兄「いやー見事な晴天だな」
妹「うん、最近雨続きだったから」
兄「天気も良いし、久しぶりにドライブでも行かないか?」
妹「!…いいよ」
兄「まあ、もう準備はしといたんだけどね…それじゃ、出発!」
妹「…………」
兄「♪~」ブロロロロ
妹「……ねえ、どこに向かってるの?」
兄「♪~」ブロロロロ
妹「ねえ…何か言ってよ…」
元スレ
兄「ドライブに行かないか?」妹「…いいけど?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1438613433/
兄「……よし、着いた」
妹「ここ…何処なの?」
兄「何処って…何山だっけ?えっと…まあ山だね」
妹「…何でこんな所に来たの?雨でぬかるんでるし…危ないよ…」
兄「…ああ、確かに危ないね…だからこんな所に人なんて来ないだろうね」
妹「え…?」
兄「ここで俺が何をするのか、ちゃんと見ろ」
妹「…さっきから何の話してるの!?変だよ!ちゃんと話して!」
兄「…トランク開けろ」
妹「ねえ!!お父さんが居なくなっちゃってからお兄ちゃん変だよ!ショックなのは分かるけど…どうしちゃったの?」
兄「…早くトランクを開けてくれ」
妹「…お父さんの事、何か知ってるの?」
兄「……………」
妹「トランク、開けるよ」
妹「ねえ、あたし、お兄ちゃんがあの日、何をしたのか知ってたよ」
兄「……見てたのか?いや、あれは違う…事故だ」
妹「嘘」
兄「あれは…事故だ…俺のせいじゃない…」
妹「…………じゃあ、どうしてここにお父さんの死体があるの?」
兄「……やっぱり、知ってたんじゃないか」
妹「…あたしを、殺す?」
兄「…今日、ここに来たのは死体を捨てるためだ」
妹「………」
兄「お前の事は殺さない…大事な妹だ…お前を守るためにこいつを殺したんだ…」
妹「ひどいよ…そんなの…」
兄「…分かるな?お前も今日から共犯者だ」
妹「なんで…どうして…」
兄「本当は巻き込みたくなかった…言わないでおこうと思ってた…でも…」
妹「いいよ…もう…あたしも薄々気付いてた」
兄「………そうか…足、持ってくれ」
妹「…これからあたし達どうなるの?」
兄「……、…………早く足を持ってくれ」
兄「…あらかじめ穴は掘っておいた」
兄「後は埋めるだけだ」
妹「あたし、やりたくない…」
兄「………じゃ、見張っててくれ」
妹「……バレるよ、こんなの、すぐ…」
兄「…足跡は今夜の雨が消してくれる」
兄「捜索もほとんど打ち切られた…大丈夫、大丈夫だ…」
妹「…お兄ちゃん、早く埋めて…」
兄「………これ終わったら、かき氷でも食べようか」
妹「………ふふ」
兄「………」ザクッザクッ
妹「……何でこんな事になっちゃったのかなぁ…」
兄「………」ザクッザクッ
妹「お父さんも…最初は良い人だった…」
兄「……………」ザクッザクッ
妹「…やっぱり再婚なんて止めれば良かった」
兄「………」ザクッザクッ
妹「……そうすれば、お母さんも」
兄「…ちょっと、黙っててくれ……」ザクッザクッ
妹「………」
兄「はぁ…………」
妹「…終わった?ああ…これじゃ死体が埋まってるなんて誰も思わない」
兄「……暑い」
妹「かき氷」
兄「!」
妹「お兄ちゃんのおごりね」
兄「………はは」
兄「…さ、帰ろうか」
妹「私、メロン」
兄「…ショックだったろ?」
妹「……私、メロン味が一番好きなんだよね」
兄「妹…俺は」
妹「実際あのシロップって味一緒らしいんだけど…メロンって言われると高級感あるよね!」
兄「…すまない、妹…」
妹「あ、それと、食べ終わった後に舌が緑色になるってのもシュレックみたいで良いよねー」
兄「…………」
兄「俺は、ブルーハワイかな……」
妹「……ふふ」
兄「…食べたら、すぐ帰るからな」
妹「もちろん」
兄「…あー、冷たい」シャク
妹「そんな一気に食べるからだよ、もう」
兄「あっついんだよ、今日は…早く食べないと溶けるだろ」
妹「…あたし、明日からどうすれば良い?」
兄「……俺も、明日からバイトに戻るし、普通に大学にも行く」
兄「…お前は、まあ…夏休みだから普通に友達と遊んだりすれば良い」
妹「…何それ」
兄「高校生は一年の内に遊んどいた方が良いぞ」シャク
妹「…「ふつう」って何?」
兄「……楽しめよ、夏を」
妹「…何か、不思議」
兄「何がだよ?」シャク
妹「なんかね、お兄ちゃんが別人みたいに見える」
兄「…はぁ?なんだよそれ」シャク
妹「なんだろね…私の知ってるお兄ちゃんじゃない」
兄「!……それ、皮肉か?」
妹「いや、別に?……でも、あたしホッとした」
妹「…知れて良かった、お兄ちゃん…何でも1人で抱えちゃうから」
兄「お前、食べないの?」
妹「…かき氷、嫌い」
兄「さ、本当に帰るぞ」
妹「うん…でも、帰りたくない気もする」
兄「…仕方が無いだろ、俺だって…あんな家帰りたく無い」
妹「今日は、あたしがやるよ」
兄「え…?いや…俺がやる」
妹「ううん、いいの…その代わり、夕飯作って…あたし、下手だから」
兄「…良いのか?」
妹「助け合わ無いと、でしょ?」
兄「変わったな…お前も」
妹「…ふふ、それも皮肉?」
兄「ただいま」
母「兄ぃぃぃ!!!どこ行ってたの!?!?ずっーーっと探してたんだよ!?何処にも居ないから!!」
兄「ごめん、ちょっと…出かけてた」
母「ねえ!!聞いてよ!あの人ったらまた居なくなったのよ!どこにいるのかしら?」
兄「だから…父はもう死」
妹「…あ、お母さんまた漏らしちゃったの?ちょっと待ってて、お兄ちゃん、オムツ!」
兄「…ああ」
妹「ごめんねー…気持ち悪かったよね…ああ、また下痢してる…最近お腹の調子が悪いみたいなの」
兄「そうか…また医者に見せた方が良いな…」
妹「うん…ごめんね、忙しいのに」
兄「お前が謝ることじゃ無い…仕方が無い事なんだから」
妹「うん…そうだよね…」
妹「お母さん落ち着いたみたいだし、ちょっと一緒に散歩行ってくるね」
兄「ああ、夕飯の準備しとく」
妹「さ、お母さん、散歩行こ?」
母「ねえーあの人が見つからないのよぉ…せっかくお茶入れたのにいつもあの人は…」バタン
兄「………今日はシチューにするか」
兄「……はぁ、明日からバイトかぁ…めんどくさいな…」
兄「大学もめんどくさいし…母さんもめんどくさいし…何もかも嫌になる…」
兄「……何で俺がこんな目に合わなくちゃいけないんだ?どいつもこいつも…母さんも…ああ…もう誰もかも」
兄「…殺したい」
兄「………ハッ!今、何を…」
妹「ただいまー!」
兄「!おお、早かったな」
妹「いやー雨降って来ちゃって…」
兄「ああ、そういえば強いな…」
兄「(思えば、あの日も…父を殺したあの日も雨だった)」
兄「(いや…もっともっと前のあの時も…○○○を殺)」
妹「あ!今日シチューなの?この暑い時によく…」
妹「お母さん、今日シチューだって」
母「あら?そういえばあの人は何処に行ったのー?全く、また探さなきゃ」
妹「……もう」
母「お父さん!お父さん!何処に行ったのー!?」
妹「……あたし、もう疲れた」
兄「!…妹」
妹「もうやだよ…ねえ、言ってなかったけどあたしお母さんのせいで友達なくしたの」
妹「あたし学校で何て呼ばれてるか知ってる!?キチガイの娘って言われてるんだよ?ねえ!」
妹「もうやだ!あたしもお姉ちゃんに着いていけば良かった!!」
兄「え…………?お前、今、なんて」
妹「……ごめん、忘れて…お母さんの事、別に嫌いな訳じゃないの」
兄「……お、おい…姉が…姉がなんだって?」
妹「…何?どうしたの?」
兄「姉って…お前、それいつの話だ?」
妹「え…あのね、お兄ちゃんが居ない時だけど、一昨日、お姉ちゃんが来たの」
妹「それで…お父さんも居なくなっちゃったし、こっちで一緒に暮らさない?って…」
妹「でも…お母さんはどうするの?って言ったら、施設に入れれば良い…お金は払うって…」
妹「そんなので良いのかなって…悩んで…でも、やっぱりちゃんとした人に介護して貰った方が良いと思って、OKした」
兄「……………………」
妹「それで…この家は売るって言うから…お兄ちゃんにも伝えとくねって言ったら、お兄ちゃんとは暮らせない、お前だけこっちに来いって…」
妹「ちょっと…意味が分からなくて…結局、断った」
妹「……でも、びっくり。お姉ちゃん、ふらっと家出して…何処に居るのかも分かってなかったから」
兄「…………………ちょっと待て」
兄「ほ、ほんとに姉が来たんだな?」
妹「…ねえ、そんなにびっくりする事?確かに、久しぶりであたしも驚いたけど…」
兄「…なあ、落ち着いて聞いてくれるか」
妹「な、なに」
兄「お前…姉と喋ったって言うけど、それはあり得ない…」
妹「…何で?」
兄「いや…本当にあり得ない…俺、今震えが止まらない」
妹「…何?ふざけてるの?」
兄「俺、殺したんだ」
兄「姉ちゃん、殺したんだよ、俺が」
妹「…………え?」
妹「………何?それ」
兄「2年も前に殺したんだよ…」
妹「いつ」
兄「丁度…2年前の今日」
妹「何で…何で」
兄「ちょっとしたケンカで…カッとなって」
妹「なにそれ…知らない!あり得ない!」
兄「元々ちょくちょく家出してたし…また家出したって事にした」
妹「…………あの置き手紙もお兄ちゃんの?」
兄「筆跡、真似して…案外バレなかった」
妹「じゃあ!あたしが一昨日見たのは何!」
兄「…………それは、分からない」
妹「生きてたって事!?」
兄「それは、あり得ない…ちゃんと、死んだのを確認した」
兄「仕返しに…来たのかもしれない」
妹「…怖い」
兄「ああ…………」
妹「怖いよ…怖い………あたし…お兄ちゃんが怖い」
兄「……俺にだって…色々あったんだ」
妹「ねえ、やめて……こっち来ないで」
兄「ごめん……こうするしかないんだ」
妹「何で……?あたしの事も殺すの……?」
兄「ごめん…ごめん…」
兄「妹…………許してくれ」ギュ
妹「いや!苦し……!離」
母「あら、お父さん…こんな所にいらしたの!お姉ちゃんも帰ってきたのねー良かったわぁ」
妹「…………?」
父「おい兄…また妹をいじめてるのか?」
姉「妹が可哀想でしょ…お仕置きが必要みたいね」
兄「…………え?な、何が起きてるんだよ」
姉「妹、今助けてあげるね…」
兄「お、おい、こっち来るなよ!お前ら死んだんだろ!何なんだよ!」
姉「確かに…私、死んだけど…それが?」
父「しかし…まだ少し、この世に未練があるんだよ」
姉「妹には幸せになってほしいの…その為に…兄は死ぬべきね。分かる?」
兄「お、俺だって…妹を幸せにしようと…今まで頑張ってきたんだ」
兄「普通の兄妹みたいに…仲良く暮らせてたんだ…」
兄「俺は…死にたくない」
姉「それはあなたの感想。違う?」
兄「ちが」
姉「分からなくても死ね」ザシュ
妹「今、私は精神病院に居ます」
妹「そ'7れで、@いま、隣「におねえちゃんがィます」
妹「お父さtd3も居ま(!せす」
妹「お母k.さもい"aます」
妹「お兄ちゃ!qdは&☆いまt7°せん」
妹「今、÷2カキ氷オ\\食べgmdて#ます」
妹「めろ"a「味でwd°ス」
妹「私^0は、カ〒52キ氷がsd」
妹「きら々240いデm^×す」
妹「uadおに°・ちゃんヲ々〆おもいだすから」
終
47 : 以下、\... - 2015/08/04 01:49:02.13 skT+s+jI0.net 24/25こえーよ
48 : 以下、\... - 2015/08/04 01:51:38.46 +fNuU5GB0.net 25/25乙乙
この時期にお外でこんなスレ見るのはきついわ