御坂「二万人虐殺だとか第三次世界大戦だとか暗殺だとか……」
御坂「昔は忙しかったわね」ボー
御坂「平和になったのはいいけど、私の能力は弱くなって今じゃただの一研究者……独身」
御坂「……寂しいなぁ」シュン
元スレ
御坂美琴(21)「はぁ……暇だなぁ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1327887250/
御坂「黒子も佐天さんも何で学生結婚なんて……初春さんは何故かサイバーテロで捕まっちゃうし」
御坂「アイツなんて国際結婚……くっ」ゴツン
御坂「……あー、昨日の実験の報告書まとめなきゃ……」イソイソ
御坂「……はぁ」
朝
御坂「……はぅ」ムクリ
御坂「ヤバ……今日は早朝会議が……面倒臭いなぁ」
御坂「……」イソイソ
御坂「……ご飯食べる時間ない……」
御坂「いってきまーす」ガチャ
なんかすごめの研究所
研究者A「おい、御坂先生はまだ来てないのか?」
研究者B「まだだな。あの人朝弱いんだよ」
研究者A「マジかよ……いくら実績あっても、やっぱガキじゃ」
研究者B「おい」
布束「……」
研究者A「あ、あはは。どうも布束さん……」
布束「……会議は御坂さんの報告からよ。彼女が来るまでコーヒーでも飲んでなさい」スタスタ
布束「……あのバカ」ボソッ
御坂「お、遅れて申し訳ありません! あとおはようございます!」
布束「20分遅れよ。寝坊かしら?」
御坂「い、いや朝ちゃんと起きはしたんだけど、その……電車内で寝ちゃって……」
布束「寝坊ね」
御坂「……うん」
布束「敬語」
御坂「……はい」
研究者A「それでは会議を始めます」
研究者A「まずは御坂先生から、先日行った『実験用マウスに対する筋ジストロフィー治療実験』の報告を」
御坂「は、はい!」
御坂「それでは──」
昼休み
御坂「……あぁ疲れた」
婚后「──あら、美琴さん?」
御坂「……ん。光子? 久しぶりー」フリフリ
婚后「お疲れのようですわね」
御坂「最近忙しかったからねー。一応一段落はしたけど、明後日からまた実験三昧よ」
婚后「……」
御坂「光子も大変そうね」
婚后「えっ?」
御坂「目の隈がヤバいわ」
婚后「えぇっ? マジですの!? いやですわ私ったら、美琴さんの前で」アセアセ
御坂「いーよー、気にしないでよそんなの。私らの仲じゃないの」
婚后「は、はいぃ」カァ
御坂「それにしても──」
婚后「?」
御坂「今の立場だから思うけど、学園都市って案外住みにくいよね」
婚后「……あぁ、まぁ……そうですわね」
婚后「子供のうちは居心地がいい──良かったのですけれど……」
御坂「能力消えたらスキルアウト達も結構危ないしね」
婚后「はい。私いつも自宅まで送ってもらっていますわ」
御坂「……なに?」
婚后「夜道を一人で歩くのが怖いの何の……何ですか?」
御坂「……送ってもらっている?」
婚后「は、はい」
御坂「誰に?」
婚后「ど、同僚の研究員の方ですわ……」
御坂「……あーあー、光子も結局そっち側ですかー」
婚后「な、何ですのそっち側って!?」
御坂「黒子もそうだったわ。気付いたら男作って、まるで私が──」ブツブツ
婚后「美琴さんっ!」
婚后「その人は大丈夫ですから! 女性の方ですから!」
御坂「そうよ。佐天さんもそんなこと言ってたのよ。『やだなー御坂さんってば。そんな人私にはいませんよー』って」
御坂「その影で何故か偽海原とよろしくヤってたみたいですけどねっ!」ダン!
婚后「大丈夫ですから! 私美琴さんが一番ですから!」
御坂「ハイハイそうやって──え?」
婚后「失礼しますわ!」バタバタ
御坂「…………え?」
帰り道
御坂「大変な1日だった……」
御坂「明日は休み貰えたんだっけ? 明後日からのこと考えたら憂鬱だけど、寝て過ごそ」テクテク
御坂「……あら?」
打ち止め「……」ボー
御坂「……ラストオーダー?」
打ち止め「──ぁ、お姉様?」キョトン
御坂「どうしてこんな公園に……病院抜け出したの?」
打ち止め「お姉様……あの人は、あの人はどこ?」
御坂「…………」
打ち止め「分からないの、ミサカじゃあの人の居場所が分からないの」
打ち止め「お姉様は、何か聞いてない?」
御坂「……いや」
御坂「知らないわ」
打ち止め「…………」
自宅
ガチャ
御坂「ただーいま、っと。誰もいないけどね」
御坂「あー疲れた。本当に、最後の最後に一番会いたくない子に……はぁ」バタン
御坂「……はぁ」
プシュ
グビグビ
御坂「あーおいし。やっぱ仕事終わりのお酒はおいしーわね」
御坂「打ち止めもさー。あんなやつさっさと忘れなさいよねー」ゲップ
御坂「そりゃ改心したのは分かるし、理不尽だったけどさぁ……」
御坂「……もう、仕方ないじゃない……」
御坂「一方通行……あの、馬鹿野郎」グビ
御坂(二年前、能力を失った一方通行は、かつて再起不能にしたスキルアウトの集団にリンチを受けて……)
御坂「……私、何やってんだろ」コツン
御坂「はぁ……暇だなぁ」
翌日
御坂「……はうっ!」ビクッ
御坂「あ、朝か……いや昼だ」
御坂「貴重な休日の時間が無駄に……まぁ予定もないからいいんだけど」
御坂「…………」
御坂「……やな夢見たわ……」
御坂「やっぱ出掛けよう」
御坂「ここら辺に来るの久しぶりねー」テクテク
御坂「あ、あの自販機まだあるんだ」タッタッ
御坂「懐かしー、相変わらず凹んでるし。また誰かのお札呑んだんだろー?」ツンツン
御坂「あはは」
女子中学生A「あの人自販機と話してる」
女子中学生B「怖いねー」
御坂「……おっと。ほほほ」
御坂「さて、一通り回ったら用がなくなっちゃったわ」
御坂「元々予定立ててたわけじゃないから当然なんだけどね」
御坂「明日も早いし、帰ろっかな」
御坂「それに……」
ガサゴソ
スキルアウト「ヒャッハー!」
御坂「そろそろこういうのも出てくる時間だもんね──っ」
御坂(かつてレベル五と呼ばれていた七人の内、大半がその能力を大きく劣化、あるいは無くしていくことになった)
御坂(一方通行と食蜂操析は完全に失い、私と麦野沈利は劣化)
御坂(第二位と第六位は行方不明の生死不明)
御坂(例外はただ一人──)
御坂「……ふぅ、こんなもんかしら」パンパン
スキルアウトA「つ、強ぇ」ピクピク
スキルアウトB「何の能力だチクショー」グッタリ
御坂「レベル二の発電能力よ。もしかしたらあなた達のお仲間にもいるレベルじゃないかしら」
スキルアウトA「ざけんなババァ、これが」
ゲシゲシ
スキルアウトA「ざ、ざけんなお姉さん、これがレベル二の力かよ……」
御坂「そうでもないわ。操作できる電圧は5000vまで、ちょっと強い静電気程度だけど──」ブン
バキィッ!
スキルアウトA「なっ! コンクリートの壁が一撃で!?」キョウガク!
スキルアウトB「あの女何て怪力だ!」キョウガク!
御坂「それとは関係なく、普通に鍛えた拳でぶん殴れば誰だって倒せるわ」
スキルアウトAB「「能力関係ねぇっ!?」」
御坂「煩いわね。そら、ジャッジメントやアンチスキルが来る前に行きなさい。きっと誰か通報しちゃってるわ」
スキルアウトA「い、いいのかよ? 今俺たち見逃したら、仲間たちが黙ってないかもだぜ?」
御坂「……そうね。じゃあ、それまでにあなたたちはこんなことするのを止めなさい」
御坂「……アイツをやった奴らも、捕まったあとどうなったか分からないし……」
スキルアウトAB「……?」
御坂「ほら行く」シッ
スキルアウトAB「「はいぃ!?」」スタコラサッサ
御坂「……一方通行をリンチした奴らは……逮捕後行方不明……」
御坂「暗部はまだ存在する……なのに私は……っ!」
??「そこの根性なし!」
御坂「!?」ビクッ
削板「通報を受けて来たアンチスキルだ! 根性入れてそこを動くんじゃ──何でぃ、第三位じゃねーか!」
御坂「……アンタ……っ!?」
御坂(唯一の例外……第七位)
御坂(そして黒子の──)
削板「──それで、その根性なしたちは逃げちまったのか?」
御坂「そうよ。まぁそれなりに私が根性入れといたから、再犯はないと思うけど」
削板「そうか。お前が言うならそうなんだろう! 信じるぜ! 第三位」
御坂「相変わらず適当ねぇ。っていうか、もう私第三位じゃないわよ」
削板「ん? いやいや、お前は昔から根性あるやつだったからな! 俺にとってはずっと第三位だ!」
御坂「言うほど付き合いないでしょう……黒子は元気?」
削板「おう! 毎日根性あるぞ! 今度ウチ来るか? アイツも喜ぶ」
御坂「……まぁ、そのうちね。最近立て込んでてさ──」
自宅!
ガチャ
御坂「誰もいないけど、ただーいまっと」
御坂「……はぁ、黒子は毎日元気ですか。いいことですね……」
御坂「……っ!」カァ
御坂「あーもーお酒! 仕事はしてないけどお酒飲む!」バタバタ
御坂「──ふぅ……男なんて……っ!」グビグビ
ピロリロリン
御坂「あ゛? メール?」
御坂「どちら様で──げっ!」
御坂「アイツだ……」
御坂「…………」ブルブル
ピッ
当麻『よっ、久しぶりー。元気だったかー?』
当麻『研究所で働いてるんだよな。やっぱ御坂はエリートだよなぁ。こっちは一年経った今も職場に慣れずにどやされる日々だぜ』
当麻『で、来週辺りそっち行けそうだから、会ったらよろしくなー』
御坂「来週……来る?」
パチッ
テレビ『──続いてのニュースです。イギリス王室の第二夫妻が来週、来日する予定が──』
テレビ『──イギリスに帰化し、昨年第二王妃と結婚した上条当麻様が──』
御坂「……王子様……はぁ」
御坂「会えても話せねっての……そういうとこ自覚たりないんだから……」
御坂「……寝よ」バタリ
御坂「…………」
御坂「…………」
御坂「…………」
御坂「……当麻」ギュ
なんか飲み屋っぽいとこ
御坂「あー、ついに明日……あいつが来る……」ガクッ
婚后「美琴さん? 何かお悩みですの?」
御坂「んー、いやまぁ……明日、昔好きだった人に会うかもしんないんだけどねー」
婚后「」ガタッ
婚后「……そ、そうですか……」
御坂「……まぁ、多分会えないと思うんだけどね」
御坂「でももしあったら、何か色々恥ずかしくてさー」
御坂「能力弱くなって立場変わって……でも私自身は昔と何も変わってない気がするの」
婚后「……」
御坂「駄目で、弱くて、流されてばっか……」シュン
御坂「……研究所のみんなも私のこと馬鹿にして……」
婚后「美琴さん……」
婚后「……私は、美琴さんのこと好きですわよ」ポッ
御坂「……うん、ありがとう」
婚后「昔から、好きでしたのよ?」カァ
御坂「……何よ、そんなの──」
婚后「その私が言うのですから間違いありませんわ」
婚后「美琴さんは昔より、ずっと魅力的ですわよ」クスッ
御坂「光子……酔ってる?」
婚后「ふふ、本当に──綺麗ですわ……」ギュ
御坂「あっ──」
翌日!
御坂「昨日はえらいはしゃいじゃったわ……」
御坂「……っ」カァ
御坂「……ん。それにしても静かね。仮にも王族が来るんだから、町中パレードでも起きそうだけど──」
御坂「怖くて最近ニュース見てなかったけど、やっぱ学園都市には来れなかったのかな?」
当麻「おーい、ビリビリー」フリフリ
御坂「普通に街中にいたーっ!?」
御坂「ちょっ、アンタ──何ナチュラルな服装で溶け込んでんのよ!?」
当麻「え? 何言ってんだよ。こんなとこで正装してたら逆に目立つじゃん」
御坂「目立ってよ! 遠くからチラッとアンタの顔覗いて帰るつもりだったのに!」
当麻「おいおい、そりゃないぜ。こっちは久しぶりに故郷の空気吸いに来てんだからよ」
当麻「まずは白井のとこ行こうぜ、今は削板か」
御坂「マジで?」
当麻「あの時期は俺も学園都市出たり帰化だりでバタバタしててさー。まぁアイツは俺からの祝辞なんかいらないかも知れないけど、とりあえずな」
御坂「そういうつもりなら事前に言いなさいよ。……もう」ピッポッパ
御坂「──もしもし? 黒子?」
御坂「ってアンタ、一人じゃないでしょう? お供の人はどうしたのよ」
当麻「お供って、漫画じゃないんだから。や、キャーリサの奴が、せっかくの生まれ故郷何だから今日くらい一人で羽を伸ばせってよ」
御坂「はぁ、呑気な奥さんだこと。あんた一人にしたらそこらじゅうに妾腹の子が出来ちゃうじゃないの」
当麻「人聞きの悪いことを言うな! あいつにも同じこと言われたけど」
当麻「っていうか、そうは言っても隠れて護衛はついてるみたいだぜ。俺が浮気したらもろとも撃ち殺す気らしい」
御坂「どこが護衛よ! 私今危ないじゃん!」キョロキョロ
根性の家
黒子「まぁお姉様! いらっしゃいませ! お久しぶりですの」
黒子「結婚してからあまりお会い出来なくて、黒子寂しかったですの」
御坂「いやーその……最初は新婚さんの邪魔しちゃ悪いかなって思っただけなんだけど、それから間空いて何となく気まずくてさ」
黒子「そんな私たちの間で気を遣わなくても……それにしても」チラッ
当麻「よ、よぉ。久しぶり」
当麻「結婚してんだよな。かなり遅れたけど、おめでとうな」
黒子「どうもですの。そちらもまぁ──ふふ、王子様になられたそうで……プッ」
黒子「お、おめでとうごさいますわ……プフフフフッ!」
当麻「わ、笑いすぎだろ!」
黒子「いやだって! 王子様ですの! 王子様ですのよ!?」
当麻「ちくしょー! ステイルと同じ反応しやがって……」
当麻「──いいぜ、お前が王子様に妙な期待を込めていたってんなら、まずはそのふざけた幻想をぶち壊す!」
黒子「アハハハハハハハ!?」
当麻「」
御坂(楽しそうだなー)
当麻「くそー。白井のやつ、散々人のこと笑いやがって」テクテク
御坂「まぁ知り合いがいきなり王族になったらねー」スタスタ
当麻「にしたって一応礼儀ってやつが……まぁいいけどよ」ブツブツ
御坂「次はどうする? また誰かに挨拶?」
当麻「……そうだな。一応そのつもりだけど、御坂」
御坂「?」
当麻「終わったら一緒に行こうぜ」
当麻「あいつの……一方通行の墓参りにさ」
御坂「…………うん」
一方通行のお墓!
カチャン
御坂「……」ジー
当麻「いくつか燃え尽きた線香があるな。やっぱ誰かしら来てくれてんだよな」
御坂「まぁ……命日だしね」
当麻「命日でも、来ない人には来ないだろ」ガサガサ
御坂「……そうね」
御坂「……打ち止めは来たことないはずよ。……あの子は、あの日あったことを忘れているから……」
当麻「…………」
御坂「お墓の管理は番外個体と100032号がやってる。彼女たちが自分から言い出したの」
御坂「本当……変な関係よね、あの子達」
御坂「──ねぇ、私はどうしたらいい?」
当麻「えっ?」
御坂「高校時代、私が論文を書いたのには、やっぱりあのことがあったからだと思う」
御坂「贖罪のつもりも少しはあったけど、一番は多分、私が一方通行を許すため」
御坂「その自己満足のために、私は筋ジストロフィーの治療法に関する研究を始めたの」
御坂「でも──」
当麻「……」
御坂「……死んじゃったら、許すも何もないじゃない……」
御坂「もう……私が研究を続ける意味が分からないのよ」
当麻「御坂、それは……」
??「──foolish。そんなことで悩んでいたの?」
御坂「!?」
布束「……」
御坂「布束……さん」
当麻(誰? 目怖っ)
布束「どうも最近腑抜けていると思ったら、そういうことだったのね」
御坂「……」
布束「」チラッ
当麻「?」
布束「……そう、あなたが上条当麻」
布束「regrettable。もう結婚してるのか。中々いい男じゃない。イギリスの王女もいい趣味だわ」
当麻「え、と。ど、どうも……?」
御坂「……何しに、来たの?」
布束「決まっているでしょう。お墓参りよ」スッ
御坂「……」
当麻「……」
布束「……」カチャン
布束「ended up、私は直に彼と話すことはなかったし、実験中の彼しか知らなかったのだけれど」
御坂「……」
布束「あなたたちとはどういう風に付き合っていたのかしら?」
当麻「えーと。色々、一緒に戦ったり、居候の面倒見てもらったり?」
御坂「……妹達が世話になったわ」
布束「そう。友人だったのね」
当麻(ちょっと違う)
御坂(全然違う)
布束「御坂美琴」
御坂「何よ?」
布束「計画の初期段階にいた私は、あなたのDNAマップを手に入れるのに加担したわけだけど」
当麻「!」
布束「というかむしろ首謀者だったわけだけど」
布束「あの時、あなたはリハビリに励む患者を見て、彼らを助ける為にDNAマップを提供したんじゃないのかしら?」
御坂「……忘れたわよ、そんなこと」
御坂「そうだとしても、まんまと口車に乗せたあんたたちが言うことじゃないわ」
布束「そうかしら。そうね、それが言い訳や言い逃れでないのなら、そうでしょうね」
御坂「……何ですって?」
布束「自分の研究テーマにも自信を持てない人に、誰がついて行こうと思うのかしら?」
御坂「!?」
布束「理由はどうあれ、今のあなたは研究者失格だわ」
御坂「っ!」
布束「彼の死があなたの研究から意味をなくしたのなら、新しい理由を探してやればいいじゃない」
布束「研究なんてそんなものよ。途中で意味を変え理念を変え、それでも最終的には結果を出すの」
御坂「……」
布束「……少なくとも、あなたが今全部やめたら、ここ数年のあなたの努力は無駄になるわよ」
布束「そうなれば彼も、犬死にだわ」
布束「……失礼するわ」スタスタ
御坂「──っ!」ギリッ
当麻(全く会話に入れなかったぜ)
自宅
ガチャ
御坂「……ただいまー」
婚后「お帰りなさい美琴さん!」
御坂「光子……」
婚后「美琴さん……? 何かあったんですの?」
御坂「うん、私──もう分かんないや」ギュ
婚后「!? み、美琴さん! 私そんな──ぁんっ!」
御坂「私は──」
御坂(私は何のためにここにいるんだろう……?)
御坂(好きな人も、許せない奴も、もういないのに……)
研究所!
御坂「……はぁ。最近私、ため息多いなぁ」
御坂「……どうでもいいけどね」
布束「」ガチャ
御坂「……」
布束「隣、いいかしら?」
御坂「どーぞー」
布束「ありがとう」ガタガタ
布束「そうそう、昨日の話の続きだけど」
御坂(もう放っといてよ……)
御坂「……何?」
布束「私はこの研究に、あなたに対する謝罪も兼ねて参加しているわ」
御坂「…………えっ?」
布束「あなたが、無意味な研究がどうしても辛いと思うのなら」
布束「どうか私の贖罪のために、研究を続けてはくれないかしら?」
御坂「──な、何よ会って早々」
御坂「昨日は散々罵倒してくれたくせに」
布束「あれはあなたがあまりにも甘えたことを抜かすからよ」
布束「そっちの謝罪をするつもりはないわ」
御坂「ああ、そうですか」
布束「ただ、せっかくの才能を溝に捨てるのは勿体ないと、そう思うのよ」
布束「あなたならきっと、この研究を最後までやり通せるわ」
御坂「……何か、また上手く乗せられてる気がするけど……」
布束「」プイッ
御坂「まぁ、どうせやるなら、気持ちよくやりたいもんね」
御坂「──いいわ」
御坂「別にもう気にしてなかったけど、そこまで言うならあなたのこと許してあげる」
御坂「だから私に力を貸して? 布束さん」スッ
布束「──ええ、喜んで」ガシッ
ちゃんちゃん
489 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/01/31(火) 02:19:53.38 8bP7JtNB0 50/55へっ?
491 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/01/31(火) 02:20:28.65 D4Ml+vj60 51/55せめてむぎのんはどうなったのか教えてくれよ
たきつぼのおはか!
浜面「結局、長くは生きられなかったな……」
麦野「滝壺……ごめん! 浜面もごめんなぁっ!」グスッ
浜面「麦野……謝んないでくれよ」
麦野「だって、私がこいつに無茶させてなきゃ、もう少しくらい生きられただろ?」
麦野「お前と一緒にさぁ……」グスッグスッ
浜面「いいんだよ……。短くても、俺たちは幸せだったよ。ごめんな」ギュ
麦野「うぅ、ああぁぁぁっ!」ギュー
ちゃんちゃん
499 : ◆5HUl1Nwu5Ewo [s... - 2012/01/31(火) 02:29:28.10 ExzoTtS70 54/55何でこんな鬱展開何ですかやだー
501 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/01/31(火) 02:34:47.91 3HnOim+FO 55/55布束さんってよくみたらえろい身体してるなって思って立てました
でも婚后さんと御坂の絡みを妄想するのが一番好きです
保守支援ありがとうごさいました