まどか「ほむらちゃーん、居るー?」ガチャ
まどか「って、わっ!//// ほむらちゃん素っ裸で何やってるの!?」
ほむら「うう……まどかぁ……」
まどか「な、なんだか瞳がウルウルしてるし」
まどか「そ、そっか……私が来る前に、一人で準備してたんだね////」
まどか「ほんとにえっちなんだから、ほむらちゃんてばウェヒヒ」
まどか「でもちょっと時間的に早いかな、まだ昼間だしウェヒ」
ほむら「こ、これは違うのよまどか」
元スレ
まどか「ほむらちゃん、全裸で何を……」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1322894560/
ほむら「……いやそれもいいけど、私だって24時間」
ほむら「変態なわけではないのよ」ファサァ
まどか(何時間まではそうなんだろ)
ほむら「原因はこれよ」スッ
まどか「液晶保護フィルム??」
ほむら「私、これ貼るの苦手なのよ……」
まどか「でも、素っ裸なのと何の関係が」
ほむら「ホコリを入れないようにしてたの。 たいていホコリが入ってうまく行かないから……」
まどか「あー、あるある」
ほむら「あるわよね!?」
まどか「あるけど素っ裸にはならないよ」
ほむら「……」
ほむら「ともかく、失敗しちゃって貼り直したいんだけど、うまく行く方法がわからないの」
ほむら「お願い、手伝ってまどか」
まどか「いいよ、私もケータイに貼ったことあるから多分だいじょう……」
まどか「ってわあ、なんかでかッ!!」
ほむら「9インチのタブレットなのよ」
まどか「苦手なのにこんな大きなブツを……そりゃ素っ裸にもなるわ……」
ほむら「気泡はできるし、裸になってもホコリはどうしても入っちゃうの」
まどか「神経質になりすぎじゃないかな? 誰がやっても少しは気泡やホコリは」
まどか「ってうわあ何コレ!!」
ほむら「見ての通り、貼ったフィルムがすでになんか霞んで白っぽいレベル」グスン
まどか「お、思った以上の大惨事だよ……」
まどか「ほむらちゃんって器用なイメージあったんだけど」
ほむら「そ、それは……」
ほむら「私は長く心臓を患っていたから、液晶のこととかは苦手なのよ」キリッ
まどか「なるほど……(関係ないよ)」
ほむら「はっくちゅ」
まどか「とりあえず12月だし、服を着ようよ……風邪ひくよ?」
ほむら「お待たせ。服を着てきたわ。 ホコリが怖くてセーターだけは着られないけど」
まどか「なんか原因は別のところにある気がするなあ」
まどか「ほむらちゃん、まずここまでフィルムがホコリまみれになった経緯は?」
ほむら「過去の私は、タブレットの表面をまず液晶クリーナーで徹底的に綺麗にしたわ」
ほむら「それこそ微塵もホコリを残さないようにね」ファサァ
ほむら「我ながら完璧、といったところまで拭き」
ほむら「ホッとしながら液晶保護フィルムを剥離フィルムからはがしたわ」
まどか「なんか展開がわかってきた」
ほむら「そしたらフィルムの粘着面に、私の髪がくっついたのよ」
まどか「気づいたんだね……そう、ディスプレイ本体なんていくらでも綺麗にできる」
まどか「本当の敵は、剥離フィルムをはがす時にこそ現れるんだよね……」
まどか「そして、その『ファサァ』も原因だと思う」
ほむら「で、これは魔女い!と思って髪をはがしてたら、ホコリまでついちゃって」
ほむら「焦ってティッシュで拭いたわ。 そこが粘着面だということも忘れてね」
まどか「アチャー」
ほむら「当然ながら繊維が粘着面に付いちゃって、被害が当社比5倍になったわ……」
まどか「ダメだよほむらちゃん! 悲しみの結界が広がる一方だよ」
ほむら「さらに焦った私は爪でカリカリしてなんとか取れないかと挑戦したんだけど」
まどか「いやいやダメすぎるよ! フィルム痛んじゃうし指紋もつくよ!」
ほむら「……で、結局取れずにそのまま貼ったらこの有様……」
ほむら「ジェムもいい感じに濁り始めて半泣き入ってきたところで、あなたが来てくれたのよ」
まどか「こんなんで友達が魔女になるとこだけは見たくないよ」
ほむら「ここから綺麗に貼り直せるかしら」
まどか「な、難題をおっしゃる……」
まどか「うう、でもここまでなっちゃうともう……フィルム買い直すしか」
ほむら「これ結構高いのよね……2000円もするし」
まどか「うーん、安いのは質も悪いことがあるからねえ」
QB「なんだ君達、何を騒いでいるのかと思えば。 簡単なことじゃないか」
QB「鹿目まどかが僕と契約すれば、こんなフィルムなんてあっという間に新品に」
ほむら「何かいい手はないかしら……」
QB「あれ? 撃ってこない?」
まどか「うーん、いいアイデアないかなあ~」
QB「え? ひょっとして完全無視ですか?」
QB「なんだろう、初めての感情だ……撃たれるより効く……」
??「お困りのようね、鹿目さんに暁美さん!」クルクルクル!!
まどか「あなたは!!」
マミ「フフっ、見滝原中3年生、巴マミ参上!」シュターン!マミーン!
ほむら「ああああ! なんでこんな狭いところで回転しながら現れるの!? 室内よ室内!」
マミ「あら失礼。 ホコリが舞い上がってしまったわね」モワモワ
ほむら「ワザとなの!? ねえワザとなの!?」
マミ「呼ばれたような気がして颯爽と現れたのに」
ほむら「見事に誰も呼んでないわ」
まどか「マミさん、かくじかでほむらちゃんの液晶保護フィルムなんですけど」
マミ「かくかくしかじかまで略しなくても」
マミ「でも話は分かったわ。 フィルム貼りの苦労は私も解るし、協力してあげる」
ほむら「せっかくまどかと二人きりだったのに、邪魔ミ……」
ほむら(これが貼り直せるんですか? 先輩よろしくお願いします)
マミ「よくわからないけど逆じゃないかな」
ほむら(すみません)
マミ「さて、まずは暁美さんが素っ裸だったらしいけど、ちょっと再現してみてくれる?」
ほむら「え、ぬ、脱ぐの……?」
マミ「ええ」キリッ
ほむら「まどか以外の前で裸になるなんて……」
ほむら「で、でもこれも保護フィルムのため」モサモサ
ほむら「ぬ、脱いだわ……」
マミ「うふふ、なかなか綺麗な肌ねえ……色白で////」ホワーン
まどか「マミさん、あんまりほむらちゃんのことジロジロ見ないでください!!」プンスカ
マミ「あら、妬いてるの? ちょっと膨れた鹿目さんも可愛いわね~」
ほむら「何を言っているの巴マミ。 まどかは常に可愛いわ」
ほむら「あたかも今、新大陸を発見したかのように言わなくてもね」キリッ
まどか「えーと、嬉しいんだけど話が進まないよ……」
マミ「さてフィルムを貼るに当たって、まずはここが間違いよ」
マミ「ホコリの立たないお風呂場でやる人はいるけれど」
マミ「本人が裸になったところで、あまり効果はありません」
ほむら ターーン!
マミ「無言で撃たないで! 実銃はやめて!!」
ほむら「次は当てるわよ」
QB「僕にはかまってくれなかったのに……」
まどか(撃たれたいのかな、QB)
マミ「それはそれとして、ホコリなんて取っちゃえばOKなのよ」
マミ「まずは位置をしっかり決めることが大事」
まどか「え、こんなについたホコリが問題じゃないんですか?」
マミ「ええ、簡単な方法を伝授するわ。 まずは、セロハンテープあるかしら」
ほむら「あれ? 私見られ損?」
ほむら「これでいいかしら」
マミ「普通のセロハンテープね。 これをフィルムの表に貼って持ち手にして」ギュー
マミ「フィルムを本体から一旦はがします。ほいっと」ペラリ
まどか「あ、そうやるんだ! カンタン~」
ほむら「爪楊枝で一生懸命、はじっこをつついてたわ……」
マミ「はがれたところで、もう1種類セロハンテープはあるかしら」
まどか「もう1種類?」
マミ「粘着力の低いタイプのものよ。 メンディングテープというやつね」
ほむら「それはちょっと、いま家に無いわ」
マミ「そっか、いいわ。 無ければこうします」ペタペタ
まどか「普通のセロハンテープを裏向きに輪っかにして、指に巻いて……」
ほむら「それを指で触ってる?」
マミ「こうして粘着力を落としているの。 これで準備は完了」
マミ「さて保護フィルムの粘着面のホコリを、この指テープで取ります」ペタペタ
まどか「わ、すごい! あんなに着いてたのに、意外なほど取れていく……!!」
ほむら「こんな簡単な方法があったなんて」
マミ「相手が粘着面だからね。 粘着には粘着よ」
まどか「粘着質のほむらちゃんにピッタリだね」
ほむら「えっ……」
マミ「このテープ方式は楽でいいでしょ? その間にディスプレイの方も拭き直しておいて」
ほむら「は、はい(えっ……)」フキフキ
マミ「ただし粘着力の強いままのテープでやると、フィルムを痛めることがあるから気をつけてね」
マミ「最近はホコリ取り専用のシートが付いてくるのもあるから」
マミ「苦手な人ほどそういうイイのを買っておくのがオススメ」
マミ「はい、あらかた綺麗になったわ。 ディスプレイ側も綺麗に拭けたかしら?」
まどか「準備万端でーす」
QB「ねえねえ! なんで皆、僕には無反応なのさ!?」
マミ「では貼ります! 端っこを合わせてと……」
ほむら「思ったよりダイナミックね。 ……ってああ、早速気泡が!」
マミ「慌てなくてもいいわ、気泡は誰でもできるものなの」
マミ「むしろ最初の位置合わせの方が重要なのよ」
マミ「位置さえ合っていれば、気泡の部分を少しだけはがして密着させ直せばいい」
ほむら「でも、何度もやってるとまたホコリが入るのよね」
QB「ちょっとみんな! どうして僕を無視するんだい!?」バタバタ
まどか「あ、さっそくなんか白い毛とホコリが!」
マミ「ぜんぜん大丈夫です。 これがあるからね」ペタペタ
ほむら「あ、さっきの指先セロハンテープで、ついた毛やホコリを随時、取っていけばいいのね」
マミ「この備えがあればペットも気にせず、気楽にできていいのよね」
QB「……」
マミ「さて、こんな感じかしら」
ほむら「すごい、綺麗に貼れた!」
ほむら「マジで感謝するわ、巴マミ」
マミ「どういたしまして。 ……ん? 何かしら、テレパシーが」
さやか『マミさんマミさん! 助けてください!』
マミ「どうしたの、魔女と戦ってるの?」
杏子『いやー、今さやかが液晶保護フィルムを貼ってるんだけど』
さやか『うまくいかないんですよ、これが。 知恵を貸してくれませんか?』
マミ「いいわよ。 じゃあ今度は美樹さんの家に行きましょう」
QB「いったい何の日なんだ今日は……」
~ ミキハウス ~
マミ「お邪魔するわねーって、わあ、美樹さんどうして全裸なの!」
さやか「だ、だって杏子が脱がすんですよ////」
マミ「ほんとにお邪魔っぽいから帰ろうかな……」
杏子「いやいや、これは違ぇよ!////」
杏子「さやかがホコリが入るっていうから、じゃあこうすりゃいいだろって」
杏子「そういうアレなことはもっと夜にするmモガガ」
さやか「わああ、余計なコト言うなー!!」
マミ(マジで帰りたいけど一応見ておこう)マジマジ
さやか「それでマミさん、これなんですけど」
マミ「暁美さんもだったけど、また大きめのタブレット端末ね」
マミ「……しかもiPadじゃなくてAndroid機」
マミ「どうして? 私だけiPadで、どうして皆、揃いも揃ってAndroidなの!?」
杏子「なにを悲しんでんだよ、わけわかんねえよ」
さやか「そらまあ、杏子はユーザーじゃないからよくわかんないだろうね……マミさん心中お察しします」
マミ「ううっ、別にいいけど……じゃあ一旦はがしますか」
さやか「へーっ、こうやるんだー。 セロハンテープとはねえ」
マミ「本日2回目なので手慣れたものよ、これでホコリは取れたわ」
杏子「良かったな、さやか!」
マミ「じゃあ貼り直すけど」
さやか「あ、あたしやります! 練習しないと上手くならないし」
杏子「おいおい大丈夫か~?」
さやか「へへん、一人でやれるわ! ……あれ、くそっ、ぬうう」
杏子「あーまた歪んだ……不器用だなーさやかは」ポリポリ
さやか「うっさいプリッツ食うな、カスがこぼれる! フィルムにつく!」
杏子「だって見ててもつまんねえんだもん」ポリポリ
さやか「じゃあ、代わりにあんたが貼ってよ」
杏子「その顔怖!!」
さやか「人のこと不器用呼ばわりするくらいだもん、さぞかし上手いんでしょーね?」
杏子「ふ、貸しな。 あたしが手本を見せてやるからさ……」
杏子「よっ、あれ…… うぬぬぬぬぬ」
マミ「二人揃って不器用……」
杏子「どういうことだオイ……まず一手目で歪んじまうぞ」
さやか「そもそもあたしらは接近戦タイプだから、こういう液晶とかは苦手なんですよ!」
マミ「なるほど……(関係ないような)」
さやか「あーー濁るわーマジ濁る」
マミ「じゃ、いよいよ奥義を教えることになりそうね」
杏子「な、なにッ、 必殺技をスッ飛ばして奥義だと!?」
マミ「その前に条件がひとつ、これ生活防水ある?」
さやか「あ、大丈夫なはずです」
マミ「ならこの技が使えるわ。 洗面器に水を汲んで来てちょうだい」
杏子「水?」
マミ「フィルムをまず水にくぐらせるのよ。 濡れた状態なら一時的に粘着力が弱まる」
杏子「汲んできたぞー。 これにフィルムを漬けるのか」
マミ「軽くね。 タブレットは、念のため端子部分なんかをシーリングしといてね」
マミ「電子機器が相手だから一応気をつけないとね」
マミ「さ、全体が湿った状態で、画面に貼り付けてみて」
さやか「あ、スルスル動かせる! 気泡もできない!!」
杏子「そっか、こうやって位置を決めるんだな!」
マミ「これが奥義、水橋、いや水貼りよ」
さやか「ちょっと周りに漏れてきますね」
マミ「それは綺麗なクロスかティッシュで拭き取って」
さやか「できたーッ! 完璧だ!」
杏子「でも間に少し水が残ってんだよな。 これどうすんだ?」
マミ「染み出た余分な水を拭き取っておいて、乾くまで待てばちゃんと固定されるわよ」
マミ「ただし動かすとズレちゃうから、平らなところで乾かしてね」
マミ「ちなみに電子機器以外のフィルムやシールの位置決めにもこの方法が使えるわよ」
~ それから ~
さやか「そうそう! 新しいアプリ入れたんだけど、これ面白いよ」
ほむら「へぇ、なかなかね」
まどか「わ、いいなあ。 私も買おうかな~」
QB「ちょっとみんな、スマホとかタブレットPCとか」
QB「そんな物にうつつを抜かしてる場合じゃないよ!」
ほむら「あら、最近誰にも相手してもらえなくて、だいぶやさぐれてるわね。 ざまぁ」
QB「違う、近くに魔女の反応を感じたんだ!」
マミ「何ですって? さすがにそれは遊んでる場合じゃないわね」
杏子「もののついでだ、アタシも加勢してやるよ」
さやか&まどか「私達も見学についてっていいですか?」
マミ「いいわよ。 佐倉さんと暁美さんも居るから大丈夫よね」
ほむら「……まどかは私が守る。 私から離れないで」
まどか「はーい」
~ お菓子の魔女・結界内 ~
シャル「」ザクーー
杏子「一丁あがりっと」
マミ「あっけなかったわね」
さやか&まどか「くーっ、マミさんはやっぱカッコいいなあ!」
杏子「おいアンタら、トドメ刺したのはアタシだぞ!」
ワイワイ
恵方巻き「……」ズルウッ
恵方巻き パクー
マミ「」プラーン
さやか&まどか「ああああ! マミさんが! マミさんの頭がぁぁ!」
ほむら「……!」
杏子「なんてこった……この野郎、まだ!」ズバァー
ほむら「魔女は倒せたわね……でも」
マミ「」
さやか&まどか「マミさあああん!!!」
杏子「くそっ……」
まどか「嘘ですよねマミさん……だってさっき」
まどか「液晶保護フィルム、貼ってくれたじゃないですか!」
まどか「このフィルムみたいに……ずっと皆を守ってくれるって……」グスグスッ
さやか「起きてくださいよ、マミさん……」
ほむら「無理よ……ソウルジェムごと頭を持っていかれては……」
さやか「うるさいッ! だってマミさんは」
さやか「あたしの液晶保護フィルムを、何度も貼り直してくれたんだ!」グスッ
さやか「マミさんだって、何度だって生き返れるよ!」
杏子「くっ……さやか……気持ちはわかるけど」
杏子「人間は……フィルムじゃねえんだよ」
さやか「う、うあああぁぁん……」
まどか「マミさん……マミさああん!」
QB「どうしたんだい、皆。 なぜそんなに悲しんでいるんだい」
まどか「QB……あなた、何とも思わないの」
ほむら「ムダよ。 こいつはそもそもこういう奴……」
QB「違うよ、こういうことさ。 手を出して」ポイ
ほむら「!?」パシッ
マミ「ふう、さすがにちょっと痛かったわ」ムクリ
まどさや「わあ!? マ……マミさんの頭が復活してるー!!」
ほむら「理由はこれよ」スッ
杏子「マミのソウルジェムは無事だったのか! それで頭を治癒できたんだな」
杏子「でもなぜ? その頭ごと砕かれたはずだと……」
マミ「そのジェムをよく見てみて」
ほむら「! こ、これは!」
マミ「ソウルジェム保護フィルムよ」
ほむら「」
杏子「」
マミ「これさえ貼っておけば、大抵の傷から守ってくれるのよ~」
ほむら「んなアホな……」
QB「今なら3枚セットで8000円で提供するよ!」
杏子「買った! あんな効果見せられちゃあな!」
ほむら「あ、足元見やがって……ッ」
まどか「でも凄いよこれ! ほむらちゃんは買わないの?」
ほむら「買います」
QB「まいどー」
まどか「ところで、ほむらちゃん」
ほむら「何かしらマイハニー」
まどか「時間を止めれば、ホコリ入らなかったんじゃないの?」
ほむら「 あ 」
~ 終われ ~