり本当のお母さんのこと、嫌いにはなれなかったしね」

転校生「そうやって6年間過ごして…中学生になったときに再婚相手の人に…殺されそうになった…寝てるときに枕を頭に押し付けられて…」

転校生「お前が邪魔だって…邪魔だから死んでくれって…グイグイグイグイ…押し付けられたの」

転校生「その声を聞いてだと思うんだけれど…お母さんが来たから、未遂で終わったの…でもお母さん、助けてくれなかった」

転校生「…ただ私のことじーっと見て…慰めてもくれなかった…」

転校生「それからすぐ私は叔母さん…今のお母さんに引き取られたの。どういう経緯でそうなったのか、知ったのは最近だけど…どうも本当のお母さんがお父さんに連絡してたみたい」

転校生「アンタの子なんだからアンタが面倒見ろ!って…おかしいよね、だって、お母さんの子供でもあるのに…」

転校生「でも、お父さんにはイケメンとイケメンのお母さんがいる家庭があったから…勿論、私を引き取るなんてしなかった」

転校生「そこで、名乗りを上げてくれたのが今のお母さん、お父さんの妹さんだったんだ…私を引き取ったとき、まだ24歳だった…」

「…」

転校生「ここに引っ越してきたのは、叔母さんの仕事の都合だったんだけど、ホントに偶然。私は…引っ越す前に聞かされてはいたけど出来るだけ深く考えないようにしてた」

転校生「叔母さんにこれ以上迷惑かけたくなかったから…」

転校生「…いい機会だとも思ったの。折角なんだからお父さんに会ってみようって。どうせ同じ学校にいるならお兄ちゃんとも仲良くしたいって…」

転校生「…でも無理だった。転校した日に早速、お兄ちゃん…イケメンに声を掛けてみたんだけど、向こうはそんな話、全然知らなかった。凄い目で睨まれた…」

転校生「いきなりそんな話しを振ったのも悪かったかもしれないけど、それでもお父さんには私がこの街に来ること、ちゃんと伝えてあった筈だから…」

「…」

転校生「お互い無関係でいようって…そう言われた。…それで、私…カっとなちゃって…」

「それで怒鳴り合いのケンカか」

転校生「…私が一方的にまくし立ててただけだったけど、酷いこといちゃった。いっぱい…八つ当たりだった」

転校生「それで、私も決めたの。無関係に生きようって…心残りはあるけど、でもお互いのことを考えたらそれがベストなんだろうって…」

「そうか…」

転校生「その考えを叔母さんに伝えたら叔母さんも理解してくれた。だったら私も兄とは無関係でいるとまで言ってくれた。凄く嬉しかったな。私を選んでくれるんだって…涙がとまらなかった」

転校生「…だから、さっきイケメンとお母さんが歩いてるのを見たら…どうしても裏切られた気分になっちゃって…悔しくて…」ジワッ

「…」

転校生「…きっと、何か理由があるんだろうとは思うんだ…思うんだけど…悔しくてっ…悔しいっ…悔しいよ…っ!!」ポロポロ

転校生「私は…結局、誰にも選んでもらえないのかな?…やっぱり…どこに行ってもよそ者で邪魔物なのかな…」ポロポロポロ

「…」ギュッ

転校生「うっ…うわああぁぁぁぁぁっ!!」ボロボロボロボロ

「…」

41 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:39:39.07 Grqn/7DQo 37/147

×××

「…?」

「おい…」ユサユサ

転校生「すぅ…すぅ…」

(こいつ…寝やがった…)

(とりあえず降ろすか)

転校生「んんっ…」ギュッ

「…鼻水ついてるし…」

「… …」

×××

「…ん…」

転校生「男くん?起きた?」

「…あ…」

転校生「男くん?」

「…ああ」

転校生「…起きてる?」

「…起きた」

転校生「おはよう」

「…今何時?」

転校生「8時ちょっと前」

「大丈夫?」

転校生「うん…いろいろありがとう。迷惑かけてごめんね…あ…」

「何?」

転校生「涙…男くんの服に染みちゃってる」

「ああ、そりゃ鼻水だ」

転校生「うそ…」

「昨日の夜に確認した。ばっちり鼻から垂れてた」

転校生「…うそ?寝顔見たの?」

「引き剥がそうとしても離れねえんだもん。困ったよ」

転校生「…バカッ!」(///)

「なにが?お前だって先起きてたんだから俺の寝顔見ただろ?おあいこじゃねえか」

転校生「っ…私はいいのっ!バカ!」(///)

「なんつー理不尽な…」

転校生「理不尽じゃないっ!もう帰るね!ありがとっ!バイバイ!」スタスタ

「なんなんだよめんどくせえ…」

転校生「…ねえ」

「あん?」

転校生「…家まで送ってくれない?」

「…」

43 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 03:59:27.90 Grqn/7DQo 38/147

帰り道(※)

転校生「…ホントにごめんね?最後の最後まで迷惑かけちゃって」

「まあ、そういう時もあるだろ。気にすんな」

転校生「…今度ちゃんとお礼するから」

「気にすんなって」

転校生「うんん、ちゃんとさせて?何でもいいから…」

「お前な、何でもいいとか簡単に言うなよな…まあ、だったらまた飯でも作ってくれよ。ちゃんと美味しいやつな」

転校生「分かった…頑張るね」

「ああ」

転校生「…」

「…」

転校生「…」

「…ダイジョブか?」

転校生「…うん…今のお母さん、大好きだから…いなくなっちゃたらって考えると…そんなことはないってわかってるんだけど…思い出しちゃうんだ…お母さんに捨てられたときのこと…」

「あのお母さんに限ってそんなこと絶対ねえだろ。ダイジョブだって。お前を捨てるような人じゃないよ」

転校生「…男くんも」

「ん?」

転校生「…男くんも、やっぱり親と上手くいってないの?」

「…まぁな」

転校生「そっか…」

「…」

転校生「…」

44 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:00:17.03 Grqn/7DQo 39/147

転校生宅

「…」

転校生「…」

イケメン「…」

転校生「お兄ちゃん…」

イケメン「…なんで男がここにいんだよ。やっぱお前らそういう関係なんだろ」

「ちげえよ」

転校生母「転校生っ!」

転校生「…お母さん…」

転校生母「良かった…戻ってきてくれて…男くんも、どうもありがとう。迷惑かけてごめんなさいね…」

「いや…俺は別に…」

転校生「お母さん…話って…」

転校生母「ええ…あなたのお父さんの話…とりあえず中に入って、ね?」

転校生「…」

転校生母「ごめんね、イケメンくん。最初は転校生と二人で話したいから…少し待っててくれるかしら?」

イケメン「わかりました」

転校生母「男くんも本当にありがとう。また家に遊びにきて?ごちそうするから」

「いえ…」

転校生「あ…」

転校生母「さ、入って。ちゃんとお話しましょ…」パタン

イケメン「…」

「…」

イケメン「…」

「…」スタスタ

イケメン「帰るのかよ」

「あ?」

イケメン「心配じゃねえのかよ?転校生のこと」

「…俺がここで心配してたらどうこうなる問題じゃねえだろ。後はお前ら家族の問題じゃねえか」

イケメン「…ちっ…全部知ってんだな」

「ああ。昨日転校生から聞いた」

イケメン「そうかよ…」

「仲良くしてやれよ。転校生と」

イケメン「そんな簡単にできっかよ…だいたい俺、あいつにどんな顔して接すればいいと思うんだよ…」

「でも、なんとかしたいと思ってるからここにいるんじゃねえの?」

イケメン「…」

「まぁ、最初からは上手くはいかねえだろ。時間かけてゆっくり頑張れよ」

イケメン「知った風な言い方だな」

「…悪かったよ」スタスタ

イケメン「待たねえのか?」

「もう俺には関係ないよ」スタスタ

イケメン「…」

45 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:02:35.08 Grqn/7DQo 40/147

男宅

「…」シコシコ

「…」シコシコシコ

「…」シコシコシコシコ

「…勃たない…」シコシコシコシコシコ

「どうしよう…勃たないよ…勃たなくなっちゃったよ…うっ…」シコシコシコシコシコシコ

「うっ…なんで…なんで勃って…くれないんだよ…うぅっ…幼馴染ぃ…」グズッ

「…今日は疲れたからな…もう寝よう…」

ムスコ「(´;ω;`)」

47 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:14:41.34 Grqn/7DQo 41/147

学校

「おはよう…」

「あ…ああ…」

「…」テクテク

「…」テクテク

「…男くんは…知ってるんだよね」

「何が?」

「イケメンくんと転校生さんの関係…」

「おさ…女も知ってたのか?」

「…うん、転校生さんが来る前の日に聞いたんだ…」

「…え?」

「?…どうかした?」

「…いや…なんで、そんなこと…いや…それより…なんでそんな話聞いて次の日付き合おうってなるんだよ?」

「…うん…イケメンくん、すっごく辛そうで…転校生さんとどう接すればいいのか…うんん、関わっていいのかすら分かってなかったの…」

「…」

「凄い罪悪感を感じてた…自分のせいだって言って…泣いてた…」

「…」

「イケメンくんも、知ったのは転校生さんが来る3日前位だったんだって…それで、すごいショック受けちゃったみたい…ホント、あのときのイケメンくん、見てられなかったな…」

「…」

「それで次の日、転校生さんが来て、仲良くしようって言ったみたい…それで、イケメンくん動揺しちゃって…知らないって追いはらちゃって…」

「…」

「その後、すっごい泣いて…なんか、それ見てたら…そばに居てあげたいなって思って…」

「そうか…」

「…軽蔑してる?私のこと」

「…え?」

「薄情な女だなって思ってたり…するのかなって…」

「…」

「…こういう話しってあんまりしたことなかったよね。今まで」

「なあ…」

「なに?」

「そろそろ行かないと、授業始まる」

「…そうだね…」

48 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:16:33.51 Grqn/7DQo 42/147

教室

教師「今日はイケメン休みなのか…珍しいな」

「…!?」ガバッ

教師「?…どうかしたか?男」

「…いや…」

教師「なんだお前、イケメンが休みでさみしいのか?」ニヤニヤ

「…」

クラス「ザワザワ…」

×××

教師「はい。ではこの辺で終わります。ワークの27ページを明日までにやってこいな」スタスタ
ガララ…

(イケメンが休みだってこと…女は知ってたのか?)

(…転校生は来てんだろうか…)

「…」

49 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:17:36.19 Grqn/7DQo 43/147

2組教室

同級生A「お!男じゃん。どうしたよ」

「…あ、転校生って今日来てるか?」

同級生A「いや、休んでるけど?」

「…そうか。さんきゅ…」テクテク…

同級生A「ちょっと待てよ!」ガシッ

「なんだよ?」

同級生A「なんかお前最近、転校生さんと仲良いみたいじゃんかよ。え?どういうことなんだ?」ニヤニヤ

「は?」

同級生A「とぼけんなって。2人で一緒にいるところ、結構目撃されてんだぜ!?」

「たまたまだろ。…別になんもねえよ…」

同級生A「おいおい、あの男を寄せ付けない転校生さんがたまたまで野郎と2人きりでなんか居るかよ!ホントは付き合ってたりすんじゃねぇの?」ニヤニヤ

「マジでそんなんじゃねえよ。もう離せ」ガバッ

同級生A「えぇ~ムキになると、尚更怪しいぜ?」

「言ってろ」スタスタ

50 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:18:44.51 Grqn/7DQo 44/147

廊下

女友「……なんだってぇー」

「えっー?それホントにー?」

(幼馴染…)

女友「あっ…また男くんがこっち見てるよ…早く行こ」ボソッ

「えっ…あ…」

「女さん!」

「え?」

女友「何か用?」ズイッ

「…ちょっといい?女さん」

「うん…ごめんね女友ちゃん、ちょっと行くね」

女友「…」

×××

「ごめん、友達と一緒だったのに…」

「それは平気なんだけど…どうしたの?珍しいね。男くんの方から私に話しかけてくるなんて…転校生さんのこと?」

「…」

「男くんは転校生さんから聞いてないの?今日のこと…私が話してもいいのかな…」

「話せないなら別に…」

「いや、そんな対した話しじゃないんだけど…今日はイケメンくんたちと4人で会ってるんだって」

「…昨日の今日で?また急だな…」

「うん…私も経緯はよく知らないんだけど…」

「そっか…」

「でも、これで仲良くなれればいいよね…転校生さんも、イケメンくんも…お父さんとも…」

「…」

「…ね、男くん、今年の夏祭りさ…転校生さんと一緒に来なよ…」

「…!!」

「私はイケメンくんと行こうと思ってる」

「…なんで…」

「そこで、ちゃんと話そうと思ってるよ…イケメンくんに私と男くんとそれから…」

「ふざけんなっ!!!」

「男くん…」

「なんでっ!…何でそんなこと言えんだよっ!…お前…お前もかよ…」

「…このままじゃ男くんのためにもならないよ…」

「うるせぇ!そんなことは自分で決める!!お前とはもう関係ない!」

「でも…」

「もうこの話はやめだ」スタスタ

「どこ行くの?午後の授業始まっちゃうよ…」

「関係ないって言ってんだろ」スタスタ

「男くん…」

51 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:19:17.20 Grqn/7DQo 45/147

屋上

「クソッ…」

「…」ポロン

ムスコ「hello!」ヒョコッ

「…」シコシコ

「…」シコシコシコ

「…」シコシコシコシコ

「…」シコシコシコシコシコ

「…」シコシコシコシコ

「…」シコシコシコ

「…」シコシコ

「…」シコッ…

「…寝よう…」

ムスコ「(。□。)」

52 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:20:01.14 Grqn/7DQo 46/147

×××

「…放課後か…」

「…帰ろう」

53 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:21:03.22 Grqn/7DQo 47/147

男宅

転校生「お帰り…」

「…どうしたんだよ」

転校生「うん…ちょっとね…」

「…今日はイケメンやお父さんと会ってるって聞いたけど」

転校生「知ってたんだ…女さん?」

「まぁな…」

転校生「そっか…」

「何かあったか?」

転校生「うん…どうだろ…」

「…」

転校生「…なんか、結局、会ってみてもなんにもなかったのかなぁって感じかな…私やお母さんとは全然関係ないところで生きてきた人みたいだった…実際にそうなんだけどね」

「…そうか」

転校生「うん…ああ、こんなもんなんだーって思ってさ…でも…やっぱり会えてよかったかな…」

転校生「確かに私一人の満足のためって感じにはなちゃったけど…なんかね、これでようやくちゃんと私の人生が始められる気がするんだ」

「そっか…まぁ、ならよかったじゃねえか」

転校生「うん…でも、私をお父さんと会わせる為にお母さんとお兄ちゃんがお父さんを説得してくれてたのは嬉しかったかな…」

「イケメンがか?へぇ…」

転校生「うん、私とケンカしたあともずっと、色々考えてくれてたみたい…お父さんとは無理そうだけど、お兄ちゃんとは仲良く出来そう…かな?」

「そっか…」

転校生「今度、試合の応援に行く約束もしたよ…」

「…よかったな…」

転校生「うん…よかった…」

「…」

転校生「…男くん」

「ん?」

転校生「…私はこれから私を生きるよ。そう決めたの。今日がそのスタート」

「ああ…」

転校生「私はこれからの私の人生にあなたがほしい」

「…」

転校生「私、男くんのことが好きだよ」

54 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:34:22.30 Grqn/7DQo 48/147

学校

「…」テクテク

(授業ダルいな…)テクテク

「あ…」

イケメン「……だから全然できてないんだよね」テクテク

「それは仕方ないよ。転校生さんのこととか…部活のこともあるしね…」テクテク

イケメン「そうなんだよなぁ…期末終わったらすぐに選抜メンバーの顔合わせだし。夏休みも遊べそうにないよ」

「そっか…」

イケメン「でも、夏祭りはちゃんといくから!そこはダイジョブ!」

「うん…ごめんねワガママ言って…あ…」

イケメン「ん?…あ…男…」

「…」スタスタ

イケメン「…なんだ?あいつ…」

「…」

55 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:35:02.97 Grqn/7DQo 49/147

屋上

「結局、ここか…」

「…」

「私を生きる…か…」

「…」

(そういや来週は期末テストだな…)

「2限からは出るか…」

56 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:36:00.99 Grqn/7DQo 50/147

教室

「…」

クラスメイトA「あれ?男じゃん。何?女さんの水着姿見に来たの?」

「…もしかして、体育?」

クラスメイトA「そ。水泳」

「…最悪だ」

クラスメイトA「今日は女さん出るっぽいよ」

「だからなんだよ…」

クラスメイトA「お前、女さんのこと好きなんだろ?…あ、でも最近は隣のクラスの転校生との方が仲いいんだっけ?」

「…」

同級生C「何?男も転校生さんの水着狙い?」

「は?」

同級生C「今日は転校生さん、多分出るぞ」

「…3組の体育って単独じゃなかったか?」

クラスメイトA「はぁ?お前、何言ってんだ?ずっと2組と一緒だったじゃねえかよ」

「…そうだっけ?」

クラスメイトA「お前それ、1年のときの話だろ」

「…知らなかった」

同級生C「…ダイジョブかよこいつ…」

クラスメイトA「さあ…」

57 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:37:27.37 Grqn/7DQo 51/147

プール

イケメン「お前、こういうのにはしっかり来るのな」

「うるせえ…」

イケメン「どっち見に来たの?女?転校生?」

「関係ねぇよ」

イケメン「お前さ、いい加減女のことは諦めろよ」

「…」

イケメン「てか、何でそんなに女にこだわる訳?意味分かんねえよ」

「…」

イケメン「…だんまりかよ」

「…」

イケメン「なんとか言えよ」

「…お前には関係ないよ」

イケメン「んな訳ねぇだろ!俺の彼女だぞ!?」

「…」

イケメン「っち…」

58 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:38:38.73 Grqn/7DQo 52/147

転校生「あ!男くんだ!おーい!」タッタッタ

「…」

イケメン「よお」

転校生「あれ?お兄ちゃんも見学なの?ってか、二人って実は仲良い?」

「なわけないだろ…」

イケメン「つか、お前…学校でその呼び方はやめてくれ…」

転校生「それもそうだね…それより、男くん!どうよ?私の水着姿!!」

「…」

転校生「え?無反応!?ひどくない?ね?可愛いでしょ?」

「…そうだな…」

転校生「うわっ…超冷たい…ね、イケメンくん、可愛いよね、私」

イケメン「…俺に振るなよ…」

転校生「あーもう!二人ともひどい!傷ついた!だいたい水着が学校指定なのが悪いんだよ!」

イケメン「それは関係ないと思うけどな…」

転校生「うるさい!もういい!二人には二度と見せてあげない!」スタスタ

59 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:39:11.23 Grqn/7DQo 53/147

イケメン「…おい」

「なんだよ」

イケメン「なんだあの態度」

「…別に」

イケメン「やっぱりお前は女がいい訳だ」

「…」

イケメン「…否定しないのな」

「別にそんなんじゃねえよ」

イケメン「ならさ、転校生と付き合えよ」

「は?」

イケメン「あいつ、絶対お前のこと好きだよ。どこがいいのかは知らねえけど」

「なんでお前にんなこと言われなきゃいけないんだよ」

イケメン「わかんだろ…あいつにはさ、なんつーか…幸せになって欲しいんだよ」

「…」

イケメン「って、何話してんだろうな俺は…どっちにしろお前の女に対しての感情は迷惑でしかないんだよ。俺らからすれば」

「だから、お前には関係ないんだって…」

イケメン「いい加減に現実から目逸らすのやめろよ。お前が女に対してどんな思い入れがあるのか知らんがもう諦めろ」

「お前だって知った風に言うじゃねえかよ…」

イケメン「茶化すな。俺は真面目に言ってんだぞ」

「…」

イケメン「はっきり言うぞ。女はお前のことなんてなんとも思ってねえんだよ。これは事実だ」

「…本人に聞いたのか?」

イケメン「ああ。はっきりと好きじゃないって言ってたぞ」

「そらそうだろうね…」

イケメン「わかってんならもう引けよ。ウザいだけだろ」

「あいつが好きなのは俺じゃないんだよ…」

イケメン「当たり前だろ」

「…」スタスタ

イケメン「おい、どこ行くんだよ。まだ話は終わってねぇぞ!」

「…」スタスタ

イケメン「またそうやって逃げんのかよ!!おい!」

「…」スタスタ

60 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:40:31.86 Grqn/7DQo 54/147

屋上

「…」

「…結局またサボっちまった」

「ま、いいか…」

転校生「全然良くないでしょ!」

「!?」

転校生「私の水着姿見てるより、こんなところでボケっとしてる方がいい訳?」

「…別に」

転校生「ねえ、さっきのお兄ちゃんとの話、どういうこと?」

「…聞いてたのかよ。てかお前、授業はどうしたんだよ」

転校生「生理来たって抜け出してきた。ねえ、女さんが好きなのってホント?」

「…」

転校生「昨日の私の話、断ったのってそれが理由?」

「…関係ないだろ」

転校生「関係あるっ!!」

「…」

転校生「バカ!なんで関係ないなんて言えるの!?信じらんない!」

「うるせえな…」

転校生「うぅっ…ひどいよ…男くん…」

「…」

転校生「ねえ、女さんのことが好きなの?」

「…」

転校生「だから私とは付き合えないの…?」

「…そんなに単純じゃねえんだよ」

転校生「…なんにも…」グズッ

「あ?」

転校生「…なんにも話てくれないんだね…」ポロポロ

「言ってんだろ…お前には関係ないって」

転校生「…」ポロポロ

「…授業始まんぞ。そろそろ戻れよ」

転校生「…」トボトボ…

「…」

ポツ…ポツ…ポツ…

「…?」

「雨か…」

61 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:43:39.60 Grqn/7DQo 55/147

×××

ザー…

(よく降るな…)

「クシュンッ…」

(寒…)ブルルッ

「…もう昼休みか…」

「帰ろう」

62 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:44:05.13 Grqn/7DQo 56/147

男宅

「…」

(ヤバい。ダルい…)

(こりゃ完全に風邪引いたな…)

(熱っぽいし、今日は休もう…)

63 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:44:41.31 Grqn/7DQo 57/147

×××

「・・・暇だ」

(なんだかこうやってひとりでのんびりするの、すげぇ久々な気がするな…)

(よく分らんが最近、色々あったからな…)

「いつか反動で引き篭もりそうだぜ」キラキラ

「…」ムクッ

(身体起こすと辛いな…)

ガサゴソ…ガサゴソ…

(…懐かしいな)

(…)グズッ

「…シコシコしなきゃ」

64 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:45:09.92 Grqn/7DQo 58/147

「シコシコしなきゃ」シコシコ

65 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:46:00.99 Grqn/7DQo 59/147


「シコシコしなきゃ…」シコシコシコシコ

66 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 04:46:27.33 Grqn/7DQo 60/147



「シコシコしなきゃ……」シコシコシコシコシコシコ

72 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 09:54:30.95 Grqn/7DQo 61/147



×××
×××


学校

転校生(男くん…今日も来てない…)トボトボ

転校生(…私のせいかな…私があんなこと言ったから…)トボトボ

転校生(会いたいな…)トボトボ

転校生「あ…」

教師「…じゃあ、お前も知らないんだな?」

「…はい…」

教師「連絡もつかないのか?」

「はい…携帯も電源が切れてるみたいで…」

教師「そうか…弱ったな…ご両親には連絡つかなし…もう休んで3日経ってるからな…なんかの事件に巻き込まれてなければいいんだが」

「…」

教師「なぁ女、お前、ちょっと男の家に行ってみてくれないか?」

転校生「行きます!」

「!?」

教師「えっ!?」

転校生「あ…えっと…」

教師「転校生か…どうしたんだ?」

転校生「…私が男くんの家に行きます!」

73 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 09:56:05.99 Grqn/7DQo 62/147

通学路

「ごめんなさい、転校生さん…手間かけさせちゃって…」

転校生「別にいいの。私が行きたいんだから…それよりさ、女さん」

「何?」

転校生「なんで先生は女さんに頼んでたの?なんかちょっとおかしくない?」

「それは…」

転校生「それに、そのことを女さんが私に謝るのもおかしいよね?どういうこと?」

「…」

転校生「…私、男くんのことが好き」

「そう…なんだ…」

転校生「うん。大好き。だからね、告白したの。私が学校休んだ日に」

「…」

転校生「振られちゃったけど…」

「そうなんだ…」

転校生「…」

「…」

転校生「ねえ?男くんがなんで私を振ったかわかる?」

「…」

転校生「ふーん…」

74 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 09:56:38.29 Grqn/7DQo 63/147

男宅 前

「あの…私はここで…」

転校生「…一緒には来ないの?」

「うん…男くんのそばに私は居ない方がいいから…転校生さんが居てあげて?」

転校生「…女さんは、お兄ちゃんのことが好き?」

「好きだよ。誰よりも好き」

転校生「…そっか。バイバイ。またね」

「うん…男くんのこと、よろしくね…」

76 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 09:59:07.97 Grqn/7DQo 64/147

男宅

転校生「…男くん、いる?」コンコン

転校生「…男くん?」コンコン

転校生「…」

転校生「…」ガチャッ

転校生(開いてる…)

転校生「お邪魔します…」

転校生(真っ暗だ…男くんは…寝室かな?)

転校生(…何これ?アルバム?)ピラッ

転校生(これって…)

転校生「!?」

「ハァ…幼馴染ぃ…ハァ…ハァ…ゲフッ」ジャリジャリ…

転校生「男くん!?何してんの!!」バッ

「ハァ…ハァ…ハァ…幼馴染…」ジャリジャリジャリ…

転校生「男くん!男くんてばっ!!」ユサユサ

「うっ…ゲホゲホッ…うぇぷ…」ジャリッ…

転校生「男くん?!しっかりして!」ユサユサ

「うぇっ…うっ…あ…」

転校生「男くん?大丈夫?気が付いた?」

「…幼馴染?」

転校生「…」ジワッ

「…あ…幼馴染なのか?」

転校生「…うっ…男くん、私だよ!」ポロポロ

「…ああ…そうか…よかった…なあ、これでまた…」

転校生「うぅっ…男くん…私だよぉ…」ボロボロ

「ああ…やっぱり、幼馴染がいないとダメだよな…」

転校生「うっ…気付いてよ…男くん…気付いてよぉ!!」ダキッ

「…幼馴染?」

転校生「…うわあぁぁぁぁぁぁぁん!!男くん!男くん!男くん!」ボロボロボロボロ

「ど…どうしたんだよ…幼馴染…?」

転校生「好き!…大好き!!大好きだよ!男くん!!」ボロボロボロボロ

「…」

転校生「うわああぁぁぁぁぁぁん!!」ボロボロボロボロ

「…あ…」

77 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:01:34.02 Grqn/7DQo 65/147

×××

転校生「…」グズッ

「…なんか、つい最近にもおんなじ光景があったよな…」

転校生「…」ズズッ

「落ち着いたかよ…」

転校生「う゜ん…」ズビッ

「…だったら、離れて欲しいんだが」

転校生「…い゜や゜」

「…まぁ、お前は気になんないのかもしれんが…俺は気にするんだ…」

転校生「…」ギュッ

「俺今、下フルチンなんだよね」

転校生「!?」バッ

「…気付いてなかったのか?」

転校生「こんなに暗かったら気付く訳ないでしょバカッ!!早く言いなさいよ!!」(///)

「そういわれてもな…しまう間もなく抱きついてきたのはそっちじゃねぇかよ…」

転校生「うっ…」(///)

「いや…悪かった…ありがとう」履キ履キ…

転校生「…血」

「…ん?」

転校生「…おち○ちん…血が出てる…」

「…まぁ…なんかずっとシゴいちゃってたからな…」

転校生「痛そう…」

「…恥ずかしいからあんま見ないで欲しいんだけど…」履キ履キ

転校生「ダメ…」

「えっ!?」

転校生「そのまま履いたらバイキン入るよ…脱いで」

「え…え?」

転校生「洗わないと」ヌガシヌガシ

「お…おい…」

転校生「まって…タオル濡らしてくるから…」パタパタ

「…」

78 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:02:56.63 Grqn/7DQo 66/147

×××

転校生「…なんか、恥ずかしいね…」サワッ…

「そりゃ、俺の方だろ…汚ねぇしいいよ。自分でやるから」

転校生「ううん、大丈夫」

「…でも」

転校生「ダイジョブだから…」フキフキ

「イッツ…」

転校生「あっ…痛かった?…ごめん…」

「いや…まぁ、ダイジョブだから」

転校生「ごめんね…なんか…触ったことないから…痛かったら言ってね…」フキフキ

「…なんか、その台詞、すげぇエロいなって、いってぇ!」

転校生「い、今のは男くんが悪いっ!…意識しないようにしてるんだから、変なこと言わないで!!」フキフキ

「悪かったよ…」

転校生「…」フキフキ

「…」

転校生「…」フキフキ

「…もういいだろ」

転校生「…勃たないね」

「…!!おまっ…お前、思いっきり意識してんじゃねぇかよ!!」

転校生「だって…悔しいんだもん…」

「…もうずっとシコってたって言ったろ。こんな状態じゃ勃たねえんだよ」

転校生「…そうかもしれないけどさぁ…」

「ほらもういいだろ。諦めろ」履キ履キ

転校生「うん…カーテン開けるね」シャーッ

「まぶしっ…」

転校生「…疲れた顔してる」

「そうかもな…」

転校生「…なんか、何から聞けばいいのか分らないや」

「とりあえず、何しに来たんだよ…ってか、どうやって入ってんだ??」

転校生「いや、普通に鍵開いてましたけど?」

「マジかよ…」

79 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:04:13.62 Grqn/7DQo 67/147

転校生「男くん、学校に連絡しないで休んでたでしょ?先生が気にしてたんだよ。だから私が様子見に来たの」

「ああ…そういうことか…」

転校生「心配したんだよ…私のせい?」

「…何が?」

転校生「だって…プールの後…」

「ああ…そうか。いや関係ねえよそりゃ」

転校生「えっ?」

「いやほら、あの後すぐ雨降ったじゃん?俺それからしばらく屋上居たからな…そんで風邪引いたんだよ」

転校生「そっか…ダイジョブなの?」

「いや…あんまりだな…正直、辛い。来週からテストだろ?うつらない内に早く帰れよ」

転校生「そういうわけにも…いかないよ…」

「お母さんと約束してんだろ?だったらダメだろ」

転校生「…今は男くんの方が大事だよ」

「…」

80 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:05:29.30 Grqn/7DQo 68/147

転校生「…この写真、小さい頃の女さんだよね…こっちのには隣に男くんも写ってる」

「…!お前、それどこで…」

転校生「勝手に見てごめん…リビングのテーブルに置いてあったの…」

「チッ…」

転校生「…それにさっき女さんのこと、幼馴染って呼び方してたよね…」

「…」

転校生「…ずっと好きだったの?」

「…」

転校生「女さん、私は男くんのそばには居ない方がいいって言ってた…」

「…」

転校生「これって、女さんは男くんの気持ちを知っててお兄ちゃんと付き合ったってことじゃないの?」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…やっぱり、答えてくれないんだ…」ジワッ

「…」

転校生「…」ポロポロ

「…」

転校生「…」ポロポロ

「…」

転校生「…帰るね」

「女を!」

転校生「…え?」

「…女を…好きなのは…俺じゃない…」

転校生「えっ…でも…」

「…俺は女のことは…好きじゃ…ない」

転校生「…どういうこと?」

「…お前はもう帰れ…」

転校生「でも…」

「いいから帰れ。お母さんとの約束は守れ」

転校生「…」

「俺は疲れたからもう休むよ…」

転校生「…わかった」

「…」

81 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:05:56.78 Grqn/7DQo 69/147

転校生「…男くん」

「…何?」

転校生「明日も来ていい?…やっぱり、男くんのこと心配だし…テスト勉強ならここでも出来るから…」

「風邪がうつったらどうすんだよ」

転校生「それは大丈夫!私、こう見えて身体はジョウブなんだよ?」

「…」

転校生「…ね、迷惑?お弁当持ってくるよ。あ…お粥とかの方がいいかな?ね、いいでしょ…」

「…お前、ホント会ったときから性格変わったよな」

転校生「…それってきっと、男くんのせいだよ」

「…」

転校生「じゃぁ、また明日ね…」

82 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:06:34.58 Grqn/7DQo 70/147

転校生宅

転校生「ただいまー」ガチャッ

転校生(お母さんはまだ帰ってないか…)

転校生(…勉強しよ)

83 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:07:46.07 Grqn/7DQo 71/147

×××

転校生「…」カキカキ

転校生(…考えたらさっき、男くんのおち○ちん触っちゃったんだよね)カキカキ

転校生(私、振られたのに…なにやってんだろ…)カキカキ

転校生(男くん…やっぱり嫌だったかな…)カキッ…

転校生(女さんにも八つ当たりみたいなことしちゃったし…私ってホント、自分のことばっかだ…全然可愛くない…嫌だな…)

転校生「だから男くんにも振られちゃうのかな…」

84 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:08:12.99 Grqn/7DQo 72/147

×××

転校生「いただきます」

転校生「…」モグモグ

転校生(お母さんの料理、やっぱり美味しい…)モグモグ

転校生(なんで私は上手く出来ないんだろう…ガサツだからかな?…バカだから?)モグモグ

転校生(女さんは上手なのかな…)

転校生(あれだけ可愛くて、優しくて…それで料理も上手だったらもう勝ち目ないよね…おっぱいも、多分私より大きいし)

転校生(いけないいけない!男くんは女さんのこと好きじゃないって言ってたじゃない!…それなのに私…)モグモグ

転校生(私ってホント可愛くない…嫌な奴だ…)

85 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:09:14.62 Grqn/7DQo 73/147

×××

転校生母「ただいまー」

転校生「おかえりーお風呂沸いてるよー」

転校生母「ありがと。もう汗だくだくだわ…」

転校生「お疲れ様。すぐ入る?」

転校生母「そうする。…男くん、今日も休みだった?」

転校生「うん…」

転校生母「そう…一人暮らしなのよね?ダイジョブなの?」

転校生「うん…」

転校生母「…あんまり気負いしないで、連絡くらいとってみたら?」

転校生「うん…」

転校生母「…まあ、なんか複雑そうな子だったし…難しいのかもね」

転校生「…今日ね、行ってきたんだ。男くんの家」

転校生母「あら!ちゃんと謝ってきたの?」

転校生「うんん…休んだの、ただの風邪だって…私の話は関係ないって言ってた」

転校生母「そう。良かったじゃない…って訳でもなさそうね。何かあったの?」

転校生「…おち○ちん拭いてきた」

転校生母「…は?」

転校生「…」

転校生母「ごめんなさい…お母さんちょっと何言ってるか分らなかったのだけれど…」

転校生「…なんかね、凄かった」

転校生母「…あなた、男くんに振られたのよね?」

転校生「うん」

転校生母「なのに、したの?」

転校生「してないよ!してないしてない!…ただ拭いただけ…」

転校生母「ごめん…全然何言ってるか分らない…」

転校生「私も…何やってんだか分らない…」

転校生母「…」

転校生「…」

転校生母「転校生、あなたもうお風呂入った?」

転校生「え?…まだだけど…」

転校生母「よし!じゃあ今日は久々に一緒に入りましょう!」

転校生「ええっ!?…いいよ…恥ずかしいし…家のお風呂狭いし…」

転校生母「いいから来なさいって」グイグイ

転校生「ええ~…」ズルズル

87 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:10:24.54 Grqn/7DQo 74/147

×××

転校生母「考えたら、あんたとお風呂入るなんて、あんたを引き取ったとき以来ね」

転校生「そうだね…」

転校生母「あの頃はまだおっぱいもぺたんこで全然子供だったのよね…」

転校生「うん…お母さんもまだ全然若かった…」

転校生母「今でも十分若いわよ私は!これでも職場ではモテモテなんだかね!」

転校生「あはは。お母さん、私みたい」

転校生母「…どうして?」

転校生「私も男くんにおんなじようなこと言ったなぁーって」

転校生母「親子だからね、似てるのよ思考パターンが」

転校生「そうだね。似てるよね。私とお母さん」

転校生母「私の方が美人だけどね!」

転校生「うん…そんなこと言っちゃうのもそっくり…」

転校生母「そうね…恥ずかしいくらいにね…」

転校生「人の振り見て我が振り直せ?」

転校生母「え?」

転校生「お母さん、今恥ずかしいって言った」

転校生母「確かにちょっとこの年になって何いってるんだろ私って思うことはあるけどね…まぁでも直すほど間違ってもいないでしょ?」

転校生「すごい自信家…」

転校生母「そうよ。あんたのお母さんはすごい自信家なの」

転校生「うん…ホントにすごい…」

転校生母「…」

88 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:12:11.47 Grqn/7DQo 75/147

転校生「…湯船狭いね」

転校生母「でもね、私にも自信がなくなることってあるのよ…」

転校生「えっ?…」

転校生母「あんたを引き取った最初の頃は本当に自信なくしてたわ…あんたはすごい塞ぎ込んじゃってたし…私も貧乏だったから、この子のこと幸せに出来るのかなって、とても不安だった」

転校生「…」

転校生母「イケメンくんと一緒に居たのを見られて、逃げ出された時もそう。やっぱり私はあの子の母親になれてなかったのかって…すごい自信なくした」

転校生「そんな…」

転校生母「でもね、自信を失わせたのもあんただけど、自信を取り戻させてくれたのもまたあんただった」

転校生「…」

転校生母「やっぱり、私は間違ってなかったんだって…これでよかったんだって…そう思わせてくれるのはいつも転校生だった」

転校生「お母さん…」

転校生母「だからね、あなたもきっと大丈夫。正直、何が大丈夫なのか分らないけど…でも大丈夫!お母さんが保証する」

転校生「…」

転校生母「だってあなたはこんなに可愛いんだもの。だからあなたは、あなたの思うままにやりなさい」

転校生「…もし…もしも…さ」

転校生母「なあに?」

転校生「もし、それで失敗しちゃって取り返しのつかないことになったら…どうする?」

転校生母「取り返しのつかないようなことになんてそうそうならないわよ。特に若いうちはね」

転校生「…」

転校生母「そうね…もしそれでもダメだったら…その時は…」

転校生「その時は…?」

転校生母「私を呼びなさい。本当の本当に一生懸命頑張って、悩んで、それでも失敗しちゃったら私に頼りなさい。あなたにない経験と知識で解決してあげるから」

転校生「うん…わかった。そうするね」

転校生母「よし!じゃあ、ひと段落ついたところで、転校生には背中流して貰おうかな」

転校生「ええ~!?なんでよ?」

転校生母「今のお悩み相談代?と思えば安いもんじゃない」

転校生「私、相談した覚えないんだけど」

転校生母「そうだったかしら?じゃあ、人生授業料ってことで」

転校生「ええ~…なんか納得いかないんだけど…」

転校生母「いいから流しなさいよ。それくらいいいでしょ?」

転校生「意味わかんないし…」

89 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:13:02.18 Grqn/7DQo 76/147

×××

転校生「お母さーん、電気消すよー?」

転校生母「いいわよー」

ポチッ

転校生「ね、お母さん」

転校生母「なあに?」

転校生「明日の朝、お料理手伝ってもらってもいい?」

転校生母「男くん?」

転校生「…うん」

転校生母「いいわよ」

転校生「やった。ありがとう」

転校生母「でも、もうおち○ちん触るのはダメよ?そういうのはちゃんと好き合ってからにしなさいね?」

転校生「う…わかってるよ…それくらい」

転校生母「まぁ、ダイジョブだと思ってるからあんまり心配はしてないけどね…だから、私の信頼を裏切らないでよ?」

転校生「はぁい」

転校生母「よろしい。じゃあ寝ましょうか」

転校生「うん…おやすみ。お母さん」

転校生母「おやすみ、転校生」

90 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:13:57.25 Grqn/7DQo 77/147

男宅

転校生「…どう?」

「ああ。美味いよ。…ありがとな」モグモグ

転校生「どういたしまして」

「自分で作ったのか?」モグモグ

転校生「うん…ちょっとだけお母さんに手伝ってもらちゃった…」

「そうか…」

転校生「うん…」

「正直、ここんとこマトモに食ってなかったから助かる」モグモグ

転校生「病気なんだから、ちゃんと食べなきゃダメだよ?」

「そうだな…」モグモグ

91 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:14:47.00 Grqn/7DQo 78/147

×××

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…来週は、学校これそう?」

「多分、大丈夫だろ。熱も下がったし…」

転校生「そっか…」カキカキ

「ああ。それに、期末落とすとマジで留年しかねないからな」

転校生「…そうだね」カキカキ

92 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:15:55.85 Grqn/7DQo 79/147

×××

転校生「…じゃあ、そろそろ帰るね」

「ああ…悪いな夕飯まで…」

転校生「ううん…どうせ家に帰っても一人で食べるし…」

「そうだな…」

転校生「うん…」

「…」

転校生「…これね、今日書いてたノート。3教科分しか出来なかったけど、今回の期末の要点まとめておいてあるから、使って?」

「え…これ、わざわざ俺の為に?」

転校生「自分の復習にもなるし…それに、やっぱり男くんにもちゃんと勉強してもらいたいもん…」

「…マジかよ…なんかホント悪いな…何から何まで…」

転校生「いいの。私が好きでやってることなんだから」

「マジで助かるよ…ありがと」

転校生「…そんなにたいしたものじゃないから期待しないでね?」

「いや…でも…」

転校生「ホントに気にしなくていいから!はい!…じゃあ、帰るね」

「あ…」

転校生「ん?」

「…明日も来てくれないか?」

転校生「…え?」

「なんていうか…正直、熱出て、一人で寝てて…参ってたんだ…恥ずかしいけど…寂しかった…」

転校生「…」

「…だから、お前が来てくれたとき、すげえ嬉しかった…今日も…」

転校生「…」

「図々しいのは分ってる…けど、迷惑じゃなかったら…明日も来てほしい…」

転校生「…初めてだよね。男くんが自分から何か言うのって」

「…そうだったか?」

転校生「そうだよ。だからびっくりした」

「…」

転校生「男くん、何考えてんだか全然分かんないんだもん…」

「…嫌か?」

転校生「ううん、嬉しい。」ニコッ

「…よく分らんのはお前も一緒だよ」

転校生「そうかな?私ってけっこうすぐ思ったことそのまま言っちゃうタイプだと思うけど…」

「だからこそ、訳わかんねぇんだよ」

転校生「あはは、それちょっと酷いよ。なんか私が変な人みたい」

「変なのは事実だろ?」

転校生「ホント男くんって酷いよね。女の子にモテなさそう」

「お前も大概酷いやつだと思うけどな」

転校生「…似てるかもね、私たち」

「…いや、それはないな」

転校生「そう?」

「…ああ。俺はお前ほど、立派じゃねえよ」

93 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:16:52.30 Grqn/7DQo 80/147

転校生宅

転校生「ただいま…」

転校生(…男くんがあんな風に言ってくれるなんてなぁ…)

転校生(私を振ったこと、どう思ってるんだろ…)

転校生(なんて、怖くて聞けないよね…)

転校生(今日のも…別に私じゃなくても良かったんだよね…)

転校生(明日、女さん呼んであげたら、男くん、喜ぶかな?)

転校生(…ってまた私は女さんのこと…男くんはなんともないって言ってるのに…信じなきゃ)

転校生「…」

転校生(じゃあ、なんで、女さんのこと呼びながらシコシコしてたの?男くん…分らないよ…)

94 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:17:31.79 Grqn/7DQo 81/147

×××

プルルルルルル…

「…どうした?」

転校生「あ、男くん…寝てた?」

「いや…風呂上がったとこ」

転校生「そっか…私は今、お風呂中」

「…」

転校生「あっ!想像した?」

「してねえよ!よく風呂場に携帯持ち込めるなって思っただけ」

転校生「ホントにぃ?アヤシイなぁ」

「してねえっつってんだろ。いたずら電話なら切るぞ」

転校生「違うわよ…ちょっと思ったんだけど…」

「なんだよ」

転校生「…」

「?どうしたんだよ?」

転校生「…ううん、やっぱりいい」

「はぁ?」

転校生「なんでもないの。ごめんね、もう切るね。バイバイ」

「…お、おう…」

転校生「…」ピッ

転校生「…」

転校生「なにやってんだろ…私…」

95 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:18:15.81 Grqn/7DQo 82/147

男宅

転校生「…」カキカキ

「…」カキカキ

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…」カキカキ

「…」カキカキ

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…」カキカキ

「…」

転校生「…どこか分らない?」

「…ここ」

転校生「これはね……」

96 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:18:56.86 Grqn/7DQo 83/147

×××

転校生「今日はお弁当いっぱい作ってきたよ」

「…悪いな」

転校生「今回のはね、私一人でつくりました!!」

「…ほぉ…」

転校生「まあ、おにぎりと…簡単なおかずしかないんだけどね」

「いや…ありがとう」ニコッ

転校生「…!」(///)

「?どうした?」

転校生「な、なんでもない!…なんか男くんから素直にお礼言われるとか、ちょっと不気味かも…」

「ああ…ありゃ、照れ隠しだからな」

転校生「…何が?」

「いや、なんでもない。それより、食ってもいいか?」

転校生「うん…どうぞ」

「…いただきます」モグモグ

転校生「いただきます…」モグモグ

97 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:20:10.25 Grqn/7DQo 84/147

×××

転校生「…」

「…」カキカキ

転校生「…今日も暑いね」

「そうだな」カキカキ

転校生「…お昼、そうめんでもよかったね」

「そうかもな」カキカキ

転校生「期末終わったら、すぐ夏休みだね」

「そうだな」カキカキ

転校生「男くん、夏休み何するの?」

「…バイト」カキカキ

転校生「…そっか…何のバイトするの?」

「まだ決まってない…っしゃ!終わった!!」

転校生「お疲れ様。じゃあ、答え合わせしようか」

「だいたいお前、終わんの早過ぎるんだよ…」

転校生「男くんが遅すぎるんだよ。ホント、ずっと勉強サボってたんだね…」

「…うるせえ…」

転校生「じゃぁ、お互いのを採点し合おうか」

「…え゜?」

転校生「男くんがどれだけできたか、見てあげる」

「マジか…」

転校生「マジ」

「…お手柔らかに…」スッ

転校生「採点にお手柔らかにとか言われてもね…」

98 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:21:05.23 Grqn/7DQo 85/147

「…」マルッ

転校生「…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…」マルッ

「…」マルッ

転校生「…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…男くん、間違いばっか」バツッ

「お前が異常なだけだろ」マルッ

転校生「いや、これはどう見ても男くんに問題ありでしょ」バツッ

「…お!お前の間違い発見!!」バツッ

転校生「…そんなので喜ばないでよ…」バツッ

「…うるせえ。こうも正解ばっかだとなんかむかつくんだよ」マルッ

転校生「人の努力をなんだと…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…ねぇ」バツッ

「…なんだよ」マルッ

転校生「もうすぐ夏休みだね」バツッ

「それ、さっきも言ってただろ」マルッ

転校生「夏休み入ったらさ、すぐに夏祭りがあるでしょ」バツッ

「…」

「…そうだな」マルッ

転校生「…男くんは、誰かと行くの?」

「高校生にもなって、んなもん行くかよ」マルッ

転校生「そう?でもお兄ちゃんと女さんは行くって言ってたよ?」バツッ

「…」マルッ

転校生「男くん…私と行かない?」

「…あ、間違えてる」バツッ

転校生「いちいち言わなくていいの!…ね、ダメ?…嫌?」

「…いいから、採点続けろよ」マルッ

転校生「うぅー…」バツッ

「…」マルッ

転校生「…嫌なんだ」バツッ

「…お前とがどうこうって訳じゃねえよ」

転校生「・・・」

「…」

転校生「…」

99 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:22:22.72 Grqn/7DQo 86/147

×××

転校生「ふー。疲れた」バタッ

「行儀悪いな」

転校生「別にいいじゃん」

「今日はもう終わりにするか?」

転校生「…そうだね。もう時間も遅いし」

「夕飯は?」

転校生「男くんはどうするの?」

「お前がこのまま帰るんだったら送ってくついでに外で済ませるかな…」

転校生「へぇー。送ってってくれるんだ…優しいね」

「…別に、いつものことだろ」

転校生「あ、今、照れた?」

「照れてねえよ」

転校生「顔赤いよ?」

「…もうお前、一人で帰れ」

100 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:23:13.97 Grqn/7DQo 87/147

転校生宅

転校生「ありがとね…夕飯まで奢ってもらちゃって…」

「土日は世話になりっぱなしだったかんな…これぐらい安いもんだ」

転校生「体調はもう平気なの?」

「完全復活って訳でもないけどな…まあ、明日からは学校行けるくらいには平気」

転校生「だったら私も世話した甲斐あったよ」

「ああ…さんきゅな」

転校生「どういたしまして」

「…お母さんはまだ帰ってないのか?」

転校生「うん…多分…少し上がってく?」

「いや、今日はもう帰るよ。少しでも勉強しときたいし」

転校生「まだ病み上がりなんだから、あんまり無理しちゃダメだよ?」

「分ってる。日付変わる前には寝るよ」

転校生「うん…じゃあ、また明日ね」

「ああ。おやすみ」

転校生「おやすみなさい…」

101 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:30:28.50 Grqn/7DQo 88/147

×××

転校生「…」カキカキ

転校生(ホントは男くん、私のことどう思ってるんだろう…)カキカキ

転校生(嫌われてはない…よね…多分…)カキカキ

転校生(なんかこうやってると振られたこと、忘れちゃいそう…)

転校生(今、もう一回告白したら、今度は付き合ってくれないかなぁ…)

転校生(なんて…そんなことないよね…)カキカキ

転校生(でも、こんな中途半端なままじゃいられないよ…)

転校生「男くん…」

102 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:30:54.75 Grqn/7DQo 89/147

×××

転校生(お母さん、今日は遅いな…)

転校生(明日はテストだし、私も今日はもう寝よう…)

ポチッ

転校生「おやすみなさい…」

103 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:31:30.97 Grqn/7DQo 90/147

2組教室

教師「では、開始」

転校生「…」ペラッ

転校生「…」カリカリカリ

転校生「…」カリカリカリ

転校生(男くんとやったところばっかだ…)カリカリカリ

転校生「…」カリカリカリ

転校生(これなら、男くんもちゃんとできてる…よね…)カリカリカリ

×××

教師「では今日はこれで終了です。明日に備えて速やかに帰宅するように」

104 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:32:06.49 Grqn/7DQo 91/147

男宅

転校生「…」カキカキ

「…」カキカキ

転校生「…」カキカキ

「…」カキカキ

転校生「…今日のテスト、どうだった?」カキカキ

「…びっくりするくらいできた」カキカキ

転校生「一緒にやったとこ、けっこう出てたよね」カキカキ

「そうだな…」カキカキ

転校生「明日もそうだといいね…」カキカキ

「ああ…」カキカキ

105 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:32:41.17 Grqn/7DQo 92/147

帰り道(※)

転校生「ねぇ、見て…」

「ん?」

転校生「天の川…キレイ…」

「ああ…」

転校生「…男くん、全然興味なさそう」

「…いや…」

プルルルルルルル…

「電話だ…」ゴソゴソ

転校生「誰から?」

「…」

転校生「…男くん?」

「…いや、なんでもない」ピッ

転校生「?」

「いいからいこうぜ」

106 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:34:24.29 Grqn/7DQo 93/147

転校生宅 前

転校生「いつもいつもありがとね…」

「いや、俺もお前に世話になりっぱなしだからな」

転校生「そうだね。男くん、もう私居ないと生活出来ないんじゃない?」ニヤニヤ

「ははは。遠まわしに告白のリベンジしてる?」

転校生「うっ…」(///)

「悪い…意地悪だったな…」

転校生「…」

「…帰るわ」

転校生「…好きだよ」

「…」

転校生「私、男くんが好き。男くんと女さんの間に何があったかは知らないけど、それでも好き」

「…」

転校生「おやすみ…また、明日ね…」

107 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:35:05.27 Grqn/7DQo 94/147

転校生宅

転校生「ただいま…」

転校生「はぁ…」

転校生(何言ってんだろ…私…)

転校生(振られたばっかなのに…)

転校生「…お風呂入ろ」

×××

転校生「…」カキカキ

転校生「…」カキカキ

転校生「…」カキ…

転校生「…」

転校生「男くん…」

108 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:36:54.19 Grqn/7DQo 95/147

学校

教師「今日の試験はこれにて終了です。最終日の明日に備えて、しっかりと勉強しておいてください」

×××

転校生(男くん、まだ教室にいるかな?)

転校生(あ…)

「あ…転校生さん…」

転校生「こんにちは」

「男くん?」

転校生「うん…いる?」

「うんん…今日はもう帰っちゃったみたい…」

転校生「…そっか…ありがと…」

「あの…」

転校生「ん?」

「…」

転校生「・・・」

「…ごめん、なんでもない…」

転校生「…」

「…」

転校生「…女さんは知ってるの?男くんのこと…」

「…」

転校生「…そっか」

「…夏祭りに…」

転校生「え!?」

「…夏祭りに…来て…男くんと…」

転校生「…どうして?」

「…それがきっと大事なことだと思うから…男くんにとって…」

転校生「…」

「ごめんね…変なこと言ったね私…帰るね…」タッタッタ…

転校生「…」

109 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:37:31.35 Grqn/7DQo 96/147

男宅

転校生「…」コンコン

転校生「男くーん?」コンコン

転校生(いないのかな?)ピピピ…

ケイタイ「留守番電話サービスセンターに……」

転校生「…」ピッ

転校生「…」

110 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:38:22.38 Grqn/7DQo 97/147

×××

転校生「…帰ろうかな…」

「…どうして」

転校生「男くん!」

「…」

111 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:38:54.71 Grqn/7DQo 98/147

×××

転校生「…」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「今日は勉強しないの?」

「…」

転校生「明日もテストあるよ?」

「…」

転校生「ご飯食べる?…外行こうか?」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…帰った方がいいかな…私…」

「…勉強、教えてくれないか?」

転校生「…うん…」

112 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:39:42.69 Grqn/7DQo 99/147

帰り道(※)

転校生「…」

「…飯、一緒に食わねえか?俺出すよ」

転校生「うん…でも、私も払うからダイジョブだよ…」

「そっか…何食べたい?」

転校生「なんでもいいかなぁ…男くんは食べたいものないの?」

「…ファミレスでいいか?」

転校生「うん…」

113 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:40:27.89 Grqn/7DQo 100/147

商店街 ファミレス

転校生「いただきます」

「…」

転校生「…」モグモグ

「…」

転校生「…」モグモグ

「…」

転校生「…男くん?食べないの?」

「…食欲ないんだ」

転校生「え?」

「なんか、食う気しない…」

転校生「…どうしたの?また体調悪くなった?」

「…」

転校生「…男くん?」

「…なんか、ダメだな…俺…」

転校生「?何がダメなの?」

「…ありがとな…」

転校生「…??どうしたの?なんか変だよ?」

「…」

転校生「…」

「…明日で、テスト終わりだな」

転校生「…そうだね」

「学校終わったら、午後どっか遊びに行かないか?」

転校生「…私と?いいの?」

「…ダメか?」

転校生「うんん…私は嬉しいけど…」

「そうか…なら行こうぜ。どこか行きたいとこあるか?」

転校生「うーん…どうしよう…」

「俺も考えとくから、お前も明日の昼までに何か考えといてよ」

転校生「うん。分かった」

「ああ…」

転校生「びっくりしちゃった…男くんがこういうの誘ってくれるなんて…」

「…」

転校生「…これって、デートだよね?」

「…」

114 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:41:28.64 Grqn/7DQo 101/147

転校生宅

「じゃあ、帰るな」

転校生「うん…ありがと…気をつけてね」

「…」クルッ

転校生「男くん…」

「ん?」

転校生「…明日、楽しみにしてるね」

「…ああ」

115 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:41:54.25 Grqn/7DQo 102/147

×××

転校生(びっくりしちゃった…男くんがあんな風に誘ってくれるなんて…)カキカキ

転校生(…でも私、振られたんだよね…男くんは何考えてるんだろう?)カキカキ

転校生(嬉しいけど…私って尻軽なのかのなぁ…)カキ…

転校生「…」

転校生「…寝よう」

116 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:42:29.46 Grqn/7DQo 103/147

学校 

教師「ではここまで。3日間お疲れ様でした」


校門

転校生「男くん!」

「ああ…お疲れ」

転校生「ごめんね…待った?」

「別に。どこ行くか決めた?」

転校生「うーん…とりあえず、ご飯食べに行かない?」

「そうだな」

117 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 10:43:15.43 Grqn/7DQo 104/147

商店街 ファミレス

「…どうすっか」

転校生「何が?」

「これから。せっかく時間あるんだし、久々にちょっと遠出してみたい気分なんだよな」

転校生「…私、こうして男くんと一緒にご飯食べてるだけでも楽しいよ?」

「…お前なぁ…そういうの言ってて恥ずかしくならんのか?」

転校生「…恥ずかしい」

「ならいちいち言うな。俺の方も恥ずかしいんだから…」

転校生「…だって、わかんないんだもん…」

「何が?」

転校生「男くん、私のこと振っておいて、デート誘ってくるし…前より優しいし…」

「…」

転校生「…ねえ、ホントは私のことどう思ってるの?」

「…嫌だったか?」

転校生「嫌な訳ない。嬉しいよ。…でも、わからないから知りたい。男くんが思ってること」

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「私、行きたいところあるよ」

118 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:03:57.13 Grqn/7DQo 105/147

夏祭り 会場

「…どうして」

転校生「…」

「帰る」スタスタスタ

転校生「待って!」

「…お前、何考えてんだ?知ってたのか?」

転校生「…知らないよ。何にも知らない。ただ、女さんが連れてきてって…お祭りは明日だけど…」

「…あの女か」

転校生「怒ったなら、ごめんなさい。でも、男くんのこと知りたい。どうしてここに連れてくるのが大事なのかも男くんが嫌がる理由も…私、本当に何にも知らないから」

「…」

転校生「…男くんが…どうして女さんを気にするのかも…」

「…やっぱ帰るわ」スタスタスタ

転校生「男くんっ!!」

「…」スタスタスタ

転校生「男くん!!私、明日もここに居るから!!男くんのこと待ってるから!!」

「…」スタスタスタ

転校生「きてね!!ゼッタイにきてね!!待ってるから!!」

「…」スタスタスタ

転校生「…うぅっ」ジワッ

119 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:06:09.92 Grqn/7DQo 106/147

×××

転校生「…」グズッ

転校生(…帰ろう)

転校生(嫌われちゃったよね…きっと…)トボトボ

転校生「…ん?」

転校生(…お財布だ)キョロキョロ

転校生「…あ」

転校生「すみません」

A「はい?」

転校生「あの…財布、落としませんでしたか?」

B「ああ…私のだわ。ありがとうございます」

転校生「あ…いえ…」

B「…その制服…」

転校生「…はい?」

B「家の子と同じ高校の制服だわ…」

A「…そうか?」

B「間違いないわよ。校章もほら…同じじゃない」

A「…よく分からんな。そうだったけか」

B「そうよ。もう、昨日見たじゃない」

A「そうだったかなぁ…」

転校生「…あの」

B「ああ、ごめんなさいね。うちの子、男の子なんだけど、あなたと同じ高校なのよ。2年生の男っていうんだけど、知らない?」

A「おい…」

B「あら、いいじゃないの別に」

転校生「え…男くん…の?」

B「…知ってるの?男のこと」

転校生「はい…あの、男くんのお父さんとお母さんですか?」

男母「ええ、そうよ。男の…お友達かしら?」

転校生「あ…はい…」

男母「あらびっくり。女ちゃん以外で女の子の友達がいたなんて…しかも可愛い子よ。ねえ?」

男父「…男が今どこにいるか知らないか?」

転校生「…え?」

男母「実は今日、会う約束をしてたのよね…あ、私たちが別々に暮らしてるのは知ってる?」

転校生「はい…」

男母「それなのに、男ったら電話にも出ないし、部屋にも居ないもんだから困ちゃって…」

転校生「そうだったんですか…」

男母「それでもしかしたら、ここに来てるんじゃないかと思って…」

転校生「あの…」

男母「どうしたの?」

転校生「教えてくれませんか?男くんのこと…」

120 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:06:41.29 Grqn/7DQo 107/147

転校生宅

転校生「…ただいま」

転校生母「おかえり」

転校生「お母さん…今日は早いんだね」

転校生母「うん、夜の方の仕事はお休みだったの」

転校生「そっか…ご飯作ってるの?」

転校生母「ええ」

転校生「手伝うよ…」

121 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:07:22.27 Grqn/7DQo 108/147

×××

転校生母「いただきます」

転校生「いただきます…」

転校生母「そういえば、今日でテスト終わりよね?どうだった?」

転校生「うん…いつもどおりだよ…」

転校生母「そう?最近ずっと男くんと一緒だったみたいだから少し心配だったんだけど…」

転校生「…ずっと一緒に勉強してたもん」

転校生母「ならいいんだけど…」

転校生「…」モグモグ

転校生母「…」モグモグ

転校生母「…どうかしたの?」

転校生「うん…」

転校生母「男くん?」

転校生「…さっきね」

転校生母「うん」

転校生「会ったんだ。男くんのお父さんとお母さんに…」

転校生母「あら…離れて暮らしてるっていう?」

転校生「うん…この時期になると帰ってくるんだって…」

転校生母「そうなの…」

転校生「…ねえ、お母さん」

転校生母「何?」

転校生「もし、男くんの為になることが男くんに嫌われるかもしれないようなことだったとしたら、私はどうしたらいいと思う?」

転校生母「…」

転校生「…それでも、私は男くんの為になることをするべきかな?」

転校生母「…あんたは、男くんが好きなのよね?」

転校生「うん…」

転校生母「…私には、男くんがどういう事情を抱えてるか分からないけどそれでもやっぱり、一人はさみしいと思うな」

転校生「どういうこと?」

転校生母「何にも知らない私が言えることなんてこれくらいしかないってこと。後は一番悩んだ人が答えを出しなさい」

転校生「…」

転校生母「あなたが本当に男くんの為を思ってしたことなら、いつか必ずそれを分かってくれるわよ」

転校生「…そうかな」

転校生母「いつになるかは分からないけどね」

転校生「…」

転校生母「…また家に呼びなさい」

転校生「うん…」

122 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:08:57.76 Grqn/7DQo 109/147

学校

「…おはよう」

転校生「おはよう…」

「…男くんはどう?」

転校生「夏祭りのこと?」

「うん…」

転校生「…昨日ね、会ったんだ。男くんのお父さんとお母さんに」

「そっか…聞いたの?」

転校生「うん…」

「…」

転校生「ごめんなさい、女さん…私勘違いして八つ当たりみたいなことしちゃって」

「私は別に…」

転校生「このこと、お兄ちゃんは知ってるの?」

「うんん…だから、イケメンくんのこと不安にしちゃってると思う…」

転校生「…話さないの?」

「今日、全部話すって約束してるの。男くんが来ようと来まいと…」

転校生「そっか…」

「うん…」

転校生「…いままで、話さなかったのは男くんのため?」

「…自分ではそのつもりだったんだけど、本当は嫌だったんだと思う」

転校生「お兄ちゃんに嫌われることが?」

「じゃなくて、自分が薄情者だと思われることが…」

転校生「…」

「…転校生さんはどう思う?私のこと」

転校生「…わかんない」

「そっか…」

転校生「でも、お兄ちゃんは凄い女さんに支えられてるって言ってたよ」

「そっか…」

転校生「…私は今日、男くんを連れていくよ」

「…」

転校生「女さんにお願いしたいことがあるの」

123 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:09:42.59 Grqn/7DQo 110/147

体育館

校長「以上にて終業式を閉幕します」

×××

イケメン「…男、今日は休みなのか?」

転校生「みたいだね…」

イケメン「お前も何も聞いてないの?」

転校生「うん…」

イケメン「そっか…」

転校生「お兄ちゃん」

イケメン「だからお前、その呼び方は…」

転校生「女さんのこと、ちゃんと支えてあげてね」

イケメン「はあ?」

124 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:11:11.12 Grqn/7DQo 111/147

夏祭り 会場

人々「ワイワイガヤガヤ」

転校生「…」

125 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:11:56.67 Grqn/7DQo 112/147


×××

人々「ワイワイガヤガヤ」

転校生「…」

×××

人々「ワイワイガヤガヤ」

転校生「…」

×××

人々「ワイワイ…」

転校生「…」

×××

転校生「…」

転校生「男くん…」

126 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:13:10.12 Grqn/7DQo 113/147

×××

転校生「…」

「お前…」

転校生「…」

「そこまでして…俺をここに呼びたかったのかよ…」

転校生「…夏祭り、終わちゃったね」

「…」

転校生「遅いよ…男くん」

「…」

転校生「場所、変えようか…」

127 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:16:31.33 Grqn/7DQo 114/147

×××
×××


-10年前-
夏祭り

幼女「はやくしないとなくなっちゃうよー」

幼男「女ちゃん、もっとゆっくり行こうよ。ゆかただから走ると危ないよ」

幼女「だってはやくいかないとなくなっちゃうもん…」

男弟「危ないから、手つなごうよ。幼ちゃん」

幼女「うん!」

128 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:16:57.87 Grqn/7DQo 115/147

幼女「すごーい!いっぱーい!」

男弟「何からするの?」

幼女「わたあめ食べたい!」

幼男「だったら、あそこにあるよ」

幼女「ホントだー!食べたい!」

男弟「じゃあ、行こうか」

幼女「うん!…あ…」

男弟「どうしたの?」

幼女「りんごあめ…美味しそう…」

男弟「買うの?」

幼女「うん!」

129 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:18:17.66 Grqn/7DQo 116/147

幼女「ねぇ、むこうに射的があるよ!わたしあれやりたい!」

幼男「女ちゃんに出来る?あのピストルけっこう重たいよ?」

幼女「うーっ…出来るもん…」

男弟「何か欲しい景品あるの?」

幼女「えーっとね…あ!あれほしい!!あのキラキラしたゆびわ!」

男弟「じゃあ、やってみる?僕が教えてあげるよ」

幼女「うんっ!!」

男弟「すいませーん」

店員「はいらっしゃい」

幼女「一回おねがいします」

店員「お嬢ちゃんやるのかい?重たいけどダイジョブかな?」

幼女「ダイジョブです!」

店員「はいよ。じゃあ、3発で300円ね」

幼女「はい」チャリーン

店員「はい、気をつけてね」

幼女「…あのゆびわをねらうの?ちっちゃいよ…」

男弟「その下の台をねらうんだよ。上の方に当たればたおせるよ」

幼女「わかった!」

男弟「まず、このレバーをカチッっていうまで引くんだよ」

幼女「んーっ…んーっ…かたくてできないよぉ…」

男弟「貸して?」

幼女「はい…」

男弟「こうやって、お腹に力を入れて、グッってやると…」カチッ

幼女「ホントだー!男弟くんすごい!力持ち!!」

男弟「次に、弾をココに入れて…」

幼女「あっ!わたしやる!」

男弟「じゃあ、ぎゅーって押し込んで…」

幼女「ぎゅーっ!!」

男弟「そうそう。そしたら、右手で引き金のところをもって…」

幼女「こう?」

男弟「うん。次に、前の部分を左手で持つんだよ…で、目の高さまでピストルを上げてごらん…」

幼女「んっ…重い…」

男弟「それで、ピストルの上のくぼんでるところから的をのぞくんだ。そうすると上手くねらえるよ!」

幼女「うん!」

幼男「女ちゃん、頑張って!」

幼女「…」スパーンッ

スカッ

幼女「…」スパーンッ

スカッ

130 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:19:08.06 Grqn/7DQo 117/147

幼女「…」スパーンッ

スカッ

幼女「…全然当たらない…」

男弟「ピストルが重いから、ずれちゃうんだよね…」

幼女「もう一回…あ…」

男弟「どうしたの?」

幼女「…もうお金ないよ…」

幼男「女ちゃん、食べてばっかりだったからだよ」

幼女「うぅー…ほしい…」

男弟「すいません…」

店員「はいよ」

男弟「もう一回お願いします」チャリーンッ

店員「はいよ」

男弟「…」スパーンッ

カツッ

幼女「あっ!…」

幼男「うーん…当たったんだけどなぁ…」

男弟「でも、多分、あと二発当てればとれるよ…」

幼女「…男弟くん…今、ゆびわねらって…」

男弟「うん…ぼくももうお金ないから、取れなかったらごめんね?」

幼女「いいの?」

男弟「うん!」

131 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:19:48.71 Grqn/7DQo 118/147

幼女「あーっ!」

幼男「落ちた」

幼女「やったー!!すごい!!じょうずだね!」

男弟「はい、やったよ!幼ちゃん!!」

幼女「うん!ありがとう!大切にするね!!」

男弟「本当は幼ちゃんが自分で取れれば良かったんだけどね…」

幼女「ううん、うれしい!ゆびわもらったからわたしのことお嫁さんにしてくれるんだよね!」

幼男「えっ…」

男弟「…」(///)

幼女「お母さんが言ってたもん!おとこの人からゆびわもらったら、その人と結婚するんだって」

幼男「それは…」

幼女「ちがうの?」

男弟「…そうだよ!」

幼男「男弟…」

男弟「幼ちゃんは…僕と結婚してくれる?」

幼女「うんっ!やくそく!おとなになったらわたしのこと、ぜったいにお嫁さんにしてね!」

133 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:20:31.90 Grqn/7DQo 119/147

-7年前-

クラスメイト「あー!また男弟と女が手繋いでるぜー!」

クラスメイト「ひゅーひゅー!アツアツだねー!!」

クラスメイト「もうチューしたのかよ!?」

男弟「…」(///)

幼女「…」(///)

クラスメイト「おい、どうなんだよ!」

男弟「…してないよ…そんなの…」

クラスメイト「ホントかよ!?」

クラスメイト「嘘じゃねえの?」

幼女「行こ…男弟くん…」

男弟「ホントだよ!!」

クラスメイト「ムキになるのが怪しくねー?」

クラスメイト「なー。怪しいよなー」

幼男「…おい、いい加減にしろよお前ら」

クラスメイト「…っち…いこうぜ」

男弟「ありがと…兄ちゃん」

幼男「お前らも、学校ではあんまりそういうことするなよな」

幼女「どうして?」

幼男「クラスの奴らにバカにされてんじゃねえかよ。いいのかよそれでも」

幼女「…だって、男弟くんと一緒にいたいもん…」

男弟「幼ちゃん…」

幼男「…俺まで一緒にバカにされるんだぜ」

幼女「…」

男弟「…」

幼男「…別にいいんだけどさ」

男弟「ごめん…」

幼男「お前らは辛くないのかよ…」

134 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:21:06.61 Grqn/7DQo 120/147

-5年前- 夏祭り

幼男「なあ…」

男弟「何?兄ちゃん」

幼男「今日の夏祭りは女と二人で行ってこいよ」

男弟「…どうして?」

幼男「どうしてって…俺はいない方がいいだろ。邪魔になるし」

男弟「でも…」

幼男「俺のことは気にしなくていいんだよ。お前らが楽しめればいいんだ…」

男弟「兄ちゃん…」

幼女「男弟くん!男くん!迎えにきたよ!はやく行こう!!」

男弟「幼馴染…」

幼男「女…ごめん、今日は俺、学校の友達と行く約束なんだ。だから男弟と二人で行ってくれ…」

幼女「えっ…そうなの?」

幼男「ああ…」

幼女「そっか…じゃあ仕方ないね。行こ。男弟くん!」

男弟「うん…」

135 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:21:40.59 Grqn/7DQo 121/147

×××

幼女「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!男弟くーん!!!」ボロボロ

男母「男弟!!男弟!!しっかりして!!目を覚まして!!」

男父「男弟…」

幼男「…」

×××

医師「ええ…トラックに撥ねられて…即死ですね」

男母「そんな…」

医師「苦しまずに逝けた分…まだ…」

男母「うぅっ…男弟ぉ…」ボロボロ

医師「現場に居合わせた女さんの方も、精神的にかなりのショックを負っています。ご家族の方はしっかりと支えてあげてください…」

女母「はい…」

幼男「…」

136 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:22:32.31 Grqn/7DQo 122/147

×××

女母「あら、男くん…今日も来てくれたの?」

「はい…あの、女ちゃんは…」

女母「ごめんなさいね…まだ、男くんとは会えないみたい…」

「無理もないですよね…」

女母「…男くんは偉いわね…」

「どうしてです?」

女母「男弟くんが亡くなって…辛いのはあなたも同じはずなのに…」

「…」


×××

女母「いらっしゃい、男くん…上がって」

「…お邪魔します」

女母「女ー!!男くん、今日も来てくれたわよー!」

「…」

女母「…ごめんなさい、まだダメみたい」

「いえ…」

女母「晩ご飯、食べてく?」

「…いえ、お構いなく…」

女母「遠慮しないでいいのよ。…あ、冷蔵庫空っぽだわ…何か買ってくるから、ちょっと待ってて」

「…」

「…幼馴染?いる?」

「…」

「入ってもいいかな?」

「…入ってこないで」

「幼馴染…」

「…その呼び方やめてっ!男弟くんでもないくせにっ!!」

「…」

「…どうして?」ガチャッ

「やめてっ!入ってこないでっ!!」

「…俺じゃダメかな?」

「えっ…」

「俺が、男弟の代わりになるよ…」

137 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:23:35.90 Grqn/7DQo 123/147

-3年前-

「ねえ…」

「…何?」

「…もう、大丈夫だよ」

「何が?」

「…男弟くんの振りをしなくても、もう大丈夫」

「幼馴染…」

「…その呼び方も、男くんは一度もしたことなかったよね」

「…」

「長い間、無理させちゃってごめんね…男くん…」

「…」

「…でもね、もう私は大丈夫だよ」

「そっか…」

「…うん…本当にありがとう。私を支えてくれて…」

「…」

「男くんがいなかったら、私、きっと立ち直れなかった」

「…」

「感謝してもしきれないくらい…」

「…」

「…だから、これからはもう男弟くんを演じなくていいよ。普通の男くんに戻って?」

「…」

「…私は男くんに居て欲しいの。男弟くんじゃない、男くんに…」


×××

男父「…だから、お前が高校に上がるのと同時に引っ越そうと思うんだ」

男母「ね、男…分かってくれるわよね?」

「…」

男父「父さんたちはお前のためを考えて言ってるんだ…」

男母「あなたが心配なのよ…」

「…」

138 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:25:03.31 Grqn/7DQo 124/147

-3ヶ月前-

「…」

「ごめんね…急に呼び出して」

「別に…」

「…なんだか、こうやって二人で会うのって久しぶりだね」

「…」

「最近、全然話さなくなっちゃったもんね…私たち…」

「…用事ってなんだよ」

「…うん、あのね」

「…」

「私、今日からイケメンくんと付き合うことになったの…」

「えっ…」

「だからもう、男くんとは一緒ではいられないんだ…」

「一緒って…どういう…」

「…私、知ってるよ?男くんが今でも一番、男弟くんのこと思ってるんだって」

「…」

「多分、その原因は私のせいなんだと思うけど…」

「…」

「だから、男くんにはちゃんと言っておかなくちゃいけないと思ったんだ…」

「…」

「…ごめんね」

「…なんでだよ」

「…」

「なんで、そうなるんだよっ!!」

「ごめんなさい…」

「くそっ…」

139 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:25:41.67 Grqn/7DQo 125/147

-現在- 弟の墓

「…それでその時、弟が射的で取った指輪を女に返されたんだ」

転校生「…」

「ホントは女は自分で捨てようとしたみたいなんだけど、貰いものとはいえ遺品を自分が勝手に捨てるわけにはいかないと思ったらしい…」

「俺も…」

「俺も…捨てられなかった」

転校生「男くん…」

140 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:26:23.48 Grqn/7DQo 126/147

「分かってるだろうけど、あの写真に写ってたのも、女のことを好きだったのも、俺じゃない…双子の弟だ…」

「俺が、女をオカズにシコってたのも…そうしなきゃっていう脅迫観念みたいなものなんだ…」

「俺がそうやることで…なんていうか…弟の存在を俺の中でつなぎ止められる感じがしたんだ」

転校生「そっか…」

「…でも、最近は全然できなくなって…どうしようもなくて…焦ってた」

「本当は分かってたんだ…俺がどんどん弟の死を受け入れてったことも、弟の存在が俺の中からどんどん消えていくことも…」

「でも…それを認めるのは怖かった…」

「俺は両親のことも、女のことも、弟を忘れた薄情者だと思ってたから…あいつらと一緒になるのが怖かったんだ…」

転校生「…」

「分かってる…本当はみんな、現実と向き合って前に進んでただけなんだって…足踏みしてるのは俺だけなんだって」

「でも、怖くて…足が竦んで、動けなかった…一番血の通った存在だったから…俺の中からあいつがいなくなるのは、イコールで俺が俺じゃなくなる気がしたんだ…」

転校生「…」

「それでも、実際は全然抑えられなかった…俺のなくなってく弟の部分にはどんどん…お前が…転校生が、入ってきてた…」

転校生「えっ…」

「…それが許せなくて、一生懸命、幼馴染でシコろうとしたんだ…でも、ダメだった…どうしても、お前の顔が浮かんできて…」

転校生「…それって…」

「…」

141 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:27:15.13 Grqn/7DQo 127/147

転校生「…」

「…」

転校生「…それって、私をオカズにしようとしてたって事?…男くん、最低…」

「…おまっ!!今、すげえ重い話してるのによくんなこと言えるなっ!?」

転校生「だって、キモチワルイんだもんっ!」

「…ちげえよ馬鹿!お前の顔が浮かんじゃってシコれなくなるんだよ!!」

転校生「何それ!?私じゃヌけないってこと!?こんな美少女をオカズにしといて、そんな贅沢言う訳だ…」

「うおっ…なんか久々に聞いたなそれ…」

転校生「信じらんないんだけどー」

「いや、だからそうじゃなくて…って、お前、さっきと言ってること全然違くねえかっ!?オカズにされんのは気持ち悪いんだろっ!?」

転校生「っ…オカズにされるのはキモチワルイけど、それでヌけないとか言われると悔しいのっ!!それとこれとは話が違うのっ!!」

「…いや、だからな…その…」

転校生「何よ…」

「…恥ずかしいけど、本当に大切にしたい存在ってのはオカズにできないもんなんだよ!!…まだ、自分の想いを伝えてなかったらなおさら…」

転校生「えっ…」(///)

「…なんか、不誠実な感じがするじゃねえかそれって」

転校生「…そ…そうなんだ」(///)

「ああ…くっそなんだこれ。めちゃくちゃ恥ずかしいな」

転校生「そっかぁ。男くん、私が本当に大切だったから…へへへ…」ニヤニヤ

「…なんか、キモいな…お前」

転校生「えへへへ…そんなに照れなくていいんだよ?」ニヤニヤ

「いや…なんか、お前の変顔見てたらむっちゃ冷めたわ。なんかもうマジになって話してるのが本当にバカらしくなってくるな…」

転校生「うっ…ごめんなさい…」シュン…

「…まぁ、いいんだけどな。正直、ちょっと前にはもう俺の中で整理付いてたんだと思う」

転校生「え?」

「だから、要は、あとはそれを自分に納得させる為のきっかけが必要だったってだけなんだよ、ホントは…」

転校生「…そう、なの?」

142 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:29:21.67 Grqn/7DQo 128/147

「ああ。だから、正直、あんな回りくどい…お母さんや女まで使ってお前を行方不明に仕立て上げて、俺を無理矢理引きずり出そうとしなくても、案外俺はココに来たんじゃねえか?」

転校生「うそ…」

「まぁ、やってみなきゃ分からんがな。正直、女から連絡もらった時にはもう俺を呼び出すための口実だってだいたい想像してたけどな」

転校生「うっ…」

「でも、お前のお母さんの迫真の演技には完全に騙された。連絡きてそっこー飛び出しちゃったもんな」

転校生「…え???」

「ん?お母さんもサクラだろ?」

転校生「…お母さんから、連絡あったの?」

「…ああ?」

転校生「…男くん」

「ん?」

転校生「…お母さんには話してない」

「…何??」

転校生「…お母さんは、このこと、知らない」

「…は?」

転校生「だって、まだ仕事中だと思ってたから…」

「…」

転校生「…」

「…ってことは、お前のお母さんは、本当にお前が行方不明だと思ってるのか?」

転校生「…多分」

「携帯は!?電話出なかったのかよ??」

転校生「だって…男くんから連絡くると思ってたから…電源切って…」

「馬鹿、お前!!急いで連絡しろよっ!多分、まだ探してるぞ!?」

転校生「う、うんっ!そうだねっ」ピピピピ…

転校生「…あ、お母さん…うん…えっ!?…ああ、大丈夫です…はい…男くんといます…ごめんなさい…」

「…」

転校生「あの…すいません…お母さん、仕事中だと思いまして…はい…いや、ちゃんとあとで説明します…はい…はい…ご心配おかけしました…はい…すいません」ピッ

「…ばーか」

転校生「…男くんが私を見付けたときに、ちゃんと連絡してくれなかったのが悪い」

「…うっ…まあ、確かにそれは思ったけど、お前のお母さんの後に女からも連絡きて俺をここに呼び出すための作戦だと考えたから、知ってるもんだと思ったんだよ」

転校生「…そっか」

「ああ…」

転校生「…ごめんなさい」

「別にお前が謝るようなことじゃねえよ。元はといえば俺のせいなんだし」

転校生「…」

「…」

転校生「…さっきの話」

「ん?」

転校生「…3年前に男くんに戻ってって言われて、女さんに告白されたとき…なんで断ったの?そこがよくわかんない」

「…」

143 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:29:55.60 Grqn/7DQo 129/147

「…前にも言ったけどさ」

転校生「うん」

「結局、女のこと好きだったのは俺じゃないんだよ。俺の中にそんな気持ちがあるんだとしたら…ヘンなこと言うけど、それはきっと俺の中の男弟の部分なんだと思う」

転校生「…」

「…だから、男弟を真似てた俺じゃなくて、俺そのものを好きになった女に、俺は同じ好意を返せなかった…んだと思う」

転校生「なんか難しいね…」

「そうだな。当時の俺からしたらきっと、男弟として俺を見てくれなかったことへのショックが大きかったんだと思う。やっぱり女も男弟のこと忘れていくのかって…」

転校生「…」

「だから、そこからはもう女のこと避けまくってたもんな…避けまくってるつもりだったもんな…」

転校生「つもりって?」

「いや、なんか…自覚はなかったけど端から見たら俺、女のストーカーみたいになってたらしいんだよ…だから、多分、無意識にはずっと追ってたのかなってさ」

「きっと、信じたくなかったんだろうな。女が男弟のこと忘れてくの…信じたくなくて、信じたくて、そうやって無意識に意識してたんだと思う…」

転校生「お兄ちゃんと…イケメンくんと仲良かったのは知ってたの?」

「いや全然。だから完全に寝耳に水状態だった。あの時は本当に焦った。まさか女が男弟以外の男と付き合うなんて考えもしなかったからな…」

転校生「そっか…」

「ああ。もうあの前後は荒れまくってたね。女のこともかなり軽蔑してた」

転校生「…そこだけ聞いてると、ただの嫉妬だよね」

「自分との関係に関しての嫉妬だったらまだよかったけどな。死んだ奴の想いに対しての嫉妬とか訳分かんねえよ…どうすりゃいいんだよって話だよな」

転校生「それもそうだね…」

「はあ…俺も弟のこと、死んだ奴とか言えるようになっちゃったのか…」

144 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:31:36.82 Grqn/7DQo 130/147

転校生「…ねえ、男くん?」

「ん?」

転校生「亡くなった弟くんのこと、忘れるのとそこから前に進むことは違うよ?」

「…」

転校生「男くんはだって、一生弟くんのこと、忘れたりはしないでしょ?」

「…」

転校生「それは男くんのお父さんもお母さんも、それに女さんだって一緒だよ」

「…」

転校生「でも、忘れないことと、その思い出に囚われて生きていくことは違うんじゃないかな…」

「…」

転校生「きっと、そんなこと誰も望まないんだよ…女さんも、男くんのお父さんとお母さんも、弟くんだってそうだよ。」

転校生「…それに誰より、男くんが」

「…」

転校生「だからずっと苦しかったんじゃないかな?」

「…そう…なのかな」

転校生「…今だったら私、分かるよ。男くんの部屋があんなに空っぽだった理由」

「え?」

転校生「あれって、男くんが自分を持たないようにしてたからじゃないの?自分の中を出来るだけ男弟くんの居るための場所として開けておきたかったから…」

「…考えたことなかった」

転校生「そうなの?」

「ああ…でも確かに、そうなのかもな。言われてみれば…うん、その通りな気がする」

転校生「うん…そうだと思うな。だって、私もそうだったもん」

「そっか…」

転校生「うん…」

「…」

転校生「やっぱり似てるよ。私たち」

「それはねえよ…」

転校生「どうして?」

「やっぱり俺はお前ほど、立派じゃないからな…」

転校生「…私だって、全然立派なんかじゃないよ?」

145 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:32:17.51 Grqn/7DQo 131/147

「…なあ」

転校生「なに?」

「お前は、自分の父親と会ってその後、やっと自分の人生を始められるって、そう言ってたよな」

転校生「うん…」

「だったら、今日が俺のその日だな」

転校生「そうだね…」

「転校生、俺はこれから、俺を生きるよ。そう決めた。今日がそのスタートだ」

転校生「うん…」

「俺はこれからの俺の人生にお前がほしい」

転校生「うん…」

「転校生のことが好きだ。俺と付き合ってくれないか?」

転校生「…」

「…」

転校生「…」ポロポロ

「…転校生?」

転校生「ははは…男くん、カッコワルイ…」ポロポロ

「え?」

転校生「…だって、それ、私の告白のパクリじゃん…ホント、信じらんないよ…」ポロポロ

「うっ…すまん…」

転校生「でも…嬉しいな…やっと想いが伝わった…」ポロポロ

「ごめんな…」ナデナデ

転校生「ホントだよ…バカ…」ポロポロ

「転校生…俺の彼女になってくれるか?」

転校生「うんっ!!」ニコッ

146 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:32:47.42 Grqn/7DQo 132/147

×××

「…考えてみたら、弟の墓来たのなんて葬式以来なんだよな」

転校生「本当に全然きてなかったんだね…」

「ずっと逃げてたからな…」

転校生「…よかったの?」

「何が?」

転校生「ここで告白しちゃって…弟くんの命日に…」

「…」

転校生「…辛くならない?」

「…辛くないときなんてないからな」

転校生「そっか…」

「ああ…」

転校生「そろそろ帰ろうか…」

「そうだな」

147 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:33:24.54 Grqn/7DQo 133/147

×××

男父「男…」

男母「…」

「父さん…母さん…」

男父「…墓参りしてたのか?」

「ああ…」

男母「そう…ちゃんと男弟にお話できたの?」

「ああ…したよ…」

男父「そうか…」

「うん…」

男父「…」

男母「…」

「…」

転校生「…じゃあ、私は帰るね…お母さんも心配してるだろうし…」

「あっ…」

男父「女の子をこんな時間に一人で出歩かせるもんじゃないぞ、男」

男母「男、送ってあげなさい」

「…わかった」

男母「転校生さん」

転校生「はい?」

男母「ありがとう」

148 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:34:11.90 Grqn/7DQo 134/147

転校生宅

転校生「ありがとう…でもよかったの?話しなくて」

「…正直、何話していいかよく分かんねえや。あの二人からも、長い間、逃げてたからな」

転校生「そうだね。その気持ち、わかるな。…上がってく?」

「迷惑じゃないか?」

転校生「私だけお母さんに怒られるの、納得いかないもん。男くんのせいなんだから、男くんも一緒に怒られてよ」

「おまっ…なんだそりゃ…」

転校生「ただいまー」ガチャッ

149 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:34:54.08 Grqn/7DQo 135/147

×××

「ごちそうさまでした!」

転校生母「はい、おそまつさまでした。お茶どうぞ」

「あっ…すいません」

転校生母「転校生も飲む?」

転校生「熱いからいい」

転校生母「そ」

「あの…改めて、今日はすいませんでした。俺のせいで、迷惑かけちゃって…」

転校生母「もういいのよ。二人とも無事だったんだから。それより、良かったわ。男くんが転校生と付き合うようになってくれて」

「はは…親公認ってのも、なんかやりづらいですね…」

転校生母「悪いことできないものね」

「そうっすね…」

転校生母「まあ、そんなに肩肘張らないで?…また3人でご飯食べましょうね」

「はい、ありがとうございます」


×××

「…じゃあ、帰るな。今日はホントありがとう」

転校生「うんん、こっちこそ…嬉しかった」

「…そっか」

転校生「うん…」

「…じゃあ、また」

転校生「うん…おやすみ」

「ああ、おやすみ…」

150 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:36:23.59 Grqn/7DQo 136/147

県選抜試合日
スタジアム

「…なんかさ」

「どうしたの?」

「いや、完全に俺の感想の問題なんだけど…」

転校生「何?」

「キーパーって、なんかあれだな…」

「あれ?」

「いや…地味っつーか、なんつーか…華がないような…」

転校生「まあ確かにね」

「俺はてっきりイケメンはMFかなんかかと思ってたよ。エースストライカー的な存在を考えてたから、正直、ちょっとがっかりだ…」

「ははは…酷いよ男くん…あとでイケメンくんに言っちゃうよ?」

「好きにしてくれ。俺はあいつの好感度なんて求めとらんからな」

転校生「あれ?女ちゃんとの問題が解消されても、まだ仲悪いの?」

「うーん…そうみたい…」

「女は関係ねえよ。俺みたいな男からすれば全イケメン男子は敵なの」

転校生「うっわ…醜い嫉妬だ…」

「ほっとけ…」

転校生「でも私、お兄ちゃんのこと、別にイケメンだと思わないけどな…」

「それは兄妹だからじゃねえの?」

転校生「そうかな?…女ちゃんはやっぱりイケメンだと思う?」

「うーん…正直、私のタイプではない…かな?」

「うわっ…これは流石にイケメンが可哀想…自分の彼女にタイプじゃないとか言われてるぞあいつ…」

転校生「あーあ…ゴールの前で一生懸命突っ立てるのに…お兄ちゃん…不憫っ!!」

「…転校生ちゃんの言い方もどうかと思うけどな…」

「あ、シュート止めた…」

転校生「…なんか、シュートみたいにイマイチ盛り上がらないね…」

「うん…私も応援のとき、ちょっと困ってる…」

転校生「だよね…」

「まあ、県選抜に選ばれてるだけすごいんだけどな…」

151 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:36:54.89 Grqn/7DQo 137/147

転校生「そういえば、男くんはスポーツとかしないの?」

「しない。中学も帰宅部だったし」

転校生「せっかく身長高いんだから何かすればいいのに…」

「男くんは小学生のとき、剣道やってたよ」

転校生「そうなの!?…なんか以外」

「失礼だな。つか、女もいちいちいらんこと言うな」

「あら、いいじゃない」

転校生「私ももっと聞きたいな」

「あとは…そうだなあ…あっ!男くん、ピアノがすっごい上手だった!!」

転校生「えぇっ!?うそ?ホントに!?」

「…なんだよその反応…」

転校生「いや、だって…男くんにピアノって…」

「ね。今からじゃ想像つかないよね。剣道はそうでもなかったけど、でも、ピアノは本当に上手だったよ」

「剣道はってお前な…」

「合唱コンクールとかだといつも男くんがピアノ弾いてたもんなあ…」

転校生「もう弾かないの?私、聴いてみたいな…」

「…もう辞めてから5年も経つからな。上手く弾けねえよ」

転校生「また始めればいいじゃん!好きだったんじゃないの?」

「…ああ…好きだったな。すっかり忘れてた。男弟はやってなかったから…」

「そうだったね…」

転校生「だったら勿体無いよ!またやろうよ!」

「そうだな…久々にやってみるか」

「また、私にも聴かせてね?」

「人に聴かせられるレベルになったらな…」

転校生「あっ!いつの間にPKになってるよ…」

「本当だ…」

152 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:37:40.96 Grqn/7DQo 138/147

レストラン

「イケメンくん、今日はお疲れ様でした」

イケメン「ああ。ありがとな」

転校生「また明日から練習なの?」

イケメン「明日からは合宿で遠征だとさ。2週間も山奥だぜ…」

「大変だよね…無理しないでね?」

イケメン「そこは普通に頑張ってねって行ってほしかったな」

「そっか…ごめんね、頑張ってね!」ニコッ

イケメン「ああ!」

「…なんかお前、女の前だと爽やか過ぎねえか?」

イケメン「はあ?そうか?」

転校生「うん…正直ちょっとキモチワルイ…」

イケメン「え゜っ…」

「そんなことないと思うけど…」

転校生「いや、女ちゃんは私たちと接するときのお兄ちゃんの態度を知らないからそう思うだけだよ」

「間違いないな。いくらなんでも差がありすぎるぞこれは…」

イケメン「んなことねえって…」

「マジで自覚ないのかよ…お前…」

転校生「がっかりだよ…お兄ちゃん…」

イケメン「…男はともかく転校生に言われると軽くショックだな…」

「まあ、俺からの台詞に一喜一憂してたら相当キモいけどな」

イケメン「…俺よりも、お前のが性格変わっただろ?」

「そうか?」

イケメン「ああ。よく喋るようになってウザさが倍増した」

「そりゃよかった」

「男くんは小さいときから口悪かったよね」

転校生「あ、そこは昔から変わらずなんだ。ホント、平気で傷つくこと言ってくるよね、男くん。信じらんないよ」

「…お前はどっちの味方なんだよ」

転校生「えっ!?勿論、男くんだよ?」

「だったらフォローしろよ…」

153 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:38:40.65 Grqn/7DQo 139/147

×××

イケメン「…そっか…結局、向こうで暮らすのか」

「ああ。普通に考えて、高校生の身分で親と離れてる方が不自然だからな」

「そうだよね…私もその方がいいと思う…」

イケメン「まあ、問題が解決したんだったらそっちの方が正しいよな…ただ」

「…転校生ちゃんはそれでいいの?」

転校生「え?」

「せっかく、付き合えるようになったのに、2学期前には離れ離れになっちゃうんでしょ?」

転校生「…うん、でも、やっぱり家族は一緒に居るべきだと思うな…少なくとも、そうできる間はそうするべきだよ…」

イケメン「…」

転校生「それに男くん、私が居るからここに残るとか言い出すんだもん…そんなこと言われちゃったら、もう私から残って欲しいなんて言えないよ」

「おまっ…それ普通いうかよ…」

転校生「えっ?」

「いいじゃん別に」

イケメン「普通のことだろ」

「…くっそ…マジでハズいな…」

154 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:39:12.07 Grqn/7DQo 140/147

転校生「…本当なら…いやだよ…よくないよね…こういうワガママ言うの…」

「…いいんだよ。ワガママくらい。もっと言えばいいだろ。彼氏に遠慮してどうすんだよ」

転校生「…うん。ありがとう」

「…」ニヤニヤ

イケメン「…」ニヤニヤ

「…なんだよお前ら」

「なんでもないよ?」ニヤニヤ

「っち…」

転校生「…でも、やっぱり、家族とちゃんと一緒に暮らして欲しい。私は大丈夫だから…お父さんとお母さんと仲良くして欲しいな」

「…ああ。ありがとな、転校生」

転校生「でも、浮気はしないで欲しい…」

「は?」

転校生「浮気はしないで欲しい…」

「する訳ねえだろ?俺にそんな甲斐性があるように見えるのかお前は…」

転校生「…ほんとう?」

「勿論。自慢じゃないが俺は究極にモテない。そこは安心しろ」

「その言い方はどうなんだろうね…」

「うるせえな。俺よりもその変の問題はお前のがあるだろ?お前は俺と違ってモテまくるんだからな」

転校生「そんなことないよ。それに、私、男子となんて全然話さないもん!女ちゃんやお兄ちゃんもいるし…」

「そうかよ…」

転校生「そうだよ。私が好きなのは男くんだけ」

「おまっ…ホントそういう恥ずかしいことを平気で言えるよな…」(///)

転校生「うぅっ…」(///)

イケメン「まあ、いいじゃねえかよ。んな心配、今してたって始まらねえんだから…で、いつ引っ越すんだ?」

「夏休みギリギリまではこっちにいるつもり。ただ、向こうの高校への試験だりなんだりとあるから、8月頭くらいからは少し忙しくなるかな…」

「…男くんの学力で受かる高校、あるといいね」

「この女、マジでムカつくな…」

転校生「私もそこ、すごく心配…」

イケメン「何?男ってそんなにバカなの??」

「…」

転校生「また私が勉強教えてあげるね」

155 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:40:00.75 Grqn/7DQo 141/147

8月31日

男父「荷物はこれで全部か?」

「ああ」

男父「なんか少なすぎて怖いな。今までどんな生活してたんだよ…」

「うわっ…その台詞、激しくデジャヴ」

男父「ん?…そろそろ行くから、転校生さんに挨拶してこい」

「はいよ…」

転校生「…」グズッ

「…最後の最後に泣くなよな…」

転校生「…泣いてない」グズッ

「お前、泣くと絶対鼻水垂れるんだな」

転校生「うるさい…」ゴシゴシ

「裾で拭うなよ…」

転校生「…」グズッ

「…まあ、週末にはまた戻ってくるから」

転校生「うん…」

「言ったって、電車で2時間くらいだからお前も会いたい時に来いよ?」

転校生「うん…」

「イケメンと、女と仲良くやれよ?」

転校生「うん…」

「後、クラスからもあんまり浮くなよな」

転校生「…それ、男くんも同じ」

「…まあ、俺も頑張るよ…」

転校生「うん…」グズッ

「お前のお母さんにもよろしくな」

転校生「うん…」

156 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:41:06.70 Grqn/7DQo 142/147

「…」

転校生「…」

「…」

転校生「…これ」

「ん?」

転校生「お弁当…車の中で食べて?」

「おお…ありがとな」

転校生「今度は全部、私が作ったんだ…途中で落としちゃって、中身ぐちゃぐちゃかもしれないけど…」

「はは…なんか懐かしいな」

転校生「うん…そうだね」

「そういや、覚えてるか?始めて屋上で会った時、お前が踏んづけた変な液体」

転校生「うん…そういえばあったね…」

「あの時、お前が踏んだのってさ…」

転校生「何?」

「…いや、やっぱいいや。また今度話すよ」

転校生「??変な男くん…」

「…じゃあ、そろそろ行くな」

転校生「…ね、男くん」

「何?」

転校生「目、閉じて?」

「?」

転校生「…」チュッ

「っ!!」

転校生「へへへ…男くん、顔真っ赤」(///)

「…お前のほうこそ」(///)

転校生「…じゃあ、バイバイ。元気でね」

「ああ…お前もな。しっかりやれよ」

転校生「うん!男くん、大好きっ!!」

「ああ。俺も大好きだよ」




ムスコ「long time no see!! and see you again next SS!!」

157 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 11:42:52.94 Grqn/7DQo 143/147

終わりです
読んでくれた方ありがとうございます
もしできたら感想なんかを聞きたいと思ったのですがすぐに落としてもらった方がいいのでしょうか?

167 : 以下、名... - 2015/12/30 12:20:06.52 UxSYXls0o 144/147

後日談キボンヌ

170 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 12:49:49.91 Grqn/7DQo 145/147

後日談

(新しい学校に来てから2ヵ月経ったが、未だに新しい友達が出来ない…)

(毎日の楽しみがオ○ニーしかない…)

(だが、最近はオカズのネタもマンネリ気味でムスコの元気も衰えてきた…)

(これは忌々しき事態だぞ…)

(どうする…)ムスコポロン

「マイサムよ…」

ムスコ「いかがされた、マイファザー(男裏声)」

「今晩のオカズがないのだ。新しい食材を買おうにも、その資金すらない」

ムスコ「それは困りましたな。死活問題ですぞ!(男裏声)」

「なにかいいアイディアはないものか…タダで新しいオカズを入手するためのいいアイディアは…」

ムスコ「…父上には交際されてる女子がいらっしゃいましたよね?(男裏声)」

「確かに…しかし、それが今晩のオカズとどういった関わりがあるのだムスコよ」

ムスコ「愚息ながらに考えを巡らせた結果、その女子に食材を提供してもらうのが一番の解決だという結論が出たのですが・・・いかがでしょう父上(男裏声)」

「…な、なんと!!それは名案だっ!!流石は我が息子!一皮も二皮も剥けた意気な策を申すな!!」

ムスコ「父上にお喜び頂き、至上の極みにございます(男裏声)」

「よし!早速その案を実行に移すぞ!!」

ムスコ「御意(男裏声)」


to:転校生
from:男
タイトル:緊急事態!
本文:今晩のオカズがない!!
    このままでは餓死してしまうので、エロ写メ送ってくださいm(_ _)m


to:男
from:転校生
タイトル:Re:緊急事態!
本文:そのまま餓死しろ


「…ムスコよ、今夜のオカズはTSUT〇YAで借りた剃れイけパイ〇ンマンだ」

ムスコ「(´;ω;`)ブワッ」



>>167
こんな感じでよろしいでしょうか?

171 : 以下、名... - 2015/12/30 12:54:27.25 N/Q6AeeRo 146/147

乙面白かった。読み直すと二度楽しめる系の作品やんけ
まーたクソビッチ系NTRかよと思ったら思わぬ良SSだったわ

172 : ◆Yu5RA0Xbd. - 2015/12/30 13:12:44.83 Grqn/7DQo 147/147

>>171
ありがとうございます
読み直して楽しんでもらえるのは嬉しいです


今から寝るのでこのスレは自分が起きた時に落としてもらおうと思います
それまでに読んだ方いましたら是非感想をお願いしますm(_ _)m

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