まゆり「オカリン、気をつけてね?」
紅莉栖「失敗するんじゃないわよ?」
岡部「心配するな。俺たちが成功した時点でお前たちはIBN5100を手に入れた俺が居る世界線に移動するだろう。」
岡部「もしかしたら爺さんになった俺と会うことが出来るかもな。」
鈴羽「そろそろ行くよ、岡部倫太郎。」
―――――――――――――――
鈴羽「んじゃ、出発!」ポチッ
タイムマシン「ぶうううううん」
岡部「1975年にはどれくらいでたどり着くんだ?」
鈴羽「体感時間でざっと5年ってところかな。」
岡部「なるほど。」
岡部「……。」
岡部「えっ?」
鈴羽「えっ?」
えっ?
元スレ
鈴羽「一緒に過去へ行こう?」岡部「わかった」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1312560719/
「すまないバイト戦士、おそらく俺の聞き違いだろうが、体感時間で5年と聞こえたのだが…」
「うん、そうだよ」
「正確には43927時間32分56秒だけどね、どうかした?」
「いや…なんでもない、気にしないでくれ…」
俺は早くも後悔していた、これから始まる長い受難に思いを馳せながら、ただタイムマシンの配線が複雑に絡み合った壁を空ろな目で見ていた。
「岡部倫太郎、どうかした?」
鈴羽が俺を下から覗き込む、全く俺はどんな顔をしていたと言うのだろうか?
鏡があるのなら(生憎此処には無いが)見てみたい。
「いや…本当に何でもない、大丈夫だ」
そう答えながら俺は、何か…何かに気づいた。
…俺は大切なことを忘れていないだろうか?
…何故彼女はここにいる?
…どうやって彼女は2010年にやってきた?
…時間旅行をするのは俺だけなのか?
―――ここにいる少女もその苦しみを味わうんだぞ―――
「ちょっと岡部倫太郎、苦しいって、ギブギブ!」
俺は鈴羽を抱きしめていた、何故そうしたか自分でも解らない。
彼女が辿って来た、苦難の道のりをこの手で癒そうとしたのか?
それとも、そんな彼女をいとおしく思ったのか?
解らない…解らないが、唯、今は彼女を泣きながら抱きしめていた。
「岡部倫太郎、泣いてるの?」
「あぁ、そうみたいだ」グズグズ
「(鈴羽)………」
「(岡部)………」
「聞いて驚くなよ、バイト戦士よ、ひっぐ」
「うん?なにー?」
「自分でも、グズ、何故泣いてるか、ズズ、解らんのだ!ひっぐ」
「あはは、変な岡部倫太郎。…でもなんか嬉しいよ、君は私のために泣いてくれてるんだよね?岡部倫太郎…」
そう言いながら鈴羽は、さらに嗚咽の激しくなった俺の頭をなで始める。
まるで赤子をあやすように…、本当は俺が鈴羽を慰めたかったのだが、これでは立場が思いっきり逆である。
多少の恥ずかしさが込み上げながら、鈴羽の母親のような豊満な胸に、俺は顔をうずめていた…。
やましいことは一切無い!!!
気になった事があったので鈴羽を抱きしめながら、聞いてみる。
ちなみにまだ泣いている…もう鳳凰院などとは名乗れまい。
「鈴羽よ、ぐす」
「なに?」
「これから5年かけて、ズズゥ、1985年に行くわけだが…」
「うん?」
「2036年から2010年に行った時はどれ位の時間がかかったのだ?」グズグズ
「ざっと三年!もう、すっごく長かったんだから!」
コイツは…何でこんなことを明るく言うのだろう?使命のため、世界をディストピアから開放するため…三年と言う長い年月誰とも話さず、唯、狭い空間で一人ぼっちでいたことを…。
…なんで、なんでこんなにも明るく笑えるのか!!!!!!
――時は無限に過ぎていく―――
それからというもの、いかにして暇をつぶすかと言う戦いに明け暮れた。
他愛も無い話で盛り上がり、量子コンピューターに保存された@ちゃんねるのログを二人で見たりした。
そうそう、ダルが鈴羽の父親だってネタばらしもした。
鈴羽は驚いていたが、これが二度目だと言うとさらに驚いた。
栗ご飯とカメハメ波との、壮絶なる煽りあいを見返していると、思わず笑いがこぼれる。
でも、そんな時は決まって涙をこぼす。
あいつらと会えないと思うと、胸が張り裂けそうになる。
どうやら俺は、心の中の大部分をラボに置いてきたらしい。
鳳凰院凶真ともあろうものが不甲斐無い話だ。
いつまでそうしていたか、よく解らない。
―――時は無限に過ぎていく―――
…唯、お互いの唇が触れ合った瞬間だけ、時が止まった気がした。
この子を救いたい、この子を愛したい、この子を貪りたい、色んな感情がない交ぜとなり、俺の体を突き動かした。
鈴羽は何も言わず。唯、俺に身を任せ、熱い口ずけを交わす。
「うんっ、んちゅ、好きだよ、おかべりんたろう、」
「ん、鈴羽、意外と大胆だな」
「言わないで、おかべりんたろう///」
「しかし、その《岡部倫太郎》ってのは何とかならんのか?」
「いやいや、これを辞めたら怒られるんだよ!」
「そうなのか?よくわからんが…」
「ねえ、つづき~、岡部倫太r、んん!!、ちゅ、ん、ちゅ、うん、あっうん、ちゅ」
おしゃべりな口を塞いでやった、ざまあ見ろ、コイツの頭の中は、今俺の事しか考えられないはずだ…俺も人の事は言えんが。
俺の頭の中は今鈴羽でいっぱいだ、密室で二人きりという極限の状況下の中、俺は鈴羽への愛を日増しに高めていった。
「う~、おかべりんたろう、んちゅ」
目が潤み、息が荒くなる。
言わなくても解る、コイツはこれ以上の行為を俺に求めている、そろそろ期待にこたえるとするか…。
余談だがコイツは三年間も一人だったからか、精神年齢が妙に幼い所がある。
まるで中学生とヤってるみたいだぜ!ヒャッハー
…ダルすまん
鈴羽のスパッツに手を伸ばすと、其処は酷く濡れていた。
まるでアマゾンの密林の中から、アマゾン川が流れ出るように…。
今気づいたが、俺は官能小説を書く才能が無いらしい…。
そのアマゾンを、直接は触らず、スパッツの上から触ることにする。
「あっ、んっ、んん、きっ、きもちいい…」
「気持ちいのか?鈴羽」
「うん、なんかボーとする感じ」
「ほう…こうするといいのか?」グイグイグイ
「ああん、いい!!」
童貞なのでうまく出来るか、自信は無かったが鈴羽の反応を見る限り、今の所『性交を成功』させていると言える!!!フゥーハハハハハハ!!!!!!!!
「んんっ、ねえ、直接触って?、ハァ、ハァ」
「………!!!」
この女!!!なんて事を!!! 俺はすかさずケータイを取り出す。
「ああ、俺だ、敵が余りにも強大だ、ああ解ってる、今の俺じゃ力不足だってな。なに、こういう戦いは何も初めてって訳じゃない、ああ、必ず帰ってくるさ…エル・プサイ・コングルゥ」
つながるはずの無いケータイをしまう、この難題に対しこの俺、鳳凰院凶真は無策、我武者羅、前のめりで突き進む!!!
「うひゃっ!急に手を入れないでよ、あんっ」
「どうだ鈴羽!俺の指の味は!」
「う~、よくわかんないよ、おかべりんたろう!、ひんっ、うんっ、あんっ」
「そういう時は『気持ち良いです、鈴羽のおま○こ触ってください』だろ?」
「うんっ、はっ、あっ、きっ、きもちですぅ、鈴羽のぉ、あんっ、お○んこさぁってくだしゃい///」
「よし、上出来だ」
ダルに見られたら、ありとあやゆる個人情報を流出させられてしまいそうな言葉を、鈴羽に与える。
命令に従ったのだから、ご褒美をやらんといけないか?そうでなくてはペットの躾にはならないな。
クックック、フゥーッハハハハハハ!!!!!!
乳首を捏ねくり回しながら、クリトリスを弄り倒す。
「アんっ、んっ、んンっ、むねを、さわり、ながら、んっ、だなんて、んっ」
気持ち良いだろ、なんせスパッツに突っ込んだ手が、蛇口で洗ったようになってるからな。
もちろんご褒美はこれだけではない。
俺はおもむろに背後に回りこみ、鈴羽の耳元に囁いた。
「愛してるよ…鈴羽」
見て解る程に顔が赤くなる、それに過呼吸になるんじゃ、ないかと思うほど息が荒い。
「ンあっ、そんなっ、アんっ、ンっ、ひきょう、ンっ、だぞ、ンっ、おかべ、んんっ、り、んん~~~~!!!」ビクビク
最後は声なき叫びになり、一瞬、目の焦点が合っていなかったどうやら軽く達したようだ。
一瞬、目の焦点が合っていなかった。
俺の中に眠っていた嗜虐心が目を覚ます。
男とは実に難儀な生き物であると此処に結論付ける。
「そろそろ入れるか…」
「え?…いりぇりゅるの?」
呂律が回っていない鈴羽も、死ぬほど可愛い。
もう入れるには十分すぎるほど濡れている!!!
「嫌か?」
「全然、いやじゃない、いやじゃぁ…ないよぉ、うっ、うっ、くぅぅ、おかぁべ、うっ、りんたろう、ヒック」
何故泣いているんだ、やっちまったのか俺は!!!
やはり最初にしては少しハードすぎたか?
「済まなかった、今日のところは、これで終わりにしよう」
「違う!違うんだ、岡部倫太郎!!!」
「………」
「………」
―――沈黙―――
そして鈴羽が口を開く。
「私は、…ディストピアでは、こんな風に好きな人同士が結ばれるなんて無かったから。だから…、だからさ、君と結ばれることが本当に嬉しいんだ!!!」
「鈴羽…」
この子はどんな地獄にいたのだろう?あらゆる自由を制限され、番う相手も勝手に決められ、そんな世界でこの子はなにを思ったのだろう。
そして、そのたどり着いた結論が今の鈴羽なのだろう。
過去と言う、一方通行にしか進めないタイムマシンに乗り、想像を絶する孤独に耐え、頼るべき相手も居ず、それでも変えたい未来があった。
そして、ようやく此処にたどり着いた。
鈴羽を抱き寄せる。
―――だから―――
「鈴羽よく頑張ったな…、流石は、ラボメンナンバー008だ」
―――俺は―――
「うん!!」
―――お前を―――
「誓うぞ、俺はお前を命をかけて」
「―――守る―――」
「感動したか?」
「うん、したよ!岡部倫太郎」
「そうか、じゃあ鈴羽、乾かない内に入れてしまおう」
「うん!あっ、ちょっとまって」
「まだ何かあるのか?」
「こういう時には、セリフがあるんだって、父さんが…」
「セリフ?…まあいい、聞こうじゃないか」
「え~と…、鈴羽のマン○こにご主人様の肉棒を入れてください!!!」
すかさずケータイを取り出す。
「ああ、俺だ、機関が新たなる精神攻撃を仕掛けてきた。
今度ばかりは帰れそうに無い、最後に…お前に言っておく事がある。
もうお前は足を洗え、上司には俺から言ってある…。
…泣くな…俺達はあの日から機関を倒すため、感情を捨てると決めたはずだろ、ハハッ俺が言っても説得力が無いか、…悪いがもう時間が無い。
…これが最後の別れの言葉になるだろう…お前も知っているあの言葉さ!
…エル・プサイ・コングルゥ!!!」
「はやく~!乾いちゃうよ?」
鈴羽の○マンコに己が分身をあてがう、幸いにも乾いていなかった。
助手だったら、電話をかけた時点で金玉を捻り潰されている所だ。
何度も言うようだが鈴羽の精神年齢は低めに設定されている(何者かによって)
だから何をやっても憧憬を込めて、俺を見ていた。
恐らくそのときから、マン○コは濡れ濡れのグチャグチャだったに違いない、フゥーッハハハハ。
鈴羽を気遣いながら、ゆっくりと中に入れていく。
「んんあ、んん、んっ、んっ」
「痛くないか?」
「ん、平気、こんなの全然、んんっ、訓練に比べれば、んっ」
「そうか…ほら、全部はいったぞ」
そういった途端に鈴羽の顔が明るくなる、やはり無理をしていたんだな…。
こちらの視線にに気づくと、恥ずかしそうにしていた。
「見ないで、岡部倫太郎~」
「やっぱり痛かったんじゃないか、そういう嘘を言う子にはお仕置きが必要だな」
「え?今は駄目、んっんんん~~~~!!!!」
囀る口を口で塞ぐ、鈴羽は動かす物だと思ったらしいが、バカめ!
可愛い鈴羽に、そんな事する訳がないだろ!!!
キスをしながら乳首、クリトリス、その他性感帯を愛撫し、ゆっくりと鈴羽の体を慣らしていく。
女性の体というのは気分が高ぶれば、どんな痛みでも快感に変えることが出来るらしい。
まあ、逆を言うと気分が乗らなければ、ただの痛みでしかない。
処女で感じさせるには、どれ程、気を乗らせればいいのか…。
しかし、阿万音鈴羽のテンションは、この俺、鳳凰院凶真によって最高にまで高められている!!!
「フゥーハハハハハハハ!!!!!」
「んっ、ちゅっ、んっ、ぢゅるぢゅちゅ~、んあっ」
「もう、動いていいよ///」
「え?大丈夫なのか?さっきはあんなに痛がっていたじゃないか…」
「岡部倫太郎がさ、いっぱい触ってくれたから、痛くなくなちゃった」
「わかった、痛くなったらすぐに言うんだぞ」
「はーい♪わかったよ、岡部倫太郎♪」
そして俺は抽挿を開始する。
「んっ、…うんっ、…んっ、んんっ…んっ」
まずはゆっくり。
「ハァ、…んっ、んっ …うんっ、…うんっ、ん、んっ、」
次は膣内を掻き回すように。
「…んっ~~~!!!ハァハァ、ぁ、んっ~~~!!!!」
見る限り、痛がってはいないようだ、もっと早く動かしても良いかも知れない。
スピードを上げる!!!
「アンっあっ、あ、アンっ、アンッ、ンっ、ンッ、」
「気持ち良いか?鈴羽」
俺はもう既に限界寸前だった。
「んっおかべっ、りん、ンッ!、ン、たろう、んっ、んっ、すごく気持ち良いよ」
口に手を当て、勝手に出てしまうあえぎ声を必死に抑えているようだ。
それもまた、慎ましやかで可愛い。
しかしそれをぶち壊したくなるのも又、人情。
俺は容赦なくピストンの速度を上げる!!!
「アァ、イイッ、なにかっ、ハァ、アンッ、なにかっ、ンンッ、アァンッ、あがってっ、おかッ、ンッ、べッ、りんッ、ンッ、たろッ、ぅぅン~~~~!!!!」
鈴羽が俺の名を呼びながら果て、全身が痙攣を痙攣させる。
「出すぞ!!!!鈴羽~~~~!!!!」
欲望の猛りを鈴羽の中にすべて流し込む!!!
ドクンッドクンッドクンッ
『キュイ~ン』その時、リーディングシュタイナーが発動した!!!!!
ダル「オカリン…行っちゃったお、ぐすっ」
助手「岡部…ぐすっ、ううん感傷になんて浸ってられないわ、私たちのやることをやらないと…」
まゆしぃ「紅莉栖ちゃん、紅莉栖ちゃん」
助手「なぁに?まゆり」
まゆしぃ「まゆしぃはですね、柱の影からコソコソ見てる人をを発見したのです!」
柱の影から一歩一歩、俺は歩みを進める、一人称は既にワシに変わって久しい…。
こうして会うのは35年ぶりか、いやタイムマシンに乗ってたことを考えると、40年ぶりか、果たして昔のように話せるか……。
「フゥーッハハハハハハハハハハハハハ、お前ら、俺が居なくなってそんなにさびしかったのか?えぇ?セレセブよ」
助手「え!?、岡部!」
ダル「オっオカリン!!!…」
まゆしぃ「トゥットゥルー、まゆしぃです!」
驚くだろそりゃ、自分達が見送った直後に、その本人が、ハゲ散らかして、皺を刻んで、現れたのだから。
俺だって驚く、うん?なんか変なリアクションしてる奴が一人居なかったか?
「まゆり、お前は何も変わってないな、って当たり前か…」
まゆしぃ「オカリンも変わってないよ、お帰りオカリン♪」
「まゆり…」
助手「岡部…、まゆりの言う通りよ、あんたは何も変わってない、そりゃハゲてて、年だって50越えてるだろうけど。
こうしてIBN5100を持ってきた!ラボはあんたが居なくちゃ始まんないでしょ!!!あんたは今も、ううん今だからこそ、ラボメンナンバー001よ!
……お帰り岡部…」
「セレセブ…」
助手「セレセブって言うな!!!」
ダル「おお、僕の番キタコレですね、でも言いたいことほとんど言われてるでござるよwwwwwwwニンwwwwニンwwwwwwwww
お帰りだぜ…オカリン(キリッ)」
「お前は…久しぶりに見るとキモいな…」
ダル「そりゃないぜ、オカリン」
岡部「みんな、ただいま!」
「ちょっと待ったぁぁ、私のこと忘れてな~い?」
柱の影から鈴羽が出てくる、俺に気を使って、登場するのを待っててくれたのだ。
助手「え?阿万音さん!?ごめんなさい…すっかり忘れてたわ…」
ダル「覚えてたけど、オカリンのせいでそれどころじゃなかったんだな」
まゆしぃ「まゆしぃはですね、オカリンを持ってた、泥棒猫の事なんて覚えてないのです~♪」
鈴羽「失敗失敗失敗失敗失敗失敗失敗矢沢失敗失敗失敗失敗」
岡部「あぁ!お前らが煽るせいでフリーズしちゃっただろ!
岡部「(ナデナデ)落ち着いたか鈴羽?」
鈴羽「うん、みんな酷いよ」
助手「どうでも良いけど、おばあちゃんでその甘い声ってシュールね」
まゆしぃ「つまり、ババァが猫なで声を出さないほうがいいと思うのです♪ね、ダル君?」
ダル「そ、そうなんだな、マユ氏に同意せざるおえないんだな(拒否すれば後でゲルバナにされてしまう…)」
鈴羽「うえ~ん、父さんが全力で同意してるよ;;」
ダル「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれは タイムマシンを見送っていたと
思ったら ババァから父さんといわれた』
な… 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をされたのか わからなかった…
頭がどうにかなりそうだった… 更年期障害だとかアルツハイマーだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいタイムパラドックスを 味わったぜ…」
―――時は歩みを止めず、失った時間は戻らない―――
「ねえ、あなた」
「なんだい、おまえ」
「楽しかったですねぇ」
「ああ、こんなに人と話をしたのは、久しぶりだ」
「あの子達、必死に引き止めてましたねぇ」
「ああ」
今は、さっきまでラボで行われていた【鳳凰院凶真とバイト戦士の帰還祈念祝賀会】の帰り道である。
もう鳳凰院凶真と言う年でもないと言うのに、ずいぶんと年寄りに無理をさせる。
彼らにとっては、数日前に居たのだから無理もないのだが…。
「ミスターブラウンがワシに、敬語を使うのは実に面白かった、ハッハッハ。…もっともどんな風に接してたかなんてもう憶えてないがね」
「あら、そうですか?私は覚えていますよ『鈴羽ぁぁぁー!』って何回怒鳴られたことか」
ただ二人で歩く
「あなただけアッチに居ても良かったんですよ。積もる話もありましたでしょうに」
「ワシにはあってもあいつ等には無いさ、昔の振りも疲れるしな。それにワシの居場所は一つしかない」
「あら何処ですか?」
「言わなきゃ解らんか?」
「はい」
「おまえの隣だよ」
「…そうですか」
照れ隠しに余所見をする、幾つになっても初々しい。
聞いたのは自分なのに。
「IBN5100はどうなってますか?」
「あぁ、あれな、壊したよ」
「嘘言わないでください」
「もう何時でも使えるそうだ…」
「………」
「………」
「なあもういいんJ 「駄目です」
じゃないかと言おうとしたところで遮られた、この話も何百回、何千回と繰り返した話。
―――老婆は自ら、断頭台に足を運ぶ―――
「ワシはお前さえ居れば幸せなんだ、どうしてそれが解らんのだ!!!」
自分の頭が沸騰していくのがわかる、理屈では納得できない。
此処までやって来たことを否定されるのなんて…。
しかしそれこそ、鈴羽の努力を否定する言葉だった。
「私は嫌です、自分の幸せ惜しさに世界をSERNに売るなんて」
「そうだな…おまえの言う事が100%正しい、それでも認めたくは無いんだ。そんな世界線は!!!」
「もう…話すことは何もありません、でも…あなたがそう言ってくれるだけで、私は幸せです」
ただそういって彼女は足を進めた、自分もそれに倣って、ただ足を進めた。
その日の夜は、十何年振りに、愛し合った、ワシは勃たず、あいつは濡れず、それでも、初めてした時のように、ただ愛し合った。
「オカリン、準備できたよ」
「ありがとうダル、あとは…このエンターキーを押すだけか…」
部屋にはダル、助手、まゆり、そして鈴羽が居る。
このエンターキーを押せば、俺の世界線は移動する。
まゆりは死なず、ハゲでもなく、勿論こんな老境一歩手前でもない、そんな世界線に…。
しかし其処に【阿万音鈴羽】は居ない、(後なんか忘れてるような気もするが、気のせいである。仮にあっても未来の俺が何とかするだろう)
一番大事な物が欠けている、そんな世界俺は欲しくない、しかし運命は残酷である。
一番大事な人の願いが、その人自らの消滅とは……。
今まで育んできた事は何だったんだろう?
知り合いも誰も居ない、孤独な世界に落とされ、ただ、前に進むことが出来たのは鈴羽が居たからだ。
しかし今、自分が前に進むためには鈴羽の道を切り捨てなくてはならない、何たる理不尽、何たる懊悩。
今この世界の現実が、俺の頭の中にしか残らない、と言うならば、例え世界を救えても何の意味も無い、この世界の苦悩はなんだったのか。
―――やはり押すことは出来ない―――
助手「岡部?どうして押さないの?」
―――押せるわけが無いだろ―――
ダル「オカリン、早くしないとばれるお」
―――押してたまるか―――
鈴羽「岡部倫太郎!」
―――若かりしころを思い出した―――
岡部「す…ず…は?」
鈴羽「君がやらないなら、私が押すよ!!!」
鈴羽は戦ってきた。SERNに、孤独に、時間に、そして今、自分と言う最大の敵に立ち向かっている。
たかがエンターキーと思うなかれ、それは自分の存在を全て否定する。
まともに思考出来るものなら、それは自分に銃の引き金を引く事と同義だと悟れる。
ましてや、鈴羽はタイムトラベラーである、この世の誰よりそのことを理解しているだろう。
そんなことを俺は、鈴羽一人にやらせようと言うのか!!!!!
いつか言った
―――だから俺はお前を守る―――
「トゥットゥルー♪、早くおしなよオカリン^^
鈴羽ちゃんが可哀想だよ…」
「すぅうううううううううう、ずぅううう、はぁああああああ!!!!!!!!」
俺のデカイ声に鈴羽が驚く、いや鈴羽だけでなくラボ内に居る全員が俺を見ている。
俺だって、ジジイが急にでかい声出したらそっちを向く、だが構うもんか、ただ、今は鈴羽を安心させる!!!!!!!!!
「俺はお前を忘れはしない、何があってもだ!!!
だからお前の人生は絶対に無駄なんかじゃない!!!!!!!!!!!!」
「おっ、おかぁべ、りぃんたろうぅぅぅ…ぐずっ、ぅぅぅぅぅ…ぐずっ;;」
「だから、お前も俺を憶えてろ!、無茶な事だって解ってる、でも今までお前は戦ってきたろ!!!こんなとこで諦めてどうすんだ!!!!!!!!!」
「うんっ、ぐずっ、うん、わかったよ、ぐずっ、おかべりんたろう、ぐずっ」
二人の指を重ね合わせる
「二人で押すぞ!いいな!!!」
「うん!!!!!!!」
そして振り下ろす、その瞬間、俺は鈴羽の唇を奪っていた、キュイーン
目を開けると鈴羽は居なかった、当たり前だ、タイムマシンで来る用事などこの世界線には無いし、タイムマシンなど存在すらしてない、俺はラボから出る。
「まるで夢か幻だ」
勿論そんなことは思ってない、あれは間違いなく現実で、アレは間違いなく、愛だった。
階段を下りる、道路に停まった、ロードバイクを目に焼き付けて。
fin
216 : 以下、名... - 2011/08/06(土) 17:11:38.33 4XtiIhru0 36/38ただエロ書いておわる気でしたが、なんかやめどきが解らなくなり
ぐだぐだになりました
自分でも遅筆悪文だったと思います、すまんこ
220 : 以下、名... - 2011/08/06(土) 17:14:59.83 jdz6+yG20 37/38乗っ取りだったのに面白かった
今度は書き溜めて投下してくれ
乙