関連
【R-18】川内と夜戦の日々【艦これ】【前編】
【R-18】川内と夜戦の日々【艦これ】【中編】
武道場で、陽炎に捕まった。
陽炎「やっと見つけたわ。司令官、私と勝負しなさい!」
提督「勝負って…何で?」
陽炎「そりゃあ、私達の司令官が、か弱い駆逐艦にも勝てないようなへなちょこじゃないって確かめるためよ」
提督「ああ、秋祭りのアレか…」ハァ
提督「不知火ー、見てないで止めてくれないか」
不知火「私も、貴方の実力が如何ほどものか気になります」
提督「えー…」
見回すと、組手や打ち合いに励んでいた艦娘達が、興味津々でこちらに集まってきていた。
提督「参ったな…」
陽炎「形式は完全に自由。悪いけど、私は剣術でいくわ」
壁に掛けられた木刀を一本、手に取る。二、三度振り回してから切っ先をこちらに向け、ニヤリと嗤う。
提督「むぅ…仕方ないか。素手でやらせてもらう」
棒立ちから片足を前に出し、腰を落とす。
提督「ナメてるんじゃないぞ。これが一番なんだ。最も、久し振りすぎて上手くいくかどうか…」
陽炎「言い訳無用! やあーっ!!」ブンッ
掛け声とともに踏み込み、縦に斬りつけてきた。
提督「!」
半身になって躱すと、刀身が耳の横を切った。
滑るように前へ踏み込み、剣とともに振り下ろされたその手を、掴んだ。そして
陽炎「えっ…?」フワッ
バシン!
提督「大丈夫か?!」
陽炎「え、ええ…」
道場の床に叩きつけられた陽炎は、呆然とした顔のまま体を起こした。
不知火「合気道、ですか」
提督「そうだ。何の自慢にもならないがな。…陽炎、怪我は無いか?」
陽炎「だ、大丈夫。でも…何で、今まで隠してたの?」
提督「ひけらかしたって仕方ないだろう。お前達の戦いに比べたら、こんなのお遊びだ」
ざわつく野次馬に向かって、声を張り上げた。
提督「いいか、よく聞け。お前達艦娘には、艦種に応じて人間離れしたポテンシャルが秘められている。鍛えさえすれば、艤装なしの駆逐艦だって私を容易く打ち負かせるんだ。それに、仮に私がお前達より強くて、それが何になる? 私は海の上を走れない。深海棲艦との戦いにおいては、ただの足手まといにしかならないんだ。そんな私が力を持って、お前達にひけらかしたら、どうなる? 私からの暴力に怯えながら日々を過ごすか? 駆逐イ級すら倒せない、ただの人間に。そんなの嫌だろう? だから、その…」
言葉に詰まる。周りの、特にある艦娘の視線が痛い。
提督「まあ、その、アレだ。そうは言っても私も軍人の端くれだから、情けない様を見せることはできない。誰かが陸で我々に喧嘩を売ってきたら…お前達が買えば海軍全体の責任問題に発展するが、私が買えば私個人の責任だ。面倒事を極力押さえた上で、その上で喧嘩には勝つ。この手は、その時にしか使わないと約束する」
解散させた後、一人、こちらに近づいてくる者がいた。
やはりというべきか…それは、木曾であった。
提督「…組手はしないからな?」
木曾「分かっている。ただ、一つ頼みがあるんだ」
提督「教えもしないからな? 習わなくなって久しいんだ。到底教えられるようなものじゃない」
木曾「ぐっ…じゃあ、俺を投げてみてくれ! そうすれば、コツが掴めるかも知れない」
提督「覚えて、どうするんだ」
木曾「その技で…俺は、神通に勝つ!」
陽炎「はあ? あんた達、まだやってたの?」
木曾「当然だ。あいつを負かすまで、絶対に諦めないぜ」
提督「何だ、神通と勝負してるのか」
不知火「未だに全戦全敗ですが」
陽炎「大体、無茶よ。徒手空拳で神通に勝つなんて」
提督「ああ、凄いらしいな。あいつ…」
秋祭りで彼女が撃退した酔漢、確か4人はいた筈だ。全員気絶させたらしいが、彼女自身は無傷だった。
木曾「だが、俺だってやれる筈だ! 筋トレの負荷だって長良には追いついた。後は技術だ」
提督「うーん…」
腕を組み、考える。
提督「…木曾、受け身は取れるか」
木曾「! 当然だ。思いっ切りぶん投げてくれ!」
…
川内「聞いたよ。木曾の相手してやったんだって?」
提督「どうしてもと言って聞かなくてな。下手な投げ方して、怪我してなきゃいいが」
川内「大丈夫だよ。あいつ、タフだし。大体、まともな感覚してたら何回も神通にタイマン挑んだりしないって」
提督「違いない」ハハハ…
川内「ところで前々から気になってたんだけど、何で合気道なの? 海軍が奨励してるのって、柔道とか剣道だよね?」
提督「だって、カッコイイだろ。殴りかかった相手を、グッと掴んでクルッと回してバン! だからな」
川内「た、確かに…」
提督「…ま、それはきっかけだな。小学校の頃の話さ。丁度近所に合気道の道場があったから、親に頼んで通わしてもらったんだ。中学まで続けてた。そこから兵学校に入ったんだが、そこの教官の一人が、習ってた師範のそのまたお師匠さんでな。直接頭を下げて、弟子入りさせていただいた」
提督「とは言っても、あんまり役には立たなかったがな。なまじ見てくれが派手なせいで、すぐ過剰防衛になる。それに、この中で使ったってしょうがないさ。パワハラしようとして返り討ちに遭うくらいが丁度良い」
川内「でも、提督はそこらの将校よりずっと強いよ」
提督「何でだ?」
川内「だって、その神通を布団の上でヒイヒイ言わせてるんだもん」
提督「ブッ…そ、それは話が違うと思うぞ…」
川内「ま、私は負けないけどね」
そう言うと川内はおもむろに立ち上がり、箪笥の抽斗を漁った。
やがて、取り出したのは浣腸の箱であった。
提督「お、アナルのリベンジか」
川内「それも良いけど、私はここに来る前にしといたから」
提督「ん? じゃあそれは何に…」
言いかけて、はっとなった。
川内が振り返り、ニヤリと嗤った。
川内「今日は、提督の番だよ」
提督「…マジか」ゴクリ
彼女は僕をうつ伏せすると下を全部脱がし、浣腸を容赦無く突っ込んだ。
提督「うわっ、冷たっ」
川内「あと2本、頑張ってね」
提督「待て待て、そんなに入れるの…ああっ」
ひんやりした液体が、直腸を蹂躙する。最後の一本を突っ込まれた辺りで、腹がごろごろ言い出した。
提督「ヤバい、マジでヤバイって」
川内「まだ我慢だよ」
そう言いながら、スポイトを握る。
引き抜かれた時にはもう、僕は情けなく腹を押さえて喘いでいた。
提督「た…頼む、便所に…」
川内「我慢我慢。今出しても、水しか出ないよ」
楽しげな様子で僕を見る川内。普段、何だかんだで主導権を取られていることへの意趣返しだろうか。
一体何分経っただろうか。顔中に脂汗が滲み、肛門の感覚が薄れてきた頃、川内は言った。
川内「…そろそろかな」
提督「!」
立ち上がろとした。が、その力は残されていなかった。
提督「ひ、膝が…ヤバい、漏れる…」
この歳でウンコを漏らすなど、絶対に嫌だ。
川内「えー? 仕方ないなぁ…」
そんな僕を、ニヤニヤしながら見つめる川内。すっくと立ち上がると、ひょいと僕の体を抱え上げた。
提督「ひあっ…」
川内「はい、もうちょっとね」
そのまま僕を担いで便所に向かう。
…結局、彼女の目の前で排便する羽目になった。
川内「…で、開発はどのくらい進んでるの?」
布団を敷きながら川内が問う。何だか、男女が逆転したような気分だ。
提督「試しに、何回か細いのを挿れてみたくらい…」
川内「そんなもんか。忙しかったもんね」
敷き終えると、再び抽斗を漁った。中から出てきたのは…
提督「!? いつの間にこんなの…」
川内「実はね、この前のバニーと一緒に買ってたんだよね。見つかるとマズいから、ここに隠してた」
川内が抽斗から出したもの。それは、ディルドの付いたTバック、いわゆるペニスバンドであった。
川内「無茶苦茶な太さじゃないし、いけるでしょ」
言いながらショーツを脱ぎ、Tバックに脚を通した。
川内「んっ…」
どうやら女側にも突き出ているらしい。どうにか身につけると、仁王立ちになった。
川内「凄い、おち○ちん生えたみたい」
提督「お、おう…」
スカートを持ち上げる黒黒した樹脂の棒に、息を呑む。
川内「あ、そうだ」
彼女は思い出したように、抽斗からローションのボトルを出した。ちなみにこちらは僕が用意したものだ。バニーの時にやったマットプレイみたいなことができないかと買ったが、まさかこういう用途に使うことになるとは…
中身を手に取り、ディルドに塗り込んでいく。にちゃにちゃと粘ついた音がした。
川内「これで良し」
僕を四つん這いにすると、肛門にディルドの先端をあてがった。
川内「痛かったら言ってね」
そして、ゆっくりと腰を前に突き出した。
提督「あっ、うああっ…」
括約筋を押しのけて、黒い棒が体内に入ってくる。凄まじい異物感だが、それ以上に、予想外にすんなり入っていくという事実に不気味な高揚感を覚えた。
川内「あれ? 本当に痛くないの?」
川内も首を傾げている。
提督「少し、うっ…あっつ」
川内「おっと」
曲がり角にぶつかったようだ。鈍い痛みが走った。
川内「太くない奴選んだけど、結構長いんだよね、コレ…どう、気持ち良い?」
提督「きっ、気持ち悪、くふあっ」
川内「えー?」
嘘つけ、といった声色。首を巡らすと、悲しいかな、僕の愚息は見たこと無いほどギンギンに硬直していた。
川内「じゃ、行っくよー」
そう言うと、勢い良く腰を引いた。
提督「痛゛あ゛っ!!」
川内「っ! ご、ごめんっ」
提督「尻がめくれるかと…くっ、気を、付けて」
川内「う、うん…」
恐る恐る、抽送を始めた。直腸の壁を通して、下腹部にじわりと熱が広がってくる。
提督「ううっ、く、あっ…」
川内「んっ、ん、やんっ」
膣内に挿し込んだプラグに、川内もよがり声をあげる。
正に攻守逆転の、歪な性交。硬い男性器の模型が、僕の腹の中を犯してゆく。
やがて出入りが大分スムーズになった頃、ディルドの先端がどこか別の所に当たった。
提督「あああっ!」
川内「ふっ…あ、当たったかな」
その位置を狙い澄ますように、川内が腰を振る。
提督「うああっ、ひっ…ああ…あっ」
陰嚢の裏を手で押すと、陰茎に強い刺激が走る。今、僕はその原因となる臓器を、更に近いところから突かれているのだ。
既にペニスは痛いくらいに腫れ上がり、尿道からは透明な粘液がたらたらと流れ出していた。
提督「い、イキたい、イかせて…くれっ」
川内「良いよっ、イッて、イッて!」
しかし…如何せん、普段の快感と種類が違いすぎて、最後まで達することができない。
だんだん、苦しくなってきた。
川内「うーん…」
川内は抽送を続けながらそんな僕を見ていたが、ふと腰を止めると、何やらカチャカチャやり始めた。
川内「んっ…と」
短く声を漏らすと、僕の前まで歩いてきた。
提督「川内…?」
抜いたのか? しかし、ディルドは僕の肛門に刺さったままだ。どうやらペニスバンドを外してしまったらしい。
川内「いきなりトコロテンはハードル高いか。今度は、私に頂戴」
僕の前に四つん這いになり、尻を突き出す。
提督「!」
無我夢中で這いより、カウパーを垂れ流す亀頭を膣口に押し付けた。
川内「あん、そうじゃなくて、こっち」
震えるペニスを掴んで、自らのアナルにあてがう。
提督「挿れるぞっ」
川内「来て…うぐっ」
一気に突き込んだ。彼女の背筋がぴんと張る。腸壁がうねり、肉棒を苛む。腰に力が入る度、尻に刺さりっぱなしのディルドが揺れ、ペニスを内側から攻める。
川内「んあっ、おっきい、す、凄いっ」
川内もまた、プラグの快感が中途半端に残っていたようだ。最初の時とは比べ物にならないほどに感じている。
提督「はあっ、はあっ、ああっ」
貪るように腰を振る。川内の体が、ビクビクと震え始めた。
川内「あっ…い、イく」
彼女の声が、遠くから聞こえる。僕は下半身から脳味噌に突き上げる快楽だけを頼りに、ひたすら腰を打ち付けた。やがて
川内「んああっ…イく、イくぅっ!」
ぴんと海老反りになり、彼女は遂に絶頂に達した。
それと同時に、彼女の肛門がぎゅっと締まった。
提督「出すぞっ」
細い腰をきつく抱きしめ、彼女の腸内に思い切り射精した。
重なりあって、布団の上に崩れ落ちた。
提督「うっ…」
ペニスバンドごとディルドを引き抜くと、彼女の中で肉棒が萎びていくのを感じた。
川内「ああ…んっ、やっと、お尻でイけた…」
疲れたような声で言うと、ふと首を回してこちらを見た。
川内「あれ、もう抜いちゃった?」
提督「ああ…」
川内「んー…」
ぼんやりと布団を見つめる川内。何か、僕に言おうか迷っているようだ。
提督「どうした?」
川内「えっと、アナルの後にやってみたいことがあるんだけど」
提督「何だ? 言ってみろ」
すると彼女は、引き攣った笑みを浮かべた。
川内「あのね、このまま…お尻の中に、おしっこして」
提督「はあ?」
いわゆる温泉浣腸というヤツだ。僕は膀胱に意識を向けた。
提督「出せそうではあるが…この姿勢は厳しいぞ」
腰を掴んで体を起こし、いつものように胡座の上に彼女を座らせる形になった。
下腹部に力を込めた。
提督「っ…ちょっと、尻締めるな。根本でつっかえてる」
川内「む、難しいなあ…」
彼女は恐る恐る、肛門の力を緩めた。と
提督「…出る」
ちょろちょろと、尿が彼女の腸内に流れだした。
川内「ひっ…」
反射的に肛門が締まる。が、一度出たものは止まらない。
アナルに放尿という、無茶苦茶なシチュエーション。知らぬ間に結構我慢していたようで、中々終わらない。亀頭辺りが、自分の尿に沈んでゆくのが分かる。
川内「あ、あったかいよぉ…」
川内の体が、ふるりと震えた。
川内「あ…私も、おしっこ…」
提督「! ちょっと待て」
慌てて彼女の両脚を抱えて立ち上がった。そのまま便所に向かった。
便器の前で、抱えた脚を大きく広げた。相変わらずペニスは彼女のアナルの中で、尿を垂れ流している。
川内「あっ、出る…」
もう一度身を震わせると、しどけなく広げた秘部から、勢い良く尿が噴き出てきた。じょろじょろと派手な水音を立てて、便器の中に飛び込んでゆく。
川内「はあぁ…」
やがて勢いが落ち、数滴が僕の足を濡らして、水流は止んだ。
立ったまま彼女の体を持ち上げて、ペニスを抜いた。緩んだアナルから精液と小便が漏れて、タイルを汚した。
川内「? …あ、またおっきくなってる」
提督「何だかんだ、一回しかイッてないからな」
川内「絶倫だね」フフッ
提督「お前には敵わんさ」
脚を広げたまま、体を下ろす。いきり立って上を向いたペニスを、今度は彼女の膣内に挿し込んだ。
川内「ん…もっと色んなこと、いっぱいしよっ」
提督「ああ、そうだなっ」
すえた臭いの中で、口付けを交わした。
提督「んんっ…」ムクッ
提督「」ボー
提督「…」チラ
『9:27』
提督「!!」バッ
提督「…って、今日は休みか」ホッ
今日は半舷休息の日。鎮守府にいる艦娘の半分と、僕は休みだ。この日の指揮は、例によって叢雲に任せてある。今までは黙って引き受けてくれていたのだが、今回は一発、蹴られた。
…まあ、既に一線を越えた仲だ。怒るのも無理はない。とは言え、僕に対して明確に独占欲を示した彼女に対して、僕自身どう折り合いを付けるべきか迷っているのも事実だった。
ただ、どちらにしても今日は、予定が一杯であった。
ガチャ
那珂「おっはよーございまーす!」
ドアを開けて勢い良く飛び込んできたのは、那珂であった。
那珂「あれ? 提督、まだ着替えてないの? 早く早く!」
提督「ああ、今起きた所でな…」
もぞもぞと布団から這い出すと、箪笥を開けて私服を漁った。
元々この日は、夕方から神通とはしご酒をする予定だった。そこへ、那珂が割り込み、午前中に買い物に付き合ってほしいと言ってきた。時間が被らないならということで、僕も神通も承諾した。
シャツに腕を通しながら、歯を磨く。朝食は後だ。
那珂は既に準備万端で、白のニットワンピースに灰色のロシア帽を目深に被り、大きいサングラスを掛けている。アイドルのお忍びといった趣だ。
ツイードのジャケットに腕を通すと、申し訳程度に髪を撫で付け、ポケットに財布を押し込んだ。
提督「…じゃ、行こうか」
那珂「うん!」
…
電車を降り、繁華街に出た。今日は世間一般では平日で、しかも多くの店が開店して間もない頃なので、賑わいと言うには少々寂しい感じだ。
那珂「今日は冬服を見たいから…」
通りで辺りを見回すと、一つの店舗に入っていった。
那珂「おはようございまーす!」
すると、中で棚の整理をしていた一人の女性店員がこっちに気付いて近寄ってきた。
「あら、那珂ちゃん! そろそろ来る時期だと思ってたわ」
提督「知ってる人なのか?」
那珂「うん、ここでいつもコーディネートしてくれるの。…えっと、この人は私の上官で、鎮守府の提督だよ」
提督「どうも、那珂がいつもお世話になっております」
「! い、いえいえ…軍人さんがお見えになるなんてねえ」
那珂「那珂ちゃんだって軍人だよ?」
「まあ…それもそうね」
提督「ああ、私のことはお構いなく。オフなもんで、荷物持ちに駆り出されただけですから」
那珂「というわけで、今日は冬服を見に来たんだけど…」
「そうねえ。じゃあ、こんなのは…」
…
那珂「それでね、お店から出た所でファンの子達に囲まれてね」
提督「うん」モグモグ
那珂「お忍びだったのに、困っちゃうんだから…って、ちゃんと聞いてる?」
提督「…ゴクン 悪い、ゆっくり食わせてくれないか。朝から何も食べてないんだ」
那珂「もう…」
ふくれっ面の那珂。
あれから数件、店を回り、服や靴などを買った。そのまま喫茶店に入り、ブランチと洒落込むことにしたのであった。
那珂「神通ちゃんとは、何時に待ち合わせ?」
サンドイッチを齧りながら、那珂が問う。僕はオムライスを飲み込んで言った。
提督「一六〇〇に駅前だ」
那珂「じゃあ、結構時間あるね。何して時間潰す?」
提督「服とかはもう良いのか?」
那珂「うん。これで冬季コレクションには事欠かないでしょ」
提督「ああ、また撮影しないとな」
廃倉庫を改装した、撮影スタジオを思い起こす。前に使った時は、まだ残暑厳しい季節だった。
…そして、初めて那珂を抱いた日でもある。
提督「…」
那珂「…あ」
小さな音がして、何かが床に落ちた。
那珂「ごめん、買ったばっかりのヘアピン見てたら、落としちゃった」
提督「テーブルの下か? どれ…」
身をかがめてテーブルの下を覗く。
提督「あった」
上半身を突っ込んで、手を伸ばす。ピンを拾った所で、何気なく顔を上げた。
提督「!?」
思わず身を起こそうとして、頭をぶつけた。
提督「痛っ」
那珂「もう、何やってるの」
頭上から声が聞こえてくる。僕は頭を押さえながらテーブルの下から出た。
提督「お、お前、何で…まさか、ずっと」
那珂「なあに、ハッキリ言ってくれなきゃ分かんないよ?」
ニヤニヤしながらとぼける那珂。
僕は身を乗り出し、小声で言った。
提督「…何で、パンツ穿いてないんだよ?!」
那珂「んー、忘れちゃった」
那珂はぺろりと舌を出した。
提督「忘れたって…み、見られたらどうするんだ。こんな丈の短い服で」
辺りを見回す。もう昼時なだけあって、人が多くなってきた。幸い那珂のことは気付かれていないようで、誰もこちらを気にも留めない。
僕は残りのオムライスを掻き込んだ。
那珂「そんなに慌てなくてもいいのに」
提督「んぐ…とにかく、あまり長居はしなからな? ただでさえお前は人目を惹きかねないんだから…」
…
人気の増してきた街を、冷や冷やしながら歩いた。露出まがいのことをしながらも那珂は澄まし顔で、せわしなく辺りを見回す僕を可笑しそうに眺めていた。
不意に那珂が僕の手を引っ張った。
那珂「提督、あれ」
提督「?」
彼女の指差す先を見ると、そこは一軒のゲームセンターであった。開けた入り口には、クレーンゲームやプリクラが所狭しと並んでいた。
提督「プリクラでも撮るか?」
那珂「うん」
まあ、スペースが限られている分、外を歩くよりはマシだろう。僕たちは連れ立って騒音に満ちた店内へと足を踏み入れた。
『お金を入れてね』
1回400円。お遊びにしてはちと高価な気もするが、証明写真の値段を考えると妥当なものか。
コインを入れると、画面が切り替わった。
那珂「提督、プリクラ撮ったことある?」
提督「あると思うか?」
那珂「だよねー…じゃあ、ここは一つ、ビギナーのセンスを見せてもらおうか。ま、いつもブロマイド撮ってくれてるし、大丈夫でしょ」
提督「???」
『モードを選んでね。華やかに、キラキラモード…』
提督「うわっ、そこから選ぶのか。えっと…」
服の色、背景(と言ってもグリーンバックだが)、照明の位置。色々考えた上で、結局直感に頼ることにした。
『一枚目。にっこり笑ってピース!』
パシャ。
『二枚目。二人は仲良し…』
次々と飛んでくる命令が、だんだん面白くなってきた。何枚目だったか、言われるまま変顔しようとした所で、不意に肩を掴まれた。
提督「何だ…んっ」
振り向きざまに唇を奪われた。
パシャリ。
『抱き合って、ラブラブ…』
提督「っは、待て待て待て…」
那珂は滑るように僕のズボンに手を伸ばすと、ファスナーを下ろし、イチモツを取り出した。そのまま、手で扱く。
提督「ちょっ、待て、洒落にならんぞ」
那珂「しーっ、人が来ちゃうよ」
提督「っ…」
パシャリ。
『二人だけのセ・カ・イ…』
眩しいほどのフラッシュの中、彼女は片手で硬くなったペニスを掴んだまま、ぐっと背伸びした。そして
那珂「んっ…」
もう片方の手でワンピースの裾を小さく捲ると、剥き出しの秘部に亀頭を誘った。
にゅるり。カチカチのペニスを、柔肉が包み込んだ。
パシャリ。
ぴったりと体を密着させたまま、もぞもぞと腰を揺らす。緩やかな刺激がじれったい。
だがそれ以上に、リアルタイムで痴態を撮影されているという現実、そして外から漂う人の気配に、心臓は早鐘を打っていた。
提督「な、なあ、シたいんだったら帰ってからいくらでもしてやるから、ここでは」
那珂「…ねえ、提督。このまま見つかって、二人で滅茶苦茶になっちゃったら、とっても素敵じゃない?」
提督「何言って…」
パシャ。
『おやすみなさ~い…』
突然、那珂が思い切り腰を振り始めた。
那珂「んっ、んっ、ふっ、んんっ…」
提督「くっ…お前、いい加減にしないと…」
「プリクラ一杯だね」
「空くまでここで待ってようか」
那珂・提督「「!!」」
僕は咄嗟に那珂の体を押し退けると、濡れたままのペニスを仕舞った。
そのまま、最後の一枚を撮り終えるまで黙って突っ立っていた。
…
提督「…何のつもりだ」
そそくさとゲームセンターを出た僕らは、向かいにあったカラオケボックスに入った。
提督「ここは鎮守府じゃないんだ。外を歩いているのは艦娘でも、海軍関係者でもない、民間人だ。そこでバレてみろ。もうおしまいだ」
那珂「…終わっちゃえば良いのに」
提督「なっ…」
那珂はソファに腰掛けて俯いたまま、乾いた笑みを浮かべた。
那珂「どうせ、最後は川内お姉ちゃんが持ってっちゃうんだから。ここで滅茶苦茶にしちゃえば、提督は私のものなのに。戦いも、アイドルも、みーんな投げ捨ててさ」
提督「那珂…」
この時、僕は愚かにも初めて悟った。
叢雲だけじゃない、那珂も…本当は譲りたくないのだと。
那珂「…さて、と」
おもむろに彼女は立ち上がると、服の裾を大きく捲り上げた。それから露わになった膣に指を突っ込むと、くちゅくちゅと掻き回した。
太腿を伝って、透明な蜜がたらりと溢れる。
やがて指を抜くと、ぬらぬらと糸をひくそれを僕の口に突っ込んだ。
提督「む…くっ」
僕は何も言わず、その手を舐めた。生臭い味がした。
しばらく那珂はそれを見ていたが、やがて手を抜くと言った。
那珂「さっきの続き…って言っても、ここじゃカメラがあるもんね。少し早いけど、那珂ちゃん帰るね」
そう言うと彼女は、買った服などの紙袋を持って部屋を出て行った。
…
提督「…」ゴク
神通「…あの、提督?」
提督「どうした?」
神通「先程から、浮かない顔をされていますが…何かあったのですか?」
秋の日はつるべ落とし。すっかり日の暮れた頃、僕と神通は駅近くの居酒屋で乾杯した。既に二杯目のビールを飲んでいた所で、神通が口を開いた。彼女はまだ一杯目のジョッキすら空けていない。
提督「そうか…浮かない顔をしているか」
神通「…」
彼女は何も言わず、ビールを啜った。
「焼き鳥お待ち」ゴト
提督「ん、どうも。…そうだな。お前に無関係な話でもないからな」
神通「何が、あったのですか」
僕は、砂ズリを一つ口に含んで咀嚼した。それをビールで飲み込んで、言った。
提督「詳しくは訊かないでくれ。ただ、一つ聞きたいんだ。…お前は、この戦いが終わった後、どうする?」
神通「どうする、とは?」
提督「その…艦娘を辞めた後…僕は、川内と添い遂げる気でいる。お前は、それでいいのか?」
神通「…」
神通は黙ってビールを飲み干すと、ジョッキをカウンターに置いた。それから
神通「すみません、地酒を熱燗で頂けますか」
「はいよ」
神通「…では」
彼女は、じっと僕の目を見つめた。
神通「言えば、私を選んでくださるのですか」
提督「っ、それは…」
神通「…分かっています。提督は、私の我儘に付き合ってくださっているだけだと」
提督「そんなことは」
神通「そういうことに、しておいてください」
そう言うと彼女は、つくねを串から外し、一個だけ箸で摘んで口に入れた。
提督「そういう訳には…」
神通「…大丈夫です。今まで、色々なものを諦めてきました。だから、大丈夫です」
提督「良い訳ないだろ!」
思わず、声が荒くなった。
提督「っ…す、すまん」
神通「提督は…私達を、心から愛している。そんなことは分かっています。でも、最後には川内姉さんを取ることも分かっています。私は、それで納得しています。その時が来れば…私は、お二人を邪魔することはしません、から」
カウンターに置いた指が、小さく震えている。僕は、そこに自分の手を重ねた。
神通「思わせぶりなことをしないで下さい…!」
絞りだすように、神通は訴えた。
神通「いくら提督が心を尽くしても、できないことがあるんです。許されないことが…お願いです、分かってください」
ぽたぽたと、雫がカウンターを濡らした。
それを見て僕は、確信した。
神通も那珂も、叢雲も、そして川内も。皆艦娘で、人間で。それならば、自分が愛する者にとっての一番でありたいのは当然のことなのだと。
提督「…神通」
僕は、口を開いた。
提督「僕は、提督だ。鎮守府で一番偉いし、力も人脈も持っている」
神通「…?」
提督「だから…」
「えっと…熱燗、良いかい?」
提督「うっ…あ、どうもどうも」
徳利とおちょこを受け取ると、再び神通に向き直った。
提督「…だから、無理なんて捻じ曲げてやる。皆、幸せにする。それが、僕の幸せだ」
神通は、黙って僕を見た。それから、ふっと口元を綻ばせた。それからおちょこに酒を注ぐと、ぐいと飲み干した。
提督「神通?」
神通「…飲みましょう」
提督「もう、大丈夫か? 納得してくれたか?」
神通「実現できるかは別として、お気持ちは伝わりました。ですから、今は飲みましょう。そのために、ここにいるんですから」
提督「…そうだな。おやじさん、おちょこもう一つ頼む」
焼き鳥が尽きたので、刺し身を頼もうとした。
「悪いねえ、最近魚はあんまり入ってこないんだ」
提督「あー、やっぱり深海棲艦か? 前に比べたら大分押し返した筈だが…」
「確かに、沿岸にも出られなかった頃に比べたらだいぶマシさ。だが、どうしても沖合に出ないと。特に今年は秋刀魚が全然入ってこなんだ」
神通「北方、ですね…」
提督「あー…」
北方海域は、正直言って難儀な所だ。敵艦自体はそれほどではないものの、AL諸島に陸上基地が造られてしまった。これが、壊しても壊してもその都度修復されてキリがない。不幸中の幸いは、陸上基地の主、北方棲姫が人間の言葉を理解できる知能を持ち、かつ深海勢力の中でも比較的穏健派だったことだ。龍驤の決死の交渉の末、お互い防衛目的以外で危害は加えないという、半ば不可侵条約めいたものを結ぶことでどうにか均衡を保つことに成功した。
だが、その都合で周辺海域への出入りは厳しく制限されている。大陸からは何度か密漁船が入っていったらしいが、一隻も戻っては来なかった。
「あんた、海軍の偉い人なんだろ? それに、そちらは…艦娘って言うんだったか。良いねえ、こんな美人連れ回して。何とかしてくれないかい」
おやじさんが冗談めかして言った。
提督「そうだなぁ…」
素面だったら軽くあしらうところだが、生憎僕は酔っていた。真面目に、漁師の支援を考えた。
提督「どう思う、神通」
神通「秋刀魚、食べたいですね。このまま冬を迎えるのは寂しいです」
提督「そうだな。考えてみるか」
「えっ、本気かい」
提督「流石に私の一存では決めかねるが、日本人って食べ物には苦労を惜しまないからな。上もきっと良い返事を寄越すだろう」
…
提督「良いところだったな」
神通「ええ。でも、良いのですか? ボトルまでキープしていただいて」
提督「ああ、また来るだろう。それよりも次だ」
少し歩いたところに、小さなバーを見つけた。
入ってみると、知った顔に出会った。
那智「む、貴様…何故ここに。」
提督「那智? まさかここで出くわすとは。…まあ、はしご酒さ。ここにはよく来るのか?」
那智「大規模作戦の後などにな。勝って兜の何とやらとは言うが、締める力も残されないのはうまくない」
提督「それもそうだな。…マスター、こいつの会計を私のに付けといてくれ」
「かしこまりました」
那智「良いのか?」
提督「ここは素直に甘えとけ。どれ、何があるかな…」
神通「炭酸の入った日本酒ですか…飲んでみたいです」
提督「じゃあ僕もそれにしよう。つまみは…」
那智「塩気の効いた漬物などはどうだ? マスターのお手製だ」
提督「じゃあ、それにしよう」
「かしこまりました。少々お待ちください」
那智「今日は川内とじゃないのだな」
提督「川内は今日は勤務だ。神通とは、酒の好みが合うんでな」
神通「那智さんは、どんなお酒がお好きなんですか?」
那智「私か? ここではウイスキーばかり飲んでいるな」
提督「鎮守府にカウンターバー付けた時も、お前真っ先に達磨持ち込んでたよな」
那智「失敬な。隼鷹の奴よりは遅れていた」
神通「どちらもあまり変わらない気がします…」
那智「む…かく言う貴様も、人のことを言えんのではないか?」
提督「?」
那智は、グラスをくるくる回しながらくっくっと笑った。
那智「気をつけろ、司令官。大人しい顔をしているが、そいつはウワバミだ」
提督「本当か? …あ」
一瞬首を捻り、そして思い出した。いつぞやの戦勝祝賀会。いかにも体育会系な飲みコールの中、彼女は一人で全員を潰したらしい。
「発泡清酒とお漬物です」コト
提督「ん。どうも」
神通「頂きます」
グラスに口をつける。ほんのりと甘い。漬物の塩気で更に引き立つようだ。
横目で神通を見ると、彼女は漬物をぽりぽりと齧っていた。
那智「時に、女房とは上手くやっているか」
提督「ん? ぼちぼちだな」
神通「相変わらず、世話の焼ける姉です」
冗談交じりに神通が口を挟む。
那智「心中お察しするよ。逆に私は、姉上に全く頭が上がらない」
提督「まあ、妙高だからな」
神通「ですが那智さんも、十分頼りにされていると思いますよ? 特に、足柄さんは、貴女によく懐いているようです」
那智「足柄か? あれも大概騒がしい奴だろう。どうしても、手を焼きたくなってしまうのだ。羽黒と違って、遠慮無く甘えてくるしな」
その言葉に、思わず神通の方をちらりと見た。
目が合った。僕の考えていることを察したのか、彼女は小さく笑い、首を横に振った。
神通「川内姉さんは…ああ見えて、本当はとても頼りになる方です。私だって、姉さんに甘えることはあります」
那智「そう、なのか」
ウイスキーを一口。神通もグラスに口をつけた。
那智「…む、もう飲み切ってしまったようだ。どれ、今日はこの辺にしておこうか」
そう言うと彼女はグラスを置き、出口に歩いた。
那智「済まないな、会計、よろしく頼む。あと、飲み過ぎには気をつけろ。前に姉上に絞られてな…」
これ見よがしに頭を押さえて見せる。それから彼女は去っていった。
提督「…」
神通「提督? 大丈夫ですか?」
提督「…ん? ああ、大丈夫だ、酔ってない酔ってない」
既に一杯目を飲み干し、漬物も完食した。今、目の前には赤ワインに満たされた2つのワイングラスと、色とりどりのチーズが置かれている。
僕は、ワインを一口含んでみせた。
神通「無理はなさらないでくださいね…?」
そう言う神通は、顔色一つ変えていない。
提督「強いなー、お前…」
神通「そう、でしょうか?」
首を傾げながら、チーズを一口。
提督「まあ、またお前の目の前でぶっ倒れる訳にはいかないからな。これでお終いにしよう」
日付が変わって少しした頃。僕らは私室で、帰り道のコンビニで買ってきたカップラーメンを啜っていた。
提督「駆け出しの頃なんてのは金が無いから、一人で飲んだ時のシメはこんな風にカップ麺で済ましてたんだ。安いからな」
神通「ですが、たまにはこういうのも良いですね。私の頃には、こんなものはありませんでしたから」
提督「偉大な発明だな。近頃のはやたら凝ったものが増えてるが、やっぱりインスタントならこの露骨な揚げ麺が一番だ」
カレー味の麺を咀嚼する。神通のはシーフードだ。
一日提督代理を押し付けた叢雲を、どう労おうか考えていると、不意に誰かがドアをノックした。
提督「誰だ?」
静かに、ドアが開く。向こうに立っていたのは
那珂「…」
神通「那珂ちゃん…? どうしたの、こんな夜中に」
那珂「お昼の事、提督に謝ろうって思って…」
神通「?」
神通が交互に僕と那珂を見る。僕は、息を吐いた。
提督「居酒屋で、お前に訊いたろ。…同じことを、那珂も考えてたんだ」
那珂「ごめんなさい。提督の都合も考えないで、勝手なこと言って」
提督「…まあ、座れ」
ちゃぶ台の横の開いた所を、ぽんぽんと叩く。
那珂「…」
黙って彼女は畳の上に座った。
提督「…同じことをな、神通にも訊いたんだ。将来、僕はお前達を捨てることになるだろう。それでいいのか、と。な? 神通」
神通「ええ」
提督「そんなこと、訊くこと自体が間違っていたんだ。いつでも捨てられて良いなんて、そんなヤワな想いじゃないことくらい、分かりきっていたはずなのに」
那珂「…」
提督「これから僕は、荒唐無稽なことを言う。だが、全部本気だ。無理も常識も、全てぶち壊して、僕は…」
「お前達全員を、嫁にする」
那珂「」
神通「…」
提督「…」
那珂「…ぷっ」
不意に、那珂が吹き出した。それから、けらけらと笑い出した。
提督「やっぱり、可笑しいと思うか」
那珂「すんごい思い切ったね。できるの?」
提督「やるさ。僕に、不可能は無い」
那珂「あはは…提督、私よりもずっと壊れてる。今まで甘い言葉なんて耳が腐るくらい聞いたけど、こんなぶっ飛んだのは初めて。おまけに…今まで聞いたどんな言葉より、真に迫ってる」
彼女は、呆れ笑いを浮かべながら僕を見た。
提督「迫ってるんじゃなくて、本心だ」
那珂「まあ、提督がここで嘘つく筈無いよね。決心は分かる。じゃあ、本当にそれを貫けるのかな?」
言い返そうとすると、彼女は人差し指を立てて僕の唇に当てた。それから、ニッと笑ってもう片方の手を首に回し、唇にキスした。
提督「!」
那珂「…行動で示して欲しいな。私も、神通お姉ちゃんも。一緒にシてよ」
僕は、ちらりと神通の方を見た。彼女は真面目くさって言った。
神通「…今夜はもう、お預けかと思っていました」
提督「…そうだな。一緒にしようか」
…
提督「んんっ…」ムクッ
提督「…」ボー
提督「」チラ
神通「Zzz…」
那珂「スゥ…」
提督「…ああ。そうだったな」
僕は、両脇で一糸纏わぬ姿で寝息を立てる二人の頭を、そっと撫でた。
提督「二人とも…皆…僕の大事な、家族なんだ」
そこでふと、時計が目に入った。
『9:32』
提督「…うん?」
目をこすり、もう一度見る。
『9:32』
提督「…」
昨日が休日。ならば当然、今日が平日。始業時間は…
突然、誰かがドアをドンドンと叩いた。
「ちょっと! 何やってるのよ、いい加減起きなさいよ!」
神通「ん…」パチ
那珂「なぁに…ってぇ!?」ムク
提督「ほら、早く起きろ! 急がないと…」
「司令官! 司令官ったら! …もしかして、具合でも悪いの?」
提督「あー、大丈夫だ、問題ない」
反射的に駆け寄り、ドアの鍵を外す。そして、さっと血の気が引いた。
ドアが勢い良く開いた。
叢雲「ちょっと! 人に仕事押し付けといて、自分は重役出勤なんてそんな…こ、と…」
言葉が途絶えた。大きな瞳がせわしなく動きまわり、部屋の惨状を手早く、正確に把握してゆく。
やがて、わなわなと震えながら彼女は言った。
叢雲「アンッタ…」
提督「その、これはだな」
叢雲「酸素魚雷をッ!」
大きく振りかぶる。
叢雲「喰らえッ!!」
正拳突きが、鳩尾に刺さった。
僕は、為す術無くへなへなと崩れ落ちたのだった。
「いよいよ、姫と呼ばれる高位の深海棲艦が、本邦で初めてカメラの前に姿を現します。果たして、いかなる存在なのか…」
提督「くれぐれも、不用意な行動は謹んでください。停戦しているとはいえ、敵であることに変わりはありませんから」
龍驤「しっかし、いつ来ても寒いなぁココ…北方、おるんやろ? はよ出てきいや」
ガキン
提督「!」
ピタ ピタ ピタ
北方棲姫「…何シニ来タ」
「えっ、可愛い…ハッ、カメラ回して!」
提督「伝えたいことがあって来た」
北方棲姫「…」ジッ
提督「もちろん、お前達に害を与える気はない。というのも…」
北方棲姫「…ソレ」スッ
「? カメラが何か…」
ブーン
浮遊要塞「」フワフワ
「うわぁっ! 何だこれ!」
浮遊要塞「」クワッ
ガブッ ガキ ベキ
「うわっ! 止めろっ、カメラが…」
龍驤「あー…そう言うことや、諦めるこった」
北方棲姫「コレデ良シ。…用ハ何?」
提督「秋刀魚だ」
北方棲姫「サンマ? 持ッテナイカラカエレ」ナイナイ
提督「いやいや、お前さんから盗ろうってんじゃない。これから漁船団が秋刀魚漁のためこの海域に入る。我々は護衛として同行するが、同時に漁師たちがお前達に危害を加えないように見張る。少しの間騒がしくなるが、勘弁してくれ」
北方棲姫「漁船? …漁師ハ嫌イ。ハープーンデ私達ヲ撃ッテクル」
提督「ハープーンだと? …ああ、密漁船のことか。それなら心配ない。皆、きちんと許可を得た船だ。仮に作戦中に密漁船を見つけたら、我々が責任を持って拿捕する」
北方棲姫「ナラ、良イ。…ソレニシテモ、相変ワラズオ前達ハ、食ベ物ニハ命ヲ惜シマナイ」
龍驤「アハハ…ウチらの頃から全く変わってへんわ」
北方棲姫「…秋ノサンマハ、美味シイノ?」
提督「! …ああ、絶品だ」ニッ
…北方海域、漁船団長の船。
曙「…それで」
提督「それで?」
ヲ級「…」
ル級「…」
曙「何でこいつらまで一緒にいるのよ、糞提督!?」
提督「北方棲姫も秋刀魚が食いたいと言い出してな」
「しょ、将校さん、本当に大丈夫なのかい…?」ガタガタ
提督「主人がいる限り、手出しはしてこないでしょう。一口に深海棲艦と言っても、色んなのがいますから。一枚岩ではありませんが、姫に逆らう者はいません」
潮「でも…こうして仲良く漁ができるなら、とっても良いことだと思います。…あ、お芋いかがですか?」
「お、おう。気が利くね。頂くよ」
曙「…にしたって、この期に及んで何が秋刀魚よ。肉食わせなさいよ肉!」
提督「とか言う割には…」
曙「」※秋刀魚グラ参照
漣「必死に調べてポチってましたなあ」ニヤニヤ
朧「あれ? その本、昨日から読んでない?」
曙「錘を飛ばすコツがどうしても掴めなくて…って、何だって良いじゃない!」グワー
ガチャ
川内「うえー、気持ち悪ー…」ヨロヨロ
提督「川内、起きたか」
漣「船なのに船酔いするって、艦娘としてどうなんでしょ?」
川内「いつもより重心が高いからさ…うえ」
「吐く時は外に頼むよ。さて、もうじき日が暮れるな」
川内「夜戦!?」キラキラ
曙「とことん現金な奴ね」ヤレヤレ
「しかし、お嬢ちゃん。秋刀魚漁は網を使うから、釣り竿は必要ないんじゃないかい?」
曙「フッフッフ…こっちにも考えってのがあるのよ!」
ザーッ
雷「第六駆逐隊、参上!」
電「索敵開始なのです!」
『三式ソナー』
電「! 二時の方向に魚群を見つけたのです。…暁ちゃん!」
暁「まっかせなさい!」ザーッ
暁「探照灯、照射! 群れを誘導するわ」ピカー
響「…!」ピキーン
『熟練見張り員』
響「捉えた。右舷に秋刀魚の群れだ。曙!」
曙「そりゃー!」ヒュン ポチャン
曙「…早速掛かった。え~い!」グイ
ザバッ
秋刀魚「」ビチビチ
「おおー、やるねぇ」パチパチ
曙「どうよ!」
「…でも、集魚灯の邪魔になるから他の船から離れた所で頼むよ」
曙「…はい」シュン
…
秋刀魚「」ジュー
磯風「大丈夫、私が美味しく焼いてあげる…」ボソボソ
谷風「」ハラハラ
球磨「美ン味いクマぁ~」モグモグ
多摩「にゃあ~」ホクホク
提督「ありがとうございます、こんなに沢山頂いて」
「いやいや、寧ろこれだけでいいのかといった感じだよ。旬の食材は日本人の命だからね」
提督「どうもすみません…さて」
赤城「? 提督、召し上がらないのですか?」
提督「野暮用だ。…比叡達の小隊が、密漁船を捕まえたらしい。本土に連行するのに、立ち会わなければ」
赤城「お疲れ様です…」
提督「ああ。…くれぐれも、私の分も残しておいてくれよな?」
…
提督「思った以上に遅くなったな…比叡たちを先に帰しておいて良かった」
提督「秋刀魚、もう残ってないだろうなあ…」トホホ
ガチャ
提督「あれ? 鍵が…」ギィ
川内「~♪」トントントン…
提督「川、内…?」
私室に据え付けられた、小さなキッチン。着任してから一度も使ったことのなかったそこが、初めて仕事をしていた。
川内「ん? あ、おかえりなさい。ちょっと待っててね、今お刺身作ってるところだから」
見ると、部屋の真ん中にはちゃぶ台が置かれ、二人分の茶碗や箸が並んでいる。畳の上には、お櫃もある。
台所に立つ川内の隣に歩み寄った。彼女は軽やかに包丁を振るい、魚の身に刃を入れている。小さな鍋の載ったガスレンジの下のグリルでは、丸々肥った秋刀魚が二尾、パチパチとその脂を爆ぜさせていた。
鍋の蓋を開けると、ふわりと芳しい湯気が僕を包んだ。中に入っていたのは、つみれの入った吸い物であった。
提督「川内ぃ…」
思わず、彼女に後ろから抱きついた。
川内「待って待って、まずはご飯食べてから、ね?」
…
川内・提督「「いただきます」」
提督「う、美味い…」
塩焼きにした秋刀魚の身が、舌の上でほぐれる。熱々のご飯によく合う。更に、出汁の効いた吸い物…
川内「これだけでも日本人で良かったと思えるね」
そう言って刺し身を一切れ、口に入れる。
提督「しかし、酒の席での口約束が、ここまで発展するとはなあ」
川内「上も、きっかけが欲しかったんじゃないのかな。魚の値段上がってたし、何かしら手を打つ姿勢を見せとかないと」
提督「北方で穫れる魚だったから良かったものの、これが南方の魚とかだったらまた一苦労だ。皆、あの娘みたいに話が分かるのだったら良いんだがなあ」
川内「駆逐か、共存か…」
提督「…何か、重くなったな。折角作ってくれた飯が不味くなってしまう」
川内「そうだね。早く食べよう」
…
提督「…何か、ケッコンして初めて寝た時を思い出すな」
川内「奇遇だね。私もだよ」
提督「あの時も、するって決めてた日に突然仕事が入って、帰りが遅くなったんだったな。ドアを開けて、びっくりしたよ。僕が帰ってくるまで何するでもなく、飯も食わずにただじっと座ってたんだからな」
川内「仕方ないよ。緊張してたんだから。…ま、今じゃご飯作って待ってられるくらいにはなったけどね」
提督「ああ、良い嫁さんだな」
川内「それほどでも」
どちらからともなく、その時のように、お互いにゆったりと服を脱がせあった。ネッカーチーフ、カッターシャツ、上着、スラックス… 音もなく畳の上に衣服が積み重なっていく。
最後に下着を外すと、二人で布団の上に座り込んだ。
川内「あ、言い忘れるところだった」
提督「どうした?」
川内「昨日、薬飲み忘れちゃったんだよね…気をつけたほうが良いかも」
提督「ああ、そうか。久々に付けた方がいいな」
川内「何か、昔みたいだね」
提督「そういうのもたまには良いもんだ…な?」
箪笥の抽斗をまさぐる。が、お目当てのものが見つからない。
提督「…げ、切らしてる」
川内「そこまで再現しなくていいから…」
呆れ顔の川内。僕はいそいそと服を着直した。
提督「悪い、ひとっ走り買ってくる」
酒保で鉄兜を箱買いして部屋に戻ると、川内は裸のまま布団に包まって寝息を立てていた。
再び服を脱ぎ、そっとその隣に潜り込むと、彼女は目を開けた。
川内「ん…おかえり」
提督「今日はもう寝るか?」
川内「ううん、大丈夫」
そう言うと彼女は体をこちらに向けた。頬を撫でると、身を寄せてきた。
そのまま、口付けを交わした。
川内「んっ…は」
口を離すと、彼女は布団を除けて体を動かし、向こうを向いて僕の顔を跨ぐように四つん這いになった。
ペニスを手に取り、口に入れる。
川内「はむ…」
竿をいっぺんに咥え、舌で舐め回す。
提督「それ、そんなに美味いものか?」
川内「む…味なんて分かんないよ。強いて言うなら、しょっぱい? …あむ」
硬くなってきたところで、唇で扱くようにしゃぶっていく。
僕は、目の前で揺れる彼女の膣口に指を挿れた。探るように指先を動かしていると、敏感なところに触れたようだ。彼女の体がびくんと跳ねた。
川内「んんぅ…っ…」
ペニスを咥えたまま、小さく声を漏らす。僕は執拗に、その部分を突っつき続けた。
川内「んくっ、むっ…んはっ、やっ、んああっ!」
とうとう肉棒を吐き出して喘ぎだした。
提督「ほら、口が止まってるぞ」
川内「んあっ、だ、だって! ああっ、んっ、ひっ…」
突然、彼女の尿道から透明な液体が噴き出し、僕の顔を濡らした。
川内「ハァ、ハァ…んっ、ああ…」
しばらく余韻に浸っていたが、ふと恨めしげにこっちを見た。
川内「…このドS」
提督「そうか? 初めて言われたぞ」
川内「超が付くドSだよ…すぐ主導権奪ってイかせようとするんだもん。今日こそザーメン飲んでやろうと思ってたのに」
提督「もうちょっとやっても良いぞ?」
川内「もういいよ。…挿れたい」
もう一度体を回し、今度はこっちに頭を向けた。枕元から鉄兜の箱を取り上げ、1枚出して開封すると、亀頭にあてがった。
川内「ゴム付けるのは前と一緒。でも、違うのは…」
そう言うと彼女は、おもむろに口を開け、ゴムの縁を唇で挟んだ。
そのまま、頭を下ろす。
川内「むぐ…っは。どうかな?」
口を離すと、いきり立つペニスには薄い皮膜が被さっていた。
川内「うん、良いみたいだね。じゃあ」
腰を上げ、亀頭を膣口に添えた。それから、ゆっくりと腰を下ろした。
川内「んっ…」
根本まで膣内に沈めると、そのまま僕の上に体を横たえた。
川内「…しばらく、こうしてたい」
提督「ああ」
背中に、腕を回した。触れ合った肌越しに、お互いの鼓動を感じた。
川内「…聞いたよ。神通達みんなとも結婚してやるって」
提督「…ああ」
川内「…」
彼女は何も言わず、指先で僕の胸に上にくるくると円を描いた。
提督「…」
川内「…そっか」
短く放った言葉に、どんな想いが込められているのか、僕は測りかねた。
やがて、彼女はふふっと笑った。
川内「…家。おっきい家、買わないとね」
提督「家、か」
川内「皆で暮らす家。提督と、私と神通と那珂と、それから叢雲と、私達の子どもたち、皆で暮らせる家」
提督「そうだな…」
僕は、彼女を抱きしめた。
提督「…子ども、何人欲しい?」
川内「うーん、最低二人。多くて…何人でも。お屋敷建てないとね。お金足りるかな?」
提督「将校の収入をナメないでもらおうか。山の手に大豪邸が建つ」
川内「素敵だね」
提督「ああ」
二人で顔を見合わせて、笑った。
彼女が体を起こした。
川内「好き。誰よりも、愛してる」
提督「ああ」
キスをした。それから彼女は腰を振り始めた。
川内「んっ、あっ、んんっ…」
結んだ髪が揺れる。肌と肌がぶつかり合う。僕はその腰に手を伸ばすと、彼女の体を引き寄せた。
川内「んん…」
倒れこんできた彼女の唇を、自分の唇で塞ぎながら、尻を掴んで動かした。
川内「…っあ、イキそう…」
提督「僕も、だ…」
腰の動きが速まる。吐息に熱が篭もる。何度も何度も味わった筈の感覚が、今日は妙に新鮮で。昂ぶりを押し固めるように、ペニスを膣に挿れて、出して。挿れて、出して。
やがて
川内「んあっ、い、イくっ」
提督「出すぞっ」
二人一緒に、絶頂に達した。
川内「…んんっ」ムクッ
川内「…」ゴシゴシ
川内「…あれ? 神通と那珂は…」キョロキョロ
川内「あ、そうか。今日は私だけ休みなんだっけ。今は…げ、もう昼じゃん」
グゥ…
川内「…提督誘って、お昼食べに行こ」
…
ガチャ
川内「提督、いる? 一緒にご飯…」
川内「…いない。もう行っちゃったか」ウロウロ
川内「うーん…いつもみたいに食堂でもいいけど、ちょっとつまんないな…」
川内「…」
川内「提督の机…」ジッ
川内「それから、椅子…よっと」ギィ
川内「…提督の匂い」スンスン
川内「…ちょっとだけなら、良いかな」スッ
カッカッカッ
川内「!」ガタッ
提督「演習続きなのに悪いな、秘書艦まで任せて」
香取「とんでもありません。提督のお役に立てて、嬉しいです」
ガチャ
提督「さてと、午後もひと踏ん張りだ」ギシ
提督「…?」
机の下で軽く突っ張った足が、何かに当たった。荷物でも入れただろうか? 何気なく覗いてみると
川内「…」
提督「」
香取「提督? いかがなさいました?」
提督「! いや、何でもない…」
慌てて取り繕う。
そもそも何故、今日が休暇の筈の川内が、バリバリ仕事中の僕の机の下に縮こまって愛想笑いしているのか。休みなんだから制服着なくても良いのに。スカートで膝抱えて座ってるから、太腿の間から白い布が見え…
香取「…具合でも悪いのですか」スクッ
提督「な、何でもないんだ香取。座ってくれ。ほ、ほら、書類がいっぱい…」
心配そうな顔で立ち上がった香取を制止すると、僕は積み上げた書類の上から3分の1を掴んで彼女に差し出した。そうして自分も一枚用紙を置くと、明石からの開発報告書を開いて書類制作に掛かった。
…振りをして、メモ紙を一枚取り、ペンで素早く『ナゼココ二』と走り書きしてペンごと机の下に差し出した。
返事には少し時間がかかった。突き返されたメモをちらりと見ると、以下のような内容が書いてあった。
『昼食に誘おうと来たらいなかったのでどうしようか考えていると、急に足音がしたので咄嗟に隠れた。よりによって秘書艦が香取だなんて、ツイてない』
僕は、溜め息を吐いた。それから『トニカクシズカニ』とだけ書いて、紙だけ落とした。そうして本当に書類制作に取り掛かったのであった。
…長い長い午後の、始まりであった。
提督「」サラサラ ペタン
香取「」サラサラ
提督「…」チラ
意外にも、川内は素直に縮こまって大人しくしていた。流石に川内でも、香取は怒らせたくないということか。そうなると適応とは恐ろしいもので、ものの数分で僕は彼女の存在を殆ど忘れてしまった。
故に、日が傾き始めた頃、不意に彼女が僕の脚を触った時、僕は思わず飛び上がってしまった。
香取「提督、どうなかさいました?」
提督「! い、いや何でもない」
怪訝な顔で僕を見つめる香取。
足元では、川内が僕の脚に触れたままこっちを見てニヤニヤしている。
その手が、少しずつ上に上がっていった。
香取「お顔が少々赤いようで…風邪でも召されたのでは?」
提督「そ、そうかもな…」
わざとらしく咳をしてみせると、彼女は「まあ」と口を押さえた。
香取「風邪は引き始めが肝心です。今日はもう、お休みなさっては」
提督「いや、大丈夫だ。さっさと終わらせて寝たほうが良い」
香取「では…生姜湯を挿れてまいりますね」
そう言うと香取は立ち上がり、執務室を出て行った。
提督「…おい! ちょっかい出すんじゃ」
川内「しーっ」
彼女は制止すると、迷わず僕のズボンのファスナーを下ろし、イチモツを掴み出した。
提督「よ、よせ! こんなこと、香取にバレたら…」
川内「ヤバイよね。…頑張ってね」
悪戯っぽく笑うと、そのまま手で肉棒をゆっくりと扱きだした。
提督「待て待て待て待て…香取が戻って」
ガチャ
香取「…お待たせしました」
提督「! あ、ああ」
慌てて、椅子に浅く座り直した。相変わらず川内は手コキを続けている。
香取「葛も少し入れてみました。最近寒いですし、体は暖かくしてくださいね」
提督「そうだな。恩に着る…っ」
肉棒から手が離れた。ホッとしたのも束の間、今度は生暖かい布の感触がそこを覆った。
目の前に置かれた生姜湯の湯呑みを持ち上げた。それからちびちび啜りながら目線だけ動かして、机の下を確認した。
彼女は、小さな白い布で僕のペニスを包んで、それ越しに扱いていた。あの布は…
こちらの目線に気付いたのか、川内が閉じた脚を少し開いてみせた。
忽ち露わになる、薄い茂み。
…間違いない。この布は、脱いだばかりの彼女のショーツだ。
悲しいかな、僕のペニスは一気に臨戦態勢になった。
川内の手が速まった。
提督「…っ、あ」
香取「提督?」
ほのかに湿った感触が、僕の愚息を苛む。情けない声が出そうになり、思わず湯呑みを呷った。
提督「熱っ!?」
香取「! お拭きします」
香取はさっと立ち上がると、ハンカチを取り出して僕の口元を拭った。
提督「い、いや、そこまで気を遣わなくても…」
香取「…提督」
射竦めるような目に、ぎょっとした。彼女は静かに言った。
香取「…やはり、具合が良くないようです。先程から、様子がおかしいですもの」
提督「や、やっぱり熱でもあるかな。だがまあ大したことは」
香取「…」
彼女は黙ってこちらを見つめていた。が、不意に顔を近づけると
ぴと
提督(近い近い近い…)
額で額の熱を計らんとする香取。顔が近い。それ以上に、この状態で目線を下に移すと…
必死に腹を机に押し付けた。流石にヤバいと判断したのか、ペニスを扱く手も止まっている。
やがて香取は、首を捻りながら額を離した。
香取「…熱は無いようですね」
提督「そうだろうそうだろう。やっぱり気のせい…っっっ!?」
言いかけたその時、いきり立った肉棒をぬるりと温かい感触が覆った。
香取「それなら…真面目に仕事に励みましょうね?」
そういう香取は、口元にこそ微笑みを湛えているものの、目が据わっている。背筋に冷たいものが走った。
川内「…」
机の下では、川内が貪るようにペニスを舐め回していた。まずは舌先で亀頭をくすぐる。それから舌の腹で膨らんできたそこを包み込むように刺激する。片手で玉を弄るのを忘れない。
雁首の境目を、丹念に舐めまわす。何周もした後、今度は裏筋を根本から先端へ。再び雁首を一周。それからまた裏筋。
提督「…っ、…っ」
突き上げる快感に耐えながら、必死にペンを動かし、判子を押す。
やがて、限界まで怒張したそこを川内の口腔がすっぽりと包み込んだ。
提督「…!」
唇で数回扱かれて、とうとう僕は射精してしまった。
提督「っ…っっっ……」
唇を噛み締めながら、川内の口内に精液を吐き出した。ちらりと見ると、彼女はペニスを咥えたまま目を見開いていた。どうやら、思った以上に精液が口に合わなかったようだ。それでも射精が収まった頃には、少しずつではあるものの、口に溜まった白濁液を飲み下していった。
口の中身を処分して余裕ができたのか、不意に彼女は咥えた肉棒を強く吸った。尿道にわずかに残っていた液体を一気に吸い出され、僕は座っているのに腰が抜けたような気分になった。
香取「…何だか、臭いませんか?」
提督「! そうかな…?」
考えるふりをしながら、川内を引き剥がしてペニスを仕舞う。
川内「…」ジトッ
提督「どれ、窓を開けようか。空気が淀んでしまったんだろう」
椅子から立ち上がり、窓を空ける。忽ち、晩秋の冷たい風が吹き込んだ。
香取「お体に障りませんか?」
提督「閉めきった部屋の空気のほうが体に良くないさ」
そのまま、深呼吸。それから窓を閉めると、再び椅子に座った。
提督「よし、あと少しだな」
香取の作った書類の最終確認をしていると、おもむろに川内が僕の足を掴んだ。
提督「! …」
今度は何だ、と思っていると、彼女はその足を何やら温かく湿った所に押し付けた。
提督「…」
少し話が脱線するが、僕は長時間靴下を履いているのが嫌いだ。したがって、今のように書類仕事が続く時は、さっさと靴も靴下も脱いでしまう。
そのため、足の指がどこに触れたのか、すぐに分かった。
川内「…、……! …」
足の指で、剥き出しの彼女の秘部を弄ぶ。ただし、焦らすように、軽くだ。散々僕の仕事を邪魔したことへの制裁である。
案の定、彼女は焦れったさそうに腰を押し付けてきた。
提督「うーん…」
わざとらしく伸びをしながら、足を椅子の下に引っ込めた。
川内「…!」
そのまま、書類仕事を続行。
彼女は暫く泣きそうな顔でこっちを見ていたが、やがて諦めたのか奥で縮こまり、それきりちょっかいを出すことはしなかった。
…
祥鳳「…一五五◯、祥鳳爆撃隊による急降下爆撃により、敵旗艦を撃沈。以って敵潜水艦隊の殲滅に成功しました」
提督「ん、ご苦労だった」
横の机では、香取が祥鳳の報告を記録している。彼女の記録であれば、僕が判を押せばそのまま上への報告書として通じるだろう。
ドックへ向かう彼女の背を見送ると、僕は香取に言った。
提督「今日一日、ご苦労だった。もう今日の分の仕事は無いから、ここで解散にしよう」
香取「では、お言葉に甘えて。お疲れ様でした」
香取は立ち上がると、ふとこっちを見つめて言った。
香取「…今日は、早くお休みになってくださいね」
提督「あ、ああ。そうする」
香取が部屋を出ると、僕は椅子から立ち上がり、机の下を見た。
川内「…」
川内は何も言わず、両手をきつく腿に挟み込んだ状態で小さくなって震えていた。
…ああ、道理でさっきから大人しいと思ったら。
僕はその腕を掴んで机の下から引きずり出すと、無理矢理立たせた。
川内「! 待って、今は」
提督「問答無用」
彼女を机の上に座らせると、ズボンと下着を下ろし、その脚を無理矢理開いた。
川内「ひぃっ、だ、ダメだって、やっ」
体がかたかたと震えだす。僕は、既に勃ち上がったペニスを、一気に彼女の膣に突っ込んだ。
川内「ひあっ…!」
提督「うわっ、キツ」
緊張し切った膣は、いつも以上に肉棒を締め付ける。たまらず抽送を始めると、彼女は体をよじって逃れようとした。
川内「んあっ! 駄目っ、ひっ…ちょっ、ホントッ…出っ」
腰を引いては、突き出す。ペニスを抜いては、挿す。
やがて、抜いたタイミングで、熱い液体が溢れだしてきた。抜いては溢れ、突いては止む。
川内「嫌っ、出て、出ちゃうっ…」
提督「分かってる、分かってる、から…先に、出すぞっ」
川内「あっ、駄目っ、駄目っ、やっ、んっ、あ…」
提督「…出るっ」
ペニスを子宮口に押し付け、僕は射精した。
川内「っ…っく…」
中出しされながら、彼女は両脚でがっちり僕の腰を押さえつけた。繋がった秘部越しに、ちょろちょろと水漏れの感触がする。
川内「っ…だ、駄目、出ちゃう…漏れちゃう…」
きつく閉じた目の端から、ぽろぽろと涙が零れた。
提督「出せばいい」
僕はその身体を抱き寄せると、耳元で囁いた。
提督「ほら、しーっ、しーっ…」
川内「…あ……」
ペニスを包む柔肉が、微かに緩んだ。
と同時に、下腹部を熱い水流が打った。
川内「あっ、あっ、や…」
噴き出した尿は、腰を濡らし、ズボンを濡らし、絨毯に水溜まりを作った。
やがて…長い失禁の後、彼女はほっと息を吐いた。
川内「…おしっこ、漏らしちゃった…」
提督「いつもやってることだろ」
川内「あれはお漏らしじゃないもん。…どうしよ。掃除しなきゃ」
提督「掃除用具入れに雑巾とバケツがあった筈だが…」
コンコン
川内・提督「「!」」
ガチャ
叢雲「香取から聞いたわよ。もう仕事終わったんでしょ? 街に行ってきたから、お土産…」
彼女の体が固まった。大きな瞳がせわしなく動き、部屋の惨状を把握していく。
提督「…ぼくしってる。これ、てんどんっていうんだ」
川内「な、何言ってるの」
叢雲「…アンタらはまた、性懲りもなく…」
手にした紙袋を放り出し、大股でこちらに近づく。
提督「ま、待ってくれ! これは、その」
叢雲「うっさい!」
襟首を掴んで、絨毯の上に引き倒す。挿しっぱなしのペニスが抜け、出しきれなかった尿がちょろっと漏れた。
川内「あっ」
尻餅をついた僕に馬乗りになると、叢雲は低い声で言った。
叢雲「…あたしにもしなさいよ」
提督「いや、待って」
叢雲「この前は神通と那珂、今日は川内。あたしにはできないって言うの?」
提督「そ、そうじゃなくて、必要なものが」
川内「! 鉄兜取ってくるね」
いち早く察した川内は、いそいそとショーツを穿いて部屋から出て行った。扉の向こうへ消え行くその背中を、僕は途方に暮れた目で見たのであった。
いつもと変わらないある日の夜。便器に腰掛けたまま、僕は物思いに耽っていた。
提督「…ジュウコン、か」
他の鎮守府では、複数の艦娘とケッコンしているものがいるという。上から支給された書類一式ならびに指輪は一セットだけの筈であったが、最近そのカラクリが判明した。
何でも、普通に酒保経由で注文できるらしい。どうして今まで知らなかったのかというと、酒保で注文できると言っても、表で扱っている訳ではないからだ。つまり、私費によって日用品とは別に、資源やダメコン等を購入する、いわゆる『課金』と呼ばれる手段によってのみ入手できるということだ。
問題は、『課金』には必ず、明石を通さなければならないことだ。
現在、僕が川内の他に、神通達とも関係を結んでいることを知る艦娘は少ない。ケッコンすれば当然のこと、指輪を注文するだけでも、僕達の関係が公になる。果たして、それで良いのだろうか…?
コンコン。ノックの音に、慌てて立ち上がった。
水を流し、服を直して私室の扉を開けると、川内が立っていた。
提督「お、今夜もするか」
川内「うん、そのことなんだけど」
言いながら部屋に入ってくる。
提督「?」
川内「今日はちょっと趣向を変えて」
その、後ろから
秋雲「どうも~、お邪魔するよ」
提督「」
川内「ほら、秋雲には色々教えてもらったって言ってたじゃん。お返しに、夜戦を見学させて欲しいって」
提督「」
既に興奮気味の秋雲。スケッチブックに筆箱を携えている。
何が目的かは、一瞬で理解できた。
提督「…断る」
川内「えー、何で」
提督「何でじゃない、できるわけ無いだろ! この間だって、ドックでのことが長門達にバレて」
川内「大丈夫だって、今度は一人だけだから。それに、絶対に口外させないよ」
提督「…」
秋雲に目をやる。彼女は気まずそうに頭を掻いた。
秋雲「あー、約束は守るよ。…なことしたら、川内サンに殺されるし」
川内「ね、こう言ってるし。それに言ったでしょ、見せつけてやろうって。いい機会じゃん」
提督「それはお前の願望だろうが…」
僕は溜め息を吐いた。
提督「…で? やっぱりウ=ス異本の参考にするのか」
秋雲「あたぼうよ。今年の冬は、ビッグサイトにオークラ旋風を巻き起こすんだから!」
提督「…」
頭を抱えて川内を見た。
川内「もちろん、参考にするだけだよね」
秋雲「うん、流石に提督と川内サンをそのまま使ったりはしないさ」
川内「ね、良いでしょ。恩返しか人助けだと思って。秋雲がいなかったらマットプレイもアナル開発もしなかったんだよ?」
提督「それを恩義として扱っていいのか…」
黙って考えこむ。
思えば、ゆくゆくは僕が四股を掛けていることを、皆に知られることになるのだ。それならば、元から知識は持っている秋雲に、その一部を見せた所でダメージは少ない…のか?
考えるのが面倒になってきた。
提督「…とりあえず、鍵閉めろ」
秋雲「! あいよ」ガチャン
川内「お、乗り気になったかな?」
提督「言っておくが、見世物じゃないからな。指図は受けないぞ」
秋雲「大丈夫大丈夫。あたしはインスピレーションに任せて描くだけさ」
ひとまず布団を敷くと、川内に問うた。
提督「風呂は入ってきたか?」
川内「まだ。でも、別に良いでしょ。激しい運動したわけじゃないし」
提督「そっちが良いなら構わないさ」
二人で、布団の上に座り込む。すかさず近寄ってきた秋雲を、苦い顔で一瞥すると、そっと唇を重ねた。
川内「んっ‥む」
舌を絡めながら、ネッカーチーフを解いた。紅い帯に手をかけると、彼女も僕のシャツのボタンを外し始めた。
秋雲「丁寧に脱がす派、と…」
提督「…」
上着のワンピースを脱がすと、もう上半身が露わになった。サラシくらい巻いたらどうだと以前から言ってはいるのだが、未だに改善される気配はない。
にわかに激しくなった、鉛筆の擦れる音を耳に入れないようにしながら、黒いスカートのホックを外した。川内も、僕のズボンを下ろした。
川内「…っは、まずどうする?」
提督「普通で良いんじゃないか?」
川内「何だか、普通が分かんなくなってきちゃったね」
秋雲「マジか…」
提督「…」
ショーツと靴下だけになった川内を、これまたトランクス一枚になった僕の膝に、背中を預けるように座らせた。クロッチをずらそうとすると、彼女はそれを止めた。
川内「ちょっと待って。…秋雲、こっちこっち」
秋雲「!」
秋雲を自分の正面に座らせると、自らショーツを脱いで脚を広げた。
秋雲「うおお…生の軽巡マンコ…」
川内「ん、提督、良いよ」
提督「調子狂うなあ…」
彼女の秘部に指を伸ばす。入り口を二、三度なぞると、そっと膣内に指を挿れた。
川内「んっ…」
浅い所を、ゆっくり掻き回す。湿ってきた所で陰核を軽く摘むと、彼女の体がビクンと震えて、じわりと蜜が溢れてきた。
提督「いつもより濡れてるな」
川内「んんっ…あ、だって」
スケッチブックを広げ、川内の陰部を凝視する秋雲。既に鼻息が荒い。
見せつけるように、指を膣深くに挿し込んだ。
川内「あんっ…」
片手で乳房を揉みながら、膣壁を引っ掻くように刺激する。先日の営みで探り当てたGスポットを、再び見つけるのに時間はかからなかった。
川内「んっ、ひっ…あっ、ああんっ、そこっ…!」
腰を捻り、首に腕を回してきた。僕は短くキスをすると、乳首に吸い付いた。
川内「あっ、んんっ、やんっ…ああんっ、あっああっ」
嬲るように性感帯を攻め続けていると、にわかにその身体ががくがくと震えた。
川内「んっ、んっ、ああっ……ああ」
ぐったりと僕の方にしなだれかかる。引き抜いた手は、愛液でじっとりと濡れていた。
提督「イくのはとっといた方が良かったか?」
川内「ん…出し惜しみしなくていいと思うよ…」
言いながら川内は、僕の膝から降りてこちらを向くと、トランクスをぐいと引き下ろした。
パンパンに勃起したイチモツが、誇らしげに上を向いた。秋雲が息を呑む。
秋雲「す、すげえ、提督の生チンポ…初めて見た」
提督「さ、流石にこれは、恥ずかしいな…」
川内「じゃ、いただきまーす」
そう言うと川内は、躊躇なくそれを口に含んだ。
提督「くっ…お前、フェラ避けてたのが嘘みたいだな…」
川内「ふぉーらね。ふひぎ」
提督「く、咥えたまま喋るんじゃない」
頭を上下させ、唇で肉棒を扱く。優しく、撫でるように。舌は常に動き、亀頭や雁首といった弱い所を攻め立てる。
提督「うっ、い、イキそうだ」
川内「ふぁやーい…」
一旦口を離すと、彼女は秋雲を見た。
川内「…どうする? 口でイくとこ見たい?」
秋雲「お。お任せします…」
川内「あ、そ。じゃあ、前戯はこの辺にして、早速始めようか」
横になった僕の腰の上に、彼女は腰を下ろした。
川内「んっ…」
屹立した肉棒が、彼女の蜜壺へと沈んでゆく。
秋雲「生ハメだ…」
ため息混じりの声が聞こえる。
彼女は、腰を振り始めた。
川内「んっ、んっ、はっ、ああっ…」
肉と肉がぶつかり合う度、液が隙間から溢れだす。温かな肉ひだは、ペニスを伝う血管一本まで逃すまいと、ぴったりと吸い付いて締め付けてくる。
先程イッたばかりだというのに、川内は疲れた様子もなく動き続ける。
僕は身を起こすと、彼女の腰を掴んで一緒に動かした。
提督「っ、く、イキそうだ…」
川内「あっ、んっ…出して…」
秋雲「中に出す? 中に出しちゃうの?」
提督「…」
傍観者の存在を意識から振り払うように、乳首を口に含んで吸った。前歯で軽く噛むと、膣が一瞬締まった。そのまま腰を打ち付けて、膣内に射精した。
川内「んっ…はぁ」
一息つくと、腰を上げてペニスを抜いた。
川内「…どうする? 一応、お尻の準備もしてきたけど」
秋雲「アナル行っちゃいます?」
提督「お前は黙ってろ」
立ち上がり、箪笥からローションのボトルを取り出す。
提督「これ、使ってみるか」
川内を四つん這いにすると、ローションを掌に垂らして彼女の尻に擦りつけた。
川内「つ、冷たい…」
馴染んできたところで、指を肛門に突っ込んだ。
川内「んうう…」
ぴくぴくと筋が震える。直腸を指で掻き回していると、だんだんと柔らかくほぐれてきた。
提督「そろそろか」
指を抜き、再び勃起したペニスをあてがう。
提督「挿れるぞ」
腰を掴み、ゆっくりとアナルに挿入した。
川内「くふぅぅ…」
膣のときとは違い、いきむような声が漏れる。冷たいローションが体温で温められて、生温い感触でペニスに纏わりついた。
抽送を始める。相変わらず彼女の腸壁は、肉棒を外へ外へと押し出さんばかりにうねる。
川内「ふっ、くうっ、んっ…はあっ」
ピストンを続けながら、片手で秘部をまさぐった。指を挿れると、彼女の体が竦み上がった。
川内「んっ、やあっ…垂れてきちゃう」
その言葉とともに、手にどろりとしたものが垂れてきた。指を抜いて見てみると、先程膣内に出した精液だった。
再び性器を愛撫しようと手を伸ばしたところで、向かいに座る秋雲が目に入った。彼女はスケッチするのも忘れて、上気した顔で僕たちの性交に魅入っていた。
腰を振りながら見ていると、その手がゆっくりと自分の腿の間に動いていった。もう片方の手が、制服の胸元に伸びる…
秋雲「…っ!?」
と、ここで僕の視線に気づき、慌てて手を引っ込めた。
川内「んくっ、ふうっ、はあっ…」
一方、川内の声からは、もどかしさが滲んできた。この間アナルで絶頂できたのは、直前まで刺さっていたプラグの影響が大きかったようだ。
僕は、動きを止めた。
川内「提督…?」
振り返り、怪訝な顔でこっちを見る川内。
提督「アナルだけじゃ、なかなかイけないか」
川内「もうちょっとなんだけど…」
提督「無理するな。別のこともしてみよう」
川内「あと何があったっけな…」
考えこむ川内に、僕はそっと言った。
提督「あー、その、一応だが…僕も浣腸はしておいた」
川内「! それ早く言ってよ」
そう言うなり、僕の下から這い出た。肛門からペニスが抜ける。
彼女は抽斗を開けると、中から例のペニスバンドを取り出した。
秋雲「!! えっ、マジですか」
川内「大マジだよ。…えっと、これちょっと長すぎるんだったっけ。開発に使ったこれなら丁度いいんだろうけど…」
もう一つ、ディルドを手に取る。
秋雲「あ…僭越ながら」
おもむろに秋雲は立ち上がると、両方を取り上げた。それからペニスバンドのディルド部分を捻ると、Tバックから外してしまった。
川内「えっ、それ取れるんだ」
秋雲「ん、それからこっちを」
逆の要領で、もう片方のディルドを取り付ける。
秋雲「これでOK」
川内「ありがとね」
例を言いながら、ペニスバンドを付ける。
川内「んっ…」
秋雲「いやー、逆アナルか…」
提督「お前が川内に吹き込んだんだろう?」
秋雲「マジでやるとは思わないって。夜戦主義者は業が深いねェ…」
川内「絵を描くために、夜の戦場で探照灯ぶちかますのに言われたくないよね」
ぼやきながらディルドにローションを塗りこむ川内。十分だと判断したのか、今度は僕を四つん這いにして、先端をアナルに沿えた。
提督「ゆ、ゆっくり頼むぞ…まだ二回目だからな」
川内「はいはい…」
じわじわと、固い棒が直腸内へと突き進んで行く。
提督「ぐっ、うぅ…」
秋雲「ヤバイヤバイヤバイ…マジだこれ、マジで提督が掘られてる…」
実況じみた秋雲の声に、急に物凄い恥辱感を覚えた。
ディルドが、根本まで入った。
川内「ん、いい感じかな」
小刻みに腰を振り始める。ローションが馴染んでくると、動きが大きくなってきた。
提督「うっ、くっ…ぐうっ」
川内「んっ、んっ…」
抽送を続けながら、川内は何を思ったか、両腕を僕の腰に回した。それから
川内「んぅ…よっと」
いきなり、僕の体をぐいと後ろに引っ張った。
提督「い゛っ!?」
川内が後ろに倒れ、僕は引き起こされる。そして、屹立したペニスが秋雲の目の前に晒された。
と同時に、棒の先端が前立腺を突いた。
提督「ああああっ!」
更に膨れ上がるペニス。溢れだす我慢汁。秋雲は、息がかかりそうなくらいに顔を寄せて、僕の男性器を凝視している。
川内「…秋雲」
秋雲「…」
川内「秋雲」
秋雲「っひゃいっ!?」
不意に呼ばれて、ひっくり返った声で返事する。川内は、くすくす笑いながら、囁くように言った。
川内「…触ってみる?」
秋雲「い、良いの…?」
提督「! ちょっ」
反論しかけた僕の腰を掴み、持ち上げて落とす。
提督「くああっ!?」
秋雲「じゃあ…し、失礼します…」
恐る恐る手を伸ばす。指先が震えるペニスに触れた途端、彼女はぱっと手を引っ込めた。
秋雲「あ…」
口元が歪んだ。頬が赤く染まり、目がぎらぎらと輝く。
息を吸うと、再びペニスに触れた。そのまま、小さな手で肉棒を探るように触り始めた。
提督「くうっ、あ、秋雲っ、止めっ…」
ひんやりした柔らかな掌が、脈打つ欲望の塊を撫で回す。初めて味わう感触に、頭が滅茶苦茶になりそうだった。
秋雲「あ…うわぁ…」
カウパー液でぬるぬるの手を、じっと見つめる。臭いを嗅ぐ。そっと、舐めてみる…
川内「…はい、ここまで」
不意に川内が、僕の身体を抱いて後ずさった。
秋雲「えっ」
虚を突かれたような表情の秋雲。構わず、川内は僕の腰を持って、上下に揺すり始めた。
女のようによがりながら秋雲の方を見ていると、彼女の手が再びスカートの中に伸びていった。
秋雲「んぅ…」
そのまま僕の目の前で、タイツ越しに自らの秘部を弄り始めた。見る見るうちに、薄紫のタイツに染みが広がっていく。
提督「くっ、ふっ、ううっ、くああっ」
川内「んっ、ん、ふっ…」
秋雲「んん…くっ、ひぃ…」
奇妙な嬌声の三重奏が、部屋を満たす。その三者ともが、絶頂にいけそうでいけない、もどかしさを孕み始めた。
惰性を破ったのは、秋雲だった。
秋雲「…たい」
川内「…ん? 何か言った?」
秋雲「挿れ、たい…」
川内「はっきり言ってくれなきゃ、分かんないよ」
手を止め、僕の肩越しに秋雲を見る。
秋雲「提督のち、チンポを…ま、秋雲のマンコに、挿れたい…です」
提督「!?」
川内「んー、どうしよっかな…」
提督「さ、流石にそれはっ…くうっ、こ、これ以上は責任が」
秋雲「責任とかいいから…そう、オナホ、オナホ扱いでいいから!」
爛々と目を光らせて訴える。
川内「とは言っても、ねえ。ヤったことあるの?」
秋雲「それは…あ、あるさ」
提督「お、落ち着け、そんな気の迷いに」
秋雲「だって! 目の前でこんなん見せられたら! 切なくて、し、死んじゃいそう…」
そこまで言うと、彼女はおもむろにタイツに手をかけた。腰を上げ、ショーツ共々一気に引き下ろす。立ち上がりながらどちらも脱ぎ捨てると、脚をもつれさせながらこちらに近寄ってきた。
川内「! ストップ!」
秋雲「もう、無理…」
川内「違う! そこの抽斗!」
秋雲「…?」
首を傾げながらも、箪笥に向かい抽斗を漁る。と、川内の言いたいことを察したのか、中から何かを取り出した。
秋雲「コンドーム…これ? これでいいの?」
すると、川内はふっと息を吐いた。
川内「そう。どっちみち、秋雲も巻き込むつもりだったんだよね。だからさ、それだけは絶対に付けて」
秋雲「う、うん…」
慣れない手つきで袋を破り、中身を僕のペニスに被せる。
秋雲「これでいい…?」
川内「ん、大丈夫」
提督「ちょっ、マジでやるのか? お前それで」
言いかけたが、川内に前立腺を突かれて僕は黙った。
秋雲が僕の腰の上に跨った。スカートの裾を咥え、顕になった薄い毛の生えた秘裂を指で開き、亀頭にあてがい
秋雲「い、挿れちゃうよ…」
腰を、下ろした。
秋雲「ひぎぃっっ!!?」
狭い狭い秋雲の膣内へと、限界近くまで膨れ上がったペニスが沈んでゆく。彼女は目を剥いた。
あまりに強い刺激に、たまらず彼女の脇腹を掴んで引き下ろした。
秋雲「ぐああっ!?」
一気に最奥を突かれ、彼女は白目を剥いた。呻く口元から、涎が垂れる。
そのまま動こうとしたところで、再び川内が僕のアナルを突いた。
提督「ぐっ!?」
川内「秋雲秋雲、いいコト教えたげる」
秋雲「はあーっ、はあーっ…な、何…」
川内「提督ね、おっぱいが大好きなんだよね。秋雲のも見せたげたら、喜ぶかも」
そこまで言うと、ペニスバンドで抽送を再開した。その上で、僕も秋雲の腰を掴んで動かし始めた。
秋雲「んはっ、ああっ、ぐううっ…」
掠れた声で喘ぎながら、彼女はあずき色の上着の紐を解こうと腕を後ろに回した。しかし、止まらぬ刺激に不可能と判断すると、上着の胸元に横から手を突っ込んだ。
秋雲「チンポ、チンポがっ、あ、頭、おかひく、なっ」
毟るようにシャツのボタンを外すと、横に引っ張る。更に上着の布を寄せて、最後に水玉模様のブラをぐいと押し上げた。
秋雲「提督っ、ぐっ…ほら、おっぱい…おほぉっ」
剥き出しの乳房が、抽送と共に激しく揺れた。片側だけ出ているのが、余計にそそる。
それにしても…
提督「お前、結構胸あるなっ…」
秋雲「そ、そうかなっ…んひゃっ」
胸を掴み、色の濃い乳首を口に咥えた。そのまま舌で舐め、吸う。
秋雲「ひぃぃっ…んっ…」
川内「んっ、んあっ、ぁん…あ、そろそろ、イく…」
アナルへのピストンが速くなってきた。と同時に、秋雲の膣内がピクピクと震え始めた。
川内「んんっ、あっ、ああっ、先に…くうぅっ!」
僕の背中にぎゅっと抱きつき、彼女は身を震わせた。トドメとばかりに突き刺したディルドが、僕の弱い所を強く叩いた。
提督「くああっ! ふっ、い、イくぞっ」
掴んだ秋雲の腰を、更に強く、速く動かす。
秋雲「太っ、チンポ、もっとでかくなっ…こ、壊れるっ、秋雲のマンコ、おかしくなるっ…マンコがっ、マンコっ…あああっ!」
提督「出すぞっ」
限界まで膨張した肉棒で、子宮口をドンと打った。
秋雲「ひあああっっ!」
両腕で僕にきつく抱きつく。同時に膣がペニスをぎゅっと締めあげた。
そのまま、僕は射精した。
秋雲「あ…ああ…」
魂の抜けた顔の秋雲。ひとまずその身体を持ち上げてペニスを抜くと、布団の上に寝かせた。それから、ディルドを抜いて川内の上から降りた。
提督「…何だこれ」
思わず、呟いた。
川内「つ、疲れた…」
ペニスバンドを外す川内。剥がしたゴムを見て
川内「あー、これ今までで一番出たんじゃない?」
提督「いや、一番はピル飲み始めてから初めてした時じゃないか?」
川内「だとしても、これは多いよ…秋雲の膣内、そんなに良かった?」
提督「っ…それは、その」
秋雲「あ゛あ゛~…」
秋雲がむくりと起き上がった。
秋雲「し、死ぬかと思った…」
提督「秋雲、お前本当に処女じゃないのか?」
秋雲「あー、それね…バラしちゃうけど、男とヤったことは無いよ。そういう意味じゃ処女」
川内「そういう意味? どういう意味なら非処女なの?」
すると彼女は、気まずそうに頭を掻いた。
秋雲「その、バイブでオナってた時、うっかり膜破っちゃって…」
提督「…ああ」
それはまた気の毒な話だ。
秋雲「趣味が趣味だし、初めてが誰だろうが気にしないつもりだったけど、流石に凹んだよね…夕雲に心配されたよ」
提督「…ん? じゃあ、初めての男が僕になるが…良かったのか?」
秋雲「だからぁ、誰でも気にしないって言ったじゃん。…それに、提督なら寧ろ」
川内「はいはい、それ以上はだーめ」
秋雲「ああ、ごめんごめん。ま、とにかく気負わなくて良いから。私はただの肉オナホだからノーカンってことで、ね」
提督「…」
秋雲「それに、良いもん見さしてもらったしさ。何より川内サンがペニバン使いと分かったのは大きい」
川内「そんなの知ってどうするのさ?」
秋雲「あれ、知らないの?」
川内「な、何を」
秋雲「毎年やってる、『鎮守府全員に聞いた、抱かれたい艦娘ランキング』。アレ、アナタ毎回5位以内には入ってるよ?」
提督「何だそれ?」
川内「…ああ、何か青葉に訊かれた気がする。え? アレ毎回集計してるの?」
秋雲「そりゃそうさ。川内サン凄いよ? 特に駆逐艦からの人気が高い。この間のバニーの時なんて、何人か鼻血出してたし」
川内「で、でも、私提督とケッコンしてるし」
秋雲「男を知ったことで、凛々しさに加え匂い立つような色気が増したと」
提督「川内はやらんぞ」
秋雲「分かってるって。ただ、そういう意見があるってことは知っておいたほうが良いと思うね。何より、今日のでバリタチがイケると判明したことだし」
そこまで言うと、彼女は服を直して立ち上がった。
秋雲「じゃ、巻雲に怪しまれるからこの辺で帰るよ。おやすみー」
提督「おやすみ…って、絶対にバラすんじゃないぞ。良いな?」
秋雲「はいはい、じゃあね」
分かったのか否か、彼女は寮へと戻っていった。
…
提督「…どうする? もし今日のがバレたら」
川内「んー、多分他の娘も提督とエッチしに来るだろうね。際限なくやらせるのは癪だな…」
提督「とは言え、本人の言うとおりノーカンってのも」
川内「ああ、あれは本当にノーカンで良いと思うよ」
提督「だが」
川内「…あのね、愛を注ぐだけが愛じゃないから。相手が望まないなら、それきりにするのも、立派に相手を想ってのことだよ」
提督「…そう、か」
川内「そうだよ。それに」
川内は、僕の腕を取った。そのままねっとり絡むように抱きついてくる。
川内「…何だかんだ言っても、提督は、私のものなんだから」
提督「残りの執務は…」
夕張「演習の視察が終わったから、後は遠征隊の帰投待ちね。あーあ、開発したいなあ…」
提督「大規模作戦が近いからな。資源は大事にしないと」
夕張「分かってるけどさあ」
タタタタタタ…
五月雨「あ、提督~」タタタタ
夕張「あら、五月雨ちゃん?」
提督「もう遠征から帰ってきたのか…?」チラ
提督「…! しまった、予定の時刻勘違いして」
五月雨「提督~、夕張さ~ん」タタタタ
提督「おーい、そんなに急がなくていいぞー」
夕張「ん? 何か持ってる…高速修復剤?」
提督「そのようだが…アレは確か」
五月雨「何だか、変なもの頂いちゃって~」タタタタ
五月雨「きゃっ」グラッ
提督「ちょっ!」
五月雨「あーっ!?」ドンガラガッシャーン
パカッ バシャ
提督「」ポタポタ
五月雨「いたた…! ご、ごめんなさいっ! 私ったら、また」
提督「いや、大丈夫だ。そっちこそ怪我は」
夕張「今すぐ口と目を閉じてっ!」
提督「ど、どうしたんだ急に」
夕張「早く!!」
提督「っ…」
ひとまず言われた通りにすると、ふわっと体が浮き上がる感覚がした。どうやら、夕張が僕を持ち上げたらしい。
そのまま、走りだした。
夕張「良いって言うまで開けないでね、絶対よ」
提督「」
やがて引き戸を開ける音がして、蒸し暑い空気が肌を包んだ。
「夕張ちゃん? どうした…きゃあっ!?」
「て、提督? どうしてここに?」
提督「んー!? んんー!?」
何なのだ、ここはどこだ。それに、今の声は…
次の瞬間
夕張「そりゃっ!」
夕張が、僕の体を放り投げた。
一瞬の無重力の後、僕は熱い湯の中に顔から突っ込んだ。
提督「…ぶはっ」
夕張「もう良いわ」
湯から頭を出して、目を開く。と
榛名「」
赤城「…えっと」
提督「うわあっ、す、済まん!」
素っ裸で湯に浸かる、榛名と赤城。二人とも、先ほどまで行われていた演習に参加していた。終わってから、汗を流しに来たのだろう。だって、ここは
提督「大浴場じゃないか…何でこんなところに」
夕張「ごめんね、とにかくすぐに落とさないといけなかったから」
タイルの上に立って、夕張がこちらを見下ろす。
夕張「とりあえず、着てる服全部脱いで」
提督「冗談だろ?」
夕張「真面目に言ってるの。その服、修復剤吸っちゃってるんだから」
榛名「あ、あの…夕張ちゃん、提督の身に何があったんですか?」
夕張「ちょっと事故って、提督が『バケツ』被っちゃたのよ」
赤城「何ですって!? それは大変です。さあ、早く」
赤城が、僕の服に手をかけた。
提督「ちょっと待て、私は別に何とも…?」
その時、全身に違和感を覚えた。
提督「…何か、体が」
夕張「! ヤバい、効いてきた?」
ポケットからデザインナイフを取り出すと、服が濡れるのも構わず湯船に入り、僕の服を切り裂きにかかった。
たちまち僕は真っ裸にされた。
提督「ううっ、体が…熱い」
夕張「効き始めた分は仕方ないけど…しばらくそこでじっとしてて」
提督「な、何が起こってるんだ…?」
皮膚が、煮えたぎるように熱い。全身から、滝のように汗が噴き出す。指先が痺れてきた。
夕張「高速修復剤、通称『バケツ』は、体の代謝を限界まで高めることで損傷を瞬時に治すの。不思議なことに、艦娘も人間と同じように、細胞でできてる。つまり、バケツは細胞の増殖を活性化させるの」
提督「だったら、そんなに悪いものじゃなさそうだが…」
赤城「それは艦娘に対して使った場合です」
榛名「詳しいことは知りませんが…人間に対しては強すぎるようで」
夕張「ええ。あまりのスピードに細胞が正しく分裂できなくなって、あっという間に全身の細胞が癌化するわ」
提督「な、何だって!?」
夕張「落ち着いて。それはあくまで飲んだり、直接注射した時の話よ。幸い、私の目の前で浴びて、その上すぐに落としたから、せいぜい皮が剥けたり、毛が生え変わったりするくらい。でも」
提督「でも?」
夕張「ちょっと無視できないのが…」
提督「な、何だ。勿体ぶるんじゃ…」
その時、体の『ある部分』が更に熱を放ち始めた。
提督「っっ!?」
榛名「うわぁ…」
夕張「どうして、艦娘が女型しかいないか、知ってる? …作れないのよ。コレがあるから」
透き通った湯の中で、屹立する僕の愚息。心なしか、竿だけでなく玉までもがぎちぎちに膨れている気がする。
夕張「女性生殖細胞は、生まれた時点で数が決まってて、それ以上は増えない。でも、男性生殖細胞は、生まれてから死ぬまで際限なく増え続けるの。そこにバケツを掛ければ…」
提督「くっ…二人共、は、離れろ! このままじゃ」
夕張「そう! 榛名さんも赤城さんも、提督から離れて! もうすぐ…」
体が勝手に動きそうになり、僕は咄嗟に頭を湯船の縁に打ち付けた。
慌てて、二人が風呂から上がる。夕張も続いてタイルの上に上がった。
湯船から見上げた、その二人の肢体。榛名は戦艦らしく、引き締まった体。赤城は肉付きの良い、実に美味そうな体だ。何より、どちらも重厚な胸部装甲が…
提督「だあっ、いかん! …すぐに視界から消えるんだ…襲われても知らんぞ…っ」
ところが二人は動かず、もがく僕をじっと見ていた。
赤城「し、しかし…提督がお困りとあらば、私は…」
榛名「…榛名は大丈夫です!」
夕張「ああもう、あんたらが大丈夫でも…」
その時、開けっ放しの戸からもう一人、入ってきた者がいた。
川内「提督! 大丈夫?!」
夕張「待ってた! 川内、後は頼んだわ。じゃ、二人はここから出ましょ。多分、今日いっぱいはここは使えないわ」
夕張たちが浴場から出て行く。川内が、こちらに歩み寄ってきた。
川内「これまた、災難だったね…」
提督「全くだ…前に浸かった修復剤とは大違いだ」
川内「ぜんぜん違うよ。あっちが栄養ドリンクなら、こっちはホルモン剤ってとこかな」
服を脱ぐと、浴槽に入ってきた。
川内「体も流さずにごめんね…どうせ汚れるし」
浴槽の縁に僕を座らせると、肉棒を手で掴んで扱き始めた。
提督「く、う…」
川内「我慢せずに出していいからね」
さするように優しく、上下に手を動かす。いつもなら、まだまだ序の口といったところだ。が
提督「っ、出っ」
川内「嘘っ、もう?」
驚いて顔を上げる。と同時に、僕は射精した。
ぴゅっぴゅっと噴き上げた精液が、川内の顔にべったりと貼り付いた。
川内「早いし、多いし…」
視線を僕の股間に戻して、絶句する。
精子を吐き出したばかりのはずのペニスは、既に先ほどと変わらないまでに勃起していた。
川内「嘘ぉ…」
呆然と呟く。と、おもむろに口を開け、ペニスを飲み込んだ。ちゅうちゅうと吸いながら、唇で上下に扱く。
提督「出るっ…」
川内「!?」
再び、射精。尿道を伝う精液を、絶えず吸い上げ、飲み込む川内。ところが…
提督「!? と、止まらなっ」
何と、吸い上げる刺激が更に射精を誘発するという、信じられないような循環に陥ってしまった。
川内「んん~っ!?」
提督「くああっ、きっ、と、ううう…」
出る。出る。収まったと思ったら、吸われてまた出る。
ひょっとしてこのまま干からびて死ぬのでは? 本気で不安になってきた頃、とうとう川内が口を離した。
提督「くっ…ふぅ」
びくびくと数回射精して、ようやく止んだ。
川内「はぁ、はぁ…な、何なのこれ…」
飲み切れず、口から白濁液が湯船に垂れる。ただ、どうにかペニスの方も落ち着きを取り戻してきた。しかし、股間を襲う熱感は未だ止む気配がない。
ほんの数分で、再び肉棒は元通りに勃ち上がった。
川内「ちょ、ちょっとタンマ。私一人じゃ無理…」
言いながら内線に向かい、ダイヤル。
川内「…もしもし? 私だけど、今すぐ大浴場に来てくれない? 提督がちょっとさ…そう。あと、神通が帰って来た時のために、書き置きか何かしてさ。…うん、よろしく」
受話器を戻し、こちらへ帰ってきた。
川内「助っ人呼んだ。来るまで、出せるだけ出しちゃおう」
そう言うと僕の手を引いて湯船に浸かった。向い合って座ると、こちらに向けて両腕を広げた。
川内「ほら、来て」
唇を重ねながら、腰を進めた。いきり立ったペニスは、川内の柔肉に潜り込むや否やすぐに欲望を吐き出した。
提督「うっ、ふっ、う」
射精しながら腰を振り続ける。
川内「ちょっ、出し過ぎっ、んっ」
膝を絡めるように、奥へ奥へと亀頭を打ち付ける。射精の勢いが収まってきたところで、今度は川内の方が昂ってきた。
川内「んんっ、やあっ、私はいいのにっ! 提督が気持よく、なるだけでいいのにっ、あんっ」
そうは言っても、抽送は止まらない。止められない。
川内「んあっ、い、イくっ」
にわかに彼女の背中がぴんと張り、膣内がきゅっと締まった。
提督「っ、また出るっ」
川内「ひいっ!?」
再び射精。心なしか硬さを増した肉棒で、痙攣する肉壷を穿り続ける。
川内「ああんっ、待って、まだイッてっ、いいいっっ…」
咄嗟に引こうとする体を抱き止めて、湯船の底に押し倒した。そのまま、無我夢中で腰を振る。
川内「んあっ、あああっ! 駄目っ、嫌、イってるっ、イってるのにっ! ああああっ!!」
裏筋を、一際強い熱が走った。
提督「く、ああっ、川内、せんだっ」
両腕両脚で彼女の体をがっちり捕らえ、ペニスを子宮に叩きつけた。
提督「うっ…」
どくん。びくん。
びゅるるるるるっ、びゅーっ……
川内「あああっ、ああああ…」
放尿と錯覚する量の精液が、尿道を伝って、びくんびくんと震える川内の膣内へ注ぎ込まれる。彼女は泡を吹いて、がくがくと揺れていた。
びゅーっ、びゅーっ、びゅるっ、びゅっ…
提督「はぁ、はぁ、はぁ…」
…じゅっ
川内「…あ……」
じゅわっ、…しゅーっ……
にわかに、ひんやりした水流が腰に当たった。
見ると、繋がった部分から浴槽に黄色いもやが広がっていく。
提督「お前、尿道緩すぎ…」
川内「らって、おま○こ、おかひくなって…ひいっ!?」
口の端から漏らすように答える川内。その身が、竦み上がった。
提督「…あ」
彼女の尿を浴びて、またしても僕のペニスが臨戦態勢に復帰したのだ。
川内「嫌っ、らめ、もうらめっ」
僕が動く前に反射的に体を引っ込め、ペニスを抜いて湯船から脱出した。それからタイルの上にうつ伏せに倒れると、それきり動かなくなってしまった。
こちらに向けてだらしなく開かれた秘部からは、今まで受け止めてきた大量の精液が溢れ、ちょろちょろと尿を漏らし続けていた。
突然、浴場の戸が勢い良く開いた。
川内「!」
提督「!」
那珂「お待たせ! …って、え? 何これ…」
川内「なかぁ…あとは、まかせた…」
かろうじてそれだけ言うと、川内はとうとうタイルに突っ伏し、寝息を立て始めたのだった。
※心臓の弱い方はご注意ください
那珂「…提督、とりあえず那珂ちゃんにも分かるように説明して欲しいな…?」
僕は、ことの顛末を手短に説明した。
話を聞いて、那珂はこめかみを押さえながら言った。
那珂「…つまり、バケツを浴びちゃったせいでおち○ちんが破裂しそう。でも、軽々しくおま○こ使ったら、こうなると…」
足元で伸びている川内を一瞥する。
提督「一応、自分でヌくこともできるが…」
那珂「そんなことしたら、収まる前に腕が折れちゃうよ。大丈夫、那珂ちゃんに任せて」
そう言うと那珂は、僕の手を取って浴槽から引き上げた。
提督「良いのか? 夕張からは湯に浸かってるように言われたんだが」
那珂「落とせる分はもう落ちたでしょ。いつまでも入ってたら、逆に薄まったお薬に浸かりっぱなしになっちゃうよ」
なるほど、言われてみれば確かにそうだ。
彼女は僕を洗い場の椅子に座らせると
那珂「頭でも洗って待っててね」
と、脱衣所に消えていった。
提督「…ううむ」
先ほどから、ペニスが痛いほどに勃起している。一旦ヌいておくか? だが、そこからまた止まらなくなったら…
ひとまず、言われた通り頭を洗うことにした。
シャンプーを手に出して、頭で泡立てる。と、何気なくその手を目の前にやって、血の気が引いた。
提督「うわっ、髪が」
掌には、白い泡が真っ黒に染まるほどに、抜けた髪の毛がくっついていた。
夕張曰く、毛が生え変わるとのことだったが…
提督「このままハゲたりしないよな…?」
何となく恐ろしくなり、いつもより優しく頭を洗う。それでも、泡とともに髪がボロボロと落ちていった。
提督「…」
耐え切れなくなり、シャワーで泡を流した。
那珂「お待たせ~」
那珂が戻ってきた。脱衣所で着替えてきたようで、制服の代わりに『提督指定の水着』、いわゆるスク水を着ている。ただし言っておくが、僕はこんなのを指定した覚えはない。
那珂「うわ、凄い抜け毛」
提督「言うな…」
那珂「大丈夫、減ってるようには見えないから」
ハゲ、もとい励ますように言いながら、那珂はこちらに歩いてきた。それからボディソープを手に取って泡立てると、僕の背中を掌で擦り始めた。
那珂「垢も凄いことになってるよ。お肌ツルツルになっちゃうね」
提督「そ、そうだな」
素手で体を洗う那珂。何時ぞやのように、優しく、そして焦らすように。
提督「っ…っく…」
痛い。ペニスどころか、下半身全体が焼けるように痛んできた。
那珂「苦しい?」
黙って頷く。すると、彼女は後ろから僕の体に両腕を回した。そのまま両手でペニスをそっと握った。
提督「うっ…」
掌が触れた瞬間、耐え切れず僕は射精した。ほんの数分出さなかっただけなのに、貯めこまれた精液は目の前の鏡にべったりと掛かるほどに、高く噴き上げた。
那珂「うわっ、凄いね」
感嘆しながら、彼女は手を動かす。掌が上下に擦れ、指が亀頭を撫ぜる度、僕は本能のまま白濁した液体を吐き出した。
那珂「きゃはっ、どんどん出てくる」
楽しげに肉棒を扱く那珂。ようやく溜まった分を出し切り、擦っても出なくなると、今度は僕をタイルの上に仰向けにして、その上に馬乗りになった。
ボディソープを全身に塗りたくり、僕の体の上にうつ伏せになった。そのまま、ずりずりと体を擦りつけた。
那珂「んん…と」
スク水のざらついた感触の向こうに、那珂の柔らかな躰を感じる。小さな乳房が上等のスポンジのように僕の胸を這いまわると、たちまち愚息は臨戦態勢に入った。
体を起こし、泡まみれのペニスを自らの股にあてがう。ずれないよう亀頭を片手で押さえながら、彼女は腰を前後に動かし始めた。
那珂「んっ、うん…」
布越しに、彼女の秘部が肉棒を刺激する。以前、川内に同じことをされたが、これがどうして癖になる。
提督「っ、出る」
ペニスが跳ね、彼女の手の中に射精した。
那珂「まだまだいっくよー」
掌で精液を受け止めながら、腰を振り続ける。絶え間ない快感に、射精も止まらない。
提督「く、っああ、ふうっ…うっ」
やがて射精が収まると、那珂は精液塗れの掌を一舐めして、言った。
那珂「いっぱい出たね。…でも、こんなものじゃないよね」
提督「…!」
彼女はおもむろに僕の上から降りると、四つん這いになった。
那珂「イかせてばかりじゃ、つまんなくなっちゃった。…川内ちゃんみたいに、お漏らししながら気絶しちゃうくらい、思いっ切りイッてみたいな。ね、提督?」
那珂の後ろに膝を突き、スク水越しにその尻に肉棒を擦りつけた。
那珂「んふ、くすぐったいよ」
からかうように言う那珂。そんな彼女の様子とは裏腹に、熱を持った僕の肉棒は、再び硬くそそり立った。
股布をずらし、その下に開いた膣口に、ペニスを押し当てた。
那珂「んっ…焦らさないで…」
提督「ああ…」
下腹部に力を込め、ゆっくりと腰を前に進めた。暴発しないよう気を遣ったのだが、亀頭が柔肉に包まれた瞬間、堪え切れずに漏れ始めた。尿道から精液を垂れ流しながら、叩きつけるように腰を振った。
那珂「んんっ、あんっ…はぁっ」
精液と愛液が膣内を満たし、動く度にじゅぷじゅぷと淫猥な音を鳴らす。
那珂「ほらほら…っ、もっともっと、気持よくして…」
壁がうねる。より精子を搾り取らんと、貪欲に蠢く。
一旦、腰を止めた。彼女の背中にしがみついたまま、射精が止むのを待つ。
提督「はぁ、はぁ…」
那珂「えー、もうおしまいなの?」
不満気な声の那珂。僕は息を整えると、彼女の乳房に手を遣った。薄い脂肪を掌で揉み、先端を摘む。
那珂「はぁっ、ん」
嬌声に再び昂ぶったペニスで、膣内を探るように動かした。
目当てのところは、すぐに見つかった。
那珂「ひゃあっ!?」
不意に那珂が声を上げ、膣がきゅっと締まった。
提督「死ぬほどイキたいんなら、僕も頑張らないとなっ」
那珂「ひゃっ、ああんっ! そこっ、イイのっ! はあっ」
探り当てた弱点を狙い、ペニスを繰り返し突き出す。乳首を指で撫で回すと、彼女の肩がいやいやと揺れた。それでも、官能はもっともっとと言わんばかりに、膣内を狭くした。
堪えてきた熱が、肉棒を内側から殴りつける。竿がびくびくと震え始めた。
提督「だ、出すぞっ」
那珂「出してっ、私の中、いっぱいにしてっ!」
亀頭が、膣の最奥を叩く。と同時に、我慢を止めた。
提督「くっ…」
びゅるっ、びゅるっ、びゅっ
那珂「ああ…あんっ、ん…出てる…」
那珂は、ほっと息を吐こうとした。しかし、僕は止まらなかった。
那珂「…っ!? あんっ、待ってぇ!」
休む間もなく再開した抽送に、彼女は息を呑んだ。射精は続いている。溢れだした精液が、子宮の入り口から膣の出口まで、隙間無く真っ白に染め上げた。
那珂「あっ、んんっ、っ、っっ…ひっ、くっ…」
だんだんと、喘ぎ声がしゃくりあげるようなものに変わっていった。腰を突き出す度に、背中が張り、膣壁がうねった。
再び、性感の波が来た。もっと奥、ずっと奥に挿れたくて、僕は彼女の脇を掴んで仰向けにひっくり返した。
那珂「っ!」
そのまま片脚を抱えるように持ち上げ、大きく開いた股同士を打ち合わせるように、腰を振った。
那珂「いっ、っっ、ひっ、ひんっ、イイっ、ぎっ」
肉と肉がぶつかり合うと、那珂はぷしゅっ、ぷしゅっと繰り返し潮を噴いた。苦しげに口を開けながらも、その表情は快楽に染まっていた。
提督「イくぞ…も一度、イけっ」
抽送を速める。柔肉がでたらめに痙攣する。那珂はもう声も出せず、ただ断続的に喉を鳴らしている。
突然、その肉が痛いくらいにペニスを締め上げた。
提督「くっ、出るっ」
抱え上げた脚にしがみつき、腰をぎゅっと密着させ、僕は本日幾度目かの射精をした。
提督「うっ…はっ、はぁっ…っ」
那珂「あ゛っ…かはっ…」
精液を放ちながら、那珂の顔を見た。彼女は顎が外れんばかりに口を開け、苦しげに息を吸っていた。…否、吸おうとしていた。
提督「…那珂? おい、大丈夫か」
那珂「っ…ヒっ」
提督「おい、どうした!?」
口を押さえ、もがき始める。どうやら、過呼吸になったようだ。
提督「那珂、落ち着け。落ち着いて息を吸って、吐くんだ。ゆっくり…」
那珂「! …っ…!」
僕は一瞬迷った後、彼女の口を口で塞いだ。
那珂「! ……」
小刻みな息遣いを治すように、ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと吹き込む。彼女は目を閉じた。
吸って、吐いて。吸って、吐いて。吐息も唾液も一つに混じり合った頃、吹き込む息遣いが落ち着いてきた。
そっと口を離すと、那珂が目を開けた。
提督「…落ち着いたか」
那珂「うん…」
川内「ん…」
その時、向こうで川内が目を覚ました。
川内「…あ、那珂も終わった所? どう、収まった…」
那珂「…えっと」
引き抜くと、萎びたペニスはみるみるうちに硬さを取り戻していった。
提督「…その」
川内は呆れ顔で僕を見ると、おもむろに立ち上がった。
川内「何か食べるもの貰ってくる。凄いお腹空いたし…」
そこまで言って、タイルの上でびしょ濡れの制服に気づき、顔を顰めた。
川内「…もうちょっと考えればよかった」
那珂「脱衣所に那珂ちゃんの服があるから、着て行って良いよ。多分入ると思う」
川内「ん、じゃあそうするよ」
彼女は、浴場から出て行った。
数分後、両手に袋を抱えて戻ってきた彼女は、隣に神通を連れていた。
…
叢雲「ったく、アイツったら本当にドン臭いんだから…」サラサラ ペタン
夕張「でも、こればっかりは運が悪かっただけだし…」
叢雲「お陰でこっちが苦労してるのよ、一緒じゃないの」サラサラ
夕張「いやもう本当に叢雲サマにはお手数を」
叢雲「…で?」ジッ
夕張「?」
叢雲「司令官のヤツ、今度は何やらかしたの。いい加減教えなさいよ」ズイ
夕張「っっ、そ、それが、実は…」
…
脱衣所にて。備え付けの浴衣を羽織って長椅子に腰掛ける僕に、神通が言った。
神通「話は姉さんから聞かせていただきました。私もお手伝いいたします」
提督「何かもう、申し訳ないな…」
神通「気にしないでください。…では、服を脱いでいるので、腹ごしらえでもなさっていてください」
川内「じゃ、小休止して食べよう。お腹空きすぎて死にそうだよ」
ビニール袋には、おにぎりやカロリー菓子、ペットボトル入りのお茶やジュースなどが入っていた。
川内はいち早くラムネの瓶を確保した。僕はまたじわじわ痛み出した下腹部を意識しないようにしながら、おにぎりを頬張った。昆布だった。
川内「思ったんだけど」
提督「何を?」
川内「提督って、おっぱい大好き人間のくせして、実際に手出した中でおっぱい大きいのって神通だけだよね」
提督「へ、変なことを言う…」
那珂「え? てっきり貧乳フェチかと思ってた」
提督「あのなあ…別に、胸の大きさで選んだわけじゃない。川内を選んだら、たまたまそうだっただけだ。そもそも」
川内「そもそも?」
提督「おっぱいに貴賎はない!」
堂々と言い放つ僕に、二人は吹き出した。
神通「あの、お茶を頂けますか? 哨戒帰りで喉が渇いて」
すたすたと近寄ってきた神通。既に上着やスカートは脱ぎ棄てて、サラシに…
提督「っ、お前、下は褌なのか」
神通「そうですが…?」
ボトルの蓋を捻りながら、きょとんとする。浴衣の時といい、どうも時代というか、感覚が他の姉妹と比べてズレている気がする。
提督「だが…その、『あの』時はちゃんと」
川内「勝負下着だよ言わせんな恥ずかしい。…だってさ」
神通「ね。姉さん!」
顔を紅くする。それからふと、僕の股間に視線をやった。
神通「…それ、とても苦しそうです」
提督「情けないことに、また痛み出した」
神通「食べ終わったら、お風呂場に戻りましょうか。姉さんと那珂ちゃんは、もう少し休んでいてください」
川内「ん、お言葉に甘えて」
那珂「頑張ってね、神通ちゃん」
浴衣を脱いで浴場に戻ってきた。神通は僕を風呂椅子に座らせると、サラシを解きながら言った。
神通「そう言えば先程、胸の話をされていましたね」
提督「き、聞いてたのか」
神通「ええ、もちろん」
しゅるり。サラシが落ちた。束縛を解かれた豊かな双丘が、ぷるんと零れた。
彼女は僕の前に膝を突いて座り込むと…
神通「では、こういうのはいかがでしょう」
両手で乳房を持ち上げ、僕の肉棒を挟み込んだ。
提督「!!」
棒を包み込む、温かく柔らかい感触に、たちまち僕は精を放った。
神通「んっ…」
精液の直撃を顔にモロに受け、神通は一瞬怯んだ。数回瞬きして、唇に貼り付いた液をぺろりと舐める。それからふっと息を吐いた。
神通「…話には聞いていましたが、凄いですね」
そう言っている間にも、胸に挟まれたペニスからは精液を吐き出し続けている。
彼女は、掴んだ乳房でペニスを扱いた。刺激というには柔らかすぎる気がするが、極限まで勃起した今の状態では十分だった。
提督「くっ、ああっ…」
神通「気持ち良いですか? では…」
小刻みに白濁液を放ち続ける亀頭を、口に含んだ。
提督「っ!」
再び、射精の勢いが増した。
神通「っっ…」
噴き出す精液を吸い、舌で亀頭を責め、乳房で竿を擦る。パイズリは初めてだが、これは良いものだ。今度から、神通にちょくちょくやってもらおう。
性感が収まってきた。こくこくと喉を鳴らして精液を飲み込むと、彼女は口を離した。
神通「…っは。いっぱい出ましたね」
提督「ああ、良かった…」
神通「戦には不要ですし、正直那珂ちゃん辺りに譲ってしまいたいと思ってすらいたのですが…提督がお好きなら、良かったです」
脚を開かせ、片膝の上に座った。それから僕の頭に手を当てると、そっと自らの胸の前に持っていった。
神通「どうぞ。お乳は出ませんが…」
赤ん坊のように、彼女の乳首にむしゃぶりついた。ちゅぱちゅぱと音を立てて吸い、舌で捏ね回し、前歯で噛んだ。そうして硬くなった先端を更にしゃぶった。
神通「んっ…激しい、です…」
身悶えながらも、そそり立つペニスに手を伸ばした。やんわりと握り、上下に扱く。
提督「ふぅ、ん…」
びくん。どぴゅぴゅっ。
再び射精。粘ついた精液が、彼女の脚を汚した。
神通「んあっ…ふっ…」
波が過ぎ去った頃、ようやく僕は神通の乳房から口を離した。
神通「もう、よろしいですか…?」
提督「今はな。次、また沢山吸わせてもらうとするよ。それよりも」
覗き込むようにこちらを見る神通。その顔は赤く、目元は蕩け、僅かに息が上がっていた。
提督「お前も切ないだろう。今度は僕の番だ」
神通「! い、いえ、私は」
提督「遠慮するな。ほら」
膝の上から下ろすと、渋々彼女は褌を解いた。引き下ろした布と、秘部との間に、たらりと透き通った粘液の糸が架かった。
提督「どうする? 寒かったら湯船の中でするが」
神通「それでお願いします。…その、また粗相をしてしまうかもしれませんので…」
そんなところまで川内から聞かされたのだろうか。まあ、どうせ終わったら湯船含めて全部洗う羽目になるのだ。多少汚れが増えるくらい、どうってことはない。
僕たちは湯船に浸かった。
…
明石「応援に呼ばれて、久々に酒保に来てみたら…」キョロキョロ
明石「食料品、結構売れちゃってるなぁ…何があったんだろ」
ダダダダダダ…
明石「あ、いらっしゃいませ…」
叢雲「」ゼェゼェ
叢雲「」キョロキョロ
叢雲「! …」ゴソゴソ
明石「…あの、叢雲さん?」
バラバラ
叢雲「これ、全部」
明石「随分と沢山…って、これは!?」
叢雲「つべこべ言わずに、さっさと寄越しなさいよ!」
明石「ひぃっ!? ほ、程々にね…?」
神通「では、失礼します…」
浴槽の段差に腰掛けた僕の上に、神通が腰を下ろした。既に硬くなった棒が、肉を掻き分け彼女の中へ潜り込むと、たちまち精を吐き出した。
神通「早すぎませんか…?」
提督「うっ、こ、こればっかりは」
引き締まった尻に手を当て、上下に揺らす。双丘がぷるぷると揺れ、水面がぱちゃぱちゃと音を立てた。
神通「んっ、ん、っ…」
狭い神通の膣内は、躰を重ねる度に僕のカタチに馴染んでいく。絶妙に強い刺激に、いくらでも射精できる気がした。
神通「んっ、んあっ」
体の上下に合わせて腰を突き上げると、甘い声が漏れた。
神通「んんっ…硬いっ…あ、イ、イく…」
肉の壁が小さく震え始めた。
提督「これで…っ!」
子宮口を強く突くと、膣が締まった。神通は僕の首にかじり付き、身を震わせた。
神通「…出しても出しても、大きいままですね…」
提督「いい加減、終わってもいい頃なのにな…」
溜め息を吐く僕に、彼女はそっと囁いた。
神通「では…提督が満足するまで、神通をお使いください。私がどれだけイっても、止めないで」
提督「! …では、お言葉に甘えるとしようか」
彼女の体を抱いて立ち上がると、湯の底に寝かせた。彼女の顔は、期待感と恐怖感がないまぜになっていた。
射精が止むまで待って、再び腰を振り始めた。
神通「っ、んんっ…んあっ」
控えめな喘ぎ声に、半勃ちのペニスが活力を取り戻す。
神通「んあっ、おっき…っ」
彼女の体を抱きすくめるようにしながら、繰り返し腰を打ち付ける。水音に、嬌声が混じる。突かれる度に、肩が跳ねる。
提督「くっ、気持ち、良い、か…っ」
神通「ええっ、気持ち…良いっ、あっ」
下の口で肉棒を咥え込んだまま、彼女は蕩けた息を零す。
抽送を速めた。尿道が震え、陰嚢が膨れていく感覚を覚える。
提督「出す、ぞっ」
神通「んんっ、ああっ…私も、またっ」
両脚を僕の体に絡め、ぎゅっと抱き寄せた。
彼女のお腹の一番奥に、射精した。
神通「くうぅっ…はぁ、また、イッちゃいました…っ!?」
ほっと息を吐く神通の乳房を、きつく掴んだ。ぎょっとして、脚による束縛が緩む。
その隙に、再び腰を振り始めた。ペニスは既に、臨戦態勢。
神通「んああっ、あんっ…はっ、ああんっ!」
絶頂を無理矢理引き伸ばされた神通が、浴場に響くほどに悶える。肩まで浸かった湯の中に、膣口から漏れた精液が薄く拡散していく。そして、漏れる傍から新たな精液が注ぎ込まれていく。
神通「ああっ! んあっ! ひっ…あっ、あっ、あ、あ、あ…」
声が上ずっている。連動するように、膣内がピクピクと震える。
精を垂れ続けてなお硬さを失わない欲望の棒で、蠢く蜜壺を抉る。突き刺す。穿る。
やがて、にわかに膣がきゅっと締まった。
神通「ひぎっ、いんっ…あはぁっ、んあっ」
頭を仰け反らせ、快感の余韻に浸ろうとする神通。
しかし、余韻は与えない。狭まった膣内に、さらにペニスを突き込んだ。
神通「い゛い゛い゛っ…ああああっっっ!!」
彼女は目を剥いた。鍛え抜かれた全身の筋が、不規則に痙攣を始める。膣の括約筋がぎちぎちと収縮した。
提督「っ…っっ…!」
息をするのも忘れて、夢中で腰を突き出す。
神通「っ、あ、あああっ、い゛っ、あがっ」
神通の顔は、今や毒々しい程に赤く染まっている。
提督「っ、い、イく、イくぞ…」
全力で腰を動かす。湯がばちゃばちゃと跳ねる。神通が涙と涎を零す。
提督「イくっ!」
最後に、腰をどんと叩きつけた。そのまま四肢で彼女の身を掴んだ。
そのまま、思い切り射精した。
神通「っ! …っ!!」
身を捩り、逃れようとする。僕は腕と脚でがっちり捕まえて逃さない。
神通「っ、あ゛っ、は、離してっ…げっ、ごほっ、がっ…」
彼女は青い顔でむせた。口を押さえ、首を振り…嘔吐した。
提督「じ、神通…?」
と同時に、ペニスの根本に冷たいものが噴き付けられた。漏れだす白濁の後を追うように、濃い黄色の尿が湯船に広がっていく。さらに、吐瀉物。食事をしていなかったためか殆ど胃液だが…
提督「やり過ぎた……い゛っ!?」
突然、耳を掴まれた。そのまま、湯船から引きずり出される。
タイルの上に倒されて見上げると、一糸纏わぬ姿の川内が、憤怒の形相で僕を見下ろしていた。
川内「…やってくれたね」
提督「だって、神通が」
川内「ダマラッシェー!」
提督「アイエエエ!?」
彼女は半勃ちのペニスを掴むと、腰を下ろして自らの膣にねじ込んだ。
川内「んっ…さあ、覚悟しなよ。那珂!」
那珂「は~い!」
ぐったりした神通を引き上げた那珂が、こちらに駆け寄ってくる。彼女も、今はスク水すら着ていない、裸だ。
僕の顔を跨ぐように立つ。それから
那珂「どっか~ん☆」
そのまま小さく跳ね、尻餅をついた。僕の顔の上に。
提督「むがっ!?」
毛一つ無い那珂の秘部が、僕の顔を圧迫する。向こうでは、川内が体を上下させ始めていた。
休みなくセッ○スし続けていたせいで、棒が痛くなってきた。しかし、那珂に口を塞がれているし、伝えたとて川内は聞かないだろう。
那珂「ほら、こっちがお留守だよ」
提督「!」
口を覆う膣口が、もぞもぞと動いた。入り口を舌で舐めると、ぴくんと跳ねて鼻に当たった尻がきゅっと締まった。
川内「ん、んっ、ほら、イけっ、イけッ!」
絶え間ない刺激に、再び射精が始まった。
川内「まだまだっ、おち○ちんっ、ちぎれるまでっ」
那珂「んんっ、いやん…」
舌で那珂のクリトリスを責め、下で川内の子宮口を打つ。酸欠で頭がクラクラしてきた。
提督「むぐぅ…」
那珂「あん、喋っちゃ嫌」
那珂の体が揺れる。
精液が、出なくなってきた。
提督「…ぐ」
川内「はぁっ、はぁっ…」
息も絶え絶えに僕の上から降りると、川内は僕の隣に寝転がった。那珂も立ち上り、顔の横に座り込んだ。
川内「…これで、おしまい?」
提督「だと良いんだが…」
身を起こし、萎びたペニスを見遣る。
提督「…熱い」
那珂「え…?」
血が漲る。みるみるうちに、肉の塔は上を向いた。
川内「はぁっ!? 何なのこれ、無理だよもう…」
那珂「バケツ一つで、こんななっちゃう?」
提督「済まない…此処から先は、ひとりでどうにか」
と、次の瞬間
バーン!
ガラスを叩き割らんばかりの勢いで、浴場の戸が開かれた。その向こうに立っていたのは
叢雲「…」
川内「叢雲!?」
那珂「叢雲ちゃん!? どうしたの?」
神通「…むらくも、さん?」
神通までもが起き上がり、小さく呟いた。
叢雲「…何よ、このザマは」
吐き捨てるように言うと、おもむろに手に持っていた紙袋を掲げ、ひっくり返した。中からバラバラと音を立てて落ちてきたのは、幾つもの箱。
叢雲「きかん坊のち、ちんちんね…」
ゆっくりと、僕の方へ歩み寄る。足元で立ち止まると、彼女は片足を上げ、そして硬くなったペニスを踏みつけた。
叢雲「あたしが手懐けてあげるわ」
すべすべしたタイツの感触に、思わず肉棒が震えた。
彼女は足元から箱を一つ拾い上げると、口を開け、中から幾つも連なった包をマシンガンの弾めいて引き出した。
それは全て、未開封の鉄兜であった。
叢雲「感謝しなさい。…さぁ、買ってきた分、全部使い切るわよ!」
一つ目の包みを破り、中身を取り出す。
那珂「ちょっ…ちょっと待ってよ叢雲ちゃん! まさか、叢雲ちゃんまで提督と」
川内「あれ? 提督伝えてなかったの?」
提督「…タイミングが掴めずに」
那珂が、おろおろと僕と叢雲を交互に見る。川内は頭を押さえ、溜め息を吐いた。
神通「いつから、なのですか…?」
提督「南部から帰ってきた直後だ。鎮守府を預けている間、こいつがまた無茶してたと聞いて、それについて話し合ってたら…」
川内「でも、好きになったのは誰よりも先。だよね」
そうこうしている間にも、叢雲は屈み込み、慣れない手つきで僕のペニスにゴムを被せようと奮闘していた。
川内「…ほら、貸してみな」
川内はそんな彼女からゴムを奪うと、手早くそれを嵌めた。
叢雲「ん、ありがと」
素っ気なく礼を言うと、彼女はタイツとショーツを下ろして僕の腰を跨いだ。
叢雲「別に、認めてもらおうなんて思ってないわ。あたしは、あたしが望んだようにしただけ」
それから、ゆっくりと腰を下ろした。
叢雲「んん…っ」
小さな彼女の膣内に、つぷつぷと怒張した肉棒が沈む。亀頭が一番奥に当たった時、堪え切れず僕は射精した。
神通「叢雲さんは…提督が指揮官になった頃から、ずっと」
那珂「でも…!」
川内「那珂。気持ちは分かるよ。私だって、最初は困惑した。叢雲なら、本当に提督を一人でさらって行っちゃいそうに思えて」
叢雲が、ぎこちなく体を動かす。僕の首に腕を回し、肩に頭を預け、耳元で吐息混じりに囁く。
叢雲「ほら…っ、全部、出しなさい、よっ」
提督「叢雲…」
その身体を抱きすくめた。彼女を助けるように、僕も腰を揺らすと、抑えたような声が漏れた。
叢雲「くっ、んっ、んんっ…」
ゴムの中に、精液が溜まっていくのが分かる。
提督「うっ…悪い、外れそうだ」
小さく言うと、彼女は頷いて腰を上げ、僕の上から降りた。抜けたペニスが跳ねる度、被せた鉄兜の先端が膨らんでいくのを、二人で眺めた。
川内「提督も、あの娘を愛してるって言った。情けでも、気遣いでもないって。でも、私たちも一緒だとも言った」
那珂「…」
神通「…一つ、聞かせてください」
川内「何?」
神通「提督は、私たち全員を等しく愛し、娶ると仰いました。…それは、叢雲さんもですか?」
川内「…勿論。退役したら、皆で暮らす家を建てるんだって、張り切ってたよ」
神通「そう…ですか」
射精が止まる。ゴムを外すと、叢雲は柔らかくなったペニスをそっと握った。
叢雲「こう…すれば良いの?」
握った手を上下に動かす。おっかなびっくりといった手つきだが、それがかえって程良い刺激となった。手の中でみるみる膨らんでいくペニスに、叢雲は目を細めた。
二つ目の包みを破り、中身を被せる。さっきよりは上手にできた。
叢雲「さあ…二枚目よ」
再び騎乗位で挿入した。腰を振る。狭い膣内が、肉棒を強く扱く。彼女の膣は浅く、僕の全ては入り切らない。それ故に、彼女が腰を打ち下ろす度、先端が彼女の子宮の入り口を、乱暴に突いた。
叢雲「っ、んくっ、あっ…」
止まない快感。逆に彼女は、そういった感覚を一切シャットアウトしているようだ。歯を食いしばり、嬌声を噛み殺す。
再び、射精が始まった。先ほどのように途中で抜き、収まるとゴムを外し、手で勃たせ、また新しいゴムを被せ、挿れた。
休むこと無く繰り返す。叢雲は無表情。僕は、頭がぼうっとしてきた。絞られるまま精液を吐き出すだけの、獣にでもなったような気分だった。
いくつ鉄兜を開けただろうか。また新たな包みを破ろうとして、叢雲はふと手を止めた。
提督「…叢雲?」
叢雲「飽きた」
提督「?」
彼女は、手に持っていた包みを放り捨てると、立ち上がった。
提督「どうしたんだ? もう止めるか…」
彼女は何も言わず、川内たちの方へ歩み寄った。それから、彼女らと何か話し始めた。
諍いじみた声が聞こえる。一体、何を話しているのだ…?
叢雲が戻ってきた。
提督「何を話してたんだ?」
叢雲「ちょっと、許可をね」
そう言うと彼女は、おもむろに着ている服を脱ぎだした。ワンピースも、インナーも、スポーツブラも全て脱ぎ棄てて、白く華奢な身体を露わにした叢雲は、そのまま僕の腰に跨った。
提督「! ちょっ、鉄兜を」
叢雲「だから、許可を取ったって言ったじゃない」
提督「何のだ?」
すると彼女は、ニッと口角を吊り上げた。
叢雲「…アンタの子を孕む許可よ」
提督「!!」
叢雲が、小さな秘裂を指で広げ、腰を下ろす。
提督「待て! よせ、そんなことできるわけ無いだろ!」
叢雲「できるわ。あたしと、アンタだもの」
剥き出しの肉棒が、彼女の中へと挿入ってゆく。じっとりと濡れ、熱を持った柔肉が、迎え入れるようにうねった。
叢雲「んんっ…」
提督「抜くんだ! くっ、でないと」
叢雲「どうして? …くうっ」
亀頭が、一番奥に触れた。僕は、必死に歯を食いしばった。出す訳にはいかない。出したら、叢雲が…叢雲の、未来が
提督「艦娘を、辞めることに」
叢雲「言ったじゃない。アンタのためなら、辞めてもいいって。幸い、あたしはただの駆逐艦。軽巡の中でも特に強い川内たちと違って、いくらでも替えが効くわ」
提督「それでもっ! 子どもを産むには、早すぎる! お前にはまだ…」
叢雲「まだ、何よ?」
彼女の中で、肉棒が大きく震えだす。尿道の先まで、精液が上ってくるのが分かる。必死に下腹部に力を入れた。
叢雲「…一緒なのよ。戦いが終わって、普通の人間になったとしても。ヒトとして暮らすの? どうやって。社会に出て働くの? こんなちんちくりんの体で? 見てくれの同じガキと、学校にでも通う? あたしはそこの教師よりもずっと物を知ってるわ」
彼女は、じっと僕の目を見つめた。
叢雲「結局…アンタしか頼れないのよ。普通のヒトの幸せなんて、得ようがない。それならいっそ、惚れた男の子どもを産んで育てるのが、何よりの幸せ」
提督「…」
ぴゅっ。堪え切れず、少量の精液が迸った。
叢雲は僕の首に抱きつくと、そっと囁いた。
叢雲「ねぇ…あたしを、幸せにして」
どくん。
提督「っ…!」
びゅーっ、びゅるっ、びゅー…
提督「あ…ああ……」
叢雲「んぅ…出てるわ…」
膣内を満たす子種の熱を感じながら、叢雲は体を揺らし始めた。
叢雲「あっ、あ、はぁっ…ん、あんっ」
気が付くと僕は、その腰に手を置き、助けるように上下に動かしていた。
叢雲「はっ、そう、そうよ…もっと、満たしてっ…あたしを、一杯にしてっ!」
彼女の体を押し倒した。子宮に精を送り込みながら、僕は言った。
提督「本当なんだな…? 本当に、産むんだな? 僕の子を…」
彼女は頭を持ち上げ、軽くキスした。そして笑った。
叢雲「ええ…産んだげるわ。一緒に、親になりましょ」
提督「叢雲…」
唇を重ねた。舌と舌を絡ませながら、腰をぶつけた。温かな膣内が、直にペニスを包み込み、責め苛む。熱、拍動、水気。先端が最奥を突く度に、その身体が震えた。
股間に、一際強い熱が走った。
提督「っ、ああ…イく…」
叢雲「あんっ、ああっ…あたしも…」
抽送が速度を増していく。
提督「孕め…妊娠しろっ、僕たちの子を…!」
叢雲「アンタを、パパにしたげるわっ…孕ませて…子種を、頂戴ッ!」
提督「っっ!!」
ペニスを突き込む。奥に当たってから、さらに腰を押し出すと、子宮を押してさらに奥へとペニスが入った。
叢雲「にゃああっ?! あああっ!」
膣壁が、ぎゅーっと締まった。二人で、固く抱き合った。そのまま、僕はゼロ距離で彼女の子宮へ、精子を放った。
提督「っ…く」
叢雲「ん…んっ…」
いつまでそうしていただろうか。彼女の熱に包まれたまま、僕はあることに気がついた。
提督「…あれ、もう勃起しない…?」
抱擁を解き、ペニスを抜く。しばらく見ていたが、萎びたペニスはもうぴくりとも動かなかった。下半身を苛んでいた熱感も、嘘のように消えている。
叢雲「…あら、終わったのね」
叢雲が体を起こした。
川内「…ん? あ、治った?」
川内たちも、こちらに寄ってきた。
提督「ああ…」
僕は他人事のように呟いた。実際、高速修復剤のことなど、今の今まで頭から吹っ飛んでいた。それどころじゃないのだ。何故なら
提督「叢雲…」
彼女の肩に手を置き、じっと目を見つめる。
提督「本当に妊娠したら…僕は、まだ戦いに身を置かないといけない。それでも、出来る限りの努力はする。一緒に、育てていこう」
叢雲「ええ。どうってことないわ。アンタとの子だもの」
彼女は、しかめつらしく言い…
それからふと、悪戯っぽい笑みを浮かべた。
叢雲「…ま、生理は一昨日終わったのだけれど」
…
提督「…」
川内「流石に、そこまで抜け駆けはさせないよ。いくら叢雲でもさ」
大浴場の掃除を終え、湯を張り替えた頃には、もう日付が変わっていた。一度補給したとはいえ、死ぬほど腹の減った僕たちは、深夜でも開いている色気の欠片もない牛丼屋へ連れ立って入った。
叢雲「まだ、引退はしないわ。第一、駆逐艦で一番練度が高いのがあたしだもの」
サラダにドレッシングを掛ける叢雲。口元は笑っているが、その目はどこか淋しげだった。
提督「本気にしたんだからな…」
拗ねたように言って、特盛牛丼を掻き込んだ。
神通「…やはり、叢雲さんも愛しているのですね」
那珂「…」
提督「不誠実に、見えるか」
丼を置いた。
那珂「ウワキだよ」
今まで黙り込んでいた那珂が、口を開いた。
那珂「どう考えてもウワキ。それなのに…浮気に、見えない」
提督「そうか。まあ…開き直った、ってところかな」
川内「提督は、誠実だよ。誰に対しても…那珂だって、よく分かってるはずだよ」
那珂「それは、そうだけど」
神通「…那珂ちゃん」
不意に、神通が口を挟んだ。
神通「不安なら、誰よりも提督を愛すればいいんじゃないかしら。私だって、本当は不安だけど…姉さんや、叢雲さんにも負けないくらいに提督を愛すると決めたら、きっと苦じゃなくなるわ」
那珂「…強いね、神通お姉ちゃんは」
提督「姉妹でもないし、中々納得出来ないと思う。だが、分かるだろう。僕は、頭がおかしいんだ。何人だって、一緒に愛して、支えてやるさ。…あ、特盛おかわり」
那珂「…それもそっか」
ここで初めて、那珂が表情を崩した。
「はい牛丼特盛」
眠そうな目のバイト君が、おかわりの牛丼を持ってきた。彼は怪訝な顔で僕らを見ると、開いた器を回収して引っ込んだ。
川内「ところで、何でバケツかぶっちゃたの? ドック覗いたわけでもないんでしょ?」
ふと箸を止めて、川内が尋ねた。肉が埋まるほど紅しょうがの載った大盛牛丼は、もう半分以上消えている。
提督「経緯は分からないが、五月雨たちが貰ってきたのが、高速修復剤の試作品だったんだ。中身は変わらないが、どうにも蓋が取れやすいという欠点があってな。全品廃棄になったはずが、何らかの手違いで残っていたものが渡ったんだろう。五月雨は試作品を見たことが無かったから、不審に思って僕に指示を求めようとしたんだ」
川内「おかげでえらいことになったけどね…」
水を飲む。
川内「…で? 榛名さんや赤城さんのカラダはどうだった? おっぱい大きかったでしょ」
提督「っっっ!! ゲホッ、ゴホッ」ドンドン
川内「大体、夕張がちゃんと対処したのにあの惨状。いきなり目の前に楽園が広がって、おち○ちんに薬の乗った血が集中しちゃったんじゃないの?」
神通「姉さん! 食事中にはしたないです!」
川内「だってさ…愚痴らずにはいられないっての」
ご飯だけ残った丼に、さらに紅しょうがを載せながらぼやく。
川内「いつかは皆で仲良くヤりたいとは思ってたけど、こんな形じゃ…それに、提督が本気出したらあっという間に皆ダウンさせちゃうんだもん」
神通「私には、あれくらいで丁度いいのですが…」
川内・那珂「「うるさい、このドM!」」
神通「」
提督「…」
叢雲「…司令官?」
黙り込んだ僕に、サラダと味噌汁を平らげた叢雲が声をかけた。
提督「皆で。…そうだな。そうだよな」
叢雲「?」
提督「決めたよ」
叢雲「何を?」
提督「お前たち四人を、一緒に愛する」
叢雲「そんなの」
彼女はふっと笑った。
叢雲「散々言ってるじゃない」
提督「お前たちには、な。だが、もう世間にも隠さない」
夜が明けたら、明石のところに行こう。
提督「恥じることはない。皆、僕の家族だ」
そして、『証』を手に入れよう。
所詮はモノでも、心の拠り所になるのなら。誓いの証となるのなら。
叢雲「司令官?」
神通「提督…」
那珂「提督っ☆」
川内「…提督」ニッ
提督「世界で誰より、幸せにしてやろう。そして、誰より幸せになってやる」
おしまい
?
908 : ◆eXipHdytqM - 2015/11/02 00:17:36.97 S6HOuGB/0 545/554今夜の更新、バケツパニック編、そして当スレッド全ての本編を、ここで終了します。
本当にここまで行くとは思ってなかった…行き当たりばったり、思いつきの連続で、書き始めとは随分予定が変わってしまいましたが、どうにか終わって良かったです。
しかし、アレだね。全然アブノーマルじゃないね。>>1はただのヘタレエロ河童だったね。
読み返すと、誤字も多いし何より羽黒と長良(他にもいるかも)の二人称間違ってるし、散々ですね。次から気をつけます。
明日辺り、エピローグを書いて、スレッドを終了させていただきます。まだまとめないでね
では、ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました!
…ええ、明石さんから聞いた時は、これはとんでもないスクープだと思いました。まさか、お嫁さん一筋を貫いていたはずの司令官が、新たに指輪を、それも三つも買っただなんて、大事件です。一体どなたに渡すのか…すぐさま密着取材を敢行しました。
まず司令官は、つい先程入渠が終わったばかりの神通さんを呼び出しました。
…
提督「済まないな、急に呼び出して」
神通「いえ…予想はしていました」
提督「ん? どうしてだ?」
神通「…申し訳ありませんでした。一人で大破して、艦隊にご迷惑を」
提督「ああ、そのことか。まあお前にしては珍しかったな。だがそんなこともある。それに敵は倒せたんだ、気を落とすんじゃない」
神通「ですが」
提督「…なあ。僕がお前を呼び出したのは、こんな話をするためじゃない」スクッ
神通「…?」
ガラッ コト
神通「!! それは」
提督「長い間、不安にさせて悪かった。ほんの気持ちにしかならないが…受け取ってくれるか」
神通「提督…っ」
神通「っ、ご、ごめんなさい。急なことで、気持ちの整理が…ああ、どうして、涙が」
提督「…」
ギュ
神通「嬉しいです…ずっと、遠くから眺めていたものが、こんなにも近くにあるなんて…」
神通「…提督。不束者ですが、これからもどうぞ、よろしくお願いいたします」
…
その日の夜、司令官はタクシーでとあるテレビ局まで向かいました。事前に押さえた情報では、この日は那珂ちゃんさんがゲストで出演する番組の収録がありました。局内に消えていった司令官を寒空の下で待っていると、やはり那珂ちゃんさんと連れ立って出てきて、二人でタクシーに乗り込みました。
…
那珂「どうしたの? 鎮守府にも帰らず、こんなところに連れてきて」
提督「夜景が綺麗だろう。…少し寒いが」
那珂「山の上だもんね」
那珂「…それで? 何しに来たの? 一世一代の告白かな?」
提督「そうだ」
那珂「…えっ?」
スッ
提督「今更、かも知れないが」パカ
提督「…受け取ってくれ。僕の、決意の証だ」
那珂「」キョトン
那珂「…あ、なるほど。そう言えば、まだケッコンしてなかったね」ヒョイ
キュ
那珂「…うん、綺麗」キラキラ
提督「それは良かった」
那珂「綺麗だよ。…とっても、とっても…っ、ヒッ…グスッ…」
那珂「うわぁぁぁん…」ボロボロ
提督「那珂…」
那珂「提督…提督っ…愛してね…二度と、私を捨てないで、ね…」
提督「ああ。もちろんだ」
…
鎮守府に戻ってきました。那珂ちゃんさんを寮に送り、お姉さん方に預けたところで、不意に司令官の背中を叩いた方がいました。
それは、司令官の初期艦の、叢雲さんでした。
…
提督「どうしたんだ、こんな夜中に」
叢雲「ん」サッ
提督「何だ、その手は」
叢雲「大騒ぎになってるわよ。神通が指輪してるって。それに、さっき那珂にも渡したんでしょ? なら、あたしにも寄越しなさいよ」
提督「明日渡そうと思ったんだがなあ…執務室にあるから、付いてきてくれ」
…
提督「…じゃあ、改めて。僕と、ケッコンしてくれ」スッ
叢雲「ええ、当然よ」パシ
キュ
叢雲「じゃ、おやすみ」クルッ
提督「お、おい!」
ガチャン
スタスタスタ…
叢雲「…」ジッ
指輪「」キラキラ
叢雲「…ふ。ふふふっ。うふふ…」ニヘラ
…
ここまで追いかけて、ふと私は疑問に思いました。今まで一人相手だったのに、急にケッコン相手が増えて、最初のお嫁さんである川内さんはどうお考えなのだろうか、と。そこで、引き続き川内さんにも密着することにしました。
…
川内「…」スタスタ
ピタッ
コンコン
「入っていいぞ」
川内「お邪魔しまーす」ガチャ
提督「やっぱり、お前も来たか」
川内「うん。折角のケッコン記念日だしね。それに」チラ
神通「お邪魔してます」
那珂「おはようございまーす」
叢雲「何であたしまで…」
川内「今から一人増えたところで、あんまり変わんないでしょ。さ、早くしようよ」
提督「そうだな。もたもたしてたら夜が更ける」
川内「…と、その前に」
…
川内「…で、言い遺すことはそれだけ?」
青葉「いやもう本当に申し訳ないと」ドゲザ
叢雲「最っ低。折角良い気分だったのに」
那珂「…見ちゃったんだ。那珂ちゃんが泣いてるところ」
青葉「あわわ…」オロオロ
提督「あのな…前からこの四人と関係を結んでいたことは、どのみち隠すつもりはなかったんだ。実際、ケッコンしたという事実だけなら、お前にすっぱ抜かれても笑って済ますさ。だがな」
川内「ずっと付けてたら、そりゃ見られたくないとこまで見ちゃうよね。誰からのリークなのさ」
青葉「あ、明石さんです…」
提督「やっぱりか…」ハァ
川内「それでも、節度ってものがあるでしょ。鎮守府の外までコソコソ付いてきてさ。…だから、仕方ないよね」
青葉「な、何がですかぁ…」ガタガタ
川内「この期に及んで、分かんないなんてこと無いよね。…オ・シ・オ・キ」ニヤリ
川内「神通!」
神通「ええ…」ゴゴゴゴゴゴゴ…
青葉「」
神通「既にこの五人は、将来を誓った仲です。そこに土足で踏み入るような真似は、断じて許しません」ポキペキ
神通「では、『二水戦式・海軍精神注入拳』。…行きます!」
青葉「あ…あ、あああ……」
「いやああああああああ!!!???」
おしまい
928 : ◆eXipHdytqM - 2015/11/02 23:47:03.89 S6HOuGB/0 553/554『川内と夜戦の日々』これにて完結となります。
安易に青葉にオチ担当を押し付けるSS書きの屑。今度はもうちょっとマシな待遇をしてあげたいです
では、続いたなら次スレでお会いしましょう
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました!
依頼出してくるので、埋めるなりやって欲しいプレイなりヤって欲しい艦娘なりご自由にお書きください
930 : 以下、名... - 2015/11/03 00:27:14.06 IJtpdjyfo 554/554面白かった!終わるのは寂しいなあ