1 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/29 23:38:06.74 arxTXhqGO 1/34

エロ 亀更新 短い


「ええ、明日は夕方には家に行くから。え? 駅まで来る? いいわよ遠いし。うん。妹は家にいて。じゃ」

携帯を切る。
少し散らかった部屋に視線を移してため息。重い腰を上げて、かごに詰め込んだ衣類を洗濯機へ放り込んでいく。

ごうんごうんと、ドラム缶を叩く音が響いた。部屋のスイッチを消す。やけに肌寒い。昼間の陽気が嘘のよう。

姉は、羽織っていたストールをソファーへひらりと被せた。転がっていた豚の細長い縫いぐるみを抱き上げる。

「妹・・・」





元スレ
姉「知らないあなた」 百合ver
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427639886/

2 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/29 23:57:23.34 7MxcxqaI0 2/34

桜色の豚の瞳としばし見つめ合う。
身体は、火照っていた。
熱?
否。
姉は胸中で首を振る。

(昨日も……したのに、なんで……)

行為の後の気怠さと、
後悔を思い出す。
洗濯機は回り始めたばかり。

姉はそっと自分の下腹部へゆっくりと手を差し込んでいく。
声を聴き、自分の名を呼ばれ。
それだけで悦ぶような、単純な身体。
とても簡単に湿る。

自分の横で、小さく息を吐いて眠る可愛らしい妹を思い出す。
触れるか触れないかの距離。
白くしとやかな肌。
Tシャツの上からでも、彼女の丸みを帯びた身体が、
どんなに気持ちよい手触りか理解できた。

3 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:05:49.34 ayTjSxM50 3/34

昼間は簡単に触れることができる。
けれど、陽が落ちるととたんに臆病になる。
触り方一つに、気を遣う。
ばれてしまわないかと。

「んッ……」

ベージュのカジュアルスーツのスカートのホックを外す。
するすると、ストッキングと擦れながら落ちていく。
そのままストッキングもずらしていく。
解放感。
途中まで降ろして、下着の上から秘所をまさぐった。

「……妹ぉ」

ぷるるる――

「……ッえ」

姉はとっさに、通話ボタンを押した。

『あ、お姉ちゃん。明日、夜暇ならカラオケ行こうよ』

「う、うん……ッ」

指を中へ埋めた。

『どうかした?』

「なんでもないわ……」

4 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:16:12.63 ayTjSxM50 4/34

『えへへ、楽しみ! 宿題終わらせて待ってるからね。早く来てね』

「分かったわ……」

蜜があふれ出す。
かき混ぜる。
ぷちゅぷちゅと音が出た。

「あ……ッ」

『お姉ちゃん、明日はどこで寝る? また、私の部屋で寝るのでいい? そうしようよー』

「……ええ」

『やったッ。お姉ちゃんが隣にいると、いつもの3倍ぐっすり眠れるのッ』

「そんなことないわよっ……ん」

『あの、どこかしんどいんじゃ……?』

「違うの……」

指が締め付けられる。
可愛い声が、

『お姉ちゃん……』

私を呼ぶ。

5 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:23:23.89 ayTjSxM50 5/34

『そう言えば、異動とかなかったの?』

「ええ……。どうして」

『だって、こっちに帰ってくればずっと一緒にいられるのに』

「そうね……。そうなるように頑張るわ」

『お姉ちゃんいないと寂しい……』

「妹……」

姉は腰が自然と浮いてくるのを止められなかった。
頬と肩で携帯を挟み、もう片方の手で胸に触れた。
先端はすでにそそり立ち、敏感になっていた。
じれったいほどゆっくりと撫でる。

『へへ、夜遅くにごめんね。疲れてるでしょ? お仕事お疲れ様。また、明日ね』

「ううん。妹の声聞いたら元気出たわ」

『ならいーんだけどっ、おやすみー』

「おやすみ……」

妹が先に通話を終了した。
姉は痺れを疼きをもう我慢できない。
淫らな座り方で、膣を刺激して軽くイく。

6 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:31:33.98 ayTjSxM50 6/34

声が出る。
細い、艶めかしい声。
もし、妹に男の男性器がついていたら。
姉は目を閉じる。
後ろから、両腕を引っ張られながら、突いて欲しい。
前からでもいい。
妹にまたがって、馬乗りになって、揺さぶられるのでもいい。

もしくは。

妹をめちゃくちゃによがらせたい。
恥ずかしがりながら、顔を背ける彼女の乳首を舐めながら、
下から思い切り突きあげたい。

「……」

可愛い妹。
何も知らないあなたのことが、
愛おしくてたまらない。
離れてなお、身体はあなたばかりを欲している。

姉は膝を立てて、膝がしらに顔を埋めて、
襲ってきた寂しさに嗚咽を漏らした。

7 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:39:29.03 ayTjSxM50 7/34

翌日、その日一番早いバスで実家へ帰省した。
バス停から徒歩5分で駅へと到着し、5駅程またいで、よくよく見慣れた道を歩く。
数か月前に戻ってきた時にはなかったお店が立っていたり、
取り壊しになってしまった家があったり。

(変わったわね……)

実家の花壇が見えてくる。
犬が吠えた。
家の番犬。
白黒の犬だったが、今は白の毛の方が多いような気がした。

玄関が突如開かれる。

「お姉ちゃん、お帰り!」

「ただいま」

妹は飛び出した勢いのまま、姉に飛びついた。
姉は後ろによろけながら、妹を抱きとめる。

「もう高校生でしょ? 甘えん坊ね」

「お姉ちゃんに甘えたい年頃なの」

「しょうがないわね……」

8 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:46:08.33 ayTjSxM50 8/34

「中、入ろう」

手を握られる。

「……待って」

「?」

「もう少し、外にいたい」

「寒くない?」

「ええ……だめ?」

「だめじゃないけど……」

姉は妹の身体を再度抱き寄せた。

「あれ、甘えん坊だ」

「ええ……」

「よしよし」

妹が姉の頭を撫でる。

「くすぐったいわ……」

「だって、お姉ちゃんこんな風に抱きしめられたら……可愛くてよしよししちゃうよ」

10 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 00:49:47.73 ayTjSxM50 9/34

「……」

気づかれることはないだろう。
ただ、ずっとこうして私のそばにいて欲しい。
決してそれを伝える日は来ないだろうけれど。

知らないあなた。
愛しい私の妹。



おわり

13 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 23:09:55.92 ayTjSxM50 10/34

2

帰省一日目の夕方。姉は妹と犬の散歩へ出かけた。
田畑に囲まれたあぜ道を通り、お寺の横に差し掛かった所で、

「ねえ、昔ここで私が怪我したの覚えてる?」

「ええ、覚えてるわ。あなた、昔から男勝りというかやんちゃだったから、いつも擦り傷を作ってた」

「今は可憐な少女ですよ?」

「そう?」

「そうだよ」

「確かに、スカートなんて昔ははいてなかったかしら」

「うんうん……わっ」

犬がぐいぐいと妹を引っ張っていく。
転がりそうになりながら、犬のペースに合わせるように妹は駆け出した。

「待って、妹っ」

「早く早くー」

いつの間にか、私よりも足が速くなっていた。
身長も同じくらいで。
伸ばしていた髪も、ばっさりと肩まで切ってしまって。
姉は妹の髪を編むのが好きだった。

14 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 23:34:55.43 ayTjSxM50 11/34

「お姉ちゃん、ほら、土手に菜の花がたくさん咲いて綺麗」

「ほんと……」

人肌のような風が花粉を運ぶ。姉の鼻孔を甘いにおいがくすぐった。
夕暮れ時、川沿いを散歩コースにする人は多い。
故郷を出る前まで、いつもこの時間は妹と犬の散歩へ出かけていた。
黒く焦げたような古めかしい家々の広がる山すそが、なんだか侘しい気持ちにさせる。
妹は青を踏み、自ら道を作る犬の後に続く。

「お姉ちゃんが出て行ってからね」

「ええ」

「私、一人でこうやって歩いて、思ったのが」

「うん」

「お姉ちゃんと一緒にいられていた時間って、長い人生の中でほんのちょっとだけだったんだなって」

「どうしたの急に」

姉は笑いかける。

「だってね、小さい頃からお姉ちゃんがいることが当たり前だったでしょ。でも、離れ離れになって分かったの。そんな当たり前のようなことも、ほんのひと時のことだった」


15 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/30 23:41:59.87 ayTjSxM50 12/34

妹は犬のリードを持ち替えて、右手で私の腕に自分の腕を絡めた。

「これから、お姉ちゃんが結婚したりすれば、もっと会う機会ってなくなっちゃうよね」

「当分、ないわよ」

「うそ。お姉ちゃんは、隠し事が下手」

「ないったら。そういう妹こそ」

「……」

妹は押し黙る。

「まさか……」

顔を下に向けて、くすくすと笑い始めた。

「なんちゃって、いないよー?」

「びっくりしたじゃない」

「先越されたかと思った?」

「……ええ」


18 : ◆/BueNLs5lw - 2015/03/31 23:22:27.10 WOiQKvWb0 13/34

どうしてそんな紛らわしいことを言うのか、と姉は首をひねる。
期待させるようなことを。

「お姉ちゃんは、私がお嫁に行ったらいや?」

「何言ってるのよ。喜ばしいことじゃない。いやなんて思わないわ」

「そっかー」

言って、小石を蹴り上げる。

「私はいやだな。いつまでも、私のお姉ちゃんでいて欲しい」

「姉であることは変わらないじゃない」

「うんん。私だけのお姉ちゃんじゃない誰かのものになるの」

「妹だって、私だけの妹じゃないでしょ……?」

ふいに、犬が立ち止まった。
妹も足を止める。

19 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/01 23:28:56.53 46LACwvK0 14/34

姉もそれにならう。
すんすんと鼻を鳴らし、犬が土を嗅ぐ。

「そんなこともないと思うけど……」

妹が小声でもごもごと呟いた。

「今だけよ、そんなこと言うの。すぐに大人になって、日々のことに追われて、私のことなんてたまに思い出すくらいで」

「だったら、一緒に住んだらいいんじゃないの?」

「そうね、一緒……に」

妹が絡めていた腕を離して、姉の真正面に立った。

「楽しそうだよね?」

冗談っぽく笑う。

「妹は、どんな所に住みたい?」

「私は海沿いのマンションだよ、やっぱり!」

「街中の駅の近くの方が便利じゃない」

「なんだろ。夢とかロマンとかなさそうじゃんか。休みの日とか、ベランダからお姉ちゃんと海を眺めたり、夕暮れにお姉ちゃんと海岸沿いを散歩したり。すっごく素敵じゃん!」



20 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/02 23:10:26.72 x88ABlgU0 15/34

「仕事し始めたら、そんな悠長なこと言ってられなくなるわよ」

「むう」

ふてくされた声。
妹の語る未来図に一喜したのを悟られたくはなかった。

「現実見なさいよ」

「また、そんなこと言う」

「妹っ」

妹は頬を膨らませた。それから、踵を返す。
拗ねるように、先へ進む妹。ずるずると引きずられるようにして共に犬が歩きだす。

「……」

そんな風に二人で暮らせたら、どんなに幸せだろうか。
妹はいつも欲しい言葉をくれる。
けれど、それはとても難しい選択だった。
土手の上の木々が揺れ、不安を掻き立てるような生温い風が吹いていた。

21 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/02 23:25:01.75 x88ABlgU0 16/34

その日は夜まで、掛け違ったボタンのように姉は妹との隙間を感じていた。
喧嘩をすることは今までも何度かあった。
しかし、それとはまた違う。相手を罵り合うこともなく、和解を求めるでもなく。
落ち着く先はどこか。分からない。姉は妹の部屋の前で、一度深呼吸した。
妹の部屋のドアをノックする。

「妹? カラオケ行かないの?」

返事はない。

「開けるわよ」

カギはかかっていなかった。
廊下の蛍光灯が部屋の中に一筋の線を引いた。

「いないの?」

返事はない。
お風呂にでも入ったのか。
姉が扉を閉めようとした時だった。

「っくしゅん」




22 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/02 23:33:10.57 x88ABlgU0 17/34

「……いるの?」

「はい……」

「行かないの?」

「行く……」

部屋のどこにいるのか。

「電気、つけるから」

「待って」

木の板がきしんだ。
ベッドにいるのか。

「電気付けずに、扉閉めて」

「どうして?」

「いいから」

姉は妹の言う通りにした。
階下のテレビの音が、ふっと消えた。
静まり返る部屋。
暗闇に目が慣れて、カーテンの隙間から街頭の光がほのかにのぞく。

「具合でも悪いの?」


23 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/02 23:53:14.38 x88ABlgU0 18/34

「ん……ちょっと貧血気味みたい。明るいのも眩しくて」

「寝てたの? 今日は出かけるのやめておく?」

「うーん……もう少し休んだら行きたい。ごめん、せっかく夜空けてくれたのに」

「高校受験終わったばかりでしょ? 疲れてたのよ」

「そうかもしれないね……」

「飲み物取ってこようか」

「いいの、傍にいて欲しい」

「……できない」

ついと口を出た言葉。

「……どうして? 」

「あ、いや……その」

なぜそんなことを。

「どうして……どうして一緒に住めないの」

「それは」

姉は喉を鳴らした。

27 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 11:43:44.89 BrZkRJEb0 19/34

「その話しはもういいでしょ」

吐き捨てるように言った。
手探りで、姉はベッドへと移動していく。

「お姉ちゃん、ダメな理由分かってるよ」

足が止まる。真っ黒い妹を見た。
何を言うつもりなのだろうか。
姉は顎を引いた。

「私のこと、好きなんだよね」

「……どういう意味」

「知らないとでも思ってるの? 私、一度見たことあるんだよ」

口から水分が無くなったように、喉が張りつく。
心臓が身体をぐらぐらと揺らしていた。

「お姉ちゃんが私の部屋で……してた……の」

姉は見えない蛇が首を絞めているような錯覚に陥った。


28 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 11:54:52.74 BrZkRJEb0 20/34

何も言えず、足がわずかに震えていた。

「枕に顔を埋めて……夢中でしてたから気づかなかったんだよね。びっくりした……」

最も知られてはいけない相手の口から、
事実が述べられている。
姉は瞳の奥がじわりと熱くなった。

「……あ……ごめ……」

「謝らないでもいいの。認めてくれたらそれでいいから、ね」

認める。
姉は脳裏で妹の言葉を反芻した。
認めてはいけないものを認める。

「お姉ちゃん、私が好きなんだよね? 私とエッチなことしたいって思ったんじゃないの?」

「……」

「それとも、私に犯されたかった?」

次々と出てくる卑猥な言葉。
幼かった妹。
もう、違う。
姉は腰から砕けるようにカーペットの上にへたり込んだ。

31 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 12:31:34.29 BrZkRJEb0 21/34

「ごめんなさい……もう、しないからっ。嫌だった……気持ち悪かったでしょっ」

「ち、違うって……そりゃ、最初は驚いたけど、嫌な気持ちになんてならなかったもん」

「え……」

「お姉ちゃんなら、いいよ」

衣擦れの音。
妹が身体を起こす。
両腕を広げている。

「おいで」

こちらを見下ろす。
姉は力の入らぬ手足で、ベッドへ近づいていく。
妹の手を掴んで、頬に寄せた。

「こんなの変よ……」

「その変なことしてたのはお姉ちゃんだよね」

ベッドから妹が足を出す。

「ね、見てみたいな」

「なにを……」

「私の前で、してみてよ」

「できるわけっ」

「……そっか」

妹は姉の腕を強く引っ張った。

「きゃっ!」

妹の上に倒れこむ。
柔らかな胸の上に、顎が埋まる。

32 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 12:40:56.06 BrZkRJEb0 22/34

「じゃあ、私が先にするからね、見てて……」

言って、姉の下で妹は服を脱ぎだした。
驚いて、身体を起こそうとすると、

「上にいないと、お母さん呼んじゃうよ?」

「どうして……」

身動きを止める。
妹は少し声を潜めて、

「安心するからだよ……」

姉の視線の先には妹の顔があった。
今ではもうはっきりとどんな表情をしているのか分かった。
眉根を寄せ、目を伏せ、顔を背け、
恥ずかしそうにしていた。
弱弱しい。
こんな妹は初めて見た。
妹を両腕で押し倒すような形だった姉は、呆然と妹を眺めていた。

「……ん」

下腹部の方で、くちゅりと音がした。
ベッドが揺れる。
姉は見たわけではないが、妹が何をしているのか理解できた。



33 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 12:50:28.75 BrZkRJEb0 23/34

「……はぁっん、お姉ちゃんっ」

呼ばれる。どきりとした。
声が余りにもしっとりとしていて。

「……っ」

下で激しさを増す妹。
時折、腰を上に持ち上げて姉の下腹部と密着した。

「んっ……ひっ……おねえ……ちゃ」

ギイギイと軋むベッド。
階下に響いてしまわないか。
姉の恐れをよそに、妹は喘ぐ。

「見て……」

妹の指が姉の目の前に突き出される。
何かがまとわりついていた。
欲望を増幅させる匂い。
心をかき乱す。

「そんなもの見せないで……」

しゃぶりついてしまいそう。

「あははっ……」

少し傷ついた声。

「……」

抱き着くこともなく、

「っ……もうっ……」

一人で快感に耐える妹。

「妹……」

触れずにいられない。
胸の上にそっと手をおいた。

「ひあっ……!? ん?!」

「だ、大丈夫っ!?」

「ごめっ……なんでもっ……」




34 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 12:59:14.89 BrZkRJEb0 24/34

妹の身体が一際跳ねて、姉は不安になる。
くたりと、妹が横を向いた。
動きが止まった。

「はあ……っ……は」

「イったの?」

「……うん」

達したせいか、やけに威勢の無くなった返事。

「……本当に、私のこと好きなの?」

「……うん」

「私、どうしたらいい……」

妹は視線だけをこちらに向ける。

「私がキスするから……それだけさせて」

妹が目を閉じて、顔を近づける。
なすがままに。
姉は唇の感触に戦慄いた。
求めていた通りの柔らかさ。
舌を捻じ込んで、息ができないほどキスをしてやりたい。

「っ……ありがと」

一瞬くしゃりと顔が歪んだ。
すぐに左腕で隠される。

「両想いになっても、困るだけなの……分かってるんだよ。だから、今日だけ……今日だけは」




35 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:10:47.17 BrZkRJEb0 25/34

それを言いたかったのは何よりも自分だった。

「……妹」

早く、彼女を抱きしめてやれと。
姉の背を押す暗闇。
今日だけの慰めが何になるのかと。

妹は顔を拭く。
ついで、着ていたシャツのボタンを外し始めた。
姉がその手を掴む。

「離してよ……」

「私がするから……」

「え……あ」

「……」

姉は妹の横に移動し、彼女の身体を起こす。
互いに向かい合って、ぽかんと目を瞬く妹にくすりと笑いかける。
彼女はさっと目を逸らす。

「やーね、今さら恥ずかしがってるの?」

「……う」





36 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:21:20.17 BrZkRJEb0 26/34

脱がせながら、首筋を舐め上げる。
汗ばんで、濃厚な肉体の匂い。
半ばまで上着を脱がして、
姉は我慢ができずに胸にしゃぶりついた。
ブラの布地を唾液で濡らしながら、
ぷるんとした胸を緩慢に押しつぶす。

「ぁ……お姉ちゃんっ……それだめえ」

「おっきい……ずっとね、こうやってしたかった」

親指で突起部分をくりくりと捏ねる。
優しく、優しく。
前に、後ろに、横に。
硬くなったそれに、唇を寄せた。
妹の肩が跳ねる。

「もう、知らないから……」

「ンアっ?!」

乳首を噛み、口の中で転がしてやる。
姉の胸に強張った手のひらが押し付けられる。
力の抜けた妹の腕を一まとめにして、頭の上に貼り付けた。

「嫌だった?」

「変……な感じになりそうで」

「そう……」

「腕、ほどいて……よ」

「いやよ……」

「お姉ちゃっ……ん」

彼女の唇をふさぐ。
左手は勝手に乳房をまさぐっていた。





37 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:27:34.50 BrZkRJEb0 27/34

「自分でするより、いい?」

「……え、あ」

口ごもる妹。

「さっきまであんなに大胆だったのに、どうしたの……?」

「お姉ちゃんこそ……急に強気になって」

「私はもともと……あなたを、犯して、わたしだけの妹にしたいと思ってたわ」

妹が固まる。

「ほら、引いたでしょ」

「そ、そんなことない。お姉ちゃんなら、私、大丈夫……っ」

「こんなことされても……?」

姉は脇にあったハンドクリームのキャップ側を妹の下にあてがう。

「な、に?」

「これを差し込んで、壊れるくらいに乱暴にかき混ぜていい?」

高校生の妹は一瞬何を言われたのか理解できないようだった。
はっと、太ももを閉じる。
スカートを抑えて、姉を見た。

「ダメでしょ? いいの、無理しなくて」

「……あ、う」

38 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:33:19.85 BrZkRJEb0 28/34

姉はハンドクリームを置こうとして、

「待ってっ、大丈夫! いいよっ」

「何言ってるの……こんなの」

「いいのっ……お姉ちゃんだからっ。私も、私もお姉ちゃんに入れて欲しい」

「初めてじゃないの?」

「……もらってくれないの?」

「……バカ」

妹はスカートを降ろそうとして、

「じゃあ、そのまま入れさせて」

「う……ん」

足をM字に開かせて、
スカートの中、湿って重たくなった下着の隙間から、
ハンドクリームのキャップ側を捻じ込んだ。

「いっ……」

「狭い……」

姉は唇を寄せる。
舌を這わせて、
手伝ってやる。

「舐めてる?! やだっ舐めないでよっ!?」

39 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:40:26.83 BrZkRJEb0 29/34

姉の頭をぺしぺしと叩く。

「もおっ大人しくして」

暴れ始めた腕を掴む。

「やだあっ……お姉ちゃんの変態っ……もおっ」

だから言ったのに。
姉は胸中で付け加える。
くぷぷと頭が入った。

「んぐっ……広がってる……」

妹がのけぞる。
シーツを掴み、耐える。
最高に興奮した。

「……妹」

「っ……」

キス。
舌を絡める。
その間にも、その身を膣へと埋めていくハンドクリーム。
ちゅぽん、と全部入った。
妹の許可を取らずに、ゆっくりと動かし始める。

「奥……いきすぎだよっ……ぁ」

「どう……?」

「中で何か生き物が動いているみたいっ……ぁっあ!?」

「ここ良かった?」

「あ……う……そんなに擦らないで……変に」

40 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:52:34.48 BrZkRJEb0 30/34

と、ノックの音。

『二人とも、カラオケ行かないの? お店時間大丈夫?』

母だった。

「もう少ししたら行くから」

姉は抜き差しの速度を早めた。

「ひっ……いんっ!?」

「静かにしなさい……」

小声で、妹の耳元に話しかける。

「や、聞こえちゃ……おかあさんにっ……ぁ」

かき混ぜるたび、蜜が空気と混じり合う。
甘だるい匂いが、姉の支配欲を掻き立てる。

「妹が声我慢すればいいだけでしょ……」

おへそのあたりを舌先で味わう。
膣が締め付けられ、ハンドクリームが外に出ていこうとする。
姉は強く押し込んで、ぐりぐりとかき混ぜた。

「っ!?!?」

腰が逃げていく。

『暗いから気をつけなさいよ』

「ええ」

足音が遠ざかる。
姉は奥の方を一際擦る。
妹のお尻を掴んで、逃げられないように自分の足で、妹の足を固定した。
ベッドからはい出ようとして妹が、快感に耐え切れず身体を振った。

「っ……ふーっ……んんんっ!?」

「もう、むり?」

妹が無言で素早く顎を引く。
自分を抱きしめるようにしていた妹が、姉の身体にすがる様に腕を回した。

「……妹、好きよ」

もう妹の耳には届いてはいなかった。
彼女は身を振りしだいて、果てた。

41 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 13:57:41.63 BrZkRJEb0 31/34

その後、二人でシャワーを浴びてからカラオケに行った。
妹はほとんど喋らなかった。
歌はそれなりに歌って、どこか自暴自棄な印象もあった。
時折熱っぽい瞳で姉の方を見ていた。

その帰り道。

「ねえ、お姉ちゃん」

「どうしたの」

「トイレ行きたい……」

「……なんでカラオケで行かなかったのよ」

「行ったもんっ」

「公園、近くにあったっけ」

「うん、こっち……」

妹が姉の腕を掴んで走り出す。

「走って大丈夫?」

妹はそれには答えなかった。
公園について、トイレに一直線に駆け込んでいく。

個室に入ろうとした妹が言った。

「お姉ちゃん……」

「?」

42 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 14:01:16.58 BrZkRJEb0 32/34

「さっきのもう一回して……?」

姉に口づけて、身体を摺り寄せる。

「……ええ」

知らないあなたが目を覚ましていた。




おわり

43 : ◆/BueNLs5lw - 2015/04/03 14:01:45.44 BrZkRJEb0 33/34

読んでくれてありがと

44 : 以下、名... - 2015/04/03 14:07:47.98 MjCyw9RQo 34/34

乙…おわり…だと…
結局一緒に暮らせないのかな…この一日だけの事にしちゃうのかな

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