1 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 15:44:00 1UI3rjWM 1/28


後輩「先輩ー!」

「おう…お前も今、帰りか」

後輩「そうです、一緒でもいいですか?」

「でもお前、さっき友達と一緒にいたような気がすんだけど」

後輩「あの娘は反対方向だから、ちょうどこの交差点までなんです」

「そっか、じゃあ一緒に帰ろう」

後輩「やっほーい、どっか寄ります?」

「うん、レンタル屋だけ寄るつもりだった」

後輩「オカズのDVD探しですか」

「馬鹿やろ、制服着てそんなんできるかよ」

後輩(制服じゃなかったら、するのかな…でも学生会員だろうから無理か)

「お気に入りの洋楽アーティストのアルバム、ようやく発売後一年経つんだよなー」

後輩「あー、洋楽ってだいたい一年経たないとレンタル解禁されませんよね」

「なんでなのかねー。買おうにも、高校生の財布じゃCD一枚に三千円近く出すのはキツイからな…」

元スレ
男「サンタが町にやってくる」後輩「町内会の圧力で」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1386830640/

2 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 15:45:02 1UI3rjWM 2/28


…レンタル屋から出て


「…もうすっかり普通に歩いてるのな、良かったじゃん」

後輩「ああ、何となーく不安ではあるんですけど」

「お前もツイてないよな、たかが体育の授業で大怪我してさ」

後輩「ホントですよ、前十字靭帯…思いっきり『ブチッ』ていいましたもん」

「まあ、体育会系の部活やってるんじゃないのが、不幸中の幸い…と言っていいのかな」

後輩「自分でも、これからもハードなスポーツとかはしないような気がしますしね」

「絵なら足使わなくても描けるもんな」

後輩「うん、脚立使うような大型のキャンパスじゃなかったら」

「そんなのあるの?」

後輩「無くはないですよ。一回そんなサイズも描いてみたいな…脚立くらい上がれますし」

「スカートで上がるんなら、下から眺めとくよ」

後輩「いやー、ヘンターイ」

「変態じゃねえ、寧ろ正常だ」

3 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 16:17:16 8wZksoAE 3/28


後輩「…もうすぐ、クリスマスですね」

「町にはとっくに来てるけどな」

後輩「ホントに、どこを見ても赤と白と緑のディスプレイばっかり」

「最近はハロウィンも定着してきたけど、やっぱりクリスマスは盛り上がりようが違うね」

後輩「日本じゃどっちもただのお祭りイベントですけどね」

「全くだな…でもお祭り好きな日本人らしいんじゃね?」

後輩「…先輩、イブはどうしてるんですか?」

「忙しいんだな、これが」

後輩「またまたー、彼女いないくせに見栄張らなくていいですってば」

「うっせ…でも、予定があるのは本当なんだ」

後輩「え…」

4 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 17:53:58 NOcQAFnY 4/28


……………
………


…後輩宅


後輩「…ただいま」

後輩母「おかえり。寒かったでしょ、先にお風呂行ってらっしゃい」

後輩「ん…着替えとってくる」

後輩母(あら、元気無いわね…)

後輩「…あの、こないだの話」

後輩母「え?…ああ、予定の事?」

後輩「うん…その日でいいから」

後輩母「…そうなの?…まあ、いいんだけど」

後輩「ん…いいの」

5 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 17:55:48 NOcQAFnY 5/28


………


後輩(お風呂…あったかい、けど心が寒いってば)チャプン

後輩(…先輩、来年は卒業だもんなあ)

後輩(最後のクリスマス、一緒にいたかったな…)ブクブク

後輩(……彼女は、いないんだよね)

後輩(でも、クリスマスの予定はある…か、誰かに告白…?)

後輩(それとも、誰かが先に先輩に約束をとりつけてて…告白される側とか)

後輩(……どっちも、やだよぅ)

後輩(…顔、洗おう…水で)ジャーッ…キュッ

バシャッ、ゴシゴシ…バシャッ

後輩(冷たあっ…けど、ちょっとスッキリ)

後輩(…仕方ないじゃん、自分が攻めようとするのが遅かったんだから)

後輩(うん、仕方ない……)


後輩「…………やだよぅ……先輩…」ボソッ

6 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/12 18:10:11 uDoqmlZc 6/28

……………
………


…男の部屋

(えーと、これがM下さんのとこで…順番的に次がA坂さん家だわな)

(地図…ルート的には、こう回って…)

(…二回くらい家に戻って、三便に分けなきゃ持ち切れねえな)

………


男母『もうOKしといたからー』

『アホか!俺だってクリスマスの予定入れようと思ってたんだぞ!』

男母『見栄張りなさんなって』

『ババア…てめえ、それが息子に言う台詞か』

男母『もう十件以上依頼が入ってるのよ。断れないし、それにどちら様もお心付けの封筒を下さってるわよ?』

『何…だと…?』ピクッ

男母『そうねえ…十件で一万円には届かないけど、五千円は超えてるわ。まだあと二十件以上は依頼があるでしょうね』

『やります、町内サンタ。やらせて下さい』キラーン

8 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 11:50:07 9J2zEHS6 7/28


……………
………


(…金に釣られて町内サンタ請け負ったけど)

(高校生活最後のイブの夜に、それでいいのか…俺)

(…今さら断れないけどさ)


『…先輩、イブはどうしてるんですか?』


(女に縁も無く、金のために赤い服着て町内を徘徊してます)

(…なんて、言えるかよ)

(漠然とだけど、後輩を誘ってみようかと思ってたんだけどなー)

(やっぱ、なんだかんだ言っても…俺、アイツ好きなんだよな…ちきしょーめ)

9 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 11:50:56 9J2zEHS6 8/28


……………
………


…12月23日、公園


スポ刈「…後輩ちゃん!見っけー!」ユビサシッ

後輩「うああ!まだ『もういいよ』言ってから10秒しか経ってないんだけど!?」

ポニテ「あはは、やっぱり後輩ちゃんは身体大きいから、この公園じゃ隠れにくいねー」

後輩「私は大っきくないよ…クラスの女の子の中では三番目にチビだもの」

メガネ「でも、小学生二年のボク達よりはずっと大きいもん。かくれんぼには不利だよね」

スポ刈「ふははは!俺様の野性のカンから逃れられると思ったかー!」

10 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 11:51:50 9J2zEHS6 9/28


ポニテ「明日はクリスマスだねー」

後輩「イブだけどね」

メガネ「ボク、サンタさんには『ポケモンが欲しい』って手紙書いたよ」

スポ刈「俺はキックボード!踏んで進むやつ!」

ポニテ「私は水でくっつけてビーズのアクセサリー作るセット貰うんだー」

後輩(可愛いなー、みんなサンタ信じてるんだ)

スポ刈「俺、去年サンタ見たんだぜ!」

後輩「え?」

ポニテ「私も見たよ。家のチャイムが鳴って、お母さんが『出てごらん』っていうから玄関を開けたらプレゼントが置いてあって…」

メガネ「そうそう。それでちょっと離れたところにサンタがいて、手を振って次の家に行っちゃったんだよね」

スポ刈「俺もそうだったなー。追いかけてつかまえようと思ったんだけど、母ちゃんが『そんな事したら来年来てくれないよ』って言うからさ」

後輩(なんだそれ…誰かがサンタ役をやってるのかな)

ポニテ「後輩ちゃんは?プレゼント、何もらうの?」

後輩「私?…うん、えっとね…」

11 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 12:29:22 prdhCiCQ 10/28

……………
………


…12月24日、午後七時


(十二件目、Y山さん家は…これだな。携帯で、お宅に電話の合図を…)

…プルルルル、ピッ

(すぐにワン切りして、プレゼントを置いて…チャイムをポチッと)

…ピーンポーン

(…で、逃げる!)シュタタタタッ

(ふう…20mばかり離れて、子供が出てきたら)

…ガチャッ

アッ!サンタサンダ!
プレゼントガアルー!

(手だけ振って、さようなら)フリフリフリ

ママー!サンタサンガイタヨー!
ホントニイター!

ガチャッ…バタンッ

12 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 12:30:29 prdhCiCQ 11/28


(…やっぱ、親は子供の夢を大事にしてあげたいもんなんだろうな)

(文句も言ったけど、子供を喜ばせるのは楽しいかも)テクテク

女子中学生「あ!サンタだ!」

男子中学生「うお!まじだ!何やってんすかー」

「子供の夢を守りにな、町内のバイトだよ」

女子中学生「うけるー、ちょっと一緒に写真いいですか」

「いいよー」

男子中学生「撮るぞ、めりくりー」ピピッ…カシャッ

女子中学生「ありがとー、サンタさん頑張って」バイバーイ

「あいよー」バイバーイ

(…今日だけだよな、こんな事してても不審者に思われないのは)

(やっぱ、結構楽しいな…町内会のじいさまが毎年やってたわけだ)

(でもあのじいさんも、腰悪くしたもんなー)

(よっしゃ、二代目町内サンタ…がんばるか)

13 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 12:40:37 O1Jo0N8E 12/28


(次は…げげ、ポニテちゃんの家か)

(あの娘はごく近所だし、俺の顔をよく知ってるからな…サンタ帽を目深にしとこう)

ピンポーン…シュタタタタッ

…ガチャッ

…ア!サンタサンダー!コトシモキター!
アリガトー!

(よかった、気付いてはないかな…?)フリフリフリ

(よし、次は…O田さん家だな)テクテク





…アレー?
サッキノサンタサンッテ…
ナンカ、ミタコトアルヨウナ…?

14 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 12:57:08 liprfRXk 13/28

……………
………



後輩(今日は、疲れたな…)

後輩(…先輩、誰といるんだろ)

…ピッ

*****

件名…メリークリスマス
本文…寒いですね。先輩、どうしてますか?

*****

後輩(…送信…っと)

後輩(今日、会いたかったな…)


…キラキラリーン、ピコーン


後輩(あ、返信…すぐに来た)

15 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 12:58:00 liprfRXk 14/28

*****

件名…Re:メリークリスマス
本文…ホント寒いな。ただいま絶賛、サンタ中だよ。

*****

後輩(サンタ中…か)

後輩(誰にとってのサンタなんだろ…)

後輩(……もし女の人なら、サンタ役をしてるって事は…)

後輩(…うまくいっちゃった…って事だよね)

後輩(……へこむなあ…)

後輩(先輩…好きなんですってば)

後輩(言えてないけど…)

後輩(…私のサンタに…なって欲しかった…なあ…)

16 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 14:31:27 w5XwY4Co 15/28

……………
………


…翌朝、男の家


(よーし、ご近所さんからの心付けも貰ったし…ちょっくら後輩にプレゼントでも買って、ビシッと告白すっか)

(今日が本当のクリスマスなんだから、遅かないだろ)

…ピーンポーン

(誰だ?朝から…)

「はいはーい、今開けますよーっと」ガチャッ

ポニテ「おはよう、サンタのお兄ちゃん!昨日はプレゼントありがとう!」

「………何の事かな?」ダラダラ

ポニテ「誤魔化さなくていーよ、お兄ちゃんがこの町のサンタだったんだね」

「はっはっは、訳のわからない事を」ダラダラ

17 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 14:32:22 w5XwY4Co 16/28


ポニテ「大丈夫、お兄ちゃんがサンタな事は秘密なんでしょ…誰にも言わないよ?」

「………」

ポニテ「サンタさんって、普段は学校行ったりしてるんだね…知らなかったよ」

(……ん?)

ポニテ「サンタさんも年に一回の仕事だけじゃダメだもんね」

(これは…バレてるけど、夢は壊れてないな…)

ポニテ「他の大人のサンタさんも普段は違うお仕事してるんでしょ?」

「…バレちゃったかー、そうなんだよ…サンタも普段は大変なんだ。北欧の元祖サンタさんも、普段はトナカイの牧畜とかしてるからねー」

ポニテ「やっぱりそうなんだー」

「でも、本当に内緒にしといてね?」

ポニテ「うん、約束するよ。…でも、その代わりにひとつお願いがあるの…あと一人だけ、サンタさんの正体を教える人がいても…いい?」

18 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 14:47:24 VgNE8uGM 17/28

……………
………


…近くの病院


「…ここにお友達がいるの?」

ポニテ「うん、ケンサニューインしてるの」

「正体がバレちゃいけないから赤い服は着れなかったけど、いいのかな…」

ポニテ「大丈夫、私が本当のサンタさんだよって説明するから」

「それで信じてくれるといいけど」

ポニテ「それにその人は高校生だから、サンタさんが本当の事を話したらきっと解ってくれるよ」

「え、高校生なの?」

ポニテ「うん…『すとーかー』なんだって」

(ストーカーって…意味解ってんのかな…ヤバイ人なのか?)

ポニテ「ねえ、行こうよ」

19 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 14:48:39 VgNE8uGM 18/28


…総合案内


「まずはその人の病室を訊かなきゃね」

ポニテ「そこはお兄ちゃんにお願いします」

「えーと、すみません…見舞いに来たんですけど、検査入院されてる……あ、名前は…?」

ポニテ「後輩ちゃん」

「え…!?」

受付「検査入院の後輩さんですね。…北病棟の512号個室にいらっしゃいます。あちらのエレベーターからどうぞー」

(後輩…同じ名前なだけか…?)

ポニテ「お兄ちゃん、早くー」

「あ、ああ…」

20 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 14:50:02 VgNE8uGM 19/28

………


ポニテ『後輩ちゃんは?プレゼント、何もらうの?』

後輩『私?…うん、えっとね…実は私、明日から入院なんだー』

ポニテ『ええっ、どこか悪いの!?』

後輩『ううん、もう悪いところが治ったから…その検査入院なの』

ポニテ『ケンサニューイン…でも、明日は家にいなきゃサンタさんが来ないよ…?』

後輩『そうだね…サンタさん、会いたかったなあ』

ポニテ『後輩ちゃん…』

後輩『ごめんね、ありがとう。今日はじめて会ったのに、私を心配してくれるなんて…ポニテちゃんは優しいね』

ポニテ『後輩ちゃん、いい人だもん。たくさん遊んでくれたから…』

後輩『いい人じゃないよ…本当はストーカーみたいなものだもん。近くまで来たけど、会う勇気が無いんだ…』

ポニテ『すとーかーって…何?』

後輩『あ、変な言葉教えちゃったね。知らなくていいよー』

22 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:33:42 A7vYxd2E 20/28

……………
………


…512号室


ポニテ「お邪魔しまーす」

後輩「え…ポニテちゃん、なんで…」

「まさか…本当にお前だったか」

後輩「先輩っ…!?うそ…!え…えっ…!?」

ポニテ「あれ?知り合い…?」

後輩「うわ…!どうしよう、髪も梳かしてないのにっ!」

「…お気遣いなく」

23 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:35:38 A7vYxd2E 21/28


ポニテ「知り合いなんだったら余計にびっくりするよね?えへへ…実は、このお兄ちゃんはサンタさんなんだよ!」

後輩「…サンタ…さん?」

ポニテ「こないだ後輩ちゃん、サンタさんに会いたかったって言ってたから…連れてきたの!」

後輩「よく解らないけど…先輩がサンタさん…」

ポニテ「うん!」

後輩「そっか…ありがとう、でもね…先輩は私のサンタさんじゃないんだ」

ポニテ「……え?」

後輩(先輩は、違うヒトの…)

「いや、俺はお前のサンタになりにきたんだ」

後輩「………私…の…?」

ポニテ「そ、そうだよ!お兄ちゃんが町のみんなのサンタさんだったのは昨日だもん、今日は後輩ちゃんのサンタさんだよ!」

後輩「町のみんなの…サンタさん…」

「うん…ちょっと、この娘の前じゃ言えないんだけど」

24 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:36:20 A7vYxd2E 22/28

……………
………


…その日の夕方、退院後


「…たかが一泊二日の入院だったとはな」

後輩「だって足が完治してるかどうかの検査入院ってだけですもん」

「だからって何も24、25日にしなくても…」

後輩「…それは……先輩がイブの予定があるって言うから…」

「俺のせい…?」

後輩「………そう、です」

「…それは、深読みできてしまうけど…それでいいのか」

後輩「………」

「いや…答えさせるのも、男らしくないか。…後輩」

後輩「はい…?」

「俺、お前の事…好きなんだ」

後輩「……え…」

25 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:36:59 A7vYxd2E 23/28


「今年のイブは逃したけど毎年来るんだし。…そんでさ」

後輩「あの…!え…えと…その…!」

「よかったら、来年のイブは一緒にいたいんだ。だから…」

後輩「ちょ…!えぇ…っと…あの…!」

「俺と、付き合ってくれたらな…って」

後輩「…は…はい…っ」

26 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:38:13 A7vYxd2E 24/28


「ごめんな、プレゼント…何も用意できてなくて」

後輩「いいです…充分ですから」

「よかったよ、卒業までにいいきっかけができて」

後輩「先輩が行く大学、隣の市なんですよね…?」

「うん、でも電車で二十分ほどだよ……あっ」

後輩「あ?」

「…プレゼントできるもの、あった」ゴソゴソ

後輩「………?」

「これ…やるから、持っといてくれよ」チャラッ

後輩「これって…」

「大学の近くで叔母さんが大家やってるアパート、ゆっくり引っ越しすればいいからって…もうカギ貰ってたんだ。それ、合鍵だから」

後輩「…嬉しいです、ありがとう…先輩」

「ラッピングも何もしてなくて悪いな。せめてこれから、それをつけるキーケースでも買おうか」

後輩「サンタのバイト代、使っちゃうんですか」

「おう、それとメシくらい奢ってやるよ」

27 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:38:54 A7vYxd2E 25/28


後輩「ねえ、先輩…来年のイブに一緒に過ごす話ですけど」

「…うん?」

後輩「私もサンタ、なれませんか?」

「ああ…そりゃいいな。来年はお前と過ごしたいけど、そっちも気がかりではあったんだ」

後輩「ミニスカサンタやりますよ!」

「じゃあ、後ろで屈んで見とく」

後輩「いやー、ヘンターイ」

「はは…でも、さすがにミニスカートは寒いだろ」

後輩「厚手のタイツ履いたら、大丈夫ですよ」

「…タイツは黒、指定な」

後輩「いやー、ホントにヘンターイ」

「うっせ、寧ろ正常だよ」



(おしまい)

7 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 08:42:46 SNkM1JUo 26/28

てーい






・・・だろ?

21 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/12/13 16:25:51 KkenNoZM 27/28

期待

28 : ◆M7hSLIKnTI[] - 2013/12/13 16:45:55 LT9fXqMU 28/28

ちょっと早すぎただろうか

>>7
なぜバレた、まじで驚愕だ

>>21
期待もらったのにすぐ終わってすまぬ

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