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【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」【1】

269 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/01/27 10:05:44.45 bwOpyz3Fo 165/697

第101話 雪まつり 小学生組 1

花子「今日は雪まつりだし!」

櫻子「花子ー!一緒に行くかー?」

花子「今日は未来達と一緒に行くし」

櫻子「そっかー残念だなぁー」

櫻子「(あっ、そうだ向日葵と行けばいいじゃん!)」

花子「じゃあ、行ってくるし」

雪まつり会場

花子「未来、こころ、みさき。待たせてごめん」

未来「わぁい花子様だぁー」ダキ

こころ「花子様来てくれたー」

みさき「なによ!こんな寒いなかみさきを待たせて!」

花子「ごめんだし……みさき」ギュ

みさき「な、なによ!いきなり手を握って!」カァァ

花子「いや、冷えたかなぁっと思ったんだし」

みさき「手袋してるんだからそんなんで温まるわけないでしょ!」

花子「それもそうだし、じゃあ」スポ

スポスポ

花子「これならどうだし」ギュ

みさき「ど、どうだしって///」カァァ

みさき「温かいわね(花子の生の手で握られてる///)」

未来「花子様とみさきち仲いい」スポスポ

こころ「私達も混ぜてー」スポスポ

花子「いいし」

未来「わぁー本当に温かい」

こころ「あったかいね~」

みさき「むぅ……」

花子「じゃあ、そろそろ見るし」

未来「うん!」

第101話 雪まつり 小学生組 1 終わり

270 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/01/27 11:50:27.52 bwOpyz3Fo 166/697

第102話 雪まつり 小学生組 2

こころ「わぁーすごい、ネオアームストロングサイクロンジェットネオアームストロング砲だぁー」

花子「いやいや、どうみても雪だるまだし!なんだしその大砲!しかもネオアームストロング2回言ってるし!?」

未来「ほら、花子様ーあっちに滑り台があるよ!」

花子「結構大掛かりだし、花子はやめとくし」

みさき「おもしろそうね!やってみるわよ」ガシ

花子「あっ、ちょっとみさき!」バタバタ

未来「私達も行こうよ」

こころ「うん~分かったー」トコトコ

未来「って、そっち反対方向だよ。こころちゃん!」

みさき「ここが滑り台の上ね!」

花子「ちょっとした丘の上にあるから登るのが大変だったし」

未来「じゃあ、滑りましょう!」

こころ「うーん、滑ろうねー」

花子「そっちは今来たほうの階段だし!?そっちは危ないし!」

みさき「先にみさきがいくわ」ヒョイ

未来「こころちゃん先に行ってもいいよ」

こころ「は~い」ヒョイ

未来「花子様も先にいく?」

花子「いや、花子は最後でいい」

未来「じゃあ、いってきまーす」ヒョイ

花子「ふぅ、花子がジェットコースター恐怖症だなんて言えないし」

花子「さてと、かえろう」

係員「ちょっと、お譲ちゃん、後ろ並んでるから速くいっていって!」ドン

花子「う、うわぁ」

花子「ああああああああああああ」ズサー

グルングルン

花子「あああああああ」ズサー

グルングルン

ボフッ

??「えっ!?ちょっと、危ない!」

花子「終わったし、はぁはぁ、って前が見えない」

第102話 雪まつり 小学生組 2 終わり

271 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/01/28 19:17:43.08 pcE9rdIio 167/697

第103話 雪まつり 小学生組 3

向日葵「って花子ちゃん!?」

花子「ひま姉!」

花子「こ、怖かったし!ヒッグ!」

向日葵「どういうことかわかりませんが、よしよし。結果オーライですわね」

向日葵「でも、櫻子、いきなり人を突き飛ばして、滑り台の出口に突き飛ばしたのは褒められたことじゃないですわよ」

櫻子「えへへ、ごめんごめん」

向日葵「もう、ちゃんと反省しているのかしら?」

花子「ありがとう、ひま姉、もう大丈夫」

未来「花子様ー大丈夫?」

花子「うん、もう、平気」

こころ「怖かったなら無理しなくてもよかったのに~」

花子「だ、だってみさきが勝手に」

みさき「ご、ごめん……」

花子「う、うん。まぁいいし」

花子「それよりも、あっちの雪像見に行くし」

みさき「う。うん」

未来「いこーいこー」

こころ「いこ~」



花子「今日は楽しかったし」

未来「うん。私も楽しかった」

こころ「誘ってくれてありがとう花子様~」

花子「いや、誘ってくれたのは未来だし!?」

みさき「私も誘ってくれてありがとね。未来」

未来「まぁ、みんな居たほうが楽しいから」

みさき「それと、花子、今日はごめん」

花子「大丈夫だし、逆にあんなのも滑れない花子が不甲斐ないだけだし」

未来「じゃあ。解散しようか」

こころ「うん、またねー」

みさき「またー」

花子「それじゃあ、また学校でだし」

第103話 雪まつり 小学生組 3 終わり

272 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/01/30 06:21:09.56 p+oYAVJUo 168/697

第104話 雪まつり 櫻子と向日葵 1

櫻子「ひまわりー雪まつり行くぞー!」

向日葵「えっ!いきなり来てなんですの?」

櫻子「今日予定あるのー?」

向日葵「特にないですけれど……」

櫻子「じゃあ行くぞー」

向日葵「えっ!ちょっと!!」


向日葵「なるほど、花子ちゃんを誘おうとしたらすでにお友達と行くっていっていたのですわね」

櫻子「そーなんだよ」

向日葵「撫子さんは?」

櫻子「ねーちゃんは興味ないってさ」

向日葵「そうですの」

櫻子「まぁ、子供心を忘れたねーちゃんは放っておけばいいんだー」

向日葵「まぁ、確かに子供向けなのかもしれませんわね。でも、雪像とか結構立派なものもあるのに、もったいないですわね」

櫻子「そうだそうだー!」

ワイワイガヤガヤ

向日葵「つきましたわね」

櫻子「おお!見事な雪だるまがあるぞ!」

向日葵「本当にでかいですわね。どうやってつくったんだろう。重機?」

櫻子「かまくらもある!入ろうよひまわり!」

向日葵「え、ええ」

櫻子「かまくらの中あったかーい」

向日葵「風が遮られる分温かいのですわよね」

櫻子「あっ!かまくらに小さな雪だるまが!私もつくろう」

向日葵「こら!櫻子!勝手に改造しちゃダメですわよ」

櫻子「えーいーじゃんいーじゃん!これだって誰かが作ったものだよ?」

向日葵「まぁ、そうかも知れませんけれど」

櫻子「ひまわりも作ろーよ!」

向日葵「私は遠慮しておきますわ」

櫻子「えー!ケチー!!」

向日葵「わ、わかりましたわ」


櫻子「並んでて仲良しみたい」

向日葵「そうですわね!」

櫻子「でも、私とひまわりは仲良くないけどね」

向日葵「な、なんですの!私だって櫻子となんか!」

櫻子「次はあっちいってみよー」

向日葵「もう、櫻子は人騒がせな人なんですから……」

第104話 雪まつり 櫻子と向日葵 1 終わり

274 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/01 08:52:14.25 A3y/1qE5o 169/697

第105話 雪まつり 櫻子と向日葵 2

櫻子「向日葵!このかまくらの上に登ろう!」

向日葵「ちょっと、櫻子はしゃぎ過ぎですわよ」

櫻子「えー、いーじゃん」

向日葵「危ないですしダメですわ」

櫻子「ひまわりのケチ!」ドン

向日葵「あっ、ちょっと。何するんですの!」

向日葵「というか、ここって」

??「うわああああああ!!!」

ボフッ

向日葵「えっ!?ちょっと、危ない!」

花子「終わったし、はぁはぁ、って前が見えない」

向日葵「って花子ちゃん!?」

花子「ひま姉!」

花子「こ、怖かったし!ヒッグ!」

向日葵「どういうことかわかりませんが、よしよし。結果オーライですわね」

向日葵「でも、櫻子、いきなり人を突き飛ばして、滑り台の出口に突き飛ばしたのは褒められたことじゃないですわよ」

櫻子「えへへ、ごめんごめん」

向日葵「もう、ちゃんと反省しているのかしら?」

花子「ありがとう、ひま姉、もう大丈夫」

未来「花子様ー大丈夫?」

花子「うん、もう、平気」

こころ「怖かったなら無理しなくてもよかったのに~」

花子「だ、だってみさきが勝手に」

みさき「ご、ごめん……」

花子「う、うん。まぁいいし」

花子「それよりも、あっちの雪像見に行くし」

みさき「う。うん」

未来「いこーいこー」

こころ「いこ~」

向日葵「ちょうど、花子ちゃんたちち遭遇しましたわね」

櫻子「そうだね」

櫻子「ということで、かまくらの上に」

向日葵「登りませんわよ!」

第105話 雪まつり 櫻子と向日葵 2 終わり

275 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/02 09:28:12.31 b/VTzLiso 170/697

第106話 雪まつり 櫻子と向日葵 3

櫻子「おーい、ひまわりー!おしるこが向こうでもらえるらしいぞ!」

向日葵「そうなんですの?」

櫻子「うん、タダだってタダ!」

向日葵「タダより高いものはないといいますが、この場合無償で配っているんですのね」

櫻子「いこーいこー」グッ

向日葵「あっ!まったく、櫻子ったら強引なんですから」

おしるこ配る場所

子ども会のおばさん「えっ?コップが足りない?まずいわねーまだ、並んでる子がいっぱいいるのに」

櫻子「ん?どーしたんだ?トラブルか?」

向日葵「そうみたいですわね」

櫻子「おばさん、どうしたんですか?」

おばさん「ああ、櫻子ちゃんと向日葵ちゃん。子どもたちに配るおしるこなんだけどね。紙コップが足りなくなっちゃったのよ。どうしようかしら」

櫻子「それなら、私達が買い出しに行ってきますよ!」

おばさん「あら、本当!?それは助かるわ。ちょうど人手不足だったのよ」

櫻子「向日葵、一緒に行くよな?」

向日葵「もちろんですわ!櫻子の積極性もこういうときは役に立つのですわね」

向日葵「(見直しましたわよ、櫻子)ふふ」

櫻子「ん?どうしたんだひまわり、なにかおもしろいことあった?」

向日葵「な、なんでもないですわ!」

おばさん「じゃあ、お金あげるから、これでドラッグストア行ってコップ買ってきて」

櫻子「いくつ必要ですか?」

おばさん「そうね。あと100個ぐらいあれば足りるかしら」

櫻子「わかりましたー!」

櫻子「じゃあ、向日葵行こう」

向日葵「はい!」

第106話 雪まつり 櫻子と向日葵 3 終わり

276 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/03 12:54:25.20 GSgI3g4to 171/697

第107話 雪まつり 櫻子と向日葵 4

櫻子「ドラッグストアは、この道の次の次の交差点にあるね」

向日葵「そうですわね」

櫻子「往復で10分くらいで帰って来れるかな?」

向日葵「買う時間も含めたらそれはきついんじゃないですの?」

櫻子「速く補充しないとおばさんが困っちゃう」

向日葵「櫻子も人を気づかえるようになったんですわね」

ドラッグストア

櫻子「えーっと、紙コップはっと」

向日葵「こっちじゃないかしら」

櫻子「あっ!ポテチあるよ!安い!!激安だよ!200gが98円だって!!」

櫻子「わぁーチョコレートも安い!買ってちゃお」

向日葵「ちょっと、櫻子!当初の目的忘れてません?」

櫻子「へ?」

向日葵「もう?何しにここまで来たんですの?」

櫻子「えーっと、お菓子買うため?」

向日葵「おバカ!紙コップ頼まれてでしょう!?」

櫻子「ああ、そうだったそうだった」

向日葵「速く紙コップ見つけますわよ」

櫻子「ねぇ、このポテチとかチョコとか買ってちゃダメ?」

向日葵「ダメですわ!」

櫻子「自分のお金で買うから!?」

向日葵「まぁ、それなら好きにすればとしか言えませんわね……」

櫻子「やったー!どれにしよっかなー」

向日葵「もう、櫻子がお菓子選んでいる間に私は探してきますからね!」

櫻子「ほーい」




277 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/03 12:54:55.72 GSgI3g4to 172/697

向日葵「まったく、せっかく見なおしたと思ったらすぐあれですわ」ブツブツ

向日葵「やっぱり、櫻子は櫻子ですわね」ブツブツ


櫻子「ひまわり!紙コップあった?」

向日葵「ええ、ありましたわよ。って櫻子そんなに!」

櫻子「まぁ、いいってことよ」

櫻子「じゃあ行こうか?」

向日葵「ええ……」


公園

おばさん「ありがとう、向日葵ちゃん、櫻子ちゃん!これで今日の人の分は足りそうだわ」

櫻子「いえーそれほどでも」エヘヘ

向日葵「櫻子はお菓子買っただけでしょう!?」

おばさん「あら、櫻子ちゃんお菓子買ったの?」

櫻子「ええ、自分のお金で」

おばさん「おしるこ配り終わったら、私達もお疲れ様会やろうと思っていたから、ちょうどよかったわ。そのお菓子も追加してもらえる?」

櫻子「えっ?いいですよ」

おばさん「お金は子ども会から出すから」

櫻子「わぁーい、やったー!みんなと食べるの大好き」

向日葵「なんかすごい結果オーライですわね」

第107話 雪まつり 櫻子と向日葵 4 終わり

279 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/04 18:58:10.43 8kUk5fI/o 173/697

第108話 占い師 小学生編 1

下校道

未来「あれ?あんなところに占い屋なんてあったっけ?」

花子「初めて見たし」

こころ「売らない?」

みさき「なにを占ってくれるのかしら?」

占い師「あら、小さいお譲ちゃん達、占いに興味あるのかい?」

こころ「売らない?」

花子「占いだし!」

未来「なにを占ってくれるの?」

占い師「どうも興味あるみたいだね」

占い師「私は恋愛、金運、学業、健康などなんでも占えるのだよ」

こころ「へぇー!よくわからないけれどすごいね!」

花子「(なんか胡散臭いし)」

みさき「恋愛……」

占い師「お譲ちゃん達は小さいし、タダでいいよ」

こころ「タダでいいってさーどうするー?」

みさき「やります!」

花子「やるのかし!?」

占い師「じゃあ、まずはそこのツインテールのお譲ちゃんからだね」

みさき「はい!」

占い師「じゃあ、こっちのお部屋で」

占い部屋

占い師「じゃあ、手を出してくれるかな?」

みさき「こうですか?」

占い師「ふむ、なるほどなるほど」

占い師「これは、いい筋をしている!」

みさき「恋愛ですか!?」

占い師「おや、その年で恋愛をしたいなんておませちゃんだね。私が見たのは健康の線だよ」

みさき「///」カァー

占い師「でも、君が好きな子は女の子のようだね?」

みさき「どうしてそれを!?」

占い師「顔を見ていれば分かる」

占い師「その子は今居た中にいるね」

みさき「は、はい///」

占い師「まぁ、中学生ぐらいまで頑張ればもしかしたら気持ちに気がついてくれるかもしれないよ」

みさき「そこが重要なのに!」

占い師「君のような子は何人も見てきた。がんばるのだよ」

みさき「あ、ありがとうございます」

第108話 占い師 小学生編 1 終わり

280 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/05 22:53:35.01 sD0eA/Smo 174/697

第109話 占い師 小学生編 2

みさき「ふぅー」

未来「ねぇ、どうだった!?」

みさき「ど、どうって///」アセアセ

未来「当たってそう!?」

みさき「当たってればいいかなぁ、って何言わせるのよ!」

未来「これは好感触かも」

未来「次私が行ってみるよ」

花子「うん、わかったし(まだ、なんか胡散臭いし)」

花子「本当に、当たってたのかし?」

みさき「な、なによ花子!私の気持ちに気づいてないくせに!!」

花子「??やっぱり、インチキかし?」

みさき「い、インチキではないと思うわ。少なくとも、私の心を読まれたような感じがするし」

花子「そんなにすごいのかし」

占い部屋

未来「さぁ、次は私の番よ」

占い師「やぁ、お譲ちゃん、元気ハツラツな子だね」

未来「ありがとうございます」

占い師「じゃあ、手相を見せてご覧」

未来「はい」

占い師「ふむ、健康は大丈夫そうだね。金運も大丈夫そう。お友達とうまくいっているようだね」

未来「はい、外にいた四人とは友達です」

占い師「その絆は、いつまでも続くみたいだよ」

未来「そうですか、ありがとうございます」ペコリ

占い師「後、恋愛だけどね。君は将来女の子と恋愛することになりそうだね」

未来「えっ?そうなんですか!?相手は?」

占い師「ごめんなさい。そこまでは見えない」

未来「そうですか、でも、最近多いし、大丈夫かな」

占い師「そうなっても、今いる友だちがサポートしてくれるはずよ」

未来「はい、ありがとうございます」

占い師「じゃあ、次の子呼んできてもらえるかな?」

未来「はい」

第109話 占い師 小学生編 2 終わり

281 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/09 18:42:58.25 nP9vtgMLo 175/697

第110話 占い師 小学生編 3

未来「はぁーなるほどなるほど」

こころ「どうだった~?」

未来「私達の友情は永遠だってさ!」

こころ「えーそうなんだぁーやったぁー」

花子「花子もこころと未来とはずっと仲良しで居たいし」

みさき「あれ?私は?」

花子「あっ、みさきももちろん」

みさき「そう」ホッ

こころ「じゃあ、次はこころがいってくるねー」

占い部屋

こころ「こんにちは、お願い」

占い師「こんにちは、右手を見せてくれるかな?」

こころ「はい」

占い師「それは左手だよ」

こころ「ああ~本当だー」

こころ「じゃあ、こっちかな」

こころ「はーい」

占い師「ふむふむ」

こころ「どうかな?」

占い師「(性格が全く読めない。なんだこの子は……)」

占い師「(手相通りに答えるしかなさそうね)」

占い師「君は、健康はよく、金運もそこそこで、恋愛も将来は理想の相手が見つかって、生命線も長いから長寿だろうね」

こころ「わぁーい、やったー!」

占い師「(まぁ、こんなものでしょう)」

こころ「それで、占い師さんには私はどうみえるかなー?」

占い師「えっ?」

こころ「ん?」

占い師「(性格が読めない分、なにを言うかわからない。予想外の質問だわ)」

占い師「き、君はねぇー、そうだな。天然タイプ?」

こころ「天然?」

占い師「そして、友達思いのいい子だよ」

こころ「わぁーい、うれしい!」

占い師「さぁ、そろそろ終わりだ」

こころ「はぁい」

占い師「(あんな子も世の中にはいるのか、恐ろしい)」

第110話 占い師 小学生編 3 終わり

283 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/10 14:44:40.85 q+2Lq4+xo 176/697

第111話 占い師 小学生編 4

バタン

未来「どうだった?こころちゃん?」

こころ「てんねんタイプって言われたよー」

花子「確かにこころは天然だし」

みさき「ほかにはほかには?」

こころ「友達思いのいい子だって?」

花子「なんで疑問形だし!?」

こころ「あと、けんこうやきんうんはそこそこだってさー」

未来「へぇー、やっぱりこの占い師さんすごいね!」

未来「残るは花子様だけだよ!」

みさき「花子も早く聞いて来なさいよ!」

花子「み、みんながそこまでいうなら行ってくるし」

バタン

花子「こ、こんにちはだし」ドキドキ

占い師「はい、こんにちは」

花子「よろしくお願いしますだし」

占い師「じゃあ、椅子に座って」

花子「はい」オドオド

占い師「あら、そんなにオドオドしなくてもいいのだよ、私はあなたを取って食べてしまうわけじゃないのだから」

占い師「じゃあ、手相を見せてくれるかな?」



284 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/10 14:45:10.13 q+2Lq4+xo 177/697

花子「はいだし」

占い師「うむ、君は学業優秀、健康も良好、金運もそこそこ、なによりも友達思い、家族思いだ」

花子「友達思い、家族思いなのかし……?」

花子「(確かに撫子お姉ちゃんは尊敬しているけれど、櫻子は……)」

占い師「後、恋愛だが、君に思いを寄せている人がいるぞ」

花子「えっ!?///」

花子「そんな人いるのかし!?」カァー

占い師「うむ、まぁ仲が発展するのは君次第だな、早く思いに気づいてあげると良い」

花子「そ、そうのなかし……」

占い師「それにしても君たち4人の関係はおもしろいな」

花子「え?」

占い師「いや、なんでもない。これでおしまいだ」

花子「ありがとうございましたし」

バタン

未来「どうだったー?」

花子「えっ///」

こころ「何言われたー?」

花子「ひ、秘密だし!」ダッ

みさき「あっ、ちょっと花子!まだ話聞いてないわよ、逃げないでよ!!」

花子「話したくないしー!!!」

第110話 占い師 小学生編 3 終わり

285 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/10 15:42:47.13 q+2Lq4+xo 178/697

第112話 生徒会組大室家訪問 1

生徒会室

櫻子「ひまわりー今日うちくるー?」

向日葵「まぁ、暇ですけれど」

綾乃「そういえば、櫻子ちゃんちって3姉妹なのよね?」

櫻子「そうですけど」

綾乃「私姉妹いないから羨ましいわ」

千歳「うちは千鶴がおるからなー」

櫻子「あっ、そうだ!杉浦先輩達も今日ウチに来ます?」

綾乃「えっ!お邪魔じゃないかしら?」

櫻子「もうーお邪魔だったら呼びませんってー」

向日葵「それは失礼ですわよ」

千歳「うちは暇やからいってもいいでー綾乃ちゃんどうする?」

綾乃「私も暇だから行けるわ。じゃあせっかくだし生徒会でお邪魔しようかしら」

綾乃「会長も来ますか?」

りせ「……」ボソボソ

西垣「いけると言っているぞ」

櫻子「西垣先生も来ますか?というか先生が来ないと会長と話せない」

西垣「そうだな。もう、放課後だし、今日は仕事もないから行こうかな」

西垣「大室の家は私も初めて行くな」

櫻子「まぁ、中学では家庭訪問ありませんからね」

向日葵「なんかすごい人数になりましたわね」

西垣「こんなに大人数で押しかけても大丈夫なのか?せめて親御さんに連絡を」

櫻子「あー、うち帰り遅いんで大丈夫です」

綾乃「じゃあ、今日はみんなで大室さんの家へ行きましょう」

櫻子「おおー!!」

りせ「……」ボソボソ

第112話 生徒会組大室家訪問 1 おわり

289 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/11 22:13:10.46 Ndk3YHNEo 179/697

第113話 生徒会組大室家訪問 2

下校時刻

綾乃「さぁ、じゃあこれから大室さんの家に行っていいのかしら?」

櫻子「ええ、もちろんです、先輩方の帰りが遅くならない範囲で」

向日葵「今日は賑やかになりそうですわね」

西垣「じゃあ、行こうか松本」

りせ「」コクリ

綾乃「大室さんのお姉さんってどういう人なのかしら?」

櫻子「うちの姉は冷たい姉ですよ」

千歳「ええー、そうなん?櫻子ちゃんみたいに明るい人だと思うんやけどな~」

櫻子「リビングで私が漫画読んでたら勉強するからどけって言うしとんでもないですよ」

向日葵「いや、それは10割櫻子が悪いですわよ」

りせ「……」ボソボソ

櫻子「?」

西垣「うん、大室、妹さんはどうなんだと言っているぞ」

櫻子「妹の花子もいけ好かないやつですね」

櫻子「私が牛乳飲んだだけで起こるし、プリン食べただけであたってくるし」

向日葵「いや、だからそれも櫻子が10割悪いですわよ……」

綾乃「さすが、大室さんね」

向日葵「私から見た櫻子のお姉さんの撫子さんと妹の花子ちゃんですけれど」

向日葵「撫子さんはすごい面倒見のいいお姉さんですね、私も幼い頃からお世話になっていて本当のお姉さんみたいな存在ですわ」

綾乃「憧れるわね」

千歳「綾乃ちゃん姉妹おらへんもんなー」

向日葵「それで花子ちゃんは、頭が良くて礼儀ただしい可愛い子ですわ」

千歳「歳の離れたかわいい妹、ええなー」

綾乃「千鶴とは双子だものね」

りせ「……」ボソボソ

西垣「松本も大室の姉と妹に会えるのを楽しみにしているだとさ」

櫻子「そうですか。さて、そろそろ私の家ですね」

大室家

櫻子「どうぞ」

一同「お邪魔しまーす」

第113話 生徒会組大室家訪問 2 終わり

290 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/11 23:40:42.49 Ndk3YHNEo 180/697

第114話 生徒会組大室家訪問 3

櫻子「今日は生徒会のみんなが来たぞー」

花子「いらっしゃいだし……っていっぱいいる!?」

撫子「いらっしゃいませ、西垣先生お久しぶりです」

西垣「おお、大室久しぶり!元気にしてたか?」

撫子「はい元気です」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「ん?確かにこの家だと全員大室だな。ハハハ」

西垣「じゃあ、撫子君と呼ばせてもらおう」

撫子「ええ、いいですよ」

綾乃「この子が花子ちゃん?わぁーかわいいー」ナデナデ

花子「あ、ありがとうだし///」

千歳「いつもは歳納さんとの妄想だけれど、年下の子もありやわー」タラー

花子「なんていう名前なんだし?」

綾乃「ああ、私は杉浦綾乃よ」

千歳「うちは池田千歳、千歳って呼んでくれればいいねん」

花子「わかったし、綾乃お姉ちゃん、千歳お姉ちゃん」

綾乃「うふふ、お姉ちゃんだって、ふふ」

千歳「年の離れた子にお姉ちゃんって呼ばれるのもいいものやな~」

櫻子「まぁ、お茶でも出します。ひまわり手伝って」

向日葵「ええ、いいわよ」

撫子「お茶なら私が出そうか?」

櫻子「いいよ、ねーちゃんは座ってて、西垣先生とも話たいこといっぱいあるだろうし」

撫子「おっ、櫻子がめずらしく気が利く」

西垣「大室、いや撫子君とは3年ぶりだな」

撫子「そうですね。挨拶にいけなくてすいません」

西垣「いやいや、いいのだよ」

撫子「先生はまだ実験やっているんですか?」

西垣「当たり前じゃないか。私から実験をとったら何が残るんだ。爆発しか残らないぞ」

撫子「あっ、爆発は残るんですね」

第114話 生徒会組大室家訪問 3

293 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/12 20:38:42.05 sOmqueA3o 181/697

第115話 生徒会組大室家訪問 4

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「ん?ああ、自己紹介がしたい?この子は松本りせっていって、今の生徒会長だ」

撫子「(この子、声が聞こえないよ……)あ、そうなんだ。りせちゃん」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「名前で呼ばれてびっくりした?そうか」

撫子「あ、ごめんね。松本さんが良かった?」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「いや、むしろ光栄だそうだ。大室、いや撫子君も元生徒会長だったからな、存在は知っているそうだ」

撫子「そうなんだ。私とは3つ離れているからあってないけれどね(この子西垣先生が居なかったら会話できないじゃない)」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「えっ、私もりせって呼んでほしいだって?」

りせ「」コクリ

西垣「り、りせ」

りせ「」カァー

撫子「(二人はこういう関係なのかな……)」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「ふむ、松本……」

りせ「」ツネ

西垣「いっ!りせが撫子を知っているのは、どうやら生徒会で直々に語り継がれて来たかららしいぞ」

撫子「えっ?私そんな語り継がれるようなことしたっけ?」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「まず、成績は3年間学年トップで、生徒会には推薦で入った。さらに、投票で単独トップで生徒会長に」

撫子「ああー確かにそんなこともあったかもしれませんね」

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「勉強だけじゃなく、運動もやらせれば、体育祭のリレーのアンカーでトップで帰ってくる」

撫子「それで私に変なファンがついたりしましたねーそういえば」ハハハ

りせ「……」ゴニョゴニョ

西垣「伝説の存在らしいぞ」

撫子「そこまでですか!?」

向日葵「お茶が入りましたわよー」

撫子「ああ、ありがとう」

向日葵「私も撫子さんに憧れて生徒会に入ったんですわよ」

撫子「そうだったの!?」

西垣「すごいな撫子君は」

第115話 生徒会組大室家訪問 4 終わり

294 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/14 00:39:09.25 giMqKQtJo 182/697

第116話 生徒会組大室家訪問 5

花子サイド

綾乃「花子ちゃんはいくつなの?」

花子「8歳だし」

綾乃「8歳!っていうと、やだまだ小学2年生じゃない!かわいいー」

花子「うぅ……」

綾乃「好きな料理は?」

花子「カレーだし!」

綾乃「お子様っぽくてかわいいー」

花子「うぅ……」

綾乃「好きなテレビ番組は?」

花子「宇宙姉妹だし」

綾乃「あれ好きなの?それはそれでかわいい」

花子「うぅ……(さっきから質問攻めだし……)」

綾乃「(ねぇ、千歳)」

千歳「(なんや綾野ちゃん?)」

綾乃「(うぅ……がかわいい)」

千歳「(そうやな~)」

綾乃「(か、かわいい……すりすりしたい……)」

千歳「(綾乃ちゃん人の子にそれはアカンで)」

綾乃「(ねぇ、許可取ったらいいかな?ねぇ?)」

千歳「(綾乃ちゃん暴走しとるな~)」

綾乃「ねぇ、花子ちゃん、ちょっとお姉ちゃんのところまで来てくれない?」

花子「な、なんでだし?」



295 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/14 00:39:44.13 giMqKQtJo 183/697

綾乃「い、いや、すりすりしたいなーって」

花子「い、いきなり何言うし!///」

綾乃「ごめんね。ダメよね……」

花子「で、でも、ちょっとだけなら///」

綾乃「えっ、ホント!!」

花子「うん……」

綾乃「花子ちゃん大好きー」スリスリ

花子「うぅ……」

綾乃「その、うぅ……っていうのがかわいいのよー!!!」スリスリ

花子「も、もうおしまいだし!」

綾乃「そっか、残念」

綾乃「気を取り直してもう一度質問タイム」

綾乃「なにか趣味とかってある?」

花子「読書と毎月楽しみにしている漫画だし」

綾乃「漫画は何読んでるの?」

花子「月刊リリィだし」

綾乃「私もそれ読んでるわよ」

花子「ほんとかし?」

綾乃「私が好きな漫画は……」

千歳「(すっかり、綾乃ちゃん、花子ちゃんのこと気に入ったんやな~)」

千歳「(見てて微笑ましいわ)」

千歳「(綾乃ちゃん×年下の子、今までにない新境地やで~)」ドバー

第116話 生徒会組大室家訪問 5 終わり

297 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/16 01:21:04.68 3Zbz+L40o 184/697

第117話 生徒会組大室家訪問 6

櫻子「お茶入りましたよー」

綾乃「あっ、じゃあいただくわ」

千歳「ありがとう櫻子ちゃん」

花子「じゃあ、テーブルに移動するし」

櫻子「お菓子もどうぞ」ガサガサ

撫子「(珍しく櫻子が気をきかせてる)」

向日葵「(今日の櫻子は珍しく気が利いているわね)」

花子「(櫻子にしては気が利いているし)」

櫻子「それじゃあ、いただきまーす」モグ

花子「(ってやっぱり自分が食べたかっただけかし)」

西垣「では頂こうか」

りせ「……」コクリ

綾乃「いただきます」

千歳「ほないただくわ」

西垣「このクッキー美味しいではないか」

花子「それは櫻子も気に入っているやつだし」

綾乃「お茶も美味しいわね」

撫子「まぁ、ひま子がつきそって入れたから」

花子「ひま姉は料理もできるし、お菓子作りもできるし、紅茶入れるのもうまいしすごいし」

向日葵「もう、褒めてもなにもでませんよ」

櫻子「ひまわりのおっぱいが」

向日葵「」バシッ

櫻子「ふが!!」

花子「この姉と交換したいし」

西垣「ははは」

西垣「櫻子君も櫻子君でいいところあるじゃないか」

櫻子「えっ、ホントですか!?どこですか?」

西垣「そ、そうだな……なんというか、明るい」

撫子「(西垣先生も結構口がすべるタイプね)」

綾乃「そうですね。明るいですね(フォローしづらい)」

千歳「ま、まぁ明るいなぁ(先生に恥かかすわけにはいかないからなぁ)」

櫻子「ホントですか!?そうですよね!明るいことはいいことだー」

櫻子「これからも私は大室櫻子であり続けるぞー」

西垣綾乃千歳「(大室さんがおバカで助かった)」ホッ

向日葵「あっ、お茶飲み終わったのは片づけますね」

西垣「ありがとう、古谷」

第117話 生徒会組大室家訪問 6 終わり

298 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/18 20:43:31.20 /zGRcqfto 185/697

第118話 生徒会組大室家訪問 7

向日葵「櫻子も手伝ってくれませんこと?」

櫻子「ええー片付け嫌い!」

櫻子「(いや、でもここでいいところ見せておかなきゃ、生徒会の人に大室さんは家ではゴロゴロしてるって思われちゃう!)」

櫻子「でも、わかったよ、やるよ」

向日葵「そ、そうですの(櫻子の割りには聞き分けがいいですわね……)」

千歳「大室さんは、家では働き者なんやねぇ」

撫子「今日は特別だけどね」

綾乃「撫子お姉さんって呼んでもいいですか?」

撫子「ああ、いいよ。そういう君達はなんて呼べばいいのかな?」

綾乃「綾乃!綾乃でお願いします」

千歳「綾乃ちゃんに習って千歳って呼んでもらおうかな~」

撫子「綾乃ちゃんと千歳ちゃんね」

綾乃「」ホワホワー

千歳「(綾乃ちゃん一人っ子だから、お姉さんにあこがれているんやな~)」

撫子「二人は兄弟とかいるの?」

千歳「私は双子の妹が居ます」

綾乃「私は一人っ子です」

撫子「ああ、そうなんだ。双子の姉妹って一卵性双生児?」

千歳「はい、私はそうですよ」

綾乃「でも、千歳の妹は千歳と性格が違いますね。標準語しゃべるし」

撫子「そういえば、千歳ちゃんって京都弁っぽいよね」

千歳「そうですね」



299 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/18 20:44:17.43 /zGRcqfto 186/697

撫子「綾乃ちゃんは一人っ子かぁ」

綾乃「はい。姉妹がいるのは羨ましいです」

撫子「櫻子みたいな妹はうるさくて勘弁だけどね」

撫子「料理とかするの?」

綾乃「はい。割りとしますよ。お菓子作りとかもします」

綾乃「撫子お姉さんはお菓子とか作りますか?」

撫子「ああ、バレンタインのときはチョコレートとか作るよ。友チョコだけど」

撫子「普段はお菓子はあまり作らないかな」

綾乃「バレンタインのチョコいいですね。家族で一緒に作ったりでおもしろそう」

撫子「櫻子は作らなかったけれどね」

綾乃「櫻子ちゃんって家だとどんな感じなんですか?」

撫子「家だと基本的にだらだらしてるね。うち料理当番を姉妹でローテーションしているのだけど、料理も適当だし」

綾乃「生徒会だと結構働き者ですよ。」

撫子「そうなんだ。ああ、後プリンとか勝手に食べられる。」

綾乃「ああ、それはこっちでもあります」ハハ

撫子「全く困った妹ね。迷惑かけてなければいいけれど」

綾乃「活発で、元気がいいからこっちも元気付けられていいですよ」

撫子「そっか。それならよかった」

第118話 生徒会組大室家訪問 7 終わり

300 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/19 17:39:44.04 PYdXq/o9o 187/697

第119話 生徒会組大室家訪問 8

花子サイド

りせ「……」ボソボソ

西垣「ん?花子ちゃんと話してみたいって?」

西垣「花子ちゃんいいかな?」

花子「なんだし?(お姉ちゃん達は君づけだったのに、私だけちゃん付けかし)」

西垣「りせが話したがっているそうだ」

りせ「……」コクリ

花子「(なんだろう、というかこの人なんでしゃべらないし……)」

りせ「……」ボソボソ

西垣「撫でてもいいか、だそうだ」

花子「えっ、またかし?」

りせ「……」ショボーン

花子「わかったいいし」

りせ「……」パァ

花子「(無表情かと思ったら結構表情豊かだったし、ていうかなんでみんな花子のこと撫でたがるんだし)」

りせ「……」ナデナデ

りせ「……」ボソボソ

西垣「お利口さんだってさ」

花子「……///ありがとうだし……」

りせ「……」ナデナデ

りせ「……」ボソボソ



301 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/19 17:40:23.40 PYdXq/o9o 188/697

西垣「ん、それはさすがにさせてくれないんじゃないか?」

花子「なんだし?」

西垣「ギュって抱きついてもいいかだとさ」

花子「べ、別にいいし。今日の花子は出血大サービスだし」

りせ「……」パァ

りせ「……」ギュッ

花子「ん///」

りせ「……」パッ

花子「ん?」

りせ「……」ギュッ

花子「ん///」

りせ「……」パッ

花子「??」

りせ「……」ギュッ

花子「(!?遊ばれてるし)」

りせ「……」ニマニマ

花子「も、もう終わりだし」

りせ「……」ションボリ

花子「わ、わかったし、もうちょっとだけだし」

りせ「……」パァ

りせ「……」ギュー

第119話 生徒会組大室家訪問 8 終わり

303 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/20 20:10:37.28 7bVSU4E7o 189/697

第120話 生徒会組大室家訪問 9

綾乃「というわけなんですよー」

撫子「ハハハ、それ。おもしろいね」

千歳「綾乃ちゃん、すっかり撫子さんと仲良うなっとるな~」

綾乃「えっ?そ、そうかしら?」

撫子「私も年下の子と話せて面白いよ。櫻子とは違ってみんな礼儀正しいし」

綾乃「あ、あは、そうですか」

綾乃「っと、そろそろ帰る時間だわ」

千歳「そうやな~ゆっくりしとったらもうこんな時間や」

西垣「りせもそろそろ帰らなきゃいけないな」

りせ「……」コクリ

櫻子「ひまわりはどうする?」

向日葵「わたくしは家もとなりですし、もうちょっとだけ居させてもらいますわ」

櫻子「そっかー」

綾乃「では、お邪魔しました」

千歳「お邪魔しました」

りせ「……」ボソボソ

西垣「お邪魔したな、大室さん」

撫子「あっ、家の外までお見送りします」

花子「花子も行くし」

櫻子「私もー」

綾乃「じゃあ、またね花子ちゃん」

千歳「ほなまたな~」



304 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/20 20:11:04.49 7bVSU4E7o 190/697

りせ「……」ボソボソ

西垣「撫子君のような生徒会長を目指すそうだ」

撫子「私ってそんなに有名な……」

西垣「それじゃあまたなー大室~」

撫子「はーい」

花子「また来てねだし」

撫子「さて、みんな帰ったわね」

向日葵「撫子さんがすごい生徒会で代々語り継がれているって知らなかったですか?」

撫子「うん、知らなかったよ。そんなに私有名なのかな?なんか恥ずかしいな」

向日葵「立派じゃないですか」

花子「花子今日いっぱい撫でられたし……」

櫻子「よかったな!花子は撫でられるの好きだったか?」

花子「好きじゃないし!……でも嫌いじゃないし」

櫻子「そうか!じゃあ撫でてやろう」

花子「さ、櫻子には撫でてもらいたくないし!」

櫻子「なんだとー!!」ドタバタドタバタ

向日葵「あの二人は、毎回毎回仲がいいですわね」

撫子「そうだね(まぁ、私から見るとひま子と櫻子も同じように見えるんだけどね)」

第120話 生徒会組大室家訪問 9 終わり

305 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/21 18:19:21.02 VjpNocQ2o 191/697

第121話 占い師 向日葵・櫻子編 1

櫻子「でさーひまわりー」

向日葵「んーそうですのー」

櫻子「あれ!?こんなところに占い屋なんてあったっけ?」

向日葵「ん?確かに見なかったですわね。最近できたのかしら?」

櫻子「とりあえず、入ってみよ!」

向日葵「えっ、ちょっと胡散臭くなくって?」

櫻子「ひまわりの胸が小さくなるように占ってやるー」

向日葵「それ占いというより呪いじゃないですの?」

占い師「おや、お譲ちゃん達、占いやっていくかい?」

櫻子「はい!お願いします!」

向日葵「でも、お金持ってないですわよ、櫻子」

占い師「いいよいいよ、お金は、払いたくなったら適当に払ってくれれば」

向日葵「(やっぱり怪しいですわこのおばさん……)」

占い師「じゃあ、そっちの元気のいい子から占っていこうか」

占い部屋

櫻子「お願いしまーす」

占い師「じゃあ、手を見せておくれ」

櫻子「???」

占い師「ん?見ていなかったのかの?ここは手相占いだよ一応」

櫻子「あ、ああぁそうですね。手相占いですよね。手相占い。はい!」

占い師「手の平を見せておくれよ。私はネイルアートじゃないんだよ」

櫻子「ああ、そ、そうですねー。いやー私としたことが、はは」

占い師「ふむふむ」

櫻子「で、なにを占ってくれるんです?」



306 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/21 18:19:53.28 VjpNocQ2o 192/697

占い師「学業、恋愛、金運、健康。ひと通りなんでも分かるよ」

櫻子「じゃあ、金運で!それとおっぱいの大きさで!」

占い師「君のお母さんの胸の大きさは大きい?」

櫻子「いえ、小さいです!ちなみにねーちゃんも小さいです!!」

占い師「じゃあ、無理だな。占うまでもない」

櫻子「えぇー!そんなのひどいですよ!」バタバタ

占い師「あっ、まだ手相診断の途中だから静かにしておくれ」

櫻子「はーい」

占い師「君は、学業はあれだが、その他はほぼ良いな。軒並み運がいい」

櫻子「え!?そうなんですか?ついてるんですか?」

占い師「そうだな。幼い頃から人に恵まれている。これからもその人は暖かく見守ってくれるだろう」

櫻子「ふむふむ」コクリ

櫻子「って、誰だろう……?私人には恵まれていないんだけどなーねーちゃんといい、花子といい、ひまわりといい」

占い師「(ふむ、気づいておらんのか……)」

占い師「まぁ、周りの人を大切にするがよい。そうすれば、おっとこれはもう一人の子に言うとするかの」

櫻子「えぇーなんでひまわりだけなんですかー?」

占い師「ほらもう出た出た、もう一人の子呼んできて」

櫻子「はーい」

第121話 占い師 向日葵・櫻子編 1 終わり

308 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/22 19:09:22.93 uj19+SW7o 193/697

第122話 占い師 向日葵・櫻子編 2

櫻子「ひまわりー呼ばれてるぞー」

向日葵「えっ?私もですの?」

櫻子「そうだぞーただだし、占ってもらって損はないって」

向日葵「まぁ、たしかにそうですけれど……」

櫻子「ほら、行った行った!」

向日葵「えっ、ちょっと櫻子!?」

ガチャ

占い部屋

向日葵「こ、こんにちは」

占い師「はい、こんにちは、座っていいよ」

向日葵「はい」

占い師「私は手相診断でね。早速手を見せてもらえるかな?」

向日葵「ええ」

占い師「櫻子ちゃんとは幼馴染の付き合いなんだね?」

向日葵「えっなんでわかるんですか!?」

占い師「手にそう書いてあるんだよ」

向日葵「(す、すごいですわ!)」

占い師「君は学業優秀、金運、健康にも恵まれているね」

占い師「それになによりも、おっぱいがでかい!」

向日葵「ま、まだこれからもでかくなるんですか?」

占い師「うむ、君の胸はこれからも成長しつづけるだろう。最終的にIカップくらいになるんじゃないか?」

向日葵「そ、そんなにあっても困りますわね」

占い師「それと恋愛だが、君は櫻子ちゃんと付き合うことになるだろう」

向日葵「ええ!?なんで私が櫻子と!?ありえませんわ!」



309 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/22 19:09:55.65 uj19+SW7o 194/697

占い師「今はそう思っているだろうが、高校生ぐらいにお互いの気持ちに気づくよ」

向日葵「そ、そんな未来予測あてにならないですわ。大体櫻子も私の事嫌いですし」

占い師「本当かな?まぁ、今の君に言っても仕方ないだろうね。そのうちわかるさ。そのうち」

向日葵「ほ、本当かしら……そんな私が櫻子と付き合うだなんて……」

占い師「それではこれで終わりだよ」

向日葵「い、一応ありがとうございます。あのお金は」

占い師「何度も言っているようにお金は払いたくなったらでいいよ、私の予知が当たったらで」

向日葵「そ、そうですの。わかりましたわ」

向日葵「それでは」

占い師「ああ、道中には気をつけるんだよ」

向日葵「はい、ありがとうございました」

バタン

櫻子「ねーなんだってー?」

向日葵「な、何も言われてませんわ///」

櫻子「えっ!?おしえてくれもいいじゃんかー!」

向日葵「さ、櫻子には絶対に秘密ですわ!!」

向日葵「(というより、いえるわけないですわ……)」ボソボソ

櫻子「ん?」

向日葵「な、なんでもないですわ!早く帰りますわよ」

櫻子「ほーい」

第122話 占い師 向日葵・櫻子編 2 終わり

311 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/23 01:38:32.28 NODv7FRno 195/697

第123話 花粉症

「くしゅん!」

撫子「ん?今年も始まった?」

「うん、そろそろ花粉症の時期で」

めぐみ「ハックション!!あー!」

撫子「めぐみ、あー!はやめなさい。親父っぽいよ」

美穂「三人とも花粉症なのー?」

撫子「いや、私は違うけれど藍とめぐみは花粉症」

めぐみ「親父っぽいって……これが私の素なのに……」

撫子「素で親父か」

めぐみ「ひどっ!」

美穂「大変そうねー」

撫子「そうだね。私達にできることはなにもない」

「あーもう杉大っ嫌い!杉切ってきてよ!」

撫子「いや、そんなのできないでしょ」

美穂「さすがの私もそれは無理だよ~」

撫子「(いや、八重野家なら山の1つや2つ平気で購入できそう)」

めぐみ「私は鼻がとにかくやばい」ズズー

撫子「はい、ティッシュ」

めぐみ「ありがと、撫子」ビー

「私は鼻と目が、鼻はマスクで守れるけれど目はそうはいかないから」

美穂「あれ?なんかゴーグルなかったっけ?あのダサいやつ」

「うん、あるけれどダサいからつけたくないの」

撫子「めぐみは似合いそう」

めぐみ「私はダサいのが似合うと!?」

「これはなってみなきゃわからないよ2人とも」

撫子「なりたくないね」

美穂「うん」

めぐみ「冷やかす撫子にはなる呪いをかけておこう」

撫子「やめなさい」バシ

めぐみ「痛っハックション!あーちっくしょー」

撫子「ちっくしょーまで、もう親父確定だね」

めぐみ「もうこれ癖なの!治らないよ!!」

第123話 花粉症 終わり

312 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/23 15:42:03.97 ciStQY5Ao 196/697

第124話 カノープスを見に行こう

花子「カノープスが見たいし!」

櫻子「かのーぷす?なんだそりゃ」

花子「星だし!冬にしか見られない」

花子「南天の地平線上に位置して-0.7等、でも大気の散乱の影響で赤く暗く見えるんだし」

櫻子「???」

花子「早い話が、南の地平線が見えてなきゃ見られない星なんだし」

撫子「南の地平線ねぇ~。この付近だと山があるからねぇー。山の上に登らなきゃね」

花子「一回見てみたいし、なかなか見られないから見ると長生きできる星なんだし寿星って中国では呼ばれているらしいし」

櫻子「こんな時期に行かなくても、もっと暖かい時期に行けば?」

花子「櫻子はなにもわかってないし!カノープスは冬の星だから今の時期しか見れないんだし!」

撫子「う~ん、お父さんに言えば連れて行ってもらえるかな?」

花子「ホントかし!?」

撫子「ちょっと聞いてみる」

大室父「おお、いいぞ。連れて行ってやる。南の地平線だと○○山の展望台から見えるかな」

花子「ありがとうだし!お父さん」

大室父「なに、可愛い娘のたのみだ。断るわけにはいかない」

撫子「櫻子も来る?」

櫻子「えー、外寒い~星興味ない~」

花子「じゃあ、花子達行っちゃうし、櫻子は1人でお留守番だし」

櫻子「えっ、じゃあ行くー!!」



313 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/23 15:42:32.24 ciStQY5Ao 197/697

展望台

花子「わぁーすごい星空だし!」

撫子「今日は晴天だからね」

櫻子「す、すごい……いつも山があるけれど今日は地平線まで見える!」

花子「さてと、早速探すし」

撫子「どこにあるの?」

花子「冬の大三角形、シリウス、ベテルギウス、プロキオンのうち、シリウスとベテルギウスの真ん中から南に辿って行くとあるんだし」

櫻子「尻薄?」

撫子「シリウスとベテルギウスってあの明るい星とオリオン座の赤い星?」

花子「それだし」

撫子「んー。わからないなー」

花子「本来は明るい白い星なんだけど、大気の散乱の影響で暗い赤い星だから見つからないかも」

櫻子「あれ?あれじゃない花子?」

花子「ん?見つかったかし?」

櫻子「ほら、地平線の近くで揺らめいてる!」

花子「あ、あれかし!?櫻子よくやったし!」

撫子「ああ、私にも見えた。これで長寿になれるね」

花子「やったし!」

大室父「見つけたか、もう少し見ていくか?」

花子「ううん、もう見えたからいいし、これ以上外に出てると寒くて風邪ひいちゃうし」

大室父「じゃあ帰ろうか」

花子「だし!」

第124話 カノープスを見に行こう 終わり

314 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/25 21:54:53.87 ozvHL3aBo 198/697

第125話 花子の運動会 1

日曜日

花子「それじゃあ運動会行ってくるし!」

櫻子「ういーいってらっしゃいー」ネムネム

撫子「いってらっしゃい花子、後で応援に行くよ」

花子「ありがとうだし!撫子お姉ちゃん」

学校

こころ「明日運動会だね~」

花子「い、いや今日だし!?」

未来「今日だよ!」

みさき「き、緊張してきたわ」

花子「みさきは何に出るんだし?」

みさき「大玉転がしと赤組白組対抗リレーよ」

未来「えっ、じゃあ花子様と同じじゃん。対抗リレーの方」

みさき「えっ!?本当!?花子赤組?」

花子「赤組だし」

みさき「じゃあ、みさきと同じね」

花子「よろしくだし、一緒にがんばるし!」

みさき「は、花子とはライバルがよかったわ!でも、どうしても花子が一緒に戦いたいっていうなら協力してあげないこともないわ///」

こころ「みさきち~素直になりなよ~」

みさき「えっ!?な!なんのことかしら!?///」

花子「??」

未来「私たちは白組だね!」

こころ「花子様と一緒だぁ~」

花子「だから、違うし!?」

先生「えーそれではー皆さんそろそろ時間なので校庭に集合してくださーい」

児童「はーい」

未来「じゃあ、いこっか?」

こころ「うん」

花子「行くし」

みさき「そうね」

ザッ

第125話 花子の運動会 1 終わり

316 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/26 16:54:33.82 5RTbgP48o 199/697

第126話 花子の運動会 2

撫子「そろそろ、花子の運動会が始まる頃だね」

櫻子「そうだねー」

撫子「じゃあ行こっか?」

櫻子「えっ!なんで!私関係無いじゃん!」

撫子「妹の勇姿を見に行くのは姉として当然でしょ」

櫻子「ねーちゃんだけ行ってくればいいじゃん!」

撫子「しょうがないなぁー、後でアイスおごってあげるから一緒に行くよ」

櫻子「えっ!アイス!?わかったじゃあ一緒に行く!」

撫子「(全く単純なんだから)」

学校

校長先生「えー皆さんお集まりになったかな。今日は天気もよく、皆さんの日頃の行いのよさが現れたようで――」

こころ「話ながいね~」

花子「我慢しろし」

未来「あっ、あれ花子様のお姉ちゃん達じゃない?」

花子「えっ?」

櫻子・撫子

花子「あっ、本当だし、櫻子まで来てくれたのかし」

校長先生「――ということで、第58回八森小学校運動会を始めます」

「「「わーわー!!」」」

未来「とうとう始まったね!」

こころ「がんばるぞ~」

みさき「花子には負けないもん!」

花子「いやだから花子とみさきは同じ組だし!」

みさき「あっ、そうだった」

アナウンス「それでは、第一種目目大玉転がしを始めます」

アナウンス「2年生は入場口に集まってください」

撫子「花子がでるね」

櫻子「えっ!もうでんの!応援しよ」

櫻子「花子ーがんばれよ~!!」

撫子「(ふふ、なんだかんだいって妹思いなんだから)」




317 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/26 16:55:03.27 5RTbgP48o 200/697

櫻子「花子ーがんばれよ~!!」

未来「花子様!お姉ちゃんが応援してるよ!」

花子「逆になんか恥ずかしいし……」カァー

こころ「はぁーい、頑張りまーす!」

花子「なんでこころが答えるし!?」

櫻子「こころちゃんも未来ちゃんもがんばれよ~!違う組だけど!」

未来「はぁーい!」

櫻子「みさきちゃんは花子と一緒にがんばれよ~!!」

みさき「えっ!?は、はいぃ~」

花子「も、もう恥ずかしいからやめろし!櫻子!!」

櫻子「ちぇっ、花子のやつせっかくお姉ちゃんが応援に来てやってるのに釣れないやつ」

アナウンス「それでは位置についてクダサーイ」

アナウンス「よーぃ、ドン!!」

第126話 花子の運動会 2 終わり

318 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/27 19:00:29.91 tWCIRe7No 201/697

第127話 花子の運動会 3

「「「わーわー」」」

アナウンサー「さぁ、始まりました!赤組、白組一斉にスタートです!」

アナウンサー「この競技は大玉を6人一組でレールにそって転がして、コーンを回ってまた戻ってくるというものです」

未来「私たちは最後だね!」

こころ「そうだね~」

未来「花子様とみさきちも最後だよ!」

こころ「え~そうだったんだ~」

未来「最後は花子様と対戦することになるね!」

こころ「えぇ~!勝てないよ~」

未来「大丈夫!あっちには足を引っ張るみさきちがいるから!」

こころ「みさきちもちゃんとできるって~」

アナウンサー「さぁ!ラストスパート!赤組優勢のゴールです!白組の子は頑張ってください!」

花子「みさき、行くし!」

みさき「もちろんよ!」

ゴロゴロ

みさきと花子は球の左右を務めた。これは右や左に曲がる大玉転がしに撮って

未来「じゃあこころちゃん!それに皆!行こう」

こころ・その他「はーい」

未来「こころは球の左側ね。私は右側やるから」

未来「他の人は後ろから押してね!」

「はーい。未来ちゃん今日カッコイイねー」

未来「えっ!そ、そう?///」

未来「じゃあ、行くよ!」

ゴロゴロ

アナウンサー「白組は今コロがし始めました!頑張って追いついてください!」

みさき「どうやら、未来達に勝ってるみたいね!」

花子「油断は禁物だし!一瞬の油断が命取りだし!」

みさき「大丈夫よこれだけ離しておけば」

「私達前見えないんで花子様とみさきちゃんお願いね~」

みさき「よ~し、順調順調!このまま転がすわよ!」

みさきは油断していてレールから球が外れたことに気がつかなかった

ガタ

みさき「!!!」

第127話 花子の運動会 3 終わり

319 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/27 19:22:51.44 tWCIRe7No 202/697


第128話 花子の運動会 4

花子「ちょっ!みさき!カーブだったし!レールから外れたし!!」

みさき「は、花子がそっち押しすぎたんでしょ!私のせいじゃないわ!」

花子「わかったし!それでいいからレールに戻す作業するし!」

6人「う~ん!よいしょ!」

ガタッ

アナウンサー「おおっと!赤組大玉がレールから外れてしまいました!これを戻すのは一苦労!それに引き換え白組はどんどん距離を縮めていきます!」

未来「うんしょ!次、右カーブだから!こころ押してね」

こころ「りょーかいー」グッ

赤組A「まだなんとかならないの!?」

花子「大玉が重くてなかなか乗っからないし……」

みさき「(わ、私のせいだ!私が油断しなければ……)」

みさき「み、皆!力を合わせて一斉に押そう!」

赤組B「そ、そうだね!」

「「「じゃあ、いくよ~一斉のせっ!!!」」」

ゴト

「「「乗った!!」」」

花子「さぁ、ここから巻き返すし!」

みさき「……」

花子「みさき?どうしたし?」

みさき「ごめん……」

花子「今は謝るより先にやることがあるし!」

みさき「そうね!皆慎重にだけど速くいくわよ!」

「うん!!」

アナウンサー「おおっと、赤組ようやく復帰だぁ!しかし、白組はもうコーンを回り始めている!」

花子「みさき!コーンは右回りでいくし!花子に考えがあるし!」

みさき「考えってなに?」

花子「本来はコーンにぶつからないように大回りするけれど、それだとその分時間かかるし」

花子「だから、敢えてコーンスレスレを狙うし!」

花子「みさきは左担当だから、大玉を右から左に回転させる、そして花子は右側でコーンをまたいで突っ立ってるし」

花子「そうすると、大玉が花子を軸にしてくるっと回る。これで、時間が短縮できるはずだし!」

みさき「なるほど。それなら確かに普通に回るよりショートカットできるわね」

「「さすが花子様!私たちは何すればいいの?」」

花子「後、押す人はコーン付近に来たら、スピードダウン頼むし、スピードがつきすぎてても回れないから」

花子「そして、周り終わったら一気に加速するし!」

そして、赤組はコーン付近まで来た



320 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/02/27 19:23:19.68 tWCIRe7No 203/697

みさき「じゃあ、行くわよ!」

花子「押すのやめ!!」

「「はい」」

コロコロ

みさき「くっ、スッスッスッス」

くるり

花子「成功だし!!」

花子「じゃあ、後は一気に加速だし!!」

「「「おおぉーー!!」」」

アナウンサー「おおっと、赤組はコーンをうまく回ったー!これは白組に近づきました!」

アナウンサー「まだどっちが勝つかわからない!両チームともがんばってください!!」

最後の直線

未来「私達も後ろに回るよ!」

こころ「うん!」

ゴロゴロゴロゴロ

花子「みさき、こっちも後ろに回るし!」

みさき「わかったわ!」

ゴロゴロゴロゴロ

アナウンサー「最後の直線に入りました!白組と赤組の差は3メートルほどでしょうか?」

みさき「うおぉおおおおお!」

アナウンサー「赤組距離を詰めます!」

未来「こころちゃん!加速だよ!」

こころ「うぐぐ!」

アナウンサー「ゴールしました!!ゴールしたのは……」



















アナウンサー「白組です!僅差で白組の勝利です。おめでとうございます!」


赤組本陣

みさき「ごめんなさい。負けちゃいました……」

「「まぁしょうがないよ。私達も何度かミスしたし」」

花子「うん。しょうがなかったよ。それにラストのみさきのがんばりはすごかったし」

みさき「あ、ありがとう」

第128話 花子の運動会 4 終わり

321 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/01 06:39:03.73 wbezg9KZo 204/697

第129話 花子の運動会 5

アナウンサー「次は借り物競走。借り物競走でーす。出場者は入場ゲートに集まってください」

花子「じゃあ、いってくるし!」

未来「あっがんばってねー」

こころ「がんばってねー」

みさき「……花子だけでるなんて」


先生「えっ?2年生の出場者が熱中症で倒れた?1人足りない?」

先生「どうしようかしら……」

みさき「あの!私でます!」

先生「えっ!?でも高崎ちゃんは出場者じゃ……」

みさき「足りないんですよね?それならでます」

先生「そ、そう。それは助かるけれどどういうルールか分かる?」

みさき「箱の中にある紙に書いてあるものを借りてきて一緒にゴールすればいいんですよね?」

先生「わかってるなら大丈夫そうね。じゃあ高崎さんお願いできるかしら?」

みさき「はい!(これで花子と一緒に……)」


花子「あれ?みさきはこの競技出ないんじゃ」

みさき「でることになったのよ!花子勝負よ!」

花子「だから、花子とみさきは同じ組だって」

みさき「速くゴールしたものの勝ちね」

花子「聞いてないし」

アナウンサー「それでは始めます。よーいスタート」

ダッ!

ガサゴソ

花子「こ、これは……」

みさき「えっ?そんな無理よ」

花子「みさきは何だった?」

みさき「お姉ちゃんって書いてある。みさきお姉ちゃん居ないのに」

花子「じゃあ、撫子お姉ちゃんが来てるから。撫子お姉ちゃんと一緒に走ればいいし。頼りになるし」

みさき「ありがとう花子」

花子「それにしても花子は……」


みさき「撫子さん!手伝ってください」

撫子「えっ!?いいけど、なにを貸せばいいの?」

みさき「撫子さんです!」

撫子「えっ!?」

みさき「この紙見てください」

撫子「お姉ちゃん……そういうことわかったよ」

みさき「ありがとうございます!」

撫子「じゃあ、ゴールまで走ろう」



322 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/01 06:39:33.04 wbezg9KZo 205/697


花子「櫻子……一緒に走るし」

櫻子「なんだよ、花子もお姉ちゃんって紙だったのか?」

花子「ち、ちがうし!いいから一緒に走るし!」グッ

櫻子「ちょっ」


みさき「(さすが、花子のお姉さん。運動もできるわ)」

みさき「(ゴールまで後少し)」

櫻子「待て―!!」

みさき「!!」

撫子「みさきちゃん!スピードアップだよ」

みさき「はい!」

花子「櫻子!?そんな本気にならなくていいし」ハァハァ

櫻子「なにをー!!こんぐらいでへばるなよ!!ねーちゃんに負けたくないだろ!」

ダッダッダ

花子「ど、どうでもいいし」



撫子「はい、ゴール」

みさき「ありがとうございました」ハァハァ

撫子「ちょっと無理させちゃったかな?ごめんね」

みさき「いえ、花子に勝てたしいいんです」

櫻子「きぃー!花子がもっと速く走れば!!」

花子「……」

櫻子「ところで、花子の紙にはなんて書いてあったの?」

花子「ひ、秘密だし!!」

櫻子「いいじゃん見せろよー減るもんじゃないし」

花子「や、やめろし」ジタバタ

パラパラ、ピラ

大好きなもの

櫻子「大好きな……もの……?」

花子「み、見るな―!!」ガスッ

櫻子「ふがっ!?」

第129話 花子の運動会 5 終わり

325 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/02 14:24:46.95 UXnOBUVjo 206/697

第130話 花子の運動会 6

アナウンサー「それでは午前の部を終わります」

アナウンサー「途中結果を発表します」

アナウンサー「赤組は……341点です」

アナウンサー「白組は……345点です」

アナウンサー「僅差なので両方ともがんばってください!」

花子「お昼にするし!」

こころ「そうだねー」

未来「お昼のお弁当持ってきてるの?」

花子「そういえば、撫子お姉ちゃんが後で届けてくれるって言ってたんだった」

こころ「ほへー姉妹がいるといいなー」

花子「撫子お姉ちゃん!お弁当持ってきたし?」

撫子「うん。あるよ、一緒に食べる?それともお友達と食べる?」

未来「私達も花子ちゃんのお姉ちゃん達と一緒に食べようよ!」

こころ「そうだねー」

みさき「撫子さんにはお世話になったしそれがいいわね」

花子「らしいし」

撫子「じゃあ、一緒に食べよっか皆も」

櫻子「よーし、じゃあみんな弁当を開放するのだ!」

花子「櫻子はつまみ食いしたいだけだし」

未来「私はのり弁当にタコさんウィンナーと卵焼きだよ!」

櫻子「うぉーうまそーウィンナー一つもらっていい?」

未来「いいですよ」

櫻子「ラッキー」パクッ

櫻子「うめぇー!うちの弁当もあげるから」

撫子「のり弁当に、魚のフライ。きんぴらごぼうだけどね」

みさき「野菜中心なんですね!」

撫子「家はヘルシー指向だから。櫻子は肉がいいっていうけれど」

櫻子「だって、肉のほうが美味しいじゃん!」

未来「じゃあ、いただきます。魚のフライいいですか?」

撫子「いいよ」

未来「モグモグ。美味しいです!」

撫子「そっか、お口にあってよかった。どうぞ、みんなもいっぱい作ってきたから」

櫻子「私は、みんなの弁当つまみ食いしよ」

こころ「いいですよ~」

みさき「私のも交換してもいいですよ」

第130話 花子の運動会 6 終わり

327 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/04 18:38:33.84 LJNZLciPo 207/697

第131話 花子の運動会 7

アナウンサー「それでは午後の部を始めます」

アナウンサー「午後の部の始めは保護者リレーです」

アナウンサー「保護者リレーは赤組白組双方の保護者の方を10人募集します」

アナウンサー「これは、得点には反映されませんので興味のある方は出場なさってください」

櫻子「ねーちゃん保護者リレーだって!でようでよう!」

撫子「えっ、私もでるの?私保護者じゃないし」

未来「撫子さんがでるんですか!?」

こころ「えっ、撫子さんが!?」

ガヤガヤ

「大室さんのお姉ちゃんがでるんだって!」

ガヤガヤ

撫子「ちょっ!なんか広まってってるし」

花子「仕方ないし、大室家の血筋なんだし……」

花子「花子も撫子お姉ちゃんが走るところみたいし」

櫻子「私はいいのかよー!!」

撫子「仕方ないなー出ようか」

アナウンサー「あと、赤組1人でーす!」

櫻子「はいはーい、うちの長女がでます!」

撫子「はい、大室撫子参加で」

アナウンサー「はい、わかりました。たった今保護者リレー締めきりましたー」



328 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/04 18:39:00.63 LJNZLciPo 208/697

ガヤガヤ

みさき「お父さん達が多いわね」

花子「みさきのお父さんも来たのかし?」

みさき「ええ、ほらあそこに」

花子「うちの両親は今日仕事だし」

みさき「そう……」

花子「でも、お姉ちゃん達が来てくれたから寂しくないし」

みさき「それはよかったわ」

未来「私のお父さんこのリレーに出るって!」

花子「えっ!そうなのかし?」

未来「しかもアンカー」

花子「撫子お姉ちゃんはどうなんだし?」

撫子「私もアンカー……」

未来「相馬家VS大室家ね!」

撫子「いやいや、さすがに男の人には勝てないよ」

相馬父「君が撫子ちゃんかい?」

撫子「あ、はい」

相馬父「未来が家に遊びにいったときにお世話になったみたいで、ありがとう」

撫子「いえいえ」

相馬父「でも、このリレー手は抜かないよ」

撫子「そ、そうですか。よろしくお願いしますね」

第131話 花子の運動会 7 終わり


329 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/04 20:19:23.21 LJNZLciPo 209/697

第132話 花子の運動会 8

アナウンサー「それでは位置について、よーい、スタート!!」

わーガヤガヤ

アナウンサー「まず、一人目のお父さん達が走り出しました!」

アナウンサー「赤組が優勢です!赤組のお父さんが優勢です!」

アナウンサー「赤組がバトンを渡しました!今赤組がバトンを渡しました二人目です!」

アナウンサー「遅れて白組がバトンをつなぎました!」

白組「うぉおおおおおおおお!」

アナウンサー「二人目です。おお、白組速い!白組がぐいぐい赤組に食らいつきます!白組のお父さん速い!」

白組「僕はお父さんじゃない!叔父だ!!」

「叔父さんがんばって!」

アナウンサー「追い抜いた!追い抜きました!!」

アナウンサー「次は3人目です!」

………

アナウンサー「9人目まで来ました!以前白組が赤組を追い抜いています」

アナウンサー「その距離は、10mといったところでしょうか」

アナウンサー「この校庭は一周200mです。この10mの差、縮まらずに白組が逃げ切るのか。赤組が食いつくのかアンカーに期待です!」

こころ「白組が勝ちそうだね!」

未来「お父さんがヘマしなければね」

花子「未来のお父さんは運動できるのかし?」

未来「学生時代はテニスやってたって言ってたからそこそこはできるはず」

相馬父「撫子ちゃん、悪いけれど未来も見てるから本気で逃げさせてもらうよ」

撫子「わかりました。私も本気でやりましょう」

アナウンサー「今、白組アンカーにバトンが渡されました。おおっと速い!速い」

赤組「へぇへぇ……がんばって」

撫子「了解です」

アナウンサー「今、赤組にもバトンが渡されました。距離は伸びて15mほどでしょうか?がんばってください!」

撫子「」タッタッタッタ

撫子「(第一コーナ、できるだけインコースを狙って)」タッタッタッタ

アナウンサー「おおっと、赤組のお姉さんも速い!ものすごい速さです!白組の人にも引けを取りません」

アナウンサー「ただ、ほぼ、互角の速度!追いつくまではいけなさそうです!」

櫻子「ねーちゃん!がんばれー!!」

花子「撫子お姉ちゃん、がんばって!!」

こころ「撫子お姉さんがんばってよー」

未来「……」



330 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/04 20:19:50.78 LJNZLciPo 210/697

撫子「(そして、コーナーを曲がり終わった後、ここで加速!!)」タタタッタタ

アナウンサー「おっと、赤組のお姉さんはここで更にスピードアップ、白組にグングン追いついて行きます!」

相馬父「(ふっふ、速いね。でも、負けられないよ!未来が見てるもの!)」

相馬父「(未来、お父さん頑張ってるからね!見ててねってええ!!)」

未来「撫子お姉さんがんばってーーーー!!!!」

相馬父「な、なんでーーーー!!」ガーン

アナウンサー「おおっとここに来て白組のお父さんは急に減速」

撫子「(よし、この直線で追い越せる!)」

相馬父「ち、ちくしょー!!娘に勇姿を見せてやろうとしたのにー!!」

相馬父「意地でも負けられない!!」ダッ

アナウンサー「おおっと、またここに来て白組のお父さんスピードアップ。赤組のお姉さんは白組のお父さんの後ろに並びました!!これはどうなるかわからない!!」

撫子「(第3、第4コーナー。ここもイン側を攻めよう)」タタタタ

相馬父「(おおっと、イン側は入らせないぞ)」

撫子「(やばい、体が大きくて前にいけない)」

撫子「(一瞬でもアウトに出たら遅れをとる)」

撫子「(インは譲れない……)」

相馬父「ハッハッハッハ」

撫子「(ここまで無呼吸のダッシュ。相手は疲れてきて有酸素運動に変わっている)」

撫子「(200mを無呼吸で走り切るのは意外ときつい。でも私は大丈夫。まだ行ける)」

撫子「(ということは直線で勝てる見込みがある)」

アナウンサー「第4コーナーは白組のお父さんが優勢で抜けました。さあ最後のラストスパートです!」

アナウンサー「直線をつっきってください!!」

相馬父「ハッハッハッハ」ダッダッダッダ

撫子「(んーーーー)」ダダダダダダダ



331 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/04 20:20:17.58 LJNZLciPo 211/697

アナウンサー「!!」

相馬父「!!」

アナウンサー「な、並びました!!さぁ、勝つのはどっちでしょう!?」

撫子「(最後の一絞り!!)」ダダダダダダダ

相馬父「ハッハッハッハ」ダダダダダ

アナウンサー「ゴールテープを切りました!勝者は……赤組です!!」

赤組「わぁああああああああああ!!!!」

花子「撫子お姉ちゃんすごいし!!!」

櫻子「さすがねーちゃん!」

こころ「花子のお姉ちゃんすごいのー」

未来「す、すごいね!!」

みさき「わぁーすごいわ!」キラキラ

撫子「はぁはぁはぁはぁ」ドクドクドクドク

相馬父「ぜぇぜぇぜぇ」

相馬父「な、撫子ちゃん……すごかったよ……完敗だ……」

撫子「いえいえ……こちらこそ……」

相馬父「いい試合だったよ。握手いいかな?」

撫子「はい」

ガシッ!

未来「もー、お父さん!しっかりしてよね!!」

相馬父「はっはっは、申し訳ない」

未来「まぁ、撫子お姉さんがカッコ良かったからいいけれど」

相馬父「ええー!パパはー!?」

未来「ぱ、パパっていうの禁止!!」カァー

花子「撫子お姉ちゃんお疲れ様。はい、これ水だし」

撫子「ありがとう花子」

撫子「次は花子の番だね」

花子「頑張るし」

相馬父「未来、花子ちゃんに勝つんだよ!」

未来「うん、頑張る!」

相馬父「そうだ!その意気だ!」

第132話 花子の運動会 8 終わり

332 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/05 17:17:53.30 zrDZzi4Eo 212/697

第133話 花子の運動会 9

アナウンサー「それでは最終種目になりました赤組白組対抗リレーです」

アナウンサー「その前に、赤組白組双方の点数を発表します」

アナウンサー「白組は673点、赤組は648点」

アナウンサー「赤組は白組に25点差で負けています頑張ってください」

アナウンサー「最終種目の赤組白組対抗リレーはアンカーがゴールしたときにリードしていた秒数×10で計算されます」

アナウンサー「十分赤組も巻き返しがきくのでがんばってください」

こころ「どういうこと?」

花子「ん?」

こころ「今の点数の話」

花子「ああ、例えば赤組のアンカーが先にゴールしたとするし」

花子「その5秒後に白組のアンカーがゴールしたとすると10倍されて50点が赤組に加算されるんだし」

こころ「なるほどーさすが花子様わかりやすい!」

未来「私たちは白組の応援だよ!」

こころ「でも、花子様とみさきちが赤組」

未来「そ、それはそうだけど……なんで同じ組じゃなかったんだろ」

花子「じゃあ、行ってくるし」

みさき「私も行ってくるわ!」

アナウンサー「最初は1年生からです。1学年赤組、白組それぞれ二人づつならんでください」

みさき「ドキドキするわね」ドキドキ

花子「そうだし」ドキドキ



333 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/05 17:18:22.88 zrDZzi4Eo 213/697

みさき「うまく走れるかしら?私が花子にバトンを渡すのよね?」

花子「がんばれし」

アナウンサー「それでは一年生の子用意はいいかなー?」

「「はーい」」

アナウンサー「それでは、よーい、スタート!」

アナウンサー「さぁ、始まりました!最終種目の赤組白組対抗リレーが今始まりました!」

アナウンサー「下級生はハーフラリーで100mまで行った所でバトンをつなぎます!」

「ハイ!がんばって!」

アナウンサー「白組が出ました!白組が最初にバトンをつなぎました!」

「はぁはぁ、はい!」

アナウンサー「続いて赤組です!」

みさき「それじゃあ、並んでくるね!」

花子「がんばるし!反対側でみさきが来るのを待ってるし!」

みさき「///」

アナウンサー「戻って来ました。戻ってきたのはまだ白組優勢です!」

アナウンサー「今バトンを渡しました」

アナウンサー「そして、赤組は来ました」

みさき「がんばって!ここまで来たらお姉さんが引き継いであげるから」

「はぁはぁ、ハイ!」

みさき「行くわよ」ドタタタ

アナウンサー「今、赤組にバトンが引き継がれました!差は10mほどです!」

第133話 花子の運動会 9 終わり

334 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/06 18:39:33.66 1K4jwKIUo 214/697

第134話 花子の運動会 10

みさき「(全力疾走よ!)」タッタッタッタ

みさき「(コーナーの攻め方は……)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~

みさき「なんで撫子お姉さんはそんなに速く走れるの?」

撫子「それはね。できるだけコーナーをイン気味。ラインにそって走るんだよ」

撫子「後は、息を我慢して力を出す……かな。直線はそれで加速するよ」

みさき「へぇ……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

みさき「(コーナーはラインにそって走る!)」タッタッタッタ

アナウンサー「赤組が白組に徐々に近づいています!がんばってください!」

みさき「(そして、コーナーを抜けたら全力疾走!無呼吸で)」タタタタ

白組「はっはっはっは」タッタッタッタ

みさき「(よし!並んだわ!)」タタタタ

アナウンサー「赤組と白組が並びました!」

みさき「(花子が見えてきた!バトンの受け渡し方は……)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

花子「みさき、バトンの受け渡しの練習をするし!」

みさき「えっ!そんなもの練習しなくても普通に渡せばいいじゃない」

花子「意外と難しいんだし!試しにやってみるし!」

みさき「行くわよ花子!!」タッタッタッタ

花子「」タッタッタッタ

みさき「ちょっと、なんで花子も走りだすのよ!!」

花子「そうしないと、止まった状態からだとバトンが渡しづらいからだし」

花子「試しにとまった状態からやってみるし?」

みさき「もう一度行くわよ花子!」タッタッタッタ

花子「」

みさき「はい」バシッ

みさき「っとととと」

花子「ねっ?渡しづらいし?」

みさき「確かにそうね」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



335 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/06 18:40:07.37 1K4jwKIUo 215/697

みさき「(花子は渡す前に走りだすからもうちょっとね!)」タッタッタッタ

花子「みさき!もう少しだし!」

白組の子2「ファイトーもう少しだよー!」

花子「」タッタッタッタ

みさき「はい!!」

花子「」バシッ

白組の子1「はい!」

白組の子2「あっ!!バトン落としちゃった!!」

花子「(ちゃんと練習しておいてよかったし)」

アナウンサー「おおっとここで白組バトンをうまく引き継げなかった!」

第134話 花子の運動会 10 終わり

336 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/07 19:47:53.46 d/RzMYreo 216/697

第135話 花子の運動会 11

アナウンサー「さぁ2年生の二人目になりました!両方ともがんばってください!」

花子「(ここで、さらに引き離すし!)」

櫻子「花子ー!!がんばれー!!」

花子「(恥ずかしいからやめろし!気が散るし!)」

アナウンサー「ぐんぐんと白組と赤組の差が広まります!白組の子がんばってください!」

花子「(目標は20m引き離すことだし!)」

こころ「さすが花子様だねー速い」

未来「そうだね。花子様が赤組にいるなんてなんて強敵」

花子「(あと半分!)」タッタッタッタ

こころ「ねぇ、撫子お姉さん、なんで花子様も撫子お姉さんも走るの得意なの?」

撫子「んー、なんでだろう……小さいときから走り回ってたからかな?」

こころ「私は運動してないからしょうがないや~」

未来「私は運動してるけれど、花子様に勝てないー!!」

撫子「(本当は遺伝子だなんて言えないし、言いたくない……)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「撫子って走るの速いよね?ていうかスポーツ全般的に得意だよね?」

撫子「ん?まぁね。うちの家系はみんなスポーツ得意だよ」

「羨ましいな~」

めぐみ「その代わりに胸の発育が……」

撫子「」バシッ!

めぐみ「いったぁー!!ごめん!撫子!許してー!」

撫子「許さん!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

撫子「(運動神経なんて要らなかったのに)」ポロポロ

未来「な、撫子お姉さんが泣いてるよー!!どうしてー!!?」

アナウンサー「今、赤組がバトンを引き継ぎました!白組は最終コーナーを回ったところです!」

アナウンサー「その距離20mほどでしょうか!挽回できるようにがんばってください!!」

花子「ふぅふぅ」

みさき「お疲れ様花子」

花子「はぁはぁ、うん!赤組は勝つし!」

みさき「そうね!」

第135話 花子の運動会 11 終わり

340 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/08 22:05:31.44 PLvGF3M4o 217/697

第136話 花子の運動会 12

そして、何回か白組と赤組の順位は交代したのち、赤組がリードした


アナウンサー「最後のアンカーです!がんばってください!」

花子「これは……どちらが勝つかわからないし!」

未来「白組がんばれー!!」

みさき「赤組がんばれー!」

こころ「んー?赤組がんばれー!」

花子「だから、こころは白組だし!」

こころ「そーだったねーじゃあ白組がんばれー!」

花子「25点差だから、赤組は白組を2.5秒も離さないと勝てないし」

花子「距離にして20mほどだし!」

みさき「今の距離は!?」

花子「わからないけれど、赤組が第2コーナー曲がった付近で白組が第1コーナー曲がってるから20mぐらいは離れてると思うし!」

みさき「それなら大丈夫ね!」

アナウンサー「さあ、赤組は直線コースに入りました!ぐんぐんスピードを上げていきます」

未来「白組がんばれ!白組頑張れ!」

アナウンサー「ここで、白組も直線コースに入りました!白組もスピードを上げていきます!」

こころ「わぁーさすが6年生速いねー!」

みさき「赤組がんばれー!がんばるのよー!!」

櫻子「赤組がんばれー!!」

撫子「花子は応援しないの?」

花子「そ、そうだし!赤組頑張れ―!!」

「「「赤組赤組!!」」」

「「「白組白組!!」」」



341 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/08 22:06:07.15 PLvGF3M4o 218/697

アナウンサー「応援も凄まじい熱狂です!双方ともがんばってください!」

花子「やっぱり、200mは長いし」

アナウンサー「赤組第四コーナーに入りました!おっと、白組も先ほどから赤組に近づいていってます!」

花子「逃げ切るしーー!!!」

みさき「逃げ切って!!」

未来「がんばれー!あとちょっとだよー!!」

こころ「がんばれー!!」

アナウンサー「赤組最後の直線です!」

アナウンサー「白組も第四コーナーを曲がり切りました!」

櫻子「あっかぐみ!あっかぐみ!」

花子「赤組頑張るし―!!」

みさき「がんばって!!」

アナウンサー「今赤組がゴールテープを切りました!」

みさき「よし!」

花子「ここからは後何秒白組が遅れてくるかだし!」

みさき「1,2」

アナウンサー「ただいまゴールしました!白組もただいまゴールしました!」

アナウンサー「赤組白組対抗リレーの勝者は赤組ですが、最終結果は点数で発表します」

花子「び、微妙なところだし!ぎりぎり0.5秒たってなかったかもだし」

みさき「ドキドキ」

櫻子「勝ってるといいな!花子」

花子「そ、そうだし」

アナウンサー「では、結果発表です」

アナウンサー「まず、100点台から」

アナウンサー「赤組は6、白組も6です」

アナウンサー「次は1点台です。赤組が1、白組が6です」

アナウンサー「最後に10点台です。赤組が7,白組が7です」

アナウンサー「ということで、今回の勝者は白組です!おめでとうございます白組の人たち」パチパチ

アナウンサー「惜しくも赤組の子達は負けてしまいましたが大健闘でした!」

みさき「負けちゃったね」

花子「まぁ、仕方ないし」

未来「やったー!こころちゃん!私達が勝ったよ」ピョンピョン

こころ「やったねー!!」

撫子「まぁ、みんなよく頑張った!」

櫻子「今年は花子の組は負けかー来年に期待だな!」

第136話 花子の運動会 12 終わり

344 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/09 08:21:50.42 DyOfFwB0o 219/697

撫かの編安価>>345

345 : VIPに... - 2013/03/09 08:27:20.87 QTRRC9fao 220/697

美穂様

346 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/09 09:40:47.17 DyOfFwB0o 221/697

第137話 美穂様とデート 1

prrrrr

撫子「はい」

美穂『撫子ー。明日暇?』

撫子「うん、暇だよ」

美穂『じゃあデートしない?』

撫子「いいけど、ホント美穂は唐突だね」

美穂『それが私なの。いきなり誘って困る撫子が見たいからねー』

撫子「全く。で、場所はどこにする?」

美穂『撫子の家に行くから待ってて』

撫子「わかった。何時頃?」

美穂『さぁ?』

撫子「さぁって……まぁ、いいよいつでも。朝から起きてるし」

美穂『ホント撫子は健康児ねー』

撫子「健康児って……じゃあ、また明日」

美穂『はーい』

翌日 朝7時
 
撫子「んー!」

タンタンタン

撫子「あっ、花子おはよう」

花子「撫子お姉ちゃんおはようだし!」

撫子「また、宇宙姉妹?それ好きだね」

花子「うん、面白いし」

ピーンポーン



347 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/09 09:41:15.79 DyOfFwB0o 222/697

花子「誰か来たし」

撫子「もしかして、美穂?こんな朝早くから」

ガチャ

美穂「来ちゃった」

撫子「早すぎ」

美穂「えーだって撫子の事考えてたら眠れなかったんだもん」

撫子「ただ早起きしただけでしょう、ぐっすり寝たいい顔してるよ」

美穂「あは。バレちゃった?」

撫子「どうぞ、上がって」

美穂「お邪魔しまーす」

美穂「おじゃましますね、花子ちゃん」

花子「あっ、美穂お姉ちゃんおはようだし」

美穂「やーん!花子ちゃん今日もかわいいー」ダキッ

花子「ちょっ、邪魔しないでほしいし!」

美穂「ええーいいじゃん」

撫子「花子の見たい番組見させてあげてください」

美穂「撫子がそこまでいうなら……ごめんね花子ちゃん。また、後で遊んであげるから」

花子「撫子お姉ちゃんと遊んでろし」

美穂「もう、おませちゃん」

撫子「美穂、いいから二階上がろう」

美穂「はーい」

第137話 美穂様とデート 1 終わり

348 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/09 12:13:53.21 DyOfFwB0o 223/697

第138話 美穂様とデート 2

撫子「全く、こんな朝早くから来ると思わなかったよ」

美穂「私は気まぐれだからね」

撫子「ホントだよ、全く」

美穂「さっきから、全くいいすぎー」

美穂「ねぇねぇ、そういえば、私達の関係って家族にバレてるの?」

撫子「櫻子は知らない。花子は知ってるっぽい」

美穂「やーん、花子ちゃんおませちゃん!」

撫子「花子は勘がいいからね。本当は隠していたかったんだけどね。両親にはバレてないのが幸い」

美穂「えー、いいじゃん♪」

撫子「美穂はそうやってバレてもいいってスタンスだけどさ、やっぱり、アブノーマルなのは否めないって」

美穂「好きな人のこと好きっていってなにが悪いの?」

撫子「そう言われるとあれだけど、とにかくダメなの!」

美穂「撫子ってからかうとおもしろーい」

撫子「からかってたのか……」

美穂「半分は本気だよ」

撫子「たまに私は美穂が本当に私のこと好きなのか疑問に思う」

美穂「もちろん、好きに決まってんじゃん。それは本当の気持ち」

撫子「そう、それならいいけど」

撫子「それにしても私達最初は気が合わなかったよね?」

美穂「そうだねーだって撫子なんか怖かったしー」

美穂「なんだこのクール気取ってる一匹狼はって思ってたよ」

撫子「うっ、人見知りしてただけです……」

撫子「私は外見からか、クールな印象与えてるみたいなんだよね」

美穂「実際クールだけどね」

撫子「そうかな」

美穂「喋り方とか女の子っぽくないよ」

撫子「女の子っぽい喋り方って?」

美穂「~わよ、とか語尾を伸ばすとか」

撫子「ですわよ口調は私はできないわ。語尾を伸ばすかぁ」

撫子「私撫子ですぅー」

美穂「うふ、今の録音しておいた」

撫子「や、やめて!」

美穂「ウソウソ。というか、私達の馴れ初めってどんなだったっけ?」

撫子「そうだね。今日はちょっと思い出話でもする?」

第138話 美穂様とデート 2 終わり

354 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/10 23:28:40.14 aOrcOg95o 224/697

第139話改 美穂様とデート 3 回想

撫子と美穂は2年のときに同じクラスになった
撫子と藍とめぐみは1年からの仲であった
そんな中美穂は席が近かった藍に話しかけられる

始業式の後のHR

「私、三輪藍です。よろしくね」

美穂「八重野美穂よろしく(いきなり話しかけられるとは)」

「それにしても後ろから2番目とは」

美穂「最初席が名前順だからいっつも後ろの方なんだよね」

「ああ、私も割りと後ろのことが多いよ。八重野さんは『や』だからね。『わ行』の人がいなかったら一番後ろになっちゃうね」

美穂「まぁ、私は視力がいいから後ろでもいいけれどね。それに教室が広く見えるし。三輪さんは前と後ろどっちが好き?」

「私は前の方がいいかな、前だと先生の授業受けてるって感じがするんだよね」

美穂「へぇー、三輪さんって真面目なんだね」

めぐみ「藍ー!また同じクラスだね!」

撫子「よろしくね」

「うん、私もよろしく!めぐみ、撫子!」

美穂「(一年のときからの友達かぁ、既に作られた友だちの輪に入るのは難しいんだよね。でも、せっかくの機会、やっぱり友達が居たほうが面白いもんね)」

美穂「私は八重野美穂です。三輪さんの後ろの席担当です」

めぐみ「八重野さん?あはは、後ろの席担当っておもしろいね」

美穂「よろしくね(よしつかみはうまくいった。やればできる)」

めぐみ「私は園川めぐみ、めぐみでいいよ」

美穂「じゃあ、私は美穂で」

めぐみ「分かった美穂ね」

「私も藍でいいよ」

美穂「わかった藍ちゃん」

「えっ?なんで私にはちゃん付け?」

美穂「なんかかわいいからかなーあはは」

「え??どういう意味??」

めぐみ「確かに藍は可愛らしいからねー」

美穂「藍ちゃん藍ちゃん、ふふふー(私良い感じで会話できてるかな?)」

撫子「トイレ行く」

「ちょっと、撫子助けてー」

美穂「今の人は?」

「撫子だよ。私たちの一年からの友達」

美穂「そうなんだ(ちょっと絡みにくいかもなー)」

第139話改 美穂様とデート 3 回想 終わり

355 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/12 20:22:28.19 fFcr/0yLo 225/697

第140話 美穂様とデート 4 回想2

現在へ戻る

美穂「って感じが撫子の第一印象だったな」

撫子「ふむふむ、って最初私が喋ってたのになぜか美穂に主導権を握られてる」

美穂「撫子って初対面苦手だよね」

撫子「今は治ってきたけどね」

美穂「そういえば、撫子の方から私に話しかけてきたよね?」

撫子「ああ、あれは……」

~~~~~~~~~~~~回想~~~~~~~~~~~~~~~

めぐみ「ねぇ、撫子最近付き合い悪くない?」

「うん、前は一緒に帰ってたのになんで先に帰っちゃうの?」

撫子「だって、藍とめぐみあの子と一緒に帰るじゃん……」

めぐみ「美穂のこと苦手なの?どうして?」

「いい子だよ」

撫子「よく話すタイプの子は苦手」

めぐみ「まぁまぁ、一度話してみなって!」グイグイ

撫子「ちょっ!」

「ほらほら、こっちこっち」グイグイ

撫子「いーやーだー!」

ドン

美穂「きゃっ!」

撫子「イタタ、あ、あの……ご、ごめんなさい」ギロ

美穂「えっ……(なんかすごい睨まれてる……)」

美穂「いえいえ、っていうかなんで敬語?」



356 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/12 20:22:55.57 fFcr/0yLo 226/697

撫子「あ、あまり話したことないし」モジモジ

美穂「撫子ちゃんでしょ?いいよ、敬語なんか使わなくて私も話してみたいなって思ってたし(緊張してただけなのか。というかモジモジしちゃってかわいい)」

撫子「あ、そ、そうだね。じゃ、じゃあ今日一緒に帰ろうか」

美穂「うん!」

下校道

美穂「って感じでー」

めぐみ「あははは」

撫子「(やっぱり、話の主導権を握られちゃって会話に入り込めない……)」

美穂「なんだけど、って撫子ちゃんも話に入らない?」

撫子「あっ、えっとその撫子ちゃんってのやめてほしいな」

美穂「えー、かわいいのになー」

撫子「か、かわいい……」

美穂「じゃあ、なんて呼べばいいの?」

撫子「な、撫子で……」カァ

美穂「わかったよ撫子(この子からかい甲斐がある!おもしろい!)」

めぐみ「(美穂、撫子をあんなにさせるとは。すごいなぁ)」

~~~~~~~~~~回想終わり~~~~~~~~~~~~

美穂「あのときの撫子はかわいかったなー」

撫子「あれは緊張してた……思えばあの時から美穂の手の上で転がされていたのかも」

第140話 美穂様とデート 4 回想2 終わり

357 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/13 18:58:27.68 s6pjr8Xjo 227/697

第141話 美穂様とデート 5

美穂「撫子って大勢の前でしゃべるのとかは得意だけど、友達として付き合うっていうのがあまり得意じゃないよね?」

撫子「そうでもないよ。自分のペースでしゃべれる人だったらすんなり仲良くなれる」

撫子「美穂は私のペースで喋れないから苦手だったんだよ」

美穂「あーそうなんだ」

撫子「むしろ美穂みたいなタイプの人と仲良くなれた理由がわからない」

美穂「私の努力の甲斐あってかな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

美穂「ね~今日アイス食べに行こー?」

・・・・・

美穂「今日は帰りに本屋寄って行かない?」

・・・・・

美穂「今度の日曜日暇?」

・・・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

撫子「すごい積極的だった」

美穂「だって、撫子と一緒にいるの面白かったんだもん」

撫子「いつの間にか私も美穂のペースに乗せられてこんな関係になっちゃったけどね」

撫子「そういえば、私達告白とかそういうのなかったね」

美穂「ふふ、いつの間にか恋人ってのもステキじゃない?」

美穂「じゃあ、告白ごっこしてみる?」

撫子「いや、いいよ恥ずかしいし」

美穂「前電話でしたじゃん」

撫子「あ、あれは、その……美穂がしろって言うから」モジモジ

美穂「でもイヤじゃないんでしょ?」

撫子「う、うん」

美穂「じゃあ、好きって言ってみて」

撫子「す、好き」

美穂「美穂もつけて」

撫子「す、好きだよ。美穂」

美穂「はい、私も好きだよ撫子」

美穂「……」

撫子「……」カァ

美穂「赤くなってるかわいいー」

撫子「もぅ……」

撫子「な、なんか恥ずかしい、どこか外行こう外」

美穂「私はまだ恥ずかしがってる撫子をじっくり見てみたかったけどいいよ」

第141話 美穂様とデート 5 終わり

358 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/13 19:01:52.11 s6pjr8Xjo 228/697

行く場所安価>>359

359 : VIPに... - 2013/03/14 03:37:34.79 qAU3yvZNo 229/697

甘い物でも食べに行こう

360 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 18:05:35.61 zMqNZjNEo 230/697

第142話 美穂様とデート 6

撫子「どこに行く?」

美穂「なんか私甘いもの食べたいなー」

撫子「じゃあ、食べに行こっか?」

撫子「国道沿いにケーキ食べ放題のお店ができたらしいから」

美穂「やったー!」

撫子「撫子、ついでにそれが昼ごはんでいいよね?」

美穂「いいよいいよ、私甘いもの大好きだから」

撫子「了解」



撫子「とりあえず、遠いから自転車で行こう、2台あるから……」

美穂「2ケツ」

撫子「え?」

美穂「2ケツがいいー」

撫子「マジで?」

美穂「うん」コク

撫子「わかった。じゃあ、私が前こぐから、美穂は後ろで」

美穂「はーい」

撫子「んじゃ行くよ捕まっててね。ってその座り方じゃ捕まれないじゃん」

美穂「恋人座りに憧れてて、いやん。撫子の運転技術なら大丈夫」

撫子「もう、落っこちても知らないからね」

撫子「じゃあ、行くよ」コギ

美穂「やーん、動き出したー!」





361 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 18:06:04.31 zMqNZjNEo 231/697

撫子「ふぅ、ふぅ」

美穂「撫子大丈夫?」

撫子「いや、意外と疲れる」

美穂「交代しよっか?」

撫子「いいよ、もうすぐだし。道分かるの私だけだから」

美穂「じゃあお言葉に甘えて」

撫子「……」ハァハァ

美穂「撫子がんばれー」

撫子「はい」ハァハァ


撫子「ふぅ……ついた……」ハァハァ

美穂「お疲れ様。ハイこれ水」

撫子「水筒とは気が利くね」

美穂「いつも持ち歩いてるから」

撫子「ありがと」ゴクゴク

美穂「落ち着いた?」

撫子「うん、じゃあはいろっか?」

美穂「うん!」

第142話 美穂様とデート 6 終わり

362 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 19:12:11.15 zMqNZjNEo 232/697

第143話 美穂様とデート 7

ケーキバイキング屋

美穂「やーん、すごいケーキの種類」

撫子「ここは食べ放題だけど結構味もしっかりしててお気に入り」

撫子「食べ放題じゃなくて持ち帰りもできるくらいだからね」

美穂「へぇーそうなんだー」

美穂「じゃあ、さっそく取ってくるねー」

撫子「私も」

モンブラン
ストロベリーホイップケーキ
ショートケーキ
チョコレートケーキ
ティラミス
チーズケーキ
ブルーベリーチーズケーキ

美穂「どれにしようか迷うね」

撫子「まぁ私はチーズケーキが好きだからこれから食べるけど。ここのチーズケーキはタルトが硬くて良い感じ」

美穂「ティラミスにしようかな。あっ、でもストロベリーホイップケーキも美味しそう」

撫子「まぁ、焦るもんじゃないから食べたいの取ってけばいいんじゃない」

美穂「こっちはなぁに?」

撫子「ああ、そっちはプリン系だね」

美穂「これも食べ放題に入ってるの?」

撫子「うん」

美穂「すご~い!」

撫子「確かに」


撫子「じゃあ、私はとりあえず最初はこれとこれで」

チーズケーキ、チョコレートケーキ

美穂「私はこれとこれとこれとこれで」

ショートケーキ、ストロベリーホイップケーキ、ティラミス、ホイッププリン



363 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 19:12:38.28 zMqNZjNEo 233/697

撫子「わぁ、見事に生クリーム三昧」

美穂「うん、私生クリーム好きなのー」

撫子「私は生クリーム系ばっか食べると飽きるから、間に違うもの挟むかな」

撫子「ああ、あとココ紅茶、コーヒー飲み放題だから」

美穂「やーん、ステキ」

撫子「うん、それでいて1380円だから安いよね」

美穂「高校生にも手が出せる値段ね」

美穂「じゃあ、また取ってくるねー」

撫子「(美穂ペース速いなー)」モグモグ

撫子「(ケーキバイキングのコツはスローペースで食べること)」

美穂「ホイッププリンもう一つとグランベリータルトとショートケーキ追加で持って来ちゃった」

美穂「撫子はお代わりまだしないの?」

撫子「私はスロースターターだからね」

撫子「あまり、早食いすると後で後悔するよ」

美穂「えーそうなのー?」

撫子「なんというかねぇ、食べるときはねぇ救われてなきゃーいけないんだ」

撫子「静かで豊かで独りで」

美穂「何いってんの撫子?」

撫子「なんだろ……」

撫子「でも、元を取ろうと多く食べるよりも、食べることを楽しもうとするのが私のスタイルってことかな」

美穂「それも一理あるね。でも、これが私のペースだから平気!」

撫子「それならいいけど(後でへばってる美穂が見える)」

撫子「ということで、私もお代わり」

第143話 美穂様とデート 7 終わり

364 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 19:20:46.71 zMqNZjNEo 234/697

第144話 美穂様とデート 8

撫子「ふぅ、もうお腹いっぱい!」

美穂「えぇーもうお腹いっぱいなの?」

美穂「そんなに食べてないじゃん」

撫子「そんなに食べてないって言ってもひと通り全部の品は食べたよ」

美穂「それだけでお腹いっぱいになるの?」

美穂「私はひと通り全部の品食べた後に、2周目入って生クリーム系のケーキとプリンたくさん食べたよ」

撫子「美穂、やはり只者じゃない」

美穂「でも、もうケーキは入らないねー。しょっぱいものが食べたくなってきた」

撫子「その上さらに食べるというの!?」

美穂「帰りにマックによってかない?」

撫子「いやいや、無理だから」

美穂「今ならチキンマックナゲット買うと無料券もついてくるのになー」

撫子「そのもらった無料券分も食べるつもり!?」

美穂「?もちろん」

撫子「私は忘れていた、美穂は大食いもできるということを……」

美穂「そうだよ、私食べても太らない体質だからね。そして、量も食べようと思えばいくらでも入っちゃう」

撫子「す、すごい……」

撫子「美穂様と呼ばせてください……」



美穂「チキンマックナゲットとー後、フィレオフィッシュバーガー1つで!」



美穂「やーん、もう一個いけちゃうー!」



美穂「チキンマックナゲットもう一つで」


撫子「恐れいりましたー!!ははー」

撫子「結局、マックも食べてしまったね」

美穂「まぁ、ようやく苦しいぐらいかな」

撫子「なんという胃袋……」

第144話 美穂様とデート 8 終わり

366 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 19:41:06.23 zMqNZjNEo 235/697

第145話 美穂様とデート 9

美穂「次どこ行くー?」

撫子「ちょ、ちょっと食べ過ぎて気分悪いから公園で休んでいこう」

美穂「了解」

撫子「美穂からもらったチキンマックナゲットが効いた」

美穂「2つだけじゃん?」

撫子「それでも私のケーキを食べた後の胃袋に、揚げ物2つはきつかったのです……」

美穂「もーう、撫子のお腹は貧弱ねー」

撫子「いや、美穂の胃が鉄でできてるだけでしょ」

撫子「ふぅー苦しい。ちょっとベンチに座る」

美穂「いいよー」

美穂「もうすっかり暖かいねー」

撫子「3月だからね」

美穂「もうそろそろ桜がさく時期かなー」

撫子「まだ早いんじゃない?」

美穂「そうだね。寒い日もあるし」

撫子「三寒四温って言うからね」

さらさらさらさらー
心地良い風がふき木の葉が揺れる

美穂「んー。なんだか眠くなっちゃった」

撫子「膝枕してあげようか?」

美穂「えっ?撫子が?」

撫子「他に誰がするっていうの」

美穂「ちょっと意外、撫子自分から積極的にそういうこという子じゃないのに」

撫子「私も春の風に誘われて、ちょっとおかしくなってるのかもね」



367 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 19:41:34.72 zMqNZjNEo 236/697

美穂「じゃあ、お言葉に甘えて」ギュッ

撫子「ん」

美穂「撫子の太もも気持ちい」

撫子「そう」

美穂「んー」ウトウト

撫子「(食べ過ぎて眠くなったのね。しばらく寝かせてあげよう)」

撫子「ふー」ウトウト

撫子「イカン、私まで眠くなってきた……」

撫子「でも、小春日和の公園の中寝るのも悪くはないかもしれない」




「ねぇーあれ見てー。女の子と女の子が膝枕して寝てるよー」

「わぁー本当だ!もしかしてあれかなー?」

撫子「ん!」パチ

美穂「見られちゃったね」

撫子「美穂、起きてたの?」

美穂「うん、少し前から」

撫子「まぁ、もう今日は何言われようがいいや」

美穂「いつもの撫子と違う」

撫子「今日はそういう気分なの」

美穂「そっか」

撫子「じゃあ、帰ろうか?」

美穂「うん」

さらさらさらさら
そんな小春日和の公園での出来事

第145話 美穂様とデート 9 終わり

368 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/15 20:28:02.98 zMqNZjNEo 237/697

第146話 美穂様とデート 10

帰り道

撫子「もうすっかり夕方になったね」コキコキ

美穂「そうねー」

撫子「結構うちから遠いからね。片道1時間かかるとか」コキコキ

撫子「これは車がほしくなる」

美穂「やっぱり、私もチャリ使えばよかったかも、ごめんね撫子ー」

撫子「いいよ、別に、いい運動になるし」コキコキ

美穂「ふふ、撫子。好き」ギュッ

撫子「いきなりどうしたの?」

美穂「ただ言ってみたかっただけ」

美穂「なんか夕闇に自転車で走る撫子の背中がカッコ良かったから」

美穂「いい雰囲気だなぁっと思ってー」

撫子「そっか」

美穂「うん」

撫子「そろそろ家につくね」

撫子「それともかえる?」

美穂「そうだね。あまり遅くなってもあれだし、今日はいっぱい楽しめたから帰ろうかな」

撫子「じゃあ、駅まで送っていくよ」

美穂「ありがと」ギュッ

撫子「……なんか今日の美穂やたら甘えん坊だね」

美穂「だって、撫子がカッコイイんだもん」

撫子「そ、そうかな……」

美穂「うん、撫子はカッコイイ」

撫子「また、からかうのはやめてよね」

美穂「これは本心だよ」

撫子「そっか、ありがとう」



撫子「ついたよ」

美穂「もう、すっかり夜だね」

撫子「そうだね。」

美穂「寒い」

撫子「よるになると寒いね。私は自転車こいできてたから暑いけど」

パサッ

美穂「?」

撫子「羽織る上着貸してあげる」

美穂「ありがとう撫子」

美穂「ねぇ、電車が車で待合室で一緒に待っててくれない?」

撫子「いいよ」

第146話 美穂様とデート 10 終わり

371 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/17 23:50:48.61 ltwTYEWWo 238/697

第147話 美穂様とデート 11

待合室

撫子「どう、寒さは和らいだ?」

美穂「ま、まだ」ガクガク

撫子「そう、じゃあ温めてあげる」

美穂「えっ?」

ギュッ、ピト
撫子は、美穂の手を握り、美穂にくっつく

美穂「……」カァ

撫子「どう?温かい?」

美穂「うん……」カァ

撫子「顔も赤いよ?よっぽど寒かったのかな」ジー

美穂「こ、これは!……」カァ

撫子「ふふ、もっと赤くなった」

美穂「あっ、撫子にからかわれた!」

撫子「たまには私が攻めになるのもね」

美穂「これは一本とられちゃったわ」

撫子「ふふ、そう」

ピカッピカ

美穂「駅の待合室の裸電球、もう切れかかってるね」

撫子「まぁ、田舎の無人駅だからね。しょうがないさ」

美穂「寒い中、二人で駅の待合室で切れかかった電球を見ながら、どこか遠くに行く電車を待つ。なんだかロマンチックね」

撫子「駆け落ちみたいな?」

美穂「そうそう。なんだかそんな雰囲気」

撫子「いいよ。美穂がしたいなら、駆け落ちしても」

美穂「えっ!?」

美穂「冗談だよね?」

撫子「どうかな……」

美穂「まったく、今日の撫子は私をからかって悪い子なんだから……」

撫子「(私達の関係は本来普通でない。女の子同士で付き合うなんて端からみたら変だと思われるし、家族にも反対されるだろう)」

撫子「だから、たまにこういうことを本気で考えてしまう」

美穂「えっ?なに?」

キューーーープシュー

撫子「電車、来たよ」

美穂「うん、じゃあ帰るね」

撫子「うん。また明日」

美穂「また明日ね。撫子」

プシュー、ガタン……ゴトン……ガタン…ゴトン…ガタンゴトン……

美穂「(撫子どこまで本気だったんだろう……)」





372 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/17 23:51:19.22 ltwTYEWWo 239/697





撫子「(でも、それはその時になったら考えればいいこと)」

撫子「(また明日になれば美穂に会えるんだから。)」

撫子「(今は、まだ……)」

撫子「私も帰ろう」

撫子は少し寒い春の夜のなか自転車を漕いで帰る。

第147話 美穂様とデート 11 終わり

373 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/17 23:57:10.65 ltwTYEWWo 240/697

第148話 美穂様とデート 12 帰ってきた撫子は

大室家

撫子「ただいま」

櫻子「おかえり」

花子「おかえりだし。”お友達”と遊ぶの楽しかったかし?」

撫子「うん、楽しかったよ(まったく花子はませてるんだから……)」

櫻子「あっ、ねーちゃんから甘い匂いとマックの匂いがする!私に黙って食べてきた!ずるい!!」

撫子「あーうるさいなーいいじゃん何食べてきても私のお小遣いなんだし(そして櫻子は相変わらずだ)」

櫻子「ずるい!ずるい!私にもー」ジタバタ

撫子「しょうがないな。今度連れて行ってあげるよ。国道沿いのケーキバイキングに」

撫子「もちろん花子もね」

花子「ありがとうだし」


撫子の部屋

撫子「ふぅーお風呂気持ちよかった」

チャンチャラチャンチャラ~

撫子「美穂からかな」

メール

from 美穂

本文:今日は楽しかったー!またデートしようね!

撫子「うん、またねっと」

そして、いつもの日常へ

第148話 美穂様とデート 12 帰ってきた撫子は 終わり

381 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/21 22:19:21.28 ODaboO2/0 241/697

第149話 占い師 高校生編 1

撫子達が高校二年のときで、まだ誰とも付き合ってないとき

下校道

美穂「あれー?こんなところに占い屋なんてあったっけ?」

撫子「最近できたのかな?」

めぐみ「占いが当たったためしがない……」

「手相占いみたいだね」

占い師「お嬢さんたち占いに興味があるのかね?」

撫子「(お金取られそう……)」

めぐみ「(興味深々!)」

占い師「私は学生からはお金を取らないよ、100%オフにするからね」

撫子「(なんだろう、考えを読まれた気がする……)」

占い師「そっちの髪の毛を結んでるおっぱいの大きい子は興味ありそうだね」

めぐみ「えっ!?私!?(おっぱいおっきいっていわれちゃった。えへへ)」

占い師「よければやってみるかい?」

めぐみ「おねがいします!」

占い師「じゃあ、こっちの部屋へどうぞ」

占い部屋

占い師「私は手相を見て学業、健康、金運、恋愛などが占えるのだけれど、君が今一番知りたいのは恋愛に関してかな?」

めぐみ「え!ええぇ!なんでわかったんですか!?」

占い師「私は占い師だから」

めぐみ「(占い師ってそういうこともわかるんだ……)」

めぐみ「実は、ちょっと耳元いいですか?」

ゴニョゴニョ

占い師「女の子同士か」

めぐみ「変ですかね?」

占い師「いや、変じゃないと思うよ。むしろ私も昔そうなりかけたことがあるからわかるわ」

めぐみ「どうしてもその人のことを考えると胸が苦しくて、ああっ、これが恋なの!って感じになるんです」

占い師「ほうほう。そうなのかい」

占い師「でもね。ひとつ忠告しておくよ」

占い師「その人は競争率高いからね。早めに確保しておかないとだめなのだよ」

めぐみ「えっ?やっぱり、もてるのかなー?クールビューティーって感じだし。男子も放っておかないよね」

占い師「(もてているのは女の子からなんだけど、それはいわないようにしよう。お友達との関係が悪くなる……)」

占い師「君のがんばり次第としかいいようがないな。確実にくっつけるかどうかは私にはわからない」

めぐみ「じゃあ、がんばろう」

占い師「じゃあ、手相を見せてくれるかな?」

めぐみ「あっ、そういえばここ手相占いでしたね」

占い師「まったく、本業を忘れてもらったら困るよ」

めぐみ「じゃあ、これで」

占い師「ふむふむ」

382 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/21 22:26:28.73 ODaboO2/0 242/697

占い師「健康は良好だね」

めぐみ「本当ですか!私健康なのが自慢なんです!」

占い師「学業は……うん、がんばろうね」

めぐみ「なっ、やっぱり……」ズーン

占い師「彼女と同じ大学に入るには、もうちょっとがんばった方がいいよ」

めぐみ「そうですか。がんばります」

占い師「金運は、うむ、自分で使う量が多すぎて逃げていくパターンだね。バイトをやめてお小遣いの範囲でなんとかしなさい」

めぐみ「確かに……服買いすぎなのかも……」

占い師「その開いた時間で勉強でもするといいのだよ」

めぐみ「確かに……」

占い師「まぁ、こんな感じだ」

めぐみ「本当になんでもわかるんですね!びっくりしました」

占い師「うむ、私は占い師だからね。人の顔と手相を見ただけで大体その人の性格、考えていることがわかるのだよ」

めぐみ「ありがとうございました。お金はいくらですか?」

占い師「お金は要らないよ。まぁ、払いたくなったら払いにくればいい」

めぐみ「そうですか!じゃあ、もし付き合えたら払いにきます!」

占い師「ふむ、がんばるのだよ」

第149話 占い師 高校生編 1  おわり

383 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/25 00:17:18.80 er/Q8lAqo 243/697

第150話 占い師 高校生編 2

めぐみ「なるほどなるほど」

撫子「ん?どうだった?」

めぐみ「えっ!?///」

撫子「当たりそう?」

めぐみ「あ、当たればいいかなぁなんてハハハ」

撫子「なんだそりゃ」

めぐみ「でもすごいよ。占い師さん大体現在の私のことは当ててきたから」

めぐみ「びっくりした」

美穂「めぐみは好感触だったみたいだねー」

めぐみ「うん。みんなもやってくれば?」

「じゃあ私が次行こうかな」

占い部屋

ガラガラ

「お願いします」ペコリ

占い師「はい、じゃあそこにかけて」

占い師「一番占ってほしいことは恋愛に関してなのだね?」

「ええぇええ!なんでわかったんですか!?」

占い師「女子高生の悩みなんてほとんど恋愛か人間関係だからさ」

「確かに、そうかも知れませんね」

占い師「どれ、私がちょっと相談に乗ってあげよう」

「はい、私の好きな人は……」

占い師「ふむ、女の子が好きなのか(さっきの子と同じ子だから言動に気をつけないといかんね)」



384 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/25 00:17:48.22 er/Q8lAqo 244/697

「そうなんです。変でしょうか?」

占い師「確かにアブノーマルではあるけれど変ではないと思うよ」

占い師「私も昔は女の子が好きだったし」

「へぇ、占い師さんもそうだったんですね」

占い師「みんな隠しているだけで結構同性に恋をすることはあるのだよ」

占い師「私はそういう人をこれまでもよく見てきた」

「どうすれば、付き合うことができますか?」

占い師「う~ん、やっぱり君の頑張り次第なんじゃないかな。向こうは多分まだ君の気持ちに気がついていないよ」

「やっぱり、そうですよね……」

占い師「でも、悲観することはない。その相手も特定の好きな相手はまだいないということだから、君にもチャンスはある」

「はい!がんばります!」

占い師「うむ、じゃあ手相を見せてくれるかな?」

「あっ、そういえばここ手相占いなんですよね」ハハハ

占い師「(なんだろうこのデジャブ)」

占い師「うむ、君は健康は良好、金運も学業も良好だ」

占い師「そのまま継続していけば志望しているところに入れるだろう」

「はい(撫子の目指してる大学結構上なんだけれど大丈夫かな)」

占い師「大丈夫だよ」

「えっ!?あっはい」

占い師「うむ、じゃあこれで終了だ。次の子を呼んできてくれるかな?」

「はい」

第150話 占い師 高校生編 2 終わり

386 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/26 18:46:56.16 nZMJ3vyMo 245/697

第151話 占い師 高校生編 3

「終わったよー」

めぐみ「どうだった?なにか言われた?」

「うーん、えへへ。どうかな……でもちょっとうれしかった」

撫子「うれしい?」

「次は美穂が行く?撫子が行く?」

美穂「じゃあ私が先に行ってくるよ。いい?」

撫子「うん。いいよ」

占い部屋

ガララ

美穂「失礼しまーす」

占い師「じゃあここに腰をかけて」

美穂「はぁーい」

占い師「ふむふむ、君は特に悩みがないようだ」

占い師「今のお友達に恵まれたみたいだね」

美穂「えっ?そんなこともわかっちゃうんだーすごーい」

占い師「よかったね。今のお友達は大切にするのだよ」

美穂「はい、当然です」

占い師「じゃあ手相を見させてもらうかな?」

美穂「どうぞー」

占い師「健康は良好、金運はすごくいい。というか、君運がいいみたいだね。学業は……あーうまくいくみたいだね」

美穂「えーやっぱりそうですかー」

占い師「うむ、でも本来君はそんなに学業に優れた人でないように見える。今の学力を得るために並大抵な努力をしているのだね?」

美穂「すごいなーそんなことまでわかっちゃうんですね」

美穂「はい、そうですよ。家に帰ったら基本的に予習復習は欠かさないです」

占い師「うむ、それはよい心がけだ。でもあまり無理し過ぎないようにね。君は頑張りすぎてしまう傾向があるみたいだ。何事にも」

美穂「はい、気をつけます」

占い師「それと恋愛についてだがな。う~ん。君もまだ気づいていないみたいだけれど」

占い師「もしかしたら、魅力的な人に引きつけられる可能性もある」

占い師「でも、今この場で名前を言うことはできないな」

美穂「そうなんですか、私が惹かれる人……うーん誰なんだろうー」

占い師「まぁ、私の占いはここまでだ。君は強運の持ち主だから困難があっても何とかなると思うぞ」

美穂「ありがとうございまーす」

第151話 占い師 高校生編 3 終わり

387 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/29 21:18:24.72 NcqYYkW4o 246/697

第152話 占い師 高校生編 4

「なんて言われた?」

美穂「うふふ、秘密」

めぐみ「えー美穂だけずるいー私達話したのにー」

美穂「私はすごい強運の持ち主だって」

「あーわかる気がする」

めぐみ「じゃあ撫子行ってきなよ」

撫子「え、私も行くの?」

美穂「あたりまえじゃーん」

「私達みんなで行ったから撫子も行こうよ!」

撫子「そっか、わかったじゃあ行ってくる」

占い部屋

ガラガラ

撫子「よろしくお願いします」

占い師「はい、じゃあ座ってくれていいよ」

撫子「はい」

占い師「君はなにを占って欲しいかね?」

撫子「恋愛・金運・健康・学業、う~ん。健康と学業ですかね」

占い師「あら、てっきり女の子だから恋愛とかに興味があるかと思ったよ」

撫子「う~ん、今一番不安に思っているのは、健康と学業なんですよ」

撫子「一年後には受験生だし、健康がよくなければ学業にも差し支えるし」

占い師「ふむ、なかなかに真面目なのだね(思いを寄せている人がいくら居ても当の本人がこれではなかなかカップルは成立しないね)」

占い師「じゃあ手相を見せてもらえるかな?」

撫子「はい」スッ

占い師「ふむ、これはなかなかだ」

撫子「……」

占い師「健康もよく、学業も非常に優れている。元々の頭の良さに加え努力すればもっと伸びるタイプだ」

撫子「はぁ、そうですか……」

占い師「このまま今のように頑張っていればよいと思うよ」

占い師「(ちょっと彼女たちの手助けをしてみようかな)」

占い師「ただ」

撫子「なんですか?」



388 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/29 21:18:55.59 NcqYYkW4o 247/697

占い師「恋でもしてみると、また違った世界が見られるかもしれないな」

撫子「なっ///」

占い師「意外と身近にお前さんのことが好きな人がいるみたいだよ」

撫子「えっ///そうなんですか!?」

撫子「だ、誰だろう……」

占い師「まぁ、自分で気がつくか、アタックがあるかどっちかじゃな」

撫子「そ、そうですか」

占い師「じゃあ、これで終わりだよ」

撫子「ありがとうございます」

ガラガラ

「撫子はなんて言われたー?」

撫子「恋でもすれば新しい世界が見えると……」

「えっ……撫子好きな人いるの……?」

めぐみ「そうなの……」

美穂「……」

撫子「えっ、居ないけど」

「そっかーよかったー」

めぐみ「なーんだそうなんだー」

撫子「えっ?なんでよかったの?」

「な、なんでもないよ!」

美穂「じゃあ帰ろうか」

撫子「そうだね」

「(あ、危ない危ない)」

めぐみ「(藍、あの反応、撫子のこと好きなのかな?)」


第152話 占い師 高校生編 4 終わり

392 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/31 00:39:19.65 ukyYRRNn0 248/697

第153話 時をかける櫻子 1

それは大室櫻子が下校中の公園で起こった

櫻子「んでさー、今日あかりちゃんの机からアリの飼育キッドが出てきたんだよね~」

向日葵「えっ?そうなんですの!?」

櫻子「あかり、アリさんだぁいすき!(裏声)っていってるんじゃない?」

向日葵「どちらかというと男の子の趣味ですわね」

櫻子「あれ?なんだろう、この機械?」

向日葵「なんでしょう、乗り物みたいですわね」

櫻子「なんかハンドルとかボタンとかついてる。おもしろそう!乗ってみよう!」

向日葵「ちょっと、誰のだかわからない乗り物に勝手にのっちゃいけないですわよ!」

櫻子「まぁ、いいじゃん、いいじゃん」

向日葵「それにしても見たことのない乗り物ですわね……バイクにしては車輪もついていないですし」

櫻子「このボタンはなんだろう……」

向日葵「ちょっと勝手に押しちゃダメですわよ!」

ポチ

ウィーン

櫻子「あれ!?なんか起動した!!」

向日葵「ちょっと、持ち主に断りもせずに!早く止めないと」

櫻子「これか!?これか!?」

ポチポチポチポチ

向日葵「ちょっと適当にいじっても!」

シュウィンシュウィン!

櫻子「なんかマズイ感じがしてきた」

キュィーーン

櫻子「えっ!?なんか光ってる!?」

向日葵「櫻子!とにかくもう離れないと!!」

キィィィイィイイイン!ぼんっ!!

向日葵「櫻子!?」

向日葵「あれ?櫻子!?どこに行ったんですの!?」


シューン

櫻子「あれ!?向日葵がいない!?」

櫻子「おーい!」

櫻子「いない……」

櫻子「というか、この公園こんなに遊具が少なかったっけ?」

櫻子「とりあえず、家に帰ろう……」

第153話 時をかける櫻子 1 終わり

393 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/31 02:21:50.20 ukyYRRNn0 249/697

第154話 時をかける櫻子 2

櫻子「んーなんか街の様子が少し変わったような。こんな家建ってたっけ?」

櫻子「ていうか、ひまわりのやつ本当にどこいっちゃったんだろう?」

櫻子「あっ、もうすぐ家だ」

櫻子「とりあえず、家にカバンおいてからひまわり探しに行くか」

大室家

櫻子「ただいまー」

櫻子「あれ?誰もいないのかな?」

櫻子「まぁいいや」

バスッ!

櫻子「んじゃ、いってきまーす」

古谷家

櫻子「あれ?ひまわりの家いつカメラ付きドアホンに変えたんだ?」

櫻子「まぁいいや」

ピーンポーン

櫻子「こんにちはー」 

??「はい、今行きまーす」

ガチャ

??「えーっと」

櫻子「あっ!ひまわり!もう家に帰ってきてたんだな」

??「えっ?櫻子……お姉ちゃん……?」

櫻子「ひまわり、なにいってんだ?」

??「ほ、本当に、櫻子……お姉ちゃんなの……?」

櫻子「えっ?私は櫻子だけど、ていうかどこいってたんだよ」

「私、お姉ちゃんじゃなくて楓だよ。櫻子お姉ちゃんこそ、六年間どこにいってたの!?」

「みんな、捜索願とか出して、犯罪に巻き込まれたんじゃないかって、いっぱいいっぱい大変だったんだよ!もう、帰ってこないと思ってた!」

「本当に櫻子お姉ちゃんなんだよね?」

櫻子「捜索願?犯罪?なにいってんの?私は櫻子に決まってんじゃん!6年間ってなに?ていうか、楓、いきなりおっきくなった!?」

櫻子「なんだこれ?なにが起こっているんだ……」

「櫻子お姉ちゃーん!!会いたかった!会いたかった!心配してたの!すごい心配してたの!!」ギュッ

櫻子「えっと、なんだこれ……とりあえず、撫でておこう」ナデナデ

「うぇーん!本当に櫻子お姉ちゃんだ!うぇーん!今までどこに行ってたの!?」

「ヒックヒック」

394 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/03/31 02:48:18.31 ukyYRRNn0 250/697

櫻子「……」ナデナデ

櫻子「(状況を整理しよう。これが本当に楓なんだとしたら私は6年間いなかったことになる)」

櫻子「(もちろん、ひまわりが変な演技をしている可能性もあるけれど、ひまわりがそんな馬鹿なことするわけがない。私ならまだしも)」

櫻子「(じゃあ6年間私はどうしていたのか?)」

櫻子「(私にわかるのは、6年間見つからなかったということと、変な乗り物を動かしたということだけ)」

櫻子「(だとすると……)」

櫻子「タイムスリップだ!」

「えっ!?」

櫻子「楓、私タイプスリップして6年前から来たんだよ!」

「た、確かに……櫻子お姉ちゃん、見た目が変わってないし、中学の制服着てるし」ジー

櫻子「なんで胸を見る!」

櫻子「楓は6年の間に成長しやがってー裏切り者ー!」モミモミ

「キャッ!ちょっと櫻子お姉ちゃん!揉まないで!」

櫻子「ひまわりみたいなおっぱいになりやがってーコノヤローちくしょー!」

「お姉ちゃんはもっと大きいよ」

櫻子「えっ!?あれ以上大きくなってんの!?なにそれ!!おっぱい魔神じゃん!」

「とりあえず、話を戻すと、櫻子お姉ちゃんは6年前からタイムスリップしてきたと?」

櫻子「たぶん、なんか変な乗り物に乗ってボタン押したら光ってひまわりが消えた」

「確かにお姉ちゃんも櫻子お姉ちゃんがいなくなったとき、乗り物ごと櫻子お姉ちゃんが消えたって言ってた。乗り物なんてその場になかったし、爆発したとしてもその痕跡なんてなかったから、警察の人たちはお姉ちゃんの妄言だって言ってたけれど」

「やっぱり、あの話本当だったんだ。ということは、乗り物ごと現在へ飛んできたっていうことになるね」

櫻子「うん、まだ公園にあると思うよ」

「じゃあ今からそれを見に行こう。タイムマシンだとしたらすごい発見だよ!」

櫻子「た、確かに……」

第154話 時をかける櫻子 2 終わり



396 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/01 17:26:04.20 C6il90iHo 251/697

第155話 時をかける櫻子 3

櫻子「そういえば、楓、語尾に”なの”つかなくなったなー」

「さすがに、もう小学6年生だからね」

櫻子「私と1歳しか変わらないじゃん!」

「そうだね!」

公園

「公園についたよ。どこにあったの?櫻子お姉ちゃん」

櫻子「う~ん、たしかこの辺に……あれ?ないぞ」

「本当にここにあったの?」

櫻子「うん、この公園だ」

「どのくらいの大きさ?」

櫻子「人が乗れるからなくなるようなものじゃないと思うんだけどなー」

「重さは?」

櫻子「わからない。持ってないから、でも、あの大きさで、結構重そうだから1人じゃ持ち運べないと思うよ」

「う~ん、どういうことだろう……」

prrrrrrrr

櫻子「ん?電話?ひまわりから!?」

「あっ、さっき、櫻子お姉ちゃんが帰ってきたっていう連絡をメールでしておいたから」

櫻子「なるほど、ていうかまだこの電話使えたんだ」

「花子ちゃんのお母さん、どうしても櫻子お姉ちゃんがいなくなったこと認められなくてずっと携帯解約してなかったんだね」

櫻子「母さん……」

「とりあえず、早く出てあげて、お姉ちゃん待ってるだろうから」



397 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/01 17:26:31.46 C6il90iHo 252/697

ピッ

向日葵『櫻子ですの!?』

櫻子「ひまわり!」

向日葵『本当に?本当に?櫻子なんですの!?』

櫻子「そうだよ!私だよ!」

向日葵『櫻子……もう!今までどこに行ってたんですの!?』

櫻子「どこって、私にとっては一瞬だったんだけどなー」

向日葵『とりあえず、そこ動くんじゃないですわよ!』

向日葵『すぐに帰りますわ!!』

ピッ

「お姉ちゃん、どんな感じだった?」

櫻子「怒ってた、すごく」

「そっかー(これは帰ってきたら号泣パターンだな)」

「お姉ちゃん、今、京都にいるから帰ってくるの時間かかるかも」

櫻子「京都に住んでるの!?」

「うん」

櫻子「いいなー」

「とりあえず、家に帰って考えなおそう」

櫻子「そうだなー」

第155話 時をかける櫻子 3 終わり

398 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/02 20:01:16.09 w4Pj3k16o 253/697

第156話 時をかける櫻子 4

大室家

櫻子「とりあえず、うちに帰ってきたぞ」

「6年ぶりの我が家はどう?」

櫻子「私にとっては、下校してきたばかりなんだけどな。ものの配置が変わったなー」

「まぁ6年もいなければそうなるよね」

櫻子「やったー!私の部屋があるー!!」

ガチャ

櫻子「おおぉー、見事にそのまんまだ」

「花子お姉ちゃんの両親がいつか帰ってくるからってそのまんまにしておいたんだよ」

櫻子「そして、私は帰ってきたと」

「本当に帰ってくるなんてね」

ピピピッ

「あっ、花子お姉ちゃんからだ!」

From 花子お姉ちゃん

本当に櫻子が帰って来たの?


櫻子「花子に電話かけよう」

「もうすぐ帰ってくるんじゃないかな?」

prrrrr、prrrrr、prrrrr……

櫻子「花子まだかなー?」

prrrrr

櫻子「あっ、もしもし花子?」

花子『本当に……櫻子?』

櫻子「花子ー元気かー?」

『ガチャン!!!』

櫻子「うおっ!!なんだこの音は!?」



399 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/02 20:01:45.39 w4Pj3k16o 254/697

花子「さ、櫻子……」

櫻子「花子、帰ってきてたのか!それにしても身長高くなったなー。まぁ6年ぶりだもんなー」ハハハ

花子「櫻子……櫻子」タッタッタ、ギュッ

花子「櫻子、さくらこぉぉぉおおお」

花子「うわぁああああああああん」

櫻子「……よしよし」ギュッ

花子「どこに行ってたの!!私、私、すごい探したんだよ!!!」

櫻子「ごめんな。心配かけたよな?」

花子「本当だよ!櫻子のバカー!!!」エーン

櫻子「ははは。私にとっては一瞬の出来事でもみんなに取ってみれば6年は長かったのか」

花子「もう?どこにも行かないよね?」グスッグス

櫻子「うん。もうどこにも行かないよ」

花子「うん、よかった!本当によかった!!」グスッグス

櫻子「もう。花子は大きくなっても泣き虫さんだなー」

花子「それにしても。七森中の制服……いなくなったときと同じ外見……一体どういうこと?」

「それはね……」


花子「えっ!?じゃあ、櫻子は6年前からタイムスリップしてきたの!?」

櫻子「う~ん、多分そうみたいだよ。」

花子「うーん、確かにそう考えると辻褄があるかも……」

櫻子「それにしても花子、”だし!”って口調直したんだな」

花子「さすがにもう子供じゃないから!」

「でも、花子お姉ちゃん、小6まで使って……」ニヤニヤ

花子「楓!」

「ごめんなさい……」

花子「それにしても、タイムマシンなんてにわかに信じられないけれど、櫻子がこうやって時空を超えて来たってことは、あるんだろう……」

花子「なくなったっていうのは、もしかしたら……」

「あっ!タイムマシンを使って時を超えた人がいるってこと?」

花子「そう、その可能性が高そう」

櫻子「(お、おぉ!なんか花子と楓がすごい頼りになる!)」

花子「その線で調査を進めてみよう」

第156話 時をかける櫻子 4 終わり

400 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/03 02:35:38.36 IyMoIGCdo 255/697

第157話 時をかける櫻子 5

花子「櫻子が来たのは、何時頃?」

櫻子「う~ん、こっちに来た時の時間がわからないからなんとも。でも、うちにすぐ帰ってきて、それからひまわりの家に行った」

「じゃあ、大体16時頃だね」

花子「そっか、それで公園に戻ったのは?」

「あのときは17時頃かな?」

花子「じゃあ、1時間のうちに誰かが乗ったことになりそうだね」

花子「誰かが持ち帰ったって可能性もあるけれど、そうなると最小で二人……」

櫻子「……」ジー

花子「ん?どうしたの?」

櫻子「なんか、花子、すっかり大人びて変わったなって、ねーちゃんみたいになった」

花子「まぁ櫻子よりも年上になったしね」

櫻子「確かに……まさか妹に年を越されるとは……そんな体験してるの世界中探しても私だけなんじゃないだろうか……」

櫻子「というか、すごい美人になったな!」

花子「!!///バカ……///」



401 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/03 02:36:05.45 IyMoIGCdo 256/697

櫻子「年上の妹かぁ……」

花子「花子お姉ちゃんって呼んでもいいんだよ?」

櫻子「それは断じて認めない!!」

「あはは」

花子「そういえば、母さんと父さんと撫子お姉ちゃんには連絡した?」

櫻子「そういえば、まだ」

花子「まぁ、私がしておくよ」

櫻子「おっ、サンキュー、ていうか自分のこと花子じゃなくて私っていうようになったんだな」

花子「それも子供っぽいからね」

櫻子「まだまだ子供の癖してなにを言う~」グリグリ

花子「うっさい!櫻子よりは大人だ!」

櫻子「年齢じゃないんだよ、姉の風格というものは」

花子「いや、年齢でしょ。年齢じゃなくても櫻子は昔から姉として見れなかったよ!!」

櫻子「なんだとー!!」

「ぷっ、あははは」

花子「なんで笑ってるの?楓?」

「いや、櫻子お姉ちゃんがいるとやっぱり面白いなって」

花子「ふふ、確かにそうだね」

櫻子「ふふん」

prrrr

櫻子「あっ、お母さんからだ!」

花子「早く出てあげなよ。母さんも父さんも撫子お姉ちゃんも心配してたんだから」

櫻子「そうだね」

「今日はもう暗いから、情報収集するにしても明日になりそうだね」

花子「うん、そうだね」

その後、帰って来た両親は、櫻子が帰ってきたことをすごく喜んだ

第157話 時をかける櫻子 5 終わり

404 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/04 22:31:25.41 zs/IjSPjo 257/697

第158話 時をかける櫻子 6

大室母「撫子にも連絡したら東京からすぐに帰ってくるって」

櫻子「ねーちゃん東京で何してんの?」

大室母「もう、働いてるのよ」

櫻子「ええ!?ああ、でもまあそっか、働いてなきゃおかしい歳だもんね」

櫻子「でも、東京からだと時間かからない?」

花子「北陸新幹線が富山駅まで開通したんだよ」

櫻子「北陸新幹線が……そっか、本当にここは未来なんだなぁ」

大室父「迎えにいくか?多分一刻も早く会いたがっているだろう」

櫻子「うん!そうしよう!」

大室父「わかった」

富山駅

櫻子「おぉお!本当に新幹線の改札がある!」

花子「6年で結構変わったかも」

櫻子「なんかすごい感激した……」

花子「(櫻子にとってはここはある意味異世界なのかもしれない。やっぱり元の場所に変えるべきだ)」

花子「あっ、あれ撫子お姉ちゃんだ……」

撫子「!!櫻子……」

櫻子「すっげぇ!ねーちゃんがすごい大人!!バリバリ働いてそうな格好してる!」

撫子「本当に……櫻子……なの……?」ポロポロ

櫻子「もう、みんな同じ反応なんだから、私は私だよ!櫻子に決まってんじゃん!」

撫子「さ、さくらこー」ダキッ



405 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/04 22:31:57.61 zs/IjSPjo 258/697

櫻子「ははは、痛いよねーちゃん……」

ガヤガヤ

櫻子「恥ずかしいって」

撫子「本当に!本当に心配したんだからね!!」スッ

櫻子「ごめんね」

撫子「本当に6年前のまま」

櫻子「うん、6年前のままだよ」

撫子「でも。帰ってきてくれてよかった……」

撫子「会いたかったよぉー」グスッグス

櫻子「ちょっと、ねーちゃん。泣かないで」

撫子「違うの、これはうれしくて」

花子「嬉しくて涙がでることもあるんだって」

櫻子「ほー、そうなのかー。じゃあ、どんどん泣いてくれ!」

撫子「うん」グスッグス



櫻子「落ち着いた?」

撫子「うん。ありがとう」

櫻子「もう、大の大人がメソメソするなよー」

第158話 時をかける櫻子 6 終わり

406 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/05 16:02:52.60 Bod7yTMyo 259/697

第159話 時をかける櫻子 7

櫻子「じゃあ、そろそろ帰ろっか?」

撫子「待って、まだ1人来てない」

櫻子「えっ?誰が来るんだよ」

花子「ひま姉がまだ」

櫻子「えっ!?ひまわりも来るの!?今日?」

撫子「うん、確認したら今日21時6分着の電車で来るみたい」

櫻子「じゃあ、そろそろじゃん」

向日葵「……」

櫻子「あれ?ひまわりかな?」

向日葵「櫻子……」

向日葵「櫻子!!もうどこに行ってたんですの!!」

櫻子「いやーちょっとタイムスリップしちゃって、ひまわり怒ってる?」

向日葵「もう!!本当に……本当に……どこに行ってたんですの!?」ポロポロ

櫻子「あれ!?今度は泣いてる!?」

向日葵「泣いてませんわ!!」ポロポロ

櫻子「泣いてんじゃん!」

向日葵「6年間ずっと探してたんですわよ!!」ポロポロ

向日葵「本当に……本当に……帰って来てくれてよかった……うぅ、うわぁぁぁぁぁぁん!!」ダキッ

櫻子「おっと」ガシッ

向日葵「うわぁぁぁぁぁぁん!!」グスッグス

櫻子「(おっぱいでけー!)」

………………

櫻子「落ち着いた?」

向日葵「もう大丈夫ですわ」

櫻子「ひまわり、いろいろと大きくなったな」

向日葵「櫻子は変わってませんのね」

櫻子「うぅ、私にも6年あれば!」

撫子「残念だけど」ズーン

花子「それはないと思う……」ズーン


向日葵「ふふ、懐かしい。この感じ」

櫻子「私にとってはみんなが一瞬で年とったようなもんだけどな」

向日葵「そうですわね。なんにせよ。おかえりなさい」

櫻子「うん!ただいま!」

撫子「じゃあ、帰ろっか?」

櫻子「うん!」

向日葵「はい、ですわ!」

第159話 時をかける櫻子 7 終わり

409 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/07 03:04:54.29 c2+tP2mKo 260/697

第160話 時をかける櫻子 8

向日葵「ただいまですわ」

「お帰りお姉ちゃん」

櫻子「おいおい、楓こんなに夜おそくまで起きてちゃダメだぞ」

「私もう12歳だから大丈夫」

櫻子「まだ私よりも年下じゃないか。早く寝なさい」

花子「じゃあ、櫻子ちゃんは私よりも年下だから寝ましょうねー」

櫻子「なに !?た、確かにそうだった……じゃあ寝るか」

向日葵「もう、寝てしまうんですの?」

櫻子「まだ、話し足りないかぁ~?」

向日葵「当たり前ですわ!櫻子のいない6年の間にいろいろ話したいことがあったんですわよ!まぁ、眠いなら無理にはと言いませんが」

櫻子「いいよ。付き合ってあげるよ」

向日葵「本当ですの!?」パァ

撫子「よしよし、お姉さんも付き合ってあげよう」グビグビ

櫻子「ねーちゃん、それ酒!?って、ああいいのか」

撫子「じゃあ、花子から話していこう。花子は今櫻子と同じ七森中に通ってる」

櫻子「3姉妹揃って七森中かぁ」

撫子「ちなみに”だし!”とか”花子”とかの呼称は小学校6年のときまで使い続けてたよ」

花子「ちょっ!撫子お姉ちゃん!それは言わないで!!」カァ

撫子「楓はまだ小学生だね」

「うん!来年卒業して七森中に行こうと思ってる!」

撫子「そして、私はN大を出て東京で働いてるね」

花子「そして、今も高校のときからの彼女さんとお熱い」

撫子「ちょっ!花子!それは言わない約束でしょ!」

櫻子「へっ!マジで!?ねーちゃん、付き合ってたの?それも女同士で?」

撫子「ほら、言わんこっちゃない」



410 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/07 03:07:15.22 c2+tP2mKo 261/697

撫子「私の話はこれで終わり。次はひま子の番」

向日葵「そうですわね。わたくしは櫻子がいなくなった後、警察の人にも何度も相談してみたんですけれど、人が消えるなんて想像もつかないって言われまして」

向日葵「櫻子が消えた理由を探すために、量子論、相対性理論などを勉強しましたわ」

向日葵「そうして、K大の物理学科に進んで量子力学を専攻していますわ」

櫻子「????」

撫子「要は、櫻子のためにめっちゃ頭良くなったってこと」

花子「尊敬します」

櫻子「そうなのかー」

向日葵「でも、タイムトラベルなんて理論上可能ですけれど、実現性はないですのに……わたくしの今までの学んできたことを考えなおす必要がありそうですわね……」

櫻子「というか、私が帰ってきたから、もうそんなの勉強する必要ないんじゃないの?」

向日葵「!!確かに言われてみれば……でも、これはもはやわたくしの知的好奇心を追求するものへと目的が変わりましたわ」

向日葵「とりあえず、明日はわたくしもあの公園へ行きますわ。今夜はもう寝ましょう」

櫻子「そうだなー」

大室母「お布団しいてあるからね。まさか、この言葉を櫻子にまたいう日が来るとは」

櫻子「ありがとう、母さん。もうどこにも行かないから」

櫻子の部屋

櫻子「本当に変わってないんだなー」

櫻子「私は、タイムマシンを見つけたら帰るべきなんだろうか、そうしたらこの6年はどうなるんだろう……。」

櫻子「まぁ、いっかよくわからないからとりあえず今日は寝よう」

モゾモゾ

櫻子「うわっ!?なんだ!?」

花子「櫻子……」

花子「櫻子……」スピー

櫻子「花子、寝てるのか?」

ガチャ

撫子「ああ、やっぱり、花子はここに居たか。櫻子がいなくなってからというもののよくベッドに入り込んで泣いてたのよ」

櫻子「そうなんだ。心配かけたな。もう大丈夫だぞ」ヨシヨシ

花子「櫻子……」

撫子「よかったね花子。お姉ちゃんが帰ってきて。じゃあ、私もおやすみ」

櫻子「おやすみ。」

櫻子「本当に、みんなに心配かけたんだな……」

第160話 時をかける櫻子 8 終わり

412 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/07 14:04:04.14 Iak0fRxho 262/697

第161話 時をかける櫻子 9

櫻子「ふーよく寝たー」

花子「……」スースー

向日葵「……」スースー

撫子「……」スースー

櫻子「なんだこれ……」



リビング

櫻子「なんでみんな私の部屋で寝てたの?」

撫子「夜中目が覚めて櫻子がいなくなっちゃうんじゃないかって思って心配で」

向日葵「朝見に行ったら櫻子が寝てたからつい……」

花子「目が覚めても櫻子が居てよかった。昨日のことは夢だったらどうしようって思ってた」

向日葵「……そうですわね」

向日葵「また会えてうれしいですわ!櫻子」

櫻子「ふむ」

撫子「今日は、櫻子の乗ってきたタイムマシンらしきものを探すんでしょ?」

櫻子「そうだね」

花子「ごめん。私は学校に行かないといけない」

櫻子「うん、帰ってきたらまた話そうね」

向日葵「わたくしと櫻子と撫子さんで調査しましょう」

向日葵「まず、もう一度あの公園へ行ってみましょう」

櫻子「そうだね。なにかわかるかも知れないし」

撫子「後は聞き込みとかかな?公園に乗り物みたいなものがあったかどうか」

向日葵「じゃあ、早速行きましょう」

公園

撫子「あのお伺いしたいことがあるのですが……昨日この公園にバイクのような乗り物はありませんでしたか?」

散歩してるおじいちゃん「毎日散歩しているけれど、そんなもの見たことないのう」

撫子「ありがとうございました」





413 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/07 14:04:39.85 Iak0fRxho 263/697

向日葵「昨日、この公園でバイクのような乗り物見ませんでしたか?」

公園の近所の家の人「さぁ、わかりません」

向日葵「ありがとうございました」



櫻子「午後4時頃なんですけどー」

近所の人「さぁ……ごめんなさい」


……………………………

向日葵「なかなか目撃者はいませんわね」

撫子「うん」

櫻子「私が来たときは誰も公園に居なかったしなー」

向日葵「となると、櫻子が来てから割りとすぐにタイムマシンがなくなったということになりますわね」

向日葵「おそらく、その消失方法はタイムトラベル……」

撫子「櫻子の他に乗った人がいるっていうこと?」

向日葵「もしくは、起動したか」

向日葵「問題はそれも事故なのか、意図的に起動したかですわね」

撫子「なんでそれが問題なの?」

向日葵「タイムマシンが6年前に存在しているということは、タイムマシンを使って時空を移動出来る人がいるということですわ」

撫子「なるほど、つまりこの時代にタイムマシンが来たことを発見してそれを回収しにきたってことか」

向日葵「問題はなぜ櫻子が来た瞬間に回収しなかったのかということです」

撫子「確かに、昨日の16時頃に着くってことがわかってたならその時間に合わせて飛べばいいんだものね」

向日葵「そういうことですね。」

向日葵「う~ん……」

櫻子「ねぇねぇ、そもそもなんでタイムマシン探してるの?」

向日葵「それは櫻子が元の時代に帰るためですわ」

櫻子「私が元の時代に帰ったら、この時代の向日葵達はどうなっちゃうの?」

向日葵「……タイムパラドックスが起きますわね」

撫子「タイムパラドックス?」

キューウィーン

櫻子撫子向日葵「!!!」

第161話 時をかける櫻子 9 終わり

414 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/08 22:31:36.49 gL4TlNjjo 264/697

第162話 時をかける櫻子 10

キューウィーン

撫子「なに!?」

櫻子「これは?」

向日葵「まさか……」

シューン

年配の女性「ふぅ……ついたか」

向日葵「あなたは!?まさか」

櫻子「西垣ちゃん!?」

西垣「大室と古谷か。ようやく見つけた」

撫子「一体、先生はいつから来たんですか?」

西垣「私は今から30年後の未来からだな」

櫻子「っていうことは60代!?」

西垣「いかにも」

櫻子「60に見えない」

西垣「ふっふ、爆発していれば心も体も若く保てるのだよ」

向日葵「30年後から来たということはやはりこの機械はタイムマシン?」

西垣「このタイムマシンを開発したのは私だ」

向日葵「まさか、西垣先生が……」

西垣「しかし、いや。こんなもの開発しなければよかった……」

西垣「この世界の古谷は量子力学を勉強していたな」

向日葵「はい」

西垣「エヴェレットの多世界解釈というのは知っているか」

向日葵「粒子の不確定性は一瞬一瞬の間に宇宙が多岐に渡って分岐しているという考え方ですよね」

西垣「そうだ。私が言いたいのはこの世界はそのようになっているということだ」

向日葵「なるほど、確かにそうすればタイムパラドックスも起きない」

撫子「どういうこと?」

西垣「例えば、今日大室撫子はこの時間にこの場所にいる。それは脳の活動によってそのような行動を取った」

西垣「その脳の活動というのは脳内を流れる物質が決めている。突き詰めて考えるとその物質の位置や運動量によって大室撫子が今日この場この時間にいることになるわけだ」

西垣「じゃあ、もし粒子が今と別の状態にあったら?」

撫子「今日、この場この時間にいないということ?」

西垣「そういうことだ。もしかしたら今家でケーキを食べながら紅茶を飲んでいるかもしれないし。実家に帰って来ないで働いているかもしれない」

向日葵「それが本当に……」

西垣「ああ、世界は無数に存在して、今いる世界はその中の一つに過ぎないということだ」

西垣「ここで本題だが、なぜ6年前の公園にタイムマシンがあり、昨日の公園からタイムマシンが消えたのかということについて話そう」

櫻子「おっ!ようやく私の話か!!」

第162話 時をかける櫻子 10 終わり

415 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/09 00:00:54.08 glS1xlI+o 265/697

第163話 時をかける櫻子 11

西垣「まず私の時代の背景だ。私の時代ではタイムマシンをつかって過去に戻ることは原則として禁じられている」

向日葵「歴史を変える恐れがあるからですか?違いますよね?だって、タイムマシンが来た時点で世界は分岐するんですもの」

西垣「おお、さすが古谷察しがいいな。その通りだ。なぜ禁止されているかというと渡航者が元の世界に戻ってこれなくなるからなんだ」

向日葵「ああ、なるほど」

撫子「ん?どういういみですか?」

西垣「先ほど話した世界は無数にあるという話があっただろう?」

撫子「はい」

西垣「例えば、6年前にタイムマシンが来なかった世界をAとする。その後、タイムマシンが完成されて6年前にタイムマシンで旅行したとする。すると、その世界はもはやAではなくBという世界であるということだ」

西垣「その後時空旅行者が未来に戻ったらどうなるかな?」

撫子「なるほど、世界Bの未来に行きますね」

西垣「そう。つまり、元いた世界のAには戻れない。タイムマシンで行って帰ってくるぐらいなら周囲の粒子にほとんど影響を及ぼさないであろうから歴史はほとんど世界Aと同じ道を歩む、そんなに違いはないけれど、しかし元いた世界とは別の世界だ」

西垣「しかし、タイムマシンで過去に戻ってそこで歴史が動くほどの重大な事件を起こしてしまったら」

撫子「元の世界とは全く別の未来になってしまうということですか」

西垣「そういうことだな」

西垣「よって、過去に戻るのはタブーとされている」

西垣「しかし、私の勤めていた部署で問題が起こった」

西垣「私の部下が手違いでタイムマシンを過去に送ってしまったのだ」

西垣「急いで私は過去に向かってタイムマシンを回収しようとしたさ」

西垣「すぐ回収すれば元の世界とほとんど変わりのない世界に帰ることができるからね」

西垣「しかし、私が行った時にはもうなかった」

櫻子「私が乗って行っちゃったんだ」

西垣「そう」

櫻子「私がここについてからなくなったのはなんで?」

西垣「あれは、5分間で私の時代に帰るようにセットされていたみたいだ」

櫻子「なるほど、だから誰も目撃者がいなかったのかー」

西垣「なんにせよ。大室が来たことにより」

向日葵「歴史は大きく変わってしまったと」



416 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/09 00:01:19.33 glS1xlI+o 266/697

西垣「そういうことだな。特に大室、お前に関わる未来がガラっと変わってしまったんだ」

櫻子「えっ?」

向日葵「?」

西垣「今日から二日後、研究所の人が極秘任務で大室櫻子をさらいに来る」

西垣「そして、30年後の未来から帰ることを許されなくなってしまう」

向日葵「なっ!?」

櫻子「えっ……なんで?」

西垣「タイムマシンに乗ったものの口封じということかな」

西垣「この事実は極秘事項だからな。幸い私は履歴が残らない私のマシンで来たからまだバレていないようだが」

撫子「そんな、また櫻子が……せっかく再会できたのに……」

西垣「そう、だから大室にはあることをしてほしいんだ」

櫻子「あること?」

西垣「私にタイムマシンの開発をさせないようにしてもらいたい。そうすれば未来は変わる」

向日葵「それはどうやって?」

西垣「まずは、6年前に戻れる大室は、私がタイムマシン理論を思いつくきっかけを断ってほしい」

西垣「トイレをしようと思った時にすべって頭を打ったんだが、その時にはっと閃いてしまったんだ。だから、トイレで滑らないように見張っててほしい」

西垣「ちょうど、大室がタイムスリップした3日後ぐらいだな」

櫻子「私は、また6年前に戻ればいいの?」

西垣「そういうことだな」

向日葵「この時代の西垣先生にはどうすればいいんですの?」

西垣「それは私の方から説得してみる」

撫子「ん?6年前に戻って櫻子が西垣先生が頭を打たないように見張っていればこの時代の西垣先生もタイムマシン理論を思いつかないんじゃないんですか?」

西垣「ちがうのだよ。一度確定した世界については変えることができないのだよ」

向日葵「撫子さんはおそらく、6年前に櫻子が変える世界と私達が住んでいる世界は同じもので6年前に櫻子が帰れば、私達の6年間櫻子が居なかったという記憶もなくなり、櫻子と一緒に過ごした6年の記憶が現れると思っていますよね」

撫子「うん」

向日葵「そうじゃないんです」

西垣「相変わらず古谷は察しがいいな。だから、タイムマシンなんて開発しなければよかったんだ」

第163話 時をかける櫻子 11 終わり

420 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 18:03:05.91 W4+TAkZMo 267/697

第164話 時をかける櫻子 12

西垣「エヴェレットの多世界理論というのはな、世界が無数にあるというパラレルワールド理論なんだ」

西垣「タイムマシンに乗って過去に行った時点で歴史は分岐して、この世界とは違う道を歩む」

西垣「影響を与えなければ小さい誤差で済むから元の歴史と同じだけれど、影響を与えれば歴史は変わる」

西垣「これはタイムマシンに乗った側の人間から見た世界だ」

西垣「そして、タイムマシンに乗らなかった側の人間。取り残された側の世界はどうなるかというと」

西垣「そのまま現実が続いていく」

撫子「そんな、じゃあ櫻子とはもう一生……」

向日葵「仕方のない事ですわ……」

櫻子「そんな!ねーちゃんと向日葵と!みんなとお別れだなんて嫌だ!!」

向日葵「櫻子にとっては、また向こうで6年前のままの姿で会えるのですわよ」

櫻子「でも、こっちにいる向日葵とねーちゃんは私に会えないんでしょ!?」

櫻子「そんなの……ひどすぎるよ」ウゥ、ポロポロ

向日葵「わたくしは元の居た世界に戻るべきだと思いますわよ」

撫子「うん、櫻子、元いた世界に帰りなさい」

櫻子「えっ?」


421 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 18:03:31.28 W4+TAkZMo 268/697


撫子「ここにはアンタの居場所なんてない。もう、大室櫻子はこの世界には存在しないの。だから、帰りなさい」

櫻子「そんな!ねーちゃんひどい!!私がいなくなってもいいのかよ!!」

向日葵「撫子さん、そんな言い方はあまりにも……」

櫻子「もう知らない!!ねーちゃんがそんなにひどく変わってるだなんて思わなかった!!」

櫻子「わかったよ!!もう帰る!!ねーちゃんなんて嫌いだ!!!」

櫻子「先生、タイムマシンを動かしてください!」

西垣「おい、いいのか、大室……」

櫻子「もう、いいです、私がこの世界にいる理由がなくなりましたから!」

西垣「わかったじゃあ、タイムマシンを起動する」

ウィーーン

シューン……

西垣「本当によかったのか……」

向日葵「撫子さん、こんな別れ方で良かったんですか?」

撫子「……」ポロポロ

向日葵「撫子さん!?」

撫子「うわぁぁぁぁぁぁん!!こんなっ!別れ方で!良かった訳!!ないじゃない!!」

撫子「でも!そうでもしないと!!櫻子!!この世界にっヒッグ!残りそうだったから!!」ヒッグヒッグ

撫子「櫻子ぉぉおおおおおおおおお!」

撫子「行かないでえええええええええええええ!!」

撫子「私を!私達を!!置いて行かないでぇええええええ!!」

向日葵「撫子さんっ!!」ギュッ

向日葵「うぅっ、!!私もせっかく会えたのに!!お別れだなんて!!嫌ですわ!!!」

「「うぇぇぇええええええん!!!」」

「「ええええええん!!」」

西垣「やはり、タイムトラベルは……残酷すぎる……」

西垣「こんなことがもうこれ以上起こらないように私は私の仕事をしなければ……」ザッ


第164話 時をかける櫻子 12 終わり

423 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 19:01:48.67 W4+TAkZMo 269/697

第165話 時をかける櫻子 13

そして、3日が立った

西垣(若)「なるほど、私のしてしまう発明がこれほどまでに迷惑をかけていたのか。なんというか済まない。タイムマシン理論については破棄する」

西垣(老)「いや、まだ貴女はなにも悪いことをしていない。謝るべきなのは私の方なのだよ」

撫子「いえ、いいんです。気にしないでください。櫻子は本当は6年前に亡くなっているのですから」

向日葵「むしろ、ほんの少しの夢を見させてくれてありがとうございました」

撫子「花子、楓、ごめんね。お別れも言わせてあげられなくて」

花子「うん、私もいずれは櫻子は元の時代に帰らなくちゃいけないと思ってたから大丈夫だよ。」

「私も大丈夫、もう謝らないで、撫子お姉さん」

西垣(老)「じゃあ、このタイムマシンを破壊してこの世からタイムマシンを……」

??「ちょっと待ったぁ!!」

全員「!!!!」

??「破壊するタイムマシンはもう一つあるよ!!」

花子「その声は!」

「櫻子お姉ちゃん!!!」

櫻子「可愛い女の子だと思った?残念!櫻子ちゃんでした!!」

撫子「な、なんで櫻子が……」

向日葵「しかも、成長した姿で……」

櫻子「西垣ちゃんは老いてもおっちょこちょいだなー私の乗ったタイムマシン。時空転移寸前で爆発しちゃったよ~」

西垣(老)「!!?まさか!!」

櫻子「やっほー久しぶりー100年後の未来からようやく帰ってきました!6年間向こうで過ごしたけどね」

向日葵「6年……」

櫻子「いやー6年は長かったよ~」

櫻子「特にみんなの居ない6年は」

櫻子「というわけでただいま!やっぱり私の帰るところはここだったよ!」

撫子「さくらこぉぉおおおおおおお!!」ガシッ

櫻子「もうーねーちゃん、追い出すときはあんなに冷たかったくせに~」



424 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 19:03:18.36 W4+TAkZMo 270/697

櫻子「でーも、成長した櫻子様はもう怒ってませんけどね~」

向日葵「また、会えてうれしいですわぁぁああああ!」ガシッ

櫻子「向日葵!私も会いたかったぞ!!」ガシッ

花子「櫻子、櫻子!!」ガシッ

「櫻子お姉ちゃん!」ガシッ

櫻子「花子、楓!もうどこにも行かないからな!」ガシッ

花子「うん!」

西垣(老)「そうか、大室はそういう道を選んだか……100年後の未来についた時、すぐにこの時代から6年前に帰ることもできたんだろう?」

櫻子「まぁね」

西垣(若)「そういう道とは?」

西垣(老)「多世界理論だよ」

西垣(若)「??」

西垣(老)「ほう、この時代の私はまだ知らないのか。勉強不足だな」

西垣(老)「タイムマシンで歴史を変えなくとも、どこかの世界では私が理論を思いつかないことだってあるってことだ」

向日葵「なるほど」

櫻子「そう、そういうこと!私戻る必要なくね!って思っちゃってさ、多世界理論が成り立つなら」

櫻子「どこか別の離れているけれど近い世界では、私はタイムスリップなんてしてないし、今でも中学校に通ってるんじゃないかなーって思ってさ」

櫻子「じゃあ、私はどうしようって考えたら、やっぱりこの時代、この世界に戻るしかなくねってね」

櫻子「こう見えても物理学科の学士様なのだ!」

向日葵「大卒……」

櫻子「100年後は中学で大学レベルの授業やるからな。最初はさっぱりだったけど」

櫻子「この時代の大学受験なんて余裕だ!大検取って大学に入り直すぞー」



425 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 19:03:47.16 W4+TAkZMo 271/697

向日葵「まるで別人のよう……」

撫子「櫻子、ごめんね」

櫻子「おっ泣き止んだかねーちゃん、なにが?」

撫子「3日前、いいえ、あなたにとっては6年前ひどいこと言って」

櫻子「だーかーらーもう気にしてないってばー」

撫子「謝ることができて本当によかった!櫻子、おかえり!」

櫻子「ただいま!!」

花子「今日はみんなで歓迎パーティだね!」

「3日前にもやったけどね」

向日葵「だから、櫻子にとっては6年ぶりなんですわ」

櫻子「そうだぞーというか、6年間大切な人がいないというのは寂しかったぞー」

花子「私達の気持ちがわかったところで」

「家に戻りましょう!!」

西垣(老)「済まないが、行くあてがなくなった。引越し先が見つかるまで居候させてくれないか?」

西垣(若)「自分を泊めるというのも気持ちが悪い気がするけれど、わかった」

西垣(老)「ありがとう」

西垣(若)「とりあえず、今日は」

櫻子「私の家でパーティだぁー!!!」

第165話 時をかける櫻子 13 終わり

426 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/13 19:12:08.06 W4+TAkZMo 272/697

第166話 時をかける櫻子 14 Home World

櫻子「っていう夢を見たんだ~」

向日葵「バカじゃないですの。大体タイムマシンなんてあったら未来からわんさか人がくるじゃないですの」

櫻子「むぅー信じてないなー」

向日葵「大体、授業中の居眠りでよくそんなに長い夢が見れますわね……あきれますわ」

櫻子「あっ、ちょっとトイレ行きたくなったーいってきまーす」タッタッタ

トイレ

西垣「おっ、大室か」

櫻子「先生また実験廃液トイレに流すんですか?」

西垣「これくらい大丈夫さ」

櫻子「あっ、掃除したばかりなので濡れてますよ、足元滑ります!」

西垣「むっ」ツルッ

櫻子「!!」ガシッ

櫻子「大丈夫ですか?」

西垣「ああ、大丈夫だ」

櫻子「もーうしっかりしてくださいよ~」

西垣「ありがとう大室」

櫻子「じゃあ私はこれで」

西垣「ああ」

櫻子「(これでよし……か)」

櫻子「(でも、なんで私だけ覚えているんだろう)」

櫻子「(やっぱり夢なのかなぁ)」

櫻子「(まぁ、いっか。細かいことは、向こうでも幸せに暮らしてるし、こっちでも幸せに暮らしてればいいんだ!)」

櫻子「よっしゃー毎日幸せだぜー!!」

向日葵「全く、櫻子は元気ですわね」

櫻子「元気なのが私の取り柄だからな!」

第166話 時をかける櫻子 14 Home World 終わり

431 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/15 21:20:43.42 5zC//96+o 273/697

第167話 春の嵐

ザァァァァァァ、ピューピュー

櫻子「うおぉおおお!すごい雨だぁ」

花子「……」

櫻子「なんだよ花子ー大雨だぞー本なんか読んでる場合じゃないぞー」

花子「……うるさいし、気が散るし……」

撫子「……(ふむ)」

ピューピュー、ガタガタ

花子「!!ガタッ!」

櫻子「ん?どうしたんだよ?」

花子「な、なんでもないし」

ザァァァァァァ、ガタガタガタガタ

花子「!!!」ビクッ

櫻子「様子がおかしいぞ、花子」

花子「だ、だからなんでもないし!本読んでるんだから話かけてくるなし」

花子「……」ガタガタ

櫻子「あのさ、花子さ」

花子「な、なんだし?」

櫻子「本、逆だよ?」

花子「ハッ!」

ガタガタガタガタ、ゴォオォォォォ

花子「!!」ビクッ

櫻子「もしかして?嵐が怖いの?」ニヤニヤ

花子「こ、怖くないし!」



432 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/15 21:21:16.84 5zC//96+o 274/697

ピカッ!ガラガラ!

花子「ヒィ!」ガシッ

櫻子「花子?」

ゴロゴロゴロゴロ

花子「カミナリがなってるときは壁から3m離れなきゃいけないんだし!櫻子のいる位置がちょうど部屋の中央だっただけだし!別に怖かったわけじゃないし!」

撫子「花子、無理しなくてもいいんだよ?」

花子「うぅ……」

櫻子「ほうほう、花子は怖いのかぁ」ニマニマ

花子「こ、怖くない」

ピカッ!!ガッシャーン!!

花子「ヒィ!!うぅ……」ガシッ

櫻子「おぉぅ!さすがに今のは私も驚いた!ねーちゃん!!」ガシッ

撫子「あら、櫻子まで甘えてくるとは」

櫻子「まぁ、たまにはね!」ニカッ

撫子「よしよし」

櫻子「よしよし」

花子「うぅ……」

第167話 春の嵐 終わり

435 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/18 22:33:59.05 Pakm1Cpzo 275/697

第168話 RPGにハマる花子

櫻子「うぅ……」ガチャガチャ

花子「なにやってんだし」

櫻子「ゲームだよ!ナモクエDS版だよ!」

花子「ナモクエってRPGじゃないかし。なんでそんなガチャガチャ音がするんだし」

櫻子「強い技でボスに一気にHP減らされるけど、ガチャガチャやればミスらないかなって」

花子「アホ」

櫻子「なんだとぅ!実の姉に向かってアホだとは!」

花子「櫻子はRPGがどういうものかわかってないのかし」

花子「RPGはレベルを上げてないと敵に勝てないし」

花子「そのためには、ちゃんとフィールドで雑魚敵倒してレベル上げしなきゃいけないんだし」

櫻子「えー、面倒くさい」

花子「そのくらい面倒臭がるなし!RPGやってる意味ないし!」

櫻子「そういう花子はレベル上げできるのか!」

花子「もちろんだし!そのくらいのことできて当然だし!」

櫻子「じゃあ、やってみろし!」

花子「勉強もしなきゃいけないから3日ぐらい必要だし」

櫻子「今すぐ!」

花子「まぁ、後で勉強やるから今なら大丈夫だし。仕方ないから櫻子のわがまま聞くし」


30分後

花子「」ピコピコ

櫻子「ぶっはっは!今回のこの漫画おもしろい!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

花子「」ピコピコ

櫻子「牛乳飲も」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

436 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/18 22:40:40.22 Pakm1Cpzo 276/697

撫子「おーい、櫻子ー今日ご飯当番だよ」

櫻子「あっ、そうだった……うどんでいい?」

撫子「まぁ、いいけど。花子は?」

花子「」ピコピコ

櫻子「ゲームに夢中だ」

撫子「花子が珍しいね」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

櫻子「おーい、ご飯できたぞー」

撫子「はい」

花子「」ピコピコ

撫子「花子、ご飯だよ」

花子「ん、はい」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

花子「ごちそうさまだし」ガチャ

撫子「花子、すぐに自分の部屋に行っちゃうの?」

花子「もうすぐで30レベになるからあとちょっとだし」バタン

櫻子「あー、こりゃー廃人だー」

撫子「櫻子、花子になにやったの?」

櫻子「って、私ぃ!?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

437 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/18 22:46:10.49 Pakm1Cpzo 277/697

翌日

花子「」ピコピコ

櫻子「おい、朝からゲームかよ」

花子「話かけるなし、今ボス戦なんだから」

櫻子「マジで!?すごいな」

撫子「(花子が危なくなっていってる……)」

3日後

花子「やった!ラスボスまで倒しきったし!」

櫻子「おぉーすごいなー。まさか全部クリアするとは思わなかったよ」

花子「でも、まだ最強装備とレベルがカンストしてないし」

櫻子「パンスト?」

撫子「ねぇ、櫻子。花子、ゲームにドハマリしちゃってるけど、大丈夫?」

櫻子「うん、確かに異常な気がする」

花子「」ギラギラ

撫子「そろそろやめさせないと」

撫子「花子、そろそろゲームやめたほうがいいよ」

花子「どいて撫子お姉ちゃん、そいつ倒せない」

櫻子「ああ、これは重症だぁ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1週間後

花子「ふぅーレベルMAX、最強装備ゲットだし!」

櫻子「お、おめでとう。あの花子、もうやめたほうが……」

花子「うん、もういいし。勉強しないと」

花子「はい」ポィ

櫻子「あんだけ熱中してたのに、やめるときはスパっとやめられるんだな」

撫子「(これがネットゲームじゃなくてよかった。花子にはネットゲームを触らせないようにしよう……)」

第168話 RPGにハマる花子 終わり

441 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/22 19:38:32.04 FDcEg7Zno 278/697

第169話 ともことデート 1 出会い

撫子、高校入学式

??「うぅ~、痛い~」

撫子「(同じ制服、転んだのかな?)」

撫子「あの?大丈夫ですか?」

ともこ「はい、大丈夫です!」

撫子「あっ、でも擦りむいてますよ」

ともこ「ああ、これはなんとも」

撫子「これ、使ってください」

バンドエイド

ともこ「わざわざ、ありがとうございます」

撫子「いえいえ、あっ、ちなみに私今日入学してきたんで、敬語使わなくてもいいですよ」

ともこ「あっ、そうだったの?随分大人びているから年上かと思ってしまったわ」

撫子「1年B組の大室撫子です」

ともこ「私は2年C組の吉川ともこよ」

撫子「ともこ先輩ですね」

ともこ「そうだ!よかったら茶道部入らない?人不足で困っているのよ」

撫子「茶道ですか?」

ともこ「やっぱり、お茶には興味ないかしら」ウルウル

撫子「(そんな、泣きそうな目で見られたら入るしかないじゃん)」

撫子「分かりました。検討してみます」

ともこ「よかったぁ」パァ

撫子「(よく表情の変わる人だなぁ)」

ともこ「よろしくね!なにか学校生活でわからないことがあったら相談に乗るから!」

撫子「はい、ありがとうございます」

第169話 ともことデート 1 出会い 終わり

444 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/23 20:30:09.90 +5TumRE5o 279/697

第170話 ともことデート 2 茶道部1

放課後 茶道室


ガララ

撫子「お邪魔します」

ともこ「撫子ちゃん!来てくれたのね!」パァ

撫子「な、撫子ちゃん!?」

ともこ「あれ?撫子ちゃんって呼ばれるの嫌?」

撫子「い、いえ、呼ばれ慣れてなくて……」

撫子「というか、名前で呼ぶのってよっぽど親しくなければ違和感ありません?」

ともこ「こういうのは、始めが肝心なのよ。最初から苗字で呼ぶと、仲良くなってもずっと苗字なんだから」

ともこ「だから、勇気出して名前で呼んでみました!緊張したのよ」

撫子「先輩も緊張するんですね」

ともこ「そりゃー緊張ぐらいするわよ。でも、こう呼んでみようと思ったのは撫子ちゃんのお陰なんだからね!」

撫子「私のお陰?」

ともこ「あら?今日の朝の事忘れてるの?」

撫子「今日の朝?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

??「うぅ~、痛い~」

撫子「あの?大丈夫ですか?」

ともこ「はい、大丈夫です!」

撫子「あっ、でも擦りむいてますよ」

ともこ「ああ、これはなんとも」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

445 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/23 20:30:41.06 +5TumRE5o 280/697

ともこ「違う違うその回想じゃない!」

ともこ「こっちよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ともこ「私は2年C組の吉川ともこよ」

撫子「ともこ先輩ですね」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

撫子「あっ!」

ともこ「そう、撫子ちゃん、私のこと、ともこって呼んでたのよ」

撫子「無意識の内に」

ともこ「撫子ちゃん、名前は親しくなければ呼ばないって言ってたけど」

撫子「なんだか例外もあるみたいですね。自分でも気がつかない内に」

撫子「親しみやすかったのかも……」

ともこ「すっごく嬉しかったわ!私、あまり名前で呼ばれたことないから」

ともこ「だから、私も撫子ちゃんのこと名前で呼んであげようって。練習してたのよ」

撫子「あ、ありがとうございます(本当に変わった人だ)」

ともこ「じゃあ、お茶でも飲む?」

撫子「はい、頂きます(ほんわかしていて、おっちょこちょいで、でも優しさにあふれている)」

ともこ「今、入れるからね。待ってて」

第170話 ともことデート 2 茶道部1 終わり

446 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/25 00:24:35.11 K3b7lHcro 281/697

第171話 ともこ編 3 茶道部2
ともこ「じゃあ、こっちの間で待っててもらえる?」

撫子「はい」

撫子「(広い部屋)」

撫子「(本当に、ともこ先輩しか居ないんだ)」

撫子「(掛け軸とかあって、如何にも茶道部っぽい。七森中にも確かあったけど、あまり、興味なかった。だけど、こういうのもいいかもしれない)」

撫子「(どうせ、他の部活に入るわけでもないし)」

撫子「(ともこ先輩は可愛らしい先輩だし)」

撫子「(可愛らしいは失礼か)」

ともこ「さぁ、準備が出来たわ」

撫子「あれ?和服……」

ともこ「そうよ、茶道部だもん。ちゃんとした格好でやらなきゃ」

撫子「(う、美しい)」

ともこ「じゃあ、お抹茶をたてます」

撫子「はい」

ともこ「ちなみに撫子ちゃんが今座ってるところは上座といって、床の間の飾りの由来とかを聞く席なの」

撫子「えっ?そうなんですか!?私全くわからないんですけど」

ともこ「今は分からなくてもいいわよ。じっくりとおしえてあげるから」

撫子「ありがとうございます」

ともこ「……」スッ

撫子「(すごい、ひとつひとつの動作が綺麗で迷いがない)」

ともこ「……」コトコトコト

撫子「(なんかカッコイイかも)」

ともこ「……」シュッシュッシュッシュ

撫子「(茶筅っていうんだっけ?手際が良い)」

ともこ「はい、どうぞ」

撫子「ありがとうございます、頂きます」クルックル

ともこ「あら、右に2回回すっていうのは知っていたのね」

撫子「はい、母からおそわりました」

ともこ「まぁ、飲んでみて」

撫子「頂きます」ゴクッ

撫子「……」

ともこ「……」

撫子「美味しいです。仄かな甘味と泡のホイップ状のものが」

ともこ「そう?ありがとう。うふふ。美味しいって言ってもらえてうれしいわ」

撫子「ともこ先輩すごいです!私もともこ先輩みたいになりたいです!」

ともこ「そ、そんなにほめられると照れるわ///」

撫子「この部活に正式に入部したいと思います」

ともこ「ホントに!ありがとう!撫子ちゃん、うれしいわ!!」ダキッ

撫子「ちょ、ちょっと、ともこ先輩!?///」

第171話 ともこ編 3 茶道部2 終わり

448 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/27 21:10:50.57 oeAtX027o 282/697

第172話 ともこ編 4

キーンコーンカーンコーン

撫子「(今日も茶道部行くか)」

茶道部

撫子「こんにちはー」

ともこ「ああ、撫子ちゃん!いらっしゃい!」

ともこ「ねぇ、撫子ちゃん。和服来てみない?」

撫子「えっ?私がですか?」

ともこ「茶道部に入ったのだから。和服着る機会なんて他にあまりないわよ」

撫子「でも、私和服もっていませんよ」

ともこ「そう、じゃあカタログで見ましょう」

撫子「えっ!?買うんですか?」

ともこ「ええ、部費で買いましょう」

撫子「そんな部費なんてあるんですか?」

ともこ「去年は私を含めて4人いたから、結構部費ももらってたのよ」

ともこ「後、茶道部は抹茶とか和菓子とか買うから結構部費が降りたりするの」

ともこ「その残りがあるから、撫子ちゃんの和服を買うくらいはできるわよ」

撫子「そうなんですか。じゃあ選んでみます」

ともこ「最近はネット通販で買えるから便利よね」

撫子「そうですね」

ともこ「しかも結構安いのよ。予算2万円あればだいたい一式買えるわよ」

撫子「2万円が安いのか高いのかわからないです」

449 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/04/27 21:11:18.50 oeAtX027o 283/697

パラッパラッ

ともこ「決まりそう?」

撫子「う~ん、なかなか決まりませんね。難しいです」

ともこ「茶道は季節感を大事にするから服もその季節にあったものを着るの」

ともこ「でも、そんな何着も買えないし、初めてならオーソドックスなやつを買うのがいいと思うわよ」

撫子「オーソドックスなやつがわかりません」

ともこ「そうね。じゃあ私が何個かえらんだなかで、気に入ったのにする?」

撫子「それがいいです」

ともこ「わかった。じゃあ、私が選んで上げるわね」

撫子「ありがとうございます。」


ともこ「う~ん、これとこれとこれがオーソドックスなタイプね」

ともこ「これなんて撫子ちゃんに似合うと思うけど」

撫子「ああ、じゃあこれで」

ともこ「うん、いいわね。じゃあこれ注文しておくわ」

撫子「ありがとうございます」


数日後

ともこ「撫子ちゃん!着物来たわよ!」

撫子「開けていいですか?」

ともこ「どうぞ!」

撫子「わぁ、すごい……これが私の着物……」

ともこ「早速着てみたら?」

撫子「そうですね」


撫子「どうでしょうか?」

ともこ「やっぱり、似合うわー」パチパチ

ともこ「すごい美人だわ!撫子ちゃん!」

撫子「も、もう、ともこ先輩///」

ともこ「撫子という名前らしい。大和撫子だわ!」

ともこ「すっごいステキ」

撫子「そんなに褒めないでください///恥ずかしいです」

ともこ「撫子ちゃん可愛いー」ギュー

撫子「は、はぅ///」

第172話 ともこ編 4 終わり

450 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/01 01:54:28.53 mtcpSGl+o 284/697

第174話 ともこ編 5

prrrrr

撫子「ん?電話、ともこ先輩からだ」

ピッ

撫子「もしもし」

ともこ『撫子ちゃん!』

撫子「はい(今日も元気だなぁ)」

ともこ『今度の日曜空いてるかしら?』

撫子「あー、大丈夫ですね」

ともこ『じゃあ、遊びに行かない?』

撫子「二人でですか?」

ともこ『ええ』

撫子「いいですよ」

ともこ『やったぁー。時間は何時にする?』

撫子「別に何時でも」

ともこ『じゃあ、10時に駅前集合で』

撫子「どこに行くか決まってるんですか?」

ともこ『ヒ・ミ・ツ。ふふ』

撫子「はぁ、じゃあ楽しみにしてます」

ともこ『うん、楽しみにしててね!』


日曜日

撫子「あー、ともこ先輩もう来ていたんですね。ごめんなさい」

ともこ「いいのよ、いま来たばかりだし。まだ50分なんだから、時間前よ」

撫子「今日は誘ってくれてありがとうございます」

ともこ「いえいえ、こちらこそ。ふふ、撫子ちゃんとデートできてうれしいわ」

撫子「えっ!これ、デートなんですか?///」

ともこ「冗談よ。赤くなって可愛いー」

撫子「そ、そんな。赤くなんてなってません」

ともこ「じゃあ、行きましょうか?」

撫子「はい」

撫子「(どこに行くんだろう……ワクワクするなぁ)」

第174話 ともこ編 5 終わり

451 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/01 08:16:59.15 T5FKYOtWo 285/697

第175話 ともこ編 6 カラオケ

市内

ともこ「さぁ、撫子ちゃん。映画とカラオケとゲームセンターとボウリングのうちどこに行きたい?」

撫子「う~ん、カラオケとゲーセンは苦手ですね」

ともこ「カラオケ苦手なの?」

撫子「はい、あまり歌がうまくなくて」

ともこ「曲を知らないわけじゃない?」

撫子「歌はよく聞くんですが……」

ともこ「じゃあ、カラオケにしましょう」

撫子「えっ!?」

ともこ「うまくなるのは意外と慣れの部分があるわよ」

ともこ「それに下手なことを恥じる必要はないわ」

ともこ「カラオケは楽しむものだから」

撫子「分かりました。ともこ先輩がそこまで言うなら行ってみます」

ともこ「うん。その調子よ」

カラオケ

店員「お二人様ですか?」

ともこ「はい」

店員「何時間でしょうか?」

ともこ「じゃあ、2時間で」

撫子「長くないですか?」

ともこ「二人で2時間なんてあっという間よ」

撫子「そ、そうなんですか」

店員「ドリンクバーはあちらにあります」

ともこ「はい」

撫子「えっ、ドリンクバーってドリンク飲み放題なんですか?」

ともこ「あらあら、撫子ちゃんあまりカラオケ来たことないのね」

撫子「はい。昔家族で来たきり来たことないですね」

ともこ「高校生とカラオケは切っても切れない関係よ」

撫子「そうですね。いつまでも避けてはいられないですものね」

ともこ「じゃあ、部屋に入りましょう」

撫子「はい」

ガチャ

452 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/01 08:17:28.14 T5FKYOtWo 286/697

ぼけ~

撫子「結構隣の人の声聞こえるんですね」

ともこ「まぁ、防音とかしっかりされてないから仕方ないわよ」

撫子「私の声も聞こえるのかな……」

ともこ「大丈夫よ、歌ってテンション高くなればそんなこと気にならなくなるから」

ともこ「撫子ちゃんの知ってる歌はある?」

撫子「これとかですね」

ともこ「じゃあ、入れちゃえ」ピッ

撫子「えっ!?私から歌うんですか?」

ともこ「そうよ~頑張ってねー」

撫子「ええ!?」



撫子「~~♪」



ともこ「えっ!うまいじゃない!」

撫子「そ、そうですか?」

ともこ「うん、普通にうまいわ。お世辞じゃなく」

ともこ「歌さえ知ってて音程取れればカラオケなんて怖くないのよ」

撫子「確かに、そうですね。私は今まで臆病過ぎたのかもしれません」

ともこ「じゃあ、次は私の番ね」

ともこ「~~♪」

撫子「(ともこ先輩うまい。まるで透き通るような声)」

撫子「(バラードっていう選曲もいい)」

撫子「(癒される)」

ともこ「ふぅ」

パチパチ

ともこ「えっ!」

撫子「すばらしいです。綺麗な声でした」

ともこ「もう、そんなこと言わないでよ。照れるわ///」

撫子「はは、さっきのお返しです」

ともこ「もう」

第175話 ともこ編 6 カラオケ 終わり

454 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/02 01:35:31.36 9UTisXayo 287/697

第176話 ともこ編 7 ファーストフード店にて

ともこ「さて、2時間そろそろたつわね」

撫子「えっ!もうそんなに経つんですか?」

ともこ「だから、2時間なんてあっという間なのよ」

撫子「確かにそうですね」

ともこ「撫子ちゃん。もう、すっかりカラオケに慣れたわね」

撫子「ええ、お陰様で」

ともこ「じゃあ、出ましょうか?」

撫子「はい」

店員「会計は1200円になります」

撫子「1時間300円なんですね。安いです」

ともこ「平日だと30分70円なんだけどね」

撫子「そんなに安いんですか?」

ともこ「まぁそんなもんよ」


撫子「今日は、カラオケに連れてきてくれてありがとうございました」

ともこ「ふふ、喜んでもらえたならよかったわ。無理やりにでも連れてきた甲斐があった」

撫子「ともこ先輩って結構強引なところあるんですね」

ともこ「うん。それじゃあ、次のとこへ行くわよ!」

撫子「はい」

ともこ「あ、その前にお腹減らない?」

撫子「もう12時過ぎましたからね。そろそろ減りますね」

ともこ「じゃあ、お昼にしましょう」

455 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/02 01:36:02.45 9UTisXayo 288/697

マクドナルド

店員「いらっしゃいませ~って撫子じゃん!?」

撫子「めぐみ」

ともこ「あらー、お友達?」

撫子「はい、同じクラスの」

めぐみ「園川めぐみです。撫子から聞いてます吉川先輩ですよね」

ともこ「そうよ~」

めぐみ「今日はお二人でデート?」

撫子「もう、違うってば。速く接客してよ」

めぐみ「はい、ご注文は決まりましたか?」

撫子「私はダブルチーズバーガーセットで」

撫子「ともこ先輩は?」

ともこ「えーと私は~」

めぐみ「(へぇ、二人のときはともこ先輩って呼んでるんだね)」

ともこ「ダブルクォーターパウンダー・チーズのセットで」

めぐみ「飲み物は何にしますか?」

ともこ「コーラで」



めぐみ「お待たせしました。では、2人ともごゆっくり」

撫子「うん、ありがと」

ともこ「ありがとね~」

撫子「ともこ先輩、ダブルクォーターパウンダー・チーズなんですね」

ともこ「私こう見えても結構食べる方なのよ」

撫子「でも、それ食べるの難しくないですか?途中で崩れるというか……」

ともこ「そう?」

撫子「って、もう半分も食べてる!しかも、全く形が崩れていない!ダブルクォーターパウンダー・チーズをここまで崩さず食べる人はじめて見た!」

撫子「すごいよ、ともこ先輩!」

ともこ「もう、そんな褒めないでよ」



撫子「(あれ?私より量おおいはずなのにもう食べ終わってる……)」

撫子「食べ終わりました」

ともこ「うん、じゃあ行こうか?」

撫子「はい」

撫子「じゃあ、またね。めぐみ」

めぐみ「ありがとうございましたー。ごゆっくりー」

第176話 ともこ編 7 ファーストフード店にて 終わり

456 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/02 19:52:25.84 JyNFGPMPo 289/697

第177話 ともこ編 8 プリクラ

撫子「次はどこに行くんですか?」

ともこ「ゲーセンに行きましょう」

撫子「ゲーセンですか?できるゲームないんですが……」

ともこ「じゃあ、プリクラだけ」

撫子「プリクラもあまり撮ったことないですね」

ともこ「じゃあ、いい機会だから撮ろう撮ろう」

プリクラ

撫子「入る前に設定なんてあるんですか?」

ともこ「うん、美人系か、肌白系か」

撫子「私達二人とも元から白いので、美人系にしましょう」

ともこ「そうね」

「中央に集まってね!」

ともこ「撫子ちゃん!」ギュッ

撫子「と、ともこ先輩!?」

ともこ「ふふ」


パシャ

「次は、面白いポーズをしていてね」

ともこ「べー」

撫子「ぷっ、ははは。面白いですその顔」

パシャ

457 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/02 19:52:53.35 JyNFGPMPo 290/697


「最後は、好きなポーズで」

ともこ「撫子ちゃん、チュー」

撫子「ええ!?チューするんですか!?」

ともこ「最近友達同士でチューするなんて普通よ」

撫子「ええ!?普通なんですか?それ?」

ともこ「それとも、私とチューするの嫌かしら?」

撫子「い、いやじゃないです……」

ともこ「じゃあ、時間ないからホラホラ!」

撫子「あ、あぅ……」

チュッ

パシャ

撫子「(これじゃあまるで恋人みたい……)」

「終わったので、落書きコーナーに移動してね」

ともこ「この写真は~」

撫子「(ともこ先輩とキスしちゃった……)///」

ともこ「ねー撫子ちゃんも落書きしてもいいよー」グッ

撫子「はっ、えっ!?」ドキドキ

ともこ「もー聞いてなかったのー?撫子ちゃんも落書きしてよー」

撫子「は、あひ!(ともこ先輩のこと意識してしまう)」ドキドキ

撫子「こ、これでいいですか?」

ともこ「うん、良い感じ」

ともこ「最後にこの写真だね!」

撫子「こ、これは……」

ともこ「撫子ちゃん、顔赤くて可愛い~」

撫子「あ、あの……ともこ先輩、こういうの私の他にもやってるんですか?」

ともこ「ん?撫子ちゃんが初めてだよ」

撫子「えっ!?そうなんですか?さっき、友達同士では普通だって」

ともこ「あはは、あれはね。ウソだよ!」

撫子「えっ!?じゃあ?」

ともこ「私のファーストキスは撫子ちゃんのものよ!」

撫子「そ、そうなんだ///(なんだかちょっとうれしい)」

撫子「(でもなんでうれしいんだろう……)」

ともこ「この写真大事に持っておいてね」

撫子「はい、これは人には見せられませんから」

ともこ「ふふ、そうね」

第177話 ともこ編 8 プリクラ 終わり

459 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/07 23:07:56.89 H4jU1Gc8o 291/697

第178話 ともこ編 9 夕方

ともこ「そろそろ夕方ね」

撫子「そうですね」

ともこ「公園でも寄って行きましょ」

撫子「はい」


公園

撫子「この公園花が咲いていて綺麗ですね」

ともこ「これなんの花か知ってる?」

撫子「さぁ、私お花は全く知らなくて」

ともこ「撫子って名前なのにね。ふふ」

撫子「そうですね」

ともこ「これ、藤の花なの。今の時期に咲いてるのよ。綺麗でしょ」

撫子「はい、すだれ桜みたいで綺麗ですね」

ともこ「桜と違ってお花見するような花じゃないけれど、だからこそゆっくりと見られるいいお花だと思うのよね」

撫子「確かに、綺麗ですね」

撫子「(紫色に咲き誇るフジの下にいるともこ先輩はいつにもまして可憐に見える)」

サァー

風が吹き花が揺れると共にともこ先輩の髪も揺れる。いつの間にか三つ編み状態にしていたらしい

撫子「」ドキッ

ともこ「やっぱり、夕方はまだ冷え込むわね」

ともこ「もう、十分見たし帰りましょうか」

撫子「はい」

電車にて

ガタンゴトン、ガタンゴトン

ともこ「」スゥスゥ

460 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/07 23:08:29.62 H4jU1Gc8o 292/697

撫子「ともこさん寝ちゃったか、今日一日はしゃいで疲れたのかな?」

撫子「それにしても」

撫子「(今日はともこ先輩のいろいろな表情を見れてよかったな)」

ガタンッ

ともこ「」カク

撫子「うっ(ともこ先輩の頭が私の肩に)」

ともこ「」スゥスゥ

撫子「(唇綺麗……)」

ともこ「」スゥスゥ

撫子「(今日、ともこ先輩とキスしちゃったんだな……ともこ先輩はどんなつもりで私にキスしたんだろう……)」

撫子「(少なくとも、私はともこ先輩のことが好きだ。先輩としてでなく、友達としてでなく、恋人になりたいの好きだ)」

撫子「(でも、ダメだ。私からは切り出せない……もし違ったら拒絶されてしまうのが怖い……少なくとも今まで通りなんてことはない)」

撫子「(はぁ、つくづく弱気な女だな、私は……)」

撫子「(卑怯だけど、ともこ先輩にその気にさせてみよう)」

キュー、ピンポーン

撫子「つきましたよ」チュッ

ともこ「ん?撫子ちゃん。あれ?今なにしたの?」

撫子「さぁ、なんでしょう?」

撫子「さっきのお返しですよ。ふふ」

ともこ「もう~撫子ちゃんったら~」

撫子「じゃあ、今日はここで」

ともこ「送っていかなくても大丈夫?」

撫子「大丈夫ですよ。ともこ先輩も気をつけてくださいね。それでは」タッタッタ



撫子「ふぅ、緊張した……我ながら大胆な行動してしまった」

撫子「でも、少しは気にかけてくれるだろうか……」

撫子「気にしてくれるといいな」

第178話 ともこ編 9 夕方 終わり

461 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/09 05:07:16.03 jN0Fof/Ko 293/697

第179話 ともこ編 10 こんなにも簡単に

それから、ともこ先輩からのスキンシップは前より増して多くなった

撫子「……」

ともこ「撫子ちゃ~ん!」

撫子「あっ、ともこ先輩おはようございます」

ともこ「ふふ」ギュッ

撫子「あう、いきなりどうしたんですか?」

ともこ「おはようの抱きつき」

撫子「は、恥ずかしいです……」

ともこ「ふふ、可愛い」

対して、私はあの日より積極的にはなれていなかった


撫子「こんにちはー」ガラ

ともこ「撫子ちゃん!会いたかったよ!」

撫子「会いたかったってさっきあったばかりじゃないですか」

ともこ「それでもよ!」


どうしても、恥ずかしさの方が上回ってしまう

そして、ある日のこと

撫子「(はぁ、ともこ先輩から積極的に来てくれるのに私はなんで積極的に成れないんだろう……)」

ともこ「撫子ちゃん!ギューっ」ギュッ

撫子「あぅ……///」

ともこ「ふふ、恥ずかしがってる。可愛い」

撫子「(今ここで私から積極的になれば……)」

撫子「あ、あの!ずっとともこ先輩に言おうと思ってたんですけど」

ともこ「なに?あっ、もしかしてこういうのいや?」

撫子「違います!むしろ好きです(あっ、言っちゃった……)」

ともこ「ふふ、私も好きよ」

462 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/09 05:07:47.73 jN0Fof/Ko 294/697

撫子「えっ!?好きなんですか?」

ともこ「うん、好きだよ。こういうスキンシップ」

撫子「あっ、そっちですよね……はは、何勘違いしちゃったんだろ……」

ともこ「そっちじゃなくても撫子ちゃんのこと好きだよ」

撫子「それは、どういう好きですか?(ここまで来たらもう聞くしか無い)」

ともこ「たぶん、撫子ちゃんと同じ好き」

撫子「わ、私の好きはともこ先輩と、こ、恋人になりたいの方ですよ(もう、どうにでもなれ!)」

ともこ「うん、見てればわかるよ。私も撫子ちゃんと恋人になりたいわ」

撫子「えっ!!もしかして(両思い)」

ともこ「そうよ、両思いだったのよ。私たちは」

撫子「ほ、ホントですか?」

ともこ「ウソはつかないわ。大好きよ撫子ちゃん」

撫子「こ、こんな簡単に……でも、どうして好きって言ってくれなかったんですか?」

ともこ「私達の間に好きって言って恋人になるなんて契約みたいなもの必要ないって思ったからよ」

ともこ「だって、もう恋人みたいなものじゃない。毎日抱きついてるんだもの。校内でも噂になるぐらい」

撫子「あ、あぅ……」

ともこ「ふふ、可愛い」ギュッ

撫子「やっぱり、そういうのは、2人だけの時にしてください」

ともこ「うん、わかったわ」

撫子「でも、両思いだったなんて、うれしいです。ともこ先輩大好きです!」

ともこ「私もよ!」

撫子「あ、あの……キスしてもいいですか?」

ともこ「もちろん」

チュッ

このように、私たちはあまりにも簡単に恋人関係になっていた。
いや、恋人だと思っていなかったのは私の方だけだったのかも。
この日を私は一生忘れないだろう。私の大好きな人と結ばれた日なのだから

第179話 ともこ編 10 こんなにも簡単に 終わり

465 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/11 19:01:04.07 LNnpiYPho 295/697

第180話 楓と櫻子

櫻子「ひまわりー遊びに来たぞー」

「お姉ちゃんなら今いないの」

櫻子「なにー!いないだとーこの櫻子様が遊びに来てやっているのに!」

「図書館に本返しに行ってるの」

櫻子「しょうがない、じゃあ待ってる」

「うん、たぶんすぐに帰ってくるの」

櫻子「その間楓と遊ぶか」

「櫻子お姉ちゃんは私と遊ぶというより私で遊ぶだから困るの」

櫻子「そんなことないぞ。ちゃんと楓を楽しますことができるのが櫻子様なんだ」

「じゃあ、私のお昼ごはん作って」

櫻子「おう!任せろ!!」

「材料はここにあるから」

櫻子「よっしゃ、作るぞ!」

櫻子「(ん?これ?遊びじゃなくね?)」

櫻子「(まぁいっか)」

「楓は部屋に戻ってるの」

櫻子「よーし、私の料理の腕を思い知れ」

「楽しみなの!」

466 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/11 19:01:34.44 LNnpiYPho 296/697

10分後

黒焦げた謎の物体

「……」

櫻子「……」

「これ……なに?」

櫻子「卵焼き」

「ど、どうみても卵焼きじゃないよ」

櫻子「し、失敗した」

「お姉ちゃんの方がうまく作れる」

櫻子「な。ひまわりの方がうまく作れるだって!?楓、卵買ってこい!」

バーン!

花子「櫻子!うちに居ないと思ったらやっぱりここに居たのかし!?」

花子「ていうか、焦げ臭いし!何作ってたんだし!」

「花子お姉ちゃん、櫻子お姉ちゃんが!」

花子「楓をいじめてたのかし!?」

櫻子「いや、いじめてた訳じゃ」

花子「そんな物体、楓が食べられるわけないし!櫻子自分で処理しろし」

ガツ、ガブッ

櫻子「うぇ!まずっ!!まっず。なんだこの物体は!」

「櫻子お姉ちゃんが作った卵焼き……」

櫻子「そ、そうだけど。誰か水ーー!!!」

向日葵「まぁ、騒がしいこと……私が居ないとホント駄目ですわね」

その後、楓と花子は向日葵の作った美味しい卵焼きを食べました。

第180話 楓と櫻子 終わり

467 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/11 19:14:43.72 LNnpiYPho 297/697

花子達の身長っていくらだと思いますか?

468 : VIPに... - 2013/05/11 19:19:18.96 HJ2SehFj0 298/697

花子様は130はないと思うし

469 : VIPに... - 2013/05/11 19:36:43.33 J3VGGyGAO 299/697

将来は牛乳のお陰で背は高くなりそう

でも胸は…

470 : VIPに... - 2013/05/11 19:39:05.24 HJ2SehFj0 300/697

花子だけ髪色とか違うから花子だけばいんばいんになる可能性も

471 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/12 14:50:38.73 PN0lOGdTo 301/697

第181話 身体測定

未来「今日は身体測定だね」

こころ「しんたいそくてい?」

花子「身長とか体重とか測って、健康かどうか見るやつだし」

花子「本当は身体測定じゃなくて健康診断だし」

みさき「花子に身長では負けないわよ!」

こころ「いいなーみさきちと花子様は身長高くて」

花子「こころもこれから伸びるし」

こころ「そうかなぁ」

未来「じゃあ、行こう!」

保健室

先生「それじゃあ、身長と体重測りますよ~」

こころ「」ドキドキ

未来「どのくらい伸びたかなぁ」

みさき「花子には負けないんだから!」

先生「次、小川こころちゃん」

こころ「」ボー

先生「小川こころちゃん?」

花子「呼ばれてるよこころ」

こころ「あっ、はーい」

先生「小川こころ、身長119.5cm、体重22.5kgです」

こころ「去年から5cmしか伸びなかったよぉ」

先生「次、大室花子ちゃん」

花子「はい」

先生「大室花子、身長127.8cm、体重26.6kgです」

こころ「花子様はやっぱりすごいなぁ」


先生「次、相馬未来ちゃん」

未来「はーい」

先生「相馬未来、身長123.4cm、体重23.6kgです」

未来「やった、6cm伸びた!」


先生「次、高崎みさきちゃん」

みさき「はい!」

先生「高崎みさき、身長125.2cm、体重25.4kgです」

みさき「よし、花子に勝ったわ!」

未来「花子様は、身長127.8だよ」

みさき「なっ!!」

みさき「先生、測りなおしてください!」

先生「ちょっと、みさきちゃん!?」

第181話 身体測定 終わり

473 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/13 23:02:32.63 w6adP523o 302/697

第182話 ヨーグルトを食べたい

花子の場合

花子「(ヨーグルト食べたいし……)」

花子「(もうヨーグルト切れてるから買いに行かなきゃないし)」

花子「(コンビニまで行くの面倒だし……)」

花子「(後でお母さんと一緒に買いに行こ)」


櫻子の場合

櫻子「(う~ん、ヨーグルト食べたいなー)」

ガチャ

櫻子「あれ!ヨーグルトない!」

花子「ヨーグルト切れてるし」

櫻子「ええー」

花子「後でお母さんと一緒に買い物に行くからそのときに行くし」

櫻子「やだ!今食べたい!花子!買ってこい!」

花子「はぁ!なんで花子が櫻子の分も買ってこなきゃいけないんだし!」

櫻子「うぉらー、買ってこいー!!」

花子「やだやだやだやだ!」

撫子の場合

撫子「ん?何やってんの?」

花子「櫻子が花子にヨーグルト買ってこいって」

撫子「んー、確かに食べたいね。ヨーグルト」

櫻子「ねーちゃん、ヨーグルト買ってきてよ!」

撫子「櫻子、ヨーグルト食べたいんでしょ?」

櫻子「うん!」

撫子「なら、運動した方がお腹も減って美味しく食べられるよ」

櫻子「そうだな!」

撫子「コンビニまでって結構あるよね?」

櫻子「そうなんだよ!」

撫子「ちょうどいい運動になるんじゃない?」

櫻子「確かに!」

撫子「じゃあ、コンビニまで行ってみようか。ついでにコンビニでヨーグルト3つ買ってきてね」

櫻子「わかった!」

櫻子「じゃあ、いってきまーす」

花子「な、撫子お姉ちゃんさすがだし」




櫻子「あ、あれ?あれれ??なんか騙された?」

第182話 ヨーグルトを食べたい 終わり

474 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/15 21:31:16.61 mmWMNqgvo 303/697

第183話 5月晴れの日曜日 1

櫻子「うっはー今日はいい天気だなぁ」

花子「日曜が晴れだと清々しいし」

櫻子「こういう日はのんびりと過ごしたいな」

花子「家でぐーたらしてると豚になるし」

櫻子「ぶ、豚ぁ!?」

櫻子「わかった!花子!今日公園でも行くか!?」

花子「うん、わかったし」

櫻子「ねーちゃんも行く?」

撫子「そうだね。今日はなにも予定ないし、公園ぶらぶら散歩するのも気持ちよさそうだね」

櫻子「なに行ってんだよ!公園行ってドッジボールするぞ!」

撫子「えー、私はいいよ」

花子「花子も散歩ぐらいでいいし、ていうかさっきののんびり過ごすっていうのはどうしたんだし」

櫻子「公園って行ったら走り回ったりするだろ普通」

櫻子「まぁ、公園行くのは決定でいい?」

撫子「うん、公園行くのはいいよ、でも私は散歩してるから」

花子「花子も撫子お姉ちゃんと一緒に散歩してるし、櫻子1人でドッジボールやってればいいし」

櫻子「なにぃ!?まぁいいや、とりあえず公園行こ」

花子「うん」

第183話 5月晴れの日曜日 1 終わり

476 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/16 19:24:41.83 GqhJwJCJo 304/697

第184話 5月晴れの日曜日 2

公園

撫子「ここは、結構近所にある上に広いから散歩にはちょうどいいね」

花子「だし」

櫻子「……」

櫻子はドッジボールを胸に入れている

櫻子「ねぇねぇ?」

撫子「花子は行きたいとこある?」

花子「噴水の方に行きたいし」

撫子「じゃあそっちの噴水の方に行こっか?」

花子「うん」

櫻子「って、シカトかよ!?」

花子「だって、櫻子バカなんだもん」

撫子「突っ込んで欲しかったの?」

櫻子「当たり前じゃん!ここは、あははー櫻子のやつ、胸にボール詰めて巨乳~っとかやってるよ~って言うでしょ普通!!」

花子「もう櫻子に構うのが面倒だし……」

撫子「いいよ、花子できるだけ離れて歩こ。関係者だと思われたくない」

櫻子「ひどっ!!かわいい妹と縁を切るつもりか!?」

477 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/16 19:25:10.20 GqhJwJCJo 305/697

撫子「切れるなら切りたいわ」

櫻子「くそー!!私をバカにしやがってー!!」

花子「だって、ホントにバカだし」

撫子「こんな妹で情けない」

櫻子「これでも喰らえー」

櫻子は胸に詰めていたボールを取り出し撫子に投げる

撫子は瞬時に対応して櫻子に投げ返す

バンッ

櫻子「いってー!!当てやがったな!?」

撫子「だって、そっちから狙ってきたじゃん」

櫻子「こうなったら、総攻撃だぁー!!」

花子「(櫻子、絶対総攻撃の意味わかってないし……)」

もう一度投げるキャッチする撫子当て返す
櫻子も負けじとキャッチする撫子投げ返す
………

「お姉ちゃんたち、僕たちも混ぜて」

知らない内に公園で遊んでいた子どもたちが集まってきた

櫻子「おっ、いいよ。私の方に入れ」

「えー、このねーちゃんの方が強くてかっこいい!」

櫻子「な、なに!?」

撫子「ふふ、人望も私の方が熱いみたいだね」

花子「花子も撫子お姉ちゃん側だし!櫻子には負けないし!」

櫻子「ふん!私は1人でも勝てるわ!」

花子「(よく考えたら、いつの間にか櫻子の思惑にハマってるし……)」

第184話 5月晴れの日曜日 2 終わり

478 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/17 19:49:37.57 SQVXJIFzo 306/697

第185話 5月晴れの日曜日 3

櫻子「ふんっ」ブンッ

パーンッ

「うわっ、当たっちゃったよ!」

櫻子「へっへー1人抜きー」

撫子「ボールパスして」

「はい、ねーちゃん!」

撫子「ふっ」ブン

櫻子「うおっ、危ない!」

撫子チームの外野「おっしゃーボールきたー」ヒュン

櫻子「ガキのボールなぞキャッチできるわ!」

櫻子「できるだけ、ねーちゃんにボールを渡さないようにしないと」

櫻子「おいっ!私のチームの外野!クロスで投げるから、ボール行ったらまたこっちに返してくれな」

櫻子チームの外野「はーい」

櫻子「ふんっ」シュッ

外野はボールをキャッチする

「はい、お姉ちゃん行くよー」パス

櫻子「うっし」シュン

パーンッ

「うわーん、当たっちゃったよぉー」

花子「櫻子のくせになかなかやるし」

櫻子「そして跳ね返ってきたボールをキャッチして、投げる」シュン

外野「キャッチしたよーボール投げるよー」シュン

櫻子「うっし、もういっちょ」シュン

パーンッ

「うわっ、当たった」

櫻子「そして、キャッチと」

撫子チームの内野は撫子と花子だけになった。

撫子「花子、花子はできるだけ当たらないように後ろに居て、私が前で櫻子のボールを取るから」

花子「わかったし」

櫻子「よっしゃ、いくぞーってねーちゃん!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

櫻子の前には撫子が立ちはだかっていた。

櫻子「くっそ、やっぱり避けては通れぬか……」

撫子「いつでも投げてきな」

櫻子「うぉらー」シュン

櫻子は撫子の方に投げると見せかけて外野の子にボールを投げる。

479 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/17 19:50:06.90 SQVXJIFzo 307/697

櫻子「花子の方をねらえー」

花子「ッ!」

外野「わかったよー」シュン

パーンッ

花子「撫子お姉ちゃんごめん、花子も当たっちゃったし」

撫子側の外野「やべー、あのねーちゃんも強いぞ!!」

「どっちが勝つかなー」

「いや、背の高いねーちゃんが勝つでしょ!」

櫻子「とうとう、一騎打ちになったな。ねーちゃん」

撫子「ふん、当てられるもんなら当ててみな」

櫻子「うぉらっ!」シュン

撫子「ふっ」シュン

撫子はキャッチする。そのまま投げ返す。

櫻子「うっ」ガシッ

櫻子もキャッチして、そのまま投げ返す。
そのような攻防が数回続いた。

櫻子「ハァハァ」

撫子「ハァハァ」

花子「撫子お姉ちゃんも櫻子もそろそろ体力が限界だし」

「すげー!ここまで熱いドッジボールは初めてだよ!」

「うん、初めてだねー」

櫻子「これで、決着だー」シュン

撫子「甘い!」ガシッ、シュン

櫻子「うわっ!!」

前に詰めすぎていた櫻子は撫子のカウンター攻撃に耐えられずに足にボールが当たった。

櫻子「ま、負けたー!!」

撫子「どうよ!!」ガシッ

「「「う、うわあああああああああ!!勝ったー!!」」」

「負けちゃったねー」

「どんまいお姉ちゃん」

櫻子「なにも言わないでくれ……」

「それにしても白熱した戦いだったなー」

「ありがとうお姉ちゃん達」

撫子「どういたしまして」

花子「なんだか結局櫻子の思惑通りになっちゃったし」

櫻子「くそーねーちゃんに負けた!悔しぃー!!」

撫子「当の本人はそんなこと思ってないみたいだけどね」

第185話 5月晴れの日曜日 3 終わり

480 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/17 20:04:37.43 SQVXJIFzo 308/697

第186話 5月晴れの日曜日 4

撫子「さて、運動した所で喉も乾いたし、休憩する?」

花子「うん」ジー

撫子「なに?花子はアイスクリーム食べたいの?」

花子「だ、大丈夫だし!別に持ってきた水筒があるから」

撫子「いいよ、買ってあげるよ」

花子「ホントかし!?」パァ

撫子「かわいい妹のためだもの」

櫻子「ホントか!?ねーちゃん!?」

撫子「アンタは自分で買いな」

櫻子「ひどっ!同じ姉妹なのにこの差はなに!?」

撫子「わかったよ。櫻子の分も買ってあげる。その代わり、ご飯当番のときにちゃんとしたもの作るんだよ」

櫻子「いつもちゃんとしたの作ってるけど?」

撫子「あれが櫻子のちゃんとしたご飯だったのか……」

撫子「なにがいい?」

花子「迷うし」

露店店員「ただいま、チョコチップクリームが売れています」

撫子「じゃあ私はそれで」

花子「花子もそれにしようかな」

櫻子「わかってないなーこういうのは1人づつ別のもの頼んで回して食べるんだよ」

撫子「確かに一理ある」

櫻子「ていうことで私チョコミントー!」

花子「じゃあ、花子はキャラメルで」

露店店員「ふふ、仲のいい姉妹ですね」

花子「櫻子とは仲良くないし」

櫻子「なにー!!」

露店店員「あらあら、喧嘩しちゃダメですよ」

露店店員「はい、チョコチップクリーム1つに、チョコミント1つ、キャラメル1つおまたせしました」

撫子「ありがとうございます」

噴水の前にあるベンチに座って食べる撫子と櫻子と花子

櫻子「花子、一口頂戴!」

481 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/17 20:05:50.35 SQVXJIFzo 309/697

花子「櫻子の一口はいつも大きいからちょっとだけだし」

櫻子「わかったわかった」バクッ

花子「あー!!やっぱり大きかったし!花子のキャラメル返せし」

櫻子「口移しならいいよ」

花子「絶対やだし!チョコミント食べさせろし」

櫻子「はい」

花子「」ペロッ

花子「チョコミントも美味しいし」

櫻子「間接キスだな」

花子「うるさいし」ドスッ

櫻子「おうふ!」

撫子「私のも食べる?美味しいよ」

櫻子「もらうー!!」パクッ

上についていたアイスが半分くらいなくなる

撫子「全く櫻子は……」

撫子「花子も食べる?」

花子「うん、でも撫子お姉ちゃんのがなくなっちゃうんじゃ」

撫子「いいよ、私は一口食べれば満足だから花子と櫻子にあげる」

撫子「あっ、でも櫻子と花子のも頂戴」

櫻子「はい」

撫子「」パクッ

撫子「うん、やっぱりチョコミントはスッキリしてていいね」

花子「はい、あげるし」

撫子「」パクッ

撫子「うん、キャラメルも良い感じ」

撫子「美味しかったありがとう」

花子「撫子お姉ちゃんこそありがとうだし」

櫻子「ふ~うまかったー!ありがとねーちゃん!」

撫子「どういたしまして」

第186話 5月晴れの日曜日 4 終わり

485 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/18 18:35:43.25 tdGmOL0lo 310/697

第187話 5月晴れの日曜日 5

櫻子「ふぅーお腹いっぱいになったら眠くなってきたー」

撫子「あそこの芝生に行って寝っ転がる?」

櫻子「そうしよう!」

花子「あそこの木の下がいいし」

撫子「確かに、あそこなら紫外線も避けられるしね」

櫻子「さっきまで日向で遊んでたんだからもう関係ないでしょ」

撫子「それでもお肌にダメージを与えると老化の原因になるから」

花子「日焼け止めつけてくればよかったし」

撫子「まぁ私はつけてきたんだけどね」

櫻子「な、抜け駆けだー」

撫子「別に櫻子は焼けてもいいでしょ」

櫻子「なっ、それどういう意味だ」

撫子「まぁまぁ、木の下でゆっくりと過ごそう」

花子「ふぅ」トサッ

櫻子「ふーどっこいしょっと」ドサッ

撫子「」スッ

サーさらさらさらー

心地良い風が吹く

しばらくぼーっとする三人

花子「」コクッコク

花子「はっ!うぅー」

撫子「(花子は眠そうだな)」

撫子「花子」ポンポン

486 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/18 18:36:11.86 tdGmOL0lo 311/697

花子「?」

撫子「膝枕してあげる」

花子「撫子お姉ちゃんの膝枕。ありがとうだし」

ポン

櫻子「あっ花子ばっかりズルい!私も私も!」

撫子「わかった。いいよ。右側があいてるから」

花子櫻子「うーん、気持ちいいし」

撫子「なんだか昔を思い出すね」

櫻子「ん?」

撫子「昔は櫻子によく膝枕して上げてたんだよ。覚えてない?」

櫻子「……忘れた」

撫子「花子も最近はしなくなったけど、ちょっと前まではおねだりしてたし」

花子「うぅ……でも、撫子お姉ちゃんの膝枕は今でも気持ちいいし」

撫子「そっか、それならよかった」

櫻子「」スヤスヤ

撫子「あっ、櫻子はもう寝ちゃったか」

花子「速いし」

撫子「花子も眠そうだし、寝ててもいいよ」

花子「ん」

撫子「(なんだかんだ言って、櫻子も花子もかわいい妹だ……)」

そうシミジミと思う撫子であった。

第187話 5月晴れの日曜日 5 終わり

487 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/20 20:04:41.39 3gvOFR6Bo 312/697

第188話 コンプレックス

小学生の場合

こころ「」ジー

花子「?なんだし?」シュンシュン

こころ「二重飛びできてすごい!」

こころ「花子様運動できていいなぁ~」

花子「こころもそのうちできるようになるし」

中学生の場合

櫻子「」ジー

向日葵「なんですの?」

櫻子「なんでひまわりばっかりおっきいの!?」

向日葵「なにがですの?」

櫻子「おっぱいに決まってんじゃん!」

向日葵「そんなこと言われても仕方ありませんわ」

高校生の場合

めぐみ「」ジー

撫子「ん?なに?」

めぐみ「撫子頭良くて羨ましい。学期末だけじゃなくて、模試とかも高得点とるし」

撫子「日々の積み重ねあるのみ」

小学生→運動神経
中学生→身体的特徴
高校生→頭

第188話 コンプレックス 終わり

488 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/21 12:52:17.53 E7js/IRso 313/697

第189話 コーヒーを飲めるのは

未来「花子様ってコーヒー飲めるんだよね?」

花子「ミルク入れてなら飲めるし、ブラックは無理だし」

こころ「すごーい。こころはお砂糖入れても無理だよ~」

みさき「花子はブラック飲めないのね!みさきは飲めるわよ!」

こころ「ホントに!?」

未来「みさきち結構すごいね!」

花子「(ホントかし……)」

みさき「ふふーん(ここで飲めないなんて言えない……)」

未来「じゃあ、今日帰った後お母さんにコーヒー入れてもらうから、みさきち家においでよ!」

みさき「えっ!?」

花子「花子も行くし」

こころ「こころも~」

みさき「えっええー!?」

花子「みさきコーヒー飲めるんでしょ?」

みさき「ももももも、もちろんよ!」

489 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/21 12:52:44.17 E7js/IRso 314/697

放課後 相馬宅

相馬母「本当にブラックで大丈夫なの?」

みさき「だ、大丈夫!」

相馬母「じゃあ、入れるわよ」

みさき「お願いします」

コトッ

花子「……」

こころ「……」ドキドキ

未来「……」ワクワク

みさき「……」

スッ、クイッ

未来「あっ、みさきちがコーヒーに口をつけた!」

みさき「苦っ!?」ゲホゲホ

相馬母「大丈夫?無理しちゃダメよ!」

みさき「大丈夫!いつも飲んでるから!」

未来「みさきち、やっぱり飲めないんじゃ……」

みさき「大丈夫よ!これくらい(涙目)」

ゴクゴク

みさき「うっ、うっ……」

ゴクゴク

みさき「うぅー」

ゴクッゴク

みさき「ふぅー……苦い……」

相馬母「はい、お水」

ゴト、ゴクゴク

みさき「ふぅー!!」

みさき「どうよ!!飲んだわよ!ブラックコーヒー!」

花子「おぉー」パチパチ

こころ「すごーい」パチパチ

未来「すごかったけど、飲めないなら正直に言ったほうがいいよ」

みさき「うん……」

花子「みんな飲めないの知ってたし、でも、最後まで飲んだみさきは偉いし」

みさき「と、当然よ!!」

第189話 コーヒーを飲めるのは 終わり

492 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/22 18:17:28.53 yQLabLk+o 315/697

第190話 櫻子の家出 1

それは、些細なきっかけだった。

花子「あっ! 花子のアイスがない!?」

花子「櫻子食べたし?」

櫻子「は? 私食べてないよ」

花子「嘘つけ! 絶対食べたし!」

櫻子「私じゃないって! ねーちゃんでしょ!」

花子「撫子お姉ちゃんはそんなことしないし、櫻子は信用ないから疑われるんだし」

櫻子「あーっムカッムカ! 私じゃないったら私じゃないもん!」

撫子「どうしたの?」

花子「櫻子が花子のアイス食べたのに謝らないし」

櫻子「だから私じゃない! 食べてないから謝る必要ないもん!」

撫子「はぁーとりあえず謝りなよ櫻子」

櫻子「そういうねーちゃんこそどうなのさ! 食べたのねーちゃんでしょ!?」

撫子「私は人のものは食べないよ」

花子「うん」

櫻子「なんでねーちゃんの話は素直に信じるのに私の話は信じないの!?」

花子「だから、櫻子はしょっちゅう人のもの食べるし信用ないんだし」

撫子「とりあえず、なにか物がなくなったら大体櫻子のせいだからね」

櫻子「ムカッムカ! 私じゃないったら私じゃないもん!」

撫子「大体櫻子は――」クドクド

花子「だしだし」

櫻子「ふんがー!! もう怒った! 大体ねーちゃんも花子も私に冷たすぎるんだよ!」

花子「日頃の行いが悪いからだし」

櫻子「なにが悪いっていうんだよ! 私は自由に生きてるだけじゃん!」

撫子「その自由のせいで私達は迷惑してるんだって」

櫻子「私はねーちゃん達の態度で迷惑してる!」

花子「だからこういう態度になるのは櫻子がだらしないから――」

櫻子「あーわかったよ!じゃあもう私この家から出て行ってやる! そうすれば私も花子もねーちゃんも迷惑しないで済むからね!」

花子「ちょっとは外で頭冷やしてこいし」

櫻子「もう帰ってこないからね!」

ドタドタドタ、バタン

第190話 櫻子の家出 1 終わり

493 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/22 21:27:36.34 Kv6wb0MQo 316/697

第191話 櫻子の家出 2

櫻子「くそぅ……花子とねーちゃんなんて嫌いだ!」ダッダッダッダ

公園

櫻子「はぁはぁ……」

櫻子「でも、これからどうしよっか……」

日が暮れて辺りは暗くなっていた

櫻子「と、とりあえず家には帰らない!」


大室家

花子「櫻子のやつ、まだ帰ってこないし」

撫子「まぁ、そのうち帰ってくるでしょ。お腹すいて」


19:00

ぐぅ~~

櫻子「おなか減った……」

櫻子「でも! 帰らないもん!」

櫻子「とりあえず、いつまでも公園に居ても仕方ない……」

櫻子「移動しよう」


20:00

撫子「そろそろ、心配だ。ちょっと探してくる」

花子「お母さん達も帰ってくるし」

撫子「もし私が連れて帰ってこなかったら櫻子家出したって言っといて」

花子「わかったし」

公園

撫子「櫻子ー! いたら返事してー!」

撫子「いないか……この公園にいると思ったけど、もっと遠くに行っちゃったかもしれないな」

494 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/22 21:28:40.55 Kv6wb0MQo 317/697

20:30

花子「……」

花子「さすがに櫻子に冷たい態度とっちゃたし……」

花子「櫻子……」



撫子「近所を探したけどどこにもいない……」

撫子「! そうだ! なんで一番最初に気がつかなかったんだろう。誰かの家に行ってる可能性があるじゃん」

撫子「まずはひま子のところかな」

prrrr

向日葵『はい、撫子さんどうしたんですか?』

撫子「ああ、ひま子、櫻子来てない?」

向日葵『来てませんけど、櫻子いなくなったんですか?』

撫子「うん、家出しちゃった」

向日葵『もう、櫻子ったら、どうせ一方的な理由だと思いますけど』

撫子「でも、もっとあの子のこと信用してやらなきゃいけないかもしれない」

撫子「ちょっと今日は冷たくあたりすぎた」

撫子「どうしても花子と比べちゃうけど、あの子もまだ中1だからね」

向日葵『私から見ても幼く見えますけど……』

撫子「まぁ、だから放っておけないって」

向日葵『そうですわね。私はじゃあ、他に櫻子が行きそうなところに電話掛けてみます』

撫子「ありがとう」

向日葵『はい、では』

ピッ

撫子「櫻子……」

第191話 櫻子の家出 2 終わり

495 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/23 18:36:16.50 8mHPCkofo 318/697

第192話 櫻子の家出 3

20:45

prrrr

撫子「ひま子? どうだった?」

向日葵「赤座さんや吉川さん、生徒会の人たちにも電話しましたが、来てないとのことです」

撫子「そっか。じゃあ本当にどこにいるかわからないな」

向日葵「櫻子の携帯はどうですの?」

撫子「かけたら花子がでた」

向日葵「はぁ、また家に置きっぱなしなんですね……」

大室家

花子「はぁ、撫子おねえちゃんまだ櫻子見つけられないのかし……」

大室母「ただいまー」

花子「お母さん、おかえりだし」

花子「……櫻子が家出したし」

大室母「え!? なんで!?」

花子「花子達が冷たい態度取っちゃったからだし……」

大室母「まぁ、理由よりも今は櫻子の安否ね。こんな時間まで帰ってこないのはおかしいし」

花子「撫子お姉ちゃんが探しに行ってるけどまだ連絡ないし」

大室母「友達の家には電話した?」

花子「ひま姉が電話してくれたけど、居なかったみたい」

大室母「櫻子の携帯は?」

花子「ここだし」カチャ

大室母「……警察に届け出たほうがいいかしら……」

花子「ごめんなさいだし。花子達のせいだし」

大室母「まぁ、あなたたちは喧嘩が多いけど、よっぽどあの子にカチンとくること言ったのね」

大室母「あの子は精神的に幼いから、大人な花子の方が我慢しなきゃダメよ」

花子「これからは気をつけるし(……花子の方が5つも下なのに……)」

第192話 櫻子の家出 3 終わり

496 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/23 20:22:01.92 8mHPCkofo 319/697

第193話 櫻子の家出 4


21:00

田んぼのあぜ道

櫻子「」トボトホ

櫻子「結構遠くまで来ちゃったな」

櫻子「お母さん達も帰ってきてるだろうし、心配してるかな」

櫻子「と言うか、暗い……誰もいないよ……どこだろうここ……」

ガサガサガサ

櫻子「ひっ!?」

櫻子「草の揺れた音か……怖い……」

櫻子「それに寒い……」

五月とはいえ、まだ夜は寒い。薄着で出てきてしまったことを後悔する

櫻子「ねーちゃん、花子……」

櫻子「帰ろう……私のわがままで家族を心配させるわけには行かない……」

櫻子「あれ……どうやって帰ればいいんだっけ?」



タッタッタッタ


撫子「櫻子! どこにいるの!? いたら返事しなさい!」

prrrr

大室母『櫻子が家出したんだって? 今警察に届けたところ』

撫子「あっ、お母さん! うん、探してるけど見つからない」

大室母『撫子、あなたも帰って来なさい。こんな夜遅くに娘が出歩いているなんて心配だわ』

撫子「ごめん、お母さん。もう少しだけ探させて! どうしても心配だから!!」

大室母『まぁ、撫子に考えがあるなら任せるわ。でも22時過ぎたら帰って来なさい』

撫子「うん、わかった」

ピッ

撫子「櫻子はお金は持っていってないはず、だからあまり遠くへはいけない」

撫子「やっぱり、このへんの近所で探すしかないか」



21:30

花子「それにしても、花子のアイスは、櫻子が食べたんじゃないとしたら、どこにあるんだろう」

冷凍庫 ガラガラガラ

花子「あっ、奥の方にあったし」

花子「じゃあ、櫻子は本当に食べてなかった……」

花子「ごめんだし……」

第193話 櫻子の家出 4 終わり

497 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/26 18:19:30.15 bjqajh6ho 320/697

第194話 櫻子の家出 5

同時刻

櫻子「迷った……でも、住宅街には出てきたみたい」

櫻子「うぅ……お腹減った……」

撫子「櫻子……」

櫻子「ね、ねーちゃん!!」

タッタッタッタ、ガシッ

撫子「櫻子! 心配したんだから!」

櫻子「ねーちゃん、ごめんね。家出なんてして」

撫子「私の方こそごめん。櫻子に冷たくあたって」

櫻子「いいよいいよ、私もこれからねーちゃんと花子のもの勝手に食べないように気をつけるからさ」

撫子「うん、じゃあ帰ろっか?」

櫻子「そうだね。というか、お母さん達にも心配かけちゃったかな?」

撫子「うん、警察に電話したみたい」

櫻子「そっか、大事になっちゃったなー。ごめんなさいしないと」

大室家

大室母「櫻子! よかった見つかって! 心配したのよ!!」

櫻子「ごめんね。母さん」

大室母「全く人騒がせな子ね」

花子「帰ってくんなって言ってごめんだし。ちゃんとアイスは冷凍庫にあったし、これからは櫻子を疑わないようにするし」

櫻子「うん、花子、私も普段から人のものを勝手に食べないようにするよ」

花子「そっか。でも櫻子帰ってきてくれてよかったし」

撫子「うん、一件落着かな」

第194話 櫻子の家出 5 終わり

498 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/27 19:47:09.32 xzD78mr1o 321/697

第195話 めぐみのバイト先 1

撫子「今日、めぐみバイトだっけ?」

めぐみ「うん。ごめんねー」

美穂「ねぇ、みんなでめぐみのバイト先に押しかけよ」

めぐみ「え!?」

美穂「だってめぐみのバイト先ってマックでしょ?」

「確かにマックだから客として普通に入るのはありだね」

めぐみ「対応に困るよ!!」

めぐみ「わざわざ知り合いの来ない遠くのマックえらんだのに!」

撫子「水をたくさん注文しよう」

めぐみ「なにその迷惑な客!?」

美穂「ふふふー、じゃあ今日いくからー」

ピッピ

めぐみ「あっ、すいません。シフト変わってもらっても……」

撫子「させん!」バシッ

めぐみ「うぅ……」

撫子「個人的にめぐみのバイト姿見てみたいし」

めぐみ「撫子がそこまでいうなら……」

マック前

めぐみ「じゃあ、私先に入ってるから」

撫子「うん」

「カウンターに出てくるまで待ってるよ」

美穂「がんばってねー」

マックカウンター

めぐみ「」

撫子「おぉ、めぐみがマックの制服来て出てる」

美穂「やーん、レア!写真取ろ」パシャ

めぐみ「ちょっ!?勝手にとらないでよ!」

第195話 めぐみのバイト先 1 終わり

501 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/28 22:35:33.94 oH+v7H31o 322/697

第196話 めぐみのバイト先 2

撫子「ほら、早く接客しなさいよ」

めぐみ「い、いらっしゃいませ~(やな客なだぁ)」

撫子「私は、チーズバーガーにポテト塩なしにケッチャプ2つで」

めぐみ「えっ!?塩なしってできるの!?」

撫子「このくらい空いてれば、できるはずだよ」

めぐみ「んなムチャぶりな……」

撫子「ていうか敬語使いなさい」

めぐみ「はいぃ」

めぐみ「すいません、ポテト塩なしで食べたいってお客様が1名」

店員「あー、今揚げてるからできるよ」

めぐみ「はい(本当だ)」

めぐみ「ポテト少しお時間かかります。この番号でお呼びしますのでお待ちください」

撫子「プッ……敬語使ってる」

めぐみ「ひどっ!?」

「私は、フィレオフィッシュのセットで」

めぐみ「お飲み物は何にしますか?」

「あっ、コーラで」

めぐみ「かしこまりました。500円になります(藍は天使だ……)」シミジミ

めぐみ「次のお客様」

美穂「私は~」

美穂「ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノ」

めぐみ「……スタバでやってよ!!」

第196話 めぐみのバイト先 2 終わり

502 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/29 16:41:43.29 J68jMe2/o 323/697

第197話 めぐみのバイト先 3

「でねー それが臭くってさー」

美穂「あー、わかるわかる臭いよねー」

撫子「確かにあれは臭いね」

めぐみ「おまたせー」

撫子「あっ、バイト上がり?」

めぐみ「うん、待っててくれてありがとう!」

めぐみ「それでなんの話?」

撫子「めぐみの話」

めぐみ「えっ!? なんか臭いとか聞こえてたんだけど」

「めぐみのことじゃないよ」

美穂「……」ジー

めぐみ「なんで美穂は黙って憐れむような目で見るの!?」

撫子「嘘うそ、本当にめぐみの今日の屁が臭いだなんて話してないから」

めぐみ「確かに授業中こいたけど、そんなに臭い!? ていうかなんでわかったの!?」

美穂「えっ!?」

撫子「本当にめぐみの話じゃなかったのに、自ら暴露した」

めぐみ「えっ!?」カァ

めぐみ「うそ!? ひどい!! 騙した!!」

撫子「別に騙したわけじゃないよ、嘘はついたけど」

「めぐみ……大丈夫だよ。私はたとえ屁をこくめぐみでも好きだから」

めぐみ「フォローになってない!」

美穂「めぐみー、ベンティーはまだ?」

めぐみ「だからスタバでやって! いやスタバの店員も迷惑するからむしろどこでもやらないで!!」

めぐみ「はぁはぁ」

撫子「お疲れのようで」

めぐみ「誰のせい!?」

撫子「あはは、やっぱりめぐみからかうのおもしろいや」

めぐみ「私は楽しくないんだけど!」

撫子「まぁ。いいや帰ろっか」

「うん」

美穂「また、めぐみのバイト先来るね」

めぐみ「二度と来ないでくださいお願いします」ゲザァ

第197話 めぐみのバイト先 3 終わり

503 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/30 18:24:29.99 PpRLKpROo 324/697

第198話 昔話 1

櫻子「ギャースギャース!」

向日葵「ギャースギャース!」

撫子「また、喧嘩? アンタ達昔はあんなに仲良かったのに」

櫻子「はっ!? ひまわりと仲いいわけ無いじゃん!」

向日葵「なっ、そうですわ! 誰が櫻子なんかと!!」


さくらこ「ひまちゃん!」

ひまわり「さーちゃん!」

さくらこ「えへへ、だいすき!」

ひまわり「わたしもだいすき!」

さくらこ「えへへ」

撫子「ひま子と櫻子は仲いいね」

さくらこひまわり「うん! 仲良し!!」


撫子「それが今では喧嘩ばっか」

櫻子「ギャーギャー」

撫子「まぁ喧嘩するほど仲がいいっていうけど、どうしてこうなったんだっけ?」

撫子「どちらかと言えば、櫻子が変わった気がするけど」

撫子「ああ、そうか……あれは確か櫻子が小3のとき」


さくらこ「ひまちゃん! わかんないよ~~!!」

向日葵「もう、さーちゃんは自分の名前の漢字も書けないの?」

さくらこ「書けないったら書けないの!」


さくらこ「この計算できない~~!!」

向日葵「まだ九九も覚えられないんですの?」

さくらこ「ひまわりが頭良すぎなんだよ!!」

504 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/30 18:26:22.67 PpRLKpROo 325/697

撫子「だんだんと櫻子とひま子の知能の差が開いてきて」

撫子「そして、決定打は、小5のとき」


櫻子「向日葵ばっか、おっぱいデカくなってズルい!」

向日葵「なっ! わたくしも気にしてるんですのよ!」

櫻子「ズルい! ズルい!! おっぱいズルい!!」

向日葵「というか大声で言わないでくださいませ! その恥ずかしいですから///」


撫子「身体的特徴でさらにひま子に抜かれ……」


向日葵「というか櫻子もそのうち大きくなりますわ」

櫻子「ならないよ! ねーちゃんがなってないもん!」

バシッ

櫻子「ちょっ! なにするんだよねーちゃん!」

撫子「言っていいことと悪いことがある」

櫻子「ねーちゃんも気にしてんのかよ!」

撫子「当たり前」


撫子「あの頃は私も若かった……」

櫻子「ギャースギャース!おっぱい魔神!!」

向日葵「なんですの!?」

撫子「……でもひま子が羨ましい……」

第198話 昔話 1 終わり

505 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/31 16:04:13.94 U8XhKMZ9o 326/697

第199話 昔話 2

向日葵「でも、昔の櫻子は素直で可愛げがありましたわね」

櫻子「なんだと! 今だって素直で可愛いぞ!!」

撫子「櫻子は昔私のことお姉ちゃんお姉ちゃんって言って懐いてたんだけどねぇ」

櫻子「いつの話だよ!!」

撫子「あれはまだ花子が生まれてないとき」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

櫻子(4)「ねぇねぇお姉ちゃん!」

撫子(9)「ん? どうしたの?」

櫻子(4)「だっこ!」

撫子(9)「よしよし」グイ

撫子(9)「また、身長伸びたんじゃない? 重くなったし!」

櫻子(4)「えへへー、早くお姉ちゃんみたいに大きくなりたい!」

撫子(9)「後5年くらいしたらなれるよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

撫子「花子が生まれた時もすごかった」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

花子「バブーバブー!」

大室母「ふふ、可愛い子」

櫻子「すごい! 妹だ! 私もお姉ちゃんになったよ!! やったぁ!!」

撫子「うん、よかったね。これからは花子も可愛がるんだよ」

櫻子「うん! 私、花子可愛がる!」

大室母「櫻子もお姉ちゃんになるんだからしっかりしなきゃね!」

櫻子「うん! しっかりする!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

撫子「って言ってたんだけどねぇ」

花子「花子が生まれてきた結果こうなったし……」

櫻子「しっかりしてるだろ!! 姉として!!」

第199話 昔話 2 終わり

506 : 1 ◆Y79ev7DOE0Zd - 2013/05/31 16:12:03.16 0qmdTyyPo 327/697


第200話 昔話 3

花子「そういえば、櫻子は昔は花子ともよく遊んでくれたし」


花子(4)「さくらこ! さくらこ! 遊ぶし!」

櫻子(9)「いいぞーじゃあ隠れんぼね!」

櫻子(9)「花子が鬼なー」

花子(4)「ええー、鬼やるのやだし! さくらこ隠れるのうまいし」

櫻子(9)「じゃあ、お姉ちゃんが鬼やるよ」

花子(4)「うん! わかったし!」

櫻子(9)「じゃあ隠れろよー1ー2ー3ー4ー」

花子(4)「」スタタタタ

櫻子(9)「もういいかい!?」

花子(4)「……」

櫻子(9)「あれ? 花子ー! 見つからないなーどこだろう……」

キョロキョロ

櫻子(9)「おーい、花子ー」



花子「結局家の中で隠れてたのに30分も見つけられなかったし」

櫻子「よく覚えてるなー花子は」

花子「外まで探しに行こうとしたから花子から出て行ったんだし、あのときは焦ったし」

撫子「4歳児に隠れんぼで負けるって……」

櫻子「なんだとー!! 今なら負けないぞ!! やってみるか?」

花子「望むところだし」

撫子「あまり、家を荒らさないでね」

櫻子「ねーちゃんとひまわりもだぞ!」

向日葵撫子「ええ! 私達も!?」

櫻子「おやおや中学生に隠れんぼで負けるのかなー?ねーちゃんは?」

撫子「仕方ないなぁ。たまには櫻子の遊びにも付き合ってあげるよ」

向日葵「ちょっ!? 撫子さん!?」

第200話 昔話 3 終わり

次回
【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」【3】

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