ダル「オカリン、僕ちょっと明日から3日間ラボに来れないから」
岡部「ん?何か用事か?」
ダル「えっ?なに聞きたい?そんなに聞きたいん?」
岡部「別にそれほどでは……」
ダル「実は僕さ~彼女と二人で旅行に行くことになってさ~いや~もう今から楽しみ過ぎて生きるのが辛い」
岡部「うん?ダル、お前明日はメイクイーンで雷ネットのイベントがあるとか言ってなかったか?それに参加するんじゃ……」
ダル「そんなの、彼女との旅行を優先するに決まってるっしょ常考。まあ、彼女のいないオカリンには分からないか」
岡部(このデブ殴りたい……)
元スレ
岡部「彼女が欲しい」紅莉栖「えっ?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1314609770/
ダル「フヒヒ、まあ、オカリンにもその内彼女ができるって!たぶん」
岡部(たぶんってなんだよ……)
岡部「………そうか。まあ由季さんと楽しんでこい。ラボメンへのお土産、忘れるなよ」
ダル「おう、僕は童貞を捨てるぞ、オカリィィィィィン!」
バタン
岡部「………はあ」
岡部(ダルの奴め、可愛い彼女が出来たからとはいえ、はしゃぎすぎだろ……)
岡部(彼女ができれば誰しもがああなるものなのか……?ふむ、気になる疑問ではあるが……)
岡部(俺には彼女なんていないから検証しようがないな)
岡部「はあ……」
岡部(ダルの奴、楽しそうだったな……)
岡部「……彼女が欲しい」ボソッ
紅莉栖「えっ?」
紅莉栖「ね、ねえ。岡部いまなんて」
岡部「なんだ、助手よ居たのか」
紅莉栖「居たわよ!それに助手じゃないと言っとろーが!」
岡部「先ほどから随分と静かだったからな。いや、まさか!機関からの妨害工作によって俺がクリスティーナを認識できなかったのか!?」
紅莉栖「厨二病乙。あと、ティーナって言うな」
岡部「っで、俺になんの用だ?」
紅莉栖「あ、あんたさっき彼女がどうとか言ったじゃない」
岡部「ああ、彼女が出来てからダルがあまりにもはしゃいでいるからな。仮に俺に彼女が出来れば、俺もああなるのかと思ってな」
紅莉栖「へ、へえ~狂気のマッドサイエンティストさんも、彼女が欲しいとは言うんだ」
紅莉栖(お、岡部も彼女とか欲しいんだ……あんだけ私やまゆり達がアピールしてるのに見向きもしないからそういうの、興味ないと思ってたけど……)
岡部「ふん、何を馬鹿な事を!この俺、鳳凰院凶真が女などに現を抜かすなどありえん!フゥーハハハ!」
岡部「……そう思っていた時期が、私にもありました」
紅莉栖(チャンスはあるみたいね)
岡部「……ああも毎日のように彼女自慢されればな。俺も男だ、彼女が欲しいと思う時もある」
紅莉栖「ふ~ん」
紅莉栖(今は私と岡部の二人だけ、ふ、ふふふ、まゆり達には悪いけど、これは好機!)ニヤァ
紅莉栖「ね、ねえ。た、例えよ?例えば岡部はどんな彼女が欲しい?」ドキドキ
岡部「何故そんなこと聞く?いや、そういえば貴様もスイーツ(笑)だったな」
紅莉栖「い、いいから答えなさいよ」
岡部(どんな彼女がいいか、か……ふむ、考えた事もなかったな)
岡部「まあやはり付き合うとなれば、気の合うのが一番だろう」
紅莉栖(気が合う、か。岡部と私は好みとか結構似てるし、気が合うよね?ふ、ふへへ)ニヤァ
岡部(なぜにやけているのだ。この助手は)
紅莉栖「そ、そう。他には?」
岡部「あとは、そうだな、話していて楽しいと思える相手なら尚更いいな。まあ、話していなくても気まずくならないならそれでも構わないが」
紅莉栖(岡部と話してるとつい論破しちゃう時もあるけど、こいつも結構楽しんでいるみたいだったし……あれ?私って岡部の理想像じゃね?ふ、ふへへ、ふへへへへへ)
岡部(なんか助手がさっきから怖い)
紅莉栖(い、いける!ここで一気に畳み掛ければ岡部は私のものになる!)
紅莉栖「つ、つまり岡部の理想とする彼女ってわた――」
まゆり「えへへ、それってまゆしぃのことだよね~」
紅莉栖「!?」
まゆり「トゥットゥルー♪ただいまあ」
岡部「まゆりか、今日はバイトじゃなかったのか?」
まゆり「うん、だから今日はラボには行かない予定だったんだけどね~」チラッ
紅莉栖「くっ」
まゆり「えっへへ、何となくラボに寄りたい気分だったのです」
紅莉栖(なんて感のいい……まゆり、恐ろしい子!)
まゆり(フェリスちゃんと一緒に仕掛けた盗聴器が役に立ったのです)
まゆり(もう直ぐフェリスちゃんもラボに来ちゃうのです。だからその前にまゆしぃが勝利するのです!)
まゆり「ねえねえ、オカリン。オカリンの言ってた彼女さんの条件って、まゆしぃに当てはまるよね~」
紅莉栖「なっ!」
岡部「まゆりか?ふむ……」
岡部(確かに、まゆりは付き合いが長いからお互いに気が合う。話していても楽しいし、話してなくても苦には思わない。見た目も、悪くはないしな……)
岡部「ま、まあ、当てはまるとかどうかと言えば当てはまるな」
まゆり「えっへへ、そっか~」
紅莉栖「」
まゆり(クリスちゃん、オカリンはまゆしぃのものなのです)
岡部(まあ、まゆりを今更、異性として意識するのは難しいがな)
紅莉栖(いや、落ち着け、落ち着くのよ私。そもそも、まゆりが岡部の好みに当てはまるとしても、岡部が今までまゆりに手を出さなかった事を考えると、まゆりはそれほど危険ではないわ)
紅莉栖「まあ、所詮は好みの話だけどね。実際に付き合う娘が好みだとは限らないわ」キリッ
岡部「まあ、確かにな」
まゆり「………」
岡部(しかし、何故紅莉栖がそこでドヤ顔をしながら言うのだ)
岡部「……しかし、そんな好みの話をしていた所で、俺にはダルのように出会いの場がないからな。まずは出会いが必要だ」
紅莉栖「……は?」
まゆり「オカリン?」
岡部「な、なんだ?」
岡部(ちょっと待て、なんでまゆりも紅莉栖もそんな怖い顔をしているのだ!)
紅莉栖「ねえ、岡部。あんたが橋田みたいに見ず知らずの女に話し掛けて恋人同士になれると思ってるの?」
まゆり「ダルくん、見た目はあれだけど、コミュニケーション能力は高いからね~」
岡部「そ、それは……」
岡部(確かに、俺には無理だ……)
岡部「な、ならばどうすれば……」
紅莉栖「き、決まってるじゃない!あんたをよく知る女の子と付き合えばいいのよ!」
岡部「……と言いますと?」
まゆり「えっへへ、つまりね、オカリンはラボメンの女の子と付き合えばいいとまゆしぃは思うのです☆」
岡部「ら、ラボメンだと!?だが、それは……」
岡部(ラボメンガールズ……確かに全員見た目は最高クラスだが)
紅莉栖「なんか、問題でもあるの?」
まゆり「まゆしぃはそれが一番だと思います」
岡部「あ、いや……」
岡部(そもそも、ラボメンガールズの中で俺に好意を抱いている奴がいるのか?まゆりは、あいつは幼馴染みだ、向こうも異性として意識してないだろ。紅莉栖とは……この世界線ではまだ好意を抱れるような仲ではない、はず)
岡部(いや待て、まだってなんだよ)
岡部(萌郁は、この世界線では変わらずメールでやり取りをして、たまにあいつがラボに顔を出す程度。ルカ子は、確かに俺を好きだと言っていたが……いまは男だ。あとはフェイリスだが、あいつは)
フェイリス「ニャニャ~みんなでニャんの話かニャ~?」
岡部「なっ、フェイリス!?なぜここに」
フェイリス「メイクイーンのお仕事が終わったから久しぶりにラボに来て見たのニャン♪」
紅莉栖(次から次に……!)
まゆり(間に合わなかったのです……)
フェイリス(まゆしぃ、クーニャン、抜け駆けはさせないのニャン)
岡部「実はな」カクガクシカジカ
フェイリス「ニャンんだ、そういうことかニャ。それニャらフェイリスにお任せニャン!」
岡部「なんだ?お前の店のメイドさんでも紹介してくれるのか?」
紅莉栖「岡部?」
まゆり「オカリン?」
岡部「フゥーハハハ……じょ、冗談に決まって――」
フェイリス「凶真の言う通りだニャン」
紅・ま「!?」
岡部「なん、だと……?」
フェイリス「凶真にはメイクイーンのNo.1メイド、フェイリス・ニャンニャンを紹介するニャン♪」
紅莉栖(しまった!まさかここでストレートに告白するなんて!)
まゆり「………」
フェイリス「さあさあ、フェイリスを召し上がれニャン♪」
岡部「ふ、ふふ、フゥーハハハ!甘いなあ、猫娘よ。この鳳凰院凶真、そんな手には乗らん!」
フェイリス「ニャニャ!?」
まゆり(えっへへ、甘いよ。フェリスちゃん。みんなの前で告白してもオカリンは恥ずかしがって鳳凰院さんになって逃げるんだよ?オカリンを手に入れるなら二人きりの時じゃないとダメなのです)
岡部「貴様、さては機関に買収されたな!だがな色香に騙されるマッドサイエンティストではないわ!」アセアセ
まゆり(はぅ、慌ててるオカリンかわいいよぅ……)
フェイリス「凶真……」ネコミミヲハズス
岡部「な、何をする気かは知らんが、俺にそんな真似をしても無駄――」
留未穂「岡部さん……私、本気なんだよ?」
岡部「なっ、……えっ?」
紅莉栖(うそ、でしょ?第二形態!?彼女、ネコミミメイドだけじゃなくてギャップ萌まで備わっているの!?)
まゆり(フェリスちゃんと留未穂ちゃんの二段構え、まゆしぃも予想外なのです)
岡部「いや、その……」アタフタ
紅莉栖(岡部かわいいよ岡部)ニヤニヤ
まゆり(はぅ、オカリン……)モジモジ
留未穂(岡部さん……)キュン
岡部「ほ、本気なのか……?」
留未穂「信じられない……?」ギュッ
紅莉栖(お、岡部の手を取って胸に押し付けた!?わ、私だってあれくらいいける筈よ!)ペタペタ
まゆり(留未穂ちゃん。それはまゆしぃの特権なのです……あと、クリスちゃん、無理はしないほうがいいよ?そんなに自分の胸を触っても現実は変わらないのです)
岡部「ほ、ほ、本気か、そ、そ、そうか、本気、なのか」アタフタ
岡部(いや待て、いやいや待てよ!俺、この世界線でフェイリスに好意を持たれることなんてまだしてないぞ!?)
岡部(いやだから、まだってなんだよ!)
岡部「こ、困った時の未来ガジェット4号モアッド・スネーク!」ポチ
もわっ
留未穂「なっ」
紅莉栖「なんぞこれ!」
まゆり「オカリン、また逃げるの~」
岡部「せ、戦略的撤退だ!フェイリスいや、秋葉留未穂よ!返事は必ずする。だがいまはその時ではない!さらばだ!フゥーハハハ!」
バタン
紅莉栖「くっ、まゆり。ここは一時休戦よ、二人で岡部を追うわよ!」
まゆり「トゥットゥルー、了解なのです」
バタン
留未穂「……えへへ、私、岡部さんに告白しちゃった」
柳林神社
岡部(と、とりあえずラボから逃げてきたはいいが、どうするか。幸い、ここなら人気が少ないし、考え事をするにはちょうどいい)
岡部「それにしても、まさかフェイリスから告白されるとは……正直、予想外だ」
岡部(まゆりや紅莉栖に告白された方が、まだなんとなく受け入れ易かった気もするのだが……)
岡部(α世界線の時ならともかく、この世界線で俺は彼女に好意を持たれるような事はしてない筈だが……まさかリーディングシュタイナーが発動したのか?)
岡部(確かに、フェイリスのリーディングシュタイナーは俺の次に影響が強い。あの世界線の記憶が何らかの形で思い出していてもおかしくはないが……)
岡部「待てよ、フェイリス以外にもう一人、強いリーディングシュタイナーを発動させた奴が――」
ルカ子「あっ、岡部さん……」
岡部「ルカ子……」
ルカ子「こ、こんにちは。今日はどうされたのですか?」
岡部「ああ、いや。少し考え事をしたくてな。ここなら静かで人気もいないかと思ってな」
ルカ子「そうでしたか。あっ、そうだ!せっかくですしお茶でも淹れてきますね」
岡部「いや、そこまでしなくても……」
ルカ子「遠慮なさらないで下さい。ちょうど、掃除も終わった所だったんです。少し、待ってて下さいね」タッタタタ
岡部「行ってしまったか……」
岡部(まさか、ルカ子にもあの世界線の記憶が蘇ってることは……)
岡部「考え過ぎか」
岡部(いまはそれよりもフェイリスの告白の返事を考えよう)
岡部(フェイリス・ニャンニャン。メイクイーンのNo.1メイド、本名は秋葉留未穂。正真正銘のお嬢様)
岡部(見た目は、かなりいい。流石は店のNo.1メイドということもある。性格も、普段はあのニャンニャン言葉だが、根は優しく、頑張り屋で、自分よりも人を優先して、思いやる事ができる)
岡部(……あれ?フェイリスのスペックヤバくね?色々とハイスペック過ぎるだろ)」
岡部「……付き合うにしても、俺には勿体無すぎる」
ガシャン
岡部「なっ!」
ルカ子「……付き、合う?」
岡部「ルカ子!大丈夫か?」
ルカ子「へっ?あっ、すみません!ぼ、ボクちょっと手が滑ってしまって……」
岡部「怪我はないか?」
ルカ子「い、いえ、大丈夫です。すみません……」
岡部「……そうか、ならいい。次からは気をつけろよ」
ルカ子「はい……」
岡部(自分で言うのもなんだが、俺はこの世界線に到達してから、まゆり以外のラボメンに対しても少し過保護になっているな)
岡部(……まさか、フェイリスに好意を抱れたのもそれが原因だとか?)
岡部「……まさかな、ギャルゲーじゃあるまい」
ルカ子「……岡部さん?」
岡部「いや、なんでもない」
ルカ子「あの、岡部さん」
岡部「なんだ?」
ルカ子「その、さっき付き合う、って聞こえたんですけど、岡部さんは誰かとお付き合いするんですか?」
岡部「聞こえていたのか。いや、告白はされたのだが、まだ付き合うと決めていない」
ルカ子「そ、そうですか……」ホッ
岡部(何故、そこで安心したような顔をするのだルカ子よ)
岡部「彼女が出来て毎日浮かばれているダルを見て、女性と付き合うというのは楽しそうだと思っていたのだがな……実際、自分が当事者になって想いを告白されると、浮かばれる前に混乱してしまった」
ルカ子「そう、ですよね。『女性と』付き合うのって、ボクも大変だと思います」
岡部(いま、女性と、の部分を強調したような……)
ルカ子「岡部さん、その告白した娘ってまゆりちゃんですか?それとも牧瀬さん?」
岡部「何故そこでその二人の名前が出るのだ……告白してきたのはフェイリスだ」
ルカ子「フェイリスさん、ですか」
岡部「あまり驚かないのだな。もしかして知っていたのか?」
ルカ子「いえ、そういう訳では……ただ、納得は出来るんです」
岡部「……何故?」
ルカ子「だって、ラボのみなさんは岡部さんの事を慕っていますから」
岡部「ふん、当たり前だ。俺は未来ガジェット研究所の創設者であり、リーダーなのだからな!奴らを惹き寄せるカリスマ性くらい持ち合わせているに決まっているだろう!フゥーハハハ!」
ルカ子「違いますよ」
岡部「えっ?」
ルカ子「ラボの女の子たちはみんな、岡部さんを一人の男性として慕っているんです」
岡部「み、みんな、だと……?」
ルカ子「はい。まゆりちゃんや牧瀬さん、告白したフェイリスは勿論、桐生さんも。みんな岡部さんを慕っています」
岡部(そ、そんな馬鹿な!?そんなギャルゲーのような展開が、あると云うのか!)
ルカ子「最近、ラボのみんなが言ってました。夢を見るって」
岡部「夢?」
ルカ子「はい。みんな内容は違うんですけど、共通して岡部さんが登場するんです」
岡部(やはり、リーディングシュタイナーか)
ルカ子「まゆりちゃんは怖い夢見るそうです。でも、最後には岡部さんが現れて抱き締めてくれり夢を。牧瀬さんは……その」
岡部(おい、まさか)
ルカ子「岡部さんと、何度もキスをする夢を見るそうです」
岡部「そ、そうかー全く、あいつは夢の中でもHENTAIだなー(棒)」
ルカ子「素敵だと、思いますよ?好きな人と、キスをする夢なんて」
ルカ子「あと、フェイリスさんは岡部さんと、雷ネットバトラーズのパートナーとして大会に出てたり」
岡部(あれ?あの世界線ではそんな事なかった筈だが)
ルカ子「桐生さんは、岡部さんが仕事仲間として二人でお仕事をしている夢を見たそうです」
岡部(これも、俺の記憶にはないな)
岡部「なあ、ルカ子。その夢、お前も見たりするのか?」
ルカ子「ふえ?あ、は、はい。た、確かに、ボクも見ました」
岡部「ど、どんな夢だ……?」
岡部(恐らく、女のルカ子と俺がデートをする、といった内容だろう)
ルカ子「えっと、その、ボクの夢だけなんだかみんなと違って、なんだか現実離れしてるみたいで……その、ボクが女の子なんです」
岡部(やはりな)
岡部「なるほど、それに俺が出ていたという事は、俺たちはデートでもしていたのか?」
ルカ子「いえ、デートじゃなくて、その……こど、」
岡部「ん?」
ルカ子「子どもを、ボクと岡部さんとの子どもを抱いている夢でした」ポッ
岡部「」
岡部(リーディングシュタイナーと普段見る夢が混線した影響なのか?それにしってルカ子との子ども、だと?)
ルカ子「……?」
岡部(こいつの子どもなら、かわいいだろうな……)
岡部「いや待て!何を考えているんだ俺は!」
ルカ子「あの、大丈夫、ですか?」
岡部「すまん、いま機関からの精神攻撃を受けてな。少し気が動転していた」
ルカ子「あの、疲れいるのなら、その、僕の部屋で休んでいきますか?」
岡部「えっ?」
岡部「いや、流石にそこまでは……」
ルカ子「でも、ボク、岡部さんが心配で」ズイ
岡部(なんか距離が近い……)
岡部「だ、大丈夫だ」
ルカ子「え、遠慮しなくても、大丈夫ですよ?」ギュッ
岡部(こ、今度は手を……!?)
岡部「る、ルカ子?今日は随分と、強引なんだな……」
ルカ子「男とか女とか、そんなのは、どうでもいい」
岡部「!?」
ルカ子「ボク、夢を見た後、何故かこの言葉を、思い出したんです」
ルカ子「だから、その、これからは、自分にの気持ちに、素直になろうと思ったんです」ギュッー
岡部(あれ?なんかヤバくないか……これ)
岡部「す、素直になるとは、つまり?」
ルカ子「お、岡部さん!」
岡部「な、なんだ」
ルカ子「ぼ、ボクと……お突き合いして下さい!」
岡部「」
岡部「お、お、お、落ち着けルカ子!夢で女だったかは知らんが、お前は男なんだぞ!?」
ルカ子「ぐすっ、おか、岡部さん……」
岡部(な、何故泣く!?)
ルカ子「男とか女とか関係ないって言葉、ぐす、う、嘘、だったんですか……?」
岡部「嘘じゃない!嘘じゃないが、それとこれとは話が違うだろ!」
ルカ子「なにが、違うんですか……?」
岡部「いいか、ルカ子。俺は別に同性愛を否定するつもりはない。だがな、生憎と俺は異性愛者なんだ」
ルカ子「……そう、ですか」
岡部「分かってくれたか……」ホッ
ルカ子「なら……」ズイ
岡部「お、おい、近いぞ……」
ルカ子「……お、岡部さんの考えが変わるように、ボク、頑張りますっ」
チュッ
岡部「えっ……」
ルカ子「……そ、その、どう、ですか?さ、最初は恥ずかしいのでほっぺにと思って」モジモジ
岡部「あ、いや……だ、ダメだ、る、ルカ子は男だ。こ、こんな事許されるはずが……」
ルカ子「や、やっぱりほっぺじゃ、ダメ、ですよね……それなら」
岡部「う、うわあああああああああああ」タッタタタタタタ
ルカ子「あっ」
ルカ子「……逃げられちゃった」
ルカ子「でも、岡部さんにキス、しちゃった……えへへ」ペロリ
ラジ館前
岡部「」フラフラ
岡部(る、ルカ子に、き、き、キス、された……俺は男だ。ルカ子は?……男だ)
岡部(……でも不思議と嫌悪感はなかったな。むしろ、ちゃんとだけときめいたような)
岡部「い、いかん、いかんぞ!ルカ子は男なのだぞ!?男にときめくなんて、ダルや紅莉栖以上のHENTAIではないか!くっ、これも機関の仕業かっ!」
パシャ
岡部「ん?シャッター音」クルリ
萌郁「………」パシャ
岡部「おい、貴様。何を撮っている」
萌郁「岡部くん、面白い顔、してたから……」パシャ
岡部「理由になっとらんわ!あと、写真を撮るのを止めろ!」
萌郁「………」コクリ
岡部(くっ、なんか、こいつと最初に出会った時を思い出すな)
岡部「なんでこんな所に?バイトはどうしたのだ?」
萌郁「……今日は、お休み。だから……新しい機種のケータイ、見にきたの」
岡部「そうか」
岡部(こいつも、最近は少しずつだがメールを介さずに会話が出来るようになったな)
萌郁「……岡部くん、は?」
岡部「俺か?……機関からの精神攻撃を受けてな。戦略的撤退を余儀無くされた所だ」
萌郁「……?」
岡部「ふん、貴様には分からぬ事だ。ではな、指圧師よ、ミスターブラウンには家賃を値下げしてくれるように頼んでおいてくれ」バサッ
萌郁「……待って」
ギュッ
岡部「ほわぁ!?きゅ、急になんなのだ!」
萌郁「岡部くん、暇?」
岡部「はあ?」
萌郁「暇なら、その、……少し、付き合って」
岡部「な、何故俺が貴様に付き合わなければならんのだ」
萌郁「……ダメ?」
岡部「くっ、べ、別にダメとは言っていない。要件を言え!話はそれからだ」
萌郁「……掃除」
岡部「なに?」
萌郁「私の家の掃除、手伝って、欲しいの……」
岡部「ふむ、掃除か……」
岡部(まあ、今はフェイリスが居るラボには戻れないし、それくらいな構わないか。……それに、まゆりや紅莉栖に見つかったら面倒な予感がするしな)
岡部「いいだろう!ラボメンに免じて特別にこの鳳凰院凶真が付き合ってやろうではないか!」
萌郁「……」コクリ
萌郁アパート
ガチャ
萌郁「……入って」
岡部「ああ、邪魔するぞ、って……うわっ」
岡部(こ、これはひどい。床一面ゴミだらけではないか!足の置き場もないな)
萌郁「………どうした、の?」
岡部「敵が思ったよりも強大だったので思わず怯んでしまっただけだ」
萌郁「……?」
岡部「気にするな。とりあえず、衣服類はお前に任せる。食い物とかのゴミは俺が担当する、いいな?」
萌郁「………」コクリ
岡部(くっ、女の部屋とは思えんな。見たところ、食い物のゴミはさっきからカップ焼きそばの容器しか落ちてないぞ)ガサガサ
岡部「ん、なんだ?この布切れは」ヒョイ
萌郁「……そ、それは!」
岡部(どうみてもショーツです。本当にありがとうございました)
萌郁「か、返して」
岡部「す、すぐ返す!……うわっ!」ツルッ
萌郁「!」
バタッ
岡部「……くっ、すまない。足が滑って……大丈夫か?」
萌郁「……うん」
岡部「そうか、良かった」ホッ
岡部(あれ、そういえば、今の体制。萌郁から携帯を奪う際と同じ……)
萌郁「………」ジー
岡部「……ところで指圧師。貴様、何故俺肩を掴んでいるのだ?これでは離れられないではないか」
萌郁「……」ジー
岡部「おい、聞いているのか」
萌郁「……」ジー
岡部「………萌郁?んむっ!?」
萌郁「んっ、……あっ、んむ」
岡部「んっ、く、ぷはっ、……はあ、はあ、な、な、何を!?」
萌郁「……前に、したような、気がしたから」
岡部(や、やはりリーディングシュタイナーか!?)
岡部「夢か何かで見たのか?」
萌郁「……」コクリ
岡部(マズい。萌郁がリーディングシュタイナーを発動するのは危険だ。問題は本人がどの程度思い出しているかだが……確認する必要があるな)
岡部「……どんな夢だった?」
萌郁「よく、覚えて、ない。覚えているのは……岡部くんが、私を押し倒して、無理やり、き、キス、を……」
岡部(……いまになって思うと、通報されたら確実にタイーホされてたな)
岡部「他は……?」
萌郁「他は、特に、覚えていない」
岡部「そ、そうか」ホッ
岡部(……良かった。その程度の記憶しか思い出していないのなら、安心できるな)
岡部「しかし、指圧師よ。いくら夢で見たからと言っていきなりキスをするのはどうかと思うが……」
萌郁「ごめん、なさい……」
岡部「別に、謝る必要はない。気にするな……さて早く掃除を再開しようではないか。このままだと本当に今日中には終わらんぞ」
ギュッ
萌郁「………」ジー
岡部「………まだ、何かあるのか?」
萌郁「……続き」
岡部「掃除のか?」
萌郁「違う、さっきの、キスの、続き、……したい」
岡部「えっ」
岡部「じょ、冗談、だろ……?」
萌郁「岡部、くん……続き」ギュッ
岡部「ま、待て!早まるな!」
萌郁「岡部くん……」
岡部「う、おおおおおおおお」ドンッ
萌郁「きゃっ」
岡部「指圧師よ!掃除は中止だ!いまの貴様は機関の精神攻撃によって錯乱しているのだ!安心しろ、機関の野望は必ず俺が阻止する!それまでさらばだ!フゥーハハハ」
バタン
萌郁「岡部くん……」ションボリ
萌郁「唇、柔らからかった……」ポッ
ラジ館屋上
岡部「はあ、はあ、こ、ここまでくれば一安心か……」
岡部(フェイリスに告白され、男のルカ子にキスされ、さらに萌郁にまでキスをされた……)
岡部「……なんという日なのだ全く」
岡部「………」
岡部「………フェイリスへの返事、どうしよう」
岡部(彼女が欲しいとは言ったものの、俺とフェイリスでは明らかに釣り合わないだろ……)
?「返事、しない方が君のためだよ」
岡部「!?」
鈴羽「その代わり、あたしとならいくらでもチュッチュしていいよ。オカリンおじさん」
岡部「な、なんでお前が……」
鈴羽「えへへ、来ちゃった」
岡部「ど、どういうことだ!?また未来に何かあったのか!紅莉栖は!?まゆりは!?二人は無事なのか!?」
鈴羽「落ち着いて、オカリンおじさん。二人ともピンピンしてるよ。むしろ元気過ぎてオカリンおじさん、毎日干からびそうになってる」
岡部「そうか、良かった……なに?最後なんて言った?」
鈴羽「だから~二人ともいい年していつまでもお盛んだからオカリンおじさんが干からびそうになってるの」
岡部「……えっ?」
岡部「………ちなみに聞くが、俺と二人の関係は?」
鈴羽「えっ?紅莉栖おばさんが火曜日、まゆりおばさんが水曜日担当だよ」
岡部「………は?」
鈴羽「月曜日は本妻の留未穂おばさん、木曜日が萌郁おばさんで、金曜日がルカさん」
岡部「な、何を言って……」
鈴羽「んで、土曜日があたし。日曜日は早い者勝ちって感じだよ」
岡部「だから何を」
鈴羽「何って、オカリンおじさんの一週間の性活だよ」
岡部「」
岡部「ば、馬鹿な!あり得んだろ!何だその三流エロゲーのハーレムエンドのような状況は!?」
鈴羽「父さんも言ってたよ。リアルでエロゲーの主人公してる奴はオカリンおじさんくらいだって」
岡部「だ、だいたいダルは何をしているのだ!妻のいる男と自分の娘が関係を持っていて平気なのか!?」
鈴羽「あ~、その辺りはもう、結構前に諦めてる感じ。相手がオカリンなら仕方ないか、って言ってたよ」
岡部「な、なんだよそれ……」
岡部(レジスタンスの設立者、狂気のマッドサイエンティスト、そしてハーレムヤリチン野郎……どの世界線でも俺の未来はまともではないのだな……)
鈴羽「あっ、なんか勘違いしてるみたいだけど、オカリンおじさん、最初はちゃんと留未穂おばさん一筋だったんだよ?」
岡部「最初は、か……」
鈴羽「紅莉栖おばさんやまゆりおばさんに告白されても、ちゃんと断ってたって聞いたし」
岡部「じゃあ、なんで……」
鈴羽「ある日、紅莉栖おばさん達が手を組んでオカリンおじさんに夜這いしたんだ」
岡部「なん、だと……?」
鈴羽「まあ、無理やりだったけど、それでも体の関係を結んだからね。オカリンおじさん責任感強いからちゃんとケジメを付けるって言って、みんなと関係を平等に持つようになったんだ」
岡部「そ、そんなの……みんな納得したのか?特にフェイリスは」
鈴羽「最初は色々とあったみたいだったけど、結局は落ち着いたよ。最終的に留未穂おばさん、オカリンおじさんの意見を尊重したんだって」
岡部(フェイリス……なんていい娘なんだ)
岡部「しかし解せないな。何故お前はこの時代に来たのだ?目的はなんだ?」
鈴羽「まあ、あたしもただ遊びにきた訳じゃないよ。あるモノを手に入れる為に来たんだ」
岡部(やはり、なにか未来で起きるのか?)
岡部「その、あるモノ、とは?」
鈴羽「未来では絶対に手に入らない、貴重なモノ。そしてそれはある未来を変える為の重要な分岐点でもあるんだ」
岡部「お前はその為にわざわざ」
鈴羽「まあね」
岡部(鈴羽がわざわざ過去に跳んでまで手に入れようとするモノ、か……)
岡部「……俺も協力する」
鈴羽「えっ、本当!」
岡部(鈴羽は未来を変える為にまた戦っているのだ。俺も協力はしたい)
鈴羽「良かった~オカリンおじさんが協力してくれるなら簡単に手には入るよ」
岡部「なんだ?俺に関係するモノなのか」
鈴羽「うん、オカリンおじさんがその気になれば直ぐにね」
岡部(……前回や前々回と違って今回は楽に済みそうだな)
岡部「ちなみに、一体それはなんなのだ?」
鈴羽「オカリンおじさんの童貞だよ」
岡部「そうか」
岡部「えっ」
鈴羽「えっ?」
岡部「なにそれこわい」
岡部「鈴羽、いまなんと言った?」
鈴羽「オカリンおじさんの童貞」
岡部「……それを手に入れる為にわざわざタイムマシンに乗って?」
鈴羽「うん、紅莉栖おばさんの目を盗んで、父さんに内緒で来たんだ。タイムマシンを作ったのはその二人だからね」
岡部(なあダル、お前、娘の育て方間違えたな……)
鈴羽「今年はオカリンおじさんが童貞を卒業する重大な分岐点なんだ」
岡部「こ、今年中に卒業出来るのか!?」
鈴羽「うん、世界の収束によってそれは確定している」
岡部「フゥーハハハ!これでダルの彼女自慢にウンザリさせられるか事もなくなる!」
鈴羽「ただ、相手がルカさんの場合は処女喪失をするけどね」
岡部「」
岡部「る、ルカ子が……俺を掘るのか?普通、逆ではないのか?」
鈴羽「普段はオカリンおじさんが掘るんだけど、今年に限ってはルカさんがオカリンおじさんを掘るんだ。これは変えられないよ」
岡部「そ、そうか……」ガクブル
鈴羽「でも安心して。オカリンおじさんの童貞はあたしが責任を持って貰うから」
岡部「そ、そうだな、なら安心だ」
岡部「………」
岡部「いや、マズいって」
鈴羽「えっ?なんで?」
岡部「同い年の友人の娘に手を出すなんてマズいに決まっているだろうが!」
鈴羽「でも、いまはオカリンおじさんとあたしは同い年だよ?」
岡部「そういう問題ではないだろう!」
鈴羽「えーでもさっきオカリンおじさん、協力してくれるって言ったじゃん」
岡部「言った!確かに言ったが、俺の童貞をあげるなんて聞いてないぞ!」
鈴羽「……もしかして、オカリンおじさんはあたしの事、嫌い?」
岡部「は、はあ!?何を言ってるんだ」
鈴羽「だって普通、童貞貰ってあげるって言われたら男の人なら誰でも差し出すんでしょ?」
岡部「そんなこと、誰から聞いた」
鈴羽「父さんから」
岡部(やっぱりあのデブ殴りたい……)
鈴羽「実はね、オカリンおじさんの童貞を奪った人だけがオカリンおじさんの本妻になれるんだ」
岡部「な、に……?」
鈴羽「だから無理やりにでも貰っていくよ」ダッ
岡部(くっ、鈴羽相手に体力勝負ではこちらに勝ち目はない……このままでは犯られる!)
?「トゥットゥルー足元がお留守なのです」
鈴羽「!?」バッ
ブンッ
まゆり「外したのです……」
鈴羽「そんな!なんでまゆりおばさんがここに……?」
?「話は全て聞かせて貰ったわ」
岡部「お前は!」
紅莉栖「橋田の娘なんかに岡部は渡さないわ!」
鈴羽「くっ、紅莉栖おばさんまで」
紅莉栖「おばさん言うな!私はまだ18だ!ピチピチだ!」
まゆり「まゆしぃもおばさんじゃないのです」フンス
鈴羽「あー、ごめんなさい。つい癖で」
紅莉栖「分かればいいのよ。ところで」チラッ
岡部「」ビクッ
紅莉栖「ねえ、阿万音さん」
鈴羽「なに?」
紅莉栖「岡部の本妻はやっぱりメインヒロインの私かまゆりのどちかがなるべきだとは思わない?」
まゆり「まゆしぃも紅莉栖ちゃんの意見に賛成なのです」
鈴羽「そんなの!」
紅莉栖「いい、阿万音さん。よく考えて見て。例えあなたがここで、岡部の童貞を奪ったとする。でも、あなたが生まれてから本妻になるまでの空白の期間ができる。その間に私たちが指を加えてただ見ているだけだと思う?」
鈴羽「そ、それは……」
紅莉栖「私なら間違いなく行動するわ。あなたがまだ橋田の玉袋に入っている頃に、私は毎日岡部とズッコンバッコンしてるのよ?私だけじゃない。まゆりやフェイリスさん、桐生さんや漆原くんも、岡部は毎日とっかえひっかえでズッコンバッコンする筈だわ」
鈴羽「!?」
岡部(ズッコンバッコンって……)
鈴羽「そ、そんな……じゃああたしは何の為に過去に来たの」ガクッ
紅莉栖「別に、童貞じゃなくてもいいじゃない」
鈴羽「えっ?」
紅莉栖「確かに、あなたが岡部の童貞を奪って本妻になってもあまり意味がない。でも、」
まゆり「スズさん、スズさんはいま、若いオカリンとズッコンバッコンするチャンスがあるんだよ?」
鈴羽「!」
岡部(まゆりまでズッコンバッコンって……)
紅莉栖「阿万音さん、あなたは確か未来では周期的に岡部とズッコンバッコンしてたのよね」
鈴羽「……うん」
紅莉栖「でも、若い頃の……全盛期の岡部とはズッコンバッコンしてないんでしょ?」
鈴羽「全盛期のオカリンおじさんと……」ゴクリ
紅莉栖「ね?この時代に来て、良かったでしょ?」
鈴羽「うん、ありがとう……紅莉栖おばさん、まゆりおばさん」
紅莉栖「だからおばさんじゃないと言っとろーが」
鈴羽「えへへ」
紅莉栖「ふふ。さて次に私かまゆり、どちらが本妻になるかだけど」
まゆり「それは紅莉栖ちゃんに譲るのです」
紅莉栖「えっ、いいの?」
まゆり「まゆしぃはオカリンの側にずっと居られたら、それだけで幸せなのです。だからまゆしぃは二番目でいいんだよ」
紅莉栖「まゆり……ありがとう」
まゆり「紅莉栖ちゃん、本妻らしく、オカリンとラブラブしてね」
紅莉栖「うん、約束する」
鈴羽「じゃあ、本妻も決まった事だし、後はオカリンおじさんの童貞を紅莉栖おばさんが貰うだけだね」
紅莉栖「そうね、という事で岡部!さ、最初は優しくしないと怒るからな、って……あれ?」キョロキョロ
鈴羽「どしたの?」
紅莉栖「岡部は?」
まゆり「あれ~?さっきまで居たのに~」
ブラウン管工房前ベンチ
岡部「……女って、なんだろうな」
岡部「………」
岡部「はあ………」
コソコソ
岡部「……ん?」
綯「あっ……」
岡部「シスターブラウンか、どうした?」
綯「えっと、あの」オロオロ
岡部(……どうにも避けられてるな)
岡部「なにか、俺に用か?」
綯「オカリンおじさん、これ」っ○
岡部「なんだ?飴玉、か?」
綯「オカリンおじさん、なんだか、元気、なかったみたいだから……それ、あげます」
岡部「!……そ、そうか。ありがとう」
綯「あ、はい……」オロオロ
岡部(こんな子どもに励まされるとはな)
岡部「……綯」
綯「は、はい」ビクッ
岡部「俺はおじさんじゃない。お兄さんだ」ナデナデ
綯「!えへへ、わかった。オカリンお兄さん!」
岡部「うむ、よろしい」
天王寺「おい綯、そろそろ帰るぞ」
綯「うん、わかった」
天王寺「おう、岡部。また内の綯を泣かせたりしてないだろうな?」
岡部「ま、まさか、そんな事しませんよ」
天王寺「ふん、ならいい。またな」
岡部「ええ、また明日」
綯「オカリンお兄さん、ばいば~い」
天王寺「な、綯が岡部なんかに手を振ってる!?」
岡部「ああ、またな。綯」
天王寺「岡部!てめえ、綯にまで手を出したら許さねえかな!」
ブロロロロ
岡部「行ったか……んむ?この飴……味は薄荷か」
岡部「……まあ、構わんがな」
岡部「………」カチカチカチカチ
Prrrrrr
ダル『あっ、もしもしオカリン?どしたの?』
岡部「どうだ……そっちは楽しでいるか」
ダル『……?まあ最高にいまイチャラブしてます、はい』
岡部「そうか……なあダル」
ダル『なに?』
岡部「俺にはまだ、彼女は必要ないみたいだ」
ダル『……?何かあったん?』
岡部「ちょっとな」
ダル『そっか……オカリン。なんかいい事でもあったん?』
岡部「何故だ?」
ダル『いや、なんか妙に声が弾んでるというか……』
岡部「いいことか、……まあ、今日は色々とカオスな一日ではあったが……」
岡部「……最後に少しだけ、あったかな」
終わり
893 : 以下、名... - 2011/08/31(水) 01:23:03.31 8J9Yd4CT0 62/62いつもハーレムルートだとあれなので綯さんエンド
書き溜ないから遅くてごめんね。保守してくれた人、読んでくれた人、ありがとニャンニャン
あと、三十路ヤンデレ紅莉栖や由季さんNTRとか栗御飯ネタとかやってきたけどそろそろネタ切れ気味なので、何かアイデアを出してくれたら次はそれで書くニャン