真紅「今日は何も面白いテレビがないのだわ」
翠星石「暇ですぅ」
JUM「寝ろ」
雛苺「すごろくとかトランプはないのー?」
のり「物置にあると思うけどどこにしまったか忘れちゃったわ・・・」
蒼星石「暇なら王様ゲームでもしないかい?」
のり「あらいいわねー」
真紅「王様ゲーム?」
蒼星石「簡単な遊びだよ。王様のくじと番号のくじがある中から一人一本引いて、王様になった人が番号の人たちに好きな命令をするゲームさ」
真紅「・・・単純だけどなかなか過激だわね」
蒼星石「まあゲームだから命令って言っても常識の範囲内でのものさ」
雛苺「面白そうなのー!」
翠星石「王様になって命令してやるですぅ!」
元スレ
ローゼンメイデンの王様ゲーム
http://ex25.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1212644133/
・・・・・・
蒼星石「・・・よし。みんなくじを引いたね?」
真紅「引いたのだわ」
のり「OKよ!」
翠星石「いつでもきやがれですぅ!」
JUM「なんで僕まで・・・」
雛苺「JUMも一緒にやるのー」
蒼星石「それじゃあ行くよ。せーの!」
「王様だーれだ」
のり「きゃー!王様になっちゃったわー!」
蒼星石「ウオオーイ!」
雛苺「のりおめでとなのー!」
翠星石「ちぃっ!」
真紅「誰に何をやらせるか決めるのだわ!」
のり「そうよね!うーんどうしようかな・・・」
ハラハラ・・・
のり「よーし決めたわ!」
ゴクリ・・・!
のり「一番と二番の人が・・・」
・・・ッッ!!
のり「ベタだけど・・・キスしちゃってー!」
!!!!!!
真紅「・・・やるわねのり・・・一発目から」
のり「だって基本でしょ?」
蒼星石「出たよ!キス出たよ!」
翠星石「キ、キスですとー!?」
ニヤニヤ
翠星石「ううう・・・」
のり「うふふ・・・一人は翠星石ちゃんね。番号は?」
翠星石「二番ですぅ・・・」
蒼星石「となると一番は・・・?・・・僕は五番」
真紅「私は三番なのだわ」
雛苺「四番なのー!」
JUM「・・・・・・」
真紅「あら?w」
蒼星石「おや?w」
のり「JUMくん?JUMくんは何番なの?ww」
JUM「・・・・・・・・・・・・いちばん」
ウヒョーーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwww
翠星石「え・・・ええええええええええ!!!!」
JUM「・・・お、おい待て!ちょっと待て!」
ヒョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwwww
JUM「うるさい!!!!聞け!!!!」
蒼星石「なに?JUMくん」
JUM「こっこれはマジでやるのか!?」
のり「あら当たり前よう」
翠星石「チ・・・チビ人間とキッキッ・・・キスなんて!!死んでもお断りだ!ですぅうう!!」
JUM「僕だってごめんだ!!」
真紅「王様の命令は絶対よ。口答えは許されないのだわ」
のり「これでやらなかったら王様興ざめよー?」
JUM「ぐ・・・」
蒼星石「これは遊びじゃないんだぞっwwww桜田っwwwwwww」
JUM「こいつ殺してえ・・・」
それキース! キース! キース!
翠星石「うええっ・・・?本当に・・・!?本当に本当にチビ人間とキス・・・!?」
キース! キース! キース!
JUM「ちょっ待て待てーーーーーーーーー!!!はい質問!!質問でーーーーーす!!」
真紅「まったく・・・何かしら?」
JUM「・・・ふうぅぅ・・・あの・・・あのな?キスって言ってもさ?鼻同士とか?おでこ同士だよな?まさかまさかクチヴィルなんてことありませんよね???」
蒼星石「唇に決まってんだろカス」
JUM「お前は黙ってろ」
のり「うふふふもちろん唇よー」
翠星石「・・・なななな・・・・・・!!!」
JUM「出来るかーーーーー!!!」
雛苺「往生際が悪いのー」
のり「しょうがないわねえ・・・じゃあキスは勘弁してあげるわ」
翠星石「え・・・」
JUM「おしっ!!」
BOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!
のり「ごめんね・・・お姉ちゃんちょっとモラル欠如してたわ。キスは大切なものだものねえ」
翠星石「べ・・・別にそういうわけじゃねーですぅ!あーあ助かったですぅ!ふん!」
のり「だからね・・・キスのかわりに・・・」
JUM「・・・・・・!?」
のり「唇同士をくっつく寸前まで近づけて一分間キーーーーーーーーーープ!!!!」
ウオおお尾おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!
JUM「なん・・・だと・・・」
翠星石「え?え?」
のり「だから、お互いの顔を至近距離まで近づけて、唇がくっつく寸前の状態で一分間過ごすのよー!」
翠星石「うえええええ!?」
のり「しかもその一分間は容赦なくギャラリーからの実況が降り注ぐわよ」
JUM「最悪や・・・」
真紅「さあ今度こそ逃げも隠れもできないのだわ」
蒼星石「大人しくキスをする手もあるけど?」
JUM「く・・・くそ・・・!やるしかないのか・・・!!」
のり「さあ準備はいいかしら?」
JUM「てやんでえ!やりゃあいんだろやりゃあ!」
翠星石「ふん!さっさと終わらせるですぅ!」
真紅「もっと安定した姿勢をとった方がいいんじゃないかしら?」
蒼星石「そうだね。JUMくんが中腰になって翠星石の両肩に手を置くとかね・・・フフ」
JUM「・・・致し方ないっ!」
スッ・・・
翠星石「ひゃあっ・・・!」
JUM「こ・・・こんなもんで・・・」
真紅「まだ全然遠いわ!」
蒼星石「もっと!もっと近づけて!」
のり「あと5ミリでくっつくってところよ!」
JUM「う・・・ぐ・・・」
翠星石「近いですぅ・・・!バカぁ・・・!」
JUM「そんなこと言ったってしょうがないだろ・・・!」
翠星石「もし間違えて唇をくっつけやがったら承知しねーですぅ・・・!」
のり「じゃあ今から一分、よーいスタート!」
翠星石「くうぅ・・・!」
蒼星石「近いねww」
真紅「近いわねww」
のり「10秒経過」
JUM(きつすぎる!時間の流れが異常に遅いんだけど!)
真紅「ちょっと離れたのだわ!」
JUM(ちょっとでも顔動かすと当たりそうでこわい・・・目つぶってるから距離よくわかんないし・・・でも目開けたら絶対集中切れるわ!)
蒼星石「ぷるぷるしてるwwwwめっちゃぷるぷるしてるwwwwwww」
JUM(殺す)
のり「20秒経過」
翠星石「ん・・・ふぅっ・・・(力が入らない・・・JUMの鼻息が・・・こそばゆいですぅ・・・!)」
翠星石「翠星石顔真っ赤なのー」
のり「30秒!折り返しよ!」
JUM(まだ半分だと!?嘘だろ!!!!????嘘だといってくれええええええええええええ!!!!!!)
真紅「・・・・・・」
蒼星石「・・・・・・」
のり「・・・・・・」
JUM(くそおおおおおおおお無言で見られるとキツイ!!!!どうせにやにやしながらみてんだろ!!!どうなってんの!?今どうなってんのおおおおおおお!!!!!????)
のり「さあ40秒経過よー」
翠星石「はぁ・・・ぁ・・・(すぐそこにJUMの唇が・・・もう気がおかしくなっちまいそうですぅ・・・)」
JUM(ま・・・まだか・・・もう限界だ・・・!見えないけど翠星石もきっとヤバイ!うん!ヤバイ感じがダイレクトに顔面に来てますもん!)
のり「残り10秒よ!」
翠星石「んんっ・・・!(JUM・・・もう・・・もう翠星石はぁっ・・・!)」
JUM(よ・・・よし!!桜田選手ラストスパートをかけます!!ゴールは目前だーーーーーーーーーー!!!!)
蒼星石「ていうかこれ一瞬チュッってやって済ませた方が楽だったよね」
JUM(てんめええええええええええ!!!!!あと少しってとこでモチベーション下げる発言すんじゃねええええええ!!!!確かにちょっと思ったけどよおおおおおおお!!!)
翠星石(JUMの唇に・・・むしゃぶりつきたいですぅ・・・!)
のり「5・・・4・・・」
JUM(きたああああああ栄光へのカウントダウン!!!!!)
のり「3・・・2・・・1・・・!」
JUM(永遠とも思える一分が今終わる・・・僕は・・・僕は・・・勝ったんだ!!!)
翠星石「もう限界ですぅ!!!!!」
はむっ
真紅「!」
蒼星石「!!」
のり「ゼ・・・・・・ろ・・・?」
ちゅうう・・・っ
JUM「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
ガクッ
翠星石「・・・・・・はっ!翠星石は何を!?」
のり「JUMくん!しっかりして!」
JUM「う・・・ああ・・・あ・・・」
蒼星石「クリア目前のアクシデントで張りつめたものが一気に崩れたんだね・・・」
翠星石「今のは危険ですぅ・・・人の気を狂わせるですぅ・・・チビ人間今のは忘れるですぅ。翠星石もノーカウントにするですぅ」
真紅「まあ・・・仕方ないのだわ」
JUM「あうあ」
蒼星石「ふう・・・しょっぱなから熱かったね」
雛苺「JUMの意識が回復したのー」
JUM「これは本当にお遊びなのか?正直もう身が持たないんだけど」
翠星石「失礼な野郎ですぅ!キスひとつでガタガタ抜かすなですぅ!」
のり「じゃあくじを回収するわよー」
JUM「もういいだろ・・・」
真紅「次は王様になってやるのだわ」
のり「・・・あら?」
真紅「どうしたの?」
のり「これ・・・翠星石ちゃんと真紅ちゃんの・・・二番と三番逆じゃない?」
翠星石「へ?」
真紅「え?」
翠星石「・・・確かによく見ると・・・でも字が滲んでてわかんなかったですぅ。翠星石は二に見えたですぅ」
真紅「私も三に見えたのだわ。このくじを作ったのは誰?こんな細い紙にペンで漢数字書いたら見えづらいに決まっているでしょう」
蒼星石「てへへ」
JUM「死ね」
雛苺「うゆ?・・・それじゃあさっきの二番は本当は真紅だったのー?」
真紅「そうなるわね」
のり「・・・」
蒼星石「んー・・・」
真紅「な、なにかしら」
のり「これはやり直さないとだめね・・・」
真紅「!?」
蒼星石「だね」
雛苺「なのー」
真紅「な・・・何を言っているの!さっきのはさっきので終わったじゃない!」
JUM「そうだふざけるなーーーーーーーー!!!!今のはやり損かこらあああああああああああ!!!!!」
翠星石「せっかく翠星石が頑張ったですのにぃ!」
JUM「うるせーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
翠星石「お前がうるせーですぅ・・・」
蒼星石「でも王様と番号は絶対だからねえ」
真紅「まぎらわしいくじを作ったのはあなたでしょ!」
蒼星石「君が二番だったのは事実だろ!」
真紅「ひ・・・開き直った・・・」
のり「字をちゃんと見なかった真紅ちゃんがいけないのよ」
真紅「うっ」
蒼星石「王様もこう言っておられるじゃないか」
真紅「うう・・・理不尽だけど仕方ないのだわ・・・」
JUM「おーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!」
のり「これは下々の者の不注意が招いた事態だから王様に文句言わないでね?JUMくん」
JUM「待て待てーーー!!!じゃあ僕にもう一度地獄の一分間を味わえというのか!!無理だぞ!次こそ帰ってこれない自信がある!!!!」
のり「あわてないで・・・JUMくんにあれをもう一度やれと言うほどお姉ちゃんも鬼じゃないわ」
JUM「ほっ」
真紅「ほっ」
のり「そこでこれよ!」
真紅「これは?」
のり「見てのとおりラップよ」
JUM「おかずとかを保存するあれだな」
真紅「そうね」
JUM「それで何をラッピングしたらいいんだ?」
のり「ふふ・・・とぼけても無駄よ」
JUM「いやわからん」
のり「JUMくんと真紅ちゃんにはラップ越しにキスすることを命じるわ!」
JUM「なにいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
真紅「・・・・・・!!」
JUM「ラップだと・・・!」
蒼星石「時間は30秒ってとこかな」
真紅「なんであなたが決めるのよ!」
のり「ラップがあったら唇がくっつく心配が無いじゃないの」
JUM「こんな膜一枚あったところで・・・」
のり「あらいいのよ?さっきのやつでもラップ無しで一瞬チュッってして終わるのでも」
JUM「ぬうう・・・!」
真紅「JUM・・・あなたが決めて頂戴」
JUM「!」
真紅「さっきの経験を活かすのよ」
JUM「ちっ・・・仕方ない・・・!」
JUM(ラップ無しは・・・論外だよな。キスなんて・・・さっきの事故は忘れるとしよう
さっきの一分間寸止め・・・あれは一見時間が経つのを待てばいいように思えるがその分失敗した時の反動が大きい!その上体力面精神面共に消耗が半端じゃないしな
ラップごし30秒・・・ラップという壁がある以上間違ってもキスにはならないな・・・まず破れることもないだろうし・・・遺恨が残らずノーリスク!ええいこれしかない!)
JUM「ラップで行こう」
真紅「!」
のり「ずいぶんと潔いわね」
JUM「さっきは考えなしで直キスじゃない道を選んだけど・・・今の僕は一味違うぜ!」
のり「その威勢がもつかどうか・・・見せてもらうわよ!」
雛苺「この姉弟ノリノリなの~」
蒼星石「のりだけにねwwwwww」
雛苺「やめて」
のり「ラップは二人が唇で押さえあうのよ~落としたらだめよ?」
蒼星石「そうだね。JUMくんが真紅を抱っこして上からキスしたらラップは落ちないんじゃないかなあ・・・フフ」
JUM「御免!」
グワッ
真紅「きゃあっ・・・!・・・優しく抱っこしてちょうだい・・・」
JUM「サーセン・・・」
翠星石「チビ人間めさっき翠星石とキスしたばっかりだというですのに」
雛苺「ゲームだから仕方ないのー」
翠星石「それもそうですぅ」
のり「それじゃあ30秒いくわよ。よーいファイッ!」
JUM(許せ真紅!!)ギュオッ!
ちゅうっ・・・
JUM(・・・・・・!)
真紅(!・・・・・・)
のり「キャー」
蒼星石「うわー」
雛苺「ういー」
翠星石「ぐむうぅ」
JUM(やわらかい・・・)
真紅(あったかい・・・)
JUM(・・・・・・・・・・・・あああああああああああああああああああ!!!!これもしかして ほ と ん ど キ ス なんじゃないのおおおおおおおおおおおお!!!!!!!)
雛苺「・・・全然動かなくて面白くないのー」
蒼星石「なんかこのまま30秒経っちゃう気が・・・」
のり「ラップは失敗だったかしら・・・」
蒼星石「いやでもラップいい味出してますよ!絵的に!ねえ!」
翠星石「うるせー!」
JUM(ぐあああああああああ!!!!やばい!!よく考えたら30秒密着ってとんでもないぞ!!!!頭が沸騰しちゃうううううううううううう!!!!)
真紅「・・・・・・」
JUM(・・・いかんいかん!!!つい雰囲気を出してしもうた!!!冷静になれ・・・これはキスじゃない!!!キスじゃないぞ!!!!)
ラップ「兄ちゃんわしのこと忘れとったやろ?」
JUM「ヘヘエすみません」
JUM(そうだ!ラップ先生が間に入っている限りこの行為は絶対にキスにはなり得ないのだ!・・・ん?)
真紅「んっ・・・」
JUM「・・・・・・!?」
蒼星石「あれ?」
雛苺「どうしたのー?」
蒼星石「真紅、舌入れてない?かろうじてラップ越しだけど」
翠星石「なんですとー!?」
JUM(ちょっ真紅さんなにしてはるんすか!?)
真紅「はぁ・・・ぅ・・・」
JUM(ちょっとおおおおおおおお!!!!!舌!!!舌がアアアアアアアアアアアアア)
真紅「ぅ・・・んんっ・・・・・・」
JUM(あああああああああああああああああ何これえええええええええええ!!!!・・・?!まずいラップが・・・防波堤が崩れるううううううううううううううう!!!)
JUM「ラップ先生!ラップ先生助けてください!」
ラップ「・・・こらあかんわ」
JUM「なんでですか!?」
ラップ「見てみこの子のうっとりした切ない表情。きっと抱っこされながらチューされるのがこの子にとってはたまらんのやろ」
真紅「ううぅ・・・」
JUM(ああああっ・・・!)
ラップ「わしは食いもんは保存できるが人の気持ちはそうはいかん。・・・それじゃあの兄ちゃん。気持ちにラップしたらあかんぞ!熱いうちに召し上がれ!!」
JUM「ラップ先生――――――――――!!!!!!」
雛苺「ああっラップが取れちゃったのー!」
蒼星石「まずいこれで真紅を阻むものは何もない!」
翠星石「ぎゃー!」
のり「・・・とここでお時間となりましたー!ストップストーップ!!時すでに遅しね・・・」
真紅「はあ・・・はあ・・・あっ・・・!」
ちゅっ・・・ちゅうぅ・・・
JUM「真紅おちつけええええええええええ!!!!」
真紅「・・・・・・」
カクン・・・
翠星石「真紅も歯止めがきかなくなっちまったですか・・・」
のり「・・・あれ?JUMくんどうしたの?」
JUM「ラップ先生・・・僕あなたのこと忘れません!」
翠星石「何よだれでベトベトのラップ握り締めて泣いてるですか・・・」
のり「さっそれじゃあ今度こそ次の王様決めましょうか」
JUM「おっと、ちょっと待ってもらおうか」
のり「どうしたの?」
JUM「蒼星石、くじをひとつ増やしてくれ」
蒼星石「え?なんで?」
JUM「出て来いよ」
「・・・・・・!」
JUM「一緒にやろうぜ」
水銀燈「うん・・・」
~完~