1 : 1 ◆ZbmUZ9sYwg @\(^o^)/ - 2014/12/18 19:23:03.37 CY+aiCHjO.net 1/232

~山中 夕方~

「(…彼女がいた期間…3日間)」プライスレス

パチパチ…

「(ああ…きっとロ○ドランの不○人達も、こんな風に…)」

「篝火あったけー」

─ごめんね?イケメン先輩、ずっと前から好きだったから─

「知らねーよ!ンなことよぉぉぉ!!」

「…」

「(叫ぶのはイイ…何かスッキリする…)」

「(…そうだ。そう、イイじゃないか。幸せになれるんなら…)」

「(俺は紳士だ…そう、俺は…一人の、紳士…そう、一人の…)」

─あ、ダメよ///男がまだ…─

「一人の怒れる、修羅なのだ──」

「おあぁぁぁぁぁ!!」ガンッ ガンッ

ガササッ

「!」

「誰だ!?」

ウサギ「」ビクビク

「…なんだ狸か」

ウサギ「」ズルッ

3 : 名も無き... - 2014/12/18 19:24:26.79 CY+aiCHjO.net 2/232

ウサギ「」ミミー! ミミー!

「(心做しか、耳をアピールしているように見える…)」

「…何でもいいや」

ウサギ「」

「森へお帰り。この先はお前の世界じゃないのよ?」

ウサギ「…」

「ああ、『お前が帰れ』ってか?」

ウサギ「…」

「何だその『動物に話しかけるとか…友達ゼロっすか?』みたいな顔は」

ウサギ「」ブンブン

「…何か食うか?」

ウサギ「!」

「こんな事もあろうかと、大根の葉を常備している」スッ

ウサギ「…」オズオズ…

パクッ

ウサギ「」ハムハムハム

「本当に腹減ってたのか…うん?」スッ

ウサギ「」ビクッ

「取って食やしないよ、おいで。これは…血?怪我してんのか」

ウサギ「…」

「食物連鎖の下っ端は辛ぇーな…」ビリッ

フキフキ クルクル キュッ

ウサギ「…」

4 : 名も無き... - 2014/12/18 19:25:31.68 CY+aiCHjO.net 3/232

~夜~

パチパチ…

「(暖かい…色々と…)」グリグリ

「お、血も止まったな」

ウサギ「」スリスリ

「なぁ…お前、もう少しだけ一緒に…って言葉解んねーよな」ハハ…

ウサギ「…」

「(情けねぇ。何やってんだ俺は…)」

「起きたら居なくなってんだろーな…」ナデナデ

ウサギ「…」

「…何か奇抜な髪型の人も、『人は所詮一人だよ』って言ってたしな」

ウサギ「」スリスリ

「…寝るべ」ゴソゴソ

ウサギ「…」

「ああ、テントの下は開けとくからな?好きな時に帰れよ?」

ゴロン

「…パト○ッシュ…何だかとても眠いんだ…」

ウサギ「…」

「」グーグー

ウサギ「」スリスリ

5 : 名も無き... - 2014/12/18 19:26:37.04 CY+aiCHjO.net 4/232

~翌朝~

「う…」パチッ

「(連休も今日で終わり…明日から学校か…)」

スリスリ

「んん?」

ウサギ「…」

「お、おお…居たのか」

ウサギ「」スリスリ

「大根の葉、食うか?」スッ

ウサギ「」ハムハムハム

ゴソゴソ

「う~…朝は冷えるな~」カチカチ ボッ

パチ…パチ…

「(コーヒーでも淹れてウインナー焼くか)」

ウサギ「」トットット

「お、そうかそうか。ウサギは寂しいと死んじゃうもんな」ハハハ

パチパチ…

~昼~

「…帰りたくないな」

ウサギ「…」

「やっと春が来たと思ったら修羅だもんよ」ハァ…

「宮沢賢治に謝れってんだ」グリグリ

ウサギ「…」スリスリ

「…ありがとよ。愚痴に付き合ってくれて」

バシャッ

「…そろそろ帰るわ」

ウサギ「…」

6 : 名も無き... - 2014/12/18 19:27:42.17 CY+aiCHjO.net 5/232

~翌朝(月曜) 教室~

ガララ…

「おはよーさん」

「さようならリア充!こんにちは独身!」

「…お前何か嬉しそうだな」

「いやいやいや…」

ボク子「お帰り!気分転換出来たかな?」

「おう。山はイイぞ」

ボク子「今度ボクも連れてってよ」

「おう。3人で行くか」

ガララ…

元カノ「あ…」

「おお…おはよう」

ボク子「…」

「…どうよ?仲良くやってるか?」

元カノ「え?そりゃ勿論…」ハッ

「気にすんなよ?人間自分には嘘つけねぇんだから」

元カノ「うん。じゃあ」

「ああ」

「…紳士スな~」

「まぁな」

ボク子「…」

「ちょっとトイレ」ガタッ

「いてらー」

ガララ…

7 : 名も無き... - 2014/12/18 19:28:47.92 CY+aiCHjO.net 6/232

~男子トイレ~

「達○の…嘘つきぃー!!」ガクーン orz

「(フザけんな!)」ガンッ

「(俺はそこまで人間出来ちゃいねーんだよ!)」ガンッ ガンッ

「…」ハァハァ…

~昼休み~

「ヤキソバパン間に合ったわ~」

「…」チッ

ボク子「まぁまぁ、次があるよ」

「友よ、お前は真に美味い購買のパンを知らない」

「何…だと…?」

「あまりにも売れないために改良を重ねられ、事実驚くほど美味くなったが…」ガサガサ

「以前の評判から敬遠され、まだあまり広まっていない至高のパン…」

「それがコレだ」スッ

「そ、それは…ハバネロパン!」

「さて、ガッつくとするか」ビリッ

「ま、待て!」

「…」ニヤッ

ボク子「(あ~…)」

20 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/19 19:09:11.86 B4U7BFnDO.net 7/232

~教室~

先生(歴史)「うん?男」

「はい」

先生(歴史)「友はどうした?」

「食中りで保健室行きました」

先生(歴史)「何だ?拾い食いでもしたのか?」

「俺は止めたんですけどね…『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』とか言って…」

先生(歴史)「しょうがない奴だな」ハハハ

「まったくです」

ボク子「」ハァ…

~放課後 帰路~

「酷い目にあったぜ…」

「元気そうで何よりだ」

「アレで美味くなったってのかよ…」

「は?」

「改良されたんだろ?」

「何が?」

「ハバネロパン」

「ブッwフw」

「テ、テメェまさか!」

「まぁまぁ、次があるさ」ポンポン

マテコラァァ ハハハハハ

ボク子「(帰らないのかな…)」

~物陰~

「…」

21 : 名も無き... - 2014/12/19 19:10:16.88 B4U7BFnDO.net 8/232

~自宅 夜~

「ただいま…っと」バタン ガチャリ

「(…つっても誰も居ないんだが)」

スタスタ

「(高校生が毎日カップ麺ってどうなんだろうな?)」

ジョボボボ…

「(とは言え、親の遺した金はどうも使いづらい)」

「(バイトの許可も下りないし…)」フゥ…

「(ま、なるようになるか)」ピッ

イヤー カワイイワンチャンデスネェ デショウ?

「(ペットねぇ…)」

「そう言えば…」ハッ

「(あのウサギ、元気でやってるんだろうか…?)」

「(連れて帰…いや、家族や仲間もいるだろうし…)」ウーン…

ピピッ

「お、出来た出来た」ペリペリ

「(また今度行ってみるか)」ズルズル

22 : 名も無き... - 2014/12/19 19:11:21.76 B4U7BFnDO.net 9/232

~水曜 朝~

日直「気を付けー、礼!」

オハヨーゴザイマース

担任「はい、おはよう」

日直「着席!」

ガタタッ

担任「さて、今日の連絡事項だが…」

全員「…」

担任「無い」

プギャー

担任「ありがとう。だが実はある」

担任「入りなさい」パンパン

ガララ…

「…」オズオズ

ウオォォォォ! ダンシーウルサーイ

担任「はいはいはい!」パンパンパン

…ザワ…ザワ…

担任「まったく…はい、じゃあ自己紹介だ」

「娘、です。皆さん、宜しくお願いします…」ペコリ

ヒーハー! ヨロシクアイシュウゥゥ! ウルサーイ!

担任「席はあそこな」

「あの…」

担任「うん?」

「出来れば、男さんの隣が…」

担任「男の隣?何だ?知り合いか?」

「は、はい…」

…ザワ…ザワ…

23 : 名も無き... - 2014/12/19 19:12:26.68 B4U7BFnDO.net 10/232

ボク子「…」ジー…

「いや知らんぞ?」

担任「つっても男の左は壁、右は…ボク子か。おーいボク子、いいか?」

ボク子「中身移すの、面倒臭いなー…なんて…」

担任「そんくらいいいだろ?」

ボク子「はあ…」シブシブ…

ガサゴソ… スタスタスタ…

ストン

「あの…宜しく、お願いします…」

「お、おう…」

ボク子「」ハァ…

担任「うはっ!甘酸っぺぇ!w」

ボク子「」ギロッ

担任「ゴホン、ま、皆仲良くしてやってくれ。以上だ」

日直「起立!」

ガタタッ

日直「気を付けー、礼!」

担任「ん。じゃあな」

ガララ…

ワァッ

女子A「何処から来たのー?」

女子B「趣味は?あ、お昼一緒にどう?」

女子C「男君と知り合い?」

ワイワイ ガヤガヤ

「転校生あるあるだな」

「お前はこっち」グイッ

35 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/20 19:31:26.95 ZPSn7T0gO.net 11/232

~屋上~

「だから違うってのに…」

「何が違う!何故違う!」クワッ

「」

「この憎しみの目と心と!毎晩上下運動に勤しむ右手しか持たぬ者達の世界で!」

ボク子「(うわぁ…)///」

「何を信じ!何故信じる!?」ブワワッ

「だから…」

ボク子「名前、知ってたみたいだけど…?」

「ンなモン、クラス名簿とか

ガチャ

ボク子「あ」

「見付けました…」ホッ

「さあ!どーんと言ってやれ!」

「は、はい!///」ダッ

「人違いでしたと

ドーン

「ぐえッ!」

「///」ヒシッ

ボク子「」

「」

36 : 名も無き... - 2014/12/20 19:32:31.75 ZPSn7T0gO.net 12/232

~放課後 喫茶店~

「会ったことがある…と?」

「は、はい…」

「ワリぃ、本当に覚えてない…」

「それは…仕方ないですね…」

「ずーっと昔とか?」

「いつか、思い出してくれれば…」ニコッ

ボク子「内緒なの?」

「はい。今は」

「それ、実は俺だったりしない?///」

「いいえ」

「(即答…)」ガクッ orz

「せめてヒントをくれ」

「ヒント…ですか」ウーン…

「何か思い出すきっかけになるような…」

「はい///」ダキッ スリスリ

「」

ボク子「」

「」

37 : 名も無き... - 2014/12/20 19:33:36.99 ZPSn7T0gO.net 13/232

~帰路~

「っと、俺はここでバイビーだな」

「ああ」

ボク子「また明日ー」

「さようなら」

「バイバイキーン!」ブンブン

…ヘーソーナンダ ハイ キョウハヒエルナー…

ボク子「じゃ、ボクはここで」

「おう」

「さようなら」

ボク子「また明日ー!」ブンブン

スタスタ…

「…」ウーン…

「焦って思い出さなくてもいいですよ」クスクス

「?」

「…ち、違いました?」

「いやなに、晩飯のカップ麺は何にしようかと…」

「」

「ああ、勿論そっちの件も頭の片隅には置いてるぞ」

「は、はあ…(片隅…)」

38 : 名も無き... - 2014/12/20 19:34:42.76 ZPSn7T0gO.net 14/232

~公園前~

「じゃあ、私はここで」

「家、この近くか?」

「え、ええ、まあ…」

「んーじゃ、また明日」

「はい。また明日」ニコッ

~自宅 夜~

「(公園の近くとなると…あのデカいマンションか)」ジョボボ…

「(良いトコ住んでんなぁオイ)」

「(んー…しかし…)」

─いつか、思い出してくれれば…─

「…」

「……」ウーン…

ピピッ

「まいーや。あとあと」ペリペリ

ズーッ ズルズル

「うまうま(…考えるのは明日でいいか)」フーフー

ズルズル ハフハフ

「(明日…?明日何かあったっけ?)」

ズルズル

「(ああそうだ。明日はシーフードにしよう)」ウンウン

ズルズル

54 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/22 19:23:12.94 8LFyAMlJO.net 15/232

~翌朝~

「…」フゥ…

「(気分が重い…まだ切り替えられないな)」

「…」ムカムカ

「(いやいや、ダメだダメだ…)」

「…例え死んでも、俺は女は蹴らん」キリッ

「(…でもその眉毛はどうかと思う)」

チンポーン

「?」

スタスタ

「はいはい」ガチャ

「おはようございます」ニコッ

「おお、おはよう。よく分かったな」

「!」

「…?」

「…!」ウーン… ハッ

「昨日、方向を…あとは表札で…」

「なるほど」

「ですです///」コクコク

「まあ入ってくれ。準備がまだだ」

「い、いいんですか!///」

「お、おう。男の一人暮らしだから散らかってるが…」

「じゃ、じゃあ…///」

「(そんなに喜ぶ事かね…?)」

55 : 名も無き... - 2014/12/22 19:24:26.64 8LFyAMlJO.net 16/232

~通学路~

「朝は寒ぃな~…」

「12月も半ばですからね」

タッタッタッ

ボク子「おっはよー!」

「これが若さか…」

「」

ボク子「好きだねぇ…」ハァ…

アーダコーダ

「うーす…」ノソノソ

「おお、これが正しい師走の朝だな」

「朝の冷え込みは辛い…布団から出たくない」

「…解る」

ボク子「年寄りくさいな~…」

「要するに、寒いんですね?」

「まあ…」

「なら…///」ガシッ

「」

ボク子「」

「///」スリスリ

「俺と組も!ねぇ俺と腕組も!」

「ヤだよ、ホモかよ」

「テメェじゃねぇ!!」ブワワッ

56 : 名も無き... - 2014/12/22 19:25:31.93 8LFyAMlJO.net 17/232

「待て友よ、お前は一つ勘違いをしている」

「どんな?」

「これ、大して暖かくないぞ?」

「」

ボク子「どれどれ///」ヒシッ

「な?」

ボク子「うーん…よく判んないからもうちょっと///」

「しかも非常に歩き難い」

「…呪われろ」

~教室~

イケメン先輩(以後イケメン)「ってワケよ」

元カノ「そーなんだ」ケラケラ

イケメン「笑えるだろ?w」

キャッキャッ

「…」チラッ

「大丈夫だ。問題無い」キリッ

ボク子「よしよし、ボクの胸を貸してあげよう」

「残念だがお前には貸すほどの胸は無い」

ボク子「うぐっ」グサッ

「え、えっと…///」オズオズ…

「冗談だから真に受けるなよ?」

「あ…はい」

57 : 名も無き... - 2014/12/22 19:26:36.72 8LFyAMlJO.net 18/232

キャッキャッ

イケメン「ん~?」

元カノ「先輩?どしたの?」

イケメン「…あんな子いたか?」

元カノ「転校生ね。ね、そんな事より…」

イケメン「ん?ああ、はいはい…」チラチラ

元カノ「…」

~昼休み~

ボク子「今日はパンだー!」

「一緒に行くか」

「娘ちゃんは?」

「待ってます」

ボク子「すぐ戻ってくるからねー」

「はい」ニコッ

~廊下~

ボク子「(パンかぁ…)」クスクス

「お、どうした?」

ボク子「ちょっと思い出してた」

「あ~…」

65 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/23 19:35:17.37 GbJbWOw6O.net 19/232

~回想 1年前~

ドンッ

「あ痛!」

ボク子「ご、ごめんね!ボク、急いでたから…」

「んん?僕?」

ボク子「や、やっぱり、変…?」

「いやそんな事はどーでもいいが…」

ボク子「(そんな事…?)」

「そんなに急いでどこ行くんだ?名も知らぬ同級生よ」

ボク子「パン」

「なら俺らと一緒だな」

「姫、ご一緒しませう」

「『殿』じゃないのか?」

「いや『ボク』っつっても…」

ボク子「ごめんね?皆の分だから、急がないと…」

「皆の分?」

「それって…」

ボク子「ボ、ボク、パン買いに行くの好きだから!」

「これは…」ヒソヒソ

「ああ…」ヒソ…

「渡りに船だな」

「………は?」

「じゃ、俺らの分も頼むわ」

ボク子「」

「最低か!」

66 : 名も無き... - 2014/12/23 19:36:21.89 GbJbWOw6O.net 20/232

「…?」

「まぁ、流石に解ってるだろうし、場を和ますために言ったんだろうけどな?」ヒソヒソ

「こりゃイジメかも…」ヒソ…

「何だと!そうだったのか!」

ボク子「」ビクッ

「」

「だが、万が一と言うこともある…本当にパン買いに行くのが好きだったらどうする?」ヒソヒソ

「い、いやそんな…」ヒソ…

「確かめてみるか?」ヒソ

「デリケートな問題だから…慎重に、遠回しにな。うん」ヒソヒソ

ボク子「あ、あのー…」

「なあ」

ボク子「何?」

「(頼むぞ、男…!)」

「お前イジメられてんの?」

ボク子「」

「どぉしてぇぇぇ!!」ブワワッ

67 : 名も無き... - 2014/12/23 19:37:26.99 GbJbWOw6O.net 21/232

ボク子「…」

「パシリってやつか?」

「お、おい男!」

「お友達の輪からハブられたくないからンな事やってんのか?」

ボク子「……さい」

「あ~?聞こえんな!?」

ボク子「うるさい!」ブンッ

バシィッ

「ハン…」つ友

「何で…?」ヒリヒリ

ボク子「ボクは…ボクはねぇっ!?」

「」

「」

プギャー

ボク子「何が可笑しい!!」

「」

「」

プギャー

ボク子「この…ッ!」ブンッ

バシィッ

「…気は済んだか?」つ友

「…普通、黙って自分がブたれるシーンじゃないんスかね?」ヒリヒリ

ボク子「何も…!何も知らないクセに!」

「知らぬさ!」

ボク子「!」

「所詮人は己の知る事しか知らぬ!」

ボク子「…ぅ」

「(吹いちゃダメだw…吹いちゃダメだw)」

68 : 名も無き... - 2014/12/23 19:39:44.42 GbJbWOw6O.net 22/232

「まだ苦しみたいか!」

ボク子「な…」

「いつかは…やがていつかはと!そんな甘い毒に踊らされ…!」

ボク子「…」

「一体どれ程のパンを買い続けてきた!?」

ボク子「…」ジワッ

「(腹筋w腹筋が…!w)」

ボク子「…ど…たら、グスッ、いい…よぉ」グスッ

「人の輪に…ってのは大事な事…だがしかぁし!」

ボク子「」ビクッ

「顔色伺って生きるのとは…違うんでねの?」

ボク子「!」

「まぁ、取り敢えずパン買い行こうぜ」

「んだな~」

ボク子「…」

「おい、お前が居ないと何買うのか判んないだろ」

ボク子「えっ…」

「かなり出遅れたからな~…」

ボク子「て、手伝って、くれる…の?」

「俺は紳士だからな」

「…紳士が人を盾にするのか」

ボク子「…」

78 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/24 19:40:47.29 jXh8y/JYO.net 23/232

~教室~

「あったな~、ンな事も」パクパク

「ま結果的に俺らとツルむ事になっちまったけどな」モグモグ

ボク子「いいよいいよ。何か無理しなくなったら、普通に友達も出来たし」ニコッ

「それにしても…あん時ゃヒデェ目にあったぜ…」ムシャムシャ

ボク子「ごめんごめん」ケラケラ

「胸を張れ。あの時のお前はゲシュマイデ○ッヒ・パンツ○ーだった」ポン

「嬉しかねぇよ!」

「」クスクス

ボク子「ごめんね~?変な人ばかりで」

「いいえ。楽しいです」ニコッ

「変な人ばかり…って…」ウーン…

ボク子「違った?」

「紳士、オナベ、変態…一人、いや、オナベを入れて二人か…」ブツブツ

ボク子「」ピクピク

「」ビキビキ

「」クスクス

79 : 名も無き... - 2014/12/24 19:41:47.20 jXh8y/JYO.net 24/232

~放課後~

「げーせん…?」

「そう。ゲームセンターのこと」

「帰りに寄っちゃダメだから、着替えてからになるけど…」

ボク子「どうする?」

「あ、来るんなら仕切りのあるトコには近付くなよ?」

ボク子「動物園とか言われてるからね~…」

「動物園…」

「まぁ、俺らはそこ行くんだけど」

「行きます」

「んーじゃ公園に17時なー」

「はい」

ボク子「了~解」

「かぁ~!楽しみだぜ!」

80 : 名も無き... - 2014/12/24 19:42:51.93 jXh8y/JYO.net 25/232

~ゲーセン 夜~

ワイワイ ガヤガヤ

「こぉの役立たずが!」

「何おぅ!お前こそしっかりカットしてくれや!」

「」オロオロ

ボク子「あー…大丈夫。いつもの事だから」

「主に星を取らせずして何がファテ○マか!」

「誰がファ○ィマか!」

「…第一それ、自分で言うから名台詞なんであって…」

「む。確かに」

「他人から言われたら、単純にダメな子が叱られてるみたいだろ」

「…つまり」

「」ウンウン

「この場合は正しいワケだな?」

「」

マテコラァァ! コッチヨォ キャッキャッ

「え、えーと…」

ボク子「あっちで待ってよっか」ハァ…

100 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/27 19:27:06.90 ubRVEYAdO.net 26/232

イケメン「お」

ボク子「あ」ペコッ

「…こんばんは」ペコッ

イケメン「いやぁ~奇遇だね」キラッ

ボク子「はあ」

「…」

元カノ「お待たせ~。はい、コーラ」スッ

イケメン「サンキュ。ほら、同じクラスの」

元カノ「あ、本当だ」

イケメン「今からダンスるんだけど、見てく?」キラッ

ボク子「いえ、友達と来てるんで…」

イケメン「呼んじゃいなよ。一緒に見せたげるから」キラキラ

ボク子「(ウザいなぁ~…)」

「…」

イケメン「で?俺のダンスを拝める、友達の女の子達は?」キョロキョロ

「…見たいか?」

「別に…」

プギャー

イケメン「」

101 : 名も無き... - 2014/12/27 19:28:11.62 ubRVEYAdO.net 27/232

イケメン「(ムカつく奴らだな…んん?)」

男・友「?」

イケメン「…」ニヤッ

イケメン「あれ?もしかして君…」

「はい?」

イケメン「男君じゃないかい?」

「はい」

イケメン「そうかそうか。いやぁ~、悪かったね」ハハハ

「はあ」

イケメン「まあでもほら、好いた惚れたは人の自由だからね」ギュッ

元カノ「せ、先輩!?もう!///」

「ご尤もです」

イケメン「…(何だ?効いてない…?)」

「そろそろ帰ろうってトコなんで、これで」ペコッ

イケメン「そ、そうかい」

「じゃ、これで」ペコッ

ボク子「さよーなら」

「…」ペコッ

102 : 名も無き... - 2014/12/27 19:29:16.93 ubRVEYAdO.net 28/232

~帰路~

「やるじゃない」ニコッ

「何が?」

ボク子「華麗なスルーだったね~」

「ああ、さっきのか」

ボク子「うんうん」

「これも紳士のなせる業よ」フッ

「…」

「しっかし、ヤな奴だったな~」

ボク子「顔は良いんだけどね~」

「まあイイじゃねーか。ほっといてやろーぜ」

「いや、まあ…」

「あの…」

「ん?」

「さっきの人は…」

「あ~…、ま要するに…」

カクカク シカジカ

「よくある話だろ?」ハハハ

「…」

「タフだな…」

「まぁな」

ボク子「…」

103 : 名も無き... - 2014/12/27 19:30:21.74 ubRVEYAdO.net 29/232

~自宅~

「ただいまっと…」バタン

「さて」

~近所~

─ア゙ア゙ア゙ァァァァァ─

主婦A「」ビクッ

主婦B「」ビクッ

主婦A「ちょっと聞きました!?奥さん!」

主婦B「ええ!ええ!聞きましたとも!」

主婦A「まるでどこかの初号機が暴走した時のような!」

主婦B「早く帰りましょ!何だか怖いわ!」スタスタ

主婦A「そうね!」スタスタ

~自室~

「(スッキリ)」フゥ…

「(イイんだ…これで…)」フッ…

「…」

「……」

「…………」

「ぶるるおあぁぁぁぁぁ!!」ジタバタ

111 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/28 20:15:17.70 yya29FaGO.net 30/232

~翌日~

担任「…というワケでな。人の可能性のテストみたいなモンだ」

…ザワ…ザワ…

「要するに伝言ゲームだろ?」

「他に何て言うんだよ?」

「何で態々…」

「暇なんだろ」

「期末終わってるしな」

「じゃあ帰らせろってんだよな」

「気のきかねぇ野郎だよな」

担任「オラァ!さっさとやれー!」バァン

キャー

112 : 名も無き... - 2014/12/28 20:16:21.93 yya29FaGO.net 31/232

「えーと…俺は娘から聞いて、友に伝えるのか」

「しっかり頼むぜ?」

「『うわっ、君、耳臭いなー』とか言ったら泣く?」

「泣くかよw」

ボク子「おーい」

「おう、もう俺の番か」

「いてらー」

ボク子「あのね?ちょっと耳に挟んだんだけど…」

「?」

ボク子「途中でフザけた人がいて、正確な答えは解らないんだって」

「ま、暇潰しみたいなモンだろうし…」

ボク子「…だね」クスッ

「えーと、あそこ行きゃいいんだな?」

ボク子「そそ。いてらー」

113 : 名も無き... - 2014/12/28 20:17:27.64 yya29FaGO.net 32/232

「あ、こっちです」

「あいよー」

「じゃあ、その…耳を…///」

「うむ」ズイッ

「…///」

「…何をやっとるのかね?」

「!い、いえ…///」コホン

「じゃあ、いきます」

「フン…カモォン」キリッ

「時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事」ヒソヒソ

「(なげー…)」

「…以上です」

「…了解」

「おーい!友ー!」

「あいあーい!」タタタッ

「耳貸せ」

「おう」

「由美かおるはサイボーグ」ヒソヒソ

「覚えやすいなw」

「だろ?」

121 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/30 19:37:06.70 Mxz7IuEmO.net 33/232

~15分後~

担任「よーし、答え合わせターイム!」

ハーイ

担任「遡って合わせていきゃあ、誰がおバカさんだったか判るってモンだ」ハハハ

担任「ちなみに答えはだな、時間に関する事だ」

「(…?)」

担任「ちょっと長めだったからな。ちゃんと伝わってっかな?w」ゲラゲラ

「(まさか…娘から聞いた答えで合ってるのか?)」

「(妙だな…たしかボク子は、途中フザけた人がいたみたいで…とかナントカ)」ウーン…

担任「よーし、最後の奴は誰だー?」

男子Z「俺っス」

担任「してその方、何と聞いた?」

男子Z「『由美かおるはサイボーグ』っス」

担任「」ビキッ

男子Z「」

122 : 名も無き... - 2014/12/30 19:38:11.76 Mxz7IuEmO.net 34/232

担任「初めてですよ…」

男子Z「」

担任「この私をここまでコケにしたおバカさん達は…」ビキビキッ

男子Z「う、うっス、男子Yから聞いただけっス」

担任「Yぃぃ?」ユラッ

男子Y「ちょ、ちょりーっス!俺は友から同じく!」

担任「友ぉぉ?」キリキリキリ…

「お、俺は男から同じく!」

担任「男ぉぉ?」ゴキゴキッ

「伝えた事と違うようですが…」

担任「ほほぉう…何と伝えた?」

「俺は、『時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事』…と」

「はぁ!?」

担任「正解!」

「何よりです」

担任「という事は、だな…」ギギギ…

「」

担任「オゥハーハハ!おバカさん!」

「ちょっ!待っ!」

オラオラオラオラオラオラ!!

123 : 名も無き... - 2014/12/30 19:39:16.80 Mxz7IuEmO.net 35/232

~昼休み~

「…」

「だから悪かったって。ほらヤキソバパン」

「ぬぅ…」パクパク

「いや、ボク子から正確な答えは伝わってないっぽいって聞いてたからよ?」

ボク子「そう言えば、どうやって答え知ったの?」

「娘から聞いたダケだぞ?」

ボク子「本当に?娘ちゃん、ボクのいくつか後だったけど…」

「…ちょっと待て。お前は何て聞いてたんだ?」

ボク子「『月光は俺のイレギュラーナンバー』って」

「…」

「…最初、担任の答え聞いてたとかか?」

ボク子「教室の隅で耳打ちだよ?聞こえるワケないじゃん」

「う~ん…」

タッタッタッ

「お待たせしました。飲み物、混んでて…」

「お、おう」

ボク子「ね、ねぇ」

「?はい」

124 : 名も無き... - 2014/12/30 19:40:21.75 Mxz7IuEmO.net 36/232

~放課後~

「(『偶々聞こえて…』ね)」ピッ

ガタン

「(どんだけ耳イイんだ…ウサギかっつーの)」パキッ

ズズッ

「(ウサギと言やあ、アレは元気にやってんのかね)」ホゥ…

「あ」

「おう」ズズッ

「コーヒー、ですか?」

「そそ。帰る前の一服」

「寒いですからねー…」

「んだんだ」ズズッ

「…」ジー…

「…欲しいのかね?」

「…一口///」

「えっ」

「えっ」

「い、いや、別の買うよ」ゴソゴソ

「い、1本は多いので///」

「いや、でもなぁ…」

「お金も勿体ないですよ?」

「…む。たしかに」

「はい」ニコニコ

「んでは」スッ

「…頂きます///」

133 : 1@\(^o^)/ - 2014/12/31 20:24:41.58 Bd+iXDs3O.net 37/232

~翌朝 教室~

元カノ「先輩、クッキー焼いてみたの///」スッ

イケメン「お、サンキュ♪」チュッ

元カノ「やぁん///」

イチャイャ キャッキャッ

ボク子「…」

「…」

「…」チラッ

「?…どうした?」

「いんやぁ…何かこう、ちみっとくらいイラッとしないの?」

「フッ…去る者は追わず、よ」

「…そか」

ボク子「(う~ん…)」

「…」ヒシッ

「お、どうした?」

「いえいえ。寒いので///」スリスリ

「こっち!ね、こっちでもカマンバッチグーよ!?」

「結構です」ニコッ

「照れなくてもイイのよ?///」

「ポジティブだなおい」

ボク子「…」ハァ…

134 : 名も無き... - 2014/12/31 20:25:41.80 Bd+iXDs3O.net 38/232

~昼~

「(今日が土曜日であったことを、神に感謝しよう)」

「(大丈夫、家に帰って、リフレッシュして…)」ブツブツ

ツンツン

「んん?」

元カノ「あの、ね?」

「」

元カノ「ちょっと、いい?」

「も、もーま…ゴホン、おう。何?」

元カノ「…娘ちゃんってさ」

「…」

元カノ「男の…何かな?」

「(こ、これは…!)」

元カノ「付き合ってるの?」

「フッ、惜しくなったのか?だが心配は

元カノ「ナンか先輩が『可哀想な後輩に女紹介してやりたいから、聞いてみて』って」

「………さいで」

135 : 名も無き... - 2014/12/31 20:27:00.54 Bd+iXDs3O.net 39/232

元カノ「ふぅん。ま、だいたい分かったわ」

「そうか」

元カノ「…紹介も要らないのね?」

「ああ」

元カノ「っと、そろそろ行かないと。じゃーねー」

「いてらー」

タッタッタッ…

「…」

「くっ…くぐっ…」orz ガクッ

「…男」

「お、おう、遅かったな。帰るか」スッ

「お前、やっぱり…」

「いやなに、ちょっと腰がな」ハハハ

「…家寄れよ。イイ物貸してやっから」

「…おう」

150 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/02 19:29:07.22 sYddU9LRO.net 40/232

~友宅~

「いやぁ~、女の子入れたの久し振りだわ///」

ボク子「え、親しい子いたんだ?」

「へぇ、いつの話よ?」

「…夏休みの勉強会以来」

「それって…」

ボク子「…ごめん。もう聞かない」

「」

「涙拭けよ。また冬休みやるか?」ニコッ

「」クスクス

「と、取り敢えずお湯沸かすわ」

「おう」ガサガサ

ボク子「ボクはこれね」スッ

「…お願いします」スッ

「あいよ~、任されて~♪」

151 : 名も無き... - 2015/01/02 19:30:11.54 sYddU9LRO.net 41/232

「そう言やぁよ?」ズルズル

「んー?」ズーッ

「クリスマスどーするよ?」モグモグ

ボク子「あっ…そっか」フーフー

「…」ツルツル

「…去年通りでイイじゃない」ハフハフ

「…?」

ボク子「娘ちゃんは知らないよね。あのね…」

「男の家でLet's Party! Yeah Ha!」

「…来るか?」

「はい!」ニコッ

「いやぁ~、楽しみですなぁ///」ニヤニヤ

「お前は一人でゲーム大会な」

「」

「しかもドラン○レイグ巡礼」

「…せめてロー○ランにしてくれ」

152 : 名も無き... - 2015/01/02 19:31:16.89 sYddU9LRO.net 42/232

~自宅 夜~

「友のヤツ…」フゥ…

「(何が『コレで元気100倍!』だ)」カタッ

「(むぅ…しかし…)」マジマジ

「(女教師、ナース、ブルマ…か)」

「出来ておるのう…友は///」キリッ

ウィィーン ガシャッ

「どぉれ…」

~30分後~

「…何故だ」

「(どうしてこんな事に…)」

「(これ系は服装で8割が決まる…)」

「(なのに…ッ!)」ググッ

「脱いだら意味無いだろうがぁぁ!!」バァン

「何で全部脱ぐんだよ!」

「必要なトコだけ出しゃイイだろうが!」

「必要な!」

「トコだけ!」

「出してヤればイイだろうが!!」

「…」ハァハァ…

「(…大事な事なんでな…)」

「…寝よう」グスン

164 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/05 19:03:32.06 ccJ0xRx8O.net 43/232

~翌朝~

チンポーン

「…ぅ」パチッ

「(紳士の休日に水を差すとは…)」

チンポーン

「はいはい、今行きますがな…」

ガチャッ

「よ!」

「おお、おはよーさん」

「昨夜はお楽しみでしたねぇ?///」

「」ブチッ

メメタアッ

アッー!

~お茶の間~

「え~…、ダメだった?」

「ダメ。全然ダメ」

「むぅ…」

「脱いだら意味無いだろ…」

「あー…」

「そもそもアパートのドア開けたらナースが…って…」

「あー…」

「もっとこうシチュエーションと言いますか…」

チンポーン

「んん?」

「何?客?」

「いや?誰とも約束してないが…」

スタスタ

ガチャッ

「おはようございます」ペコッ

165 : 名も無き... - 2015/01/05 19:04:36.47 ccJ0xRx8O.net 44/232

「ご飯、まだですよね?」ガサガサ

「ああ」

「よかった」ニコッ

「え?何?作るの?」

「はい」グッ

「いや、そいつは助かるが…」

「あ、迷惑…ですか?」

「そんなことも無いが…」ウーン…

「…」

「…じゃあ、お願い」

「はい///」

スタスタ

「…」ツンツン

「?」

「お邪魔かしら?///」ヒソヒソ

「いやいやいや…」ヒソヒソ

チンポーン

「千客万来だな」

「今度は何だ…」スタスタ

ガチャッ

ボク子「おっはよー!」

166 : 名も無き... - 2015/01/05 19:05:41.56 ccJ0xRx8O.net 45/232

「出来ました」コトッ

「おお…日本の朝って感じだな」

「///」

ボク子「良い匂い~」

「俺は今、猛烈に感動している!」

「カップ麺ばっかだったから尚更だな」

「コラコラ、いくら俺でもカップ麺ばかりじゃないぞ?」

ボク子「昼のパンとかはナシだよ?」

「」

「たまに仕込んでるカロリー○イトとかもナシだぜ?」

「」

「さ、どうぞ」クスクス

167 : 名も無き... - 2015/01/05 19:06:46.71 ccJ0xRx8O.net 46/232

~昼前~

「ところで俺の相棒を見てくれ。コイツをどう思う?」

「すごく…長いです…///」

「狭路の物干し竿は鬼だな」

ブシャシャ ア゙ア゙ァァァ…

ボク子「…」ハァ…

「?」

「お、もうこんな時間か」

「昼は外で食うか?」

ボク子「ひ、昼はさ…」

「?」

ボク子「ボクが作るよ///」

「何…だと…?」

「作れるのか?」

ボク子「もーまんたい!任せてよ」ニコッ

「…」

「むぅ…腐っても女の子なんだな」

ボク子「まず腐ってないから!///」

176 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/06 19:43:42.07 KLK+36EtO.net 47/232

~スーパー~

ボク子「えーと、コレとコレ…あとは…」

「何を作る予定ですか?」

ボク子「シチューだよー」

「じゃあ、私はサラダでも」

ボク子「うんうん」ニコニコ

ボク子「…って、男と友は?」

「たしかあっちに…」

ワイワイ ガヤガヤ

「どぉですか友さん、コレ」

「コレは…実に引き裂きたくなるパンストですね」

「でしょお?」

「でも…お高いんでしょう?」

「ところが!このパンストに同じ物を2つお付けして!」ガサガサ

「…」ゴクリ

「お値段何と!」

ボク子「いくら?」ニコニコ

「」

「」

「…好きなんですか?///」

「…ほんのりと」

177 : 名も無き... - 2015/01/06 19:44:46.61 KLK+36EtO.net 48/232

~自宅 昼~

ボク子「今から作るから、ちょっと待つことになっちゃうけど…」

「もーまんたい」

「ゲームでもしてよーぜ」

ボク子「ごめんねー」カチャカチャ

「じゃあ、私はこっちで」

ボク子「うんー」

タンタンタン ジャー…

「そう言や、折れ直縛りどうなった?」

「…アルト○ウスの大剣になった」

「…意味無いじゃん」

「…そうね」

「久し振りにⅡでもやる?」

「それやるくらいならナイン○レイカーやるわ」

「…そうね」

「他には…」ガサガサ

「よし!じゃあA・○・E:Rやろうぜ!持ってんだろ?w」

「売った」

「…やっぱり?」

「ああ。購入翌日にな」

「やっぱりかあぁぁぁ!」

プギャー

ボク子「騒がしいなぁ…」

「賑やかですね」クスクス

178 : 名も無き... - 2015/01/06 19:45:52.87 KLK+36EtO.net 49/232

~昼過ぎ~

ボク子「出来たよー!」カンカンカン

「腹へった~…」

「お皿出します」カチャカチャ

「お、娘ちゃんのサラダも美味そうだな~」

「ありがとうございます」ニコッ

ボク子「おかわりもあるからね~」コトッ コトッ

「スゲー…」

イタダキマース

「うまうま」ガツガツ

「あつ、うま」モグモグ

ボク子「煮込むともっと美味しいんだけどね」カチャ パク

「…ニンジン///」パクパク

ボク子「ニンジン好きなの?」

「はい///」

「君はウサギか何かかね」ハフハフ

「!」

「?…どったの?」

「い、いえいえ!美味しいですね///」カチャ

205 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/11 18:56:26.79 nBTQNkg7O.net 50/232

「そうそう、ウサギと言やあ」カチャカチャ

「お、どうした?」ハグハグ

「ほれ、先週…」

ボク子「一人キャンプ?」

「…」orz

ボク子「ご、ごめん…」

「…」

「…まあ、そん時にな?」

「ウサギは寂しいと死んじゃうのよ!?」

「はいはい。でな?」

「」

ボク子「うんうん」

「エライ可愛らしいウサギ見付けてな?」

「!///」

ボク子「え~、見てみたい~」

「ウサギ、美味いらしいしな」

「」

「いや食う気は起きなかったが…」

「き、気に入ったんですか?///」

「おう。パッと見…」

「///」ドキドキ

「泥まみれで小汚い狸か何かかと思ったが」

「」

206 : 名も無き... - 2015/01/11 18:57:31.89 nBTQNkg7O.net 51/232

~夜~

「じゃ、気ぃ付けてな」

「おー、また明日ー」

ボク子「まったねー!」ブンブン

「また明日」ペコッ

バタン

「(んん…そうだな…)」

「(年が明ける前に、もう一回行ってみるか)」

「(こう、何と言うか…)」

「…」ウーン…

「(ペット飼う人の気持ちが解るような気がする…そう、言うならば…)」

「ココロのスキマ、お埋めします」ドーン!

「(…虚しい)」

「(馬鹿やってないで風呂入って寝よう)」

207 : 名も無き... - 2015/01/11 18:58:37.00 nBTQNkg7O.net 52/232

~翌日~

オハヨーゴザイマース!

担任「ん、おはよう」

日直「着席」

ガタタッ

担任「もう少しで冬休みだな」

ワイワイ

担任「頼むから、警察のお世話になるような事はするなよ?」

ガヤガヤ

担任「聞いてんのかね…まったく。はい注目!」パンパン

シーン

担任「今先生が言った事を言ってみなさい。はい女子Z」

女子Z「ごめんなさーい」テヘッ

担任「まったく…じゃあ女子Y」

女子Y「やぁん先生~堪忍して?」ニコッ

担任「…仕様の無い…友」

「あン、許してぇ~///」クネッ

担任「立ってろ」

「」

担任「男、お前はどうだ?」

「はい、えーとですね…」ガタッ

担任「…」

「…」チラッ

「…?」

「(担任、何て、言ったか、教えて)」スッ ミミー パクパク ミミー

「!」コクコク

「…」カキカキ スッ

208 : 名も無き... - 2015/01/11 18:59:41.72 nBTQNkg7O.net 53/232

~昼休み~

「苦しゅうない。近う」

「…?///」オズオズ

「勝利のヤキソバパンを君に!」ズイッ

「あ、ありがとうございます///」

「あーいーなー、ソレ欲しーなー」

ボク子「自分のパン食べなよ…」

「ま、礼ってことで」

「あ、じゃあ…」カタッ

「うん?」

「お弁当、食べませんか?///」スッ

「よかったのか?ホイホイ差し出したりして。俺は他人の弁当だって、かまわないで食っちまう人間なんだぜ?」

「アッー!///」

プギャー

「???」

ボク子「…」ハァ…

249 : 1 ◆ZbmUZ9sYwg @\(^o^)/ - 2015/01/20 19:33:33.99 zxSP7cwBO.net 54/232

~帰路~

「おお、そろそろプレゼント交換用の買わなきゃな」

「意外と悩むんだよな~」

ボク子「去年の菓子パン詰め合わせは凹んだよ…」

「いやほら、ボク子って言ったらパンだったしな…」

「知り合って1ヶ月くらいだったし…」

ボク子「今年は頼むからね?」

「…善処する」

「…多分」

「楽しみですね」ニコニコ

ボク子「それとなく欲しい物とか呟いた方が良いかも?」

「カップ麺」

「彼女」

ボク子「」

「(何にしよう…?)」

250 : 名も無き... - 2015/01/20 19:34:36.83 zxSP7cwBO.net 55/232

~翌日~

担任「うむ。今日は、皆の想像力を試そう」

…ザワ…ザワ…

担任「ここに『イワンのバカ』という本がある」

ワイワイ ガヤガヤ

担任「はい静粛に!静粛に!」パンパン

シーン

担任「なかなかインパクトのある題名だろう?内容を知ってる者は?」

シーン

担任「結構。では、班ごとに別れ、どういう内容か想像し、発表しなさい」

エェェー!

「またワケの解らん事を…」

「アレで務まるんなら、俺でも教師になれそうだ…」

「でも、面白そうです」ニコッ

「だよね!///」

ボク子「…で、どうするの?」

「題名から想像すりゃイイんだろ?」

ボク子「う~ん…」

「任せるぜ!俺はまとめ役な!」

「リーダー気取りかよ…」

「まぁまぁ」ニコニコ

251 : 名も無き... - 2015/01/20 19:35:43.42 zxSP7cwBO.net 56/232

~20分後~

担任「うむ。では1班から」

1班「はい。これは男女間の…」

担任「ふむふむ」

1班「…別れる時にヒロインが発した『イワンのバカ!』が題名になったのではないかと」

担任「甘酸っぱいねぇ。75点!」

オォー! ワイワイ ガヤガヤ

担任「次。2班」

2班「はい。これはですね…」

担任「ほう…ふむ…」

2班「で、若さ故の過ちを犯したイワンが、自分自身に対して『イワンのバカ!』って。はい」

担任「認めたくないモノを認めて、か。80点!」

オォォー! ヤンヤヤンヤ

担任「えー、次は…」

ナノデ…ツギ…フム…

担任「次。ラスト」

「はい。まず、皆深く考え過ぎだと思います」

担任「ほぉ…」

「イワンがバカなんです」

担任「ふむ。で、どんな話になる?」

「えっ」

担任「えっ」

252 : 名も無き... - 2015/01/20 19:36:48.34 zxSP7cwBO.net 57/232

担任「…さて、最下位である男の班には罰を与えよう」

「先生」

担任「何だ?」

「連帯責任はご尤もですが、こちらには転校して日の浅い者がいます」

担任「む…」

「従って、今回に限り、リーダーのみがその責を負う…という形にして頂きたく思います」

担任「男…天晴れだ!」

「では…」

担任「んん。今回はそうしよう」

「ありがとうございます。おい、リーダー!」

「呼んだ~?///」

担任「」

259 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/21 19:37:37.28 Ix0GE0YhO.net 58/232

~昼休み 廊下~

「しかしアレだな」スッ

「…」モグモグ

「実際、廊下に立たされるのってさ、キツくない?」スッ

「…」チュー

「皆何事かと立ち止まり、振り返り…なぁ?あ、次カレーパン?」スッ

「…」モグモグ

「何より両手にぶら下げたバケツがまたなぁ…」スッ

「…」チュー

「しっかしまぁ、紳士である俺が…」スッ

「…」モグモグ

「友達で良かったな?」ニコッ

「……シネ」

~教室~

担任「パンを食わせてやってるのか…実に微笑ましい」ウンウン

ボク子「(…絶対楽しんでる)」

「(一緒に食べたかったな…)」

260 : 名も無き... - 2015/01/21 19:38:43.57 Ix0GE0YhO.net 59/232

~放課後~

ガラララ…

イケメン「えーっと…」キョロキョロ

イケメン「ああ、男君」

「はい」


イケメン「元カノ知らないかな?」

「…さあ?」

イケメン「そっかw」

「?」

イケメン「ちゃんと帰ったか」ウンウン

イケメン「じゃ」

「はあ」

~廊下~

「(何だったんだ?一体?)」

「へいお待ち!」シュタッ

「おお、反省文OK出たか?」

「…ああ」ピクッ

「転校間もないレディのために、か。かっくいぃ~」

「そ、そう?」

「ああ。クラスの女は皆お前にバキュンさ」

「や、やぁめぇろぉよぉ~///」

「何か腹へったな」

「コンビニ行く?肉まんくらいなら奢るぜ//」

「さっすがリーダー」

「や、やめろってぇ~///」

261 : 名も無き... - 2015/01/21 19:40:15.42 Ix0GE0YhO.net 60/232

~翌日 放課後~

ボク子「いよいよ明日だねー」

「また飾り付けとかすんの?」

「アレ何気にめんどいよな…」

ボク子「す・る・の!///」

「頑張りましょう」ニコッ

「アイマム!///」ビシッ

「あいよ~…」

ボク子「その代わり、料理は期待していいからさ」ニコッ

「ですです」ニコニコ

キャッキャッ

「へいへ…ん?」

「どしたー?」

「いや…」

「(今、イケメンと派手な女が歩いてたような…)」

「(まさか…いや)」ブンブン

「(人を悪し様に捉えるは下衆の極みよ)」

「(見間違い…もしくは姉とか妹、だろう)」

「おい、まさか…」

「!(友も見たのか…?)」

「痔だな?コノヤロー!w」

「…俺の右手が光ってドリルぜ」

「」

アッー

269 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/22 20:50:16.70 2LazsDxAO.net 61/232

~自宅 夜~

「えーと…」ゴソゴソ

「(たらい回しじゃなくて、総当たりだからな)」

「(ま、増えたと言っても一人だから大差は無いが…)」

「(友用の…さだまさし)」イッテェ~シマイマスカァ~

「(ボク子用に手袋。ちょっとキューティー)」ガサッ

「(問題は娘だったが…ま、無難なマフラー、っと)」ウンウン

「んん…完璧だな」

「(何気に友のが一番高いんだよな…)」ゴロン

「期待してるぜ?兄弟…」フワァ~…

「」zzz…

270 : 名も無き... - 2015/01/22 20:51:12.10 2LazsDxAO.net 62/232

~翌朝~

チンポーン

「おお、来たか」ガタッ

ガチャ

「おはようございます」

「おはよーさん。丁度コーヒー淹れるトコだ。飲んでくか?」

「はい///」

コポコポ… カチャカチャ

「お待っとお」コトッ

「ありがとうございます」

「そうそう、夜の準備はバッチリか?」ズズッ

「た、多分…はい」

「そっか。ま、楽しくやろう」

「はい」ニコッ

271 : 名も無き... - 2015/01/22 20:52:19.21 2LazsDxAO.net 63/232

~昼休み~

ボク子「楽しみだね~」パクパク

「男性陣は飾り付け。女性陣は料理、と」モグモグ

「頑張ります///」グッ

「こいつはアレだな」ガツガツ

「?」

「腹ペコにして行かねーとだな」モリモリ

「…」ジー…

「あン、照れるじゃない///」バクバク

「生き易いものだな…羨ましいよ」

「」

~放課後~

「さて…」ガタッ

「クリスマス・フォーメーションだッ!!」アップ

ボク子「「「OK!男!」」…サン」カットイン

「満足だ…」

ボク子「じゃ、行こっか」ハァ…

「(ちょっと恥ずかしいかも)///」

「男、次は俺な///」

「アレは俺の物だ…俺だけの物だ…」

「1回でいーからー」

ワイワイ

272 : 名も無き... - 2015/01/22 20:53:24.24 2LazsDxAO.net 64/232

~自宅~

ガサガサ ペタペタ

「左舷!弾幕薄いぞ!何やってんのー!」ビシッ

「要するにコッチをもうちょい、と…」イソイソ

「やるじゃない」ニコッ

「ま、僕と君との仲だから…ってヤツ?」

「むぅ…」ウンウン

「例えば…隔壁!消火剤防御!」ビシッ

「いや意味解んねー」

「はあ!?」

ギャーギャー ワーワー

~台所~

ボク子「ちゃんと飾り付けやってるのかな~…」タンタン

「男さんと友さん、仲良いですね」カタッ

ボク子「中学の時からみたいだよ」

「そんなに前から…」

ボク子「?娘ちゃんの方が古いんじゃないの?」

「!」

「ど、どうでしょう?」ニコッ

ボク子「…」

288 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/24 19:36:32.64 /3Geiu72O.net 65/232

~夜~

「激しい『喜び』はいらない…そのかわり深い『絶望』もない…」

「…」

「『植物の心』のような人生を…」

ボク子「…」

「そんな『平穏な生活』こそ私の目標だったのに…」

「…」

「ウソなワケだが。メリークリスマス」パーン

ズルッ

「メ、メリークリスマス」パーン

ボク子「クリスマース!」パーン

「ヒィーハァー!」パーン

「腹へった…」

「結構真面目に飾り付けしたしな~」

ボク子「お疲れー。ささ、食べて食べて」

「おかわりもありますよ」ニコニコ

イタダキマース!

289 : 名も無き... - 2015/01/24 19:37:36.92 /3Geiu72O.net 66/232

「さらに出来るようになったな。ボク子」ハフハフ

ボク子「そ、そかな?///」

「前のシチューもンマかったが、今日のはさらに」ガツガツ

「美味しいですね」カチャ

「娘のサンドイッチもこれまた美味い」バクバク

「あ、ありがとう、ございます…///」

ボク子「玉子ふわふわ~」パクパク

「俺もふわふわ~///」

「お前は年中ふわふわじゃないか…」

「ひでぇ!w」

「」クスクス

ボク子「冬休みも楽しくなりそうだね」

「はい」ニコッ

「なぁ男…」ヒソ…

「んん?」ズズッ

「本当に心当り無いのか…?」ヒソヒソ

「…うむ」ヒソ…

290 : 名も無き... - 2015/01/24 19:38:42.16 /3Geiu72O.net 67/232

「あんな可愛子ちゃん忘れるかね…?」ヒソヒソ

「『ガンプラと女の子、どっちが欲しい?』って聞かれたら、『ガンプラ』って答えてた頃の話なのかもな」ヒソヒソ

「なるほど…」ヒソ…

ボク子「こらー!レディを差し置いて何やってんの?」

「いやなに、少年の頃、追い求めていた夢の事を。な?」

「…まぁ、概ね」

ボク子「本当に?」

「ああ。あ、そうそう、土曜日なんだけどさ」

ボク子「土曜日?」

「終業式ですね」

「何かやんの?」

「ああ。も1回キャンプを、と考えてるんだが…」

ボク子「えー!その日はダメだよ。親戚たくさん来るから」

「終業式の日は流石に…通知表で、な?」

「むぅ…(あとは…)」チラッ

「…///」ドキドキ

「…仕方がない。一人で行くか」

「」

296 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/25 19:38:38.04 q8D7qfToO.net 68/232

「んじゃ、お待ちかねのプレゼント交換しますかね」

「お!」

ボク子「キター!///」

「…///」

ワイワイ ガサガサ

「…全員渡ったか?」

「おう!」

ボク子「手触りでパンじゃないって分かったよ♪」

「大丈夫です」ニコニコ

「んでは…開封!」ビリッ

ワイワイ ビリビリ カワイー オオー

「(まずは…友の)」チラッ

「…///」バチーン

「(ウインク…?まぁいいや)」パカッ

─肩叩き券─

「…」

ドンッ

「あン///」

「…」ガッシ

「肩パンじゃなくて肩叩きね///」

「お前に贈ったCD、3000円したんだぞ…?」ビキビキ

「逆に考えるんだ。『あげちゃってもいいさ』と考えぶべらぁっ!!」バターン

297 : 名も無き... - 2015/01/25 19:39:47.18 q8D7qfToO.net 69/232

「まったく…」ガサガサ

「お、ブーツ」

ボク子「使ってくれると嬉しいな」

「ボク子か。喜んで使わせてもらうぜ」

ボク子「ボクもコレ、今日から使わせてもらうよ///」キュッ

「おお、キュートさが2ミリアップしたな」

ボク子「それは高いのかな…?」

「まぁまぁ、となると…コレが娘からか」パカッ

「…」ドキドキ

「何と…キャンプクックセット」

「出来れば、その…使ってもらえたら…」

「今使ってるヤツ、取手が取れそうだったからな…スゲー助かる」

「いえいえ。こちらこそ、マフラー、大事に使わせてもらいます///」

「おう。まだまだ寒い日が続くからな~」

「はい」ニコッ

298 : 名も無き... - 2015/01/25 19:40:51.96 q8D7qfToO.net 70/232

~玄関~

「今年も楽しかったぜw」

「…何よりだ」

「本当に、あとは…」

「ああ。あとは洗い物くらいだしな」

ボク子「でも…」

「さすがにもう暗いしな。気にすんな」

「友、頼むわ」

「守りたくて守るんじゃない、守ってしまうのがナイト」キリッ

「…お前が一番危ないような気もするが」

「」

「冗談だ。じゃ、気ぃ付けてな」

「おう!また明日!」

ボク子「お休みー」ブンブン

「お休みなさい」ペコッ

「あいよ。また明日なー」

309 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/27 19:29:07.67 jBrj9yWCO.net 71/232

「掃除もこんなもんか」フゥ…

「あとはさっとティッシュで一拭き…」ハッ

「(何てこった…ティッシュが無い)」

「(ティッシュは万能だからな…鼻をかんだり、ちょっとしたモノを拭いたり…)」

「(…男の子のデリケートな部分を優しく拭いたり)」

「…買ってくるか」

~大通り~

「よしよし」ガサッ

「しっかし冷えるな~」

キャッキャッ

「…うん?」

イケメン「…お」

派手女「知り合い~?」

310 : 名も無き... - 2015/01/27 19:30:11.70 jBrj9yWCO.net 72/232

「…どうも」ペコッ

イケメン「やぁやぁ、クリスマスなのに一人かい?w」

派手女「やめなよぉ~」クスクス

「いえ、皆でパーティーを…」

イケメン「そかそかw」

「そちらは…先輩のお姉さんとかですかね?」

派手女「はぁ?w」

イケメン「ンなワケないだろw」

「…」

イケメン「彼女だよ」ギュッ

派手女「あン///」

「…」

イケメン「アイツには内緒なwまぁ、言ったところで俺の言うことしか信じないけどなw」

派手女「ちょっとぉ、また遊んでるのぉ?」

イケメン「モテる男は色々と大変なんだよ」フッ…

「…つまり、元カノは知らない、と?」

イケメン「ああ」

派手女「ひっどw」

「そうですか」

ゴキィッ

311 : 名も無き... - 2015/01/27 19:31:16.59 jBrj9yWCO.net 73/232

~翌日 屋上~

元カノ「…何それ?信じると思ってんの?」

「…」

元カノ「先輩から全部聞いてるのよ?」

元カノ「先輩殴ったうえに、そんな嘘までついて…最っ低!」

「…俺は嘘はあんまり言わない」

元カノ「…」

「それに殴ってはいない」

元カノ「…まだ嘘を重ねるの?」

「本当だ。飛び膝蹴りはカマしたが」

元カノ「…もういいわ」

スタスタ

バタン

「(こうなるわな…)」フゥ…

「(親父…そう、確か…)」

312 : 名も無き... - 2015/01/27 19:32:21.74 jBrj9yWCO.net 74/232

~回想~

「いいかー、男ー」

(7才)「なにー?」

「男の価値はな、顔で決まるんじゃないんだ。じゃあ、何で決まると思う?」

「んー…」

「それはな…心だ」

「こころー?」

「そうだ」

「うん、わかったー」

「すまん、嘘だ」

「」

~現実~

「(親父…やっぱり顔だったよ…)」

「(いや待て。そんな事より)」

「(イケメン敵に回すって事は…女子からの扱いも悪くなるんだろうか…?)」

「いいか?俺は面倒が嫌いなんだ」キリッ

「(…虚しい)」

「(まあいい…どうせもう、暫く女は勘弁だし…)」

321 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/28 19:29:36.93 U7b59HyRO.net 75/232

~昼休み 屋上~

「(何となく…微妙に、だが…)」パクパク

「(教室、居心地が悪かったような)」フゥ…

「(まぁいいさ…俺には強い絆で結ばれた友人達が…)」チュー

「あらヤだわ!尖ったナイフがご飯食べてる!」

「」

「よう!閃光魔術師!w」ゲラゲラ バンバン

「」

ボク子「やっちゃったねぇ」ポン

「元気出してください」

「君の眩しい笑顔に♪早く会いたいから~♪」

「…まったく」フフ

322 : 名も無き... - 2015/01/28 19:30:41.84 U7b59HyRO.net 76/232

「ふ~ん…やっぱ女性陣からは、クソミソに言われてんのか」

「他には?」

ボク子「あとは…『イケメン様の顔を傷付けたから、引っこ抜いてやる!』とか…」

「引っこ抜く!?」

「な、何をだんべぇ!?」

「だから…ナニをだろう?」

ボク子「///」

「男…明日には、ある意味ニュータイプになってるのか…」

「冗談ではない!」キリッ

「」オロオロ

ボク子「大丈夫だよ。『そんな事したらネジ込む』って言っておいたから」

「ネジ込む!?」

「な、何をっスか!?///」

「だから…ナニを」

「ひぎぃ!///」

ボク子「」ハァ…

「(す、少しは慣れた方がいいのかな…?)///」

323 : 名も無き... - 2015/01/28 19:31:47.20 U7b59HyRO.net 77/232

「しっかしお前、そんな事言ったら立場悪くならないか?」

ボク子「大丈夫」

「いやしかしだな、ただでさえ、何と言うか…」

ボク子「ボクはキミの味方だ」ニコッ

「…」

「あ、今好感度上がったわよ、この子」

「バ、バカ言うない!///」スパーン

ボク子「も、もう!///」ドカッ

「!」ペチッ

「」

~放課後~

イケメン「(あ~…顎が痛いぜ…)」ズキズキ

イケメン「(今日くらいは、久しぶりに元カノと帰るか)」

イケメン「お(あの可愛子ちゃんは!)」

「(はぁ…まだまだ、みたい…)」トボトボ

「(どうしたら…)」ハァ…

イケメン「Baby、死んでいたのさ…お前の瞳に恋するまでは」

「(でも…ううん…)」トボトボ

イケメン「」ポツーン

336 : 1@\(^o^)/ - 2015/01/29 20:07:07.31 Krlk/Y1SO.net 78/232

イケメン「い、いやいやいや!」ダッ

「…」トボトボ

イケメン「ノックしてもしもお~し」ズンチャッ

「…何でしょう?」

イケメン「何かあったのかい?」キラッ

「いえ、何も。では」ペコッ

スタスタ

イケメン「何…だと…?」

イケメン「(…まあいいさ。ああいうのをオトすのが、たまらなくイイんだからな)」

イケメン「(まずは情報収集からだな)」ニヤニヤ

元カノ「あ、先輩!」

イケメン「よう。今日は一緒に帰らないか?」

元カノ「う、うん///」

イケメン「(さぁて…)」

337 : 名も無き... - 2015/01/29 20:08:12.38 Krlk/Y1SO.net 79/232

~翌日~

担任「さて、終業式も無事終了…あとは」ゴソゴソ

…ザワ…ザワ…

担任「皆お待ちかね!通知表ターイム!」バーン

イヤアァァァ! キャー ガヤガヤ

担任「よーし、男子A!」

男子A「はい」ガタッ

スタスタ

担任「ほい。お疲れ」スッ

男子A「はあ」ペコッ

担任「次。女子A」

女子A「は~い」ガタッ

スタスタ

担任「うん。頑張ったな」

女子A「えへへ~」

「何かつまらない事するかもと思ったが…」ヒソヒソ

「…ああ。普通だな」ヒソ…

担任「次。男子C」

ハーイ

「ま、流石に学期末くらいは

担任「ゴミが」ペッ

「」

「」

338 : 名も無き... - 2015/01/29 20:09:17.37 Krlk/Y1SO.net 80/232

「…なるほど」

「ヤッベー…俺絶対何か言われるよ」アワアワ

「だから言ったろう?『男は常日頃から紳士たれ』と」

「ギギギ…」

「なに、あの担任の事だ。ちょいと気合の入った芸でもだな…」

「ふむ…ふむ…」

担任「次。友」

「う、うっす!」ガタッ

スタスタ

担任「これを見ろ」ピラッ

「?…あれ?数字が…」

担任「そうだ。これから入れる」

「」ハッ

担任「察しがいいな。どれ、ひとつ芸をしろ。つまらなかったら…分かってるな?」

「(男…サンキューな)」チラッ

「(気にすんな)」フッ…

担任「何だ?やらないのか?」ン~?

「喋らねーでくれますか?俺の前でよ…」

担任「」

「息が、臭ぇからよ…」カッ

バチコーン

353 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/01 20:38:31.98 tZNTTrAIO.net 81/232

~帰路~

「そっちの『気合い』じゃねーよ…」

「…ですよねー」ヒリヒリ

「」クスクス

ボク子「息が、臭ぇからよ…」カッ

プギャー

「ヤメろ…もうヤメてやれ…」ヒィヒィ

「…」orz シクシク

「そう言えば、今日から…でしたっけ?」

「明日には帰ってると思うけどな」

ボク子「お土産よろしく」

「おう。活きのイイ松ぼっくりでも拾ってくるわ」

ボク子「い、いい。要らない」

「俺には?」

「お前には肉厚でぷっくりとした…ああ、でも旬は過ぎてるな」

「何ナニなに?///」

「ツキヨタケっていう、調理すると椎茸のようなキノコをな」ウンウン

「マジで!?キノコ?よっしゃー!」

「そ、それって…」

ヤッター!イエーイ!

「…ツッコミを期待した俺が馬鹿だった」

ボク子「」ハァ…

354 : 名も無き... - 2015/02/01 20:39:36.47 tZNTTrAIO.net 82/232

~?~

「(一緒に行きたかったな…)」ハァ…

「(…ボク子さんや、友さんの『おまけ』みたいな扱いなのかな…)」

「(仕方無い、のかな…まだ日も浅いし…)」

「(キャンプ…多分、あそこ…)」

「(うぅ~、前の……だったら、多分、遠慮無く傍に…)」

「…?」

「…」ポクポクポク…

「!」チーン

「うん…///」

「(そうと決まれば…!)」ダッ

355 : 名も無き... - 2015/02/01 20:40:41.63 tZNTTrAIO.net 83/232

~山中 夕方~

「山中よ!私は帰ってきたあぁぁ!」

キター…キター…キター…

「(昔は親父の『お、誰か居るぞ』に騙されたモンだ)」

「(…それにしてもボク子め。なかなか良いブーツくれたもんだ)」ジャリッ

「(さて…)」カチカチ…

─Bonfire Lit─

「(…今、テロップが見えたような)」

「いやいやいや…」ゴシゴシ

「(どれ。娘から貰ったクックセットでコーヒーでも)」カチャ

「しかし…」キョロキョロ

「(野生のモノが、そんなポコポコ出てくるワケ無いか)」フゥ…

363 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/02 19:57:07.16 kH4d6lEgO.net 84/232

カタカタカタ…

「お、沸いたか」

コポコポ…

カチャカチャ

「…」ズズッ

「ゥンまああ~いっ!」ダンッ

「コーヒーがクリープを!クリープがコーヒーを引き立てるッ!ハーモニーっつーんですかあ~、味の調和っつーんですか~っ!例えるなら

ガサッ

「聞こえるだろう…?」

ガササッ

「ギロチンの鈴の音がさぁぁ!」ビュッ

ポクッ

キー…キー…

「(げ。本当に何か居るのか…?)」

「…小便は済ませたか?神様にお祈りは?」ザッザッ…

「部屋の隅でガタガタ震えて、命乞いをする心の準備は

バサッ

ウサギ「」キー キー

「」

364 : 名も無き... - 2015/02/02 19:58:12.04 kH4d6lEgO.net 85/232

「す、すまん。殆どわざとだが、そんなつもりは無かった」

ウサギ「」フンフン

「?…おお!そのハンカチは!」

トットットッ

ウサギ「」スリスリ

「おうおう、愛い奴愛い奴」ナデナデ

「そうかそうか…覚えていてくれたか」

ウサギ「」スリスリ

「腹へってないか?こんな事もあろうかと、懐でニンジンを温めていた」スッ

ウサギ「」カリコリカリ

「ほれぇ、落ちついで食えぇ」

「こんな事もあんべかと、もう一本あるでぇ」スッ

ウサギ「」

365 : 名も無き... - 2015/02/02 19:59:17.28 kH4d6lEgO.net 86/232

~夜~

「しかしアレだな。お前、友達いないのか?」

ウサギ「…」タシッ

「おお!怒ったらそうやって後ろ足で表すんだってな!」

ウサギ「…」

「とは言え、言葉は解らんだろうし…まさか雰囲気で判るのか?」

ウサギ「…」

「分かった分かった。悪かったよ」グリグリ

ウサギ「」スリスリ

「何かアレだな」

ウサギ「?」スリ…

「You○ubeにあった、ボブキャットの全力スリスリを思い出すな…」

ウサギ「」

373 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/03 19:45:42.42 XaJk5jJZO.net 87/232

~翌朝~

「ぬぅっふふふ、そちも悪よのう」

「何を仰います。お代官様こそ、お人が悪い」ニヤニヤ

「ぬぅっふふふ、いやいやいや…」

「さささ、あとはごゆるりと…」ニタァ

「さぁて…」

ウサギ「…」スヤスヤ

「お止めくださいまし!お止めくださいまし!(裏声)」

「よいではないか、よいではないか~」グリグリ

ウサギ「…」ピクッ スヤスヤ

「あ~れ~(裏声)」

「おうおう、たわわに実っておるわぁ~」グリグリ

ウサギ「…」スヤスヤ スリスリ

「おぉっふはは、これはこれは…

「」ハッ

「(何をやっているんだ俺は…!)」

「(し、紳士にあるまじき行い…だがしかぁし!)」

「も、もう少しだけ///」グリグリ

374 : 名も無き... - 2015/02/03 19:46:46.97 XaJk5jJZO.net 88/232

~昼過ぎ~

「なぁ…」ズズッ

ウサギ「?」

「私と共に、逝く気は無いか?」キリッ

ウサギ「!」

「…って通じないよな」ハハハ

ウサギ「…」

「ほれぇ、いっぺ食べでぇ、大っきゅうなれぇ」スッ

ウサギ「…」コリコリ…

「さて、そろそろ下りないとマズイな」

ウサギ「…」

「また来るからな~」ナデナデ

ウサギ「」スリスリ

「ええんか?ん?ええんか?」グリグリ

ウサギ「」

「ココがええのんか?んん?正直に…

「」ハッ

ウサギ「…」

「す、すまねぇ…最近の俺は、色々と余裕が…」ガクッ

ウサギ「」スリスリ

「…ありがとうな」

375 : 名も無き... - 2015/02/03 19:47:53.25 XaJk5jJZO.net 89/232

~街 夜~

イケメン「(あの可愛子ちゃん、基本的な事以外殆ど分からず終いだったな)」

イケメン「(元カノ、元カノの同級生の女の子達、その他諸々聞いてみたが…)」

イケメン「(あ~、イライラするぜ)」チッ

派手女「考え事?」

イケメン「まあな」

派手女「また別の子に、ちょっかい出す気なんでしょ」

イケメン「付き合い付き合いw」

派手女「本当に~?」

イケメン「本当だって…一番好きなのはお前だよ」フッ

派手女「はいはい///」

イケメン「じゃ、飯でも行こっか?」

派手女「うん///」ギュッ

イケメン「(ちょれえモンだな)」

派手女「ほら早くぅ~」

イケメン「わかったわかったw」

388 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/05 20:02:16.99 fbmQMEviO.net 90/232

~翌朝 自宅~

「(カップ麺と話す姉のコピペ…あれ、分かる気がするんだ…)」ペリペリ

「(だが俺は紳士だ)」

「(もっとスマートに…且つ、エレガントに…)」ガタッ

「い、いや!ヤメて!注がないでぇ!(裏声)」

「子供の名前でもぉ!」チョロ…

「考えておくんだなぁ!!」ジョボボ…

ボク子「」

「(で、箸を…)」クルッ

「」

ボク子「…や、やっほ」

「い、いつから…?」

ボク子「鍵、開いてたし、声がしたから…」

「…」

ボク子「その…///」

389 : 名も無き... - 2015/02/05 20:03:22.20 fbmQMEviO.net 91/232

「…君は、松ぼっくりを知っているかね?」

ボク子「えっ!?う、うん」

「松ぼっくり、もしくは松ぼくり…まあ、松かさのことだな」

ボク子「」コクコク

「で、だ。古くは松ふぐり、と言っていたのは知っているかね?」

ボク子「…知らない」

「OK。漢字で書くと松『陰嚢』と書く。つまり…」

カキカキ

ボク子「…」

「…恐らく、松ぼっくりさんも、こんな事は知られたくなかっただろう」

ボク子「…」

「松ぼっくりさんだけではない…それは人間だってそうだ」

「忘れなさい…そして、世に平穏のあらん事を…」

ボク子「わ、忘れるよ。うん。松ぼっくりは松ぼっくりだよ!」

「バカヤロウ!松ぼっくりなんざどうでもいいんだよ!」

ボク子「」

390 : 名も無き... - 2015/02/05 20:04:27.24 fbmQMEviO.net 92/232

「…して用件は?」

ボク子「無事に帰ってきたかな?って」

「電話でいいだろ」

ボク子「まぁまぁ、折角だからさ」

「赤の扉を選ぶのか?」

ボク子「…何?」

「いや…」

~1時間後~

「…で、こうなるのか」

「今RTAしてんだから話しかけるなよ?」カチカチ

「人ん家でやるなよ…」

「まぁまぁ」ニコニコ

ボク子「お昼、また一緒に作ろっか?」

「はい」

キャッキャッ

「(まぁ、賑やかなのもイイじゃないか)」

「パリィ!…あれ?ここ…?違う?ふんぬ!…あれ?」

「…」

「見えた!…あれ?おりゃ!…むぅ。ん?男、どうした?」

「哀れだよ…炎に向かう蛾のようだ」

「」

396 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/06 19:32:12.33 L2/V7idPO.net 93/232

~公園前 夜~

イケメン「(はぁ~、今日も冷えるぜ)」スタスタ

イケメン「(さっさと暇してる奴と…んん?)」

「(楽しかった)///」スタスタ

「(また、一緒に色々…

ポン

「…?」

イケメン「やあ」キラッ

「…こんばんは」

イケメン「何してんの?一人?飯でも行かない?」

「いえ、帰るところなので…」

イケメン「家近く?」

「はい」

イケメン「悪いんだけどさ、ちょっと上げてくれないかな?」

「…ごめんなさい」ペコッ

イケメン「(手強いねぇ~…だが!)」

「では

イケメン「ほら、もう手なんかこんなに冷え…」スッ

「」ビクッ ズザザッ

イケメン「」

「失礼します…!」ダッ

イケメン「」ポツーン

397 : 名も無き... - 2015/02/06 19:33:17.24 L2/V7idPO.net 94/232

イケメン「(…よくよく考えりゃ、男って奴の知り合い?だからな…)」

イケメン「(色々吹き込まれてんのかもな)」チッ

イケメン「(…まあいい。恋は障害があるほど燃える…ってね)」

イケメン「(とりあえず、家はこの近く…)」キョロキョロ

イケメン「(あのマンションか?ふむ…ま、明日にしますか)」スタスタ

~物陰~

元カノ「…」ギリッ

398 : 名も無き... - 2015/02/06 19:34:23.30 L2/V7idPO.net 95/232

~翌日 自宅~

「(明日は大晦日か)」ズルズル

「(…明日は年越しカップ蕎麦だな)」フー ズルズル

「侘しいねぇ…」

「そんな哀っしっい~、眼をしないで~♪」クルクル

「」

「かわ

ゴキィッ

「イター!」バターン

「どっから湧いて出た…」

「…普通に玄関から」サスリサスリ

「チャイムは?」

「鳴らしたぞ?」

「(…気付かなかった)…鍵は?」

「君と僕の間に、必要かな?///」

「とっても」

「」

399 : 名も無き... - 2015/02/06 19:35:27.76 L2/V7idPO.net 96/232

~商店街~

「正月はどっか行くのか?」

「均一なるマトリクスの、裂け目の向こうにな…」フッ

「達者でな」

「」

「ゴホン、お前は?」

「俺は…まぁ、挨拶とか…」

「へぇ。どこ?」

「…エレー○アスとか」

「…気を付けてな」

「…ああ」

「話変わるけどよ、明日は暇か?」

「…まあ」

「ガン○ム納め行かない?」

「またかよ」

「嫌…なの?///」

「…///」ブンブン

409 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/07 19:40:42.68 xfivWfhBO.net 97/232

~男宅 昼~

チンポーン

「…」

チンポーン

「…」

「(…留守、みたい)」

「(あまり頻繁に…は、嫌われるかも…ですし)」

「(今日は…

グイッ

「痛っ!」

元カノ「ココで張ってて正解だったわ」

「アナタは…」

元カノ「ちょっと話があるの。いいわよね?」ギリッ

「…」

元カノ「ほら、こっちよ」グイッ

「…!」

410 : 名も無き... - 2015/02/07 19:41:47.36 xfivWfhBO.net 98/232

~路地裏~

元カノ「なに人の彼氏にちょっかい出してんのよ!」

「男さんとは、別れたと…」

元カノ「そっちじゃないわ!」

「…?」

元カノ「イケメン先輩の事よ!」

「わ、私は…別に…」

元カノ「」イラッ

元カノ「ふざけないで!」ドンッ

「あ…!」ズデッ

元カノ「ずっと前から好きで…やっと…!」グイッ

「…!」

ヒラッ

「あ…」

元カノ「何これ?ハンカチ?」ヒョイ

「それは…返してください」

元カノ「何?返してほしいの?」ニヤニヤ

「はい」

元カノ「こんなボロ布みたいなのを?」グッ

「やめて!」ダッ

~大通り~

「(大漁の50円カップ麺…これならば、あと10年は戦える)」ガサガサ

───!

「…?」

「(はて…?聞き覚えのある声が聞こえたような)」

411 : 名も無き... - 2015/02/07 19:42:52.59 xfivWfhBO.net 99/232

~路地裏~

元カノ「きゃっ!」ズデッ

「返してください!それは大事な…!」

元カノ「こんの…ッ!」ビリッ

「」プチッ

ガブッ

元カノ「ひぎぃっ!」

「待てマテまて!」ガッシ

「あ…」

元カノ「か、噛むなんて信じらんない!」

「こんな事もあろうかと、赤チンと包帯を懐で温めているが…」ゴソゴソ

元カノ「要らないわよ!」タタタッ

「むぅ…やはり消毒用アルコールに変えるべきだったか」

「…」

「一体何が…うん?」ヒョイ

「!」

「これは…」

「あ、あの…それは…えと」アワアワ

「(…間違いない。半日がかりで刺繍した『gentleman』『OTOKO』)」

「…とりあえず、家に」

「…はい」

422 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/09 20:33:07.36 oWUVYIHmO.net 100/232

~自宅~

「…とりあえず、コーヒーでも」コトッ

「…ありがとうございます」

「…」

「…」

「(真実は一つ、か…)」

「(もう、正直に…でも…)」

「(…そう。確か───)」

─所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬんだなあ ししを─

「…」ジワッ

「!」

「お前がウサギを!ウサギを殺したぁ!!」ブワワッ

「」

「…美味かったか?」

「ち、違

「不味かったのかぁ!!」

「お、落ち着いてください。食べたりなんか…」オロオロ

「何ィ…?」

「本当です。ただ

「で、では貴様…面白半分で殺したと言うのかぁ!?」

「」

423 : 名も無き... - 2015/02/09 20:34:17.77 oWUVYIHmO.net 101/232

~10分後~

「…落ち着きました?」

「あ、ああ。すまねぇ」

「…あの、ですね

「俺を…覚えててくれた、可愛いヤツだったから…つい、な?」

「!」

「そうか…もう…」

「…///」ニコニコ

「何が可笑しい!!」クワッ

「」

~さらに10分後~

「…すまん。もう大丈夫だ」

「い、いえいえ。あの、ですね…実は…」

「…」

「そのウサギは、実は…その」

「いいんだ。もう覚悟完了だ。はっきり言ってく

「私、です」

「…」

「…」

「…真面目に話す気は無い。と?」ピククッ

「」

424 : 名も無き... - 2015/02/09 20:36:23.98 oWUVYIHmO.net 102/232

「ほ、本当です」

「んなバカな…」

「…」ガタッ

「(いや、待てよ…罪悪感から『私がウサギの代わりになります』と言う…)」ウーン…

パアァ…

「(そういう事なのか…?)」

スリスリ

「(バカな。レディにそこまで思い詰めさせるなど、紳士として…)」

スリスリ

「(ああ!エールよ…!……ん?)」

スリスリ

「こらこら。ちょっと考え事してるんだから、ほら」グリグリ

ウサギ「」スリスリ

「お、此奴め。ハハハ」グリグリ

ウサギ「」ピスピス

「…」

ウサギ「」スリスリ

「うわらば」バタン

ウサギ「」

435 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/10 19:50:27.10 SohXKFK7O.net 103/232

~?~

「(ここは…?)」キョロキョロ

「(…まさか!)」ハッ

「(死後、紳士のみが招かれると言う…あの…!)」

「おお男よ、倒れてしまうとは情けない」

「(なんだ夢か)…おもさげながんす」

「冗談だ冗談。なかなか楽しくやってるようじゃないか」

「…見てたり?」

「お前が左手でマウスを操作しだしたら止めるけど」

「」

「じゃーなー」ブンブン

「何しに来たんだー!」

436 : 名も無き... - 2015/02/10 19:51:50.98 SohXKFK7O.net 104/232

~夜~

「…ハッ!」ガバッ

兎娘「あ、気がつきました?」

「…」ジー…

兎娘「…///」

「ここは誰?私はどこ?」フラフラ

兎娘「」

「…じゃなくて」ゴホン

兎娘「は、はい」

「ワ、ワンモアプリーズ」

兎娘「はい」パアァ…

ウサギ「…」

「何事も…夢幻と思い知る…」フラッ

ウサギ「」スリスリ

「身には憂いも…喜びも…無し」バタン

ウサギ「」

437 : 名も無き... - 2015/02/10 19:52:58.40 SohXKFK7O.net 105/232

「神は言っている…ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと──」ガバッ

兎娘「あ、あの…」

「お、おう」

兎娘「嫌なら、私は…大丈夫…ですから、その…」ジワッ

「…誰も嫌とは言ってないだろ」

兎娘「あ…」パァッ

「ただちょっと待て。整理させてくれ。俺のスタンドもそう言ってる」

兎娘「すたんど…?ですか?」

「you、流す。OK?」

兎娘「は、はい」

「えーと、つまり…」ブツブツ

兎娘「…」ドキドキ

438 : 名も無き... - 2015/02/10 19:54:00.49 SohXKFK7O.net 106/232

「俺を知っていると言ったのは…つまり…」

兎娘「はい」

「ふむ…で?目的は?恩返しか?」

兎娘「…半分は」

「…残りの半分は?」

兎娘「傍に居たいな、と…///」

「…飼えと?」

兎娘「その方が良いのであれば…それでも

「いや待て…そもそも君は何者かね?」

兎娘「う、兎人間?のようなモノです?」

「…」

兎娘「…」

「…まぁ、とりあえず今日はもう遅い。送ろう」

兎娘「足が、その…ほら、元カノさんと…で、痛いな~って…」

「…ここまで歩いてきたよな?」

兎娘「あ、あとから来るタイプだったようで…」

「…」

兎娘「…」

「…客間、用意してくるわ」ガタッ

兎娘「ありがとうございます…///」

444 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/11 19:24:13.17 yWHY9ovfO.net 107/232

~翌朝 自室~

「…マッハで…蜂の巣に…してやんよ…」ムニャムニャ

兎娘「(朝ごはんが出来たので、起こしに来ましたが…)」

「」zzz…

兎娘「(もう少しだけ眺めても…)///」

「」グーグー

兎娘「(…暖かそうです)」

兎娘「…」ツンツン

「…まだです…私のヨロイモグたんは…」ムニャムニャ

兎娘「(…この部屋、寒いですし)」

兎娘「(少しだけ…足だけ…)///」イソイソ

兎娘「(ぬくぬくです…)///」

「」グーグー

兎娘「(…足も腰も変わりません…よね?)」

ゴソゴソ

兎娘「…///」ハァ…

兎娘「(…腰までも胸までも変わらないような…ええ)」

ゴソゴソ

兎娘「(…幸せです)///」スリスリ

445 : 名も無き... - 2015/02/11 19:25:17.54 yWHY9ovfO.net 108/232

~自宅前~

チンポーン

「…」

チンポーン

「………?」

「まだ寝てんのか」ヤレヤレ

「(しゃーねえ。電話すっか……いや)」

「(えーと、確かポストの裏…)」ゴソゴソ

チャリ…

「(あったあったw)」

「今行くぜシンデレラw」

ボク子「白雪姫じゃないの?」

「」

ボク子「入らないの?」

「いつの間に…」

ボク子「ついさっき。ほら、寒いから入ろ」

「お、おう…」ガチャリ

「お邪魔しまーす」ボソボソ

ボク子「…寝起きドッキリだよね?」

「そそw」

ボク子「か、感心しないな~///」ススス…

「先陣切ってスニーキングしながら言っても説得力皆無だぞ?」

ボク子「まぁまぁ///」

446 : 名も無き... - 2015/02/11 19:26:22.35 yWHY9ovfO.net 109/232

~自室前~

ボク子「写真撮るまで起こさないでよ?」ヒソヒソ

「写真?何で?」ヒソ…

ボク子「あ、あとで何かに使えるかもしれないから///」ヒソヒソ

「…へいへい」

ガチャッ

ボク子「(…なんてね。誰にも見せない

「」グーグー

兎娘「」スヤスヤ

ボク子「」

「おい、もういいか?」コソコソ

「」

────ッ!

兎娘「!」ビクッ

ボク子「な、ななな、何、で…?」

「…何を…言ってる…乗るんだ…」ムニャムニャ

「男!おい男!」ベシベシ

「…ぅ…んー…?」パチッ

兎娘「おはようございます///」スリスリ

「」

「こ、こいつぁ一体…」

「…さよなら、中尉」ニコッ

バタン

「男…じゃなくて!」

ボク子「」ガクーン

兎娘「(うっかり眠ってしまったようです…)」

458 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/13 19:31:27.24 M7qW/2rfO.net 110/232

~お茶の間~

「…というワケで、足を痛めた者を帰らすワケにもいかず…」

兎娘「助かりました」ペコッ

「なるほど。お泊まりの経緯は分かった」

ボク子「何で一緒に寝てたのさ」

「そこだ」

ボク子「…?」

「そこのところが俺にも分からん」

兎娘「…///」

「…どゆこと?」

「俺は客間を用意してグッナイした」

ボク子「…」

「多分、一番驚いているのは俺だ」

「フッ、止せ。見苦しい」

「」

兎娘「…ごめんなさい。その件はですね…」

カクカク シカジカ

兎娘「…以上です///」

「いやぁ~、実はそうじゃないかな~って…///」

メメタア ドグチアッ

「あン///」ガクッ

ボク子「(ホッとしたような、しないような…)」ハァ…

459 : 名も無き... - 2015/02/13 19:32:32.20 M7qW/2rfO.net 111/232

~公園 昼~

イケメン「(昨日、今日と、マンションの知り合いに聞き込んだが…)」

イケメン「(この近くだと…他には

元カノ「先輩、お待たせー!///」

イケメン「お!今日も可愛いね」キラッ

元カノ「も、もぉ~///」

イケメン「あ、そうだ。あの転校生の事で、何か新しい話とかない?」

元カノ「…」

イケメン「?」

元カノ「…どうして?」

イケメン「いやほら、あんな野蛮な奴が居るグループとツルんでるんだろ?」

元カノ「…」

イケメン「自分の彼女の同級生だし、何か気になってさ」

元カノ「…私、あの子に噛まれた」

イケメン「」

元カノ「野蛮人同士、気が合うんじゃない?私は何も知らない」

イケメン「そ、そうかい?じゃあこの話はヤメ。ね?」

元カノ「…はい」

460 : 名も無き... - 2015/02/13 19:33:37.21 M7qW/2rfO.net 112/232

~ゲーセン~

「見て見て!今んとこノーダメよ?ノーダメ!///」

「凄い凄い」

「どうよ!?切り替えシールド!」

「偉い偉い」

「やっべ!ニュータイプ並みの回避!」

「強い強い」

「ここで華麗なキャンセル落下!」

「もらったぁ!」ズキュン

カキョッ

「あ」

ベベベベベ

「アッー!」

「ワリ、誤射った」テヘッ

「今『もらったぁ!』って…」プルプル

「いや、射線上で丁度重なってたから」

「しゃーねーか…頼むぜ?」

「任せろ」

「よっしゃー!始動入った!美しすぎるコンボいくぜ!」

「そこぉ!」

ガキーン

「」

「あれー?」

「お前は一体どっちの味方だー!」

プギャー

~仕切り裏~

兎娘「!」

ボク子「…あっちはダメだよ」

461 : 名も無き... - 2015/02/13 19:34:43.11 M7qW/2rfO.net 113/232

~夕方~

「そうそう。で、もちっとこっち」

ボク子「はーい///」ピトッ

「近すぎじゃないか?イイ匂いがするぞ?」

ボク子「か、嗅がないでよ!///」バシッ

兎娘「…」ギュッ

「おい、腕を抱くな。照れるだろうが」

兎娘「…まーきんぐ///」スリスリ

「(…旅に出たい)」

「友、いいかー?」

「お、おー」

「ポチッとな」ポチッ

ピッ…ピッ…ピッ…

カシャッ

ボク子「さすがに狭かったねー」

「何かオプションとかスゲーな」

ボク子「知らなかった?」

「そらプリクラとか滅多に使わないしな」

ボク子「それもそっか」

ウィィー…

「お、出てきたぞ」

ボク子「OK、分けるよー」

ピリ…ピリピリ…

「賑やかなガダム納めになっちまったな」

「だがそれがいい」

プギャー

473 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/15 19:26:32.36 6Uo7YQE8O.net 114/232

~帰路~

「遊んだ~」

ボク子「明日はお年玉~」

「…そう言や、どうやって生活してるんだ?」ヒソヒソ

兎娘「公園の近くに巣穴を作って…」ヒソヒソ

カクカク シカジカ

「…」

兎娘「巣穴にイタズラする子供もいて、なかなか…」ヒソヒソ

「…」ウーン…

兎娘「(もう一押し、でしょうか…?)」

兎娘「(…卑怯、かな…?でも…好機を逃すくらいなら…)」

兎娘「(……やります)」グッ

「…しかし…むぅ…」ブツブツ

兎娘「たまにイタチとかも出ますし、そろそろ引っ越しを、と…」ヒソヒソ

「…仕方がないか」フゥ…

兎娘「!///」

「おーいボク子

ガバッ

「」モゴモゴ

ボク子「?呼んだ?」クルッ

兎娘「い、いえいえ『おー、イボヌ』って…」

ボク子「そ、そう」

兎娘「はい」ニコッ

474 : 名も無き... - 2015/02/15 19:27:37.35 6Uo7YQE8O.net 115/232

「…やっぱ俺ん家?」ヒソ…

兎娘「色々、ご飯とか買い物とか…恩返しし易いですし///」ヒソヒソ

「(うぅむ…)」

「おーい、さっきから二人でなぁにコソコソしてんだー?」

「…」

「?」

「…」ジー…

「お、おいィ?///」

「ダメだな。餓えたハイエナの前に、動けないウサギを置くようなモンだ」

「な、何の話だ!?」

「いやなに、いつかはお前にも誰か好きな人が出来てだな…」

「なーる。大丈夫!俺、そーゆートコは紳士だからw」

「えっ」

兎娘「えっ」

ボク子「えっ」

「」

475 : 名も無き... - 2015/02/15 19:28:44.26 6Uo7YQE8O.net 116/232

「大丈夫。分かってる。信じてるから」ポンポン

「お、男…///」グスッ

ボク子「へー、どれくらい?」

「…王人の『死亡確認』くらい?」

「いやああぁぁぁ!!」キャアァァァ

「お、おい」

タッタッタッ…

ボク子「…行っちゃった」

「じゃ、家来るか?」

兎娘「はい///」

ボク子「!?」

~自宅 夜~

ボク子「…家賃の仕送りが遅れてて閉め出された、ねぇ…」

「まぁ、色々事情もあるようで」

兎娘「…ここだけの話、という事に。どうか」ペコッ

ボク子「…」

476 : 名も無き... - 2015/02/15 19:29:51.34 6Uo7YQE8O.net 117/232

~客間~

「…で、こうなるのか」

兎娘「…」

ボク子「大丈夫!家にも電話したし」

「俺が親だったらいっぱい泣くぞ」

ボク子「応援、してくれてるから…///」ボソッ

兎娘「…」

「うん?何?」

ボク子「お、お父さん達、夜通し飲んで騒ぐから…避難も兼ねて、ね」

「あー…なるほど」

兎娘「あの、コーヒーでも淹れましょうか?」

「お、ワリーな。布団も運んだし、茶の間で年越そう」

ボク子「はいはーい」

~友宅~

「(男…テメーは俺を怒らせた)」ゴゴゴゴゴ

「(俺にだって、『武器』はあるんだぜ?)」

「世界中の美女を空想の世界で汚してやるー!」ワアァァァァ

483 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/16 19:24:32.02 k/BasCrsO.net 118/232

~自宅~

ボーン ボーン ボーン…

「大変!魔法が解け

兎娘「明けまして」

ボク子「おめでと~」

「…ああ、おめでと」

兎娘「挨拶も済みましたし、そろそろ眠いので…お休みなさい」ペコッ

「あいよ。お休み~」

ボク子「えっ、もう寝るの?」

「まぁ、起きててもやる事ないしな」

ボク子「ちょ、ちょっと話とかさ…色々…」

「そうねぇ…でも、夜更かしはお肌に悪いわ」

ボク子「…何でオネエ口調なのさ」

「こまけぇこたーイイんだよ。ほれ、夜更かしすっべ」

ボク子「やた!」

兎娘「…じゃあ、私も」

484 : 名も無き... - 2015/02/16 19:25:36.48 k/BasCrsO.net 119/232

~朝~

バァン

「Happy New

「…僕は…人間ですよね…」ムニャムニャ

兎娘「」スヤスヤ スリスリ

ボク子「」クゥクゥ スリスリ

「イヤアァァァァ!」

~10分後~

「コブラクダのこぶ…コブラクダのこぶ…」ブツブツ

「マズイ…友が壊れた」

ボク子「ほっときゃ治るよ」

兎娘「目玉焼き出来ました」

「友ー、ご飯出来たぞー」

「」ブツブツ

ボク子「娘ちゃんの手作りだよー」

「頂きます」パン

「」

485 : 名も無き... - 2015/02/16 19:26:41.90 k/BasCrsO.net 120/232

「…で、話してるうちに寝落ちしただけだってばよ」

「…」

兎娘「男さん、動かせなかったので…毛布かけて考えてるうちに…///」

「…」

ボク子「…それ見て暖かそうだなーとか考えてたら…///」

「…」

「ま、気にすんな」ポン

「…も……り……か…」

「あ~?聞こえんな?」

「俺もお泊まりしたかったぁぁぁ!」ブワワッ

「」

ボク子「ま、また今度やろーよ」

「」シクシク

兎娘「今回で最後じゃないですし」

「そだねー///」

「」

ボク子「」

493 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/17 19:40:08.18 YsRPM+v3O.net 121/232

~神社~

ガラガラガラ パンパン

「(今年も紳士的に過ごせますように)」

「…女…彼女…嫁…」ブツブツ

「漏れてる漏れてる」

「う…すまん」

ボク子「神様も呆れてたりして」

兎娘「」クスクス

「いいか、友よ」

「お、おう」

「追うから逃げるんだ。寄ってくるような紳士になれ」フッ

「ぐ、具体的にはどうすれば?」

「え?…そりゃあ、アレよ。こう…何だ、つまり…」

「…」ドキドキ

「…来世とか」

「」

ボク子「お、御神籤行こうか!」

「お、おー」

兎娘「はい」

「神様ー!神様ー!」ワアァァァァ

兎娘「あ、男さん」

「んー?」

兎娘「あのですね…」

494 : 名も無き... - 2015/02/17 19:41:11.96 YsRPM+v3O.net 122/232

~公園前 昼~

イケメン「(くっそ~、ここで張っててもダメか)」チッ

イケメン「(実家?に帰った可能性もあるしな…)」

イケメン「(しゃーねえ。今日はハニー達からお年玉貰って…)」

兎娘「…」スタスタ

イケメン「」

兎娘「(早く荷物を移さないと…お昼ごはんが遅れてしまいます)」

兎娘「(ボク子さんと友さんがいなければ、男さんと二人で来れたんだけど…)」

ポン

イケメン「愛に、気付いてください」キリッ

兎娘「ごめんなさい。急いでます」ペコッ

イケメン「」

兎娘「…」スタスタ

ガッシ

イケメン「ま、まーまー、何か用事?手伝うよ?」

兎娘「お気持ちだけ」ペコッ スタスタ

イケメン「」イラッ

ガッシ

イケメン「そういうの、感心しないな~」

兎娘「…」

495 : 名も無き... - 2015/02/17 19:42:16.99 YsRPM+v3O.net 123/232

イケメン「大丈夫、大丈夫。ちょっとお話するだけだから」ギリギリ

兎娘「!…離してください」

イケメン「どうしてそんなに嫌うかな~?」

兎娘「アナタみたいな人…嫌です…!」

イケメン「あそう」グイッ ギリギリ

兎娘「!」

ガシッ

「おうイケメン…」カッ

イケメン「!?」

「その汚ねー手を…オレ達の兄弟から離しなぁ…」ミシッ

イケメン「」パッ

兎娘「!」タタタッ

イケメン「あ」

兎娘「///」ヒシッ

「き、君、あまり引っ付くとだね?迸る熱いナニカがだね…」

兎娘「…///」スリスリ

イケメン「」ビキビキ

496 : 名も無き... - 2015/02/17 19:43:24.48 YsRPM+v3O.net 124/232

イケメン「疼くんだよぅ…」

「荷物は?」

兎娘「まだです」

イケメン「接いだハズの男(ヤツ)に蹴られ

「手伝おうか?」

兎娘「いえ、直ぐですから」ニコッ

イケメン「無視すんじゃねぇ!」チャッ

「あーあ…」

兎娘「!」

イケメン「輪切りのソ○ベにしてやろうか?…土下座すりゃ

「先輩、臆病なうえに短気ですか…」フゥ…

イケメン「ああ?」

「ナイフ持って、強くなったつもりですか?いやはや情けない」

イケメン「ハッタリだと思って

「じゃ、そういう事で」

お巡りさん「ご協力、ありがとうございました」

イケメン「」

兎娘「…いつから?」

「言い争う君達、そこ、派出所」スッ クイッ

兎娘「」

「戦いとは常に、二手三手先を読んで行うものだ」キリッ

兎娘「///」ポー…

506 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/18 20:15:07.32 j7PvL+IwO.net 125/232

~自宅 昼過ぎ~

「…そこで俺が颯爽と登場してだな」

「うんうん」ワクワク

「道を誤ったのだよ。貴様のようなイケメンのなりそこないは…」フッ

「粛正される運命なのだ!分かるか!?」クワッ

「おお~///」

「…そして奴は崩れ落ち、悔恨の涙に濡れ…」

ボク子「…本当は?」

兎娘「…お巡りさんが」

「」

「」

「…寒い時代だとは思わんかね?」

「ガッカリだよぉぉぉ!」

ボク子「」ハァ…

兎娘「」クスクス

チンポーン

「んー?」

「お客さん?邪魔なら帰るぞ?」

ボク子「あ、ボクもお年玉貰いに帰らないと」

チンポーン チンポーン

「早く出ろってさ」

「まだよ。焦っちゃダメ///」

チンポチンポチンポーン

「」

507 : 名も無き... - 2015/02/18 20:16:12.23 j7PvL+IwO.net 126/232

「慌てるナントカは貰いが少ないっつーだろうに」ガチャ

担任「遅い!」

「俺が遅い?俺がスロウリィ!?」

担任「…」ビキビキ

「…」

バタン ガチャリ

アケロコラー! ガチャガチャ ダンダンダン

「い、居ません!」

ナメトンノカー! ダンダン

「…立ち向かって行くしかないのよ…逃げ込む場所なんか、何処にも無いんだから」

アケナインダナー? イインダナー!?

「(まだ慌てるような時間じゃない…)」

担任「どっせぇい!」バターン

「」

担任「…言い遺すことは?」

「貴方は…良い人ですね」

担任「無駄ァッ!」

「」

ウリィィィィ

508 : 名も無き... - 2015/02/18 20:17:22.43 j7PvL+IwO.net 127/232

~お茶の間~

「…どぞ」コトッ

担任「ん」ズズッ

「…本日のご用は何でせう?」

担任「イケメンの事でな」

「数時間前、お巡りさんに引っ張って行かれた…あの?」

担任「そうだ」ズズッ

「はあ」

担任「いつもモテモテで、ちょっと顔が良くて、女の子取っ替え引っ替えしてたイケメンだ」

「は、はあ」

ボク子「何か憎しみ入ってない?」ヒソヒソ

「そらお前、先生もうすぐ40だろ?そりゃあ…」ヒソヒソ

「浮いた話も聞かねーし…」ヒソヒソ

担任「教師として、非っ常に残念だが…イケメンのヤツな?」プッ…ププ…

兎娘「…」

担任「退学だってさー!w」ゲラゲラ バンバン

「(…まぁ、婦女暴行未遂?に銃刀法違反だからな。しかし…)」

担任「男、グッジョブ!」グッ

「(コレで教師か…)」

519 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/19 20:12:07.08 MU859Ap1O.net 128/232

~玄関~

担任「じゃーなー!」スキップ

ヒーホー! カレーライスニコロサレルー

ボク子「一応、事情聴取が目的みたいだったけど…」

「スゲーな。新年の挨拶も無かったぞ」

「いんでねの?長々と居座られるよりは」

ボク子「だね~」

兎娘「(教師って…一体…)」

ボク子「じゃ、ボクも帰るよ」

「…お年玉回収か」

ボク子「…///」コクン

「おお、そうだ。俺も、叔母さんに挨拶の電話くらいしなきゃな」

「意外にマメね~。んーじゃ、俺も帰るか」

「気ぃ付けてな」

ボク子「ほーい」

「またなー」

520 : 名も無き... - 2015/02/19 20:13:12.23 MU859Ap1O.net 129/232

~夕方~

「うぅむ。あの二人がいなくなると静かだな」

兎娘「…ですね」

「晩飯どうしよう?」

兎娘「何が食べたいですか?」ニコッ

「カップ麺」

兎娘「」

~ボク子宅~

ボク子母「はあ?んーなのお前が腰抜けだから出し抜かれたんだよ?」

ボク子「…」

ボク子母「待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?超能力者じゃないんだからさ」ハハハ

ボク子「…」ジワッ

ボク子父「お前~ヒック、もう少し言葉をだな~ヒック///」フラフラ

ボク子母「呑んだくれは黙ってな!」

ボク子父「はい」

ボク子「」

ボク子母「ほらほら!バカと親戚の相手で忙しいんだから、今日もどっか他所泊まってきな!」

ボク子「!…ありがと」

ボク子母「」フン

521 : 名も無き... - 2015/02/19 20:14:17.44 MU859Ap1O.net 130/232

~自宅 夜~

チンポーン

「」ビクッ

兎娘「…さすがに、先生じゃないと思いますけど」

「いーや分からん。アイツは暇人だからな…」

スタスタ

「…本日の営業は終了しました。また後日

ガチャリ

「」

ボク子「こんばんはー」ガチャ

「…何で当たり前のように合鍵を使うんだ」

ボク子「気にしない気にしない」ポンポン

「ちゃんとポストの裏に戻したか?」

ボク子「うん」

パタパタ

兎娘「あ、こんばんは」

ボク子「や。まーた宜しくー」

「?…今日も泊まるのか?」

ボク子「追い出されちゃって」テヘ

兎娘「…?」

「お年玉の額が不満で、カツアゲ紛いの凶行に及んだらしい」

兎娘「」

ボク子「サラッと捏造しない!///」

522 : 名も無き... - 2015/02/19 20:15:25.32 MU859Ap1O.net 131/232

~脱衣所~

ボク子「いやー、いい湯だったよー///」ホコホコ

…マッ…ウゥ…

ボク子「!」

…ウオッ…ソコハ…

ボク子「(まさか…そんな…!)」

カチャ… キィィ…

ボク子「…」ソー…

兎娘「あ、動かないでください」

「待っ!ちょっ待っ!」

兎娘「もう少しです」コリコリ

「アッー!」

ボク子「(耳掻き…)」ガクッ ズルズル

兎娘「あ、ボク子さん、湯加減はどうでした?」

ボク子「う、うん…ホッとしたよ」ハハ…

兎娘「良かった」ニコッ

カリカリ

「あ痛、イタタタ!」

ボク子「頑張れー…」

534 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/21 19:46:27.40 Axm5OdqsO.net 132/232

~客間 深夜~

ボク子「…ねぇ、起きてる?」

兎娘「はい」

ボク子「男は…娘ちゃんの事、思い出してくれた?」

兎娘「…はい///」

ボク子「!…そ、そう…」

兎娘「…ボク子さんは」

ボク子「んー?」

兎娘「男さん、好きですか?」

ボク子「そ、そりゃあ…まあ、友達だし…」ワタワタ

兎娘「…」

ボク子「えっと、だから…」

兎娘「…普段は臆病なウサギさんも」

ボク子「…」

兎娘「やるときはやる、みたいですよ」

ボク子「…バレバレ、かなぁ」

兎娘「」ニコッ

ボク子「…好き///」

535 : 名も無き... - 2015/02/21 19:47:31.89 Axm5OdqsO.net 133/232

ボク子「男ね?一年生の時から、元カノちゃんに気があったみたいで…」

兎娘「…」

ボク子「元カノちゃんも、満更でもなかったみたいで…」ゴロン

ボク子「なんかトントン拍子にさ…」

兎娘「…」

ボク子「嫌な奴って思われるかもだけど…」ゴロン

ボク子「元カノちゃんが、イケメン先輩とくっついた時…喜んじゃった」

兎娘「…」

ボク子「…だからね?」グッ

ボク子「ボク、今度は…もう…」

兎娘「ふふ」

ボク子「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!だ!///」

兎娘「」

536 : 名も無き... - 2015/02/21 19:48:37.00 Axm5OdqsO.net 134/232

~?~

「俺は男。ボーナス60、生まれながらのロードさ」フッ

「さあ行こう、ボーナス9、ボーナス5」

ボク子「はーい」

「ボーナス5って…もう少し粘ってくれよ」orz

「む!敵だ!」

─ウサギ 1(1)─

「不確定名ウサギ?楽勝楽勝w」ダッ

ボク子「経験値~♪」

キィン!

─友は首を刎ねられた!─

「えっ」

ボク子「えっ」

「…主よ、お憐れみを友に」クルッ

─逃げられない!─

「」

ボク子「」

キィン!

─ボク子は首を刎ねられた!─

「…思い出した!可愛い外見で人を惑わす、最悪の齧歯族!ボー○ルバニー!」

─逃げられない!─

「あ」

~自室 朝~

兎娘「朝御飯が出来

「…ウ、ウサギ…」ムニャムニャ…

兎娘「!///」

「…怖い」ガタガタ

兎娘「」

546 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/22 19:59:22.05 D5ECApG8O.net 135/232

~お茶の間~

キャッキャッ アーン ワッ!ヨセ マーマー

「いや驚かねーし」

「おお、いらっしゃあい」クイッ

「…慣れたし」

ボク子「あ、おはよう。…ささ、男、次は…」スッ

「…羨ましくないし」

兎娘「おはようございます。あ、次は私ですよ」カチャ

「(憎しみで人が殺せたら…!)」

「もう勘弁。腹いっぱいだ」ゲフーリ ポンポン

兎娘「残念です…」

「あ、じゃあ続きは俺が///」

兎娘「…」モグモグ

ボク子「…」パクパク

「」

「…しゃーねーなー。ほれ、あ~ん」スッ

「…」ブワワッ

「」

547 : 名も無き... - 2015/02/22 20:00:27.14 D5ECApG8O.net 136/232

~大通り 昼過ぎ~

ボク子「…うん…うん。大丈夫……うん。じゃ」ポチッ

「親御さんか?」

ボク子「うん」

「うちの娘をたぶらかして!この!この!」パンパン

「誤解です!俺は娘さんの事を真剣に…!」

ボク子「///」

兎娘「…」ムッ

「私というものがありながら!」パンパン

「…」

「…」

「…どろっどろだな」

「…そうね」

兎娘「///」ヒシッ

「…利き腕を人に預けるほど、俺は自信家じゃない…」キリッ

「照れ隠しね///」

「…柔らかくしなきゃあな」バババ

イタタ イタ イタタタタ

兎娘「///」スリスリ

ボク子「」ムッ

548 : 名も無き... - 2015/02/22 20:01:32.06 D5ECApG8O.net 137/232

~公園前 夕方~

「何だかんだでもうこんな時間か…」

「昔から言うだろ?楽しい時間は…」

ボク子「あっという間だね~」

兎娘「」コクコク

ドレーダケーナミダヲーナーガセバー

「!」

「アナ~タを~忘れられるだろう~♪…ってまさか…」

「…」ピッ

ボク子「…」

兎娘「…」

「…ああ……今からか?…んん……分かった。じゃ」ポチッ

「…なあ」

「ワリぃ。ちょっと用が出来た」

「…」

「先に帰って、飯の支度頼めるか?」

兎娘「…はい」

「じゃ、行くわ。またなー」タッタッタッ

ボク子「…」

560 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/24 19:26:23.45 XJ7NlpQxO.net 138/232

~オープンカフェ~

「…お待たせ」

元カノ「…」

店員「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」

「コーヒー」

店員「畏まりました」ペコッ スタスタ

「…」

元カノ「…」

「…イケメン先輩の事か?」

元カノ「…退学だって」

「まあ、仕方ないだろ」

元カノ「他にも…色々、聞いたわ」

「…」

元カノ「たくさん…女の子囲ってたとか」

「…」

元カノ「たくさん…貢がせてたとか」

「…」

元カノ「…男の言った通りだったわ」

「…」

元カノ「…ねえ、男」

「うん?」

元カノ「今でも、私のこと…好き?」

561 : 名も無き... - 2015/02/24 19:27:42.50 XJ7NlpQxO.net 139/232

~物陰~

ボク子「ここが限界かな」ヒソヒソ

兎娘「…やってみます」ヒソ…

「よろしく」ヒソ…

兎娘「(盗み聞きはどうかと…でも…)」

ボク子「(気になって仕方ないよ…)」

「(…なんかチ○ポの位置が悪い)」ゴソゴソ

兎娘「…!」

ボク子「何て言ってる?」ヒソヒソ

「(ズボンの上から…こう、どうにか…)」ゴソゴソ

兎娘「えと…」ヒソ…

カクカク シカジカ

ボク子「…」

「(…直った)」フゥ…

562 : 名も無き... - 2015/02/24 19:28:52.30 XJ7NlpQxO.net 140/232

~オープンカフェ~

「それ…聞いてどうするんだ…?」

元カノ「な、なんだったら、また…付き合っても…って」

「(『なんだったら』…か。やっぱりな…)」フゥ…

元カノ「…どうかな?男も、その…だから、色々言ってくれたんでしょ?」

「…」

元カノ「ね?」

「…お前が可哀想だと思ったから」

元カノ「やっぱり///」

店員「お待たせしました」カチャ

「すんません。もうさげてください」

店員「はい?」

「帰りますんで」

元カノ「」

店員「は、はあ」

「ああ、お金は払います」ガタッ

元カノ「ちょ、ちょっと!」ガシッ

「…ワリぃ。無理だ」

元カノ「」

スタスタ…

575 : 1@\(^o^)/ - 2015/02/25 19:52:17.18 xG79GJPhO.net 141/232

~物陰~

兎娘「…」

ボク子「どう?どうなった?ねえ」ヒソヒソ

「落ち着けって(あ…また位置が…)」ゴソゴソ

兎娘「…///」グッ

ボク子「えっ」

「えっ(…上向きじゃないと落ち着かない)」ゴソゴソ

兎娘「大丈夫みたいです///」

ボク子「そ、そう…///」

「(あ、半勃ちになっちゃった)///」ゴソゴソ

兎娘「さ、そろそろ帰らないと…」クルッ

兎娘「え゙」

ボク子「?」クルッ

「(だから上向けって、My son)///」ゴソゴソ

ボク子「イヤー!ニヤニヤしながら股間いじってるー!」

「ち、違っ、これは!」

ワーワー

576 : 名も無き... - 2015/02/25 19:53:21.87 xG79GJPhO.net 142/232

アーダ コーダ

「…解った?」ゼェゼェ

ボク子「わ、解ったよ…」

兎娘「…」コクコク

「第一…そんなに騒ぐとバレるぞ?」

ボク子「う、うん」

「アイツはくだらない事には敏感なんだから」

「誰が?」

「男、男w」

兎娘「」

ボク子「」

「」

「…君とはイイ友人だったが…」ボキボキ

「み、右…?…左…?…ま、まさか…オラオラ…?」

「デアボ○カル・ナグルファー」ニコッ

「」

ブンブブン

ピギャァァァァ…

577 : 名も無き... - 2015/02/25 19:54:22.03 xG79GJPhO.net 143/232

~自宅 夜~

「まったく…」

兎娘「ごめんなさい…」

ボク子「ごめんなさい」

「反省」ウキッ

スパーン

「はい、これでお終い。飯にしよう…って、今からか」

兎娘「急いで作ります」パタパタ

ボク子「手伝うよ」ガタッ

「(ま、反省してるようだし…こんなモンでいいだろ)」

「男ー!ゲームしようぜー!///」

「お前だきゃあホンマ…」グリグリ

「ギブ、ギブー!」

~台所~

兎娘「」クスクス

ボク子「ふふ、さ、頑張ろー」

兎娘「はい」ニコッ

603 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/01 19:35:10.42 5G4IgXBtO.net 144/232

「食った~…」ゲフーリ

ギャグマンガビヨリィ~

「お」ピッ

「親御さんなら泊まる事伝えとけよ?」

「おK、いやいや…うん…そうそう……うん。じゃ」

「OKか?」

「もち///」

「おう、徹ゲーすっか?オラワクワクしてきたぞ///」

「今夜は寝かさない///」

ボク子「ス○ブラとかする?」

兎娘「賑やかですね」ニコニコ

「いんや?ダー○ソウルRTA」

「…だから家でやれよ」

ワイワイ アーダコーダ

604 : 名も無き... - 2015/03/01 19:36:17.24 5G4IgXBtO.net 145/232

~深夜~

兎娘「…限界」ウトウト

ボク子「ボクも~…」ウトウト

「無理すんなよ?夜更かしはお肌の天敵らしいぞ」

ボク子「うん~…」ウツラウツラ

「さぁ~やって来ました!『何でこんなトコ警備してんの?』な奈落の梁!」

「この梁走れない人はRTAヤメてくだっさい」キリッ

「似てるw」

兎娘「…客間…客間に…」ウツラウツラ

ボク子「う~ん…」パタッ

「あ、こら!……あ~あ」

「次俺な~…って、ボク子大胆///」

「フッ、男の胸は女に貸すために広く厚いのさ…おーい」ペチペチ

兎娘「…」ジー…

「ボク子の霊圧が…消えた…?」

「寝てんじゃね?」

ボク子「(わざとじゃないんだけど…寝たふりしとこ)///」

兎娘「(…いいなぁ)」

605 : 名も無き... - 2015/03/01 19:37:27.28 5G4IgXBtO.net 146/232

~客間~

兎娘「お布団…お布団…」フラフラ

ゴソゴソ ポスポス

「ありがとな」

兎娘「…///」フルフル

「うーむ…友なら『V○B、パージ!』ってブン投げるんだけどな…」

ボク子「(…なかなか酷い)///」

「仕様の無い…おぜうさん、下ろしますよ?」

ボク子「はーい///」

「…」

兎娘「…」

ボク子「…え、えへ///」

「パージ!」ブン

ボスッ

ヒードーイー ウルセー ワーワー

~お茶の間~

「(…楽しそうね)」

「(…寂しくなんかない…俺にはソラ○ルさんがいる…)」カチカチ

「(寂しくなんか、ない…これで、いい…)」グスン

613 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/02 19:38:07.23 vvtYWgzvO.net 147/232

~未明~

「…なあ」カチカチ

「…んー?」フワァ~…

「…どうするよ?」

「…女神の騎士はお礼貰ったら突き落とせ」

「いやそうじゃなくて」

「…?」

「どっちにするとか決めてんのかって事」

「…金ち○んかな」

「…ラーメンの話でもなくてね?」

「…?」

「(待てよ…まさかこいつ…)」

「コーヒーでも淹れようか?」

「なあ」

「どうした?」

「…ボク子ってさ、好きな奴とかいんのかな?」

「どうかね~?」

「い、以外と身近に居たりしてなw」

「俺は違うとして…お前?」

「」

「まさか担任か!?」

「…いや、もういい」

「?…ま、コーヒー淹れてくるわ」

「おーう(…恐ろしい子)」

614 : 名も無き... - 2015/03/02 19:39:12.11 vvtYWgzvO.net 148/232

「(俺ぁ…娘ちゃんには悪いが…)」

「(男とボク子がくっついたらイイと思ってるんだけどな…)」フゥ…

「(…元カノと付き合うってなった時、こっそり泣いてたしなー)」

オーイサトウイルノカー?

「5つー!///」

~客間~

コーヒーイレテクルワ オーウ

ボク子「…」orz

兎娘「(重症です…どちらも)」タヌキ

ボク子「(お母さん…)」

─待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?─

ボク子「(それ以前だったよ…)」グスン

615 : 名も無き... - 2015/03/02 19:40:26.45 vvtYWgzvO.net 149/232

~お茶の間 昼~

「…教えてくれ…零…あの時もお前は…○風の声を…」ムニャムニャ

「…チィンチチンチン…ぅおっぱぁい…ボインボイーン…」ムニャムニャ

ボク子「…ま、こうなるよね」

兎娘「朝、既に幽鬼みたいでしたからね…」

ボク子「…お昼、どうしよっか?」

兎娘「もしかしたら2~3時間で起きるかもしれませんし、作り置き出来る物にしませんか?」

ボク子「そだね」ニコッ

~台所~

兎娘「んーと…」ガコッ

ボク子「う~ん…まずは買い物行かなきゃだね」

兎娘「ですね」

ボク子「じゃ、早速行こー」

兎娘「はい」ニコッ

623 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/03 19:34:47.39 ra7aBEaDO.net 150/232

~大通り~

ボク子「…そう言やさ」

兎娘「はい」

ボク子「前に、男…思い出したって…」

兎娘「はい///」

ボク子「…やっぱり、内緒…かな…?」

兎娘「…ごめんなさい」

ボク子「う、ううん!いいよいいよ!」ワタワタ

兎娘「なかなか、特殊なので」

ボク子「そっか~…(気になる~…)」

~自宅~

「……ぅむ」パチッ

「…」キョロキョロ

「…アンパンマン…新しい…ゴムだよ…」ムニャムニャ

ゴスッ アベシー!

「な、何だ!」ガバッ

「悪夢(ゆめ)は見れたかよ?」キリッ

「」

624 : 名も無き... - 2015/03/03 19:35:48.50 ra7aBEaDO.net 151/232

「ありゃ?」キョロキョロ

「?」

「俺のハニー達は?」

「そんなの生まれた時から居ないだろ」

「」

「あの二人なら買い物でも行ったんじゃないか?」

「…テメェ、ちょっと彼女いたからって…余裕ぶっこきやがって…」ビキビキ

「フッ…止せよ。0は何倍したって0なんだ…」

「は!3日坊主ならぬ3日彼女が!w」

「」

「ぐうの音も出まいが」フフン

「…」ガシッ

「お、それは土産の木刀じゃないか」

「リアルメイクライしようぜ」ニコッ

「」

「俺バ○ジルな。ほれダ○テ、そこのリベリオンを拾え」

「ペットボトルだろこれぇぇ!」

ダーイ イヤアァァァ

625 : 名も無き... - 2015/03/03 19:37:01.47 ra7aBEaDO.net 152/232

兎娘「…散らかってますね」

ボク子「出る前、せっかく綺麗にしたのに…」

「とんでもない野郎だ」

「お前のせいだろ!」

「まーまー。昼作ってる間に掃除しようぜ」

「…しゃーねーなー」ブツブツ

ボク子「(良いなあ…こういうの)」クスクス

ボク子「(…でも、ずーっとは無理、だよね。いつか

兎娘「ボク子さん、私達も取り掛かりましょ」

ボク子「え!あ、うん」

兎娘「…?」

ボク子「さ、さー!張り切っていこー!」グッ

兎娘「は、はい」

663 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/10 19:22:38.69 THnwJvRTO.net 153/232

~夜~

ボク子「さてと…そろそろ帰らないと」

「んーじゃ見送りでも」スッ

「…平気で、立つんだな」

「!」

「分かっているのか。お前とボク子を、狙ってるんだ。ありったけの寒さが!」

兎娘「?」

「そんな中に出ていって…どうなるって、言うんだ!」ガターン

「どうしてお前が行かなきゃならない!それともお前…英雄にでも、なったつもりか!」

「…行かせてくれ、友」

「…きっとお前は…そう言うと、思ったよ…」

男・友「ダハハハハハw」

兎娘「???」

ボク子「」ハァ…

664 : 名も無き... - 2015/03/10 19:23:42.18 THnwJvRTO.net 154/232

~帰路~

ボク子「さっむいな~…」ハァ…

「よしよし、俺が暖めてやろう」

ボク子「ノーサンキュー」

「男ならカモンバッチグーのくせに…」

ボク子「て、手袋暖かいなー///」

「俺の袋は寒いとカチカチに…」

ボク子「…」

「…サーセン」

ボク子「ボクは慣れたモンだけどさ、娘ちゃんにはヤメといた方がいいよ?」

「ですよねー☆」

ボク子「…」ハァ…

「おいおい、ため息の数だけ幸せ逃げちゃうんだぜ?」

ボク子「…誰のせい?」

「まぁまぁ。それに…男もお前の笑顔は好きだって言ってたしよ」

ボク子「ほ、本当!?///」ガシッ

「お、おう…(本当は『笑ってた方がイイ』くらいだったけど…)」

ボク子「そっかそっか…///」ウンウン

「(まぁいっか)」

665 : 名も無き... - 2015/03/10 19:24:47.29 THnwJvRTO.net 155/232

~自宅~

コポコポ

兎娘「どうぞ」コトッ

「あんがと…そう言やさ」ズズッ

兎娘「はい」

「以前、傍に居たいとか言ってたよな?」

兎娘「!…はい///」

「う~む…そんなにか…」

兎娘「…///」ドキドキ

「んん。好きなだけ居ればいい」

兎娘「!…つ、つまり、それは…///」

「食物連鎖の下っ端だもんな…」

兎娘「」

「苦労してたんだな…」ジワッ

兎娘「あ、あの…」

「人になれるっつっても、野犬とか熊とかは怖いだろうし…」ウンウン

兎娘「え、えっとですね…」

「最初に会った時も怪我してたしな…」

兎娘「…」

674 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/11 19:58:52.95 oBREPfzxO.net 156/232

~ボク子宅~

ボク子母「お帰り。バッチリキメてきたかい?」

ボク子「な、何を…?」

ボク子父「そ、そりゃあオメェ、なあ?///」

ボク子母「はぁ…本当にアンタは私の子かい?」

ボク子「お母さんはさ、どんな風に、お父さんと…その…」

ボク子母「んー?ハッキリお言い!」バン

ボク子「馴れ初めとか…どんな感じで…とか…」

ボク子父「よ、止せボク子。そいつは参考にもなら

ボク子母「首根っこ取っ捕まえて押し倒して跨がったダケだよ」ハハハ

ボク子「」

ボク子父「い、一応補足しとくが、お互い

ボク子母「好きあってんのは四捨五入すりゃ100%だったのにさ、グジグジウダウダ…まぁ、待ちはしたんだよ?」

ボク子「ど、どれくらい?」

ボク子母「3日」

ボク子「」

675 : 名も無き... - 2015/03/11 19:59:57.37 oBREPfzxO.net 157/232

~翌朝 自宅~

タンタンタン…

兎娘「(かなりストレートに…)」カチャカチャ

兎娘「(あ、愛情表現、してきたつもりだったけど…)///」

兎娘「(今は女性に嫌気がさしている…とかでしょうか…?)」ウーン…

ガチャ

「おはよー…」フワァ~…

兎娘「あ、おはようございます。ご飯、出来てますよ」ニコッ

「…イイもんだな」ウーム…

兎娘「?」

「いやなに、今までインスタント物ばかりでも、特に何とも思わなかったが…」ストン

「やっぱちゃんと作られた物と、挨拶があるってのはさ」

兎娘「…///」

「んじゃ、遠慮なく」

兎娘「はい。たんと」ニコニコ

676 : 名も無き... - 2015/03/11 20:01:03.76 oBREPfzxO.net 158/232

~昼前~

「ワリぃなぁ、色々やってもらってばかりで」

兎娘「いえいえ」

「昼はどっか食いに行くか?」

兎娘「はい」ニコッ

兎娘「(…焦らなくても、地道に…少しずつ、でもいいかも…)」

─兎は亀に抜かれてしまいましたとさ─

兎娘「」ハッ

「?…どうした?」

兎娘「い、いえいえ」

チンポーン

「お。まーた友の奴かな?」スタスタ

「はーい」ガチャッ

「…来ちゃった///」

「…本当暇なんだな」

バタン

「ボク子も来たりして」

「さすがにそこまで

チンポーン

「…」ドヤァ…

「やれやれだぜ」スタスタ

「愚か者の名を聞こう」ガチャッ

担任「…お前は北斗七星の脇に輝く蒼星を見たことがあるのか?」

「」

バタン ガチャリ

ガクシュウシロー! ダンダンダン

681 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/12 19:41:27.25 kFZiJGaGO.net 159/232

~お茶の間~

ダダダダッ

「そんなに慌ててどうしたよ?」

「逃げるぞ!」

兎娘「」

バターン

「」ビクッ

ワルイコハイェーガー!

「さ、最近のナマハゲって、アニメとか見るんだ…」

「馬鹿言ってんじゃないよ!」

「お前の事だけは~♪」

スパーン

兎娘「勝手口なら…でも

「行くぞ!」グイッ

「お、俺関係あるの!?」

「お前が『絶対アイツは素人童貞』って言ってたのバレたらしい」

「マジで!?冬休みだってーのに暇な野郎だな!」

「まったくだ(目眩ましくらいにはなるだろう)」

「…で、お前は何したの?」

「ちょっと意思の疎通が…」

兎娘「…」←聞いてた

682 : 名も無き... - 2015/03/12 19:42:31.97 kFZiJGaGO.net 160/232

~路地裏~

タッタッタッ…

「!」ピキーン

「どったの?」

「(あの先…影が見えたような…待ち伏せか!?)」

「二手に別れよう!」

「あいよー!」

「お前あっちな!」

「おーう!」

タッタッタッ…

担任「見ぃ付けたぁ~」ガッシ

「」

担任「友ぉ~…男はどこだぁ?」

「え、お、男っスか?」

担任「正直に言えば幸せになれるぞぉ~?」

「向こうです」ビシッ

担任「(フン…どうこう言っても男とは親友だ。…となると、反対側か)」

ウラギリモノォォォ

「ごめーん!///」

担任「」

683 : 名も無き... - 2015/03/12 19:43:37.06 kFZiJGaGO.net 161/232

~お茶の間~

「…粗茶で御座います」コトッ

担任「んむ。苦しゅうない」

「すまん男…俺、自分が可愛くて可愛くて…」

「…」

担任「まったく…まぁ何だ。ちょっと様子を見にな」

兎娘「様子を、ですか」

担任「ああ。どうこう言っても未成年の独り暮らしだからな」

「…どうも」ペコッ

担任「ま、問題無くやってるようで何よりだ」

「男~、板垣あ○さ、他に無いのか~?」ガサガサ

「」

担任「…イイ趣味してんじゃねーか///」

「…ど、どうも///」

684 : 名も無き... - 2015/03/12 19:44:42.19 kFZiJGaGO.net 162/232

~夕方~

「また追い出された?」

ボク子「」コクン

「まぁ別に構いはせんが…」

ボク子「ありがと」

「…(気ぃ利かして今日は早目に帰るかね)」

「あ、男。俺、今日

「はいはい。お前は俺の部屋な」

「」

~夜~

「一番風呂は譲れない」

兎娘「ごゆっくり」ニコッ

スタスタ

ボク子「…ね、ねぇ、友」

「んー?」ズズッ

ボク子「男ってさ、元カノちゃん以外で…その…」

兎娘「…」

「無い無いw」

兎娘「」ホッ

ボク子「そ、そっかそっか」

「この前、『暫く女はいいや』とか言ってたくらいだからw」

兎娘「えっ」

ボク子「えっ」

「あ」

704 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/15 20:22:28.31 Ga/Iuhz2O.net 163/232

~深夜 自室~

「…という点から、ジ○ムとはだな」

「いやでもさ、それなら…」

アーダコーダ

「…お、もうこんな時間か」

「お肌に悪いわ///」

「寝るべ。布団敷くべ」

「手伝うぜ」

ゴソゴソ

「お休み、パパ…お休み、ママ…もう眠たくて…」

「…な、なあ、男」

「んー?」ゴロン

「お前ってさ、今はフリーなワケじゃん?」

「…ああ」

「誰か、『あの子イイな~』とか…無いの?」

「…」

「いや別に付き合うとかじゃなくてもさ」

「…前に話したが、俺は、暫くは…」

「…ワリぃ」

705 : 名も無き... - 2015/03/15 20:23:32.57 Ga/Iuhz2O.net 164/232

~翌朝~

兎娘「おはようございます」ニコッ

「おはよーさん」

「おっはよー!笑顔で挨拶!堪りませんなぁ!///」

ボク子「…朝から能天気だね~」

「若いのさ…」

「」

兎娘「ささ、お席に」

「いつもすまないねぇ…」ゴホゴホ

兎娘「」クスクス

ボク子「好きだねぇ…」ハァ…

「それは言わない約束でしょう、おとっつぁん」サスリサスリ

「出来ておるのう…友は///」

「未だ極め尽くさぬ身の上なれど///」

兎娘「」

ボク子「」

706 : 名も無き... - 2015/03/15 20:24:37.42 Ga/Iuhz2O.net 165/232

~商店街~

ワイワイ ガヤガヤ

「どこもかしこも新年セールだな」

「ゲーセン無理だわ。入れねー」

「残念」

兎娘「せっかくですから、色々見て回りましょ///」ガシッ

「くっつき過ぎじゃないのか…お金取るぞ?」

兎娘「まぁまぁ///」スリスリ

ボク子「じゃー控え目に///」ニギッ

「おのれ~…デッドウェイト共が」グリグリ

キャッキャッ

「(何この疎外感…)」

「(俺…空気になれてますか…?オッツ○ルヴァさん…)」

712 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/16 19:56:22.56 9xr+ROlWO.net 166/232

~ファミレス 昼~

「買い物は最後にするとして…このあと何するよ?」モグモグ

「ゲーセンは無理みたいだしな~」ハグハグ

ボク子「映画とかどうかな?」

「何か面白そうなのやってんの?」

ボク子「行ってから決めよ」

「行き当たりバッタリ、もたまにはイイかもな」

「んだな」

兎娘「楽しみですね」

ボク子「問題は入れるかどうかだけど」

「混んでたら全裸の友を突っ込ませるさ」

「フザけんな!」

「さすがに冗談だ」

「寒いだろ!」

「…そこかよ」

ボク子「…映画館では静かにね」ハァ…

兎娘「」クスクス

713 : 名も無き... - 2015/03/16 19:57:27.28 9xr+ROlWO.net 167/232

~映画館~

「(…何でホラーなんだ)」

「…無理…マジ無理…」

兎娘「…怖い///」ヒシッ

ボク子「ドキドキするねー///」ガシッ

「おーよしよし(そんなにビビるシーンかね…?)」ナデナデ

「帰りたい…色んな意味で…」ブツブツ ガタガタ

「(…しかしまぁ、女の子ってホラーが好きなのかね?)」

兎娘「(上手くいきました)///」

ボク子「(イイね~。大成功)///」

「(楽しい事を考えるんだ、楽しい事を…)」ブツブツ

「何だ?お前ホラー苦手か?」

「捨てられて雨に濡れたエロ本のエロさ」

「」

兎娘「」

ボク子「」

714 : 名も無き... - 2015/03/16 19:58:35.93 9xr+ROlWO.net 168/232

~帰路 夕方~

「気持ちは解る。解るがしかし…」

「サーセン…」

ボク子「頭が痛くなるよ」

「まぁまぁ…ところで、今日は何作るんだ?」

兎娘「今日はおでんにしようかと」

「イイね~」

「味の染みた大根とか堪らんよな」

ボク子「ボクは厚揚げかな」

「何を言う、玉子に決まってる」

兎娘「(ニンジン…はダメ、かな…?)」

「そうそう、今日も泊まってくんだろ?」

「んー…(また徹夜したかったが…)」

「…いや、ちょっと用事があってさ」

「何だ、そうか…」

「おう(んー…あとは本人達次第って事で)」

720 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/17 19:53:47.16 7HAdx7gAO.net 169/232

~夜~

「じゃ、気ぃ付けてな」

「おう!いつもタダ飯ごちそーさん。またなー!」ブンブン

兎娘「さようなら」

ボク子「またねー!」

バタン

「風呂入ってくるわ」

兎娘「バスタオル、出しておきます」

「頼むわ。じゃ」

ボク子「旦那、お背中でも流しましょうか?///」

「ジェントルメェンは…一人静かに半身浴からなのさ」パードンミー

ボク子「…いてら」

スタスタ

カラララ… ピシッ

ボク子「まったく動じないとか…」orz

兎娘「…仮に、ですけど…」

ボク子「?」

兎娘「『頼むわ』って言われたら、どうしますか?」

ボク子「!…そ、それは…///」ウーン…

兎娘「…」

ボク子「ち、ちなみに…娘ちゃんなら?」

兎娘「……多分、はい///」

ボク子「」

721 : 名も無き... - 2015/03/17 19:54:51.83 7HAdx7gAO.net 170/232

~お茶の間~

アーダコーダ ワイワイ

「…なるほど。いいだろう」

兎娘「あの…本当に…?」

「紳士とは、真っ向から挑まれた勝負に背を向けてはならないのだ」フフン

ボク子「あとさ、ゲームはあまり…だからこっちは二人で良いよね?」

「よかろう」

ボク子「負けた方は何でも言うことをきく、だからね?」

「口説い」

兎娘「あ、何でもって言っても…」

「さすがに分かるわ。死ねと言われたら死ぬのか、だろ?」

兎娘「」コクコク

722 : 名も無き... - 2015/03/17 19:55:58.48 7HAdx7gAO.net 171/232

ボク子「で、勝負するゲームはね…」

「(愚かな…俺は買って気に入ったゲームは全てやり込む派だ)」

ボク子「えーっと…」

「(そして気に入らない物はさっさと売る…つまり!)」ニヤッ

「(ここにあるゲームは、全て俺の得意なゲームなんだよ!)」

ΩΩΩ(脳内)「な、何だってー!!」

「早く決めたまえ。ダ○ソRTAやEXV○FBなら更にハンデをやろうじゃないか」ハハハ

ボク子「あったあった…はい、ビー○ニ」

「えっ」

兎娘「100円コーナーにあったやつです」ニコッ

「ちょ、ちょっと待て!そんなのズルイぞぉう!」

ボク子「…紳士に二言は無いんじゃないの?」

「ぬぅ…」

735 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/19 19:16:07.20 qH2/yAobO.net 172/232

~1時間後~

「燃えたよ…燃え尽きた……真っ白になぁ…」ガクーン

ボク子「作戦成功、だね」

兎娘「これ、簡単ですね」ニコニコ

「…常にジャストタイミングだったな」

ボク子「うんうん。娘ちゃんに感謝だ」ニコッ

兎娘「いえいえ///」

「…して其の方ら、何を望む?」

ボク子「えっとねー…」

「くっ、殺せ!」

ボク子「いやいや…」ハァ…

兎娘「あの、ですね…それぞれ、別々になりますけど…」

「?」

ボク子「だから──」

736 : 名も無き... - 2015/03/19 19:17:12.05 qH2/yAobO.net 173/232

~翌日 公園~

「(遅い…)」

「(ボク子め、『帰って着替えてくるから』なんて言ってたが…)」ウーン…

「(寝てんじゃないのか…?)」

「(……『二人で遊びたい』ねぇ…)」

「…」ウーン…

「だーれだ?」ピトッ

「いや、ボク子だろ」クルッ

「バレバレだったかな?」キラキラ

「ど、どちらさまでせう?」

ボク子「さっき当てたじゃん」

「何…だと…?」

ボク子「(お母さん…大成功みたい)///」

「ま、馬子にも衣装+化粧か///」フン

ボク子「ん~?キミ、照れてるね?///」

「ほ、ほんのりとな!ほんのりとダケな!」

ボク子「さー、今日キミは1日ボクの物だ///」ガシッ

「や、優しくして///」

737 : 名も無き... - 2015/03/19 19:18:17.86 qH2/yAobO.net 174/232

~喫茶店 昼~

「コーヒーとサンドイッチを。ボク子は?」

ボク子「同じでいいよ」

「じゃ、2セット」

店員「畏まりました」ペコッ スタスタ

「…にしても…そうか…」ブツブツ

ボク子「どうしたのさ?」

「いや…お前、女の子だったんだなって」

ボク子「」

「いや性別とかの話じゃなくてな?何て言うか…」ウーン…

ボク子「大丈夫。何となく解るよ」ニコッ

「ぐはっ」ガクッ

ボク子「ちょ、大丈夫?」

「も、もーまんたい…」

ボク子「そ、そう?」

「(…調子狂うじゃない)」

ボク子「(お母さんが『アタシに任せな!』って言った時は、『ザク○ロみたいにされるー!』って思ったけど…)」

「ま、まあアレだ。イイ、ぞ」

ボク子「ありがと///」

760 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/23 19:13:43.83 So/ez+l1O.net 175/232

~商店街~

ボク子「今日は大根が安いねー」

「有名な句にな、『大根足、大根で道を教えけり』というのがあってな」

ボク子「…」

「流石小林一茶…手の塞がった大根足娘が、その大根足で道を示す様が目に浮かぶ…」

ボク子「そ、それ…『大根ひき』だよ」

「」

ボク子「もう…」クスクス

~遊園地 夕方~

ボク子「今日は引っ張り回して悪かったね」

「いや、なかなか楽しかった」

ボク子「…ね、ねぇ」

「んー?」

ボク子「最後に、アレ…いいかな?」

「イイともー!」

ボク子「ありがと」ニコッ

「!」

「次に、生まれてくるときは…桜咲く、男○の校庭で…///」ガクッ

ボク子「…何でさ」

761 : 名も無き... - 2015/03/23 19:14:47.08 So/ez+l1O.net 176/232

~観覧車~

「昼と夜の一瞬の隙間…短い間しか見れないから…キレイ…」キリッ

ボク子「う、うん…そだね///」

「…しかし、こう見晴らしが良いと…」

ボク子「(うん、この流れ…雰囲気なら…)///」グッ

ボク子「お、おと

「見ろぉ!人がゴミのようだ!」ハハハ

ボク子「」

「…どうした?」

ボク子「あの…だから…(さっきので削がれちゃったよ…)///」ゴニョゴニョ

「あ~?聞こえんな!」

ボク子「(でも…好機は逃せない…!)」グッ

「おいィ?」

ボク子「好き!///」

「」

762 : 名も無き... - 2015/03/23 19:16:07.44 So/ez+l1O.net 177/232

「…」

ボク子「…///」

ガチャッ

係員「あ、もう一周ですね」

「えっ」

ボク子「はい///」

バタン ガチャリ

「い、一応…確認、させてくれ」

ボク子「///」コクン

「…何が?」

ボク子「男が///」

「…さらに誰が?とか聞いてみたり」

ボク子「ボクが///」

「…加えて何で?とか聞いてみちゃったりなんかしちゃったりして」

ボク子「何でだろうね?///」フフ

「…」

ボク子「…///」

「え、ええぇぇぇぇ!?」

ボク子「///」 👀

770 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/24 19:40:17.56 luMStEY0O.net 178/232

~自宅 夜~

「…」モソモソ

兎娘「口に、合いませんか…?」

「ん?いや…」

兎娘「…(これは…多分…)」

「美味いぞー」バクバク

兎娘「そうですか」ニコッ

「(むぅ…いかんいかん)」フルフル

「(辛く、苦しい時こそ、普段のように振る舞ってこそ紳士よ)」フッ…

兎娘「?」

「大丈夫だ。問題無い」キリッ

兎娘「は、はあ…」

「さて、次は其の方の願いの番だな」

兎娘「…///」

「苦しゅうない。申してみよ」ン~?

兎娘「あ、あの…///」

771 : 名も無き... - 2015/03/24 19:41:22.48 luMStEY0O.net 179/232

~自室 深夜~

「(『山に行きたいです』か…)」ゴロン

「(やっぱ故郷の水がイイのかね…?)」

「(…で、だ)」

「(なぁボク子よ…たしかに今日のお前は、普段と違って…こう、何と言うか…)」

「(だがしかぁし!)」クワッ

「…」

「(違う、ような…しかしどこか、嬉しい…よう、な…)」

「…」

「(…待て。待てまてマテ)」ゴロゴロ

「(嬉しいって何だ。そりゃあ可愛子ちゃんに好きって言われて喜ばない紳士が…)」

「(…だから待て。可愛子ちゃんって…ああ、もう!)///」バンバン

「(…寝よう。とりあえず明日は山だ)」

「(体力が必要だからな。早目に寝ないとな)」ウンウン

「(返事は急がないって言ってたしな)」ウンウンウン

「(…気分転換にも良いだろう)」ゴロン

772 : 名も無き... - 2015/03/24 19:42:27.28 luMStEY0O.net 180/232

~翌朝~

「んじゃ行きますか」

兎娘「はい」ニコニコ

「そんな装備(格好)で大丈夫か?」

兎娘「大丈夫です。問題ありません」ニコッ

「俺は今、猛烈に感動しているぞ///」ナデナデ

兎娘「(勉強した甲斐がありました)///」

~山中 昼前~

「…何か色々思い出すな」

兎娘「…はい///」

「大した道具も無いが、飯、任せてもいいのか?」

兎娘「色々、やりようはあります」ニコッ

「おお、頼もしいな。んーじゃ俺は薪拾いに専念しよう」

兎娘「お願いします」

773 : 名も無き... - 2015/03/24 19:43:33.00 luMStEY0O.net 181/232

~崖~

「おお…これは高いな」ゴクリ

「(いかんな。山はただでさえテンションが上がる…)」

「(『それでイイのかもな!』とか歌いながら飛び降りたくなるぜ)」

「バカ言ってないでそろそろ戻…うん?」

「綺麗な花だ…」

「(アレをゲットしてだな、こんな事もあろうかと、懐に仕舞ってある手品セットに…)」

~想像~

ポンッ

兎娘「わぁ…///」

「今はこれが精一杯…」

~現実~

「イイぞ!無敵の未来が見えてきたって感じだ!」ハハハ

「んでは!」ガバッ

「よっ…ふんっ…!」

「(もうちょい、もうちょい…)」ノビーッ

ガラッ

「うん?」

782 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/25 19:48:42.53 SlgmB7nQO.net 182/232

~昼過ぎ~

パチパチ…

兎娘「(とりあえず、その辺の枯れ枝で火は起こしたけど…)」

兎娘「」キョロキョロ

兎娘「(…遅いですね)」

兎娘「…」ヒョイ パチパチ…

兎娘「(変だな…男さん、この辺りは分かる筈だし…)」

兎娘「(集中…)」

シーン…

兎娘「…」

兎娘「(…ちょっと探してみようかな)」スッ

ザッザッザッ…

783 : 名も無き... - 2015/03/25 19:49:48.72 SlgmB7nQO.net 183/232

~?~

「さ、寒ぃ…ここは…?」

「いらっしゃあい!」クイッ

「何だ夢か」

「いいか男」

「うん?」

「冬の山で眠る、というのはな?一歩間違えば自殺行為に等しい」

「知ってるよ」

「まぁ、ちゃんとしたテントで、寝袋にでもくるまっていれば問題は無いがな」ハハハ

「なぁ、親父」

「どうした?My son」

「今、夢の中だってぇのに、猛烈に寒いのと関係ある?」

「…そこはかとなく」

「」

「じゃ頑張れよー!」スキップ

「ろくでなしー!」

784 : 名も無き... - 2015/03/25 19:50:58.16 SlgmB7nQO.net 184/232

~崖 夜~

「……ハッ!」ムクッ

「」キョロキョロ

「(…なるほど。崖の中腹か…にしても寒ぃ)」ガタガタ

「(マズイな…娘、心配してるだろうな)」

「えどっこいせ…!」グッ

ズデッ

「…むー?」

「…」チラッ

「スゲー…右足の間接が一つ増えてる…」

「(でも痛くない…血は凄いが…)」ハッ

「(…落ち着け。紳士とドイツ軍人は狼狽えたりはせん)」

「(そう。アレは確か──)」

~回想~

「…まったく」パンパン

「…ずびばぜん…はい、もう二度と…はい…」

(5歳)「だいじょうぶー?」ツンツン

「…痛みがあるうちは…まだ…望みがある…」

「そーなの?」

「ああ…本気でヤバイと…脳が、ブレーカー…落とすんだ…」

「ふーん」

「今の…パパみたいにな…」

「」

785 : 名も無き... - 2015/03/25 19:52:28.98 SlgmB7nQO.net 185/232

~現実~

「だ、大丈夫ダイジョーブ!親父もあのあと普通に生きてたし!」クルクル ギュッ

ヒュウゥ~…

「…」ガタガタ

「(中腹の一枚岩に乗っかって、動けない現状…火を起こすのは無理)」

「(携帯は…)」ゴソゴソ

携帯「じゅ、充電してよね!///」

「…」

「マズイ…眠い……」ハッ

「いかんいかん!」ブンブン

「(どうすりゃ…体暖めようにも…)」ウトウト

「い、いかーん!」ブンブン

「(しっかりしろ!そうだ、歌だ!)」パンパン

「(歌は眠気を防ぎ、体も暖まる!歌!えーと…歌…)」ウトウト

「(…君の歌は好きだったがね…)」ウツラウツラ

「」ハッ

「み、みみみみっちゃんみちみちンコたれてえぇぇぇ!」

797 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/27 20:08:33.15 K0SUfztuO.net 186/232

~山中~

…カーミ…カラ…フイテー…

兎娘「!」

兎娘「(集中…)」

モッタイナイカラナーメチャッター

兎娘「」ズルッ

兎娘「(でも…間違いないみたい…!)」ダッ

~崖~

「(…歌…歌…他に、何か…歌える、歌…)」ウツラウツラ

「」ハッ

「チ、チェイストォォ!!」パンパンパン

「…」ゼェゼェ…

「…ヒゲば生えた…天使が見えっど…」ボー…

「…ふふ、最後は…チェス○島津か…」

「……嫌だ」ガクッ

798 : 名も無き... - 2015/03/27 20:09:37.14 K0SUfztuO.net 187/232

~テント~

「…ぅ」パチッ

兎娘「」スヤスヤ スリスリ

「何…だと…?」

「」キョロキョロ

「(ここは…テント、だな。うむ)」

ズキーン

「うーっはぁッ!」

「(い、痛い…あ、そうか。足…)」ソー…

「(真っ直ぐになってる…)」

「(…とりあえず、申し訳無いが起こすしかないな)」

「おーい」ペチペチ

兎娘「…ぅ…」スリスリ

「これ、おぜうさん」ペチペチペチ

兎娘「…」パチッ

「お、すまん」

兎娘「良かった…」ニコッ

「ちょいと聞きたいことが…」

兎娘「…朝に…今は…」フラフラ

兎娘「ごめんなさい…」カクッ

「」

799 : 名も無き... - 2015/03/27 20:10:42.28 K0SUfztuO.net 188/232

~朝~

兎娘「おはようございます…」

「おお、おはよう。珍しくゆっくりだな」


兎娘「ごめんなさい、昨夜、かなり無理をしたので…」

「とりあえず、もう少しでコーヒー出来るから」

兎娘「はい」

コポコポ…

「お待っとぉさん」スッ

兎娘「ありがとうございます」ニコッ

「…」ズズッ

兎娘「」フー フー ズズッ

「…で、昨夜の件だが」ズズッ

兎娘「…大変でした」

「う…す、すまん」

兎娘「耳を頼りに、何とか見付けましたけど…」

「…」

兎娘「意識もない上に、足も折れてて…」

「面目無い…」

兎娘「一先ず足を。で、ロープと…滑り止めに岩を使って、ゆっくり下まで降ろして…」

「ちょ、ちょっと待て」

兎娘「?」

800 : 名も無き... - 2015/03/27 20:11:47.26 K0SUfztuO.net 189/232

「どうやって治したんだ?痛みはあるが、明らかに治るのが早すぎるぞ?」

兎娘「えと…そういう力が、ですね…」ゴニョゴニョ

「何と」

兎娘「そう何度もは無理ですし…今回ので空っぽに近くなりましたけど…」

「…重ねてすまん」

兎娘「いえいえ」ニコニコ

「?…何か嬉しそうだな」

兎娘「本当に、ここぞという時にしか使えないモノを…」

「…」

兎娘「男さんのために使えましたから///」

「…恩返しなんだろうけどな?何かこっちが心苦しくなるな」

兎娘「…それだけでは、ないですけど///」

「?」

兎娘「好きな人のために、でしたから///」

「…」

809 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/28 19:38:07.65 Z1X87qcsO.net 190/232

~山中 昼前~

「空が高いぜよ…○海さん…」

「(……困った)」

「(いや、異性からの好意自体は…まあ、うん…嬉しい、モンだ)」

「(それに、娘の方は…何となく…『もしかして』くらいには考えてた)」

「(ただ…)」ウーン…

「(『返事は急ぎません』と言われてもだな…)」

「(何てこった…)」ハァ…

「(気分転換どころか、一難去らずしてもう一難じゃないか…)」

「(俺は一体…どう…)」

「…」

「(そのアルカナは示した…)」キリッ

「(心の奥から響く声なき声…それに耳を傾ける意義を…)」

─ヨォベイビィ…オレッチノデカインダゼ─

「シャアラァァップ!!」

810 : 名も無き... - 2015/03/28 19:39:12.25 Z1X87qcsO.net 191/232

~昼~

パチパチ…

兎娘「出来ました」

「おお、ただの袋ラーメンが見違えるな」

兎娘「便利ですよね」

「だろ?俺がインスタント物好きだから買ってたってのもあるけどな」

兎娘「たまには良いかもしれません」ニコッ

「んでは、さっそく」フーフー ズルズル

兎娘「」フー フー…

「んまい!塩ラーメンに野菜は鉄板だな」ズルズル

兎娘「ニンジン、ニンジン…///」ハムハム

「どれ、今回は迷惑をかけたからな。ほれ、ニンジン」スッ

兎娘「」アーン

「いや器にだな…まぁ、いいか」

兎娘「///」パクッ モグモグ

「うまうま」ズルズル

兎娘「お返し、です///」スッ

「海老?いいのか?」

兎娘「///」コクコク

「有り難く!」パクッ

兎娘「(幸せ、です…)///」

811 : 名も無き... - 2015/03/28 19:40:16.87 Z1X87qcsO.net 192/232

~夕方~

兎娘「これで全部ですね」

「んむ。立つ鳥跡を濁さず、だな」

兎娘「はい」ニコッ

「(しかしまあ…ううん…)」

「…思えば」

兎娘「?」

「君、結構ストレートにきてたのね」

兎娘「…はい///」

~自宅 夜~

「風呂空いたぞー///」ホコホコ

「寂しかったぞぉぉぉ!!」

「」

兎娘「つい先ほど…」

「で?土産は?」

「…真心を、君に///」

「…つまり無いのね?」

「///」コクン

「」ブワワッ

「ほ、ほら!今日は徹ゲー付き合うから!」

「しょ、しょうがないわね///」

「バカやってないで部屋行くぞ」

「はいはーい」

兎娘「あとでお茶を」ニコッ

「おーう」

「待ってるー!///」

816 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/29 19:24:38.39 nbF31g2vO.net 193/232

~ボク子宅~

ボク子「(…もう、帰ってきてる…かな?)」ボー…

ボク子「(電話…してみよっか?)」スッ…

ボク子「(…でも…)」ハァ…

ボク子母「辛気くさいねぇ。フられでもしたのかい?」

ボク子「え、縁起でもないこと言わないでよ!///」

ボク子母「気持ちは伝えたんだろう?だったら…」

ボク子父「まぁまぁ…返事待ちだから辛いんだろう」

ボク子母「そうなのかい?」

ボク子「…」コクン

ボク子母「こんバカタレぇ!」

ボク子「」ビクッ

ボク子父「」ビクッ

ボク子母「相手が悩んでるんなら押し切る好機だろう!?」

ボク子父「い、いやお前、それはちょっと…」

ボク子「そ、そうだよ…そんな…」

ボク子母「とっとと行ってアピールしてきな!」ドカッ

ボク子「非道い~!」

817 : 名も無き... - 2015/03/29 19:25:42.55 nbF31g2vO.net 194/232

~自室~

「…という事がな」

「ふーん…で、罰ゲームにそれぞれデートしてきたのか」

「い、いやデートじゃなくてだな?何だ、その…///」

「…?」

「どうした?」

「いや…告白でもされたか?」

「」

「何つーか、反応がな…意識してるっつーか…」

「…やるな、ブラ○ト」

「まぁまぁ…で、どっちからよ?」

「…言いふらすなよ?」

「任せろって(さすがにボク子か?いや…娘ちゃんも積極的なトコが…)」ニヤニヤ

「…両方」

「」

「結構悩んでんだわ」フゥ…

「…」ポチポチポチ…

「何やってんだ?」

「お前の個人情報と短所を2000以上あげ連ね、ネットの海に流してやる」ポチポチポチ…

「ざけんなカスがぁ!!」ガバッ

ハナセー ヤメロー ワーワー…

818 : 名も無き... - 2015/03/29 19:26:47.43 nbF31g2vO.net 195/232

「…まぁ冗談なワケだが」

「本当かよ」

「本当だって。遅かれ早かれこうなると思ってたしな~」

「…」

「…二人同時にくるとは思ってなかったけどな」

「…意外に鋭いじゃないか」

「お、お前が鈍いだけだよ…」

「」

コンコン

「…おーう、娘か?遠慮なく入って。どうぞ」

兎娘「お待たせしました。お茶とお菓子です」ニコッ

「ありがとねー!娘ちゃんも一緒に

兎娘「それと…」

「?」

ボク子「こ、こんばんは///」キラキラ

「」

「…誰?」

824 : 1@\(^o^)/ - 2015/03/30 20:03:43.56 PK19CCmbO.net 196/232

「大きな星が…点いたり消えたりしている…///」ボー…

「おーい、帰ってこーい」フリフリ

ボク子「そ、そんなに…違うかな?///」

「そんな!声まで変わって!」

ボク子「いやいやいや…」

「…お前、面白CM集見ただろ?」

「…///」コクン

ボク子「男も初めて見たとき、気付かなかったよね?」

「…うむ」

兎娘「私も最初驚きました」

ボク子「…普段と、どっちが良いかな?///」

「…まぁどっちでもボク子だしなぁ」

ボク子「」

「どっちもイイ、としか…」

ボク子「~!///」ダキッ

「」

「」

兎娘「!」

825 : 名も無き... - 2015/03/30 20:04:42.10 PK19CCmbO.net 197/232

~深夜~

カチカチ チュドーン ドーン

「…んで?」カチカチ

「何よ?」カチカチ

「どっちにするんですかい?お代官様ぁ」グリグリ

「…」

「まさか…どっちも気に入らないのか?」

「いや…」

「…あんま待たせるのもどうかと思うぜ?」

「…おう」

「なーんてな、彼女出来たことねー俺が言っても説得力ねーけどな!w」

「…」

「(あかん…こらマジで悩んでるわ)」

「…」ハァ…

「あ、あのな、男…」

「畜生…普通こういう時って、恋愛経験豊富なツレがあれこれ言ってくれるトコじゃないのか…」

「」

「どうして俺にはこんな…」ガクッ

「何かすんません…」

826 : 名も無き... - 2015/03/30 20:05:47.32 PK19CCmbO.net 198/232

~新学期~

「始業式眠すぎ…」

「寝たら担任がウキウキしながら来るからな…」

ボク子「昼で帰れるから気分は楽だけどね」

兎娘「お昼、どうしましょう?」

「お、そうだ。皆でどっか行くか?」

「イイね~」

ボク子「新しく出来た店があるみたいだよ」

「行ってみるか?」

兎娘「はい」

ボク子「じゃ、公園で待ち合わせだね」

「あいよ~」

担任「おお、男、友」

「?」

「?」

担任「冬休みの宿題、出てなかったぞ?持ってくるの忘れたか?」

「」

「」

ボク子「」ハァ…

担任「…まさか存在を忘れてたワケじゃあないよな?」

「め、滅相も!」ブンブン

「ありません!」ブンブン

担任「そっか。じゃ、明日は忘れるなよ~」スタスタ

男・友「は、はーい」

841 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/01 20:02:42.39 LFHARUFRO.net 199/232

~自宅 昼過ぎ~

「ええと…ここがこうで…」カリカリ

兎娘「あ、そこは…こうですね」カキカキ

「お、そうかそうか」

「こ、これは面妖な…何故数学にアルファベットが…」

ボク子「キミいくつだよ…」ハァ…

「お前…九×九=八十八とか言うなよ?」

「違うのか?」

「」

兎娘「」

ボク子「」

タザワー! ナンデェェ!

ワーワー

ボク子「お茶でも淹れて、休憩しよっか」ハァ…

兎娘「はい」クスクス

842 : 名も無き... - 2015/04/01 20:03:47.20 LFHARUFRO.net 200/232

~夜~

「お、終わった…」バタン

「えがった~…」バタン

ボク子「毎日ちょっとずつやれば楽なのに…」

兎娘「まぁまぁ。丁度ご飯も出来ましたし」

「お、今日は何?」

兎娘「鍋です」ニコッ

「ありがたや~、ありがたや~」

ボク子「〆はうどんにするから楽しみにしててね」

「ブラボー!おお!ブラボー!」パチパチ

「明日土曜日だから、ボク子の言ってた店は明日かな?」

ボク子「そうする?」

「異議無し」

兎娘「楽しみが出来ましたね」ニコニコ

「おう」

「そうだ、男」

「んー?」

「泊めて///」

「頬を染めながら言うな…」

ボク子「…」

兎娘「…ボク子さんも、どうですか?」ニコッ

ボク子「い、いいかな?」

「もーまんたい」

ボク子「ありがと///」

843 : 名も無き... - 2015/04/01 20:04:52.30 LFHARUFRO.net 201/232

~自室 深夜~

「男…」

「…んー…?」

「なんてーか、その…な?」

「んん…」

「お、俺的にはさ、ボク子の方が…イイと思うんだよ」

「…んん」

「いやほら、娘ちゃんと何があって~とかは知らないけどさ」

「…んー」

「いや勿論決めるのはお前だし、空いた娘ちゃんは俺が~なんて考えてみちゃったりなんかしちゃったりして…」

「…んん…」

「男…?」

「んー…」

「オ○ニーしていい?」

「んー……んんッ!!」

「テメー聞いてなかっただろー!」

「…すまん」

「あー…トイレ行って寝るかな」

「…シコるなよ?」

「しねーよ!w」

ガチャ スタスタ

「(…聞いてたよ)」フゥ…

857 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/03 19:56:52.25 2MgBTwdMO.net 202/232

~翌朝~

兎娘「あ、おはようございます」ニコッ

「おはよー…」ボー…

ボク子「ご飯出来てるよ」

「どもー…」

「おいおい朝からだらしねぇなあ」

「…(あんま眠れなかったからな…)」

「いただきマンモスー!w」ガツガツ

「(お前のせいでな!)」ゴスッ

「な…何で…?」

「お前の肩に、死んだジ○ンの亡霊が見えたんだ」

「マジで!?」

「ああ」

ボク子「いや、ジ○ンで気付こうよ…」

兎娘「」クスクス

「可愛かった!?それとも綺麗系!?」

「参った。お前がガン○ムだよ」ハァ…

858 : 名も無き... - 2015/04/03 19:57:57.18 2MgBTwdMO.net 203/232

~教室~

担任「…本当に忘れたダケだったのか」チッ

「何で嫌そうなんだ?」ヒソヒソ

「またくだらない事考えてたんだろ」ヒソヒソ

「…ろくでもない奴だな」ヒソヒソ

「こういうのをろくでなしって言うからな」ヒソヒソ

担任「しゃーねーな。ワックス掛けは自分でやるか」

「本当にろくでもなかったな」ヒソヒソ

「…んだな」ヒソヒソ

859 : 名も無き... - 2015/04/03 19:59:02.57 2MgBTwdMO.net 204/232

~帰路 昼~

「んーじゃ、今日こそ行きますか」

兎娘「はい」ニコニコ

「待ち合わせ、公園だよな?」

ボク子「そそ。楽しみだよ」

「一旦帰るんだろ?」

「ああ」

ボク子「そだねー」

「じゃ、あとでな。遅れんなよー」

「おーう」

ボク子「はいはーい」

スタスタ

兎娘「…///」ガシッ

「…おぜうさん、腕を組まれるとですね?歩き難いという事案が…」

兎娘「…」ジー…

「あったような気がしたが、帰るまでならイイだろう」

兎娘「ありがとう、ございます…///」スリスリ

「(…紳士はレディに優しくすべきだからな。うん)」

860 : 名も無き... - 2015/04/03 20:00:07.28 2MgBTwdMO.net 205/232

~定食屋~

「…美味い」モグモグ

「値段もお安いな」ハグハグ

ボク子「近所だからすぐ来れるね」パクパク

兎娘「…ニンジン///」ハムハム

「…ところで、このニンジンを見てくれ。こいつをどう思う?」

兎娘「凄く…美味しそうです…///」

ボク子「」ブフッ

「」ガハッ

「や、やろう…(天然怖い…)///」ホレ

兎娘「!///」パクッ

ボク子「!」

「美味い、か…?」

兎娘「はい///」モグモグ

ボク子「お、男…ボク、そのウズラ、欲しいな///」
「これか?代わりに沢庵くれるか?」

ボク子「勿論だよ///」

ホレ アーン オカエシ… ウムウム

「(………帰りたい)」グスン モグモグ

868 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/04 19:35:47.23 xLuDaPvrO.net 206/232

~ゲーセン 夕方~

「…お、もういい時間だな」

「何か早ぇな~」

「娘とボク子は…と」キョロキョロ

「うーん…お、あっちだな」

「クレーンか」

スタスタ

ボク子「うぅ~、お年玉がとんでく~」チャリン

兎娘「ボ、ボク子さん、もうこの辺で」

ボク子「う、うん…これで最後にするよ」

ポン

ボク子「?」クルッ

「下がれ、私が全部取る」キリッ

ボク子「男…」

「どれ狙い?」

ボク子「あれ…ジャ○クフロスト」

「…なら先に友に似た猿からだな」

「いや…そうなんだけどさ…でも、俺に似た、って…」

ボク子「えー、要らないよそんなの」

「」

「いや…取れるのから取って、いい位置にしなきゃなんないから」

ボク子「そなんだ」

「うむ」

ウィーン…

869 : 名も無き... - 2015/04/04 19:36:52.17 xLuDaPvrO.net 207/232

~帰路~

ボク子「~♪///」ニコニコ

兎娘「良かったですね」フフ

ボク子「宝物にするよ。ありがと、男///」ニコッ

「う、うむ」

ボク子「そうだ!今日はウチでご飯食べてってよ」

「ボク子ん家でか?」

ボク子「そそ。腕によりをかけて作るからさ///」

「皆で行ったら、流石に迷惑にならないかな?」

「人ん家を溜まり場にしてやがる口が言うのか…」

「い、いやほら…それはアレで…」

兎娘「」クスクス

ボク子「大丈夫、大丈夫」ピッピッ…

「…今晩はそうするか」

兎娘「はい」

ボク子「あ、お母さん?あのね…」

「(気ぃ効かせようと思ったが…いざという時、助け船役も要るよな?)」

「(くぅ~!この『出来る友人』感!)///」キャー イヤン イヤン

「…あれ?」ポツーン

マッテェェェ!

870 : 名も無き... - 2015/04/04 19:37:57.10 xLuDaPvrO.net 208/232

~ボク子宅 夜~

ボク子「ただいまー」ガチャ

「お邪魔します」

兎娘「こんばんは」

「こんばんは~」

ボク子父「い、いらっしゃあい!///」クイッ

「は、はあ」

ボク子父「あ、あれ…?」

兎娘「?どうしたんですか?」

ボク子父「い、いや…いつも『男はこうなんだよ』…って」

「…」ガシッ ギリギリ

ボク子「ギブ!ギブ~!///」

ボク子父「お、君が男君だね?ははは、仲が良いな」ウンウン

カエッタノカーイ!

ボク子父「おお!友達も来てるぞー!」

「ボク子の母ちゃんだろ?これは期待出来そうですね~///」ヒソヒソ

「…うむ。今の声からすると、男勝りの麗人…か///」ヒソヒソ

兎娘「…」

ガチャ

ボク子母「エフッエフッエフッ…」ニィ~… クスクスクス

「」

「」

兎娘「」

878 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/05 20:04:07.58 GcpmZCulO.net 209/232

ボク子「じゃ、始めるね♪」

「お、おう…」

スタスタ…

ボク子母「すまないねぇ。急な事だったから、大した物は無いよ?」

「い、いえ」カチン

「お、お構いなく…」コチン

兎娘「(本能が『失礼の無いように』と告げています…)」

ボク子母「なんだい?元気が無いね?」

「…冬休み明けの学校だったので、疲れが」

「そ、そうそう、そんな感じです」

ボク子母「だらしがないねぇ…○玉付いてんだろ?シャキッとおし!」

「」

「」

兎娘「…///」

ボク子父「お、お前、客なんだからそんな…」

ボク子母「はいはい、ちょっとボク子の方手伝ってくるよ」ドッコイセ

スタスタ…

ボク子父「いやすまないね。アレでもグッとくるトコ持っててね///」ハハ

「は、はあ…」

879 : 名も無き... - 2015/04/05 20:05:12.25 GcpmZCulO.net 210/232

~1時間後~

ボク子「さあどうぞ!」

「…」

「…」

兎娘「…」

ボク子「…どしたの?」

「いやいや、親父さんやお袋さんより先にとか」

「とてもとても」ブンブン

兎娘「ですです」コクコク

ボク子母「何言ってんだい、お客様なんだからさっさと食べな!」

「い、いただきまーす!」パクパク

「え、遠慮しません!はい!」ガツガツ

兎娘「いただきます」ハムハム

ボク子「たくさん食べてねー」ニコニコ

ボク子母「やっぱり男の子だねぇ…あんなにガッついて」ニィ~… クスクスクス

ボク子父「しっかし、あんな死に物狂いで飯を掻き込まなくてもなぁ」ハハハ

ボク子母「良かったね?ボク子。美味しいってさ」

ボク子「…///」コクン

880 : 名も無き... - 2015/04/05 20:06:25.28 GcpmZCulO.net 211/232

~ボク子宅前 夜~

「今日は突然お邪魔して…」

ボク子母「いいんだよ。また来な」

「…はい」

ボク子父「いやー、色々話せて楽しかったよ」

「な、何よりです」

ボク子父「またいつでもね。娘ちゃんみたいな可愛い子なら大歓迎///」

兎娘「ありがとうございます///」ペコッ

ボク子父「ん~!イイねぇ~…」ハッ

ゴゴゴゴゴ…

ボク子母「イイ度胸してるじゃないか…」ユラッ メキィッ

ボク子「あーあ…」

シギャアァァァァァ!

「Badassじゃねぇか」キリッ

「…何気に余裕ね」

「…そう見えるか?」

「いや…」

ボク子「今日も楽しかったよ。またね」ニコッ

「…ああ」

兎娘「ご飯、美味しかったです」ニコッ

「じゃなー」

888 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/07 19:51:32.22 xZzxBy1uO.net 212/232

ボク子母「…アレがそうなのかい?何だか頼りないねぇ」

ボク子「そかな?///」

ボク子父「まぁまぁ、イイ子じゃないか」

ボク子母「まぁ本人がいいって言うんだから…でもねぇ…」

ボク子父「だいたい、お前からしたら殆どの男が頼りないだろ…」ボソッ

ボク子母「何か言ったかい?」

ボク子父「いやいやいや!」ブンブン

ボク子「お母さんは、お父さんのどんなトコが気に入ったのかな?」

ボク子母「んな…ッ!///」

ボク子「?」

ボク子母「そ、そりゃあアンタ、アレさね、ほら…///」ワタワタ

ボク子父「…///」ニヤニヤ

ボク子母「何見てんだい!///」スパーン

ボク子父「ピノコ!」バタン

ボク子「」

889 : 名も無き... - 2015/04/07 19:52:37.33 xZzxBy1uO.net 213/232

~自宅 夜~

「…戦場から帰還した兵士の気持ちが分かったわ」ズズッ

兎娘「大袈裟です」クスクス

「じゃーお前、あの母ちゃんに中指立ててこれるか?」

兎娘「」ブンブン

「む…(待てよ…)」

兎娘「?」

「(仮にだが…ボク子の方を断ったら…)」

「(断る→ボク子泣く→母ちゃんキレる→篝火あったけー)」

「…」

兎娘「あの…?」

「うわあぁぁぁぁぁ!!」ブンブンブン

兎娘「」ビクッ

「謀ったな!謀ったなボク子!」ダンダン

兎娘「お、落ち着いてください」アワアワ

「…む」

「(そうだ落ち着け…俺は不○人じゃないから、篝火でリスポンは無理…)」

「もう駄目だあぁぁぁぁぁ!!」ブンブンブン

兎娘「」オロオロ

890 : 名も無き... - 2015/04/07 19:53:47.70 xZzxBy1uO.net 214/232

~深夜~

「(…とは言え、そんな事で揺らいでは紳士とは言えぬ)」ゴロン

「(…考え出さなければならない事を、わたくしは痛みや疲れから、なるべく思ひ出そうとしない… )」キリッ

「いや考えようぜ」ボスッ

「(…まず娘…うむ。元は…うむ…が、実に家庭的でイイ)」

「(ではボク子はどうか…うむ。可愛らしい一面もあってこれまたイイ)」

「(さあ、DOTCH!?)」

「…」

「……」ゴロン

「………」

「」zzz…

896 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/08 20:18:52.24 HtvNYo/lO.net 215/232

~?~

「ここは…」

「ようこそ…我がベルベ○トルームへ。申し遅れましたな。わたくしの名は

「なんだ親父か」

「」ブワワッ

「で?今度は何?」

「いやなに、悩める子羊に慈悲を」

「親父…」

「嘘だ」

「」

「ふっざけやがってチンカスが…」ギリッ

「両手に花?ああ?花?いいか男。お前のファッキンな未来など

「花、花…♪」

「どぉんな、花♪///」

「零れる様に、咲き誇

「シャアラアァァァップ!!」

「何なんだ一体…」

897 : 名も無き... - 2015/04/08 20:19:57.36 HtvNYo/lO.net 216/232

「学生の本分は勉強だ!」

「…」

「恋愛などにうつつをぬかす暇があるならば!漢字で『鬱』を書けるようになりやがれ!」

「そもそもアレだろ?学生の分際で」

「幸せにするよ」キリッ

「とか言うんだろ!?」

「微笑ましいじゃないか」

「バカヤロウ!」バン

「」

「『幸せにするよ』?はあ?就職もしてない成虫前のウジ虫が?」

「将来ホームレスかも知れないのに?それとも未来でも見えるんですかね?」ヘラヘラ

「そんなのはなぁ…車屋で車買って、『代金は宝くじで払います』っつーのと一緒だろうが!」

「い、いやそれは飛躍し過ぎ…」

「ひょっとしたら明日には死んでるかも知れないんだぞ!?父さんみたいに!w」ゲラゲラ

「いや笑えねーよ」

「あ…ゴメン///」

898 : 名も無き... - 2015/04/08 20:21:02.41 HtvNYo/lO.net 217/232

アーダコーダ ハイハイ…

「…そして二人は制服セクロスとかしちゃうんだ」

「そ、そんなの…///」

「父さんだってしたこと無いのに!」ブワワッ

「知らないよ!」

「母さんに頼んだら引かれるし」グスン ヒック

「聞きたくなかった…」

「ま、悔いの無いようにな。バーイ!」

「役立たずー!」

~朝~

「おはよー…」

兎娘「おはようございます。ご飯、出来てますよ」ニコッ

「いつもすまないねぇ…」ゴホッゴホッ

兎娘「そ、それは言わない約束でしょう?お父っつぁん///」

「」カラーン

兎娘「(な、何か間違え

「修練…人を捨てるほどの、かの」ガシッ ナデナデ

兎娘「~!///」

903 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/09 19:33:17.26 jypNEaRLO.net 218/232

~自室~

「(こんな時…イケメンの野郎ならどうしたんだろうか?)」

「…」

「(…うむ。ニヤつきながら喜ぶ姿しか思い浮かばん)」

「…だいたい俺はイケメンなんかじゃないしな。普通。うむ、普通だ普通。…普通、だよね…?」

兎娘「私は好きです///」

「」

兎娘「?///」

「…こっそり入るな」

兎娘「ノック、しましたけど…」

「鶴だったら飛んで行くトコだぞ」

兎娘「なら、捕まえておきます///」ガッシ

「さらに出来るようになったな、娘!」キリッ

兎娘「///」スリスリ

「ぬ、ぬぅ…///」

904 : 名も無き... - 2015/04/09 19:34:22.17 jypNEaRLO.net 219/232

~昼前~

「なぁ娘」

兎娘「はい」

「俺が、まあ、何だ。『ボク子がイイ』って言ったら…お前は、帰るのか?」

兎娘「…」

「…」

兎娘「…ウサギになるので、飼ってください」

「…そう来たか」

兎娘「ボク子さんが…いい、ですか…?」

「いや、答えが出んと言うか…何ともはや…」

兎娘「…」

チンポーン

「ん?」

ガチャリ

ボク子「おっはー!」スタスタ

「ナチュラルに入ってくるな。一応人ん家だぞ」

ボク子「まぁまぁ。はい、お昼ご飯」ズイッ

「こりゃどうも」

兎娘「今、お茶を」ニコッ

ボク子「ありがとー」

パタパタ…

905 : 名も無き... - 2015/04/09 19:35:27.18 jypNEaRLO.net 220/232

「…時にボク子さん」

ボク子「んー?」

「俺が、『娘がイイ』って言ったら…」

ボク子「…」

「母ちゃんキレる?」

ボク子「」ズルッ

「背中の鬼が哭いたりする?」

ボク子「あ、あのね…」

「いやまぁ仮の話だが」

ボク子「大丈夫だと思うよ」

「ふむ…」

ボク子「多分」

「多分って何!?ねぇちょっと!」

ボク子「いや~…だってボク、わんわん泣くだろうし」

「そ、そんなに…?」

ボク子「ボクはキミに決めてるからね(…ちょっとズルいかな?)///」

「…」

ボク子「別に急かしたりはしないよ?」

「…ああ(…そうは言ってもな)」

906 : 名も無き... - 2015/04/09 19:36:32.10 jypNEaRLO.net 221/232

~友宅 夜~

「竿を握れ」ニギッ

「俺達は、一コスり一コスり、自分でシゴくしかないんだぜ///」ポチッ

「友!」ガチャ

「うわあぁぁぁぁ!!」

「どうし…」

ウワアァァァァ!!

~10分後~

「…」グスッ グスッ

「わ、悪かったって。ノックくらいするべきだったよ」

「もうお婿に行けない…」グスン

「まぁそんな事はどうでもイイんだ」

「」

「実はな…」

「そんな事って…鮭なら死ぬトコだよ?」

カクカク シカジカ

「…というワケで、何かこう…」

「何か嫁さん決めるコピペあったろ?あんな感じで…」

「おっぱいで決めろって?」

「違ーよw」

「何か試してみるとか」

「人を試す…ってのはあんまり…」

「…確かに」

910 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/10 19:41:37.65 AEAihiJ9O.net 222/232

~翌朝 通学路~

タッタッタッ…

ボク子「おはよー!今日も寒いね~」

「おはよーす…」ボー…

兎娘「おはようございます」

ボク子「…どしたの?寝不足?」

「おお…いや、大丈夫だ。問題無い」キリッ

ボク子「風邪も流行ってるみたいだし、気を付けてよ?」

兎娘「(看病も悪くないような…)///」

ノソノソ…

「…うーす。さっみいな、おいィ?」

「ああ…寒いな…」ボー…

兎娘「あ、おはようございます」

ボク子「おはよー。相変わらず爺くさいな~」

「まぁまぁ…朝はこんくらいでイイんだよ。な?男」ポン

「おう…」

「何だ?元気無いな?知恵熱か?」

「いや、んな事無いぞ」

「(…ま、だいたい分かるけどな)」

911 : 名も無き... - 2015/04/10 19:42:43.93 AEAihiJ9O.net 223/232

アーダコーダ ワイワイ

「…」フゥ…

「ほれほれ旦那ぁ、シャキッとしなってw」バンバン

「だから大丈夫だってーのに…」ニッ

兎娘「(…やっぱり、考え込んで…)」

ボク子「…調子、悪いなら無理はダメだよ?」

「(…いかんいかん。悟らせぬのが紳士よ)」

「…来た」カチッ キュルルル ドルルォン!

「フッ、俺は今日も絶好調だ!」バッ

ギョキョキョ ゴアァァァ…

「んん?」

「お、男!避けろ!車が突っ込んで

イケメン「貰ったぁ!!」

ドンッ

兎娘「」

ボク子「」

「」

イケメン「ザマァ!w」ハハハ

ゴアァァァ…

912 : 名も無き... - 2015/04/10 19:43:58.62 AEAihiJ9O.net 224/232

~?~

「…ぅ」パチッ

「…」ムクッ

「ここは…」キョロキョロ

「おお!男!死んでしまうとは情けない!」

「えっ」

「えっ」

「…マジで?」

「いや、虫の息ってトコ」

「ヤバいんじゃないの?」

「そりゃヤバいんじゃない?見てみ?」ホレ

「(あ、俺が変形途中のZガ○ダムみたいに…って)」ハッ

「立て!立つんだ俺!立てぇぇぇ!」

「まぁ落ち着けって」ポン

「これが落ち着いていられるか!」

「紳士は狼狽えない、だろ?」

「!…何か、手がある…ってことか」ホッ

「は?」

「ん?」

「無いよ?」シレッ

「」

タテェェェ! タッテクレェェェ!

920 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/11 19:32:22.27 4ctNXq9LO.net 225/232

~現実~

ボク子「お、男!ねぇ!しっかりして!」ジワッ

「そ、そうだ!救急車!」

兎娘「…大丈夫です」

ボク子「なに言って…ッ!こんな…グスッ、こんな…」ポロポロ

パアァァ…

ボク子「」

「」

兎娘「(…やっぱり、前、使ったから…全然足りない…)」

ボク子「む、娘ちゃん…?」

兎娘「(……なら…!)」グッ

「助かる、のか…?」

ボク子「どんどん治ってくよ!」

~?~

「…助かりそうね」

「…そうね」

「」ゴホン

「…」ジト…

「男、お前はこっちに来るにはまだ早い。さぁ…帰

ドカッ

921 : 名も無き... - 2015/04/11 19:33:53.25 4ctNXq9LO.net 226/232

~現実~

兎娘「(これで…大丈夫)」

ボク子「男!男!」ペチペチ

「お、おい、男?なぁ!」

兎娘「(でも…私、は…)」

「…ぅ」パチッ

ボク子「…あ…ああ…」ポロポロ

「この野郎!心配させやがって!」グスッ

「…どうやら死神には嫌われているらしい」キリッ

ボク子「バカ!何言ってんのさ!」ダキッ

「おおよしよし…娘、また世話になったな」

兎娘「良かった…」ニコッ

「あ!そう!それ!その事!」

ボク子「さっきの…一体…」

「う…む、実はな…」

兎娘「…」フラッ

「お、おい!」ガシッ

922 : 名も無き... - 2015/04/11 19:34:58.45 4ctNXq9LO.net 227/232

兎娘「ごめん、なさい…空っぽ、の…空っぽ…に…」

「!」

ボク子「どういう事…?」

兎娘「…もう、私…」

「どうして…」

兎娘「…」ニコッ

「なあ、病院とか医者とか…」

「娘?」

兎娘「…」フルフル

「マジかよ…」ガクッ

ボク子「ま、まだ…勝負も、ついてないんだよ?」ジワッ

兎娘「男、さん…」

「どうした?何でも言ってくれ!」

兎娘「次…会う、時は…私、彼女…」

「(どこまで…ッ!)」ジワッ

「ああ!約束だ!」ギュッ

兎娘「…ふふ」

兎娘「ボク子、さん…それまでは…貸して、あげます…」ニコッ

ボク子「…」コクコク ポロポロ

兎娘「楽しみが…出来ました…」

パアァァ…

「!」

ボク子「え…」

「き、消え…」

「…ッ!娘…ッ!」ポロポロ

ウワアァァァァ…

930 : 1@\(^o^)/ - 2015/04/13 19:42:13.32 japLX/jZO.net 228/232

~3日後 自宅~

ボク子「…イケメン先輩、捕まったって」

「…ああ」

「怪我自体はアレだが、無免許で轢き逃げ…つーか殺人未遂だからな」

ボク子「それにしても、娘ちゃんがウサギ?だったなんてね」

「んだなー…」

ボク子「学校の皆とか…忘れてたね…」

「…ああ」

「担任なんかさ、娘ちゃん覚えてます?って聞いたら、『お前、とうとう…』だぜ?w」ハハハ

「…」

「ははは…は…」ハァ…

ボク子「さ、さて!可愛い彼女がご飯作るよ!」

「…自分で可愛い言うな」ハハ

ボク子「!///」

「?」

ボク子「突っ込むの、ソコでいいの?ボク、彼女って…///」

「ああ」ニッ

ボク子「~ッ!///」ダキッ

「おおっと!俺はお邪魔虫か~?」

「ははは(少しずつでも、な…)」

931 : 名も無き... - 2015/04/13 19:43:22.11 japLX/jZO.net 229/232

~昼~

アーダコーダ ウメー! キャッキャッ

「(穏やかだな…)」

ボク子「ねぇダーリン、それ取って」

「…ダーリン言うな」ホレ

ボク子「ありがと♪」

「俺も彼女欲しいな~///」ガツガツ

「大丈夫だ。顔と歳と性格を選ばなければ」

「酷ぇ!w」

「(ただ…)」

ボク子「あ、醤油瓶、空だ」

「足してこよう」ガタッ

ボク子「優しい///」

「爆発しろ!w」

スタスタ…

~台所~

「(何かが足りない…)」ハァ…

「(『男たちの大和』、だったか…『幽霊でもいい。待ってる』っつーシーン…)」

「娘…」ボソッ

「はい///」

「」ガタタタッ ズデッ

「お待たせしました」ニコッ

「うわあぁぁ!お化けだあぁぁぁ!!」キャアァァァ!

「」

932 : 名も無き... - 2015/04/13 19:44:32.60 japLX/jZO.net 230/232

ダダダッ

ボク子「どうしたの!?」

「何かあったか!?」

兎娘「あ、只今戻りました」ニコッ

ボク子「」

「」

「…いや、いやいやいや…」

兎娘「?」

「お前…何で…?」

兎娘「短縮するために、かなり無理をしましたけど…何とか」ニコッ

ボク子「じゃ、じゃあ…最初から…?」

「ちょっと待て。つー事は…」

兎娘「…さて///」ダキッ

「」

兎娘「約束、でしたね///」チュッ

「んなッ!///」

ボク子「あー!!」

「男!タッチ!タッチ!///」

「ここにタッ

ボク子「コレはボクんだい!///」グイッ

チュッ

兎娘「あ」

ボク子「///」フフン

「」

「…カオスだ」

933 : 名も無き... - 2015/04/13 19:45:52.11 japLX/jZO.net 231/232

ボク子「いやほら、もう彼女だし♪」

兎娘「私は、『戻るまで貸してあげます』と…」

ボク子「いやほら、借家だって、住み続けたら色々と権利とかさ」

兎娘「男さんは家ではないですし…」

ボク子「いや勿論解ってるけどさ」

兎娘「何より、『今度会ったら彼女に』という約束もしましたし///」

ボク子「じ、時効時効~!」

兎娘「3日で、ですか?」ニコッ

ボク子「お、男~…」クルッ

兎娘「紳士は、約束破りませんよね?」クルッ

シーン…

「た、旅に出るって…」

兎娘「」

ボク子「」

~山中 夜~

…パチ…パチ…

「篝火あったけー」


これにてお終いに御座りまする。
お付き合いありがとー!

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