1 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:30:23.53 Dl7SWt110 1/83

艦これのSSです。※一部過激な表現を含みます。


‐トラック諸島海域‐


千歳「わあああっ!ひ、飛行甲板が!?」


大淀『千歳、被弾により中破!』


千代田「千歳お姉!」


千歳「くぅ…」


ヲ級「ヲ…ヲヲ…」


提督『第二艦隊は!水雷戦隊は何をしている!』


阿賀野「もぉ…ボロボロじゃない…」


大淀『第二艦隊旗艦、阿賀野、大破!』


元スレ
【艦これ】長門「ビッグ7の力、侮るなよ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423981823/

2 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:31:11.98 Dl7SWt110 2/83

タ級「…」ゴゴゴゴ


文月「うえぇん…いたいよ~!」


舞風「危ない!」



ピカッ



タ級「!?」チュドーン


文月「わ、わあ…」


舞風「ナイス攻撃!さっすがぁ!」








長門「間に合ったか…これ以上好きにはさせん!」


3 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:31:45.95 Dl7SWt110 3/83

大淀『文月、小破したものの、未だ健在!』


長門「うおおおおっ!」バキッ


ネ級「」チュドーン


ヲ級「」チュドーン


千代田「す、凄い…」


千歳「主砲じゃなくて、素手で倒しちゃうなんて…」


文月「ありがとうございますっ!」


長門「礼には及ばんよ。旗艦として当然の事をしたまでだ」


提督『良くやった。索敵を怠るな』


4 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:32:42.84 Dl7SWt110 4/83


扶桑「この辺りの敵は殲滅出来たようですね」


山城「私達が到着した時には全部終わっていましたけど…不幸だわ…」ハア


千歳「お二人の火力はこの先きっと必要になりますから!…多分」


山城「はい?欠陥戦艦ですって?」


千代田「だ、誰もそんな事言ってませんよ!」



提督『喧嘩は後だ。被害状況を報告せよ』


長門「第一艦隊は千歳が中破、旗艦長門以下、扶桑・山城・千代田・n…」


那珂「はいは~いっ!連合艦隊のアイドル!那珂ちゃんも健在で~すっ!」


長門「…であります」

5 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:33:42.88 Dl7SWt110 5/83


提督『ふむ。第二艦隊はどうだ?』


舞風「えっと、旗艦の阿賀野さんが大破撤退、文月が小破、舞風以下、春雨・時雨が健在です」


春雨「阿賀野さん…」


時雨「僕ならまだ大丈夫だよ?」


文月「司令官さんっ!あたしも大丈夫ですっ!」


提督『千歳の中破は厳しいな…』


大淀『一航戦の支援艦隊は健在です。完全に制空権を奪われる事は無いでしょうが…』


提督『うむ…』

6 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:34:27.49 Dl7SWt110 6/83


扶桑「提督…このまま進んで大丈夫でしょうか?」


提督『…』


長門「ここは慎重に考えるべきだろうな」


山城「また泊地空襲なんてされたら、扶桑お姉様との時間が…不幸だわ…」ハア


千代田「で、でも!千歳お姉が!」




提督『(航空戦力不足か…だが、戦艦は3隻健在、水雷戦隊もほぼ無傷…)』


大淀『友軍艦隊から入電!「作戦通リ、至急先鋒トシテ突入サレタシ」です!』


長門「くっ!我々の制圧した海域を通って来ておきながら…」ギリッ


大淀『手はずでは、我々の突入と同時に主力艦隊も総攻撃を行うとの事ですが…』

7 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:35:16.34 Dl7SWt110 7/83


提督『…作戦を乱す訳にはいかん。全艦隊突入、敵攻略部隊主力を撃滅せよ!』


那珂「お仕事ですね!那珂ちゃん頑張っちゃいます!」


舞風「踊っちゃうわよ!」





長門「よし!この長門に続k…」






ピカッ ピカッ












扶桑「え…」

山城「わ、私を顧みず…前s…」

8 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:35:50.18 Dl7SWt110 8/83


長門「扶桑!山城ーっ!」


提督『どうした!何が有った!?』



扶桑「」


山城「」


大淀『て、敵影確認…あれは…』




戦艦水鬼「ナキサケンデ…シズンデイケ!」ゴゴゴゴ

戦艦棲姫「ナンドデモ…シズメテアゲル……」

戦艦棲姫「フフフ…フフフフ…」

ヲ級「ヲヲ…ヲヲヲ……」

ネ級「…」

ネ級「…」


9 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:36:49.14 Dl7SWt110 9/83


千代田「あ、あああ…」


舞風「嘘…扶桑さん達が…」ガクガク


提督『ば、馬鹿な!戦艦が瞬殺だと!?こんな事が…』


大淀『扶桑・山城、大破!』


長門「ぐっ…」


戦艦水鬼「シズメ!シズメェ!!」ドドドド


文月「こんなとこじゃ…終われないんだから…」


舞風「嫌…沈むのだけは…イヤァアアアア!」



大淀『ふ、文月・舞風、大破!』


10 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:37:28.63 Dl7SWt110 10/83


戦艦棲姫「シズミナサイ!」ドドド


那珂「あれ…?アイドルは沈まないんじゃ…」


大淀『那珂、大破…』


提督『敵主力の集中砲火…友軍艦隊はどうなっている!』


大淀『友軍艦隊…動きません!』


提督『何!?』


大淀『…「我ガ主力艦隊ハ、敵先鋒壊滅後ニ突入スル。貴艦隊ノ健闘ヲ祈ル」との事です…』


11 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:38:14.62 Dl7SWt110 11/83


提督『ふざけた事をッ!敵の先鋒なら、この海域にくるまでに潰しただろうが!』ガン


大淀『ええ…残っているのは敵の主力、本隊のハズです…』


提督『先程の待ち伏せ攻撃に臆したか…何と嘆かわしいッ!』


千代田「飛行甲板で火災!もう飛ばせません!」


千歳「千代田!」


時雨「わっ!わっ!わーっ!」


提督『同時に突入出来ていれば、勝利は確実であったというのに…』


大淀『こうなってしまっては、各個撃破されるだけです…』



提督『支援艦隊はどうなっている!?』


大淀『艦隊自体は健在ですが…艦載機の被害甚大!これ以上は戦えません!』

12 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:39:03.35 Dl7SWt110 12/83


提督『もはやこれまでか…長門!全艦隊を率いて撤退せよ!』


長門「…」


提督『聞いているのか!長門!』


長門「…春雨・時雨、大破及び中破した艦娘達を連れて退避しろ」


春雨「ええっ!」


時雨「…了解です」


提督『長門!お前も撤退するんだ!全員撤退だ!』


大淀『長門さん!』


13 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:39:34.09 Dl7SWt110 13/83


長門「…このまま全員撤退してしまえば、軍規違反となるだろう」


提督『何を言っている!それを言うなら友軍が突入を…』


長門「それに、連合艦隊の旗艦が…提督の名代たる秘書艦が、真っ先に逃げる訳にはいかん!」


提督『…しかし!』


大淀『敵、更に増加!このままでは包囲されます!』



長門「待ちに待った艦隊決戦なのだ。胸が熱いな!」


千歳「な、長門さん…」


千代田「千歳お姉…行こう…」


14 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:40:08.48 Dl7SWt110 14/83


時雨「退避を行います!全艦、ついてきて下さい!」


山城「不幸だわ…肝心な時に役に立てないだなんて…本当に…」ポロポロ


文月「うぅ…ううぅ…」


提督『ま、待ってくれ!長門!お前が居なくなったら、俺はどうしたら良い!』




長門「…大丈夫、提督は強い人だ。きっと大丈夫だよ…」





提督『長門!戻ってこい!長門ォ!』

15 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:40:39.27 Dl7SWt110 15/83


戦艦水鬼「シズメ…オマエモ…シズメ…」ドドドド


長門「っ…ビッグ7の力、侮るなよ?」フフッ


戦艦棲姫「イッショニ…ナリマショウ…?」


ヲ級「ヲヲ…」


長門「長門型の装甲は!伊達ではない!」


提督『友軍艦隊に打電しろ!突入しないのならば、俺がこの手で殺してやると!』


大淀『む、無茶言わないで下さい!そのような発言、後で問題に…』


提督『構わん!長門を救えるなら、どんな処分だろうと受ける!』

16 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:41:21.87 Dl7SWt110 16/83


提督『そ、そうだ!士官輸送用の艦が有ったな!アレを出せ!俺が直接救出に…』


大淀『いい加減にしなさいっ!』パシン


提督『…!』


大淀『貴方はこの鎮守府の提督なんです!自覚を持ちなさい!』


提督『…』


大淀『もし貴方に万一の事が有れば…この連合艦隊は…鎮守府は終わりなんですよ!?』


提督『それは…しかし…』


大淀『今は…耐えて…耐えて下さい…』

17 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:42:23.67 Dl7SWt110 17/83


提督『…』


長門「提督…大丈夫。私は…いつでも貴方と共にある…」


提督『な、なg…』


戦艦水鬼「オォォォ!」


長門「うおおおおっ!」








カッ













長門「戦いの中で沈むならば…この長門…悔いはない…」

18 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:43:07.77 Dl7SWt110 18/83




提督『!』


大淀『!』










長門「…ああ…光が…そうか…私は…」











大淀『長門さんの反応…』


提督『う、うわあああああああああああ!』


19 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:44:13.83 Dl7SWt110 19/83





……

………


‐鎮守府 提督寝室‐


提督「うっ…くっ…」ギシギシ


「あっ…あうっ…」


提督「全く…長門…心配したんだからな…ッ」ギシギシ


「ご、ごめんなさ…あんっ!」


提督「もう絶対放さない!からっ!なっ!」ギシギシ


「は、はいっ…」


提督「長門ッ!長門ォ!!…うっ!」ビクッ


「ああっ!」ビクンビクン


20 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:45:12.22 Dl7SWt110 20/83




提督「ハァハァ…長門…」ギュッ


「提督…大好きです…」ギューッ


提督「俺もだよ…長門…これからも…ずっと傍に…」

































陸奥「はい…提督…」ギュッ


22 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:56:23.61 Dl7SWt110 21/83



‐鎮守府 執務室‐


大淀「失礼します」ガチャ


提督「おう、仕事か?」


大淀「…先日のトラック諸島海域での反攻作戦の被害報告に」


提督「うむ。それでは頼む」


大淀「大破した艦娘ですが、戦艦級の扶桑・山城、巡洋艦級の那珂・阿賀野、駆逐艦級では舞風・文月、」


大淀「次に、中破は軽空母級の千歳・千代田、小破は撤退中に被弾した駆逐艦級の時雨…となっております」


提督「むぅ…参加した艦隊は壊滅だな…」


大淀「ええ。現在まともに敵とやり合えるのは、金剛型率いる高速艦隊のみ…」


23 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:57:10.19 Dl7SWt110 22/83


提督「支援艦隊の被害はどうだ?」


大淀「艦娘達は被害有りません。ですが、艦載機が甚大な被害を被り…」


提督「参った…駆逐艦隊にはこれまで以上に遠征を頑張って貰うしかないな」


大淀「重巡級の艦娘達は多く健在ですので、彼女達を中心に艦隊の再編成を…」


提督「そうだな。とはいえ、本格的な攻撃作戦は当分先になりそうだ」


大淀「それと…」


提督「ん?」


大淀「その…」

24 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:58:26.15 Dl7SWt110 23/83


提督「どうした?言いたい事が有るならハッキリ言って構わんぞ?」


大淀「…長門さんの…事ですが…」


提督「長門がどうかしたか?」


大淀「えっ?だ、だって…長門さんはあの戦いで…」


提督「何を言ってるんだ?長門なら俺の隣にいるじゃないか。なァ長門?」



スッ





陸奥「ええ。秘書艦の長門ならここにいますよ?」


大淀「なっ!?」

25 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:58:57.04 Dl7SWt110 24/83


提督「長門っ!今日のお昼は何食べようか!?」


陸奥「そうね…提督が食べたいものなら何でも良いわよ?」


提督「じゃあ、長門の作った弁当が食べたい!」


陸奥「あらあら…今から作れっていうの?」


提督「…ダメか?」ウルウル


陸奥「分かりました!この長門!提督の為に一生懸命料理しますねっ!」


提督「長門ッ!大好きッ!」チュー


陸奥「もう…大淀さんが見てますよ?」チュッ



大淀「…失礼します」バタン

26 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 15:59:37.77 Dl7SWt110 25/83


大淀「…」スタスタ





ナーガートッ!

ハアイッ?



大淀「…」





大淀「ううっ…うううっ…」ボロボロ


27 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:01:28.15 Dl7SWt110 26/83


‐鎮守府 廊下‐


提督「フンフンフフーン!」


瑞鶴「あ、提督さん」


提督「猫~逆さ吊りの猫~…ん?どうした?」


瑞鶴「やけに上機嫌だけど、何か有った?」


提督「いやな、今日のお昼は何と!長門が弁当を作ってくれるんだ!」フフーン


瑞鶴「えっ…」


提督「良いだろ?間宮さんの食堂も良いんだけど、たまにはな!」


瑞鶴「いい加減目を覚ましてよ!長門さんは…」


28 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:02:09.52 Dl7SWt110 27/83


翔鶴「瑞鶴さん、止めておきなさい」スッ


瑞鶴「だって!翔鶴姉!」


翔鶴「今は…そっとしておいてあげて…」


提督「フンフンフフーン!」スタスタ


瑞鶴「提督さん…」


翔鶴「いつか…いつの日か…きっと元に…」


瑞鶴「うん…」




提督「~♪」


30 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:03:02.07 Dl7SWt110 28/83

‐鎮守府 港‐


「さぁ!お昼にしましょう!もうお腹ペッコペコよ!」


「ちょっと雷!何で貴方が仕切ってるのよ!」


「ケンカは良くないのです!」


「Этот рассказ」


「良い?一人前のレディーは、お昼だからってはしゃがないのよ!」モグモグ



提督「ひゃっほう!お昼だ!昼食だーっ!」


陸奥「あらあら…そんなにはしゃがないのっ」ウフフ




「!?」ブフォッ

31 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:03:43.08 Dl7SWt110 29/83


「し、司令官!?」


「いきなりびっくり、なのです」サスサス


「ゲホゲホ…もう!いい大人がはしゃいでるんじゃないわよ!」


「С подлинником, который Зеленые листья сделала」


提督「悪い悪い…何せ長門の弁当が食べられるんだ!嬉しくてな!」


「え?」


陸奥「ほら提督、あ~ん」アーン


提督「モグモグ…うん、美味い!流石長門だな」ナデナデ


陸奥「うふふ。喜んでもらえて嬉しいわ」


32 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:04:13.34 Dl7SWt110 30/83


「司令官さん。あの…」


提督「電か。いつも遠征ばっかり頼んですまないな。」


「いえ、そんな事はないのです」


提督「今は艦隊の再編で重要な時期、より多くの資材が必要とされている」


「そうね…」


提督「地味な仕事かもしれんが、君達駆逐艦が頑張ってくれているからこそ、この鎮守府は成り立っているんだ…」


「Я посылаю его」


提督「これからも、宜しく頼むぞ?」ナデナデ


「はわわっ…はいなのです!」

33 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:04:52.28 Dl7SWt110 31/83


「ちょっと!レディーの頭をなでるんじゃ…まぁ今回は特別に…」ゴニョゴニョ


「Вышеупомянутое」


陸奥「提督?そろそろ仕事に戻らないと」


提督「ああ、もうそんな時間か。じゃあ各員頑張ってくれよ!」スタスタ


「えへへ。司令官さんに褒めてもらった、なのです!」


「当然でしょ?私達は一人前のレディーなんだから!」


「Это был Финикс」ウンウン







「…」

34 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:05:34.93 Dl7SWt110 32/83


‐鎮守府 提督寝室‐


提督「…」


金剛「Hey!提督ぅー!失礼するネー!」ガチャ


提督「おわっ!なんだいきなり!」


金剛「今日は、提督を元気付ける為に来たヨー!」


提督「元気に?ハハハ、俺はいつも通り元気だよ」


金剛「Shit…提督は嘘を吐いてるネ…」





ギュッ




提督「金剛?」

35 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:06:02.04 Dl7SWt110 33/83


金剛「長門の事は…残念…辛い気持ち、私達も感じてるネ…」ギュウウ


提督「何を言って…」


金剛「今はまだ、ちゃんと見てもらえないかもしれないデスが…」


金剛「それでも…私…いつまでも待ってるヨ」


提督「…」


金剛「いつか私を…金剛を見てくれる日を…」


提督「…」












金剛「だって私…提督が大好きデスから♪」ニコッ

36 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:06:52.82 Dl7SWt110 34/83


提督「…」


金剛「今日は…時間も場所も…大丈夫デース…」



ガバッ



提督「…」ギュウウ


金剛「Follow me…提督?」ボソッ


提督「…!」








……

………

37 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:09:00.21 Dl7SWt110 35/83


‐寝室前‐


比叡「お姉様…」


榛名「…」ガチャ


霧島「…ダメですよ?」


榛名「ど、どうして?私達も提督を…」


霧島「それはそうですが…でも、今は…金剛姉様と二人きりにしてあげて…」


比叡「うん…そうよね…提督…今日だけは私の負けにしてあげます…」


榛名「…」


39 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:09:35.82 Dl7SWt110 36/83

‐執務室‐


利根「提督!失礼するぞ!」ガチャ


提督「おはよう利根。今日も可愛いな」


利根「なっ…!い、いきなり何を言うのじゃ!」カーッ


提督「ハッハッハッハ…」




筑摩「…」ゴゴゴゴゴ




提督「ヒッ」


利根「ヒッ」


40 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:10:51.01 Dl7SWt110 37/83


提督「で、なんの話だったかな?」


利根「おお!実は新しく配属になった艦娘を連れてきたのじゃ!」


提督「ほう」


利根「ほら、自己紹介するといい!」





スッ





吹雪「ほ、本日付けでこの鎮守府に配属された、駆逐艦の吹雪ですっ!」


41 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:11:27.07 Dl7SWt110 38/83


提督「うむ。私がこの鎮守府の提督だ。これから宜しく頼むぞ?」


吹雪「はいっ!」


提督「それから、こっちは秘書艦の長門だ」


陸奥「初めまして。秘書艦の長門よ?」


吹雪「えっ…?」


利根「…」


提督「私が忙しい時は、長門が指示を出す事も有る。しっかり従ってくれ」


吹雪「は、はい…」


42 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:12:06.11 Dl7SWt110 39/83


吹雪「…」


利根「じゃ、じゃあ吹雪!もう行くとするか?」


吹雪「はい…」


ガチャ



吹雪「あの…利根さん」


利根「なんじゃ?」


吹雪「えっと…提督の事なんですが…」


利根「うむ…」

43 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:12:35.90 Dl7SWt110 40/83


吹雪「隣にいらっしゃったのって…その…」


利根「ああ。彼女は陸奥、長門型戦艦の陸奥じゃ」


吹雪「ですよね…じゃあどうして長門と名乗って…?」


利根「先日、この海域で大海戦が行われたのは知っておるな?」


吹雪「ええ。凄まじい戦いであったと聞いています」


利根「吾輩達の艦隊だけでなく、他の提督達率いる艦隊も参加した、最大規模の戦いであった」


吹雪「そんなに…」


利根「吾輩も付近で陽動作戦に出撃、索敵を担当したのじゃ!」

44 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:13:20.90 Dl7SWt110 41/83


吹雪「そ、それで?」


利根「うむ。長門率いる連合艦隊は、最終海域まで到達、友軍と共に攻め込むハズじゃったのだが…」


吹雪「…」ゴクリ


利根「敵の待ち伏せに怯えた友軍は進軍せず、我らの艦隊のみが突出…」


吹雪「そんな!」


利根「そのまま援軍を得る事も出来ず、大損害を被ったのじゃ」


吹雪「ひどい…」


利根「提督はすぐに撤退を命じたようなのじゃが、責任を感じた長門は単艦、敵中に特攻を…」

45 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:14:00.43 Dl7SWt110 42/83


吹雪「ま、まさか長門さんは、それで…」


利根「ああ。獅子奮迅の活躍であったと聞いている」


吹雪「で、でも!艦隊の旗艦は轟沈しないって!聞いた事が有ります!」


利根「…」


吹雪「嘘…」


利根「…すまぬ。少し風にあたってくる」スタスタ











吹雪「…提督」

46 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:14:43.79 Dl7SWt110 43/83


陸奥「…」スタスタ


大淀「長門…いえ、陸奥さん」


陸奥「…」


大淀「陸奥さん!」


陸奥「…何の用かしら?大淀さん?」


大淀「いつまでこんな事を続けるつもりですか!?」


陸奥「全ては提督の為よ…」


大淀「こんな事続けたって、提督の為にはなりません!」


陸奥「黙りなさい!貴方に…貴方に彼の気持ちが分かるの!?」

47 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:15:21.66 Dl7SWt110 44/83


大淀「くっ…」


陸奥「愛する人と仲を引き裂かれた彼の気持ち…ずっと一緒に居ようって誓った人との別れ!」


大淀「それは…」


陸奥「提督はね…長門姉の事、ずっと想い続けていたの。初めて会ったその日から…」


大淀「…」


陸奥「お互い不器用で…私が2人の背中押し続けて…何年もかけて、ようやく結ばれた…そんな矢先よ!?」


陸奥「神様がいるなら、怨むわよ…心からね!」


大淀「だけど!貴方は長門さんじゃない!貴方は!陸奥なの!」


陸奥「っ!」


48 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:16:14.72 Dl7SWt110 45/83


大淀「現実を見るの!こんな状況、いつまでも続けられないわ!」


陸奥「もう少しだけ…彼に夢を見させてあげて頂戴?お願いだから!」


大淀「貴方だって、本当は提督の事…」


陸奥「違う!違うわ!わ、私は…長門姉と提督が幸せなら…それでいいの!」


大淀「貴方、嘘を吐いてる…」


陸奥「そんな事無い!私は2人をからかうのが好きで…火遊びの相手なだけで…」


大淀「だったらどうして…」












大淀「貴方、泣いてるの?」

49 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:17:00.46 Dl7SWt110 46/83


陸奥「え?」ポロポロ


大淀「好き…なんでしょう?」


陸奥「ち、違っ…」


大淀「不器用なのは、長門さんだけじゃないようね…」


陸奥「わ、私…私は…」ポロポロ


大淀「…総司令部に大和型艦娘の着任を申請しました」


陸奥「!?」



50 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:17:36.62 Dl7SWt110 47/83


陸奥「な、どうして!」


大淀「主力艦隊が壊滅した今、我が鎮守府は戦力の再編成が急務です」


陸奥「それはそうだけど!」


大淀「大和型を旗艦として、新しい水上打撃艦隊を…」


陸奥「待って!まだ私がいるじゃない!それに、扶桑姉妹だって直に戻る…」


大淀「それでは遅すぎるんです!」


陸奥「!」


大淀「言いづらい事ですが…」


陸奥「…」


51 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:18:25.26 Dl7SWt110 48/83


大淀「それに、大和型をお呼びするのは提督の為でもあるんです…」


陸奥「どういう意味よ?」


大淀「あの方々…特に大和さんは、強いだけでなく、心優しい方と聞いております」


陸奥「そうね…」


大淀「彼女と一緒なら…提督の心も、きっと…」


陸奥「…」


大淀「幸い、この鎮守府の実績は司令部からも高く評価されています。申請が通る可能性は高いでしょう」


陸奥「長門姉達が頑張ってきたもの…当たり前じゃない」


大淀「そうね…でも、頑張ってきたのは貴方も同じ…でしょ?」


52 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:19:18.49 Dl7SWt110 49/83


陸奥「…」


大淀「…大和型の艦娘が着任されるとしても、それにはもう少し時間がかかります」


陸奥「え?」


大淀「それまでは…『長門』さんが傍にいても、私は…もう何も言いません」


陸奥「有難う…大淀さん…」


大淀「でも、いずれ…時が来たら…分かっているわね?」


陸奥「ええ。分かってるわ。その時は…」


大淀「頑張ってね。応援してるわ」ニコッ


陸奥「…もう火遊びじゃすませないんだからっ」ニコッ


53 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:20:06.64 Dl7SWt110 50/83




大淀「…」









大淀「私じゃ…陸奥さんのように…長門さんの代わりには…なれないのね…」










大淀「うっ…ひぐっ…ぐすっ…」ポロポロ





54 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:20:50.72 Dl7SWt110 51/83


‐空母寮‐



赤城「…」ゴクゴク


鳳翔「赤城さん?少し飲みすぎでは?」


赤城「飲ませて下さい!飲ませて!」ウップ


千歳「赤城さん…貴方がそこまで思い悩む事では…」


千代田「そうです!貴方は支援艦隊だったんですから!」


赤城「私が!私がしっかりしていれば…長門さんは…長門さんは…」


鳳翔「ほら、これでも飲んで?」コトッ


赤城「ありがとうございます…ってこれ、お水じゃないですか…」


55 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:21:33.49 Dl7SWt110 52/83


鳳翔「これ以上はお出し出来ないわ。もう十分でしょう?」


赤城「だって…だってぇ…」ボロボロ


千代田「支援艦隊が自分の責任だって言うなら…私達の責任はどうなるのよ…」


千歳「私のせいよ…私があの時…敵にやられさえしなければ…」グスッ


千代田「千歳姉…」


赤城「何が一航戦の誇りよ!何が…何が…うっうっ…」


千歳「提督…ごめんなさい…ごめんなさい…うう…」


千代田「や、止めてよ…私まで…泣いちゃうじゃない…」


56 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:22:29.98 Dl7SWt110 53/83


鳳翔「皆…こっちにいらっしゃい…」ギュッ


赤城「鳳翔さん…」


鳳翔「今は…好きなだけ泣きなさい。泣いて…泣いて…全て出し尽くしてしまいなさい?」ギュウウ


千歳「ぐすっ…」




鳳翔「貴方達の苦しみ…悲しみ…全て私が、受け止めてあげます…だから、また明日からは…笑顔で…」



千代田「うわーーん!」


千歳「グスッ…鳳翔さん…鳳翔さん…」


赤城「あ、あ゙りがとうございます…ううっ…」










加賀「…」スッ


57 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:26:11.62 Dl7SWt110 54/83


‐提督寝室‐




提督「珍しいな。こんな夜更けに」


加賀「…」


提督「何か悩み事か?」


加賀「…」




グイッ ドサッ




提督「!」


加賀「…」


58 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:26:42.56 Dl7SWt110 55/83


提督「一体何のつm…んっ!?」


加賀「ん…んんっ」


提督「んんんっ…プハッ!ハァハァ…」


加賀「…抱いて下さい」


提督「は?」


加賀「…」ギュッ


提督「お前…酔っているな?」


加賀「いいから…早く…んっ…」ギュッ


59 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:27:28.14 Dl7SWt110 56/83



提督「…」ギシッ


加賀「あっ…」


提督「…」グイッ


加賀「(今の私に出来る事は…こんな事だけ…)」


提督「…」ゴソゴソ













加賀「(提督…)」


60 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:30:02.53 Dl7SWt110 57/83




……

………


~1ヵ月後~


‐執務室‐



陸奥「提督、お茶淹れましたよ」コトッ


提督「ああ。ありがとう」ズズー



陸奥「…」


提督「…」



陸奥「今日の遠征の事だけど、久しぶりにこの長門が…」


提督「もう良いんだ…」


陸奥「えっ?」


61 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:30:34.36 Dl7SWt110 58/83


提督「もう…良いんだよ…陸奥…」


陸奥「わ、私は長門!長門型戦艦のネームシップ…」


提督「本当は分かってたんだ…だけど、ずっと現実から目を逸らし続けていた…」


陸奥「提督…」


提督「もうこれ以上…皆に迷惑かける訳にはいけないよな…」


陸奥「…」


提督「俺はもう…過去にとらわれない。前を向いて生きて行くさ」


62 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:31:08.92 Dl7SWt110 59/83


陸奥「本当に…良いの?」


提督「ああ。陸奥にも随分と迷惑をかけたな」


陸奥「いえ、そんな…」


提督「これからは…これからも…傍にいてくれるかい?陸奥…」


陸奥「私以外との火遊びは厳禁よ?それでも良い?」


提督「勿論だよ…愛してる…陸奥…」ギュッ


陸奥「私もです…提督…」ギュッ










陸奥「大丈夫…私は…いつまでも…貴方とともにありますからっ…」


63 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:35:08.64 Dl7SWt110 60/83































長門「… そ ろ そ ろ 話 を し て も 良 い か な ? 」


64 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:38:31.49 Dl7SWt110 61/83


提督「な、な、な、長門さんっ!?」


陸奥「長門姉ぇ!?」


長門「何をそんなに驚いている。まるで化け物を見たような声を出して」


提督「いつ頃御戻りに…?」


長門「ついさっきだ。先頃の決戦のダメージがひどかったからな。司令部で本格的な入渠を行うと言ったはずだが?」


提督「そ、ソウデシタネー」


長門「ついでに近代化改修も受けてきたぞ。必要無いと言ったのだが…強く奨められたものでな」


提督「ワー。ドーリデ、カガヤイテルワケダー」


陸奥「ネー」

65 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:39:42.20 Dl7SWt110 62/83


長門「で。 こ れ は ど う い う 事 な の だ ? 」ゴゴゴゴ


提督「違うんだ!これはだな!そう!青葉が!青葉が考えたんだ!」


長門「ほう?」


提督「今年の忘年会で流す映画を撮影しよう!って事になってな!」


陸奥「そうなの!長門姉が大破なんて珍しいから、是非とも題材にしたいって!だから!」


長門「随分と先の話だな…なら、先程の小芝居も、その1シーンなのだな?」


提督「そうですとも!」


陸奥「勿論よ!長門姉ぇ!」


66 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:40:13.57 Dl7SWt110 63/83


長門「では、語ったセリフも、全てウソだな?」


提督「あ、当たり前じゃないか!俺は長門さん一筋で!」


陸奥「ふ~ん…」ムッ


提督「いや、あっ…その…」


長門「全く…提督は…」ハア


提督「あ、あははは…」


長門「だが…少々気になる部分が有ってな」


提督「へ?」


67 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:40:58.36 Dl7SWt110 64/83


長門「脚本によれば、夜戦のカットインは陸奥だけのようだが…」


提督「ギクッ」


長門「金剛や加賀とも『カットイン付きの』夜戦を行った…と聞いているが…?」ン?


提督「何で脚本を持って…そ、その脚本は古い奴だ!最新のものではカットインを追加して…」


長門「ふむ。おかしいな。青葉に聞いたが、そんな追加は行っていないと言っていたぞ?なァ青葉?」ポイッ




青葉「キョウシュク…キョウシュク…デ…」ドサッ





提督「あ、青葉ァーーーー!」


68 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:42:17.11 Dl7SWt110 65/83


提督「どうして…どうして…金剛達の事を!」


長門「ああ。全て大淀から聞いたよ。艦娘に手を出す度に報告を受けていたからな」ニヤリ


提督「大淀!何故だ!大淀!お前は準主役だったじゃないか!大淀ーーーー!!」


長門「金剛達以外とも、随分遊んでいたらしいな?このファイルを読みあげてやろうか?」パサッ


提督「あわわわわ…」


長門「ふむふむ…まずは扶桑・山城か。ほうほう…私に知られるとは、やはり不幸なのかもしれんな?」


提督「あばばばば」


長門「比叡・榛名・霧島…ほほう。金剛四姉妹も全員とな?」


提督「ひぃ」

69 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:43:37.89 Dl7SWt110 66/83


長門「ふむ。妙高四姉妹もか。特に羽黒とは何度も夜戦を…そうか。ああいう艦娘が好みなのだな?ふ~ん…」


提督「ち、ちが…あれは羽黒さんの方から…」


長門「高雄と愛宕とは2人同時に…それは随分素晴しい光景であったろうな」


提督「ぱんぱかぱーん…ぱんぱかぱーん…」


長門「何と!鳳翔もか!これは驚いたな。提督、やるではないか!」ハッハッハッ


提督「」バタッ


陸奥「もう止めて!提督の耐久は1よ!」ガシッ


70 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:44:17.33 Dl7SWt110 67/83


長門「まぁ…妻たるもの、夫の夜遊び程度、笑って許してやるもの…」


提督「ホントか!さっすが長門!よっ!ビッグ7!」パアア


長門「だが…」


提督「へ?」






















長門「 も の に は 限 度 と い う も の が 有 る の だ よ 」ゴゴゴゴ


提督「アッ、ハイ」

71 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:45:58.49 Dl7SWt110 68/83


長門「最期に言い残す事は有るか?」ジャキン


提督「だ、だって…」


長門「だって?」


提督「な、長門さんと出会ってから、お付き合いするまで1年…ケッコンカッコカリ受けてくれるまで更に1年…2年かかってさ!」


長門「うむ。こういう事は時間をかけてお互いを知ってから行うものだからな!」ウンウン


提督「それでこの間、やっと夜戦を…初めて夜戦のオッケー貰って…その…さ!」


長門「あの時はお互い初めてだったからな…随分苦戦したものだ…」ウム


提督「さぁ!ここから始まる甘い性活…じゃなかった、新婚生活が始まると思ってたのに!そんな時に!」


長門「うむ。先程の戦いで私が大破、暫く離れ離れであったな」


72 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:47:12.99 Dl7SWt110 69/83


提督「それで…だな…その…」


長門「正直に言ってみろ」


提督「性欲には勝てませんでした」キリッ


長門「…」フフフフ


ガチャ


天城「あ、あの…私は…」


長門「おっと忘れていたよ。司令部から連れてきた、新入りの天城だ」


天城「初めまして提督!雲龍型航空…」


長門「自己紹介はその辺で構わん。だって…な?」ニヤリ


提督「ヒッ」


73 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:47:52.97 Dl7SWt110 70/83


バタン!


金剛「Hey!ナガモーン!ちょっと待つデース!」ドタドタドタ


長門「これはこれは…金剛四姉妹じゃないか。今少し取り込んでいてな?」


金剛「私達はまだ諦めた訳じゃありまセーン!提督のハートを掴むのは私デース!」


比叡「こればっかりは!金剛姉様にも!長門さんにも!負けられません!」


長門「あん?」ギロッ


比叡「ひ、ひえぇ~~!」


榛名「抜け駆けは!榛名が許しません!」フンス


霧島「艦隊の(性の)頭脳!霧島も忘れてもらっちゃ困りますよ!」バーン


75 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:49:21.87 Dl7SWt110 71/83


バタン!


加賀「…」


提督「か、加賀ァ!何とか場を収めてくれ!」


加賀「…提督の事は譲れません」ゴゴゴゴ


長門「現在は戦艦級限定の会議中でな。戦艦くずれ()の出席は遠慮して貰おうか?」ゴゴゴゴゴ


加賀「…頭にきました」ゴゴゴゴ


金剛「Oh!凄い迫力ネー!私も頑張りマース!」ゴゴゴゴ


提督「」


76 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:50:22.70 Dl7SWt110 72/83


陸奥「あ、あの…長門姉…」


長門「大丈夫だ陸奥よ。ちょっと41㎝連装砲を撃つだけだから」


提督「長門…愛してる…」ハハ…ハハハ


長門「私も、提督の事を想うと…胸が熱くなるぞ!」ニコッ























長門「全主砲、斉射!てーーーーーーーーーーっ!!!!」ドカーン


77 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:51:25.23 Dl7SWt110 73/83


‐廊下‐



ギャーーーーーーッ!!!!




大淀「(フン…私の夜戦カットインを入れないからです…)」










大淀「提督のバカ…」ボソッ



78 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:52:09.00 Dl7SWt110 74/83


‐港‐



吹雪「それにしても、長門さんって凄いんですねぇ…」


利根「ああ。まさか単艦で敵主力を殲滅して戻ってくるとは…」ゴクリ


吹雪「しかも友軍艦隊の提督達を半殺しにして、司令部に連行したって聞きました!」


利根「吾輩達も見習いたいものだな!」キラキラ


吹雪「え、ええ…」









利根「(長門さん達にバレなくて良かったのじゃ…それにしても昨日の提督…とっても激しかった//)」ニヤニヤ


吹雪「…?」


79 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:53:00.00 Dl7SWt110 75/83


-執務室-



提督「」プスプス


長門「フンッ」


陸奥「な、長門姉…」


長門「今日はこのあたりで勘弁してやる。陸奥に感謝するのだな!」ビシッ



提督「ア…アアアア…」プルプル


長門「それと…その…だな…」


提督「」


長門「提督の事を…慕っている艦娘が多い事は…重々承知している…」


80 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:53:51.58 Dl7SWt110 76/83


提督「」


長門「私も鬼ではない…その…少しくらいなら…気持ちに応えてやっても…良いぞ?」


陸奥「あらあら…」


長門「だが…最後は…私の元に帰ってくるのだぞ?」


提督「長門…」


長門「わっ、私が一番じゃないと…許さないんだからなっ!」カアアア


提督「お、おう…」


陸奥「長門姉のお許しも得た事だし、私も頑張っちゃおうかしらね?うふふっ」チュー


提督「む、陸奥っ!いきなり…んんっ!?」チュー


長門「こらっ!わ、私の前で堂々とするのではないっ!いくら陸奥といえども許さんぞっ!!」ジャキン



提督「待て!落ちつけ!俺はもう応急修理要員を装備してな…ギャーッ!」



-終わり-


81 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:54:40.92 Dl7SWt110 77/83


~おまけ①~


-空母寮-


赤城「…おかわりっ!ご飯おかわりっ!」モグモグモグ


千代田「ちょっと食べすぎでは…?てか荒れてますね…?」


千歳「まぁまぁ。今回はお酒じゃなくて、ご飯ですから…」ハイコレ


赤城「どうして夜戦カットインは戦艦だけなんですかっ!私だって提督と…おかわり下さい!」


翔鶴「私達姉妹なんて、出番廊下ですれ違っただけでした…」


鳳翔「あんまりがっついて食べちゃダメですよ?」ウフフ


加賀「…」モッキュモッキュ


83 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:55:08.49 Dl7SWt110 78/83


赤城「脚本・撮影の青葉さんに文句つけたいですっ!」オカワリッ


瑞鶴「私も翔鶴姉と熱い夜戦演じてみたかったです!一緒に行きましょうか!」オカワリドゾー



ダイタイ イッツモワタシ オオグイキャラバッカリ ジャナイデスカッ!!! 

センカン ダッテ イッパイ タベルノニ…オカワリッ!



加賀「…」チラッ


鳳翔「…」シーッ









加賀「…」オカワリクダサイ


鳳翔「…」ウフフ


84 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:55:50.19 Dl7SWt110 79/83


~おまけ②~


‐執務室‐


提督「それで、大和型艦娘…大和さんは本当に来てくれるのか?」


大淀「来る訳無いでしょう。引く手数多の人気艦娘が、こんな僻地のダメ提督の下になんて」ギロッ


提督「ですよねー…」ハア


長門「…」


提督「う、ウチには最強の守護神長門様がいるからな!必要ないな!ハハ…ハハハ…」


長門「ビッグ7の力、侮るなよ?」フフッ


85 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:56:37.63 Dl7SWt110 80/83

~おまけ③~


-駆逐艦教室-



「手当たり次第、艦娘達に手を出して…司令官は何を考えているの!?」


「まさに盛りのついたサルよ!サル!」


「Однако, адмирал не нападал на нас」


「そうなのよ!一人前のレディーたるこの私に手を出さないなんて!」


「…」モジモジ


「ん?電は提督に何かされたの?」


「何もされてないのです。脱がされて、かけられただけ、なのです」




憲兵「詳しく聞かせて貰おうか」


-おまけ 終わり‐

86 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/15 16:59:55.60 Dl7SWt110 81/83

以上で終わりになります。
陸奥の内面は全然出せませんでしたが…

読んで下さった方、ありがとうございました。

87 : 以下、名... - 2015/02/15 17:01:23.68 ouaXpFnho 82/83

おつおつ
すっかり騙されたぜ

89 : 以下、名... - 2015/02/15 17:31:06.05 ausjw+S+o 83/83

シリアスな話だと思ったのにギャグオチだった
シリアスもギャグも面白かったです
乙でした

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