モノクマ「助けて!グングニルの槍!」
江ノ島「え?」
苗木「危ない!」
苗木は懐から取り出したなにかを江ノ島に向けて投げつけた。
それはクナイだった。
数本投げたクナイは飛んできた槍の軌跡を反らし、江ノ島を救った。
葉隠「つ、つまりくないの先制攻撃だべ!」
モノクマ「え? …………え?」
江ノ島「苗木……くん?」
苗木「あっ やっちゃった……」
モノクマ「ちょっとちょっと何が起きてんのさ!?なんでくないなんてもってんの!」
苗木「ひ、ひろったんだよ!拾ったの!」
モノクマ「そんなのあるわけ」
江ノ島「…………」
モノクマ「と、とにかく学園長に逆らったらこうなるからね! 今日はもう解散!」
朝日奈「あ、逃げた!」
苗木「だ、大丈夫江ノ島さん」
江ノ島「う、うん…」
十神「苗木、どういうことか説明してもらおうか」
苗木「た、たまたま拾ったくないを一か八か投げたら偶然槍にあたっただけだよ」
大神「待て、いくらお前が超高校級の幸運だとしてもだ。飛んでくる槍に向かって投げるという判断力とコントロール。まるで慣れたような動きはいくらなんでもおかしい」
苗木「うっ…」
霧切「もしかして苗木君あなたは」
苗木「まって!まって!説明するから食堂に行こう!」
食堂
十神「では、説明してもらおうか苗木」
苗木「江ノ島さんは?」
舞園「部屋に戻りました。あんなことがあったばっかりですしね…」
セレス「苗木君がたまたま(強調)持っていたくないのお陰とは言え死にかけたんですものね」
山田「セレス殿 もう一度強調した部分を言っていただけますかな?」
石丸「ハレンチだぞ山田くん!たまたまだなんて…」
大和田「オイオイむっつりかよお前」
石丸「ち、ちがう!」
腐川「や、やっぱり男はみんなけだものだわ……」
苗木「あはは…説明するっていっても本当にたまたま拾っただけなんだ」
桑田「あるある…ねーよ!」
十神「苗木、お前のそのパーカー 調べさせろ」
苗木「ギクッ」
舞園「と、十神くんがおかしなことを!」
十神「おかしくなんかない」
山田「眼鏡……鬼畜………あっ察しましたぞ」
十神「違う! 俺はただそのパーカーになにか仕込まれていないか確認したいだけだ!」
苗木「な、なんにもないったら!」
十神「力づくでも調べてやる!やれ!大和田!」
大和田「他人任せかよ!クソッしかたねえ!」
苗木「や、やめてよ大和田くん!」
大和田「暴れんな、暴れんなよ!」
ガシッ
苗木「!」
ガコッ!
大和田「ぐわああああ!」
不二咲「お、大和田くんの腕が!」
苗木「しまった!大和田くん!じっとしてて!」
大和田「てめえ……なにしやがった…」
苗木「……間接をはずしたんだよ 今戻すからね」
朝日奈「さ、さくらちゃん!間接ってあんなに簡単にはずせたり戻せるの!?」
大神「いや、かなりの手練でなければ不可能だ。ましてやあのようにごく自然に外すのはな……」
十神「決まったようなものだな」
ガコッ
大和田「・・・・・・ッ はぁ…はぁ…」
石丸「ま、まさか苗木君……君は……」
苗木「うん…超高校級の幸運として抽選で当たってというのは本当なんだ……僕の本当の才能は」
石丸「超高校級の…………整体士!」
苗木「それは違うよ!?」
苗木「そう…僕の才能は……やっぱりここじゃダメだ。 監視カメラがある。」
十神「どこも同じだろう諦めろ」
苗木「うーん……しかたないか。そう、僕は。いや、僕んちは代々忍者の家系なんだ」
桑田「アポ…?」
大神「まあ…認めざるを得ないな……」
山田「アイエエ!ニンジャ!ニンジャナンデ!? ………ふうスッキリしましたぞ」
朝日奈「でもでも!忍者っぽくないよ!どこからどう見ても普通だし!」
霧切「いいえ、普通にしかみえないからこそ忍者としての任務を遂行しやすいのよ」
十神「暗殺や放火をしようってときに葉隠みたいに目立ちすぎる特徴があるやつはまず無理だろうが」
葉隠「お、俺は暗殺や放火なんてしたことないべ!詐欺ならあるべ!」
石丸「いやそれはダメだろう」
苗木「そしてさっき使ったくないも『パーカー』に仕込んであるんだ」
ヌギヌギ ゴトッ
苗木「今のでモノクマにはばれてるだろうし隠し場所変えなきゃ」
石丸「そ、そうか… 」
桑田「し、しかしよぉこれはこれで不味いぜ?」
十神「そうだな、苗木が忍者ということは『俺たちは簡単に殺されるかもしれないな』」
ザワッ
苗木「待ってよ!ぼ、僕はみんなを殺そうなんて」
セレス「確かに先ほどの手腕からして用心すべきですわね」
朝日奈「に、忍者だから毒とか…証拠隠滅したりとか…簡単にできちゃうよね?」
大神「ぬう………」
舞園「苗木くん……」
苗木「それは…………それは……」
大和田「……それはちげえよ!」
苗木「大和田くん……?」
大和田「考えてみりゃあよ……こいつは忍者だってことを簡単にばらしたんだぜ?最後までごまかし続けりゃ、そこのバカの言う通り誰かを殺しやすくなる」
山田「しかし苗木誠殿は逆に自分が武器を持っていることを明かしましたな」
十神「大方ほかにも隠し場所があるんだろう」
葉隠「そうかもしれないべ!身の潔白を証明したいなら全部脱いで見せるべ!」
石丸「き、きみたち…いくらなんでもそれは…」
苗木「……いいよ 調べても」
十神「なんだと…?」
苗木「確かに僕は忍者だ。だからいろんなことをしてきた。スキャンダルを撮ったり、情報収集もしたり場合によっては人を……」
苗木「………でも、でも僕はそれ以外は普通の高校生なんだ。こんなコロシアイなんてしたくない!みんなと脱出したいんだよ!」
十神「その言葉も真実かどうかわからんな。忍者だからそうやって騙すのかもしれん」
朝日奈「十神!あんたそんな言い方ひどいよ!」
霧切「落ち着いて朝日奈さん。苗木くん、調べさせてもらってもいいわね」
苗木「う、うんいいけど…」
霧切「けど?」
苗木「女の子にも調べられるなんて恥ずかしいな……」
霧切「我慢して頂戴(天使…)」
セレス「(ナイト候補…)」
舞園「(結婚したい)」
大神「(手合わせしたい)」
そして
桑田「くない、変な米入ったビン、先がとがった棒、カギ爪、うわっすげえ本物の手裏剣だ!」
山田「よりどりみどりですな…」
大和田「黒幕もちゃんとチェックしてなかったのかよ」
苗木「むしろおもちゃだと思われたかコロシアイに便利だと思ったんじゃない?」
大和田「かもな。 ……オメーはつええな苗木。俺なんかよりよっぽど」
苗木「あの状況でかばってくれた大和田くんのほうがすごいよ。ありがとう大和田くん」
大和田「いや…俺は……」
苗木「………お兄さんの件なら大和田くんは悪くないよ」
大和田「お前っ…なんで知って……」
苗木「仕事で大和田くんのグループを調べたときにね…」
大和田「そうか…」
苗木「だけど、お兄さんは満足して大和田くんに託していったと思うよ。 だって大和田くんはこうして誰かをかばえる男なんだから」
大和田「………兄貴……… 礼を言うぜ、苗木。いや、兄弟!」
苗木「き、兄弟って…」
大和田「かてえことぬかすなよ!兄弟!」
苗木「あはは…お手柔らかに」
石丸「き、きみたち(グスッ)すまない、盗み聞きしてしまった」
苗木「い、石丸くん!」
大和田「いつの間に!?」
石丸「苗木くんのパンツを返そうと思い近づいたのだが…」
苗木「あ、それワイヤー入ってたけど大丈夫だった?」
大和田「さすがだぜ……度胸が違うな」
不二咲「い、いくらタオルで隠しているからって全裸なんてすごいなあ…」
腐川「き、きっとおいろけの術とか使うのよ!スケベよ!」
霧切「腐川さん、そのベルト内部に火薬が仕込んであるから気をつけて」
腐川「ヒィ!?」
霧切「おいろけの術……」(すごそう)
セレス「(すごそう)」
舞園「(くらいたい)」
すべて調べ終わった
苗木「こんなとこだね…… ふ、服着ていいかな」
十神「昔読んだ漫画に、下着の布に睡眠薬をしこんでいるものがあったから
怪しいのでこれは没収だ」
山田「WILDならぬGET pantyですな…」
苗木「えぇ…」
朝日奈「あんたまさか…」
十神「違うからな」
セレス「眠れないから苗木くんの下着をむしゃぶって」
十神「違う!」
葉隠「ともかくこれで苗木っちの所持品がわかったべ」
桑田「どこに入れてんだよってモンばかりだったな…」
霧切「とりあえず再び苗木くんが管理してちょうだい」
苗木「いいの?下手に捨てたら誰かが拾って凶器にするかもしれないもの」
不二咲「葉隠くんの髪とかにも隠せそうだしねぇ」
葉隠「冗談きついべ……」
苗木「ふう…寒かったなあ……」
不二咲「裸だったから当たり前だよぉ。でも羨ましいなあ普通の体型なのにあんな動きできて」
苗木「野球少年顔負けの厳しい特訓受けたしね。ちゃぶ台は返されなかったけど」
不二咲「へぇ・・」
石丸「とにかく苗木くんのことが隅から隅までわかったことだし改めてよろしく苗木くん!」
苗木「こちらこそ!」
霧切「(これで苗木くんはコロシアイをやりづらくなったわ。忍者という未知の力をふうじることができた。ただ、モノクマがこれを放置するとも思えない……)」
モノクマ「まさか忍者だったなんて不通わかんないよ! 大体どこに隠してたのさ!
まあいい…アレだけの装備じゃ脱出は無理だろうし、苗木くん以外を焚き付けてコロシアイさせればいいんだしうぷぷぷ」
江ノ島「………落とし穴じゃなくて槍だった…なんで……」
閑話
大和田「よっしゃ、裸の付き合いってことで風呂にいこうぜ兄弟!」
苗木「あ、うんいいけど…」
石丸「僕も同行していいだろうか」
大和田「あん?別にいいぜ。山田に桑田お前らもどうだ?」
山田「申し訳ありません、実はニンジャと聞いてなにかインスピレーションがわいてなにか描きたく… 」
桑田「アホアホアホアホ!好き好んでいくわけねえだろ野郎同士で!」
大和田「おう、じゃあいくぜ」
十神「(呼ばれなかった)」
不二咲「みんなでお風呂………よし!」
前回のあらすじ
葉隠「苗木っちにたのみがあるべ!ここから出たら俺を追いかける借金取りを…」
苗木「葉隠くんリラックスして」
葉隠「?こうだべか?」
ドスッ
苗木「当て身」
葉隠「ぐえ……」
ドサッ
大和田「なんかすげえスッキリした顔だな…気持ちはわかるが」
※葉隠『も』誘われなかった理由
サウナ
大和田「やっぱりサウナは最高だな!」
苗木「うん、身体中の悪いものが落ちる気がするよ」
石丸「うむ!この後に入る水風呂と牛乳がまた格別だな!」
大和田「お前もわかってんじゃねーか、まあ俺より先にあがっちまうだろうけどな!」
石丸「聞き捨てならないな大和田くん!僕はみんなが出ていったあとの後始末をする余裕はあるぞ!」
大和田「なんなら勝負するか?風紀委員さんよ!」
石丸「望むところだ!苗木くん!君が介添人だ!」
苗木「ええっ!?」
大和田「いざってときはすいとんの術頼むぜ」
苗木「アニメや漫画みたいなすいとんの術はつかえないからね!?」
10分経過
大和田「余裕だぜ」
石丸「当たり前だ!」
苗木「12…13…14…15」
大和田「(親指立て伏せだと……?)」
石丸「(しかもあんなに深く)」
ガチャ
3人「ん?」
不二咲「み、みんな!」
バァーz__ン
大和田「ふじさ_きぃ!?」
石丸「じ、女子がなぜこんな…と…こ…に……い!?」
苗木「不二咲さんの股関に大般若長光が_」
※国宝の太刀
不二咲「じ、実は……」
不二咲……くんはすべてを話してくれた。
自分のコンプレックスのこと、それでも変わりたいと思ったこと。
そして僕がみんなの前で秘密を明かしたのを見て勇気を出してここに来たことを……
すごいな…不二咲くんは……
大和田「オメーも兄弟もスゲーよ…」
不二咲「え?」
石丸「君は悪くないぞ!君は悪くないんだ!」
不二咲「そうだよぉ!むしろ本当に強いよ!」
大和田「オマエラ……」
苗木「いったでしょ大和田くん」
大和田「兄弟……」
苗木「君も不二咲くんも石丸くんも 強い人なんだって」ニコッ
大和田「あー……すまん兄弟…汗が…目に入って……うぐっ…」
それからみんなで雑談が始まった。
裸の付き合いなんて初めてだったから新鮮だった。
石丸「兄弟!持ち物検査のときは武器を持ち込んではいけないぞ!」
大和田「無駄無駄、忍術で忘れさせられるって!」
苗木「あははっ、忍法忘れろビーム! なんちゃって!」
不二咲「僕もパソコン没収されたくないから…えいっ!忘れろ!忘れろ!忘れろビーム!(あのジェスチャーで)」
苗木「(かわいい)」
石丸「(かわいい)」
大和田「(俺のギアがトップギアになる……)」ビキビキ
何だかんだで長い時間サウナにいたなぁ
もうへとへとだ
大和田「ふう…そろそろあがるか…」
不二咲「ふらふらしてきたしねぇ」
石丸「大丈夫か不二咲の兄弟!おぶろうか!」
苗木「君もフラフラじゃないか まったくもう」
ガラガラ
苗木「さて、水風呂に……!!」
石丸「どうした兄弟…早く入ろうじゃないか」
不二咲「どうしたのぉ…?」
苗木「みんな!水風呂に入っちゃダメだ!」
大和田「どうしたんだ…?」
苗木「まず僕たちはサウナに直行したよね」
大和田「ああ、確かにな 不二咲おめーは?」
不二咲「僕もそのまま直行だったよぉ」
苗木「ところが、この水風呂のまわりは誰かが入ったのかすごく水浸しになっているんだ」
石丸「たしかに…こんなにびしょ濡れではなかったはず しかしそれがなにか問題が?」
苗木「水風呂にワイヤーが仕掛けられている。ものすごく細いけどね」
大和田「なっ!?」
石丸「なんだって?!」
不二咲「わ、ワイヤーが!?」
苗木「多分ふらふらになった僕たちが水風呂に入った瞬間、ところてんみたいにバラバラにしようとしたんだ」
石丸「そ、そんな……」
苗木「かなり綿密に仕掛けられているよ…ちょっと大和田くん、体洗うヘチマ貸して」
不二咲「ヘチマで……」
ゆっくりとヘチマを水風呂に入れていく、
するとヘチマの先端から簡単に裂けていき、ヘチマの残骸が浮かんだ
大和田「うえっ!?」
石丸「こんな風呂にフラフラしたときに入ったりしたら……」
不二咲「で、でもコロシアイのルールだと二人までしか殺せないはずだよぉ?これじゃ4人殺してルール違反だよ」
苗木「それは違うよ。この仕掛けじゃ一人しか殺せない。普通、水風呂はゆっくり入るものだし、まず複数では入らない。 誰かがすぐ近くで順番待ちしてても、目の前にいた人間が死んだら入るわけがない」
石丸「何て卑怯な……」
ガラガラガラ
十神「おい貴様ら!長すぎだ!さっさとまたサウナに入るなり水風呂に入れ」
苗木「十神くん!誰かが僕たちの誰かを殺そうとしていたんだ!」
十神「なんだと…?」
数分後、葉隠くんと江ノ島さんを除いてみんなが大浴場まで来ていた
桑田「おっかねー!下手したらサイコロステーキに… オエッ」
舞園「桑田くんデリカシー無さすぎです!」
霧切「しかしよく気づいたわね苗木くん 」
苗木「うん、水風呂のへりに小さなフックがあったんだ しかもいくつも」
霧切「本当だわ…とても小さいけど」
セレス「しかしフックを打ち付ける音は聞こえませんでしたの?」
不二咲「全く聞こえなかったよぉ ぼうおんされてるんだと思う。サウナのなかにも監視カメラがあるくらいだし」
舞園「………あの、ひとついいですか?」
不二咲「どうしたのぉ?」
舞園「なんで不二咲さんがここに?しかもはだ、裸で!」
しまった!不二咲くんはまだ他のみんなにはバレてなかったんだ!
山田「言われてみれ…ムフォー!ちっぱいが!不二咲千尋殿のちっぱいが!ちっぱいが!ちっぱいが!」ダバダバ
桑田「ブーデー!落ち着け!落ち着け!」(前屈み)
大和田「誤解だ!」
不二咲「そうだよ誤解だよぉ!」
朝日奈「いっ、いったいよってたかって不二咲ちゃんになにを!?」
大神「正直に言えば右ストレートで吹き飛ばす。嘘をついたらまっすぐ行って吹き飛ばす どうする?」
セレス「けだものですわ…風紀委員と暴走族と忍者がよってたかって………
てかB級映画かよ!これはよおおお!」
不二咲「待って!!」
前回のあらすじ
Q なぜ舞園さんは生きていたのか
A
舞園「部屋を交換していただけませんか?」
苗木「不安ならここで一緒に寝ようよ!」
舞園「ななななんですと!」
苗木「当て身」
舞園「ぽょお!?」
苗木「ゴメン舞園さん。君からわずかに殺気を感じたからおとなしくしてて」
(ベットに縛り付けながら)
舞園「どぅふふ…はじめてなのにそんなしばるなんてどぅふふ…」
苗木「打ち所悪かったかな」
前回のあらすじ2
いつの間にか空いていた大浴場のサウナの
水風呂にワイヤーが仕掛けられていた。
誰かがサウナに入っていた4人のうち誰かを殺そうとしていたみたいだ。
しかしサウナに不二咲がいたことのほうが衝撃だったみたいだ。
不二咲「僕実は男なんだ!」(腰にタオル)
桑田「アポ?」
舞園「…ぽよ?」
霧切「……」
セレス「あら」
山田「ほぅ…」キュピーン
腐川「はぁぁあ!?」
朝日奈「なーんだそれならよ……え?」
大神「なん…だと…」
十神「バカなことを言うな 貴様の脳みそもプランクトンになったか?」(腰にタオル)
大和田「嘘だと思うなら不二咲のアレを見ろ」(腰にタオル)
不二咲「大和田くん!?」
石丸「手っ取り早いからな!但し男子のみが確認できる!」(腰にタオル)
苗木「あはは…」(タオル使ってワイヤーのフックはずそうとしてる)
セレス「<●><●>」
男子のみんなは大浴場の隅っこで確認中だ
僕はというとこのフックを外せないかどうか特殊な素材でできたタオルを使い、
試していた
霧切「苗木くん、事件の状況を荒らしてはダメよ あとタオルをまきなさい?」
苗木「え? あ。」
大神「苗木よ…デリカシーがないぞ」
朝日奈「見えないよーさくらちゃん」
舞園「見てはいけませんよ<●><●>」
セレス「ええ<●><●>」
・・男子達の反応・・
桑田「アホアホアホアホアホアホ!なんだこれ!なんだこれ!」
山田「不二咲千尋殿がでっかく見えるほどのビッグ♂サーベル!」
不二咲「は、はずかしいよぉ」
十神「……………………チクショウ」
十神「チクショオオオオ!」
不二咲「ビクッ」
十神くんが吠えた。
理由は男子みんな知っていた。
いや心で理解していた。
貧富の差、美醜の差、それを遥かに凌駕する男のシンボルの差……
あんな大般若長光見せられたら男の自信なくすよね。
………
……
…
十神「それで、話をもどすぞ。俺たちの中にワイヤーをしかけたやつがいるんだな」
十神くん目元が赤い……
葉隠「マジか!俺はずっとこの食堂にいたからわからなかったべ!」
桑田「そういえばずっと寝てたなこいつ」
苗木「葉隠くんにはアリバイがあるね…他の人も僕たちがいない間何をしていたか教えて?」
セレス「私は舞園さんと大神さんと朝日奈さんとで大富豪をしていましたわ」
大神「イレブンバックがなくて焦ったぞ…」
朝日奈「地方ルールによって違うからねー」
十神「俺は苗木のパンツを自室で調べていた。かなりのながさのワイヤーがしこまれていたな」
桑田「じゃあ『十神がやったんじゃないか?』」
苗木「それは違うよ! 僕のパンツのワイヤーは靴紐並の太さなんだ」
十神「これだ。 多分体を固定するために使うんだろう」
苗木「秘密だよ」(しーっと忍者の印をむすぶ)
十神「いらんことをするな」
舞園「(かわいい)」
セレス「(かわいい)」
舞園「(術は使えないのかしら)」
腐川「わ、私は苗木のパンツを調べてたわ……お湯に浸してそのお湯を飲んだり!」
朝日奈「ええ?!」
十神「俺が命令したんだ」
葉隠「ひでえやつはだべ…」
腐川「私だって十神くんの命令じゃなきゃやらないわよ!」
苗木「それ、90努の熱が加わると睡眠薬を出すんだ」
腐川「はあ!?」
苗木「大丈夫そうだけどね…」
桑田「こえーな…でもなんで十神は風呂に行ったんだ?」
十神「腐川が部屋にいたからな。俺の裸をみせてたまるか」
大和田「一緒にこればよかったのに」
十神「まぬかれてないからな… 」
石丸「あっ…」
十神「途中参加の不二咲はどうだ」ギロッ
不二咲「ぼ、僕はすぐにお風呂の用意をしてから行ったよぅ!」
十神「その途中で『ワイヤーをしかけた』」
苗木「それは違うよ! このワイヤーはそもそもみんなの部屋はない代物だよね霧切さん」
霧切「ええ、念のため苗木くんと私の部屋を調べたけど男女の部屋での違いはシャワールームと工具箱との違いしかないわ」
十神「モノモノマシンで当てたんじゃないか?あれは武器も出てくるからな」
苗木「………多分ね。でも不二咲くんは無実だと思う」
十神「話にならんな。不二咲はグレーだ」
石丸「十神くん!私怨で犯人あつかいはやめたまえ!」
十神「俺がいつ私怨で行動した!」
不二咲「い、いまだよぅ…」
葉隠「?不二咲っちは女湯のサウナにいったんだべ?」
山田「僕は部屋で忍者の同人を構想していましたな 証拠のメモです!」
桑田「字ぃきたねえ!」
苗木「戦乱……スレイヤー…天誅…かな?」
山田「お見事」
葉隠「(無視か……)」
十神「こいつに精密作業は無理だな 桑田、貴様は?」
桑田「部屋に戻ってる途中で江ノ島にあったな」
苗木「江ノ島さんもう平気なの?」
桑田「部屋の戸から頭だけだしてた」
石丸「無理もないな…」
桑田「げっそりしてたからウケ狙いでお前ら3人がサウナにいくって話をしたら笑ってたな」
大和田「変な風に言ってねえだろうな」
桑田「サウナで男同士合体するらしいとしか……アポ?」
石丸「…………」
苗木「下ネタじゃないか」
舞園「最低ですね」
霧切「呆れるわ」
セレス「Eランク」
朝日奈「?組体操じゃないの?」
大神「………そうだな」
桑田「た、ただよ!笑ったと思ったら真顔でありがとうって言って部屋に帰ったぜ!……なんか部屋が花火臭かったな…/」
苗木「そうなんだ…」
桑田「なんだよそのめは!?」
大和田「桑田ぁ、いいこと教えてやる」
大和田「俺たちはホモじゃねえ」
桑田「な、なぐんのか?お、おい石丸!助けて!」
石丸「あー!あー!テステス!耳のテスト中だ!聞こえないな!テステス!」
こうしていくつか気になる点がありつつ、
桑田くんがぼこぼこにされてるのをじっと見ていた
桑田くん、顔に向かってくるパンチは頭突きするといいよ?
頭蓋骨は手の骨より固いから
ピンポンパンポーン
モノクマ「ドーモ、生徒のミナ=サン。モノクマ=学園長です至急体育館に来てください。ゴウランガ!」
わけのわからないアナウンスがなった
アナウンス通り体育館に行ってみると
モノクマが赤い忍者装束を着ていた
顔に装着したマスクには『忍殺』と書かれている
モノクマ「ドーモ、生徒のミナ=サン。モノクマ=学園長です。 早速だけど君たちにボーナスゲームを用意したよ!」
葉隠「なんだべ?クイズに正解したら出してくれるとか?」
モノクマ「違うよ!それより簡単!コロシアイよりも!これをクリアしたら外に出られる!」
どういう風の吹き回しだろう?
コロシアイがみたいモノクマが、外に出られるゲームを用意した?
朝日奈「それをクリアしたら外に出られるの!?」
モノクマ「もちろんさ!」
大神「(なにをかんがえている…)」
モノクマ「簡単だよ?苗木誠くんを殺した人は学級裁判なしで卒業できまーす!」
前回のあらすじとお詫び
モノクマ「最初から大浴場があいてたりするけどきにしないでね。動かしづらくて仕方ないのさ」
僕たちはワイヤーを仕掛けたのは誰か話し合いをしたが、結局わからずじまいだった。
強いて言うなら江ノ島さんは部屋に閉じ籠りきりだということくらい。
大丈夫かな…
そしてモノクマが新しいルールを追加した。
それは僕を殺した人は卒業できると言う、最悪なルールだった。
桑田「は、ハァ!?っつーか学級裁判ってなんだよ!」
モノクマ「アッ、ハイ。僕としたことが学級裁判のことを言い忘れていたうっかりしてたなあ」
モノクマは学級裁判のことについて話始める。
コロシアイが起きたときみんなで推理をして犯人だと思った人に投票し、
正解ならした人が死ぬ。しかし外れたら犯人だけ生き残る。
なんて悪趣味なんだ…
舞園さんは顔を真っ青にしていた。
モノクマ「しかし、まさか忍者が生徒の中に紛れていたとは!忍者に妻子を殺された僕は、忍者撲滅を誓ったのだ」
絶対嘘だ。
山田「そもそもロボットですしおすし」
モノクマ「だからざんねんなことに苗木くん。 死んでらえるかな」
苗木「冗談じゃないよ!」
葉隠「それに苗木っちにはオーガ以外勝ち目ないべ!」
朝日奈「葉隠!そういう問題じゃないでしょ!」
僕はそのときモノクマの顔が『待ってました』という顔をしているように見えた。
ひどく笑っている。
モノクマ「ぶっひゃっひゃっひゃ!そんな君たちにプレゼントだあ!」
モノクマがポイポイと僕以外のみんなに何か箱のようなものを投げ渡した。
何となく中身は想像できる。
桑田「な、なんだよこれ。(パカッ)ひぃ!こ、こ、これって!」
セレス「あら懐かしい。 拳銃ですわね」
みんな箱の中身を見てざわついている。
それはそうだ。拳銃なんてテレビでしか見たことないのが普通だ。
セレスさんは……場数踏んでるからかなあ?
モノクマ「いくら忍者でも拳銃より早く走れないよね!漫画じゃないし!下手な鉄砲数打ちゃ当たるしいけるいける!」
朝日奈「ほ、ほ、ほんもの……?」
モノクマ「タマはぬいてるけどみんなの部屋に配っておいたよ!よかったね!」
大神「ゲスな……!」
葉隠「な、なぁオーガ俺っちの銃と交換しないっぺか?女の子にそんなごつい銃は」
大神「ぬん!(ぐにゃ)我にこのようなもの必要ない。銃身が曲がっているがほしいか?」
葉隠「い、いらないっぺ」
モノクマ「苗木くんが死ぬまで貸してあげるよ。コロシアイ学園生活じゃばれちゃうからね銃声とかで」
苗木「どこまでもみんなの心をバカにすることを…!」
モノクマ「忍者に人権なんてないよ!うぷぷぷ」
………
……
…
一度みんなで食堂に戻った。
十神くんは部屋に帰りたがっていたが、大和田くんと石丸くんが力づくでつれてきた。
苗木「……」
舞園「……」
山田「……」
空気が重い
当たり前だ、拳銃なんて渡されたんだ。
どんなにかっこよくても人殺しの道具を渡されたから当たり前だ。
石丸くんはさっきから銃とにらめっこしている。
意外なことに汗一つかかずに腕を組んで何やら考え事をしている。
大和田くんは銃をほっぽいていすによっかかって眠っている。
不二咲くんは手のひらにすっぽり入りそうなデリンジャーをしかめ面で見続けていた。
そして僕の方を向いてにっこりと天使のような笑みを浮かべ、
不二咲「苗木くん」
銃を僕の方へ投げてよこした。
苗木「え、ふ、不二咲くん?」
石丸「こっちをむきたまえ!」
石丸くんの方を向くと石丸くんが銃を投げてよこした。
無言で、親指を上げて笑みを浮かべている。
苗木「えと、その」
足元に銃が滑ってやってきた。
大和田くんが卦ってよこしたのだ。
桑田「は、はぁ!?何アホなことしてんだよ!?」
不二咲「なんでかなぁタマは入ってないんだよ?」
山田「だ、だけど銃を…」
石丸「ハッキリ言うと銃は好かん!それに兄弟を売ってまで外に出たいとは思わない!」
葉隠「で、でもなんで苗木っちにわた」
×卦って
○蹴って
大和田「うるせえ!ピーピーわめ」
石丸「ピーピーわめくんじゃねえええ!ダブり野郎ぉおお!俺達と兄弟の絆の証明だああああ!」
葉隠「ひっ!石丸っちがグレたべ!」
大和田「俺の台詞とんなよ、兄弟。だが百点満点だ」
苗木「不二咲くん、石丸くん、大和田くん……」
十神「バカなやつらだ。マーダーライセンスを与えられて自ら放棄なんてな。」
朝日奈「うっさいかませ眼鏡!あー!もう!決めた!苗木っ!私のもあげるよ!」
苗木「朝日奈さん…」
十神「か、かませだと!?」
朝日奈「こんなもので、人を殺したら外に出てもまともな生活後れないと思うんだ!っていうか人殺しなんて嫌だよ!」ポイッ
十神「貴様ら……」
霧切「モノクマも考えたものね。このルールはコロシアイが起きやすくするルールだわ」
苗木「えっ?」
霧切「まず苗木くんを狙って競い会うことでみんなの理性が麻痺する。その過程でコロシアイが起きるかも…
さらに苗木くんがもし殺されたら、先に出た1名に対して嫉妬と外に出たくなる欲求を高まり、
コロシアイが起きやすくなる。そして苗木くんの味方につく人がいたとしてその人たちとそうでない人が、対立する…… 」
セレス「どちらにせよ疑心暗鬼を煽れますわね…」
山田「えげつないですぞ…」
霧切「苗木くん、私は銃を持っていてもいいかしら?」
舞園「じ、自分で言っておいてなにいってるんですか!」
霧切「身を守る道具はあっても損はしないわ。それに水風呂のワイヤーの件からして… 」
桑田「ここでワイヤー関係してくるのか?」
霧切「内通者がいるかもしれないわ」
桑田「ハァ!?」
大神「……………」
霧切「あのワイヤー、なにかの部品とかそういうものでないとしたら間違いなく黒幕が内通者に渡したものよ。そしてコロシアイを行わせようとした。焦っているのかもしれないわね。コロシアイが始まらないから。」
山田「ぼぼぼくじゃありませんぞ!」
桑田「ブーデーは無理だろ……お、俺も違うぞ!」
苗木「落ち着いて!これじゃやつの思う壺だよ!」
腐川「あ、あんたが混乱の原因じゃないの……ヒッ!近づいたらう、射つわよ!」ガタガタ
霧切「どのみち銃は殺されそうになったときの護身にはなるわ。私は殺さずに相手を銃で制圧できる訓練をしたことがあるし」
十神「俺もだ。だが、トカレフなんぞ貴様にくれてやる」
苗木「十神くん…」
セレス「私は失礼ですが護身として持っておきますわ。こめかみに当てたことならありますもの」
舞園「わ、わたしは……な、苗木くんを信じます!」ポイッ
苗木「舞園さん…ありがとう」
舞園「アイドルの武器は歌と躍りですから!でも…守ってくださいね優しい忍者さん」
桑田「くぁー!羨ましいやつだなてめえ!そんなら俺の武器はギターと歌だ!」ポイッ
苗木「あはは…ボールとバットじゃないんだ…」
葉隠「俺っちは持つべ……ででも苗木っちにはかないそうにないべ…」
山田「僕も護身用で…」
大和田「まあ、ケンカなれしてないやつは持ってて問題ないだろ。」
大神「苗木よ……お前を狙おうというものは……一人も……いない…ぞ」
朝日奈「さ、さくらちゃん?具合悪いの?」
さくら「なんでもない」
苗木「みんな…ありがとう。なんだか気が楽になったよ…」ポロポロ…
舞園「苗木くん!?」
苗木「あれ…気が抜けたのかな…涙が止まらないや」
葉隠「苗木っち……」
大和田「俺たちはお前を売ったりしねえ」
不二咲「友達だからねぇ!」
苗木「ありがとう…ありがとう…」
霧切「(かわいい)」
舞園「(添い寝したい)」
セレス「(男と女のロシアンルーレットしたい)」
朝日奈「(忍者もやっぱり人間なんだなあ)」
大神「(すまぬ…苗木よ…)」
十神「さて、俺は部屋に戻るぞ」
苗木「チラ う、うん…もう解散しよう」
みんなそれぞれ部屋に戻っていった。
僕の部屋まで不二咲くんと大和田くんと石丸くんがついてきてくれた
苗木「そうだ、三人とも」
三人「?」
………
……
…
江ノ島盾子の部屋
ベッドを扉に立て掛け開けられないようにして、私は『手入れをしていた』
はじめはショックだったがあの槍は誤作動だったらしい。安心した。
それに苗木くんが忍者だと知ってから私の役割が増えた。トラップしかけたり。
新しいルールのことは聞いていたので、
今こうして万全の体勢で行くため準備をしている……チッ
江ノ島「盾子ちゃん」
モノクマ「どったのお姉ちゃん険しい顔して」
江ノ島「この銃、動作不良するよ。新しいのと取り替えて。」
モノクマ「はいはーい」
江ノ島「あとuzi使いたいけどダメ?片手で持てるマシンガンだけど」
モノクマ「あー、絶望たちに渡して…」
江ノ島「もったいないよ、それに彼らの活動範囲は野外だからAK……普通のマシンガンにしたほうがいい。 あとは催涙ガスとマスクも」
モノクマ「ちょっとちょっと注文多すぎ」
江ノ島「これでも足りないくらい。ましてや室内だし」
モノクマ「そもそも忍者と戦ったことあんの?」
江ノ島「ないからわかんない」
モノクマ「ですよねー けどさあ、苗木くんが相手だよ手を抜くとか」
江ノ島「ない。なぜならそれだけの価値がある相手だし、全力で相手してそして……」
モノクマ「目、目が怖いよ」
江ノ島「………穴をふさいできれいに保っていつも一緒にいてもらうの…だめ…想像したら…たまらないっ…」
モノクマ「違う方向に残念だなあうぷぷぷ」
モノクマ「まあきたいしてるから頑張ってよ、なんなら苗木を瀕死にしてこっちにひきよせたりとかさ」
江ノ島「ブツブツナイフは…ブツブツいや…しかし…」
モノクマ「だめだこりゃそんじゃまたね」
盾子ちゃんにうそをついた
私はフェンリルに入ったばかりの時に
忍者と殺しあったことがある。
………
……
…
ガチャガチャ
苗木「ふうー、全部分解できた。全部本物か」
もらった銃をすべて解体した。
本物かどうかの確認と、他に異常はないか点検していた。
あとから大和田くんたちが弾薬を持ってきてくれた。
これも本物だった。
モノクマも詰めが甘いな。弾丸を渡すなんて。
ドンドン!
僕は天井に張り付いた。
苗木「誰だ!」
十神「苗木の分際で誰だとはなんだ!いいから開けろ!」
苗木「十神くん!?」
ドアの死角に隠れて鍵を開ける
十神「苗…どこだ!」
死角から十神くんをみたら…
なぜか腰にタオル巻いて半裸だった
苗木「十神くん…」
十神「なんだ!そこにいたのか!」
苗木「僕確かに※房中術できるけどやめてよ…」
十神「勘違いするな……なに?おいちょっとまて」
苗木「冗談だよ。それでどうしたの」
※セックス術
十神「俺の部屋のシャワーが壊れたのか知らんが熱湯が出た!」
苗木「うわっ赤くなってる!」
十神「修理しろ!こい!」
苗木「えー」
ぐいぐい
苗木「ひっぱらないでよ!へっ…へっ…」
苗木「ぶぁっくしょい!ぶぁっくしょい!ぶぁっくしょい!」
十神「唾を飛ばすな!」
十神の部屋
十神「俺は着替える!」
苗木「はいはい…」ガチャ
苗木「うわあ熱気むんむんだ…シャワーノズルは異常なしあっ、ねじはずさな……ねえ、十神くん」
十神「どうした」
苗木「降参だよ」
十神「両手をあげろ。」
苗木「スッ やっぱり持ってたんだね、もう一丁の銃を」
十神「ほう、なぜわかった」
苗木「今思い出したんだ。きみがいってたじゃないか」
・・回想・・
十神「モノモノマシンで当てたんじゃないか?あれは武器も出てくるからな」
・・回想終わり・・
苗木「ね?」
十神「くくく、そうだな」
十神「それで、どうする?飛んで逃げるか?この至近距離をどう逃げる」
苗木「どうしようか…」
十神「逃げることができても銃にはかなうまい。俺の腕前は百発百中だ」
苗木「すごいな……生きてる的ならね」
十神「フン、もういいか?」
苗木「ねえ、十神くん。遺言をお願いしたいんだ いいよね」
十神「3分だけ待ってやる」
苗木「僕の家族も忍者だからさ。多分外の世界でも生きているんだ、だからさ、僕は最後まで信念を通して生きたって伝えてほしいんだ」
十神「見つけられたらな」
苗木「あと、心残りがあるんだ。中学に上がる前に偵察任務で行ったチェチェンの内戦で出会った女の子がいたんだ。」
十神「だからどうした」
苗木「すごい子でね、ボロボロになっても一人で戦ってたんだ。でも、死にかけたところを僕が救って…」
十神「それからどうした」
苗木「極寒の地で二人寄り添って暖をとって…」
十神「ほうほう」
苗木「十神くん、気づいてないの?」
十神「は?」
大和田「それなら!教えてやるよ!」
十神「大和田!?くっ!」チャキッ!
苗木「それが命取りだよ!」
足で大和田くんに向けられた銃を蹴り飛ばす、
大和田くんの啖呵で硬直した十神くんは簡単に吹っ飛んだ
石丸「無事か兄弟!十神くん!観念したまえ!」
不二咲「助けにきたよぅ!」
十神「バカな…どうやってこいつらに伝えた!」
苗木「簡単だよ くしゃみだ」
十神「くしゃみ…ハッ!」
十神「あのときの、ばかでかいくしゃみか!」
不二咲「それだけじゃないよぅ」
不二咲さんは僕が撒いたあれを持っていた
十神「なんだそれは…?」
苗木「五色米だよ。忍具の一つでね、仲間との連絡用の道具だよ」
・・回想・・
苗木「何かあったらこの五色米を撒いて僕がどこに行ったかわかるようにしておくよ」
石丸「ヘンゼルとグレーテルみたいにだな!」
苗木「ちなみに、なにか事件があったらでっかいくしゃみを三回してみるからね。こんなふぶぁっくしょい!ぶぁっくしょい!ぶぁっくしょい!」
不二咲「ぎゃあ!?お、大きいなあ…」
苗木「そして事件を起こしそうな人が一人いるんだ……それは……」
苗木「ということだよ…十神くん」
大和田「さぁてお仕置きだぜ十神ぃ!」
十神「なんだ?俺を殺すか?いいだろうやってみろ校則違反になるぞ?今やったらな!」
石丸「腰にタオル一枚でカッコつけても意味がないぞ!」
不二咲「とりあえずどうしようか…」
苗木「どうしよう……ん?」カチャカチャ
十神「どんな辱しめも無意味だ!」
5分後
十神「殺すなら殺せー!」
十神くんは亀甲縛りをされた状態で食堂に連れてこられた
山田「まさか十神白夜殿が苗木誠殿を殺そうとしていたなんて……それにしてもすごい格好だ」
セレス「駆け引きに負けたなんて恥ずかしいですわね…ところでどなたがこの縛りを」
苗木「僕がやったよ」
セレス「まあ」
葉隠「な、苗木っちは超高校級のSM 嬢だべ!?」
霧切「捕縛術も一流なのね…」
舞園「……うへへ」
朝日奈「亀甲縛りってなに?」
大神「言えぬ、見せぬ、教えぬ」
苗木「十神くんは自ら犠牲になったんだよ」
大和田「?どういうことだ?」
苗木「これ、十神くんがつかってた銃だよ」
山田「黄金銃…乳首が3つついてる人が使いそうですな」
石丸「モノモノマシンで当てたのだな!」
霧切「武器も出るのね…でもその銃」
苗木「うん、マガジンが入ってないんだ」
大和田「?どういうことだ?」
苗木「弾を込めるパーツをわざと抜いてたんだよ ホラ」
石丸「本当だ…しかしなぜ」
苗木「僕の実力を試したんだよきっと…そうだよね十神くん…」
十神「当たり前だ!あといい加減縄をとけ!」
十神「こいつの実力が本物かどうか俺は試してみたのだ。命乞いどころか仲間を用いて抗うなんてな。
真の実力を、あのようにして隠すなんでなかなかの狸だな」
霧切「それは違うわ、苗木くんはみんなで協力することの強さを他人を信じないあなたに示したのよ」
十神「ふん…おいまだか苗木」
苗木「ちょっと待ってよ下手したらしたが見えるよ」
桑田「ともかく苗木に手を出したらこうなんのか?」
苗木「まさか……もっとひどいことしたりして」
葉隠「な、苗木っち!目が怖いべ!」
セレス「(狂った老人を麻雀で協力して倒したあの人のような目ですわ)」
山田「抑止力の行使ですな…」
舞園「(あれ?苗木くんを襲っていたら私得なことになってた…?)」
石丸「そしてみんなで力を会わせれば黒幕なんか怖くないのだ!」
大和田「そういうこった!」
なんとかみんなにあのルールの無駄ぶりを伝えることができてよかった。
これも十神くんのお陰だ……
十神の部屋
十神「まったく…苗木め…」
机の引き出しを開けるとそこには弾の込められたマガジンと、
ごめんねと書かれたメモだった
十神「屈辱は必ず返す!そのためにはまず黒幕を殺す!」
………
……
…
江ノ島盾子の部屋
モノクマ「はあ?二階を開放しろ?」
江ノ島「苗木くんと戦うには狭すぎる。トラップも仕掛けづらい。だから二階まで開放してほしいの」もぐもぐ
モノクマ「別にいいけどさあ、他に必要なものは?」
江ノ島「クレイモヤと防刃チョッキと指向性散弾」
モノクマ「張り切りまくりだねえ」
江ノ島「決着をつけないと。忍者と軍人どちらが強いか」
モノクマ「意地だねえ ここまで来ると戦力差ありすぎてかわいそうだね!」
江ノ島「あと盾子ちゃん、苗木くんの部屋は湿気増やしておいて」
モノクマ「なんで?」
江ノ島「多分弾丸の火薬から炸裂弾とか作ってると思うの」
モノクマ「なるほどぉ、ああうっかりした弾薬にはそんな使い道があったか」
江ノ島「そうすればこちらが有利になる」
モノクマ「ねー、ホントに残姉ちゃんだよね?」
江ノ島「今の私は江ノ島盾子ちゃあああん!……似てた?」
モノクマ「絶望した帰れ」
江ノ島「やった!」
うーん、なんだか寝付けないや。
まだ、20時だから仕方ないか…
苗木「暇を潰しにどこか行ってみるか」
視聴覚室
苗木「誰かいる…?」
江ノ島「………」
苗木「江ノ島さんだ…しかもあのアニメ見てる…」
♪・・ むせる
苗木「江ノ島さん…?」
江ノ島「あ、苗木じゃーんあんたも見る?ボトムズ」
苗木「渋いね……確かに面白いけど」
江ノ島「ちょうどさいしゅうかいだけど」
苗木「ははは…」
江ノ島「あの、さ」
苗木「ん?」
江ノ島「助けてくれて…あんがと」
苗木「ううん、江ノ島さんが無事でよかった」
江ノ島「謙遜すんなってー!」
苗木「江ノ島さん!?顔が近いよ!」
江ノ島「近くしてんのよ」
苗木「も、もうアニメ終るよ!」
江ノ島「あ、やべ」
苗木「このあとを考えたら悲しいよね…」
江ノ島「そうかな?だって寿命が少なくても愛する人と一緒なら幸せっしょ」
苗木「そうだね…」
江ノ島「さてっと、そろそろかえりますかね」
苗木「アニメしまわないでいいの?」
江ノ島「モノクマが片づけるってさ」
苗木「へー…あと江ノ島さん」
江ノ島「なに?」
苗木「その…花火みたいな臭いがするよ?」
江ノ島「は?なんでさ?」
苗木「いや、ごめん勘違いだった」
江ノ島「いっくら忍者でもガンパウダーの臭いと乙女の香り間違わないって」
苗木「はは…じゃ、じゃあね!げんきそうでよかった」
江ノ島「またねー」
苗木「…………」
桑田「た、ただよ!笑ったと思ったら真顔でありがとうって言って部屋に帰ったぜ!……なんか部屋が花火臭かったな…」
江ノ島「いっくら忍者でもガンパウダーの臭いと乙女の香り間違わないって」
苗木「まさか江ノ島さん……いや、今日は寝よう」
翌朝
葉隠「苗木っち、朝から何作ってるんだべ」
苗木「あ、葉隠くんその赤いのさわらないでね」
葉隠「ど、どくか?」
苗木「違うよ、唐辛子に胡椒にその他辛いものを混ぜたやつだよ」
葉隠「なんでまた?」
苗木「目潰しに使ったり武器に塗ることで相手に辛さの刺激でハレさせたり」
葉隠「家庭で作れる毒物こえーべ…」
モノクマ「こらー!食べ物を粗末にしちゃだめだよ!これだからゆとりは!」
苗木「いいじゃないか、こっちは狙われてる身なんだしこれくらい。あ、あと僕の部屋の加湿器あれなに?停止できないし」
モノクマ「潤いが足りないと思ってサービスしました!」
苗木「女子たちの部屋にもプレゼントしてあげればいいのに。不自由はさせないんでしょ?」
モノクマ「優しい忍者に心揺らぎそう……揺らがないけどね!」
苗木「(お陰で薬が作りにくいんだよ……梅雨並のじめじめだよ)」
江ノ島「おーす、久しぶりー腹へったー」
朝日奈「江ノ島ちゃん!もう大丈夫なの?」
江ノ島「立ち直った立ち直った 」
石丸「久しぶりにみんな揃ったな!」
セレス「そうですわね ゴクッ ブーッ!!」
大和田「うわっきたねえ!」
セレス「おいコラ豚ァ!なんでロイヤルミルクティーが辛いんだあぁ!?」
山田「アイエエ!いつもの茶葉つかったはずですぞ!」
苗木「あ!ごめん!空の缶に唐辛子の粉入れてたんだ!」
山田「あ、なーる…ブヒィ!」
セレス「気づけよ!」
モノクマ「いいことおもいついたランダムで水道からキムチの汁が」
桑田「ぜってーやんなよ!」
モノクマ「あ、そうそう 君らがいつまでたってもコロシアイしないから二階を開放したよ」
苗木「なんでわざわざ範囲を広げたのさ」
モノクマ「それはね、行動範囲が増えたことで多種多様なコロシアイのキカイが増やせるからさ。」
十神「プールに沈めたりとかな」
朝日奈「えっ!プールがつかえるの!やった!」
大神「朝日奈よ、我が同行しよう」
十神「そうだな、すいとんの術を使われて死なないようにな」
舞園「十神くん」
大和田「テメエ!」
苗木「十神くん、すいとんの術は本当は水の上を走ったり、水音をわざとたてて気を引いたりするような戦いには関係ない術なんだけど……」
十神「…………冗談に決まっているだろ」
江ノ島「ぎゃっはっはっは!無知乙!あっはっはっ!」
十神「黙れアバズレ!」
石丸「十神くん、何て失礼なことを!」
大神「モテぬぞ」
腐川「まったく……十神くんにアバズレだなんて言われたら…おか、おかしくなりそう・・」
桑田「こっちはこっちであぶねーな…」
腐川「ふふっふふっふぇ… ふえっくしょおおおい!」
江ノ島「…!」ダッ!
苗木「江ノ島さん…?」
モノクマ「トイレかな?そうそうみんな グッドラック!」
不二咲「え?」
???「イヤッフォォォォ!お待たせしましたしょくぅうん!いやー液晶の前のみんなー …お待たせえいやっはははは!」
苗木「え!?」
舞園「はい!?」
桑田「アポォ!」
山田「な、なにごとですかな!?」
不二咲「腐川さんが!」
葉隠「正気を失ったべ!」
大和田「ついに"キレ"ちまったのか…?」
石丸「ま、まるで性格が変わったみたいだ!」
朝日奈「思いっきり変わってるよ!」
セレス「昔勝った嘘を突き通すゲームでもこんな方がいましたわね」
霧切「どうしたの腐川さん」
大神「皆下がれ、妙な殺気を感じる」
???「あーん?みんなドン引きすぎじゃね?しかたねーよなぁー!この『ジェノサイダー翔』は『超高校級の殺人鬼』ですしー?」
みんな「はぁ!?」
苗木「ど、どういうことだ!腐川さんは?」
ジェノ「あー?まこちん何回も邪魔してくるくせにまだわからないのかー?」
霧切「(何回も……?)」
ジェノ「二重人格だよぉ・・ ビリーミリガン知らね?あれと同じ」
朝日奈「ジェノサイダー翔って都市伝説じゃなかったの!?」
ジェノ「本人が目の前にいんじゃん 証拠にイケメン殺すか?」(シャキーン)
桑田「や、やべえ!狙われる!」
葉隠「オーガ助けて!」
大神「葉隠よ……鏡を見よ」
十神「落ち着け、ジェノサイダー翔を騙った二重人格かもしれ」
ヒュッ スパッ
苗木「十神くん!」
十神「きさま…」
ジェノ「あー、めんどくせえ せっかく自己紹介したのに否定されちゃったからあ…早速逝ってみよう!ぱあぁぁぁりぃ!」
セレス「まずいですわね」
霧切「行きなさい、苗木くん」
苗木「う、うん!」
霧切「(ジェノサイダー翔は苗木くんと面識がある…?しかし苗木くんはジェノサイダー翔とは面識がない…何故?)」
苗木「やめなよ腐川さん!」ガシッ
ジェノ「じゃーまーすーんな!」
ガキンッ!!
苗木「くない並に固いハサミなんて…」
ジェノ「特注だしー 早く切り刻みたぁい」
大神「手を貸すぞ苗木よ」
苗木「大神さんはみんなを守って!僕が食い止める!」
大神「しかし……」
苗木「僕は大丈夫!プッ!」
ジェノ「また針を飛ばしてきた!えんがちょ!」
大神「(つばぜり合いからの含み針…なれているな…)」
葉隠「う…うう…」チャキ
大神「葉隠!なにをする気だ!」
葉隠「援護射撃だべ!」
霧切「やめなさい、相手は確かに殺人鬼だけど殺していいって訳ではないわ。」
葉隠「け、けど…」
十神「素人が銃を扱えるわけがないだろ。それに苗木を撃ってしまったらどうする」
葉隠「うぅ……」
朝日奈「苗木を信じよう…?」
ジェノ「あーもうまこちんのおかげで最近殺してないからさああ!スペシャルコースプレゼントしてやるよ!」
苗木「初対面だってば! この!」ゲシッ!
桑田「顔に蹴りが入ったな」
大神「かかとから押し込んだな……体重をかけたか」
ジェノ「いやんいい蹴り!これ歯が一本折れましたねー」
苗木「え!?ご、ごめん!」
ジェノ「隙アリィ!お腹ぁ!」
ドスッ!!
苗木「うぐっ…」
霧切「っ…!」
大和田「兄弟!野郎ぉお!」
ジェノ「ぎゃっはっはっは!あれー貫けませんぞー?」
苗木「かたびら入りだからね」
ガシッ
ジェノ「おやつかまった」
ドスッ!!
ジェノ「ぐえ………」グッタリ
苗木「ふう……みんなー、もう大丈夫だよ」
十神「遅いぞ馬鹿者」
大和田「助けられたんだから礼くらい言えバーカ」
舞園「苗木くん、お腹大丈夫ですか?」
苗木「着込んでたから平気だよ」
大神「(苗木の実力は本物だな…ならば…)苗木よ、頼みがある」
苗木「大神さん?」
大神「我と手合わせしてくれないか」
朝日奈「さくらちゃん!?」
苗木「えー…けどその…(大神さんの目…なにかを伝えようとしているな…)わかったよ」
大神さんとの手合わせは体育館で夜にすることになった
さて…どうしようかな
苗木「あ、不二咲く不二咲「カタカタカタカタカタカタカタカタ…あ、苗木くん!」
不二咲「モノクマが二階を開放したお陰で久々にパソコンに触れたよぉ。このパソコンでなにかできるといいなと思ってプログラミングしてたんだぁ」
苗木「すごいや!データ破壊(物理)やデータ回収しかしたことない僕じゃ理解できないくらい!」
不二咲「えへへ ん?データ回収…?
」
苗木「『リンゴの会社』に潜入してそのデータを『キノコの会社』に渡して、キノコがリンゴに対応できるための準備をしたりね」
不二咲「それって」
苗木「他言無用だよ?」
不二咲「ところで大神さんと手合わせするって?」
苗木「うん、体がなまったから僕に手合わせしてほしいんだって(表向きは)」
不二咲「へぇー 大丈夫?」
苗木「まともにくらったら大変だと思う…はは…」
不二咲「怪我しちゃダメだよ?そういえば更衣室がトレーニングルームになってたんだってぇ。そこで運動したらいいんじゃないかな」
苗木「なるほど…行ってみるよ」
トレーニングルームか…
トレーニングルームに向かっている途中、プールで朝日奈さんと大神さんに会った
二人ともすごいシルエットだな…
(特に大神さん)
朝日奈「あっ!苗木!一緒に泳がない?」
苗木「え?一緒に?」
朝日奈「すいとんのじゅつを見てみたいの!」
大神「朝日奈よ…あくまでも早く泳ぐ術ではないらしいぞ…」
苗木「うん、潜水して5分耐えたり水深60mまでもぐったりとかね。着衣水泳もできるよ」
朝日奈「ちゃんと練習したらスイマーになれるよ!」
苗木「目立ったら忍者を廃業しなきゃははは」
苗木「トレーニングルームに行ってから
でもいいかな?」
朝日奈「いいよー、あっ鍵は生徒手帳で空くからね」
苗木「うん、わかった」
トレーニングルームで一通り体を鍛えた。
身体中音がしたからなまってたんだなあと改めて感じる
苗木「次は水泳かー 朝日奈さんどれくらい早いんだろ」
ガチャ
苗木「あれ?江ノ島さん」
江ノ島「苗木じゃん、貧弱解消のために頑張ってたの?」ジロジロ
苗木「そ、そんなに見ないでよ」
江ノ島「いいじゃん別にー」
江ノ島「忍者なのに傷一つないっておかしくない?」
苗木「残らない秘訣があるんだよ」
江ノ島「本当に傷一つないだけだったりして」
苗木「それは違うよ」
やたらと江ノ島さんが僕の体について聞いてくる
やっぱりどこか違和感があるな…
江ノ島「んじゃ、あたしもトレーニングしてくるよ んじゃね」
苗木「うん、無理しないでね」
バタン
江ノ島「苗木くんの体きれいだったなあぁぁ…よくよくみたらひきしまってて、傷一つなくて。あの、あの体を……えへへっ」
ガッシャンガッシャン!
モノクマ「100kgのダンベルを軽々と…
って言うかあの恍惚顔が私の顔にすげえ似てて絶望的です…」
朝日奈さんたちと水泳を楽しんだ。
入る前に水面を歩くやり方を教えたら何度もチャレンジしてたなあ朝日奈さん。
大神さんは素でできてた。
僕ですら浮いた小枝や竹使って歩くのに。
大神「右足が沈む前に左を…」
苗木「ははは…」
大神「それよりも今宵は頼むぞ苗木よ」
苗木「う、うん」
大神「我はけじめをつけねばならぬ」
苗木「けじめ…?」
朝日奈「ま、まさか…………告白?」
苗木「え」
大神「……フフ、違うぞ」
大神「では、またな」
苗木「う、うん」
ガチャ
江ノ島「ふぅぅぅ…」
朝日奈「あれっ!?江ノ島ちゃん!(部屋の中あっつ!?)」
大神「ぬ…(100キロのダンベル……おかしい、我は定位置に片付けたはず……まさか…)」
江ノ島「ありゃ?もう終わり?」
大神「ああ…」
朝日奈「あせびっしょりだよ!?」
江ノ島「太っちゃてさー腹筋とかしてた」
大神「江ノ島よ…100キロのダンベルはどうやって持ち込んだ?」
朝日奈「ほんとだ!でも持ってこられるはずないから…片付け忘れたんじゃない?」
大神「それはちがうぞ、我は確かに片付けた」
江ノ島「あー、それなんか落ちてたし、腹筋の重石にしてたんだよ転がしてきた」
大神「そうか…(だとしても100キロのものを?まさか…"こやつが"……)」
ぐー
朝日奈「お腹すいたあ・・早く着替えよ!」
大神「…そうだな」
江ノ島「アタシはしばらくやすんでるよ」
大神「ああ…」
モノクマ「ちょっとちょっと!残念発動した!?怪しまれてんじゃん!」
江ノ島「ご、ごめん…」
モノクマ「バレるのも時間の問題だよ!どうす」
江ノ島「彼女が内通者だと言うことをバラす」
モノクマ「しかたないなぁ!なにか動機を……あれ?」
江ノ島「彼女が私のことを言う前に内通者だとばらせば、彼女の発言力はなくなる。
むしろ彼女に恐怖して誰かがなんらか の手で殺しにかかるかも」
モノクマ「…………うぷぷ!うぷぷぷ!」
江ノ島「私のわがままの邪魔はさせないもん。」にっこり
モノクマ「ハァハァ……残姉のくせに絶望のフルコースを振る舞うなんて……
いつもそんな感じでいてほしいくらいだよ!うぷぷぷ!ではさっそく」
『みなさん、ハァハァ…体育館に…ハァハァ…お越しくださいハァハァはやく!』
様子がおかしいモノクマに呼ばれて体育館にみんなやってきた
変なダンス踊ってた
モノクマ「興奮のあまり出しちゃいけない液体を盛大に漏らしてパンツをダメにしてしまいましたハァハァ…」
葉隠「き、きょうはひときわおかしいべ」
十神「なんのつもりだ。そんなダンスを見せるために呼んだのか」
モノクマ「失礼な!このダンスはエロカワイイ僕の自信作だよ」
山田「抜けませぬぞ」
モノクマ「朝日奈さんや舞園さんが踊ったら似合いそうだよ」
桑田「その意見に賛成だぜ!」
朝日奈「うえーん!あんなのやだよー!」
大神「案ずるな朝日奈よ、我がさせぬ」
あはは…大神さんはすっかり保護者だね
桑田くん、舞園さんがすごいにらんでるよ
セレス「苗木くん。私があれを踊ったら雇われてくれますか」
江ノ島「ないわー、絶対ないわ。絶望視だわ」
セレス「冗談ですわ(嘘ですが)」
江ノ島さんもこわい…
しかしいったいモノクマは何を
モノクマ「ところで大神さん、いつコロシアイすんの?」
え?
みんなの目が点になる
大神さんなんて驚いた顔をしている。
モノクマ「発表します!実は大神さくらさんは僕の内通者なのです!」
朝日奈「え……嘘だよね?さくらちゃん、そんなことないよね…?」
大神「………」
十神「朝日奈、即答しないと言うことは」
朝日奈「うるさい!」
葉隠「お、オーガが…内通者…こ、ころされるべ!」
石丸「落ち着くんだ葉隠くん!!落ち着け!」
山田「ひぃぃナンマンダブナンマンダブ…」
腐川「に、にげなきゃ…誰か縄ほどいてよ!」
大和田「あいつのことだから理由があるはずだ」
不二咲「そ、そうだよ!」
苗木「大神さん…伝えようとしたことって…」
大神「……そうだ」
桑田「ど、どういうことだ!苗木ぃ!あいつが内通者って知ってたのか!」
舞園「それは違いますよ!苗木くんは彼女からは伝えたいことがあるって言われただけです!」
朝日奈「嘘だよ…絶対嘘だよ…!」
江ノ島「脅されて仕方なくなんじゃね?アタシ頭いいー」
朝日奈「そうだよ!そうにきまってる!」
江ノ島「はぁ…もっともアタシたちの命とその内容が天秤にかけられたわけで」
朝日奈「え?」
江ノ島「守る守る言って裏ではどうやって殺そうかと算段して」
朝日奈「あんたぁぁぁ!」
モノクマ「うぷぷぷ!ぎゃあっはっはっはっ!わがまま言わせたらここまで盛り上げてくれるなんて!私様もよめねーっての!」
苗木「待ってよ!朝日奈さん!」ガシッ
朝日奈「離してよ!こいつは許せない!」
霧切「(まとまりかけた団結が崩れようとしている…まずいわ)」
セレス「冷静ですのね」
霧切「あなたもね」
セレス「あら、そうでもありませんわ。さっきまで懐の銃を握ってましたもの…ただ」
霧切「ただ?」
セレス「彼のあんな顔ハジメテ見てしまったから萎縮しましたわ」
霧切「苗木……くん?」
ズダァン!!
全員「!?」
苗木「みんな……」
苗木「いい加減にしろよ!!黙れよ!!大神さんのきもちもしらないで!」
モノクマ「あらら?」
苗木「なんとなく大神さんの言葉の端々からなにか悩んでいるような気持ちは感じていたよ!」
苗木「内通者だって聞いたときは驚きとやっぱりって思ったよ!この中で戦力になりそうな大神さんになにもしないわけがない!」
苗木「でも、やっぱりって思った自分が恥ずかしいんだよ!心の中で大神さんを信頼してなかったんだ!」
苗木「だけど今日に至るまで大神さんはみんなのことを気にかけて!励ましてきた!……そしてこの仕打ちかよ!」
朝日奈「苗木…」
葉隠「確かに俺も怖がっていたべ…」
桑田「俺が同じ立場だったらそんなことできねえな…」
大和田「つええな…一人で戦ってきたんだな……」
石丸「うっぐすっ…ぐぅぅぅ…っ」
不二咲「ごめんねぇ…ごめんねぇ」ポロポロ
大神「苗木…皆…すまぬ……」
十神「………お人好しめ」ボソッ
苗木「悪いかよ!」
十神「なっ…(地獄耳過ぎるだろ…)」
苗木「だから、僕は!くそっ!何て言えばいいんだよ!」
ギュッ
江ノ島「よしよし、落ちつきなって」
苗木「江ノ島さんっ…!?」
霧セ舞「(YARARETA!)」
苗木「ちょっ、なっなにを」
江ノ島「んー?あやしてんのよしよーし」
(苗木くんかわいい苗木くんかわいい苗木くんかわいい苗木くんかわいい苗木くん)ハァハァ
モノクマ「(うわあすげえ興奮してる)」
苗木「も、もうだいじょうぶだよ!離して!すごいどきどきしてるよ?!」バッ
江ノ島「はいはーい。 ごめんね大神、朝日奈変なこと言って」
朝日奈「う、うん」
大神「……」
モノクマ「あらー?ボロボロどろどろな人間関係になりそうなところをまた邪魔が入ったあ!」
苗木「グスッ だからなんだよ」
モノクマ「うぷぷぷ!そうそう、大神さんは人質にとられている同情の人たちのために汚れ役をかって出たのです!」
石丸「なんと卑劣な……」
大和田「クロになってもいいぜ…後にも先にも犠牲者はテメエを操っているやつだけどなぁ!」ビキビキ
山田「絶対に許しませんぞ!」
モノクマ「まあまあ、これから始まるショーで機嫌なおしてよ」
ウィーン
朝日奈「な、なに!?」
舞園「た、体育館からリングが」
桑田「でてきたぁ!?」
モノクマ「いやぁ苦労しましたぁ・・左右……知り合いに言って改造してもらったんだあ」
苗木「なにをさせるつもりだ!」
モノクマ「異種格闘技戦!忍術VS体術!ポロリもあるかも!」ハァハァ
苗木「なんだって!?」
石丸?「テッメエエエエ!!邪魔な二人をコロシアイさせるなんてかんがえやがってええ!
更正する時も与えないであの世に送ってやるぜええ!」
大和田「おちつけ!てか力強いな!」
山田「覚醒きたな……」
モノクマ「勘違いしちゃ困るよ・・、あくまでもスポーツだよ?死人が出るわけないじゃん!」
霧切「本当かしら、事故にみせかけるとかするつもりでしょ」
モノクマ「まさかあ、でも忍者と格闘家だからわからないかもね!」
モノクマはルールを説明した。
殺す以外はなんでもOK
相手を気絶させた方が勝ち
全力で戦ってないと見なされるとオシオキ
結果がどうあれモノクマしか得しない…!
モノクマ「コロシアイをしないとぬかしやがるオマエラに血沸き肉踊るイベントだよぉ!最高だね!クラスメイトの苦痛の表情が見れるよ!」
プツンッ
苗木「おおおまああええぇ!」
霧切「苗木くんっ!?(速いっ!あの場所からモノクマの目前に!)」
江ノ島「(靴を脱いで足の指で…ドライバーをつかんで蹴り。すごいなぁ足指もつかえるんだぁ)」
セレス「…?」
今までいろんな外道は見てきた。
それでも仕事以外で殺そうとは思わなかった。
どんな人も命があるんだ、奪うのなんておこがましいことだ
だけどこいつはユルサナイ!
大和田「やめろー!」
バシィッ!
苗木「何!?」
大神「苗木よ…お前の魂は受け取った。その魂に揺さぶられ我の闘志に比がついた。皆に見せよう、我らが試合。奴に見せつけてやろう我らが覚悟!」
苗木「大神さん…」
大神「ただし我が勝ったら我の婿となれ」
苗木「え!?」
霧セ舞江「させねえよ!?」
大神「冗談だ」ニヤッ
山田「苗木誠氏…爆発四散しろ」
朝日奈「忍者で格闘家って絶対強いよ!」
霧切「忍者探偵…」
セレス「ギャンブラー忍者…」
舞園「忍者親子二代で私に襲いかかるマスゴミを暗殺…」
江ノ島「(忍者で軍人…ツヨイ!ヤッター!)」
モノクマ「ねえ、二人ともリングにいるよ?なに将来考えてるの」
リングの上には僕と大神さんとレフェリー服を着たモノクマがいた。
よくよく見たらリング外には実況席と解説席があり、モノクマが二匹座っていた。
実況席のモノクマは緑のパーカーを着ていて、解説席のモノクマは十神君みたいな格好だった。
実況モノクマ「あぁ…まさか超高校級の忍者と超高校級の格闘家の試合が見れるなんて…生で見たかったなあ…はは、ごめんね贅沢すぎるよねこんな僕が…」
解説モノクマ「忍者ってことは変装もお手のものだろうなぁ…自分をしっかり持ってて他人になれるなんて羨ましい…ゴホンッ と、愚民は言うだろうな」
十神「おいモノクマぁ!なんだやつらは!とくに解説!」
モノクマ「くじできめた実況と解説だよ?僕と違うAI なんだ」
実況「ああきみが本物の十神くんか!すごいよね!超高校級の御曹子…あ…でも…大丈夫!きみならいまよりすごくなれるよ」
十神「なんなんだ貴様らああぁ!」
葉隠「特等席だべ…」
石丸「僕たちには見守ることしか…」
朝日奈「でも試合だと思えば…うん、試合だよ!」
セレス「でしたら…苗木くんに賭けますわ」
大和田「ここへ来て賭けんなよ!」
江ノ島「じゃあアタシは大神」
大和田「おまえもかよ!」
解説「まったく、にぎやかでうらやま やかましいな…?おい、実況どうした」
実況「超高校級がいっぱい…ビクンビクンもうしんでもいい!」バタッ
解説「…………」
解説「両方兼ねよう。十神の名に懸けて!」
解説「いいか貴様ら、この試合はコロシアイではない。だが、確実に貴様らの仲間が大ケガをする。看病するなりすきをねらい殺すのもありだ」
朝日奈「ちゃんと説明する十神だ…」
十神「やめろ」
解説「そしてこの企画を提案した『絶望』に対し『絶望しろ、希望を捨てろ、希望なんて無用だ』」
腐川「見、見た目がモノクマのくせに…絶望がいいものに聞こえてくる…」
解説「前回のあらすじだ! 俺達はモノクマに呼ばれて体育館に来た!そして大神が内通者だと言うことを知った、だがそれはモノクマの罠だった!」
解説「モノクマの策で大神と苗木はどちらかが気絶するまで戦うはめになった!本気のな!勝者のいない戦いに偽りの勝利を得るのは誰だ!」
十神「………………ダンガンロンパ1・2リロード 明日発売だ!」
葉隠「こんな環境じゃなかったらベストマッチだべ!」
解説「うるさいぞ葉隠!後ろの席に座れ!不二咲が見えないぞ!」
不二咲「あ、ありがとう十神くん」
十神「お前のとなりにいる俺は誰だ不二咲」
モノクマ「ルールは金的噛みつき目潰しOKじゃんじゃんやりなよ!」
苗木「殺しちゃったら?」
モノクマ「苗木くんは忍者だからオシオキ」
大神「ずりゃあああ!」
苗木「いきなりストレート…うわっ!」
ゴスッ!
解説「右ストレートに見せかけた左のジャブ!」
十神「ストレートをガードしようと構えたときにがら空きになった腹部を狙ったな」
解説「…… 」
十神「フン」
葉隠「こっちもバトルだべ!」
大神「手応えがない 防がれたか」
苗木「危なかった…」
大神「なるほど、後ろに飛び、右足を曲げ、脛で受けたか」
葉隠「なんで後ろに飛んだんだべ?」
解説「後ろに十神「後ろに飛ぶことで衝撃を緩和したんだ
更に右足を曲げることで腿をクッションにして、足によるダメージも軽減した」(早口)
葉隠「はえー…」
解説「やるではないか」
苗木「だけどちょっといたいや…イテテ」
大神「まともに食らえば砕けるからな」
苗木「意地でも当たらないようにしなきゃなあ…じゃあ、とっておきを…」
ダダダッ
大神「背後に回るか、させぬ!」
ダダダッ
桑田「二人して回り始めた!」
石丸「そういえばむかし童話にぐるぐるまわ」
大和田「やめろ!トラウマなんだなんか知らねえが!」
大神「体力消耗のつもりか?無意味だ!我は徹夜で…」
苗木「よっ!」キュッ!
大神「とまった…?!」
ガキッ!
大神「しまった!狙いは足払いか!」ドサッ!
朝日奈「さくらちゃんが倒れた!」
苗木「気をとられすぎだよ!」
バキッ!
大神「ぐうっあ!?」
セレス「大神さんの頭を蹴りましたわ!」
大神「く…!」
苗木「蹴り飛ばした足のかかとでまた頭を!」
大神「二度は効かん」がしっ
苗木「まずい!」
舞園「苗木くんが持ち上げられた!」
大神「うおおお!」ギャルギャルギャル
桑田「回り始めたー!?」
解説「ジャイアントスイング!脳震盪を起こしたかもしれないのによくやる」
苗木「(逃げられないなん…て握力だ)」
苗木「(けど飛ばされてもまだ受け身をとれば…)」
大神「はぁ!」ダンッ!
山田「と、とんだ!」
苗木「(なんだと!?)」
大神「飛ぶ跳ねる走るお前は拘束したままたたきつけた方がダメージを与えられると悟った!南無三!」
ビターンッ!!
苗木「げぼおっ!」ビシャビシャっ
大神「せめて立ち上がってくれるな…」
霧切「っ…」
モノクマ「うわあ、吐いちゃった血が混じってますねうぷぷぷ おやあ?」
苗木「ふぅー…衝撃殺してもこの威力…すごいや」
モノクマ「袖から鍵縄!ローブにひっかけて衝撃を!こしゃくな!」
大神「ほう…」
グイッと鍵縄を手繰り寄せ、一瞬のうちにロープへ
くそっ…まだダメージが…
朝日奈「み、みてるこっちがきついよ…」
不二咲「で、でも見届けなきゃ!」
大和田「お互いのケジメのためだからな」
石丸「暴力行為はこれっきりだ!」
山田「インスピレーションが…で、出ますぞ」
苗木「流派は苗木 あくまでも苗木」
霧切(秘密主義ね…詮索したら殺されるかも)
解説「さて、フラフラな苗木だがあれをくらって無事なのがすさまじいな」
実況「見なよ、十神くん。 大神さんがパンチラしているよ!何て幸運なんだ!」
解説「……」
つっぱりつっぱり
実況「げふぅっ!」
苗木「迂闊に近づけないや…ははは…」
大神「(距離をおくか…だが追い詰める)」ダッ!
苗木「うわっ!?」
解説「一気に詰め寄る大神!苗木はロープ沿いに逃げる逃げる!」
桑田「追い詰められんぞ!」
大神「追い詰めたぞ!この一撃で沈め!」グオッ!!
解説「コーナーポストに追い詰められた!逃げ場がないぞー!」
葉隠「もうだめだべ!」
江ノ島「あるじゃん、『逃げ場』」
苗木「そうだよ、これを狙っていたんだよ『江ノ島さん』」
バキィッ!!
一部を除き全員が苗木が殴られた音だと思っていた。
しかし目の前の光景は
折れたコーナーポスト、苦悶の表情を浮かべる大神。
そして
片手で大神の頭をわしづかみ、
逆立ちをしている苗木だった。
大神「バカな……あの突きを…あの突きを利用したのか…!」
葉隠「十神っち解説!」
解説「恐らく、苗木は前に出たのだ
そのあり得ない行動に隙を作ってしまった。あとは大神のストレートを跳び箱の要領で腕を利用して飛び、今ああして頭を攻めている」
葉隠「なんでオーガはうごけないんだべ?」
十神「頭蓋骨にも関節はあるのだ。それを五指で締め付けられれば激痛だろうな」
大神「不覚……ぐっ…」
朝日奈「さくらちゃん!」
苗木「大神さんがもし全力でいけたら…こんな環境じゃなきゃ僕は負けだったと思うな」
大神「見事だ…苗木よ」
苗木「おやすみ」
そう言うと苗木は両足を下ろし、大神の首にあぐらのように巻き付き、
両腕を使い頭を締め付けた
大神「また仕合おうぞ」
苗木「う、うん」
そして大神は膝から崩れ落ち、倒れた。
モノクマ「うぷぷぷぷぷ!しゅーりょー!ぎゃあはっはっはっ!」
石丸「す、すごい」
大和田「やべえな…」
不二咲「二人ともよかったよ!」
朝日奈「さ、さくらちゃんは大丈夫なの!?」
霧切「気絶してるわ、これといった怪我もないし」
朝日奈「よかったあ…」
葉隠「ビデオあったら高く売れたのに!」
山田「(この戦いを描かねば…)」
桑田「かっちまいやがった…」
舞園「苗木くん!大丈夫ですか?」
苗木「まだおなかいたいや…」
セレス「?江ノ島さん?」
江ノ島「び、びっくりしてうぷぷぷ、変な笑いがうぷぷぷ!(苗木くんすごい苗木くんすごい苗木くんすごい…!)」
モノクマ「(うぷぷぷぷぷ!残姉がすげえことになってる!笑いかたまで絶望的ィ!)」
苗木「モノクマ、僕の勝ちだ」
モノクマ「すばらしいぞ人間!エクセレントでございますわ!ギャッハッハマジパネエ!すっごーい☆あ、うるさくてすいません…僕もヤバイクマね」
苗木「も、モノクマ?」
モノクマ「コホン、いやあスゴかったよ。いいもの見れた。だから」
モノクマ「ここから出す以外ならなにか願い事をひとつかなえてあげるよ」
全員「!?」
モノクマ「さあさあなににする!?あ、決める権利は君だけだよ」
苗木「大神さんの人質たちを無事解放しろ」
モノクマ「黒幕とご対面?それとも4階まで開ける?百億円? あれ?聞き間違えたかな」
苗木「大神さんの人質たちを無事解放しろ」
朝日奈「さっすが苗木!」
十神「もったいないやつだ」
霧切「しかしこれで彼女も自由になるから黒幕に対抗しやすくなるわ」
大和田「やるじゃねえか!」
モノクマ「あ、ごめん今最後の一人が死んじゃったから無理だわ」
苗木「………証拠は……………?」
モノクマ「中継しまーすモノクマヴィジョン!もしもーし」
体育館のスクリーンに映像が写し出される。
そこには喧騒が絶えない荒れ果てた大地と道場、そして胴着を着た人間たちが血を流して倒れていた。
モノクマ面つけたでかい男「糞じゃああああ!こいつら全員24時間トレーニング耐えられなかった!」
モノクマ「そりゃ絶望的だね。仕方ないね。中継おわりー」
朝日奈「うわああああん!!」
桑田「ひでえ……」
不二咲「うっ…ひくっ…」
セレス「ゲスですわね」
舞園「こんなのって…」
ジェノ「ありゃー、下敷きになったり頭からぱっくりしてましたねー」
十神「ジェノサイダー…黙れ」
山田「吐き気をもよおす邪悪!」
霧切「(あれが外の世界…?)」
石丸「………」
大和田「抑えろ兄弟。俺もキレちまってるからよ」
石丸?「ああ…そうだな…そうだよなぁ…?!楽しみはあとにとっておくぜぇ…」
江ノ島「(…一方的なオーバーキルは萎えるよ)」
モノクマ「あらここにハンマーが!起きろー大神さん♪」
バキィッ!!
朝日奈「ひぅ!?」
苗木「なにやってるんだ!?」
モノクマ「利き腕の次は利き足を♪」
バキィッ!!
朝日奈「やめて…やめてよ…!」
モノクマ「さすがにやり過ぎちゃいけないから左手の拳をえいやっ」
朝日奈「やめてったら!!」
大神「朝日奈……!」カッ
モノクマ「あら、おきちゃった」
大神「これはいったい…いや、痛みはどうでもいい…朝日奈よ、無事か?」
朝日奈「わた、わたしは大丈夫だけど…でも…」
大神「…?苗木よ…なにがあった……」
苗木「言いたくないよ……言いたくないんだよ!」
大神「なにがあったのだ!」
セレス「モノクマは苗木くんに出られる以外なら願い事をかなえると言いましたの」
朝日奈「セレスちゃん!?」
苗木「言うなっていってるだろ!」
セレス「現実は受け止めなければいけませんわ。」
霧切「苗木くん。こらえて…」
苗木「ぐっうっ…ううっ…」
セレス「苗木くんはあなたの道場の人たちを解放しろと言いましたの」
大神「…………………」
モノクマ「もうみんな死んだけどね」
大神「ッッッッッ!・・・・!!!」
大神さんは叫びたい気持ちを抑えている。
でも涙はたきのように溢れている。
僕も朝日奈さんも泣いていた。
モノクマは笑いながら
「3階開けとくよと・・願いは勝手にかなえたよー」
といって帰っていった。
モノクマ、絶対に許さない………!
実況「最高だね!この絶望でみんなの希望は」
解説「うるさい帰るぞ」プツンッ
実況「あっはははは!がんばってね!」プツンッ
数年前 チェチェン共和国
吹雪の中、私は掩体の中でじっとしていた。
敵の激しい集中砲火の中、私たちは命からがら逃げてきた。
私にとって幸運だったのは、無傷で生きていて、敵の陣地から離れた場所に逃げてこられたこと。
私にとって絶望だったのは、逃げる途中仲間が敵によって肉片となってしまったこと。
数時間前までウォッカを交し合った仲間たち。あの笑顔と死んだときの顔は忘れられない。
まだ幼い私にはあの味はきつかった。でも、あったかかった。
私「食料はクッキー4枚とウォッカだけ 銃は雪が詰まってしまったし整備道具はなくなったからナイフ2本のみ。
怪我はないけどこのまま体が冷えていたら凍傷になる…ここから出ても前方がわからない大吹雪……」
あの子がいたら『うぷぷぷ!絶望的ィ!』って言うんだろうなぁ。
会いたいなぁ…きっといまごろあったかいベッドで眠ってるんだろうなぁ。
ごめんね、お姉ちゃんは雪の中で死にます。不思議と怖くはなかった。
なんでだろう?まぁいいや眠くなってきたし……
犬「バウバウ!!」
男の子「!誰かいるの!?」
……犬?
男の子「もしかしたら探している女の子かもしれない!よくやった!!」
探しているオンナノコ
私を?なぜ?救助?ちがう、救助隊にしてはおかしい。声からして男の子一人。
しかも日本人だ。怪しすぎる。だけど好都合だ!!
生き物が一匹と一人!!
私が入っている掩体を男の子と犬が覗き込む。
男の子はロシア独特のモフモフした帽子を被り、マフラーにロングコート。ちびちびとウォッカを飲んでる。あ、むせた。
軍人でもなさそう。見た目からして情報を探りに来たKGBやCIAでもないだろう。
なぜこんなところにこんな一般市民が?
男の子「死んで…ないよね?」
私「生きてるよ……たすけて」
男の子「わかった!じっとしてて!今助ける!!」
かわいそうだけどこの子をナイフで突き殺して、服を奪って腹を切り裂いて内臓を掻き出し、手を突っ込んで凍傷を防いで…、
あ、掻き出した内臓は食料にできる。先に犬を殺してからにするか。騒がれたら面倒だ。
ツイてる!ついてるよ私!!それにこの子のおかげで『アレ』が見れるし!!ついてる!!
男の子「後ろ手に隠している武器を捨ててくれたらね」
私「!?」
男の子「ありゃ?持ってたのか……ひっかけだったんだけど?」
私「畜生!!」
苗木「ナイフだけ… ッ!!」
私はナイフを犬に向けて突出し、ナイフのグリップのトリガーを押す。
刃が犬の頭を貫通して、鳴き声を出す前に倒れた。
男の子はすでに下がっていた。早い。早く掩体から出ないと。
男の子「スペツナズナイフ…やられるところだったよ」
私「ご名答 何者なの?」
男の子「君のようにちょっと普通の子供じゃないとしか言いようがないよ」
私「名前くらい言ってくれてもいいじゃない」
男の子「これから死ぬから?」
私「そうだよ」
男の子「いやだよこんなところで死ぬの。僕の任務は君を助けることなんだから」
私「依頼人は?」
男の子「えっと…たしか……」
間髪入れず距離を詰め、鳩尾に蹴りを入れる。
男の子は抵抗もせずに雪の中に倒れる。
この隙に馬乗りになって残ったナイフで殺せば……
『アレ』が見れる。
私「時間切れ、さよなら」
男の子「痛いよもう…ほら、口のなか切っちゃった」
べーっと舌を出して私に見せてくる。
なんだこいつのこの余裕は。まあいい早く殺そう。
男の子「ペッ!!」
私「うぁっ!?あああああ!」
右目が熱い、痛い!思わずこいつから離れる。
目に唾を吐きかけられただけなのに、いや、これはウォッカ!?
男の子「体があったまるように唐辛子も漬けた特別品さ。ちなみにね。
沖縄にはウォッカじゃないけどこういう要領で作った調味料があるんだよ?」
私「うっぐううううっ…」
男の子「思い出した、依頼人は君のいる部隊『フェンリル』の隊長さんの―――って人からだった。
僕のお父さんと隊長さんは旧知の中らしいからそのつてで」
屈辱だ、自慢じゃないが今まで戦場で失態を犯したことがなかった。それをこいつは こいつは!!
本当に隊長の依頼だとしてもこいつだけは許さない!!
男の子「とにかくこの吹雪じゃ移動するのも危険だから掩体に入ろう先に入ってるよ?」
私「………」
男の子が私の堀った掩体に入る。
男の子「一人用だからせまいかも…今更掘れないし」
その余裕そうな顔に腹が立つ。
同時にその優しい声でなぜか暖かい気持ちになる。
もしかして初恋?
男の子「や、やっぱりこういうときは抱き合うのがセオリーなのかな」
掩体に向かって走る。走る。走る。
私にだってプライドがあるんだ。殺す。上に飛び上がって、踏み殺してやる。
うぷ、うぷぷぷぷ変な笑いが止まらない。
男の子「なんだ今の声…?おーいはやくきなよ… 上から!!」
私「死ねえええええ!!!」
男の子「でも上に飛び上がったのが運のつきだよ!!」
気が付くと私は抱きつかれていた。
あれ?なにこれ?
男の子「よかった、気がついた」
私「え?なにこれ?どういうこと?」
男の子「覚えてないの?まぁいっか。気絶してたんだよ」
私「そ、そう」
顔が近い顔が近い!!
帽子でよく見えなかったけどこの子結構可愛い。
そ、そうじゃなくてなんでこうなったの?いったいどうして?
男の子「忍術でちょっとね」
私「忍術…?」
男の子「あっ…あちゃー……」
………
……
…
結局、彼はすべて話してくれた。
自分は忍者であること。私と同い年だということ。(そのわりには身長が低い。絶望的ぃ)
本当に私を助けに来てくれたということ。
隊長は部隊のみんなを家族だと思っていてくれているのはわかっていたけど、
ここまでやるなんてちょっと恥ずかしいな。親ばかみたいで。
男の子「昨日いきなり北海道経由で連れてこられたんだよ、隊長さんとお父さんに」
私「へー。いつも忍者しているの?」
男の子「普段は学生だよ。社会に溶け込んで行動しなきゃいけないし」
男の子「でもまさか注意されたとおりだったなんてさ。あそこまで抵抗するなんて思わなかった。っていうか抵抗しなくなったね」
私「だって、知らない人が私を探しに来たなんて怪しいし、今は両手両足の関節はずされてるんだもん」
男の子「抵抗するからだよしかたないじゃないか」
私「これじゃああーんしてもらわなきゃクッキー食べられないもん」
男の子「ええっ!?し、しかたないな…はい」
やったよ盾子ちゃん!初めて男の子にあーんしてもらえたよ!!極寒の地で!!
ぱくっ
男の子「おいしい?」
私「うん」
男の子「よかったぁ」ニコっ
私「!!!!」
あ、これは。この笑顔は。
見ただけでなんだかぽわーっとしてきた。
うん、たぶんこれが。これが。
恋なんだね!!盾子ちゃん!!
私「そ、そういえばきみの名前は?」
男の子「え、えっとーさすがに名前は教えられないよ…」
私「戦刃 むくろ」
男の子「え?」
私「私の名前 これであなたは名乗らなきゃいけない」
男の子「そ、そういうものなの!? え、えっと……僕の名前は……」
江ノ島「……夢か。懐かしいなぁ。そしてあの後…うぷぷぷ」
モノクマ「なーに、キモい顔してるのさ うわっよだれ」
江ノ島「あ、おはよう」
モノクマ「おはようじゃないクマ!でもまあ寛大な僕は気にしないっていうか残姉ちゃんのワガママに付き合ってたら、
こーんな面白い展開になるんだものねうぷぷぷぷぷ!」
江ノ島「わ、わたしのおかげかな えへへ」
モノクマ「調子こくな!」
ポカポカ
江ノ島「いたいっいたいよ盾子ちゃん」
モノクマ「ふぅー まぁいいや それよりいつおっぱじめるのさ苗木君との激しい運動!」
江ノ島「激しい運動、うん激しい運動だね」ニヤァ
モノクマ「きめえ!」
江ノ島「まだまだ時間がかかるよ 苗木君が万全の態勢になってから」
モノクマ「待てないよー」
江ノ島「私もトラップをどうしかけようか考えなきゃいけないし」
モノクマ「しかたないなー それにしてもすごい嬉しそうだよね」
江ノ島「うん、だって。運命の再開と宿命の対決が待っているんだから。 そして アレ」
モノクマ「アレってなにさ」
江ノ島「 だよ」
モノクマ「……へぇーそれが、それが残姉ちゃんが好きなものかー 初めて知ったと同時にだーからいっつも、
満足できてない顔だったんだねェぶっひゃっひゃっひゃ!!」
プール
苗木「……………」
ブクブク
苗木「(頭を冷やさなきゃ……冷静になるんだ……これからのことを考えなきゃ……)」
ブクブク
苗木「(あの戦いの後見た映像……よくよく見たらおかしな点ばかりだ)」
ブクブク
苗木「(漫画やアニメによくある世紀末の世界。それそのものな環境になってた。いったい外に何が?)」
苗木「(家族のみんなは……たぶん無事だ。気にするな!)」
ブクブク
苗木「(大神さんがモノクマの支配から抜けたことで内通者の心配はなくなった……)」
ブクブク
苗木「(と、思えるけど怪しい人がいる。江ノ島さんだ。)」
苗木「(思えば江ノ島さんは怪しすぎる……)」
ブクブク
苗木「(火薬の臭いがしたり、胸が雑誌と比べてなかったり、抱きつかれたときにわかったけどかなり肉体が出来上がってる。)」
ブクブク
苗木「(最近のギャルはそうなんだな?なんてすまされないな。それにどこかでみたことが……)」
ブクブク
苗木「(とにかく、上がるか)」ザバァー
朝日奈「な、な、苗木ー!すごいよ!息とめすぎだよ!」
大和田「しかも座禅崩してねえ…」
苗木「泳いだら全然朝日奈さんより遅いよ」
朝日奈「ホントに・・?ねえねえ勝負しようよ!」
苗木「ええっ?!」
朝日奈さんは大神さんの件で塞ぎ混んでいたけど徐々に元の元気を取り戻しつつある。
大神さんはしばらく車イス生活だ。
大神「すまんな大和田。我が乗った車イスを押せるのがお前くらいしかいないからな」
大和田「気にすんなよ。苗木の応急処置のお陰で大分回復したといってもまだいたいだろ?」
大神「プロテインさえあれば」
大和田「ねーよ」
石丸「滝があったらもっと精神統一できただろうなあ」
不二咲(海パン)「水中にいるじてんですごいよぉ」
大和田「(男だとわかってもビックリするな…海パン姿は)」
大神「ぬう…ビックリした…不二咲が海パンで」ニヤリ
不二咲「そ、そうかなあ?」
朝日奈「(さくらちゃんもだんだん元気が戻ってきたみたい)」
僕たちはプールを後にして(大神さんと朝日奈さんを送って)大浴場へ向かった。
定期的に行うサウナ会議だ。
提案者は石丸くんではだかで狭い場所にいて会議することで腹のうちを隠さずに話せるんだとか。
石丸くん、それマーダーライセンスだよね?
あの総理みたいになりたいの?
十神「なんだ、きさまらか」
十神くんが汗だくでサウナにいた
大和田「なにやってんだお前……」
十神「サウナだ。スッキリしたくてな」
大和田「えらく素直だな」
十神「貴様らはあの外の様子を見てなにも思わなかったのか?」
石丸「確かにガレキばかりだったな……」
十神「俺たちが入学してそんなにたってないはずだが短期間でああなると思うか?」
不二咲「それは…」
十神「不二咲!前は隠せ!隠せ!」
不二咲「?」
三人「(気にしてるんだな)」
大和田「なあ、それなら疑問に思ってたことがあんだよ。校門入ってから意識失わなかったか?」
苗木「確かに、なんだかフラフラしたよ!」
石丸「僕もだ!まさか……みんな同じか?」
十神「信じられんが俺たちが昏睡してから時間が大分流れたのかもしれん」
不二咲「そういえばおかしな写真を見つけたんだ」
苗木「え?」
不二咲くんは図書室のノートパソコンを修理して、人工知能を持ったプログラムを作り、
そのプログラムがデータ解析をした時に見つけた写真について語った
不二咲「ほかには石丸くんが赤いスカーフ着けて忍者みたいなかっこうしたり」
石丸「き、記憶にないぞ!」
大和田「俺たち初対面のはずだろ?」
十神「………まさか」
苗木「十神くん?」
十神くんが突然ぶつぶつと呟きだし、頭をかきむしり始めた。
いつもの十神くんの冷静ぶりがない
大和田「おいおいしっかりしろ!」
十神「クソッ、こんな、こんなことが!」
十神くんはいきなり不二咲くんの両肩をつかんだ
突然のことで不二咲君もビックリするも、すぐに冷静な顔つきになった。
十神「黒板が写った写真はあるか!」
不二咲「次々新しい写真が出てるからもしかしたら…」
十神「こうしてはいられない!確認したいことが…… 前を隠せ!」
あ、タオル落ちてる
葉隠「うわっ、十神っちが不二咲っちを襲おうとしてる!」
桑田「マジで!」
山田「やはり鬼畜眼鏡……」
十神「なぜお前らも来た!?」
山田「一番多くサウナにいた人が漢なゲームをしようと」
葉隠「年上のちからをみせるべ!」
桑田「炎天下の甲子園で鍛えられた我慢強さみせてやるよ」
山田「夏コミの恐ろしさを教えてやるよ」
十神「馬鹿野郎!それどころじゃない!不二咲!ノートパソコンを脱衣所まで持ってこい!」
不二咲「い、いちおうもってきてるよ」
十神「俺の予想が正しければ……最悪な事態だ」
苗木「最悪な事態………?」
十神「ああ。後で教えてやる」
山田「十神白夜殿が教えるだと……?」
葉隠「十神っちの偽物がいる!俺の占いは三割当たる!」
十神「外れだな」
桑田「でもこないだ十神みたいなモノクマいたよな」
石丸「確かにいたな……」
大和田「案外当たってたりして」
脱衣所
アルターエゴ「あれ?みんな一緒だ?」
石丸「なん…と…」
大和田「すげえ、ホントに生きてるみたいだ」
桑田「かがくのちからってすげー!」
山田「ぬああああああ!キターー!」
バサッ
十神「おい山田うるさい!……フン」
山田「今比べましたな!?」
不二咲「落ち着いてよ山田くん。アルターエゴがビックリしちゃったよ」
アルターエゴ「ご主人タマとすごい違う……」
山田「…………」
アルターエゴが解析中に見つけた写真のデータを次々と映す。
どれも覚えのない光景ばかりだ。
写真を見る限り僕は忍者バレしてないみたい。
十神「黒板写っているのはなかったか……日付がわかるものも」
日付……………
まさか、そんな!
でもそれなら納得できる。だとしたら黒幕は相当な悪だ。そこまでしてコロシアイさせたいのか。
山田「いや…日付がわかるものがありましたぞ」
大和田「どういうことだ?」
山田「この僕、山田一二三がアヘ顔ダブルピースしている写真ですぞ!」
桑田「なんかとんでもねえな!」
葉隠「きもいべ」
十神「ふざけるな山田」
だが、山田くんの顔は真面目だ、
それに震えている。
気づいたみたいだ。
山田「こ、この僕が来ているぶー子を探せシャツは……今年冬発売のシャツなんですぞ!!」
石丸「こ、今年の……冬?」
大和田「おい、嘘だろ。おい!」
桑田「どういうことだ?」
不二咲「……少なくとも4月から数えるとこのシャツをきているのがおかしいんだ」
葉隠「黒幕がわざとこんな写真を作ったんだべ!」
不二咲「それはちがうよぉ!このデータを解析したらどこもいじってないんだ!」
桑田「嘘だろおいおいおい……嘘だろ!」
十神「真実をうけとめろ俺たちは」
十神「ここに来てからの記憶を消されている」
それからが大変だった。
十神くんはみんなを脱衣所に集めて、山田くんのアヘ顔ダブルピースと時間の関係を説明した。
舞園「嘘よ、嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘!絶対に嘘!」
苗木「……」トンッ
舞園「あっ…」ドサッ
大神「ケンイチロウ………」ガクッ
朝日奈「さくらちゃん!」
腐川「ふふふふ、どのみちもうおしまいよふふふふ」
霧切「予想した通りだわ…」
苗木「霧切さん」
霧切「短期間であそこまで変化するわけないし…」
霧切「短期間であそこまで変化するわけないし…、
私たちがこんな状態なのに誰も助けに来ないことを考えたら、ね」
石丸「僕たちは半年以上も自分達が元々仲間であったことを忘れさせられていたのか……」ブワッ
石丸くんが歯軋りをしながら号泣している。
食い入るようにパソコンの画面を見つめている。
あたりまえだ。大事なみんなとの思い出を忘れさせられていたんだ、悔しい、悲しい、許せない。
そんなみんなの心を代弁している、そんな顔だった。
モノクマを操っているやつはただでは殺さないでやる。
絶対にだ。 唇から噛みすぎたのかつーと血がにじむ。
石丸「ん?はははっ!兄弟!この写真を 見てくれ!」
石丸くんが急に笑いだした。
さっきまでの顔が嘘みたいに晴れやかだ。
大和田「ど、どうしっ…ぶはっ!」
塞ぎ混んでいたみんなが二人の反応を見て何があったのかと画面をのぞ……こ、これはやばいっ!
十神「…………なぜ俺が満開の桜の下で山田とならんでアヘ顔ダブルピースしているんだ!?」
これは十神財閥にとって大問題過ぎるwwwww
花見の席だろうか、打ち解けすぎだろ!
あ、後ろの木に僕がぶら下がってる。
なに修行してんだ。
よく見たら酒ビン持ってる。
あっ…(察し)
アルターエゴ(cv十神)「んほおお!らめえええみちゃらめええ!……と雰囲気にあった台詞を言ってみたよ!」
やwめwてwくwれwwww
十神「おいバカやめろ!」
山田「そうですぞ!で、できれば不二咲千尋殿の声で…ハァハァ」
不二咲「山田くんやめてよぅ……」
山田「(結婚したい でも男だ)」
腐川「あああっ、しゅごい…白夜様のアヘ顔…アルターエゴ!印刷を!」
十神「だからやめろ!ええいなにかないか……アルターエゴ!なにか苗木の衝撃的な写真はないのか!」
苗木「やめてよ十神くん!嫌がらせかよ!」
アルターエゴ「大神さんがゴスロリを来ている写真もあるけど先に苗木君でいいの?」
やばい、そっちのがみたい。
葉隠「ちがう意味で破壊力がはんぱないべ! 」
大神「ゴスロリ?」
セレス「私の着ているこれですわ」
大神「なんと……////」
桑田「こわいものみたさだな…」
朝日奈「いーじゃん、かわいいじゃん!」
みんなさっきと違って笑顔が戻りつつある。
失った記憶も、時間も、写真と言う形で永遠に残るんだ。
なんだか嬉しいな……!
アルターエゴ「苗木くんの衝撃的な写真は女の子に押し倒されたり押し倒したり抱きついたりしてるよぉ」
………残すなよ!
前言撤回だよ!
舞園「な、なんですって……嫌だわみんなに見られちゃう恥ずかしい……」
アルターエゴ「相手は舞園さんじゃないよぉ」
セレス「あら、私としたことが」
アルターエゴ「セレスさんでもないよぉ」
不二咲「ま、まさか///」
アルターエゴ「それ以前の問題だよぉ」
霧切「きっと私が護身術か何かの練習にしてたのよ」
アルターエゴ「霧切さんでもないよぉ、今うつすねぇ」
写真で写し出されたのは、武道場で胴着を着た僕が同じく胴着を着た黒髪の女の子に組伏せられているところだった。
って、よく見たらこの子……
苗木「戦刃さんだ…」
江ノ島「ピクッ」
桑田「え、だれだこれ?」
大神「我も知らぬ…違うクラスの者か?」
苗木「いや、確か僕と同い年だよ。自分でいってた……戦刃さんだけがいない?」
もしかして黒幕は戦刃さんなのか?
いや、彼女はそういうことができるようには見えない。
嘘をつくのが下手なタイプだし。
山田「やたらと苗木誠どのと写っていますなぁ 爆発しろ」
大和田「殆ど戦ってる写真だけどな。おい、もしかしてこいつが黒幕か?」
江ノ島「そ、そうじゃねー?きっとそうだわー!」
苗木「それは違うよ。僕は彼女とこの学園にはいる前に会ったことがあるんだ。あれは……」
苗木「……ってことからして彼女は黒幕だと思えないよてか無理だよなんか残念だし」
江ノ島「そうかなー?わかんねーわー!」(シクシク)
大和田「死線こえまくってんな」
葉隠「二人ともベストなポジションだったらどっちが勝つかわかんねーべ」
朝日奈「ポジションじゃなくてコンジションだよ。それで、この子は苗木の命狙ってんの?」
苗木「どうだったかなぁ…彼女負けず嫌いだしなあ……」
江ノ島「案外黒幕の傭兵とか」
山田「ここにいない以上可能性は否定できませんな……」
苗木「大丈夫、そのときは刺し違えてでも倒すよ。ところで江ノ島さん」
江ノ島「なに?」
苗木「江ノ島さんって戦刃さんに似てるよね?」
江ノ島「ハァー?なにいってんのさ」ドキドキ
苗木「そばかすとか目元とか、双子?」
江ノ島「うっ……(やばいやばいどうしよういやまてこういうときはあえて否定しないんだもん!)」
江ノ島「…………実はそうなんだ最悪……あー最悪……」
大和田「い、いきなりテンション下がったな……」
江ノ島「物心つく頃から傭兵やってる戦闘大好きっこの一見ただのかわいい女子高生だけど」
苗木「(やたらもちあげたな)」
江ノ島「写メとかでグロい死体の画像送ってきたりマジ意味わからん姉で……(だって独裁者だよ?自慢できるよ?なのに盾子ちゃんたら)」
モノクマ「あいつらどこにいったんだ?……まさか更衣室か?」
モノクマ「怪しいことしているなら見に行かなきゃね!うぷぷ」
江ノ島「とにかくあまり関わりたくないってゆうか来んなって感じ(って言われた)」
セレス「あまりにもお粗末なお姉さんですこと……」
江ノ島「通称残姉!ぎゃっはっはっ(はぁー………)」
苗木「(おや、足音がする?)みんな、モノクマが近くまで来てるから出よう!」
山田「なんでわかるんですかな!?」
苗木「足音!」
石丸「耳よすぎではないか!」
大和田「アルターエゴ隠せ! 」
朝日奈「どこに!?」
大神「我にいい考えがある」
モノクマ「コラー!なにやってん…」
葉隠「あがああああ!」
アームロック
モノクマ「マジなにやってんの?」
苗木「あ、モノクマ。護身術をみんなに教えてたんだよ」
モノクマ「なんでまた…てかかける側なのかよ!」
苗木「モノクマにはみられたくないから練習してたんだけどなあ」
モノクマ「(絶対に他のことしてたな そうだ、残姉ちゃんに聞こう)ねえ江ノ島さ」
江ノ島「こうやると簡単にひねりあげられるって、雑誌にあった」
霧切「たしかにきついわ…(やけに手慣れてる?)」
モノクマ「あ、これほんとに護身術をやってただけかも(残姉がこっちに気づいてすらいないし)」
モノクマ「(てか忘れてそう)ハイハイ…おやあ、大神さん車イスで大変だね」
大神「ふん……プロテインさえあれば治る」
モノクマ「ないわー、あれ?おしりのところもりあがってない?」
大神「!」
朝日奈「(まずい!さくらちゃんのおしりのしたにはタオルで隠したパソコンが!)」
モノクマ「なにかかくしてるのかな?立ちなさい!」
大神「や、やめよ」
モノクマ「立たないとオシオキだよ!」
大神「やめるのだ!」
モノクマ「そうはいきま」
大神「やめろおおおお!!」ビリビリビリ
モノクマ「ちょ、こえ」
大神「やめぬかああああああああああ!」ビリビリビリ
モノクマ「でか、い」
大神「やめれええええええええええ!」
モノクマ「」
苗木「大神さん!もうやめて!」
大神「そうだな取り乱した」ふっ…
モノクマ「……」
苗木「も、モノクマ?」
アナウンス「みなさん、しばらくおまちくださいお待ちください」
???「耳があああああ!スピーカー越しなのに耳いてええええ!絶望的ぃ!」
10分後
モノクマ「なんでそんなたちたくないのさ」キーン
苗木「モノクマ、それは恥ずかしいからなんだ」
モノクマ「なんでさ」
十神「俺が教えてやろう。このとおりこいつは車イスでも誰かに押してもらわなければならない体だ」
モノクマ「それで?」
十神「食事をするのも寝るのも一苦労、だが一番きついのは」
苗木「十神くん!そこは濁せよ!」
十神「嫌だね。一番きついのは 」
十神「トイレにいくのが絶望的に困難なのだ!」
モノクマ「は?」
十神「確かに部屋にいる間なら這いずれば一人で行けるだろう」
十神「だが、廊下などにいて誰かに車イスを押してもらっている間、トイレに行きたくなったら」
十神「わざわざトイレまで連れていってもらわなければならない、それはこいつのプライドと女の羞恥心が許せなかった」
苗木「そんなにぺらぺら言わなくても!」
大神「いや、いいのだ苗木よ……」
十神「しかし滑稽だ!この歳になって『オムツ』だとはな!」
モノクマ「『オムツ』ぅ!?」
十神「迷惑をかけないように考えた結果だ!泣かせるじゃないか!だが、オムツをするのには難点がある」
十神「オムツはかさばる、だから自然と座高が高くなるからな!」
モノクマ「ま、まってよ一応オムツは倉庫にあるけど減ってない」
十神「それは違うぞ!」
break!
十神「大神は布オムツなのだ!」
モノクマ「パンパースぅ!」
十神「こいつは自分のタオルをオムツとして使っているのだ!紙だと蒸れたりするらしいからな!」
苗木「十神くん!大神さん恥ずかしさで漢泣きしてるよ!あと朝日奈さんおさえてらんないよ!」
大神「ああ…ケンイチロウ……」ツーッ
朝日奈「十神ぃ!ぶん殴ってやる!」
モノクマ「」
十神「わかったか?なんならオムツはずして渡すか?」
モノクマ「いや、なんかすんません」
モノクマ「ちょっと耳いたいから帰るね、ばいな」
大神「このような、羞恥……なんと言うことだ………なんと言うことだああああああ!」ビリビリビリ
モノクマ「」
アナウンス「しばらくお待ちください」
???「あがが…絶望的ぃ…にしてもオムツなんて絶望的ぃ!ほんとかどうかはわからないけど」
十神「行ったか……どうだ俺のはつげふぅ!」
朝日奈「このバカ十神!いくら演技だからってあんなふうに言わなくてもいいじゃない!さくらちゃん今本当に布オムツなんだよ!」
大神「案ずるな朝日奈、ちなみにこれは嘘泣きだ」
朝日奈「にしては目が赤いよさくらちゃん!」
苗木「ドン引きだよ十神くん……」
セレス「もう少し言い方がありますでしょうに」
桑田「て、てかパソコン壊れてないのか?」
不二咲「大丈夫みたいだよぉ」
パカッ
アルターエゴ「大神さんのお尻暖かかったよ!ただなんかいわか」
パタンッ
不二咲「……」土下座
大神「頭をあげてくれ」
こうして、波乱に満ちたやり取りは終わった。
このあと、男子は野球しに体育館に行ったのだった。
江ノ島「トンツートンツー00、00、こちら01盾子ちゃんきこえる?どうぞ」
モノクマ「こちら00、てか名前言うなどうぞ」
江ノ島「盾子ちゃん聞いて、不二咲くんがアルターエゴっていう自律AI を作ったの、どこまでできるかわからないけど衛星砲あたりジャックできたらやばいよ」
モノクマ「てかあんの衛星砲って?」
江ノ島「……………………」
モノクマ「秘匿すべき内容なら言うなよ!しかしAI かあ、まいったなあ」
江ノ島「あと大神さんはガチ布オムツ」
モノクマ「どうでもいいよ!」
江ノ島「そうもいかない、オムツおるなしで体の回復度合いがわかる。少なくともまだまともに歩けない」
モノクマ「はえーさいですか」
江ノ島「ところで頼んだものは ?」
モノクマ「あと数日で来るよ、うぷぷ」
江ノ島「よかった、トラップ作るには時間がかかるし」
モノクマ「あともう少しですごいのがみれんだねえ!うぷぷ、うぷぷぷ!」
江ノ島「ああ…楽しみだなあ……ふふふっ」
体育館
桑田「よっし!ホームラ」
苗木「よいっしょ!」
ピョーン
桑田「2m飛んだぞ!?」
苗木「よし、きゃっち……うわっ! 」バツンっ!
葉隠「グラブがやぶけた!」
シュタッ
苗木「すごい威力の打球だったよ!」
桑田「オメーもすげえよ!野球やれよ!」
苗木「目立てないから無理無理 桑田くん、やっぱり野球捨てちゃダメだよ」
桑田「べ、べつにいーだろ!」
苗木「桑田くんは戻れるから大丈夫だよ 僕とちがって」
桑田「…………」
不二咲「スイング難しい」
山田「不二咲千尋殿! おちん○が太ももにつくように腰を回すのですぞ」
大和田「なわけねえだろ!」
石丸「いや、王や長○は事実そうやってスイング矯正してたらしい!」
大和田「マジかよ」
桑田「戻る…か」
十神「おい苗木!早く投げろ!打ってやる!」
苗木「えいっ!」
ズバァン!
山田「ストライクですぞ!」
十神「………速すぎるぞ」
桑田「130くらいかな?」
江ノ島盾子の部屋
「97、98、99、100…ふう、3分以内に100回終わりっと」
日課の腕立て伏せを終え、シャワールームへ行く、腕立て伏せは下着姿でやっていたのでさっさと入ってしまおう。
かつらはすでにはずしていた。
シャアァァァァ……
盾子ちゃんが言うにはもう少しで物資が届くという。
私が密かに隠してあった武器だけでは心もとなかったから実に助かる。
「苗木くん……」
2年前
苗木「ここが希望ヶ峰高校かぁ大きいなぁ……」
苗木「(これといって防犯カメラのたぐいは見当たらないな。だけどなにか気になる)」
苗木「………(入り口近くに穴を掘削した跡……そして近くには土嚢…)」
苗木「(よし、なら。)さて、一歩踏み出そう!希望ヶ峰高校で輝かしいスタートだ!」
ぽすっ
苗木「うっ!」
バタッ
???「!?」
苗木「うぐぐ…くるしい…ここからでなくては……」
ずるずる
???「!!」
ドサーッ!
戦刃「大丈夫!?苗木くん!」
苗木「(はいビンゴ)ち、ちかくの…マクドナ○ドへ……」
戦刃「わ、わかった!」
マクドナ○ド
苗木「久しぶり煮会えたね?だけど説教始めます」
戦刃「はい……」
苗木「なんでバレバレなとこで待ち構えてるのさ!」
戦刃「偶然盾……知り合いが希望ヶ峰の新入生全員のリストを見つけて、その中に苗木くんがいたからつい」
苗木「襲う気だったと」
戦刃「そう」
苗木「なんでまた……」
戦刃「それは…」
数年前
苗木「僕の名前は苗木誠 、これでいいかな?」
戦刃「苗木くんかぁ……」
苗木「ただし、隊長さん以外には僕のことを話しちゃダメだよ」
戦刃「なんで?」
苗木「僕は忍者だから言いふらされたら忍者としてやってけないよ」
戦刃「そっか、公にできないからね。」
苗木「顔が知られたらデメリットしかないし」
戦刃「じゃあ、今度会ったら決着つけさせてくれるならいいよ!」
苗木「ははは……そう来たか」
戦刃「このまま勝ち逃げされたくな……へくしゅっ」
苗木「だ、大丈夫?」
戦刃「寒い……」
苗木「ウォッカならまだあるから、はい」
戦刃「まだあるって言ったって両腕使えないし、あーんしてもらうにもお酒だからきついよ」
苗木「あっ!………しかたないな……」
ごくごく
戦刃「なんで苗木くんが飲むの?」
チュッ
戦刃「・・・・・・ !?んぐっ…んっ… 」コクコク
苗木「ぷはっ……口移しくらいしか安全に飲ませるやり方なくて……」
戦刃「はぁ…はぁ…… ファーストキスだったのに 」 トロン
苗木「(あっかわいい)」
戦刃「ばか……///」
数年後
戦刃「はうう……/////」
苗木「そ、そこまで思い出さなくていいから」
戦刃「あのあとも何回か……」
苗木「ごほん!とにかく誰にも言わない代わりに僕とまた戦いたいってこと?」
戦刃「うん」
苗木「思いっきり殺す気満々だよね」
戦刃「うん」
苗木「僕さあ、高校の学園生活くらいはまともに過ごしたかったんだ」
戦刃「なんで?」
苗木「今まで学校とか行ってても、仕事でだいなしになったりしたし、僕修学旅行も行ってないんだよ」
戦刃「私もないけど」
苗木「戦刃さんと違って忍者してないときは普通の男の子だからね、僕は」
戦刃「うーん……あっ、忍者ってことがバレたり学校やめることになったら戦ってくれる?」
苗木「人のなけなしの青春そこまでして邪魔したい?」
戦刃「うっ……」
苗木「高校生になったんだからせめてこの三年間はまともにくらしたいなあ。
戦刃さんもさ、それでいいんじゃないかな?」
戦刃「つまりエンジョイスクールライフ?」
苗木「そうそう」
戦刃「うーん…盾子ちゃんからもそういう風にしろって言われたしそうするね」
苗木「ありがとう戦刃さん」
戦刃「えへへ……あっ柔道の時間とかはペアになってね」
苗木「うーん……それで妥協してくれるなら」
苗木「(聞いた限りだとばらされてないみたいだからよかった。今まで戦場にいたみたいだし、普通の女の子の生活させてあげたいなあ)」
戦刃「あっ、苗木くん 時間が」
苗木「あっ!始業式はじまっちゃう!」
戦刃「い、急ごう!」
苗木「うん!」
……………
…………
………
戦刃「……それからことあるごとに苗木くんと行動したっけ。遊園地に行ったり、因縁つけてきた8人兄弟倒したり」
戦刃「楽しかったなあ、学園生活」
戦刃「だけど同時に物足りなかった」
戦刃「飛び交う轟音、はりつめた緊張感、絶えず聞こえる阿鼻叫喚」
戦刃「我慢するのに頑張ったけど……んっ……思い出すほど火照ってきて……」
戦刃「あっ…あっ……苗木くんっ…苗木くんっ……」
戦刃「もう少しで、また戦えるね」
モノクマ「シャワールーム覗いてたら残姉ちゃんがオナッてた」
戦刃「見ないで!?」
最近モノクマからなんにも動きがない。
とりあえず何があってもいいように準備だけはしておこうと、
なんとなくモノモノマシーンを回してみる。
苗木「葉っぱふんどし、動くこけし、動くこけし、動くこけし、動くこけし……なんだよ!」
舞園「ど、どうしたんですか苗木くん」
苗木「舞園さん、さっきから動くこけししかでないんだこれ」ヴィィィィン
舞園「う、動くこけし……////」
苗木「一応使い道はあるけどこれじゃあ…」
舞園「えっ!?」
苗木「だってこれ」
舞園「(い、いけませんよ苗木くん!そんな動くこけしだなんてそんなに使われたら壊れちゃいます!
で、でも苗木くだったら!)」ムッハー
苗木「なにかの武器に使えそうじゃない?」
舞園「そ、そうですね!(これは誘っていますね////)」
霧切「あら、苗木くん。いいものは出たの?」
ヴィィィィン
霧切「……………」
苗木「武器に使えそうじゃない?」
霧切「そ、そうね///」
苗木「ところで霧切さん、この学校って火災対策のスプリンクラーついてるのかな?」
霧切「え、ええモノクマに聞いたらあるって」
苗木「うん、ありがとう霧切さん!(ガチャ)あっ、これは……」
霧切「お酒ね、しかもウォッカ」
舞園「ウォッカっていえば……」
苗木「……なにかに使えそう」
山田「動くこけしをたくさん…すごいですな」
桑田「まさか苗木のやつ…」
葉隠「いや、工夫して武器を作る苗木っちだからなにか武器に使いそうだべ!俺の占いはr」
セレス「あなたたち、紅茶とスルメたしなむなんてバカみたいなことしないでください」
朝日奈「紅茶にはドーナツだよ!」
大神「(ぬう…苗木よ、阿修羅の涙を当てたのか。羨ましいな)」
二階男子トイレ
石丸「つれションとは不思議な気分だな!」
大和田「ああ!」
不二咲「ふう・・」
石丸「ぬっ、小便器のボールが切れた!とりかえねば!掃除道具置き場にあるかな?」
<ウワッ!ゴチャゴチャダ!カタヅウワッコロン……ウワァードサドサ
不二咲「石丸くん!?」
石丸「いたた…な、なんだこの場所は!」
不二咲「か、隠し部屋!?」
大和田「マジかよ!」
石丸「机に…(ガラッ)これは、LANケーブル!」
不二咲「あっ、LAN入れるところがあるよ!これはもしかして!大和田くん!」
大和田「ああ!特服に隠したノーパソを繋いでみようぜ!」
石丸「僕はみんなに知らせてくる!」ダッ!
大和田「ん……?でけえ機械もあるぞ?」
不二咲「シュレッダーだねぇ あれ?なんだかぎちぎちだよこれ」
大和田「開けてみっか!」
ガチャ
大和田「………なんだ?これ」ぷにぷに
ビクッ
不二咲「う、うごいた!」
十神?「お、おい!頼む!出してくれ!」
二人「と、十神(くんっ)!?」
石丸「大スクープだ!」
十神「どうした、慌てて」
石丸「かくかくしかじか」
十神「ほう…それは興味深い」
大和田「なんとかだしてやれたが……お前、太ってないか?」
十神?「俺にもわからん!図書室で本を読んでいたらモノクマに眠らされて……」
不二咲「それでそうなったのぉ?」
十神?「ああ…」
大和田「だっはっは!今までの罰だなそりゃ!」
不二咲「大和田くん!そんな言い方…」
十神?「いや、いいんだ不二咲。単独行動をとっていた俺の責任だ」
大和田「やけに素直だな……」
十神?「今までの態度は確かに覇者というよりは暴君に近かった……これからは他者への気配りも大切にせねばな…」
大和田「へっ、なんだ。やっとわかったか。でもまあ悪くないと思うぜ」
不二咲「そうだね!あらためてよろしくね!十神くん!」
十神「何を改めるんだ?」
三人「え?」
大和田「十神が二人!?」
不二咲「え!?なにこれ!?」
十神「いや、そもそも貴様らなぜこんな豚と俺を見間違える。こんな豚と」
豚神「貴様こそ何者だ!なぜ俺と同じ格好をしている!」
腐川「白夜様いったいなにが… え?白夜様が太った!?」
十神「違う!こいつは偽物だ!」
豚神「何を言うか!貴様こそ!」
大和田「あー、仕方ねえ証明させるにはどうすりゃ……」
ドゴーンッ!!
十神「な、なんだ!?」
山田「ふーっ、ふーっまさか隠し部屋などと!レミーラが使えたらわかったのに!」
霧切「とにかく確認しようと何人か食堂に残して、
向かっているわけだけど…嫌な予感がするわ」
石丸「こっちだ!二階の男子トイレに……」
苗木「待って!石丸くん!」
石丸「え?ぬわっ!?二階トイレがくそまみれに!?」
モノクマ「やっちゃったぜ。」
苗木「モノクマ!?」
モノクマ「実はね、知り合いのマネージャーのおっさんとちびのコックさんとやりあったぜ。
橋の下でやりたかったけどね」
山田「投稿者:変態糞白黒熊。ってあほか!」
豚神「気を付けろ!こいつは敵の間者かも知れない!」チャキ
十神「なんだと!」チャキ
不二咲「(ふたりとも黄金銃だ…)」
腐川「も、もういみわかんない……」バタッ
大和田「おい!しっかりしろ!」
不二咲「(どちらかは偽物確定だけど……モノクマの力さえあればたしかに十神くんを太らせることもできそう…)」
十神「その厚かましい顔を吹き飛ばすぞ!」
豚神「なんだと!貴様!」
モノクマ「みんなおそろいでどうしたのさ?」
苗木「いや、その…」
江ノ島「うーわくっさ!なにこれくさっ!」
霧切「江ノ島さん?」
不二咲「(そうだ!)じゃ、じゃあ二人ともいくつか質問するから答えて!」
大和田「不二咲?」
十神「なるほど、答えられなかったやつが」
豚神「犯人というわけだな!」
大和田「なるほど!冴えてるぜ不二咲!」
江ノ島「こんなくっせーとこいるよりさ、食堂に戻ろうよ。マジくせえ」
苗木「(……助け船をだしてくれたのかな?)」
モノクマ「まだまだ掃除してるからあとにしなよ はっ、まさか男子トイレで5人対戦?ハァハァ」
霧切「一度戻りましょう」
不二咲「まずは20○○年の十神財閥の総資産は?」
二人「○○円」
大和田「うげっ!?なんだそりゃ!?」
十神「あまり収益がなかったな」
豚神「だが、みんなそれぞれ貢献していた」
不二咲「十神くんの所有免許は?」
二人「ほぼすべての車両の免許etc……」
大和田「バイク乗れんのか!外出たら勝負だ!」
豚神「ついてこれるかな?」
大和田「なめんなよ!」
十神「敵にほだされるなよ!」
江ノ島「あ、苗木ー」
苗木「な、なに?」
江ノ島「話したいことかあるから部屋に来てよ」
山田「お誘い!?」
豚神「腹が減ったな……」
十神「おかしなことをしたら撃つぞ」
不二咲「(ふたりともここまでは同じか……)」
大和田「くそっ、区別つかねえじゃねえか!」
霧切「話したいことって?」
江ノ島「散策すんなよー!探偵ってプライベートにも顔突っ込むのかよ!」
霧切「……!いいえ、そんなこと…」
石丸「不純異性交遊はやめたまえよ!」
江ノ島「違うよ」
石丸「それならよし!」
不二咲「(だけどあの質問ならきっと偽物は答えられない)」
豚神「これ以上は無駄だ不二咲、敵にこんな技術があることを伝えにいくんだ」
大和田「けどなんか閉じ込められたらしいぜ?」
十神「なんだと!?」
苗木「いいよ、僕も話したいことがあったし」
江ノ島「じゃあいこーぜ!」
霧切「…………」
不二咲「じゃあ最後の質問だよぉ」
十神「フン、答えてやるか」
豚神「ああ、望むところだ」
不二咲「家族との思い出話をしてよ」
江ノ島の部屋
江ノ島「まーまー、くつろいで」
苗木「う、うん。いいにおいがするね」
江ノ島「アロマってやつだよ!ちょっと着替えてくんね」バタンッ
苗木「火薬のにおいとまざってるよ……まったく」
二人「!!」
不二咲「十神くんちの世襲制は聞いたことがあるよ。兄弟がいた場合は優秀な者が十神財閥を継承、それ以外は絶縁」
不二咲「でも……そんなこと気にしなかった時もあったと思うんだ」
十神「……フン」
豚神「…………」ゴソゴソ
大和田「チョコレート?」
豚神「………………」ガツガツガツ!
十神「あれは…そうだな。家族みんなで初日の出を拝みに富士山へ登ったんだ」
豚神「ハァーッハァーッハァーッ………」
十神「皆、めげることなく山へ挑んだ。」
豚神「うっ…うっ……俺は…」
大和田「ふ、ふとってる十神?」
十神「一番乗りは俺だった、二番目だった兄はな、俺にこう言った」
豚神「ぼ、僕は………」
十神「『それでこそ十神の血だ。誰にも負けない男への第一歩。』そのときは意味がわからなかった」
豚神「うーっ…………ぐうっ………」
十神「………なんだ?『自分にはウソと出任せしかありません』と言えよ。偽物」
豚神「うわあああああ!」チャキッ!
同時刻
苗木「………さっきのウォッカと…グラス持ってきててよかった。」ゴソゴソ
???「おまたせ………それって」
苗木「ねえ、懐かしいよねこれ」
???「うん、懐かしい」
苗木「このちょっと安いウォッカ、飲みやすいよね」
???「みんな飲んでたよ。フェンリルのみんなも」
苗木「君と僕もね」クルッ
苗木「戦刃さん」
戦刃(下着姿)「そうだね。苗木くん。」
苗木「………服は着なよ」
戦刃「タンスにしまいっぱなしだったんだもん!」
戦刃「いつから気づいてたの?」
苗木「そもそも荒がありすぎなんだよ。飲む?」
戦刃「未開封か、いいよグラスは私も持ってるから」
苗木「あはっ、警戒された」
戦刃「ふふっ」
トクトクトク……
苗木「再開を祝して」
戦刃「もう少しで別れになることを惜しんで」
二人「乾杯」
苗木「ふう…」
戦刃「懐かしいね」
苗木「喉が焼けそうだ。でも、いろんなことも忘れられそう」
戦刃「あれから何人殺した?」
苗木「戦刃さんと同じさ」
戦刃「もうっ、私がいくら残念呼ばわりだからって……覚えてないもん」
苗木「戦刃さん、なんでこんな」
戦刃「ねえ苗木くん。私たちキスしたことあるよね」
苗木「ぶはっ!」
戦刃「動けない私のために口移しでウォッカを」
苗木「あ、ああそういうことか」
戦刃「あのあとふたりでなんどもちゅーして朝が来るまで…」
苗木「言い方どうにかならない?」
食堂
モノクマ「どうっすか?生中継!」
山田「朝が来るまでラブトゥギャザー?リア充はぜろ」
石丸「えの…戦刃くん!服を着ろ!飲酒をしてはいけない!」
桑田「苗木のアホアホアホアホ!」
セレス「口移しですか。あらあら口移しですか」ギリッ
舞園「………………………」ピクピク
朝日奈「な、なんだか大人のふんいきだよ!」
大神「(なぜ体育館に我らを集めなかったのだ…消えた十神や腐川、隠し部屋に行った大和田と不二咲……)」
霧切「苗木くん離れてバリツ使えない(探偵だと言う私も忘れていたことを知っていたから黒幕と繋がりが……)」
葉隠「霧切っち!建前が出てるべ!」
戦刃「私はあの子のためにあなたたちを絶望に落とすために頑張ってきたの」
苗木「悲しいね、みんなの記憶を奪ってまでその子のために頑張ったんだ」
戦刃「私も苗木くんやみんなとの思い出がなくなって寂しかった。特に苗木くん」
苗木「そ、そうなんだ」
戦刃「苗木くん、まだ私が軍人モードじゃないうちに御願いしたいことがあるんだ」
苗木「なに?」
戦刃「キ」チュッ
戦刃「ん……」
苗木「んふ… もうしちゃった」
戦刃「ずるいずるい」
苗木「分かりやすいんだよ」
戦刃「じゃあ、もっと」
がしっ
苗木「うわっ…ちゅっ…んっ…ちゅ」
戦刃「ん…あ……んふっ……ぷはっ」
苗木「満足した?」
戦刃「はぅ…やっぱりずるい」
食堂
モノクマ「……………えっと」
石丸「やっぱり不純異性交遊じゃないか!」
山田「だけどこれはなにかのねたに……たぎる!でも死ね!苗木誠どの!死ね!」
セレス「ぐわあああああ!もう今からあいつのソバカスくりぬきにいこうぜ!」
桑田「アポ……」
舞園「あんな大人のキスしたら……いやん、苗木くんそんな…」(現実逃避)
大神「なんと言うことだ……(指の間からバッチリ見てる)」
朝日奈「あうあうあう……」
葉隠「カメラにとりたかったべ!」
霧切「戦刃むくろをなぐ…捕まえにいかなきゃ!」
ガチャガチャ
霧切「鍵がかかっている…?」
モノクマ「うぷぷ……」
戦刃「ああ…苗木くん……」
苗木「戦刃さん…よかったら僕たちと」
戦刃「苗木くん、苗木くん苗木くん」
苗木「……?」
戦刃「苗木くん苗木くん苗木くん苗木くん苗木くん苗木くん
苗木くん苗木くん苗木くん苗木くん」
苗木「……」スクッ
戦刃「だめ、はやくいって、わたし、我慢してたのにもう限界。
でも盾子ちゃんのお願いのために我慢我慢。
苗木くん部屋にもどってじゅんびして、ねえ全力でねえ決着つけたいんだもん
えへへ苗木くん苗木くん大好き!大好き!大好き!殺す!殺す!殺したい!」
苗木「戦刃さん、あの子って絶望が好きなんだ」
戦刃「うん、そうだよ。でもやだやだやだもん、私と今話しているのに、苗木くんの『アレ』が見たいのを頑張って我慢してるのに!盾子ちゃんのはなし!ずるいずるいずるいずるい!」
苗木「『アレ』って?」
戦刃「『死に顔』最高の『死に顔』。」
戦刃「何が起きたかわからないみたいな顔、苦しみ抜いた悲痛な顔!最後まで自分のため、誰かのために戦って散った顔!泣いて懇願してた顔!戦争、戦場、いろんなところで見てきた顔!」
戦刃「私は苗木くんの死に顔がみたいの!」
戦刃「苗木くん大好き。殺したい。
一緒にデートしたい。決着をつけたい。私に女の子の喜びを教えてくれた。私に敗北の味を教えてくれた。」
戦刃「そんな 苗木くんの 死に顔がみたいの」
苗木「………残念だよ、戦刃さん」
戦刃「ごめんね、苗木くん」
ガチャ
苗木「じゃあね、また来世」
戦刃「またあとでね、苗木くん」
モノクマ「……………」
霧切「狂ってるわ」
モノクマ「そだね」
セレス「あなた、もしかして本物の江ノ島」
モノクマ「そだよ」
石丸「どうしたいつものテンションではないな
殴ってもいいか?モノクマ、いや江ノ島盾子!!」
モノクマ「ぶっひゃっひゃっひゃっ!あっひゃっひゃっひゃっ!ぎゃーっはっはっ!」
ゴスッ!
山田「石丸清多夏殿!おやめくだされ!」
石丸「うるせえええ!止めんな!」
桑田「こいつ殴っても意味ねえだろ!それに校則」
モノクマ「あっひゃっひゃっひゃっ!いいよ、いいよ許可しちゃう!許す!」
舞園「嬉しそうですね」
モノクマ「だってさあー?ねえ?」
モノクマ「ラブラブあまあま展開が始まりました!ふたりそろってチュッチュッ!
それからドン引きカミングアウト!愛する二人がコロシアイ!むしろ?殺し愛!それに比べたら今更この計画や、私様の正体なんて!どうでもいいのだー!」
大神「貴様!」
モノクマ「あー、あー、お知らせですお知らせです」
モノクマ「忍者を倒すために伝説の軍人が来たよ!だからみんな廊下に出ては行けません!邪魔だからね!」
モノクマ「けど一定時間たったら解放してあげる!一人ずつ!ひきこもるもよし、加勢もよし!」
モノクマ「あと一時間後にスタート!苗木くん、お姉ちゃん、いい感じに戦え?勝利条件は戦闘不能にさせることさ!」
モノクマ「戦闘不能にしてからは自由!お姉ちゃん、剥製セットあるからね!」
霧切「狂っている……」
山田「あわわわ…忍者vs 軍人……ヤバイ戦いですぞ」
石丸「まずい!兄弟たちがまだ二階に!」
舞園「ええ!!?」
隠し部屋
十神「お前が偽物か」
豚神「違う、俺は、俺は!」
バーンッ!!
十神「ぐうっ!」
豚神「ぐわっ!」
大和田「二人同時に銃に向かって撃った!」
ジェノ「うは!ドッペルだなおい!」
不二咲「うわあ!?」
豚神「ちいっ!」ザッ!
十神「構えたか、面白い」ザッ!
大和田「タイマンか!」
ジェノ「やだん、ダーリンかっこいいん」
不二咲「十神くんの構えは天地上下の構え、仮に豚神とよぶと豚神の構えは……腰をおとしただけ?」
大和田「詳しいな?」
不二咲「結構読むんだあ格闘技!」
十神「なんだその構えは、なめているのか」
豚神「貴様、至近距離で行う日本の国技を知らんのか?」
十神「なんだと…?」
不二咲「!いけない!正面はだめだよぅ!」
十神「くらえ!(とりあえず蹴りで様子を見るか)」
豚神「ふん!」ゴスッ!
十神「(なに!?あたりにきただと!?)」
豚神「だぁぁぁ!」ベチン!べチン!
十神「ぐぁっ!こ、こいつ!相撲だと!?」
大和田「張り手で押しきってる!」
豚神「捕まえた!」ガシッ
十神「しまった!」
不二咲「さば折り!」
豚神「砕いてやる!うおお!」
大和田「やべえ!たすけねえと!」
ジェノ「いや、大丈夫みたいじゃん」
大和田「はぁ!?」
十神「さば折なら……足も押さえるべきだ…な!」ゴスッ!
豚神「うぐっ!きさま…」
十神「爪先で鳩尾を蹴ってやった。どうした?贋作。終わりか?」クイクイ
豚神「殺す!」
大和田「あいつマジで強かったんだなあ」
不二咲「ケンカしたいとかなしだよ?」
大和田「わーってるよ」
十神「なぜ俺に化けた。答えろ」ガッ!
豚神「うるさい黙れ!」ガシッ!
十神「言葉は理解できるだろ?返答くらいよこしたらどうだ 豚」
豚神「うるさいうるさいうるさい!」
ガシッ
大和田「ベルトをつかまれた!」
不二咲「十神くん!」
ググッ
豚神「君が羨ましかったんだ!財力、容姿、権力!全て!」
十神「………」
豚神「けど僕にできるのは詐欺だ!惨めだ!哀れだ!君のような人間には理解できないだろう!」
十神「……」
豚神「だからきみに成り代わって」
十神「結局、貴様は自分に対して詐欺を行い続けるだけのあわれな豚か。自分の名前、言えるか?」
豚神「」
豚神「うわあああああ!」ブオンッ
大和田「あのまま投げるきだ!」
不二咲「十神くん!」
十神「きさまが横に投げるなら、俺は」
ガクンッ
豚神「えっ?」
大和田「豚神よりさらに体を低くした!?」
十神「あえて地べたにつき、貴様を飛ばそう」
グルンッ
不二咲「ともえ投げ!」
豚神「うわああっ!?」
ドサアッ!
大和田「自分の重さも相まってかなりの威力だ!」
豚神「ハァーッ…ハァーッ…」ガシッ
ジェノ「やっべ、あいつの近くにさっきの銃が!」
大和田「やばい!」ダッ
豚神「いら……ないっ!」ブンッ
3人「!!」
十神「……」コツコツ
十神「………」
豚神「お願いだ……僕を殺してくれ。もうこの世には絶望しかないんだ…」
十神「絶望?何をいっている。いや、この俺に今まで直接出会うことがなかったからな」
豚神「違うよ……僕は今まで人を騙して生きてきた。もう疲れた。だから…」
十神「甘ったれるな!」バシッ
豚神「!?」
十神「さっきから聞いてれば!貴様!この俺が最初から完璧だと思っていたのか?違うなきさまらの理解できないくらい力を蓄えたのだ!」
大和田「素直に『努力した』っていえよ……バーカ」
十神「きさまのその技術を得るためにそうしただろうが!自分の力にも嘘をつくのか!」
豚神「ちがう…ちがうよ…」ポロポロ
十神「仮にも貴様はこの俺に傷をつけたのだ!罰としてこき使ってやる!ありがたく思え!」
豚神「うぅーっ……!」
十神「きさまの他人に対する気配りは参考にさせてもらうぞ」ボソッ
豚神「ありがとう………」
ジェノ「んあああああ!イきゅううう!」ビクビクッ!
3人「!?」
ジェノ「やべえよ…やべえよ…白夜様やべえよ…○○○○が那智の滝だよ!」
※日本の名勝
不二咲「おっ、おま」
大和田「不二咲、やめろ、危ない」
ジェノ「いいよ!こいよ!ぶちこめぶちこめ!」ふりふり
豚神「よいっしょ!」
バチーン!
ジェノ「いっでええええ! っくしゅ!」
腐川「あ、あら?なになにどしたのよ?おしりがっ!ってひぃぃ!偽白夜様!わ、わたしにスケベなことするきでしょう!」
豚神「やれやれ、見破られたか。俺もまだ未熟だな」
十神「くくく…ハーッハッハッ!」
腐川「え?え?なに?どういうこと?」
大和田「だっはっは!なにはともあれよかったな!あれ?なんでこんなとこにいたんだっけ?」
不二咲「あっ!」
不二咲「そうだ!LANケーブルを」
モノクマ「あー、あー、お知らせですお知らせです」
十神「校内放送!」
モノクマ「忍者を倒すために伝説の軍人が来たよ!だからみんな廊下に出ては行けません!邪魔だからね!」
モノクマ「けど一定時間たったら解放してあげる!一人ずつ!ひきこもるもよし、加勢もよし!」
モノクマ「あと一時間後にスタート!苗木くん、お姉ちゃん、いい感じに戦え?勝利条件は戦闘不能にさせることさ!」
モノクマ「戦闘不能にしてからは自由!お姉ちゃん、剥製セットあるからね!」
不二咲「ど、どういうこと?」
豚神「戦刃むくろが動き始めたみたいだ」
十神「戦刃……超高校級の軍人か!」
豚神「そして、『超高校級の絶望』でもある」
不二咲「超高校級の…絶望」
豚神「あの姉妹がこの世に絶望を振り撒き、滅ぼしたのだ」
十神「なんだと…」
豚神「江ノ島盾子の知恵と戦刃むくろの武力でな。……十神財閥も江ノ島に」
十神「この俺は滅びていない」
豚神「フッ」
腐川「し、子孫なら私が」
十神「まず風呂にはいれ」
十神「豚神、大和田、お前らは不二咲を守れ。俺と腐川は部屋へ戻る」
豚神「苗木を援護するためか」
十神「まあ、この『超高校級の完璧』の助力を与え、奴には十神財閥復興のための手足になってもらう」
大和田「タダ働きさせんのか?まあ、とにかく、だ。死ぬなよ十神」
十神「だれに言っているんだ 大和田」
大和田「ヘン!」
十神「ふん」
不二咲「僕は頑張って回線を繋ぐね!学校のことなにかできるかもしれないし!」
十神「期待しているぞ、ついてこい!腐川!」
腐川「はぃい!」
ギシギシ
十神「あかない…」
豚神「ふんぬ!」
ドオン!
豚神「あいた…くさっ!」
大和田「うんこのにおいが!」
不二咲「くさい!」
アルターエゴ「多分モノクマの仕業だよ」
豚神「十神、俺がこの学園の資料をシュレッダーした紙がそこにある。アレをしいていけ」
十神「貧乏な赤絨毯だな」
豚神「新生十神財閥にはふさわしいかもな」
十神「ははは!よし、ばらまけ腐川」
腐川「はいい!」
十神「さて、 往くぞ!」ダッ
ズルッ ドサッ
十神「おのれえええ!」
食堂
モノクマ「二人とも真剣に吟味しているね!うぷぷ」
葉隠「な、なあ!もし苗木っちが死んだら俺たちは…」
モノクマ「苗木くんなしのいつもの生活が戻るだけだよ。コロシアイのね」
モノクマ「ま、江ノ島盾子が戦刃むくろになるくらいかなあ」
石丸「姿を見せろ、腰抜け!」
モノクマ「いやあ、なにあつくなってんの!石丸くん!」
葉隠「昨日の続きだべ!」
山田「うぐぐぐ……苗木誠殿は大丈夫でしょうか……」
セレス「私たちはただ、苗木くんの勝利を信じるしかありませんわ」
モノクマ「あ、そうそう一度食堂から出たらどちらかが勝つまで食堂にはいれないからね」
舞園「そんな!」
モノクマ「僕の気分でだれをだすかきめちゃうよぉ うぷぷ」
大神「くっ……プロテインさえあれば……」
朝日奈「そういえば苗木がさくらちゃんに飲ませたいものを冷蔵庫にいれたって……」
大神「なんと」
山田「飲ませたいもの(意味深)」
苗木の部屋
シャアアアアアア………
苗木「…………………ふう。」
いつ襲ってくるかわからなかったのに飲酒するなんて……
僕もまだまだ未熟だな……
キュッ
苗木「仲良くできたと思ったのにな……」
ゴシゴシ ガチャッ
苗木「さて……」
えへへ苗木くん苗木くん大好き!大好き!大好き!
殺す!殺す!殺したい!
苗木「……やるか」
モノクマ「二人の部屋も中継していまーす」
石丸「ゾクッ いまの声は本当に苗木君か…? 」
山田「すごい殺気ですぞ……目が怖いですぞ……」
舞園「これは…なんというか……」
セレス「人を殺す目ですわね」
霧切「でも、私たちの命は彼にかかっているわ。私たちは、私たちにできることをしましょう」
モノクマ「残姉ちゃんのヒューマンシールドとかね!」
葉隠「あぁ、戦刃っちは残念な姉だから残姉ちゃんってわけだな!なるほどだべ!」
大神「グビグビ……こ、これは!」
朝日奈「なになに!もしかしてすごいプロテイン?」
大神「いや、これは豆乳と柑橘類とバナナと蜂蜜を合わせた手作りのプロテインだ。」グビグビ
朝日奈「プロテインって自分で作れるの!?」
大神「そうだ、しかしまさか苗木よ。麦茶の容器に入れてカモフラージュしていたとは…」グビグビ
桑田「腹壊すなよ」
大神「ぬ、桑田か。桑田もどうだ」
桑田「……ああ一口くれ」
朝日奈「意外だねぇ、プロテインだよ?」
桑田「飲まねーと落ち着かねえよ」グビ
大神「おっさん臭いぞ、桑田」
桑田「うる……オーガ、お前右手」
朝日奈「しーっ!」
戦刃の部屋
ついに告白した。
苗木くんに告白した!
好きって言った!殺したいって言った!やった!やった!
すぐに殺そうか?
でもわざと生かしてもがき苦しむところを見ながらも捨てがたい!
とにかく物品掌握をしなきゃ!
ナイフ、重火器、アーマーベスト、その他の道具はあらかじめ用意したからよし。
爆風が逆にこっちも危険だからRPGは置いておこう。
戦刃「安全装置よし、弾よし、装具異常なし。よし!」
バンッ!
あとは『仕込み』の時間だ。私は勢いよく部屋からでた。
食堂
石丸「なっ、部屋からでたぞ!」
モノクマ「部屋からでちゃいけないなんてルールなんてないしー」
葉隠「きたねえべ!」
セレス「なにかを仕掛けていますわ」
舞園「廊下の曲がり角に箱みたいなものを設置してますね」
モノクマ「楽しみ楽しみ さて、苗木くんは……あれぇ?」
朝日奈「なんだか真っ暗だね」
モノクマ「カメラに細工しやがったな!もー!ずるいよ!」
山田「えぇー……」
苗木の部屋
苗木「とりあえずこれである程度モノクマノ目をごまかせるや」ゴソゴソ
コンコン
苗木「……はーい」
ガチャッ
十神「苗木、まだいた……いない?」
腐川「か、影に潜んでるとか?にん、忍者だし」
苗木「なんだ十神くんかあ」
十神「天井に張り付いていたか」
腐川「ひっ、す、スパイダーm」
苗木「よっと」シュタッ
十神「苗木、いったい何が起きているんだ」
苗木「十神くんこそ、どこにいってたの?」
十神は二階であったことを説明した
苗木「えと……話がなんだかヘンと言うか……」
十神「とにかく、これで黒幕に一泡ふかせられるかもしれん」
苗木「僕はなるべく時間稼ぎをすればいいんだね」
十神「ああ。俺たちはできる範囲で貴様を支援してやる」
苗木「ありがとう。ただ、戦刃さんと戦おうとはしないで 殺されるから」
十神「ああ……」
モノクマ「あー、あー、あと5分です」
苗木「あっ、もうこんな時間か。十神くん腐川さん部屋に戻らないでここにいた方がいい。」
十神「そう思ってあらかじめ準備はしておいた」
苗木「あ、腐川さんのリュックってそういう…」
腐川「な、なによ亀みたいだって?」
苗木「あはは…」
十神「おい苗木」
苗木「ん?」
十神「死ぬなよ。貴様には新生十神財閥のための馬車馬になってもらうからな」
苗木「ははは…お手柔らかに。じゃあ行ってくるよ」
十神「フン」
苗木「ところで……なんで臭いの?十神くん」
十神「うるさいだまれ」
二階 隠し部屋
不二咲「よし、アナウンスといくつかのカメラを見れるようにできたよぉ」
大和田「やったな不二咲!これで苗木を支援できるぜ!」
不二咲「モノクマにばれないようにするために戦いが始まるまで使えないけどねぇ」
豚神「よくやった、俺特製のケーキをやろう。そこの左から二番目の袋にある」
大和田「……5つくらいあんだがでっけえのが」
豚神「日用品が1食料が4」
大和田「おおいっつーの!」
大和田「どれどれ…… 」
ごそごそ
豚神「安心しろ、人肉とか食べられないものでできているわけではない。」
不二咲「た、食べている人もいるのぉ?」
豚神「………うん」
大和田「マジかよ……ん?」
澪田「すやーっ……もう食えないっす」
大和田「えっと……なんだこいつ」
豚神「澪田さ……澪田!?なぜここに!」
不二咲「そ、その子も君の仲間なのぉ?」
豚神「あ、ああ。超高校級の軽音楽部の澪田唯吹だ。彼女も絶望に組みするものだ」
大和田「とりあえず動けないようにしておくか…なんか物騒なもん持ってるし」
ゴトッ
不二咲「ま、マシンガンだ……」
澪田「根はいいやつだからそうしてもらえると助かる」
………
……
豚神「これでよし」
澪田「すやーっ」
不二咲「手際いいね……」
大和田「なんとかなったな。さてケーキを……」
澪田「ふわぁー……よくねたっす………あり?」
三人「」
澪田「ありのままいまr澪田は豚神ちゃんがいないと暇だからこっそりついていったら縛られていた。何を言ってるかわかんねーと思うっすけど澪田も……」
澪田「それにしてもすごい頭っすね。誰っすかあんた」
大和田「お、おう。俺は大和田…」
澪田「自分は澪田唯吹の澪に澪田唯吹の田に澪田唯吹の唯に澪田唯吹の吹で澪田唯吹っす!」
大和田「殴っていいかこいつ!」
豚神「落ち着け」
澪田「っていうかなんで豚神ちゃんそんなにコロシアイの人たちと仲良さげなんすか?もしかして裏切りっすか?」
豚神「実は……」
澪田「……絶望っす…もう死ぬしかないっす…一人でいるのは嫌なのに豚神ちゃんまで澪田から離れるなんて……」
豚神「ち、ちがう僕はこれが終わったら君を迎えにいこうと」
澪田「こーなりゃマシンガンで派手に頭ぶち抜くっす!ヒャハー!」
不二咲「縛られてるのに?」
澪田「あ」
豚神「いいかい澪田さん、正直絶望してるよりこっちにいた方が楽しいよ」
澪田「え?」
豚神「そこのもろこしヘッドの彼はホモだし、超高校級のアイドルもいるし、ミュージシャン希望のチャラ男もいるし」
澪田「ぱ、パネェっす」
大和田「ホモじゃねーよ!」
不二咲「そ、そうだよ!」
チラッ
大和田「ほ、ホモじゃねーよ!」
豚神「痩せた僕がいるし」
澪田「いやいやいやさすがにそれは嘘っす!騙されないっす!もし本当なら鼻の穴でスパゲティ食べるっす!」
豚神「チラッ」
不二咲「ほ、ほんとなんだぁ…ほら」
アヘ顔ダブルピース十神をみせた
澪田「oh」
澪田「やばいっすわーわっくわくのドッキドキっすね」
豚神「そこに俺が加わる。悪くないだろ?」
澪田「おおー」
澪田「と、とりあえず保留で!」
大和田「ほんとにこいつ絶望してたのか?」
豚神「比較的軽い方だひどいやつはひどい」
澪田「縄も解いてもらったし唯吹がこれまでのあらすじを言うっす!クライマックスあらすじっす!」
豚神「がんばれ」
むくろちゃんがグングニルの槍(意味深)に刺されそうだったけど、誠ちゃんがそれをくないで防いだっす!
ごく普通の高校生の誠ちゃんはなんと『超高校級の忍者』だったっす!アイエエエ!
あ、そういえばこんとき白夜ちゃんの進化前みたいなのがいたっすね。
……鼻の穴で食べる練習しなきゃアチャー
身の潔白を証明する誠ちゃん、もろこしちゃんたちとの熱い友情!
大和田「もろこしじゃねえよ!」
ちなみにカメラがなくて見えなかったけど、細い白夜ちゃんがもろこしちゃんの強烈な一撃アッー!くらったらしいっすね。やはりホモか?
大和田「ちげーよ!」
一方むくろちゃんはちゃくちゃくと、それはそれはデート前の乙女のように・・
てっぽーの整備、ナイフ磨き、筋トレほかいろんなことやってたっす。
いやー、レベル高いわ。女子としては……うん、がんばれ。(真顔)
そんで誠ちゃんは実は内通者なオーガちゃんと地下闘技場ばりの闘いをして、勝利したっす。
でもオーガちゃんの人質を部下に命じて殺してたっす!
誠ちゃんカセットコンロ着火ファイアーっす!
………えっと、白夜ちゃんと唯吹はこれには関わってないっすよ?
白夜ちゃんは解説、唯吹はその後ろでお菓子食べてたし……
しょ、正直言って白夜ちゃんすごく優しいしそれに
大和田「脱線したぞおい!のろけんな!」
豚神「………////」
澪田「とりあえずそれ以降は移動に費やして、今日のことは全くわかんねっす」
大和田「それあらすじって言えんのか…?」
不二咲「ところでカメラがなかったから見えなかったって……今までどこで見てたのぉ?」
豚神「あ」
澪田「テレビっすよ?全国に流されてるっす」
大和田「」
不二咲「」
豚神「すまない、言うのをわすれてた…」
大和田「じゃ、じゃあ……」
ホワンホワン
大和田「モノモノマシンで水玉模様陣羽織』を手に入れたぜ。 着てみるか」ゴソゴソ
大和田「………なんかしっくりくるな」
大和田「Are You READY Guys!」
大和田「パーリィの始まりだ!」
大和田「……かっけー」
ホワンホワン
大和田「うわあああ///!」
不二咲「じゃ、じゃあ僕の……」
ホワンホワン
不二咲「モノモノマシンでなんだかかっこいいマントを手に入れたよぉ」ゴソゴソ
不二咲「着てみたよぉ、なんだか魔王みたいだ」
不二咲「………」
不二咲「愚民め」ボソッ
不二咲「な、なんちゃって!」
ホワンホワン
不二咲「//////」
ホワンホワン
テレビ「愚民め」
まわり「ぐわあああああ!クソカワッ!」ドサドサッ
モノクマ面つけた上品な女「なんというスケベ魔性……田中さんに教わった『座して拝聴する賢者の構え』をしていなかったらコシヌケになっていました……」(体育座り)
モノクマ面つけた上品な女「ああっ!田中さんが!」
モノクマ面つけた厨二病「ぐぅぅぅ…… く、おのれ……色欲司りし魔天め……人間ではないと見抜けなかった……無、無念…… クソカワッ!」バタンッ!
モノクマ面つけた上品な女「田中さーん!」
豚神「罪木を呼べ!」(悶絶)
ホワンホワン
豚神「……あれは危うく死ぬかと思った」
大和田「黒幕め!許さねえぜ!」
不二咲「ま、まったくだよ!あっ!戦刃が壁になにかしてるよぉ!なにか取り付けて壁と同じ色を塗っている?」
豚神「指向性散弾だ、あれはワイヤーと連動するタイプだな」
大和田「つまりなんだ?」
豚神「ショットガン+地雷 だ。ひっぱると爆発と多数の鉄の玉が飛ぶ」
大和田「えげつねえな…」
モノクマ「あと、一分で始まりますあと、一分で始まります。オマエラトトカルチョすんなよ!」
不二咲「早い!」
モノクマ「あ、そうそう不二咲くんと大和田くんは精々隠し部屋で糞まみれになってね!ああ^・・たまらないよ!」
大和田「チッ!ふざけやがって」
澪田「あり?唯吹たちが裏切ったのばれてないんっすか?」
豚神「みたいだな。もしくはそれを見越して楽しんでいるか……」
不二咲「で、でも黒幕の興味が苗木くんと戦刃に向いている今がチャンスだよぉ」
アルターエゴ「ご主人タマ、苗木くんを見失ったよ!」
澪田「うっぎゃー!千尋ちゃんの生首っす!あれ?千尋ちゃんが二人?」
豚神「こ、これはどういう……」
大和田「説明はあとだ!始まる!」
続き
苗木「超高校級の忍者」【後編】