数日後
―第三学区 個室サロンスイートルーム―
10039「おい、セロリ」
一方「ンだよ……。っつーかセロリって言うンじゃねェ」
10039「ミサカは上条と飲む機会を作って欲しいって言ったよな?」
一方「だから、こうして、わざわざ個室サロンのフロアを丸々取ってやったンじゃねェか。普通の店じゃいろいろやり難いからな」
10039「いや、まあ、それに関してはGJだがな……」
一方「いつものミサカは~って口癖はどォしたンだよ……」
10039「………………いや、何コレ?」
上条『御坂、お前は飲むなよ?』
美琴『え? なんでよ? せっかくの機会だし少しくらいは……』
10032『ミサカはお酒に興味があったので楽しみです、とミサカは一方通行の壊れっぷりを回想します……』
絹旗『浜面ー。次は、あれを超とって来てくださーい』
浜面『いや、あれってなんだよ!?』
麦野『そのくらい分かれよ、ったく、これだから浜面は……』
ざわざわ……
一方「だから、飲み会だろ?」
10039「いや、もうこれじゃもう合コンだろ」
10039「大体、何でお姉様が?」
一方「オリジナルのやつは上条が連れてきたンだぞ?」
10039「くぅっ……。きっと、お姉様はまたストーキングでもしてたに違いありません、とミサカは冷静に分析します……」
一方「オリジナルのやつは、ストーカーだったンかよ……」
10039「あっちのガラの悪い男とその取り巻きたちは、一体誰なんでしょうか?」
一方「あァ。あいつらもロシア行ってたからな。雑用係も欲しかったし、ついでに声かけといた」
10039「余計な真似を……」
一方「実際には、女の連中がメインであの男が下っ端らしいンだけどな……」
10039「うううっ……。せっかく二人でいい雰囲気になれるチャンスだと思ったのに……とミサカはセロリのあまりの使えなさに落胆します……」
一方「要望は『一緒に飲む機会が欲しい』だろ? これだって、条件には合致してンじゃねェか」
10039「いやいや、そういう意味じゃなくてだな! とミサカは―――」
一方「いちいちうっせェな……。ハイハイ、皆さン注目ゥ!!」パンパン
一同「?」
一方「それでは、今日の主催者から一言挨拶がありますのでェー」
10039「ちょ!? セロ―――」
上条「いいぞー!」
滝壺「ねえ、はまづら。主催者ってあの子?」
浜面「そうっぽいな。いっぱいいて見分けがつかねえ……」
10039(ぐぐぐ、チクショウ……。セロリの野郎あとで覚えておけよ、とミサカは怒りを溜め込みます……)
10039「えー、それでは。皆さんが、ロシアから無事に帰ってきたことを祝して『ロシア生還記念パーティー』を開催しまーす。とミサカ10039号は投げやりに開会を宣言します」
ワー パチパチパチ
―――――
――――
―――
――
―
―――
翌朝
―第三学区 個室サロン 同階 個室A―
一方「あー、クソ。頭イテェ……」ズキズキ
一方(昨日、調子乗って飲みすぎたンか?)
一方「よく思い出せねェ……」
一方(…………あれ? たしか前にもこンなこと……。いや、今回は服を着てる。何も問題はなかったはずだ……)
ゴソゴソ
一方「オイ、オマエは何やってンだ?」
???「あ、起きたのですか。チッ! セロリたんのパンツをクンカクンカするのに失敗しました、とミサカは―――」
一方「いや、何やろォとしてンだよ。20000号……」
20000「よく、ミサカの検体番号を見抜きましたね。さすがセロリたん! しかし、昨日は」
一方「あン? 昨日?」ムニュ
一方(あれ……。この感覚……)
番外個体「んんっ……」Zzz
14510「ぐー…」Zzz
10033「Zzz」
20000「昨日はすごかったです、とミサカは惜しげもないGJをセロリたんに送ります」ビッ
一方「」
一方「え? いや、何? この状況」
20000「おや、セロリたんはまた記憶がないのですか……?」
一方「いや、まあ、服着てるし、間違いはなかったと思うンだけど」
20000「それはどうでしょう?」バサッ
一方「」
20000「ミサカたちは全員全裸ですが? とミサカは暗に昨日何があったかをお知らせします」
一方「嘘だァァァァァ!!」ダッ
20000「おや、部屋を出てどこに行こうというのですか! 待ってセロリたーん! とミサカは後を追いかけます!」
一方「着いてくんなァ!!」バタン ←ドアを閉める音
20000「おぅふ」ドゴッ ←それに突っ込む音
―個室サロン 同階 廊下―
一方「やべェよ。何やってンの俺?」
一方(もしかして、四人まとめてですかァ!? いやいや、それだけはねェと信じてェ!)ガクガク
上条「ぬぉぉおおぉぉおぉっ!!」バタン
一方「よ、よォ、上条か。どォしたんだ?」
上条「一方通行か……。いやー、そのぉ……昨日、何あったか覚えてますでせうか?」
一方「そそそそ、それが、俺もほとんど覚えてねェンだけど」
上条「そ、そうか。どうやら俺だけじゃないみたいだな」ホッ
一方「……何があったンだ?」
上条「それが……起きたら、同じベットに御坂が四人も……」
一方「格好は……?」
上条「あ、ああ…………………」ガタガタ
一方(こいつも同じ状況って訳か……。いや、待てよ? 金髪はどォした?)
浜面「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」バタン
一方「やっぱりこいつもか……」
―――
一方「よし、それじゃ今の俺らの状況を整理するぞ」
上条「おぉ……」ガクガク
浜面「た、頼む……」ガタガタ
一方「昨日の騒ぎの参加者はこれだ」パサ
参加者一覧(14名)
・上条当麻
・御坂美琴
・10032号
・10033号
・10039号
・14510号
・19090号
・20000号
・番外個体
・一方通行
・浜面仕上
・麦野沈利
・絹旗最愛
・滝壺理后
一方「俺ンところには、おそらくクローンが四人……」
上条「ってことは、残りの三人とビリビリが俺のところか」
浜面「俺がアイテムの三人……」
三人「…………どう(どォ)してこうなった」
一方「やべェよ……。何だよコレ……」
浜面「はは……。ヘコむ第一位なんて珍しいもんが見られたぜ……」
上条「お前も笑いが渇いてるぞ……」
浜面「ちなみに、お前らの部屋の中はどうなってたんだ?」
一方「……………言いたくねェ」
上条「同じく…………」
一方「そォいうオマエはどォなンだよ……」
上条「そうだよ! ……どうなんだ?」
浜面「………………俺のとこは、三人が……は、はだ……、裸でっ……」ガタガタ
一方「……悪かったな。もォいいンだ……。無理すンな……」
上条「…………え? 裸?」
一方「は?」
浜面「え?」
一方「オイ、待て上条。オマエだけ違うってオチじゃねェだろォな?」
浜面「くそっ! お前だけ違うっていうのかよ! ちくしょう、ずりぃ!!」
上条「いや、その……。俺のとこは、四人ともちゃんと服着てたんだけど……」
浜面「うううっ、死ぬのは俺らだけか……。今のうちに逃げる準備しとこうぜ、第一位……」
一方「慌てンな金髪。『だけど』のあとをまだ聞いてねェだろォが……」
上条「ぐ……。その……部屋に下着と思われる布が……」
浜面「限りなく黒に近いけど、まだ灰色ってところか? そいつらも酔ってたんだろうし、無罪の可能はまだ0じゃないな……」
上条「だ、だよな!」
一方「…………おい、上条。オマエそれだけじゃねェンだろ?」
上条「ぐうっ!? い、いや、その!」ビクゥ
浜面「今更隠すなよ。服着てるなら部屋行って確かめるぞ?」
上条「……………………制服に白い斑点が」
浜面「やっぱりお前は仲間だ! 疑って悪かったな!」ガシッ
一方「さすが、メイン主人公(ヒーロー)は格が違ェな……」ボソ
一方「で、だ。現状を把握したところで昨日何があったか思い出せるか?」
上条「それがあんまり……」
浜面「せめて決定的な現場を覚えてれば、まだ悔いはないっていうのにっ……」
一方「上条、オマエはどこまで覚えてる?」
上条「え? うーん……。一方通行と番外個体がキスしてたとこまでか?」
一方「ぐゥゥっ。嫌なところをピンポイントで……。あンまり思い出したくねェ……」
浜面「ミサワちゃんすごかったよな……」
一方「ちなみにテメェは何があったか覚えてンのか?」
浜面「え、俺? えーっと、確か……。俺らが無理やり飲まされたところまでは」
上条「そんなことあった……?」
一方「俺もそこまでは覚えてねェ……」
浜面「よし、じゃあ、俺が覚えてるとこまで掻い摘んで話すか」
――――
以下回想
――――
数日前
―病院―
10039「先払いでお願いします、とミサカは踏み倒される危険性を事前に排除します」
一方「オマエいい性格してンなァ……。飲む機会を作りゃいいンだろ? ちょっと待ってろ」prrrr
10039「了解です、とミサカはwktkしながら結果を待ちます」
―ちょっと離れた所―
上条『はい、もしもし上条ですけど』
一方「よォ、上条か」
上条『一方通行が電話してくるなんて珍しいな。何の用?』
一方(飲む機会を作りゃいいンだろ? かと言って二人で飲ませンのは危険だから、別の口実にしとくか)
一方「実はよォ。クローンの一人が、無事にロシアから帰ってきたお祝いをしてェって言って聞かねェンだわ」
上条『お祝い?』
一方「まァ、パーティみたいなもンじゃねェの?」
上条『そういうことか。うーん……。参加したいのは山々なんですが……』
一方「費用は全部こっちでもってやる」
上条『ううっ!? それは大変魅力的な提案なのですが……、そうではなくてですね……』
一方「なンかあンのかよ?」
上条『その……、出席日数の関係で、休みの日まで補習がありまして……』
一方「大変だなァ。オマエも……」
上条『そんなわけでして、非常に残念なんですが……』
一方「補習ってのは一日中あるわけじゃねェンだろ?」
上条『まあそうだけど……』
一方「なら、別に夜にやりゃ構わねェだろ」
上条『え!? わざわざ上条さんのスケジュールに合わせてくれるんですか!?』
一方「そォ言ってンだろ」
上条『それはなんというか申し訳ないというか……』
一方「いいンだよ。オマエが主賓扱いなンだからな。来たいなら大人しくそォ言っとけ」
上条『じゃあ、遠慮はしませんよ?』
一方「遠慮なンて必要ねェよ。そっちの一番都合のいい日を後で教えろ。そこに合わせてやるから」
上条『あ、そうだ。インデックスはどうしよう……』
一方「あのシスターか? 別に、あのシスター以外に何人連れて来ても構わねェよ」
上条『すげぇ……。第一位の財力マジすげぇよ……』
一方「じゃあ、場所なンかはお前の日程の後だな」
上条『明日には分かると思うから、また電話する』
一方「分かった」
上条『何から何までサンキュー! じゃあ、またな!』
一方「ああ、また」プツ
―――
――
一方「よォし。話はついた。ただし、日時なンかの詳細はオマエの話の後だ」
10039「いいでしょう。ミサカは真実だけをお話します、とミサカは高いテンションを惜しげもなく披露します」
一方「高いテンションには見えねェけどなァ……」
―ちょっと離れたところ―
10032「10039号だけに、おいしい思いは――― 19090「―――させません! とミサカたちは燃え上がります」
―そのころの番外個体―
番外個体「あれ? あの人はどこに行っちゃったのかな?」
番外個体(ま、これを理由に、またこき使ってあげるけどね~)
番外個体「そういえば、最近、妙に変な感じがするなぁ……」
番外個体(純粋な悪意とは違うみたいなんだけど。MNWで何かあったのかな? 接続ーっと)
番外個体「……え? な、ナニコレ……?」
=これからセロリ酔わせてみる1~3杯目のログ追跡中=
番外個体「う、うそでしょ……?」
番外個体(服が破れたところで、配信停止したはずのに何で流れるの!? もしかして、止まってなかった?)
番外個体「どどどど、どうしよう……」
番外個体(ってことは、最後のあれも聞かれてたってこと? うわ、うわー、うわあああああああああ!!)ゴロゴロゴロゴロー
芳川(何やってるのかしら……?)
その翌日
上条『―――と言うわけで、三日後の放課後は早めに帰してもらえることになった』
一方「三日後か……。分かった。場所が決まったら連絡する」
上条『ああ、よろしく頼む』
一方「あァ、そォいや、一つ言ってなかったことがあンだった」
上条『え? 何? もしかして、参加権をかけてトーナメントを勝ち抜けとかそういうやつ?』
一方「愉快な思考回路してンな……。違ェよ。オマエは酒とか飲めンのか?」
上条『ええっ!? さ、酒ですか? うーん……』
上条(酒なんて飲んだことねえ、っつーかあったとしても記憶がないからな……)
上条『ちょっと分からないな』
一方「食事はそこそこ出すつもりだが、飲み物はほぼ酒だから。そこンとこよろしく」
上条『え? なんで!? 普通のパーティじゃないの!?』
一方「主催者のご要望でなァ……」
上条『主催者って御坂妹じゃなかったのか?』
一方「そォなンだけどよ。まァ、その辺は気にすンな」
上条『まあいいけどさ……』
一方「じゃァ、そういうことで」
上条『ああ、よろしく』プツ
一方「さァて、じゃあ場所取らねェとな」
一方(第三学区の個室サロンにするか。何人くるか分からねェし、一フロア貸し切って―――)
一方「そォすっと、買出しも必要か?」
一方(ある程度はルームサービスでまかなえるだろォが、未成年が酒を注文して、後で騒ぎになンのもめンどくせェしな……)
一方「雑用が必要か。すっと適任は……」prrrr
浜面『もしもし?』
一方「おゥ、金髪か」
浜面『な、なんの用だよ?』
一方「オマエもロシアに行ったよな?」
浜面『え? 行ったも何も、向こうで会ったじゃねえかよ』
一方「確認だよ。今度、飲み会を開いてやるから参加しろ。費用は全部こっちで持ってやる」
浜面『お前が飲み会を? こりゃまた珍しいお誘いだな』
一方「買出しなンかを全部押し付ける雑用が欲しいンだよ。ロシアで一緒にいた女も連れてきて構わねェから」
浜面『うーん……。まあ、雑用だけで飲み放題ってんなら安いもんか?』
一方「そォいうことだ。詳細はまた連絡する」
浜面『え!? まだ参加するとは―――』
一方「じゃあな」プツ
番外個体「何? またお酒飲むのー?」
一方「あン? もう復活したンか?」
番外個体「まあなんとかね……」
番外個体(最後のセリフは聞いてないみたいだからね。あれ聞かれてたら、マジ恥ずいよ)
一方「オマエの話を聞いた対価だよ」
番外個体「へえ。じゃあミサカも参加しようかな」
一方「もうオマエに酒は飲ませねェよ」
打ち止め「ミサカも行く! ってミサカはミサカは駄々をこねてみる!」
番外個体「だってさ。どうするの、親御さん?」
一方「オマエもダメだ、クソガキ。前回どォなったか覚えてねェのか?」
打ち止め「ううっ! でも、でも、でもー!」
一方「それにあさってだからな。オマエはその日、あの医者のところで調整だろォが」
打ち止め「そうだったかも、ってミサカはミサカはしょんぼりうなだれてみる……」
番外個体「ミサカは行くからねー」
一方「オイ……。話聞いてなかったンか?」
番外個体「前回あなたがミサカに何したか覚えてないの? 大人しく言うこと聞くー」
一方「チクショウ……」
そのころ
=上条サイド=
―上条の部屋―
上条「インデックスも当然行くよな?」
イン「何言ってるの、とうま? 確認するまでもないんだよ!」
上条「だよな! せっかく一食浮くチャンスだもんな!」
イン「ロシアから帰ってきても、その辺りは変わらないんだね、とうま」
上条「ええい、みなまで言うな! ロシアを生き抜いても、上条さんは一学生であることに変わりないからな!」
イン「生活感溢れるセリフなんだよ!」
上条「ところでインデックスはお酒とか大丈夫なのか?」
イン「え? お酒?」
上条「飲み物はほぼそうらしいけど」
イン「じゃあ私はパスするんだよ……」
上条「ええっ!? あのインデックスさんが食事会をパス!?」
イン「お酒はちょっと……」ガタガタ
上条「お酒で何かあったのか……?」
イン「ううっ……。言いたくないんだよ……」ガタガタ
上条(俺が帰ってくるまでに、イギリスでなんかあったのか?)
――――後で知ったことだが、第三次世界大戦とはまったく関係のないところで、建宮斎字が全治数ヶ月のケガをしたらしい。
預けられていたインデックスと、その場にいた天草式十字凄教の面々は、何が原因でそうなったか絶対に口にしなかったという。
「建宮斎字。死んだ方がマシという、生きた状態と―――」
「―――おとなしく死ぬかの二つから選ばせてあげますよ、教皇代理」
昏睡状態から目を覚ました建宮の記憶に、唯一残っていたのはそんなバーサーカーたちの一言だけだった。
パーティ当日 午後四時
―病院―
打ち止め「うううっ……。なんで今日に調整が入ってるんだろ、ってミサカはミサカはあなたと別れるのを惜しんでみる……」ズーン
一方「もォ、諦めろ。土産話くれェは持って帰ってやるからよォ」
番外個体「そうそう、この人のおもしろそうな話は配信してあげる。あひゃひゃ」ケラケラ
冥土返し「じゃあ、こっちに来てくれるかい? さっそく調整を始めたいからね」
打ち止め「うん。じゃあ、またね、ってミサカはミサカは今生の別れのようにあなたを見送ってみたり」ノシ
一方「そりゃまた大袈裟だな」
番外個体「あ、ミサカも話があるから、あなたは先に行っててねー。じゃまたー」ノシ
一方「はいはい……」
10039「いよいよ、今日ですね、とミサカは楽しみで昨日眠れなかったことをあなたに告白します」グッ
一方「オイオイ、大丈夫かァ? 眠気に酒はちときついぞ?」
10039「その辺は気合で乗り切ってみせます、とミサカは乗り切るための根性を、今のうちに溜め込んでおきます」コォォ
一方「集合は六時からだからな。それまでは来るンじゃねェぞ?」
10039「あなたはもう行くのですか? とミサカは少々疑問に思ったことを投げかけます」
一方「いろいろ準備があンだよ。それくらい察しろ」
10039「それは失礼しました。せいぜいミサカの為に働け、とミサカはセロリに応援のメッセージを送ることにします」ノシ
一方「セロリって言うンじゃねェ」
―病院外―
一方(大人数呼ンでるって教えてやった方がいいか……? いや、直前でいいよな、騒ぎそうだし)
???「あ、いました!!」ダッ
一方「あン?」
14510「あなたが番外個体に手を出したって言うのは、本当ですか!? うそ、嘘ですよね? とミサカは―――」ガシィ
一方「ブフォッ!? でかい声で聞くことじゃねェだろ! ここ病院の前だぞ!」
14510「そんなことはどうでもいいんです! 大事なのはそれが嘘だってことなんですよ! とミサカは事実確認を取ります!」ワタワタ
一方「本当か嘘かって言ったら……、マジっぽいンですけど……」
14510「ぎゃあああああああああっ!! うそ、うそって言ってくださいよおおおおおおおおおおおっ!!」ガビーン
一方「これどォすりゃいいンだ……」
20000「セロリたん、おっすー。今度一緒に酒飲もうぜ、とミサカ20000号は気さくに挨拶します」
一方「この状況見て、そのセリフが出てくるのはすげェよ……」
14889「気持ちは分からないでもないが、14510号は少し落ち着け、とミサカ14889号は冷静さを保ってみます」
一方「なンで揃いもそろって、こンなとこにいンだよ?」
20000「それはセロリたんをペロペロするために―――」
14889「あなたとお酒を飲むためです! とミサカは20000号に少しは本心を隠しておけと暗に伝えます!」
14510「うううっ……。もぉ……やだぁ……」
一方「こりゃまた個性派が集まったもンだな……」
14889「しかし、マジで手を出していたとは……とミサカは憂鬱な気持ちを必死に隠してみます」
一方「憂鬱? なンでオマエが……」
20000「それよりクローンの中も普通の人と変わらなかった? とミサカはセロリたんに感想を尋ねます」ワクワク
14889「ちょっとは空気読めよ、とミサカはこの変態にツッコミます」ビシィ
14510「お酒……お酒が悪いんです、とミサカはあなたが本意ではなかったことにしてみます」ポロポロ
一方「まァ、そォなるな……」
20000「つまりは一夜だけの関係という―――」
一方「それもなンか嫌な響きだなァ……」
14889「つまり、ミサカたちにもまだチャンスはある……」ボソボソ
一方「あン? なンか言ったか?」
14889「い、いえ、別に何も! とミサカは答えてみますが、自分の思考回路が良く分からず混乱しています」
一方「?」
20000「ということは、セロリたんを酔わせればミサカも……。ゴクリ……」
一方「もうオマエは黙ってろ」
一方「まァ、酒を飲みてェなら、今日ちょうど機会があるンだけどな」
20000「ktkr!! ぜひ参加します!! とミサカは―――」ノ
14510「ミ、ミサカも、参加します」ノ
14889「それでは、ミサカも、とミサカはダチョウ倶楽部のノリで参加表明をします」ノ
一方「テンション高ェな……」
一方(っつーか、こいつらも酒癖ひでェンじゃねェか……? 誘っちまった手前、もう引き返せねェンだけど……)
一方「じゃあ、六時に三学区の○○○っていう個室サロンまで来い」
一方(面倒ごとは全部上条に押し付けちまえばいいか。俺は、前みたいな役回りは、もうゴメンだ)
14889「個室サロンでやるのですか? とミサカはその手があったかと納得します」
20000「そこで乱k
一方「言わせねェよ!? ロシア記念パーティをやるンだよ。始まるまで他の妹達に黙っとくのが、参加の条件だ」
14510「わ、分かりましたとミサカ14510号は……グスッ……」
一方「オイ、大丈夫か……?」
―第三学区 個室サロン スイートルーム―
一方「準備の方はどォだ」
浜面「やっと来たか……」
一方「お使いご苦労……ってこりゃまた随分買ってきたなァ……」
浜面「手当たり次第って言ったのはお前じゃねえか」
一方「ビール、ワイン、ウィスキー、チューハイ、泡盛、梅酒に日本酒か……。それに、こりゃァ……」カチャンカチャン
浜面「ブランデーだな。そんなの飲むやついるのか分からないけどさ。これくらいあれば十分だろ?」
一方「そォだなァ……。氷や割るもンなンかはあるのか?」
浜面「一応、氷と水は買ってきたけど」
一方「じゃあ、スポーツドリンクと甘い飲みもン、それに……適当に高い酒買って来い。目玉になるよォなやつだ」
浜面「スポーツドリンクは酒と一緒に飲むと回るぞ?」
一方「知ってる。上条のやつを酔わせてみたくねェか?」ニヤリ
浜面「なるほどな。……適当でいいのか?」
一方「あァ。その辺は任せる。今までのも合わせて、二十万もありゃ足りるだろ」バサ
浜面「ブハッ!? オイオイ、第一位はどんな金銭感覚してんだよ……」
一方「あ?」
浜面「……まあいい。ちょっくら買ってくる」ガチャ
同日 午後五時半
―――
一方「で?」
浜面「なんだよ……」
一方「高い酒が『ナポレオン』なのは、まァいい」
浜面「有名だからな」
一方「甘い飲み物が、○ックルとかカ○ピス(原液)なのも突っ込みどころだが、まァ許す」
浜面「おおぅ。MAXコーヒーはスルーするのか。……じゃあ、何が言いたいんだよ?」
一方「スポーツドリンクで、ダ○ラはねェだろォが!!」
浜面「ええっ!? キレるのそこ!? 仕方ねえじゃん!! それしかなかったんだから!!」
一方「いまどき、その辺のコンビニでもダカ○なンて見ねェぞ!?」
浜面「それはお前が見逃してるだけじゃねえの?」
一方「スポーツドリンクって言えば、ポ○リ一択だろォが……」
浜面「じゃあ最初からそう言えよ! つか何!? その○カリへの異様なこだわり!?」
一方(しかし、人を酔わせよォとすンのがこンなに面白そうだとは思わなかったな。俺も、番外個体たちを責められねェ……)
一方「ところでオマエのツレはどォしたンだ? 一緒じゃねェのか?」
浜面「ん? なんでも、他の連中と来るって」
一方「他の連中と? 一人じゃねェのか?」
浜面「アイテムの他の連中も来るってさ。別に構わねえだろ?」
一方「別に構わねェけど、そいつらは酒大丈夫だろォな?」
浜面「た、多分……。酒は強そうなんだけど、酔っちまうと危険そうなのはいるな……」
一方「こっちは酔うと手がつけられねェのが四人は来るから覚悟しておけよ?」
浜面「マジか……」
一方「まァ、いざとなったら、上条に任せるつもりだけどな」
浜面「ははっ、そりゃいいフレアだ。ところで、お前は酒飲めんの?」
一方「…………そこそこはなァ」ボソ
浜面「何かやらかしたことがあるんだな……」
一方「……上条は酔わせるとどォなると思う?」
浜面「あいつの本性か……。説教し始めるとか?」
一方「俺は、女を口説き始めるンじゃねェかと見てるな」
浜面「ありえるな。滝壺だけは守らねえと……」
ガチャ
麦野「こんばんはー。あら、いい部屋じゃない」
絹旗「うわー、超いっぱいお酒ありますね」カチャン
滝壺「はまづら、作ってきたよ」スッ
浜面「おう、サンキュー」
一方「あァ? 何だよ、そりゃ?」
浜面「ツマミだよ。酒だけじゃ、あれだろ」
滝壺「こんばんわ、あくせられーた」
麦野「お招きどうも」
絹旗「超ゴチになります!」グッ
一方「また女ばっかりだな……」
浜面「別にハーレムって訳じゃねえよ。俺の本命は滝壺だ」キリ
滝壺「はまづら……」ホワーン
麦野・絹旗「…………」イラッ
一方「オマエも早死にするンだろうな……」
さらに五分後
―――
ガチャ
???「お邪魔します、とミサカは丁寧に断りを入れ、入場してます」
麦野「ん? 第三位……、じゃないわね。これが例の軍用クローンってやつ?」
一方「オマエ、何号だ?」
御坂妹「ミサカは検体番号10032号です」
絹旗「え? クローンなんですか? B級、C級映画では超ありがちな設定ですね!」
滝壺「きぬはた、テンション上がりすぎだよ」ドウドウ
一方「10032? オマエも呼ンだっけか?」
御坂妹「いえ、勝手に来ました、とミサカは間髪いれず返答します。迷惑だったでしょうか?」
一方「別に。今更、何人増えようが―――」
御坂妹「ということらしいです」
19090「お、お邪魔します、とミサカ19090号は突然の乱入に恐れ入りながら登場してみます……」
浜面「うわ、マジでそっくりだな。というか同じ顔?」
20000「やっほー、セロリたーん! とミサカ20000号はスキンシップを狙った振りして、チンコタtt ぐふぉぁ」バキィ
14510「そんなことはさせません、とミサカ14510号はミサカ20000号の行動を阻止します」
14889「お前らちょっと落ち着け、とミサカ14889号はテンションの高い二人を戒めます」
麦野・絹旗・滝壺・浜面「」
ぎゃー ぎゃー
麦野「実際に目の当たりにするとすごいわね……」
絹旗「なんか視覚が超ゲシュタルト崩壊しそうです」
滝壺「いいたいことはわかるよ、きぬはた」
浜面「みんなかわいい――いってえ!?」グリ
滝壺「……」プイ
浜面「ふ、踏んでますよ、滝壺さん?」
絹旗「今のは、浜面が超悪いです」
麦野「進歩しないわね、浜面は……」
浜面「ぐぅっ……。男の性なんだ、仕方ないだろ……」
御坂妹「どうも、よろしくお願いします、とミサカは四人に挨拶します」
19090「よろしくお願いします、とミサカも後に続きます」
麦野「こちらこそ」
絹旗「超よろしくお願いします」
滝壺「よろしく、10032ごうと19090ごう?」
浜面「良く分かるな……」
午後六時ちょっと前
―――
ざわ ざわ
一方「大体、集まったか?」
一方(あとは、上条、10039号、番外個体か)
ガチャ
上条「なんとか間に合ったーっ!!」ゼーゼー
美琴「うわっ、本当にいっぱい来てるのね」
一方「遅かったな、上条。そっちは……オマエは何号だ?」
美琴「うわっ。マジで一方通行いるし!」ビクゥ
一方「あン? オマエ、オリジナルか」
上条「ああ、さっき公園で会ってな。説明するのが面倒だったら連れてきた」
美琴「そういうこと。ま、妹も世話になってるみたいだし、この場じゃとやかく言うのはなしにするわ」
一方「そりゃどォも」
一方(余計なのまで連れてきやがって……。こいつ酔ったら絶対騒ぐぞ?)
10039「危ねー、遅れるところだった、とミサカは―――」
→後日談冒頭(>>543)へ
―――
10039「えー、それでは。皆さんが、ロシアから無事に帰ってきたことを祝して『ロシア生還記念パーティー』を開催しまーす。とミサカ10039号は投げやりに開会を宣言します」
ワー パチパチパチ
=アイテムサイド=
麦野「さて、とりあえず何からいきましょうかね」
浜面「麦野は何でも飲めそうだよな」
麦野「まあ、大抵はね」
絹旗「私も、超少しくらい知識はありますよ」
滝壺「そうなの、きぬはた? 私はあんまり知らないかも」
絹旗「たしかカクテルで、パイルドライバーとか言うのが超あったはずです」
浜面「いやいや、そんなプロレス技みてえなカクテルはねえよ!? スクリュードライバーだろ!?」
麦野「あんまりお子様が知ったかぶってんじゃないわよ」
浜面「麦野は結構知ってそうだよな。一応、未成年だよな?」
麦野「はーまづらぁ? それどういう意味かしら?」
浜面「ひぃっ!? 地雷踏んだ!?」
絹旗「ちぇーっ、私はチューハイにしておきましょうかね」
滝壺「じゃあ、私は梅酒」
麦野「じゃあ、私はビールでいいわ。行ってこい、浜面!」
浜面「チクショウ! まあ、こうなるのは分かってましたけどね!!」
=上条サイド=
上条「酒とか飲んだことないからなあ」
美琴「甘いのはどれだろう……」
御坂妹「この中ではチューハイでしょうか? とミサカは前回の打ち上げの回想をします」
上条「せっかくだし、ビールとかにチャレンジしてみようかな」
10039「ミサカが取ってきましょうか? とミサカは使える女であることをアピールします」
19090「ミ、ミサカもそれにしてみます! とミサカは味よりもあなたと同じ話題を選択できる方を選んでみます!」
美琴(なんか妙に積極的ね……。私も何かした方がいいかな?)
御坂妹「あんまりはしゃぎ過ぎると前回の二の舞になりますよ、とミサカはテンションの高い二人に警告します」
10039「うっ、そ、そうでした。とミサカは少々ブレーキを踏みつつ、冷静になってみます」
上条「前回?」
19090「前回というのは、ロシアから帰還したときの一方通行と打ち止め、番外個体の三人による飲み会の話です、とミサカは返答します」
美琴「番外個体っていうのは聞いたことないんだけど」
御坂妹「番外個体は、一方通行を殺そうとして、なぜかフラグを立てられた個体です、とミサカは適当に補足説明します」
上条「フラグ?」
10039「とりあえず、その三人の飲み会が酷いことになったんですよ、とミサカは話題をそらしてみます」
=一方通行サイド=
一方「やべェ……。なンだ、これ……」
14510「この人の隣はミサカが確保しました、とミサカは宣言します!」
14889「じゃあ、反対側はミサカが」
20000「じゃあ、ミサカは膝の上に―――」
一方「もうちょっと離れてくれませンかねェ? っつーか邪魔だ、オマエらァ!!」
14510「こ、このくらいのスキンシップはいいじゃないですか、とミサカは内心ドキドキであなたにお願いします。ただし、20000号テメーはダメだ」
14889「そんなに怒鳴ることでもないでしょう。あなたはお酒何にするんですか? とミサカは話題を変えてみます」
一方「そォだなァ……」
20000「ミサカはセロリたんの白濁液で―――」
一方「まァ、適当に頼むわ」
20000「シカトかよ、とミサカは冷静にツッコミを入れます。いえ、むしろ突っ込まれたいんですけど」
14889「もう、20000号は無視で構いませんね、とミサカは妹達を19999号までしか生産されていないことにするのを提案します」
一方「そりゃ構わねェが、それじゃ打ち止めが20000になっちまうじゃねェか」
14510「さすがにそれはかわいそうですね、とミサカは上位個体を哀れんでみます」
20000「一番ひどいのはミサカの扱いじゃないでしょうか? とミサカはそんなツンデレなセリフを言うセロリたんにトキメキます!」
一方「ツンデレじゃねェから!」
―――
ガチャ
番外個体「いやー、ゴメン、ゴメン。遅れちゃったー」
絹旗「また増えましたね。あの人も超クローンでしょうか?」
麦野「そうなんじゃない? 他のと比べて、ちょっと大人っぽいかな?」
上条「あれが、番外個体?」ボソボソ
19090「肯定です。番外個体はミサカたちの妹ということになります」
美琴(私より年上っぽいわね……。あれで末の妹……)
14510「ラ、ライバルの登場です、とミサカは敵意を滲ませた視線を送ります」
一方「遅かったじゃねェか。なンか問題でもあったンか?」
番外個体「んにゃ、別に? それにしても、結構人集まったんだね」
浜面「浜面仕上だ。よろしく、えーと……」
番外個体「ミサカは番外個体。呼びにくければ、ミサワでいいよん☆」
浜面「そうか、よろしくな。ミサワちゃん」
滝壺「はまづら……また……」
一方「よォし、これで全員そろったか?」
上条「結構な人数になったな」
浜面「あ、乾杯やってなかったよな? ほら、音頭とれよ」
一方「はァ? 俺が?」
上条「メンツ集めたのはお前なんだろ?」
一方「どォ考えても俺のキャラじゃねェだろ」
番外個体「あひゃひゃひゃひゃ!! いいじゃん! やりなよー」
一方「チッ……。準備はいいですかァ?」
オッケー イイゾー セロリターン ダイジョウブ
一方「それじゃ、乾杯」
一同「かんぱーい!!」
一方(やっぱガラじゃねェよなァ……)
=主人公's=
一方「しっかし、また女ばっかりだな」ゴク ビール
浜面「3:11じゃ比率悪すぎるよな。まあ、内八人は同じ顔だけど」ゴク ビール
上条「それより、あの美人三人は誰? お前の彼女とか? だったら殴るけど。うわ、俺の誰か振っただろ!?」ブシュー ビール
浜面「一人はな。あと二人は上司みたいなもんだよ」
一方「上司ねェ……」
一方(どっちかってと飼い主じゃねェか?)
上条「ズボン濡れちまった……。不幸だ……。上条さんもあんなかわいい子と知り合いたいもんですよ……。苦っ……」ゴク
美琴「アンタがそれ言う訳?」チューハイ
一方「だよなァ……」
美琴「どう考えても、アンタは無駄にフラグ立てまくってるでしょうが」ゴク
上条「いやいや、上条さんはそんな幸せなフラグは立ててませんのことよ?」
美琴「そんなんだから……」ブツブツ
上条「なにか言ったか?」
美琴「なんでもないわよ!」
浜面「ああ、そういうあれね」
=アイテム±1=
麦野「私は麦野。好きに呼んでくれて構わないわ。よろしく、ミサワ」ビール
番外個体「そう? じゃ、よろしく、むぎのん」チューハイ
麦野「むぎのんってネーミングセンスはどうなの?」ゴク
番外個体「にひひひ、実はさ。この中じゃ、あなたが一番気が合いそうな感じがするんだよね」
麦野「あら、そう?」
絹旗「なんか超早くも打ち解けてますね」コク チューハイ
滝壺「仲良し」ゴク 梅酒
番外個体「こっちのオチビさんとジャージさんのお名前は?」
絹旗「超チビじゃありません! 絹旗です!」
滝壺「滝壺だよ。よろしく、みさわ」
番外個体「よろしくねー。あの馴れ馴れしい金髪はあんたらの男?」
麦野「べ、別にそういうんじゃ」
絹旗「強いて言うなら……『犬』ですかね。超駄犬ですが」
滝壺「浜面は私のだから取っちゃダメだよ?」
番外個体「へえ、そういうこと」
=妹達=(全員チューハイ)
14510「うううっ……。なぜ、せっかく一方通行と飲めるのに、ミサカたちで集まっているのでしょうか?」
御坂妹「それはミサカだってあの人と飲みたいですが、『アレ』を実行するためには下準備が必要ですから、とミサカは説明口調でつぶやきます」
14489「ブツブツ言ってないで、さっさとしろよ、とミサカは早くするように促します」
20000「お、よっしゃ、参加権ゲットー! これでセロリたんにあんなことやこんなことを……」
19090「ううっ……、ミサカはハズレです、とミサカは隣を選べばよかったと後悔してみます」
10039「うわ、ミサカもです……。主催者なのに参加できないとは……」orz
御坂妹「どうやら、もう一つの参加権はミサカの手に落ちたようです、とミサカはニヤリと笑って勝利宣言をします」
14889「むっ、正当なくじの結果ですから、大人しく従いましょう、とミサカは大人しく引き下がることにします」
19090「あとは、前回のように酔いすぎないように気をつけて進行することにしましょう、とミサカは注意をするよう呼びかけます」
20000「あとはタイミングを見計らって……」
10039「作戦を実行するだけです。10032号に突破口を開いてもらいましょうか、とミサカは提案してみます」
御坂妹「了解しました。あとはサポートを頼みます、とミサカはブリーフィングの終了を告げます」
美琴(何やってんだろ……?)
―――
上条「しかし、やけに妹達がいっぱい来てるな。なんで?」
一方「そ、それはだな」ギクリ
20000「セロリたーん! ミサカはやっぱりセロリたんの膝の上が―――」
一方「却下だ、ヴォケ」
20000「じゃあ、口移ししてくれたら諦めるから! ね! ちょっとだけ! とミサカは懇願します!」
一方「ふざけンな」
14510「へ、変態は帰ってください! 一方通行は渡しません! とミサカは対抗意識を燃やしてみます!」
20000「そんなこと言ってるうちに隣ゲットー! とミサカは一歩有利な立場になったことを宣言します!」
14510「ああああっ! ちょっと立て20000号勝負だ、勝負! とミサカは20000号に対して決闘を申し込みます!」
20000「上等だ受けて立ってやる、とミサカは、勝ったらセロリたんにあんなことやこんなことをすることを想像しつつ返答します!」
番外個体「じゃ、じゃあ仕方ないから、ミサカが隣座ってあげるー」ウズウズ
14510・20000「「そうだった。まずお前から相手してやる!」」
一方「もォ好きにしろオマエら……」
上条「…………なあ、御坂」ゴク
美琴「…………何かしら?」ゴクゴク
上条「あれって、お前と同じDNAのクローンだよな?」ゴク
美琴「今、現実を受け入れるので精一杯だから、ちょっと待ってくれるかしら?」ズーン
ぎゃー ぎゃー
浜面「なんか向こうはすげえ盛り上がってるな」
14889「どうやらそのようですね、とミサカはチンピラの独り言に相槌を入れます」
10039「まあ、いつものことですけどね、とミサカはあれが酔っていないテンションであることを告げます」
麦野「あれで酔ってないのかよ……」ゴク
滝壺「あくせられーたモテモテだね」
絹旗「超テンション高いですねー」
麦野「あれ? そういえば、あなたたちは行かなくていいの?」
御坂妹「ミサカは、セロリではなく、あっちのツンツン頭の方が狙いですから、とミサカはテレつつ答えます」
絹旗「テレてるんですか? 超無表情に見えますけど」
19090「ミ、ミサカも負けられません! とミサカは闘志を燃やします!」///
滝壺「こっちの子は分かりやすいかも」
浜面「あれ? こっちのミサカちゃんは何も飲んでないみたいだけど、なんか取ってこようか?」
17600「いえ、お気になさらず、とミサカは軽く答えます」
上条「しかし、こう人数が多いと中々全員と話せないな」
妹達(これはチャンスです!! 10032号!!)
御坂妹「ここで、みなさんに提案があります! とミサカは若干緊張しながら発言します」
滝壺「提案?」
御坂妹「人数が多く、知らない人もいるでしょうから、少しでも打ち解けるためにゲームでもどうでしょうか」
一方「ゲームゥ?」
上条「何かいいゲームでもあるのか?」
10039「こういう場にぴったりのゲームがあります、とミサカは予想通りの展開にガッツポーズをします」
美琴「アンタたちねぇ……」
麦野「それってもしかして……」
14889「そう、気づかれた方もいるかもしれませんが『あのゲーム』です!」
20000「そう! ツイス――――」
14510「王様ゲームです!!」
20000「…………あれ?」
上条「王様ゲーム? それって確か……」
14889「それではここからは、ミサカが進行役をさせてもらいましょう、とミサカは流れをがっちり掴みます」
絹旗「なんか超合コンみたいなノリですね」
麦野「面白そうじゃない」
14889「それではルール説明! まず、王様と1~9の番号を書いた割り箸を使用します」
浜面「あ、もうやる方向なんだ……」
滝壺「それじゃあ、数足りないよ? どうするの?」
14889「ミサカたちからは、二人だけ参加することにします。番外個体は、ミサカたちとは少々異なるので別枠で参加させますが」
番外個体「ラッキー☆」
一方(こいつらにしちゃ、だいぶ公平じゃねェか……?)
14889「王様のくじを引いた人が、1~9番の番号を指定して命令を出すのが、おおまかなルールです、とミサカは説明します」
上条「それくらいは誰でも知ってるんじゃないか?」
10039「ですから、おもしろくなるように特殊なルールを三つほど考えています、とミサカは追加説明します」
14510「一つは番号を指定したら、命令を出す前に指定された人は名乗りでること」
浜面「オイオイ。それじゃ、どんな命令されるか分かったもんじゃねえぞ」
14510「ですから、二つ目としまして、王様の命令に背くことを可能にします」
美琴「え? 王様ゲームなのに?」
14510「王様の命令に背いた人には、罰ゲームを受けてもらうことになります、とミサカはうまく流れに乗れた自分を褒めたたえます」
19090「罰ゲームについては後で説明するとして、三つ目のルールを説明します」
滝壺「三つめ……」
19090「といっても大したものではありません。命令前に名乗りでる訳ですから、王様の好き勝手ができてしまいます」
美琴「そりゃそうでしょうけど」
19090「ですから、王様に何かする、あるいは王様がなにかするといった命令はできないというルールにさせていただきます」
麦野「まあ、たしかにその方がいいかもね」
一方「ンで? どのくらいやるつもりなンだ?」
19090「参加人数が十人ですから、十回程度でどうでしょうか? とミサカは皆さんに提案してみます」
絹旗「十回ですか。まあ、いいんじゃないですか? 超おもしろそうですし」
上条「不幸が起こる予感しかしない……」
浜面「それで罰ゲームって言うのは何なんだ? 気になるんだけど」
14889「罰ゲームは、MNWで集めた情報を元に、各個人が嫌だと思われるものを用意してあります」
一方「オイ、なンか嫌な予感がするンですけどォ……」
14889「確認できるように、それぞれに罰ゲームの内容を書いた紙をお配りします、とミサカは他のミサカに例のブツを配るように促します」
上条「え? 全員同じじゃなくて、それぞれ違う内容なの?」
番外個体「そうみたいだねー」
御坂妹「ミサカにも内容は知らされていませんのでドキドキします、とミサカは内心を吐露します」
美琴「そうなの? 妹達で参加するのは、アンタと……」
20000「どんな罰ゲームでも余裕です、とミサカはあまり大きくない胸を張ってみます」
一方「よりにもよって、20000号かよ……」
14889「配り終えましたか? 大丈夫ですね? それでは皆さんご確認くださーい」
上条「さーて、上条さんにはどんな罰ゲームが―――」ピラ
『パーティ費用全額負担』
上条「」
美琴「何固まってんのよ、そんなにひどい罰ゲームだったわけ?」ピラ
『全員の前で愛の告白。――――― 一方通行に』
美琴(こ、これは酷い……。罰ゲームにしても酷すぎる……)
御坂妹「お姉様まで固まってしまいましたよ? とミサカは―――」ピラ
『ネックレス粉砕』
御坂妹(これは相当上条派の悪意がこもってますね……)
20000「余裕、余裕ー」ピラ
『帰宅』
20000「扱いがひどい!! とミサカはまさかの罰ゲームに絶叫します!!」
浜面「どれどれ……」ピラ
『原子崩しでマトリックス』
浜面「おい……。これは死ぬぞ?」
浜面(あれ? でもいつもと大して変わらない気も……)
滝壺「大丈夫、はまづらは私が守るから」ピラ
『浜面爆発』
滝壺「……ゴメン、はまづら」
浜面「ええっ!? 何か謝られた!?」
絹旗「私はー」ピラ
『一枚脱衣』
絹旗(ワンピースで一枚脱衣って超無理に決まってるじゃないですか!!)
麦野「ねえ、これはどういうこと?」
『安価』
14889「ああ、あなたはよく分からなかったので、読者の安価になります、とミサカはMNWの情報収集の甘さに少々自信をなくしてみます」
麦野「これが一番きついんじゃないかしら……?」
一方「どォせ、俺のは―――」ピラ
『MNWから三十分切断&放置』
一方「こンなとこだろォと思ったぜ……」
番外個体「何が? そんなにきつい罰ゲームだったのー?」ピラ
『音声ファイルの再生』
番外個体「??? これどういうこと?」
14889「こちらにその音声ファイルがあります」 つMP3
番外個体「?」
<『でもね……。それでもミサカは、あなたのこと―――』ブツ
番外個体「………………………ナニコレ?」
14889「おっと、壊さないで下さいよ? 壊したら、予備を学園都市中に流しますので」
番外個体「うぇっ!? ぐぐぐ……」
一方「結局、罰ゲームなンていうのは、王様の命令を聞かせるための餌かよ……」
番外個体「たしかに、罰ゲームよりきつい王様の命令なんてあんまりないかもねー……」
まとめ
=特殊ルール三つ=
・命令の前に名乗り出る
・王様の命令を拒否した場合、罰ゲーム
・命令の際に、王様自身を設定するのは不可
=罰ゲーム一覧=
上条:パーティ費用全額負担
美琴:告白(一方通行に)
10032:ネックレス破壊
一方:MNW切断
ミサワ:音声ファイルの再生
20000:帰宅
浜面:マトリックス
麦野:安価
滝壺:浜面爆発
絹旗:一枚脱衣
10039「それでは、さっそくいってみましょー! とミサカはノリノリのテンションで開始を宣言します!」
一方「オマエら、罰ゲーム見ただろ? ここは協力して―――」
14889「なお、一番盛り上げられなかったと思われる人には、別の罰ゲームが用意されています! とミサカはダラダラな展開にならないための予防策を張ります!」
一方「チクショウ……」
上条「こえーよ……。何やらされるんだよ……」
御坂妹「とにかく、ゲームを始めましょう、とミサカはワクワクしてみます」
番外個体「じゃあ、行くよー?」
一同「王様だーれだ!!」
20000「だぁぁぁぁっ、ちくしょう!! 王様なら、セロリたんを剥いて、あんなことやこんなことをぉぉぉぉっ!!」
一方(危ねェ……。あいつだけは王様にしちゃいけねェ……)
上条「どことなく、白井を彷彿とさせるのは俺だけか?」
14510「あれは妹達の汚点なので、忘れてください、とミサカはあの変態を睨んでアドバイスします」
浜面「俺……、じゃないか。誰だよ?」
美琴「あ、私だ!」
上条「一番手は御坂か。……盛り上げられなかったら罰ゲームあるからって、きついのはやめてくれよ?」
美琴「分かってるわよ! じゃあ、そうねー……」
ワイワイ ガヤガヤ
美琴「3番が、8番のー」
滝壺「3番」ノ
絹旗「あ、8番です」ノ
美琴(うっ、知り合いじゃないと命令しづらいわね……)
美琴「そ、そうね。じゃあ、8番……。絹旗さんのことで、私が知らないようなこと教えてくれる?」
19090「無難なところですね、とミサカはお姉様の当たり障りのない命令に賞賛を送ります」
上条「これくらいじゃないとこの先きついよな」ホッ
絹旗「ふぅ……。これなら超さすがに大丈夫ですかね」
麦野「どうせなら、もっとキツイのにすりゃいいのに。まあ、お子様だし仕方ないか」
滝壺「うーん……。きぬはたはね」
美琴「うんうん」
絹旗(映画が超好きとかですかね? それとも能力関係とか―――)
滝壺「まだ、下の毛が生えてないんだよ」
絹旗・上条・浜面「「「ブフォッ!?」」」
美琴「え? それって……」
絹旗「た、滝壺さん!! 何を超言っちゃってるんですか!?」///
上条「ゲホッ……、ゲホッ……」
麦野「絹旗……」
滝壺「この前、一緒にお風呂入ったとき確認したから」グッ
絹旗「いやいや、グッじゃないですよ!? なんで超よりにもよって、その話なんですか!?」
浜面「それだけ慌ててるってことはマジで……」ゴクリ
絹旗「浜面! そんな超いやらしい目でこっち見ないでください! 窒素パーンチ!!」
浜面「グフォッ!?」バキィ
美琴「だ、大丈夫よ! 私と同い年くらいでしょ? だったら、全然普通―――」
上条「え……? 御坂さん……?」
麦野「ギャハハハハハッ!! こいつもかよ!!」
美琴「ええっ!? ちちち、違うわよ!? あくまで一般論の話をしただけで!」
麦野「一般的には中坊なら生えてるもんだろ? 違うのかにゃーん?」
絹旗(テンション超高いですね。おかげでイジりの対象が移ってくれましたけど)
20000「マジでか。じゃあミサカたちが生えてないのもお姉様の……」
浜面「え゙!?」
麦野「あらあらーん? どうやらDNAは正直なようねえ~」ニヤニヤ
美琴「うぅっ!?」
一方(オイ、番外個体)
番外個体(…………何かな?)
一方(生えてるのが一般的なンだってな。俺らはどォなンだ?)
番外個体(ミサカは、育毛促進剤が頭にしか使われなかったから仕方ないね)
一方(俺はホルモンバランスが……)
番外個体(いや、女性ホルモンでも毛は生えるでしょ)
一方(ホルモンバランスのせいだァ……)
14889「さて、いろいろなカミングアウトがあったところで二回目に移りたいと思います!」
上条「あと、九回もあんのかよ……」
美琴・絹旗「うううっ……」///
御坂妹「盛り上がってきましたね、とミサカは二人の様子を眺めます」
滝壺「ごめんね、二人とも」
10039「それでは、皆さんどうぞ引いてくださーい!! とミサカは進行役をしてみます」
一同「王様だーれだ!!」
御坂妹「おや、ミサカが王様のようですね」
14510(ミサカたちに王様が回ってきました、とミサカはガッツポーズをしてみます)
19090(でも、王様では逆にいろいろやりにくくないですか? とミサカは思ったことをつぶやいてみます)
14889「番号をどうぞー」
滝壺「どきどき」
御坂妹「では……、9番が……」
上条「あ、俺か」
10039(よりにもよって、こんなときにあの人が!? ミサカたちも運がないですね……)
御坂妹「2番に」
20000「え? ミサカ? 予想外なんですけど」
番外個体(あれ? 10032号もう結構酔ってる?)
美琴「ちょっと、何させるつもりよ……」
一方(MNW使ったンか? 変態に何させるつもりだ?)
御坂妹「全力で『そげぶ』をしてください、とミサカは邪魔者を全力で排除する命令を下します」
20000「」
上条「は?」
絹旗「『そげぶ』って超何ですか?」
御坂妹「この人の必殺技です、とミサカは返答します」
上条「ええっ!? 必殺技って―――」
20000「ううっ、セロリたんのベクトルパンチの方がいいのに……とミサカは恐怖に怯えてみます」
一方(こいつでも怯えることとかあンだなァ……)
麦野「能力か何か? そんなの使って大丈夫なの?」
14510「問題ありません。『そげぶ』をやられると幸福になれるんですよ、とミサカは驚きの事実を発表します」
上条「え? マジで……?」
番外個体「ミサカはどんなのか見たことないんだよねー。そんなにすごいの?」
美琴「私は見たことあるわ。やられたことはないけど」
御坂妹「ミサカも見てましたが、すごいの一言です、とミサカは同時の状況を思い返します」
浜面「『そげぶ』されたおかげで、彼女ができました。それに、今の仕事にも就けました」
一方「『そげぶ』されたせいで、毎日が充実しています。嫌なこともスッパリ止められましたァ」
御坂妹「と、言うのが実際に『そげぶ』を喰らった人たちの体験談です」
滝壺「そうなんだ、『そげぶ』のおかげではまづらが……」ホワーン
上条「勝手なこと言ってるけど、俺が、女の子相手にそんなことできるとでも―――」
14889「では、罰ゲームを……。ちなみに、請求額は■■■万円……」
上条「仕方ないなー! 気合入れるか!」ゴクゴク
20000「え? マジ? あれ、でも、ちょっと楽しみかも、とミサカはセロリたんと同じ痛みを味わえることを嬉しく思います」
19090「お前は一回、そげぶされて性格治そうな、とミサカは肩に手を置き、別れを告げます……」ポン
一方「こいつの変態はそれくらいじゃ治らねェだろ……」
番外個体「あんなこと言ってるけど、止めなくていいの? お姉様」
美琴「アンタにお姉様って言われるのも違和感あるわね……。大丈夫よ、アイツだってマジで全力でやらないでしょ……」
麦野「で、結局、『そげぶ』って何なの?」
御坂妹「いえ、すぐ分かります。それではどうぞ、とミサカは合図を出します」
20000「さー、来い! ミサカ耐え切れたら、セロリたんの全身をペロペロするんだ、とミサカは生存フラグを立てます」
上条「………………………」ゴクゴク ←日本酒
美琴「って、ちょっと飲みすぎじゃ―――」
上条「ぷはっ、いいぜ、20000号……。お前が一方通行に変態行為をし続けるって言うなら―――」
一方(オイオイ、こりゃマジじゃねェか……)
番外個体「この口上も必要なの?」
上条「―――まずは、そのふざけた幻想をぶち殺す!!」バキィ
20000「」
麦野・絹旗・滝壺「」
御坂妹「久々の『そげぶ』はいいものですね。六割くらいの威力でKOですか、とミサカは冷静に分析します」
美琴「ちょ、ちょっとアンタ! いくらなんでも力入れすぎじゃ!?」
上条「理由のない『そげぶ』はこれだけにしたいな」キリ
麦野「す、すごいわね……。躊躇いなく、女の子の顔面にパンチとか……」
絹旗「何メートルか超吹っ飛びましたよ……」
19090「大丈夫です。アニメと同じく、女の子の場合、ほとんど顔にアザなどはできませんから、とミサカはフォローしてみます」
滝壺「はまづらも『そげぶ』されたんだ?」
浜面「なつかしいな……」
一方(なンだかンだ言って、上条のやつも酔いすぎじゃねェか?)
番外個体「でも、なんか20000号の顔笑ってるんだけど。気絶してるのに」
一方「こいつまでドMに目覚めなきゃいいンだけどよォ……」
14510「なんかちょっとスカッとしました、とミサカはつぶやきます」
10039「あれ、ミサカもだ、とミサカは同じ気持ちに驚きます」
御坂妹「これで変態が治りますように……とミサカは信じてもいない神様に願います」
14889「さて、変態もいなくなったところで、三回戦に移りまーす、とミサカは進行役を続けます」
14889「それではいいですか? では、3回目を引いてくださーい!!」
美琴「せーのっ」
一同「王様だーれだ!!」
麦野「あら? また、違うわね。絹旗は?」
絹旗「私も超ハズレです。一回くらいはなってみたいですけどねー」
19090「王様は誰でしょうか? とミサカは質問します」
番外個体「はーい、ミ・サ・カでーす」ノ
一方(ヤベェ……。絶対ヤベェ……)
上条「番外個体か。お手柔らかに頼むぜー?」
14889「それでは、番号と命令をどうぞー」
番外個体「うーん。じゃあねえー、1番がー」
一方「」ビクゥ
10039「おや、1番の方はどなたですか? とミサカは名乗りでるというルールを皆さんに確認します」
美琴「私じゃないわよ?」
浜面「俺でもないな」
御坂妹「それでは誰が……?」
14510「も、もしかして……」
一方「俺だ……」ノ
番外個体「あひゃひゃひゃひゃ!! これは面白くなってきたねえ!!」ケラケラ
一方(どォしてこォなった……よりにもよってこいつかよ……)
上条「で? 命令はどうするんだ?」
番外個体「そうだねえ……」ニヤニヤ
一方「ぐぐぐ……」
番外個体「じゃあ、大声でゴニョゴニョ…って言ってもらおうかな!」
一方「はァ!? ふざけンな!!」
14889「おや、命令無視ですか? でしたら、罰ゲームを……」
一方「分かった! やりますゥ! くそォォォ!!」ゴクゴク
滝壺(何言わせる気なんだろ?)
番外個体「それじゃあー、どうぞー」
一方「中学生はなァ、ババァなンだよォォォォ!!」ヤケクソ
番外個体「ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!! いいね、サイッコォー!!」ゲラゲラ
麦野「ギャハハハハハッ!! 第一位は重度のロリコンだってかぁ!!」ケラケラ
浜面「ひでぇ……。いろいろひでぇよ……」
一方「燃え尽きたぜェ……真っ白な灰によォ……」
上条「頑張った。お前は頑張ったよ……」ポンポン
10039「ぷくっ、じ、実際に聞くと、くくっ、すごい威力です、ぶはっ、とミサカは……」プルプル
美琴「す、すごいわね……。この子たちの笑いそうなところなんて初めてみたわ……」
14889「さあ、無事セロリのロリコンが確認されたところで、4回戦に行きたいと思います!!」
一方「ロリコンじゃねェェェ!!」
19090「まあまあ、落ち着けよ、セロリ、とミサカはからかい半分で声をかけます」
上条「ほら、もう飲んで、忘れて次行こうぜ!」 つワイン
一方「おォ……。そォだな……」ゴクゴク
14889「それでは皆さん! 4回目を引いちゃってくださーい! とミサカは合図を出します!!」
一同「王様だーれだ!!」
浜面「ん? おおっ、俺だ!!」
麦野「浜面かよ。私より先に王様になるとか、調子乗りすぎじゃない?」
絹旗「まあまあ、落ち着いてくださいよ。いつもは超下っ端なんですから今日くらいは大目にみてあげましょうよ」
浜面「ひでえ言われようだ……」
滝壺「大丈夫、私はそんなはまづらを応援してる」
10039「では、番号指定と命令をお願いします、とミサカはたんたんと進行させます」
麦野「どうせ、バニーとかでしょ?」
絹旗「超浜面ですからね。それくらいしかありませんよね」
浜面「いやいや、この場にバニースーツとかねーだろ!?」
上条「ってことはあればやってたのか? まあ、上条さん的には、バニーは赤が最強だと思うんですが……」
美琴「えっ!? その話乗っかるの!?」
浜面「さすが、上条は話が分かるな! 俺は色なんか気にしないけどさ!!」
番外個体「ねえ、あなたは参加しなくていいの?」
一方「あン? なンでそンなくだらねェ話に……」
番外個体「いやいや、俺はロリが最強だと思うーとかさ。それに、あなたは見た目がウサギっぽいじゃん?」
一方「だからロリコンじゃねェよ……」
麦野「もう、バニーはいいからさっさと命令しなさいよ」
浜面「お、おう。そうだな!」
浜面「じゃあ、そうだな……」
滝壺「どきどき」
浜面「5番が……」
御坂妹「おや? どうやらミサカのようですね、とミサカは名乗り出ます」ノ
浜面「8番とー」
上条「また俺か!」
美琴(なんか嫌な予感がするわね……)
麦野(あの子は、ツンツン頭狙いだったっけ? 空気読みなさいよね、浜面)
10039「さー、命令は? とミサカは鼻息を荒くして、金髪に尋ねます!」
浜面「そうだな……。ゲームが終わるまで、腕組みしててもらおうかな!」
上条「ええっ!?」
美琴「ちょ、ちょっと!!」
御坂妹「うっしゃぁ!! 金髪GJ!! とミサカは惜しみない賞賛を送ります!!」クワッ
御坂妹「それでは失礼します、とミサカはあなたの左隣に腰掛けます」トサ
上条「えっ!? マジでやるんですか?」
14899「そりゃ、命令ですから、とミサカは二人にすみやかに実行しろと促します」
絹旗「浜面にしては、超空気読めたんじゃないですか?」
浜面「よせやい、テレるだろ」
滝壺「うん、珍しく」
浜面「珍しく!? その一言にへこむんですけど!?」
御坂妹「それとも、あなたは嫌なのでしょうか? とミサカは若干涙目になりながら、上目使いで懇願してみます」ウルッ
上条(うっ、か、かわいい!!)
上条「いや、御坂妹がいいんなら上条さんは大歓迎だけどな!」テレテレ
御坂妹「そうですか、では遠慮なく」ギューッ
上条「うぼぁっ!? み、御坂妹さん?」
御坂妹「なんでしょうか? とミサカは腕に胸を押し付けながら尋ねます」ギューッ
上条「ああ、わざとだったんですねー」
美琴「うううっ……」ギリギリ
番外個体「ミサカはお姉様も応援してるよ? ほら、これ飲んで」
美琴「あ、ありがと……」ゴク
浜面(そういや、こっちの子も上条狙いだったんだっけ。悪いことしたかな?)
滝壺「はまづら、私も」ギュッ
浜面「ええっ!?」
14889「さあさあ盛り上がって参りました、それではどんどん行ってみましょー、とミサカは五回目の抽選を開始させます!」
上条「いやー、今のところ、上条さんは不幸じゃなくて助かりますよー」
御坂妹「ミサカもです、とミサカはより強く腕を抱きしめてみます」///
美琴「大きい不幸の前ブレかもねー」イライラ
上条「ううっ……。そんな不吉なこと言うなよ……」
浜面「それじゃ引くぞー?」
一同「王様だーれだ!!」
一方「またハズレか」
番外個体「ざーんねん☆」
滝壺「じゃあ……」
上条「あれっ!? か、上条さんが王様!?」
御坂妹「あれ? 本当に大きな不幸の前ブレなのでは……?」
上条「ハハハ、まさか……」
麦野「いいから、ちゃっちゃと番号いいなさいよー」
上条「は、はいっ! えーと、じゃあ3番が……」
美琴「えっ!? 私!?」
番外個体(これはおもしろい展開になるかなー?)
上条「4番にー……」
麦野「やっと私ね。出番ないんじゃないかと思ったわ」
上条「ええーと、そうですねえ……」
浜面「ほら、さっさと決めろよ」
滝壺「あんまり急かしちゃダメだよ、はまづら」ギュー
絹旗(うううっ、隣で超イチャイチャされるとイラつきますよ……)ゴクゴク
上条「好きな人を教えるってのはどうだ! 御坂も好きな人の一人くらいいるんだろ?」
美琴「」
麦野「あら、おもしろいじゃない」ニヤニヤ
浜面・御坂妹「これはひどい」
一方(ひでェことしやがる……)
美琴「……アンタわざとじゃないわよね?」
上条「わざと? なんの話だ?」
14889「どうしますか、お姉様。やめときます?」
美琴「…………やってやるわよ」
麦野「そうこなくっちゃ」
10039「ミサカが正誤判断をするため一緒に聞かせてもらいます、とミサカはジャッジを務めることにします」
美琴「もう、いいわよ……。好きにしなさい……」
麦野「それで~? 超電磁砲の好きな人は誰なのかにゃ~ん? もしかして、この場にいるのかしら~?」
美琴「ほら、耳貸しなさいよ! うううっ……。ゴニョゴニョ……」
10039「Good! 確かに間違いありません、とミサカは報告します」
麦野「………………その……悪かったわね。アンタも大変ね……。ほら、これ……」 つチューハイ
美琴「ははは……。いいのよ……」ゴクゴク
絹旗(えええっ!? あの麦野が謝った!? 超ありえません!! いつもなら、笑い飛ばして、みんなの前で発表するくらいやるのに!!)
上条「え? なんで二人はそんなにテンション落ちてるんでせうか?」
美琴・麦野「お前のせいだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ビリビリ&ドシュ
上条「うおおおおおっ!! 危ねえええええっ!!」キュイーン
麦野(目の前で、自分そっくりのクローンとイチャイチャされて、こんなことやらされるとか……。超電磁砲も不憫ね……)
14889「さあ、皆さん。王様ゲームも半分を過ぎました! 今のところ調子はどうでしょうか? とミサカたちはチューハイを片手にインタビューに回ります!」
上条「さ、さっきは死ぬかと思った……」ゼイゼイ
14889「あれは自業自得です」
美琴「もう、やだ……」
19090「お、お姉様がんばってください!」
御坂妹「すごく楽しんでますよ、とミサカは最高にハイな状態で答えます」グビグビ
10039「くぅっ……。ミサカが参加していれば、そこはミサカの席だったのにぃ……」
一方「まだ、俺はマシな方だな……」
番外個体「ミサカは命令されてなくてつまんなーい」
14510「ううっ……。番外個体はその人にくっつきすぎです……」
20000「」
14510「気絶してる変態はスルーで」
浜面「そういや、俺もまだ命令はされてないな」
麦野「私もまだマシな方ね」
19090「比較的ダメージの少ない二人。後半の行方に期待です」
絹旗「最初のさえ超なければ……」
滝壺「大丈夫、そんな絹旗を応援してる」
14889「このジャージ少女に、王様とかやらせたらマズイことになると感じるのはミサカだけでしょうか?」
14889「それでは、気を取り直して、6回目の抽選に移りまーす! とミサカは後半戦に差し掛かったことを宣言します!」
美琴「くそぉ……。こうなったらヤケよ……」グビグビ
上条「おいおい、あんまり飲みすぎるなよ?」
番外個体「じゃあ、行くよー?」
一同「王様だーれだ?」
滝壺「ハズレ」
麦野「おっかしーわねー。なかなか王様になれないなんて」
一方「ン? 俺かァ」
御坂妹「セロリですか、とミサカは微妙な表情を浮かべます」
14889「それでは、番号と命令をどうぞー」
一方「番号は……そォだな……7番と2番にするか」
麦野「げっ、私じゃん……」
絹旗「麦野は2番ですか。では7番は……?」
浜面「俺だ……」ノ
麦野「は、浜面!?」
浜面(麦野と何かするのか……。ちゃんと生き残れるだろうか……)
一方(へェ、今の反応を見るに、第四位のやつは金髪に惚れてるのか? 他に女がいるのに大変だなァ……)
14510「それで、命令の方はどうしますか?」
一方「第四位はさっき盛大に笑ってくれたよなァ? お返ししてやらねェと気がすまねェよ。あひゃははぎゃははっ!!」
麦野「うぐっ!?」
一方「だからよォ? 7番が2番の後ろから抱き付いて、耳にアマガミなンてどォだ?」ニヤリ
麦野・浜面「ええっ!?」
浜面(し、死んだ……)
麦野(は、浜面が後ろから抱き付いて、あ、あまっ……!?)
番外個体「あなたも分かってんじゃーん。あひゃひゃひゃひゃ!!」ケラケラ
14889「どうしますか? お二人とも」
浜面「俺はやるぞ!」
浜面(やらずに死ぬくらいなら、やって死にたいからな!)
滝壺「はまづら、あとで話しがあるから」
浜面「ええっ!?」
麦野「うううっ……」
絹旗「麦野、超大丈夫ですか? 気持ちはわかりますけど」
麦野「やる……。やればいいんでしょ!!」
番外個体「そうこなくっちゃー、にしし」
浜面「えーと、麦野さん? 行きますよ?」
麦野「ほ、ほら、来なさい!」
浜面「では失礼して……」ギュッ
麦野「はぅ……」カァァ
美琴(顔真っ赤ね。なんかさっきまでと別人みたい……)
御坂妹「そこでアマガミですよ、とミサカは続きをwktkして待ちます」
19090「ミサカが髪をかきあげてさしあげましょう、とミサカはお二人に力を貸します」サラ
浜面「ううっ……。はむっ」
麦野「ひゃん!?」
美琴(いいなー。私もあんな風に……)ポワポワ
一方「どォせだから、そのまま十秒はしててくれよなァ?」
浜面「はひで(マジで)!?」ハムハム
麦野「ふぁぁあぁっ」
上条(なんかエロい気がする……)
麦野「しゃ、しゃべんな、浜面ぁ!」///
浜面「ふ、ふまん(すまん)」ハミハミ
麦野「だからしゃべるなあぁああぁぁ!!」///
滝壺「むぎの、いい顔してる。はまづらは鼻の下伸ばしすぎ」
絹旗「まあまあ、滝壺さん。あくまで超ゲームですから」
美琴「ねえ?」
10039「なんでしょうか、お姉様?」
美琴「とっくに10秒経たってない?」ボソボソ
10039「まあ、お二人の気の済むまでやってもらいましょう」
美琴「それもそうね」
―――
浜面「も、もう10秒はたったよな?」バッ
14889「記録は23秒でした、とミサカはお二人に記録を告げます」
浜面「大丈夫か? 麦野」
麦野「い、今はこっち見ないで……」///
滝壺「はまづらはあげないから」グイ
浜面「ぬぉっ!?」
上条「そろそろマジで殴っていいかな?」
一方「オマエが言うな。隣見てみろ」
御坂妹「うふふふふ」ギューッ
美琴「まったくね……」
浜面「おいおい、麦野。顔真っ赤だぞ? 大丈夫か?」
麦野「ちょっと、酔ってきたのよ! 大丈夫だからほっときなさいって!」
絹旗「麦野も超乙女ですねえ……」
番外個体「今の写真撮っちゃった☆」
一方「オマエも相変わらずだなァ……」ハァ
14889「さぁ! イチャイチャ成分を補給したところで7回目に突入したいと思います!!」
麦野「うううっ……なんか耳が熱い……」
19090「なかなかいいショットでした、とミサカはGJを送ります」
美琴「ゴクゴク」
14889「それでは7回戦のくじを引いちゃってくださーい!!」
浜面「せーのっ!」
一同「王様だーれだっ!!」
絹旗「また超ハズレです……。滝壺さんはどうでした?」
滝壺「…………………」
浜面「滝壺?」
滝壺「当たった」ブィ
14889「おおっと!? 要注意人物に王様が回ってしまったようです!!」
浜面「要注意人物って……」
美琴「でも、滝壺さんは、どんな命令するのかさっぱり分かんにゃいじゃん」
上条「にゃい……?」
御坂妹「ミサカにも予想がつきません、うぃっく……」
一方(あいつら相当酔ってンぞ……ちっと離れるか……)
14889「さー、それでは、番号と命令をどうぞー」
滝壺「じゃあ、3番が」
美琴「はいはーい、3番は私ー」ノ
滝壺「1番に」
絹旗「うえっ!? 超私じゃないですか!?」
絹旗(あんまりいい予感はしませんねえ……。前科がありますし……)
滝壺「きぬはた? うーん、きぬはたかぁ……」
浜面「おい、滝壺。あんまきついのは止めてやれよ?」ゴク
滝壺「最近、きぬはた胸で悩んでるみたいだから、揉んであげて」
浜面・上条「ゴブォッ!?」
絹旗「た、滝壺さん!!」カァァ
絹旗「さっきから、滝壺さんは私に超恨みでもあるんですか!?」
滝壺「? だって、揉まれると大きくなるって、この前、はまづ 浜面「滝壺さぁん!! それ以上は言わなくていいですから!!」
麦野「はぁーまづらぁ?」
上条「そんなこと言って何やったんだか……」
番外個体「え? そりゃナニでしょ?」
一方「オマエはもォちっと口を慎めよ……」
14889「そんなことより、命令を実行してくださーい」
美琴「オッケー。任せといてー」ワキワキ
絹旗「ひぃっ!? な、なんですか、その超いやらしい手の動きは!!」
美琴「ほらほら、大人しくするー」モミモミ
絹旗「んんっ!?」
美琴「あれー? 私よりあるんじゃない? 生意気ー。それそれー」グニグニ
絹旗「うひゃぁんっ!?」
上条・浜面「おおっ……」
御坂妹「そこまでです」グィ
上条「うぉっ!?」
滝壺「はまづらも」グィ
浜面「うわっ!?」
―――
絹旗「うううっ……」///
美琴「いいじゃなーい。女の子同士だしー。あはははは!!」
上条(素晴らしかったな……)
浜面(絶景だったぜ……)
番外個体「あなたは何も思うとこなかったの?」
一方「あン? 別にィ……? ただ、じゃれ合ってただけじゃねェか」
番外個体「ふーん、つまんないのー」
10039「お姉様もだいぶ酔ってきてますね、とミサカは行動の変わりっぷりに少々驚きます」
麦野「じゃあ、さっさと次行きましょうか」
14889「オッケー! それでは、第8回戦に移りまーす!! テンション上げていきましょー!!」
上条・浜面・美琴「おーっ!!」
麦野「こいつらテンション高けぇ……」
19090「あなたはだいぶ落ち着いてきましたね、とミサカはさきほどの赤面の顔を思い出します」
麦野「おかげさまでね」
14889「はいはい、それでは佳境に入ってきた王様ゲーム、第8ラウンドのくじ引きをお願いしまーす」
絹旗(今度こそーっ!!)
麦野(次はなれるわよね……?)
上条「行くぞー?」
一同「王様だーれだっ!!」
絹旗「また……」
麦野「ハズレ……」
浜面「お前らも運ないな……」
御坂妹「おや? どうやらミサカが2回目みたいです」
麦野・絹旗(2回目……だと……)
御坂妹「それでは……、6番が1番に何かしてもらいましょうか」
14889「では、6番と1番の方名乗り出てくださーい」
番外個体「あ、ミサカが6番だよー」ノ
14510「1番は……」
浜面「あ、俺だわ」
番外個体「それでー? 何すればいいのかにゃー?」
御坂妹「この二人ですか。そうですね……」
浜面(さっき恩を売ってあるし、そんなに酷いことには……)
御坂妹「では、番外個体が彼にオツマミを食べさせてあげてください。もちろん『あーん』付きで」
浜面「はぁぁぁぁぁっ!?」
番外個体「うんうん。ミサカそういうの嫌いじゃないよー?」
浜面(うれしい。うれしいけど、滝壺の視線が怖いっ……)
滝壺「<●> <●>」
番外個体「じゃあ、何がいいかなー?」
浜面「ははは、何でもいいぞ」
一方「笑いが乾いてンぞ?」
絹旗「この唐揚げなんて超いいんじゃないですか?」
麦野「いやいや、こっちのタマゴ焼きがいいんじゃない?」
滝壺「ダメ。この天ぷらにすべき」
番外個体「どれがいい?」
浜面「じゃ、じゃあ天ぷらで」
絹旗(むーっ、滝壺さんばっかり超ずるいです)ボソボソ
麦野(ちょっとくらいいいじゃない)ボソボソ
滝壺(はまづらは私のだから)ボソボソ
番外個体「はい、じゃあ、あーん♪」
浜面「あ、あーん」
滝壺「…………」イラッ グリィ
浜面「あ、痛ぁ!?」
番外個体「チャンス!!」ガボ
浜面「むぐぅぅぅっ」
浜面「ゲホッ、ゲホッ……。何も無理やり突っ込まなくてもいいじゃないかよ……」
番外個体「ゴメン、ゴメン。つい」
滝壺「それで、はまづら。どうだった?」
浜面「え? 味? すまん、分からなかった」
滝壺「むーっ……」
浜面「でも、これでいいだ―――」
御坂妹「お姉様は何でそっちに座ってるんですかー!」グイ
美琴「いいじゃなーい。片方空いてるんだしぃ」グイ
上条「引っ張んな! 痛い、痛いから!」ガクンガクン
浜面「何やってんだ、あれ?」
10039「いえ、さっきあなたたちが命令を実行している間にこんなことに、とミサカは説明します」
14889「はいはーい、二人とも仲良くしてくださーい」
美琴「ねえ? アンタは、私がこっちに座ってても良いわよね?」
御坂妹「今だけはミサカのものなんですぅ」
上条「もう好きにしてください……」
一方(傍から見りゃ、俺はあンなンなのか?)
14889「はい、それではラスト2回。9回戦を開始しますよー?」
美琴・御坂妹「おーっ!」
一同「王様だーれだっ!!」
麦野「……………絹旗。アンタは?」
絹旗「……………今日の運勢はきっと超最悪なんですよ」
浜面「結局、どっちかは最後まで王様できないことになったな。二人ともの可能性もあるけど」
19090「さー、王様は誰でしょー?」
美琴「はいはい、私ー」ノ
麦野「さっきからあいつが王様ばっかりじゃね?」
絹旗「ですよね? 私も超そんな気がしてきました」
滝壺「落ち着いて二人とも。顔は似てるけど、あの子は2回目だから」
麦野・絹旗「2回目…………」
浜面(そんなに命令したいのかねえ?)
10039「それではお姉様。番号と命令をどうぞー」
美琴「そうだなぁー」
上条(今の御坂さんは酔ってて、非常に危険な香りがしますよ……?)
一方(頼む……。当たらねェでくれ……)
美琴「7番が8番にぃー」
上条「ゲッ……8番じゃん……」
絹旗「ううっ!? 7番です……。なんでこういうのは、超当たるんでしょうか?」
麦野「何させるのかにゃーん?」
浜面(麦野も酔ってるのか? 普段の口癖もそんな感じだからわからねえ……)
美琴「じゃあ、お姫様だっこー」
上条「は?」
絹旗「ええっ!?」
滝壺「お姫様だっこ」ポワーン
御坂妹「お姉様も酔ってますねー。この人にそんなことさせたら、どうなるか分かりませんよー?」
上条「し、失礼な! そんなことありませんのことよ?」
浜面「いや、間違いねえよ」
麦野(それにしても、惚れてる男が別の女にそんなことさせちまっていいのかね、超電磁砲は)
10039「ミサカもされてみたいですね、とミサカは意味ありげな視線をあの人に送ってみます」ジー
番外個体「ぷくくっ……。なるほど、なるほど。さすがお姉様だけあって黒いねえ☆」
一方「あン? そりゃどォいう意味だ?」
番外個体「すぐ分かるよーん」
絹旗「うううっ、仕方ありません……。超よろしくお願いします。変なとこ触らないでくださいね?」
上条「お、おう。分かった……」
美琴「んんっ? ちょろっとー、アンタたち何やってんのよー?」
上条「え? 何ってお姫様だっこだろ……?」
美琴「違う、違うー。そうじゃなくて、『7番』が『8番』に、つまり、アンタはされる側でしょー?」
上条・絹旗「はい?」
番外個体「ほらね?」
一方「これはつれェな……」
上条「つまり、上条さんが年下の女の子にお姫様だっこされろと……?」
美琴「そうそう。そうじゃなきゃつまんないじゃない」
御坂妹「お姫様だっこされている……というのもありですね」グッ
10039「ありですかね……? とミサカは冷静に分析してみます」
絹旗「そりゃ車くらい持ち上げられますから、超余裕でしょうけど……」
浜面「あ、上条は右手で触らないように気をつけろよ?」
上条「冷静なを意見どうも……」
14889「それでは始めちゃってくださーい!!」
絹旗「くぅっ……。で、ではいきますよ……?」
上条「こ、来いっ!」
絹旗「よいしょっ!」グィン
麦野「んー? ちょっと浮いてるように見えるけど、これはセーフ?」
14510「でも、こうでもしないと持ち上がりませんよね? とミサカは質問に質問で返します」
麦野「それもそうか」
滝壺「きぬはた、かっこいい」
美琴「あはははははーっ!!」ケラケラ
上条「うううっ……これは恥ずかしい……」
上条「ほ、ほらもういいだろ? 早く離してくれ!」ワタワタ
絹旗「超暴れないでくださいよ!」
浜面「あ、バカ! 右手で―――」
上条「え?」キュイーン
絹旗「あ、超無理」ドスン
上条「痛ってぇぇぇ!!」ゴロゴロ
麦野(今、見事に机の角に頭打ったわね……。大丈夫かしら?)
御坂妹「さすがです」ビッ
上条「ぐぅぅぅう……。うん?」
上条(なっ!? パンツさんが!!)
絹旗「なっ、どこを見てるんですか!!」ゲシィ
上条「ぐぼぉぉぉぉおおぉっ!? ふ、不幸だぁぁああぁぁっ!!」
美琴「あははははははっ!!」ケラケラ
一方「あいつも忙しいなァ……」
番外個体「あれは不幸って言うか、自業自得じゃないの?」
10039「それは言わないお約束です」
―――
14889「さー、落ち着きましたね? いよいよラストゲームです!! 気合入れてお願いしまーす!!」
美琴・滝壺「おーっ!!」
浜面「いつのまにか滝壺がすげぇ量飲んでて驚いたんだが」
麦野「その割に顔色変わらないわね……」
絹旗(最後くらいは王様を……)
上条「い、いきますよぉ……」
一同「王様だーれだっ!!」
絹旗「だぁーっ!! 結局、超王様にはなれないんですかぁーっ!!」
浜面「まあまあ、落ち着けよ。ほら飲め……」 つチューハイ
絹旗「ぐすん……。麦野も超落ち込まないでくださいね?」
麦野「あん? だ・れ・が、落ち込まないで、ですって?」フリフリ
絹旗「そ、それは王様の印っ!! 麦野の超裏切りものぉ!!」
麦野「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
番外個体「テンション高いね、あちらさん」
一方「ほっとけ、巻き込まれても敵わねェよ」
14889「さー、それでは最後らしく派手にお願いします!!」
麦野「オッケー」
浜面(もしかして、今までとはレベルの違う命令だったりするか? 絶対当たりたくねえ……)
麦野「実は、王様ゲームで定番の命令がまだ出てないのよねー」
滝壺「定番?」
上条「定番っていうと、一発ギャグとかポッキーゲームとか?」
麦野「それもありだけどー、やっぱり『キス』でしょー」
14889「おおっと!? 番号指定前に命令の発表です! さあ、当たるのは誰だ!?」
美琴(こいつとキスできるかにゃー?)ギュー
御坂妹(ミサカもキスしてみたいです)ギュー
滝壺(はまづらと……)ギュー
上条・浜面(何か腕が痛い……)
19090「それでは番号をどうぞー!」
麦野「じゃあ、1番と8番にやってもらいましょー」イエーイ
一方「は?」
番外個体「あ、ミサカだ」
絹旗「どうやら、あのお二人のようですね。超助かりました」
御坂妹(よりにもよってあの二人ですか)
10039「…………おい、奴を止めろ」
17600「オッケーです、とミサカは春厨を確保します」ガシィ
14510「うわ、や、止めろ。離せぇ」ジタバタ
14889「ううっ、ミサカは……、ミサカは……」
一方「バカ野郎……。なンて命令しやがる……」
麦野「あら~? 第一位様にはきつい命令だったかしら~?」
一方「そォじゃねェ……。そォじゃねェンだ……」
麦野「どうしてもって言うなら、ほっぺたとかでも許してあげ―――」
番外個体「んふふー。ちゅー」
一方「モゴォ!?」
全員「」
番外個体「んちゅっ、んむっ、れろっ、ちゅるっ、んくっ……」
一方「ンぐっ、ンむゥ!!」ジタバタ
麦野「」
美琴「うわ……」///
絹旗(うわー、うわー。超舌まで入ってますよぉ)///
浜面「なげぇ……」
滝壺「みさわとあくせられーたらぶらぶ……」///
上条「すげえ……。すげえよ……」
14510「ぎゃああああああああっ!! もうやめろぉ!! やめるんだぁぁあああぁぁ!!」ジタバタ
14889「ううっ……」
―――
番外個体「んー、ぷぁっ。そろそろ許してあげようかにゃー。あひゃひゃ☆」
一方「ぜぃ… ぜぃ…」
御坂妹「すごいですね……。一分近くやってましたよ……」
14510「ぉぉぉぉぉぁあぁぁぁぁ…………」
10039「こいつはさっきから嗚咽しか出してないんだけど」
一方(やっぱりこォなった……。第四位の野郎……覚えてやがれ……)
麦野「すごいわね、アンタ……」
番外個体「そうでもないよ? …………んっ? あ、そうだ」
一方(オイ、なンだ? 今度は何企ンでやがる……?)
番外個体「実はさー。ここに来る前、カエルのお医者さんのとこに行ったんだけどさ」
一方「知ってる。今日は、調整の話で遅れたンだろォが……」
番外個体「それがちょっと違うんだよねー」
御坂妹「え? 違うとはどういうことでしょうか?」
番外個体「その……出来ちゃったみたいなんだよね……」ポッ
全員「…………は?」
一方「そりゃどォいう―――」
番外個体「責任とってよね」ニヤニヤ
一方「」
【 一方「責任取ってやる……」 番外個体「え?」 】
へ続きます。