上条「イライラする」
禁書「どうしたのとうま?」
上条「何か最近ものすごく不安定なんだ。心が」
禁書「倒置法まで使って……相当イライラしてるんだねとうま……」
元スレ
上条「心がすさんでヤバイ」
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1297877286/
禁書「そういうときはおいしいものを食べるといいかも」
上条「おいしいものか……確か甘い物がストレスにはいいとか聞いたな……」
禁書「ちょうどここにかりんとうがあるんだよ」
上条「どれどれ」 パクッ
禁書「どうかな?」
上条「……」
禁書「どうなのかな?」
上条「インデックス」
禁書「うん」
上条「歯が欠けた」
禁書「なんと」
上条「どんだけ硬いんだよかりんとう」
禁書「かりんとうの強度をなめてたね」
上条「イライラする」
禁書「だろうね」
上条「どうしてくれようこの怒り」
禁書「何かにぶつけるといいかも」
上条「右手がうずくぜ……」
禁書「中二病かも」
上条「そげぶしたい。幻想ならなんでもいいからそげぶしたい」
禁書「こうして犯罪者が生まれるのかも」
上条「街に出てみました」
上条「どこかに良い幻想は転がっていないだろうか……」
上条「てっとり早く御坂でもいないだろうか……」
美琴「呼んだ?」
上条「おお! いい所に!」
美琴「何か用?」
上条「御坂……頼みがある!」
美琴「え? な、何よ……?」
上条「ぶち殺させてくれ」
美琴「」
美琴「な、何の冗談よ!?」
上条「頼む……」
美琴「いや頼まれても!?」
上条「頼むから……こんなこと御坂にしか頼めないんだ……」
美琴「どういう意味!!?」
上条「右手が……右手がうずくんだ!」 ワキワキ
美琴「ちょ! 怖いから! ワキワキさせながら近づいてこないでよ!!」
上条「先っちょだけ……先っちょだけでいいから……」 ワキワキ
美琴「何の先っちょ!? ねぇ!? 何の先っちょを殺す気なの!?」
上条「大丈夫だって……痛いのは一瞬だから(俺が)……」
美琴「心得てる!? 何か手早い殺し方心得てる!!?」
上条「いいぜ……お前が殺させないっていうのなら」
美琴「そりゃ言うわよ!」
上条「無理やり殺す!」
美琴「普通に犯罪者だぁあああ!!?」
上条「御坂ぁああああああああああ!!!」
美琴「来るなぁああああああああ!!!」 バリバリバリィ!
パキューン
美琴「ひ、ひぃぃいい!?」
上条「……」
美琴「……動かない?」
上条「……ふぅ」 スッキリー
上条「やっぱりイライラしたときにはそげぶに限るな……」
美琴「そ、そげぶ?」
上条「あ、ありがとう御坂。殺させてくれて」
美琴「え」
上条「じゃあ」 スタスタスタ……
美琴「……」
美琴「……」
黒子「あらお姉さま。何をやってますの?」
美琴「ど」
黒子「はい?」
美琴「どうしよう黒子……」
黒子「どうなさいましたの……?」
美琴「私殺されちゃったっぽい!!!」
黒子「」
黒子「意味が……意味が分かりませんの……」
美琴「だってアイツが――」
上条『あ、ありがとう御坂。殺させてくれて』
美琴「――って!」
黒子「あ、あの類人猿がお姉さまを……!!?」
美琴「ど、どうしよう! 私やっぱり死んじゃってるのかな!?」
黒子「むむむ……こ、これは由々しき事態ですの……!」
黒子「とにかく風紀委員に通達しますの!」 PiPiPi……
美琴「うん……」
黒子「もしもし! 初春ですの!?」
初春『はいはい。貴女の町のゴールキーパー初春です』
黒子「殺人事件ですの!!」
初春『マジですか』
黒子「大至急『上条当麻』を指名手配ですの!」
初春『了解です』
初春『それで被害者は?』
黒子「それが……信じられないことですが……」
初春『ま、まさか……!』
黒子「初春の良く知っている人ですの……」
初春『そうですか……分かりました……』
黒子「では、後はよろしく。私は犯人を捜しますの」
初春『アイアイ』
初春「ふぅ……」
初春「……」
初春「グスッ……」
初春「どうして……」
初春「どうしてあんなにいい人が……」
初春「佐天さん……」
佐天「ん? 何?」
初春「佐天さん……どうして……」
佐天「え? 何が? どうしたの?」
初春「佐天さぁあああああああああああああああああん!!!」
佐天「はぁあああああああああああああああああああい!!!」
初春「うるさい!」
佐天「ひどい」
初春「たった今佐天さんが死んだっていうのに!」
佐天「え」
初春「そんな風にふざけたりして……」
佐天「……」
初春「佐天さんは悲しくないんですか!!?」
佐天「そんな……」
佐天「私が……死んだ……?」 ガーン
佐天「こ、こうしちゃいられないよ初春!」
初春「佐天さん……」 ガクッ
佐天「初春! しっかりして!」
初春「で、でも……私……ショックで……」
佐天「初春の馬鹿!!」 バシーンッ
初春「……っ!?」
佐天「初春がそんなんで……」
佐天「天国の私が喜ぶと思ってるの!!?」
初春「!?」
初春「佐天さん……私……やります!」
佐天「初春……」
初春「無念に散った佐天さんの為にも……必ず……」
初春「必ず犯人を捕まえて八つ裂きにしてみせます!!」
佐天「初春……立派になったね……」
佐天「私は……ずっと……天国から初春のこと……」
佐天「見守ってる……から……ね……」 スゥゥー……
初春「佐天さん……」
初春(あなたのことは……忘れません……!)
一方その頃
美琴「どうしよう……」
美琴「やっぱり死んだってことは私幽霊なのかな……」
美琴「塩とか舐めたら成仏しちゃうのかな……?」
美琴「ポテトチップスも食べられないんだ……」
美琴「そんな人生……死んだほうがましだわ!」
美琴「死んでやるっ!!」
美琴「あ」
美琴「もう死んでるんだった……」
美琴「どうしよう……」
禁書「とうまの機嫌が直ってよかったんだよ」
禁書「それにしてもとうまにも困ったものなんだよ」
禁書「イライラしすぎると早死にするんだよ。もっと大らかにならないと」
禁書「あれ? あそこにいるのは……」
美琴「……」 ズーン……
禁書「短髪なんだよ……」
美琴「……」 ズズーン……
禁書「なんだか様子と擬音がおかしいんだよ……」
禁書「短髪ー? なにしてるのかな?」
美琴「あ、あんたは……!」
禁書「一体どうしたのかな? 悩みがあるのならシスターとして聞いてあげてもいいんだよ」
美琴「シスター……そう! シスターだわ!!」
禁書「?」
美琴「お願い! 私を成仏させて!!」
禁書「話がこれっぽっちも見えないんだよ……」
美琴「……というわけで私はあいつに殺されたのよ」
禁書「そ、そんな……まさかとうまが人殺しを……」
美琴「嘘じゃないわ……本当のことよ……」
禁書「い、いや……いつもいつも女子どもだろうと容赦なく顔面パンチするから……」
禁書「いつかやるとは思ってたんだよ!!」
美琴「だからお願い。私を成仏させてほしいの! お経とか上げて……」
禁書「残念ながらシスターはお経は上げないんだよ……」
美琴「そ、そんな……!?」 ガーン
禁書「お祈りとかなら出来るんだよ」
美琴「でもうち浄土真宗だし……」
禁書「じゃあ地元のお寺とかに頼んだほうがいいかも……」
美琴「うう……この年で自分の葬式のことを悩むとは思わなかったわ……」
禁書「その辺はご親族に任せたほうがいいかも」
ゲコゲコゲコ ←着信音
美琴「あ、もしもし。黒子?」
黒子『お姉さま! 大変ですの!!』
美琴「ど、どうしたの!?」
黒子『今初春から電話があって――』
回想
黒子「もしもし初春? どうしましたの?」
初春『見つけました! 第七学区の地下街です!』
黒子「お手柄ですの! これでカタキを……」
初春『はい! 佐天さんのカタキを!』
黒子「え? ……今、なんて言いましたの……?」
初春『はい? ……佐天さんのカタキを……って』
黒子「なん……ですって……!?」
回想終わり
美琴「そんな……まさか……!」
黒子「申し訳ありませんの……黒子の発見が遅れたばかりに……!」
美琴「あいつが……佐天さんまで手にかけていたなんて……!!!」
美琴「もう許せないわ! こんなとこで浮遊霊なんかしてる場合じゃなかったのよ!!」
黒子「お姉さま!」
美琴「私と佐天さんのカタキ! たとえあいつといえども……」
禁書「うん! とうまといえども殺人は罪なんだよ!」
美琴「行きましょう! 私たちの弔い合戦よ!!」
禁書・黒子「おー!」
一方その頃
上条「ふんふ~ん」
上条「久しぶりに晴れやかな気分ですよ~」
上条「こういうときは珍しく良いことがありそうな予感がするな~」
上条「お?」
打ち止め「あ! ひさしぶり~、ってミサカはミサカは手をふってみる!」
上条「一人でなにやってるんだこんな所で?」
打ち止め「散歩だよ、ってミサカはミサカは大冒険!」
上条「そっかー。でも危ないだろ~」
打ち止め「危なくないもん! お姉さまみたいにビリビリーってやっちゃうから、ってミサカはミサカはかっこよく構えてみる!」
上条「お! 超電磁砲でも撃つのか~?」
打ち止め「おお! ナイスアイディア!」
上条「え。マジでやんの?」
打ち止め「おぉりゃ~! ってミサカはミサカはその辺に落ちてたコインを弾いてみたり~!!」
バリバリバリ! ズガーーーーン!!
上条「ちょ、おま――レベル的に無理だろって――――ギャアアアアアアアア!!?」
パキュィーン
打ち止め「おお!」
上条「死んでたわ……今の絶対普通に死んでたわ……」
打ち止め「今のが噂の右手? ってミサカはミサカは興味津々!」
上条「あ、ああ。『その幻想をぶち殺す!』(キリッ ってな」
打ち止め「かっこい~!」
「お~い。クソガキ~」
打ち止め「あ! あの人だ! じゃあもう行くねってミサカはミサカは別れを惜しまず全力で駆けていくー」
上条「ハハハ……子どもは元気だなぁ」
一方通行「おいコラ糞ガキ! どこで何してやがった!」
打ち止め「んっとねー……」
上条『その幻想をぶち殺す!』(キリッ
打ち止め「殺された!」
一方通行「」
ステイル「……」
ステイル「フゥ~……」
小萌「ふぅ~……じゃありません!」
ステイル「またあんたか」
小萌「何度も言わせないで下さい! タバコはいけません!」
ステイル「そうは言うがねぇ……」
小萌「む……なんですか?」
美琴「見つけたわ!」
上条「ん? おお御坂……と、白井にインデックスまで?」
禁書「見損なったんだよとうま!」
黒子「風紀委員ですの!」
上条「え? 何が?」
美琴「よくも……よくも私と佐天さんを殺してくれたわね!!」
上条「え? 何言って……ていうか佐天さんって誰ですか!?」
初春「よくもそんなことが言えますね!」
上条「何か後ろからも来たぁ!?」
初春「佐天さんはあなたに殺されました……どうして!?」
上条「知るかぁ!!!」
初春「ただの無能力者でモブキャラの佐天さんをどうして!?」
佐天「人が死んだと思って好き放題言ってるねこの子」
佐天「あ、どうも。佐天涙子です」
上条「え? あ、はい。どうも。上条当麻です……」
佐天「この度は殺して頂いて……」
上条「あ、はい……はい?」
佐天「この金属バットが再び活躍するとは……」 スッ
上条「何がどうなってるのかさっぱり分かりません!!」
一方通行「さァァン下ァァァ!!!」
上条「一方通行!!?」
一方通行「テメェ……ヒーローなンじゃ無かったのかァああ!!?」
上条「今度は何なんだよぉ!!?」
一方通行「よくも打ち止めを殺してくれたなァああ!!!?」
打ち止め「殺してくれたなぁあ! ってミサカは(略」
美琴「そ、そんな……打ち止めまで……!!?」
禁書「そんな子どもまで手にかけるなんて外道なんだよ!!」
佐天「許すまじ」 ブンッ ブンッ
上条「……ふ」
ステイル「タバコはストレスの解消にもってこいなのさ」
小萌「でも体に悪いのです」
ステイル「そうかい?」
小萌「そうです! 肺ガンはとってもとっても辛いのですよ?」
ステイル「しかし……ストレスを溜め続けてイライラするのもどうかと思うよ」
ステイル「例えば、そのイライラが他人に向かうことだってありうる話だ……」
小萌「ああ~。八つ当たりはよくありませんね~」
ステイル「そうだろう? それに、イライラしていると余計なトラブルを起こしやすい」
小萌「そうですね~……」
ステイル「だから、僕はタバコを吸うんだよ。ストレスが多いのでね」
小萌「でもそれとこれとは別問題です! 未成年の喫煙は許しません!」
ステイル「……やれやれ……不幸だな」
上条「不幸だ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」
END