1 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:22:19.11 IoY3ZISx0 1/82

オーキド「ただし、選ばれなかった一人はわしの孫の嫁となり、もう一人はここで未来永劫わしの慰み者じゃあ」


レッド「」

元スレ
オーキド「ここにナツメ、エリカ、イエローがおるじゃろ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1378732939/

5 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:24:51.12 IoY3ZISx0 2/82

オーキド「おぬしが悪いのじゃよ。いつもいつも思わせぶりな態度で振り回したあげくハーレムENDじゃと?」


オーキド「お天道様が許してもわしが許さん」

7 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:27:50.26 IoY3ZISx0 3/82

オーキド「なお、残り物はわしの研究のため未来永劫ポケ姦でたまごうみじゃぬほほほほほwwwwwww」


オーキド「さあレッド選ぶのじゃ」


レッド「くっ……」

10 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:32:43.33 IoY3ZISx0 4/82

オーキド「まずはオーソドックスにケンタロスじゃな、もちろん後ろからガン突きじゃな」


オーキド「次は無難にモンジャラかのぅ。つまらんかもしれんがな」


オーキド「あとはアドアリスの卵管子宮ぶっさし直接たまごうみがいいかのぅ。お腹がぼこぼこに膨れるのは一興じゃ」

13 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:36:41.83 IoY3ZISx0 5/82

オーキド「すぐには決められんと思うから一人一人対談して決めるがよい」


オーキド「そのあいだにわしはバイアグラ飲んでいるからのwwwwwww」


オーキド「ポケ姦とじじい姦の未来は誰のものになるのかのうwwwwwwww」


レッド「……」

21 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:44:06.90 IoY3ZISx0 6/82

一人目 ナツメ


ナツメ「レッド、久しぶりだな。シロガネ山以来だな」


レッド「……」


ナツメ「久しぶりの再会だっていうのになんだその神妙な顔は」


レッド「……ナツメ、本気か?」

22 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:47:53.65 IoY3ZISx0 7/82

ナツメ「……本気だ」


ナツメ「いつまでたっても答えてくれないからだ」


レッド「だからってこんな方法――」


ナツメ「うるさいッ!! お前に私の気持ちがわかるかッ!!」

23 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:51:08.00 IoY3ZISx0 8/82

ナツメ「かつてのロケっト団の幹部がこんな年下のやつにいいようにされている」


ナツメ「任務一筋だった私が今じゃお前と会うたびに顔を赤くして胸を高鳴らせて……」


ナツメ「私の人生どうしてくれるんだ……」


ナツメ「もう元に戻れないじゃないか……」

25 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:53:55.03 IoY3ZISx0 9/82

ナツメ「お前と一緒になれない人生なんてもう死んだも同然だ」


レッド「早まるなよ! あのオーキドのじじいにひどいことされるかもしれないんだぞ!!」


ナツメ「だったら私を選べばいいだろう!!」

26 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 22:58:12.62 IoY3ZISx0 10/82

その頃のグリーンとオーキド



グリーン「いやあwwwwwwwwwww棚ぼたですなwwwwwwwwww」


オーキド「そうじゃろそうじゃろwwwwwwwwwww」


グリーン「これでオーキド一家に肉奴隷が2匹もwwwwwwwwwww」


オーキド「ぬほっほっほwwwwwwwwwワシもグリーンもレッドもwinwinじゃwwwwwwww」


グリーン「夜が楽しみですなwwwwwwwwwww」


オーキド「バイアグラいっとく?wwwwwwwwww」


グリーン「もちのろんwwwwwwwwwwwww」

32 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:03:26.98 IoY3ZISx0 11/82

ナツメ「レッドと一緒になりたい」


ナツメ「ロケット団から足を洗ってからそれだけを考えていた」


ナツメ「二人で朝おはようと言い合いたい、私の料理をおいしいって言ってもらいたい、たまにお洒落した私をみてき、きれっ……きれい……って……いっ、言って……ほ…………」

41 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:08:03.60 IoY3ZISx0 12/82

ナツメ「……」


ナツメ「……き、気づいてくれたか? 私な、最近な……ブルーに馬鹿にされてからな……そのな……」


ナツメ「私卵石けんしか使っていなかったんだが……」


ナツメ「いろいろと雑誌やネットで調べてな……あれだ……り、リンスとか……」

43 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:11:43.30 IoY3ZISx0 13/82

ナツメ「……やっぱりいい」プィッ


レッド「……言えよ」


ナツメ「お前は本当にひどいやつだッ!!」


レッド「うるせぇっ!! こうなったら全部聞かせろよ!!」


ナツメ「う、うっ……ぜ、全部……?」


レッド「そうだよっ!! 俺だってどうしたらいいかわかんねえよ!! 答え出すためには全部知らなきゃならねえよッ!!」

45 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:13:28.53 IoY3ZISx0 14/82

ナツメ「うっ、うるさいッ!!」


ナツメ「お前だってどうせ馬鹿にするんだろう!!」


ナツメ「キョウとマチスにばれて笑いものにされたんだ!!」


ナツメ「もちろんシロガネ山の火口に落としてやった!!!」

51 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:17:00.31 IoY3ZISx0 15/82

ナツメ「私が肌の手入れをしたらだめなのかッ!! 私が化粧したらそんなにおかしいのかッ!!」


ナツメ「私だってな私だってな……」ウルッ


ナツメ「部下からは血も涙もないって言われて、ブルーからは肌が荒れてるって言われて……」

54 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:22:36.59 IoY3ZISx0 16/82

レッド「……それからどうしたんだよ」


ナツメ「……店に行って化粧水を買おうとした」


レッド「それで……」


ナツメ「売り場を行ったり来たりした……」


レッド「それから……?」


ナツメ「買えなかった……」


ナツメ「だからな……」


ナツメ「ネットで買った……」

59 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:27:20.49 IoY3ZISx0 17/82

ナツメ「ネットで買ったんだが、勝手にマチスに開けられてな」


ナツメ「念力で視覚を潰してやってどうにかその時にはばれずにすんだんだが」


ナツメ「つける時が問題だった」


ナツメ「なにせどうすればいいかわからなかった」


ナツメ「……味は……まあ、まずかったな」

61 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:30:30.00 IoY3ZISx0 18/82

ナツメ「テンパっていたらポケモン協会の使いでエリカが来たんだ」


ナツメ「かつての敵だがあいつは優しい」


ナツメ「私の様子を見て使い方を教えてくれたよ」


ナツメ「その他にも色々と教わった」

62 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:33:36.41 IoY3ZISx0 19/82

ナツメ「リンスやトリメーントの使い方を教えてくれたよ」


ナツメ「髪をこー垂らして伸ばすように両の手のひらで挟み込みながら塗っていくんだな」


ナツメ「しかしなんだ」


ナツメ「エリカは……いいな……はぁ……」

64 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:36:59.26 IoY3ZISx0 20/82

ナツメ「こればっかりは生まれつき仕方がないんだ」


ナツメ「ブルーにしろエリカにしろ」


ナツメ「イエローには勝ってる……よな?」


ナツメ「話が脱線したが、私は最近気を使っているんだ……」


ナツメ「気づいてくれたか……?」チラッ

67 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:38:42.15 IoY3ZISx0 21/82

レッド「……一つ聞いて欲しいことがある」


レッド「俺が頂上のほうの秘湯を使っていたのは知ってるよな?」


レッド「ある日夜中に人の声がしたんだ」

69 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:40:29.09 IoY3ZISx0 22/82

レッド「気のせいだと思っていた」


レッド「布団を被っても聞こえてくるんだ」


レッド「お~い……ここだぁ……だれかぁ……ってな」


ナツメ「」ゴクッ

72 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:42:46.64 IoY3ZISx0 23/82

レッド「俺は眠れなくて眠れなくてその声のもとにいったんだ」


レッド「俺の知っている声な気がしてな」


レッド「霊山はそういった奇妙なことが起こるというし、その類かなって」


レッド「そしたらな、いたんだ……」

73 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:44:16.13 IoY3ZISx0 24/82

ナツメ「ま、まさか……」ビクビク


レッド「そうだ、そのまさかだ」













レッド「マチスとキョウがな」

75 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:47:45.15 IoY3ZISx0 25/82

レッド「火口ぶちの岩に引っかかっていた」


レッド「二人ともぼろぼろだったよ」


レッド「知らない奴じゃないがいい奴でもないが、見捨てるのもなんだし拾い上げたよ」


レッド「二人とも披露困憊のあげく全身打撲擦傷捻挫……」チラッ


ナツメ「」プィッ

76 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:50:12.65 IoY3ZISx0 26/82

レッド「あいつらの治療の合間に成り行きを聞いてな」


ナツメ「……ひどい女のことを話してなかったか?」


レッド「俺が聞いた話はそれとはほんのちょっぴり違うな」


レッド「あいつらから聞いたのは」


レッド「頑張る一人の女の子の話」

80 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:53:56.92 IoY3ZISx0 27/82

レッド「なんでも、その人とはな、組織成立以来の仲らしくて」


レッド「はじめは冷酷無比の極悪女幹部だったそうだ」


レッド「任務のためなら自分の犠牲だろうと厭わない人だったらしい」


レッド「肌の手入れもしないって」

85 : 以下、名... - 2013/09/09(月) 23:59:46.07 IoY3ZISx0 28/82

レッド「その人は気づいてなかったそうなんだが」


レッド「部下からの人気も高かったんだが」


レッド「その性格から誰も話しかけられなかった」


レッド「マチスとキョウもその人と話せば任務任務」


レッド「あまりの張り詰めようにそこで二人は心配してな」


レッド「その人のために休みを作ったんだって」


レッド「気の抜き方を覚えてくれるだろうって」

86 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:05:13.71 qvM2cQn90 29/82

レッド「そしたら一日中家でごろごろしてるだけだったそうな」


レッド「しまいには休みだってのに職場に出てくる始末」


レッド「メールも0! 着信も0!」


レッド「あいつらは言ってたね、ロケット団に入らなかったら間違いなくぼっちニートだっただろうって」


レッド「これだけは言わさせてくれって」


レッド「洗濯物を洗濯機に放り込んだままにしておくと臭くなるぞって」


ナツメ「あ、あいつら……」ギリギリ

87 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:09:09.50 qvM2cQn90 30/82

レッド「それが最近変わったんだって」


レッド「肩の力が抜けたんだ」


レッド「それからそわそわするようになった」


レッド「上の空になったと思ったら、急に俯いいて顔真っ赤にして」


レッド「表情が出てきた」


レッド「それに伴うように外に出るようになった」

89 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:12:37.95 qvM2cQn90 31/82

レッド「それはいいんだけど」


レッド「ようわからん、健康サンダルやらぶら下がり健康器やら雑誌の後ろの方にある運勢が上がる怪しげなアイテムとか買うのはどうかと思う」


レッド「ちょっぴり怒ってやろうとまた通販で買ったらしいよくわからないものを開封したら」


レッド「初めてまともなものが出てきたらしい」

91 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:16:20.51 qvM2cQn90 32/82

レッド「まあ、言い方が悪かったんだろう。これどうしたんだwwwってなふうにフランクに話しかけたら」


レッド「目も開けられないような目にあったらしい」


レッド「それはそれで痛い目みたけど、なんだかんだ付き合いが長いから」


レッド「あいつら」


レッド「喜んでたよ」

92 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:20:41.57 qvM2cQn90 33/82

レッド「あるにくらしいやつと会ってからそうなったんだって」


レッド「そいつに組織を潰されたのは忘れられないけど、その人の件に関しては感謝された」


レッド「なんつーか」


レッド「耳が痛かった」


レッド「だって俺、知っていたから」


レッド「その人が変わっていくの」

95 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:25:38.07 qvM2cQn90 34/82

レッド「気づかないふりをしていた」


レッド「俺は人一人の生き方を変えてしまったんだって」


レッド「……そんな気なしてとんでもないことしたんだなあって」


レッド「でもな、あいつらの話を聞いて」


レッド「まともに向き合おうって思った」


レッド「ちゃんと自分がどうしたいかって」

99 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:30:35.81 qvM2cQn90 35/82

ナツメ「レッド」


ナツメ「気づいてくれていたんだな」


ナツメ「私はあいつらにとっびきりのお礼を言いいたいよ」


ナツメ「そうか、私は気づかないところで支えられていたんだな」


ナツメ「ありがとう、マチス……キョウ……」


ナツメ「私はレッドが私をちゃんと見てくれていたことにとっても嬉しい」


ナツメ「レッド、お礼を言わせてくれ」


ナツメ「ありがとう」

105 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:36:44.78 qvM2cQn90 36/82

二人目エリカ


エリカ「待ちましたよ、レッド」


レッド「ごめんな……話が長引いちゃって」


エリカ「いえ、許しません」


エリカ「どれだけ待たせれば気がすむのですか?」

109 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:40:26.26 qvM2cQn90 37/82

エリカ「あなたに会ったあの日のことをまるで昨日のように思い出せます」


エリカ「もしかすると……いえ、そうだった、私はあの日よりあなたに惹かれていた」


エリカ「あなたに会うたび、あなたと話すたび、あなたに助けられ、心配させられ、安心させられるたびに胸が切なくなりました」

111 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:43:33.17 qvM2cQn90 38/82

エリカ「レッド、知っているでしょう」


エリカ「ポケモンはね、ひょっとすればポケモンのほうが主人の心を知っているの」


エリカ「私が縁側で月を眺めているとね」

116 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:48:29.92 qvM2cQn90 39/82

エリカ「みんな寄ってくるの」


エリカ「私はその時、いえ、その時もレッドのことを考えていた」


エリカ「レッドは今なにをしているのかしら、また戦っているのかしら、眠っているのかしら」


エリカ「でもね、もし……同じ月を見上げていればいいなあって……思っていたわ」


エリカ「とても胸が切なかった」

119 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 00:56:14.02 qvM2cQn90 40/82

エリカ「私はこうして遠くからあなたを見ることしかできない。私が手の届かない月を眺めているように」


エリカ「月見草のようね」


エリカ「涙を流さなくてもポケモンたちには伝わるのよ」


エリカ「みんなみんな、暖めてくれるの」

122 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:00:21.84 qvM2cQn90 41/82

エリカ「私の膝の上に乗ったり、唄を歌ったり、照らしてくれたり」


エリカ「ポケモンは優しいわ」


エリカ「私は彼らがいたからあなたが隣にいない日々を過ごせたのかもしれない」


エリカ「届かない月を眺めているだけでもよかったのかもしれない」


エリカ「でもね、レッド」

126 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:06:14.80 qvM2cQn90 42/82

エリカ「もしね……ひょっとすると……手が、届くかもしれなかったら?」


エリカ「地に落ちるかもしれない。ても届くかもしれない」


エリカ「だから私はここにいます」


エリカ「レッド」


エリカ「私はあなたのことをお慕いしております」


レッド「……エリカ」


レッド「教えてくれ」

128 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:08:55.01 qvM2cQn90 43/82

レッド「俺はエリカにとってどうなんだ」


エリカ「……ナツメから聞きましたか?」


エリカ「ナツメはあなたのことを隣にいて欲しい人とおっしゃっていました」


エリカ「私は少し違いますね」

131 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:13:11.79 qvM2cQn90 44/82

エリカ「隣にはいてくださらなくても」


エリカ「ただレッドが、いつか必ず帰ってくるだけでいい」


エリカ「あなたかどれだけ遠く後で戦い、冒険しても、顔を見せて欲しい」


エリカ「待つのはつらいです。胸が苦しいです。時には涙します」

132 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:16:40.21 qvM2cQn90 45/82

エリカ「いつかでいいです、それ以上は望みません、いつか必ず帰ってきてくださるのなら」


エリカ「私はいつまでも待ちます」


エリカ「私にとってあなたは迎えたい人」


エリカ「ひと時でいい、あなたに会えるだけでそれだけで十分です」

134 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:20:28.36 qvM2cQn90 46/82

エリカ「イーブイのことを覚えていますか?」


レッド「あぁ……あれは、ひどい目にあわされたなあ」


エリカ「ふふっ、ごめんなさいね。あの時は試すような真似をして」


エリカ「あなたを知りたかった」


エリカ「はじめはあなたがどういう人物か、正義のジムリーダーの側についてくれるか」


エリカ「それだけが目的でした」


エリカ「でも、少しずつそれだけじゃなくなりました」

136 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:23:25.34 qvM2cQn90 47/82

エリカ「私は立場上、遠くにはいけません。ジムリーダーでもあり家柄のこともあります」


エリカ「それはとてもとても大事なものです。私が命をかけて守っていかねばならないものです」


エリカ「でも遠くにはいけなかった」


エリカ「ナツメとイエローがうらやましいわ」

142 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:27:07.09 qvM2cQn90 48/82

エリカ「レッド、あなたは優しい人ですね」


エリカ「そんな私を知って、たまに私の元に訪れてはいろいろなことを話してくれました」


エリカ「カントーではあまり見かけないポケモンのこと、ほかの地方のトレーナーのこと、時にはその地方を揺るがす事件のこと」


エリカ「あなたの話を聞くことが楽しみになりました」

146 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:32:02.04 qvM2cQn90 49/82

エリカ「縁側で見上げながら想うようになりました」


エリカ「次はどんな話を聞かせてくれるのだろう、私が知らないどんなことをレッドは知ってくるのだろう」


エリカ「とても楽しみにしていました」


エリカ「あなたを待つのがとてもとても楽しかったです」


エリカ「月かいくから満ち欠けしてからのことでしょうか」


エリカ「少しずつ様子が変わりました」

147 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:36:35.35 qvM2cQn90 50/82

エリカ「レッド、あなたを待つようになりました」


エリカ「元気よくあいさつしながら玄関をあけるあなたの声を聞きたい、目を輝かせながらいきいきと話をするあなたを見つめたい、立ち去るあなたのまたいつかという言葉を聞いて安心したい」


エリカ「待つことがつらくなったのもそれからでした」

149 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:45:14.00 qvM2cQn90 51/82

エリカ「つらかった」


エリカ「とてもつらくてつらくて」


エリカ「私がつらいと感じるのは、あなたがいつか遠くに行ってしまって帰ってこなくなると、私が思うからなのに」


エリカ「私は愚か者でした。自分の不甲斐なさゆえに、あなたに重しを付けるようなことをしてしまった」


エリカ「私は……」


エリカ「あなたとの確かなつながりが……欲し……かった……」


エリカ「あっ……あの……時はあなたに……も、申し訳ないことを……してしまい……ました……」ポロポロ


エリカ「あなたを……」


エリカ「好きと……」


エリカ「言ってしまいました……」

151 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:49:08.50 qvM2cQn90 52/82

レッド「エリカ……」


エリカ「言わないで、レッド」


エリカ「私は自分が恥ずかしい」


エリカ「なぜあの時あなたにあんなことを言ったのか」


エリカ「なんででしょうか」

152 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:52:11.89 qvM2cQn90 53/82

エリカ「我に返った私はあなたを押しのけて逃げようとした」


エリカ「あなたは優しかった」


エリカ「涙を流して逃げようとする私をとどめてくれました」


エリカ「私が泣き止むまで抱きしめてくれましたね」

155 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 01:56:21.83 qvM2cQn90 54/82

エリカ「なんであなたはそんなに優しいのですか」


エリカ「あの時よりあなたは以前よりも多く私の元へ来るようになりました」


エリカ「私の胸中がわからないのですか?」


エリカ「これでは……あなたに重しをつけてしまったことと、なんらかわりないじゃないですか……」

159 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:00:03.36 qvM2cQn90 55/82

エリカ「戸を閉ざしたこともありましたね」


エリカ「あなたは一晩中門の前で立っていました」


エリカ「その夜は月も見えない模様で、雨足が近づいていました」


エリカ「雨がふりだしました」


エリカ「それでもあなたは立ち続けました」


エリカ「立ち去らなかった」

161 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:05:19.30 qvM2cQn90 56/82

エリカ「私は門の内で地面に突っ伏してむせび泣いていました」


エリカ「なんで、なんでと地面を叩いていました」


エリカ「雨足はそれをかき消してくれました」

164 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:12:07.82 qvM2cQn90 57/82

エリカ「日が昇る頃には雨も止んでいました。雀が鳴いていました」


エリカ「私は意を決して戸を開けました」


エリカ「あなたにいて欲しかったのか」


エリカ「立ち去っていて欲しかったのか」


エリカ「どっちだったんでしょうか」

166 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:15:26.23 qvM2cQn90 58/82

エリカ「私は泣き腫らしていてひどい顔をしていましたね」


エリカ「でもあなたは、いつものように」


エリカ「いつだって私に会いに来てくれて、当たり前のように言っていたように」


エリカ「エリカ、君に会いにきた、と」


エリカ「その一言を私に告げました」


エリカ「……あなたは優しい人です」

167 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:19:48.71 qvM2cQn90 59/82

レッド「意地だったんだよな……」


エリカ「ふふっ、お互いそうでしたね」


エリカ「レッド、レッド……お許し下さい」


エリカ「私は恥知らずです」


エリカ「あなたに重しをつけた愚か者にもかかわらず、あなたをこう思っております」


エリカ「どうしようもないほどあなたが好きです」

168 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:23:19.80 qvM2cQn90 60/82

エリカ「おこがましいですが、もしです、もしもの話です」


エリカ「……レッド、あなたがよければ」


エリカ「私はあなたの帰る場所になりたい」


エリカ「私はあなたを迎えたい」


エリカ「あなたがどれくらい遠くに行ってしまっていても」


エリカ「私は待ち続けるから」

170 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:31:21.69 qvM2cQn90 61/82

三人目 イエロー


イエロー「レッドさん。こんばんは」


レッド「イエロー」


レッド「一つだけ聞いてもいいか?」


イエロー「はい、なんでもどうぞ」

171 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:33:14.80 qvM2cQn90 62/82

レッド「お前は……いや、お前だけじゃない、ナツメもエリカもだ」


レッド「そんないつもみたいに笑えるんだよ!」


レッド「あの変態野郎どもの慰み者になるかもしれないんだぜ!!」


レッド「それがどんなことかわかっているのかよ……」

173 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:34:56.29 qvM2cQn90 63/82

イエロー「だって……」


イエロー「仕方ないですよ」


イエロー「ナツメさんも、エリカさんも、僕もレッドさんが好きなんですから」


レッド「だからってだからって……」

176 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:37:37.74 qvM2cQn90 64/82

イエロー「レッドさんは優しいです」


イエロー「優しいから誰も選べなかった」


イエロー「僕たちを傷つけたくなかったんですよね」

177 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:41:34.44 qvM2cQn90 65/82

レッド「……あぁ」


イエロー「でももうタイムオーバーです」


イエロー「レッドさんへの想いがとてもとても募りました」


イエロー「もっと早く選んでくれたらなあ……」

179 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:45:31.30 qvM2cQn90 66/82

イエロー「僕ね、レッドさんが二人とお話している間、ずっと考えていたんです」


イエロー「僕ってレッドさんのどんなところが好きなんだろうって」

181 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:50:33.91 qvM2cQn90 67/82

イエロー「スオウ島までは憧れていただけだと思うんです」


イエロー「トキワの森でレッドさんに助けられて、レッドさんにポケモンを教えてもらって」


イエロー「レッドさんに会ってから僕の人生はどんどん進んで行きました」

183 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:53:35.24 qvM2cQn90 68/82

イエロー「ブルーさんと会って、オーキド博士と会って、グリーンさんと会って、カツラさんと会って」


イエロー「ナツメさんたちと会って、ワタルと戦って、またレッドさんに会って……」


イエロー「それからも多くの人に会いました。トキワの森だけでにいたはずの僕の世界は大きく大きく広がっていきました」

185 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 02:58:13.62 qvM2cQn90 69/82

イエロー「レッドさんに会ってポケモンを知って、レッドさんに会うためにポケモンと戦って、レッドさんについていこうとポケモンと一緒にいる」


イエロー「僕の人生って……レッドさんなんだあ……って思います」


レッド「俺か……」


イエロー「はい、レッドさんです!」

186 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:00:36.33 qvM2cQn90 70/82

イエロー「僕、レッドさんとお話しています」


イエロー「憧れだった僕の気持ちはどんどん広がっていくんです」


イエロー「いつしかそれは憧れじゃなくなりました!」

187 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:06:03.27 qvM2cQn90 71/82

イエロー「レッドさん、ポケモンが好きですよね」


レッド「あぁ、もちろんだ」


イエロー「僕もです!」


イエロー「僕もポケモンが好きです!」

188 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:08:25.51 qvM2cQn90 72/82

イエロー「ポケモンは不思議なことがいっぱいいあります。どれだけいるのか、どこからきたのか、これからどうなっていくのか」


イエロー「ぜんぜんわかっていません」


イエロー「ポケモンとお話しても、彼らもよくわかっていないんです」


イエロー「当たり前ですよね、人間の僕だって人間がどうなのかなんてまったくわからないんですから」」

189 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:11:46.92 qvM2cQn90 73/82

イエロー「でもこれだけは言えます、ポケモンがなんであろうと、どうなろうとも僕はポケモンが好きです」


イエロー「僕、ポケモンが好きだという気持ちなら誰にも負けません!」


イエロー「レッドさんよりも、カツラさんよりも、ナツメさんエリカさんよりも!」

190 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:14:46.99 qvM2cQn90 74/82

イエロー「僕が嬉しいとポケモンも嬉しくてうきうきします」


イエロー「僕が悲しいとポケモンは心配して慰めてくれます」


イエロー「ポケモンがいらいらしてると、僕もつられていらいら」


イエロー「ははは、ポケモンはとっても不思議です」

191 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:17:11.86 qvM2cQn90 75/82

イエロー「レッドさん、ポケモンのことをもっとよく知りたいですか?」


レッド「あぁ、もちろんだ」


イエロー「もっといろんなポケモンに会いたいですか?」


レッド「もちろんだ」


イエロー「ポケモンをもっともっと好きになりたいですか!」


レッド「もちろんだ!」


イエロー「はい、僕もです!」

193 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:21:36.75 qvM2cQn90 76/82

イエロー「僕、レッドさんのことをよく知りません」


イエロー「ナツメさんのように戦ったことも」


イエロー「エリカさんのようにお話したこともありません!」


イエロー「レッドさんも僕のことをよくわかっていないと思います」


イエロー「でもこれだけは……これだけは絶対お互いがわかってることがあります!」


レッド「あぁ!」


イエローレッド「それはポケモンがとても好きだということ!」


イエローレッド「ポケモンなしじゃいられないということ!」

196 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:30:06.04 UPxxm1U7O 77/82

イエロー「僕、レッドさんが好きです!」


イエロー「憧れじゃなく、会って、知って、わかったからです」


イエロー「だって、レッドさん、僕がポケモンが好きなようにレッドさんもポケモンが好きだから!」

197 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:33:46.07 UPxxm1U7O 78/82

イエロー「レッドさん、僕と一緒に旅をしましょう!」

イエロー「まだ誰も行ったことがないところに行きましょう。陸を歩き、海を越え、空を渡りましょう!」

イエロー「そこにはまだ見ぬポケモンが僕たちを待っています!」


イエロー「どきどきしませんか? わくわくしませんか?」

199 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:38:41.80 UPxxm1U7O 79/82

イエロー「そこではたくさんの苦労に出会うと思います!」


イエロー「時には大ケガをすると思います!」


イエロー「雨露をすすり、土の上で寝ることになるでしょう!」


イエロー「ははは、サバイバルですね」


イエロー「でもレッドさんとなら……絶対に乗り越えられると思うんです!」


イエロー「だから、レッドさん、僕、言います!」

201 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:44:12.60 UPxxm1U7O 80/82

イエロー「レッドさん、好きです」



イエロー「大好きです!」


イエロー「僕と一緒に世界中を旅してください!!」

203 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:47:12.08 UPxxm1U7O 81/82

イエロー「二人で……これからも二人で一緒になって、ポケモンも一緒になって」


イエロー「ポケモンに会いにいきましょうッッ!!」

イエロー「だから僕を選んでください!!」


イエロー「お願いします!」

204 : 以下、名... - 2013/09/10(火) 03:49:09.30 qvM2cQn90 82/82

以上でイエローを終わります

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