また娘のミカがベランダから飛び降りようとしてた。
理由がわからない。
なんかいろんな感情とおりこしてムカついた。
思わずミカをぶったたきそうになった。
でもこらえて、なんとか止めるのにせいこうした。
元スレ
またわたしの娘がベランダから飛びおりようとしたんだけど
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1408890564/
今週にはいって2回目。
今月に入ってからはもう、かぞえきれない。
「なんで死のうとするの」ってたずねても、なんも言ってくんない。
ていうか最後にこの子の声きいたの、いつだろ。
考えてもわかんないから、考えるのがイヤになる。
わたしの半分もいきてないくせに同じ目してる、わたしと。
いつからこんなふうになったのかは、おもいだせない。
「ねえ。飛びおりるのも禁止ってやくそくしたよね、ママと」
いつものようにうなずくけど、
きっとミカは、またベランダの手すりをよじのぼろうとする。
しばらくお互いにだまってたら、インターホンがなった。
とびらをあけると、隣人のババアが不機嫌そうな顔をだした。
人づきあいはキライ。ババアが相手ならなおさら。
ババアの目線はいやらしい。
すぐに人の家をのぞき見ようとする。
「なんですか?」というわたしの質問に、ババアがはなをならす。
「あんたの家、うるさいんだけど」
そのあとに小言がつづいた。
なんどもあたまをさげる。
「ただしい教育をうけないと、あなたとあなたの娘みたいになるのね」
さいごにそう言って、ババアはどっかにきえた。
とびらをしめて、誰にもきこえないようにため息をつく。
となりの家は3人家族で、ことし、いちばんうえの子が受験らしい。
ゆうめいな大学にいかせたいんだろうね。
ていうか、ただしい教育ってなに。
自分でかってに作った正解にそって育てることかな。
へやにもどるとミカが首しめてた、わたしのベルトで。
意識がとおくまでいきそうになった。
気づいたときには、ミカをぶったたいてた。
ミカはちっちゃいから、予想外にとんでしまう。
いいたいことはたくさんあったけど、言葉にならなかった。
「やくそくしたばかりだよね」
あいかわらずの無表情だったけどミカはうなずかない。
そうか、やくそくしたのはベランダから飛びおりないことだけか。
わたしはミカにしちゃいけないことを教えた。
ベランダから飛びおりること。
壁にあたまをドンドンぶつけてうるさくすること。
おふろに入っておぼれようとすること。
ママのベルトで首をしめること。
ぜんぶ禁止にした。
「こんどはまもってよ、ママとのやくそくだよ」
ミカはいつものようにうなずいた。
ゴミとほこりにまみれた部屋で、わたしとミカは仲よくテレビを見ていた。
主人公が母親にむかって、
「産んでくれなんてたのんでねえよ」とどなる場面だった。
だけどそれって、親もおなじだと思う。
うまれてほしかったのは、自分にとって都合のいい子なんだよね。
デキがよくて、言うことはなんでも聞いて、親おもいのいい子。
「なんで死のうとするの?」ミカの手をにぎって聞いてみた。
でも、やっぱりなんも言ってくれない。
ひょっとすると家がいけないのかも。
駅から遠いかわりに、安いアパート。
わたしのかりた部屋は、いわくつきってことで三万前半で借りられてる。
そうだ、娘にわるいなにかがとりついてるのかも。
だから塩をまこうと思った。
でも部屋がぐちゃぐちゃすぎて、塩が見つからなかった。
だからその日はミカを抱いてねた。
朝起きたら、ミカが腕からきえてた。
でもなにかしようとはおもえなかった。
それよりも先にケータイで時間をかくにんする。
仕事にいかなきゃならない。
おふとんから顔をあげたらミカが、わたしを見おろしてた。
なんか朝ってすべてがどうでもいいから、あいさつもしなかった。
いつものように仕事にいくことにする。
「ミカの好きなおかしとお塩を買ってくるからね」
玄関までついてきたミカにそういったけどへんじはない。
仕事がおわって家に帰ったら、ミカが包丁にぎってた。
にぎってるだけだったの。
なのに、わたしの顔みたとたんに自分のおなかにさそうとするの。
もうわけわかんなくて、無我夢中でさけんでた。
包丁とりあげて、またいつものようにどなりつける。
どうしたらいいのかほんきでわかんない。
そうだ、やっぱりそうなんだ。
ミカはきっと悪い幽霊かなにかにとりつかれてるんだ。
でもじゃあ、どうしていいかわからないじゃん。
「なんで死のうとするの?」って聞くでしょ。
やっぱりなんにも言ってくれない。
こういうときに、たよれる知りあいなんていないし。
とにかく必死にかんがえた。
そしたらこたえがでた。
「ごめんね、ミカちゃん」
わたしはミカにやさしくいう。
「ほんとうはこんなことしたくないんだよ」
「でも、こうしないとミカちゃん死んじゃうから」
「だからガマンしてね」
「ミカちゃんはいい子だもんね」
「いい子だからママの言うこと、きけるもんね」
わたしはミカを身動きとれないようにした。
ミカはなんにも言わないけど、わたしはあんしんした。
そしてほんとうにひさびさに、わたしは安心して寝ようとした。
でも、熟睡してしまうとわたしもミカのように幽霊にとりつかれるかも。
玄関から部屋のなかにまで塩はまいたけど、ふあんになった。
だから、その日は漫画喫茶で寝た。
熟睡して安心して家に帰ることにした。
こんなに清々しいきもちはひさびさだった。
だけどどうしても、ミカが自分で死のうとする理由がわからなかった。
はじめてミカが死のうとしたとき、ベランダから飛びおりようとした。
おかし、のどにつまらせようとしたりとかもあったな。
でも、それぐらいか。
家について、まっさきにミカのようすをかくにんする。
さいしょ、なにが起きてたのかよくわかんなかった。
ちっちゃいミカの口から、ベロがでてたんだよね。
たぶん、かみちぎろうとしてたんだよ。
あせった、今まででいちばん。
ミカのべたべたの口に、ゆびをつっこんでむりやりこじあけたの。
このとき、わたしはムリだなっておもった。
ミカが死のうとするのを、とめるの。
だから。これが最後だとおもってきいたわけ。
「なんで死のうとするの?」
やっぱりなんもいってくれない。
でも、ミカの口はうごいてたわけ。
で、気づいた。
ミカの首をしめつけかけてること。
あと、ずっと前から気になってたこと。
ほんとうに死にたいなら、
わたしの目のとどかないとこですればいいのに。
わたしは首から手をはなして、ミカをしばってたものをほどいた。
ミカは首をなんども手でこすった。
手はあざだらけだった、いつのまにつくったんだろ。
しつこいけど、最後にもう一度だけきいた。
「なんで死のうとするの?」
ミカはこたえてくれた。
ひさびさにきいたミカの声は、
しぼりだすみたいで、ききとりづらかった。
「死のうとしないと、ママに殺されるから」
ひさびさに声がきけてうれしくて、わたしはミカをだきしめた。
ここまで見てくれてありがと
これはたんなる釣りです
あしたも早いからねよう
86 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:07:10 s4E29WLjV 23/31終わりだと!?
89 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:08:01 7ArDcQZrh 24/31これ釣りって言うのか?
91 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:09:15 u85H9qWr2 25/31>>89
創作かSSじゃね?
93 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:09:31 kBcgcyS0x 26/31これオチってどういうこと?
95 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:10:17 u85H9qWr2 27/31>>93
母親を人殺しにするくらいなら死ぬ
96 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:11:44 kBcgcyS0x 28/31>>95え?そういうオチなの?
98 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:16:23 SaOvobPX5 29/31ssなのか
久々に怖くて面白かったわ
オチはレスにもあるように全く構ってくれない母親に相手して欲しくてやってんのかと
家も滅茶苦茶で荒んでるっぽいし
102 : 名無しさ... - 2014/08/25 01:42:25 Hve1dnyPQ 30/31いや、オチとしては異常者は母親の方だったってことでしょ
無意識の内に殺そうとしてる母
抵抗すれば殺される、殺されない為には自殺する素振りをするしかなかったと
そして最後娘が本心を話すも母は何も気付かないまま……
103 : 名無しさ... - 2014/08/25 16:14:37 PViCzAIPL 31/31こえええええ