1 : 以下、名... - 2015/03/25 02:31:55 mJVb5V5o 1/66

魔法使い「うん、この薬を飲めば君は他者の尻を触ってもバレない体質になるんだ」

2 : 以下、名... - 2015/03/25 02:34:11 mJVb5V5o 2/66

「怪しいなぁ」

「いらないなら別に…」

「あぁ分かった分かった、くださいください」

「うむ、素直でよろしい」

スッ

「これが…ではさっそくゴクリ」

3 : 以下、名... - 2015/03/25 02:35:53 mJVb5V5o 3/66

「ぷはっ。これでいいんだな」

「うん」

「…」

サワッ

「ひゃあっ!」

「…」

「だ、誰だボクのお尻を触ったのは!?」

4 : 以下、名... - 2015/03/25 02:37:51 mJVb5V5o 4/66

「…」

サワワ
サワワ
サワワ

(さとうきび畑…)

「んきゅうっ!誰だぁ~もぉ~」

(ほぅ、やはりバレぬか)

5 : 以下、名... - 2015/03/25 10:11:49 mJVb5V5o 5/66

(これはいいものだな)

「さぁ、存分に触ってきたまえ」

「お、おぉ。そうだな、ありがとう」

「えっへん」

「…」

サワワ

「ひゃんっ!」

「…」

モミリ

「いたっ…誰だ、誰なんだよぉ~もぉ!」

(やはりばれない、完璧だな)

6 : 以下、名... - 2015/03/25 10:16:02 mJVb5V5o 6/66

(理由は分からんが、この小娘がくれた薬は本物の魔法薬だな)

サワワ

「…んっ」

(おや、声が)

サワディー

「っはっ、んんっ…」

(この小娘…まさか…)

8 : 以下、名... - 2015/03/25 15:51:31 mJVb5V5o 7/66

サワヤカサワデー

「いっ…やぁ…んっ」

フルフル

(ほぅ。ションベン臭ぇガキだと思ったが、これはこれは…なかなかどうして)

サワッ サワッ グイグイ

「はぁぁぁっ…くきゅぅん…」

トロォン

(ハッ、とろけてやがるぜ!)

9 : 以下、名... - 2015/03/25 15:57:55 mJVb5V5o 8/66

「だ…れ…じらすの…やぁ…」

ウルウル

(懇願…ハッ、大した魔法使いサマだぜこいつァ!)

サワリリリリリ

「あ゛、んあ゛あ゛あ゛!」

(ハッ、これが破瓜の痛みも知らねェガキの出す声かよ!)

10 : 以下、名... - 2015/03/25 16:03:40 mJVb5V5o 9/66

(こいつぁたまんねェな…しばらく楽しめそうだ…ぐぅっ!?)

ズキッ

(ず、頭痛…あ、あた、まが…われ…ぐぁぁぁぁぁ!)

キィィィン
ンチャァ…

(な、何だ…記憶…蘇っ…あぐっ…これは…しらな…お、れ…は…いったイ…)

グワン グワン

バタリ

11 : 以下、名... - 2015/03/25 16:06:55 mJVb5V5o 10/66

――――――――――

――さん――

――とう――

――とう、さん――

――とうさん――

(こ、え…誰の…声だ…)

「父さん…」

(父さん…?俺をそう呼ぶ声…?)

「もうっ、父さん!」

バシィッ

「痛っっってぇぇぇ!」

12 : 以下、名... - 2015/03/25 16:10:25 mJVb5V5o 11/66

「いつまで寝ぼけてるのよ!」

「は?え?」

「確かに適度な休息は必要だけど、ゆっくりもしてらんないって…分かってる?」

「は…?」

「…父さん、どうしたの?…まっ、まさかさっきブン殴ったせいで脳が…!」

13 : 以下、名... - 2015/03/25 16:14:15 mJVb5V5o 12/66

キィィィン
キィィィン
ンチャァ…

(っ、また頭痛か…いや、これは…そうか、意識が…だんだんとはっきりしてきたぞ)

(俺は男。村長の依頼でモンスター討伐に…娘と共に山奥まで来た…そうだ、そうだった)

(だがおかしな気分だ…俺はさっきまで…いや、思い出せない…夢…何か不思議な夢を見ていたのか…)

14 : 以下、名... - 2015/03/25 16:22:55 mJVb5V5o 13/66

「日が暮れるとアンデットたちが出るわ、それまでに目的のゴブリンを捕獲しないと…」

「ん、あぁ、そうだな。村長直々の依頼だ、しくじるわけにゃいかねェ」

「分かってるなら…ほら、先を急ぐわよ」

――――――――――

「霧が濃くなってきたな…気をつけろよ」

「父さんこそ」

「ハッ、親にきく口かよ」

テクテク
ザワッ

「っ、どうやらおでましのようだな」

15 : 以下、名... - 2015/03/25 16:30:29 mJVb5V5o 14/66

ゴブリン「ゴブゥ…」

「よう、野菜泥棒。村の状態も少々良くなくてな…あンまり盗まれちゃあ困ンのよ」

「命までは取らない、『中央都市』で少し反省はしてもらうけどね」

「そういうこった。ユーコピー?」

16 : 以下、名... - 2015/03/25 16:35:53 mJVb5V5o 15/66

ゴブ「いまイマしいニンゲン…まるデ自ぶんが神にデもなった気でいル…」

「ゴブリンが…喋った!?」

「ほぅ、なかなか高度な言語術式がかかってンな…」

「わ、分かるの?」

「ちょいと魔法の匂いがする。それにこいつァ…いや、まぁいい」

ゴブ「もの好きナニンゲンがいてナ…小さな魔法つカいのガキだっタ」

17 : 以下、名... - 2015/03/25 16:44:12 mJVb5V5o 16/66

(やっぱそうか…アイツ…モンスター側に…)

ゴブ「われワレは…ニンゲンに支はいサレはしナイぞ…『王』がふっ活する…その日まデ…」

「ハッ、気長だねェ。てめェらの崇める王は死んだ、俺が殺した!」

ゴブ「知ってイル…小さナ村の、平凡ナ村人が…われらの王をほろぼシタ…男…前がナァァァ!」

18 : 以下、名... - 2015/03/25 16:50:53 mJVb5V5o 17/66

「降りかかる火の粉をはらっただけさ」

ゴブ「下等なニンゲンのぶんざイで…」

「はいはーい、お喋りはそこまで。過去の話なんて興味なーし。ちゃっちゃとお仕事お仕事、でしょ、父さん」

「ハッ、さすが俺の子、よく分かってらァ」

スッ

「ふつーの竹刀だけど、全身打撲くらいは覚悟してもらうから」

19 : 以下、名... - 2015/03/25 16:54:54 mJVb5V5o 18/66

「こえーこえー。おいゴブ公、気を付けな。こいつァ女だが、優しかねェぞ、おっかねェぞ」

ゴブ「そうヤッてすぐ武力で解ケツする…やはりニンゲン、ねだやシにするしかナイようダ!」

「してみなさいよッ!」

ダッ
ブゥン

「面ッ!」

20 : 以下、名... - 2015/03/25 17:03:09 mJVb5V5o 19/66

ゴブ「ヌゥン!」

カチーン
キィン

「なっ、硬質化した!?」

ゴブ「しょほテキな魔法ならつかえルんでな…こぉんナものもナ!」

ボウッ

「っ、熱ぅ!」

「ハッ、火球か…確かに初歩的な魔法だな」

「冷静に分析してんじゃないわよ!」

21 : 以下、名... - 2015/03/25 17:06:04 mJVb5V5o 20/66

ダッ

「おっ、退いたか」

「魔法を使うなら、攻め方を変える必要があるわ」

「ハッ、冷静で結構」

「私を誰だと思っているのよ?」

「さすが俺の娘だ。なら口先だけじゃねェって証明できるな?」

「もちろん…よっ!」

22 : 以下、名... - 2015/03/25 17:14:04 mJVb5V5o 21/66

ゴウッ

「精霊よ、集え!」

キラキラ

「フェラソード!」

ゴブ「…」

「…」

「…」

23 : 以下、名... - 2015/03/25 17:16:18 mJVb5V5o 22/66

「フェアリーソード!」

ゴブ(言いなおした)

(言いなおした)

「精霊の力をちょこっと借りたわ…フェアリーソードは魔法を無効化する力を持つ!」

シャキーン

24 : 以下、名... - 2015/03/25 17:20:20 mJVb5V5o 23/66

ゴブ「竹刀に精霊をまとわセタか…なるほド。だがそれハ…しってイル…」

「ほぅ…例の魔法使いから聞いていたか?」

ゴブ「あぁ…おまエは…おまエら親子の事は、特にナ」

(ハッ、随分嫌われたなぁ俺も…しかしアイツ…どういうつもりだ?)

25 : 以下、名... - 2015/03/25 17:25:43 mJVb5V5o 24/66

ゴブ「ま法がなくテモ、オレはつよい…みせテやろう、私の本気ヲ」

コォォォ
ビキッ ビキッ ビッキーズ

ゴブ「ほとばしる筋肉、そして汗、汁…これが究極にして至高、地上最強の武器なのだ!」

「喋り方!普通になってンぞ!」

ゴブ「あ、しまっタ、間違エタ」

26 : 以下、名... - 2015/03/25 17:29:19 mJVb5V5o 25/66

ビキッ ビキッ ボッキーズ

「てか、下半身えらいことになってンぞ」

ヒラケ ボッキッキーズ

「り、リアルポンキッキーズ…///」

ゴブ「あ、こりャしつ礼」

27 : 以下、名... - 2015/03/25 17:33:34 mJVb5V5o 26/66

「たくましかァ…///」

ジュルリ

ゴブ「あ、あんまみんな///」

「ハッ、恥ずかしがり屋かよ!」

28 : 以下、名... - 2015/03/25 17:39:40 mJVb5V5o 27/66

「なんか白けちまったなァ…めんどくせーから話し合いで解決すっ…がぁっ!」

ズキッ ズキッ

「ず、頭痛…あたまが、割れそうだ…ぁぁぁ!」

「と、父さん!?」

「がぁっ…ぐぅぅぅ、くそっ、くそっ、くそっ…収まれ、収まりやがれェちくしょゥゥゥ!」

キィィィン
ンチャァ…

「意識、が…ゆら、ぐ…」

グラァ

29 : 以下、名... - 2015/03/25 17:40:52 mJVb5V5o 28/66

「お、れは…おれ…」

グワン グワン
バタリ

31 : 以下、名... - 2015/03/25 21:45:54 mJVb5V5o 29/66

――――――――――

(っ、頭痛が、まだ…っ!)

キィィィン
ンチャァ…

(ここは俺の部屋…そうだ、俺は学校帰りに、変なガキに声をかけられて…怪しげな薬を…)

(それから…どうなった…どうやってこの部屋まで来た…記憶が、はっきりしない…)

キィィィン
キィィィン
ンチャァ…

(それに、さっきまで変な夢をみていたような…駄目だ、思い出せない)

32 : 以下、名... - 2015/03/25 21:48:48 mJVb5V5o 30/66

(気分が悪ぃ…一体なんなんだ…俺は…)

ドンドンッ

「男ー、いるー?」

「ん、あぁ」

ガチャリ

「おーっす」

(こいつは…)

キィィィン
ンチャァ…

(こいつは、同級生の女…だったな)

33 : 以下、名... - 2015/03/25 21:51:31 mJVb5V5o 31/66

「男、いまヒマ?」

「ん、まぁ特にやる事はないな」

「なら練習に付き合ってよ、竹刀とか防具なら道場の使っていいから」

(練習…あぁ、確かこいつの家は剣道の道場だったな…まだ頭がぼんやりして、当たり前の事もいちいち思い出してる)

34 : 以下、名... - 2015/03/25 21:55:48 mJVb5V5o 32/66

「なーんか色々あってさ、ムシャクシャしてんのよね」

「俺でストレス解消か…ハッ、ひでー女」

「あんた、素質はあるんだから。やればいいのに、剣道」

「めんどくさい」

「むー、一緒にできたら楽しいと思うんだけどなぁ…」

「ん、何か言ったか?」

「何でもない!ほら、早く行くわよ!」

「はいはい」

35 : 以下、名... - 2015/03/25 21:59:05 mJVb5V5o 33/66

~道場~

「他人が使った防具ってのは、あんまりなぁ…」

「慣れれば問題なし!」

「慣れたのか?」

「ノー」

「ハッ、だと思ったよ」

「いいから早く早く。ささっと一勝負やっちゃうわよ」

「はいよ」

36 : 以下、名... - 2015/03/25 22:03:29 mJVb5V5o 34/66

・ ・ ・ ・ ・

「ぜっ…はぁーっ!」

ゼェゼェ

「あー疲れた。なかなかやるじゃん」

「そっ…その割に息あがっ、がっ、あがってないじゃねェか…」

ゼェゼェ

「そりゃ普段から鍛えてますから。基礎体力が違うのよ」

「そんなもんかね…はぁー疲れた」

「いいもんでしょ、たまには」

「ん…まァな」

37 : 以下、名... - 2015/03/25 22:07:27 mJVb5V5o 35/66

「汗かいたでしょ、うちのシャワー使ってきなよ」

「ん、おぉ。先にお前使えよ」

「私は後でいいわ。先に使って、残り香クンクンされたら嫌だから、ねっ」

「ハッ、んなこたァするかよ」

「本当に~?」

「…先使うぞ」

「ほーい」

38 : 以下、名... - 2015/03/25 22:10:13 mJVb5V5o 36/66

・ ・ ・ ・ ・

シャワー

「…」

キィン…

「くっ、またか」

キィン…

「うぜェ…」

キィン

キィィィン
キィィィン
ンチャァ…

「ぐっ、あぅっ、うぜェうぜェうぜェェェェェ!」

グワン グワン
バタリ

40 : 以下、名... - 2015/03/26 22:16:17 uF5VbD/s 37/66

――――――――――

「っ…」

ボヤー

(ここは…)

「目覚めはどうだい?」

(こいつは…)

「気分が悪いから寝るって…人ん家に来て、それはないよなぁ…まぁ君らしいが」

(こいつは…魔族)

魔族「夕食の用意をするよ、食べていくだろ?」

41 : 以下、名... - 2015/03/26 22:21:10 uF5VbD/s 38/66

(こいつは、ひょんなことから知り合った魔族の男…いつの間にか親しい友人となった…)

魔族「今回のは自信があるんだ。スライムのスープに、毒虫ソテー黒コショウを効かせて…あとはドラゴンゾンビの炊き込みご飯だよ」

「ハッ、相変わらずゲテモノだな。まぁ味はいいんだよな、これが」

魔族「魔界の生き物は見た目が悪いほど美味いものなのさ」

42 : 以下、名... - 2015/03/26 22:24:51 uF5VbD/s 39/66

・ ・ ・ ・ ・

魔族「あらゆる命に感謝を…いただきます」

「うまいうまい」

魔族「こらこら、食材に感謝をしてから食べる」

「あーあざっすあざっす。うまいうまい」

ガツガツ

魔族「まったく君は…」

43 : 以下、名... - 2015/03/26 22:30:14 uF5VbD/s 40/66

魔族「ところで、どうだい最近の情勢は」

「ん?…そうだな、変化なしだな」

魔族「そうか。悪くならないならそれもいい、か」

「ウチの村長はそれなりに発言力あるんだが…今の国王は馬鹿だからな」

魔族「私達のトップもそうさ。何かにつけて人間滅ぼす人間滅ぼす、だもの」

「こんな田舎じゃ、まだまだそんな考え方の奴ばっかりさ」

44 : 以下、名... - 2015/03/26 22:36:10 uF5VbD/s 41/66

「お前も魔界じゃ貴族階級なんだろ、何とかいい方向に話を持っていけねェのか?」

魔族「過激派は私の言う事なんかに耳を貸さないよ」

「お互いに、か…まぁ今すぐどうこうなる訳じゃないしな」

魔族「うん。でも、どうにかしなくては、と思わなくはないんだけどね」

「頼むぜ…っと、ドラゴンゾンビの炊き込みご飯おかわり」

魔族「はいはい、まだまだ沢山あるからね」

45 : 以下、名... - 2015/03/26 22:41:48 uF5VbD/s 42/66

・ ・ ・ ・ ・

「じゃあな、今日も美味かったぜ」

魔族「またいつでも来てくれ」

「あぁ、あンがとよ」

キィッ
バタン

「…」

(この国じゃ、未だに人間と魔物は対立している)

(世界的には、とっくに共存の道が選ばれているのに、だ)

「ハッ、くだらねーよなぁ、俺ンとこの王サマはよォ…」

テクテク

46 : 以下、名... - 2015/03/26 22:44:57 uF5VbD/s 43/66

テクテク

「…」

ガササッ

「ん…何だ…」

タッタッタ

「はぁっ…はぁっ…」

タッタッタ
バタリ

「ひゃんっ…!」

「…大丈夫か?」

「あ…う…」

ブルブル

(随分怯えている…何かから逃げてンのか?)

47 : 以下、名... - 2015/03/26 22:49:16 uF5VbD/s 44/66

ザザッ

「い、いたぞ!」

「こっちだ、こっち!」

ザザッ
ザザッ

(鎧を着た人間が二人…こいつらから逃げてたのか)

兵士A「見つけたぞ」

兵士B「大人しく帰るんだ、魔法使いの少女よ」

魔法使い「う…あ…」

(厄介事は勘弁だが…はぁ…)

スッ

兵士A「な、なんだ貴様は」

兵士B「な、なんだ貴様は」

48 : 以下、名... - 2015/03/26 22:52:47 uF5VbD/s 45/66

「通りすがりのイケメンさ」

兵士A「なっ、ブサメンの俺達への当てつけか!」

兵士B「俺達ってなんだよ、俺はフツメンだぞ」

兵士A「黙れよイボイノシシ!」

イボイノシシ「誰がイボイノシシやねん。お前こそ顔面性器やろが!」

顔面性器「ひ、ひでぇ!」

49 : 以下、名... - 2015/03/26 22:55:47 uF5VbD/s 46/66

「イボイノシシに顔面性器…ハッ、確かにそうだな!」

顔面性器「てめぇ!」

イボイノシシ「ぶっころ!」

「‘す’は!?」

チャキン

イボイノシシ「人間は斬りたくないが、仕方ない」

チャキン

顔面性器「俺達を怒らせたのが悪いんだぜ?」

50 : 以下、名... - 2015/03/26 22:59:23 uF5VbD/s 47/66

魔法使い「う…あ…」

ガクブル

「あーあーいい大人が剣なんか出しちゃってまぁ…子供が怯えてるでしょうが!」

ポンポン

「!」

ビクンッ

「怖がンな怖がンな、とりあえずはお前さんの味方だよ」

「うあ…」

「ちょっと待ってな、悪い大人はすぐ懲らしめてやンよ」

51 : 以下、名... - 2015/03/26 23:05:51 uF5VbD/s 48/66

イボ「なめた口を!」

性器「切り刻んでやるァ!」

「…風よ、シンフォニーを奏でろ!」

ブワッ
ゴウゴウ

イボ「なっ…突風が!」

性器「前に進めな…」

シュンシュン
ズバッ ズバッ

イボ「ぎいやぁぁぁぁぁ!」

性器「足が!腕が!」

「次は首だ。血管をズバッといくぜ?」

イボ「ひぃっ」

性器「おたすけ」

52 : 以下、名... - 2015/03/26 23:09:43 uF5VbD/s 49/66

タッタカター
ニッゲロー

「ハッ、逃げたか」

「…」

「ほらよ、とりあえず悪い大人は追い払ってやったぜ」

「…」

ギュッ

「あ…あ…あり…あとぅ…」

「どういたしまして」

(さて、どうするかね…厄介事の匂いがプンプンするぜ…)

53 : 以下、名... - 2015/03/26 23:17:47 uF5VbD/s 50/66

・ ・ ・ ・ ・

「…と、いう訳だ」

魔族「ふむ」

「…」

オズオズ

魔族「話は分かった。で、何故私の所へ?」

「こいつ泊めてやってくんねーかな」

魔族「なぜ私が」

「いやーウチの奥さんが勘違いするといけねェからさー」

魔族「普段から勘違いさせるような行いをしている君が悪い」

「いやーまだ娘が小さくてさー手がかかるしさー」

魔族「言い訳を…はぁ…」

54 : 以下、名... - 2015/03/26 23:21:14 uF5VbD/s 51/66

「…」

フルフル

「…頼むよ。厄介事な感じはバリバリしてンだけどよ」

魔族「お人好しだな、本当に…」

「…」

フルフル

魔族「あぁ、安心したまえ。私はこの男の友達だ。君がこいつを信用しているなら私も信用してくれていい」

「…」

コクリ

魔族「ふふっ、物分かりのいい子だ」

55 : 以下、名... - 2015/03/26 23:26:20 uF5VbD/s 52/66

魔族「分かった、しばらく預かろう」

「…サンキュ、な」

魔族「君の事だ、何かしら思う所があるんだろう」

「ん…まァな。こいつを追ってた兵士共、ちょいと心当たりがあってよ」

魔族「厄介事だな…まぁそちらは任せた。たが近いうちに顔は出すんだぞ」

「あぁ」

56 : 以下、名... - 2015/03/26 23:27:50 uF5VbD/s 53/66

「つー訳だ。この魔族のとこで少しの間、いい子にしてな」

ポンポン

「…ん!」

「よし」

57 : 以下、名... - 2015/03/26 23:31:07 uF5VbD/s 54/66

「じゃーな」

ガチャリ
バタン

魔族「…」

「…」

魔族「さて、と。お腹、減ってるかい?」

「…」

コクリ

魔族「夕食の残りで悪いが、食べるといい。味には自信があるんでね」

「…ん!」

58 : 以下、名... - 2015/03/26 23:34:50 uF5VbD/s 55/66

・ ・ ・ ・ ・

ガチャリ

「ただいまー」

「おかえり」

「パパ、おかえり!」

「おー」

「…ん?」

「ん?」

「…精霊の気配が残ってるわ…貴方まさか」

「…ちょっとだけだよ」

59 : 以下、名... - 2015/03/26 23:37:16 uF5VbD/s 56/66

「はぁ…後で理由、教えて」

「あァ…ちょいと厄介事になりそうだからな」

「また…貴方って人は毎度毎度…」

「ママ、怒ってるの?」

ウルウル

「…大丈夫、怒ってないわ」

60 : 以下、名... - 2015/03/26 23:39:08 uF5VbD/s 57/66

「ほっ…怒ってないんだな」
「…」

キッ

「すいませんすいません」

「ほら、パパも帰ってきたし、おやすみの挨拶して寝なさい」

「はーい、パパおやすみなさーい!」

タッタカター

61 : 以下、名... - 2015/03/26 23:46:15 uF5VbD/s 58/66

・ ・ ・ ・ ・

「…へぇ」

「あの兵士の鎧は青銅製だった…今時珍しい、な」

「青銅の鎧…国営研究所だと?」

「恐らくな。あんな時代遅れの装備、研究所の奴らくらいしか使わねェよ」

「だとしたら、本当に厄介ね…」

「あれは国のガンだ…何か企んでンなら潰すさ。村長にもそう言われている」

62 : 以下、名... - 2015/03/26 23:49:02 uF5VbD/s 59/66

「…無茶はしないでよ。貴方には私も娘もいるんだから」

「ハッ、心配すんな。できる範囲でやるさ、できる範囲で、な」

「…お願い、よ」

ギュッ

「…分かってるよ」

63 : 以下、名... - 2015/03/26 23:51:17 uF5VbD/s 60/66

「まぁなんだ、魔族の奴にも手伝わせるし、無茶はしねェよ、絶対に」

「魔族さんがいるなら、ねぇ…」

「信頼感は奴の方が上なのかよ…」

「ま、普段の行いの差ね」

「わりとショック」

64 : 以下、名... - 2015/03/26 23:56:11 uF5VbD/s 61/66

・ ・ ・ ・ ・

「…」

(国営研究所…奴ら、いや、国王の奴、何を企んで…)

キィィ…

(っ!?)

キィィィン
キィィィン
ンチャァ…

(また頭痛…ぐっ…痛い、頭が割れそうだ…)

(…また、だと?)

(俺は、また、と言ったのか?)

(俺は何度こんな風に頭痛を…意識を…)

ボヤー

(お…れは…いった…い…)

グワン グワン
バタリ

65 : 以下、名... - 2015/03/27 22:09:25 QUXexRMU 62/66

――――――――――

「ぐぁ…んっ…」

「ちょっと男、大丈夫!?」
「あ…?」

「返事がないから、勝手に入ったけど、あんたお風呂で倒れてたのよ?」

「風呂で…そうだったンか」

「なんか最近のあんた、変だよ…突然ふらついたり、学校じゃ寝てばっかりだし…」

(意識が断片的になってるのは、そういう事だったのか…)

67 : 以下、名... - 2015/03/27 22:26:37 QUXexRMU 63/66

「ねぇ、病院で診てもらお?どう考えても変だよ…ねぇ、男…」

ポロポロ

「お前…泣いてンのか…?」

「私…泣いて…?…分かんない…でも、よく分かんないけど、すごく不安で…分かんない、分かんない…怖い…うわぁぁぁぁぁ!」

アタマ ブンブン

「あ゛あ゛い゛い゛い゛!」

68 : 以下、名... - 2015/03/27 22:31:07 QUXexRMU 64/66

ヘドバン!

ヘドバン!

へどばん!

猟奇的日常系アニメーション
へどばん!

日曜 夜六時半から放送開始!

「ハッ、絶対見ろよな!」



おしまい

69 : 以下、名... - 2015/03/27 23:09:54 f1FRKD4w 65/66

は?

70 : 以下、名... - 2015/03/28 08:19:44 6Ys6vAH6 66/66

え?

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