岡部「なにってゲームだが……」
萌郁「なんの、ゲーム……?」
岡部「この大きいのを倒すゲームだ。やってみるか?」
萌郁「……」コク
元スレ
萌郁「なに、してるの……?」岡部「ん?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1314472633/
萌郁「どう……やるの……?」
岡部「こいつの体を登っていって弱点を攻撃するんだ」
萌郁「弱点……どこ……?」
岡部「それを探すのも醍醐味のひとつだ、自分でやってみろ」
萌郁「……」コク
……………………
萌郁「登れ、ない……」
岡部「どれ、貸してみろ」
……………………
萌郁「そこから、だったんだ……」
岡部「ほら、一匹目は練習だ、やってみろ」
萌郁「……」コク
岡部「そうだ、そうやって剣で光をあてて……」
萌郁「こう……?」
岡部「そうだ、そして光が集まっている所を調べるんだ」
萌郁「……」コク
……………………
萌郁「あ……」
岡部「大丈夫だ、もう一度」
萌郁「……」コク
岡部「そうだ、上手いぞ」
萌郁「…………///」
岡部「よし、そこから登るんだ」
萌郁「ここから……どうするの……?」
岡部「ほら、あの光っている紋章があるだろう」
萌郁「……」コク
岡部「あそこを剣で刺すんだ」
萌郁「どうして、刺すの……?」
岡部「そうしなければ倒せないだろう」
萌郁「……なんで、倒すの……?」
岡部「それは、ほら、女の子を蘇らせるために……」
萌郁「女の子……死んでるの……?」
岡部「ああ……」
萌郁「そう……なんだ……」
岡部「…………」
萌郁「…………」カチカチ
萌郁「…………ようやく……倒した……」
岡部「うむ、初めてにしてはなかなかだな」
萌郁「これで……いい……?」
岡部「ああ」
萌郁「あ……!」
岡部「ん?」
萌郁「黒いのに……」
岡部「ああ、それは平気だ」
萌郁「平気……なの……?」
岡部「そういう仕様だ」
萌郁「そう……」
萌郁「これ……面白い……?」
岡部「ん? そうだな、なかなか」
萌郁「そう……」
岡部「次に進んでみるといい」
萌郁「……」コク
…………………………
萌郁「牛……?」
岡部「そうだな」
萌郁「この子も……刺すの……?」
岡部「…………ああ」
萌郁「そう……なんだ…………」
岡部「…………」
萌郁「登れない……」
岡部「諦めるでない」
萌郁「踏まれ……」
岡部「危ない!!」
萌郁「!!」
岡部「あ……」
萌郁「死んじゃった……?」
岡部「いや、平気だが、早く逃げなければ」
萌郁「…………」コク
…………………………
萌郁「足……?」
岡部「そのようだな」
萌郁「どう……やるの……?」
岡部「弓矢を使え」
萌郁「弓矢……」
岡部「そうだ、そうやって狙って……」
萌郁「…………」
岡部「大丈夫だ、踏まれる前にやってしまえ」
萌郁「…………」
岡部「どうした、早く撃て」
萌郁「この子……痛くない……?」
岡部「いや、相手は生き物では無いから……」
萌郁「でも……」
岡部「そうしなければこちらが殺られるぞ」
萌郁「………………」
岡部「危ない! 一旦逃げるのだ!」
萌郁「…………」カチカチ
岡部「何故撃たなかったのだ」
萌郁「…………」
岡部「まあ良い。次は撃てよ」
萌郁「……がんばる…………」
岡部「…………」
萌郁「…………!」カチカチ
岡部(なかなかに熱中してはいるが……)
萌郁「…………」カチカチ
岡部(なかなか攻撃しないな……)
萌郁「………………」フラフラ
岡部(あ、体動いてる……)
萌郁「…………う、撃つ……」
岡部「ああ」
グワー!!
萌郁「!!」
岡部「よし、足から登っていけ!!」」
萌郁「で、でも……」
岡部「早くしなければ起き上がってしまうぞ!」
萌郁「…………」コク
……………………
萌郁「おしり…………刺すの……?」
岡部「おのようだな」
萌郁「痛く……ない……?」
岡部「平気だろ」
萌郁「でも……足撃った時……」
岡部「あれは、そういうものなのだ。ほら、力を溜めて一気に」
萌郁「……………………」コク
ザクッ
萌郁「!!」
岡部「よし、振り落とされるなよ」
萌郁「あの……今、悲鳴…………」
岡部「ほら、チャンスだ!いけ!!」
萌郁「…………」オドオド
岡部「よし!今だ!!」
萌郁「…………!」
ザクッ
グワー!!
萌郁「……やっぱり……痛いんじゃ…………」
岡部「…………」
萌郁「かわいそう……」
岡部「ほら、大丈夫だから次だ!」
萌郁「あれ……弱点……ない…………」
岡部「もう一箇所あるんだろ」
萌郁「また……刺すの……?」
岡部「……そうしなければならないからな」
萌郁「…………そう」カチカチ
……………………
萌郁「あった……」
岡部「よし、このまま刺せ!」
萌郁「でも……」
岡部「大丈夫だ、痛くはない……はずだ…………」
萌郁「頭…………でも……?」
岡部「………………」
岡部「しかしな……やらなければ女の子が……」
萌郁「大切な……人……?」
岡部「そうなのだろうな」
萌郁「…………そう」
岡部「うむ……」
……………………
ザクッ
萌郁「あ…………」
岡部「倒したな」
萌郁「……」コク
岡部「どうした?」
萌郁「やっぱり…………かわいそう……」
岡部「そうかも……しれんな…………」
萌郁「岡部君……続き……」
岡部「ん? そうだな、やるか」
萌郁「……」コク
……………………
萌郁「…………ひよこ……?」
岡部「似ているな」
萌郁「この子達は……悪い子、なの……?」
岡部「………………いや……」
萌郁「それでも……倒す……?」
岡部「……そう……だな…………」
………………
萌郁「大きい、ね……」
岡部「そうだな……」
岡部「おっと、よし、ここから登れるな」カチカチ
萌郁「…………」
岡部「よ、ほっ……よし」
萌郁「飲み物……持ってくる…………」
岡部「ああ、頼む」
…………………………
岡部「よし、次は腹だな……」カチカチ
萌郁「…………はい……」
岡部「おお、ありがとう」
萌郁「…………」コク
岡部「よ…………ほ……」
萌郁「…………」
岡部「……ん? おい、ドクペは……」
萌郁「……無かった、から…………」
岡部「だからといって何故マウンテンデューなのだ」
萌郁「好き……かな、って」
岡部「…………まあ良い」カチカチ
…………………………
萌郁「これ、どれくらい倒すの……?」
岡部「16体だそうだ」
萌郁「そんなに……」
岡部「まあ人を蘇らせるのだからな」
萌郁「…………大変、だね……」
岡部「まあな」
萌郁「今日……他の人は……?」
岡部「それぞれ用事があるらしくてな」カチカチ
萌郁「そう……なんだ……」
岡部「まあ、気にせずくつろいでいけ」
萌郁「…………うん」
岡部「ほっ、よし」
萌郁「倒した……?」
岡部「ああ」
萌郁「すごい……」
岡部「そうか?」
萌郁「……」コク
岡部「やるか?」
萌郁「私は……いい」
岡部「そうか」
萌郁「…………」
岡部「…………」カチカチ
萌郁「…………あの……」
岡部「ん?」カチカチ
萌郁「今日は…………ずっと、これ……?」
岡部「なんだ? 退屈になったか?」カチカチ
萌郁「…………そうでも、ない」
岡部「そうか」カチカチ
萌郁「…………」
岡部「お、これだな……」カチカチ
萌郁「………………」
岡部「よし、次は……」カチカチ
萌郁「…………岡部君……楽しそう……」
岡部「ああ、それなりにな」
萌郁「…………」
岡部「……」カチカチ
萌郁「……あ」
岡部「よ」
萌郁「…………」ホッ
岡部「よし、ほっ!」
萌郁「…………すごい」
岡部「それ……」カチカチ
萌郁「………………なんだか……」
岡部「ん?」カチカチ
萌郁「…………幸せ……」
岡部「なっ!!」
岡部「な、何を急に!」
萌郁「なんと、なく……」
岡部「…………」
萌郁「…………」
岡部「まったく……」」カチカチ
萌郁「……ごめん、なさい…………」
岡部「………………」
萌郁「……」
………………………………
岡部「さて……」
萌郁「終わり……?」
岡部「ああ、そろそろ疲れてきたしな」
萌郁「そう……」
岡部「なにか別の事でもするか」
萌郁「なに……するの……?」
岡部「そうだな……ダル達も居ないし……」
萌郁「……?」
岡部「…………」
萌郁「…………あ、あの……」
岡部「ん?」
萌郁「なに……してるの……?」
岡部「なにって、服を脱いでいるのだが?」
萌郁「どうして……?」
岡部「そんなもの決まっているだろう!!」
萌郁「!!」
岡部「女装するためだ!!」
萌郁「………………?」
岡部「…………?」
萌郁「……?」
岡部「あ、いや……冗談なのだが……」
萌郁「あ……そう、だったんだ……」
岡部「いや……すまん……」
萌郁「……」コク
岡部「しかし、何をするか……」
萌郁「これ……は……?」
岡部「ん? 人生ゲームか」
萌郁「これなら、のんびり……」
岡部「そうだな……じゃあするか」
萌郁「…………」コク
岡部「…………」
萌郁「…………」
岡部「あ、保険くれ」
萌郁「……」コク
岡部「…………」
萌郁「……あ、お金……入った……」
岡部「そろそろ家か?」
萌郁「…………」コク
岡部「……俺も早く欲しいな」
萌郁「……がんばって…………」
岡部「お、転職」
萌郁「いいの……なれた?」
岡部「あ、失敗した……」
萌郁「アルバイト?」
岡部「ああ」
萌郁「私……弁護士…………」
岡部「なんだ? 自慢か?」
萌郁「…………すこし……」
岡部「ふん! 悔しくなどないぞ!!」
萌郁「…………」コク
岡部「俺様だってそろそろ株でもうける予定なのだ!」
萌郁「……がんばれ…………」
岡部「…………ぐぬぬ」
萌郁「あ、結婚だ…………」
岡部「はあ、ご祝儀か……」
岡部「お前は結婚とか考えるのか?」
萌郁「…………まだ、解らない……」
岡部「そうか……恋人とかは欲しくないのか?」
萌郁「………………それは……ほしい……」
岡部「ならば早く良い人を見つけなければな」」
萌郁「………………」コク
岡部「ま、がんばるのだな……よし、保険はだいぶ揃ったぞ」
萌郁「…………」
岡部「ほら、お前の番だ」
萌郁「…………ん」
岡部「……?」
萌郁「…………岡部君は……恋人…………作らないの……?」
岡部「俺か? 俺は科学こそが恋人だ!」
萌郁「………………そう…………………………」
萌郁「そろそろ……ゴール……」
岡部「だな、結局お前の勝ちだな」
萌郁「でも……あんまり幸せじゃ……なかった……」
岡部「そうなのか?」
萌郁「……」コク
岡部「十分ではないか、結婚もしていて資産もあって」
萌郁「でも…………好きじゃない人……だから……」
岡部「なんだその妙にリアルな考え方は」
萌郁「人生ゲーム……だから……」
岡部「そんな事を言ったら俺なぞフリーターのままだったぞ」
萌郁「でも……幸せ……みたいだから……」
岡部「…………よく解らんヤツだな」
萌郁「楽しかった……」
岡部「そうか、それならば良かった」
萌郁「そろそろ……お昼……?」
岡部「そうだな、何処かへ食べに行くか?」
萌郁「何でも……いい……」
岡部「そうか……じゃあ、どこか適当に行くか」
萌郁「……」コク
………………………………
岡部「適当にとはいったものの……」
萌郁「どこ……いく……?」
岡部「んーどうするか……」
萌郁「…………」
フェイリス「にゃにゃ!凶真ぁ!!」
岡部「む、フェイリスか。どうしたのだ、こんな所で」
フェイリス「休憩中だったのにゃ♪ 凶真こそどうしたのにゃ?」
岡部「ああ、俺は昼飯を食いにな」
フェイリス「にゃ!だったらメイクイーンに来るといいにゃ!」
岡部「それもそうだな、お前もいいか?」
萌郁「…………」コク
フェイリス「にゃにゃにゃ!? 今日はまた別の女の子を連れてるのにゃ~」
岡部「人を軽い人間のように言うでない!」
フェイリス「でも事実だにゃ~」
萌郁「事実……」
岡部「…………ぬう……」
~メイクイーン~
ダル「オカリン爆発しろぉ!!」
岡部「ダルよ……ここに居たのか……」
ダル「フェイリスたんに同伴されて入店して、さらに桐生氏まで一緒だなんて!!」
岡部「ダルよ取り合えず落ち着いてくれないか……?」
ダル「ここが戦場だったら即射殺ものだお!!クソ!!なんでオカリンばっかり!!」
萌郁「…………」
岡部「ほら、コイツも困っているだろう……」
ダル「くっそー!!カップルみたいなやり取りしやがって!!あーもームカツクー!!」
岡部「おい……ダルよ……人の話を…………」
フェイリス「にゃにゃにゃ? ダルニャン嫉妬かにゃ?」
ダル「誰がこんなヤツ!!」
フェイリス「にゃにゃぁ、ツンデレなんだにゃ~」
ダル「べ、別にボクはオカリンのことなんてなんとも……」
フェイリス「にゃにゃにゃ~」
岡部「おい、気持ちの悪い会話はその辺でやめておけ」
フェイリス「凶真はつれなにゃ。はいオムライスおまたせにゃん♪」
岡部「ああ……って。なんだこの文字は……」
フェイリス「サービスだにゃ☆」
岡部「『リア充爆殺』と書いてあるではないか!!」
フェイリス「ちょっと遊んでみただけにゃ♪」
萌郁「…………すごい…………」
ダル「今のオカリンにはちょうどいいお!」
岡部「まあいい……食べてしまおう」
萌郁「……」コク
まゆり「あ、オカリンに萌郁さん。来たたんだ~」
岡部「「む、まゆりか、もうバイトか?」
まゆり「今日はちょっと早く来たのです」
岡部「そうか、ご苦労」
まゆり「ゆっくりしていってね~萌郁さん」
萌郁「……」コク
まゆり「萌郁さんは何時見ても綺麗だね~」
萌郁「そんな事……ない……」
まゆり「そんなことあるよ~、今度コス着てもらいたいな~」
萌郁「…………考えて……おく…………」
まゆり「ほんとに~、やった~」
萌郁「……」コク
…………………………
岡部「さて、腹も膨れたしそろそろ帰るか」
萌郁「……」コク
ダル「僕はまだいるお」
岡部「そうか、ならば先に帰っているぞ」
フェイリス「にゃ? 凶真もう帰るのかにゃ?」
岡部「ああ、奥義習得のための特訓で忙しいのでな」
フェイリス「にゃにゃ! 凶真、まだ力を求めるというのにゃ!?」
岡部「ああ、機関打倒のためにはどんな力も利用してみせるさ……」
フェイリス「さすが凶真だにゃ!」
まゆり「じゃあねオカリン、萌郁さん」
萌郁「…………じゃあ、また…………」
~帰り道~
岡部「なんだかいろんなヤツに会ったな」
萌郁「…………」コク
ルカ子「あ、凶真さん……」
岡部「ん?ルカ子か、こんな所で会うとは珍しいな」
ルカ子「あ、はい、お父さんに頼まれたものを買いに……」
岡部「そうか、偉いではないか」
ルカ子「そんな……///」
萌郁「…………」
岡部「これからも親を大切にするのだぞ」
ルカ子「はい!」
……………………………………
~ブラウン管工房前~
岡部「暇そうだな、バイト戦士よ」
鈴羽「あ!岡部倫太郎! と、桐生萌郁」
萌郁「…………」
岡部「今日もサボりか?」
鈴羽「違うよー、今は休憩中なの」
岡部「そうだったのか、いつもと通に暇そうだったから解らなかったぞ」
鈴羽「あー、ひっどーい。こう見えても色々と忙しいんだから!」
岡部「そうなのか?」
鈴羽「そうだよー、もう大変でさー」
岡部「まあ、やることがあるのなら、それはそれで良いことではないか」
鈴羽「そんなものかねー?」
岡部「こいつなんて、やることが無くて今日はずっとゲームをしていたのだぞ」
萌郁「……岡部君も…………してた……」
鈴羽「岡部倫太郎の方が暇そうじゃん」
岡部「何をいうか!こう見えても俺は色々と忙しいのだ!」
鈴羽「ゲームしてたのに?」
岡部「きょ、今日はたまたまだ!」
鈴羽「はいはーい、そろそろバイトはじめないとだから、じゃーねー」
岡部「な!貴様人の話を!!」
萌郁「じゃあ……」
岡部「お前までも流すというのか!!」
萌郁「忙しい人を、足止めするのは……」
岡部「ぐぬぬ…………まあ、仕方ない…………」
萌郁「………………うん……」
…………………………………………………………
~ラボ~
岡部「ふう、なんだか疲れたな」
助手「あら岡部、それに桐生さんも」
岡部「なんだ助手よ、来ていたのか」
助手「ちょっと調べ物をしにね、すぐ帰るわ。それと、助手じゃないから」
岡部「なんだ、帰るのか」
助手「今日はやらなきゃならない事が色々とあるのよ」
岡部「なんだ、若者のくせに余裕の無いやつだな」
助手「はいはい、そうですよ。所であんた達は何してるのよ?」
岡部「俺はだな、今日こそ世界を我がものにするための実験を」
萌郁「…………ゲーム…………してた…………」
岡部「あ!こら指圧師!!よけいな事を言うでない!!」
助手「なんだ、随分と暇なのね、そんなんで世界を手に入れようなんて」
岡部「うるさい!さっさと帰れ!!」
助手「言われなくても帰るわよ」
岡部「さあ帰れ。今すぐ帰れ!!」
助手「うるさいわね!もう帰るわよ!!」
萌郁「忙しそう…………」
助手「ええ、そなのよ、妙にやることが多くて」
岡部「ふん、ちょっと天才だからって忙しぶおって」
助手「はいはい、暇人は黙ってましょうねー。じゃあ、帰るわ。またね桐生さん」
萌郁「……」コク
岡部「な!こら!!助手!!」
萌郁「…………」
岡部「……また二人になってしまったな」
萌郁「……」コク
岡部「……むう」
萌郁「………………」
岡部「…………」
萌郁「みんな、忙しそう……」
岡部「そうだな……暇なのは俺たちだけのようだ……」
萌郁「また、ゲーム……する……?」
岡部「そう、だな…………」
萌郁「……」コク
岡部「次は何をするか……」
萌郁「……」
岡部「レースゲームでもするか?」
萌郁「…………やったこと……ないけど、する……」
岡部「……」カチカチ
萌郁「…………」フラフラ
岡部「体が動いているぞ」
萌郁「勝手に……」
岡部「まあ、よくあることだ」カチカチ
萌郁「…………」
岡部「…………」
萌郁「……岡部君は、友達……多いね……」
岡部「ん? そうでもないぞ?」
萌郁「お昼食べるだけで……たくさん」
岡部「偶然だ……」
萌郁「私は……ほとんど居ない、から……」
岡部「何を言っている」
萌郁「?」
岡部「お前だってラボメンなんだから今日会った奴らは友達だろう」
萌郁「…………そう……なのかな……?」
岡部「当たり前だ」
萌郁「そう……だったら……いいな」
岡部「そうなのだ」
萌郁「そう……なんだ……」
岡部「ああ……」
萌郁「………………ありがとう……」
岡部「何がだ」
萌郁「…………一緒に…………居てくれて……?」
岡部「なぜ聞く」
萌郁「なんとなく……」
岡部「…………」
萌郁「…………」
岡部「一緒にいるさ……仲間だからな」
萌郁「…………うん」
岡部「ほら、ぼーっと走っていると穴に落ちるぞ」
萌郁「あ…………」
岡部「まったく……」
萌郁「…………」
岡部「…………」
萌郁「…………ありがとう」
岡部「ああ……」
萌郁「…………」
岡部「………………」
やっぱり可愛いじゃんか おわり