紬「一理あるわ!」
元スレ
紬「私が百合という風潮」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1436858908/
紬「ねぇりっちゃん」
律「なんだームギ。ツッコミならやらいぞ?」
紬(こうなったらこの世界を百合で染め上げてみせるわ!)
紬(まずは手始めにりっちゃんと澪ちゃんをくっつけてみせる)
律「なんだよーニヤニヤしてさ」
紬「実はね、澪ちゃんはりっちゃんに恋をしているみたいなの」
律「…は?」
律「いや、ないない!あいつとは小学校からの仲だけど、そんな感じ今まで見たことないし」
紬「それはりっちゃんが鈍感なのよ。澪ちゃんはずっとりっちゃんの優しくて頼りになるところを大好きなの!」
律「いや、でも…」
紬「澪ちゃんはりっちゃんを一番信頼しているの。好きになるのは自然なことじゃない?」
律「それは親友としてはな…私達は女同士だろ」
紬「性別は関係ないわ!!」ダンッ!
律「!?」ビクッ
紬「人を好きになるのに理由なんていらないの!たとえそれが…」
紬「女の子同士でもね」
律「そうか…私、澪の気持ちに応えられるかな」
紬「大丈夫よ。澪ちゃんはりっちゃんの不器用さも、愛してくれるはずよ」
紬「でも澪ちゃんは恥ずかしがり屋さんだから、りっちゃんがリードしてあげてね」
律「お、おう!私、澪に想いを伝えるよ!」
紬(ちょろいわね…)
紬「澪ちゃん!」
澪「やあムギ、どうしたんだ?」
紬「実は澪ちゃんに話したいことがあるの」
紬「実はりっちゃんに好きな人ができたの」
澪「律に!?いや、律に限ってそんな…」
紬「相手は澪ちゃん、あなたよ」
澪「えっ」
紬「りっちゃんは昔からずっと守ってきた澪ちゃんに、いつからか惹かれていたの」
澪「いやいやいや…ちょっと待て」
紬「なにかしら」
澪「律は女だぞ?」
紬「えぇそうね。恋する乙女よ」
澪「私も女だ」
紬「…」
紬「なにが言いたいの」
紬「もしかして女同士だって言いたいの」
澪「そうだよ」
紬「見損なったわ澪ちゃん!!あなたはたかが性別が同じというだけでりっちゃんを拒むというの?!それでは性的マイノリティを差別して同性愛者を弾圧するナチと同じよ!あなたはファシストなの?!世界の平和を乱そうというの?!」
澪「なにもそこまで…」
紬「お願い…思い出して」
紬「楽しい時も、苦しい時も、ずっと一緒だったんでしょ…」
紬「これからもずっと一緒にいたいと思わないの?」
澪「そりゃあ一緒にいたいけど…」
澪「付き合うとかはなんか違うんじゃないか」
紬「いいえ、同じよ!これはケジメなの!りっちゃんとこれからも一緒にいたいと思うのなら、覚悟を決めて!」
澪「わ、わかったよ…」
紬「!」
紬「りっちゃんはきっと近いうちに澪ちゃんに告白するわ。その時、りっちゃんの気持ちに応えてあげて」
澪「好きとかよくわからないけど…要は律とこれまでとは違う、一歩を踏み出せってことだろ」
紬「飲み込みが早くて助かるわ」
1週間後!
梓「えぇっ?!律先輩と澪先輩は付き合ってるんですか!」
律「大声で言うなよ、恥ずかしいだろ」
唯「いや~いつかはと思っていたけど、まさか本当に付き合うなんてね~」
澪「律がどうしてもって言うから…あーもうこの話やめよう!」
紬(百合を自然と受け入れる土壌は整えたわ)
紬(次は唯ちゃんと梓ちゃんね)
梓「どうしたんですかムギ先輩、私に話なんて」
紬「実はとっても大事な話があるの」
紬「梓ちゃんは唯ちゃんのこと、好き?」
梓「なんですかその質問…」
紬「答えて」
梓「まぁ好きか嫌いかと言えば好きですけど」
紬「唯ちゃんは梓ちゃんに恋してるの」
梓「なに言ってるんですか…なにかの罰ゲームですか?」
紬「真剣よ」
梓「私も好きですよ」
紬「!」
梓「先輩として、ですけど」
梓「大体いつも私、唯先輩に口うるさく言ってばっかですし」
梓「好きになる要素がないと思うんですが」
紬「わかってないわね梓ちゃん」
紬「唯ちゃんは梓ちゃんの頑張り屋さんなところが好きなのよ」
梓「ていうか、それを私に伝えてどうして欲しいんですか?」
紬「単刀直入に言うわ」
紬「唯ちゃんに告白してあげてほしいの」
梓「なんでですか…というかそれをムギ先輩が私にお願いするのはおかしいです」
紬「無礼は承知よ…でも、唯ちゃんはいつもほんわかしているけど、本当は繊細な子なの」
紬「唯ちゃんの好きがこのまま終わってしまうのは、私は耐えられないのよ!」
梓「…」
梓「…わかりました」
紬(やったわ!!)
紬(唯ちゃんはアホの子だから、放っておいても梓ちゃんから告白されたらOKするはず)
紬(ついに誕生するのね…百合の花園が!)
1週間後!
唯「というわけで、私とあずにゃんは恋人になりましたー!」
梓「ちょっと!恥ずかしいからやめてください唯先輩!」
唯「あずにゃん、先輩じゃないでしょ?」
梓「…唯」
唯「よくできましたー!」ダキー
澪「まさか私たちに続いて、唯たちも付き合うとはな」
紬(幸せすぎて失神しそうよ!)
梓「あれ、どうしたんですか」
??「…」
梓「え?ちょっ…んーっ!!」
…
澪「梓が行方不明だって?!」
律「あぁ、2日前から行方がわからないらしい」
紬「そんな…」
唯「あずにゃん…いったいどこに…」
紬「唯ちゃん…大丈夫よ、梓ちゃんはきっと無事だわ」
紬(私がせっかく創り上げた百合の楽園を守るために…なんとしても梓ちゃんを見つけなくては!)
ほうかご!
唯「私、あずにゃんを探しに行くよ」
律「私達も手伝う。いいよな、澪、ムギ」
澪「あぁ、当たり前だ」
~
律「結局手がかりはなんもなしか」
紬「そうでもないわ」
澪「どういうことだムギ」
紬「梓ちゃんは警戒心が強く、1人で夜に人気のないところに行ったりわしないわ」
紬「つまり、梓ちゃんを誘拐した犯人は梓ちゃんが油断してしまう…顔見知りの人物なのよ」
唯「あずにゃんが心を許す…?」
全員が唯を見た。
紬「そうよね」
紬「憂ちゃん」
律「?!」
憂「さすがです。琴吹紬さん」
澪「まさか…憂ちゃんなのか?」
紬「前に憂ちゃんが唯ちゃんに変装した時、胸の大きさで憂ちゃんってわかったじゃない?」
律「そういえばそんなことあったな」
紬「二度も私の目はごまかせないわ」
澪「2人はどこなんだ!憂ちゃん!」
憂「それは言えません。ばれたからには、私は全てを抱えたまま死にます」チャキ
律「な、ナイフを!」
澪「やめるんだ!」
憂「お姉ちゃんを奪われた私の苦しみ…みなさんにはわかりません!」
紬「いいえ、わかるわ」
紬「ずっと一緒にいた大切な家族、大好きな家族なんだもの」
紬「梓ちゃんのこと、許せなくなったのよね」
憂「あ…あなたに何が!」
紬「私にも妹がいるの」
律(は、初耳だぞ)
紬「もし妹が人を好きになって、どこかへ行ってしまったら、きっと許せないわ」
紬「でも自分がその人を好きになれたら…」
紬「大好きな人が2人に増えるの」
紬「それって素敵じゃない?」
憂「うぅっ…お姉ちゃん、梓ちゃんごめん!」
澪「よし、今のうちにナイフを!」
紬(これで一件落着…ね)
紬(2人は唯ちゃんの家に縛られた状態で見つかったわ。梓ちゃんは憂ちゃんのことを守りたくて、警察に通報しなかった)
紬(今では唯ちゃんと憂ちゃん、それに梓ちゃんの仲良しカップルになっているわ)
紬(これで私以外もみんな百合よ)
和「山中先生、クラスのノートです」
さわ子「いつもありがとうね、真鍋さん」
紬(まだまだ忙しくなりそうね!)
完