~山中 夕方~
男「(…彼女がいた期間…3日間)」プライスレス
パチパチ…
男「(ああ…きっとロ○ドランの不○人達も、こんな風に…)」
男「篝火あったけー」
─ごめんね?イケメン先輩、ずっと前から好きだったから─
男「知らねーよ!ンなことよぉぉぉ!!」
男「…」
男「(叫ぶのはイイ…何かスッキリする…)」
男「(…そうだ。そう、イイじゃないか。幸せになれるんなら…)」
男「(俺は紳士だ…そう、俺は…一人の、紳士…そう、一人の…)」
─あ、ダメよ///男がまだ…─
男「一人の怒れる、修羅なのだ──」
男「おあぁぁぁぁぁ!!」ガンッ ガンッ
ガササッ
男「!」
男「誰だ!?」
ウサギ「」ビクビク
男「…なんだ狸か」
ウサギ「」ズルッ
ウサギ「」ミミー! ミミー!
男「(心做しか、耳をアピールしているように見える…)」
男「…何でもいいや」
ウサギ「」
男「森へお帰り。この先はお前の世界じゃないのよ?」
ウサギ「…」
男「ああ、『お前が帰れ』ってか?」
ウサギ「…」
男「何だその『動物に話しかけるとか…友達ゼロっすか?』みたいな顔は」
ウサギ「」ブンブン
男「…何か食うか?」
ウサギ「!」
男「こんな事もあろうかと、大根の葉を常備している」スッ
ウサギ「…」オズオズ…
パクッ
ウサギ「」ハムハムハム
男「本当に腹減ってたのか…うん?」スッ
ウサギ「」ビクッ
男「取って食やしないよ、おいで。これは…血?怪我してんのか」
ウサギ「…」
男「食物連鎖の下っ端は辛ぇーな…」ビリッ
フキフキ クルクル キュッ
ウサギ「…」
~夜~
パチパチ…
男「(暖かい…色々と…)」グリグリ
男「お、血も止まったな」
ウサギ「」スリスリ
男「なぁ…お前、もう少しだけ一緒に…って言葉解んねーよな」ハハ…
ウサギ「…」
男「(情けねぇ。何やってんだ俺は…)」
男「起きたら居なくなってんだろーな…」ナデナデ
ウサギ「…」
男「…何か奇抜な髪型の人も、『人は所詮一人だよ』って言ってたしな」
ウサギ「」スリスリ
男「…寝るべ」ゴソゴソ
ウサギ「…」
男「ああ、テントの下は開けとくからな?好きな時に帰れよ?」
ゴロン
男「…パト○ッシュ…何だかとても眠いんだ…」
ウサギ「…」
男「」グーグー
ウサギ「」スリスリ
~翌朝~
男「う…」パチッ
男「(連休も今日で終わり…明日から学校か…)」
スリスリ
男「んん?」
ウサギ「…」
男「お、おお…居たのか」
ウサギ「」スリスリ
男「大根の葉、食うか?」スッ
ウサギ「」ハムハムハム
ゴソゴソ
男「う~…朝は冷えるな~」カチカチ ボッ
パチ…パチ…
男「(コーヒーでも淹れてウインナー焼くか)」
ウサギ「」トットット
男「お、そうかそうか。ウサギは寂しいと死んじゃうもんな」ハハハ
パチパチ…
~昼~
男「…帰りたくないな」
ウサギ「…」
男「やっと春が来たと思ったら修羅だもんよ」ハァ…
男「宮沢賢治に謝れってんだ」グリグリ
ウサギ「…」スリスリ
男「…ありがとよ。愚痴に付き合ってくれて」
バシャッ
男「…そろそろ帰るわ」
ウサギ「…」
~翌朝(月曜) 教室~
ガララ…
男「おはよーさん」
友「さようならリア充!こんにちは独身!」
男「…お前何か嬉しそうだな」
友「いやいやいや…」
ボク子「お帰り!気分転換出来たかな?」
男「おう。山はイイぞ」
ボク子「今度ボクも連れてってよ」
男「おう。3人で行くか」
ガララ…
元カノ「あ…」
男「おお…おはよう」
ボク子「…」
男「…どうよ?仲良くやってるか?」
元カノ「え?そりゃ勿論…」ハッ
男「気にすんなよ?人間自分には嘘つけねぇんだから」
元カノ「うん。じゃあ」
男「ああ」
友「…紳士スな~」
男「まぁな」
ボク子「…」
男「ちょっとトイレ」ガタッ
友「いてらー」
ガララ…
~男子トイレ~
男「達○の…嘘つきぃー!!」ガクーン orz
男「(フザけんな!)」ガンッ
男「(俺はそこまで人間出来ちゃいねーんだよ!)」ガンッ ガンッ
男「…」ハァハァ…
~昼休み~
友「ヤキソバパン間に合ったわ~」
男「…」チッ
ボク子「まぁまぁ、次があるよ」
男「友よ、お前は真に美味い購買のパンを知らない」
友「何…だと…?」
男「あまりにも売れないために改良を重ねられ、事実驚くほど美味くなったが…」ガサガサ
男「以前の評判から敬遠され、まだあまり広まっていない至高のパン…」
男「それがコレだ」スッ
友「そ、それは…ハバネロパン!」
男「さて、ガッつくとするか」ビリッ
友「ま、待て!」
男「…」ニヤッ
ボク子「(あ~…)」
~教室~
先生(歴史)「うん?男」
男「はい」
先生(歴史)「友はどうした?」
男「食中りで保健室行きました」
先生(歴史)「何だ?拾い食いでもしたのか?」
男「俺は止めたんですけどね…『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』とか言って…」
先生(歴史)「しょうがない奴だな」ハハハ
男「まったくです」
ボク子「」ハァ…
~放課後 帰路~
友「酷い目にあったぜ…」
男「元気そうで何よりだ」
友「アレで美味くなったってのかよ…」
男「は?」
友「改良されたんだろ?」
男「何が?」
友「ハバネロパン」
男「ブッwフw」
友「テ、テメェまさか!」
男「まぁまぁ、次があるさ」ポンポン
マテコラァァ ハハハハハ
ボク子「(帰らないのかな…)」
~物陰~
?「…」
~自宅 夜~
男「ただいま…っと」バタン ガチャリ
男「(…つっても誰も居ないんだが)」
スタスタ
男「(高校生が毎日カップ麺ってどうなんだろうな?)」
ジョボボボ…
男「(とは言え、親の遺した金はどうも使いづらい)」
男「(バイトの許可も下りないし…)」フゥ…
男「(ま、なるようになるか)」ピッ
イヤー カワイイワンチャンデスネェ デショウ?
男「(ペットねぇ…)」
男「そう言えば…」ハッ
男「(あのウサギ、元気でやってるんだろうか…?)」
男「(連れて帰…いや、家族や仲間もいるだろうし…)」ウーン…
ピピッ
男「お、出来た出来た」ペリペリ
男「(また今度行ってみるか)」ズルズル
~水曜 朝~
日直「気を付けー、礼!」
オハヨーゴザイマース
担任「はい、おはよう」
日直「着席!」
ガタタッ
担任「さて、今日の連絡事項だが…」
全員「…」
担任「無い」
プギャー
担任「ありがとう。だが実はある」
担任「入りなさい」パンパン
ガララ…
娘「…」オズオズ
ウオォォォォ! ダンシーウルサーイ
担任「はいはいはい!」パンパンパン
…ザワ…ザワ…
担任「まったく…はい、じゃあ自己紹介だ」
娘「娘、です。皆さん、宜しくお願いします…」ペコリ
ヒーハー! ヨロシクアイシュウゥゥ! ウルサーイ!
担任「席はあそこな」
娘「あの…」
担任「うん?」
娘「出来れば、男さんの隣が…」
担任「男の隣?何だ?知り合いか?」
娘「は、はい…」
…ザワ…ザワ…
ボク子「…」ジー…
男「いや知らんぞ?」
担任「つっても男の左は壁、右は…ボク子か。おーいボク子、いいか?」
ボク子「中身移すの、面倒臭いなー…なんて…」
担任「そんくらいいいだろ?」
ボク子「はあ…」シブシブ…
ガサゴソ… スタスタスタ…
ストン
娘「あの…宜しく、お願いします…」
男「お、おう…」
ボク子「」ハァ…
担任「うはっ!甘酸っぺぇ!w」
ボク子「」ギロッ
担任「ゴホン、ま、皆仲良くしてやってくれ。以上だ」
日直「起立!」
ガタタッ
日直「気を付けー、礼!」
担任「ん。じゃあな」
ガララ…
ワァッ
女子A「何処から来たのー?」
女子B「趣味は?あ、お昼一緒にどう?」
女子C「男君と知り合い?」
ワイワイ ガヤガヤ
男「転校生あるあるだな」
友「お前はこっち」グイッ
~屋上~
男「だから違うってのに…」
友「何が違う!何故違う!」クワッ
男「」
友「この憎しみの目と心と!毎晩上下運動に勤しむ右手しか持たぬ者達の世界で!」
ボク子「(うわぁ…)///」
友「何を信じ!何故信じる!?」ブワワッ
男「だから…」
ボク子「名前、知ってたみたいだけど…?」
男「ンなモン、クラス名簿とか
ガチャ
ボク子「あ」
娘「見付けました…」ホッ
男「さあ!どーんと言ってやれ!」
娘「は、はい!///」ダッ
男「人違いでしたと
ドーン
男「ぐえッ!」
娘「///」ヒシッ
ボク子「」
友「」
~放課後 喫茶店~
男「会ったことがある…と?」
娘「は、はい…」
男「ワリぃ、本当に覚えてない…」
娘「それは…仕方ないですね…」
男「ずーっと昔とか?」
娘「いつか、思い出してくれれば…」ニコッ
ボク子「内緒なの?」
娘「はい。今は」
友「それ、実は俺だったりしない?///」
娘「いいえ」
友「(即答…)」ガクッ orz
男「せめてヒントをくれ」
娘「ヒント…ですか」ウーン…
男「何か思い出すきっかけになるような…」
娘「はい///」ダキッ スリスリ
男「」
ボク子「」
友「」
~帰路~
友「っと、俺はここでバイビーだな」
男「ああ」
ボク子「また明日ー」
娘「さようなら」
友「バイバイキーン!」ブンブン
…ヘーソーナンダ ハイ キョウハヒエルナー…
ボク子「じゃ、ボクはここで」
男「おう」
娘「さようなら」
ボク子「また明日ー!」ブンブン
スタスタ…
男「…」ウーン…
娘「焦って思い出さなくてもいいですよ」クスクス
男「?」
娘「…ち、違いました?」
男「いやなに、晩飯のカップ麺は何にしようかと…」
娘「」
男「ああ、勿論そっちの件も頭の片隅には置いてるぞ」
娘「は、はあ…(片隅…)」
~公園前~
娘「じゃあ、私はここで」
男「家、この近くか?」
娘「え、ええ、まあ…」
男「んーじゃ、また明日」
娘「はい。また明日」ニコッ
~自宅 夜~
男「(公園の近くとなると…あのデカいマンションか)」ジョボボ…
男「(良いトコ住んでんなぁオイ)」
男「(んー…しかし…)」
─いつか、思い出してくれれば…─
男「…」
男「……」ウーン…
ピピッ
男「まいーや。あとあと」ペリペリ
ズーッ ズルズル
男「うまうま(…考えるのは明日でいいか)」フーフー
ズルズル ハフハフ
男「(明日…?明日何かあったっけ?)」
ズルズル
男「(ああそうだ。明日はシーフードにしよう)」ウンウン
ズルズル
~翌朝~
男「…」フゥ…
男「(気分が重い…まだ切り替えられないな)」
男「…」ムカムカ
男「(いやいや、ダメだダメだ…)」
男「…例え死んでも、俺は女は蹴らん」キリッ
男「(…でもその眉毛はどうかと思う)」
チンポーン
男「?」
スタスタ
男「はいはい」ガチャ
娘「おはようございます」ニコッ
男「おお、おはよう。よく分かったな」
娘「!」
男「…?」
娘「…!」ウーン… ハッ
娘「昨日、方向を…あとは表札で…」
男「なるほど」
娘「ですです///」コクコク
男「まあ入ってくれ。準備がまだだ」
娘「い、いいんですか!///」
男「お、おう。男の一人暮らしだから散らかってるが…」
娘「じゃ、じゃあ…///」
男「(そんなに喜ぶ事かね…?)」
~通学路~
男「朝は寒ぃな~…」
娘「12月も半ばですからね」
タッタッタッ
ボク子「おっはよー!」
男「これが若さか…」
娘「」
ボク子「好きだねぇ…」ハァ…
アーダコーダ
友「うーす…」ノソノソ
男「おお、これが正しい師走の朝だな」
友「朝の冷え込みは辛い…布団から出たくない」
男「…解る」
ボク子「年寄りくさいな~…」
娘「要するに、寒いんですね?」
男「まあ…」
娘「なら…///」ガシッ
男「」
ボク子「」
娘「///」スリスリ
友「俺と組も!ねぇ俺と腕組も!」
男「ヤだよ、ホモかよ」
友「テメェじゃねぇ!!」ブワワッ
男「待て友よ、お前は一つ勘違いをしている」
友「どんな?」
男「これ、大して暖かくないぞ?」
友「」
ボク子「どれどれ///」ヒシッ
男「な?」
ボク子「うーん…よく判んないからもうちょっと///」
男「しかも非常に歩き難い」
友「…呪われろ」
~教室~
イケメン先輩(以後イケメン)「ってワケよ」
元カノ「そーなんだ」ケラケラ
イケメン「笑えるだろ?w」
キャッキャッ
友「…」チラッ
男「大丈夫だ。問題無い」キリッ
ボク子「よしよし、ボクの胸を貸してあげよう」
男「残念だがお前には貸すほどの胸は無い」
ボク子「うぐっ」グサッ
娘「え、えっと…///」オズオズ…
男「冗談だから真に受けるなよ?」
娘「あ…はい」
キャッキャッ
イケメン「ん~?」
元カノ「先輩?どしたの?」
イケメン「…あんな子いたか?」
元カノ「転校生ね。ね、そんな事より…」
イケメン「ん?ああ、はいはい…」チラチラ
元カノ「…」
~昼休み~
ボク子「今日はパンだー!」
男「一緒に行くか」
友「娘ちゃんは?」
娘「待ってます」
ボク子「すぐ戻ってくるからねー」
娘「はい」ニコッ
~廊下~
ボク子「(パンかぁ…)」クスクス
男「お、どうした?」
ボク子「ちょっと思い出してた」
友「あ~…」
~回想 1年前~
ドンッ
男「あ痛!」
ボク子「ご、ごめんね!ボク、急いでたから…」
友「んん?僕?」
ボク子「や、やっぱり、変…?」
男「いやそんな事はどーでもいいが…」
ボク子「(そんな事…?)」
男「そんなに急いでどこ行くんだ?名も知らぬ同級生よ」
ボク子「パン」
男「なら俺らと一緒だな」
友「姫、ご一緒しませう」
男「『殿』じゃないのか?」
友「いや『ボク』っつっても…」
ボク子「ごめんね?皆の分だから、急がないと…」
男「皆の分?」
友「それって…」
ボク子「ボ、ボク、パン買いに行くの好きだから!」
男「これは…」ヒソヒソ
友「ああ…」ヒソ…
男「渡りに船だな」
友「………は?」
男「じゃ、俺らの分も頼むわ」
ボク子「」
友「最低か!」
男「…?」
友「まぁ、流石に解ってるだろうし、場を和ますために言ったんだろうけどな?」ヒソヒソ
友「こりゃイジメかも…」ヒソ…
男「何だと!そうだったのか!」
ボク子「」ビクッ
友「」
男「だが、万が一と言うこともある…本当にパン買いに行くのが好きだったらどうする?」ヒソヒソ
友「い、いやそんな…」ヒソ…
男「確かめてみるか?」ヒソ
友「デリケートな問題だから…慎重に、遠回しにな。うん」ヒソヒソ
ボク子「あ、あのー…」
男「なあ」
ボク子「何?」
友「(頼むぞ、男…!)」
男「お前イジメられてんの?」
ボク子「」
友「どぉしてぇぇぇ!!」ブワワッ
ボク子「…」
男「パシリってやつか?」
友「お、おい男!」
男「お友達の輪からハブられたくないからンな事やってんのか?」
ボク子「……さい」
男「あ~?聞こえんな!?」
ボク子「うるさい!」ブンッ
バシィッ
男「ハン…」つ友
友「何で…?」ヒリヒリ
ボク子「ボクは…ボクはねぇっ!?」
男「」
友「」
プギャー
ボク子「何が可笑しい!!」
男「」
友「」
プギャー
ボク子「この…ッ!」ブンッ
バシィッ
男「…気は済んだか?」つ友
友「…普通、黙って自分がブたれるシーンじゃないんスかね?」ヒリヒリ
ボク子「何も…!何も知らないクセに!」
男「知らぬさ!」
ボク子「!」
男「所詮人は己の知る事しか知らぬ!」
ボク子「…ぅ」
友「(吹いちゃダメだw…吹いちゃダメだw)」
男「まだ苦しみたいか!」
ボク子「な…」
男「いつかは…やがていつかはと!そんな甘い毒に踊らされ…!」
ボク子「…」
男「一体どれ程のパンを買い続けてきた!?」
ボク子「…」ジワッ
友「(腹筋w腹筋が…!w)」
ボク子「…ど…たら、グスッ、いい…よぉ」グスッ
男「人の輪に…ってのは大事な事…だがしかぁし!」
ボク子「」ビクッ
男「顔色伺って生きるのとは…違うんでねの?」
ボク子「!」
男「まぁ、取り敢えずパン買い行こうぜ」
友「んだな~」
ボク子「…」
男「おい、お前が居ないと何買うのか判んないだろ」
ボク子「えっ…」
友「かなり出遅れたからな~…」
ボク子「て、手伝って、くれる…の?」
男「俺は紳士だからな」
友「…紳士が人を盾にするのか」
ボク子「…」
~教室~
男「あったな~、ンな事も」パクパク
友「ま結果的に俺らとツルむ事になっちまったけどな」モグモグ
ボク子「いいよいいよ。何か無理しなくなったら、普通に友達も出来たし」ニコッ
友「それにしても…あん時ゃヒデェ目にあったぜ…」ムシャムシャ
ボク子「ごめんごめん」ケラケラ
男「胸を張れ。あの時のお前はゲシュマイデ○ッヒ・パンツ○ーだった」ポン
友「嬉しかねぇよ!」
娘「」クスクス
ボク子「ごめんね~?変な人ばかりで」
娘「いいえ。楽しいです」ニコッ
男「変な人ばかり…って…」ウーン…
ボク子「違った?」
男「紳士、オナベ、変態…一人、いや、オナベを入れて二人か…」ブツブツ
ボク子「」ピクピク
友「」ビキビキ
娘「」クスクス
~放課後~
娘「げーせん…?」
男「そう。ゲームセンターのこと」
友「帰りに寄っちゃダメだから、着替えてからになるけど…」
ボク子「どうする?」
男「あ、来るんなら仕切りのあるトコには近付くなよ?」
ボク子「動物園とか言われてるからね~…」
娘「動物園…」
友「まぁ、俺らはそこ行くんだけど」
娘「行きます」
男「んーじゃ公園に17時なー」
娘「はい」
ボク子「了~解」
友「かぁ~!楽しみだぜ!」
~ゲーセン 夜~
ワイワイ ガヤガヤ
男「こぉの役立たずが!」
友「何おぅ!お前こそしっかりカットしてくれや!」
娘「」オロオロ
ボク子「あー…大丈夫。いつもの事だから」
男「主に星を取らせずして何がファテ○マか!」
友「誰がファ○ィマか!」
友「…第一それ、自分で言うから名台詞なんであって…」
男「む。確かに」
友「他人から言われたら、単純にダメな子が叱られてるみたいだろ」
男「…つまり」
友「」ウンウン
男「この場合は正しいワケだな?」
友「」
マテコラァァ! コッチヨォ キャッキャッ
娘「え、えーと…」
ボク子「あっちで待ってよっか」ハァ…
イケメン「お」
ボク子「あ」ペコッ
娘「…こんばんは」ペコッ
イケメン「いやぁ~奇遇だね」キラッ
ボク子「はあ」
娘「…」
元カノ「お待たせ~。はい、コーラ」スッ
イケメン「サンキュ。ほら、同じクラスの」
元カノ「あ、本当だ」
イケメン「今からダンスるんだけど、見てく?」キラッ
ボク子「いえ、友達と来てるんで…」
イケメン「呼んじゃいなよ。一緒に見せたげるから」キラキラ
ボク子「(ウザいなぁ~…)」
娘「…」
イケメン「で?俺のダンスを拝める、友達の女の子達は?」キョロキョロ
男「…見たいか?」
友「別に…」
プギャー
イケメン「」
イケメン「(ムカつく奴らだな…んん?)」
男・友「?」
イケメン「…」ニヤッ
イケメン「あれ?もしかして君…」
男「はい?」
イケメン「男君じゃないかい?」
男「はい」
イケメン「そうかそうか。いやぁ~、悪かったね」ハハハ
男「はあ」
イケメン「まあでもほら、好いた惚れたは人の自由だからね」ギュッ
元カノ「せ、先輩!?もう!///」
男「ご尤もです」
イケメン「…(何だ?効いてない…?)」
男「そろそろ帰ろうってトコなんで、これで」ペコッ
イケメン「そ、そうかい」
友「じゃ、これで」ペコッ
ボク子「さよーなら」
娘「…」ペコッ
~帰路~
友「やるじゃない」ニコッ
男「何が?」
ボク子「華麗なスルーだったね~」
男「ああ、さっきのか」
ボク子「うんうん」
男「これも紳士のなせる業よ」フッ
娘「…」
友「しっかし、ヤな奴だったな~」
ボク子「顔は良いんだけどね~」
男「まあイイじゃねーか。ほっといてやろーぜ」
友「いや、まあ…」
娘「あの…」
男「ん?」
娘「さっきの人は…」
男「あ~…、ま要するに…」
カクカク シカジカ
男「よくある話だろ?」ハハハ
娘「…」
友「タフだな…」
男「まぁな」
ボク子「…」
~自宅~
男「ただいまっと…」バタン
男「さて」
~近所~
─ア゙ア゙ア゙ァァァァァ─
主婦A「」ビクッ
主婦B「」ビクッ
主婦A「ちょっと聞きました!?奥さん!」
主婦B「ええ!ええ!聞きましたとも!」
主婦A「まるでどこかの初号機が暴走した時のような!」
主婦B「早く帰りましょ!何だか怖いわ!」スタスタ
主婦A「そうね!」スタスタ
~自室~
男「(スッキリ)」フゥ…
男「(イイんだ…これで…)」フッ…
男「…」
男「……」
男「…………」
男「ぶるるおあぁぁぁぁぁ!!」ジタバタ
~翌日~
担任「…というワケでな。人の可能性のテストみたいなモンだ」
…ザワ…ザワ…
友「要するに伝言ゲームだろ?」
男「他に何て言うんだよ?」
友「何で態々…」
男「暇なんだろ」
友「期末終わってるしな」
男「じゃあ帰らせろってんだよな」
友「気のきかねぇ野郎だよな」
担任「オラァ!さっさとやれー!」バァン
キャー
男「えーと…俺は娘から聞いて、友に伝えるのか」
友「しっかり頼むぜ?」
男「『うわっ、君、耳臭いなー』とか言ったら泣く?」
友「泣くかよw」
ボク子「おーい」
男「おう、もう俺の番か」
友「いてらー」
ボク子「あのね?ちょっと耳に挟んだんだけど…」
男「?」
ボク子「途中でフザけた人がいて、正確な答えは解らないんだって」
男「ま、暇潰しみたいなモンだろうし…」
ボク子「…だね」クスッ
男「えーと、あそこ行きゃいいんだな?」
ボク子「そそ。いてらー」
娘「あ、こっちです」
男「あいよー」
娘「じゃあ、その…耳を…///」
男「うむ」ズイッ
娘「…///」
男「…何をやっとるのかね?」
娘「!い、いえ…///」コホン
娘「じゃあ、いきます」
男「フン…カモォン」キリッ
娘「時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事」ヒソヒソ
男「(なげー…)」
娘「…以上です」
男「…了解」
男「おーい!友ー!」
友「あいあーい!」タタタッ
男「耳貸せ」
友「おう」
男「由美かおるはサイボーグ」ヒソヒソ
友「覚えやすいなw」
男「だろ?」
~15分後~
担任「よーし、答え合わせターイム!」
ハーイ
担任「遡って合わせていきゃあ、誰がおバカさんだったか判るってモンだ」ハハハ
担任「ちなみに答えはだな、時間に関する事だ」
男「(…?)」
担任「ちょっと長めだったからな。ちゃんと伝わってっかな?w」ゲラゲラ
男「(まさか…娘から聞いた答えで合ってるのか?)」
男「(妙だな…たしかボク子は、途中フザけた人がいたみたいで…とかナントカ)」ウーン…
担任「よーし、最後の奴は誰だー?」
男子Z「俺っス」
担任「してその方、何と聞いた?」
男子Z「『由美かおるはサイボーグ』っス」
担任「」ビキッ
男子Z「」
担任「初めてですよ…」
男子Z「」
担任「この私をここまでコケにしたおバカさん達は…」ビキビキッ
男子Z「う、うっス、男子Yから聞いただけっス」
担任「Yぃぃ?」ユラッ
男子Y「ちょ、ちょりーっス!俺は友から同じく!」
担任「友ぉぉ?」キリキリキリ…
友「お、俺は男から同じく!」
担任「男ぉぉ?」ゴキゴキッ
男「伝えた事と違うようですが…」
担任「ほほぉう…何と伝えた?」
男「俺は、『時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事』…と」
友「はぁ!?」
担任「正解!」
男「何よりです」
担任「という事は、だな…」ギギギ…
友「」
担任「オゥハーハハ!おバカさん!」
友「ちょっ!待っ!」
オラオラオラオラオラオラ!!
~昼休み~
友「…」
男「だから悪かったって。ほらヤキソバパン」
友「ぬぅ…」パクパク
男「いや、ボク子から正確な答えは伝わってないっぽいって聞いてたからよ?」
ボク子「そう言えば、どうやって答え知ったの?」
男「娘から聞いたダケだぞ?」
ボク子「本当に?娘ちゃん、ボクのいくつか後だったけど…」
男「…ちょっと待て。お前は何て聞いてたんだ?」
ボク子「『月光は俺のイレギュラーナンバー』って」
友「…」
男「…最初、担任の答え聞いてたとかか?」
ボク子「教室の隅で耳打ちだよ?聞こえるワケないじゃん」
男「う~ん…」
タッタッタッ
娘「お待たせしました。飲み物、混んでて…」
男「お、おう」
ボク子「ね、ねぇ」
娘「?はい」
~放課後~
男「(『偶々聞こえて…』ね)」ピッ
ガタン
男「(どんだけ耳イイんだ…ウサギかっつーの)」パキッ
ズズッ
男「(ウサギと言やあ、アレは元気にやってんのかね)」ホゥ…
娘「あ」
男「おう」ズズッ
娘「コーヒー、ですか?」
男「そそ。帰る前の一服」
娘「寒いですからねー…」
男「んだんだ」ズズッ
娘「…」ジー…
男「…欲しいのかね?」
娘「…一口///」
男「えっ」
娘「えっ」
男「い、いや、別の買うよ」ゴソゴソ
娘「い、1本は多いので///」
男「いや、でもなぁ…」
娘「お金も勿体ないですよ?」
男「…む。たしかに」
娘「はい」ニコニコ
男「んでは」スッ
娘「…頂きます///」
~翌朝 教室~
元カノ「先輩、クッキー焼いてみたの///」スッ
イケメン「お、サンキュ♪」チュッ
元カノ「やぁん///」
イチャイャ キャッキャッ
ボク子「…」
友「…」
娘「…」チラッ
男「?…どうした?」
友「いんやぁ…何かこう、ちみっとくらいイラッとしないの?」
男「フッ…去る者は追わず、よ」
友「…そか」
ボク子「(う~ん…)」
娘「…」ヒシッ
男「お、どうした?」
娘「いえいえ。寒いので///」スリスリ
友「こっち!ね、こっちでもカマンバッチグーよ!?」
娘「結構です」ニコッ
友「照れなくてもイイのよ?///」
男「ポジティブだなおい」
ボク子「…」ハァ…
~昼~
男「(今日が土曜日であったことを、神に感謝しよう)」
男「(大丈夫、家に帰って、リフレッシュして…)」ブツブツ
ツンツン
男「んん?」
元カノ「あの、ね?」
男「」
元カノ「ちょっと、いい?」
男「も、もーま…ゴホン、おう。何?」
元カノ「…娘ちゃんってさ」
男「…」
元カノ「男の…何かな?」
男「(こ、これは…!)」
元カノ「付き合ってるの?」
男「フッ、惜しくなったのか?だが心配は
元カノ「ナンか先輩が『可哀想な後輩に女紹介してやりたいから、聞いてみて』って」
男「………さいで」
元カノ「ふぅん。ま、だいたい分かったわ」
男「そうか」
元カノ「…紹介も要らないのね?」
男「ああ」
元カノ「っと、そろそろ行かないと。じゃーねー」
男「いてらー」
タッタッタッ…
男「…」
男「くっ…くぐっ…」orz ガクッ
友「…男」
男「お、おう、遅かったな。帰るか」スッ
友「お前、やっぱり…」
男「いやなに、ちょっと腰がな」ハハハ
友「…家寄れよ。イイ物貸してやっから」
男「…おう」
~友宅~
友「いやぁ~、女の子入れたの久し振りだわ///」
ボク子「え、親しい子いたんだ?」
男「へぇ、いつの話よ?」
友「…夏休みの勉強会以来」
男「それって…」
ボク子「…ごめん。もう聞かない」
友「」
男「涙拭けよ。また冬休みやるか?」ニコッ
娘「」クスクス
友「と、取り敢えずお湯沸かすわ」
男「おう」ガサガサ
ボク子「ボクはこれね」スッ
娘「…お願いします」スッ
友「あいよ~、任されて~♪」
友「そう言やぁよ?」ズルズル
男「んー?」ズーッ
友「クリスマスどーするよ?」モグモグ
ボク子「あっ…そっか」フーフー
娘「…」ツルツル
男「…去年通りでイイじゃない」ハフハフ
娘「…?」
ボク子「娘ちゃんは知らないよね。あのね…」
友「男の家でLet's Party! Yeah Ha!」
男「…来るか?」
娘「はい!」ニコッ
友「いやぁ~、楽しみですなぁ///」ニヤニヤ
男「お前は一人でゲーム大会な」
友「」
男「しかもドラン○レイグ巡礼」
友「…せめてロー○ランにしてくれ」
~自宅 夜~
男「友のヤツ…」フゥ…
男「(何が『コレで元気100倍!』だ)」カタッ
男「(むぅ…しかし…)」マジマジ
男「(女教師、ナース、ブルマ…か)」
男「出来ておるのう…友は///」キリッ
ウィィーン ガシャッ
男「どぉれ…」
~30分後~
男「…何故だ」
男「(どうしてこんな事に…)」
男「(これ系は服装で8割が決まる…)」
男「(なのに…ッ!)」ググッ
男「脱いだら意味無いだろうがぁぁ!!」バァン
男「何で全部脱ぐんだよ!」
男「必要なトコだけ出しゃイイだろうが!」
男「必要な!」
男「トコだけ!」
男「出してヤればイイだろうが!!」
男「…」ハァハァ…
男「(…大事な事なんでな…)」
男「…寝よう」グスン
~翌朝~
チンポーン
男「…ぅ」パチッ
男「(紳士の休日に水を差すとは…)」
チンポーン
男「はいはい、今行きますがな…」
ガチャッ
友「よ!」
男「おお、おはよーさん」
友「昨夜はお楽しみでしたねぇ?///」
男「」ブチッ
メメタアッ
アッー!
~お茶の間~
友「え~…、ダメだった?」
男「ダメ。全然ダメ」
友「むぅ…」
男「脱いだら意味無いだろ…」
友「あー…」
男「そもそもアパートのドア開けたらナースが…って…」
友「あー…」
男「もっとこうシチュエーションと言いますか…」
チンポーン
男「んん?」
友「何?客?」
男「いや?誰とも約束してないが…」
スタスタ
ガチャッ
娘「おはようございます」ペコッ
娘「ご飯、まだですよね?」ガサガサ
男「ああ」
娘「よかった」ニコッ
友「え?何?作るの?」
娘「はい」グッ
男「いや、そいつは助かるが…」
娘「あ、迷惑…ですか?」
男「そんなことも無いが…」ウーン…
娘「…」
男「…じゃあ、お願い」
娘「はい///」
スタスタ
友「…」ツンツン
男「?」
友「お邪魔かしら?///」ヒソヒソ
男「いやいやいや…」ヒソヒソ
チンポーン
友「千客万来だな」
男「今度は何だ…」スタスタ
ガチャッ
ボク子「おっはよー!」
娘「出来ました」コトッ
男「おお…日本の朝って感じだな」
娘「///」
ボク子「良い匂い~」
男「俺は今、猛烈に感動している!」
友「カップ麺ばっかだったから尚更だな」
男「コラコラ、いくら俺でもカップ麺ばかりじゃないぞ?」
ボク子「昼のパンとかはナシだよ?」
男「」
友「たまに仕込んでるカロリー○イトとかもナシだぜ?」
男「」
娘「さ、どうぞ」クスクス
~昼前~
男「ところで俺の相棒を見てくれ。コイツをどう思う?」
友「すごく…長いです…///」
男「狭路の物干し竿は鬼だな」
ブシャシャ ア゙ア゙ァァァ…
ボク子「…」ハァ…
娘「?」
友「お、もうこんな時間か」
男「昼は外で食うか?」
ボク子「ひ、昼はさ…」
男「?」
ボク子「ボクが作るよ///」
男「何…だと…?」
友「作れるのか?」
ボク子「もーまんたい!任せてよ」ニコッ
娘「…」
男「むぅ…腐っても女の子なんだな」
ボク子「まず腐ってないから!///」
~スーパー~
ボク子「えーと、コレとコレ…あとは…」
娘「何を作る予定ですか?」
ボク子「シチューだよー」
娘「じゃあ、私はサラダでも」
ボク子「うんうん」ニコニコ
ボク子「…って、男と友は?」
娘「たしかあっちに…」
ワイワイ ガヤガヤ
男「どぉですか友さん、コレ」
友「コレは…実に引き裂きたくなるパンストですね」
男「でしょお?」
友「でも…お高いんでしょう?」
男「ところが!このパンストに同じ物を2つお付けして!」ガサガサ
友「…」ゴクリ
男「お値段何と!」
ボク子「いくら?」ニコニコ
男「」
友「」
娘「…好きなんですか?///」
男「…ほんのりと」
~自宅 昼~
ボク子「今から作るから、ちょっと待つことになっちゃうけど…」
男「もーまんたい」
友「ゲームでもしてよーぜ」
ボク子「ごめんねー」カチャカチャ
娘「じゃあ、私はこっちで」
ボク子「うんー」
タンタンタン ジャー…
友「そう言や、折れ直縛りどうなった?」
男「…アルト○ウスの大剣になった」
友「…意味無いじゃん」
男「…そうね」
友「久し振りにⅡでもやる?」
男「それやるくらいならナイン○レイカーやるわ」
友「…そうね」
男「他には…」ガサガサ
友「よし!じゃあA・○・E:Rやろうぜ!持ってんだろ?w」
男「売った」
友「…やっぱり?」
男「ああ。購入翌日にな」
友「やっぱりかあぁぁぁ!」
プギャー
ボク子「騒がしいなぁ…」
娘「賑やかですね」クスクス
~昼過ぎ~
ボク子「出来たよー!」カンカンカン
男「腹へった~…」
娘「お皿出します」カチャカチャ
友「お、娘ちゃんのサラダも美味そうだな~」
娘「ありがとうございます」ニコッ
ボク子「おかわりもあるからね~」コトッ コトッ
男「スゲー…」
イタダキマース
男「うまうま」ガツガツ
友「あつ、うま」モグモグ
ボク子「煮込むともっと美味しいんだけどね」カチャ パク
娘「…ニンジン///」パクパク
ボク子「ニンジン好きなの?」
娘「はい///」
男「君はウサギか何かかね」ハフハフ
娘「!」
男「?…どったの?」
娘「い、いえいえ!美味しいですね///」カチャ
男「そうそう、ウサギと言やあ」カチャカチャ
友「お、どうした?」ハグハグ
男「ほれ、先週…」
ボク子「一人キャンプ?」
男「…」orz
ボク子「ご、ごめん…」
娘「…」
男「…まあ、そん時にな?」
友「ウサギは寂しいと死んじゃうのよ!?」
男「はいはい。でな?」
友「」
ボク子「うんうん」
男「エライ可愛らしいウサギ見付けてな?」
娘「!///」
ボク子「え~、見てみたい~」
友「ウサギ、美味いらしいしな」
娘「」
男「いや食う気は起きなかったが…」
娘「き、気に入ったんですか?///」
男「おう。パッと見…」
娘「///」ドキドキ
男「泥まみれで小汚い狸か何かかと思ったが」
娘「」
~夜~
男「じゃ、気ぃ付けてな」
友「おー、また明日ー」
ボク子「まったねー!」ブンブン
娘「また明日」ペコッ
バタン
男「(んん…そうだな…)」
男「(年が明ける前に、もう一回行ってみるか)」
男「(こう、何と言うか…)」
男「…」ウーン…
男「(ペット飼う人の気持ちが解るような気がする…そう、言うならば…)」
男「ココロのスキマ、お埋めします」ドーン!
男「(…虚しい)」
男「(馬鹿やってないで風呂入って寝よう)」
~翌日~
オハヨーゴザイマース!
担任「ん、おはよう」
日直「着席」
ガタタッ
担任「もう少しで冬休みだな」
ワイワイ
担任「頼むから、警察のお世話になるような事はするなよ?」
ガヤガヤ
担任「聞いてんのかね…まったく。はい注目!」パンパン
シーン
担任「今先生が言った事を言ってみなさい。はい女子Z」
女子Z「ごめんなさーい」テヘッ
担任「まったく…じゃあ女子Y」
女子Y「やぁん先生~堪忍して?」ニコッ
担任「…仕様の無い…友」
友「あン、許してぇ~///」クネッ
担任「立ってろ」
友「」
担任「男、お前はどうだ?」
男「はい、えーとですね…」ガタッ
担任「…」
男「…」チラッ
娘「…?」
男「(担任、何て、言ったか、教えて)」スッ ミミー パクパク ミミー
娘「!」コクコク
娘「…」カキカキ スッ
~昼休み~
男「苦しゅうない。近う」
娘「…?///」オズオズ
男「勝利のヤキソバパンを君に!」ズイッ
娘「あ、ありがとうございます///」
友「あーいーなー、ソレ欲しーなー」
ボク子「自分のパン食べなよ…」
男「ま、礼ってことで」
娘「あ、じゃあ…」カタッ
男「うん?」
娘「お弁当、食べませんか?///」スッ
男「よかったのか?ホイホイ差し出したりして。俺は他人の弁当だって、かまわないで食っちまう人間なんだぜ?」
友「アッー!///」
プギャー
娘「???」
ボク子「…」ハァ…
~帰路~
男「おお、そろそろプレゼント交換用の買わなきゃな」
友「意外と悩むんだよな~」
ボク子「去年の菓子パン詰め合わせは凹んだよ…」
男「いやほら、ボク子って言ったらパンだったしな…」
友「知り合って1ヶ月くらいだったし…」
ボク子「今年は頼むからね?」
男「…善処する」
友「…多分」
娘「楽しみですね」ニコニコ
ボク子「それとなく欲しい物とか呟いた方が良いかも?」
男「カップ麺」
友「彼女」
ボク子「」
娘「(何にしよう…?)」
~翌日~
担任「うむ。今日は、皆の想像力を試そう」
…ザワ…ザワ…
担任「ここに『イワンのバカ』という本がある」
ワイワイ ガヤガヤ
担任「はい静粛に!静粛に!」パンパン
シーン
担任「なかなかインパクトのある題名だろう?内容を知ってる者は?」
シーン
担任「結構。では、班ごとに別れ、どういう内容か想像し、発表しなさい」
エェェー!
男「またワケの解らん事を…」
友「アレで務まるんなら、俺でも教師になれそうだ…」
娘「でも、面白そうです」ニコッ
友「だよね!///」
ボク子「…で、どうするの?」
男「題名から想像すりゃイイんだろ?」
ボク子「う~ん…」
友「任せるぜ!俺はまとめ役な!」
男「リーダー気取りかよ…」
娘「まぁまぁ」ニコニコ
~20分後~
担任「うむ。では1班から」
1班「はい。これは男女間の…」
担任「ふむふむ」
1班「…別れる時にヒロインが発した『イワンのバカ!』が題名になったのではないかと」
担任「甘酸っぱいねぇ。75点!」
オォー! ワイワイ ガヤガヤ
担任「次。2班」
2班「はい。これはですね…」
担任「ほう…ふむ…」
2班「で、若さ故の過ちを犯したイワンが、自分自身に対して『イワンのバカ!』って。はい」
担任「認めたくないモノを認めて、か。80点!」
オォォー! ヤンヤヤンヤ
担任「えー、次は…」
ナノデ…ツギ…フム…
担任「次。ラスト」
男「はい。まず、皆深く考え過ぎだと思います」
担任「ほぉ…」
男「イワンがバカなんです」
担任「ふむ。で、どんな話になる?」
男「えっ」
担任「えっ」
担任「…さて、最下位である男の班には罰を与えよう」
男「先生」
担任「何だ?」
男「連帯責任はご尤もですが、こちらには転校して日の浅い者がいます」
担任「む…」
男「従って、今回に限り、リーダーのみがその責を負う…という形にして頂きたく思います」
担任「男…天晴れだ!」
男「では…」
担任「んん。今回はそうしよう」
男「ありがとうございます。おい、リーダー!」
友「呼んだ~?///」
担任「」
~昼休み 廊下~
男「しかしアレだな」スッ
友「…」モグモグ
男「実際、廊下に立たされるのってさ、キツくない?」スッ
友「…」チュー
男「皆何事かと立ち止まり、振り返り…なぁ?あ、次カレーパン?」スッ
友「…」モグモグ
男「何より両手にぶら下げたバケツがまたなぁ…」スッ
友「…」チュー
男「しっかしまぁ、紳士である俺が…」スッ
友「…」モグモグ
男「友達で良かったな?」ニコッ
友「……シネ」
~教室~
担任「パンを食わせてやってるのか…実に微笑ましい」ウンウン
ボク子「(…絶対楽しんでる)」
娘「(一緒に食べたかったな…)」
~放課後~
ガラララ…
イケメン「えーっと…」キョロキョロ
イケメン「ああ、男君」
男「はい」
イケメン「元カノ知らないかな?」
男「…さあ?」
イケメン「そっかw」
男「?」
イケメン「ちゃんと帰ったか」ウンウン
イケメン「じゃ」
男「はあ」
~廊下~
男「(何だったんだ?一体?)」
友「へいお待ち!」シュタッ
男「おお、反省文OK出たか?」
友「…ああ」ピクッ
男「転校間もないレディのために、か。かっくいぃ~」
友「そ、そう?」
男「ああ。クラスの女は皆お前にバキュンさ」
友「や、やぁめぇろぉよぉ~///」
男「何か腹へったな」
友「コンビニ行く?肉まんくらいなら奢るぜ//」
男「さっすがリーダー」
友「や、やめろってぇ~///」
~翌日 放課後~
ボク子「いよいよ明日だねー」
男「また飾り付けとかすんの?」
友「アレ何気にめんどいよな…」
ボク子「す・る・の!///」
娘「頑張りましょう」ニコッ
友「アイマム!///」ビシッ
男「あいよ~…」
ボク子「その代わり、料理は期待していいからさ」ニコッ
娘「ですです」ニコニコ
キャッキャッ
男「へいへ…ん?」
友「どしたー?」
男「いや…」
男「(今、イケメンと派手な女が歩いてたような…)」
男「(まさか…いや)」ブンブン
男「(人を悪し様に捉えるは下衆の極みよ)」
男「(見間違い…もしくは姉とか妹、だろう)」
友「おい、まさか…」
男「!(友も見たのか…?)」
友「痔だな?コノヤロー!w」
男「…俺の右手が光ってドリルぜ」
友「」
アッー
~自宅 夜~
男「えーと…」ゴソゴソ
男「(たらい回しじゃなくて、総当たりだからな)」
男「(ま、増えたと言っても一人だから大差は無いが…)」
男「(友用の…さだまさし)」イッテェ~シマイマスカァ~
男「(ボク子用に手袋。ちょっとキューティー)」ガサッ
男「(問題は娘だったが…ま、無難なマフラー、っと)」ウンウン
男「んん…完璧だな」
男「(何気に友のが一番高いんだよな…)」ゴロン
男「期待してるぜ?兄弟…」フワァ~…
男「」zzz…
~翌朝~
チンポーン
男「おお、来たか」ガタッ
ガチャ
娘「おはようございます」
男「おはよーさん。丁度コーヒー淹れるトコだ。飲んでくか?」
娘「はい///」
コポコポ… カチャカチャ
男「お待っとお」コトッ
娘「ありがとうございます」
男「そうそう、夜の準備はバッチリか?」ズズッ
娘「た、多分…はい」
男「そっか。ま、楽しくやろう」
娘「はい」ニコッ
~昼休み~
ボク子「楽しみだね~」パクパク
男「男性陣は飾り付け。女性陣は料理、と」モグモグ
娘「頑張ります///」グッ
友「こいつはアレだな」ガツガツ
男「?」
友「腹ペコにして行かねーとだな」モリモリ
男「…」ジー…
友「あン、照れるじゃない///」バクバク
男「生き易いものだな…羨ましいよ」
友「」
~放課後~
男「さて…」ガタッ
男「クリスマス・フォーメーションだッ!!」アップ
友・ボク子・娘「「「OK!男!」」…サン」カットイン
男「満足だ…」
ボク子「じゃ、行こっか」ハァ…
娘「(ちょっと恥ずかしいかも)///」
友「男、次は俺な///」
男「アレは俺の物だ…俺だけの物だ…」
友「1回でいーからー」
ワイワイ
~自宅~
ガサガサ ペタペタ
男「左舷!弾幕薄いぞ!何やってんのー!」ビシッ
友「要するにコッチをもうちょい、と…」イソイソ
男「やるじゃない」ニコッ
友「ま、僕と君との仲だから…ってヤツ?」
男「むぅ…」ウンウン
友「例えば…隔壁!消火剤防御!」ビシッ
男「いや意味解んねー」
友「はあ!?」
ギャーギャー ワーワー
~台所~
ボク子「ちゃんと飾り付けやってるのかな~…」タンタン
娘「男さんと友さん、仲良いですね」カタッ
ボク子「中学の時からみたいだよ」
娘「そんなに前から…」
ボク子「?娘ちゃんの方が古いんじゃないの?」
娘「!」
娘「ど、どうでしょう?」ニコッ
ボク子「…」
~夜~
男「激しい『喜び』はいらない…そのかわり深い『絶望』もない…」
娘「…」
男「『植物の心』のような人生を…」
ボク子「…」
男「そんな『平穏な生活』こそ私の目標だったのに…」
友「…」
男「ウソなワケだが。メリークリスマス」パーン
ズルッ
娘「メ、メリークリスマス」パーン
ボク子「クリスマース!」パーン
友「ヒィーハァー!」パーン
男「腹へった…」
友「結構真面目に飾り付けしたしな~」
ボク子「お疲れー。ささ、食べて食べて」
娘「おかわりもありますよ」ニコニコ
イタダキマース!
男「さらに出来るようになったな。ボク子」ハフハフ
ボク子「そ、そかな?///」
友「前のシチューもンマかったが、今日のはさらに」ガツガツ
娘「美味しいですね」カチャ
男「娘のサンドイッチもこれまた美味い」バクバク
娘「あ、ありがとう、ございます…///」
ボク子「玉子ふわふわ~」パクパク
友「俺もふわふわ~///」
男「お前は年中ふわふわじゃないか…」
友「ひでぇ!w」
娘「」クスクス
ボク子「冬休みも楽しくなりそうだね」
娘「はい」ニコッ
友「なぁ男…」ヒソ…
男「んん?」ズズッ
友「本当に心当り無いのか…?」ヒソヒソ
男「…うむ」ヒソ…
友「あんな可愛子ちゃん忘れるかね…?」ヒソヒソ
男「『ガンプラと女の子、どっちが欲しい?』って聞かれたら、『ガンプラ』って答えてた頃の話なのかもな」ヒソヒソ
友「なるほど…」ヒソ…
ボク子「こらー!レディを差し置いて何やってんの?」
男「いやなに、少年の頃、追い求めていた夢の事を。な?」
友「…まぁ、概ね」
ボク子「本当に?」
男「ああ。あ、そうそう、土曜日なんだけどさ」
ボク子「土曜日?」
娘「終業式ですね」
友「何かやんの?」
男「ああ。も1回キャンプを、と考えてるんだが…」
ボク子「えー!その日はダメだよ。親戚たくさん来るから」
友「終業式の日は流石に…通知表で、な?」
男「むぅ…(あとは…)」チラッ
娘「…///」ドキドキ
男「…仕方がない。一人で行くか」
娘「」
男「んじゃ、お待ちかねのプレゼント交換しますかね」
友「お!」
ボク子「キター!///」
娘「…///」
ワイワイ ガサガサ
男「…全員渡ったか?」
友「おう!」
ボク子「手触りでパンじゃないって分かったよ♪」
娘「大丈夫です」ニコニコ
男「んでは…開封!」ビリッ
ワイワイ ビリビリ カワイー オオー
男「(まずは…友の)」チラッ
友「…///」バチーン
男「(ウインク…?まぁいいや)」パカッ
─肩叩き券─
男「…」
ドンッ
友「あン///」
男「…」ガッシ
友「肩パンじゃなくて肩叩きね///」
男「お前に贈ったCD、3000円したんだぞ…?」ビキビキ
友「逆に考えるんだ。『あげちゃってもいいさ』と考えぶべらぁっ!!」バターン
男「まったく…」ガサガサ
男「お、ブーツ」
ボク子「使ってくれると嬉しいな」
男「ボク子か。喜んで使わせてもらうぜ」
ボク子「ボクもコレ、今日から使わせてもらうよ///」キュッ
男「おお、キュートさが2ミリアップしたな」
ボク子「それは高いのかな…?」
男「まぁまぁ、となると…コレが娘からか」パカッ
娘「…」ドキドキ
男「何と…キャンプクックセット」
娘「出来れば、その…使ってもらえたら…」
男「今使ってるヤツ、取手が取れそうだったからな…スゲー助かる」
娘「いえいえ。こちらこそ、マフラー、大事に使わせてもらいます///」
男「おう。まだまだ寒い日が続くからな~」
娘「はい」ニコッ
~玄関~
友「今年も楽しかったぜw」
男「…何よりだ」
娘「本当に、あとは…」
男「ああ。あとは洗い物くらいだしな」
ボク子「でも…」
男「さすがにもう暗いしな。気にすんな」
男「友、頼むわ」
友「守りたくて守るんじゃない、守ってしまうのがナイト」キリッ
男「…お前が一番危ないような気もするが」
友「」
男「冗談だ。じゃ、気ぃ付けてな」
友「おう!また明日!」
ボク子「お休みー」ブンブン
娘「お休みなさい」ペコッ
男「あいよ。また明日なー」
男「掃除もこんなもんか」フゥ…
男「あとはさっとティッシュで一拭き…」ハッ
男「(何てこった…ティッシュが無い)」
男「(ティッシュは万能だからな…鼻をかんだり、ちょっとしたモノを拭いたり…)」
男「(…男の子のデリケートな部分を優しく拭いたり)」
男「…買ってくるか」
~大通り~
男「よしよし」ガサッ
男「しっかし冷えるな~」
キャッキャッ
男「…うん?」
イケメン「…お」
派手女「知り合い~?」
男「…どうも」ペコッ
イケメン「やぁやぁ、クリスマスなのに一人かい?w」
派手女「やめなよぉ~」クスクス
男「いえ、皆でパーティーを…」
イケメン「そかそかw」
男「そちらは…先輩のお姉さんとかですかね?」
派手女「はぁ?w」
イケメン「ンなワケないだろw」
男「…」
イケメン「彼女だよ」ギュッ
派手女「あン///」
男「…」
イケメン「アイツには内緒なwまぁ、言ったところで俺の言うことしか信じないけどなw」
派手女「ちょっとぉ、また遊んでるのぉ?」
イケメン「モテる男は色々と大変なんだよ」フッ…
男「…つまり、元カノは知らない、と?」
イケメン「ああ」
派手女「ひっどw」
男「そうですか」
ゴキィッ
~翌日 屋上~
元カノ「…何それ?信じると思ってんの?」
男「…」
元カノ「先輩から全部聞いてるのよ?」
元カノ「先輩殴ったうえに、そんな嘘までついて…最っ低!」
男「…俺は嘘はあんまり言わない」
元カノ「…」
男「それに殴ってはいない」
元カノ「…まだ嘘を重ねるの?」
男「本当だ。飛び膝蹴りはカマしたが」
元カノ「…もういいわ」
スタスタ
バタン
男「(こうなるわな…)」フゥ…
男「(親父…そう、確か…)」
~回想~
父「いいかー、男ー」
男(7才)「なにー?」
父「男の価値はな、顔で決まるんじゃないんだ。じゃあ、何で決まると思う?」
男「んー…」
父「それはな…心だ」
男「こころー?」
父「そうだ」
男「うん、わかったー」
父「すまん、嘘だ」
男「」
~現実~
男「(親父…やっぱり顔だったよ…)」
男「(いや待て。そんな事より)」
男「(イケメン敵に回すって事は…女子からの扱いも悪くなるんだろうか…?)」
男「いいか?俺は面倒が嫌いなんだ」キリッ
男「(…虚しい)」
男「(まあいい…どうせもう、暫く女は勘弁だし…)」
~昼休み 屋上~
男「(何となく…微妙に、だが…)」パクパク
男「(教室、居心地が悪かったような)」フゥ…
男「(まぁいいさ…俺には強い絆で結ばれた友人達が…)」チュー
友「あらヤだわ!尖ったナイフがご飯食べてる!」
男「」
友「よう!閃光魔術師!w」ゲラゲラ バンバン
男「」
ボク子「やっちゃったねぇ」ポン
娘「元気出してください」
友「君の眩しい笑顔に♪早く会いたいから~♪」
男「…まったく」フフ
男「ふ~ん…やっぱ女性陣からは、クソミソに言われてんのか」
友「他には?」
ボク子「あとは…『イケメン様の顔を傷付けたから、引っこ抜いてやる!』とか…」
男「引っこ抜く!?」
友「な、何をだんべぇ!?」
男「だから…ナニをだろう?」
ボク子「///」
友「男…明日には、ある意味ニュータイプになってるのか…」
男「冗談ではない!」キリッ
娘「」オロオロ
ボク子「大丈夫だよ。『そんな事したらネジ込む』って言っておいたから」
男「ネジ込む!?」
友「な、何をっスか!?///」
男「だから…ナニを」
友「ひぎぃ!///」
ボク子「」ハァ…
娘「(す、少しは慣れた方がいいのかな…?)///」
男「しっかしお前、そんな事言ったら立場悪くならないか?」
ボク子「大丈夫」
男「いやしかしだな、ただでさえ、何と言うか…」
ボク子「ボクはキミの味方だ」ニコッ
男「…」
友「あ、今好感度上がったわよ、この子」
男「バ、バカ言うない!///」スパーン
ボク子「も、もう!///」ドカッ
娘「!」ペチッ
友「」
~放課後~
イケメン「(あ~…顎が痛いぜ…)」ズキズキ
イケメン「(今日くらいは、久しぶりに元カノと帰るか)」
イケメン「お(あの可愛子ちゃんは!)」
娘「(はぁ…まだまだ、みたい…)」トボトボ
娘「(どうしたら…)」ハァ…
イケメン「Baby、死んでいたのさ…お前の瞳に恋するまでは」
娘「(でも…ううん…)」トボトボ
イケメン「」ポツーン
イケメン「い、いやいやいや!」ダッ
娘「…」トボトボ
イケメン「ノックしてもしもお~し」ズンチャッ
娘「…何でしょう?」
イケメン「何かあったのかい?」キラッ
娘「いえ、何も。では」ペコッ
スタスタ
イケメン「何…だと…?」
イケメン「(…まあいいさ。ああいうのをオトすのが、たまらなくイイんだからな)」
イケメン「(まずは情報収集からだな)」ニヤニヤ
元カノ「あ、先輩!」
イケメン「よう。今日は一緒に帰らないか?」
元カノ「う、うん///」
イケメン「(さぁて…)」
~翌日~
担任「さて、終業式も無事終了…あとは」ゴソゴソ
…ザワ…ザワ…
担任「皆お待ちかね!通知表ターイム!」バーン
イヤアァァァ! キャー ガヤガヤ
担任「よーし、男子A!」
男子A「はい」ガタッ
スタスタ
担任「ほい。お疲れ」スッ
男子A「はあ」ペコッ
担任「次。女子A」
女子A「は~い」ガタッ
スタスタ
担任「うん。頑張ったな」
女子A「えへへ~」
男「何かつまらない事するかもと思ったが…」ヒソヒソ
友「…ああ。普通だな」ヒソ…
担任「次。男子C」
ハーイ
男「ま、流石に学期末くらいは
担任「ゴミが」ペッ
男「」
友「」
男「…なるほど」
友「ヤッベー…俺絶対何か言われるよ」アワアワ
男「だから言ったろう?『男は常日頃から紳士たれ』と」
友「ギギギ…」
男「なに、あの担任の事だ。ちょいと気合の入った芸でもだな…」
友「ふむ…ふむ…」
担任「次。友」
友「う、うっす!」ガタッ
スタスタ
担任「これを見ろ」ピラッ
友「?…あれ?数字が…」
担任「そうだ。これから入れる」
友「」ハッ
担任「察しがいいな。どれ、ひとつ芸をしろ。つまらなかったら…分かってるな?」
友「(男…サンキューな)」チラッ
男「(気にすんな)」フッ…
担任「何だ?やらないのか?」ン~?
友「喋らねーでくれますか?俺の前でよ…」
担任「」
友「息が、臭ぇからよ…」カッ
バチコーン
~帰路~
男「そっちの『気合い』じゃねーよ…」
友「…ですよねー」ヒリヒリ
娘「」クスクス
ボク子「息が、臭ぇからよ…」カッ
プギャー
男「ヤメろ…もうヤメてやれ…」ヒィヒィ
友「…」orz シクシク
娘「そう言えば、今日から…でしたっけ?」
男「明日には帰ってると思うけどな」
ボク子「お土産よろしく」
男「おう。活きのイイ松ぼっくりでも拾ってくるわ」
ボク子「い、いい。要らない」
友「俺には?」
男「お前には肉厚でぷっくりとした…ああ、でも旬は過ぎてるな」
友「何ナニなに?///」
男「ツキヨタケっていう、調理すると椎茸のようなキノコをな」ウンウン
友「マジで!?キノコ?よっしゃー!」
娘「そ、それって…」
ヤッター!イエーイ!
男「…ツッコミを期待した俺が馬鹿だった」
ボク子「」ハァ…
~?~
?「(一緒に行きたかったな…)」ハァ…
?「(…ボク子さんや、友さんの『おまけ』みたいな扱いなのかな…)」
?「(仕方無い、のかな…まだ日も浅いし…)」
?「(キャンプ…多分、あそこ…)」
?「(うぅ~、前の……だったら、多分、遠慮無く傍に…)」
?「…?」
?「…」ポクポクポク…
?「!」チーン
?「うん…///」
?「(そうと決まれば…!)」ダッ
~山中 夕方~
男「山中よ!私は帰ってきたあぁぁ!」
キター…キター…キター…
男「(昔は親父の『お、誰か居るぞ』に騙されたモンだ)」
男「(…それにしてもボク子め。なかなか良いブーツくれたもんだ)」ジャリッ
男「(さて…)」カチカチ…
─Bonfire Lit─
男「(…今、テロップが見えたような)」
男「いやいやいや…」ゴシゴシ
男「(どれ。娘から貰ったクックセットでコーヒーでも)」カチャ
男「しかし…」キョロキョロ
男「(野生のモノが、そんなポコポコ出てくるワケ無いか)」フゥ…
カタカタカタ…
男「お、沸いたか」
コポコポ…
カチャカチャ
男「…」ズズッ
男「ゥンまああ~いっ!」ダンッ
男「コーヒーがクリープを!クリープがコーヒーを引き立てるッ!ハーモニーっつーんですかあ~、味の調和っつーんですか~っ!例えるなら
ガサッ
男「聞こえるだろう…?」
ガササッ
男「ギロチンの鈴の音がさぁぁ!」ビュッ
ポクッ
キー…キー…
男「(げ。本当に何か居るのか…?)」
男「…小便は済ませたか?神様にお祈りは?」ザッザッ…
男「部屋の隅でガタガタ震えて、命乞いをする心の準備は
バサッ
ウサギ「」キー キー
男「」
男「す、すまん。殆どわざとだが、そんなつもりは無かった」
ウサギ「」フンフン
男「?…おお!そのハンカチは!」
トットットッ
ウサギ「」スリスリ
男「おうおう、愛い奴愛い奴」ナデナデ
男「そうかそうか…覚えていてくれたか」
ウサギ「」スリスリ
男「腹へってないか?こんな事もあろうかと、懐でニンジンを温めていた」スッ
ウサギ「」カリコリカリ
男「ほれぇ、落ちついで食えぇ」
男「こんな事もあんべかと、もう一本あるでぇ」スッ
ウサギ「」
~夜~
男「しかしアレだな。お前、友達いないのか?」
ウサギ「…」タシッ
男「おお!怒ったらそうやって後ろ足で表すんだってな!」
ウサギ「…」
男「とは言え、言葉は解らんだろうし…まさか雰囲気で判るのか?」
ウサギ「…」
男「分かった分かった。悪かったよ」グリグリ
ウサギ「」スリスリ
男「何かアレだな」
ウサギ「?」スリ…
男「You○ubeにあった、ボブキャットの全力スリスリを思い出すな…」
ウサギ「」
~翌朝~
男「ぬぅっふふふ、そちも悪よのう」
男「何を仰います。お代官様こそ、お人が悪い」ニヤニヤ
男「ぬぅっふふふ、いやいやいや…」
男「さささ、あとはごゆるりと…」ニタァ
男「さぁて…」
ウサギ「…」スヤスヤ
男「お止めくださいまし!お止めくださいまし!(裏声)」
男「よいではないか、よいではないか~」グリグリ
ウサギ「…」ピクッ スヤスヤ
男「あ~れ~(裏声)」
男「おうおう、たわわに実っておるわぁ~」グリグリ
ウサギ「…」スヤスヤ スリスリ
男「おぉっふはは、これはこれは…
男「」ハッ
男「(何をやっているんだ俺は…!)」
男「(し、紳士にあるまじき行い…だがしかぁし!)」
男「も、もう少しだけ///」グリグリ
~昼過ぎ~
男「なぁ…」ズズッ
ウサギ「?」
男「私と共に、逝く気は無いか?」キリッ
ウサギ「!」
男「…って通じないよな」ハハハ
ウサギ「…」
男「ほれぇ、いっぺ食べでぇ、大っきゅうなれぇ」スッ
ウサギ「…」コリコリ…
男「さて、そろそろ下りないとマズイな」
ウサギ「…」
男「また来るからな~」ナデナデ
ウサギ「」スリスリ
男「ええんか?ん?ええんか?」グリグリ
ウサギ「」
男「ココがええのんか?んん?正直に…
男「」ハッ
ウサギ「…」
男「す、すまねぇ…最近の俺は、色々と余裕が…」ガクッ
ウサギ「」スリスリ
男「…ありがとうな」
~街 夜~
イケメン「(あの可愛子ちゃん、基本的な事以外殆ど分からず終いだったな)」
イケメン「(元カノ、元カノの同級生の女の子達、その他諸々聞いてみたが…)」
イケメン「(あ~、イライラするぜ)」チッ
派手女「考え事?」
イケメン「まあな」
派手女「また別の子に、ちょっかい出す気なんでしょ」
イケメン「付き合い付き合いw」
派手女「本当に~?」
イケメン「本当だって…一番好きなのはお前だよ」フッ
派手女「はいはい///」
イケメン「じゃ、飯でも行こっか?」
派手女「うん///」ギュッ
イケメン「(ちょれえモンだな)」
派手女「ほら早くぅ~」
イケメン「わかったわかったw」
~翌朝 自宅~
男「(カップ麺と話す姉のコピペ…あれ、分かる気がするんだ…)」ペリペリ
男「(だが俺は紳士だ)」
男「(もっとスマートに…且つ、エレガントに…)」ガタッ
男「い、いや!ヤメて!注がないでぇ!(裏声)」
男「子供の名前でもぉ!」チョロ…
男「考えておくんだなぁ!!」ジョボボ…
ボク子「」
男「(で、箸を…)」クルッ
男「」
ボク子「…や、やっほ」
男「い、いつから…?」
ボク子「鍵、開いてたし、声がしたから…」
男「…」
ボク子「その…///」
男「…君は、松ぼっくりを知っているかね?」
ボク子「えっ!?う、うん」
男「松ぼっくり、もしくは松ぼくり…まあ、松かさのことだな」
ボク子「」コクコク
男「で、だ。古くは松ふぐり、と言っていたのは知っているかね?」
ボク子「…知らない」
男「OK。漢字で書くと松『陰嚢』と書く。つまり…」
カキカキ
ボク子「…」
男「…恐らく、松ぼっくりさんも、こんな事は知られたくなかっただろう」
ボク子「…」
男「松ぼっくりさんだけではない…それは人間だってそうだ」
男「忘れなさい…そして、世に平穏のあらん事を…」
ボク子「わ、忘れるよ。うん。松ぼっくりは松ぼっくりだよ!」
男「バカヤロウ!松ぼっくりなんざどうでもいいんだよ!」
ボク子「」
男「…して用件は?」
ボク子「無事に帰ってきたかな?って」
男「電話でいいだろ」
ボク子「まぁまぁ、折角だからさ」
男「赤の扉を選ぶのか?」
ボク子「…何?」
男「いや…」
~1時間後~
男「…で、こうなるのか」
友「今RTAしてんだから話しかけるなよ?」カチカチ
男「人ん家でやるなよ…」
娘「まぁまぁ」ニコニコ
ボク子「お昼、また一緒に作ろっか?」
娘「はい」
キャッキャッ
男「(まぁ、賑やかなのもイイじゃないか)」
友「パリィ!…あれ?ここ…?違う?ふんぬ!…あれ?」
男「…」
友「見えた!…あれ?おりゃ!…むぅ。ん?男、どうした?」
男「哀れだよ…炎に向かう蛾のようだ」
友「」
~公園前 夜~
イケメン「(はぁ~、今日も冷えるぜ)」スタスタ
イケメン「(さっさと暇してる奴と…んん?)」
娘「(楽しかった)///」スタスタ
娘「(また、一緒に色々…
ポン
娘「…?」
イケメン「やあ」キラッ
娘「…こんばんは」
イケメン「何してんの?一人?飯でも行かない?」
娘「いえ、帰るところなので…」
イケメン「家近く?」
娘「はい」
イケメン「悪いんだけどさ、ちょっと上げてくれないかな?」
娘「…ごめんなさい」ペコッ
イケメン「(手強いねぇ~…だが!)」
娘「では
イケメン「ほら、もう手なんかこんなに冷え…」スッ
娘「」ビクッ ズザザッ
イケメン「」
娘「失礼します…!」ダッ
イケメン「」ポツーン
イケメン「(…よくよく考えりゃ、男って奴の知り合い?だからな…)」
イケメン「(色々吹き込まれてんのかもな)」チッ
イケメン「(…まあいい。恋は障害があるほど燃える…ってね)」
イケメン「(とりあえず、家はこの近く…)」キョロキョロ
イケメン「(あのマンションか?ふむ…ま、明日にしますか)」スタスタ
~物陰~
元カノ「…」ギリッ
~翌日 自宅~
男「(明日は大晦日か)」ズルズル
男「(…明日は年越しカップ蕎麦だな)」フー ズルズル
男「侘しいねぇ…」
友「そんな哀っしっい~、眼をしないで~♪」クルクル
男「」
友「かわ
ゴキィッ
友「イター!」バターン
男「どっから湧いて出た…」
友「…普通に玄関から」サスリサスリ
男「チャイムは?」
友「鳴らしたぞ?」
男「(…気付かなかった)…鍵は?」
友「君と僕の間に、必要かな?///」
男「とっても」
友「」
~商店街~
男「正月はどっか行くのか?」
友「均一なるマトリクスの、裂け目の向こうにな…」フッ
男「達者でな」
友「」
友「ゴホン、お前は?」
男「俺は…まぁ、挨拶とか…」
友「へぇ。どこ?」
男「…エレー○アスとか」
友「…気を付けてな」
男「…ああ」
友「話変わるけどよ、明日は暇か?」
男「…まあ」
友「ガン○ム納め行かない?」
男「またかよ」
友「嫌…なの?///」
男「…///」ブンブン
~男宅 昼~
チンポーン
娘「…」
チンポーン
娘「…」
娘「(…留守、みたい)」
娘「(あまり頻繁に…は、嫌われるかも…ですし)」
娘「(今日は…
グイッ
娘「痛っ!」
元カノ「ココで張ってて正解だったわ」
娘「アナタは…」
元カノ「ちょっと話があるの。いいわよね?」ギリッ
娘「…」
元カノ「ほら、こっちよ」グイッ
娘「…!」
~路地裏~
元カノ「なに人の彼氏にちょっかい出してんのよ!」
娘「男さんとは、別れたと…」
元カノ「そっちじゃないわ!」
娘「…?」
元カノ「イケメン先輩の事よ!」
娘「わ、私は…別に…」
元カノ「」イラッ
元カノ「ふざけないで!」ドンッ
娘「あ…!」ズデッ
元カノ「ずっと前から好きで…やっと…!」グイッ
娘「…!」
ヒラッ
娘「あ…」
元カノ「何これ?ハンカチ?」ヒョイ
娘「それは…返してください」
元カノ「何?返してほしいの?」ニヤニヤ
娘「はい」
元カノ「こんなボロ布みたいなのを?」グッ
娘「やめて!」ダッ
~大通り~
男「(大漁の50円カップ麺…これならば、あと10年は戦える)」ガサガサ
───!
男「…?」
男「(はて…?聞き覚えのある声が聞こえたような)」
~路地裏~
元カノ「きゃっ!」ズデッ
娘「返してください!それは大事な…!」
元カノ「こんの…ッ!」ビリッ
娘「」プチッ
ガブッ
元カノ「ひぎぃっ!」
男「待てマテまて!」ガッシ
娘「あ…」
元カノ「か、噛むなんて信じらんない!」
男「こんな事もあろうかと、赤チンと包帯を懐で温めているが…」ゴソゴソ
元カノ「要らないわよ!」タタタッ
男「むぅ…やはり消毒用アルコールに変えるべきだったか」
娘「…」
男「一体何が…うん?」ヒョイ
娘「!」
男「これは…」
娘「あ、あの…それは…えと」アワアワ
男「(…間違いない。半日がかりで刺繍した『gentleman』『OTOKO』)」
男「…とりあえず、家に」
娘「…はい」
~自宅~
男「…とりあえず、コーヒーでも」コトッ
娘「…ありがとうございます」
男「…」
娘「…」
男「(真実は一つ、か…)」
娘「(もう、正直に…でも…)」
男「(…そう。確か───)」
─所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬんだなあ ししを─
男「…」ジワッ
娘「!」
男「お前がウサギを!ウサギを殺したぁ!!」ブワワッ
娘「」
男「…美味かったか?」
娘「ち、違
男「不味かったのかぁ!!」
娘「お、落ち着いてください。食べたりなんか…」オロオロ
男「何ィ…?」
娘「本当です。ただ
男「で、では貴様…面白半分で殺したと言うのかぁ!?」
娘「」
~10分後~
娘「…落ち着きました?」
男「あ、ああ。すまねぇ」
娘「…あの、ですね
男「俺を…覚えててくれた、可愛いヤツだったから…つい、な?」
娘「!」
男「そうか…もう…」
娘「…///」ニコニコ
男「何が可笑しい!!」クワッ
娘「」
~さらに10分後~
男「…すまん。もう大丈夫だ」
娘「い、いえいえ。あの、ですね…実は…」
男「…」
娘「そのウサギは、実は…その」
男「いいんだ。もう覚悟完了だ。はっきり言ってく
娘「私、です」
男「…」
娘「…」
男「…真面目に話す気は無い。と?」ピククッ
娘「」
娘「ほ、本当です」
男「んなバカな…」
娘「…」ガタッ
男「(いや、待てよ…罪悪感から『私がウサギの代わりになります』と言う…)」ウーン…
パアァ…
男「(そういう事なのか…?)」
スリスリ
男「(バカな。レディにそこまで思い詰めさせるなど、紳士として…)」
スリスリ
男「(ああ!エールよ…!……ん?)」
スリスリ
男「こらこら。ちょっと考え事してるんだから、ほら」グリグリ
ウサギ「」スリスリ
男「お、此奴め。ハハハ」グリグリ
ウサギ「」ピスピス
男「…」
ウサギ「」スリスリ
男「うわらば」バタン
ウサギ「」
~?~
男「(ここは…?)」キョロキョロ
男「(…まさか!)」ハッ
男「(死後、紳士のみが招かれると言う…あの…!)」
父「おお男よ、倒れてしまうとは情けない」
男「(なんだ夢か)…おもさげながんす」
父「冗談だ冗談。なかなか楽しくやってるようじゃないか」
男「…見てたり?」
父「お前が左手でマウスを操作しだしたら止めるけど」
男「」
父「じゃーなー」ブンブン
男「何しに来たんだー!」
~夜~
男「…ハッ!」ガバッ
兎娘「あ、気がつきました?」
男「…」ジー…
兎娘「…///」
男「ここは誰?私はどこ?」フラフラ
兎娘「」
男「…じゃなくて」ゴホン
兎娘「は、はい」
男「ワ、ワンモアプリーズ」
兎娘「はい」パアァ…
ウサギ「…」
男「何事も…夢幻と思い知る…」フラッ
ウサギ「」スリスリ
男「身には憂いも…喜びも…無し」バタン
ウサギ「」
男「神は言っている…ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと──」ガバッ
兎娘「あ、あの…」
男「お、おう」
兎娘「嫌なら、私は…大丈夫…ですから、その…」ジワッ
男「…誰も嫌とは言ってないだろ」
兎娘「あ…」パァッ
男「ただちょっと待て。整理させてくれ。俺のスタンドもそう言ってる」
兎娘「すたんど…?ですか?」
男「you、流す。OK?」
兎娘「は、はい」
男「えーと、つまり…」ブツブツ
兎娘「…」ドキドキ
男「俺を知っていると言ったのは…つまり…」
兎娘「はい」
男「ふむ…で?目的は?恩返しか?」
兎娘「…半分は」
男「…残りの半分は?」
兎娘「傍に居たいな、と…///」
男「…飼えと?」
兎娘「その方が良いのであれば…それでも
男「いや待て…そもそも君は何者かね?」
兎娘「う、兎人間?のようなモノです?」
男「…」
兎娘「…」
男「…まぁ、とりあえず今日はもう遅い。送ろう」
兎娘「足が、その…ほら、元カノさんと…で、痛いな~って…」
男「…ここまで歩いてきたよな?」
兎娘「あ、あとから来るタイプだったようで…」
男「…」
兎娘「…」
男「…客間、用意してくるわ」ガタッ
兎娘「ありがとうございます…///」
~翌朝 自室~
男「…マッハで…蜂の巣に…してやんよ…」ムニャムニャ
兎娘「(朝ごはんが出来たので、起こしに来ましたが…)」
男「」zzz…
兎娘「(もう少しだけ眺めても…)///」
男「」グーグー
兎娘「(…暖かそうです)」
兎娘「…」ツンツン
男「…まだです…私のヨロイモグたんは…」ムニャムニャ
兎娘「(…この部屋、寒いですし)」
兎娘「(少しだけ…足だけ…)///」イソイソ
兎娘「(ぬくぬくです…)///」
男「」グーグー
兎娘「(…足も腰も変わりません…よね?)」
ゴソゴソ
兎娘「…///」ハァ…
兎娘「(…腰までも胸までも変わらないような…ええ)」
ゴソゴソ
兎娘「(…幸せです)///」スリスリ
~自宅前~
チンポーン
友「…」
チンポーン
友「………?」
友「まだ寝てんのか」ヤレヤレ
友「(しゃーねえ。電話すっか……いや)」
友「(えーと、確かポストの裏…)」ゴソゴソ
チャリ…
友「(あったあったw)」
友「今行くぜシンデレラw」
ボク子「白雪姫じゃないの?」
友「」
ボク子「入らないの?」
友「いつの間に…」
ボク子「ついさっき。ほら、寒いから入ろ」
友「お、おう…」ガチャリ
友「お邪魔しまーす」ボソボソ
ボク子「…寝起きドッキリだよね?」
友「そそw」
ボク子「か、感心しないな~///」ススス…
友「先陣切ってスニーキングしながら言っても説得力皆無だぞ?」
ボク子「まぁまぁ///」
~自室前~
ボク子「写真撮るまで起こさないでよ?」ヒソヒソ
友「写真?何で?」ヒソ…
ボク子「あ、あとで何かに使えるかもしれないから///」ヒソヒソ
友「…へいへい」
ガチャッ
ボク子「(…なんてね。誰にも見せない
男「」グーグー
兎娘「」スヤスヤ
ボク子「」
友「おい、もういいか?」コソコソ
友「」
────ッ!
兎娘「!」ビクッ
ボク子「な、ななな、何、で…?」
男「…何を…言ってる…乗るんだ…」ムニャムニャ
友「男!おい男!」ベシベシ
男「…ぅ…んー…?」パチッ
兎娘「おはようございます///」スリスリ
男「」
友「こ、こいつぁ一体…」
男「…さよなら、中尉」ニコッ
バタン
友「男…じゃなくて!」
ボク子「」ガクーン
兎娘「(うっかり眠ってしまったようです…)」
~お茶の間~
男「…というワケで、足を痛めた者を帰らすワケにもいかず…」
兎娘「助かりました」ペコッ
友「なるほど。お泊まりの経緯は分かった」
ボク子「何で一緒に寝てたのさ」
男「そこだ」
ボク子「…?」
男「そこのところが俺にも分からん」
兎娘「…///」
友「…どゆこと?」
男「俺は客間を用意してグッナイした」
ボク子「…」
男「多分、一番驚いているのは俺だ」
友「フッ、止せ。見苦しい」
男「」
兎娘「…ごめんなさい。その件はですね…」
カクカク シカジカ
兎娘「…以上です///」
友「いやぁ~、実はそうじゃないかな~って…///」
メメタア ドグチアッ
友「あン///」ガクッ
ボク子「(ホッとしたような、しないような…)」ハァ…
~公園 昼~
イケメン「(昨日、今日と、マンションの知り合いに聞き込んだが…)」
イケメン「(この近くだと…他には
元カノ「先輩、お待たせー!///」
イケメン「お!今日も可愛いね」キラッ
元カノ「も、もぉ~///」
イケメン「あ、そうだ。あの転校生の事で、何か新しい話とかない?」
元カノ「…」
イケメン「?」
元カノ「…どうして?」
イケメン「いやほら、あんな野蛮な奴が居るグループとツルんでるんだろ?」
元カノ「…」
イケメン「自分の彼女の同級生だし、何か気になってさ」
元カノ「…私、あの子に噛まれた」
イケメン「」
元カノ「野蛮人同士、気が合うんじゃない?私は何も知らない」
イケメン「そ、そうかい?じゃあこの話はヤメ。ね?」
元カノ「…はい」
~ゲーセン~
友「見て見て!今んとこノーダメよ?ノーダメ!///」
男「凄い凄い」
友「どうよ!?切り替えシールド!」
男「偉い偉い」
友「やっべ!ニュータイプ並みの回避!」
男「強い強い」
友「ここで華麗なキャンセル落下!」
男「もらったぁ!」ズキュン
カキョッ
友「あ」
ベベベベベ
友「アッー!」
男「ワリ、誤射った」テヘッ
友「今『もらったぁ!』って…」プルプル
男「いや、射線上で丁度重なってたから」
友「しゃーねーか…頼むぜ?」
男「任せろ」
友「よっしゃー!始動入った!美しすぎるコンボいくぜ!」
男「そこぉ!」
ガキーン
友「」
男「あれー?」
友「お前は一体どっちの味方だー!」
プギャー
~仕切り裏~
兎娘「!」
ボク子「…あっちはダメだよ」
~夕方~
男「そうそう。で、もちっとこっち」
ボク子「はーい///」ピトッ
男「近すぎじゃないか?イイ匂いがするぞ?」
ボク子「か、嗅がないでよ!///」バシッ
兎娘「…」ギュッ
男「おい、腕を抱くな。照れるだろうが」
兎娘「…まーきんぐ///」スリスリ
友「(…旅に出たい)」
男「友、いいかー?」
友「お、おー」
男「ポチッとな」ポチッ
ピッ…ピッ…ピッ…
カシャッ
ボク子「さすがに狭かったねー」
男「何かオプションとかスゲーな」
ボク子「知らなかった?」
男「そらプリクラとか滅多に使わないしな」
ボク子「それもそっか」
ウィィー…
男「お、出てきたぞ」
ボク子「OK、分けるよー」
ピリ…ピリピリ…
友「賑やかなガダム納めになっちまったな」
男「だがそれがいい」
プギャー
~帰路~
友「遊んだ~」
ボク子「明日はお年玉~」
男「…そう言や、どうやって生活してるんだ?」ヒソヒソ
兎娘「公園の近くに巣穴を作って…」ヒソヒソ
カクカク シカジカ
男「…」
兎娘「巣穴にイタズラする子供もいて、なかなか…」ヒソヒソ
男「…」ウーン…
兎娘「(もう一押し、でしょうか…?)」
兎娘「(…卑怯、かな…?でも…好機を逃すくらいなら…)」
兎娘「(……やります)」グッ
男「…しかし…むぅ…」ブツブツ
兎娘「たまにイタチとかも出ますし、そろそろ引っ越しを、と…」ヒソヒソ
男「…仕方がないか」フゥ…
兎娘「!///」
男「おーいボク子
ガバッ
男「」モゴモゴ
ボク子「?呼んだ?」クルッ
兎娘「い、いえいえ『おー、イボヌ』って…」
ボク子「そ、そう」
兎娘「はい」ニコッ
男「…やっぱ俺ん家?」ヒソ…
兎娘「色々、ご飯とか買い物とか…恩返しし易いですし///」ヒソヒソ
男「(うぅむ…)」
友「おーい、さっきから二人でなぁにコソコソしてんだー?」
男「…」
友「?」
男「…」ジー…
友「お、おいィ?///」
男「ダメだな。餓えたハイエナの前に、動けないウサギを置くようなモンだ」
友「な、何の話だ!?」
男「いやなに、いつかはお前にも誰か好きな人が出来てだな…」
友「なーる。大丈夫!俺、そーゆートコは紳士だからw」
男「えっ」
兎娘「えっ」
ボク子「えっ」
友「」
男「大丈夫。分かってる。信じてるから」ポンポン
友「お、男…///」グスッ
ボク子「へー、どれくらい?」
男「…王人の『死亡確認』くらい?」
友「いやああぁぁぁ!!」キャアァァァ
男「お、おい」
タッタッタッ…
ボク子「…行っちゃった」
男「じゃ、家来るか?」
兎娘「はい///」
ボク子「!?」
~自宅 夜~
ボク子「…家賃の仕送りが遅れてて閉め出された、ねぇ…」
男「まぁ、色々事情もあるようで」
兎娘「…ここだけの話、という事に。どうか」ペコッ
ボク子「…」
~客間~
男「…で、こうなるのか」
兎娘「…」
ボク子「大丈夫!家にも電話したし」
男「俺が親だったらいっぱい泣くぞ」
ボク子「応援、してくれてるから…///」ボソッ
兎娘「…」
男「うん?何?」
ボク子「お、お父さん達、夜通し飲んで騒ぐから…避難も兼ねて、ね」
男「あー…なるほど」
兎娘「あの、コーヒーでも淹れましょうか?」
男「お、ワリーな。布団も運んだし、茶の間で年越そう」
ボク子「はいはーい」
~友宅~
友「(男…テメーは俺を怒らせた)」ゴゴゴゴゴ
友「(俺にだって、『武器』はあるんだぜ?)」
友「世界中の美女を空想の世界で汚してやるー!」ワアァァァァ
~自宅~
ボーン ボーン ボーン…
男「大変!魔法が解け
兎娘「明けまして」
ボク子「おめでと~」
男「…ああ、おめでと」
兎娘「挨拶も済みましたし、そろそろ眠いので…お休みなさい」ペコッ
男「あいよ。お休み~」
ボク子「えっ、もう寝るの?」
男「まぁ、起きててもやる事ないしな」
ボク子「ちょ、ちょっと話とかさ…色々…」
男「そうねぇ…でも、夜更かしはお肌に悪いわ」
ボク子「…何でオネエ口調なのさ」
男「こまけぇこたーイイんだよ。ほれ、夜更かしすっべ」
ボク子「やた!」
兎娘「…じゃあ、私も」
~朝~
バァン
友「Happy New
男「…僕は…人間ですよね…」ムニャムニャ
兎娘「」スヤスヤ スリスリ
ボク子「」クゥクゥ スリスリ
友「イヤアァァァァ!」
~10分後~
友「コブラクダのこぶ…コブラクダのこぶ…」ブツブツ
男「マズイ…友が壊れた」
ボク子「ほっときゃ治るよ」
兎娘「目玉焼き出来ました」
男「友ー、ご飯出来たぞー」
友「」ブツブツ
ボク子「娘ちゃんの手作りだよー」
友「頂きます」パン
男「」
男「…で、話してるうちに寝落ちしただけだってばよ」
友「…」
兎娘「男さん、動かせなかったので…毛布かけて考えてるうちに…///」
友「…」
ボク子「…それ見て暖かそうだなーとか考えてたら…///」
友「…」
男「ま、気にすんな」ポン
友「…も……り……か…」
男「あ~?聞こえんな?」
友「俺もお泊まりしたかったぁぁぁ!」ブワワッ
男「」
ボク子「ま、また今度やろーよ」
友「」シクシク
兎娘「今回で最後じゃないですし」
友「そだねー///」
男「」
ボク子「」
~神社~
ガラガラガラ パンパン
男「(今年も紳士的に過ごせますように)」
友「…女…彼女…嫁…」ブツブツ
男「漏れてる漏れてる」
友「う…すまん」
ボク子「神様も呆れてたりして」
兎娘「」クスクス
男「いいか、友よ」
友「お、おう」
男「追うから逃げるんだ。寄ってくるような紳士になれ」フッ
友「ぐ、具体的にはどうすれば?」
男「え?…そりゃあ、アレよ。こう…何だ、つまり…」
友「…」ドキドキ
男「…来世とか」
友「」
ボク子「お、御神籤行こうか!」
男「お、おー」
兎娘「はい」
友「神様ー!神様ー!」ワアァァァァ
兎娘「あ、男さん」
男「んー?」
兎娘「あのですね…」
~公園前 昼~
イケメン「(くっそ~、ここで張っててもダメか)」チッ
イケメン「(実家?に帰った可能性もあるしな…)」
イケメン「(しゃーねえ。今日はハニー達からお年玉貰って…)」
兎娘「…」スタスタ
イケメン「」
兎娘「(早く荷物を移さないと…お昼ごはんが遅れてしまいます)」
兎娘「(ボク子さんと友さんがいなければ、男さんと二人で来れたんだけど…)」
ポン
イケメン「愛に、気付いてください」キリッ
兎娘「ごめんなさい。急いでます」ペコッ
イケメン「」
兎娘「…」スタスタ
ガッシ
イケメン「ま、まーまー、何か用事?手伝うよ?」
兎娘「お気持ちだけ」ペコッ スタスタ
イケメン「」イラッ
ガッシ
イケメン「そういうの、感心しないな~」
兎娘「…」
イケメン「大丈夫、大丈夫。ちょっとお話するだけだから」ギリギリ
兎娘「!…離してください」
イケメン「どうしてそんなに嫌うかな~?」
兎娘「アナタみたいな人…嫌です…!」
イケメン「あそう」グイッ ギリギリ
兎娘「!」
ガシッ
男「おうイケメン…」カッ
イケメン「!?」
男「その汚ねー手を…オレ達の兄弟から離しなぁ…」ミシッ
イケメン「」パッ
兎娘「!」タタタッ
イケメン「あ」
兎娘「///」ヒシッ
男「き、君、あまり引っ付くとだね?迸る熱いナニカがだね…」
兎娘「…///」スリスリ
イケメン「」ビキビキ
イケメン「疼くんだよぅ…」
男「荷物は?」
兎娘「まだです」
イケメン「接いだハズの男(ヤツ)に蹴られ
男「手伝おうか?」
兎娘「いえ、直ぐですから」ニコッ
イケメン「無視すんじゃねぇ!」チャッ
男「あーあ…」
兎娘「!」
イケメン「輪切りのソ○ベにしてやろうか?…土下座すりゃ
男「先輩、臆病なうえに短気ですか…」フゥ…
イケメン「ああ?」
男「ナイフ持って、強くなったつもりですか?いやはや情けない」
イケメン「ハッタリだと思って
男「じゃ、そういう事で」
お巡りさん「ご協力、ありがとうございました」
イケメン「」
兎娘「…いつから?」
男「言い争う君達、そこ、派出所」スッ クイッ
兎娘「」
男「戦いとは常に、二手三手先を読んで行うものだ」キリッ
兎娘「///」ポー…
~自宅 昼過ぎ~
男「…そこで俺が颯爽と登場してだな」
友「うんうん」ワクワク
男「道を誤ったのだよ。貴様のようなイケメンのなりそこないは…」フッ
男「粛正される運命なのだ!分かるか!?」クワッ
友「おお~///」
男「…そして奴は崩れ落ち、悔恨の涙に濡れ…」
ボク子「…本当は?」
兎娘「…お巡りさんが」
男「」
友「」
男「…寒い時代だとは思わんかね?」
友「ガッカリだよぉぉぉ!」
ボク子「」ハァ…
兎娘「」クスクス
チンポーン
男「んー?」
友「お客さん?邪魔なら帰るぞ?」
ボク子「あ、ボクもお年玉貰いに帰らないと」
チンポーン チンポーン
友「早く出ろってさ」
男「まだよ。焦っちゃダメ///」
チンポチンポチンポーン
男「」
男「慌てるナントカは貰いが少ないっつーだろうに」ガチャ
担任「遅い!」
男「俺が遅い?俺がスロウリィ!?」
担任「…」ビキビキ
男「…」
バタン ガチャリ
アケロコラー! ガチャガチャ ダンダンダン
男「い、居ません!」
ナメトンノカー! ダンダン
男「…立ち向かって行くしかないのよ…逃げ込む場所なんか、何処にも無いんだから」
アケナインダナー? イインダナー!?
男「(まだ慌てるような時間じゃない…)」
担任「どっせぇい!」バターン
男「」
担任「…言い遺すことは?」
男「貴方は…良い人ですね」
担任「無駄ァッ!」
男「」
ウリィィィィ
~お茶の間~
男「…どぞ」コトッ
担任「ん」ズズッ
男「…本日のご用は何でせう?」
担任「イケメンの事でな」
男「数時間前、お巡りさんに引っ張って行かれた…あの?」
担任「そうだ」ズズッ
男「はあ」
担任「いつもモテモテで、ちょっと顔が良くて、女の子取っ替え引っ替えしてたイケメンだ」
男「は、はあ」
ボク子「何か憎しみ入ってない?」ヒソヒソ
男「そらお前、先生もうすぐ40だろ?そりゃあ…」ヒソヒソ
友「浮いた話も聞かねーし…」ヒソヒソ
担任「教師として、非っ常に残念だが…イケメンのヤツな?」プッ…ププ…
兎娘「…」
担任「退学だってさー!w」ゲラゲラ バンバン
男「(…まぁ、婦女暴行未遂?に銃刀法違反だからな。しかし…)」
担任「男、グッジョブ!」グッ
男「(コレで教師か…)」
~玄関~
担任「じゃーなー!」スキップ
ヒーホー! カレーライスニコロサレルー
ボク子「一応、事情聴取が目的みたいだったけど…」
男「スゲーな。新年の挨拶も無かったぞ」
友「いんでねの?長々と居座られるよりは」
ボク子「だね~」
兎娘「(教師って…一体…)」
ボク子「じゃ、ボクも帰るよ」
男「…お年玉回収か」
ボク子「…///」コクン
男「おお、そうだ。俺も、叔母さんに挨拶の電話くらいしなきゃな」
友「意外にマメね~。んーじゃ、俺も帰るか」
男「気ぃ付けてな」
ボク子「ほーい」
友「またなー」
~夕方~
男「うぅむ。あの二人がいなくなると静かだな」
兎娘「…ですね」
男「晩飯どうしよう?」
兎娘「何が食べたいですか?」ニコッ
男「カップ麺」
兎娘「」
~ボク子宅~
ボク子母「はあ?んーなのお前が腰抜けだから出し抜かれたんだよ?」
ボク子「…」
ボク子母「待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?超能力者じゃないんだからさ」ハハハ
ボク子「…」ジワッ
ボク子父「お前~ヒック、もう少し言葉をだな~ヒック///」フラフラ
ボク子母「呑んだくれは黙ってな!」
ボク子父「はい」
ボク子「」
ボク子母「ほらほら!バカと親戚の相手で忙しいんだから、今日もどっか他所泊まってきな!」
ボク子「!…ありがと」
ボク子母「」フン
~自宅 夜~
チンポーン
男「」ビクッ
兎娘「…さすがに、先生じゃないと思いますけど」
男「いーや分からん。アイツは暇人だからな…」
スタスタ
男「…本日の営業は終了しました。また後日
ガチャリ
男「」
ボク子「こんばんはー」ガチャ
男「…何で当たり前のように合鍵を使うんだ」
ボク子「気にしない気にしない」ポンポン
男「ちゃんとポストの裏に戻したか?」
ボク子「うん」
パタパタ
兎娘「あ、こんばんは」
ボク子「や。まーた宜しくー」
男「?…今日も泊まるのか?」
ボク子「追い出されちゃって」テヘ
兎娘「…?」
男「お年玉の額が不満で、カツアゲ紛いの凶行に及んだらしい」
兎娘「」
ボク子「サラッと捏造しない!///」
~脱衣所~
ボク子「いやー、いい湯だったよー///」ホコホコ
…マッ…ウゥ…
ボク子「!」
…ウオッ…ソコハ…
ボク子「(まさか…そんな…!)」
カチャ… キィィ…
ボク子「…」ソー…
兎娘「あ、動かないでください」
男「待っ!ちょっ待っ!」
兎娘「もう少しです」コリコリ
男「アッー!」
ボク子「(耳掻き…)」ガクッ ズルズル
兎娘「あ、ボク子さん、湯加減はどうでした?」
ボク子「う、うん…ホッとしたよ」ハハ…
兎娘「良かった」ニコッ
カリカリ
男「あ痛、イタタタ!」
ボク子「頑張れー…」
~客間 深夜~
ボク子「…ねぇ、起きてる?」
兎娘「はい」
ボク子「男は…娘ちゃんの事、思い出してくれた?」
兎娘「…はい///」
ボク子「!…そ、そう…」
兎娘「…ボク子さんは」
ボク子「んー?」
兎娘「男さん、好きですか?」
ボク子「そ、そりゃあ…まあ、友達だし…」ワタワタ
兎娘「…」
ボク子「えっと、だから…」
兎娘「…普段は臆病なウサギさんも」
ボク子「…」
兎娘「やるときはやる、みたいですよ」
ボク子「…バレバレ、かなぁ」
兎娘「」ニコッ
ボク子「…好き///」
ボク子「男ね?一年生の時から、元カノちゃんに気があったみたいで…」
兎娘「…」
ボク子「元カノちゃんも、満更でもなかったみたいで…」ゴロン
ボク子「なんかトントン拍子にさ…」
兎娘「…」
ボク子「嫌な奴って思われるかもだけど…」ゴロン
ボク子「元カノちゃんが、イケメン先輩とくっついた時…喜んじゃった」
兎娘「…」
ボク子「…だからね?」グッ
ボク子「ボク、今度は…もう…」
兎娘「ふふ」
ボク子「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!だ!///」
兎娘「」
~?~
男「俺は男。ボーナス60、生まれながらのロードさ」フッ
男「さあ行こう、ボーナス9、ボーナス5」
ボク子「はーい」
友「ボーナス5って…もう少し粘ってくれよ」orz
男「む!敵だ!」
─ウサギ 1(1)─
友「不確定名ウサギ?楽勝楽勝w」ダッ
ボク子「経験値~♪」
キィン!
─友は首を刎ねられた!─
男「えっ」
ボク子「えっ」
男「…主よ、お憐れみを友に」クルッ
─逃げられない!─
男「」
ボク子「」
キィン!
─ボク子は首を刎ねられた!─
男「…思い出した!可愛い外見で人を惑わす、最悪の齧歯族!ボー○ルバニー!」
─逃げられない!─
男「あ」
~自室 朝~
兎娘「朝御飯が出来
男「…ウ、ウサギ…」ムニャムニャ…
兎娘「!///」
男「…怖い」ガタガタ
兎娘「」
~お茶の間~
キャッキャッ アーン ワッ!ヨセ マーマー
友「いや驚かねーし」
男「おお、いらっしゃあい」クイッ
友「…慣れたし」
ボク子「あ、おはよう。…ささ、男、次は…」スッ
友「…羨ましくないし」
兎娘「おはようございます。あ、次は私ですよ」カチャ
友「(憎しみで人が殺せたら…!)」
男「もう勘弁。腹いっぱいだ」ゲフーリ ポンポン
兎娘「残念です…」
友「あ、じゃあ続きは俺が///」
兎娘「…」モグモグ
ボク子「…」パクパク
友「」
男「…しゃーねーなー。ほれ、あ~ん」スッ
友「…」ブワワッ
男「」
~大通り 昼過ぎ~
ボク子「…うん…うん。大丈夫……うん。じゃ」ポチッ
男「親御さんか?」
ボク子「うん」
友「うちの娘をたぶらかして!この!この!」パンパン
男「誤解です!俺は娘さんの事を真剣に…!」
ボク子「///」
兎娘「…」ムッ
友「私というものがありながら!」パンパン
男「…」
友「…」
男「…どろっどろだな」
友「…そうね」
兎娘「///」ヒシッ
男「…利き腕を人に預けるほど、俺は自信家じゃない…」キリッ
友「照れ隠しね///」
男「…柔らかくしなきゃあな」バババ
イタタ イタ イタタタタ
兎娘「///」スリスリ
ボク子「」ムッ
~公園前 夕方~
友「何だかんだでもうこんな時間か…」
男「昔から言うだろ?楽しい時間は…」
ボク子「あっという間だね~」
兎娘「」コクコク
ドレーダケーナミダヲーナーガセバー
男「!」
友「アナ~タを~忘れられるだろう~♪…ってまさか…」
男「…」ピッ
ボク子「…」
兎娘「…」
男「…ああ……今からか?…んん……分かった。じゃ」ポチッ
友「…なあ」
男「ワリぃ。ちょっと用が出来た」
友「…」
男「先に帰って、飯の支度頼めるか?」
兎娘「…はい」
男「じゃ、行くわ。またなー」タッタッタッ
ボク子「…」
~オープンカフェ~
男「…お待たせ」
元カノ「…」
店員「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」
男「コーヒー」
店員「畏まりました」ペコッ スタスタ
男「…」
元カノ「…」
男「…イケメン先輩の事か?」
元カノ「…退学だって」
男「まあ、仕方ないだろ」
元カノ「他にも…色々、聞いたわ」
男「…」
元カノ「たくさん…女の子囲ってたとか」
男「…」
元カノ「たくさん…貢がせてたとか」
男「…」
元カノ「…男の言った通りだったわ」
男「…」
元カノ「…ねえ、男」
男「うん?」
元カノ「今でも、私のこと…好き?」
~物陰~
ボク子「ここが限界かな」ヒソヒソ
兎娘「…やってみます」ヒソ…
友「よろしく」ヒソ…
兎娘「(盗み聞きはどうかと…でも…)」
ボク子「(気になって仕方ないよ…)」
友「(…なんかチ○ポの位置が悪い)」ゴソゴソ
兎娘「…!」
ボク子「何て言ってる?」ヒソヒソ
友「(ズボンの上から…こう、どうにか…)」ゴソゴソ
兎娘「えと…」ヒソ…
カクカク シカジカ
ボク子「…」
友「(…直った)」フゥ…
~オープンカフェ~
男「それ…聞いてどうするんだ…?」
元カノ「な、なんだったら、また…付き合っても…って」
男「(『なんだったら』…か。やっぱりな…)」フゥ…
元カノ「…どうかな?男も、その…だから、色々言ってくれたんでしょ?」
男「…」
元カノ「ね?」
男「…お前が可哀想だと思ったから」
元カノ「やっぱり///」
店員「お待たせしました」カチャ
男「すんません。もうさげてください」
店員「はい?」
男「帰りますんで」
元カノ「」
店員「は、はあ」
男「ああ、お金は払います」ガタッ
元カノ「ちょ、ちょっと!」ガシッ
男「…ワリぃ。無理だ」
元カノ「」
スタスタ…
~物陰~
兎娘「…」
ボク子「どう?どうなった?ねえ」ヒソヒソ
友「落ち着けって(あ…また位置が…)」ゴソゴソ
兎娘「…///」グッ
ボク子「えっ」
友「えっ(…上向きじゃないと落ち着かない)」ゴソゴソ
兎娘「大丈夫みたいです///」
ボク子「そ、そう…///」
友「(あ、半勃ちになっちゃった)///」ゴソゴソ
兎娘「さ、そろそろ帰らないと…」クルッ
兎娘「え゙」
ボク子「?」クルッ
友「(だから上向けって、My son)///」ゴソゴソ
ボク子「イヤー!ニヤニヤしながら股間いじってるー!」
友「ち、違っ、これは!」
ワーワー
アーダ コーダ
友「…解った?」ゼェゼェ
ボク子「わ、解ったよ…」
兎娘「…」コクコク
友「第一…そんなに騒ぐとバレるぞ?」
ボク子「う、うん」
友「アイツはくだらない事には敏感なんだから」
男「誰が?」
友「男、男w」
兎娘「」
ボク子「」
友「」
男「…君とはイイ友人だったが…」ボキボキ
友「み、右…?…左…?…ま、まさか…オラオラ…?」
男「デアボ○カル・ナグルファー」ニコッ
友「」
ブンブブン
ピギャァァァァ…
~自宅 夜~
男「まったく…」
兎娘「ごめんなさい…」
ボク子「ごめんなさい」
友「反省」ウキッ
スパーン
男「はい、これでお終い。飯にしよう…って、今からか」
兎娘「急いで作ります」パタパタ
ボク子「手伝うよ」ガタッ
男「(ま、反省してるようだし…こんなモンでいいだろ)」
友「男ー!ゲームしようぜー!///」
男「お前だきゃあホンマ…」グリグリ
友「ギブ、ギブー!」
~台所~
兎娘「」クスクス
ボク子「ふふ、さ、頑張ろー」
兎娘「はい」ニコッ
男「食った~…」ゲフーリ
ギャグマンガビヨリィ~
友「お」ピッ
男「親御さんなら泊まる事伝えとけよ?」
友「おK、いやいや…うん…そうそう……うん。じゃ」
男「OKか?」
友「もち///」
男「おう、徹ゲーすっか?オラワクワクしてきたぞ///」
友「今夜は寝かさない///」
ボク子「ス○ブラとかする?」
兎娘「賑やかですね」ニコニコ
友「いんや?ダー○ソウルRTA」
男「…だから家でやれよ」
ワイワイ アーダコーダ
~深夜~
兎娘「…限界」ウトウト
ボク子「ボクも~…」ウトウト
男「無理すんなよ?夜更かしはお肌の天敵らしいぞ」
ボク子「うん~…」ウツラウツラ
友「さぁ~やって来ました!『何でこんなトコ警備してんの?』な奈落の梁!」
男「この梁走れない人はRTAヤメてくだっさい」キリッ
友「似てるw」
兎娘「…客間…客間に…」ウツラウツラ
ボク子「う~ん…」パタッ
男「あ、こら!……あ~あ」
友「次俺な~…って、ボク子大胆///」
男「フッ、男の胸は女に貸すために広く厚いのさ…おーい」ペチペチ
兎娘「…」ジー…
男「ボク子の霊圧が…消えた…?」
友「寝てんじゃね?」
ボク子「(わざとじゃないんだけど…寝たふりしとこ)///」
兎娘「(…いいなぁ)」
~客間~
兎娘「お布団…お布団…」フラフラ
ゴソゴソ ポスポス
男「ありがとな」
兎娘「…///」フルフル
男「うーむ…友なら『V○B、パージ!』ってブン投げるんだけどな…」
ボク子「(…なかなか酷い)///」
男「仕様の無い…おぜうさん、下ろしますよ?」
ボク子「はーい///」
男「…」
兎娘「…」
ボク子「…え、えへ///」
男「パージ!」ブン
ボスッ
ヒードーイー ウルセー ワーワー
~お茶の間~
友「(…楽しそうね)」
友「(…寂しくなんかない…俺にはソラ○ルさんがいる…)」カチカチ
友「(寂しくなんか、ない…これで、いい…)」グスン
~未明~
友「…なあ」カチカチ
男「…んー?」フワァ~…
友「…どうするよ?」
男「…女神の騎士はお礼貰ったら突き落とせ」
友「いやそうじゃなくて」
男「…?」
友「どっちにするとか決めてんのかって事」
男「…金ち○んかな」
友「…ラーメンの話でもなくてね?」
男「…?」
友「(待てよ…まさかこいつ…)」
男「コーヒーでも淹れようか?」
友「なあ」
男「どうした?」
友「…ボク子ってさ、好きな奴とかいんのかな?」
男「どうかね~?」
友「い、以外と身近に居たりしてなw」
男「俺は違うとして…お前?」
友「」
男「まさか担任か!?」
友「…いや、もういい」
男「?…ま、コーヒー淹れてくるわ」
友「おーう(…恐ろしい子)」
友「(俺ぁ…娘ちゃんには悪いが…)」
友「(男とボク子がくっついたらイイと思ってるんだけどな…)」フゥ…
友「(…元カノと付き合うってなった時、こっそり泣いてたしなー)」
オーイサトウイルノカー?
友「5つー!///」
~客間~
コーヒーイレテクルワ オーウ
ボク子「…」orz
兎娘「(重症です…どちらも)」タヌキ
ボク子「(お母さん…)」
─待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?─
ボク子「(それ以前だったよ…)」グスン
~お茶の間 昼~
男「…教えてくれ…零…あの時もお前は…○風の声を…」ムニャムニャ
友「…チィンチチンチン…ぅおっぱぁい…ボインボイーン…」ムニャムニャ
ボク子「…ま、こうなるよね」
兎娘「朝、既に幽鬼みたいでしたからね…」
ボク子「…お昼、どうしよっか?」
兎娘「もしかしたら2~3時間で起きるかもしれませんし、作り置き出来る物にしませんか?」
ボク子「そだね」ニコッ
~台所~
兎娘「んーと…」ガコッ
ボク子「う~ん…まずは買い物行かなきゃだね」
兎娘「ですね」
ボク子「じゃ、早速行こー」
兎娘「はい」ニコッ
~大通り~
ボク子「…そう言やさ」
兎娘「はい」
ボク子「前に、男…思い出したって…」
兎娘「はい///」
ボク子「…やっぱり、内緒…かな…?」
兎娘「…ごめんなさい」
ボク子「う、ううん!いいよいいよ!」ワタワタ
兎娘「なかなか、特殊なので」
ボク子「そっか~…(気になる~…)」
~自宅~
男「……ぅむ」パチッ
男「…」キョロキョロ
友「…アンパンマン…新しい…ゴムだよ…」ムニャムニャ
ゴスッ アベシー!
友「な、何だ!」ガバッ
男「悪夢(ゆめ)は見れたかよ?」キリッ
友「」
友「ありゃ?」キョロキョロ
男「?」
友「俺のハニー達は?」
男「そんなの生まれた時から居ないだろ」
友「」
男「あの二人なら買い物でも行ったんじゃないか?」
友「…テメェ、ちょっと彼女いたからって…余裕ぶっこきやがって…」ビキビキ
男「フッ…止せよ。0は何倍したって0なんだ…」
友「は!3日坊主ならぬ3日彼女が!w」
男「」
友「ぐうの音も出まいが」フフン
男「…」ガシッ
友「お、それは土産の木刀じゃないか」
男「リアルメイクライしようぜ」ニコッ
友「」
男「俺バ○ジルな。ほれダ○テ、そこのリベリオンを拾え」
友「ペットボトルだろこれぇぇ!」
ダーイ イヤアァァァ
兎娘「…散らかってますね」
ボク子「出る前、せっかく綺麗にしたのに…」
男「とんでもない野郎だ」
友「お前のせいだろ!」
男「まーまー。昼作ってる間に掃除しようぜ」
友「…しゃーねーなー」ブツブツ
ボク子「(良いなあ…こういうの)」クスクス
ボク子「(…でも、ずーっとは無理、だよね。いつか
兎娘「ボク子さん、私達も取り掛かりましょ」
ボク子「え!あ、うん」
兎娘「…?」
ボク子「さ、さー!張り切っていこー!」グッ
兎娘「は、はい」
~夜~
ボク子「さてと…そろそろ帰らないと」
男「んーじゃ見送りでも」スッ
友「…平気で、立つんだな」
男「!」
友「分かっているのか。お前とボク子を、狙ってるんだ。ありったけの寒さが!」
兎娘「?」
友「そんな中に出ていって…どうなるって、言うんだ!」ガターン
友「どうしてお前が行かなきゃならない!それともお前…英雄にでも、なったつもりか!」
男「…行かせてくれ、友」
友「…きっとお前は…そう言うと、思ったよ…」
男・友「ダハハハハハw」
兎娘「???」
ボク子「」ハァ…
~帰路~
ボク子「さっむいな~…」ハァ…
友「よしよし、俺が暖めてやろう」
ボク子「ノーサンキュー」
友「男ならカモンバッチグーのくせに…」
ボク子「て、手袋暖かいなー///」
友「俺の袋は寒いとカチカチに…」
ボク子「…」
友「…サーセン」
ボク子「ボクは慣れたモンだけどさ、娘ちゃんにはヤメといた方がいいよ?」
友「ですよねー☆」
ボク子「…」ハァ…
友「おいおい、ため息の数だけ幸せ逃げちゃうんだぜ?」
ボク子「…誰のせい?」
友「まぁまぁ。それに…男もお前の笑顔は好きだって言ってたしよ」
ボク子「ほ、本当!?///」ガシッ
友「お、おう…(本当は『笑ってた方がイイ』くらいだったけど…)」
ボク子「そっかそっか…///」ウンウン
友「(まぁいっか)」
~自宅~
コポコポ
兎娘「どうぞ」コトッ
男「あんがと…そう言やさ」ズズッ
兎娘「はい」
男「以前、傍に居たいとか言ってたよな?」
兎娘「!…はい///」
男「う~む…そんなにか…」
兎娘「…///」ドキドキ
男「んん。好きなだけ居ればいい」
兎娘「!…つ、つまり、それは…///」
男「食物連鎖の下っ端だもんな…」
兎娘「」
男「苦労してたんだな…」ジワッ
兎娘「あ、あの…」
男「人になれるっつっても、野犬とか熊とかは怖いだろうし…」ウンウン
兎娘「え、えっとですね…」
男「最初に会った時も怪我してたしな…」
兎娘「…」
~ボク子宅~
ボク子母「お帰り。バッチリキメてきたかい?」
ボク子「な、何を…?」
ボク子父「そ、そりゃあオメェ、なあ?///」
ボク子母「はぁ…本当にアンタは私の子かい?」
ボク子「お母さんはさ、どんな風に、お父さんと…その…」
ボク子母「んー?ハッキリお言い!」バン
ボク子「馴れ初めとか…どんな感じで…とか…」
ボク子父「よ、止せボク子。そいつは参考にもなら
ボク子母「首根っこ取っ捕まえて押し倒して跨がったダケだよ」ハハハ
ボク子「」
ボク子父「い、一応補足しとくが、お互い
ボク子母「好きあってんのは四捨五入すりゃ100%だったのにさ、グジグジウダウダ…まぁ、待ちはしたんだよ?」
ボク子「ど、どれくらい?」
ボク子母「3日」
ボク子「」
~翌朝 自宅~
タンタンタン…
兎娘「(かなりストレートに…)」カチャカチャ
兎娘「(あ、愛情表現、してきたつもりだったけど…)///」
兎娘「(今は女性に嫌気がさしている…とかでしょうか…?)」ウーン…
ガチャ
男「おはよー…」フワァ~…
兎娘「あ、おはようございます。ご飯、出来てますよ」ニコッ
男「…イイもんだな」ウーム…
兎娘「?」
男「いやなに、今までインスタント物ばかりでも、特に何とも思わなかったが…」ストン
男「やっぱちゃんと作られた物と、挨拶があるってのはさ」
兎娘「…///」
男「んじゃ、遠慮なく」
兎娘「はい。たんと」ニコニコ
~昼前~
男「ワリぃなぁ、色々やってもらってばかりで」
兎娘「いえいえ」
男「昼はどっか食いに行くか?」
兎娘「はい」ニコッ
兎娘「(…焦らなくても、地道に…少しずつ、でもいいかも…)」
─兎は亀に抜かれてしまいましたとさ─
兎娘「」ハッ
男「?…どうした?」
兎娘「い、いえいえ」
チンポーン
男「お。まーた友の奴かな?」スタスタ
男「はーい」ガチャッ
友「…来ちゃった///」
男「…本当暇なんだな」
バタン
友「ボク子も来たりして」
男「さすがにそこまで
チンポーン
友「…」ドヤァ…
男「やれやれだぜ」スタスタ
男「愚か者の名を聞こう」ガチャッ
担任「…お前は北斗七星の脇に輝く蒼星を見たことがあるのか?」
男「」
バタン ガチャリ
ガクシュウシロー! ダンダンダン
~お茶の間~
ダダダダッ
友「そんなに慌ててどうしたよ?」
男「逃げるぞ!」
兎娘「」
バターン
男「」ビクッ
ワルイコハイェーガー!
友「さ、最近のナマハゲって、アニメとか見るんだ…」
男「馬鹿言ってんじゃないよ!」
友「お前の事だけは~♪」
スパーン
兎娘「勝手口なら…でも
男「行くぞ!」グイッ
友「お、俺関係あるの!?」
男「お前が『絶対アイツは素人童貞』って言ってたのバレたらしい」
友「マジで!?冬休みだってーのに暇な野郎だな!」
男「まったくだ(目眩ましくらいにはなるだろう)」
友「…で、お前は何したの?」
男「ちょっと意思の疎通が…」
兎娘「…」←聞いてた
~路地裏~
タッタッタッ…
男「!」ピキーン
友「どったの?」
男「(あの先…影が見えたような…待ち伏せか!?)」
男「二手に別れよう!」
友「あいよー!」
男「お前あっちな!」
友「おーう!」
タッタッタッ…
担任「見ぃ付けたぁ~」ガッシ
友「」
担任「友ぉ~…男はどこだぁ?」
友「え、お、男っスか?」
担任「正直に言えば幸せになれるぞぉ~?」
友「向こうです」ビシッ
担任「(フン…どうこう言っても男とは親友だ。…となると、反対側か)」
ウラギリモノォォォ
友「ごめーん!///」
担任「」
~お茶の間~
男「…粗茶で御座います」コトッ
担任「んむ。苦しゅうない」
友「すまん男…俺、自分が可愛くて可愛くて…」
男「…」
担任「まったく…まぁ何だ。ちょっと様子を見にな」
兎娘「様子を、ですか」
担任「ああ。どうこう言っても未成年の独り暮らしだからな」
男「…どうも」ペコッ
担任「ま、問題無くやってるようで何よりだ」
友「男~、板垣あ○さ、他に無いのか~?」ガサガサ
男「」
担任「…イイ趣味してんじゃねーか///」
男「…ど、どうも///」
~夕方~
男「また追い出された?」
ボク子「」コクン
男「まぁ別に構いはせんが…」
ボク子「ありがと」
友「…(気ぃ利かして今日は早目に帰るかね)」
友「あ、男。俺、今日
男「はいはい。お前は俺の部屋な」
友「」
~夜~
男「一番風呂は譲れない」
兎娘「ごゆっくり」ニコッ
スタスタ
ボク子「…ね、ねぇ、友」
友「んー?」ズズッ
ボク子「男ってさ、元カノちゃん以外で…その…」
兎娘「…」
友「無い無いw」
兎娘「」ホッ
ボク子「そ、そっかそっか」
友「この前、『暫く女はいいや』とか言ってたくらいだからw」
兎娘「えっ」
ボク子「えっ」
友「あ」
~深夜 自室~
男「…という点から、ジ○ムとはだな」
友「いやでもさ、それなら…」
アーダコーダ
男「…お、もうこんな時間か」
友「お肌に悪いわ///」
男「寝るべ。布団敷くべ」
友「手伝うぜ」
ゴソゴソ
男「お休み、パパ…お休み、ママ…もう眠たくて…」
友「…な、なあ、男」
男「んー?」ゴロン
友「お前ってさ、今はフリーなワケじゃん?」
男「…ああ」
友「誰か、『あの子イイな~』とか…無いの?」
男「…」
友「いや別に付き合うとかじゃなくてもさ」
男「…前に話したが、俺は、暫くは…」
友「…ワリぃ」
~翌朝~
兎娘「おはようございます」ニコッ
男「おはよーさん」
友「おっはよー!笑顔で挨拶!堪りませんなぁ!///」
ボク子「…朝から能天気だね~」
男「若いのさ…」
友「」
兎娘「ささ、お席に」
男「いつもすまないねぇ…」ゴホゴホ
兎娘「」クスクス
ボク子「好きだねぇ…」ハァ…
友「それは言わない約束でしょう、おとっつぁん」サスリサスリ
男「出来ておるのう…友は///」
友「未だ極め尽くさぬ身の上なれど///」
兎娘「」
ボク子「」
~商店街~
ワイワイ ガヤガヤ
男「どこもかしこも新年セールだな」
友「ゲーセン無理だわ。入れねー」
男「残念」
兎娘「せっかくですから、色々見て回りましょ///」ガシッ
男「くっつき過ぎじゃないのか…お金取るぞ?」
兎娘「まぁまぁ///」スリスリ
ボク子「じゃー控え目に///」ニギッ
男「おのれ~…デッドウェイト共が」グリグリ
キャッキャッ
友「(何この疎外感…)」
友「(俺…空気になれてますか…?オッツ○ルヴァさん…)」
~ファミレス 昼~
男「買い物は最後にするとして…このあと何するよ?」モグモグ
友「ゲーセンは無理みたいだしな~」ハグハグ
ボク子「映画とかどうかな?」
男「何か面白そうなのやってんの?」
ボク子「行ってから決めよ」
友「行き当たりバッタリ、もたまにはイイかもな」
男「んだな」
兎娘「楽しみですね」
ボク子「問題は入れるかどうかだけど」
男「混んでたら全裸の友を突っ込ませるさ」
友「フザけんな!」
男「さすがに冗談だ」
友「寒いだろ!」
男「…そこかよ」
ボク子「…映画館では静かにね」ハァ…
兎娘「」クスクス
~映画館~
男「(…何でホラーなんだ)」
友「…無理…マジ無理…」
兎娘「…怖い///」ヒシッ
ボク子「ドキドキするねー///」ガシッ
男「おーよしよし(そんなにビビるシーンかね…?)」ナデナデ
友「帰りたい…色んな意味で…」ブツブツ ガタガタ
男「(…しかしまぁ、女の子ってホラーが好きなのかね?)」
兎娘「(上手くいきました)///」
ボク子「(イイね~。大成功)///」
友「(楽しい事を考えるんだ、楽しい事を…)」ブツブツ
男「何だ?お前ホラー苦手か?」
友「捨てられて雨に濡れたエロ本のエロさ」
男「」
兎娘「」
ボク子「」
~帰路 夕方~
男「気持ちは解る。解るがしかし…」
友「サーセン…」
ボク子「頭が痛くなるよ」
男「まぁまぁ…ところで、今日は何作るんだ?」
兎娘「今日はおでんにしようかと」
友「イイね~」
男「味の染みた大根とか堪らんよな」
ボク子「ボクは厚揚げかな」
友「何を言う、玉子に決まってる」
兎娘「(ニンジン…はダメ、かな…?)」
男「そうそう、今日も泊まってくんだろ?」
友「んー…(また徹夜したかったが…)」
友「…いや、ちょっと用事があってさ」
男「何だ、そうか…」
友「おう(んー…あとは本人達次第って事で)」
~夜~
男「じゃ、気ぃ付けてな」
友「おう!いつもタダ飯ごちそーさん。またなー!」ブンブン
兎娘「さようなら」
ボク子「またねー!」
バタン
男「風呂入ってくるわ」
兎娘「バスタオル、出しておきます」
男「頼むわ。じゃ」
ボク子「旦那、お背中でも流しましょうか?///」
男「ジェントルメェンは…一人静かに半身浴からなのさ」パードンミー
ボク子「…いてら」
スタスタ
カラララ… ピシッ
ボク子「まったく動じないとか…」orz
兎娘「…仮に、ですけど…」
ボク子「?」
兎娘「『頼むわ』って言われたら、どうしますか?」
ボク子「!…そ、それは…///」ウーン…
兎娘「…」
ボク子「ち、ちなみに…娘ちゃんなら?」
兎娘「……多分、はい///」
ボク子「」
~お茶の間~
アーダコーダ ワイワイ
男「…なるほど。いいだろう」
兎娘「あの…本当に…?」
男「紳士とは、真っ向から挑まれた勝負に背を向けてはならないのだ」フフン
ボク子「あとさ、ゲームはあまり…だからこっちは二人で良いよね?」
男「よかろう」
ボク子「負けた方は何でも言うことをきく、だからね?」
男「口説い」
兎娘「あ、何でもって言っても…」
男「さすがに分かるわ。死ねと言われたら死ぬのか、だろ?」
兎娘「」コクコク
ボク子「で、勝負するゲームはね…」
男「(愚かな…俺は買って気に入ったゲームは全てやり込む派だ)」
ボク子「えーっと…」
男「(そして気に入らない物はさっさと売る…つまり!)」ニヤッ
男「(ここにあるゲームは、全て俺の得意なゲームなんだよ!)」
ΩΩΩ(脳内)「な、何だってー!!」
男「早く決めたまえ。ダ○ソRTAやEXV○FBなら更にハンデをやろうじゃないか」ハハハ
ボク子「あったあった…はい、ビー○ニ」
男「えっ」
兎娘「100円コーナーにあったやつです」ニコッ
男「ちょ、ちょっと待て!そんなのズルイぞぉう!」
ボク子「…紳士に二言は無いんじゃないの?」
男「ぬぅ…」
~1時間後~
男「燃えたよ…燃え尽きた……真っ白になぁ…」ガクーン
ボク子「作戦成功、だね」
兎娘「これ、簡単ですね」ニコニコ
男「…常にジャストタイミングだったな」
ボク子「うんうん。娘ちゃんに感謝だ」ニコッ
兎娘「いえいえ///」
男「…して其の方ら、何を望む?」
ボク子「えっとねー…」
男「くっ、殺せ!」
ボク子「いやいや…」ハァ…
兎娘「あの、ですね…それぞれ、別々になりますけど…」
男「?」
ボク子「だから──」
~翌日 公園~
男「(遅い…)」
男「(ボク子め、『帰って着替えてくるから』なんて言ってたが…)」ウーン…
男「(寝てんじゃないのか…?)」
男「(……『二人で遊びたい』ねぇ…)」
男「…」ウーン…
?「だーれだ?」ピトッ
男「いや、ボク子だろ」クルッ
?「バレバレだったかな?」キラキラ
男「ど、どちらさまでせう?」
ボク子「さっき当てたじゃん」
男「何…だと…?」
ボク子「(お母さん…大成功みたい)///」
男「ま、馬子にも衣装+化粧か///」フン
ボク子「ん~?キミ、照れてるね?///」
男「ほ、ほんのりとな!ほんのりとダケな!」
ボク子「さー、今日キミは1日ボクの物だ///」ガシッ
男「や、優しくして///」
~喫茶店 昼~
男「コーヒーとサンドイッチを。ボク子は?」
ボク子「同じでいいよ」
男「じゃ、2セット」
店員「畏まりました」ペコッ スタスタ
男「…にしても…そうか…」ブツブツ
ボク子「どうしたのさ?」
男「いや…お前、女の子だったんだなって」
ボク子「」
男「いや性別とかの話じゃなくてな?何て言うか…」ウーン…
ボク子「大丈夫。何となく解るよ」ニコッ
男「ぐはっ」ガクッ
ボク子「ちょ、大丈夫?」
男「も、もーまんたい…」
ボク子「そ、そう?」
男「(…調子狂うじゃない)」
ボク子「(お母さんが『アタシに任せな!』って言った時は、『ザク○ロみたいにされるー!』って思ったけど…)」
男「ま、まあアレだ。イイ、ぞ」
ボク子「ありがと///」
~商店街~
ボク子「今日は大根が安いねー」
男「有名な句にな、『大根足、大根で道を教えけり』というのがあってな」
ボク子「…」
男「流石小林一茶…手の塞がった大根足娘が、その大根足で道を示す様が目に浮かぶ…」
ボク子「そ、それ…『大根ひき』だよ」
男「」
ボク子「もう…」クスクス
~遊園地 夕方~
ボク子「今日は引っ張り回して悪かったね」
男「いや、なかなか楽しかった」
ボク子「…ね、ねぇ」
男「んー?」
ボク子「最後に、アレ…いいかな?」
男「イイともー!」
ボク子「ありがと」ニコッ
男「!」
男「次に、生まれてくるときは…桜咲く、男○の校庭で…///」ガクッ
ボク子「…何でさ」
~観覧車~
男「昼と夜の一瞬の隙間…短い間しか見れないから…キレイ…」キリッ
ボク子「う、うん…そだね///」
男「…しかし、こう見晴らしが良いと…」
ボク子「(うん、この流れ…雰囲気なら…)///」グッ
ボク子「お、おと
男「見ろぉ!人がゴミのようだ!」ハハハ
ボク子「」
男「…どうした?」
ボク子「あの…だから…(さっきので削がれちゃったよ…)///」ゴニョゴニョ
男「あ~?聞こえんな!」
ボク子「(でも…好機は逃せない…!)」グッ
男「おいィ?」
ボク子「好き!///」
男「」
男「…」
ボク子「…///」
ガチャッ
係員「あ、もう一周ですね」
男「えっ」
ボク子「はい///」
バタン ガチャリ
男「い、一応…確認、させてくれ」
ボク子「///」コクン
男「…何が?」
ボク子「男が///」
男「…さらに誰が?とか聞いてみたり」
ボク子「ボクが///」
男「…加えて何で?とか聞いてみちゃったりなんかしちゃったりして」
ボク子「何でだろうね?///」フフ
男「…」
ボク子「…///」
男「え、ええぇぇぇぇ!?」
ボク子「///」 👀
~自宅 夜~
男「…」モソモソ
兎娘「口に、合いませんか…?」
男「ん?いや…」
兎娘「…(これは…多分…)」
男「美味いぞー」バクバク
兎娘「そうですか」ニコッ
男「(むぅ…いかんいかん)」フルフル
男「(辛く、苦しい時こそ、普段のように振る舞ってこそ紳士よ)」フッ…
兎娘「?」
男「大丈夫だ。問題無い」キリッ
兎娘「は、はあ…」
男「さて、次は其の方の願いの番だな」
兎娘「…///」
男「苦しゅうない。申してみよ」ン~?
兎娘「あ、あの…///」
~自室 深夜~
男「(『山に行きたいです』か…)」ゴロン
男「(やっぱ故郷の水がイイのかね…?)」
男「(…で、だ)」
男「(なぁボク子よ…たしかに今日のお前は、普段と違って…こう、何と言うか…)」
男「(だがしかぁし!)」クワッ
男「…」
男「(違う、ような…しかしどこか、嬉しい…よう、な…)」
男「…」
男「(…待て。待てまてマテ)」ゴロゴロ
男「(嬉しいって何だ。そりゃあ可愛子ちゃんに好きって言われて喜ばない紳士が…)」
男「(…だから待て。可愛子ちゃんって…ああ、もう!)///」バンバン
男「(…寝よう。とりあえず明日は山だ)」
男「(体力が必要だからな。早目に寝ないとな)」ウンウン
男「(返事は急がないって言ってたしな)」ウンウンウン
男「(…気分転換にも良いだろう)」ゴロン
~翌朝~
男「んじゃ行きますか」
兎娘「はい」ニコニコ
男「そんな装備(格好)で大丈夫か?」
兎娘「大丈夫です。問題ありません」ニコッ
男「俺は今、猛烈に感動しているぞ///」ナデナデ
兎娘「(勉強した甲斐がありました)///」
~山中 昼前~
男「…何か色々思い出すな」
兎娘「…はい///」
男「大した道具も無いが、飯、任せてもいいのか?」
兎娘「色々、やりようはあります」ニコッ
男「おお、頼もしいな。んーじゃ俺は薪拾いに専念しよう」
兎娘「お願いします」
~崖~
男「おお…これは高いな」ゴクリ
男「(いかんな。山はただでさえテンションが上がる…)」
男「(『それでイイのかもな!』とか歌いながら飛び降りたくなるぜ)」
男「バカ言ってないでそろそろ戻…うん?」
男「綺麗な花だ…」
男「(アレをゲットしてだな、こんな事もあろうかと、懐に仕舞ってある手品セットに…)」
~想像~
ポンッ
兎娘「わぁ…///」
男「今はこれが精一杯…」
~現実~
男「イイぞ!無敵の未来が見えてきたって感じだ!」ハハハ
男「んでは!」ガバッ
男「よっ…ふんっ…!」
男「(もうちょい、もうちょい…)」ノビーッ
ガラッ
男「うん?」
~昼過ぎ~
パチパチ…
兎娘「(とりあえず、その辺の枯れ枝で火は起こしたけど…)」
兎娘「」キョロキョロ
兎娘「(…遅いですね)」
兎娘「…」ヒョイ パチパチ…
兎娘「(変だな…男さん、この辺りは分かる筈だし…)」
兎娘「(集中…)」
シーン…
兎娘「…」
兎娘「(…ちょっと探してみようかな)」スッ
ザッザッザッ…
~?~
男「さ、寒ぃ…ここは…?」
父「いらっしゃあい!」クイッ
男「何だ夢か」
父「いいか男」
男「うん?」
父「冬の山で眠る、というのはな?一歩間違えば自殺行為に等しい」
男「知ってるよ」
父「まぁ、ちゃんとしたテントで、寝袋にでもくるまっていれば問題は無いがな」ハハハ
男「なぁ、親父」
父「どうした?My son」
男「今、夢の中だってぇのに、猛烈に寒いのと関係ある?」
父「…そこはかとなく」
男「」
父「じゃ頑張れよー!」スキップ
男「ろくでなしー!」
~崖 夜~
男「……ハッ!」ムクッ
男「」キョロキョロ
男「(…なるほど。崖の中腹か…にしても寒ぃ)」ガタガタ
男「(マズイな…娘、心配してるだろうな)」
男「えどっこいせ…!」グッ
ズデッ
男「…むー?」
男「…」チラッ
男「スゲー…右足の間接が一つ増えてる…」
男「(でも痛くない…血は凄いが…)」ハッ
男「(…落ち着け。紳士とドイツ軍人は狼狽えたりはせん)」
男「(そう。アレは確か──)」
~回想~
母「…まったく」パンパン
父「…ずびばぜん…はい、もう二度と…はい…」
男(5歳)「だいじょうぶー?」ツンツン
父「…痛みがあるうちは…まだ…望みがある…」
男「そーなの?」
父「ああ…本気でヤバイと…脳が、ブレーカー…落とすんだ…」
男「ふーん」
父「今の…パパみたいにな…」
男「」
~現実~
男「だ、大丈夫ダイジョーブ!親父もあのあと普通に生きてたし!」クルクル ギュッ
ヒュウゥ~…
男「…」ガタガタ
男「(中腹の一枚岩に乗っかって、動けない現状…火を起こすのは無理)」
男「(携帯は…)」ゴソゴソ
携帯「じゅ、充電してよね!///」
男「…」
男「マズイ…眠い……」ハッ
男「いかんいかん!」ブンブン
男「(どうすりゃ…体暖めようにも…)」ウトウト
男「い、いかーん!」ブンブン
男「(しっかりしろ!そうだ、歌だ!)」パンパン
男「(歌は眠気を防ぎ、体も暖まる!歌!えーと…歌…)」ウトウト
男「(…君の歌は好きだったがね…)」ウツラウツラ
男「」ハッ
男「み、みみみみっちゃんみちみちンコたれてえぇぇぇ!」
~山中~
…カーミ…カラ…フイテー…
兎娘「!」
兎娘「(集中…)」
モッタイナイカラナーメチャッター
兎娘「」ズルッ
兎娘「(でも…間違いないみたい…!)」ダッ
~崖~
男「(…歌…歌…他に、何か…歌える、歌…)」ウツラウツラ
男「」ハッ
男「チ、チェイストォォ!!」パンパンパン
男「…」ゼェゼェ…
男「…ヒゲば生えた…天使が見えっど…」ボー…
男「…ふふ、最後は…チェス○島津か…」
男「……嫌だ」ガクッ
~テント~
男「…ぅ」パチッ
兎娘「」スヤスヤ スリスリ
男「何…だと…?」
男「」キョロキョロ
男「(ここは…テント、だな。うむ)」
ズキーン
男「うーっはぁッ!」
男「(い、痛い…あ、そうか。足…)」ソー…
男「(真っ直ぐになってる…)」
男「(…とりあえず、申し訳無いが起こすしかないな)」
男「おーい」ペチペチ
兎娘「…ぅ…」スリスリ
男「これ、おぜうさん」ペチペチペチ
兎娘「…」パチッ
男「お、すまん」
兎娘「良かった…」ニコッ
男「ちょいと聞きたいことが…」
兎娘「…朝に…今は…」フラフラ
兎娘「ごめんなさい…」カクッ
男「」
~朝~
兎娘「おはようございます…」
男「おお、おはよう。珍しくゆっくりだな」
兎娘「ごめんなさい、昨夜、かなり無理をしたので…」
男「とりあえず、もう少しでコーヒー出来るから」
兎娘「はい」
コポコポ…
男「お待っとぉさん」スッ
兎娘「ありがとうございます」ニコッ
男「…」ズズッ
兎娘「」フー フー ズズッ
男「…で、昨夜の件だが」ズズッ
兎娘「…大変でした」
男「う…す、すまん」
兎娘「耳を頼りに、何とか見付けましたけど…」
男「…」
兎娘「意識もない上に、足も折れてて…」
男「面目無い…」
兎娘「一先ず足を。で、ロープと…滑り止めに岩を使って、ゆっくり下まで降ろして…」
男「ちょ、ちょっと待て」
兎娘「?」
男「どうやって治したんだ?痛みはあるが、明らかに治るのが早すぎるぞ?」
兎娘「えと…そういう力が、ですね…」ゴニョゴニョ
男「何と」
兎娘「そう何度もは無理ですし…今回ので空っぽに近くなりましたけど…」
男「…重ねてすまん」
兎娘「いえいえ」ニコニコ
男「?…何か嬉しそうだな」
兎娘「本当に、ここぞという時にしか使えないモノを…」
男「…」
兎娘「男さんのために使えましたから///」
男「…恩返しなんだろうけどな?何かこっちが心苦しくなるな」
兎娘「…それだけでは、ないですけど///」
男「?」
兎娘「好きな人のために、でしたから///」
男「…」
~山中 昼前~
男「空が高いぜよ…○海さん…」
男「(……困った)」
男「(いや、異性からの好意自体は…まあ、うん…嬉しい、モンだ)」
男「(それに、娘の方は…何となく…『もしかして』くらいには考えてた)」
男「(ただ…)」ウーン…
男「(『返事は急ぎません』と言われてもだな…)」
男「(何てこった…)」ハァ…
男「(気分転換どころか、一難去らずしてもう一難じゃないか…)」
男「(俺は一体…どう…)」
男「…」
男「(そのアルカナは示した…)」キリッ
男「(心の奥から響く声なき声…それに耳を傾ける意義を…)」
─ヨォベイビィ…オレッチノデカインダゼ─
男「シャアラァァップ!!」
~昼~
パチパチ…
兎娘「出来ました」
男「おお、ただの袋ラーメンが見違えるな」
兎娘「便利ですよね」
男「だろ?俺がインスタント物好きだから買ってたってのもあるけどな」
兎娘「たまには良いかもしれません」ニコッ
男「んでは、さっそく」フーフー ズルズル
兎娘「」フー フー…
男「んまい!塩ラーメンに野菜は鉄板だな」ズルズル
兎娘「ニンジン、ニンジン…///」ハムハム
男「どれ、今回は迷惑をかけたからな。ほれ、ニンジン」スッ
兎娘「」アーン
男「いや器にだな…まぁ、いいか」
兎娘「///」パクッ モグモグ
男「うまうま」ズルズル
兎娘「お返し、です///」スッ
男「海老?いいのか?」
兎娘「///」コクコク
男「有り難く!」パクッ
兎娘「(幸せ、です…)///」
~夕方~
兎娘「これで全部ですね」
男「んむ。立つ鳥跡を濁さず、だな」
兎娘「はい」ニコッ
男「(しかしまあ…ううん…)」
男「…思えば」
兎娘「?」
男「君、結構ストレートにきてたのね」
兎娘「…はい///」
~自宅 夜~
男「風呂空いたぞー///」ホコホコ
友「寂しかったぞぉぉぉ!!」
男「」
兎娘「つい先ほど…」
友「で?土産は?」
男「…真心を、君に///」
友「…つまり無いのね?」
男「///」コクン
友「」ブワワッ
男「ほ、ほら!今日は徹ゲー付き合うから!」
友「しょ、しょうがないわね///」
男「バカやってないで部屋行くぞ」
友「はいはーい」
兎娘「あとでお茶を」ニコッ
男「おーう」
友「待ってるー!///」
~ボク子宅~
ボク子「(…もう、帰ってきてる…かな?)」ボー…
ボク子「(電話…してみよっか?)」スッ…
ボク子「(…でも…)」ハァ…
ボク子母「辛気くさいねぇ。フられでもしたのかい?」
ボク子「え、縁起でもないこと言わないでよ!///」
ボク子母「気持ちは伝えたんだろう?だったら…」
ボク子父「まぁまぁ…返事待ちだから辛いんだろう」
ボク子母「そうなのかい?」
ボク子「…」コクン
ボク子母「こんバカタレぇ!」
ボク子「」ビクッ
ボク子父「」ビクッ
ボク子母「相手が悩んでるんなら押し切る好機だろう!?」
ボク子父「い、いやお前、それはちょっと…」
ボク子「そ、そうだよ…そんな…」
ボク子母「とっとと行ってアピールしてきな!」ドカッ
ボク子「非道い~!」
~自室~
男「…という事がな」
友「ふーん…で、罰ゲームにそれぞれデートしてきたのか」
男「い、いやデートじゃなくてだな?何だ、その…///」
友「…?」
男「どうした?」
友「いや…告白でもされたか?」
男「」
友「何つーか、反応がな…意識してるっつーか…」
男「…やるな、ブラ○ト」
友「まぁまぁ…で、どっちからよ?」
男「…言いふらすなよ?」
友「任せろって(さすがにボク子か?いや…娘ちゃんも積極的なトコが…)」ニヤニヤ
男「…両方」
友「」
男「結構悩んでんだわ」フゥ…
友「…」ポチポチポチ…
男「何やってんだ?」
友「お前の個人情報と短所を2000以上あげ連ね、ネットの海に流してやる」ポチポチポチ…
男「ざけんなカスがぁ!!」ガバッ
ハナセー ヤメロー ワーワー…
友「…まぁ冗談なワケだが」
男「本当かよ」
友「本当だって。遅かれ早かれこうなると思ってたしな~」
男「…」
友「…二人同時にくるとは思ってなかったけどな」
男「…意外に鋭いじゃないか」
友「お、お前が鈍いだけだよ…」
男「」
コンコン
男「…おーう、娘か?遠慮なく入って。どうぞ」
兎娘「お待たせしました。お茶とお菓子です」ニコッ
友「ありがとねー!娘ちゃんも一緒に
兎娘「それと…」
男「?」
ボク子「こ、こんばんは///」キラキラ
男「」
友「…誰?」
友「大きな星が…点いたり消えたりしている…///」ボー…
男「おーい、帰ってこーい」フリフリ
ボク子「そ、そんなに…違うかな?///」
友「そんな!声まで変わって!」
ボク子「いやいやいや…」
男「…お前、面白CM集見ただろ?」
友「…///」コクン
ボク子「男も初めて見たとき、気付かなかったよね?」
男「…うむ」
兎娘「私も最初驚きました」
ボク子「…普段と、どっちが良いかな?///」
男「…まぁどっちでもボク子だしなぁ」
ボク子「」
男「どっちもイイ、としか…」
ボク子「~!///」ダキッ
男「」
友「」
兎娘「!」
~深夜~
カチカチ チュドーン ドーン
友「…んで?」カチカチ
男「何よ?」カチカチ
友「どっちにするんですかい?お代官様ぁ」グリグリ
男「…」
友「まさか…どっちも気に入らないのか?」
男「いや…」
友「…あんま待たせるのもどうかと思うぜ?」
男「…おう」
友「なーんてな、彼女出来たことねー俺が言っても説得力ねーけどな!w」
男「…」
友「(あかん…こらマジで悩んでるわ)」
男「…」ハァ…
友「あ、あのな、男…」
男「畜生…普通こういう時って、恋愛経験豊富なツレがあれこれ言ってくれるトコじゃないのか…」
友「」
男「どうして俺にはこんな…」ガクッ
友「何かすんません…」
~新学期~
友「始業式眠すぎ…」
男「寝たら担任がウキウキしながら来るからな…」
ボク子「昼で帰れるから気分は楽だけどね」
兎娘「お昼、どうしましょう?」
男「お、そうだ。皆でどっか行くか?」
友「イイね~」
ボク子「新しく出来た店があるみたいだよ」
男「行ってみるか?」
兎娘「はい」
ボク子「じゃ、公園で待ち合わせだね」
友「あいよ~」
担任「おお、男、友」
男「?」
友「?」
担任「冬休みの宿題、出てなかったぞ?持ってくるの忘れたか?」
男「」
友「」
ボク子「」ハァ…
担任「…まさか存在を忘れてたワケじゃあないよな?」
男「め、滅相も!」ブンブン
友「ありません!」ブンブン
担任「そっか。じゃ、明日は忘れるなよ~」スタスタ
男・友「は、はーい」
~自宅 昼過ぎ~
男「ええと…ここがこうで…」カリカリ
兎娘「あ、そこは…こうですね」カキカキ
男「お、そうかそうか」
友「こ、これは面妖な…何故数学にアルファベットが…」
ボク子「キミいくつだよ…」ハァ…
男「お前…九×九=八十八とか言うなよ?」
友「違うのか?」
男「」
兎娘「」
ボク子「」
タザワー! ナンデェェ!
ワーワー
ボク子「お茶でも淹れて、休憩しよっか」ハァ…
兎娘「はい」クスクス
~夜~
男「お、終わった…」バタン
友「えがった~…」バタン
ボク子「毎日ちょっとずつやれば楽なのに…」
兎娘「まぁまぁ。丁度ご飯も出来ましたし」
男「お、今日は何?」
兎娘「鍋です」ニコッ
友「ありがたや~、ありがたや~」
ボク子「〆はうどんにするから楽しみにしててね」
男「ブラボー!おお!ブラボー!」パチパチ
友「明日土曜日だから、ボク子の言ってた店は明日かな?」
ボク子「そうする?」
男「異議無し」
兎娘「楽しみが出来ましたね」ニコニコ
男「おう」
友「そうだ、男」
男「んー?」
友「泊めて///」
男「頬を染めながら言うな…」
ボク子「…」
兎娘「…ボク子さんも、どうですか?」ニコッ
ボク子「い、いいかな?」
男「もーまんたい」
ボク子「ありがと///」
~自室 深夜~
友「男…」
男「…んー…?」
友「なんてーか、その…な?」
男「んん…」
友「お、俺的にはさ、ボク子の方が…イイと思うんだよ」
男「…んん」
友「いやほら、娘ちゃんと何があって~とかは知らないけどさ」
男「…んー」
友「いや勿論決めるのはお前だし、空いた娘ちゃんは俺が~なんて考えてみちゃったりなんかしちゃったりして…」
男「…んん…」
友「男…?」
男「んー…」
友「オ○ニーしていい?」
男「んー……んんッ!!」
友「テメー聞いてなかっただろー!」
男「…すまん」
友「あー…トイレ行って寝るかな」
男「…シコるなよ?」
友「しねーよ!w」
ガチャ スタスタ
男「(…聞いてたよ)」フゥ…
~翌朝~
兎娘「あ、おはようございます」ニコッ
男「おはよー…」ボー…
ボク子「ご飯出来てるよ」
男「どもー…」
友「おいおい朝からだらしねぇなあ」
男「…(あんま眠れなかったからな…)」
友「いただきマンモスー!w」ガツガツ
男「(お前のせいでな!)」ゴスッ
友「な…何で…?」
男「お前の肩に、死んだジ○ンの亡霊が見えたんだ」
友「マジで!?」
男「ああ」
ボク子「いや、ジ○ンで気付こうよ…」
兎娘「」クスクス
友「可愛かった!?それとも綺麗系!?」
男「参った。お前がガン○ムだよ」ハァ…
~教室~
担任「…本当に忘れたダケだったのか」チッ
友「何で嫌そうなんだ?」ヒソヒソ
男「またくだらない事考えてたんだろ」ヒソヒソ
友「…ろくでもない奴だな」ヒソヒソ
男「こういうのをろくでなしって言うからな」ヒソヒソ
担任「しゃーねーな。ワックス掛けは自分でやるか」
男「本当にろくでもなかったな」ヒソヒソ
友「…んだな」ヒソヒソ
~帰路 昼~
男「んーじゃ、今日こそ行きますか」
兎娘「はい」ニコニコ
友「待ち合わせ、公園だよな?」
ボク子「そそ。楽しみだよ」
男「一旦帰るんだろ?」
友「ああ」
ボク子「そだねー」
男「じゃ、あとでな。遅れんなよー」
友「おーう」
ボク子「はいはーい」
スタスタ
兎娘「…///」ガシッ
男「…おぜうさん、腕を組まれるとですね?歩き難いという事案が…」
兎娘「…」ジー…
男「あったような気がしたが、帰るまでならイイだろう」
兎娘「ありがとう、ございます…///」スリスリ
男「(…紳士はレディに優しくすべきだからな。うん)」
~定食屋~
男「…美味い」モグモグ
友「値段もお安いな」ハグハグ
ボク子「近所だからすぐ来れるね」パクパク
兎娘「…ニンジン///」ハムハム
男「…ところで、このニンジンを見てくれ。こいつをどう思う?」
兎娘「凄く…美味しそうです…///」
ボク子「」ブフッ
友「」ガハッ
男「や、やろう…(天然怖い…)///」ホレ
兎娘「!///」パクッ
ボク子「!」
男「美味い、か…?」
兎娘「はい///」モグモグ
ボク子「お、男…ボク、そのウズラ、欲しいな///」
男「これか?代わりに沢庵くれるか?」
ボク子「勿論だよ///」
ホレ アーン オカエシ… ウムウム
友「(………帰りたい)」グスン モグモグ
~ゲーセン 夕方~
男「…お、もういい時間だな」
友「何か早ぇな~」
男「娘とボク子は…と」キョロキョロ
友「うーん…お、あっちだな」
男「クレーンか」
スタスタ
ボク子「うぅ~、お年玉がとんでく~」チャリン
兎娘「ボ、ボク子さん、もうこの辺で」
ボク子「う、うん…これで最後にするよ」
ポン
ボク子「?」クルッ
男「下がれ、私が全部取る」キリッ
ボク子「男…」
友「どれ狙い?」
ボク子「あれ…ジャ○クフロスト」
男「…なら先に友に似た猿からだな」
友「いや…そうなんだけどさ…でも、俺に似た、って…」
ボク子「えー、要らないよそんなの」
友「」
男「いや…取れるのから取って、いい位置にしなきゃなんないから」
ボク子「そなんだ」
男「うむ」
ウィーン…
~帰路~
ボク子「~♪///」ニコニコ
兎娘「良かったですね」フフ
ボク子「宝物にするよ。ありがと、男///」ニコッ
男「う、うむ」
ボク子「そうだ!今日はウチでご飯食べてってよ」
男「ボク子ん家でか?」
ボク子「そそ。腕によりをかけて作るからさ///」
友「皆で行ったら、流石に迷惑にならないかな?」
男「人ん家を溜まり場にしてやがる口が言うのか…」
友「い、いやほら…それはアレで…」
兎娘「」クスクス
ボク子「大丈夫、大丈夫」ピッピッ…
男「…今晩はそうするか」
兎娘「はい」
ボク子「あ、お母さん?あのね…」
友「(気ぃ効かせようと思ったが…いざという時、助け船役も要るよな?)」
友「(くぅ~!この『出来る友人』感!)///」キャー イヤン イヤン
友「…あれ?」ポツーン
マッテェェェ!
~ボク子宅 夜~
ボク子「ただいまー」ガチャ
男「お邪魔します」
兎娘「こんばんは」
友「こんばんは~」
ボク子父「い、いらっしゃあい!///」クイッ
男「は、はあ」
ボク子父「あ、あれ…?」
兎娘「?どうしたんですか?」
ボク子父「い、いや…いつも『男はこうなんだよ』…って」
男「…」ガシッ ギリギリ
ボク子「ギブ!ギブ~!///」
ボク子父「お、君が男君だね?ははは、仲が良いな」ウンウン
カエッタノカーイ!
ボク子父「おお!友達も来てるぞー!」
友「ボク子の母ちゃんだろ?これは期待出来そうですね~///」ヒソヒソ
男「…うむ。今の声からすると、男勝りの麗人…か///」ヒソヒソ
兎娘「…」
ガチャ
ボク子母「エフッエフッエフッ…」ニィ~… クスクスクス
男「」
友「」
兎娘「」
ボク子「じゃ、始めるね♪」
男「お、おう…」
スタスタ…
ボク子母「すまないねぇ。急な事だったから、大した物は無いよ?」
男「い、いえ」カチン
友「お、お構いなく…」コチン
兎娘「(本能が『失礼の無いように』と告げています…)」
ボク子母「なんだい?元気が無いね?」
男「…冬休み明けの学校だったので、疲れが」
友「そ、そうそう、そんな感じです」
ボク子母「だらしがないねぇ…○玉付いてんだろ?シャキッとおし!」
男「」
友「」
兎娘「…///」
ボク子父「お、お前、客なんだからそんな…」
ボク子母「はいはい、ちょっとボク子の方手伝ってくるよ」ドッコイセ
スタスタ…
ボク子父「いやすまないね。アレでもグッとくるトコ持っててね///」ハハ
男「は、はあ…」
~1時間後~
ボク子「さあどうぞ!」
男「…」
友「…」
兎娘「…」
ボク子「…どしたの?」
男「いやいや、親父さんやお袋さんより先にとか」
友「とてもとても」ブンブン
兎娘「ですです」コクコク
ボク子母「何言ってんだい、お客様なんだからさっさと食べな!」
男「い、いただきまーす!」パクパク
友「え、遠慮しません!はい!」ガツガツ
兎娘「いただきます」ハムハム
ボク子「たくさん食べてねー」ニコニコ
ボク子母「やっぱり男の子だねぇ…あんなにガッついて」ニィ~… クスクスクス
ボク子父「しっかし、あんな死に物狂いで飯を掻き込まなくてもなぁ」ハハハ
ボク子母「良かったね?ボク子。美味しいってさ」
ボク子「…///」コクン
~ボク子宅前 夜~
男「今日は突然お邪魔して…」
ボク子母「いいんだよ。また来な」
男「…はい」
ボク子父「いやー、色々話せて楽しかったよ」
友「な、何よりです」
ボク子父「またいつでもね。娘ちゃんみたいな可愛い子なら大歓迎///」
兎娘「ありがとうございます///」ペコッ
ボク子父「ん~!イイねぇ~…」ハッ
ゴゴゴゴゴ…
ボク子母「イイ度胸してるじゃないか…」ユラッ メキィッ
ボク子「あーあ…」
シギャアァァァァァ!
男「Badassじゃねぇか」キリッ
友「…何気に余裕ね」
男「…そう見えるか?」
友「いや…」
ボク子「今日も楽しかったよ。またね」ニコッ
男「…ああ」
兎娘「ご飯、美味しかったです」ニコッ
友「じゃなー」
ボク子母「…アレがそうなのかい?何だか頼りないねぇ」
ボク子「そかな?///」
ボク子父「まぁまぁ、イイ子じゃないか」
ボク子母「まぁ本人がいいって言うんだから…でもねぇ…」
ボク子父「だいたい、お前からしたら殆どの男が頼りないだろ…」ボソッ
ボク子母「何か言ったかい?」
ボク子父「いやいやいや!」ブンブン
ボク子「お母さんは、お父さんのどんなトコが気に入ったのかな?」
ボク子母「んな…ッ!///」
ボク子「?」
ボク子母「そ、そりゃあアンタ、アレさね、ほら…///」ワタワタ
ボク子父「…///」ニヤニヤ
ボク子母「何見てんだい!///」スパーン
ボク子父「ピノコ!」バタン
ボク子「」
~自宅 夜~
男「…戦場から帰還した兵士の気持ちが分かったわ」ズズッ
兎娘「大袈裟です」クスクス
男「じゃーお前、あの母ちゃんに中指立ててこれるか?」
兎娘「」ブンブン
男「む…(待てよ…)」
兎娘「?」
男「(仮にだが…ボク子の方を断ったら…)」
男「(断る→ボク子泣く→母ちゃんキレる→篝火あったけー)」
男「…」
兎娘「あの…?」
男「うわあぁぁぁぁぁ!!」ブンブンブン
兎娘「」ビクッ
男「謀ったな!謀ったなボク子!」ダンダン
兎娘「お、落ち着いてください」アワアワ
男「…む」
男「(そうだ落ち着け…俺は不○人じゃないから、篝火でリスポンは無理…)」
男「もう駄目だあぁぁぁぁぁ!!」ブンブンブン
兎娘「」オロオロ
~深夜~
男「(…とは言え、そんな事で揺らいでは紳士とは言えぬ)」ゴロン
男「(…考え出さなければならない事を、わたくしは痛みや疲れから、なるべく思ひ出そうとしない… )」キリッ
男「いや考えようぜ」ボスッ
男「(…まず娘…うむ。元は…うむ…が、実に家庭的でイイ)」
男「(ではボク子はどうか…うむ。可愛らしい一面もあってこれまたイイ)」
男「(さあ、DOTCH!?)」
男「…」
男「……」ゴロン
男「………」
男「」zzz…
~?~
男「ここは…」
?「ようこそ…我がベルベ○トルームへ。申し遅れましたな。わたくしの名は
男「なんだ親父か」
父「」ブワワッ
男「で?今度は何?」
父「いやなに、悩める子羊に慈悲を」
男「親父…」
父「嘘だ」
男「」
父「ふっざけやがってチンカスが…」ギリッ
父「両手に花?ああ?花?いいか男。お前のファッキンな未来など
男「花、花…♪」
父「どぉんな、花♪///」
男「零れる様に、咲き誇
父「シャアラアァァァップ!!」
男「何なんだ一体…」
父「学生の本分は勉強だ!」
男「…」
父「恋愛などにうつつをぬかす暇があるならば!漢字で『鬱』を書けるようになりやがれ!」
父「そもそもアレだろ?学生の分際で」
父「幸せにするよ」キリッ
父「とか言うんだろ!?」
男「微笑ましいじゃないか」
父「バカヤロウ!」バン
男「」
父「『幸せにするよ』?はあ?就職もしてない成虫前のウジ虫が?」
父「将来ホームレスかも知れないのに?それとも未来でも見えるんですかね?」ヘラヘラ
父「そんなのはなぁ…車屋で車買って、『代金は宝くじで払います』っつーのと一緒だろうが!」
男「い、いやそれは飛躍し過ぎ…」
父「ひょっとしたら明日には死んでるかも知れないんだぞ!?父さんみたいに!w」ゲラゲラ
男「いや笑えねーよ」
父「あ…ゴメン///」
アーダコーダ ハイハイ…
父「…そして二人は制服セクロスとかしちゃうんだ」
男「そ、そんなの…///」
父「父さんだってしたこと無いのに!」ブワワッ
男「知らないよ!」
父「母さんに頼んだら引かれるし」グスン ヒック
男「聞きたくなかった…」
父「ま、悔いの無いようにな。バーイ!」
男「役立たずー!」
~朝~
男「おはよー…」
兎娘「おはようございます。ご飯、出来てますよ」ニコッ
男「いつもすまないねぇ…」ゴホッゴホッ
兎娘「そ、それは言わない約束でしょう?お父っつぁん///」
男「」カラーン
兎娘「(な、何か間違え
男「修練…人を捨てるほどの、かの」ガシッ ナデナデ
兎娘「~!///」
~自室~
男「(こんな時…イケメンの野郎ならどうしたんだろうか?)」
男「…」
男「(…うむ。ニヤつきながら喜ぶ姿しか思い浮かばん)」
男「…だいたい俺はイケメンなんかじゃないしな。普通。うむ、普通だ普通。…普通、だよね…?」
兎娘「私は好きです///」
男「」
兎娘「?///」
男「…こっそり入るな」
兎娘「ノック、しましたけど…」
男「鶴だったら飛んで行くトコだぞ」
兎娘「なら、捕まえておきます///」ガッシ
男「さらに出来るようになったな、娘!」キリッ
兎娘「///」スリスリ
男「ぬ、ぬぅ…///」
~昼前~
男「なぁ娘」
兎娘「はい」
男「俺が、まあ、何だ。『ボク子がイイ』って言ったら…お前は、帰るのか?」
兎娘「…」
男「…」
兎娘「…ウサギになるので、飼ってください」
男「…そう来たか」
兎娘「ボク子さんが…いい、ですか…?」
男「いや、答えが出んと言うか…何ともはや…」
兎娘「…」
チンポーン
男「ん?」
ガチャリ
ボク子「おっはー!」スタスタ
男「ナチュラルに入ってくるな。一応人ん家だぞ」
ボク子「まぁまぁ。はい、お昼ご飯」ズイッ
男「こりゃどうも」
兎娘「今、お茶を」ニコッ
ボク子「ありがとー」
パタパタ…
男「…時にボク子さん」
ボク子「んー?」
男「俺が、『娘がイイ』って言ったら…」
ボク子「…」
男「母ちゃんキレる?」
ボク子「」ズルッ
男「背中の鬼が哭いたりする?」
ボク子「あ、あのね…」
男「いやまぁ仮の話だが」
ボク子「大丈夫だと思うよ」
男「ふむ…」
ボク子「多分」
男「多分って何!?ねぇちょっと!」
ボク子「いや~…だってボク、わんわん泣くだろうし」
男「そ、そんなに…?」
ボク子「ボクはキミに決めてるからね(…ちょっとズルいかな?)///」
男「…」
ボク子「別に急かしたりはしないよ?」
男「…ああ(…そうは言ってもな)」
~友宅 夜~
友「竿を握れ」ニギッ
友「俺達は、一コスり一コスり、自分でシゴくしかないんだぜ///」ポチッ
男「友!」ガチャ
友「うわあぁぁぁぁ!!」
男「どうし…」
ウワアァァァァ!!
~10分後~
友「…」グスッ グスッ
男「わ、悪かったって。ノックくらいするべきだったよ」
友「もうお婿に行けない…」グスン
男「まぁそんな事はどうでもイイんだ」
友「」
男「実はな…」
友「そんな事って…鮭なら死ぬトコだよ?」
カクカク シカジカ
男「…というワケで、何かこう…」
友「何か嫁さん決めるコピペあったろ?あんな感じで…」
男「おっぱいで決めろって?」
友「違ーよw」
友「何か試してみるとか」
男「人を試す…ってのはあんまり…」
友「…確かに」
~翌朝 通学路~
タッタッタッ…
ボク子「おはよー!今日も寒いね~」
男「おはよーす…」ボー…
兎娘「おはようございます」
ボク子「…どしたの?寝不足?」
男「おお…いや、大丈夫だ。問題無い」キリッ
ボク子「風邪も流行ってるみたいだし、気を付けてよ?」
兎娘「(看病も悪くないような…)///」
ノソノソ…
友「…うーす。さっみいな、おいィ?」
男「ああ…寒いな…」ボー…
兎娘「あ、おはようございます」
ボク子「おはよー。相変わらず爺くさいな~」
友「まぁまぁ…朝はこんくらいでイイんだよ。な?男」ポン
男「おう…」
友「何だ?元気無いな?知恵熱か?」
男「いや、んな事無いぞ」
友「(…ま、だいたい分かるけどな)」
アーダコーダ ワイワイ
男「…」フゥ…
友「ほれほれ旦那ぁ、シャキッとしなってw」バンバン
男「だから大丈夫だってーのに…」ニッ
兎娘「(…やっぱり、考え込んで…)」
ボク子「…調子、悪いなら無理はダメだよ?」
男「(…いかんいかん。悟らせぬのが紳士よ)」
?「…来た」カチッ キュルルル ドルルォン!
男「フッ、俺は今日も絶好調だ!」バッ
ギョキョキョ ゴアァァァ…
男「んん?」
友「お、男!避けろ!車が突っ込んで
イケメン「貰ったぁ!!」
ドンッ
兎娘「」
ボク子「」
友「」
イケメン「ザマァ!w」ハハハ
ゴアァァァ…
~?~
男「…ぅ」パチッ
男「…」ムクッ
男「ここは…」キョロキョロ
父「おお!男!死んでしまうとは情けない!」
男「えっ」
父「えっ」
男「…マジで?」
父「いや、虫の息ってトコ」
男「ヤバいんじゃないの?」
父「そりゃヤバいんじゃない?見てみ?」ホレ
男「(あ、俺が変形途中のZガ○ダムみたいに…って)」ハッ
男「立て!立つんだ俺!立てぇぇぇ!」
父「まぁ落ち着けって」ポン
男「これが落ち着いていられるか!」
父「紳士は狼狽えない、だろ?」
男「!…何か、手がある…ってことか」ホッ
父「は?」
男「ん?」
父「無いよ?」シレッ
男「」
タテェェェ! タッテクレェェェ!
~現実~
ボク子「お、男!ねぇ!しっかりして!」ジワッ
友「そ、そうだ!救急車!」
兎娘「…大丈夫です」
ボク子「なに言って…ッ!こんな…グスッ、こんな…」ポロポロ
パアァァ…
ボク子「」
友「」
兎娘「(…やっぱり、前、使ったから…全然足りない…)」
ボク子「む、娘ちゃん…?」
兎娘「(……なら…!)」グッ
友「助かる、のか…?」
ボク子「どんどん治ってくよ!」
~?~
父「…助かりそうね」
男「…そうね」
父「」ゴホン
男「…」ジト…
父「男、お前はこっちに来るにはまだ早い。さぁ…帰
ドカッ
~現実~
兎娘「(これで…大丈夫)」
ボク子「男!男!」ペチペチ
友「お、おい、男?なぁ!」
兎娘「(でも…私、は…)」
男「…ぅ」パチッ
ボク子「…あ…ああ…」ポロポロ
友「この野郎!心配させやがって!」グスッ
男「…どうやら死神には嫌われているらしい」キリッ
ボク子「バカ!何言ってんのさ!」ダキッ
男「おおよしよし…娘、また世話になったな」
兎娘「良かった…」ニコッ
友「あ!そう!それ!その事!」
ボク子「さっきの…一体…」
男「う…む、実はな…」
兎娘「…」フラッ
男「お、おい!」ガシッ
兎娘「ごめん、なさい…空っぽ、の…空っぽ…に…」
男「!」
ボク子「どういう事…?」
兎娘「…もう、私…」
男「どうして…」
兎娘「…」ニコッ
友「なあ、病院とか医者とか…」
男「娘?」
兎娘「…」フルフル
友「マジかよ…」ガクッ
ボク子「ま、まだ…勝負も、ついてないんだよ?」ジワッ
兎娘「男、さん…」
男「どうした?何でも言ってくれ!」
兎娘「次…会う、時は…私、彼女…」
男「(どこまで…ッ!)」ジワッ
男「ああ!約束だ!」ギュッ
兎娘「…ふふ」
兎娘「ボク子、さん…それまでは…貸して、あげます…」ニコッ
ボク子「…」コクコク ポロポロ
兎娘「楽しみが…出来ました…」
パアァァ…
男「!」
ボク子「え…」
友「き、消え…」
男「…ッ!娘…ッ!」ポロポロ
ウワアァァァァ…
~3日後 自宅~
ボク子「…イケメン先輩、捕まったって」
男「…ああ」
友「怪我自体はアレだが、無免許で轢き逃げ…つーか殺人未遂だからな」
ボク子「それにしても、娘ちゃんがウサギ?だったなんてね」
友「んだなー…」
ボク子「学校の皆とか…忘れてたね…」
男「…ああ」
友「担任なんかさ、娘ちゃん覚えてます?って聞いたら、『お前、とうとう…』だぜ?w」ハハハ
男「…」
友「ははは…は…」ハァ…
ボク子「さ、さて!可愛い彼女がご飯作るよ!」
男「…自分で可愛い言うな」ハハ
ボク子「!///」
男「?」
ボク子「突っ込むの、ソコでいいの?ボク、彼女って…///」
男「ああ」ニッ
ボク子「~ッ!///」ダキッ
友「おおっと!俺はお邪魔虫か~?」
男「ははは(少しずつでも、な…)」
~昼~
アーダコーダ ウメー! キャッキャッ
男「(穏やかだな…)」
ボク子「ねぇダーリン、それ取って」
男「…ダーリン言うな」ホレ
ボク子「ありがと♪」
友「俺も彼女欲しいな~///」ガツガツ
男「大丈夫だ。顔と歳と性格を選ばなければ」
友「酷ぇ!w」
男「(ただ…)」
ボク子「あ、醤油瓶、空だ」
男「足してこよう」ガタッ
ボク子「優しい///」
友「爆発しろ!w」
スタスタ…
~台所~
男「(何かが足りない…)」ハァ…
男「(『男たちの大和』、だったか…『幽霊でもいい。待ってる』っつーシーン…)」
男「娘…」ボソッ
娘「はい///」
男「」ガタタタッ ズデッ
娘「お待たせしました」ニコッ
男「うわあぁぁ!お化けだあぁぁぁ!!」キャアァァァ!
娘「」
ダダダッ
ボク子「どうしたの!?」
友「何かあったか!?」
兎娘「あ、只今戻りました」ニコッ
ボク子「」
友「」
男「…いや、いやいやいや…」
兎娘「?」
男「お前…何で…?」
兎娘「短縮するために、かなり無理をしましたけど…何とか」ニコッ
ボク子「じゃ、じゃあ…最初から…?」
友「ちょっと待て。つー事は…」
兎娘「…さて///」ダキッ
男「」
兎娘「約束、でしたね///」チュッ
男「んなッ!///」
ボク子「あー!!」
友「男!タッチ!タッチ!///」
男「ここにタッ
ボク子「コレはボクんだい!///」グイッ
チュッ
兎娘「あ」
ボク子「///」フフン
男「」
友「…カオスだ」
ボク子「いやほら、もう彼女だし♪」
兎娘「私は、『戻るまで貸してあげます』と…」
ボク子「いやほら、借家だって、住み続けたら色々と権利とかさ」
兎娘「男さんは家ではないですし…」
ボク子「いや勿論解ってるけどさ」
兎娘「何より、『今度会ったら彼女に』という約束もしましたし///」
ボク子「じ、時効時効~!」
兎娘「3日で、ですか?」ニコッ
ボク子「お、男~…」クルッ
兎娘「紳士は、約束破りませんよね?」クルッ
シーン…
友「た、旅に出るって…」
兎娘「」
ボク子「」
~山中 夜~
…パチ…パチ…
男「篝火あったけー」
これにてお終いに御座りまする。
お付き合いありがとー!
途中までは良かったのに……