佐天「あたしと手…握ってれば不幸にならないよ…」
上条「あ、あぁ…頼むよ…」
ギュ!
御坂「!!!!」
みたいな?
元スレ
佐天「手を握ると幻想殺しを無効化出来る能力かぁ……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1349625719/
御坂(ちょ…ちょっと!あ、あの二人何やってんのよ!)
御坂(それより何でアタシは隠れてるのよ!二人共知り合いでしょ!ふ、普通に声掛ければいいじゃないの!)
佐天「ど、どうかな?」
上条「えーと…とりあえず歩いて見るか、不幸が回避できるか試してみないとな」
佐天「んじゃ、Seventh mistへ行って見ましょ!あたし見たい服があるし丁度良いでしょ?」
上条「そうだな、女性関係の不幸が多いから試すのには丁度良いかもな」
佐天「決まり!じゃあ張りきって行ってみよう!」
佐天「到着ー、ここまで来る間は特に何も無かったよね?」
キョロキョロ
上条「そうだな、なにやら視線を感じた気がする以外は特にだな…」
御坂(危な!アイツ感が鋭い所あるから気が付かれる所だったわ…
それにしてもSeventh mistか、ここでもアイツに助けられたんだっけ…)
初春「あれー?佐天さんじゃないですかー、こんな所で何してるんですか?」
佐天「う、う、う、初春!あんた何でこんな所に!!!!(赤面」
初春「ちょっと花飾りの…ってあれ?えーっと…お邪魔しちゃいました?」
佐天「こ、これは違うのよ!えーっと…そう!ちょっとした実験よ!」
佐天「そう!彼の能力で(ry」
初春「ふむふむ、なるほど。じゃあ彼の手を握れば能力を使えなく出来ると?」
佐天「そうよ!だ、だから付き合ってるとかじゃなくて(ゴニョゴニョ」
初春「あー!それじゃ、少し試したい事があるんですが良いですかー?」
佐天「え?うん、彼さえ良ければ良いんじゃないかしら?いいよね?」
上条「あぁ、俺は構わないぜ?」
御坂(初春さんとも仲良さそうに話してる…いったい何の話でどういう関係なのかしら)
初春「それじゃあ上条さん、手を握らせて下さい!」
上条&佐天「は?」
初春「私の能力って、触った物の温度を変える事が出来るんですよー
あんまり熱いと自分の手が火傷しちゃうんで保温効果位しか無いんですが…」
上条「それと手を繋ぐのと何の関係があるんだ?あまり効果を無くしても意味無さそうだけど?」
初春「えーとですね…小さい頃に大好きな男の子が居たんです、その子と初めて手を握って歩いたんですけど
私って恥ずかしがりやなんで緊張して、その子に大火傷をさせてしまったんです…」
佐天「初春…」
上条「なるほど、それで学園都市に来た訳か。俺と似てるかもな」
初春「そうなんです、それ以来男の人と距離を置いて生活してるんですよ
だからこれを期にトラウマを克服出来たら良いかなと思って相談してみました!」
佐天「初春あんた…それならドーンと手を握っちゃいなさい!ガンバレ!初春!」
御坂(何よ!あの雰囲気!えらくシリアスっぽいじゃない!本当にどういった関係なの!)
黒子「あれは修羅場ですわね」
御坂「!!!」
御坂「黒子!なんであんたがこんな所にいんのよ!」
黒子「お姉さまの居る所に黒子ありですわ」
御坂「またアンタは!」
黒子「シッ!静かに、気が付かれてしまいますわよ」
初春「それでは(ドキドキ)」
上条「あ、あぁ」
初春(す、凄い緊張してます!これじゃ能力のコントロールも出来そうに無いし
上条さんに怪我をさせてしまったらどうしましょう…)
佐天(なんだろ…この胸のざわめき…なんか嫌だな、この気持ち)
上条「!」
上条「なんとも無いな、やっぱり無効化してるみたいだな」
初春が半泣きで
初春「さ、触れました!大丈夫みたいです!」
初春(これが男の人の手か、大きいな…なんだか安心する感じ…
それになんだかドキドキして私のほうが熱くなってきた様な…?)
黒子「初春が涙目で!これは修羅場ですわ!ほら、お姉…」
御坂「二人に何しとんじゃー!!!!!!!」
黒子「ちょ!お姉さま、こんな所で能力なんて使ったら!」
プッツン…
初春「きゃああああああ」
佐天「え!何?停電?上条さん!うーいーはーるー!」
上条「お、落ち着け!暗闇で慌てて手を引っ張ったら!」
ガシャーン!
パッ
アナウンス「お客様へ、大変失礼しました。先ほどの停電は(ry」
上条「痛たた…大丈夫か…って、この柔らかい感触は…?」
佐天「あ、電気が戻った。二人共だいじょう…!?」
初春「いたたた…だいじょう…」
初春「!!!」
初春「キャァァァァァ!」
ボコッ!
上条「不幸だー」
黒子「まったく、お姉さまったら…」
御坂「悪かったわよ…でも何もテレポートなんてしなくても、見失っちゃうじゃない」
黒子「あれじゃ見つけて下さいって言ってる様なもんですわ」
黒子「三人が外に出てくるのを待つしかありませんわね、向こう側の人も休憩みたいですし」
御坂「ん?誰の事言ってるのよ?」
黒子「こっちの話ですわ」
上条「痛たた」
初春「すいません、大丈夫ですか?動揺してたもので…」
佐天「ふん!いいのよ初春、まったく油断も隙もありゃしなんだから!」
初春「スカートをめくる佐天さんが言いますか」
上条「やっぱり佐天と手を握ってないと不幸に巻き込まれるみたいだな」
佐天「な、何よ!仕方ないわね」
初春(む、なんだか気持ちがざわざわします。この気持ちって)
初春「そうだ、佐天さんって手を握るだけで幻想殺しを無効化出来るんですよね?」
佐天「ん?そうだけどなんで?」
初春「じゃあ佐天さんは左手を握って下さい、私は右手を握りますんで。えいっ」
上条「えーっと、この状態は…」
黒子「三人が出てきましたわ!ってあれは!?」
御坂「黒子どうしたの?」
御坂「!!!」
御坂「あーいーつー!」
黒子「お姉さま!待って下さいまし!なにやら初春と佐天さんの表情が緩くなってますわ」
御坂「それが何!」
黒子「あの様な修羅場を一変してしまうなんて…あの男やりますわね
この状態で出ていったら癇癪持ちの変な女だと思われますわよ
ここは堪える所ですわ」
佐天「ちょっと初春、なんでこんな状態になるのよ!」
佐天(せっかく二人きりだったのに…)
初春「せっかくなんで男性とふれあうのに慣れようかと思いまして」
初春(佐天さんには悪いですけど、これは譲れません!)
上条(いつもならビリビリ辺りに遭遇しそうなもんなんだが今日は見かけないな
それにいつもなら周りに痴漢やら何やら言われる所だけど特に何も無し
これはやっぱり不幸を回避してるみたいだな)
初春「ところで佐天さん、いつの間に能力に気が付いたんですか?
それにこんな限定的な能力なんて普通に気が付かなそうですけど」
佐天「えーとね、ちょっと前の話になるんだけどね…」
数週間前
クラスメイト「知ってる?どんな能力も効かない能力者のうわさ!」
佐天「都市伝説だよね?それがどうしたの?」
クラスメイト「ファミレスの付近で出たらしいの!」
佐天「へー…」
佐天(都市伝説か…あんまり良い思い出ないんだよね)
佐天「ここか。たしか爆発させる能力者を平気で相手にしてたらしいけど…
初春か誰かについてきてもらえば良かったかな、仕事じゃしょうがないけど」
佐天「さっさと調べて帰りますか!何か見つけて御坂さんや白井さんもアッと驚くネタ仕入れないと」
ファミレスの路地裏
佐天「うわー、薄暗いな…街中なのにこんな静かなんて不気味だな」
カサッ
佐天「あれ?何か踏んだ?」
佐天「これって学生証?えーと、かみじょうとうまって読むのかな?
第七学区にある高校の生徒みたい、まさか…これって!」
「お、可愛い子がいるぜ~」
「本当だ、こんな所に1人で居ると危ないぜ、ヒッヒッヒ」
佐天「あ…えーと、そうですよねー、危ないんで帰りますねーアハハ…」
「待ちなよ、せっかくだから一緒に遊ぼうぜ」
佐天「いやー、これから塾があるんでー…レベル0は勉強位できないとー
それじゃ、失礼します」
「へー、レベル0なんだwww」
佐天(あちゃー…余計な事言わなければ良かった…どうしよう…)
上条「くそー、ビリビリの奴のせいで学生証無くしちまったじゃねーかよ
多分この辺りに落としたと思うんだけどな…」
上条「ん?誰か居る?」
佐天「あの…本当に帰りたいんで…」
「まぁ、そういうなって手荒な真似はしたくねーしな」
上条「やめろ!」
「なんだお前?痛い目に合いたくなかったら向こう行けよ」
佐天(た、助かった…あれ?この人って…)
上条「嫌がってるじゃないか!」
「正義の味方気取ってるんじゃねーぜ、コノヤロー!」
…
「…あれ?」
「おい!どうなってんだ!お前の能力なら壁くらいは…」
「わからねー!確かに当たった筈なんだ!」
上条「逃げるぞ!つかまれ!」
佐天「は…はい!」
佐天(こ、この人やっぱり!)
「ま、まてコノヤロー!」
上条(能力による攻撃ならいくらでも!)
バキッ
上条「っつ!打ち消せない!?」
佐天「きゃあっ!」
「なんだよ、当たるじゃねーか。さっきのはノーコンだったみてーだな」
「まったくだ、手間掛けさせやがって」
上条(まずい…!)
「君達何をやっているんだ!」
「げ!ジャッジメントじゃねーか、逃げろ!」
上条「ふぅ…助かった…」
ジャッジメント「大丈夫かい?我々は奴等を追う、君達は安全な所へ!」
佐天「は…はい!」
上条「ふう、ここまで来れば大丈夫か」
佐天「あの…ありがとうございました!あなたが来てくれなかったらどうなってたか…」
上条「いやいや、それに最後はジャッジメントに助けられた感じだしな」
佐天「手、ケガしちゃいましたね…良かったらこれ使ってください」
ポトッ
上条「あー!それは俺の学生証!君が拾ってくれたんだ」
佐天「そうでした、お返ししますね。」
佐天「それでその…聞きたい事があるんですが…」
上条「俺が学園の都市伝説に出てくるどんな能力も効かない男だって!?
そんな噂が立っちゃってるのか…知らなかった…」
佐天「はい、割と最近の都市伝説ですね。さっきも能力を消してたみたいですし
昨日の夜にファミレス裏に出たと噂になってますし、あなたの学生証もありました」
上条「やれやれ、確かに俺にはどんな異能力でも打ち消す力があるけど右腕で触ったものだけなんだよ
それにさっきは何故か能力に触れたのに打ち消せなかった…」
佐天「そういえば最後の攻撃は消えませんでしたね。その時にも私を庇ったみたいでケガを…」
上条「ケガは慣れてるから大丈夫。そんな感じで都市伝説になる程は万能じゃないんだ」
上条「げっ!こんな時間だ、早く食い物買って帰らないとアイツがまた騒ぎ出すな
そんな訳だけど、帰りは大丈夫?」
佐天「はい、ここから近いんで平気です。それより今度お礼をしたいんで後日合ってもらえませんか?」
上条「あぁ、別に構わないぜ。それじゃ、えーと…」
佐天「佐天涙子ですよ、上条当麻さん」
佐天「~♪」
初春「おや?佐天さん、今日はご機嫌ですねー?昨日は何か良い事でもありましたか?」
佐天「へへー、べっつにー♪」
佐天「それより今日はどんなパンツなのかなー?」
バサッ
初春「ちょっとー、何するんですかー!」
放課後
佐天「おっかしーなー、上条さんの携帯に繋がらない…」
上条「くっそー、トイレに携帯落としてしまった…不幸だ…」
佐天「あ、上条さーん!こっちですよー」
上条「ごめん待った?連絡付かなかったけど居てくれて良かったよ」
佐天「携帯繋がらなくて、何かあったんですか?」
上条「トイレ落として壊れてしまったよ…あれで何日分の食費が…」
佐天「あちゃー…やっちゃいましたね…元気出しましょう!今日は私の奢りですから!」
上条「…と言う訳で、この右手は能力も消す代わりに神のご加護も消してしまうそうだよ」
佐天「でも不思議ですよねー、能力を消すから記録に残らない、それでレベルゼロなんですよね?」
上条「そうなんだよ。あ、この事は…」
佐天「誰にも言ってませんし、広めるつもりも無いので安心してください」
佐天「そういえば、この間能力が消えなかった理由は分かりました?」
上条「俺も気になってたんだ。あの夜、炎を使う男に頼んで実験したけど全部打ち消したし…」
佐天「うーん…不思議ですねー?触ってなかったとか?」
上条「右手の手の平が傷になってるだろ?これは能力を受けた時に出来た傷だから
打ち消せなかったのは確かだと思うんだけどな」
佐天「でも良いな…理由があるレベルゼロ…か」
上条「今日はご馳走様、ありがとう」
佐天「いえいえー♪こちらこそありがとうございました、せっかく仲良くなったんで
気軽に連絡とかして下さいね」
佐天「それにしても本当に不幸に見舞われるんですね、ポイ捨ての缶が当たったり
掃除ロボのエラーで体当たりされたり、自販機にコイン飲まれたり」
上条「アハハ…いつもの事だからな」
佐天「よし、今日はこの佐天さんが不幸を半分請け負って上げましょう!手、出して下さい」
上条「?」
佐天「えと…手を繋いで帰れば不幸も半分ってやつですよ!私って運は良いんですよ
事件に巻き込まれても助かっちゃいますし」
上条「やっぱり恥ずかしいんですが…」
佐天「人目も少ないし良いじゃないですか、家に帰るまでが遠足ってやつですよ」
上条「いや、訳が分からんし…」
…
上条「帰りはすんなり帰れるな…こんな帰り道は久々だ」
佐天「そうですね、さっきとは打って変わって何も無いですね?あれ、私って本当にラッキーガールなのかな?」
上条(まてよ…?そうえいば能力を打ち消せなかった時も彼女の手を引いていた様な?)
佐天「どうしたんですか?急に大人しくなって、観念しました?」
上条「ちょっと気になる事があるんだ、ちょっと時間大丈夫かな?」
佐天「はい?」
学校のグラウンド
上条「居た。この時間なら能力の練習してる奴が居ると思ったからな」
佐天「こんな所に来てどうしたんですか?」
上条(よし、試しにあの風を使ってる奴で試してみるか)
上条「おーい、悪いんだけどこっちに向かって風を送ってくれないかー?」
「ん?構わないけどなんで?」
上条「ちょっと二人で使う能力の練習で試したい事があるんだ」
「そういう事ならまかせとけ、それ!」
…
「どうだ?何か掴めたか?」
上条「ありがとう、また練り直しだったわ」
「そっかー、頑張れよ」
上条「分かったぞ」
上条「あの時、君の手を引いていた時も能力が打ち消せなかった
もしかしたらと思ったが、君に触れていると幻想殺しが無効化出来るんだ!」
佐天「うそ…私にそんな能力があったなんて…」
上条「間違い無い、実際さっきの空気使いの能力が打ち消せなかった」
佐天「手を握ると幻想殺しを無効化出来る能力かぁ……」
>>49 へ戻る
佐天「と言うわけよ、その後何回か実験して色々とね」
初春「なるほど、そういう事情があったんですね」
御坂「ぐぬぬ!」
黒子(お姉さまが限界ですわね…もう少し、お姉さまと一緒に居たかったのですが仕方ありませんわね)
黒子「お姉さま、とりあえず落ち着いてお話合いを致しましょう」
御坂「わ、分かってるわよそんな事!」
佐天「さーて、今度はどうします?」
上条「…」
佐天「どうしました?」
上条「今日は帰ろうか、それに手を繋ぐのもしばらくはやめよう」
佐天「え…?どうして?」
上条「佐天のお陰でしばらく不幸が無くて楽しかった」
佐天「じゃあどうしてなんですか…?」
上条「俺が、不幸にも事件に巻き込まれるお陰で苦しんでる人を救えてる事も多いんだ
この間の事もそうだろ?」
佐天「…」
上条「だから、俺が不幸じゃなくなる事で、誰かが不幸になってしまう事があると思うんだ。
そして幻想殺しを使えるからこそ不幸が不幸じゃなくなる可能性を潰してしまう場合もあるんだと思う…」
佐天「だったら私の能力はどうすれば良いんですか!?それに…」
初春「佐天さん…」
上条「きっと何か他の使い道があるさ、使い道が無いって言うなら俺がその幻想をぶち殺す!」
上条「それに別に会えなくなる訳じゃないだろ、ただ単にしばらくは使わないってだけさ」
佐天「分かりました、それじゃあ今日はこの位で…」
スッ
上条(さて…どんな不幸がやってくるやら)
御坂「さーて、色々と説明して貰いましょうか~?私の後輩に何してくれてんのよ!!!」
上条「げ!ビリビリ!」
佐天&初春「御坂さん!?」
黒子「私も居ましてよ」
御坂「佐天さんや初春さんに色々させた上に表情を曇らせて!」
御坂「覚悟しなさいよねーーーーーーーーーー!」
上条「やっぱり不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
fin