449 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:37:08.98 uxDCLrg0 1/287



一方通行(そろそろこの味にも飽きてきたし…変えてみるか…新製品は…)

ガシャガシャガシャ

一方通行(…やっぱ8本が限界か…重てェ…、いや、あと1本くらいなら…)




「お兄様…」




一方通行「…………………へ?」

カシャーン カラカラカラ

元スレ
一方通行「入れ替わりだよってミサカはミサカは説明してみる」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1270661230/

451 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:39:08.54 uxDCLrg0 2/287

???「あわわっ、缶コーヒーが…」トテテテ

一方通行(………夢か?)

???「えっと…あ、ありました…」ヒョイ

一方通行(………目の前に…)

???「どうぞ、お兄様…」オズオズ

一方通行(セーラー服を着た……俺が…いる…)

???「あの、お兄様…?どうされました?」キョトン

一方通行「いや、ないない。超電磁砲じゃあるまいし、クローンとかそンな」

452 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:41:16.59 uxDCLrg0 3/287

???「あ、はい…私、お兄様のクローンの百合子と申します」ペコッ

一方通行「………マジかよ…」ハァ

百合子「えっと、驚かせてしまって大変申し訳ありません。お兄様が現在居住地にしているマンションに行く途中だったのですが
    このコンビニに入っていくお兄様をお見かけしたので…」

一方通行「…その話はあとで聞く。先出てろ、会計してくる」

百合子「は、はい…あ、この缶コーヒーもカゴに入れてしまっていいのですか?」

一方通行「あァ、………おい、お前もなンか飲みたいもン入れろ。家行く前に外で話聞かせてもらうからな…」

453 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:43:07.97 uxDCLrg0 4/287

百合子「えっ、…え、いいんですか?…あわわ、ありがとうございます、では、えっと、えっと…あぁ、どうしましょう…どれにしよう……」オロオロ


カラン


百合子「ふぇ?」

一方通行「とっとと決めねェから勝手に入れたぞ」

百合子「あっ、はい!ありがとうございますお兄様っ」ペコッ

一方通行「…ちっ…」

455 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:45:10.33 uxDCLrg0 5/287

公園

一方通行「ほら…」

百合子「お紅茶…えへへ、ありがとうございます…、お兄様に初めていただいたもの、初めて飲むお紅茶…えへへ…」テレテレ

百合子「ん、んむ……ふは、…おいしいです!…これがお紅茶…」ゴクゴク

一方通行「で、なンで俺にクローンがいるンだ?で、もってお前のその格好はなンだ?なンでセーラー服なンか着てンだよ」カシュ

百合子「あわわ、質問攻めですね…えと、あの、順を追って説明させていただきますと…
    なぜ、第1位のお兄様を差し置いて第3位の御坂様のクローンがいたのでしょうか?」

一方通行「質問返しかよ」

百合子「はう、ご、ごめんなさい…」シュン

458 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:48:19.06 uxDCLrg0 6/287

一方通行「あーあー…ったく…、第1位の俺や第2位の野郎でもDNAマップは入手していた…ってことか?くそっ、いつの間に…」

百合子「はい。その通りです。ですが、双方ともクローン製造には不向きという結果が出たので計画は頓挫。そして、御坂様で成功、という流れです」

一方通行「製造には不向き…ってお前は俺のクローンだろ?成功はしてンじゃねェのか?」

百合子「いえ、失敗です。私、性別は女性なんです。まぁ、一応、本当に女か一体作って確かめてみようぜ。というノリですね。
    このように男性であるお兄様の細胞からは女性のクローンしか生まれないことが判明してお兄様のクローン計画は頓挫」

一方通行「そっちの方がおかしいだろ…」

百合子「第2位の方のクローンは能力の発現が一切ありませんでした。ですのでこちらはすぐに処分されました。そして御坂様から妹達が生まれたのです」

460 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 00:58:50.27 uxDCLrg0 7/287

一方通行「てめェはなンで処分されなかった。第2位は処分だろ?」

百合子「一応、能力の発現が見られましたから。私はレベル3程度のベクトル操作が出来ます。珍しい能力なので保険も兼ねて処分は免れたんだと思います」

一方通行「へェ?」

百合子「演算にやや時間がかかりますが反射を設定することも可能です。あんまり質量が大きいと難しいんですけど…。あ、普段は紫外線の反射だけしています。
    私も培養器で陽の当らない暗室にいたので真っ白になっちゃったので…。えへへ、お兄様とお揃いです…」

一方通行「そォかい。ま、制限付きの今の俺よりは優秀じゃねェの?」

百合子「お誉めに預かり光栄です。えへへ…お兄様に誉められてしまいました…えへへ…」テレテレ

一方通行「で、その処分を免れたお前が今になって俺のところに現われた理由は?」

462 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:00:44.45 uxDCLrg0 8/287

百合子「えっと、一言で言うと「用済み」ってことです。能力の発現が確認されて保険として最近まで培養器の中にいたのですが、絶対能力進化実験中に
    研究所がいくつも潰され、また実験も完全に中止、解体され、さらに妹達の治療、調整と重なり私のいた研究所が資金難に陥ったため
    私の調整や維持にまで手が回らなくなり結局はお荷物になってしまうだけなので放り出されたわけです。処分するのにもお金かかりますし」

一方通行「あっそォ。で、お前は調整とか平気なのかよ?」

百合子「妹達と違って私は、生まれてから長い年月を培養器でゆっくり育ちましたから急激に成長させられた彼女たちと比較したら結構安定してる方です。
    まぁ、お兄様に合わせるように、少し投薬を受け、妹達で使用した学習装置の改良版の処理も受けましたが…。
    一言で言うと「これだけすりゃお前一人ででも生きていけるだろ」ということです」

一方通行「じゃー勝手に一人で生きてろ」

百合子「私も、最初はそう思ってました…。でも、ダメですね…、なんだかよく解らないのですが、心がぽっかり空いたように、虚しいというのでしょうか?
    世界の中にいるはずなのに、私はそこにいる人や物とは何かが確実に違って…いてはいけない存在なのだと、強く示されたような感じで…。
    街で、スキルアウトさんに絡まれたんです。お兄様と同じ容姿なので間違われてしまったようで…、そこで私のオリジナルの存在に気付きました。
    『学園都市第1位の能力者、一方通行』。私の、オリジナル…。そうだ、この人に会おうって…」

463 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:02:21.11 uxDCLrg0 9/287

一方通行「………」

百合子「会いたい。この人に会いたい。って想いが急に増大して、心を支配していきました。お兄様に会えば私はこの、心のおかしな部分を埋められる。
    いてもいい存在になれる。…なんだかそんな気持ちになったんです。それで、「最強の能力者一方通行」と自分のこの容姿を頼りにお兄様探しを
    してました。そして、ご親切な方からお兄様がこの先のマンションに住んでいらっしゃると教えていただきまして…。
    道中、ふと目をやった先のコンビニに入っていくお兄様を見つけた次第です」

一方通行「………ふン」

百合子「私の想像以上にお兄様はお優しくて、百合子は本当に幸せです」

一方通行「ブハッ。…俺のどこが優しいってェ?」

百合子「飲み物を買って下さいましたし、公園へ行く間も車道側を歩いて私を守ってくれましたし、夜で視界も悪くて足元をよく見てなかった私に
    転ぶ危険性を提示してくれました。お陰で回避出来ました。それに、今も…」

一方通行「あァ?」

464 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:03:05.84 uxDCLrg0 10/287

百合子「私の話を、真剣に聞いてくださってますし…えへへ…」

一方通行「…ちっ…」スクッ

百合子「あ、あわわ、急に立ちあがってお兄様どちらへ!?」

一方通行「帰ンだよ」

百合子「待って、待ってくださいお兄さ、キャッ」ズベッ

一方通行「ン?」

465 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:03:57.99 uxDCLrg0 11/287

百合子「こ、転んでしまいました…あう…痛いです…」シュン

一方通行「あァもう!」スッ

百合子「はぅ?…あ…」

一方通行「俺の気が変わンねェうちに掴まれってンだよ。ちっ、だから足元よく見ろってンだ…」

百合子「あ…ありがとうございます…、わ、わ…お兄様の手に触れてしまいました…温かいですね…」テレテレ

一方通行「あのよォ…その「お兄様」ってェのやめてくンね?」

466 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:06:39.30 uxDCLrg0 12/287

百合子「?…あぅ?えと、お兄様はお兄様ですので…」スクッ

一方通行「なンか他にあンだろォよ、呼び方ってのが…。そのまま「アクセラレータ」でもいいし」

百合子「うぅーん………」



百合子「お兄ちゃん?」


一方通行「ブバッ」

467 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:07:23.50 uxDCLrg0 13/287

百合子「にぃに?兄上?…どれが御所望でしょうか?」

一方通行「最初のでいい…」

百合子「はいっ、お兄ちゃん♪」

一方通行「一番最初のだ!!」

百合子「あ、お兄様ですね。…あれ?でも、お兄様はご希望ではないのでは?…あれ?…??」キョトン

一方通行「あーあーあー!もうその話はいい!帰ンぞ!」グイッ

百合子「ひゃ、わ…、わ、私も行っていいんですか?」

468 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:08:09.14 uxDCLrg0 14/287

一方通行「はっ、何を今さら。お前、そもそもマンションが目的だったンだろォが」

百合子「は、はい、えと、そうですが、あの…」

一方通行「それに、俺といりゃァお前の言う「いてもいい存在」ってのになれンだろォ?」

百合子「は、はいっ!!あの、それって…それって…あわわ…」

一方通行「お前も、俺にとっちゃ守る対象なンだよ」

百合子「うわ、わ、嬉しいです!ひゃぁ…ど、どうしましょう…顔が熱いです…わ、わわ、お兄様見ないでくださいぃ」テレテレ

469 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 01:08:43.31 uxDCLrg0 15/287

一方通行「ふン…行くぞ…あと、足元見ろよ、お前危なっかしいからな」

百合子「はいっ」

一方通行「…………」トコトコ

百合子「お兄様」

一方通行「なンだよ」

百合子「呼びたかっただけです…、えへへ…私、お兄様のクローンで良かったです…」テレテレ

485 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 16:56:39.87 uxDCLrg0 16/287

黄泉川宅


黄泉川「あ、一方通行が二人…じゃん…」

芳川「あら、セーラー服着て可愛いわね、似合ってるわよ」

打ち止め「わー、どういうことどういうこと?ってミサカはミサカはまさかの一方通行双子説をここに提唱してみる」

百合子「は、初めまして皆様…私、えっと、お兄様のクローンの百合子と申します。えと、えと…あの、お兄様…」チラッ

一方通行「つーわけだ。そこで拾ったンでなァ。こいつもここで厄介になるぜ?」

黄泉川「へ、あ…うんうん、それは構わないじゃん」

486 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 16:57:28.40 uxDCLrg0 17/287

芳川「キミにもクローンがいたとはね…知らなかったわ…」

打ち止め「でもでも、どうしてあなたはそんな服を…ってミサカはミサカは正座してて礼儀正しいセーラー服一方通行に違和感を禁じえなかったり…」

百合子「え?えと、変、ですかね…?女の子なのでセーラー服ってなんだか嬉しいんですけど…。あ、この服は研究所の近くの高校から研究員さんが
    拝借したものを私が譲り受けました…」

黄泉川「え、一方通行ってば女の子だったじゃん?いやーてっきり男の子かと…めんごめんごー」

一方通行「ちげェよ。俺の細胞からはどーいうわけか女しか生まれないらしくてな、だから俺のクローン量産は中止になって超電磁砲に引き継がれたンだとよ」

芳川「そんなことがあったのねぇ…」

487 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/23 16:58:23.97 uxDCLrg0 18/287

打ち止め「じゃぁユリコは私の先輩みたいなものなのかなってミサカはミサカは仲間が増えたことを素直に喜んでみたり!」

百合子「生まれたのは私が先ですが学習装置の導入や完全な目覚めは打ち止めさんよりもずっとあとなのでどちらかというと打ち止めさんの方が先輩かと…」

芳川「それにしても興味深いわね。色々話聞かせてもらってもいいかしら?」

黄泉川「ここに住むのは構わないけど、あんたに危険性がないわけじゃないからね。害がないか判断させてもらうじゃん」

百合子「あっ、はい…!構いません!よろしくお願いします」ペコッ

一方通行「ふン、俺は風呂行ってくる」スタスタ

打ち止め「あー!ミサカも!ってミサカはミサカはお風呂場に向かうあなたを追いかけてみる」トタタタタ

497 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 00:04:30.57 naeG31s0 19/287

風呂

打ち止め「へー、そんなことがあったんだーってミサカはミサカは湯船に浮いたアヒルさんを突きながら感想を述べてみる」

一方通行「ったく、なンなンだろォなァ…、調子狂うぜ…」

打ち止め「あなたのクローンにしてはとても素直でいい子よねってミサカはミサカはシャンプーで
     髪の毛わしゃわしゃさせながらずーっと目を瞑ってるあなたに聞いてみる」

一方通行「お前らに使った学習装置の改良版みたいなもン使ったっていうからそれなンじゃねェの?」

百合子「いえ、私の性格については学習装置の影響を受けたものではないと思います…あれは言語や倫理、などの知識を植え付けるものですから…」

一方通行「じゃァなンだってンだァ?………ン?」パチ

498 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 00:08:23.61 naeG31s0 20/287

百合子「お兄様って元々こういう性格だったのですかね?」

一方通行「何してンだお前…っ痛!…うぐ、…ちくしょう…目に入った…」

百合子「わわっ、だ、大丈夫ですかお兄様、今流しますからっ」

打ち止め「お話終わったの?ってミサカはミサカはあの人にシャワーを浴びせてるユリコに訊ねてみたり」

百合子「はい。特に危険性はない、と判断していただけたようです」

一方通行「ァう…っ、…で、なンでここにいるンだよ!」バッ

499 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 00:17:35.49 naeG31s0 21/287

百合子「あ、えっと…ついでにまとめて風呂入ってきなさいとのことで…、お兄様、泣かないでください、あわわ…どうしましょう…」オロオロ

一方通行「泣いてねェよ!!!つーかいくら風呂が広いからって3人は無理あるだろォが…ったく…」

打ち止め「あなたって本当に女の子なのねってミサカはミサカはユリコの全身を見ながら納得してみたり。でもお胸はぺったんこ」

百合子「ちょ、ちょっとはありますっ!ほら!ちょっとふにふにしてるんですから!ねっお兄様!」

一方通行「見せつけてくンな!自分の貧相な身体見せられたって嬉しくねェンだよ!」

百合子「でも、ほら、ちゃんと私胸ありますよね!ありますよねお兄様!」ギュッ

500 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 00:26:56.88 naeG31s0 22/287

一方通行「手を掴んで触らせるな!痴女かお前は!!」

百合子「ふぇ、…う…私だって…女の子、なんですぅ…」グスッ

一方通行「あーあーあー!!もう!はいはいちゃンと胸ありますね!女の子ですね!!すごいですね!あといい加減タオルでも巻いてろ!」バサッ

百合子「わぷっ」

一方通行「なンなンだよ、調子狂うぜ…」

打ち止め「何処行くのってミサカはミサカはお風呂場のドアを開けたあなたに聞いてみる」

一方通行「先上がらせてもらうぜ。あと百合子…」

507 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:08:56.52 naeG31s0 23/287

百合子「ひゃいっ!?」ビクッ

一方通行「お前はもう少し恥じらいってェの?そーいうの持て。解ったな」パタン

百合子「あ、お兄様…」

打ち止め「なんだか今日のあの人優しいねってミサカはミサカはアヒルを抑え込みながら…わぁ!」バシャン

百合子「お兄様はいつもお優しいのではないのですか?」

打ち止め「ツンデレさんなんだよってミサカはミサカはあの人の性格を分析してみたり。あ、そういえば、百合子の性格はあの人譲り、みたいなこと言ってたけど…」

509 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:09:52.85 naeG31s0 24/287

百合子「育った環境の差もあるからなんとも言えませんが…私はどうも、少し臆病のようです…」

打ち止め「…うーん…、でも確かにあの人は臆病かもってミサカはミサカは考えてみる」

百合子「私、実はお兄様のことそこまでよく知らないのです。絶対能力進化実験へ参加をしていたこと、妹達の上位個体であるあなたを守って
    負傷し今は能力が制限されていること。どれもおまけレベルの内容でした…打ち止めさん、よろしければお兄様のこと教えていただけませんか?」

打ち止め「…あなたのオリジナルの情報によりあなたがショックを受けるかもしれないし、あなたのアイデンティティーが崩壊するかもしれないけど、平気かな
     ってミサカはミサカは警告してみる。あなたがあの人の闇をどれくらい知っているか解らないけど、その情報以上に深い闇かもしれないよ
     ってミサカはミサカはさらに注意を促してみる」

百合子「大丈夫です。それでも、私、なぜでしょう…ずっとお兄様を好きでいれるという自信があるんです」

打ち止め「ユリコもあの人と同じで優しくて素敵な人なんだねってミサカはミサカはにっこり笑ってみたり」

511 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:21:30.27 naeG31s0 25/287

***

黄泉川「あれ?もう上がったの?早かったじゃん」

一方通行「あいつまで風呂入って来たから出てきたンだよ」

芳川「あぁ、百合子ちゃん?あの子本当にいい子ね。キミのクローンなのも納得だわ」

一方通行「はァ?」

黄泉川「大事にしてやらなきゃダメじゃン」

一方通行「ちっ…………、解ってンよ…」ボソッ

512 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:24:50.14 naeG31s0 26/287


芳川「アイスあるけど食べる?」

一方通行「いらね。あいつに食わしてやればいい」

黄泉川「何処行くじゃん?」

一方通行「寝るンだよ。色々あって疲れたンでね」




パタン

一方通行「ったく、なンなンだよ…。優しいだの、いい子だの…」

一方通行「…わけわかンねェ…」

513 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:29:39.63 naeG31s0 27/287

***

一方通行「ン……」

一方通行(…今、…何時だ…)モソモソ

一方通行「11時半…くァ…、…はふ……」ムニャムニャ

一方通行(…起きよ…)モソモソ


パタパタ

514 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:41:33.74 naeG31s0 28/287

一方通行(…お水…)トテトテ

百合子「あ、お兄様、おはようございます」

一方通行「ブハッ」

百合子「今、芳川さんと打ち止めさんに昼食をご用意していたんです。お兄様もよろしければどうぞ」ニコッ

一方通行「なン…、なンで、俺の服着て…エプロンしてン、ですか…?」ダラダラ

百合子「ぁわ、すみません!私の服、洗濯してまして…あれ一着しかなかったので…お兄様の服を拝借されていただきました…。
    あと、えと、エプロンなのはお料理の最中だからです…」

打ち止め「エプロン装備の家庭的一方通行が本当に見られるなんて…ってミサカはミサカは驚きとともにあの日の幻想が目の前で具現化されたことに感動してみる」

515 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:52:06.10 naeG31s0 29/287

芳川「クローンだから当たり前なんだけど、同じ服着てるとホント一方通行そのものね。ニコニコ笑ってるのもポイント高いわ」

打ち止め「二人並んでるとホントに双子みたいだねってミサカはミサカはカウンター越しに二人を交互に見てみたり」

一方通行「ほ、他の服着ろよ!!芳川や黄泉川がいるだろ!?」

百合子「そのつもりだったのですがサイズが合わなくて…あ、お兄様は目玉焼きとスクランブルエッグどちらがいいですか?」

一方通行「……………、目玉焼き…半熟がいい…」

打ち止め「ユリコって料理上手なんだよ!朝食のお味噌汁とか絶品だったよねってミサカはミサカはヨシカワに同意を求めてみたり」

516 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 01:58:08.98 naeG31s0 30/287

芳川「えぇ、昨晩「料理は私がします」って言い出した時はどうなるかと思ったんだけどね。炊飯器的な意味で。
   愛穂が使ってない新品同然の調理器具を綺麗に手入れしてたし、それにあの少ない材料でこれだけ作るんだもん。すごいわ」

百合子「はわわ、ひゃぁ…ありがとうございます…」テレテレ

打ち止め「夕食も今から楽しみだなぁってミサカはミサカはうっとりしながらワクワクしてみる」

一方通行「ふゥン…」

百合子「あの、お兄様はお肉を使った料理がお好きなんですよねっ。御夕飯はロールキャベツにしようと思っているのですが、お好きですか?」

一方通行「あ、あァ…」

百合子「良かったです、えへへ、頑張って作りますね!」

519 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:17:10.70 naeG31s0 31/287

***

打ち止め「いただきまーすってミサカはミサカは手を合わせてみる」

芳川「うん、卵の柔らかさが絶妙ね」

百合子「あ、ありがとうございます!…えと、お兄様…お口にあいましたか…?」

一方通行「……悪くはない…」

打ち止め「素直においしいって言えばいいのにってミサカはミサカは口に入れた瞬間あなたがピクリと反応したのをちゃんと見ていたり」

一方通行「うっせェな…………まァ、…うン…うまい、ぞ…」パクパク

520 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:31:45.98 naeG31s0 32/287

百合子「ひゃ、わ、わわ…ありがとうございます…嬉しいです…えへへ…」テレテレ

芳川「あ、そうそう。あなたの服と生活用品必要よね。この後あなたたちで買ってきなさい」

打ち止め「うん解った!ってミサカはミサカは元気にお返事してみたり」

一方通行「お気を付けて」

芳川「はいはい、あなたも行くのよ」

一方通行「ちっ」

521 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:32:25.50 naeG31s0 33/287

百合子「ありがとうございます。わ、私のために…」

一方通行「行ってもいいけどよォ…お前、その服だけはやめてくれねェか?」

芳川「表情で見分けはつくわよ?それに今はそれしかサイズ合うものないし…、上にコートでも羽織ってればいいんじゃない」

一方通行「どうも同じ服まで着られると客観的に自分を見てる感じでよォ…ニコニコ笑ってる自分が怖ェンだよ」

百合子「はぅ、あ…ご、ごめんなさい…」シュン

打ち止め「あなたってやっぱりデリカシーがないのねってミサカはミサカはあきれ顔で言ってみる」

522 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:35:41.38 naeG31s0 34/287

一方通行「…あ、あー…」

百合子「………」ショボン

一方通行「……ま、まァ…違う服、買えば…問題はねェからな…。ど、どンな服が欲しいンだよ…」ゴニョゴニョ

百合子「ひゃ…はい…えと…か、可愛い服着たいです…」

一方通行「他には?」

百合子「えっ、えと…女の子らしい服とか…」

打ち止め「どこのブランドがいいか考えてるんでしょ?ってミサカはミサカはあなたの今の脳内を暴露してみたり」

523 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:40:53.90 naeG31s0 35/287

芳川「とりあえず思いつく生活用品は買っておいてちょうだい」

打ち止め「はーい!ってミサカはミサカはごちそうさまも同時にこなしてみる!おいしかったー!」

芳川「ごちそうさま。私のコート貸してあげるからあなたはそれ羽織っていきなさい」

百合子「は、はい!ありがとうございます…、あ、あ…お皿私が片づけますので…!」

芳川「大丈夫よ。食器洗い機に入れればいいだけなんだから。私がやっておくわ。あなたたちは買い物行く準備してなさい」

一方通行「へーへー、…ン、ごっそさン」

524 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 02:43:44.96 naeG31s0 36/287

芳川「あなたが律儀に「ごちそうさま」言うなんて珍しいわね、ふふ」

一方通行「っせェよ…」ガタッ

打ち止め「…食器も自分で下げてる…ってミサカはミサカは今日は雨が降ってくるんじゃないか心配してみたり」

芳川「ホント素直じゃないわね。…百合子ちゃん、あなたもっと自信持って平気よ。あの子は素直じゃないだけで優しい子だから」

打ち止め「あの人、ユリコのことすごく大事にしようとしてるんだよってミサカはミサカはあの人の行動から導き出された答えを教えてみる」

百合子「わ、解りました…!」

533 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:50:48.73 naeG31s0 37/287

***


打ち止め「ユーリコー開けてもいい?って言いながらミサカはミサカは試着室のカーテンを開けてみたり」

百合子「ひゃわ!?きゅ、急に開けちゃダメですぅ」アワワ

打ち止め「ふわぁ…かっわいい!!ってミサカはミサカはあの人を手招きしながら感動してみる」

一方通行「あァ、…いいンじゃねェの?……いや、シフォン素材だと甘過ぎるから少し大ぶりのネックレスでもしてよォ、
     ブーツも少しかっちりしたモンの方がいいだろ?ほら…これとか合わせてみろ」

百合子「は、はいっ…」

打ち止め「あなたって結構服にうるさいのねってミサカはミサカは次々服を合わせて回ってる姿を見ながら溜息を吐いてみる」

535 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:56:00.35 naeG31s0 38/287

一方通行「黙れ。つーかてめェはあまり服に頓着しねェよな。そのワンピースばっかでよォ。飽きねェの?」

打ち止め「ミサカのこれは…うーん、なんていうか、初めてのお洋服で思い出が詰まってるのってミサカはミサカは感慨深げに言ってみる」

一方通行「つっても、ずっとそれもダメだろォが。少しくたびれて来てるし…、ま、ちょうどいいしお前もなんか選べよ。まとめて買ってやンよ」

打ち止め「いいの!?ってミサカはミサカは実はちょっとうずうずしてた事実をぶちまけてみる!」

一方通行「あァ」

打ち止め「わーい!ってミサカはミサカは子ども服サイズのとこに駆け込んでみる!」トタタタタタ

536 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:56:57.00 naeG31s0 39/287

百合子「あ、あの…お兄様…」

一方通行「あァ?全部合わせたか?」

百合子「は、はい…どうでしょうか…?」オズオズ

一方通行「ン、…まァ、いいンじゃねェの?…で、気に入ったか?」

百合子「はっ、はい!すっごく可愛くて、気に入りました!」アワワ

一方通行「そりゃよかったなァ。…店員さァン、こいつが着てンのそのまま会計すンで」

537 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:58:20.40 naeG31s0 40/287

百合子「へ、あ!?全部?全部いいんですか?」アワワワ

一方通行「俺が払うンだからいいンだよ。ほら、試着前に持ってったその候補の服もまとめて買うから店員に預けとけ」

百合子「わ、わわ…ありがとうございます」ペコッ

打ち止め「ねーねー!ミサカはこれ!これがいいってミサカはミサカは可愛いワンピースを見せびらかしてみる」

一方通行「わァったから、走るな。転ぶぞクソガキ」

打ち止め「はーいって返事しながらもミサカはミサカは走ることをやめないのだった!」

538 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:58:48.56 naeG31s0 41/287

一方通行「ったく…で、その服買うのか?」

打ち止め「買ってくれる?ってミサカはミサカは上目遣いであなたを見てみたり」

一方通行「それをちゃンと気に入ってるならな」

打ち止め「わー!やったーってミサカはミサカは試着室に駆け込んでみる」

一方通行「だァからドタバタすンなって…ん?どうした?」

百合子「ひゃう!?え、あ…ななな、なんでもないでしゅ、あぅ、ないです…」

539 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:59:24.14 naeG31s0 42/287

一方通行「髪飾り……?欲しいのか?」

百合子「えっと、あの…髪飾りならみなさんすぐ見分けつくかなぁって…」

一方通行「あァ…」

百合子「でっ、でもよく考えたらお兄様は杖ついてらっしゃいますし、チョーカーもしてますから、あの、私には必要ないかなぁって…えへへ」

一方通行「………」

打ち止め「着替えたー!どう!?ってミサカはミサカは試着室のカーテンをばさぁってやりながらモデルのように出て来てみたり」

540 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/24 16:59:58.91 naeG31s0 43/287

百合子「わぁ、打ち止めさんもすごく可愛いですよー」

打ち止め「やったぁ!ねぇねぇミサカもこのお洋服着て行きたいってミサカはミサカはあなたにねだってみる」

一方通行「…ン?あ、あァ、そーいうのは店員さンに頼め。…でェ?お前らここでの買い物は満足しましたかァ?」

百合子「はいっ、大満足です!こんな素敵なお洋服をたくさん買っていただけるなんて…!はぅぅ…」テレテレ

一方通行「そォかい。……じゃ、そっちのもこいつら着てるのも全部まとめてカードで…」

549 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 00:45:42.63 h4ACadA0 44/287

***

打ち止め「とりあえず、今必要な生活用品はこれくらいかなぁってミサカはミサカは買ったものを思い出しながら腕を組んでみたり」

百合子「なんだか、私、本当にみなさんと一緒に生活できるんですね…嬉しいです…」

一方通行「ま、なンか足りなくなったらまた買い足して行けばいいだろ。時間はいくらでもあるンだしよォ」

百合子「あ、…えと、…」

一方通行「ンァ?…どうした?」

百合子「ひゃ、あ、えと、えと、あ、あの、あわわ、あ!あっち、あっちのペットショップ見てみたいですっ…!」アワワワワ

550 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 00:46:45.22 h4ACadA0 45/287


打ち止め「あ、猫がいっぱいいるー!ってミサカはミサカは我先にと駈け出してみる!!」

百合子「あ、打ち止めさん…!!」

一方通行「…あー、はいはい。俺はここにいるから、好きなだけ見てこい」

百合子「あ、ありがとうございます!!」パタパタ

一方通行「………はァ…」

一方通行「………さて、と…」テクテク

551 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 00:47:57.44 h4ACadA0 46/287

ペットショップ


百合子「にゃ、にゃーにゃー…!」

打ち止め「にゃー!」

「にゃぁ」

百合子「にゃっ、にゃ、…にゃぁー」パタパタ

打ち止め「にゃぁあー!」

「にゃ」

552 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 00:50:02.16 h4ACadA0 47/287

百合子「にゃぁぁ…」

打ち止め「にゃーっ!」

一方通行「にゃァ」

百合子・打ち止め「「にゃっ!?」」ビクッ

一方通行「さっきからにゃーにゃーにゃーにゃーなにやってンですかァ?」

百合子「にゃ、にゃにゃ、にゃぁ…」

554 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 00:55:19.38 h4ACadA0 48/287

一方通行「いや、解ンねェから」

百合子「はわっ、わ、す、すみません…!こうすれば猫ちゃんと会話出来ると思って…!」

一方通行「あっそ…。百合子、ほら」ポスッ

百合子「へ?…開けて、いいんですか?」

一方通行「どォぞ」

打ち止め「なになに?ってミサカはミサカは包装紙を解いてる手元を覗きこんだり」

555 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 01:00:10.49 h4ACadA0 49/287

百合子「髪、飾り…」

打ち止め「お花の…これってあなたが選んだの?ってミサカはミサカは猫に懐かれてるあなたに聞いてみる」

一方通行「…ぱっと目に付いたの買っただけだ」

百合子「これ、わ、私が…いただいても…」

一方通行「そンなンで良けりゃァな」

打ち止め「付けてみてってミサカはミサカはあなたを促してみる」

557 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 01:34:20.73 h4ACadA0 50/287

百合子「はい……、えへへ……似合い、ますか?」ニコッ

一方通行「そンなンでいいのかよ?」

百合子「お兄様から頂いたものなら…なんでも嬉しいです…えへへ…」

打ち止め「可愛いー!ミサカもほしいなーってミサカはミサカは猫に登られてるあなたをじっと見てみたり」ジーッ

一方通行「前にネックレスが欲しいって騒いで仕方ねェから買ってやったら翌日ソッコーで無くしたのはどこのどいつでしたっけェ?」

打ち止め「う…ってミサカはミサカは納得してみたり…」

558 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 01:43:13.81 h4ACadA0 51/287

一方通行「はァい、打ち止めちゃンも解ってくれたとこで夕飯の材料買って帰ンぞ」

百合子「はいっ!…あ、お兄様…猫ちゃんがついに頭まで登ってしまってます…」

打ち止め「あなたって動物に好かれる人なのねってミサカはミサカは羨望のまなざしで見てみる」

一方通行「……、…はァ」スクッ

百合子「にゃーにゃー猫ちゃん降りておいでにゃー?」

一方通行「にゃァ」

打ち止め「「降りろ」ってことかな?ってミサカはミサカはあなたの猫語を解読してみたり!」

561 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 02:17:46.09 h4ACadA0 52/287

***

打ち止め「ごちそうさまでしたー!!ふわぁ、お腹いっぱいってミサカはミサカはお腹をさすってみる」

黄泉川「いやぁ、ホント助かるじゃん。帰って来てから支度するのって結構大変なんだよね」

芳川「あなた仕込みしてスイッチ押すだけじゃない…」

百合子「私なんかでよければ家事は任せてください。あ、黄泉川さん明日の昼食にお弁当作ろうと思ってるんですけど…」

黄泉川「ホント!?やったじゃん。学食のメニューも飽きて来てたじゃんねー」

一方通行「………」モキュモキュ

562 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 02:36:05.92 h4ACadA0 53/287

百合子「?」

一方通行「…ォかわり…」

百合子「ひゃ、は、はいっ!!」

芳川「あら珍しい」

黄泉川「味覚がおんなじだから一番好みの味付けなんじゃん?」

打ち止め「いつもより食べるのゆっくりだしおいしいんだね。ミサカももちろんおいしいと思ってるけど!ってミサカはミサカは食器を片づけてみたり」

一方通行「歩き疲れて腹減っただけだよ…」

563 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/25 02:55:08.59 h4ACadA0 54/287


百合子「お待たせしましたー…。お兄様すっごくおいしそうに食べてくれるから私、あの、本当に…はぅ、あ、う、嬉しいです…」

黄泉川(おいしそうにって?いつも無表情じゃんね?)ヒソヒソ

芳川(違うわ、いつもよりちょっとだけ目がキラキラしてるわよ)ヒソヒソ

打ち止め(あの人、ロールキャベツ口に入れた瞬間「!」って顔したのミサカはミサカは見逃さなかったり!)ヒソヒソ

一方通行「聞こえてンぞ、おい」ムグムグ

黄泉川「おいしいならおいしいって素直に言ってあげればいいじゃんね」

565 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 03:17:47.27 h4ACadA0 55/287

芳川「そうね。ちゃんと口にしないと損しちゃうわよ。特にキミは誤解されてばっかりでしょう?」

百合子「わ、私は、あの、その…お兄様がそばにいてもいいって言ってくれただけでもう、十分過ぎるんです…!
    それだけで…幸せなのに、あう…もっと、幸せを望むのは、こ、こんなクローンの身には勿体無さすぎで…」

一方通行「………、おいしい。」

百合子「え…」

一方通行「あンま自分を卑下すンじゃねェよ。クローンだからってな、幸せになっちゃいけねェなンて誰も言ってないだろ」

百合子「は、はい…すみません…」

一方通行「お前は俺じゃねェンだ。お前はお前なンだよ。クローンだのなンだの、そンな些細なことに縛られてンじゃねェ。もっと自信持てよ」

569 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 03:46:27.88 h4ACadA0 56/287

打ち止め「………ふふってミサカはミサカは微笑んでみる…」

百合子「あ、ぅ…あ…あり、ありが、とぉ…ございますっ…ふぇ…う…」グスッ

一方通行「…ごちそうさま。うまかったぞ」

百合子「うぇ、ふぇぇぇええん…おにぃ、さまぁぁ…だいすきですぅぅー…うぁあん…」ポロポロ

一方通行「……あァ、ったく…泣くな…」

芳川「優しいじゃない」

一方通行「…俺のキャラじゃねェ…」フゥ

572 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 03:59:34.85 h4ACadA0 57/287

***

百合子「あ…」

黄泉川「どうしたじゃん?」

百合子「明日のお弁当の仕込みをしていたのですが…調味料が足りなくて…、ちょっと買ってきます!スーパーまだ開いてるといいのですが…」パタパタ

芳川「閉店間際ね…まだ間に合うと思うわ」

黄泉川「無理しなくてもいいじゃんよ?」

百合子「いえ、大丈夫です、道は覚えましたので!…すみません、お台所このままにしていきます、30分くらいで戻りますので!」パタパタ

パタン

573 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 04:00:15.68 h4ACadA0 58/287

一方通行「あン?あいつどっか出たのか?」

黄泉川「調味料足りないから買いに行ったじゃん」

一方通行「あいつ一人で大丈夫かァ?」

芳川「あら、心配?今ならまだ間に合うわよ?」

一方通行「…、まァ、レベル3ならそれなり応用効くし平気だろォよ」

打ち止め「お風呂入ろーってミサカはミサカはあなたの服の裾を掴んでみたり」

574 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 04:01:19.82 h4ACadA0 59/287

一方通行「あァ、先行ってろ」

打ち止め「はーいってミサカはミサカはお風呂場に向かって出発進行!」トテテテ


芳川「百合子ちゃん、良かったわね。…キミと会えて…」

一方通行「………俺は…」

芳川「「自分を卑下するな」ってキミが言った言葉でしょ?」

一方通行「あれは、光ン中で生きるヤツらに対する言葉だ。俺みたいなクズ共には通用しねェよ」

575 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 04:02:51.90 h4ACadA0 60/287

芳川「少なくとも、あの子たちにとって、キミは「光」よ。特に百合子ちゃんにとってキミは「希望」そのもの。
   キミが打ち止めを「光」であり「希望」と思ってるのと同じのように、ね」

一方通行「ケッ、ンなモン俺には似合わねェなァ」

芳川「キミが自分を過小評価するのはいいけど、あの子たちを裏切るようなことだけはしちゃダメよ。
   ま、キミなら大丈夫だと思うけど。自分が一番解ってるんでしょ?」

一方通行「……くっだらねェ」

打ち止め「まだぁ?ってミサカはミサカはタオルを巻きながらあなたに催促しにきたり」

一方通行「今行く」テクテク

打ち止め「何話してたの~ってミサカはミサカはあなたを見上げてみるー」

一方通行「なンでもねェよ」

587 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 17:33:22.00 h4ACadA0 61/287

***

打ち止め「それじゃー行ってきまーすってミサカはミサカは玄関を開けてみたり」

一方通行「…ホントに一人で平気なンかよ?」

百合子「はいっ、お家の家電の使い方や物の場所は把握してますので、みなさんお留守の間にちゃんと家事やっておきます!
    お兄様、打ち止めさん、いってらっしゃいませ。お気を付けてくださいね」

一方通行「ただの定期検査だってェの」

打ち止め「あ、病院終わるの夕方だからそしたらみんなで買い物行こうよ!ってミサカはミサカは提案してみる!一人で荷物持つのも大変でしょ」

百合子「わ、あ、ありがとうございます!では、終わったらケータイに電話してください!。この辺の地理を覚えるために街を歩いてると思うので…」

588 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 17:44:50.77 h4ACadA0 62/287

パタン

百合子「…よぉし、まずはお洗濯…その間に掃除機をかけて…うん、がんばるぞー」グッ

百合子(……、幸せ、ってきっとこういうことなんだろうなぁ…)

百合子(クローンでも、…劣化コピーの私でも…こんな気持ちになれるなんて…。全部お兄様のお陰です…)

百合子「…お兄様…、お兄様が私のオリジナルで本当に、本当に…良かった…」

百合子「……えへへ…」ニコニコ

百合子「♪」

589 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:02:26.98 h4ACadA0 63/287

***

第7学区

黒子「あら?あの方は…」



百合子「えっと、…この道を通るとお家近くの公園まで近道っぽいかなぁ…」

黒子「百合子さん?」

百合子「ひゃうぁ!!?…あ、あ…この間の風紀委員の方…!あ、あのその節は本当にありがとうございました!!」ペコペコ

黒子「いえいえ、それで、一方通行さんには会えましたか?」

百合子「はっ、はい!本当に助かりました、あなたのお陰です!!」

590 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:17:45.23 h4ACadA0 64/287

黒子「大げさですの。風紀委員として人として当然のことをしたまでですわ。気にしないで下さい」

百合子「あの、でも…本当に…なんてお礼をしていいのか…」オロオロ

黒子「…では」

百合子「え?」

黒子「この先の喫茶店でお茶でも致しませんか?わたくしも先日あなたと別れてから気になっていたのでお話聞かせていただけると嬉しいですの」

百合子「はっ、はい!喜んで!!」

591 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:28:14.75 h4ACadA0 65/287


喫茶店

黒子「改めまして白井黒子と申します」ペコッ

百合子「ゆ、百合子です…」ペコッ

黒子「それにしても、本当に一方通行さんそのものですのね。初めて見た時は一方通行さんに女装癖があったのかと思いましたが…」

百合子「えへへ、…私クローンですから」

黒子「そのお召し物は?とても似合ってますわ」

百合子「あわ、わ…ありがとうございます。昨日お兄様に買っていただきました…えへへ」テレテレ

592 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:36:54.04 h4ACadA0 66/287

黒子「その様子だと、良い環境になっているようですのね」

百合子「はい!黒子さんのお話以上にお兄様はとても素敵で、とても優しくて…お兄様に会えて…本当に良かったです…」

黒子「ふふ、幸せそうですの。…クローンと聞いた時はちょっと驚きましたが、きっとこれからは素敵な時間を過ごせると思いますのよ」

百合子「あ、黒子さんは、御坂美琴さんともお知り合いなんですよね」

黒子「えぇ。ですからお姉様のクローンの子たちも知っていましたので、あなたがクローンというのもすんなり信じたわけです」

百合子「ほわぁ…私、妹達の方は打ち止めさんしかお会いしたことなかったので…御坂さんも他の妹達さんも少し気になるんですよね」

593 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:50:14.54 h4ACadA0 67/287

黒子「あら?そうでしたの?では、お姉様に逢ってみますか?たぶん、この時間なら…はっ、お姉様が近くに!!」バッ

百合子「ふぇえ!?」ビクッ

ヒュン


パッ

美琴「うわぁああ、黒子ぉ!?」

黒子「あぁぁん、おっ姉様ぁあああーん!!」

594 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 18:57:24.37 h4ACadA0 68/287

美琴「あんたどっから…はーなーれーなーさーいっ!」ギギギギッ

黒子「あぅ、あーん!お姉様にお会いしたいという子とおしゃべりしてたんですのぉ!さぁさ、お姉様も一緒にお茶しましょう!」ヒュン

パッ

百合子「ひゃっ」ビク

美琴「ん…、あ、一方通行!?」ズザッ

黒子「いえいえ、わたくしが先日話したあの方のクローンの方ですの」

美琴「あ、あぁ…あのあんたが一方通行がセーラー服着てて硬直したっていう…」

597 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 20:58:48.28 h4ACadA0 69/287


百合子「あ、あのぉ…み、御坂、美琴さん、ですか?」オドオド

美琴「うん。あなたが一方通行のクローンの百合子さんね!初めまして」

百合子「はっ、はい!はじ、初めまして!!」ペコッ

美琴「ふわー、話には聞いてたけど本当に性格は全然違うのね。ま、うちの妹達もそうだけど」

百合子「あ、は、はいっ、わわ、妹達のオリジナルさんとお会い出来るなんて…嬉しいです…」

美琴「えー?どうして?」

600 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 21:05:44.54 h4ACadA0 70/287

百合子「研究所で少し聞いたんです。超電磁砲のクローンはオリジナルに守られ、その存在価値を見出した。と…。
    それで、私もお兄様の存在に気付いた時に、お兄様に会いたい。という強い意志も持つようになりました。
    お陰で…えへへ、今、すごく幸せなんです…。私も、お兄様にあって、自分の…その、自分もいてもいい存在なんだ。
    って思えるようになって…ありがとうございます…」

美琴「そっか…あなたも大事にされてるみたいね。たぶん、あいつなら私なんかよりよっぽど大事にしてくれるんじゃないかな。
   不器用なりに頑張ってると思うし。私はあいつのこと許せないけど、嫌いじゃないし、本当はいい奴だって知ってるから」

百合子「ありがとうございます」ペコッ

美琴「ねね、この後ひま?あっちのクレープ屋さんが今日は10%オフの日なんだけど一緒にどう?」

百合子「は、はい!まだ時間あるので、大丈夫です!あわわ、御坂さんにお誘いいただけるなんて…わわわ…」

美琴「黒子も今日は非番なんでしょ?3人で行こうよ」

黒子「もちろんですの!」

601 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 21:55:03.43 h4ACadA0 71/287

クレープ屋

美琴「じゃぁ、今は一方通行たちと一緒に住んでるんだ」ムグムグ

百合子「はい。住まわせていただいてる代わりに家事全般をやらせてもらってます」モニュモニュ

黒子「あの広い家じゃ大変でしょうに。あ、でも能力を使えば…」モキュモキュ

百合子「いえ、元々綺麗なお家ですので。家電も最新型ですし…それに、私、能力は普段あまり使わないんです。演算にちょっと時間かかりますし…」

黒子「確かに、変換前と変換後の演算をこなさなければならないと聞きますしね」

百合子「…はい。ですので、今のお兄様と同じで紫外線の反射くらいにしか能力は使ってないんです。私も日差しには弱いので…」

602 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/25 22:05:31.27 h4ACadA0 72/287


美琴「いいなー、ベクトル変換。見てよ、黒子、百合子のこの肌。すっごい綺麗だもん」プニプニ

百合子「うひゃ…わ、わ…そ、そそそそうですか?」

黒子「本当、女性として羨ましいですの。スベスベな肌…!」スベスベ

プニプニ
スベスベ
プニプニ
スベスベ

百合子「ひゃう、きゃは…あはっ、やっ…くすぐったい、です、よぉ…!あ、あの、あのっ…」オロオロ

美琴・黒子「「?」」ピタッ

607 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 00:01:01.71 xfWFHyw0 73/287

百合子「(ほっ…)あの、あの…そ、相談してもいいですか?」

美琴「う、うん?大丈夫だけど…」

黒子「もちろんですの」

百合子「あの、お兄様って、そのコーヒーがお好きなんです…」

美琴「そうね、カフェイン中毒じゃね?ってくらいコーヒーしか飲まないわね」

百合子「私、でも、コーヒーって私にはちょっと苦すぎて…お兄様の好みの味が解らないんです…。お二人はご存じですか?」

609 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 00:09:35.72 xfWFHyw0 74/287

黒子「あの方は缶コーヒーを周期的に変えてますよね?」

美琴「そうね。気にいったらバカみたいに買い漁って飲むけど、何週間ももたないですぐ飽きちゃうみたいよ」

百合子「あわわ、そうだったんですね…。お兄様にお小遣いをもらって…「欲しいもの買え」と言われたのでお兄様が好きそうなコーヒーを買ってみようと思ったのですが…」

黒子「それでは、こういうのはどうでしょう?」

百合子「?」

黒子「いつもあの方は缶コーヒーを飲んでるので、もう少し本格的なものを百合子さんが淹れてさしあげるんですの」

615 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 01:06:12.49 xfWFHyw0 75/287

美琴「あ、それよさそう!確か、この先にコーヒー専門店あったよね!」

黒子「お味の方もそこの店主に聞けばいいですし…、どうでしょうか?」

百合子「す、素敵です!!わ、ありがとうございます!私なんかの相談に…、こんな素敵な提案をいただけるなんて…えへへ…」テレテレ

美琴「百合子の相談の方がよっぽど素敵だと思うよ。よーし善は急げ、さっそく行きましょう」

黒子「お姉様、食べるの早すぎですの。わたくしも百合子さんもまだ半分くらい残ってますのよ」ムグムグ

百合子「はむっ、ん…」モグモグ

619 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 01:33:29.65 xfWFHyw0 76/287

***

prrrrr

百合子「あ、す、すみません、電話が…も、もしもし…」

美琴「大丈夫だよー」

黒子「こうやって試飲してみるとコーヒーもなかなか奥深いものですのね」


百合子「はいっ、病院お疲れ様ですー。はいっ…、私もお外にいますので…はい、では、15分後に…!」

美琴「一方通行?買い物して帰るんだっけ?」

百合子「はい、今日はお付き合いくださり本当にありがとうございましたっ。コーヒーも、今夜淹れてみますね!」

621 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 01:47:38.52 xfWFHyw0 77/287

黒子「炒り立ての豆を自宅で挽いて…本格的ですわね。これなら一方通行さんも喜ぶと思いますのよ」

百合子「店主さんにコツを伺ったので…上手に出来るといいんですけど…」アワアワ

美琴「大丈夫よ。百合子の作ったものならあいつなんでも喜ぶって…!」

百合子「えへへ…、頑張ってみます…黒子さん、御坂さん、本当にありがとうございました。では、失礼致します」ペコッ

黒子「えぇ、また一緒に遊びましょうね」

美琴「なんかあったらメールしてね!」

百合子「はいっ、もちろんです!」

622 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 02:06:35.38 xfWFHyw0 78/287

***

打ち止め「ユーリコってミサカはミサカはタクシーから降りるや否やユリコにダイブしてみたり!」ポスッ

百合子「お疲れ様です、打ち止めさん。定期健診はどうでしたか?」

打ち止め「問題なし!健康が一番だよねってミサカはミサカはユリコの手を握ってみたり。あれ?何か買ったの?」

百合子「えへへ、まだ内緒です♪」

一方通行「一人で平気だったか?」

百合子「はい、お掃除もお洗濯も終わらせておきました。あ、今日は、以前お兄様のマンションを教えてくださった方とお会い出来たんです」

623 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 02:10:09.43 xfWFHyw0 79/287

一方通行「あァ、確かそンなこと言ってたな。俺のことを知ってるってことは俺の知り合いか?」

百合子「はい、風紀委員の白井黒子さんです。それと、今日は御坂美琴さんにもお会い出来ました♪」

打ち止め「わー、お姉様にも会ったんだーいいなーミサカも会いたかったなーってミサカはミサカは羨ましがってみたり」

百合子「今度はみんなで遊ぼうって、お誘いしてくれましたよ、えへへ…、御坂さんもとてもお優しくて素敵な方でした」

一方通行「ま、いいンじゃねェの?ダチが出来た方がお前もいいだろ。家事やってばかりじゃ疲れるだろうしよォ」

打ち止め「そうだよねー、今度妹達も呼んでみんなで遊び行こうよー!ミサカね、第4学区行きたいなってミサカはミサカはさりげなく自分の希望を伝えてみる」

一方通行「その前の今日のメシが先じゃねェのかァ?」

624 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 02:13:59.49 xfWFHyw0 80/287

打ち止め「あ、そうだねっ。今日ーのご飯は何かなーってミサカはミサカはウキウキしてみる♪」

百合子「今日は唐揚げと炊き込みご飯にしまぁす♪」

打ち止め「やったー!ってミサカはミサカはバンザイしてみたり!わわ、急にお腹空いてきたかも…!」

百合子「じゃぁ、さっそくお買い物しましょう」

打ち止め「おー!ってミサカはミサカはこぶしを掲げつつ買い物かごを握ってみたり!カート、カート♪ミサカが運ぶのー♪」

一方通行「ったく、走り回るなってあれほど言ったのに…」


627 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 02:38:47.33 xfWFHyw0 81/287

百合子「あの、あの…お兄様…」オズオズ

一方通行「あン?なんだ?」

百合子「炊き込みご飯の具は何がお好きですか…?」

一方通行「………、タケノコ?」

百合子「えへへ、じゃぁタケノコご飯です…えへへ…」テレテレ

打ち止め「ヤンヤンあったぁー!ってミサカはミサカはカゴに入れてみたり!」ガサガサ

628 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 02:55:55.10 xfWFHyw0 82/287

一方通行「おいこら何勝手にカゴにどっさり入れてンですかァ!?3個までって言ってるだろォが」

百合子「大丈夫ですよぉ、打ち止めさんはちゃんとおやつの時間にしか食べませんから、ねっ」

打ち止め「ねーっ。ミサカは美容のために配分考えてるんだからぁってミサカはミサカは一週間分詰め込んでみたり」

一方通行「だァからって一番に菓子詰め込みやがって…ほら、さっさと夕飯の買い出し済ませて帰ンぞ」

打ち止め「はーい。あ、あとね、ミサカジュース欲しいなーってミサカはミサカはあなたの服の裾を引っ張ってみたり」

一方通行「…はァ、じゃー飲料品コーナー行って好きなの持ってこい。俺はこいつと買い出ししとくから」

629 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 03:01:03.61 xfWFHyw0 83/287


一方通行「ほら、カート押してやるから、入れてけ」カラコロ

百合子「ひゃ、は、はい!ありがとうございます…!あ、今日はキャベツがちょっと安いですね。浅漬けにしたらおいしそうかなー…」

一方通行「………」

百合子「んん、黄泉川さんのお弁当、今日は洋食系だったので…明日は和風がいいかな…鮭焼いて…出し巻き卵作って…」

一方通行「………」

百合子「あ、お二人ともお酒が好きだから、おつまみになるようなものも…簡単なお菓子ならみんなで食べれるかな…」

630 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 03:11:15.02 xfWFHyw0 84/287

一方通行「…なァ、百合子ォ」

百合子「はいっ?」ピクッ

一方通行「お前、今、…楽しいか?」

百合子「えっ、あ、…は、はい!もちろんです!今日は素敵なことがいっぱいありましたし、明日も、明後日も…
    出来れば1年後…叶うなら2年後も、…こんな風に楽しく、素敵な日々を送れたらいいな…って思います…」

一方通行「…そっか。…ま、1年2年だろうが10年20年だろーがよォ、俺が生きてる間はずっと守ってやンよ」ニッ

百合子「……っ、あぅ、あり、…ありがとうございます…///」カァァ

631 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 03:23:00.11 xfWFHyw0 85/287

一方通行「…で、あのクソガキは座り込んでなァにやってンだァ?」

百合子「ふぇ?」

一方通行「打ち止めちゃァン?そンなとこ座ってると他のお客さンの迷惑になりやがりますよォ?」

打ち止め「う?あー、あ、いいところに!ってミサカはミサカは右手にオレンジジュース左手にアップルジュースを掲げてみたり」

百合子「どっちにしようか悩んでるんですか?」キョト

打ち止め「そうなのっ、いつもならこのオレンジジュースで決定なんだけど、こっちのアップルジュースのパッケージがゲコ太でね
     ってミサカはミサカは座り込んで悩んでみたり」

632 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 03:23:51.98 xfWFHyw0 86/287

一方通行「だァから座り込むなっつってンだろ!あーあー、両方買っていいから…」ハァ

打ち止め「ホント!?やったーってミサカはミサカはカゴの中に入れてみる♪」

一方通行「お前もなンか買うか?好きなもン入れろ」

百合子「えっ、あ、はい…えと、えと…あ、では、このお紅茶を…」カラン

一方通行「?…それ、俺が最初に買ってやったヤツか…そンなにうまかったのか?」

百合子「はいっ!何よりお兄様に初めていただいたものですし…えへへ…」テレテレ

633 : 管理人、Twitterを始める ... - 2010/04/26 03:24:20.68 xfWFHyw0 87/287

一方通行「ふゥン…。じゃ、…会計して帰りますかァ」

打ち止め「はーい!こっからはミサカがレジまでカート運ぶよ!ってミサカはミサカはあなたからカートを奪ってみたり」カラコロ

百合子「気を付けてくださいねー」アワワ

一方通行「…ン、先行ってろ。俺はあっちで待ってるから…」

百合子「はいっ」

打ち止め「ユリコー並んだよーってミサカはミサカは順番待ちしてみる」

646 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/26 23:47:11.39 xfWFHyw0 88/287


***



一方通行(ン…打ち止めも寝たし…ゆっくりコーヒーでも飲むか…)

トテトテ

一方通行(?…なンか、コーヒーの香りが…)スン


黄泉川「うん、おいしいじゃん」

芳川「いい味ね。これならあの子も気にいるんじゃない?」

百合子「本当ですか!良かったぁ…、すみませんお酒飲んでる最中に…」

647 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 00:31:02.07 iJ299960 89/287

芳川「大丈夫よ。おいしかったわ…あら?」

黄泉川「いいタイミングじゃん」

一方通行「あァ?」

百合子「あ、あの…コーヒー淹れてみたんです…飲んで、いただけますか…?」

一方通行「え?あ、…お、おゥ…」

黄泉川「覚悟しておくじゃん?」

芳川「缶コーヒーばっかり飲んでるキミなら味の違いに驚くわよ?」

648 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 00:34:45.14 iJ299960 90/287

百合子「ではっあの、淹れて来ますので、ちょっと待っててくださいね!」パタパタ

一方通行「……どういうことだ?」キョトン

芳川「キミが愛されてるってこと」

黄泉川「まーまー、座った座った」


百合子「むむむ…、ゆっくり……よし…」トクトク

649 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 00:35:15.18 iJ299960 91/287

百合子「お待たせしました…、あの、えと…どうぞ…」カチャ

一方通行「え、あ…あァ…どォも…」ペコッ

コクン

一方通行「…ン、…」

百合子「はぅ…」ドキドキドキドキドキドキドキドキ

651 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 00:39:31.28 iJ299960 92/287

一方通行「…へェ…、すげェな…こンなに味違うもンなンだなァ…へェ…」コクン

一方通行「………」コクコク

百合子「………、………」ドキドキドキドキドキ

一方通行「…あ、…あァ、悪ィ……あー…えーっと…」

黄泉川・芳川  ニヨニヨ

一方通行「……う、…ォ、おいしい…ぞ…少なくとも、俺が飲んだ中じゃ、一番、うめェわ…」カァ

654 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 00:42:05.30 iJ299960 93/287

百合子「あ…」パァア

芳川「ふふ、種明かししてあげたら?」

一方通行「種明かし?」

百合子「えっと、炒り立てのコーヒー豆を買ってきて、さっきコーヒーミルで挽いたんです、それで、今ドリップして…」

黄泉川「ね、本格的じゃん?あんたのためにミルとか用意したじゃんよ」

百合子「お兄様、コーヒーがお好きなので、お兄様好みのコーヒーを探そうと思って、黒子さんと御坂さんに相談したんです。
    そしたら「自分で淹れてみたらいい」とご提案いただきまして…えへへ…」

655 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:01:00.64 iJ299960 94/287

一方通行「そ、…っか…、…悪ィな、気遣わせたみてェで…」

黄泉川「そこはー、そうじゃないじゃんねー?」

一方通行「うっせェぞ酔っ払い。……あ…ァりがとう、な、百合子…」テレッ

百合子「ひゅっ、にゃ、あ、あう、あうあぁあ~っ…///」テレテレテレ

一方通行「だ、大丈夫か?湯気出てンぞ?」

百合子「う、嬉しくて…顔上げれません…」テレテレ

658 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:20:46.22 iJ299960 95/287

一方通行「…なァ、百合子…」

百合子「ひゃ、は、はいっ!」

一方通行「明日も、これ、このコーヒー淹れてくれ」

百合子「も、もちろんです!!任せてくださいっ」

一方通行「…こりゃァ…もう、しばらく缶コーヒーは飲めねェな…」

660 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:27:06.90 iJ299960 96/287


***

とある日




百合子「あわわ、お兄様ごめんなさい…人ごみ苦手なのに付き合わせてしまって…」

一方通行「しょーがねェだろ。他に誰もいねェンだから…」

百合子「今日は卵が特売なんです…!一人一個の数量限定なので、せめて二パックは確保したかったので…」

一方通行「それにしてもホント今日は人多いなァ…」

百合子「学生さんの街ですからね、このスーパーの特売の日はいつもこんな感じみたいです、とと、一個…二…」


ピトッ(誰かと手が触れた)

661 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:34:48.83 iJ299960 97/287

百合子「ふぇ?」

??「あっ、あ…すみません!」バッ

百合子「あ、…あわわ!?こちらこそすみません!」ペコッ

??「…って一方通行…?」

百合子「え?」

一方通行「…て、めェ…三下ァ…」

663 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:40:49.83 iJ299960 98/287

上条「のぉあ!?一方通行さん!?え、え?じゃぁこの子誰!?」

一方通行「なァに、勝手にこいつに触れていやがるンですかァ?」

上条「ふ、不可抗力ですよ!たまたま狙いを定めた卵が一緒だっただけで!!」

一方通行「今度、こいつに触れたらなァ…(コ・ロ・ス)」

上条(口パクなのに意味が解っちゃう不思議!そして不幸だ!)

百合子「あっ、あの、あの…お兄様のご友人ですかっ…?」アワワワ

667 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 01:54:02.27 iJ299960 99/287

上条「あー、友人っていうか…腐れ縁?で、あなた様は…?」

一方通行「こいつァ…俺の…」

百合子「はっ、はい、私、お兄様のクローンの百合子と申しますっ、お兄様がお世話になっていますっ」ペコッ

上条「へ?…妹達みたいな?」

百合子「いえ、私はいわば失ぱ、むぐ、もふ…」

一方通行「あー、なンだ、…まー、超電磁砲より上の俺にもクローン計画はあったってェことだ」

669 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:03:12.51 iJ299960 100/287

一方通行(あんま自分を卑下すンなって言っただろォ?)ボソボソ

百合子(ぇう、…ごめんなひゃい…でもでも、事実なので…)

上条「そっか…あ、俺は上条当麻、ま。適当に呼んでくださいな。えっと、百合子ちゃん?」

一方通行「なァァに気安くこいつの名前呼んでやがるンですかァ?」

上条「えぇえ!?上条さんは名前呼んだだけで怒られるんですかぁ!?」

百合子「あ、あなたが上条当麻さん!わー、打ち止めさんからお話聞いてたんです!お兄様にとても大きな影響を与えた方だと、むぐぅ」パタパタ

670 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:35:30.16 iJ299960 101/287

一方通行「あンのガキめェ…!余計なことをォ…」

百合子「ひぅ~…」パタパタ

一方通行「ン、あ、…あァ、悪ィ…痛かったか?」ナデナデ

百合子「あ、いえ、大丈夫です…えへへ…」テレテレ

上条「…、なんか、不思議な光景だなぁ…」ムー

一方通行「なに見てやがンだ」

671 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:37:06.39 iJ299960 102/287

上条「いやいや、一方通行さんも随分表情が穏やかになってきたなぁーって思っただけですよぉ?」

一方通行「チッ、…行くぞ百合子」

百合子「ひゃ、あ、はいっ、あ、し、失礼いたします」ペコッ


パタパタ


上条「…やっぱなんか過保護だよなぁ、あいつ…」

上条「はっ、た、卵が無くなってる!ふ、不幸だぁー!」

672 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:37:39.80 iJ299960 103/287

帰り道


百合子「えへへ…♪」

一方通行「どォした?」

百合子「お知り合いが増えました」

一方通行「あいつか…」

百合子「明日は、妹達の10032号さんに会えますし…お兄様も一緒ですし…えへへ…」

一方通行「…、………」ナデナデナデ

673 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:38:12.61 iJ299960 104/287

百合子「わ、わわ?…?………えへへ…」テレテレ

一方通行「…足元、気を付けろよ」

百合子「はぁい♪…あの、…お兄様?」

一方通行「ン?」

百合子「…手、繋いでもいいですか…?」スッ

一方通行「………マンションまでな」キュッ

674 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 02:39:09.54 iJ299960 105/287

トコトコ
トテトテ

百合子「…おんなじ、体温ですね…。すごく…気持ちよくて…私が、初めて知った人の温もりなんです…」

百合子「あの時、お兄様が手を差し伸べてくれて…このまま、時間が止まればいいって…思いました。これ以上の幸せはないだろうって…。
    そう思ったんです…。でも、その日より次の日、また次の日、って幸せがだんだん大きくなっていくんです。
    明日はもっと幸せ。明後日はもっともっと幸せ…。………えへへ…。ちょっと高望みしすぎでしたね…」

一方通行「そンなことねェだろ。正直、お前はもっと我がまま言っていいと思うけどな…。打ち止めは欲望に忠実だろ。まァ、あいつァまだガキだしな」

百合子「打ち止めさんは、なんだかんだ言いながら了承してくれるお兄様が面白くもあり、心配でもあるみたいです。ふふっ…。優し過ぎてもダメですね。
    と、私の…我がまま…でしたっけ…うーん…」

一方通行「まァ、無理にとは言わねェけどな…」

百合子「そうですね…、「ずっとみんなで過ごせますように」…ですね…」

一方通行「それ、我がままかァ?」

百合子「我がままですっ♪」

691 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 23:05:49.94 iJ299960 106/287


***

ファミレス


美琴「はいはい、ほら、なんでも好きなもの選んで!」

打ち止め「ミサカね、ミサカね…えっと、これ!ミートソース!ってミサカはミサカは写真を指差してみる」

一方通行「奢るのは俺だっての…」

黒子「では、わたくしはこのピラフで」

上条「なんか悪いなー俺まで…、えっと、じゃーこのどんぶりの…」

一方通行「チッ、2日連続で会っちまうなんてよォ…」

692 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/27 23:14:00.60 iJ299960 107/287

百合子「では、えっと…えと…私は…私は…」

ALL ジーッ

百合子「ひゃっ、あ、わ…すみません、すぐ決めますので…えと、えとえとえと…あうぅー…」

一方通行「ゆっくり選べ。別に急かす意味の視線じゃねェよ…単に俺とお前を見比べてるだけだろォ?」

美琴「二人並んでるのは初めて見るからねー」

黒子「表情の違いって大きいですわね」

上条「俺も昨日はそこまでよく見れなかったし」

693 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 00:38:15.47 91sSPH.0 108/287

百合子「あぅ…恥ずかしいです…」

打ち止め「メニューで顔隠しちゃったら選べないよーってミサカはミサカはユリコのその方法は問題ありだと告げてみたり」

百合子「あわわ、そうですね…えっと、えと…この日替わりセットにしますっ…」

一方通行「ン、じゃァ俺はこのステーキでいいや…」

美琴「打ち止め、あの子は今どの辺だって?」

打ち止め「んーとね…あ、5分くらいで着くって。カロリー控えめの日替わり和食セットを注文してくださいだって。
     ってミサカはミサカは10032号の伝言を伝えてみる」

694 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 01:21:30.46 91sSPH.0 109/287

美琴「よーしじゃ注文しちゃうゾー☆」

一方通行「超電磁砲はどうした?テンションがおかしいぞ」

黒子「嬉し過ぎてどういうテンションを保っていいのか測りかねているんですの」

上条「ビリビリそんなにファミレス好きなんだなー」

黒子・一方通行・打ち止め「「「…………」」」

百合子「?」首傾げ

上条「へ?…え?なんですか?みんなして…」

695 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 01:38:32.44 91sSPH.0 110/287

御坂妹「すみません、お待たせしました。とミサカは軽快なスライディングで馳せ参じてみました」ズザー

百合子「ぴっ!?」ビクゥ

打ち止め「ナイス滑り込みッ!ってミサカはミサカは10点の札を掲げてみる」

美琴「大丈夫大丈夫、今注文したばっかりだから」

御坂妹「ご迷惑おかけしました。とミサカは立ちあがりスカートを叩きながら…と、初めまして百合子さん」ペコッ

百合子「ひゃ、あ、はいっ!初めまして!御坂妹さん!ゆ、ゆゆ、百合子と申しますっ」ペコッ

696 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 01:45:28.29 91sSPH.0 111/287

御坂妹「お話は聞いて、…というか上位個体からMNWを通じて色々拝見していましたとミサカは一方通行をチラリと見ながらお伝えします」

一方通行「なンでそこで俺に視線が来るンだよ」

御坂妹「いえ、別に過保護だとかロリコンに続いてシスコン属性まで付いたかなんて思ってませんよとミサカは口笛を吹きながら目を反らします」ピーピー

百合子「妹達はネットワークを持っていて、みなさんで記憶などを共有出来るんですよね…便利ですねー…」ホワー

御坂妹「えぇ、ハワイのビーチの景色からご当地グルメまでなんでござれですとミサカは親指をグッと立ててみます」

美琴「いいなー、私も共有出来たらいいのに…」

697 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:05:08.70 91sSPH.0 112/287

百合子「私も他に個体がいたら出来たんですかねー…えへへ…。それにしても…本当に御坂さんと全く同じ外見なんですねー…すごいです…」

黒子「いやいや、その言葉そのまま百合子さんにお返ししますわ」

御坂妹「まぁ、そんな感じであなたの人となりは上位個体を通じて知っています。あなたもまた特殊な個体のようですねとミサカは百合子さんを見ます」

上条「俺も気になってたんだけど、百合子ちゃんは……、いやすみません、名前呼んだだけで睨まないでください一方通行さん…。えっと、女、の子なんだよな?」

美琴「あ、そうそう私も気になってたのよ。前に会った時は聞けなかったし…普通に女の子だと思って接してたんだけど、クローンってことは……あれ?」

黒子「一方通行さんと、同じ性別ということに………あら?」

ジーッ

701 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:19:32.37 91sSPH.0 113/287

一方通行「だァから特殊な個体だっつってンだろ?俺とこいつは性別が違うンだよ」

御坂妹「と言っても我々はあなたの性別を正確に把握していません、とミサカはひと波乱起こしそうな発言をします」

美琴「聞いても「見て解るだろ」ではぐらかすしね」

黒子「体格もどっちにも見えますの…」

打ち止め「一応、この人はこのSSでは男っていう設定なんだけどなーってミサカはミサカは性別一方通行のあなたをフォローしてみる」

御坂妹「でも、はっきり見たわけではないですしとミサカはここで白黒はっきりさせることを提案します」

705 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:25:32.27 91sSPH.0 114/287


美琴「胸でも触ったら?って…黒子並に断崖絶壁よね、あんたって」ハッ

一方通行「気色悪ィこと抜かすンじゃねェよ!」

黒子「と、なりますと…」

ジーッ(視線は主に下の方)

一方通行「………ッ」ゾクッ

上条「一方通行さん、ちょっと二人でお手洗い行きましょうか~?」

706 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:27:57.59 91sSPH.0 115/287

一方通行「なンだよその不快なまでに爽やかな笑顔はよォ!行かねェし!」

打ち止め「でも、あなたも性別疑惑がずっと続いて毎回こんなやりとりするのも面倒だし、はっきりさせてくれば?ってミサカはミサカはあなたを促してみる」

一方通行「百合子はどう見ても女だろォが!だったらその逆で俺が男ですゥ!はァい!それではっきりしましたァ!」

百合子「はっ、はぅ…?」コクコク

御坂妹「とは言いましても、百合子さんもほとんどあなたと全く同じ体型ですし…とミサカは一方通行に食いさがります」

百合子「…………ちょっとは…あると思うん、です、…けど…」ペタッ←自分の胸触る

709 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:32:20.44 91sSPH.0 116/287

黒子「一方通行さんが自身を男だと仰るのなら上条さんに確認させても問題ないでしょう」

美琴「そーそー、そこで変にはぐらかすから余計怪しく感じちゃうわけなのよ」

上条「別にチラって見て確認するだけだしさ」

一方通行「ああああああああ、めンどくせー!こいつらちょォめンどくせー!」


百合子「あ、あのぉ…」オズオズ

710 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:33:18.72 91sSPH.0 117/287

百合子「お兄様はズボンですから、脱ぐの面倒だと思うんですよ。私でしたらスカートなので、こうやって捲れば…」ピラッ


ブバッ


一方通行「ゆっ、ゆゆゆ百合子っ、何してンだ!!はっ、三下てめェ何見てやがンだよ!!!」

上条「ミテマセンヨ?カワイイフワフワレースノマッシロナヌノジナンテミテマセンヨ?」

一方通行「てェンめェェェ!!!!」

上条「揺さぶらないで揺さぶらないで!!!!」ガクガクガクガク

美琴「ゆっ、百合子っ!こんな公衆の面前で…!!!だ、だめよ!乙女たるものそんなはしたないことしちゃ!!」

713 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/28 02:37:21.31 91sSPH.0 118/287

百合子「え?で、でも…私の方が確認しやすいと思ったので…」

黒子「ゆっ、百合子さんのお気持ちは解りましたし!あなたは立派に女性で、一方通行さんはまごうことなき男性です!みなさんいいですわね!」

上条・美琴・御坂妹「「「はい!」」」

一方通行「………」ハァァァ

百合子「わぁ、良かったですねお兄様、みなさんに信じていただけたようです♪」パチパチパチ

一方通行「うン、そうだねェ…良かったねェ…」ガックリ

731 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 02:59:48.60 YftbyEA0 119/287

カチャカチャ
モグモグ

打ち止め「おーいしー!ってミサカはミサカはくるくるスパゲッティを巻いてみたり!」クルクル

御坂妹「本来スパゲッティとはパスタの種類の一つであり、スパゲッティをパスタと呼ぶのは実際は間違いですとミサカは己の知識をひけらかしつつスイーツ(笑)と罵ります」

黒子「な、何か黒いオーラが出てますのよ…」

美琴「とある一週間の内7回はスパゲッティ食べても全然余裕なスパゲッティ愛好家のヤツの心を代弁したかったみたいよ」

上条「このどんぶり、値段の割にご飯の量多いし、味噌汁も付いててお得だよなーうめぇ」

百合子「お兄様、以前はよくファミレス行かれてたと仰ってましたが、納得です。おいしいですね」

一方通行「そォか?お前の作った飯の方がうめェけどなァ…」

732 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:00:51.03 YftbyEA0 120/287

百合子「あわ、わわ、ひゃ、あぅぅ、あり、ありがとうございますっ…!!」テレテレ



上条(誰あれ別人じゃね?)

美琴(ここまで来るとすがすがしいわ)

黒子(これがアクデレ…ですのね!)

御坂妹(実際見てみるとまたこれは見事なシスコンっぷりですねとミサカは感心せざるを得ません)

打ち止め(この人っていつもこんな風だけどなーってミサカはミサカはここしばらくの日常を思い返してみる)

733 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:01:30.83 YftbyEA0 121/287

美琴「ま、当人たちが幸せそうだし…いいんだけどね」

打ち止め「ミサカもね、ユリコと一緒にいるの大好きなのってミサカはミサカはユリコに突然の愛の告白してみる」

百合子「はぅ、ひゃ、わ、ありがとうございます打ち止めさん…?ひゃ!?な、なんだか視線が集中しててあわわわ…」コソコソ

一方通行「ン?なンだァ、俺の後ろに隠れて…、…ってなンだよなンですかお前らのその生温い視線は…ニヤニヤしてて気持ち悪ィンですけどォ…」

黒子「百合子さんを見てると私たちも幸せな気持ちになるんですの。あなたもそうなんでしょう、一方通行さん?」

一方通行「あァ?………あー…」チラッ

734 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:02:10.54 YftbyEA0 122/287

百合子「ふぇ…?」パチクリ

一方通行「…………、そォだな」ワシワシワシ

百合子「わっ、わ…、な、なんですかお兄様急に…!髪の毛、ぐしゃぐしゃになりますぅ…!」

御坂妹「照れない照れない。とミサカは一方通行をなだめます」

打ち止め「あなたのそのしぐさって照れ隠しだったのね!ってミサカはミサカは自分にされた時のことを思い返してみる!」

美琴「だいぶ丸くなったじゃない。いいと思うわ、そういうの」

上条「そーそー。お前に足りないのってそーいう部分だと思うぞ?」

735 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:02:40.50 YftbyEA0 123/287

一方通行「………チッ、平和ボケしすぎだろォが。俺も、お前らも…」

打ち止め「それが一番だよーってミサカはミサカは言いながらごちそうさましてみる。デザートはまだかなー」

百合子「あぅ、あわわ、私も、早く食べないと…!」モグモグ

上条「平凡な日々が一番大事だと思いますよ。上条さん的には…不幸に巻き込まれない、普通の、そう、普通の日常…」ハハハ…

美琴「普通の日常ねー…あ、そーだ!忘れてた!」ガサゴソ

御坂妹「お姉様?とミサカは急にカバンを漁り始めたお姉様の様子を伺います」

736 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:03:30.62 YftbyEA0 124/287

美琴「じゃっじゃーん!!」

黒子「あぁ、あの時の招待券ですのね?」

打ち止め「なになに?ってミサカはミサカは身体を乗り出してみる!!…いたっ」ポカッ

一方通行「行儀が悪い!」

美琴「黒子のクラスメイトに水泳部の子がいるんだけどね。その子がくれたのよ!近々新しくオープンするホテル内のレジャープール施設の券!」

黒子「レベル5ともなればそれなりに有名人ですしね。ホテル側が是非にと、貸し切りで招待してくれたそうです」

737 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:04:21.47 YftbyEA0 125/287

打ち止め「お姉様すっごぉい!!ってミサカはミサカは尊敬のまなざしで見てみたり…ってそういえば隣の人は第1位だけど、そんな素敵な招待受けたことないよね。
     ってミサカはミサカは学園都市第1位の超有名人を見てみる」

一方通行「コンタクト取りにくいからじゃねェの?」

上条「いや、お前と御坂じゃイメージの差が大きいからな…そっちだろ…」

御坂妹「お姉様が楽しんだレジャープール。一方通行が楽しんだレジャープール。どちらに行きたいかは明白です。とミサカはMNWで緊急アンケートを行いました。
    結果9割以上が前者でした、とミサカは集計結果を速報でお伝えします」

美琴「ま、それはいいとして。友達誘ってねーって言われてたから、ちょうどいいし今度の日曜にみんなで行かない?」

打ち止め「賛成!ってミサカはミサカは両手を上げてバンザイしてみたり!」

738 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:05:27.25 YftbyEA0 126/287

百合子「わ、私も、…行っていいんですか…?」

美琴「もっちろん!ここにいる全員で行きましょう!ねっ」

百合子「わ、わぁ、ひゃぁあー!楽しみです!すっごく楽しみです!!ねっ、お兄様!」グイグイ

一方通行「俺は、行かな………うっ」

百合子「行か、ない…の、ですか…、…そ、それじゃぁ、残念ですが…仕方、ありませんね…えへへ…」シュン

一方通行「あー、そーいやー、週末の予定はなンもなかったなー、暇だしー、遊ンでやってもいいかー」

739 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:10:08.61 YftbyEA0 127/287

百合子「…ふぇ…?い、行けるんですか!?」パァァ


黒子(まごうことなきシスコンですわね)

御坂妹(ここまで来るといっそ可愛く見えてきますね)

美琴(打ち止めもいるし、このメンツに囲まれちゃ敵いっこないわよ)

上条「俺も行っていいのか?」

美琴「も、もちろんよ!!一応高級ホテルの施設だし!!ドリンクとか軽食もサービスしてくれるみたいよ!!?」

上条「ホントか!じゃぁインデックスも連れて行ってやらないとな!いやー、御坂が知り合いでホント良かったわ!ありがとうな!」

740 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 03:11:40.93 YftbyEA0 128/287

美琴「こ、これくらい全然気にしないでいいわよ!!あははは…!(アリガトウアリガトウアリガトウ…!)」ホワワン

黒子「お姉様、チケット握りつぶさないように気を付けてくださいまし」

御坂妹「この方も来るということは…これは、共有感覚せねば!とミサカはひそかに意気込みます」グッ

打ち止め「楽しみだねー!ってミサカはミサカはユリコに訊ねてみたり」

百合子「はいっ!待ち遠しいですねっ」

一方通行「……………はァ」

743 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:35:30.46 YftbyEA0 129/287

***


打ち止め「ねぇねぇこの水着はどぉ!?ってミサカはミサカは試着室のカーテンをおもむろに開けてみる」バサァ

一方通行「はいはいカーワーイーイー」

打ち止め「あのね、ここのひらひらしてるのが可愛いと思うのってミサカはミサカはくるりと回ってみたり」

一方通行「さっきも似たようなの着てなかったかよ」

打ち止め「えー、全然違うよーって言いながらミサカは次の水着を着るために試着室のカーテンをしめてみる」シャッ

一方通行「もう2時間だぜ?いい加減さっさと決めろよ…」

打ち止め「だってだって可愛いのがいっぱいあるんだもん!ってミサカはミサカは水着を脱ぎながら力説してみたり!」

744 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:37:07.75 YftbyEA0 130/287

一方通行「わァーったからいちいち実況すンな」

一方通行「………、で、お前は決まったンかよ?」

シャッ

トボトボ

百合子「…………胸が……」

百合子「すかすかなんです…」ショボン

一方通行「…………、えっと、…なンか、ごめン…」

百合子「………つ、詰めれば…そ、それなりに…なる、と…思うん…です、けど…」

745 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:46:55.97 YftbyEA0 131/287

一方通行「………あー…、こーいうのはどうだ?カップのとこにフリルが多いから…」

百合子「…ふぇ?…あ、それ、可愛いですね!!」キラキラ

一方通行「お、おォ…」

百合子「じゃぁ、また着替えて来ます♪」シャッ

一方通行「………はァ…、まだ時間かかりそうだな…」ガクッ

百合子「うぁ…、あれ?…あの、あのお兄様、入ってきてもらっていいですか?…結び目、固くて解けなくって…あわわ」

746 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:47:51.12 YftbyEA0 132/287

一方通行「あン?」

シャッ

百合子「あの、ここ、背中結んだのが解けなくて…」

一方通行「あァ…引っ張る方間違えたンだろ…ほらよ」シュルッ

パサッ

百合子「わぁい♪ありがとうございます!」

一方通行「…で、なンで前で抑えてねェンだよ!早く上着ろ!カーテン開けれねェだろォが!!」

747 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:48:37.37 YftbyEA0 133/287

百合子「ひゃ、あぅ?…わ、解りました…」

一方通行「ほらっ、後ろ向いててやっから…」

打ち止め「ユーリコっ♪ミサカはこれにするーってミサカはミサカはユリコの試着室を開けてみたり!」バサッ

一方通行「あ」

打ち止め「あ」

百合子「?」

748 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:49:30.70 YftbyEA0 134/287

打ち止め「…いくらなんでもそれはないと思うなーってミサカはミサカはあなたを見ながらカーテンを大人しくしめてみる」シャッ

一方通行「…………、てェンめェ…!」

百合子「……これ、そんなに私に似合ってない、ですか…!?」ガーン

一方通行「いや、そっちじゃねェ…ってまだ着てなかったのかよ!!」

百合子「これ、フロントホックタイプみたいなんですけど…うまく、はまらなくて…うぅー…」

一方通行「あーもう!ほら、やってやっから…!」

百合子「あ、ありがとうございます!」

749 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:50:48.54 YftbyEA0 135/287

百合子「…じゃーん!打ち止めさんどうですか?これ!お兄様に選んでいただきましたぁ!」シャッ

打ち止め「あ、それ可愛い!一番似合ってるよってミサカはミサカはユリコを眺めてみる!」

百合子「打ち止めさんの水着も可愛いですよー♪ワンピース型ですか?」

打ち止め「ふふーん!実はこれ、ほら、ここを解いて!じゃーん!!ホルターネックなのってミサカはミサカは変身した気分になってみる」バサッ

百合子「私も、これ、フリルに隠れてるけどフロントホックで、ほら、後ろにおっきなリボン付いてるんです!」クルッ

打ち止め「可愛い!!色が黒なのもあなたの肌に映えてて綺麗だよってミサカはミサカは大絶賛してみたり!!」

750 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/04/30 16:51:57.91 YftbyEA0 136/287

キャーキャー
ワイワイ

一方通行「………あァァ…なンなンですかねェ…、どっと疲れた…」ハァ

百合子「お兄様っ、ありがとうございます♪これにします!」

打ち止め「ミサカも、ミサカもこれに決定なの!ってミサカはミサカははしゃいでみる」

一方通行「………、じゃーさっさと着替えてこい。会計して帰ンぞ」

百合子・打ち止め「「はぁーい♪」ってミサカはミサカはお返事してみたり」パタパタ



一方通行「……平和、ねェ…。ったく、ほのぼのしすぎだろ…」

762 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:04:20.80 Wo9zU9Q0 137/287

***

日曜日
ホテル前

美琴「うーん、いい天気!絶好のプール日和ね!!」

御坂妹「プールは室内ですけどねとミサカは眩しそうなジェスチャーをしているお姉様につっこみを入れます」

上条「やー、すっげぇでっかいホテルだなぁ…」

禁書「ホテルっておいしいご飯いっぱい出てくるとこだよねっ!?」キラキラ

黒子「当たらずとも遠からず…ですわね。ここはバイキングなども充実してるそうですし」

763 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:09:35.84 Wo9zU9Q0 138/287


打ち止め「浮き輪まだ膨らませちゃダメ?ってミサカはミサカはあなたの服を引っ張ってみる」

一方通行「あーあー、解った解った。プール着いたら破裂するくらい膨らませてやンよ」

百合子「げ、ゲコ太浮き輪破裂させちゃうんですか!?」アワワワ

美琴「その瞬間あんたはミサカ一族全員を敵に回すと思いなさい!!」ビシッ

黒子「お姉様も昨日大喜びでゲコ太ビーチボールをバッグにしまってましたわね…」ハァ

美琴「うっ、見てたわね…!………、ま、まぁいいわ!私フロント行ってくるからその辺で待ってて!」

764 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:15:58.21 Wo9zU9Q0 139/287

プール内

打ち止め「すっごぉーい!!広ぉーい!!ってミサカはミサカは感動のあまり駈け出してみる!」ダッ

美琴「えっとね、今日は一日貸し切りだから夕方まで自由に使っていいんだって。でね、お腹すいたりしたらなんでも注文してくれ。だって」

上条「ん?軽食程度じゃなかったのか?なんでも、なんて言ったらこのシスターさんずっと注文し続けるぞ?」

美琴「第1位まで来るとは思わなかったみたい。さっき、来たメンバー伝えたら総支配人が出て来て大盤振る舞いしてくれることになったわ」

打ち止め「やったー!ってミサカはミサカはさっそくアイスを注文するために…あうっ痛い、チョップしないで!」ビシッビシッ

一方通行「少しは遠慮ってェもンを知れクソガキ」

765 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:27:03.47 Wo9zU9Q0 140/287

禁書「えっと、えっと…!すっごくお腹空いたんだよ!なんかおいしいもの食べたいかも!」

上条「あぁあああ!!さっそくインデックスが注文を始めている!!!やめて!もう来ることはないだろうけどオープン前からブラックリストに載りたくない!」


黒子「と、とりあえず着替えましょうか。…あら、個室まで用意されているんですのね。さすが高級ホテル…」

御坂妹「サウナもシャワーもジャグジーも…とミサカはさっそく地図を覚えます」

百合子「リラクゼーションコーナーとかたくさんあるんですねー…」

美琴「じゃー、みんな着替えてここに集合ね!!」

766 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:41:24.20 Wo9zU9Q0 141/287

***
15分後

禁書「あ、さっそくフルーツ盛り合わせが置いてあるんだよ!」

上条「全員揃うまで待ちなさい」

美琴「着替えるの早いわね」

上条「このシスターさん、実は先に水着着てたんですよ。っと、御坂その水着…」

美琴「えっ…?」ドキッ

美琴(やだ、どうしよう可愛いとか言われたら…!やっぱあの時無理行ってこの水着買っておいて良か)

767 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:45:55.99 Wo9zU9Q0 142/287

上条「お前その水着来て一人ではしゃぎ回ってなかったか?ほら、あの街頭モニターで…」(※超電磁砲アニメ)

美琴「………!!?…み、な、…え?あ、あ、あんた、あの時っ、見て、見、見て…!?」

上条「いや、あんなどでかい街頭モニターにばっちり映ってたし…」




黒子「お待たせしました。お姉様の要望とあっては仕方ないので、今日は面積の大きい水着を…あら?」

美琴「ッ!…っ!!」ガンゴンゴンゴンゴンゴンゴン

黒子「お姉様、それは私の専売特許ですの…」

768 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:51:24.88 Wo9zU9Q0 143/287

御坂妹「おや、みなさんまだお揃いではないのですねとミサカはお姉様から預かったビーチボールを抱えながら個室から出ます」

上条「これで、あとは一方通行一家か」

美琴「そういえば、あいつも水着になるのかしら?」

禁書「短髪立ち直り早いね」

黒子「無かったことにしたいだけですの。…と、確かに水着になるのか興味深いですわね」

御坂妹「上位個体と百合子さんの手前、一人だけ水着にならないというのはないと思いますが…とミサカは「水着は当日のお楽しみ!」と
    共有感覚を切っていた上位個体を思い出します」

769 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:56:36.06 Wo9zU9Q0 144/287

美琴「この前はちゃんと性別確認出来なかったけど、さすがに水着ならどっちか解るわよね」

上条「ま、さすがに男モンの普通の水着だと思うけどな」

黒子「ですわよね。まぁ、これで性別疑惑に決着がつきますの」

打ち止め「お待たせー!ってミサカはミサカは膨らませたゲコ太浮き輪を腰に装着しながら走ってみたり」

百合子「あわわ、打ち止めさんっ、転ばないように気を付けてくださいねー」パタパタ

一方通行「お前もな…………ン?」

770 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:58:50.42 Wo9zU9Q0 145/287

上条「うーわ、微妙…」

黒子「パーカーにパンツスタイル…しかもどっちともとれる微妙なデザイン…」

美琴「ちょっとは空気読みなさいよね」

一方通行「なンで出てきた途端批判されなきゃなンねーンだよ」

禁書「ていうか、あくせられーたはそれで泳げるの?」

一方通行「一応、水着素材だけど最初っから泳ぐ気はねェよ」

771 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 02:59:37.77 Wo9zU9Q0 146/287

御坂妹「泳げないんですか?とミサカは確信をつきます」

一方通行「電極があるから」

打ち止め「でも、それお風呂でも付けてるよねってミサカはミサカは指摘してみる」

一方通行「疲れるからヤダ」

上条「別に本気で泳ぐわけじゃないし、そこまで疲れ残らないだろ」

一方通行「俺どーせもやしだもン。体力ないからすぐ疲れるもン」

美琴「……黒子、任せた」

黒子「了解ですの」ピタッ

772 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 03:13:27.72 Wo9zU9Q0 147/287


一方通行「あンだよジャッジメン…」ヒュンッ


パッ

一方通行「ンなァ!?」

ザッバーン

百合子「お、お兄様っ!?」アワワワワワ

一方通行「ぶァっ、ぎゃ、ぎゃァァァああああああああ!!!」ザバザバ

禁書「泳げないだけだったんだよ」

773 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 03:14:39.39 Wo9zU9Q0 148/287

***

上条「上条さんと」

黒子「白井さんの」

打ち止め「水泳教室ー!ってミサカはミサカはプールサイドに座って項垂れるあなたの背中を思い切り押してみたり!」ドンッ

ザパーン

一方通行「ぎゃああああああああああああ」ザバザバザバザバ

百合子「お、お兄様ぁーっ!い、今助けに…わぷっ、ひゃ、あう!ひゃぁあああん!!」ザバザバザバザバ

美琴「きゅ、救助に向かった百合子も溺れてるっ!!」

774 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 03:16:00.04 Wo9zU9Q0 149/287

百合子「ふぇ、…プールっ、怖いっ、っく…ですぅー、足、あ、足付かなかったですぅ…」ウワァァン

一方通行「あの、安定感のない、放り…出された感じが……」orz

御坂妹「百合子さんは学習装置で泳ぎ方もインストールされているはずでは?とミサカは鮮やかにクロールしてみせます」バシャバシャバシャ

百合子「や、やり方は解るんですけど…ど、どうしても…あの浮遊感というか、身体の自由が効かない感じが…」

黒子「まぁ、こういうものは理屈は解っていてもコツというものが解らないと出来ませんものね」

上条「とりあえず泳げなくても浮くコツだけは身につけないと遊ぶもんも遊べないし…ほら、一方通行もゆっくり入れば大丈夫だって。な?」スッ


775 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 03:17:39.57 Wo9zU9Q0 150/287

一方通行「うわああああああンいやだああああああああああああ!!」

美琴「すっかり水恐怖症になっちゃって…」

禁書「最初にそれ促したの短髪だよ」

御坂妹「いきなり空中からまっさかさまにプールへダイブ、次に不意打ちで顔面からプールへダイブ。そりゃ一方通行もトラウマになります。
    とミサカは手すりに抱きついて離れないもやし兄妹を観察します」

黒子「とりあえず足の付く浅いところから慣れて行きましょう。折角来たのですし、みんなで遊びながら慣れてみてはどうでしょうか?」

百合子「あぅ、そ、そうですよね…、腰くらいまでならお風呂ででも慣れてますし…!私のせいでみなさんの遊ぶ時間を減らすのは申し訳ないですし…!」

776 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 03:18:27.85 Wo9zU9Q0 151/287

上条「一方通行もあっちのひざ丈くらいのとこでビーチボールでも転がしてみんなで遊ぼうぜ?」

一方通行「…………、いきなりすっ転ばせるとかする気だろ…?」

上条「しないしない」

一方通行「ジャッジメントに空間移動させて深いプールにダイブさせるんだろ?」

上条「しないしない」

一方通行「お前百合子にフラグ立てたらお前の引っこ抜いて犬に食わせるからなァ…」

上条「脈絡なく恐ろしい発言!!っていうかどこを!?上条さんのどこを引っこ抜く気ですか!!?」

783 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 16:55:49.07 Wo9zU9Q0 152/287




禁書「いっくよー!」ポン

百合子「ひゃ、はう!」ポン

美琴「よ、っと、はい打ち止めー」ポン

打ち止め「任せてーってミサカはミサカはビーチボールを10032号にパスしてみる!」ポン

御坂妹「微妙に軌道が合ってませんが…とミサカは少し移動して黒子さんにパスします」ポン

黒子「杖で動けますか?一方通行さん」ポン

一方通行「多少はな、おらよォ、三下ァ!!」バスッ

上条「へぶっ」バシーン

785 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 16:58:40.28 Wo9zU9Q0 153/287

一方通行「あー、悪いなァ、ちょっとふらついて力入っちまったぜェ」ケタケタ

上条「が、顔面セーフだよなぁ…!一方通行!」バスッ

一方通行「なっ、杖にぶつけ!うわ、バランスが…!」バシャン

美琴「何してんだか…」

打ち止め「ケンカはダメだよーってミサカはミサカはあなたにメッてしてみる」

一方通行「っあー、ひざ丈の水で助かったぜ…」

黒子「やっぱりあなたは子どもっぽいですのね」

786 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 16:59:38.38 Wo9zU9Q0 154/287

禁書「事実子どもだけどね。あ、スライダーもあるんだよ!!そっちやってきてもいいかな?」

打ち止め「ホントだ!ミサカも行くーってミサカはミサカはシスターさんを追いかけてみる!」

美琴「私もやりたい!ほら、あんたも一緒に行こう!」

御坂妹「はい、もちろんです、とミサカはお姉様に手をひかれ駈け出します」

黒子「あん、お姉様お待ちになってくださいましっ…!」


上条「じゃ、そろそろ昼時だし、上条さんは昼食でも手配しておきますかね。っと、百合子ちゃんは行かないのか?」

787 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 17:00:07.30 Wo9zU9Q0 155/287

百合子「あ、はい、あの、ちょっと浮く練習してみようかなーって…」

上条「あ、じゃー俺が手伝おうか?」

百合子「いえ、大丈夫です。そこまで深くないとこで練習するので」

上条「そっか、無理すんなよ」

百合子「お気遣いありがとうございます」ペコッ

788 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 17:01:08.38 Wo9zU9Q0 156/287

***

一方通行「お、このメロンうめェな…」モキュモキュ

キャー
コレタノシイネー
モッカイスベリタイッテミサカハミサカハ

一方通行「…おーおー、滑ってら…」モキュ

百合子「お兄様っ!」ペタペタ

一方通行「ン?なンだ、お前は滑ってないのか?」

百合子「発見しました!浮き輪です!浮き輪ですよぉ!えへへ、これでお水の中で移動出来ました♪」ジャン

一方通行「………、…」

百合子「あっちに浮き輪置き場があって試しに使ってみたらちゃんと浮けて安定感もばっちりでしたよ!」

789 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/01 17:01:42.98 Wo9zU9Q0 157/287

一方通行「へェー…」

百合子「お兄様の分も持って来ましたので、一緒に練習しましょう♪」

一方通行(あ、やっぱりそういう展開になンのか…)

一方通行「………」チラッ

百合子「……?」ニパッ

一方通行「…………」

百合子「♪」キラキラキラキラ

801 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 00:51:05.41 xUFsL2s0 158/287


プールサイド


百合子「いざ、リベンジですっ」ドン!

一方通行「………なにこの絵面…怖い。怖すぎ。ちょォ怖い」ドン!

百合子「ふぇ?…似合ってますよ?」

一方通行「…お前は案外たくましいな…」ハァ

百合子「?」キョトン

一方通行「あー、…まーリベンジだな…」

804 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 01:00:57.12 xUFsL2s0 159/287

百合子「あのですね、こっち階段なってて、こっからゆっくり…」トテトテ

パシャパシャ

百合子「…ほら!浮けました!バタ足で移動も出来ますよ!」バシャバシャ

一方通行「おォ…、なンかすっげェいい笑顔してンぞお前…」

百合子「えへへー!楽しいです、楽しいですぅ!ほら、お兄様も早く早くっ♪」

一方通行「………、しょォがねェな…」トテトテ

パシャパシャ

805 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 01:08:17.92 xUFsL2s0 160/287

一方通行「………お、…おォ?」パシャ

百合子「ど、どうですか…?平気そうですか…?」

一方通行「あァ…、うォォ、浮けてンぞ…俺!」

百合子「水の中なら杖がなくても移動出来ますよねっ!」

一方通行「……」パシャパシャ

一方通行「うォォ!移動出来てンぞ、おい!」パシャパシャパシャ

807 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 01:18:50.15 xUFsL2s0 161/287

百合子「これでお兄様も私も泳げましたね!やりました!えへへー…えいっ」パシャ

一方通行「わぷっ、なンだよいきなり…うりゃっ」パシャ

百合子「ひゃん!えへへーえいっ、えい!」パシャパシャ

一方通行「あはっ、俺と勝負しようってェか!ひゃはは!」パシャパシャ

百合子「あ、お兄様お兄様、御坂さんの持ってきたビーチボールがこっちに浮いてますよー、えいっ!」ポン

一方通行「おォ、さっきの続きか?いいぜェ?」ポン

808 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 01:26:05.21 xUFsL2s0 162/287

百合子「お手柔らかにお願いしますぅー」ポン

一方通行「おゥ。三下相手じゃねェ限りちゃンと紳士的に遊ンでやらァ」ポン



キャー
アハハ
キャッキャ
パシャパシャ



美琴「なにあれかわいい」

禁書「あーいうのってバカップルしかやっちゃダメなんじゃなかったっけ?」

黒子「キラキラ効果が見えてますので、あの二人には有効ですわ」

打ち止め「あの二人はしばらく放っておこうかーってミサカはミサカは混ざりたい気持ちを抑えて空気を読んでみる」

御坂妹「とりあえずあのもやし兄妹がじゃれあってる様子は現在進行形でMNWに流してます。とミサカは祭り状態のMNWに燃料投下し続けます」

815 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 13:24:25.16 xUFsL2s0 163/287

続・もやし兄弟


百合子「お兄様、お兄様っ、行きますよー!えいっ」ポスッ

一方通行「おー、これならどォだ?」ポスッ

百合子「え?ひゃ、あー、遠くにー…」

一方通行「ひゃはは」

百合子「むー、いじわるですよぅ…!」パシャパシャ

一方通行「悪い悪い」

百合子「えへへーお兄様なら許しちゃいますー」パシャパシャ

816 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 13:43:42.35 xUFsL2s0 164/287

一方通行「そォかい。あンがとよ」

百合子「ひゃ、わ、あわわ…お兄様に感謝されちゃいました…ひゃぁあ…嬉しいです」テレテレ

上条「おーい、楽しそうなとこ悪いけど昼飯用意出来てるぞ!」

一方通行「あァ解った、すぐ行くわ…………って三下!!?」ハッ

上条「つーか、お前、浮き輪、似合って、…っくっは…!」プルプル

一方通行「………かァみじょォーくゥゥン?死にたいのかなァ?そォかそォか、そォンなにお星さまになりたいンだねェ…」

上条「ぶははっ、その、その格好で!そのセリフ!ぎゃははは!!」

818 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 15:33:22.23 xUFsL2s0 165/287

一方通行「………ぶ ち 殺 し 確 定 ってなァ!」バシャァ

上条「ハッ!?」ビクッ

百合子「お兄様ぁ、ボール取って来ましたー」ホワホワ

一方通行「おー、お疲れさン。折角取って来たとこ悪ィけど飯だとよ」ナデナデ

百合子「わぁ、楽しみですねー!えへへっ」ニコニコ

一方通行「そーだな」ナデナデ

819 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 15:34:51.59 xUFsL2s0 166/287

上条「うーん…上条さん命拾いしたはずなのになんだろうな、この敗北感…」モグモグ

禁書「それ、本気で言ってるの!?とーま本気で言ってるの!?こんなに女の子に囲まれておいて本気で言ってるのかな!?」モグググ

黒子「お姉様も本当苦労しますわね。ですから黒子と魅惑で濃厚なベーゼを交わしていただければ良いんですのに…」モグモグ

美琴「ななな、なんのことかしらねっ!?」モグモグ

御坂妹「お姉様、そんなんだからいつまで経っても進展しないんですよ、とミサカはお姉様にアドバイスします」モグモグ

打ち止め「あ、二人とも早く早くってミサカはミサカは手招きしてみる!」モグモグ

820 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 15:53:22.16 xUFsL2s0 167/287

百合子「はーい!あのですね、あのですね!泳げましたよ!えへへっ!浮き輪って万能ですね!お兄様」

一方通行「浮き輪サーファーで略して「輪ーファー」っつー存在もいるくらいだしなァ…」

百合子「はいっ、私たちは輪ーファーになりますっ!」グッ

美琴「まぁ、楽しいならそれでいいんじゃないかしら?ご飯食べたら百合子も一緒にスライダーやろうよ!楽しかったわよ」

黒子「落ちる先も水深はそこまで深くないので大丈夫だと思いますの。わたくしたちが下で待ってますので」

百合子「わぁ、是非お願いします♪実は練習しながらちょっと気になってたんですぅ」

821 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 17:54:41.09 xUFsL2s0 168/287


打ち止め「あなたも全然遊んでないんだからスライダー行こうよってミサカはミサカは誘ってみたり」

一方通行「スライダー、ねェ…」

御坂妹「怖いんですか?とミサカはさっきと同じ流れで尋ねます」

一方通行「ハッ、俺ァその気になりゃ空も飛ンじゃうしィ、移動スピード上げることも出来るンでェ、怖くないですゥ」

美琴「黒子」

一方通行「おっと、その手にも乗らないぜ!!」サッ

黒子「チッ、…まぁ、お食事中ですのでお行儀よく食べましょう」モグモグ

823 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 18:46:58.41 xUFsL2s0 169/287

上条「それもそうだな。ってぇ、インデックスさん?俺の目の前にあったおいしそーなカツサンド知りませんか?」

禁書「ううん見てないんだよ。どこに行ったのかさっぱり分からないんだよ」モグモグ

上条「あぁあ!典型的過ぎてつっこむのも躊躇われるっ!!」ウガァア

御坂妹「私のでよければ、どうぞとミサカはダイエット宣言をします」

美琴「あっ、あ…私も……うぅ…」

打ち止め「お姉様、もう食べちゃったもんね…ってミサカはミサカはミサカもぺろりと食べちゃったことを明かしてみる」

一方通行「うまかったか、それ?」

百合子「はむっ、むきゅ…!はむむむ!」モグモグ

824 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/02 23:04:56.24 xUFsL2s0 170/287

一方通行「うまいのか、うまいんだな。解る、お前のそのキラッキラした顔見てれば解るから無理に喋ろうとしなくていいぞ」

黒子「あら?食べないんですの?」

一方通行「ンー…。打ち止め、百合子、俺のやるから半分こして仲良く食え」

打ち止め「いいの!?やったー!ってミサカはミサカはバンザイしてこの喜びを思い切り表現してみる!」

百合子「むぐ、ふぁ、あのっ、いいんですか?」オロオロ

禁書「いいなー…」ジュルッ

上条「あなたは2個も食べたでしょうが!」

禁書「そうなんだけど、やっぱり人が食べてるのを見てるとお腹がすいてくるっていうか…」

825 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/03 01:44:39.61 QO6F/ug0 171/287

美琴「いいじゃない、好きなだけ頼んでいいみたいだしこーいう時くらい遠慮せずに食べちゃえば?」

上条「いやいやいや、そんなこと言うと帰りにホテルの従業員が青ざめた顔で俺らを見送ることになるぞ」

禁書「えっと、えーっと、追加でなんでもいいからたくさん持ってきてほしいかも!」

上条「あぁっ、またこのシスターは!!」ダダダダ

打ち止め「ん~、おいしかったーってミサカはミサカはデザートのフルーツタルトに入ってみたり」

御坂妹「このフルーツタルト、とても上品な味わいですねとミサカは口に運びながら感想を述べます」

黒子「あら、本当ですわ。このカスタードが甘さ控えめで果物本来の甘みを引き立ててますわね」

826 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/03 01:46:01.73 QO6F/ug0 172/287

美琴「やっぱ甘いものは別腹よねー♪んん、おいしぃ♪」

百合子「はむっ、むむ…!」モググ

一方通行「ゆっくり食えばいいだろォが。慌てンなって」ポンッ

百合子「はふ、…でも、でも私のせいでみなさんをお待たせしてしまうのは…」

黒子「大丈夫ですのよ、まだまだ時間はあるのですし」

打ち止め「そうそう!ミサカたちはのんびり雑談して待ってるからユリコのペースでいいよってミサカはミサカはにぱっと笑ってみる」

御坂妹「フルーツタルトやデザート類はちゃんと確保しておくので安心して下さいとミサカは百合子さんの分を取り分けます」

禁書「ゆりこの分は食べないから大丈夫だよ!とうまの分で我慢しておくから!」

上条「あぁ、…従業員さん「大丈夫です」とか言ってたけど笑顔が引きつってたなアレ絶対…」

831 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 00:52:31.01 VJAEazg0 173/287

***

スライダー

百合子「ひっ、ひぇ…け、けけけ結構たか、た、高いっ、ですね…!!」ガクブル

美琴「意外とね、でも結構慣れてくると思うよ?大丈夫?」

百合子「ひゃう…でも、でもさっきみなさんすごく楽しそうだったのできっと、楽しいんですよね…!うん、よしっ、行きます!」

美琴「下で黒子たちが待機してるから、バシャーンってなっても大丈夫だからね」

百合子「は、はいっ、では、行ってきます!」ビシッ

パシャ シャバババ

百合子「ひゃ…わ…ひゃー!なんか、楽しい、かも!うひゃー!!」

832 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:04:46.09 VJAEazg0 174/287

バシャーン

黒子「おかえりなさいですの。百合子さん、どうでしたか?」

百合子「ぷぁ!はう…あの、あのですね…、すっごくすっごく面白かったです!こう、ひゅーってなってきゃーってなって最後、最後ばしゃーん!って!」キラキラ

御坂妹「意外とこういうアクティビティが好みのようですね、とミサカは身ぶり手ぶりで楽しさを表現する百合子さんを見ます」

打ち止め「あの人も乗り物とか勢いあるアトラクションって好きだからねってミサカはミサカは普通の男の子なあの人をアピールしてみる」


美琴「うーひゃっほー!」バシャーン

禁書「あ、短髪も戻ってきたんだよ」

百合子「御坂さん、楽しかったですぅ♪」

美琴「ホント?良かったー!じゃぁ次はね次はー…」

833 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:15:09.62 VJAEazg0 175/287

***

パシャパシャ

一方通行(あんなにはしゃぎ回ってあいつら疲れないンかねェ…)

上条「プールサイド座り込んで何してんだ?」

一方通行「足で水蹴ってるだけだ、見て解ンねェの?」

上条「いや、いじけてるように見える。っと、なんかうまそうな飲み物あったから持って来てやったけど、いる?」

一方通行「…貰っとく」

上条「ん」

834 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:51:01.72 VJAEazg0 176/287

一方通行「で、何平然と隣に座ってンだよ、てめェは」

上条「いやいや、なんか向こうの女子同士の空間は居づらいから」

一方通行「よォく言うぜ…」

上条「あと、百合子ちゃんにあんま近づくとお前に怒られそうだしな」

一方通行「ハッ、鵜呑みにしてくれてありがとォ!」

上条「俺が近づくと百合子ちゃんも不幸な目に合うから心配なんだろ?」

一方通行「………、ま。お前なら大丈夫か…」

835 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:55:40.80 VJAEazg0 177/287

上条「は?」

一方通行「なンでもねェよ、つーかいつまで隣にいンだよ、さっさと向こうで遊ンでやがれ!」ドンッ

上条「うぉ!?なんだよいきなり…」バシャン

一方通行「ふン…さっさと目の前から失せろ」

上条「はいはい」バシャバシャ

一方通行(………、何してンだか俺は。別に三下なら百合子が惚れてもいいか、なンて…別に…)

一方通行「………」

一方通行(あァ、ちくしょう。何ナイーブになってンだ俺。別に俺は百合子を大事だとは思ってるけどよォ。打ち止めと同じように身内みたいな意味で
     大事なわけで…。百合子が誰を好きになろうが、俺に文句を言う権利はないわけだ。あのフラグ立てまくる三下だしな…百合子にもフラグ立っちまう
     かもしれないけど、そこは自然に成り行きを見守ってるやるのが一番なわけで。いや、そもそもまだそういうフラグが立ったわけでもないし…。
     とりあえず、例えばだ、例えば。例えば、三下なら、うン。あいつなら、間違っても百合子を裏切るようなことはしないだろう。あいつなら百合子を
     大事にしてくれて幸せにしてくれるだろうよ。俺は百合子が幸せなら身内として満足っつーか…いや、まだ百合子があいつに惚れてることはないだろうけど。
     もし、もしもの話だしな…)

836 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:57:08.52 VJAEazg0 178/287

一方通行「…………、あー…アホですか俺は…」チラッ



上条「おー、俺も仲間に入れてくれ」バシャバシャ

禁書「とうま!今またビーチボールしてるから一緒にやろうよ!」

上条「あぁ、っと、なんかまたさっきより深くて動きにくいな?」

美琴「そっちの方が面白いでしょ?腰丈まであるわよ!」

黒子「百合子さんも深いところに慣れてきたので、こうやってみんなで遊びながらなら怖さも緩和出来ますしね」

打ち止め「ミサカはゲコ太浮き輪で参戦だよってミサカはミサカは最強装備で挑んでみる!と、あの人は向こうの方にいるけど休憩かなってミサカはミサカは聞いてみる」

上条「そうだと思う。ま、少し休ませとこうぜ」

百合子「えへへ、じゃぁ行きますよー」ポン

御坂妹「腰丈でもミサカの身体能力の前ではハンデになりませんよとミサカは軽やかに移動しトスします」ポン

837 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:57:58.63 VJAEazg0 179/287

一方通行(……、気にし過ぎ、だよな。俺らしくもねェ…。まぁ、俺なンかと一緒にいる方が不幸、なンだろォけど…)

一方通行(そう考えると、やっぱ俺なンかより三下の方が…)

百合子「………?おにいさまーっ!」ノシノシノシノシノシ

一方通行「………ン」ノシ

一方通行(……いつからこンな甘くなっちまったンかね、俺は)

禁書「ゆりこー前見てないと危な…」

百合子「ふぇ?…きゃう!」グラッ

838 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:58:44.78 VJAEazg0 180/287

一方通行「あっ」



上条「危ない!」ガッ

百合子「あうっ、…ふあ、す、すみません当麻さん…」

上条「いいって。気にすんなよ!」ニッ

百合子「ありがとうございますっ」ペコッ


一方通行(…………)

一方通行(……やっぱ、こういう時は俺が身を引くのが一番なんだよなァ…)

839 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 01:59:33.24 VJAEazg0 181/287

打ち止め「大丈夫ーってミサカはミサカは訊ねてみる」

百合子「ごめんなさい、よそ見してて…」アワワ

上条「ドンマイドンマイ。ほら、じゃまた投げるぞー…とと!?」ツルッ

美琴「わっ、あんたまで!」

上条「ってぇ!倒れてたまるかぁ!!」ポスッ

百合子「え?」

上条「え?…あ…?」パチクリ

840 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 02:00:12.78 VJAEazg0 182/287

御坂妹「あーあ。とミサカはどさくさにまぎれて百合子さんの胸をダイレクトに触ってしまったあなたをジト目で見つめます」

美琴「あ、あ…あ、あんたはぁ!!!!!」

上条「じっ、事故!事故ですって御坂さん!!」バッ

百合子「あ、フロントホックが…」ハラリ

上条「へ?………あ…///」

百合子「……?どうしました?」キョトン

禁書「ゆっ、ゆりこ!そこはきゃーって言いながら胸を隠すとこだよっ!隠して隠して!」

841 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 02:01:32.72 VJAEazg0 183/287

黒子(わたくしより、ないですわ…)

打ち止め「ユリコはもー少し恥じらいを持たなきゃってミサカはミサカはあの人の言葉を………はっ殺気が!」

上条「…………は、ははは…背中にすごく嫌な視線が突き刺さるんですけど…怖くて、振り向けないけど、前を見続けるわけにもいかない…」ダラダラ


一方通行「かーみじょーォくゥゥゥン♪今度はァ、僕とォ一緒にィあーそびーましょォー♪」

上条「あはは…ははははは…」

御坂妹「これは、完璧に殺す目ですね、とミサカは能力スイッチを入れて水の上に立っている一方通行から距離を置きます」ススススッ

黒子「お姉様、退避しましょう」ススススッ

美琴「反省しなさい、乙女の敵」ススススッ

禁書「とうま、しっかり反省するんだよ」ススススッ

842 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 02:02:29.09 VJAEazg0 184/287

打ち止め「ユリコも向こうで流れるプール行こうってミサカはミサカはユリコの手を引っ張ってみんなの後を追ってみる」グイッ

百合子「うぇ、あ…また、前、上手に止められな…」カチッカチッ



バッシャーン!!!

フコウダー!!
ユリコノハダカミテフコウッテナメテンノカテメェェェ!!!
ザバーン!!!


美琴「さすが第一位…付け入る隙がないわ…」

黒子「お姉様、参加しないでくださいね。みんな感電してしまいますわ」

御坂妹「って、百合子さんはどこに?とミサカは辺りを見回します」

843 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 02:03:45.01 VJAEazg0 185/287

上条「ちょっ、タンマ!マジで!プール壊れる!!」

一方通行「知るか!てめェなンかの三下野郎を一瞬信頼した俺がバカでしたァ!つーわけでさっさと楽になっちまえよォ!」ケタケタ

上条「ぎゃー!!」

百合子「お兄様、お兄様ぁー…」トテトテ

上条「うっわ、百合子ちゃん危ないって!!………あれ?」ピタッ

一方通行「あァ?どォしたよ?」パシャン

百合子「あの、あのですね、これはずれちゃって、うまく留められなくて…また付けてもらっていいですか?」

844 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 02:04:12.40 VJAEazg0 186/287

一方通行「またか。………ン、ほらよ」パチン

百合子「ありがとうございますっ!」




上条「助かった…けど、お前らなんで一方通行には何も口出ししないわけ?あっちの方がやってることやばくないですか?」

美琴「自分の胸に手を当てて考えなさいよ」

上条「???」

禁書「とうまのそういうとこがダメなんだよね」ハァー

849 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:48:44.22 VJAEazg0 187/287

***



一方通行「打ち止めは?」

黄泉川「疲れたんだろ、もうぐっすり寝てるじゃんよ」

芳川「百合子ちゃんは?さっきからあくびしてるけど」

百合子「あふぅ…はにゃ!?わ、私はまだ大丈夫です!」アワアワ

黄泉川「あははは、無理しなくていいじゃん。早く寝た方がいいじゃんよ」

百合子「ふぁ…う…。そ、そうですね…これ、お洗濯もの棚に片づけたら今日はもう寝ますー…」パタパタ

850 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:49:15.15 VJAEazg0 188/287

一方通行「だァからはしゃぎ過ぎるなって言ったのによォ…ふァ…」ハフ

芳川「そういうキミもあくびしちゃって…」

黄泉川「子どもは寝た寝た。遊び疲れて寝ちゃうなんて、可愛いじゃんね」

一方通行「うっせ」

芳川「じゃ、明日はキミと百合子ちゃんだけだけどよろしくね」

一方通行「へいへい。3人とも夜なんだろ?」

黄泉川「そうだよん」

851 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:50:09.92 VJAEazg0 189/287

一方通行「……、はァ…ふ。俺も寝るか…」トテトテ

芳川「おやすみ」

黄泉川「おやすみー」



カチャ

一方通行「……ン?」

百合子「すぅ…」

一方通行「…おーい、なァに人のベッドに凭れかかって寝てるンですかァ?」ユサユサ

百合子「………ふぇ…ぁ…?おにぃさま…?」トロン

一方通行「………、はァ。ほら、寝るならちゃンとベッド入れ」

百合子「はう、すみませ…、自分のお部屋、戻ります…」ポケー

852 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:51:58.05 VJAEazg0 190/287

一方通行「……いいって、ほら、俺のベッドで寝りゃいいだろォが」

百合子「……いいん、ですか…?わぁい、おにいさまのお布団…えへへ…」モソモソ

一方通行「ほら」ポフポフ

百合子「えへへ、…えへへへ…おやすみなさぁい…」

一方通行「あァ、おやすみ…」スッ

百合子「……ふぇ?お兄様は、寝ない、んですか…?」

一方通行「向こうから布団持ってくるンだよ」

853 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:52:28.33 VJAEazg0 191/287

百合子「………一緒に、寝ましょうよ?」

一方通行「はァァ!?」

百合子「えへへ、お兄様と一緒に寝たいです」

一方通行「………、…今日だけだかンな」

百合子「はぁい♪」

一方通行「……これ、いいのかァ?」モソモソ

百合子「?」キョトン

一方通行「なンでもねェ。おやすみ」

百合子「はいっ♪」

854 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:52:55.60 VJAEazg0 192/287

***

翌朝


芳川「じゃ、行ってくるわね」

打ち止め「行ってきまーすってミサカはミサカはきちんと挨拶してみる」

一方通行「あァ」

芳川「百合子ちゃんは?まだ寝てるの?」

一方通行「昨日はしゃぎまくってたからな。休ませとくさ」

打ち止め「でも、二人の寝顔は全く見分けつかないねってミサカはミサカは感想を述べてみる」

芳川「ね。可愛かったわよ」

855 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:55:30.43 VJAEazg0 193/287

一方通行「…いつ見やがった…」

芳川「キミが起きてくる前に」

打ち止め「黄泉川は写メ撮ってたなーってミサカはミサカは二人の熟睡ぶりを思い出してみたり」

一方通行「……………」

芳川「はいはい。キミが怒らないうちにさっさと行くわよ」

打ち止め「はーい!行ってきまーす!ってミサカはミサカは玄関から駆けだしてみるー」トタタタ

一方通行「……はァ」

856 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:56:06.32 VJAEazg0 194/287

一方通行「……あいつも寝てるし、パンでも焼いて食うか…」トテトテ

百合子「おにいさまー…おはようございます…」トボトボ

一方通行「ンァ?起きたか…………ってェ………」

百合子「朝食、ですかぁ?…今、用意しますねー…」フラフラ

一方通行「待て待て待て…。お前、顔赤いぞ…?」ガシッ

百合子「えぅ…?」フラフラ

一方通行「………風邪、か?」

857 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/04 16:56:59.82 VJAEazg0 195/287

百合子「だ、大丈夫ですー…ちょっと頭ぼーっとするけど…」

一方通行「あー…えーっと、こういう場合どうすりゃいいンだ……、熱計って…、寝かせて…薬飲ませて…」

百合子「あのっ、私なら大丈夫なので…」

一方通行「どォ見ても大丈夫じゃねェだろ。風邪舐めンな。マジつらいぞ。この俺が死ぬかと思ったンだからな」

百合子「あぅ、あ…、えと、えと…」オドオド

一方通行「とにかく寝てろ。メシは俺が自分でなンとかする」

百合子「で、でもお洗濯ものとか、洗い物とか…お掃除とか…」アワワ

866 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 01:13:04.72 x2.vT6A0 196/287

一方通行「…俺がやるってェの!いいからお前は寝てろ!」グイッ

百合子「ふぇ、あう…あわわ……、わ、解りました…」トボトボ



一方通行「いいか、とにかくお前は休め。寝てろ。水分補給して寝てろ。いいな」

百合子「はっ、はい…解りました…」ショボン

一方通行「あと」

百合子「ひゃい!?」ビクッ

一方通行「…つらかったら、言えよ?」

パタン

867 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 01:20:06.99 x2.vT6A0 197/287

一方通行「………、で、どォやって看病してやりゃいいンだ…?」

一方通行(芳川らに電話するか…いや、邪魔出来ねェな…)

一方通行(…あ、まず薬飲ませなきゃいけねェか…)

一方通行(確か、俺も粥食ったような…。どうやって作るンだ…?)

一方通行(………、超電磁砲辺りに作り方を聞くか…。つーかあの女が料理出来るとは思えねェな…)

一方通行「………、ついでにバカにされそォだな…」

869 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 02:14:21.41 x2.vT6A0 198/287

ブルルルル

上条「ん?電話…?授業中ですよー…っと、………ゲ!?」

小萌「上条ちゃーん、確かにちょーっと難しいですがこの「セルフ・ディスクレパンシー理論」というのはですねー…」

上条(な、ななな、なんで一方通行から電話かかってくるんだ!?つーか授業中で出れないっつの!メールにしてくれよ何回コールしてるんだよ!)



一方通行「くっそ、三下の野郎、俺が電話してるのになンで出ねェンだよ」ピッ

一方通行「……とりあえず米が必要なのは解る…あとは水だろ…。味なンてほとんどなかったけど味付けってどうすりゃいいンだ?」

一方通行「………、そもそも料理なンてしたことねェ…………、ン?」prrr

870 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 02:15:57.26 x2.vT6A0 199/287

一方通行「……授業中だからメールにしろだァ?めんどくせェなァ!!」メルメル


上条「来た来た。……はぁ?お粥の作り方教えろだぁ?………打ち止めが風邪ひいたか?…いや、それなら百合子ちゃんが作りそうだし…ってことは…」メルメル


一方通行「………チッ。余計な詮索はいらねェンだよ…」メルメル


上条「やっぱ百合子ちゃんか…。ま、真剣みたいだし、こっちも真面目に教えてやらないとな」メルメル


一方通行「なンか、腑に落ちねェ…が、……あいつのためだ…」

871 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 02:51:07.50 x2.vT6A0 200/287

***
百合子夢サイド


まぶたを閉じているはずなのに、鮮明に映るこの赤はなんだろう。
私はまだ目を開けないでいる。
ほんの少しの勇気で十分なはずなのに、なぜだか目の前を見てはいけない気がした。

熱くもなく、冷たくもなく。
上を向いているのか、下を向いているのか。
この感覚は覚えがある。

(培養器の、中……?)


そうだ、私は風邪をひいたのだった。
もしかしたらお兄様が私を病院に連れて行ってくれたのかもしれない。
妹達がいると言われる病院に。調整のために培養器を借りてそこで療養しているのかもしれない。

ううん、きっとそうだ。

この感触は覚えがあるもの。
前後左右の感覚がなく、ふわふわと無重力の中を漂う感触。

872 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:09:50.69 x2.vT6A0 201/287

(ああ、お兄様に迷惑をかけてしまった…)

少し、怒っていたのかもしれない。
寝る前に見たお兄様の表情と声を思い出すと、確かに少し苛立っているように見えた。

急に目頭が熱くなって、じわりと涙がまぶたの中に広がる気がした。


「学習装置、アンインストール完了。これよりこの個体の処分作業に移ります」


(え)


思わず目を開き、口を開き言葉を発したつもりだった。

声は出ない。
口の中、肺の中全てが培養液に浸されて音が出せなかった。

コポ、と足元から大きな泡沫が上昇し開けたばかりの視界を遮る。

873 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:10:57.13 x2.vT6A0 202/287

コポポ。

泡沫が顔の前を通過すると見えたのは、赤く染まった視界と、見覚えのある人の顔。

(お兄様…?)

心底楽しそうな顔をしているお兄様。
でも、それは私にとって初めて向けられる表情。

いつかの話で聞いた、殺人鬼としてのお兄様の表情。

にぃと不気味なほどに薄く釣り上った口角。
哀れなものを見るような蔑むような目。

赤い目から、色が広がったように全身が赤く染まったお兄様が私を見上げている。


「おい」

874 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:12:10.94 x2.vT6A0 203/287

ビクリ。鮮明に聞こえる大好きなお兄様の声に身体が震えた気がした。
低くもなく、高くもなく。私の耳に心地よく通るはずの声。


(どうして、ですか…お兄様…、怖いです、怖いです…)


初めて、その声を聞きたくないと思ってしまった。

「早くこいつを処分してくれよ」


瞬間、心臓を握りしめられたようにぎゅっと潰される感覚がした。
同時に、視界が暗く淀み、後頭部がぞわぞわとたくさんの手に撫でられているような感触がした。


「もォ、面倒なンだよなァ。いい加減。ちょっと気まぐれで拾ってみたらよ、ちょこまかちょこまかくっついてきやがる」

「煩わしいってェの?いい加減ウザいンだよなァ。多少暇つぶしになると思ったが、やっぱダメだ」


ガンガンと頭の中に向けて釘を打ちつけられているような、痛みと、歪む視界。

875 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:13:33.65 x2.vT6A0 204/287

『おにい、さまぁ…!!』

痛みを吐き出すように空気を得ようと必死にもがき口を開くのに、声が出ない。


「さっさと、目の前から消してくれ」

途端、身体が熱を持ち始め、手足が痺れていく。
チリチリと鈍い痛みが全身を駆け廻り、身体がひと際大きく跳ねる。


ドクン。


今まで聞いたことのないくらい大きな心音が耳に響き、頭が割れそうなくらい痛む。

思わず手のひらで頭を覆い、悶えるようとするが、いくら腕を寄せようとも手のひらが頭部を覆う感触がやってこない。


(あ、…うそ…)

876 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:15:32.23 x2.vT6A0 205/287

手のひらが半分以上消えている。
消えているという優しいファンタジーならまだ良かっただろうに。

皮膚が泡立ち、炭酸水のような気泡を培養液に広げていく。
そこからぺろりと剥げた白い白い皮膚が培養液の中を羽毛のようにふわふわと漂い、泡とともに跡形もなく消えていく。

抉れた肉が、血管が露わになり、ジリジリと煮えるように溶けて、また真っ白な骨が、現れて、やっぱり溶けていく。

熱い、熱い…。

ブルブルと震える手首の先に、大好きな人の姿が霞んで見える。

目の前の視界がどんどん狭まって、揺らいでいく。

必死になって首を振って。
最後に、大好きなお兄様の姿を見て、消えたい。


そう思って、目を見開くと、涙がふわりと浮きあがったような気がした。


残酷なまでに無邪気に、楽しそうに狂気を孕む笑顔。

それでもいい。お兄様が目の前にいてくれるなら。




もう一度、私を愛して下さい。


お兄様。

877 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/05 03:18:48.01 x2.vT6A0 206/287











真っ暗に閉じていく視界の端で、白い自分の腕が霞んで百合の花のように見えた。











***

886 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/06 01:16:38.40 QGIjMFc0 207/287

百合子「うあああああああああああッ!?」ガバッ

百合子「ひっ、ひぁ…う…やぁ、………嘘…あ、夢…」ハァハァ

百合子「………ッ、ふぇ、えう…うぇぇ…」グスッ


カチャ

百合子「ひっ」ビクッ

一方通行「…んン?起きてたのか?水飲んだか?調子どうだ?」

百合子「ぉ、に…お兄…しゃ、…ふぇ…えっ」ボロボロ

887 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/06 01:46:01.92 QGIjMFc0 208/287

一方通行「い゛!?なっ、何泣いてやがンだよ?お、おい…やっぱつらいのか?だ、大丈夫かよ…」オロオロ

百合子「おにい、しゃまぁああああーうぁああああん!!」ビーッ

一方通行「は、はァ!?どうして泣くンだよ、俺が何かしたのか!?」アワワワワ

百合子「ゆり、こを、うぇ、捨てないでぇ、くだしゃ…いぃ。わた、私っ、ぉにいさ、まにっ、迷惑かけてっ、ごめんなさいぃぃ!!」ビェェー

一方通行「あァ…?………なンっつーかよ、悪い夢でも見てたンじゃねェの?」

百合子「ふぇっ、っく…えぐ…そぉ…かも、しれまっ、せん…でも……でも…」

一方通行「…………夢は夢だろ」ポン

889 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/06 02:35:11.88 QGIjMFc0 209/287

百合子「でもっ、…うぇぇ…ひっく…私っ、…お兄様、にぃ…疎ましく思われてたら…」

一方通行「あァ、そういう夢ってワケか。………百合子」

百合子「えぅ………、お、粥?」

一方通行「例えばよォ、俺がお前を疎ましく思ってたら、わざわざ俺が作ると思うか?」

百合子「………、お兄、様…が、作って…下さったんです、か?」

一方通行「人生初の料理だぜ?」

百合子「私なんかの、ために…?」

890 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/06 02:36:27.18 QGIjMFc0 210/287

一方通行「「なんか」って言うな」ペシッ

百合子「あうっ」

一方通行「この俺が作ったンだ。お 前 の た め に。オーケェ?」

百合子「お、おーけー!」コクコク

一方通行「じゃァ食え。食って薬飲ンでさっさと治しちまえ。な?」ワシワシ

百合子「ふぇ…えっ…」ジワッ

一方通行「………ン?」

891 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/06 02:37:02.68 QGIjMFc0 211/287

百合子「あぅ、あ…うわぁぁぁーーーん!!お兄様ぁああああー!」ガバッ

一方通行「うっわ!?」ビクッ

百合子「ありっ、がとぉございますぅぅう!!ふえぇええ、嬉しっ、いですぅー!」ウワァァン

一方通行「お前は、嬉しくても結局泣くのかよ」フゥ

百合子「だって、だってぇ…うぇ…っく、ひぅ…」

一方通行「…まァ、とりあえず食え。味見はした。まずくはないはずだ」

百合子「はっ、はい…」

897 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 16:57:13.49 48bGdh20 212/287

百合子「………、……」ドキドキ

一方通行「………食欲ないのか?」

百合子「………えっと…」モジモジ

一方通行「ンァ?」

百合子「……あーん…ってしてみたいです…」テレテレ

一方通行「どーいうシチュエーションだよ…ったく。…ほら」スッ

百合子「ひゃ、わ…あ、あむっ…」モグモグ

898 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 16:57:50.37 48bGdh20 213/287

一方通行「喉平気そうだったし普通に味付けしてみたけど…どォだ?」

百合子「おいしいですっ!とき卵入りで…お兄様本当に器用なんですね…えへへ、お兄様の手作り…えへへ…」テレテレ

一方通行「まァ、レシピやコツは聞いたからな…」

百合子「でも、やっぱりセンスがあるんですね…えへへ…おいしい♪」モグモグ

一方通行「食欲もあるみたいだし、そこまでひどくなさそうだな」

百合子「はい。熱も37度台だったので寝てればすぐ治ると思います」

一方通行「食ったら薬飲んで寝てろよ。お前、ここ来てから毎日家事やってたし、たまには休ンでもいいンだからよォ」

899 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 16:58:22.75 48bGdh20 214/287

百合子「だ、大丈夫、ですか…?私、これくらいでしかみなさんに感謝の気持ちを表せないのに…」

一方通行「そンなもン必要ねェだろ」

百合子「ふぇ?」

一方通行「あいつらは、お前もひっくるめて家族みたいなもンなンだからよ」

百合子「……、か、ぞく…で、いいんですか…?私…私…」

一方通行「いいンじゃねェの?お前が欲しいと思ってるならあいつらは喜んで与えてくれるだろうよ」

百合子「ふぇ…っく…」ジワッ

一方通行「………ま、あンま不安がるな。俺だってお前を見捨てるつもりはねェよ」ナデナデ

900 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 16:59:08.92 48bGdh20 215/287

***

一方通行「で、薬飲ませて寝かせたワケだが…」

一方通行(家事を引き受けちまった以上何もしないわけにゃいかねェからな…)

一方通行(洗濯は、スイッチ押すだけだったな。掃除も…つゥか掃除する必要あンのか?埃落ちてねェぞこの家…)


洗濯機前(エプロン装備済)

一方通行「……洗濯ものを放りこんでー…」バサバサ

一方通行「蓋して、スイッチ押すと、勝手に計量して水と洗剤が入る。と…便利だな学園都市最新型」ピッ

901 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 16:59:44.50 48bGdh20 216/287

一方さんの掃除機かけ

ウィー シュガガー

一方通行「やっべ、楽しいかもこれ」


15分後

一方通行「………広過ぎだろ…この家…」シュゴー

一方通行(……これ、案外重労働じゃねェの…?)ゲソーリ

一方通行「……これさァ、能力使ってゆるーい風でびゅーっと埃飛ばしゃ早ェンじゃねェの?」カチリ

902 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/07 17:00:26.68 48bGdh20 217/287

一方通行「こうやって、さ…」フワッ

ヒュルルル

一方通行「おォ。こういう使い方も出来るな」

ヒュルルル カタカタ グラッ

ガシャン

一方通行「………観葉植物……」カチリ(スイッチ切った)

一方通行「…………ちりとりと箒どこだっけ…」ショボン

909 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:42:45.81 coeKBIM0 218/287

***

一方さんの洗濯干し

一方通行「あー…天気いいなァ…」ノビー

黙々と作業中

一方通行「この天気ならすぐ乾くかもなァ。風もほどよいくらいだし」

一方通行「……………あれ?なンか違和感ねェかこの光景。一方通行が洗濯干してるってなンだ?」

一方通行「………そォは言っても今日は家事やるって宣言しちまってるしなァ…」

一方通行「あー…なンか天気良過ぎて昼寝したくなってきた…」ポケー

910 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:43:27.63 coeKBIM0 219/287

一方通行「つーか結構ベランダ広いンだな、ここ。…はー…13階ってかなり高いな…」

一方通行「こりゃ打ち止めにベランダで遊ぶ時は気を付けろって言っておいた方が………ン?」

お隣さん「あ、百合子ちゃんこんにちはー」ヒラヒラ

一方通行(誰?)

お隣さん「この間はクッキーありがとー。すっごいおいしかったよー。ダンナも喜んでたし」

一方通行「あのォ…すいませンけど、俺、百合子じゃないンですよォ」

911 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:44:08.06 coeKBIM0 220/287

お隣さん「えっ?……あ、お兄さんの方?わぁ、ホント?瓜二つだねー双子?」

一方通行「まァそンな感じで」

お隣さん「黄泉川さん家もいつの間にか大所帯になってるねー」

一方通行「そォっすね」

お隣さん「ラストオーダーちゃんだっけ?この間百合子ちゃんと一緒にわざわざクッキー届けに来てくれてね、可愛い妹さんいっぱいだねー」

一方通行(あいつら近所付き合いまでやってンのか…)

912 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:45:14.39 coeKBIM0 221/287

お隣さん「今日は百合子ちゃんは?」

一方通行「あァ、あいつ今日風邪で寝込ンでるンすよ。だから俺が洗濯やってて…」

お隣さん「え?そうだったの?大丈夫?」

一方通行「食欲もあったし、寝てればすぐ治りそォです。…いや、すぐ治るといいンですけどォ…。
     いや…、これ病院連れて行くべきっすかね?俺が前に熱出した時は打ち止めに引っ張られて病院行ったはずなンすけど。
     なンか点滴ブッ刺されて、余計疲れた記憶しかないンすよ。薬は貰ったけど、完治まで1週間くらいかかったし…。
     いや、うン、そもそも俺、免疫力ないっつーか、ある意味すっげェ虚弱体質みたいなもンなンですよォ。そォなると…
     あいつも、やべェのかも…。ちょ、ちょっと…あの、この場合どうすりゃいいっすか?俺マジでこういう時の対処法解ンねェンですけどォ!」

お隣さん「ちょ、…ちょい、落ち着きなさいなお兄さん」

一方通行「そォいやさっきなンかアレ、夢でうなされたみたいだし!俺、マジでどうすりゃいいっすかァお隣さァン!」オロオロ

913 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:46:03.91 coeKBIM0 222/287

お隣さん「うーん、そうねー。まぁ、食欲あるようなら大丈夫じゃないかな。あんま長引くようなら病院に連れて行った方がいいと思うけど」

一方通行「そ、ォですか…」ホッ

お隣さん「あ、そうだそうだ。ちょっと待ってね…ちょっとあげたいものあるから玄関出て来てもらっていいかな?」パタパタ

一方通行「へ?…あー…はい?」トテトテ



カチャ

お隣さん「あら、エプロン可愛いわね」

一方通行「いや、これ、百合子のなンで、俺の趣味とかじゃないンで。全く、全然。微塵も」

914 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:46:39.16 coeKBIM0 223/287

お隣さん「ふふっ、で。これ、あげる」

一方通行「…なンすか?これ…レモンスライス?」

お隣さん「蜂蜜に漬けたレモンだよ。ほら、風邪の時にはレモンとかいいっていうでしょ?これをお湯に入れてね、飲ませてあげて」

一方通行「へぇ…。あーなンか、すいませン。ありがとォございますー」

お隣さん「クッキーのお礼ってことで。それじゃ、お大事にね~」

一方通行「どォもー」

915 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:47:09.71 coeKBIM0 224/287

***

一方通行「つーわけでお隣さンに貰った蜂蜜レモンでェす」

百合子「わわ、お兄様いつの間にご近所づきあいを…!?」

一方通行「さっき偶然。…ま、折角もらったンだ。飲ンどけ」

百合子「えへへ…ありがとうございます♪」コクコク

一方通行「熱くないか?一応冷ましたけどよォ…」

百合子「ちょうどいいですっ!…はふ…おいしいですね…温まります…」ヌクヌク

916 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:56:12.70 coeKBIM0 225/287

一方通行「なァ、病院行くか?」

百合子「ふぇ?…んん、と…行くほどでは、ないと思います…。ご心配なさらずに…」

一方通行「そ、そォか…熱はどうだ?さっきより良さそうか?」

百合子「さっきよりは少し楽になりました。…えへへ…、お兄様、あんまり心配しないでください、私は大丈夫です」

一方通行「………、ン」ナデナデ

百合子「えへへー…♪」

一方通行「じゃ、俺ァちょっと買い物行ってくる。で、お前夕飯どうする?さっきの粥まだ残ってンけど…」

917 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/08 16:56:40.96 coeKBIM0 226/287

百合子「お粥で大丈夫です!…と、お兄様はお夕食…どうされますか…?私…ご用意できなくて…」シュン

一方通行「あ?…まァ、俺は適当にコンビニ弁当で十分だ。代わりにお前が治ったらまたうまいもン作ってくれ」

百合子「はっ、はい!もちろんです!」

一方通行「あとよォ…」

百合子「?」

一方通行「スーパーって植木鉢売ってンのか?」

932 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:13:53.76 4gqEyj20 227/287

***

一方さんの買い物


禁書「……あ、あくせられーただ」

一方通行「三下ンとこのシスター…。散歩か?」

禁書「うン。あくせられーたは?」

一方通行「買い物ォ。……あ、お前さァ、この辺で花屋あるとこ知ってるか?」

禁書「お花屋さん?えっとね、この先の道をまっすぐ行って3つめの角を右に曲がって大通りに出て、そこから信号で渡って、左側を歩いて…」

一方通行「長い。もっと簡潔に」

933 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:15:34.87 4gqEyj20 228/287

禁書「聞かれたから教えてあげたのに!その態度は人としてどうかと思うんだよ!」

一方通行「お前はシスターとしてどうかと思うけどなァ」

禁書「むー!!もう教えてあげないんだから!!」

一方通行「まァ、適当に歩いてりゃ見つかンだろ」テクテク

禁書「あっ、無視!?」トテテテ

一方通行「人としてどうかと思う人に付いて来なくていいですよォ」

934 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:16:21.88 4gqEyj20 229/287

禁書「うそーうそだからー!暇なんだよ構って構ってー!!」ピョコピョコ

一方通行「やだ。めンどい。俺は花屋で植木鉢買ってスーパーかコンビニで夕飯調達するミッション中なンですゥ」

禁書「ミッションには信頼出来るパートナーが必要なんだよ!」パタパタ

一方通行「いりませンー。俺存在がチートなンでいりませんー」テクテク

禁書「う~~~!!!…とりゃぁ!」カツン

一方通行「!?」グラッ

ドテッ

禁書「杖がないと立てないあくせられーたがチートぉ?」ニヤァ

935 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:17:10.02 4gqEyj20 230/287

一方通行「てンめェ、人の杖、景気良く蹴っ飛ばしやがってェ…!」

禁書「ふっふーん!そんな隙だらけのチートなんて怖くないんだよ!さぁ、頼もしいシスターさんをパートナーに連れて行くんだよ!」

一方通行「残念でしたァ。俺はスイッチ一つでお手軽にチートになれるンですゥ」カチッ

スクッ スタスタ カチャリ(杖拾った音)カチリ(スイッチ切った音)

禁書「くっ、私は負けないんだよ!」ドタタタタタ

一方通行「やめてェもォ俺に構わないでェ」トコトコ

936 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:17:41.15 4gqEyj20 231/287

禁書「………あれ?もしかして私今遊ばれてる?」

一方通行「そうじゃねェの?」

禁書「あ、花屋さんそこを曲がってすぐそこだよ」

一方通行「おォ」

禁書「あくせられーたがお花屋さんなんて似合わないね」

一方通行「はいはいそォですねェ」

937 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 01:18:08.71 4gqEyj20 232/287

お花屋さん「いらっしゃいませー」

一方通行「こンくらいのォ、観葉植物入る植木鉢ってありますかァ?ガキがぶつかっても割れなさそうな安全なヤツで」

禁書「あとこの箱に入ってるこれ食べれるのかな?」

一方通行「そりゃ石鹸細工の花だろ」

お花屋さん「植木鉢だとこちらの方にありますよ」

一方通行「どォも」テクテク

禁書「お花…、じゅるり…」

939 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/09 02:26:54.76 4gqEyj20 233/287

一方通行「花屋でまで出入り禁止食らうような真似すンじゃねェよ」グイッ

禁書「あうっ。まだ何もしてないんだよっ」

一方通行「何かしてからじゃ遅ェだろォが。こっちで植木鉢選べ」

禁書「……わー、このユリの花綺麗だね」

一方通行「…………」スッ

禁書「植木鉢選んだの?」

一方通行「………あァ」

942 : 明日製作落ちるらしいですね[sa... - 2010/05/10 23:22:29.25 fWs0fOE0 234/287

***

ファーストフード店

禁書「私たち今、真っ白過ぎるかも」モグモグモグ

一方通行「今さら何言ってやがる」モグモグ

禁書「その花束、やっぱりあくせられーたには似合わないよ」モグモグモグ

一方通行「俺に似合わなくてもいいンだよ。似合うヤツに渡すンだよ」モグモグ

禁書「ゆりこ?」モググググ

943 : その間に書き溜めておきたいです[... - 2010/05/10 23:23:09.22 fWs0fOE0 235/287


一方通行「………っせェよ」

禁書「とうまが言ってたよ。「一方通行は重度のシスコンになった」って」モグモグモキュ

一方通行「そォかそォか。おいしいお肉の情報ありがとォ。今度会ったら食べるわ」

禁書「とうまはあんまりおいしくないと思うんだけどなー。固いし。でもあくせられーたの方が固くてまずそうだよね」モグモグモグ

一方通行「まァ、人肉ってあンまうまくないけどなァ………」

禁書「………どうしたの?なんか寂しそうな顔してるけど」モキュ

一方通行「あン?…お前はいつになったら目の前から消えてくれるンだろォなァって考えてただけだよ」

944 : そんなことより[sage] - 2010/05/10 23:24:34.92 fWs0fOE0 236/287

禁書「ふぅん?……ま、いいや!時間もだいぶ潰せたし!お腹も満たされたし!これで夕飯まで我慢出来そうだよ!」モグモグモグ

一方通行「で、結局まだ食うのかよお前は………ン?」

禁書「むぐ…はむはむ」モグモグモグ

一方通行「すいませェンそこのシスターさァン?僕の手元にあったァ、ハンバーガー、まだ三分の一くらい残ってたンですよォ。
     でも、今食べようとしたら無くなってたンですよォ。僕ゥ、どうすればいいですかァ?目の前の犯人ぶっ潰していいンですよねェ?」

禁書「それはダメですあくせられーた。あなたはお腹をすかせた仔羊を今この瞬間救うことが出来たのです。あなたは今、人助けをしたのです」モグモグモグ

一方通行「へェェ、わァ。僕知らないうちに人助けしちゃってたンですねェ。びっくりですゥ」

禁書「そうです。誇りなさい、そして許しなさいあくせられーた。あなたの優しさと懐の広さを神はきちんと見ています」モグモグモグ

945 : 俺はメイドに会いたい[sage] - 2010/05/10 23:25:39.14 fWs0fOE0 237/287

一方通行「黙れエセシスター!!吐け!てめェに食わせる肉はねェンだよ!俺だって腹減ってンだよ!ずっと家事やってて朝も昼も食ってねェンだよ!
     もう3時過ぎとかねェよ!あァ、もう!」ウガー

禁書「もう一個買ってくれば?」ゴックン

一方通行「うゥわ何この子!人の食いもン平然と平らげてこの態度!しかも自分で金払う気ゼロだしィ!」

禁書「あっ、とうまだ!やっぱりこの時間にここ来ると思った!とーまー!こっちー!」ブンブン

一方通行「シカトかよ!!!」ダンッ

上条「あれ?インデックス?……と、一方通行?珍しい組み合わせだなぁー」

946 : メイドと会話をしたい[sage] - 2010/05/10 23:27:18.84 fWs0fOE0 238/287

一方通行「てめェ三下!このシスター躾がなってねェぞ!勝手に付いてきて飯ねだって挙句人の飯まで食って平然としてやがる!お前保護者だろ責任取れやゴルァア!」

上条「えぇえ!?インデックス、一方通行さんがものすごく怒ってるんですけどあなた何したんですか!?」

禁書「すっごくおいしかったんだよ!」プハー

上条「説明する気ないんですねあなた様は!」

一方通行「あァァ、なンかマジで急に空腹感襲ってきやがったちくしょォ…」グテッ

上条「だ、大丈夫かよ?」

禁書「朝から家事やってて全然ご飯食べてなかったみたいだよ」

947 : メイドとジャンケンとか[sage... - 2010/05/10 23:28:33.94 fWs0fOE0 239/287

上条「あぁ、百合子ちゃん風邪ひいてるから代わりにやってたのか?お粥の作り方教えろってメール来たのもビビったけど、家事までやるのは意外だな…」

禁書「ゆりこ風邪ひいてるの!?昨日あんなに元気だったのに!」

上条「疲れて熱出しちゃったのかもな」

一方通行「三下てめェ…なンか買ってきやがれ…」グーキュルルル

上条「はいはい」

***

上条「で、お粥はうまく作れたか?」モグモグ

一方通行「あァ、初めてにしちゃ力作だったぜ。あいつも食ってくれたし」モグモグ

948 : 萌え萌えきゅんとかしたい[sag... - 2010/05/10 23:29:50.67 fWs0fOE0 240/287

禁書「食欲はあるんだね」モグモグ

一方通行「あァ、熱も38度まではいってないみたいだしなァ。動くのは少しだるそうだったがそれなりには元気そうだったぜ」モグ

上条「百合子ちゃん夕食どうするンだ?お前がまた作るのか?」

一方通行「粥残っててそれで良いっつってたからそれ食わせる。俺は適当に弁当でも買って帰るわ」モググ

上条「食欲あるならもう少し栄養価高いもん食わせてあげた方がいいんじゃないか?」

一方通行「また俺に作れってかァ?ハードル高過ぎンぞ…。いっくら俺が学園都市一の優等生でもなァ、経験値が足りねェンですゥ」モグモグ

上条「あー…だったらインデックスのこともあるし、作り行こうか?」

949 : そうだ[sage] - 2010/05/10 23:30:38.17 fWs0fOE0 241/287

一方通行「却下ァ」

禁書「即答速攻大否定はあくせられーたの固有スキルなんだよ、とーま」モグモグ

上条「チッ」

一方通行「その反応、なんか裏があったな…。言っとくが百合子には会わせねェぞ」モグ

上条「いや、その学園都市一の優等生さんに出された課題を少し手伝ってもらおうかと…」

一方通行「課題ィ?…ってェいわゆる宿題ってゆーヤツか?」モキュ

上条「え?あぁ、まぁ…そういうことで…」

950 : 明日は秋葉原に行こう…[sage... - 2010/05/10 23:31:15.59 fWs0fOE0 242/287

禁書「とうまいっつも宿題に追われて頭抱えてるんだよ」モグモグ

一方通行「ふゥン……」ゴックン

上条「………ははは、まぁ一方通行なら簡単に解けるんだろうけど、お前そういうの嫌いそうだもんなぁ…ま。今夜の頭抱えながら上条さんは一人で…」

一方通行「ま、まァ…、百合子にうまいもン食わせるっつーなら家上げてやってもいいけどよォ…」

上条「…へ?いいのか?…え?どうして急に…?」

一方通行「な、なンだっていいだろォが!気が変わったンだ!さっさと行くぞ!!」ダンッ

951 : 待っててくれ俺のメイドたち[sa... - 2010/05/10 23:32:18.86 fWs0fOE0 243/287

禁書「とうま!私これも食べたいかも!買って買ってー!」

上条「こらこら、夕飯のメニューはスポンサーさんが決めるんだから…。と、百合子ちゃんには…お粥の残りもあるし、茶碗蒸しとか作るか?」

一方通行「その辺は俺には解ねェからお前に任せる」

上条「じゃー、茶碗蒸しに…ゼリーとかも少し買っておくか…で、スポンサーの一方通行さんは何が食べたいですかー………ん?」



お弁当コーナー

一方通行(ハンバーグ弁当…うまそうだな…、あ。こっちのオムライスもうまそう…)ジーッ

上条「どっちがいいんですか?」

952 : 行くぜ…メイド・ヘヴン…![sa... - 2010/05/10 23:34:04.48 fWs0fOE0 244/287

一方通行「ハンバーグ…いや、でもオムライスも捨てがたい…あ、こっちのミートソースとかすげェうまそうじゃン…」

上条「すいませんが早く決めてください」

一方通行「…うーン…。どォしよォ………。…………ってお前いつから見てた?」

上条「ハンバーグ弁当をじーっと見つめ始めて手に取ろうか悩んでちらっと横を見たらオムライスが目に入って真剣に悩み始めたあたりから」

一方通行(死にたい)

禁書「あくせられーたって子ども味覚だよね」

一方通行「あァァァうるさいうるさいうるさいうーるーさーいィィ!!!いいだろ別に!うまいンだからよォ!!…だから…、すみませン…そンな目で見ないで下さい。
     いや、もう…ホント、マジで…やめて…俺、今すごく死にたい…」ガックシ

956 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:12:38.38 wCn86T.0 245/287

上条「じゃーあんま手間のかからないオムライスにすっかー。インデックスは卵持ってきてくれ」

禁書「わーい!とうまのオムライスおいしいんだよねー!楽しみだよ」トテテテ


一方通行「あー…もー…」OTL

上条「いいと思うけどな、うまいじゃん」

一方通行「うっせェよ!」ガバッ

上条「オムライスはお気に召しませんでしたか?」

一方通行「いや、…それでいい」

957 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:33:02.72 wCn86T.0 246/287

***

上条「おっじゃましまーす…っと相変わらず広い家だなー」

禁書「わー私は初めて入るんだよ。すっごい!扉がいっぱいだよ!ねねっ、あくせられーた、百合子はどの部屋?」

一方通行「静かに入れよ?そこ、3つ目の右の部屋だ」

上条「あれ?そこって一方通行の部屋じゃなかったか?……まさか毎日一緒に寝て…」

一方通行「ねェよ!!昨日は、…たまたまあいつが疲れて俺のベッドで寝ちまっただけで別に……」カァァ

上条「え…?…マジで一緒に寝たのか?」

一方通行「あ」

上条「………いや、クローンだし、兄妹みたいなモンだしな…はっはっはっはっは…」

958 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:33:29.79 wCn86T.0 247/287

一方通行「ッ!ッ!!」ガスッガッ

上条「いたっ、痛いですっ!やめて一方通行さん!つま先に杖とかエグい!痛い!助けてインデックスさん!」パタタタ

禁書「この部屋だね、ゆーりこっ!!」バンッ


百合子「ふぇ?」ヌギヌギ

上条「へっ?」

一方通行「見るなァァ!!!」ドガッ

上条「ぐっふぇ!!」ゴロゴロ

959 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:34:02.12 wCn86T.0 248/287

百合子「わ、みなさんどうしたんですか?あわわ、どうしようお茶を用意しないと…!」パタパタ

一方通行「服を着ろ百合子ォォ!!」

禁書「とうま、見たのかな?今、ゆりこの裸見たのかな? ま た 見たのかな?」ニッコリ

上条「は、ははは…上条さんも紳士ですからね、そんな二日連続女性の白くて細くて美しい裸を見るだなんて」

禁書「やっぱり見てるじゃん!とうまー!」ガブッ

上条「ぎゃああああああああ!!」

960 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:34:48.85 wCn86T.0 249/287

一方通行「あァァ!ったく俺のシャツでいいからとにかく何か着ろッ!」バサッ

百合子「わぷっ」

一方通行「つーかなンで服脱いでンだよ…」

百合子「汗かいちゃって…パジャマ着替えようと思ったんです」モソモソ

一方通行「はァ…。…ンで、具合はどうだ?」

百合子「えへへ、お兄様心配し過ぎですよー、ほら、この通り、もう元、気……ふあ?」フラッ

一方通行「おわっ!?」ガッ

961 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:35:41.71 wCn86T.0 250/287

百合子「あれ…?」

一方通行「どこが元気なンだよ。…まだ熱あるじゃねェか。無理しないで寝てろって言っただろ」

百合子「………ごめんなさい。お兄様が帰って来たのが嬉しくって…」シュン

一方通行「…悪かったな。遅くなっちまって…」

禁書「ゆりこっ。今日はね、とうまがゆりこのご飯作ってくれるんだよ!」

百合子「えっ?え…?当麻さんがですか?」

上条「痛ッー久々にキたなぁ…。…と。百合子ちゃん食欲はあるんだろ?だからお粥とは別に俺が茶碗蒸しとか食べやすい食事用意するよ」

962 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:36:08.32 wCn86T.0 251/287

百合子「ひゃ、え?えと、え?わわ…?あのっ、そんな…私なんかのために、も、もも申し訳ないですっ」アワワワ

上条「いいっていいって。困った時はお互い様だろ?それに、さっきうちのはらぺこシスターさんが一方通行に迷惑かけちまってさ。
   そのお詫びもかねて、な?」

一方通行「ま、そンなわけだ。俺の夕飯もこいつに作らせるからお前は心配しなくていいぜ。こいつなら、俺が作った粥よりうまいもン作るさ」

百合子「あぅ…。…わ、私は…お兄様が作ってくださったものなら…なんでも…あの、嬉しい、です…///」ゴニョゴニョ

禁書「あ、じゃぁ、あくせられーたがとうまと一緒にゆりこのご飯作ればいいかも!」

一方通行「はァ!?なンで俺がこいつと仲良くキッチンに入らなきゃいけ………うっ」

百合子「………」ショボン

963 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/12 16:36:39.50 wCn86T.0 252/287

一方通行「やるぞ三下ァ。俺らでうめェ飯作ってやンよ!」ガッ

上条「ぐぇ」ズルズル

禁書「楽しみなんだよ!ゆりこも楽しみに待っててね!」パタタ

百合子「あ…」

パタン


百合子「お兄様とあんまりお話出来なかったなぁ…」シュン

百合子「………お兄様のシャツ…えへへへー…」ニマニマ

979 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:50:58.05 tRldczg0 253/287

一方通行「何やってンだお前…」

百合子「ぴっ!!?」ビクゥ

百合子「あ、わわわっ、これ、これはっ、お、お兄しゃまのシャツが嬉しくて、あの、その…!」アワワワ

一方通行「?…ま、いいや。ほら、これ…」バサッ

百合子「え?…あ、百合の…花ですか?」キョトン

一方通行「さっき植木鉢買った時によ、綺麗だったから…その、お前に…」カァァ



上条「なんですか、あの初々しい中学生カップルみたいな光景…」コソコソ

禁書「お互い顔真っ赤なんだよ」コソコソ

980 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:51:47.56 tRldczg0 254/287



***

キッチン

一方通行「で、何をすりゃいいンだ?」

上条「あー…えーと、じゃー卵でも割ってもらっていいすか?」

禁書「たっまごーたっまごー♪はい、あくせられーた!」ガサガサ

一方通行「ン」カチッ

上条「なんでそこでスイッチ入れるんでせうか」ガシッ

一方通行「?…だって、こうすれば…」パカッ

981 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:52:16.68 tRldczg0 255/287



禁書「おぉぉ!お見事なり!!」

上条「能力使用厳禁!!!はい、スイッチ切って切って!!」

一方通行「持ってるスキルは使わなきゃ勿体ねェだろォが」カチッ

上条「そりゃそうだけど、それじゃー料理してる感じじゃないだろ!!あんま愛が感じられないし!!」

一方通行「………、普通に…」

上条「へ?」

982 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:52:44.64 tRldczg0 256/287




一方通行「昼間、普通に割ったら…あーなったンだよ…」

禁書「………、ゴミ箱?……うわっ、卵の残骸が…ちょっとグロテスクかも…」アワワ

一方通行「能力使った方がアレだろ?…えーっと…、エコ?」

上条「…練習するか。幸い、卵を使い果たしてもこちらのシスターさんが残さず食べてくれるし」ハァ

禁書「まっかせるんだよ!」エッヘン

一方通行「こう、さー…角っこにぶつけるンだろ?」ガンッ

上条「なんでそんな乱暴にぶつけるんだよ!!もっとさー、そーっとやれよ」

一方通行「そーっとやったら割れないじゃねェか」コツンコツン

983 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:53:10.97 tRldczg0 257/287


上条「そりゃ貧弱すぎる。もう少し強く」

一方通行「う…」コツンコツンコツン パキッ

禁書「あ、ひび入ったよ!それでね、そこからパカッて開くんだよ!」

一方通行「………っ」パカッ

上条「逆!逆!下向けてボウルに向かって開けて!それじゃ卵のカラに付いちまう!」

一方通行「あ、開いたならいいじゃねェかよォ…」

上条「卵のカラって案外雑菌多いんだぞ?」

984 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:54:09.10 tRldczg0 258/287


一方通行「………もう一回やる…」コツンコツンコツン…

上条「まー、慣れてくると、こう…こんな感じで…」コツン パカッ

禁書「片手割りって出来る人!って感じするかも」

一方通行「(か、片手割り!!かっこいいじゃねェか!)………ン…」コツンコツンコツン グシャ

一方通行「あ」デロー

上条「初心者が無理をしない。一方通行はあと5つ卵割ってくれ」

985 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 16:54:37.31 tRldczg0 259/287

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

禁書「とうまー私も何かお手伝いしたいんだよ!」

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

上条「ホントか!?じゃーこの後作るオムライスに使う玉ねぎの皮をむいててくれ!」

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

禁書「解ったんだよ!任せといて!」

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

上条「インデックスも手伝ってくれるなんて…今日はいい日だなー」

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

上条「ここ数ヶ月分の幸運全部使ってたりしてなーあはははは」

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

986 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/13 17:01:49.00 tRldczg0 260/287

上条「……………」チラッ

コツンコツンコツンコツンコツンコツン

一方通行「…………………」(必死)

上条「一方通行さん、まだ終わりませんか?」

一方通行「え?…あ、5つで良かったンだっけか…」

上条「うわ!?なにこれボウルの中卵だらけ!こわっ!なんかこわっ!2パック全部割ったのか!?」

一方通行「使い果たしてもいいって言ってたから」

上条「言ったけどさー……ま、仕方ないか…」




995くらいになったらスレ立てた方がいいんかな?
ではまた夜中にでも!

993 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 01:27:04.49 g.aZOug0 261/287


一方通行「…こう、いう…感じか…」シュッシュッ

上条「そりゃテニスラケット振る時のスナップじゃないのか?」

禁書「とうま玉ねぎ剥けたんだよ」

上条「こっちも全部剥いてらぁ!あぁもう人様ん家の食材まで空にするのは上条さん許しません!」

一方通行「なァ。俺、次は包丁使ってみたい」

禁書「私も使ってみたいんだよ!」

994 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 01:41:41.37 g.aZOug0 262/287

上条「なんか危なっかしそうだよな…」

一方通行「あァ、これだな」チャキッ

上条「ぎゃああああああ!!こっち向けないで下さいぃぃい!!」ズザザザ

一方通行「…お前なァ、こーいう時に包丁すっ飛ばす不幸とか起きると思ってるンだろ?ないない。この俺が持ってる以上そんなミスは…」

禁書「私も包丁持ってみたいんだよ!貸して貸して!」ピョコピョコ ドン

一方通行「あ」ポロッ

ドスッ

上条「ぎゃああああああああ!!あと数ミリズレてたら俺の足の親指がスパっとなってたぁあああ!!」

995 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 01:48:32.10 g.aZOug0 263/287


***

上条さんのお説教後

一方通行「………ごめンなさい。お前の不幸ぶりを舐めてました。この通り、許して下さい」ペコッ

禁書「申し訳ありませんでした。包丁使ってる時にはしゃいでごめんなさい」ペコッ

上条「全く!いいか?料理中だって少しの不注意で大けがや事故につながるんだぞ!キッチンは神聖な場所なんだ!解りましたか!?」

一方通行「解りました。ごめンなさい」ペコッ

禁書「解りました。お腹すいた」グーキュルルル

996 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 01:53:17.37 g.aZOug0 264/287


上条「はいはい。…インデックスはまだ包丁は危なっかしいし…これ、茶碗蒸しに使う卵…だし汁入れてるから混ぜてくれ。丁寧にな?」

禁書「もっちろん!ゆりこのために頑張って混ぜるんだよ!」カシャカシャ

上条「丁寧に!」

禁書「………」カッシャ・・・カッシャ・・・

一方通行「で、俺は?」

上条「玉ねぎ、ピーマン…あと人参だな。これを切ってくれ」

一方通行「…どうやって?」

997 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 01:55:24.63 g.aZOug0 265/287

上条「包丁で…。………包丁使ったことありますか?」

一方通行「…ない」

上条「調理実習とかさー…」

一方通行「そンな普通の学生生活送ったことねェよ」

上条「すみません」

一方通行「こうやって、…切ればいいンだろ!」ダンッ

上条「だぁからなんでお前はそうやって力加減が解らないんだぁあ!」

6 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 02:13:36.48 g.aZOug0 266/287

一方通行「意外と固いかもしれねェだろ、玉ねぎ」

上条「いやいや、意外と柔軟な子なんだよ玉ねぎさんは。あぁ、マジでこいつも危なっかしい…。ほら、左手はこう、丸っこく握って、でないと指切るぞ」

一方通行「近づくな、触ンな気持ち悪ィ!」

上条「教えてやってるんだろうが!!…あー、はいはい。じゃぁまずは自分の思うように切ってみろって」

一方通行「ン」ザクッ ダンッ

上条(荒っぽい…)

一方通行「…出来てンじゃねェか…はっ、なンだ結構簡単……ッ!?」ザクッ

上条「あー…やっぱりやったな。まーこういう子は一度怪我して包丁の恐ろしさを身をもって実感した方が……ん?」

8 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 02:20:21.71 g.aZOug0 267/287

一方通行「…………血ィ、出て…」ボタボタボタボタ

上条「あ、一方通行さーん…?」

禁書「うわ、あくせられーた!血が出てるよ!止血しないと!!」アワワワ

一方通行「…止血?…あは…すっげェ…血が…俺、すっげェ血ィ出てる…」アハハハハ

上条「この子怖い!ヤンデレみたいな目ぇしてるよ!インデックスさん任せた!」

禁書「えっ?え!?…あ、あくせられーた!」

一方通行「ンァー?」

禁書「えっと、指の付け根を抑えて手を心臓より高くしてっと…」ギュッ

9 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 02:36:43.87 g.aZOug0 268/287

一方通行「すっげェ血が出てる…見た?すごくね?頭撃たれた時はテンション上がり過ぎて血が出てたの覚えてなかったンだよなァ…」

禁書「感慨深げに言わないの!」

一方通行「こう、客観的に自分の血を見たことってあンまないからよォ…。…自分にも人間らしく血が通ってたンだな…そっか…ははっ…」

禁書「うーん…、こういう場合なんて返していいのか解らないかも。とりあえず、あくせられーたはもうちょっと自分を可愛がった方がいいと思うんだよ。
   そうじゃないと、あくせられーたもそうだし、百合子だって悲しむと思うんだよ」

一方通行「………そォだな」

上条「血は止まったか?」

禁書「えっと、…うん大丈夫そう!…そんなに深くなかったみたいだね」



今日はここまでで。おやすみなさい。
あと、前スレ1000に、上条さん例のアレお願いします。

上条「その幻想をぶち壊す!」

17 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 16:32:29.99 g.aZOug0 269/287

上条「じゃー手洗って消毒しとけ。ほら、絆創膏も!」ポン

一方通行「…これ、どこにあったんだ?」

上条「俺の私物。日頃不幸な出来事に遭いやすい上条さんは常に救急セットを所持しているんですよ」

一方通行「はー…苦労してンだなお前」

禁書「とうまの不幸具合は本当にすっごいんだよ!」エッヘン

上条「なんでインデックスが誇らしげにしてんだ。というか誇ることでもないだろう!」

18 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 16:34:32.64 g.aZOug0 270/287


***

上条「で、左手は丸めてこうやって…切っていく」トントン

一方通行「…ンー」トン・・・トン・・・

禁書「とうま、混ぜ終わったんだよ!」

上条「お、綺麗に混ざってるな!じゃー次はこれでこしておいてくれ」

禁書「任せて!」

一方通行「………出来た」ホッ

一方通行(……このピーマンも切っていいンだよな…)スッ

19 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 16:35:08.40 g.aZOug0 271/287


一方通行(………あれ?待てよ。俺、ピーマン嫌いだった…)ピタッ

一方通行(………)キョロキョロ

一方通行(よし、三下はこっちに気付いてないな…今の内にこいつを…)スススッ

上条「………アクセラレータくぅん?」

一方通行「っ!」ビクッ

上条「料理人上条当麻、食材を捨てようとする愚かな行為は断固として認めませんよ?」ゴゴゴゴゴ

20 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/14 16:36:10.95 g.aZOug0 272/287


一方通行「べっ、別に捨てようとかそンな…(なっ、なンだこいつ!急に威圧感が…!)」

上条「まさか、そのピーマンが食べれないとでも?子どもじゃあるまいしなぁ」

一方通行「そっ、そンなワケねェだろ!俺を誰だと思ってやがる!!つーか、むしろ好きだしィ?大歓迎だぜェ?」

上条「そうかそうかー、じゃぁ一方通行にゃピーマンたくさん入れてやるよー」トントントントントン シュババババ

一方通行「あ…あァ…ァー………」オロオロ

禁書「とうまー、ばっちりだよー……ってどうしたのあくせられーた?泣きそうな顔して…」

一方通行「なンでも、ねェよ…」ショボン

28 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 02:18:34.82 cNmIuos0 273/287

***

百合子「………」コソッ

百合子(みなさんはオムライス、ですかね?おいしそうな香りです…)スンスン

禁書「ゆりこ?何してるの?」

百合子「きゃん!?」ビクッ

一方通行「百合子…?起きてて平気か?」

百合子「は、はい…お水無くなっちゃったのでもらいに来ました…」

一方通行「ン、じゃァ入れてやるから水差しくれ」

30 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 02:34:59.01 cNmIuos0 274/287

百合子「あ、あの…お兄様、指先に絆創膏をしているのですが…け、怪我しちゃいましたか…?」オロオロ

一方通行「ちょっとな。いい経験になったぜ?…ほら、水。重いから持ってってやンよ」

百合子「えっと…えと…私、しばらくここにいてもいいですか?」

一方通行「は?」

百合子「一人だと…なんだか寂しくて…。あの、大人しくソファに横になってるので…いさせてください…」シュン

一方通行「あ…、あー…まァ、そンなら別に、構わねェけど…」

31 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 02:35:29.46 cNmIuos0 275/287


百合子「えへへ…、お邪魔しまぁす…」トテトテト

禁書「ゆりこ、具合はどう?大丈夫?」

百合子「ご心配おかけしてすみません。そんなにひどくないので大丈夫ですよ♪」

上条「ちょうど食事用意出来たから持って行こうと思ってたんだ。このサイドテーブル使っていいのかな?」カチャカチャ

一方通行「あァ。ソファに腰掛けながらの方が負担少ないだろ」

百合子「何から何までご迷惑をおかけしてて…ごめんなさい…」

32 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 02:35:55.25 cNmIuos0 276/287


禁書「ゆーりこっ。私たちはゆりこのそんな言葉が聞きたくてご飯作ったんじゃないよ?…ねっ!」

一方通行「お前も、俺に「ごめン」って言われたくて飯作ってるわけじゃないだろ?」

上条「食事作る立場の人間が一番聞きたい言葉ってあるだろ?な?」

百合子「………えへへ…」ニコッ



百合子「ありがとうございます!…そして、…えへへ…いっただっきまぁす♪」パンッ

43 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:13:34.31 cNmIuos0 277/287


***

食後

百合子「お薬も、うん、大丈夫ですね…」

禁書「熱も下がってきたみたいなんだよ」ピタッ


一方通行「…で、…その、お前が言ってた…宿題、ってェの?…それは、どうなンだ?」

上条「え?…あー、あれなぁ、頼もうと思ってたけどやっぱ自分でやらなきゃズルっていうかさー…」ハハハ

一方通行「…ッ!…い、いいから、見せてみろよ!!」

44 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:20:07.11 cNmIuos0 278/287


上条「へっ?…あ、は、はい…!」ゴソゴソ

一方通行(宿題、かー…。聞いたことはあるけど、俺実際やったことねェンだよなァ…。どンな感じなんだ?)ワクワク

上条「えーっとだなぁ…、まずは数学と、あとは、なんだ?能力の応用とかー、あああ上条さんもう頭痛いです」バサバサッ

一方通行「こ、これが高校の教科書、か…」パラパラ

上条「お前には簡単過ぎると思うけどな」

一方通行「ペンケース、とか…どンなの使ってンだ?」ワクワク

上条「へ?これだけど…」トン

45 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:21:44.39 cNmIuos0 279/287


一方通行「へー…へェェ…!…こ、これでボードに書かれたことをノートにメモしたりすンだろ?」

上条「そ、そうだけど…一方通行も学校行ってたンだろ?」

一方通行「ガキの頃に少しだけだ。もうほとンど記憶にもねェ。特別クラスっつー名前の檻ン中で教師じゃなくて研究者ども相手にしてたからなァ」

上条「じゃー、クラスメイトと騒いだり早弁してみたり昼寝したり昼食、購買に走ったりはないわけか」

一方通行「!!や、やっぱりそういうことやるンだな!」

上条「むしろそれが日常っつーかなんつーか…」

一方通行「………学校…か…」

46 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:24:13.63 cNmIuos0 280/287


上条「…?」

一方通行(考えたことがないわけじゃねェ…。もし、自分の能力がベクトル変換じゃなかったら?もし、レベル0だったら…。
     元々の人間としての名前を今でも当然のように使って、その名前で呼ばれたり…。こンな目立つ容姿じゃなかったンだろうなァ…)

上条「おーい、あくせられーたさーん?」

一方通行「ン、あ…あァ、悪ィ。で、数学だっけか?」

上条「お願い致しますっ!」

禁書「とうまーお勉強するのー?」トテテ

ワイワイ
ガヤガヤ


百合子(………学校…かぁ…)




10歳まで普通の学生だったから宿題くらいやったことあるだろとか思ったけど
きっと常盤台みたいな学校だったんだよ!研究所時代のインパクトが強すぎて
学生時代の記憶あんまないんだよ!とかそういうことにしてください!!
アニメの描写だと至って普通の小学生だよね!ショタ一方さんもマジ可愛いよね!

48 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:54:14.44 cNmIuos0 281/287


上条「は?ちょっと待て…答えは解ったけど過程が全く解らない!」

一方通行「答えがわかりゃ十分だろ?えーっと次の問題は…答えは48だな」

上条「いや、これ、途中の式が大事なんだよ!答えだけ解っても解き方が解らないっていうかなんで暗算出来るんだよぉ!!!これが第一位たる所以か!くそぅ!」

一方通行「式ィ?…わざわざ書くのめンどくせェなァ…。ペン貸せ」スラスラ

上条「おっ、結構字が古風で綺麗だなぁ…」

一方通行「うっせェ。…で、これで完璧だろ?式ちゃンと書いたぜ?」フフン

49 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/15 16:54:47.13 cNmIuos0 282/287

上条「いや、…あの、どうしてここから、こういう数字が出るのか上条さんの貧弱な脳みそじゃ全く解らないんですが…」

一方通行「あン?…だってよォお前…ここの数字をこっちに代入すりゃこうなるじゃねェかよ…」

上条「………手伝ってもらってる立場で申し訳ないんだけど、お前、教えるの下手」キッパリ

一方通行「なっ…、ンだと…!」

禁書「とうまはすっごくバカなんだよ。だから解るように説明してあげなきゃダメかも」

上条「そう、俺すっごくバカ……。…………インデックスさん、デザート抜きです」

70 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/16 00:30:05.36 Jig0TAI0 283/287


禁書「えぇえええひどい!鬼!とうまの鬼!」バンバン

上条「プリント破けるからテーブル叩かないでくださいぃぃ!!」

一方通行「なァ…」

上条「んっ?」

一方通行「上手な教え方ってどういうことだ?」

上条「………、ごめん。そんなショック受けると思ってなかった…」

百合子「あの…」オズオズ

71 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/16 00:32:40.57 Jig0TAI0 284/287


一方通行「どォした?」

百合子「たぶん、お兄様は普段から演算能力が高い分、計算や計算式の構築を息を吸うのと同じような感覚でしていると思うんです…」

上条「それは…すごいなぁ…」

百合子「人に、息の吸い方を説明するのってすごく難しいですよね…。だから、お兄様は教え方、というか説明が苦手なのかもしれません…」

禁書「確かにそれは納得なんだよ」

上条「兄をちゃんとフォローしてあげる!…いやー、本当に百合子ちゃんはいい子だなぁ…」

一方通行「………百合子…」ジーン

72 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/16 01:16:51.32 Jig0TAI0 285/287


百合子「い、いい子だなんて…そんなっ…、あぅぅぅー…」

一方通行「俺ァ、人に物事を教えるような立場でもねェしな…教え方なンてさっぱり解ンねェ…」

百合子「それでしたら、お兄様が「こういう風に教えられたら解りやすいかも」って教えられる側の気持ちを考えるのがいいと思いますよ。
    お兄様はちょっと不器用さんですけれど…えへへ…とっても、とっても優しい方ですので、相手を思いやることはお上手だと思います…」

一方通行「…………、ちょっとトイレ行ってくる」カタッ

禁書「あっ…行っちゃった。もー、ゆりこ折角いいこと言ってたのに!」

上条「あれは照れてるんだろうな…。意外と解りやすいヤツだよなー」

百合子「えへへ…。お兄様は…ご自身のプラス部分を否定したがるんです。…きっと、こうあるべき自分と本当の自分の間で葛藤しているんだと思います。
    でも、変わりたい。って気持ちはとてもあって、勇気を出して一歩一歩ゆっくり進んでます」

73 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/16 01:18:18.30 Jig0TAI0 286/287


百合子「あの…」

上条・禁書「「?」」

百合子「これからも、お兄様とお友達でいてくださいっ!お兄様の手を引いてあげてくださいっ!お願いしますっ!」ペコッ

上条・禁書「「……………」」

百合子「…………」

上条「何言ってるんだ?百合子ちゃん。俺達は、あいつの友達じゃねぇ。な?…インデックス」

禁書「そうだよ、ゆりこ!…仲間とか、親友って表現の方がぴったしなんだよ!」

74 : VIPにかわりましてGEPPER... - 2010/05/16 01:18:48.50 Jig0TAI0 287/287


百合子「あ…ぅ…ふぇ…」ジワッ

上条「ま、俺にとっちゃ悪友とも呼べるけどな!」

百合子「ふぇぇ…あり、がとぉ、ございますぅ…良かったぁ…えへへ…」グスッ

禁書「心配しなくても、大丈夫。そして、もちろんゆりこも親友なんだよー」ナデナデ


***
パタン

一方通行(………、優しい…か…)

一方通行「………俺、…変われてるのかなァ…」

2スレ目 ⇒ 【 一方通行「百合子、コーヒ淹れてくれ」百合子「はいっお兄様♪」 】 に続きます

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