関連
【ジョジョ×禁書】とある奇妙な禁書目録【Part1】
【ジョジョ×禁書】とある奇妙な禁書目録【Part2】
上条さんを最近流行りのやれやれ主人公に
一方通行を最近流行りのキレやすい若者に
…してみたの続きです
もし、禁書の登場人物にジョースターの血が流れていたら…?
☆注意
・過去のSSのリマスターver
・禁書のストーリー α
・時系列のズレ
・メインキャラがジョースターめいている
・微妙な誤植
・変態がいる
・時々、忍殺小説
・凄み
前作↓
とある奇妙な禁書目録【Part1】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419990019/
それではスタート!
第8話
「…さようなら」
…来る
この町に……
大きな悪意…………
迫っている……
だれかに……
伝えなければ………………
伝えなければ………………
……………………………………
学園都市、郊外
チュンチュンチュン
インデックス「あぁ〜っ!気持ちのいい朝なんだよー!」ノビー!
上条「とっとと帰るぞ…朝のセールでかった食材が傷んじまう」スタスタ
イン「へっへーん!心配しないで!『料理』のカテゴリを完全マスターした私にすれば西洋・中華・日本・お菓子になんでもござれかも!!」フンス!
上条「確かにメシはマシになったか…」
イン「でしょでしょ!?味だったらとうまの超精密な味付けにも負けないんだから!!」
上条「………で、掃除はどうなんだ?」
イン「えっ……」
上条「『掃除』はどうなんだと聞いたんだが…?」
イン「………え、えーっと」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「… ど う な ん だ ?」ギロ…!
イン「ア…アイエエエエ!!掃除機を爆破しちゃって本当にスイマセぇんでしたぁああああ!!」ガクガク!
上条「まったく…どうやったら爆発できるのか逆に聞きてーぜ、壁やら床やらの修理費をステイルに請求したら青い顔をしていたぞ…」
イン「う…ううう…ごめんなさい…」ショボーン
上条「…それとひとつ気になったんだが」
イン「へ?」
上条「おめー、『学校』には行かねーのか?」
イン「私が…?学校…?」
上条「ああ、てめーの歳ぐらいなら…まぁ、中坊ならギリギリ通じるだろう」
イン「え…ええっ!?そ、そんなの今まで考えたこともなかったし…いきなり言われても…」モジモジ…
上条「おめーの能力なら勉強は必要ねーだろうが、学校には『繋がり』がある」
イン「…人との?」
上条「それだけじゃねえ…よくサボってるおれが言うのもなんだが、学校には学ぶべきことが多い…特にガキならな」
イン「…………」
上条「ステイルと神裂のヤツに言えば、なんとかできるだろ?…まぁ、行きたくないんなら話は別だがな」スタスタ…
イン(学校…かぁ………)
イン「うん…ちょっと考えてみるんだよ」トテトテ…
上条「そうか」
イン「あっ!でも当番制の家事は減らしたりしないんだよ!もはや私の生きがいなんだもん!!」
上条「…好きにしろ、つーかその前に掃除を習得しやがれ」
イン「あっ…ハイ」シュン
スタスタ…
イン(とうまと会ってからの生活がつまらないと感じた事はない…むしろ楽しいと思ってる!でも、ここ(学園都市)での友達は…家にいるばかりじゃなぁ…)
イン「うーん…あれ?」ピタッ
上条「…どうした?」
イン(こんな道…あったっけ?)
イン「ねえとうま、この道ってさ…」ピシッ
上条「ここがどうかしたのか」
イン「いや…気のせいかもしれないんだけど、何回かここは通ってるのにこんな道あったかなーって」
上条「…おれはあまりこの通りは使わんが、ここに道があった記憶はねーな」
イン(これって…もしかして!)ピーン!
イン「スマホの地図アプリで調べて…っと」ポチポチ…
上条「三代目の携帯を壊すなよ…ステイルが泣くぞ」
イン「も、もう使い方はマスターしたから大丈夫なんだよ!えーっと……やっぱり!この道って地図に載ってないよ!!」
上条「地図にないだと?」
イン「うん、こういう地図のミスを指摘すれば図書カードを貰えるって聞いたんだよ!ちょっと見にいってみよう!」
上条「まあ、いいだろう…そのカードで掃除の本を買って早くマスターしろ」
イン「うんうん!それじゃあレッツゴーッ!」
地図にない道
イン「うーん…特に珍しいものはないなぁ、普通の住宅街かも」キョロキョロ…
上条「あるのは家にポスト…店のようなものはねーようだが」
イン「あーっ!このポストの近く犬のフンがある!犬のフンを捨てていい気になってやがるんだよ!!」
上条「掃除のおっさんがどうにかするだろう…もう少し進んだら戻るぞ」スタスタ…
イン「ま、待ってよとうまー!」ピューッ!
ピタッ
上条「曲がり角か…左に行くぞ」
イン「左手法は迷路のセオリーかも!よいしょっと…」スッ…
シィーン…
イン「やっぱ何もないなぁ…少し期待ハズレかも」
上条「…待て」
イン「え?」
上条「またポストがある…しかも」
イン「あっ…あれ!?また犬のフンがあるよ!しかも同じ場所に!?」
上条「こいつは…」
イン「へぇー…こんな偶然もあるんだね!じゃあ次を右に曲がったら帰ろ!」タタターッ!
上条「…オイ!待て!」
イン(えーっと、次を右に……)
イン「……あれっ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
イン「この道…このポスト、犬のフン!?風景がまったく同じ!?」
上条「おかしいぜ…左→右と曲がってなぜこの道に戻ってくる…!?まったく同じ風景が続いているとは考えられん!」
イン「う…ううう…この道なんか不気味なんだよ!早く帰ろうとうま!!」クルッ!
上条「!」
イン(な、なんだか怖くなってきちゃった!来た道を戻って……)
…ドン!
イン「あうっ!」コテン!
イン「いたた…ぶっかっちゃってゴメンなさ…」
上条「………ッ!」クルッ
イン「…なっ!?とうま!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
イン(な、なんで?私は来た道を戻ったのに!なんでとうまの背中にぶつかるの!?)
上条「どうやら…おれたちはまた面倒な事に巻き込まれたみてーだな、やれやれ…」
イン「と、とうまっ!これってまた敵の魔術師の攻撃じゃ!?」
上条「あっち側の敵とは限らん、偏光能力(トリックアート)の能力者かもしれん…実験を一つぶっ潰した逆恨みとかで送り込まれたとかな」
イン「どっちにしろ敵なんだよ…どうにかしなきゃ!」
上条「落ち着け…調べてみたがこの地面も壁も本物だ、能力の類じゃねえ」
イン「じ….じゃあ、一体なにがどうなって……」オロオロ…
「あ、あの〜…」
イン「…へ?」
上条「ン…?」
??「す、すいませ〜ん…ちょっと私の話を…聞いてほしいですけど…」オドオド
イン「よ、良かったぁ…人がいたんだよ」
??「えーっと…あのー…」
イン(この人、女子高生かな?眼鏡で髪が長くて…って胸もデカイんだよ!?)
イン「待って!その前にちょっと道を教えて…」
…ガシッ
イン「…え?な、なにとうま?」
上条「…ソイツの『足』をよく見てみろ」
イン「へっ?足って…」スーッ…
??「あっ!」
イン(この人の…足……透けてる)
イン(…あれ?透けてて…浮いてる…)
イン(…あれれ?透けてて…浮いてて……これって…あれれれ?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「てめー…!まさかとは思うが…」
??「あ、ハイ!幽霊…みたいなものです!よ、よろしーく…です!」ペコリ!
ウッ…………
イン「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああおあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ビエーン!
上条「…逃げるぞッ!!」グイッ!!
ダダダダダダダダダダダダダ!!
イン「あああああああああうわあああああああああ!!!」ビエエエエーン!!
上条「いい加減正気にもどれ!うっとおしい!!」ダダダダダ!
上条(やれやれ…!地震雷火事親父はすべて切り抜けたことがあるが、ユーレイは初めてだぜ…本物かどうかはまだ分からんが…)
上条「クソッ…風景は変わらず、完全に閉じ込められたか!」ザザッ!
イン「ああああああうあああああ!!」ビエーン!
上条「…オラッ!」ビシッ!
イン「はうっ!?…あ、あれ?わたし…幽霊を…!?と、とうまっ!見ちゃったんだ!わたし見ちゃったんだよーッ!?」ガクガク!
上条「落ち着け…おめーの魔術で身体を浮かせるなりなんなりして、この地形を上から見ろ…!どこか突破口があるかもしれん」
イン「こ、ここから出られるなら何でもやるんだよっ!….えいっ!」シュバッ!!
…ゴチン!
イン「…あだっ!!」
上条「何!?」
イン(こっ…この感じ、空に…地面!?地面に空!?わ、訳が分からないんだよぉおおおおおお!?!?)
上条「オイ…おめー、なんで空中で逆さ吊りになってんだ…?」
イン「へ?」マルミエー
イン「あ……ぱんつ……きゃああああああああああ!!!///」ヒュー…
上条「…………」ガシッ!
イン「あっ!あぶなかっ……」フゥ…
上条「ふざけてる訳じゃねえみてーだな…空からも無理だとは」ポイッ
イン「アバーッ!?」ベシャ!
上条(こいつは参ったな…どう切り抜けるか…!)
??「は…はぁ…はぁ…待って…くださーい〜……」ヒュァアアアアン…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
イン「ひ、ひぇーっ!!ジャパニーズゴーストなんだよッ!?南無阿弥陀!南無阿弥陀かもぉおおおお!!!」ヒシッ!
上条「改めて聞くぜ…てめーは敵か?」グッ…!
??「え、えぇっ!?違いますっ!呪い殺しにきた訳じゃないんです!!」
イン「のっ…ノロイゴロシ!?ナンマンダブナンマンダブナンマンダブナンマンダブ!!!!!」ガクガクガク!!
??「聞いて…欲しいんです!とても…大事な事を!!」
イン「…えっ?」ピタッ
上条「何だと…?」
??「この町に…学園都市に!とんでもない…『怒り』が迫っていることを!!」キッ!
……………………
上条「…つまりてめーは『AIM拡散力場の実体化した存在』で既に死んでいる…警告をするためにこの妙な空間に誘い込んだ、こういうことか?」
??「は、はい!飲み込みが早くて大変助かります!」ペコ
上条「言ってるこっちもまだ信じられねーんだよ…」
イン「えーと…えーと…つまりあなたは普通に暮らしている能力者達のAIM拡散力場から身体が作られて…もう肉体は死んでいて、意識だけが残ってるって事…?うう…まだ理解が追いつかないかも」ウーンウーン…
上条「しかしなぜこんな回りくどい方法を使った?幽霊じみてても人に喋りかけられるなら、どうとでもなるじゃねーか」
??「どうやら私の存在はとても希薄なものみたいで、普通に話しかけてもノイズか何かだと思われちゃうんです…」
上条「…だから能力を使って恐怖体験をさせて、自分の姿を無理矢理印象付けたってことか」
??「その通りです!こ、怖がらせてしまって申し訳ありませんでしたっ!」ペコッ!
イン(なんだかやり方があからさまにズレてるんだよ)
上条「おめー…死ぬ前の名前はなんつーんだ?自分が死んでるのに気づいたのは最近と言っていたが…」
風斬「も、申し遅れました!私は(元)風斬氷華と言います…それで、伝えたかった事なんですが…」
イン「『怒り』が近づいてるって言ってたよね、それって…」
風斬「…実は私この姿になってから『人の感情』を強く感じ取るようになったんです」
イン「感情…?」
風斬「はい、この町に暮らしている人たちの全体の心の変化が手に取るように分かるんです…妙な表現ですが」
上条「自分を支えてる能力者の中で、精神系のAIM拡散力場のパワーの結晶…ってところか?」
風斬「私にもよくわからないんです…でもあなた方二人の感情はすごく伝わってきます、インデックスさんは…まだ驚きが収まらない、それと今日の夕飯のメニューを迷っている…ですかね?」
イン「あ、当たってるんだよ!」
風斬「上条さんは…えっ!?こ、ここまでフラットな心をしてる人は初めてです!冷静すぎる…!」
上条「そんなものおれは知らん」
イン(さすがだ…)
風斬「こうして話が出来たのがお二人のような方達で良かった…最近、感じたんです!『外』からとんでもない『怒り』の感情が近づいているのを…」
上条「…何?」
イン「外って…まさか!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
風斬「しかもその大きな怒りは個人に向けられたものじゃないんです!『学園都市』全体に向けられた…『憎悪』なんです……!」
イン「とうま!これって…魔術師のことだよね!?」
上条「…そう考えるのが自然だろう」
風斬「へ?まじゅつ…し?」
上条「おまえが気にする事じゃねえ、その警告は理解した…何かしらで湾岸警備隊にでも伝えとくぜ」
風斬「あっ…ありがとうございますっ!!」ペコッ!
上条「さて…この食材が傷むのは勘弁なんでな、そろそろ出してくれねーか?」
風斬「は…はいっ!もちろん!!」
イン(そういえば買い物帰りだったんだよ)
風斬「あ!でも…一つ注意があるんですけど…」
イン「えっ?な、何…?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
風斬「この道を出る時…決して振り向かないで下さい…!さもなくば魂が………」
イン「た、魂が……?」ゴクリ…
風斬「取られる…ということはないので安心して下さい」
イン「えぇ…」
上条「…バカなことしてねーでとっとと出るぞ」
スゥウウウウウウウ………
イン「ぷ…ぷはぁ〜!出れたんだよ〜!」フゥー!
上条「やれやれ…精神系の能力でループしているように見せかけていたのか、自分の頭をぶっ叩けば良かったぜ」
イン「私ぶっ叩かれたんだよ」
風斬「お二人とも本当にありがとうございます!これで安心できました…」
イン「…ねえ、ひょうか」
風斬「何ですか?」
イン「ひょうかは…今までずっとひとりぼっちだったの?」
風斬「…はい、自分が死んだと分かるまではみんなに無視されてたと思ってたんですが…存在自体が半分無くなってたとは思いもしませんでした」クスッ…
イン「友達は…?」
風斬「こうなってからは誰とも…でも、もう慣れましたから!大丈夫です!」ニコ!
上条「………」
イン(友達……わたしも…)
イン「…ひょうかっ!!」ズイッ!
風斬「へっ!?」
イン「私と友達になろう!!」
風斬「友…達?」
イン「決まりだねっ!そうとなれば遊びにいくんだよー!!」ニッ!
風斬「で、でも…私なんかと…」オロオロ
イン「ごちゃごちゃ言わない!友達とは遊ぶって教科書にも書いてあるもん!」
風斬「インデックスさん…!」
上条「…あまり遅くなるな、おれは先に帰ってるぞ」クルッ
イン「あっ!ち、ちょっと私も一回家に戻るんだよ!」
上条「荷物の事は気にするな、このくらいなら一人でも持てる」
イン「そ…それもあるんだけどさ…えーっと…ちょっと着替えたくて…その…」
上条「なんだ…?」
イン「そ…その…ぱ……ん……っが……その………」///
上条「…とっとと行くぞ」スタスタ…
イン(いっ…痛いッ!!何も聞かないその心配りッ!逆に心にグサッとくるんだよッ…!!)ズゥーン
学園都市、商店街
ワイワイ、ガヤガヤ
風斬「ごめんねインさん…わたしのせいで漏らしちゃっ(ry
イン「こっちは遠慮なさすぎなんだよ!?」
上条「なんでおれもついてこなきゃならねーんだ…」
イン「だってだって〜女の子2人だけじゃ不安なんだもん!」
上条「…めんどくせえ」
イン「はァーい!いこっ!ひょうか!」タタターッ!
風斬「はっ…はいっ!」スーッ!
ショップ
風斬「今のファッションって改めて見ると不思議ですねぇ…どんどん変わっていってます!」
イン「ふふーん!イマドキの女子はファッションに敏感じゃなきゃダメなんだよ!」
上条(こいつは服を変える事で個性が消えていくのに気づいてねーのか?)
カラオケ
上条「…ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと 見知らぬ人が指をさす息でくもる窓のガラス…」〜♪
風斬「つっ…津軽海峡・冬景色!?腐女子もイチコロ!」
イン「中の人のおかげなんだよ」
カフェ
友2「遅くなっちゃったけど道行くんの退院祝いだね!今日はボクと輝泰くんのおごりだよ!」
一方通行「悪いなァ…いいのか二人とも?」
友1「へへへっ!ありがたく食えよ道行!」
一方通行「ならよォ〜…遠慮なく食うぞコラーッ!!」ガブガブガブ!!
友1「あっ!?ま、待て!一人でかきこむんじゃねーっ!!」ガブガブガブ!!
友2「ボ、ボクの分残しといてよ!?」
風斬「やっぱああいうのが友達…なんですね、いいものだなぁ…」
イン「…よかったね!あの人が楽しそうで」ボソッ
上条「…ああ」
ゲーセン
風斬「最近はコスプレしてプリクラをするのが流行ってるんですね…知らなかった!」ヌギヌギ
イン「アミューズメントは変化し続けるんだよ!そういえばとうまは?」ヌギヌギ
風斬「えーっと…「おれが更衣室の近くにいるとロクな事が起こらねえ」って店の外で待ってるそうです、どういうことなんですかね?」
イン(そのあからさまなラッキースケベをブチ壊すんだよ)
店外
ネーネーアノヒトカッコヨクナイ?ハナシカケテミヨウカナー…
上条(学園都市に向けられた『憎悪』…魔術の方と科学の方のイザコザといったところか…もしくはその被害者とかな)
上条「ふむ…」コキコキ
上条(…いずれにせよ対策のしようがねーな、それにおれ一人でどうにかできるとも思えん)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
チ、チョットマッテ!アソコイルノハ…コ、コワッ!ストーカー!?
??「ついに…見つけましたのっ!!お姉さまをたぶらかす類人猿がッ!!」ギリギリ…
タタタタター!
美琴「ち、ちょっと黒子!いきなりテレポートしてどうしたのよもう!!」ハァハァ…
黒子「お姉さま…黒子はついに『恋敵』を見つけましたのッ!!」
美琴「…へ?コイガタキ?」
黒子「あのゲームセンターの前に立ってる男…お姉さまが寝言で言ってた特徴にソックリですの!!」ビッ!
美琴「えっ!?あ、アイツなんでこんなところに…!」
美琴(ていうか…アタシ寝言で当麻のこと喋っちゃってたんだ!む、夢中になりすぎてるよぉ…)
美琴「…///」…ボフッ
黒子「なっ…何にィイイイイイイーッ!?ガサツなお姉さまにこんな乙女マンガみたいな反応させるとは!!ゆるさん!地獄で閻魔様に裁かれる前に針串刺しの刑にしてくれますのッ!!」ダッ!!
美琴「…あ!ち、ちょっと!!」
…ザッ!
黒子「失礼!ちょっとそこのお方!!」ビッ!
上条「…ン?」
黒子「ジャッジメ…じゃなくて!お姉さまに色目を使う類人猿を粉砕する女!白井黒子ッ!!」テッテレー!
上条「…………」クルゥー…
黒子「覚悟なさい!数々の悪事ッ!許せ……………る」ピタッ
黒子(…あれ?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「何だ…?てめーは…」ギロリ…!
黒子「」パクパクパク
上条「…何なんだ」
黒子「…ハッ!!し、淑女としてはじゅべきことですが…恨みのためにッ!あなたを倒すのだッ!!」ビッ!
上条「噛んでるぞ」
黒子(ぐ…ぐうっ…!恐ろしい程の凄みに一瞬怯んでしまった!どこにも類人猿要素なんてないですの…むしろ猛禽類ですのッ!!)ダラダラダラダラ
黒子「しっ…しかし!乙女にはやらなければならないときがありますのッ!その命…貰い受けるッ!!」ダーッ!!
上条(狂ってやがるのかコイツは…?)
黒子(そうですの…!彼を打ち倒し!お姉さまのベーゼを得るのは!私ですのォーッ!!)ダダダダダ!!
黒子「…かかったなアホが!!」ヒュンッ!!
上条「!」
…スタンッ!
黒子(テレポートによる背後からの向こう脛蹴りッ!これを破った格闘者はひとりとしていない…食らうですのォオオオオオオオラァアアアーーッ!!!!)ビュゴォアアアアアアアア!!!!
上条「………」ガシッ
黒子「へっ?」ピタッ
黒子「あ…?え?あれ?」パタパタ…
上条「やはり後ろに回り込んで蹴ってきやがったか、てめーみたいなアマはやる事がミエミエだぜ…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
黒子(ばっ…バレたァーーーッ!ありえないッ!私のテレポートの事も知らないはずなのに…一瞬で判断したって事ですの!?)
上条「さてと…」
黒子「く、クソォーッ!!離しなさいですの!というかなんでテレポートできないんですの!?」ブンブンブンブンブン!!
…ザッ!
美琴「だから…ちょっと!待ちなさいって言ってるでしょ…!」ハァ…ハァ…
上条「…またビリガキか」
黒子「お…お姉さまっ!!」
美琴「あっ!と、とう…ま!ひ、久しぶりね!?ご機嫌いかが!?」アワアワ
上条「よくねえ…それに今コイツ、おめーのことを『お姉さま』って言ってたよな?制服も同じ中学のようだが…」
美琴「…………」
黒子「お姉さまぁ〜!申し訳ありませんですの…このようなザマを!」シクシク…
上条「それでコイツはおめーの何なんだ?」
美琴「え?知らないわこんな人」キッパリ
黒子「ワッザ!?」
上条「知らねーだと?」
美琴「ええ、こんなガチレズのド変態なんかとは全く面識無いわ、今初めて会ったわ、マジで」サラサラ
黒子「おっ…お姉さまっ!?黒子との蜜月をお忘れになられたのですか!?ウソだとおっしゃって下さいですのーッ!!」バタバタバタ!
美琴「…黙れッ!それ以上『言葉』をひとっ事でもその便器に向かったケツみてーな口から吐き出してみろッ!『ひとこと』につき一回電流(なが)すッ!!黙ってても電流す!あとでウソを言ったと分かったならまた電流すッ!!!」ガルルルルルルルッ!!!
黒子「」
上条(ビリガキのやつマトモな友人がいるのか?)
黒子「おっ…おね(ry
美琴「アアッ!?やると言ったハズだろうがこのスカタンがァアアアアーッ!!ミコト・ブレイク・ダーク・サンダー・フェノメノン!!!」バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!
黒子「GY…GYYYYYYYYYAAAAAAAAAS!!?!!?!???」ビビビビビビビビビビビビビビビビビビ!!
美琴(ハァー…ハァー…バカ黒子っ!!)
黒子「べ………ベーゼ……が」プスプス…
美琴(クールになるのよワタシ…むしろこの状況を利用するのよッ!)
美琴「…さあ!変質者は退治したわ!あ、会ったついでだし…一緒に食事でもいかがかしらっ!?」クルッ!
コ ツ ゼ ン
美琴「…あれ?」
黒子「デスノォ……アバッ」ピクピク…
………………………………
スタスタ…
風斬「ああ…今日は生きていたときみたいに1日を過ごせたなんて!夢を見ているみたいでした!!」
イン「私もと〜っても楽しかったんだよ!!それにしてもとうま…なんで待ってる場所を変えたの?」
上条「ちと野暮用でな」
イン「それと『どーしてこうなんのよォオオオオオーッ!!』っていう覚えのある叫びが聞こえたんだけど…」
上条「…さあな、知る由もねーぜ」
風斬「お二人とも!今日は改めて本っ…当にありがとうございましたっ!!お願いを聞いて頂けるだけでなく、こんなに楽しい体験をさせてくれて…」
イン「え、えへへ…改めてお礼を言われると照れるんだよ」
上条「別におれは何もしてねえ…気にするな」
風斬「あ、あと…ぶしつけなお願いなのですが…宜しければ、また…一緒に…」モジモジ…
…ギュッ!
風斬「…え?」
イン「もちろん!また一緒にい〜っぱい遊ぶんだよっ!だって私達『友達』だもの!!」ニイッ!
風斬「インデックスさん…」
上条「…今日はもう遅い、帰るぞ」クルッ
イン「うん!ばいばいひょうかー!」ブンブン!
風斬「…はいっ!また今度!」ニコッ!
タタタタタタ……
風斬(友達…私の……)キュッ…
…………………………
学園都市外、海岸線
ザザザザザザァ…………
湾岸警備隊1「しっかし、何だよな…」ザッ…ザッ…ザッ…
湾岸警備隊2「何だ?」ザッ…ザッ…ザッ…
1「こんな時間に巡回してもなぁ…何もありゃしねーだろ?」
2「仕方ないだろ、匿名の電話があって上からも異常がないか調べろって言われてるんだからよー」
1「はぁーあ…どーせイタズラかなにかだろ!?めんどくせえったらありゃしな……うん?」
2「…ん、どうした?」
1「いや…あんなところに砂山なんてあったかなーって」
2「砂山…?」
ザザザザザ…
2「アレかぁ〜?バカ言うんじゃねえよ!砂山が動くわけ………動く?」
1「あの砂山…何かこっちに近づいて」
…ゾザザザザザザザザザザァアアアアア!!!!
…………………………………
シィーーーz_______ン
??「ふぅ…こんな時間でも人がいるとはな、少々読み間違えたわ」
??(しかし上陸成功に変わりはない、あとは…)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
??「さあ、パーティを始めましょう……土の被った泥臭え墓穴の中で、存分に鳴きやがれ…」ギラッ…!
数時間前、上条宅
インデックス「たっだいま〜!」ガチャッ!
上条「もう夕飯の時間か…」
ダイハード・ザ・キャット・ドルチ「ナ〜ゴ(おかえり、大将にガキンチョ)」トテトテ…
イン「ただいまDTCD!いまから夕ご飯にするから待っててね〜!」タタターッ!
DTCD(もう略されるのかオレは?)
上条「フゥ…マジシャンズレッド(赤ヒトデ)にハイエロファントグリーン(緑ヒトデ)にエサでもやっておくか…」ガチャガチャ…
DTCD(相変わらず一貫性のあるネーミングだ…オレが言えることじゃねーけど)ゴロゴロ
……………………
イン「…ぷはぁ〜!いっぱい食べたんだよ〜!わたし特製ビーフストロガノフ…おいしかったでしょとうま!!」
上条「まあまあだ、まだ煮込みがチト甘い」ジャー…ガチャガチャ…
イン「うーむ…改善重点かも」ムムム…
DTCD(普通の家じゃ食べねーよ)
イン「ふぁあ…お腹いっぱいになったらなんだか眠くなってきちゃった…」
上条「昼間に動きすぎだぜ…今日はとっとと寝るぞ、自分の布団を引いとけ」
イン「了解なんだよ…ふぁああ」トコトコ…
アンチスキル本部
黄泉川「…ふぁ〜あ、久々の夜勤じゃん…めんどくさいなぁ」ポリポリ
鉄装「仕方ないじゃないですか先輩…そういえば、しばらくの間入院してた道行君の調子はどうですか?」
黄泉川「もう問題なさそうじゃん、まったく!心配ばっかかけやがって…まだ所詮ガキじゃん!」バンバン!
鉄装「あ、あはは…」
黄泉川「でもアイツ…なんか前よりもスッキリとした表情になってたじゃん、そこは…まあ良かったかな…」
鉄装(いつも道行君の心配ばかり…本当の家族みたいだなあ)ウフフ…
黄泉川「だけど家事してなかった分しっかりと働いてもらってるじゃん!そのせいでヒーヒー言ってるけど」
鉄装「ほ、程々にしてあげてくださいね…ん?」プルル…プルル…
……………………
DTCD「………ニャア」クークー
上条「………」スースー…
イン「むにゃむにゃ…ジョジョリオン9巻の発売日…二月19にち…すぴー」スピースピー…
…ゾワァアアアア
DTCD(ム?)ピクン
上条「………ん?」パチリ
イン「ジョ…ジョジョを読んでると思ってたら…唐突にムシキングが始まって…何を言ってるかわからねーと………」スピースピー…
風斬「…上条さんっ!インデックスさんっ!!大変ですっ!!!」ズアッ!!
ウッ…………
イン「うわああおああああああああああああああああああおあああああああおああああああああああああああああああああああああああああああああおああああああああああああああああおああああああああああああおああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ビエーン!
上条「…うるせえ、夜に騒ぐな」
イン「ああああああうううおおおあおあ!!…って、ひょうか!?」
風斬「すいませんっ…はぁ…はぁ…ノックもせずにお邪魔してしまって!」
DTCD(かといって急に床から飛び出してこなくてもいーだろ)
上条「どうした…?ひどくアセってるみてーだが」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
風斬「来たんです…『怒り』が!今まさにッ!!」キッ!
イン「…えっ!?ひ、ひょうかが言ってたあの大きな『憎悪』が迫っているって事が!?」
上条「…説明しろ」
風斬「『怒り』の感情が唐突に大きくなったんです…!まるで今まで押しとどめたいたものが爆発したみたいに!!」
イン「じ、じゃあ…」ゴクリ
風斬「お察しの通りです…今、大きな戦いが起こりかけている!お二人にも警告を…」
上条「行くぞ…準備しな」ザッ…
風斬「か、上条さん!?」
イン「…ひょうかの話を聞いたのは私達だけ!止められるのも私達しかいないんだよ!!…なんとかしなきゃ!」
風斬「…ッ」
上条「やれやれ…とっとと済ませて寝るとするか、案内しな」
風斬「はっ、はいっ!」
イン「…ちょっと待って!!」
上条「…ン?」
風斬「どうしたんですか…?」
イン「い、いや…戦いになりそうだし、正装してから行こうかなーって…その」モジモジ…
風斬「へ?」
イン「あ、あの……また、ぱ…………んんんーっ!オホンオホンオホーン!!パンツをオホッオホッ変えたくてオホッ!!」ゲホッゲホッ!
上条「………」
風斬「………」
DTCD「………」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
イン(いっ…イデェーッ!!視線が痛すぎるんだよッ!!1◯歳になったのにやらかすなんてありえねーんだよッ!!(二回目))ダラダラ
学園都市、地下アーケード街
ドババババババッ!!チュンチュンチュン!!
ゴーレム「AGAAAAAAAAAA…!!」ギンギンギン!!
「なっ…何なんだあの化け物は!?」
「くそーっ!!銃が通用しないッ!」
「あ、危な…うわああああああ!!」ボッゴオオオオオオオオ!!!
鉄装「た、隊長!一体アレは…!?」
黄泉川「私にも分かるワケねーじゃん!でもセンサーにAIM拡散力場の反応は無かった…能力者じゃない事は確かじゃんよ!!」ガガガガガガガガガガ!!!
ツカツカ…
???「あーあー…片腹痛いわねぇ、アタシの『エリス』をチンケな能力者と一緒にしないでほしいわ」スッスッ…
黄泉川(あの石巨人の後ろにいる奴…アイツが操っているのは分かっている!しかし…)
鉄装「ううううっ…!駄目ですっ!押し切れませんッ!」ドガガガガガガガッ!!
黄泉川「…まずはアレをどうにかしなきゃならんじゃん!!」ガションッ!
ガギンガギンガギンガギンガギン!!
???(ふぅーん…まぁまぁやるみたいだな、そんな豆鉄砲じゃエリスにはキズ一つつけられないけど)クス…
「くそっ!!銃弾がだめなら爆発で…」スポンッ!
黄泉川「ま、待て!早まるなッ!!」
ゴーレム「GRUAAAAAAAAAA!!」ゴバァアアアアアアアアーッ!!!
「ううっ!?」ボトン!
鉄装「ばっ…爆弾が!!」
黄泉川「…総員!!伏せろォーーーーッ!!」バッ!
…ボッゴォオオオオオオオオオオン!!!!
パラパラパラパラ…
黄泉川「ぐっ…うううっ…鉄装、生きてるか…?」
鉄装「なん…とか…でも、身体が動きそうにありませんっ…!」
黄泉川(マズったじゃん…!他のヤツも再起不能か!)
…ズウウウンッ!
黄泉川「ッ!!」
??「タダの人間にしちゃあ、そこそこやった方じゃない?…ま、無駄な足掻きだがな」スタスタ…
黄泉川(くっ…くそっ!アタシも動けそうにない!このままじゃ…)
「…待ちな、デク人形」
黄泉川「!!」
??「…なんですって?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「『待て』と言ったんだぜ?聞き返すこともないだろうに」
??「貴様は…」
黄泉川「こっ…小萌先生のトコの上条!?なんでこんなところに!!」
ザッ!
鉄装「えっ!?だ、駄目です!民間人は離れてください!危険ですっ!」
黄泉川「何…?」
風斬「インデックスさん!ここです!」
イン「あれはオイルパステルを用いたゴーレム…!土属性の魔術なんだよっ!!」
黄泉川(プラス女子供が二人…!?なんでこんなところに!)
??「へぇー…『禁書目録』に『虚数学区の鍵』…そして『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が一気に集まるとはな、驚いたわ」ニヤッ…
風斬「えっ!?」
イン「わたしの事を知っている…?」
上条「イマジンブレイカーか…ずいぶんセンスのねえ名前をつけてくれたモンだな、てめー何者だ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
シェリー「アタシの名前は『てめー』じゃないわよ?シェリー・クロムウェル…イギリス清教所属の魔術師だ、それでこっちがエリス…以後よろしく」
ゴーレム「GUOOOOOO……」ギゴゴゴゴ…
イン「イ…イギリス清教所属!?」
上条「ステイルのとこの一員か…だが身元がバラすメリットがねーぜ、何のつもりだ?」
シェリー「ステイル・マグヌスとは別派閥なんだがなあ…それに名乗った理由は」スッスッスッスッ…
風斬「!」
上条「……」グッ…
イン「…とうまっ!来るよ!!」
…ブンッ!
シェリー「『科学』と『宗教』の間に戦争を起こすためなんだよーッ!!」
ゴーレム「GWUOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!」ボゴォアアアアアアアアアアーッ!!!
上条「チッ…!」スタンッ!
イン「うわっ!!」
メギィイイイイイイイッ!!!
シェリー「そのためにィー…アタシの名前は覚えてもらわなきゃ困るんだよッ!!」ギラッ!
イン「戦…争!?まさか学園都市とイギリスを!?」
シェリー「言葉の通りだ…イギリス清教に所属するアタシが学園都市でひと暴れする事で火種を作ろうってわけだ!!」
ゴーレム「GYAGOOOOOOOO!!!」ゴギガガガガ!!
イン「そ、そんな事が…!!」
上条「やれやれ、トチ狂ってんのか知らねーが野放しにはできんな、風斬にインデックス…ケガしたやつをどかしとけ」
風斬「はっ、はいっ!!」
黄泉川「バカ言うんじゃないじゃん!!話は見えないがタダの学生が立ち向かえるワケ…!!」
上条「そのバカを今からやるんだよ…ケガ人はどいてろ」ダンッ!
黄泉川「おっ…おいっ!!」
シェリー「ハハーッ!!大した自殺志願者だねえ!!ペシャンコになりなッ!!」
ゴーレム「GRUUUUUOOOOOOO!!!」ドシュウウウウウウッ!!!
上条「…オラァアアアアーッ!!」ドギュウウウウウウッ!!!
黄泉川「そんな!真っ正面から!?」
メゴンッ!!
シェリー「…フッ」ニヤリ
風斬「か…上条さんっ!!」
…メキッ
黄泉川「え…?」
…メキメキメキメキメキメキ!!
シェリー「何っ…だと!?」
…ボゴォオオオオオオオオオーッ!!!
ゴーレム「GU…GUGAAAAAAAAAAAA!?」ズゥウウウウウウウン!!!
シェリー「ばっ…馬鹿なッ!?」
イン「打ち付けた拳が…ゴーレムの腕が砕けている!!」
黄泉川(こ、こいつ…レベル0って聞いてたのに…!)
上条「フゥー…」スッ…
シェリー(ぐっ…ぐぐぐぐ!!幻想殺しの能力は知っていたが…あの大質量の一撃を正面から打ち破っただと!?コイツ只者じゃあない!!)
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
上条「さてと…自殺志願者はどちらか、すぐに分からせてやるぜ…」ギン!
シェリー「…でもなァ!」ザッザッザッ!
イン(あの手の動き…空に術式を書いている!!)
…ゾザザザザザザザァ
黄泉川「なっ…!」
ゴーレム「U…UGOOOOOOOO…」メキョメキョメキョ…
風斬「うっ…腕が再生している!?」
上条(ステイルのイノケンティウスと似たような原理か…?いや、あの石の巨人の身体を作ってんのはブッ壊したガレキみてーだな)
上条「破壊と再生を同時にというわけか…めんどくせえな」スウッ…
シェリー「はははーッ!その通り!エリスは不死身のゴーレムだ…朽ち果てることは…無いッ!!」ブンッ!
ゴーレム「GOUAAAAAA!!」ドッゴォオオオオオオオオオッ!!
…ドガガガガガガッ!!
黄泉川「うおっ!?」バッ!
上条「チッ…ガレキを飛ばしてきやがったか」バシバシバシバシ!!
シェリー「フン!直接触れるのがダメなら石のつぶてやら衝撃波で攻撃すればいい…それだけだッ!!」
上条(近づけねーか…ここは一旦距離を)タンッ!
シェリー「おいおいおい!アタシはゴーレムを操るだけじゃねーんだよォ!?」バッバッバッ!
イン「あの術式…!まずいっ!!」
…バギッ!
上条「ぐっ!?」ビタァ!
風斬「かっ…上条さんの足元のがれきが!!」
シェリー「捕らえたァーッ!すかさず攻撃すべし!!」ヒュバッ!!
ゴーレム「GOAAAAAAAAAAA!!!」ズゴォオオオオオオッ!!!
シェリー(この一撃は避けれまい!上からの打撃で押しつぶしてやるッ!!)
上条「…くっ!」パキイッ!
シェリー「無駄だ!今更解除しても遅いッ!!ペシャンコになりなァーッ!!」
ゴーレム「GWUOOOOOOOO!!…GWUO!?」ズダアンッ!
黄泉川「何だ!?いきなりこけてんじゃん!?」
シェリー「なっ、何ぃッ!?どうしたエリス!!なぜ転倒して…ハッ!!」
シェリー(エリスの足が地面にひっついているだと!?これは一体…!!)
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
イン「へへへ…これでおあいこだねっ!!」ニイッ!
シェリー「ぐっ!テメェか禁書目録ッ!!」
風斬「インデックスさん…これは!」
イン「スペルインターセプト!(強制詠唱)
アナタの術式にちょっとだけ割り込みさせて貰ったんだよ!」
シェリー「クソッタレが!無力なガキがよくも…!」
イン「戦ってるのはとうまだけじゃない…私だって力になれるもの!!」キッ!
シェリー(ぬかったわ…脅威は幻想殺しだけだと思っていたが、最も警戒すべき敵はコイツか!!)
上条「料理のウデはまだまだだが…」スタッ!
シェリー(し、しまった!懐に…)
上条「サポートは悪くねえ…オラァアアアアーッ!!」ゾバァアアアアアアアーッ!!!
ゴーレム「A…ANGYAAAAAAAAAAAAAA!!!!」バキバキバキバキバキバキバキバキ!!!
黄泉川「しゅ…手刀でヤツの腕を斬り裂いたッ!なんつー膂力してんじゃん!!」
シェリー「ぐっ…ぐううううううっ!!」ギギギ…!
上条「恐らく弱点はアタマか…ちょいと高いとこにあるな」
イン「わたしに任せて!はあっ!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
風斬「剥がれた壁が浮かんで足場になった!」
上条「グッド…行くぜ!」ダンダンダンッ!!
イン「いけーっ!とうまっ!!」
上条(もう少しだ…頭をブチ抜くぜ!)ダンッ!
シェリー「あーあー…ちょいとナメ過ぎてたわね、アタシの悪いクセだわ」ペチペチ
イン(あ…あれ?こんな状況なのに、何であんなに平然と…)
シェリー「どうやらさァー…全力でぶっ潰したほうがいいみたいだねッ!!」シャッシャッ!
上条「何…?」
…ビキビキビキビキビキビキ
風斬「…えっ?この音って…」
イン「…ハッ!!ひょうかぁーっ!!上だっ!!上なんだよーっ!!」
「…GRRRRRRRRUUUUUUOOOOOO!!!!!!!」バァアアアアアーッ!!
風斬「きゃあっ!?」ガシイッ!!
黄泉川「な、何だ!?天井を突き破って…これはあのバケモノの腕!?」
上条「…ッ!!」
イン「ひょ…ひょうかがっ!!」
シェリー「はははははははーッ!!そうともさ…始めからねェー」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
ゴーレム1「GAAAAAAAAAAAA…!!」メキメキメキメキ…
ゴーレム2「GUOOOOOOOOO…!!」バキバキバキバキ…
シェリー「ゴーレムは…『2体』あったッ!!」ザンッ!!
シェリー「ハッ!始末するのは三人のウチひとりで十分だ…貰ってくよッ!!」
風斬「き…きゃあああああああ!!」ゴォアアアアアアアーッ!!
イン「そんな…!上に引きずり込まれた!!」
シェリー「余所見してんじゃねーッ!ガラ空きなんだよ!!」バッ!
ドバドバドバドバ!!
黄泉川「ううっ!?ガレキの弾丸か!!」
イン「うわあっ!!」ドシャッ!
上条「ぬうっ!?」グラッ!
シェリー「惜しいねェー!もうちょっとでたどり着けたのによォ!叩き落としてやるッ!!」
ゴーレム1「WUOOOOOOOOOO!!」ブゥウウウウウウウン!!!
上条「…チッ」シュダッ!!
ズウウウウウウウンッ!!
イン「とっ、とうまごめん!術式が中断されちゃった!」
上条「仕方ねえ…風斬の方はどうなった?」スタン!
黄泉川「天井に空いた大穴に引きずり込まれたじゃん…もうお前らも逃げろ!後はアンチスキルの増援が!」
上条「そうもいかねえんだよ、一刻を争う状況に間に合うと思うか先生?」
黄泉川「ぐっ…!」
イン「…わたしが」
上条「…ン?」
イン「わたしが…ひょうかを助けにいくんだよっ!!」スクッ!
シェリー「へぇー?アンタが助けに行くって!?いくら完全記憶能力があるからって戦えんのかい?」フン!
黄泉川「む、無茶じゃんよ!アンタみたいな子供にっ!」
上条「…………」
イン「だってひょうかは…私のこの町にきて初めての『友達』だからっ!!」キッ!
シェリー「…友達?」ピクッ
黄泉川「だ、だからって…」
イン「こんな時こそ力を貸して…助けてあげられるのが友達だもの!じゃなきゃ友達失格なんだよ!!」
シェリー「………ッ」
………………………
「シェリー…僕はね、いつしか『科学』も『宗教』も仲良くなれる日がくると思うんだ!」
「仲良くねえ…相変わらず楽天的ねエリス」
「だからさ!僕もシェリーの事をずーっと助けるから!シェリーも僕の事を助けてね!!」
「…はいはい!相変わらず自分勝手なんだから、ふふふ…」
シェリー(でも…エリスは…!)グッ…!
上条「…行ってこい」
イン「とうま!」
黄泉川「なっ…!?オイッ!この子一人に行かせるつもりか!」
上条「ただし、おれが行くまで絶対にくたばるな…それが条件だ」
黄泉川「!」
イン「…うんっ!!」シュパァッ!!
シェリー「…………」
上条「さてと…待たせたな」ザッ…
シェリー「…しゃらくせえ!無謀な事やってんじゃないよッ!!」ビュッ!
ゴーレム「BAOAAAAAAAAAAA!!!」ドッゴォオオオオオオッ!!
上条「…無謀かどうかは」バシッ!
シェリー(うっ…受け流した!?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
上条「インデックス…アイツ自身が決める事だ、他人に無理だ無駄だ言われる筋合いはねーな…」ギン…!
地上、アーケード街入り口付近
ゴーレム2「GOAAAA!!」ズウンッ!
風斬「うっ…うううううっ!!」メリメリ…!
風斬(本物の身体じゃないからといって痛みは本物ッ!このままじゃ!)
…ゴウウウウウウウッ!!
ゴーレム2「U…UGOOOO!?」ドロオッ!!
風斬「えっ!?」グラッ!
風斬(穴から炎が吹き出て掴まれた腕を焼き切った!?)
風斬「こ、これは…!」ドサッ!
イン「…とうまのおかげなんだよ」ヒュウッ…
ゴーレム「AGA!?」
風斬「!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
イン「私の『自動書記』を壊してくれたから…まだ慣れないけど魔力が湧き出てくる感触があるッ!ひょうか…下がってて!」バッ!
風斬「…インデックスさん!」
……………………
上条「…オラッ!オラオラオラオラッ!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
ゴーレム「U…GUGUGUGU…!」ズリズリ…
シェリー(何てヤツだ…圧倒的な質量の差があるエリスを拳だけで押している!能力だけじゃあない、コイツは強すぎるッ!!)
上条「どうした?随分ニブい泥人形だな…ガキのころ工作で作ったヤツのほうがまだマシだぜ」タンッ!
シェリー「…ハン!減らず口を叩いてな!ならこれはどうだ!?」シュバッシュバッ!!
….ドシュドシュドシュッ!!
上条「何ッ…?」シュタンッ!
シェリー「ゴーレムプラス天井からの落石だ!アンタの動きを制限させてもらうよッ!!」
ゴーレム「GOOOOOOAAAA!!!」ボッギャアアアアアッ!!
上条「うぐッ!!」ボッコォオオオオン!!
シェリー「自ら吹っ飛んで衝撃を殺したか!抜け目のないヤツ!」
上条「………」ズザザザッ!
ゴーレム「OGOOOOOOO!!!」ドヒュオオオオオオオーッ!!
上条「オラッ!」ドシュウッ!
シェリー「…へッ!」
…ミシッ!
上条「ぐっ!?」ズザッ!
上条(衝撃を殺しきれてねえ…さっきより明らかに固くなってやがる!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
シェリー「上のゴーレムは自動操縦だがコッチにはワタシがついてんだぞ?ちょいと集中力を増せば密度を増すことも可能なんだよ!!」
上条「やれやれ…泥人形から石像になったってのか?」コキコキ…
シェリー「ほざけ!ここまで来たらアタシは退くことはない…全てをブッ壊して土くれにしてやるよッ!!」ギリッ!
123 : ◆CzqmRImo0Q - 2015/01/26 00:24:04.65 1dkecYfF0 467/1581とある原作とは違いインさんも魔力必須の魔術が(まだ多少)使えます、だって使えた方が戦闘が映えるんだもん!
次回決着ラリホー
上条「…たいした覚悟だ、てめえの『怒り』は相当みてーだな?」
シェリー「なんだと…?」
上条「こっちにはヒトの感情を見通せるヤツがいる…ソイツ曰く襲撃者は学園都市を『憎悪』してると言っていた」
シェリー「…何が言いたい」
上条「戦争をおっ始めようというてめーの目論見、動機は個人的なものなんじゃねーかとフト思ったんでな…」
シェリー「ッ!!」
上条「例えばありきたりだが…『復讐』ってのは分かりやすいか?」
シェリー「それが…それがどうしたッてんだよ!?」シュバッ!
ゴーレム「GRUUUUUUUU!!」ブゥウウウウンッ!!
上条「フン…」ダンッ!
ボッガァアアアアアアン!!!
ブシュウウウウ…!
上条(水道管が破裂したか…しかしアイツ(インデックス)の言ってた事で動揺してたんでまさかとは思ったが)ザザザッ!
シェリー「その通りだ…アタシは復讐を果たしに来たのよ!『科学』と『宗教』両方にな…」
上条「両方だと…?」
シェリー「昔…アタシの友人が死んだ、この2つの勢力の違法な協定の狭間で…!」ギリッ…!
上条「………」
シェリー「友は実験に身体をボロボロにされた挙句…殺された!なぜだ!?なぜエリスが死ななければならなかった!?」ダンッ!
上条「だから両方を滅茶苦茶にしてやろう…そう考えたってのか?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
シェリー「誰ができる…?誰が友の無念を晴らせる!?アタシだ!アタシだけだッ!!この下らない世界をすべてブッ潰して、友を殺したヤツらに…後悔させてやるッ!!」ヒュバヒュバヒュバァッ!!
ドゴドゴドゴドゴァッ!!
シェリー「幻想殺し…上条当麻!まずはお前からぶっ壊す!!」
上条(揺さぶりをかけるつもりだったが目論見が外れたぜ…なら)パシィッ!
上条「…シッ!」ダッ!
シェリー(急に距離を詰めてきた!?手に持っているのは…)
上条「…オラァッ!!」ドズウッ!
ゴーレム「UGO!?」メキッ!
シェリー「木片を突き刺したのか?フン!そんなチャチな杭じゃあエリスは砕けねーんだよッ!!」
ゴーレム「GAUAAAAAAーッ!!」ボッガァン!!
上条「フッ!オラオラオラオラァ!!」ボゴボゴボゴボゴッ!
シェリー「杭をさらに打ち込んでも無駄だ!スキだらけだぞッ!!」
…ドヒュッ!!
上条「…がはっ!!」ドッシャアアアアア!!!
シェリー「マトモに食らったか!効かないと分かっているのに止めないとは思ったよりマヌケだなぁ!?」
上条「ぐっ…!」ムクリ…
シェリー「そろそろトドメだ…幻想殺し!アンタが戦争の狼煙となれッ!!」バッ!
上条「断る…それに言っておくがおれの決め手はスデに『完成』している」
シェリー「『完成』だと?ハッタリも甚だしいわねェー…追い詰めらたのはてめーだろうが!!」フン!
上条「なら…試してみろッ!」ダッ!!
シェリー(正面から突っ込んでくるか!悪あがきに他ならないッ!)ヒュンッ!
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
シェリー「やはり自殺志願者はてめーだった!!アタシの…勝ちだァアアアアーッ!!」
ゴーレム「GORUUUUUUUUUUUUUUUUUOOOOOOOOOOOOOOOーッ!!!!!!」ドッガァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
上条「…………」ダダダダダダダダ…!
シェリー「これで終わりだッ!上条当……」
…メキイッ!!
ゴーレム「…GUGA!?」ビタアッ!
シェリー「…えっ?」
上条「…来たか」ダダダダ!!
シェリー(何…だ?エリスが…あんな縦に大きな亀裂が…何故!?)
ゴーレム「GU…GA…GUGAGAGAGAGA!!??」ビシビシビシビシビシビシビシ!!
シェリー「エリスが…裂け……!」
…ダンッ!
上条「オラオラオラオラオラオラァーッ!!!!」ボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴ!!
ゴーレム「GU…UGOAAAAAAAAAAAAAAAAーッ!!!!!!」ドッガァアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
上条「フン!」ダンッ!
シェリー「嘘…でしょ?強化した…エリスがッ…!」ワナワナ…
上条「…隙だらけだ」グッ!
シェリー「…ハッ!!し、しまっ……」
上条「オラァッ!!」ブンッ!
シェリー「がっ!うぐぅぅぅううっ!!!」ドッシャアアアアッ!!
上条「打ち破られちまった事に動揺したな…やれやれ」
シェリー(が…う…!何故だ…何故エリスを砕くことができた!?あんな小さな木の杭で!!)
上条「あの打ち込んだ木の破片…あれに水を染み込ませておいた」
シェリー「水…だと?」グググ…
上条「もちろんただの木の杭じゃ砕くことは不可能だ、しかし水を吸わせて膨張させ…さらにそれを深く打ち込めばどうなる?」
シェリー「…まさか!?歴史上でピラミッドの石を切り出したようにエリスを真っ二つにしたってのか…!」
シェリー(そんな…そんな原始的な方法でアタシの術を!?)
上条「歴史に学んだってことだ…科学だなんだ言っているが、古い技術も捨てたもんじゃねーぜ…」バン!
ダダダダダダダダダ!!
アンチスキル「隊長!増援が到着しました!ご無事ですか?」
黄泉川「なんとかな…」
鉄装「負傷者の手当てをお願いします…うううっ」
アンチスキル「了解!」
黄泉川(上条のヤツ、マジで倒したっていうのか…?アイツ一体何者じゃんよ!?)
黄泉川「あっちに倒れてる犯人がいるじゃん!早く確保を…」
…メキメキメキ!
黄泉川「てっ…天井が!上条!離れろ!!」
上条「ムッ…?」
シェリー(ま、まずい!このままでは崩れるッ!!今の戦いのせいでカラダが動か…)
…ズゥウウウウウウウン!!!
黄泉川「か…上条ーッ!!」
シュウウウウウウウ………
シェリー「ッ……………!」
上条「…………」
シェリー(…あれ?なぜ私は生きているんだ…こんな状態で避けることなんか出来るはずが…!)
上条「運が良かったな…デカイ瓦礫なら今ごろお互いペシャンコだぜ」ガラッ!
シェリー「あ…アタシを庇ったのか!?な、なぜ…!」
上条「動くなよ」ヒョイッ
シェリー「わっ!」
上条「残りの石人形は自動操縦と言ったか?」スクッ
シェリー「おっ…おろせっ!訳を聞かせ…!」
上条「やれやれ…直接ぶっ壊すしかねーな」スタスタ…
………………………………
イン「はぁ…はぁ…」ゼエゼエ…
風斬「インデックスさん…大丈夫ですか?」
イン「まだ大丈夫…!とうまが来るまで頑張らなきゃ!」
ゴーレム「GOOOOOOOーッ!!」ゴァアアアアアアアアアッ!!
イン「くっ!防御を…うっ!?」ガクッ!
風斬「!!」
イン(駄目だっ!まだ身体が魔力を使うのに慣れていないのかも!ま、まずい……!)
風斬「…危ないッ!!」バッ!!
イン「えっ!?」
ズッザァアアアアアアアアアアアアアア!!!!
風斬「ッ…!!」メキメキメキメキ…!
ゴーレム「GUOOOOOOOO…!」ギギギギギギ…!
イン(ひょうかに…こんな力が!?)
風斬「無事…ですか?」ニコ…
イン「うっ…腕にヒビが入ってるんだよ!!このままじゃひょうかが…早く離して!」
風斬「インデックスさんは私を助けてくれた…なら、私もそうしなくちゃ駄目なんです!!」
イン「…!」
ゴーレム「GRRRRRRUUUUU…!!」ギギギギギギ…!!
風斬「くうううううううっ…!!」メギメギメギ…!
イン(わたしに…もっと力があれば!『友達』を守れるのに…うううううううっ…!!)グググ…
「…よく耐えたな」
風斬「…!!」
イン「こ…この声はッ!!」
上条「…オラァアアアアアーッ!!」バッゴォオオオオオオン!!
ゴーレム「GNUUUUUUUUーッ!?」バッキャアアアアアアアン!!
風斬「わっ…!上条さん!!」ドサ!
イン「とうま…来てくれたんだねっ!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
上条「てめーらは下がってな…後はおれが終わらせる…」グッ!
シェリー「今ゴーレムは暴走状態にある…!」ハァ…ハァ…
イン「あ、あなたは…!」
シェリー「そのままだと死ぬぞ…上条当麻ッ!!」
ゴーレム「GUGOOAAAAAAAA……」ガバァアアアアアッ!
上条「なに…?」
イン「ゴーレムの身体が裂けた!?」
ゴーレム「…OGOOOOOOOAAAAAAAAーッ!!!!」ガブゥウウウウウウウウッ!!
上条「ぬうっ!?」ガッシィ!!
シェリー「食らいついたッ!」
風斬「こ…このままじゃ潰されてしまいます!!」
ゴーレム「……GABUッ!!」ガッギィイイイイイイイイイイン!!
イン「!!」
シェリー「お…押しつぶされた!?」
風斬「か…上条さぁああああああああん!!!」
イン「…………」
…………………ラ…
ゴーレム「…MUGUッ!?」ギゴッ!
イン「…いや」
風斬「えっ…?」
………オ…ラ………オ……オ……
シェリー「こ、この音は…!?」
風斬「だんだん大きくなっている!!」
…オラ……オラ…オラ……!!!
イン「とうまは…まだやられちゃいないんだよッ!!」
…バキイッ!!
シェリー「!!」
風斬「あの…突き出た拳は!!」
上条「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
ゴーレム「GOBU…!?GAGUGUGUGU!!!」ゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバゴバ!!!
風斬「ゴーレムを…内側からっ!」
上条「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァアアアアアアァーッ!!!!」バッゴォオオオオオオオオオオオオオン!!!!
イン「破壊した!!」
ゴーレム「UGUAAAAAGAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!……AGAッ!?」ブシュンッ!!
上条「フー…」スッ…
シェリー(何て事…この男、暴走状態のゴーレムを!)
上条「おれを噛み砕くには…ちょいとカルシウムが足りねーな」
イン「とうまの…勝ちなんだよっ!!」
ドォーーーz_________ン!
風斬「止めることができたんですね、私たち…!」
イン「えへへっ!全員が力を合わせたおかげなんだよ!」
上条「やれやれ…寝る時間がなくなっちまったぜ」カリカリ
風斬「上条さん、インデックスさん…助けに来てくれてありがとうございます、あのままだったら私…」
イン「友達ならトーゼンなんだよっ!助け合って一緒に笑う事が義務かも!」ニヒッ!
風斬「…はいっ!」ニコ!
シェリー「ひとつ聞かせろ…」ムク…
上条「…何だ?」
シェリー「なぜワタシを助けた…?お前達の命を奪おうとしたんだぞ!」キッ!
上条「別にてめーのためじゃねえ」フイッ
イン「とうま…」
シェリー「なら…どうして!?」
上条「…てめーが死んだら先に逝った『友人』ってやつに面目が立たねえ、そう思っただけだ」
シェリー「…!!」
……………………………
「シェリー!約束だよ、僕たちは友達だ!死ぬまで…いや!死んでもずっとだ!!」
「もう…何よそれ?死んだらなにも残りゃしないわよ」
「そんなことないさ!ヒトは居なくなった後でも確かに残るものがあるんだ!きっとね!」
「分かった分かった!そのとーりねー」
「あーっ!バカしてるだろシェリー!」
「そんなことないわよぉ?おバカなエリスさん?」
「もー!…プッ!フフフフッ!」
「…くすっ!うふふふふ!」
………………………………
シェリー(…バカ、先に逝っちゃってどうすんのよ…エリス)ポロッ…
上条「以上だ、これで納得したか?」
シェリー「充分理解したわ…アナタが稀に見る『イイ男』ってことがね…」フッ
上条「…フン」
風斬「…今、あなたの心の『怒り』がおさまりました、すごく…安らかな心を感じます!」
シェリー「そう…そいつはどうもね」
イン「これで全て一件落着なんだよ!」
風斬「良かったです…最後に、このように終えることができて」ギュッ…
上条「なんだと…?」
イン「…えっ?さい…ご?」
…シュァアアアアアアア
風斬「時間切れ…みたいですね」
上条「!」
イン「ひょ…ひょうか!?身体が!!」
風斬「私は元々AIM拡散力場から生まれたとても不安定な存在です、そろそろこうなると思ってました…あはは」シュウウウウウウウ…
上条「…………」
イン「そ、そんな!せっかく友達になれたのに!!駄目だよそんなことっ!!」
風斬「インデックスさん…私嬉しいんです!消えてしまう前に一緒に遊べた事が!」
イン「…うっ…うううううっ…」グスッ…
風斬「もう何度いっても足りません…ありがとう、本当に…ありがとう」ギュッ…
イン「あううう…ひょうか……わたし!」ポロポロポロポロ…
風斬「私が生まれた理由は…お二人に会うためだと思うんです…きっと!」
イン「うん…うんっ!」ゴシゴシ!
風斬「またいつか会える時が来ます!それまで…」フワッ…
イン「さよなら…ひょうか!」グッ…!
上条「…あばよ」
風斬「さようなら…私の『友達』」ニコ…
ファアアアアアア………
上条「夜明け…か」
シェリー「…アタシも礼を言うべきだったわね、あの子のおかげで救われるキッカケになったのに…」
上条「…さあ、どうだろうな」
イン「…とうま」
上条「…どうした?」
イン「わたし…学校に行きたい!ひょうかの分まで…友達作って、遊んで……それで……」
上条「そうか、おめーがそう思うなら…それでいい」ポン…
イン「うん…ううう….!…うわあああああああああああああああん!!!」ボロボロボロボロボロボロ…
上条「…やれやれだぜ」
……………………………
柵川中学、一年教室
ワイワイ、ガヤガヤ
初春「なんだかみんなザワザワしてますね…何かあるんでしょうか?」
佐天「えーっ!?初春知らないの?転校生が今日から登校するんだよ!」
初春「ええっ!そうなんですか!?」
春上「しかも留学生って聞いてるのー」
初春「留学生…一体どんな人が…」
先生「おーい!入ってきなさい!」
佐天「おっ!くるぞくるぞ〜!」
初春「はわわ…なんだかドキドキしますね〜」
…ガラッ!
インデックス「ふーっ…」スタスタ…
…オォーッ!カワイイ!エキゾチックダ!クウキジャナイ!?
佐天「おおーっ!あの子が!!」
春上「小柄でかわいいのー」
初春「きれいな眼だなぁ…」
先生「彼女は『ニコラ・アナスタシア』!イギリスからはるばる学園都市に勉強にきているそうだ、みんな仲良くするように!」
イン「こ、こんにちはっ!イン…二、ニコラといいます!今日から皆さんよろしくお願いしますなんだ…ですっ!」ペコリッ!
ワーッ!パチパチパチパチパチパチパチ!!
先生「じゃあ、佐天と初春の後ろの…あの頭に妙な花がついてる子のナナメ後ろに座ってくれ」
イン「はっ…はいっ!」トコトコトコ!
ガヤガヤガヤ
イン「ふぅ…」ペタン
イン(ここが日本の学校、『チュウガク』かぁ…こんなに多くの人の前に出たのは初めてかも!)ドキドキ…
佐天「…ねーねー!ニコラさん!」クル!
イン「ふ、ふえっ!?わたし!?」ビクッ!
佐天「そうそう!あたし佐天涙子っていうんだ!近い席どうしよろしくねっ!」ニコッ!
イン「さてん…さん?」
初春「あっ….あのっ!初春飾利っていいます!よろしくですっ!」オドオド
春上「春上衿衣なの、よろしくなのー」ニコリ
イン(そうだ…ひょうかの分まで…わたしは!)ギュッ…
イン「…うん!こちらこそよろしくなんだよっ!」ニパッ!
佐天「へっへーん!この佐天涙子に何でも聞くがいいっ!!」エヘン!
初春「さ、さてんさん変なこと教えちゃだめですよ!?」
春上「情報は玉石混交なのー」
エーッ?ナニナニ?アタシモジコショウカイスルー!アタシモアタシモー!
イン「みんなもよろしくっ!えへへ…」
佐天「ニコラちゃんてさーイギリスではあだ名とかあったの?カッコイイのとかさ!」
イン「えっ?あだ名…?」
初春「ニックネームのことですよ!」
イン「………インデックス」
佐天「へ?インデックス?」
イン「うん!記憶力には自信があってね、教科書のページを当てたりできたから…」
初春「だから『索引』っていう意味のインデックスなんですか!?か…かっこいい…!」
佐天「はえ〜!じゃあわたしは『ゴージャス☆アイリン』とかかなっ!?」キリッ!
春上「佐天さん凶暴ですのよなのー」
初春「ゴージャス要素無いじゃないですか!?」
イン「確かにそうかも」
ナニィーッ!?コノウイハルメ!パンツメクッテヤルッ!!イ、イヤー!ヤメテクダサーイ!ナンデワタシダケ!?オイエゲイナノー
イン(待っててねひょうか…また会える時まで、友達をいーっぱい作ってみせるからっ!)グッ…!
…………………………
イン「…よしっ!それじゃあ学校に行って来るんだよー!!」タンッ!
上条「とっとと行け…よそ見するなよ」
イン「はーいっ!とうまにシェリー!行ってきまーす!」タタタタターッ!
シェリー「はいはい、いってらしゃいな」フリフリ
上条「…………」シュボッ…
シェリー「あら…日本ではハタチからじゃないのかしら?」
上条「自己責任だ」フー…
シェリー「ふーん…ま、いいわ!私にも火ィちょうだいな」パクッ
上条「…チッ」ゴソゴソ…
シェリー「いいわよ、直接貰うから」スッ
上条「何…?」ピトッ
シェリー「フー…ごちそうさまっと」ニヤ
上条「…イヤミなヤツだ」トントン
シェリー「堅いこといいなさんな!どうせ今日で共同生活も最後なんだからさ…お迎えも来たみたいだし」
ステイル「上条…無事なのか!?」ツカツカ
上条「ステイルか…見てのとーりだぜ、問題ねえ」
「シェリー・クロムウェル、あなたを拘束します」
「我々と本国に戻ってもらうぞ!」
シェリー「へいへい…上着くらい着せてよね」バサッ
ステイル「しかし驚いたよ、『お前のところの魔術師をかくまってる』というLINEが送られてきた時は」
上条「色々あったんでな…」
シェリー「それじゃあ上条、あの子(インデックス)にもよろしくね?またね」クス
上条「へいへい…」
シェリー「やっぱり素直じゃない男!でも…またいつか会いましょう、じゃあね…」クルッ
スタスタスタ…
ステイル「…なあ、上条」ボソボソ
上条「何だ?」
ステイル「シェリー・クロムウェルといえばイギリス清教でも有数の堅物だぞ…?どうやって懐柔したんだ?」
上条「…知るか」
ステイル「それとインデックスのことだ!まさか学校に行きたいなんてお願いされるとは思ってもみなかったよ」
上条「あいつ自身が決めたことだ、おれは関係ねえ」
ステイル「いや…なんだか感慨深いんだよ、彼女が普通の暮らしが出来るようになったってことだろう?君に預けて本当に良かった…本当にね」
上条「それじゃあアイツの生活費を増やせ」
ステイル「う…上に掛け合ってみるよ…ははは…」
イン「ああーっ…!るいこと、ういはるとの待ち合わせに遅れちゃうよ!」タタタターッ!
イン(でも…こんな思いができるのも友達がいるからだよね!ウフフ…!)
イン「…あっ!いたいた!おーい!るいこ!ういは……」
「…さようなら」
イン「…!!」ピタッ
佐天「あっ!ニコラだ!…あれ?どうしたんだろ?」
初春「ニコラさーん!こっちですよー!」
イン(今の…声って…)
佐天「にーこらーっ!!」
イン「…うん!今いくんだよーっ!!」タッ!
イン(また会えるよね…ひょうかっ!!)ニコ!
パァアアアアアーーーーz_________ッ………………
とあるビルの屋上
ヒュオオオオオオオオオ…
???「ハイ、ハイ…超問題ありません、私だけで十分です」
『でもね絹旗…相手は単独犯にも関わらず、中々セキュリティレベルの高い研究所を襲撃する未知数な標的って聞いたわよ…1人で平気なのね?』
絹旗「麦野達は他の仕事があるのでしょう?私に超任せて下さい…それでは」ピッ
絹旗(さて、これがさっき組織から渡された詳細書…確認しましょうか)ガサガサ
…ピタ
絹旗(ふむ、浜面…初流乃(はるの)?)
絹旗「なら浜面初流乃、あなたに超恨みはありませんが…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
絹旗「…超消えてもらいます」
To be continued…
174 : ◆CzqmRImo0Q - 2015/01/28 10:04:56.59 Bdj4lCORO 502/1581ちなみにインさんの偽名は聖女の『アナスタシア・ニコラエヴナ』からです(ロシア生まれの人らしいけど)
それではスタート!
第9話
「無駄だから嫌いなんだ…無駄無駄…」
廃工場、隠しアジト
???「あのやろー…!何考えてやがんだッ!クソ!」ズカズカズカズカ!
「あ、あれ?服部さん、どうしたんスか?」
「ひどく怒ってるみたいですが…」
服部「駒場さんに用がある!通るぞ!!」バッ!
「ち、ちょっと!?」
服部「入るッスよ!!」ガラッ!!
…カリカリ
駒場「服部か…何か用か?少し忙しいんだが」クルッ
服部「…何もこーもねーっすよ!!『アイツ』が俺らのグループを抜けるってマジなんですか!?」バン!
駒場「…その事なら、俺が許可した」カリカリ
服部「なっ…何だって!?駒場さん!アイツは幹部の一人なんだぜ!?一体何を考えて…!」
駒場「服部…お前も充分理解しているだろう?」
服部「えっ?」
駒場「『アイツ』がこの程度の組織の器には収まりきらないという事をな」
服部「…ッ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
駒場「思えばアイツはここに入った時から只者じゃあなかった、人に膝をつかせるようなカリスマ…それがヤツには備わっていた」
服部「それは…」
駒場「それに俺はヤツの『夢』に賭けてみたい…そう思った、今後も武器や情報などの提供を続けるつもりだ」
服部「…あーあ!あんなすげえ奴が、さらにすげえ事を企んでるってんだから驚きを通り越して呆れちまうぜ!ったくよー…」ボスッ!
駒場「ありえない事かもしれん、だがアイツには可能性を感じさせてしまうような魅力がある…恐ろしいと感じる程な」
………………………………………
学園都市、噴水通り
ワイワイ、ガヤガヤ
友2(あーあ…退屈だな、近々大覇星祭があるけど…道行くんも輝泰くんも由佳奈さんまで今日は用事があるっていうし、やることがないなぁ)
康二(あ、申し遅れました!僕は広瀬康二っていいます!ぶどうが丘学園の二年です)
康二「…僕誰に言ってんだろ、まぁオーソンで立ち読みでもするかなぁ」トコトコ…
???「……おっと!」
康二「わっ!」ドン!
コテン!
康二「いたた…」
???「すいません、よそ見をしていました…大丈夫ですか?」
康二「あっ!大丈夫です、こちらこそすいません!」
???「失礼しました、それでは」ペコリ
スタスタ…
康二(ふぅ…よそ見してたな、今の子確か…あれはどこかの中学の制服だっけ?中学生にしては大人びて見えたけど…)
康二(…まぁ僕の身長がだいぶ小さいってのもあるけど)タハハ…
康二「あっ!そういえば今日は外国のマンガ『JoJo's Bizzare Adventure Part1(翻訳版)』の新刊発売日か!!」
康二(確か財布に3000円くらい入ってたはず…)ゴソゴソ
康二「あれ…?」 ピタッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
康二「……無いッ!?僕の財布が、どこにも!落っことしたのかッ!?」キョロキョロ!
康二(……無い、あぁ…いったいどこで…)
康二「…ん?」
………………………………
サッ…
???「すいません、よそ見をしていました…」
………………………………
康二「ま…まさかッ!!」
路地裏
???(ふむ…広瀬、康二くんか…悪いけどもらっとくよ)ゴソゴソ
???「3000円…悪くないね」ニヤリ
??「おいっ!はまづらァ!!」
ズカズカ!
???「…あなたは」
??「きょーも上手くパクってきたみてぇだなぁ~はまづらくん!相変わらず手癖の悪いやつだ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「『涙目のルカ』さん…何でも昔好きだった女の子にふられた後遺症のせいで、心の傷がなおった今でも常に涙目だとか…」
涙目のルカ「フン!」グスッ
浜面「僕に何か用ですか?」スッ
ルカ「な…ちょっとこっち来いよ、ここ…」クイクイ
浜面「……」
ルカ「お前年いくつ?」
浜面「14です」
ルカ「14ッ!へぇ~若いねェ~…今日はお前に教えたい事が会って来たんだよ…」
浜面「…なんですか」
ルカ「それはなぁ…社会の『ルール』ってやつだよ、ヒヒヒ…」
浜面「ルール?」
ルカ「なぁ浜面、いい友情関係には『3つのU』が必要なんだ…」
浜面「3つのU…」
ルカ「ああ…ひとつ目は『うそをつかない』だ、ふたつ目は『Hail 2U』…そしてみっつ目は相手を『敬う』……いいだろ?友情の3つの『U』だ」グスッ
浜面「…結局、何の用なんですか?」
…ジャキッ!
ルカ「話を今してんのはこのオレだッ!誰が質問していいと言ったッ!?このボゲがッ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「…………」ググググ…
ルカ「お前最近荒稼ぎしてるみてぇだなぁ…おれはまだお前から『敬い』の品を貰ってねーぜ?とっとと金よこせ…このナイフで刺されたくなけりゃなぁ!!」 ギラリ…!
浜面「…あなたは僕と関係ありません、払うカネはないです」
ルカ「…なんだと?」
…ブンッ!!
浜面「……」サッ
ルカ「このガキャアァァァァーーーーッ!!」ブルブル!
浜面「ルカさん…2度同じ事を言わせないでくださいよ…一度でいい事を二度いわなけりゃあいけないってのは…ソイツが頭が悪いってことだからです」
ルカ「ぐぐぐぐぐ…!」ギリギリ…
浜面「あなたに払うカネは『無い』と言ってるんですよ…3度目は言わせないで下さいよ」
ルカ「てめーは…てめーはもう…!!」ジワッ…
ルカ「てめえはもう…おしまいだぁあーーーッ!!」ドオオオオオオオオオオオオオオ!!
浜面「…やめろと言ったんだ、僕は今からただ『自分の身を守る』だけですよ…」
…パシイッ!
ザグン!!
ルカ「………へへへ」
浜面「………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ルカ(……あれ?)ブシュッ!
ルカ(なんで………なんで!?)ガクガク
浜面「ぼくへに攻撃するなら、それは自体を利用され自分自身への攻撃となり命とりになる…」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
ルカ「なんでオレの足に『オレのナイフ』が刺さってんだぁああああああ!?!?!?」ブシュッ!ブシュッ!!
浜面「そして3度目は言わせないでくださいよと頼んだはずだ、何度も言わせるって事は…無駄なんだ」
ルカ「ぐあっ!!ぐあっぐあっぐああああああああああ!!!!」バダンバダン!
…クルッ
浜面「無駄だから嫌いなんだ…無駄無駄」 スタスタスタ…
………………………………
康二「やばいよ…さっきのアイツ…見失っちゃったよォオオ~」オロローン
………………………………
康二「はぁ……」トボトボ…
康二(さっきのヤツは見失っちゃったし…お腹はすいてきたし…めちゃくちゃついてないなぁ…)
康二「もうあきらめて帰ろうかな…はぁ」
キャーキャー!
康二「…ん?」ピタ
女生徒達「ねーねーはまづらくん!一緒にお茶しない?」
浜面「うるさいな…1人がいいんだ、あっちいってくれよ」
女生徒達「はぁーい!またねはまづらくーん!!」
浜面「ふむ……」ガサガサ…
康二「おっ!?おいっ!!」ザッ!
浜面「……あっ」
康二「それは僕の財布!やっぱお前だっのか!……ってもうお金使っちゃってる!?」
浜面「君はさっきの…本当心が痛むけど、もうほとんどないんだ、使っちゃってさぁ…気の毒だけど」
康二「な、何だって!?」
浜面「…だからもう追ってこないで?」
クルッ!!
康二「今度は逃がすもんかッ!食らえ!念話能力(エコーズ)ッ!!」ウォオオオオオオン!!
浜面「…うっ!?」ビリビリ!
浜面「これは能力の…!君は超能力者か……ぐっ!!」ダッ!
康二(む、無理矢理範囲外に!?でもッ!)
康二「絶対捕まえてやるっ!!」タタタッ!
浜面「ッ…!」カクッ!
康二(路地裏に入った!逃すもんか!)
タッ!
浜面「フー…」ピタリ
康二「…何!?」
康二(な、なんで止まって…!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「もう一ペン言うけど…追ってくるなんて考えないでよ、本当は一ペンでいい事を二度言うのは嫌いなんだ…」 クルゥー…
康二(あの距離…威力を高めなきゃ!膝をつくくらいの強さで…!)
康二「……食らわせろッ!エコーズ!!」ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
浜面「なら…こっちは『コイツ』を使わせてもらうよ!」サッ!
康二「えっ!?」
康二(掲げたのは…空のゴミ箱!?)
………ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
康二「しまっ…!反響して………うあああああああああああ!!!!!」ビリビリビリビリ!!
康二(こんな…こんな方法で攻撃を返されるなんて!こ、こいつ…!)
浜面「手加減していたことが君のダメージを見ると逆によくわかる…君は『いい人』だ」
次の日、ぶとうが丘高校
一方通行「…それで結局逃がしちゃったってのかァ?」
康二「うん…」ションボリ
輝泰「かぁ~っ!てめえ康二!!おめえこのままでいいのかよぉ!?」
康二「も、もちろん諦めてないよ!絶対に捕まえてやる…と思ってるけど…」
一方「だいぶ頭のキレるやつだったんだろォ?そう簡単に捕まるか…」
康二「…うぅ」シュン
輝泰「歯がゆいぜぇ…なんとかできねえかなぁ~」
由佳菜「康二くんの財布を盗んだ………それは許されることじゃないわね……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
一方「う、うぉああッ!?」ガシャーン!
康二「ゆっ…由佳菜さん!!」
輝泰「おっおめーいきなり出てこねーでくれよぉ!?心臓に悪すぎる!!」 ドキドキ!
由佳菜「うふふ…待ってて康二くん、そいつの臓物を引き裂いて部屋に並べてあげるから」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
康二「(絶句)」
一方(ヤベェ…目がマジだ) ダラダラ…
康二「だっ、大丈夫!!僕個人の問題だし…」
由佳奈「でも悪人には天罰が下るべきだと思わない…?」ニコッ…
輝泰「人災だろソレ!?」
康二「ぼ…僕自身で!僕自身で決着をつけたいんだ!!それが男のケジメというやつで…その…由佳奈さんには安心していて欲しいんだッ!!」ガタッ!
由佳奈「康二くん…そこまで…」
………………………………
数ヶ月前
由佳奈「なんで…なんでアタシの気持ちを分かってくれないのよォオオオオオオオオオーッ!!」ギュルルルルルルルルゥーッ!!
康二「うっ…うわあああああっ!!」ビシイイイイイイッ!!
由佳奈「アタシの物になってくれないのなら…ブッ殺してやるわッ!!」ピグピクピグ!
康二(こ…告白されたときは浮かれてたけどッ!この女がとんでもない異常者だと気付いた時にはもう遅かったァーッ!こんなのってないよぉ!)ギリギリ…
由佳奈「最後通告よ…アタシの物になる!?ならないの!?答えなさいッ!!」
康二「ぐ…あ!」ギギギギギ!
康二(彼女の肉体変化(オートリバース)は髪の毛を触手のように自在に操ることができるッ!!ど、どうやって抜け出せば……)
由佳奈「さあっ!どうなの!?」クワッ!!
康二(…ハッ!!)
由佳奈「選択肢は無いわよ…あなたはアタシが理想的な男性にしてあげるわ!だから…」
康二「…大嫌いだ」
由佳奈「…なんですって?」ピクッ
康二「『大嫌い』だ…!君みたいな女の子とは絶対に無理だと、顔も見たくないって言ったんだ!!」ギン!
由佳奈「ッ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
由佳奈「…あんた………」ピグッピグッピグッピグッ!
康二「………」
由佳奈「…ブッ殺すわ!康二くんッ!!」ギャルルルルルルルォオオオオオオ!!!
ビシビシビシビシビシビシビシ!!
康二「…今だっ!エコーーーズ!!!」ウォオオオオオオオオオオオオン!!!!!
由佳奈「えっ?」
ビ…ビビビ…ビビビビビビビ!!
由佳奈(こ、康二くんの能力の音波が…アタシの髪の毛を伝わって!!)
由佳奈「き…きゃあああああああああああああああ!!!!!」ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!!!
康二「や…やったッ!!」ドサッ!
由佳奈「うあ…あああ…!」ヨロ…ヨロ…
由佳奈(なんてこと…まともに立っていられない!)
グラッ!
康二「…あっ!!」
由佳奈「!!」グルッ!
由佳奈(し…しまった!ここは屋上!お、落ち……!)グラァアアア………
…ダッ!!
康二「うっ…うりゃあああああっ!!」ガシィイイイイッ!!
由佳奈「こっ…康二くん!?」ビタアッ!
ヒュオオオオオオオオ……
康二「由佳奈…さんっ!絶対に離さないで!ぐぐぐぐぐぐぐっ…!!」ギギギギギギギ…
由佳奈(あ、アタシを躊躇する事なく助けようとするなんて…今まさに命を奪おうとしていたのに!!)
…ガラァッ!!
一方「オイ康二ッ!『おくじょうにいる、たすけて』って何があった!?」
輝泰「ゲゲッ!!その落ちそうになってる奴は誰だ!?」
康二「ふ…二人ともーっ!!は、早く助けてぇーっ!!!」ブルブル…
由佳奈(ふふふ…負けだわ、アタシの…完全敗北よ…)フッ…
…………………………………
由佳奈「やっぱりかっこいいわね康二くん…いいわ、何かあったらいつでも手伝うわ」ニコリ
康二「うっ…うんうん!!」ガクガク
由佳奈「またね、康二くん」スタスタ…
輝泰「アイツに行動させるのは絶対ヤバイからなぁ…ナイス判断だぜ…」
一方「しかしこれからどーすンだよ…策もねーのに」
康二「……どうしよう」ズーン
同日夜、某研究所
ウーウーウーウー!!ジリリリリリリリ!!!
音声システム「研究所内にて問題発生!警戒レベルS!!ただちに避難してくださいドスエ!」
研究員1「ひっ、ひぇええええ!?何が起こったんだッ!?」
研究員2「わ、わからん!しかしSレベルとなると実際死ぬ!!」
研究員3「とにかく逃げるんだよォーーーーーッ!!」
ウワアアアァアアアアアアアア!!
…キョロキョロ
スタン!
??「……ここが研究所の中枢部か」
??(被検者収容室は…)カタカタ…
???「ウソの警報を鳴らしその隙に…というところですか、でも超考えが甘いみたいですね浜面初流乃さん?」
浜面(なっ…!?)
???「残念ながらこの研究所を狙うとうアタリはついてましたよ」スタ…スタ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「……ッ」ジャキッ…
???「銃まで?ただの中学生ではない…まぁ超当然ですかね」
浜面「…何者だ」
絹旗「わたしは『アイテム』所属、絹旗最愛…あなたを『処理』しに来ました」
浜面(ついに…来たか) グッ…
絹旗「今、被検者収容室を探してたみたいですね…何が目的ですか?」ツカツカ…
…チャッ!
浜面「…それ以上近づかないで下さい」
絹旗「まさか人助けのつもりですか?偽善ですね、超ヘドが出ます」
浜面(……こいつ!!)
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
絹旗「…超素直に質問に答えた方がいいですよ?『質問』が『拷問』に変わる前に」 ギラ…!
浜面「…警告はしたぞ!」ダンダンダンダン!!
絹旗「おっと質問を銃弾で返すアホが1人登場~…テストで超0点とっちゃいますよ?まぁ…」スッ…
浜面「!」
絹旗「それを受け取るつもりも超ありませんがね!」ヂュインヂュインヂュイン!!
浜面(銃弾が空中で弾かれた!?)
絹旗「それでは、改めてあなたを『始末』させてもらいます…浜面初流乃!!」グッ!
浜面(こいつ…空力操作の能力者なのか?この浜面仕上には夢がある…こんなところで!)
浜面「あんたに邪魔されるワケにはいかないッ!!」ジャゴンッ!
絹旗「邪魔…ねえ、何を企んでいるのか超知ったことじゃないですけど」ジリッ…
浜面「………」チャッ
絹旗「しかし、次弾を撃ってこないとは中々用心深いですね…今度は弾をそのままあなたの方に超リターンするつもりだったのですが」
浜面(こいつは…空気の鎧のようなもので全身をガードしているのか?銃を使ったら問答無用で跳ね返えされてしまう)
絹旗「でも…」バキンッ!
浜面「なっ!?」
絹旗「何もしてこないなら…こちらから行きますよッ!」グググググッ…!
浜面(あの巨大な機材を…片手で!?)
絹旗「超…食らいなさいっ!」ブゥン!!
浜面「ぐっ!」ダンッ!
ガッシャアアアアアアアン!!
絹旗「まだまだッ!」ブンブン!
浜面「フッ!」ドンドンドンドン!
…バッゴォオオオオオオオオン!!
絹旗「むむ…結構な銃の腕をしていますね…なら、接近戦はどうでしょうかねッ!!」ダッ!
浜面(…来る!)
絹旗「超窒素パーンチ!!」ゴッ!
浜面「ぐっ!」ドシュッ!
バッギン!
浜面「ぐうッ!」
絹旗「まずは片方!」
浜面(銃がバラバラに…なんて怪力、いや!能力の威力ッ!!)
絹旗「はあっ!」ブウンッ!!
浜面「ッ!!」シュタン!
…バギィッ!
浜面「床にひびが…!」
シュウウウウウウウウウウ…
絹旗「フー…接近戦も中々ですね、ホントに中学生ですか?レベル0と聞きましたが」
浜面(このままじゃどうにもならない…何か手を!)
絹旗「ところで私の能力は窒素装甲(オフェンスアーマー)…なぜここまで相手に自分の事を教えるのか分かりますか?」
浜面「………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
絹旗「あなたを超絶対に『始末』する自信があるってことですよ…?」
浜面「…なるほど、お心遣いに感謝しておきますか」ジャキッ!
絹旗「虚勢をはっているようですが冷や汗は隠せませんよ?私は汗フェチでは超ありませんが、『不安ゆえの汗』…そんなところでしょうかねえ」
浜面「………」グッ
絹旗「そんな汗もかけなくしてあげますよッ!!」ザッ!
浜面「くっ…!」タタタッ!
絹旗(小部屋に逃げ込みましたか…しかし!!)
絹旗「そんなところに行っても追い込まれるだけで…」
浜面「はぁあああ…!」ダダダダダダダダッ!!
絹旗「…何!?突っ込んでくる!?」
絹旗(構えてるのは…機材の鉄板!!)
浜面「……無駄ァッ!」 ズンッ!!
絹旗「うぐっ!?」ドゴッ!!
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!
ドスッ!!
絹旗(がはっ…!!鉄板を盾に窒素装甲ごと吹き飛ばした!?)
絹旗「うっ…ううっ」ググッ!
浜面「なんて装甲だ、鉄板が凹んでしまうとは…」
絹旗(この能力の弱点は、強すぎる衝撃を受けてしまうと逆に私が吹っ飛んでしまうこと!まさかもう対応策を…!!)
浜面「『窒素装甲』…完全無敵の鎧、というわけではないようだな」ツカツカ…
絹旗「…くそっ!」ムクリ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「あなた…『覚悟してきてる人』ですよね…人を『始末』しようとするって事は逆に『始末』されるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね…」 ギラ…!
絹旗「ぐ…!」
絹旗(こいつ…私を殺る気だ!超『マジ』です…中学生のくせにこの私を始末しようとしている…こいつにはやると言ったらやる……)
浜面「…無駄無駄無駄ァ!」ゴッ!
絹旗(『スゴ味』があるッ!!)
絹旗「…しかしッ!」
…ドヒュウウウウウウウウウウッ!!
浜面「うっ!?」ズザァアア!
浜面(急に能力の出力が上がった!?)
絹旗「テメェごときサンシタヤローに遅れをとるよーな私じゃねェンですよォ!ブッ飛べぇえええええ!!!」ググググググググ!
浜面「この構え…まずいっ!!」
絹旗「…ドラァアアアアアッ!!」ドッゴォオオオ!!
浜面「ッ!」ズシャッ!!
…ボッゴオオオオオオオオン!!
浜面「うぐあっ!!」ゴロゴロゴロゴロ!
浜面(壁に穴が…もしまともに食らっていたら…死んでいたッ!)
絹旗「超逃がさねェーぞこのクソカス野郎がァーッ!!」 ズンズンズン!
浜面(このままでは何もできずに死ぬ…ならば!)ガリッ!
浜面「…食らえッ!」スポン!
絹旗「むっ…」
コロコロコロコロ…
絹旗(手榴弾…しかし!)
ドッゴォオオオオオオ!!
絹旗「フン!」ブワァアアアアアアーッ!!
浜面「爆風を遮ったか…!」
絹旗「無駄だッ!こんなものじゃあ私の窒素装甲は破れない!!」
浜面「まだまだだっ!!」スポポポポン!
ブンブンブンブン!!
絹旗「効かねェーといってるだろうがこの三下がァーッ!!」ドヒュッ!
ドゴドゴドゴドゴドゴン!!
浜面「…ぐっ!」
絹旗「アンタにはもう打つ手なんて残ってねェーンだよ…黙って超始末されなさい!」
浜面「くそっ…」ガリッ!
絹旗「それは…錠剤?鎮痛剤か何かのようですが、それでムチ撃って戦ってたワケですか…超ギャグですねェ!」
シュウウウウウウ…
浜面(…もう少しで!)
子供1「ド、ドアが空いてる!!」
浜面「…なっ!?」
浜面「む…?」
タタタタタ!
子供2「いっ、今の爆発でドアが空いたんだ!!」
子供3「早く逃げよう!誰も助けに来てくれてないよ!!」
ワーワー!
浜面(被検者室はここにあったのか!まずいぞ…このままでは子供達を巻き込んで、気絶している子供まで…!)
絹旗「…何超ヨソ見しているんですか?ドラァーッ!」ドシュッ!!
浜面「し!しまっ…あぐうッ!!」 ズダァン!
絹旗「つまらないミスですね…気絶してる子供に気を取られるとは超浅はかです…」
浜面「ぐぐぐ…!」ガクリ!
子供「ううう……」
絹旗「………」チラリ
浜面(まずい…このダメージではすぐに持ち直せない!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
絹旗「…それでは、終わりにしましょうか…」グッ!
浜面「くそっ…!」
絹旗「始末させてもらいますッ!浜面初流乃ーーッ!!」ゴバァアアアアアア!
浜面「………」
…ビクン!
絹旗「……あれ?」
ガグン!
絹旗(なんで私は膝をついているんですか…?)
バタン…
絹旗(な、なんで!?体…体に力が入らないッ!?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「やっと…効いてきたみたいだな」
シュウウウウウウウウ…
絹旗(そこに転がっているのは…小型ボンベ?)
浜面「こいつは強力な神経ガス、命に別条はないし効果も一時的…だが、あんたの動きと能力を止めるには十分だ」
絹旗(し、手榴弾の爆薬の匂いにこのガスを紛れこませていたんですか…でもッ!)
浜面「なんでコイツにはガスが効いていないんだって顔をしているな?」
絹旗「!!」
浜面「さっきの錠剤…あれは解毒薬だ、鎮痛剤なんかじゃあない」
絹旗(トドメを刺そうとしていた私は…この男の術中にはまっていたってことですか…!?)
浜面「…さて」ジャコン!
絹旗(うっ!…だ、駄目だッ!演算ができない!このままじゃ…!!)
浜面「……」ツカツカ…
絹旗(このまま私は…私はッ!!)ガクガク…!
絹旗「うっ!…うっうっ…うぁあああああああああああああ!!」
浜面「……」スッ
子供「……ううう」
絹旗(…えっ!?)
絹旗「しゃ、射程距離の外へ…?」グググ…
浜面「ぐっ…」ズキッ
絹旗「何をやっているんです…浜面初流乃…!なぜ私への攻撃をやめるんです!?なぜ…とどめを刺さないッ!!」ゼエゼエ…
浜面「…君が」
絹旗(一体何のつもりで…!)
浜面「…君がいい人だからな」
絹旗「……え?」
浜面「君は今、ぼくへの攻撃を一瞬ためらったから君への攻撃もやめることにしたんだ…君はこの子供の『腕の異常』にショックを受けて攻撃をやめた」
絹旗「!!」
浜面「この『注射跡』の多さにショックを受けて…」 グイ
絹旗「……それは」
浜面「この子はいったいいくつだろう…まだ小学生かもしれない、君がショックを受けたから毒が回る時間が稼げた…もしためらっていなかったら死んでいたのは僕だった」
絹旗「そんな…事!」
浜面「…だから攻撃するのはやめにしたんです、この学園都市の体制はどうしようもない…だがしかし!子供にこんなことをするのは許せない…と『君はそう思っている』」
絹旗「………」
浜面「そして組織に属してはいるが、その組織がこんなところを守れと命じられたことに矛盾を感じている…だからショックを受けたんだ」
絹旗「………だから、どうしたと言うんです?」
絹旗「その事とあなたを『始末する』ことは別です…わたしは組織から命令されている!」
浜面「………」
絹旗「あなたが攻撃をやめたからといって…わたしがあなたを始末するってことに変わりはないんですよッ!!」グッ!
浜面「いいや、君はもうぼくを始末したりはしませんね」
絹旗「なっ…!」
浜面「…なぜなら君は僕の仲間になるからだ」
絹旗「ど…どういう意味ですか!」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
浜面「ぼくは学園都市のトップを倒してこの街を乗っとるつもりでいる…」
絹旗「何ですって!?」
浜面「子供を実験に使うようなやつらを消し去るには…自らがこの都市をコントロールしなくちゃいけないってことさ」
ドォーーーz______ン!
翌日
ワーワー!
子供達「ヘイヘイ!パスパース!」ボムン!
ドドドドドドドドドドドド…
絹旗「…もう一度聞きます!本気でわたしたちの組織に超入団するというんですか?」
浜面「ええ…!この街を乗っ取るなら学園都市直属の組織に入ってのし上がっていくしかない、僕は言うなれば…『ギャングスター』になります!!」
絹旗「…なるほど」フゥ…
…ポーン!
小学生「あっ…危ない!ボールがそっちに!」
絹旗「おっと!」パシッ!
子供達「あっ…」
絹旗「……」チラリ
子供1「あ、あのー…」
絹旗「…いきますよ!」ニコッ
ボムッ!
子供2「どーもスイませェん…」
子供3「ディ・モールトグラッツェ!!」
子供1「メルシーボークー!(恐縮のいたり)」
絹旗「超気をつけなきゃだめですよー!」
浜面「絹旗…」
絹旗「いいでしょう…情報は誤りだったことにし、改ざんしてあなたが組織に入団できるよう超紹介しましょう、しかし…」
浜面「しかし…?」
絹旗「もし犯人があなただとバレた時や目論見が知られてしまったとき、私はあなたを助けられません…自分の失敗は自分で償うしかない」
浜面「分かりました」
絹旗「それ以外は…あなたの気高き『覚悟』と、黄金のような『夢』に超賭けましょう…浜面初流乃」
浜面「…ありがとう、絹旗」
ドドドドドドドドドドドドドド…
私の所属しているグループは『アイテム』といいます、他にも様々な名称のグループがあるようですが詳しいことは不明です
学園都市上層部直属の私たちは様々な仕事を任せられています…もちろん汚い仕事まで
学園都市トップの情報は最重要機密事項、わたしにも超検討がつきません
そしてあなたが入団するにあたって組織から『試験』が出されるそうです…一度疑われた身、そう簡単な内容ではないでしょう…くれぐれも超気をつけて下さい
…………………………………
浜面「…このビルか、絹旗が言っていた場所は」
とあるビル、応接室
大柄な男「プフゥ~…きみが入団を希望している浜面くんか…」
浜面「ええ(でかいやつだな)」
男「早速だが浜面くん…君には何ができる?」
浜面「銃や爆発物の扱い…応急処置や多少ならハッキングも、あとは耳の穴に耳を入れたりココアシガレットを五本くわえたままジュースとかが飲めますけど…」
男「オホホホフフフフハハハハ!中々面白い…だがねぇ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
男「もっとも必要なことは『信頼』!人が人を選ぶにあたって最も大切なのは『信頼』なんだ…それに比べたら能力なんてこのごま蜜団子の歯クソほどの事もないんだよ…」 シーシー
浜面「…………」
男「ということで、きみの実力が『信頼』にあたるかどうかテストさせてもらう!試験開始のタイミングは秘密だ…明日また同じ時間にここに来たまえ、そこで合否を言い渡そう」
浜面「…分かりました」
柵川中学、学生寮
浜面(…さて、試験があるといってもタイミングは知らされていないし、始まるまで休んでおくべきだろう)
浜面「でもノド乾いたな…買い出しでもいくか、ついでに月間の『bunny girl
lovers』も買わなくては」ガチャン!
校庭
ワーワー!
佐天「よっしゃーみんな!大覇星祭に備えて練習だよーっ!!」タタタタ!
イン「この手で勝利を掴み取るんだよ!頂点はつねにひとり!」
春上「SEX:必要なしなのー」
初春「み、みなさ〜ん待ってくださーい!」
浜面(そういや近々大覇星祭があるのか…ま、適当にやり過ごそう)スタスタ…
サッカー部員「おっ!浜面!今みんなでピラミッド組んでるんだ!!カメラのシャッター押してもらえっかーっ?」
浜面「ん?いいですよ」
サッカー部員「カメラはそこにあるの使ってくれ!」
浜面「これですね、それでは皆さんはい、チー………」グッ
…ピタリ
浜面(……あっ、あれはッ!!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
康二「くそ〜……」キョロキョロ…
浜面(彼は確か…数日前に財布を頂いた広瀬康二くん…!?まさか学校がバレたのか!!)
康二「…やっぱこの学校だ、制服が同じ!!くっそぉおお…もう後には引けないし、絶対捕まえてやる!!」
浜面(ぐっ…見つかるのはマズイ、部屋に戻ろう!!)ダッ
サッカー部員「あっ!?おい浜面!まだ写真とって…うっうわっ!!バランスがぁーっ!!」グラグラグラ!
タッタッタ…
浜面(ふぅ…もう少しで寮だ)
用務員「…おっと!」 バシャッ!
浜面「うわっ!」
用務員「す、すまん!濡れてないかの?」
浜面「…大丈夫です、濡れてないみたいだ」
用務員「すまなかったのぉ…手が滑ってしまったわい」
浜面(ここまで来れば大丈夫だろうし…もう急ぐ必要もないか)
用務員「いやぁ!でも濡れてなくて良かった!君の日頃の行いがいいせいかもしれんのぉ〜」
浜面「気にしないでください、僕はこれで…」
???「…テスト開始ってのに邪魔な奴がいるねぇ」
浜面「なっ…!?」
用務員「ん?」
ザグン!
???「ま、これに関わっちゃった奴は排除していいって命令もきてるし…殺しちゃっても問題ないかぁ」ニマッ
用務員「えっ…」ブシュウウウウウウ…
…バタッ
浜面「じ、じいさん!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ブラックサバス「それじゃあはまづらくん改めてよろしくぅ~…試験官を務めるコードネーム『ブラックサバス』だ」
浜面(まさか…コイツがテストの!!)
サバス「上からは君を殺す気持ちでやれって言われてるから…キヒ、キヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!実際に殺すつもりなんだけどねぇ~ッ…それじゃあ行こうかぁ!!」シャキン!
浜面「…!」
252 : 以下、名... - 2015/01/31 21:12:57.19 cqFHCicO0 561/1581>>219
浜面が仕上って言ってるけど、本名はソッチで初流乃は偽名、とかだったっけ?
259 : 以下、名... - 2015/01/31 22:48:27.58 tszHat5M0 562/1581>>252無視されてるけど俺も気になるなそれ。
初流乃の死体に取り付いてる仕上のスタンドFFって可能性もあるな。
261 : ◆CzqmRImo0Q - 2015/02/01 09:47:22.46 Gtv2ikBZ0 563/1581>>259
後々、仕上の方を偽名として使おうと思ってたけど原作のままミタイプしてしまった…反応が遅れて申し訳ない
サバス「それじゃあ行くぜェーッ!!うっきゃああああああ!!」ビッシュウウウウウウウ!!
浜面(ナイフ格闘術か…ならば!)サッ!
浜面「…はっ!!」ブウン!
ヂュイン!
サバス「うぅん?メリケンサックか…中々シブい武器使うねぇ」キヒヒヒ…
浜面(よし!これなら叩き込めるッ!)
浜面「無駄無駄無駄ァ!!」ドゴドゴドゴ!!
サバス「……」ニヤッ…
…ドプン!
浜面「…なッ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面(奴が…地面に潜り込むようにして目の前から消えた!?)
浜面「いっ一体どこへ!」キョロキョロ
サバス「…こっちだよぉ~はまづらくん」ズズズズ…
浜面「はっ!」クルッ!
サバス「しゃらぁあああああっ!!」ビシュッ!
ズバッ!
浜面「うぐッ!!」ドシャッ!
浜面(な、何だ!?急に後ろから!)
サバス「あらら…足の切り傷は浅いかあ、まぁいいや…ゆっくりと切り刻んであげるからさぁ!キヒヒヒヒヒヒ!!」
浜面「こんなところで死ぬわけにはいかないッ!無駄ァ!」ドシュッ!
サバス「キヒッ!」ドプン!
浜面(まだだ!また後ろから…!)クル
サバス「シャアッ!」ブン!
浜面「うっ!?」ブシュッ!
サバス「残ねぇ~ん、正解は真横からでしたぁああ!」キヒヒヒヒ!
浜面(この能力…テレポートの類いか!しかし明らかに通常のテレポートとは違う、これは一体…!)グググ…
サバス「まだまだいくよぉ~っ!」ドシュッ!
浜面(まずい!ここは一旦距離を取らなければ!)シュタッ!
サバス「…チイッ!」ドプン!
浜面(何だ…奴が引いた?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「一体どうしたんだ?攻撃を止めるようなタイミングではないのに…」
浜面(…待てよ、奴が消えた場所と引いた場所の違い…日陰と…日向?)
浜面「…まさか!!」
サバス「…くらぇえええええい!!」ザシュッ!!
浜面「…ハッ!」スタン!
サバス「なっ何ぃいいいいい!避けやがった!?」スカァーッ!
浜面「…そういうことか」
サバス(くそッ!こいつ…!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「お前の能力は影から影へと移動するテレポート…そうだな?ブラックサバス…」
サバス「…シブいねえ、おたくまったくシブいぜはまづらくん!この能力をもう理解しちまうとはねぇ〜」
浜面「………」
サバス「俺の能力はかなり特殊な部類らしくてよー…しかもとびっきりの暗殺向けときたもんだ!この仕事は天職だとおもわねぇかぁ?」
浜面(理解したはいいが…このままでは!)
サバス「…はまづらくんも気づいてるみてぇだなぁ〜…時刻はもうすぐ日の入り!あたりは影に包まれる…」
浜面「くっ…!」
サバス「そうすればぁ…この場所すべてが俺のホームグラウンド!!お前に勝ち目はねぇーーーぞ!!キヒキヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィイイイイ!!」ドプン!
浜面(まずいぞ…日が落ちる前にこいつを倒さなくてはッ!!)
…ザッ!!
康二「……見つけたぞっ!!」
浜面(…なんだと!?)
浜面「き、君は!!」
康二「階段に倒れてる人はどうしたんだ!?君は盗みをするだけじゃなく…このおじいさんに何をしたんだッ!!」
浜面「ご、誤解しないでくれ!そこのやつが彼を…」
浜面(…はっ!)
…シュゴォオオオオオ!!
浜面「まっ…まずい!!その『手すりの影』を踏むなコージ君ッ!影から出ろォーッ!!」
康二「…えっ?」
ガシイッ!
サバス「あーあー…また目撃者が増えちゃったね、俺としては不本意なんだけど…」ニヤッ…
康二「うっ…うわぁ!!こ、こいつどこから!?」ググググ…
サバス「…始末するしかないよねぇえええええええ!?」グワアアアアアッ!
康二「うっ…うわああああああっ!!!」
…バシイッ!!
サバス「…何だと!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「ぐううううううッ…!!」ググググ…
サバス(コイツ…ナイフを素手で!!)
浜面「メチャクチャ痛いが…これでお前を掴めた!」
サバス(し、しまっ…)
浜面「無駄無駄無駄ァ!」ドゴドゴドゴ!!
サバス「ぐうわっ!?」ボッゴォ!
…ドプン!
浜面「惜しいな…近くの影に逃げられたか」
康二「はぁ…はぁ…い、今のは一体何なんだ!?」ガバッ!!
浜面「見ての通り攻撃されている…奴は影から影へと移動できる能力者、影の中では無敵だ」
康二「…なぜぼくを助けたんだ?」
浜面「君には関係のないことだ、早く逃げてくれ」
康二「なぜぼくを助けた!?盗っ人のお前に恩ができたなんか思えないぞッ!」
浜面「あのじいさんが殺されたのはぼくにも責任がある、すごくイヤな気分だ…自分の行動は正しいと信じてるが、とてもドス黒い気分なんだ…」
康二「………」
浜面「この浜面初流乃には正しいと信じる夢がある」
康二「…わかった」
浜面「…………」
康二「でも…ぼくも逃げるのを手伝う!」
浜面「なっ!?駄目だ!危険すぎる!」
康二「ぼくだって能力者のはしくれ…それに窮地に立たされてる人を見捨てるなんてできないッ!」
浜面「康二くん…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
浜面「もうすぐ校舎の向こう側に日が落ちる…太陽のあたっている側にいってヤツを撃退する方法を考えよう」
康二「ああ…」コクリ
…タタタタタタッ!
バサバサ…
康二「…ん?」タタタ…
康二(あれは…カラス?)
…シュゴォオオオオ!
康二(…まさか!!)
康二「浜面ッ!カラスの影が近づいている!その中にヤツが潜んでいるぞぉーーっ!!」
浜面「…なに?」ピタ
…ガシイッ!
浜面「うぐっ!?」バタン!
康二「か、影から手が飛び出たッ!!」
サバス「おしいねぇ…ちょっと気付くのが遅いよなぁ〜」ズズズズズズズ
康二(こいつの狙いはこれだったのか!カラスを利用して…)
…ギラン!
サバス「それじゃあまず…はまづらくんからブッ刺してあげるよぉおおおおおお!!」シュゴォオオオオオ!
浜面「ぐっ!!」ガシッ!
サバス「ほーらほらほらほらほらーっ!!いつまで手をつかむ力がもつかなぁ~!?」ギギギギギギギギギ
浜面「く、くそ…!」ググググ…
康二「…やらせないぞ!エコーズッ!!」キィイイイイイイイイイイイン!!
サバス「ぐげっ!?」ガグン
浜面「うっ!」
サバス(こっ、このガキも能力者か!)
康二「早くそのナイフを離せ!鼓膜を破られたくなければ!!」
康二(こいつに音波を集中させてはいるけど…長すぎると浜面にも影響が!)
康二「さあ!早くしろ!」
浜面「コージくん…」ビリビリ…!
サバス「……ケケケ」ニマッ
康二「なっ…!?」
サバス「コウジくん…だよね?俺のつけてるマスクは最新式よ…外からの音を遮断する装置もついている、音の攻撃なんて無意味なんだよォ!!」
康二「そ、そんな!」
浜面「………」
サバス「キヒヒヒ…おめえらが何を言ってるのかわからねぇが絶望の表情を浮かべてるのはよーく分かるぜぇ!?キヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィーッ!!」
康二「の、能力を解かなくては!!」
浜面「待て!コウジ君、まだだ!!」ビリビリ!
康二「だっ、駄目だ!このままじゃ君の鼓膜が破れちまう!」
浜面「まだだ…もう少し!」
康二「えっ…?う、うわ!!」ズサッ!
サバス(ん?何にコイツは驚いて……)
サバス「…あれ?」チラリ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
サバス(おっ…おれの入っていた木の影が無くなっている!?)
サバス「馬鹿なっ!?時間的にもここの影はまだ…!!」
康二「浜面…君はあの木を爆弾で吹っ飛ばしたのか!というかなんでそんなもの持ってるの!?」
………バキバキ!
サバス(ゲッ!!木が倒されている!?)
ドドドドドドドドドドドドドドド
浜面「こいつのいるところの影を取り除けばいいんだろ?計画通りに音が聞こえていない間に爆発させ…気づかないうちに日向に引きずり出した!」
サバス(マズイ!一旦別の影に身を隠さなければ!!)
浜面「無駄ァーッ!!」ドグシャアッ!
サバス「うっ…うげぁあああああっ!?」ズダァン!
浜面「悪いがもうどこへも逃がすつもりはない…」
サバス「ぐ…ががが…!」
浜面「康二くん…日当たりよさそうなそこ、すまないけど少し右へどいてくれませんか?」
康二「え?」
浜面「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーッ!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!
サバス「げぼがばがばがばげばぁーーーーーーっ!?」ボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴ!!
浜面「ゆっくりと味わいな…日光浴を!!」
ドォーーーーz________ン!
ブラック・サバス 再起不能!!
………………………
男「プフゥ〜…報告は聞いたよ、結構危険な奴と戦ってもらったが…まさか再起不能にしてしまうとはねぇー…」
浜面「これで合格ですか?」
男「ああ!君を暗部『アイテム』に入ることを認めようじゃあないか!」
浜面「ありがとうございます」ペコリ
男「言っておくがこの先は学園都市の存続そのものに命をかけたまえ…覚悟はあるかね?」クイッ
浜面「…もちろんです、それでは」クルッ
…ツカツカツカ
男「…フン!」
男(あの浜面初流乃とかいう奴…どうやってブラックサバスを倒したのかは知らないが実力は十分か…ククク、その力を存分に利用させてもらうとしよう)
男「…しかしやけにこの部屋は臭うぞ、ガス漏れでもしているのか?」
男(面倒な…とっとと修理を)
…ブッシュウウウウウウウウウ!!!
男「なっ…何ィッ!?」
男(が、ガス管が急に破裂したのか!?この部屋から出なくては!!)ガチャッ!
…ブツン
男「へ?」ピタッ
男(今…糸の切れたような音が…)
………………………
浜面「『命をかけろ』か、ならば当然…」
シュボッ!!
男「糸の…先に続いているのは…」
浜面「…おまえにも『命』をかけてもらう!」ギン!
男「こっ…これはッ!!着火装………………………」
…ボッガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
ウーウーウーウー!!
「な、なんだ!?ビルの一室から火が出てるぞ!!」
「ガス漏れ事故か?」
「物騒なもんだなぁ…」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
浜面「お前が手駒を使って殺してきた無関係の人間…それに詫びながら地獄へ落ちろ」
スタ…スタ…スタ…
……………………………………………
…このできごとの後、僕は警察に連絡しようとした、でも浜面はそれを止め「このことが知られたら組織が君を狙うかもしれない、敵はどんなことでもするやつだ…」と言った…
でも、それでも僕が電話をしようとすると彼は自分がなんとかする、ケリをつけると言って…次にとんでもないことを言い放った!「ぼくは『ギャングスター』になるつもりだ」と!!
最初ぼくはこいつはイカレてるんじゃないかとも思った…中学生がこの学園都市を牛耳るつもりなんて…しかし
ドドドドドドドドドドドドドドド
亡くなった老人を見る彼の眼には確かに容赦なき怒りと『気高き意思』があった…!
そんな彼の姿にぼくは…どう言い表したらいいのか…『黄金の魂』!これが彼の中にあると確信したッ!!
後日
先生「康二おめでとう!ついにレベル3になったか!この学校でのトップレベルに仲間入りだな!」
康二「あ、ありがとうございます!」
ウォオオーッ!スゲーゾコウジ!!ヤルナァ!マサカコウジクンガ!?
一方通行「やったぜ康二!しかも財布と金も返してもらえたンだろ?いいやつでラッキーだったな!」
輝泰「どこがいいやつなんだよぉ!?金返してもらって当然だぜ!」
康二「う、うん…(流石に戦って死にかけたなんて言えないけど)」
由佳奈「おめでとう康二君、良かったわ…盗んだ奴を八つ裂きにせずにすんで」ニッコリ
一方(だから眼がマジだよ怖ェよ…)
輝泰「つーかよ康二…おめーさんざん迷惑かけられたのに何か晴れ晴れとした顔してねーか?」
康二「えっ!そうかな…」
由佳菜「確かに前よりもスッキリした顔になってるわ」
一方「結局のところよォ~康二…その浜面ってヤツはどンなヤツだったンだ?」
康二「そうだなぁ…なんていうか、財布を取られたのに不思議なんだけど」
康二「なんだか…さわやかなヤツだったな…」
To be continued…
続き
【ジョジョ×禁書】とある奇妙な禁書目録【Part4】