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:少年「悪魔の娘?」 少女「人殺しの化物?」
138 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:08:47 c3sivgKM 1/54

少年「したい?」 少女「されたい?」


それまでのお話:少年「悪魔の娘?」 少女「人殺しの化物?」

(本作品は、アダルトシーンをメインとします。フェチ要素を多分に含みますので、閲覧の際はご注意ください)

元スレ
少年「悪魔の娘?」 少女「人殺しの化物?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1387703349/

139 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:09:46 c3sivgKM 2/54

 彼と旅に出て、五日が経ちました。
 その中で私は、彼について多くを知りました。


 例えば、彼は食事を必要としないこと。

少女「えっ、何も、食べないの……!?」

少年「うん。一応は、食べられるけどね。それと、お水は必要」

少女「……貴方、何で動いてるの?」ジト

少年「僕はね、これ」

少女「……お店で買ったクッキーじゃない」キョトン

少年「見てて」


サラサラ...

少女「え……っ!? クッキーが、砂に……!?」

サラサラサラサラ...

サァァ...

140 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:10:29 c3sivgKM 3/54

少女「……なくなっちゃった。……何したの?」

少年「マナを食べたんだ」

少女「マナ……」

少年「大気や大地、植物、さっきのクッキーにも。全ての物にはマナが宿っている。僕は、それを色んな所からちょっぴりずつ分けて貰って生きているんだ」

少女「何だか、不思議な光景……」

少年「さっき、食べることは出来るって言ったけど、実はお腹の中で同じことをやってるだけなんだよ」

少女「ふぅーん……」


少年「さっきみたいに、物が消えてなくなる程マナを取っちゃうのは、ほとんどしないけどね」ハハ

少女「へぇー……」


 私は、自分の身体がマナに依る障害に侵されていることを思い出します。
 それを騙したのが司祭様。そして、それを正してくれたのが彼。
 合点がいきました。だから、彼はこんなにも詳しいのでしょう。

141 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:11:16 c3sivgKM 4/54

 例えば、彼のご主人様のこと。

少年「……主は、とても恐い人だったよ」

少女「そう……」

少年「だけど、何だか寂しそうな人だった」

少女「……そう…………」

少年「…………」

少女「…………」


少年「だ、だけどねっ。主は、あまり僕を殴ったり、傷付けたりはしなかったんだっ」

少女「そうなの?」

少年「うんっ。僕は、半分は戦う為に作られたからね。傷付いていたら、戦えないでしょ?」

少女「……そうだね」ハァ

少女(その気遣いは、あまり嬉しくない)

142 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:12:03 c3sivgKM 5/54

少女「……ん? 半分?」

少年「えっ? ぁ……」

少女「もう半分は?」

少年「えぇと……」


少年「えへへ、秘密」

少女「……笑って誤魔化す気?」ジト

少年「……お願い、誤魔化されて」カァ

少女「むぅ」


 頬を朱色に染めた彼に、私は何も言えなくなってしまいました。
 そう言えば、彼が何かを恥ずかしがるのは、初めてな気がします。
 また一つ、彼の新しい表情が見れた。それは嬉しいです。

 でも、やっぱり何だか悔しいです。むぅ。

143 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:12:37 c3sivgKM 6/54

 例えば、やっぱり彼は無神経だと言うこと。

少女「えぇと。ねぇ、少年」

少年「え?」

少女「ちょっと、そこで待っててくれる?」

少年「良いけど……。どうしたの?」


少女「ちょっと……。そこの、茂みに……」カァ

少年「え?」

少女「…………」ジト

少年「…………」キョトン

144 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:13:12 c3sivgKM 7/54

少年「ぁ、トイレ」

少女「言わないでっ!!」ガーッ

少年「そ、そんな怒鳴らなくても……」

少女「恥ずかしいでしょっ!?」カァ

少年「だ、大丈夫だよ……っ。旅してたら、外でトイレするのだって当然だし」

少女「言わないでって言ってるでしょ!!?」ガーッ

少年「ご、ごめん……」


少年「大丈夫? 着いて行かなくても」

少女「絶っ対に、着いて来ないでよねッ!!?」マッカッカ


 彼は、やっぱりどこかズレている部分があるようです。

145 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:13:42 c3sivgKM 8/54

 全てが新しい。教会に居た日々からは、まるで想像が出来ない体験ばかり。

 そして、彼とお話する度に、私は彼のことを沢山知ることが出来る。
 きっと、私はまだ、彼の多くを知ってはいない。
 だからこそ、私はまだまだ、彼のことを知ることが出来る。

 彼との日々は、とても楽しい。そして、愛おしい。
 『人間』って、とても良いです。


 だけど、今、私はとても困っていることがあります。
 旅を初めてたった五日目にして、私はあの日々の呪縛を実感しているのです。

 とても、困っています。

146 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:14:18 c3sivgKM 9/54

<潮風香る宵の港町>

少年「ふぅ……。すっかり、夜になっちゃったね」

少女「……そうね」

少年「今日はもう、宿に泊まろうか」

少女「……えぇ」

少年「この町は、世界中から色々な物が集まってる町だから。明日、買い物に行ってみようねっ」

少女「……うん。そう、だね……っ」


少年「……少女?」ポン

少女「わひゃっ!?」ビクッ

少年「どこか、具合でも悪い?」

少女「えっ!? そ、そんなことないよっ!」

少年「……本当?」ジー

少女「えぇ、本当っ。だから、早く宿に行こう」スタスタスタ

少年「あ、ちょ、ちょっと! 待ってよぉ!」スタスタスタ

147 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:14:52 c3sivgKM 10/54

少女「…………」スタスタスタ

少女「……はぁ……っ、はぁ……!」スタスタスタ

少女(身体が、凄く熱い……)

少女(頭がぼうっとして、歩くのが辛い……)


少女(……服が擦れて、ぞくぞくする…………)


少女(……儀式……)ギリッ

少女(毎晩毎晩、司祭様に媚薬を塗り付けられて、犯されて……)

少女(凄く嫌だった。終わって清々した)

少女(それなのに、それなのに……)


少女(身体が、覚えてしまっている……っ)ギュッ...

148 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:15:45 c3sivgKM 11/54

<星浮かぶ海を見下ろす宿の一室>

少女「ごめん……。私、もう寝るね……っ」バサッ

少年「う、うん……」

少女「…………」ゴソゴソ


少女(どうしよう……っ)

少女(こんな状態で、眠れる訳ないよ……)

少女(……自分で、する……?)

少女(嫌。私、なんてはしたない……っ)

少女(……でも、もう、無理ぃ…………)

少女(どこかで、どこかでしなくちゃ……っ)


少年「少女」

少女「え……? ぇ、ぁ、えぇっ!!?」

149 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:16:25 c3sivgKM 12/54

少年「具合、悪い?」ギュッ

少女(しょ!? しょしょ少年が!? 毛布越しに私の身体を抱きしめ……!!?)

少年「僕に黙って無理されるのは、その……」

少女「ぇ……?」


少年「少し、辛いよ……」

少女「…………」


少女「……ごめん、なさい」

少女(あぁ。貴方って、本当に優しい人)

150 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:16:59 c3sivgKM 13/54

少女「って!? ど、どうして貴方! 突然抱きついて……っ!!?」マッカッカ

少女(だけど無神経っ!)


少年「少女、何かあったら、よくくっつくでしょ? それで、落ち着くかなぁって」キョトン

少女「んなっ!? た、確かに……、教会でも、貴方に抱きついてたけどぉ……!」

少年「……?」

少女「とっ! とにかく離れ……っ!?」


少女(今は状況が違うのぉっ!!?)

少女(落ち着く所か、むしろ、それは逆効果――)


少年「――あれ? 脚に何か当たって」

少女(あ、もうだめだ)

151 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:17:33 c3sivgKM 14/54

少年「…………」ジー

少女「…………」マッサオ

少年「…………」ジーー

少女「…………」マッサオ


少年「……ぁー」カァ

少女「…………」マッサオ

少年「そうゆう、ことだったんだね」

少女「…………」コクリ

少年「……そっか」

少女「…………」


少年「……ごめんね。気付かなくて」スッ


少女「……? 貴方、何を――ひゃぁあぁぁんっ!!?」ビックゥッ

152 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:18:22 c3sivgKM 15/54

 突然の悲鳴が、小さな部屋を響かせる。少女の顔が、また真っ赤に染まってゆく。
 甲高い声を上げてしまったことに、恥ずかしさはあった。それでも、彼女はそれに身体を熱くした訳ではない。悲鳴を上げてしまったその原因にこそ、彼女は悲鳴を上げたのだった。

「ひゃっ! うぅっ!? あ、貴方……! 何を……!?」
「じっとしてて」
「そ、そんなぁ……っ。ひゃっ、くぅ……っ!? だめ……っ、変に……!」

 少年が、少女の男性器を優しく撫で姦している。
 毛布越しに感じるむず痒い快感に、彼女は思わず腰を引いてしまう。しかし少年は、彼女を強く抱き締めて離そうとはしなかった。

153 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:19:23 c3sivgKM 16/54

「大丈夫だよ。こうゆうのは、慣れてるから」
「慣れて……っ? 貴方、前もそうっ、んぅっ! ちょっ、入っちゃ、だめぇ……っ!?」

 少女の抗議の言葉が、毛布の中に入り込んで来た手によって無理やり遮られた。


『大丈夫だよ、僕、そうゆうの慣れて――』
 少女が教会で司祭に犯されていた頃、少年がそれを助けた際に言った言葉だった。

 彼女には、それが不可解でならなかった。
 どうして、こんな小さな子供がこんなことを知っている。確かに、彼には惨憺たる過去がある。しかし、それは『人殺しの化物』としての過去だ。
 どうして、そんな彼がここまで。


「ひゃぁぁんっ!?」
「大丈夫。力抜いて」
「そっ、そんな……っ!? ことっ、言われ……っ! てもぉ……!?」

 しかし、少女の言葉を遮った手が、今度は少女の思考までも遮り始める。
 小さく細い指が服の中にまで入り込み、少女の男性器に直接触れた。

154 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:19:57 c3sivgKM 17/54

「っ! はぁ……っ! ぁっ、あぁ……っ! ひゃぁぁ……っ!?」

 少年の手は、すべすべと手触りがよく、とても柔らかい。
 何より、その手付きが甘過ぎた。

 まるで赤子を撫でるかのような優しい手付きは、少女の思考を蕩かせる。少年が少し頬を染めながら、それでも慈しむような表情で、彼女の顔をじっと見つめ続けている。

 初めての経験だった。
 教会で犯されていた時だって、こんなことはなかった。背筋が凍るような司祭の表情、汚い声、気持ちの悪い手付き。痛みの混じった快感を無理やりぶつけられ、崖から突き落とすような絶頂を何度も味わわせられ。

 それに対して、今はあまりに心地が良過ぎる。
 優しく、甘く、そして不思議と幸福感に満たされる責め。
 少女はいつしか、抵抗することを止めていた。

155 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:20:34 c3sivgKM 18/54

「ぁっ、ぁぁ……っ! そ、そこぉ……! ぞくぞく、しひゃぅ……!?」

 男性器と女性器の間を、人差し指でこそこそとくすぐられる。
 少女の男性器には、睾丸が存在しなかった。そこは、陰茎の根本でありながら、陰核のすぐ上。男性器と女性器を同時に焦らされるような刺激に、少女の背筋がぷるぷると震え出す。

「ひっ!? ぁっ! ひゃっ、ひゃぁあぁぁぁぁぁ……っ!!? そえ、やぇてぇ……っ!!?」

 そして、少年の指が、徐々に男性器へと上ってゆく。
 指先が、陰茎の裏でこちょこちょと小さく蠢く。その蠢きが素早いにも関わらず、陰茎を上る動きはとても遅い。陰茎の裏で、少年の小さな指先が何度も何度も往復する。
 ぞくりぞくりとした刺激が、少女の背筋にまで上ってくる。両腕を縮こませてぷるぷると悶えていた彼女も、いつしか少年の首に手を回し、彼にぎゅっと抱き付いていたのだった。

156 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:21:13 c3sivgKM 19/54

「ひゃっ、ふぁあぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 少年の指先が、とうとう男性器の裏筋を引っ掻く。ぴりぴりとした快感に、少女の背中がぴんと反って硬直した。
 少女の口から、一筋の涎が垂れる。幸福と快楽をふんだんに含んだそれは、まるで煮詰めた砂糖のように濃厚で、熱かった。

「ここ、気持ち良いんだね?」

 少年が、少女の耳元で囁く。
 歳相応の高く可愛らしい声が紡ぐ淫靡な言葉に、少女は耳すら犯されているような気がした。鈴口から、透明な液体が滲み出してゆく。

157 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:21:43 c3sivgKM 20/54

「ひひゃっ!? さひっぽっ、ばかぃっ!? さわっひゃっ、ぁあぁっ、ひゃぁあぁぁっ!!?」

 少年の手が、少女の男性器を犯す。
 人差し指でくりくりと裏筋をこね姦す。親指と人差し指で、亀頭を優しく揉みほぐす。五本の指をすぼめて、まるで膝小僧にでもするかのように、少女の亀頭をぞわぞわとくすぐり姦す。鈴口から漏れ出る体液を手に取り、手のひらを使って満遍なく塗りたくる。

 その動きは、優しくも、甘くも、技巧的が過ぎるもの。
 幼くから媚薬に漬け込まれて来た少女には、あまりに気持ちが良過ぎた。

 故に、彼女が絶頂を迎えるのは、そう遠い話ではなかった。

158 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:22:18 c3sivgKM 21/54

「も、もぉ……っ!? らぇ……、でひゃ……っ!!? ぁ、あぁ……っ!!」

 彼女の声が震え出す。腰がぴくぴくと跳ね、少年に抱き付く力がぐいと強くなる。
 それでも、少年の動きは止まらない。変わらず、少女を犯し続けた。

 そして。


「ぁ、あぁぁぁ……っ!!? ――――ぁあぁぁぁっ!!? ――ッ!! ――――!!! ――ッ!!!?」

 声にならない悲鳴を共に、少女の男性器からは止め処なく精液が吹き出すのだった。
 壊れた水路のように氾濫する体液が、少年の手を、自らの服を汚してゆく。性の匂いが、部屋の中を充満する。濃厚な匂いに、少女は自らがむせてしまいそうになる程だった。

「ゃめ――っ!! もぉ、変にぃ!!? ぅぁ――ッ!!! ――ッ!!! ――――!!!?」

 その間であっても、少年の動きは止まらない。まるで、最後の一滴まで絞り出すかのように、ずっとずっと、少女を犯し続けた。

159 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:22:59 c3sivgKM 22/54

「ぁ……っ、はぁ……っ!? っ!! ひゃ……っ!!?」

 数秒にも渡る、長い射精。
 その後、少女はその場でくたりと力を失ってしまう。


 少年は、服の中に差し込んだ手を引き抜くと、白く染まった手をまじまじと見つめながら呟いた。

「本当に、我慢してたんだね。凄く多いし、早い」

 何とも邪気のない表情で、酷い言葉が紡がれる。
 少女は、ぐったりと力を失う中、恨めしげな表情でじとりと彼を見つめ続けるのだった。

(……貴方はやっぱり、デリカシーがない)

160 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:23:39 c3sivgKM 23/54

少年「落ち着いた?」

少女「えぇ、お陰様で」プンプン

少年「えぇと、怒ってる?」

少女「怒ってるというか、恥ずかしいじゃないっ!」ガーッ

少年「だ、大丈夫だよ……っ。そもそも、性欲は三大欲求の一つとしても扱われるし」

少女「言わないっ!!」ガーッ

少年「ご、ごめん……」


少年「か、身体、拭こうか?」

少女「結構ッ!!」


少女「まったく……」

少女(もう、怒れば良いのか、お礼を言えば良いのかも分からないよ……)ハァ

161 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:24:13 c3sivgKM 24/54

少女「ねぇ」

少年「な、何……?」オズオズ

少女「教えて」

少年「う、うん……」


少女「”慣れてる”って、どうゆうこと?」

少年「あっ、ぁー……」

少女「私の裸を見てもあっけらかんとしてたし、私にそ、そうゆうことも平気でしてたしっ。それに、子供の癖に少し上手過……とにかくっ!」ズイッ

少年「わっ」


少女「教えてよ。貴方のこと」

少年「……う、うん」

162 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:24:50 c3sivgKM 25/54

少年「この前、半分は戦う為に作られて来たってお話したよね」

少女「したね。もう半分は教えてくれなかったけど」

少年「……実は、もう半分が、そうゆうことなんだ…………」

少女「え? それって……」


少年「その……。主の、そうゆうこと……」カァ

少女「……そう、だったんだ…………」


少女(私は、思った)

少女(あぁ、本当に、私たちはよく似ている)

少女(私が毎晩司祭様に犯されて生きて来たように)

少女(彼も、毎晩彼のご主人様に犯されて生きて来たんだ)

163 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:25:20 c3sivgKM 26/54

少年「主は、僕のことをあまり傷付けたりはしない」

少女「……うん」

少年「だけど、その分だけ、僕のことを犯した」

少女「……そう」

少年「傷が付かない範囲で、僕は色々なことをされた」

少女「……ねぇ」

少年「何?」

164 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/24 18:26:06 c3sivgKM 27/54

少女「……嫌だった、でしょ?」

少年「…………」


少年「僕を作ったのは、主だから」ニコッ


少女「…………」

少女(私は、また二つ、彼のことを知った)

少女(一つは、彼が毎晩そうされて生きて来たこと)

少女(もう一つは、彼が嘘が下手だということ)

少女(私の中で、感じたことのない衝動が沸き上がる)

少女(そんな、困ったような微笑みをされたら)

少女(どうしてだろう。思ってしまうじゃない)


少女(――彼を、満たしてあげたい)

168 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:16:25 B4Yvk0.M 28/54

 作者です。改めて警告申し上げます。

 以降のアダルトシーンは、相当人を選ぶものとなりました。
 既に前座のアダルトシーンを終えた後ではありますが、それよりもずっと濃ゆいです。
 ふたなりが掘ります、ショタは掘られます。大分ヤっちゃいました。

 以降の物語は、以上を十分留意の上ご覧ください。
 今後はアダルトシーン一直線ですので、これ以上の警告は致しません。


 それでは、今後の物語をお楽しみください。
 もう少し経ちましたら投稿致します。

169 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:35:28 B4Yvk0.M 29/54

「んむぅ……っ!?」

 少女が少年の口を自らの唇で塞いだのは、彼にとって本当に突然のことだった。
 小さなうめき声が、鼻から抜けてゆく。彼はくりくりとした目を見開いたまま、ただぼうっと、目を瞑っている少女を見つめ続けていた。

 きゅっと可愛らしく眉間に皺を寄せている少女の眼は、その中に紅い宝石のような瞳を包み込む。形の整った鼻の先から僅かに漏れ出る熱い息が、少年の口元を湿らせていた。

「んぅ……っ!? んむっ、むぅぅっ!?」

 そして、少年は口の中で篭った悲鳴を上げ出した。
 少女の温かな舌が、彼の口の中に潜り込んで来たから。

170 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:36:07 B4Yvk0.M 30/54

「は、ぁ……っ! ちゅっ……、んむ……っ! はぁ……っ」

 少女は、一心不乱に少年の口の中を舐め姦してゆく。

 やり方なんて、分からなかった。
 彼女はとうの昔に、司祭に何度も唇を奪われている。だけど、そのどれもが、胃の中の物を全て吐き出してしまうような心地のものだった。幾度となく唇を交わしたことのある彼女も、気持ちの良い口付けの仕方など分からない。

 それでも、彼女は一生懸命に口付けする。
 唇をふにふにとついばみ、歯を優しくなぞる。舌を絡ませ、上顎をくすぐる。
 目をぎゅっと瞑っている彼女は、少年の顔を覗くことなど出来ない。とにかく気持ち良くなって欲しい、その一心で、彼女は呼吸を忘れてしまう程、彼の口内を犯し続けた。


「は……っ! はぁ……、はぁ……!」

 それは、ほんの数十秒の出来事。
 やがて、息苦しさに頬の赤みを増していった彼女は、その場から飛び退くように少年から口を放す。

――気持ち良くなってくれたかな――
 目を伏せてぜいぜいと荒く呼吸を繰り返した後、少女はおずおずと、その場に座り込んでいる少年を見上げた。

171 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:36:56 B4Yvk0.M 31/54

「……だめだよぉ」

 少女の鼓膜をくすぐるのは、少年の蕩けるような声。
 いつもの幼い声音でもない、時折見せる格好良い口調でもない、先程のように優しくも官能的な言葉でもない。

 蜜のように甘い声音は少女の官能を沸き上がらせ、どこか困ったような言葉は彼女のささやかな嗜虐心を掻き立てる。


「ぼく、そうゆう風につくられてるからぁ……。そうゆうの、らえ……っ」
「気持ち良いの、弱いんだ?」
「よわいかあ……、やえて……っ」
「そう……っ」

 激しい口付けに呂律が回らなくなった少年の言葉に、少女の身体は更に熱くなっていった。

――もっともっと、彼を気持ち良くしてあげたい――
 身を振り回していた衝動が、明確な意志に変わり始める。

「んむ……っ!」

 少女は、彼にもう一度だけ軽く口付けをする。
 互いの唇を伝う絹のように煌めく糸を手で拭うと、彼の首に両手を回して、ありったけの官能を込めて囁くのだった。


「もっと、気持ち良くしてあげる……っ」

172 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:37:35 B4Yvk0.M 32/54

「んくぅっ!?」

 少女の指先が、少年の首筋を撫でる。たったそれだけのことで、彼の口からは熱い吐息が漏れ、空色の瞳が涙で滲んでいった。

「ねぇ、脱がせるよ」
「ぇう……っ!? そんあぁ……っ。んぅっ、ひゃぁぁ……っ!?」

 少年の言葉を待たず、少女は彼が着ている服に手を掛け始める。
 もこもことした厚手のハンターローブは、少し脱がせ難い。布を引っ張る度に、めくれ返った服の中から『んうぅ』やら『ぐむぅ』やら可愛らしいうめき声が聞こえてくるのが、彼女には何だかおかしくて仕方なかった。


「んむぅ~っ。……はぁ」

 そして、ようやく少女は彼の服を脱がせ終わる。
 小さく細い、まるで女性のような身体が外気に晒される。脚の付け根にある、まだ包皮の剥けていない小さな男性器に、少女は自分の頬がどんどん熱さを増してゆくのを感じた。

173 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:38:13 B4Yvk0.M 33/54

「私も……っ」

――とにかく、早く彼を気持ち良くしてあげたい――
 少女は自らが着ている麻の服に手を掛け、乱暴に床に脱ぎ落としてゆく。

 彼女は、細くも柔らかそうなお腹を、まだまだ成長の余地を残している小さな乳房を、少年の前に勢い良く晒し始める。
 少年はベッドの上に座り込んだまま、涙の滲む瞳でその様子をぼうっと見つめていた。彼が考えてみれば、綺麗なままの女性の裸体を見るのは、彼女が初めてだということに気付く。外を歩くことのなかった彼女の白い肌を見つめていると、彼の身体もまた、とても熱くなってゆくのだった。

 そして、ついに少女は下半身をも曝け出す。
 白く、細く、長い脚の付け根には、既に勃起している男性器。少年のものよりも大きなそれの根本は、女性器から溢れる愛液で濡れて煌めいていた。

「ふふっ、あまり見ないでよ……。私だって、恥ずかしいんだから」

 頬を染めながら微笑む少女の表情が、少年には驚く程に淫靡で美しいものに見えた。


「わっ」

 少女が、少年に覆い被さる。
 少年は一度、座り込んだまま彼女を受け止めようとした。しかし、彼女は微笑みながら彼の胸元に手を当てる。押し当てられる手のひら促されるように、二人は一緒にベッドの上に倒れ込んでいった。

174 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:39:00 B4Yvk0.M 34/54

「っ……。はぁ……っ、はぁ……!」
「んくぅっ!? しょ、しょうひょぉ……っ! そぇっ、へん……っ!? なんらか、ぞくぞくすぅっ!?」

 少女が、少年の身体に擦り付き始める。
 それは、まるで自身の全身を以って少年の全身を愛するかのように熱く、そして自身に染み込んだ媚薬を塗り付けるかのように情欲的。
 少年は、身体の芯にまでぞくぞくと響いてくる甘い刺激に、全身が蕩けてしまったような心地がした。

 彼もまた、初めての経験だった。
 主との情事は、いつも嗜虐的で、暴力的で。主の性欲を満たす為の道具として扱われてきた中では、味うことなど到底叶わない快楽。

 もじもじと身体を蠢かせていた彼も、やがてその抵抗すら止めていた。

175 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:39:33 B4Yvk0.M 35/54

「んっ、くふ……っ! ねぇ、これ、どぉ……っ?」
「ひゃっ、ふゃぁあぁ……っ!? なっ、なんひゃっ、ぴりぴりしひゃ……っ!? ぁあぁぁぁっ!」
「ふふ……。私も、凄く良ぃ……っ! ぁ、あぁ……っ!」

 互いの胸を擦り合わせ、その頂を犯し合う。
 先が優しく触れるようにこそこそと蠢かせると、甘い刺激にお腹の筋肉がぴくぴくと震えた。固くなったそこを弾くように擦り合わせると、背筋に走るぞくぞくとした刺激に二人は同時に嬌声を上げた。背中に手を回してぎゅっと強く押し潰すと、二人は言葉にし難い幸福感に包まれた。

 少女は、少年の口の端から垂れていた一筋の涎に口を付ける。
 決してそれに味がある訳ではない。それなのに、少女にはそれが蜂蜜のように甘く、そして媚薬のように淫靡で少し背徳的なものに感じた。

176 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:40:07 B4Yvk0.M 36/54

「ほぉら、もっとくっついてぇ……」
「んぅっ、らぇ……っ。いま、びんかんになっえうからぁ……っ」
「逃げちゃだぁめ……っ」

 少女の脚が、少年の脚に絡み付く。
 たったそれだけのことでも、少年にとっては未知で、そして甘い快感だった。柔らかな太ももに挟まれ、ふくらはぎが擦れ合い、時折指先で足の甲をくすぐられる。

 もともと敏感に創られた上に、初めての快楽に更に感じ易くなった身体。
 戸惑う少年は、身体をもじもじとさせて少女から離れようとする。しかし、少女はそれを許しはしない。脚を強く絡ませ、首の後ろに手を回し、彼を固く繋ぎ止めていた。

177 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:40:43 B4Yvk0.M 37/54

「ひゃっ!? ぁあぁぁっ!? くひっ、ひひゃあぁっ!?」
「っ……! はぁ……っ!! これ、すごひ……っ!? ぬるぬる、して……!!」
「ひっ!? ぁっ、ぁあぁぁ!! あぁぁっ、あぁぁぁぁぁっ!?」

 やがて、少女は自らの男性器を少年の男性器に擦り付け始める。
 陰茎を押し付け、裏筋を擦り合い、露出した鈴口同士でキスをする。
 少年の男性器は、少女のものよりも一回り小さい。その二つの交わりは、仲の良い兄弟姉妹か、はたまた親子を彷彿させる。もっとも、それを行っている二人の交わりは、そんなほのぼのとしたものからは遠く掛け離れているのだが。

 互いの先から、透明な液体が溢れ出してゆく。そして、それらは絡み合い、部屋に淫靡な水音を響かせる。
 少年は、下半身が溶けてしまったような、そしてそのまま少女と同化してしまったような錯覚すらした。もはや、その口からは意味のある言葉など出ない。ただただ、少女の腰の動きと共に、鈴の音のような嬌声を上げ続けるだけだった。

178 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:41:33 B4Yvk0.M 38/54

「ぁぅっ!? ぅうぅ……!? ねぇ、もぉ、らえ……っ!? でひゃっ、でひゃう……っ!!?」

 少年が、真っ赤な顔で声を絞り出す。少年は、未だかつてない絶頂感の訪れに、半ば怯えるように少女のことを見つめ続けていた。

「んっ、はぁ……っ! もぉ、出ちゃうの……っ?」
「えちゃうからぁ……っ!? も、もぉ……!! やめ……!?」
「……そう。じゃあ、出して……っ!」
「っひぃぁあぁぁっ!!? ぁっ!!? ぁあぁぁぁ!!」

 しかし、少女は今更情事を止めようとは思っていない。
 それどころか、もっと早く、もっと強く、そしてもっと熱く、少年の身体を犯し始めるのだ。
 少年は、少女の背中に両手を回し強く抱き付いた。

「あぁぁぁっ!!? ひっ!? ぁっ! ぁあ!? ふあぁぁぁっ!!?」

 胸がこねくり姦される。脚が絡み付く。性器が擦り付けられる。


 そして、少年の身体が、一際大きく跳ね上がった。

179 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:42:06 B4Yvk0.M 39/54

「――っ!!? ――ぁあ!! あぁぁあぁぁぁっ!!? ――っ!! ――――!!!」

 絶頂の瞬間、少女は少年を強く抱き締めた。
 強い幸福感に、彼は声にならない悲鳴を上げ、全身を大きく痙攣させた。

 二人の身体の隙間から、少年の体液が溢れ出す。
 少女は、少年の絶頂をうっとりとした表情で見つめていた。


 しかし、情事はこれで終わらなかった。


 部屋に充満していた性の匂い。そこに、別のものが混じり出した。
 今まで嗅いだことのない香りに、少女は思わず息を大きく吸い込んだ。

「……何、これ……? 甘い……」

 それは、不思議な香りだった。
 まるで焼き菓子のように甘い香り。むせ返るような強さでありながら、思わず肺の中に溜め込んでしまいたくなるような。

――嗅いでいると、身体が熱くなってくるような――

180 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:42:39 B4Yvk0.M 40/54

「……ぼく、の」

 ベッドにくたりと身を預けている少年が、ぽつりと呟いた。

「元々、こどもを産むきのうなんて、いらないから……。ぼくの、それは……」
「……そう」

 その後の言葉は恥ずかしいのだろうか。尻すぼみになってゆく言葉は、少女の耳には届かなかった。


「そうゆう、こと……っ。なん、だね……っ!」

 それでも、少女には理解出来た。
 彼は、本当に『そう言うこと』の為に創られたのだということ。
 彼の精液は、媚薬そのもの。そのことを、少女は自らの身体で実感した。

 身体が燃えるように熱い。息がひとりでに荒くなる。
 ……凄く、したくなる。

181 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:43:09 B4Yvk0.M 41/54

(これは、本当に……。どうしよう、かなぁ……っ)

 少女は、身体を襲う欲求に苛まれながら、頭を抱えた。
 彼女は、あくまで彼を満たしてあげたかった、気持ち良くしてあげたかった。本当に、その一心だった。現に、彼が射精に辿り着いた時点で、彼女は自らが射精せずとも、もう情事を止めようとしていたのだ。

 だけど彼女は今、新たな欲望を抱いてしまう。
 ねっとりとした欲望は、彼女に行動を躊躇わせる。果たして、その行為は彼が喜ぶものだろうか。自分の欲望が、彼を傷付けはしないだろうか。
 熱を帯びた頭の中で、いくつもの思考がぐるりぐるりと動き回る。


「……ねぇ」

 しかし、その思考を止めたのは、少年だった。
 彼は、うつ伏せに寝、真っ赤な顔を彼女から逸らせる。
 そして、少しだけ、ほんの少しだけ、小さなお尻を突き出して言うのだった。


「したい?」

182 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:43:47 B4Yvk0.M 42/54

「えっ……?」
「ぼくは、そうゆう風に創られてるから……。その、排泄をしないから、お尻も、そう……」

 そこまで言って、また尻すぼみになってゆく言葉は途切れた。

 少女は、ほんの僅かに浮き上がったお尻を、思わずじっと見つめてしまう。
 白くむにむにと柔らかそうなお尻は、小さく可愛らしい。そんなお尻が、『そう言うこと』の為にあると考えると、酷く背徳的で妖艶なものに思えた。

『したい?』
 そんなこと、彼女には明白だった。


「ねぇ……」
「……何?」
「貴方は……」

 彼女は一度ごくりと喉を鳴らす。
 そして、今にも決壊してしまいそうな欲望を抑え付けて、絞り出すように、小さく呟くのだった。

「されたい?」
「っ……」


「……されたい」

 真っ赤な頬、涙で滲む瞳、小さくか細い声。
 その全てが、少年の全てが、少女の興奮を爆発させた。

183 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:44:22 B4Yvk0.M 43/54

「ひッ!? ぁ、あ、ぁあ……ッ!!?」

 最早、これ以上の前戯はなかった。
 少女は、欲望のままに自らの男性器を少年のお尻に突き立てた。
 ずぷり、ずぷりと彼のお尻が広がってゆく。ぞくぞくと背筋を駆け上がってゆく快感に、少年は口の奥がかたかたと震える心地がした。


「な……っ!? なに……、これぇ……ッ!? すご、すひ……!!?」

 そして、今までを遥かに超える快楽に打ち震えているのは、少女も一緒だった。

 本当に『そう言うこと』の為に創られたそれは、生身の身体とは訳が違う。中はぬるぬるとした潤滑液に満たされていて、蕩けてしまう程に熱い。彼が感じる快楽に合わせて、うねうねと不規則に蠢き、どくどくと脈打ちながら性器を揉み解してくる。


「すご……っ、ひ……っ、ひっ、ひゃ、ぁあ、ぁぁ……ッ!!?」
「あなた、だめ……っ!? そんな、動いひゃ……ッ!!」

 奥に挿れれば挿れる程、その強さは増してゆく。
 二人は嬌声を抑えることなく、快楽の海に沈んでゆくのだった。

184 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:44:58 B4Yvk0.M 44/54

「あぎ……っ、ぃ゛……!?」
「ぁ……大丈夫……? いたかった……?」
「だいじょうぅ……、ちょっとびっくぃし……ひゃぁっ!? ちょっ、らぇ……っ! うごかにゃぃへ……ッ!!?」

 少女の男性器が、少年の中に根本まで入り込む。

 少しばかり勢い良く突き立てられたことに、少年は一瞬だけ苦悶の声を上げる。しかし、その後少女が腰をもぞもぞと蠢かせると、また呂律の回らない声で喘ぎ続けた。
 中が小刻みに擦れ合う。二人の繋ぎ目からは、体液がズプズプと音を立てて溢れ出していた。

 少女が、少年の背中に倒れ込む。
 熱くも優しい彼の体温と、確かに感じる鼓動に、彼女は目を細めて笑った。
 気持ち良くしてあげたいから、気持ち良くなりたいから。そんなことを言っていても結局、彼と交わることが一番嬉しいことだったのだと感じた。

185 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:45:34 B4Yvk0.M 45/54

 少女が腰を上げて少しずつ男性器を引き抜いてゆくと、今度は彼女が激しく喘ぎ始める。

「ぁうっ! 何、これぇ……ッ!? ゃあっ、らめっ、はむはむしにゃいへぇ……ッ!!?」
「そんなこと、いわれへもぉ……!?」
「ひゃぅんっ!!? わかっひゃからぁっ!? うごかっ、にゃひでぇっ!!?」

 少女の男性器が、先だけすっぽりと彼の中に収まる。
 すると、肉壁がひくひくと痙攣し出す。飲み込まれた亀頭が、まるで肉に咀嚼されるかのように、むにむにと優しく揉み解され、くちくちといやらしく擦り姦される。
 射精をするには、あまりにも局所的過ぎる快感。射精出来ないからこそ、少女の男性器には甘い快楽が溜まり続けてしまう。いつしか、少女の腰はがくがくと震え、下の女性器からは愛液が溢れて垂れ落ちていた。


「も、もぉ……!? が、我慢でき、にゃ……ッ!!?」
「ふぇ……っ!? しょう、じょぉ……! なに、ひゃッ、ぁあぁぁぁッ!!?」

186 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:46:22 B4Yvk0.M 46/54

 そして、肌と肌とがぶつかり合う音が、部屋を響かせ始めた。

「ひッ!? ぁ!! ぁあッ!! ぁあぁぁぁッ!!?」
「はぁ……ッ! ぁあ……! あ、ぁあぁぁッ!!」

 少女が激しく注挿を始める。二人の繋ぎ目が激しく擦れ合う。
 自らが起こす暴力的な快楽に、もう彼女たちは互いに意思疎通することも出来ない。ただ、大きな喘ぎ声を上げ続けるだけだった。


 やがて、少女はほとんど衝動的に、少年の浮き上がった腰に手を回す。そして、彼の男性器を手に取り、腰の動きに合わせて激しく扱き始めた。

「あひぃッ!!? にゃに!? しへ……ッ!! ぁ、ぁぁあッ!!?」
「はぁ……ぁ、ぁああッ!! ぁあ……、ぁあぁぁッ!!?」

 突然襲い掛かる快感に、少年の腰が独りでに動き始める。そして、その腰の動きが、今度は少女の男性器を責め立てる。そして、快楽に苛まれた少女が、更に激しく少年の男性器を扱き始める。
 それはまるで螺旋階段、二人の快楽が駆け上るように一気に上がってゆく。もはや、当の本人たちも、何が何だか分からなくなっているのだろう。ただただ感じるのは、ひたすらに気持ちが良くて、幸せだということ。


「しょぉ、ょお……ッ!? もぅ、らぇっ、ぼく……!!? ぁ、ぁあぁぁっ!!」
「わたひ、もぉ……っ! いっしょにぃっ! いっしょに、いこぅ……!?」

 そして、加速度的に上り詰めていった二人の情事は、あっという間に終わりを迎える。

187 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:47:01 B4Yvk0.M 47/54

「ッ!! ぁぁああッ!!? ――ッ!! ――――ッ!!!?」
「は、あぁぁぁ……ッ!!? ひぁあッ!? あぁぁぁぁッ!!? ~~~~!!?」

 同時に上がる嬌声、真っ赤な顔、それでも幸せそうな表情。
 少女が吐き出す精液は少年のお尻を汚し、少年が吐き出す精液はベッドのシーツを汚す。

 少女は絶頂の最中、少年にぎゅっとしがみついて放さなかった。
 熱い体温が、激しい鼓動が、甘い快楽すらもが共有される。本当に一つになったような心地に、二人はかつてない幸福感に包まれるのだった。


 長い長い絶頂の末、二人はその場にぐったりと倒れ込む。

「はぁ……っ、はぁ……! す、すご……かっひゃ……っ」

 絶頂の余韻は、まだ抜けきってはいない。少女は、自分の呂律が回っていないことに、頬をかぁっと熱くさせる。

「しょぉ、ひょぉ……っ! ぼく、ひゅごひ、ひもひよひゃ……っ」
「……くすっ」

 けれど、もうほとんど聞き取れない少年の言葉に、彼女は思わず吹き出してしまう。
 彼女は、口を開くことを止める。その代わりに、少年の首に手を回し、また強く抱き付く。そして、今もなおもごもごと何かを喋っている少年の口を、自らの唇でそっと塞ぐのだった。

188 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:47:45 B4Yvk0.M 48/54

少年「…………」

少女「…………」ギュー

少年「…………」

少女「…………」ギュー


少年「……その」

少女「なぁに?」

少年「この部屋、ベッド二つあって良かったね……」

少女「そうだね。あっちのベッド、もう凄くべたべただもんね」

少年「う、うん」

少女「…………」ギュー


少年「…………」

少女「…………」ギュー

189 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:48:19 B4Yvk0.M 49/54

少年「……その、あまり、くっつかれるのは」

少女「嫌?」ジッ

少年「嫌じゃないけど……」

少女「けど?」クスッ

少年「……恥ずかしい」カァ

少女「くすくす……」


少年「何だか少女、大胆になった」ムゥ

少女「違うよ。貴方がシャイになっちゃったんだよ」クスッ

少年「むぅ……」フイッ

少女「ふふっ……」ニヘラ

190 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:48:51 B4Yvk0.M 50/54

少女「ねえ」

少年「……何?」

少女「……ありがとう」

少年「え……?」

少女「悩んでるの、助けてくれて」ニコッ

少年「……うん」カァ


少女「私ね、思ったの」

少年「何を……?」

少女「最初はね、『貴方を気持ち良くしてあげたい』って思ってした。……でも、何だか違うなぁって、途中から気付いたんだ」


少女「私は、貴方とただ純粋に『したい』んだなって」

少年「したい?」

少女「うん、とても」ニコッ

191 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:49:27 B4Yvk0.M 51/54

少女「貴方は?」

少年「えっ、ぼ、僕?」

少女「そう、貴方は、私と『したい』?」

少年「……僕は…………」

少女「……うふふふっ、それともー?」


少女「されたい?」ニヤー

少年「な、なぁ……っ!?」カァッ


少女「あぁー、本当に貴方可愛かったなぁ。もうどんどん可愛がりたくなっちゃう」クスクス

少年「ぼ、僕はぁ……っ!?」マッカッカ

少女「なぁに?」ニヤニヤ

少年「あ、あまりからかわないでよっ!」

少女「ごめんごめん」ギュー

少年「っんぅ……」ムゥ

192 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:50:11 B4Yvk0.M 52/54

 全てが新しく変わってゆく。
 教会に居た日々からは、戦い続けてきた日々からは、まるで想像が出来ない風に。

 二人で一緒に過ごす度に、私たちはどんどん変わってゆくことが出来る。
 私はちょっぴり大胆に、彼はちょっぴりシャイになった。
 そして、私たちは、まだまだこれからも変わってゆく。

 彼との日々は、とても楽しい。そして、愛おしい。
 『人間』って、とても良いです。

193 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:50:54 B4Yvk0.M 53/54

 少年「したい?」 少女「されたい?」

 おしまい

194 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/25 21:54:00 B4Yvk0.M 54/54

 以上、終わります。
 やはり蛇足、『少年「したい?」 少女「されたい?」』は、あくまでおまけとしてお考えください。
 クリスマスの最中、濃ゆいものにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

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